JP2022016416A - アトピー性皮膚炎の重症度の検出方法 - Google Patents

アトピー性皮膚炎の重症度の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アトピー性皮膚炎の重症度を検出するためのマーカー、及び該マーカーを用いたアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法を提供する。【解決手段】被験者から採取された生体試料について、CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルを測定する工程を含む、当該被験者におけるアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法。【選択図】なし

Description

本発明は、アトピー性皮膚炎の重症度マーカーを用いたアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法に関する。
アトピー性皮膚炎(以下、「AD」とも称する)は、アトピー素因を有する者に主に発症する湿疹性皮膚疾患である。アトピー性皮膚炎の典型的な症状は、左右対側性に発生する、慢性及び反復性の痒み、皮疹、紅斑等、ならびに角化不全、バリア能低下、乾燥肌などである。アトピー性皮膚炎の多くは乳幼児に発症し、成長と共に軽快傾向を示すが、近年では成人型や難治性のアトピー性皮膚炎も増加している。
アトピー性皮膚炎の発症の有無や重症度は、皮膚の目視観察や皮膚表面の画像解析によりある程度の評価ができる。また、最近では、アトピー性皮膚炎の重症度を客観的に判断することができる方法として、血中のTARC(thymus and activation-regulated chemokine)値やSCCA2(Squamous cell carcinoma antigen 2)値を指標とする検査法が用いられている。これらはアトピー性皮膚炎の病勢を鋭敏に反映する指標として用いられ、アトピー性皮膚炎の発症の有無や重症度を評価するだけでなく、患者の教育や治療方針の決定にも用いられる(非特許文献1、2、3参照)。
しかしながら、血中のTARC値やSCCA2値を指標とする検査法は採血を必要とするため、侵襲的な方法である。さらに、結果が出るまでに時間を要するなどの課題がある。
一方、生体試料中のDNAやRNA等の核酸の解析によりヒトの生体内の現在さらには将来の生理状態を調べる技術が開発されている。核酸を用いた解析は、網羅的な解析方法が確立されており一度の解析で豊富な情報を得られる、及び一塩基多形やRNA機能等に関する多くの研究報告に基づいて解析結果の機能的な紐付けが容易であるといった利点を有する。生体由来の核酸は、血液等の体液、分泌物、組織等から抽出することができるが、最近、皮膚表上脂質(skin surface lipids;SSL)に含まれるRNAを生体の解析用の試料として用いること、SSLから表皮、汗腺、毛包及び皮脂腺のマーカー遺伝子が検出できることが報告されている(特許文献1)。さらにSSLからアトピー性皮膚炎のマーカー遺伝子が検出できることが報告されている(特許文献2)。
国際公開公報第2018/008319号 特開2020-74769号公報
Sugawara et al., Allergy (2002) 57:180-181: Ohta et al., Ann Clin Biochem.(2012) 49:277-84 加藤ら、日皮会誌(2018)128: 2431-2502
本発明は、アトピー性皮膚炎の重症度を検出するためのマーカー、及び該マーカーを用いたアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法を提供することに関する。
本発明者らは、重症度が異なるアトピー性皮膚炎患者と健常人からSSLを採取し、SSL中に含まれるRNAの発現状態をシーケンス情報として網羅的に解析した結果、特定の遺伝子の発現レベルが、重症度が異なる患者間及び健常人の間で有意に異なり、これを指標としてアトピー性皮膚炎の重症度を検出できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の1)~3)に係るものである。
1)被験者から採取された生体試料について、CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルを測定する工程を含む、当該被験者におけるアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法。
2)前記遺伝子と特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、又は前記遺伝子の発現産物を認識する抗体を含有する、1)の方法に用いられるアトピー性皮膚炎の重症度を検出するための検査用キット。
3)CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物からなる、アトピー性皮膚炎の重症度の検出マーカー。
本発明によれば、簡便且つ非侵襲的に、アトピー性皮膚炎の重症度を早期に、精度よく客観的に検出することが可能となる。
本明細書中で引用された全ての特許文献、非特許文献、及びその他の刊行物は、その全体が本明細書中において参考として援用される。
本発明において「遺伝子」とは、ヒトゲノムDNAを含む2本鎖DNAの他、cDNAを含む1本鎖DNA(正鎖)、当該正鎖と相補的な配列を有する1本鎖DNA(相補鎖)、及びこれらの断片を包含するものであって、DNAを構成する塩基の配列情報の中に、何らかの生物学的情報が含まれているものを意味する。
また、当該「遺伝子」は特定の塩基配列で表される「遺伝子」だけではなく、これらの同族体(すなわち、ホモログもしくはオーソログ)、遺伝子多型等の変異体、及び誘導体をコードする核酸が包含される。
本明細書中に開示される遺伝子の名称は、NCBI([www.ncbi.nlm.nih.gov/])に記載のあるOfficial Symbolに従う。
本発明において、遺伝子の「発現産物」とは、遺伝子の転写産物及び翻訳産物を包含する概念である。「転写産物」とは、遺伝子(DNA)から転写されて生じるRNAであり、「翻訳産物」とは、RNAに基づき翻訳合成される、遺伝子にコードされたタンパク質を意味する。
