JP2022015682A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】トレッド部の摩耗が進行した場合でも旋回性能を維持することができるタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部2を有するタイヤである。トレッド部2は、周方向溝3と、ショルダー陸部4及びクラウン陸部5とを含む。ショルダー陸部4は、複数のショルダー横溝6で区分された複数のショルダーブロック7を含む。クラウン陸部5は、複数のクラウン横溝8で区分された複数のクラウンブロック9を含む。ショルダー横溝6には、隣接する2つの前記ショルダーブロック7を連結するタイバー10が設けられている。ショルダーブロック7には、タイヤ周方向成分長さがタイヤ軸方向成分長さよりも大きい少なくとも1本のショルダーサイプ11が設けられている。クラウンブロック9の高さは、ショルダーブロック7の高さよりも大きい。クラウンブロック9の高さとショルダーブロック7の高さとの差は、ショルダーサイプ11の最大の深さよりも大きい。
【選択図】図2
【解決手段】トレッド部2を有するタイヤである。トレッド部2は、周方向溝3と、ショルダー陸部4及びクラウン陸部5とを含む。ショルダー陸部4は、複数のショルダー横溝6で区分された複数のショルダーブロック7を含む。クラウン陸部5は、複数のクラウン横溝8で区分された複数のクラウンブロック9を含む。ショルダー横溝6には、隣接する2つの前記ショルダーブロック7を連結するタイバー10が設けられている。ショルダーブロック7には、タイヤ周方向成分長さがタイヤ軸方向成分長さよりも大きい少なくとも1本のショルダーサイプ11が設けられている。クラウンブロック9の高さは、ショルダーブロック7の高さよりも大きい。クラウンブロック9の高さとショルダーブロック7の高さとの差は、ショルダーサイプ11の最大の深さよりも大きい。
【選択図】図2
Description
本発明は、タイヤに関する。
一般に、タイヤは、新品時の各種性能が長期に亘って持続することが望まれている。例えば、下記特許文献1には、トレッド部のパターン要素を規定することにより、トレッド部の摩耗進行に伴う耐ゴム欠け性能及びウェット性能の低下を抑制した重荷重用空気入りタイヤが提案されている。
近年では、車両の高性能化に伴い、摩耗が進行した場合でも旋回性能を維持し得るタイヤが求められている。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、トレッド部の摩耗が進行した場合でも旋回性能を維持することができるタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部は、タイヤ周方向に連続して延びる周方向溝と、前記周方向溝に区分されたショルダー陸部及びクラウン陸部とを含み、前記ショルダー陸部は、前記ショルダー陸部を横断する複数のショルダー横溝で区分された複数のショルダーブロックを含み、前記クラウン陸部は、前記クラウン陸