本発明において、「アトピー性皮膚炎」とは、増悪・寛解を繰り返す、そう痒のある湿疹を主病原とする疾患を指し、その患者の多くは、アトピー素因を持つとされている。アトピー素因としては、i)家族歴・既往歴(気管支喘息,アレルギー性鼻炎・結膜炎,アトピー性皮膚炎のうちいずれか,あるいは複数の疾患)、又はii)IgE抗体を産生し易い素因が挙げられる。
本発明において、「アトピー性皮膚炎の重症度」とは、アトピー性皮膚炎の進行の程度を意味し、皮疹の状態により、例えば症状なし、軽微、軽症(軽度)、中等症(中等度)、重症(重度)のように分類される。
皮疹の性状としては、紅斑、浮腫/浸潤/丘疹(充実性、漿液性)、滲出液/痂皮、掻破痕、苔癬化、乾燥、掻痒、痒疹結節、鱗屑(粃糠状、葉状、膜様など)、水疱、膿疱、びらん、潰瘍、などが挙げられ、重症度分類としては、例えば、Eczema Area and Severity
Index(「EASI」<Exp Dermatol, 2001; 10: 11-18.>)、Investigator’s Global
Assessment(「IGA」<J Am Acad Dermatol, 2016; 74: 288-94.>)の他、日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎重症度分類検討委員会によるアトピー性皮膚炎重症度分類(日皮会誌<2001; 111: 2023-2033、日皮会誌,1998; 108: 1491-1496.>)、Severity Scoring of Atopic Dermatitis(「SCORAD」<Dermatology, 1993; 186: 23-31.>等が知られている。
例えば、EASIは、頭頚部、体幹、上肢、下肢を評価部位とし、それぞれの評価部位における紅斑、浮腫/浸潤/丘疹、掻破痕、苔癬化の4つの症状別スコアと、評価部位全体に占める上の4つの症状の面積のパーセンテージ(%)に基づいて算出される、0~72の値である。
また、IGAでは、評価者である医師や研究者が、全身もしくは特定の評価部位に対して、皮疹の状態を包括的に評価し、「症状なし」、「軽微」、「軽度」、「中等度」及び「重度」の5段階の評価を付す。なお、「最重症」を含んだ6段階とすることもある。IGAのスコアは、「症状なし = 0」、「軽微 = 1」、「軽度 = 2」、「中等度 = 3」、「重度 = 4」及び「最重症 = 5」などの順序尺度に変換して用いることができる。
本発明のアトピー性皮膚炎の重症度の検出においては、「症状なし」、「軽度」、「中等度」及び「重度」の検出ができるが、「症状なし」、「軽度」及び「中等度」の検出を行うのが好ましい。
本発明において、「軽度」とは、乾燥及び軽度の紅斑、鱗層などを主体とする病態を指し、EASIスコアが0より大きく6未満であるか、IGAスコアが2であることが該当する。また、「中等度」とは、中等度までの紅斑、鱗層、少数の丘疹、掻破痕などを主体とする病態を指し、EASIスコアが6以上23未満であるか、IGAスコアが3であることが該当し、「重度」とは、高度の腫脹/浮腫/浸潤ないし苔癬化を伴う紅斑、丘疹の多発、高度の鱗屑、痂皮の付着、小水疱、びらん、多数の掻破痕、痒疹結節などを主体とする病態を指し、EASIスコアが23以上72以下であるか、IGAスコアが4であることが該当する。また、「症状なし」は、寛解又はほぼ寛解して症状がなく健常人と同レベルであることを指す。
なお、EASIスコアやIGAスコアを用いた「症状なし」、「軽度」、「中等度」及び「重度」の評価において、各評価の基準となるスコアの範囲は上の限りでなく、適宜決定することができる。
本発明において、アトピー性皮膚炎の重症度の「検出」とは、アトピー性皮膚炎の重症度を明らかにする意味であり、検査、測定、判定又は評価支援という用語で言い換えることもできる。なお、本発明において「検出」、「検査」、「測定」、「判定」又は「評価」という用語は、医師によるアトピー性皮膚炎の重症度の診断を含むものではない。
後述する実施例に示すように、健常者14名と、EASIの重症度に従い、軽症(スコア:0より大きく6未満)と診断された18名及び中等症(スコア:6以上23未満)と判断された11名、計29名のアトピー性皮膚炎患者について、以下の1)~2)の手順で、RNA発現解析を行ったところ、CAPN1、GRN、NCOR2、PLP2、PPP1R9Bの5遺伝子が重症度依存的に増加した。
1)健常者14名、アトピー性皮膚炎患者(成人)29名のSSLから抽出されたRNAの発現量のデータ(リードカウント値)を取得する。
2)リードカウント値をサンプル間の総リード数の違いを補正したRPM値に変換し、これに整数1を加算したRPM+1値を底2の対数値に変換した値(Log(RPM+1)値)に基づいて、3群間(健常者、軽症患者及び中等症患者)でTukey法による検定を行い、健常者対軽症患者、軽症患者対中等症患者、健常者対中等症患者の全てにおいてp値が0.1未満となる遺伝子を選択する。
ここで、「p値(p value)」とは、統計学的検定において、帰無仮説の下で実際にデータから計算された統計量よりも極端な統計量が観測される確率を示す。したがって「p値」が小さいほど、比較対象間に有意差があるとみなせる。
また、健常者14名と、顔面部のIGAによって、0(症状なし)、1(軽微)、2(軽症)、3(中等症)、4(重症)の5段階での包括的評価で、軽症と診断された17名及び中等症と判断された12名、計29名のアトピー性皮膚炎患者について、上記と同様に1)~2)の手順で、RNA発現解析を行ったところ、LOC146880、PPP1R12C、SYVN1の3遺伝子が重症度依存的に増加し、SLC31A1が重症度依存的に減少した。
したがって、CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される遺伝子又はその発現産物は、アトピー性皮膚炎の重症度を検出するためのアトピー性皮膚炎の重症度の検出マーカーとなり得る。
斯かる9種の遺伝子はそれぞれ単独でアトピー性皮膚炎の重症度検出マーカーとなり得るが、2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
好ましくは、EASIに基づくアトピー性皮膚炎の重症度を検出するためには前記9種の遺伝子のうち、CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2及びGRNの5遺伝子から検出マーカ-を選択し、IGAに基づくアトピー性皮膚炎の重症度を検出するためには前記9種の遺伝子のうち、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1の4遺伝子から検出マーカーを選択する。
また、斯かる9種の遺伝子は、これまでアトピー性皮膚炎の重症度との関係が報告されていない新規なアトピー性皮膚炎の重症度判定マーカーである。
なお、上記のアトピー性皮膚炎の重症度検出マーカーとなり得る遺伝子(以下、「標的遺伝子」とも称す)には、アトピー性皮膚炎の重症度を検出するためのバイオマーカーとなり得る限り、当該遺伝子を構成するDNAの塩基配列と実質的に同一の塩基配列を有する遺伝子も包含される。ここで、実質的に同一の塩基配列とは、例えば、相同性計算アルゴリズムNCBI BLASTを用い、期待値=10;ギャップを許す;フィルタリング=ON;マッチスコア=1;ミスマッチスコア=-3の条件にて検索をした場合、当該遺伝子を構成するDNAの塩基配列と90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上の同一性があることを意味する。
本発明のアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法は、被験者から採取された生体試料について、標的遺伝子、一態様として、CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルを測定する工程を含む。
本発明のアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法において、被験者の性別、年齢及び人種等は特に限定されず、乳児から老人までを含み得る。好ましくは、該被験者は、アトピー性皮膚炎の重症度の検出を必要とするか又は希望するヒトである。例えば、該被験者は、アトピー性皮膚炎を発症しているヒト、アトピー性皮膚炎の発症が疑われるヒト又は遺伝的にアトピー性皮膚炎の素因を有するヒトである。
本発明において用いられる生体試料としては、アトピー性皮膚炎の重症度に応じて本発明の遺伝子が発現変化する組織及び生体材料であればよい。具体的には臓器、皮膚、血液、尿、唾液、汗、角層、皮膚表上脂質(SSL)、組織浸出液等の体液、血液から調製された血清、血漿、その他、便、毛髪等が挙げられ、好ましくは皮膚、角層又は皮膚表上脂質(SSL)、より好ましくは皮膚表上脂質(SSL)が挙げられる。SSLが採取される皮膚の部位としては、特に限定されず、頭、顔、首、体幹、手足等の身体の任意の部位の皮膚が挙げられ、皮脂の分泌が多い部位、例えば頭又は顔の皮膚が好ましく、顔の皮膚がより好ましい。また、SSLが採取される皮膚の部位は、アトピー性皮膚炎が発症している皮疹部であっても、発症していない無疹部であってもいずれでもよいが、好ましくは、皮疹部又は皮疹部近傍の無疹部が好ましい。ここで皮疹部近傍とは、皮疹部に隣接する10cm以内の範囲を指す。
ここで、「皮膚表上脂質(SSL)」とは、皮膚の表上に存在する脂溶性画分をいい、皮脂と呼ばれることもある。一般に、SSLは、皮膚にある皮脂腺等の外分泌腺から分泌された分泌物を主に含み、皮膚表面を覆う薄い層の形で皮膚表上に存在している。SSLは、皮膚細胞で発現したRNAを含む。(前記特許文献1参照)。また本明細書において、「皮膚」とは、特に限定しない限り、角層、表皮、真皮、毛包、ならびに汗腺、皮脂腺及びその他の腺等の組織を含む領域の総称である。
被験者の皮膚からのSSLの採取には、皮膚からのSSLの回収又は除去に用いられているあらゆる手段を採用することができる。好ましくは、後述するSSL吸収性素材、SSL接着性素材、又は皮膚からSSLをこすり落とす器具を使用することができる。SSL吸収性素材又はSSL接着性素材としては、SSLに親和性を有する素材であれば特に限定されず、例えばポリプロピレン、パルプ等が挙げられる。皮膚からのSSLの採取手順のより詳細な例としては、あぶら取り紙、あぶら取りフィルム等のシート状素材へSSLを吸収させる方法、ガラス板、テープ等へSSLを接着させる方法、スパーテル、スクレイパー等によりSSLをこすり落として回収する方法、等が挙げられる。SSLの吸着性を向上させるため、脂溶性の高い溶媒を予め含ませたSSL吸収性素材を用いてもよい。一方、SSL吸収性素材は、水溶性の高い溶媒や水分を含んでいるとSSLの吸着が阻害されるため、水溶性の高い溶媒や水分の含有量が少ないことが好ましい。SSL吸収性素材は、乾燥した状態で用いることが好ましい。
被験者から採取されたRNA含有SSLは一定期間保存されてもよい。採取されたSSLは、含有するRNAの分解を極力抑えるために、採取後できるだけ速やかに低温条件で保存することが好ましい。本発明における該RNA含有SSLの保存の温度条件は、0℃以下であればよく、好ましくは-20±20℃~-80±20℃、より好ましくは-20±10℃~-80±10℃、さらに好ましくは-20±20℃~-40±20℃、さらに好ましくは-20±10℃~-40±10℃、さらに好ましくは-20±10℃、さらに好ましくは-20±5℃である。該RNA含有SSLの該低温条件での保存の期間は、特に限定されないが、好ましくは12か月以下、例えば6時間以上12ヶ月以下、より好ましくは6ヶ月以下、例えば1日間以上6ヶ月以下、さらに好ましくは3ヶ月以下、例えば3日間以上3ヶ月以下である。
本発明において、標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルの測定対象としては、RNAから人工的に合成されたcDNA、そのRNAをエンコードするDNA、そのRNAにコードされるタンパク質、該タンパク質と相互作用をする分子、そのRNAと相互作用する分子、又はそのDNAと相互作用する分子等が挙げられる。ここで、RNA、DNA又はタンパク質と相互作用する分子としては、DNA、RNA、タンパク質、多糖、オリゴ糖、単糖、脂質、脂肪酸、及びこれらのリン酸化物、アルキル化物、糖付加物等、及び上記いずれかの複合体が挙げられる。また、発現レベルとは、当該遺伝子又は発現産物の発現量や活性を包括的に意味する。
本発明の方法においては、好ましい態様として、生体試料としてSSLが用いられるが、この場合にはSSLに含まれるRNAの発現レベルが解析され、具体的にはRNAを逆転写によりcDNAに変換した後、該cDNA又はその増幅産物が測定される。
SSLからのRNAの抽出には、生体試料からのRNAの抽出又は精製に通常使用される方法、例えば、フェノール/クロロホルム法、AGPC(acid guanidinium thiocyanate-phenol-chloroform extraction)法、又はTRIzol(登録商標)、RNeasy(登録商標)、QIAzol(登録商標)等のカラムを用いた方法、シリカをコーティングした特殊な磁性体粒子を用いる方法、Solid Phase Reversible Immobilization磁性体粒子を用いる方法、ISOGEN等の市販のRNA抽出試薬による抽出等を用いることができる。
該逆転写には、解析したい特定のRNAを標的としたプライマーを用いてもよいが、より包括的な核酸の保存及び解析のためにはランダムプライマーを用いることが好ましい。該逆転写には、一般的な逆転写酵素又は逆転写試薬キットを使用することができる。好適には、正確性及び効率性の高い逆転写酵素又は逆転写試薬キットが用いられ、その例としては、M-MLV Reverse Transcriptase及びその改変体、あるいは市販の逆転写酵素又は逆転写試薬キット、例えばPrimeScript(登録商標)Reverse Transcriptaseシリーズ(タカラバイオ社)、SuperScript(登録商標)Reverse Transcriptaseシリーズ(Thermo Scientific社)等が挙げられる。SuperScript(登録商標)III Reverse Transcriptase、SuperScript(登録商標)VILO cDNA Synthesis kit(いずれもThermo Scientific社)等が好ましく用いられる。
該逆転写における伸長反応は、温度を好ましくは42℃±1℃、より好ましくは42℃±0.5℃、さらに好ましくは42℃±0.25℃に調整し、一方、反応時間を好ましくは60分間以上、より好ましくは80~120分間に調整するのが好ましい。
発現レベルを測定する方法は、RNA、cDNA又はDNAを対象とする場合、これらにハイブリダイズするDNAをプライマーとしたPCR法、リアルタイムRT-PCR法、マルチプレックスPCR、SmartAmp法、LAMP法等に代表される核酸増幅法、これらにハイブリダイズする核酸をプローブとして用いるハイブリダイゼーション法(DNAチップ、DNAマイクロアレイ、ドットブロットハイブリダイゼーション、スロットブロットハイブリダイゼーション、ノーザンブロットハイブリダイゼーション等)、塩基配列を決定する方法(シーケンシング)、又はこれらを組み合わせた方法から選ぶことができる。
PCRでは、解析したい特定のDNAを標的としたプライマーペアを用いて該特定の1種のDNAのみを増幅してもよいが、複数のプライマーペアを用いて同時に複数の特定のDNAを増幅してもよい。好ましくは、該PCRはマルチプレックスPCRである。マルチプレックスPCRは、PCR反応系に複数のプライマー対を同時に使用することで、複数の遺伝子領域を同時に増幅する方法である。マルチプレックスPCRは、市販のキット(例えば、Ion AmpliSeqTranscriptome Human Gene Expression Kit;ライフテクノロジーズジャパン株式会社等)を用いて実施することができる。
該PCRにおけるアニーリング及び伸長反応の温度は、使用するプライマーに依存するため一概には言えないが、上記のマルチプレックスPCRキットは用いる場合、好ましくは62℃±1℃、より好ましくは62℃±0.5℃、さらに好ましくは62℃±0.25℃である。したがって、該PCRでは、好ましくはアニーリング及び伸長反応が1ステップで行われる。該アニーリング及び伸長反応のステップの時間は、増幅すべきDNAのサイズ等に依存して調整され得るが、好ましくは14~18分間である。該PCRにおける変性反応の条件は、増幅すべきDNAに依存して調整され得るが、好ましくは95~99℃で10~60秒間である。上記のような温度及び時間での逆転写及びPCRは、一般的にPCRに使用されるサーマルサイクラーを用いて実行することができる。
当該PCRで得られた反応産物の精製は、反応産物のサイズ分離によって行われることが好ましい。サイズ分離により、目的のPCR反応産物を、PCR反応液中に含まれるプライマーやその他の不純物から分離することができる。DNAのサイズ分離は、例えば、サイズ分離カラムや、サイズ分離チップ、サイズ分離に利用可能な磁気ビーズ等によって行うことができる。サイズ分離に利用可能な磁気ビーズの好ましい例としては、Ampure XP等のSolid Phase Reversible Immobilization(SPRI)磁性ビーズが挙げられる。
精製したPCR反応産物に対して、その後の定量解析を行うために必要なさらなる処理を施してもよい。例えば、DNAのシーケンシングのために、精製したPCR反応産物を、適切なバッファー溶液へと調製したり、PCR増幅されたDNAに含まれるPCRプライマー領域を切断したり、増幅されたDNAにアダプター配列をさらに付加したりしてもよい。例えば、精製したPCR反応産物をバッファー溶液へと調製し、増幅DNAに対してPCRプライマー配列の除去及びアダプターライゲーションを行い、得られた反応産物を、必要に応じて増幅して、定量解析のためのライブラリーを調製することができる。これらの操作は、例えば、SuperScript(登録商標)VILO cDNA Synthesis kit(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)に付属している5×VILO RT Reaction Mix、及びIon AmpliSeq Transcriptome Human Gene Expression Kit(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)に付属している5×Ion AmpliSeq HiFi Mix、及びIon AmpliSeq Transcriptome Human
Gene Expression Core Panelを用いて、各キット付属のプロトコルに従って行うことができる。
ノーザンブロットハイブリダイゼーション法を利用して標的遺伝子又はそれに由来する核酸の発現量を測定する場合は、例えば、まずプローブDNAを放射性同位元素、蛍光物質等で標識し、次いで、得られた標識DNAを、常法に従ってナイロンメンブレン等にトランスファーした生体試料由来のRNAとハイブリダイズさせる。その後、形成された標識DNAとRNAとの二重鎖を、標識物に由来するシグナルを検出することにより測定する方法が挙げられる。
RT-PCR法を用いて標的遺伝子又はそれに由来する核酸の発現量を測定する場合は、例えば、まず生体試料由来のRNAから常法に従ってcDNAを調製し、これを鋳型として本発明の標的遺伝子が増幅できるように調製した一対のプライマー(上記cDNA(-鎖)に結合する正鎖、+鎖に結合する逆鎖)をこれとハイブリダイズさせる。その後、常法に従ってPCR法を行い、得られた増幅二本鎖DNAを検出する。増幅された二本鎖DNAの検出には、予めRI、蛍光物質等で標識しておいたプライマーを用いて上記PCRを行うことによって産生される標識二本鎖DNAを検出する方法等を用いることができる。
DNAマイクロアレイを用いて標的遺伝子又はそれに由来する核酸の発現量を測定する場合は、例えば、支持体に本発明の標的遺伝子由来の核酸(cDNA又はDNA)の少なくとも1種を固定化したアレイを用い、mRNAから調製した標識化cDNA又はcRNAをマイクロアレイ上に結合させ、マイクロアレイ上の標識を検出することによって、mRNAの発現量を測定することができる。
前記アレイに固定化される核酸としては、ストリンジェントな条件下に特異的(すなわち、実質的に目的の核酸のみに)にハイブリダイズする核酸であればよく、例えば、本発明の標的遺伝子の全配列を有する核酸であってもよく、部分配列からなる核酸であってもよい。ここで、「部分配列」とは、少なくとも15~25塩基からなる核酸が挙げられる。ここでストリンジェントな条件は、通常「1×SSC、0.1%SDS、37℃」程度の洗浄条件を挙げることができ、より厳しいハイブリダイズ条件としては「0.5×SSC、0.1%SDS、42℃」程度、さらに厳しいハイブリダイズ条件としては「0.1×SSC、0.1%SDS、65℃」程度の条件を挙げることができる。ハイブリダイズ条件は、J. Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Thrd Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press (2001)等に記載されている。
シーケンシングによって標的遺伝子又はそれに由来する核酸の発現量を測定する場合は、例えば、次世代シーケンサー(例えばIon S5/XLシステム、ライフテクノロジーズジャパン株式会社)が用いて解析することが挙げられる。シーケンシングで作成されたリードの数(リードカウント)に基づいて、RNA発現を定量することができる。
上記の測定に用いられるプローブ又はプライマー、すなわち、本発明の標的遺伝子又はそれに由来する核酸を特異的に認識し増幅するためのプライマー、又は該RNA又はそれに由来する核酸を特異的に検出するためのプローブがこれに該当するが、これらは、当該標的遺伝子を構成する塩基配列に基づいて設計することができる。ここで「特異的に認識する」とは、例えばノーザンブロット法において、実質的に本発明の標的遺伝子又はそれに由来する核酸のみを検出できること、また例えばRT-PCR法において、実質的に当該核酸のみが増幅される如く、当該検出物又は生成物が当該遺伝子又はそれに由来する核酸であると判断できることを意味する。
具体的には、本発明の標的遺伝子を構成する塩基配列からなるDNA又はその相補鎖に相補的な一定数のヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを利用することができる。ここで「相補鎖」とは、A:T(RNAの場合はU)、G:Cの塩基対からなる2本鎖DNAの一方の鎖に対する他方の鎖を指す。また、「相補的」とは、当該一定数の連続したヌクレオチド領域で完全に相補配列である場合に限られず、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは98%以上の塩基配列上の同一性を有すればよい。塩基配列の同一性は、前記BLAST等のアルゴリズムにより決定することができる。
斯かるオリゴヌクレオチドは、プライマーとして用いる場合には、特異的なアニーリング及び鎖伸長ができればよく、通常、例えば10塩基以上、好ましくは15塩基以上、より好ましくは20塩基以上、かつ例えば100塩基以下、好ましくは50塩基以下、より好ましくは35塩基以下の鎖長を有するものが挙げられる。また、プローブとして用いる場合には、特異的なハイブリダイゼーションができればよく、本発明の標的遺伝子を構成する塩基配列からなるDNA(又はその相補鎖)の少なくとも一部若しくは全部の配列を有し、例えば10塩基以上、好ましくは15塩基以上、かつ例えば100塩基以下、好ましくは50塩基以下、より好ましくは25塩基以下の鎖長のものが用いられる。
なお、ここで、「オリゴヌクレオチド」は、DNAあるいはRNAであることができ、合成されたものでも天然のものでもよい。又はイブリダイゼーションに用いるプローブは、通常標識したものが用いられる。
また、本発明の標的遺伝子の翻訳産物(タンパク質)、当該タンパク質と相互作用する分子、RNAと相互作用する分子、又はDNAと相互作用する分子を測定する場合は、プロテインチップ解析、免疫測定法(例えば、ELISA等)、質量分析(例えば、LC-MS/MS、MALDI-TOF/MS)、1-ハイブリッド法(PNAS 100, 12271-12276(2003))や2-ハイブリッド法(Biol. Reprod. 58, 302-311 (1998))のような方法を用いることができ、対象に応じて適宜選択できる。
例えば、測定対象としてタンパク質が用いられる場合は、本発明の発現産物に対する抗体を生体試料と接触させ、当該抗体に結合した試料中のポリペプチドを検出し、そのレベルを測定することによって実施される。例えば、ウェスタンブロット法によれば、一次抗体として上記の抗体を用いた後、二次抗体として放射性同位元素、蛍光物質又は酵素等で標識した一次抗体に結合する抗体を用いて、その一次抗体を標識し、これら標識物質由来のシグナルを放射線測定器、蛍光検出器等で測定することが行われる。
尚、上記翻訳産物に対する抗体は、ポリクローナル抗体であっても、モノクローナル抗体であってもよい。これらの抗体は、公知の方法に従って製造することができる。具体的には、ポリクローナル抗体は、常法に従って大腸菌等で発現し精製したタンパク質を用いて、あるいは常法に従って当該タンパク質の部分ポリペプチドを合成して、家兎等の非ヒト動物に免疫し、該免疫動物の血清から常法に従って得ることが可能である。
一方、モノクローナル抗体は、常法に従って大腸菌等で発現し精製したタンパク質又は該タンパク質の部分ポリペプチドをマウス等の非ヒト動物に免疫し、得られた脾臓細胞と骨髄腫細胞とを細胞融合させて調製したハイブリドーマ細胞から得ることができる。また、モノクローナル抗体は、ファージディスプレイを用いて作製してもよい(Griffiths, A.D.; Duncan, A.R., Current Opinion in Biotechnology, Volume 9, Number 1, February 1998 , pp. 102-108(7))。
斯くして、被験者から採取された生体試料中の本発明の標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルが測定され、当該発現レベルに基づいてアトピー性皮膚炎の重症度が検出される。検出は、具体的には、測定された本発明の標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルを対照レベルと比較することによって行われる。
シーケンシングにより複数の標的遺伝子の発現レベルの解析を行う場合は、上記したように、発現量のデータであるリードカウント値、該リードカウント値をサンプル間の総リード数の違いを補正したRPM値、当該RPM値を底2の対数値に変換した値(LogRPM値)又は整数1を加算した底2の対数値(Log(RPM+1)値)、あるいはDESeq2(Love MI et al. Genome Biol. 2014)を用いて補正されたカウント値(Normalized count値)又は整数1を加算した底2の対数値(Log(count+1)値)を指標として用いるのが好ましい。また、RNA-seqの定量値として一般的な、fragments per kilobase of exon per million reads mapped (FPKM)、reads per kilobase of exon per million reads mapped (RPKM)、transcripts per million (TPM)などによって算出される値であってもよい。また、マイクロアレイ法によって得られるシグナル値、及びその補正値であってもよい。また、RT-PCRなどにより特定の標的遺伝子のみの解析を行う場合には、対象遺伝子の発現量をハウスキーピング遺伝子の発現量を基準とする相対的な発現量に変換して解析する方法、又は標的遺伝子の領域を含むプラスミドを用いて絶対的なコピー数を定量(絶対定量)して解析する方法が好ましい。デジタルPCR法によって得られるコピー数であってもよい。
ここで、「対照レベル」とは、例えば、軽症患者の検出の際は健常人における、中等症患者の検出の際は軽症患者における、当該標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルが挙げられる。健常人や軽症患者の発現レベルは、健常人や軽症患者の集団から測定した当該遺伝子又はその発現産物の発現レベルの統計値(例えば平均値等)であってもよい。標的遺伝子が複数の場合は、各々の遺伝子又はその発現産物について基準発現レベルを求めることが好ましい。
また、本発明におけるアトピー性皮膚炎の重症度の検出は、本発明の標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルの上昇/減少により行うこともできる。この場合は、被験者由来の生体試料における標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルが、各遺伝子又はその発現産物のカットオフ値(参照値)と比較される。カットオフ値は、予め健常者、軽症患者、中等症患者及び重症患者における当該標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルを基準データとして取得しておき、それに基づく発現レベルの平均値や標準偏差等の統計的数値に基づき、適宜決定すれば良い。
さらに、重症度が異なるアトピー性皮膚炎患者由来の標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルと、健常人由来の標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルの測定値を利用して、重症度が異なる患者群(例えば、軽症患者、中等症患者、重症患者)及び健常人(症状なし)とを分ける判別式(予測モデル)を構築し、当該判別式を利用して、アトピー性皮膚炎の重症度を検出することができる。すなわち、重症度が異なるアトピー性皮膚炎患者群由来の標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルと、健常者由来の標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルの測定値を教師サンプルとして、重症度が異なる各患者群(例えば、軽症患者、中等症患者、重症患者)及び健常人(症状なし)を分ける判別式(予測モデル)を構築し、当該判別式に基づいて重症度が異なる各患者群を判別するカットオフ値(参照値)を求める。なお、判別式の作成においては、主成分分析(PCA)により次元圧縮を行ない、主要成分を説明変数とすることができる。
そして、被験者から採取された生体試料から標的遺伝子又はその発現産物のレベルを同様に測定し、得られた測定値を当該判別式に代入し、当該判別式から得られた結果を参照値と比較することによって、被検者におけるアトピー性皮膚炎の重症度を検出できる。
判別式の構築におけるアルゴリズムとしては、機械学習に用いるアルゴリズムなどの公知のものを利用することができる。機械学習アルゴリズムの例としては、ランダムフォレスト(Random forest)、線形カーネルのサポートベクターマシン(SVM
linear)、rbfカーネルのサポートベクターマシン(SVM rbf)ニューラルネットワーク(Nerural net)、一般線形モデル(Generalized linear model)、正則化線形判別分析(Regularized linear discriminant analysis)、正則化ロジスティック回帰(Regularized logistic regression)などが挙げられる。構築した予測モデルに検証用のデータを入力して予測値を算出し、該予測値が実測値と最も適合するモデル、例えば正解率(Accuracy)が最も大きいモデルを最適な予測モデルとして選抜することができる。また、予測値と実測値から検出率(Recall)、精度(Precision)、及びそれらの調和平均であるF値を計算し、そのF値が最も大きいモデルを最適な予測モデルとして選抜することができる。
カットオフ値(参照値)の決定方法は特に制限されず、公知の手法に従って決定することができる。例えば、判別式を使用して作成されたROC(Receiver Operating Characteristic Curve)曲線より求めることができる。ROC曲線では、縦軸に陽性患者において陽性の結果がでる確率(感度)と、横軸に陰性患者において陰性の結果がでる確率(特異度)を1から減算した値(偽陽性率)がプロットされる。ROC曲線に示される「真陽性(感度)」及び「偽陽性(1-特異度)」に関し、「真陽性(感度)」-「偽陽性(1-特異度)」が最大となる値(Youden index)をカットオフ値(参照値)とすることができる。
本発明のアトピー性皮膚炎の重症度を検出するための検査用キットは、患者から分離した生体試料における本発明の標的遺伝子又はその発現産物の発現レベルを測定するための検査試薬を含有するものである。具体的には、本発明の標的遺伝子又はそれに由来する核酸と特異的に結合(ハイブリダイズ)するオリゴヌクレオチド(例えば、PCR用のプライマー)を含む、核酸増幅、ハイブリダイゼーションのための試薬、或いは、本発明の標的遺伝子の発現産物(タンパク質)を認識する抗体を含む免疫学的測定のための試薬等が挙げられる。当該キットに包含されるオリゴヌクレオチド、抗体等は、上述したとおり公知の方法により得ることができる。
また、当該検査用キットには、上記抗体や核酸の他、標識試薬、緩衝液、発色基質、二次抗体、ブロッキング剤や、試験に必要な器具やポジティブコントロールやネガティブコントロールとして使用するコントロール試薬、生体試料を採取するための用具(例えば、SSLを採取するためのあぶら取りフィルムなど)等を含むことができる。
上述した実施形態に関し、本発明においてはさらに以下の態様が開示される。
<1>被験者から採取された生体試料について、CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルを測定する工程を含む、当該被験者におけるアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法。
<2>重症度がEASIスコア又はIGAスコアに基づく重症度である、<1>の方法。
<3>重症度がEASIスコアに基づく重症度であり、発現レベルの測定がCAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2及びGRNからなる5種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルの測定である、<2>の方法。
<4>重症度がIGAスコアに基づく重症度であり、発現レベルの測定がPPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる4種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルの測定である、<2>の方法。
<5>重症度が症状なし、軽症及び中等症から選ばれる1以上である、<1>~<4>のいずれかの方法。
<6>遺伝子又はその発現産物の発現レベルがmRNAの発現量の測定である、<1>~<5>のいずれかの方法。
<7>遺伝子又はその発現産物が前記被験者の皮膚表上脂質に含まれるRNAである、<1>~<6>のいずれかの方法。
<8>発現レベルの測定値を前記各遺伝子又はその発現産物の参照値と比較し、アトピー性皮膚炎の重症度を検出する、<1>~<7>のいずれかの方法。
<9>被験者から採取された生体試料に由来するCAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の、アトピー性皮膚炎の重症度マーカーとしての使用。
<10>CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2及びGRNからなる5種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の使用であり、重症度がEASIスコアに基づく重症度である、<9>の使用。
<11>PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる4種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の使用であり、重症度がIGAスコアに基づく重症度である、<9>の使用。
<12>前記遺伝子又はその発現産物が、前記被験者から採取された皮膚表上脂質に含まれるmRNAである、<9>~<11>のいずれかの使用。
<13>前記遺伝子又はそれに由来する核酸と特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、又は前記遺伝子の発現産物を認識する抗体を含有する、<1>~<8>のいずれかの方法に用いられるアトピー性皮膚炎の重症度を検出するための検査用キット。
<14>CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物からなる、アトピー性皮膚炎の重症度の検出マーカー。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 SSLから抽出されたRNAを用いたアトピー性皮膚炎の重症度の検出
1)アトピー性皮膚炎患者の診断及びSSL採取
健常者(25~57歳、男性)14名、及びアトピー性皮膚を有する成人(AD)(23~56歳、男性)29名を被験者とした。アトピー性皮膚炎患者は、皮膚科専門医により重症度が軽症及び中等症のアトピー性皮膚炎の診断を受けている。診断にはEASIスコア(Hanifin et al. Exp dermatol.10, 2001)を用い、文献に従いスコアが0より大きく6未満の患者を軽症、スコアが6以上で23未満の患者を中等症とした(Chopra et al. Br J Dermatol.177, 2017)。その結果、軽症が18名、中等症が11名であった。
さらに、上記のアトピー性皮膚炎患者の顔面部に対しIGAスコアを用い、0(症状なし)、1(ごく軽微)、2(軽症)、3(中等症)、4(重症)の5段階での包括的評価を行った。その結果、スコアが2である軽症が17名、スコアが3である中等症が12名であった。各被験者の全顔からあぶら取りフィルムを用いて皮脂を回収後、該あぶら取りフィルムをバイアルに移し、RNA抽出に使用するまで-80℃で、約1ヶ月間保存した。
2)RNA調製及びシーケンシング
上記1)のあぶら取りフィルムを適当な大きさに切断し、QIAzol Lysis Reagent(Qiagen)を用いて、付属のプロトコルに準じてRNAを抽出した。抽出されたRNAを元に、SuperScript VILO cDNA Synthesis kit(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)を用いて42℃、90分間逆転写を行いcDNAの合成を行った。逆転写反応のプライマーには、キットに付属しているランダムプライマーを使用した。得られたcDNAから、マルチプレックスPCRにより20802遺伝子に由来するDNAを含むライブラリーを調製した。マルチプレックスPCRは、Ion AmpliSeqTranscriptome Human Gene Expression Kit(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)を用いて、[99℃、2分→(99℃、15秒→62℃、16分)×20サイクル→4℃、Hold]の条件で行った。得られたPCR産物は、Ampure XP(ベックマン・コールター株式会社)で精製した後に、バッファーの再構成、プライマー配列の消化、アダプターライゲーションと精製、増幅を行い、ライブラリーを調製した。調製したライブラリーをIon 540 Chipにローディングし、Ion S5/XLシステム(ライフテクノロジーズジャパン株式会社)を用いてシーケンシングした。
3)データ解析1:EASIスコアによる重症度分類に依存する変動遺伝子
i)使用データ
上記2)で測定した被験者由来のRNAの発現量のデータ(リードカウント値)において、サンプル間の総リード数の違いを補正したRPM値に変換した。ただし、全サンプル中90%以上のサンプルで欠損値ではない発現量データが得られている7429遺伝子のみ以下の解析に使用した。負の二項分布に従うRPM値を正規分布に近似するため、整数1を加算した底2の対数値(Log(RPM+1)値)を用いた。次に、上記1)において評価したEASIスコアに基づく重症度分類に従い、サンプルを健常者、軽症患者、中等症患者の3群に分割した。
ii)RNA発現解析
上記i)で測定した健常者、軽症患者、及び中等症患者のSSL由来RNA発現量(Log(RPM+1)値)を基に、3群間でTukey法による検定を行い、健常者対軽症患者、軽症患者対中等症患者、健常者対中等症患者の全てにおいてp値が0.1未満となる遺伝子を選択した。その結果、CAPN1、GRNNCOR2、PLP2、PPP1R9Bの5遺伝子の発現が重症度依存的に増加した(表1)。

Figure 2022016416000001
Figure 2022016416000002
4)データ解析2:顔面部の包括的評価(IGAスコア)による重症度分類に依存する変動遺伝子
i)使用データ
上記2)で測定した被験者由来のRNAの発現量のデータ(リードカウント値)において、サンプル間の総リード数の違いを補正したRPM値に変換した。ただし、全サンプル中90%以上のサンプルで欠損値ではない発現量データが得られている7429遺伝子のみ以下の解析に使用した。負の二項分布に従うRPM値を正規分布に近似するため、整数1を加算した底2の対数値(Log(RPM+1)値)を用いた。次に、上記1)において評価した顔面部の包括的評価(IGAスコア)に基づく重症度分類に従い、サンプルを健常者、軽症患者、中等症患者の3群に分割した。
ii)RNA発現解析
上記i)で測定した健常者、軽症患者、及び中等症患者のSSL由来RNA発現量(Log(RPM+1)値)を基に、3群間でTukey法による検定を行い、健常者対軽症患者、軽症患者対中等症患者、健常者対中等症患者の全てにおいてp値が0.1未満となる遺伝子を選択した。その結果、LOC146880、PPP1R12C、SYVN1の3遺伝子の発現が重症度依存的に増加し、SLC31A1が重症度依存的に減少した(表2)。
Figure 2022016416000003
Figure 2022016416000004

Claims (10)

  1. 被験者から採取された生体試料について、CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルを測定する工程を含む、当該被験者におけるアトピー性皮膚炎の重症度の検出方法。
  2. 重症度がEASI(Eczema Area and Severity Index)スコア又はIGA(Investigator's Global Assessment)スコアに基づく重症度である、請求項1記載の方法。
  3. 重症度がEASIスコアに基づく重症度であり、発現レベルの測定がCAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2及びGRNからなる5種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルを測定である、請求項2記載の方法。
  4. 重症度がIGAスコアに基づく重症度であり、発現レベルの測定がPPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる4種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物の発現レベルを測定である、請求項2記載の方法。
  5. 重症度が症状なし、軽症及び中等症から選ばれる1以上である、請求項1~4のいずれか1項記載の方法。
  6. 遺伝子又はその発現産物の発現レベルがmRNAの発現量の測定である、請求項1~5のいずれか1項記載の方法。
  7. 遺伝子又はその発現産物が前記被験者の皮膚表上脂質に含まれるRNAである、請求項1~6のいずれか1項記載の方法。
  8. 発現レベルの測定値を前記各遺伝子又はその発現産物の参照値と比較し、アトピー性皮膚炎の重症度を検出する、請求項1~7のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記遺伝子又はそれに由来する核酸と特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド、又は前記遺伝子の発現産物を認識する抗体を含有する、請求項1~8のいずれか1項記の方法に用いられるアトピー性皮膚炎の重症度を検出するための検査用キット。
  10. CAPN1、NCOR2、PPP1R9B、PLP2、GRN、PPP1R12C、LOC146880、SLC31A1及びSYVN1からなる9種の遺伝子群より選択される少なくとも1つの遺伝子又はその発現産物からなる、アトピー性皮膚炎の重症度の検出マーカー。
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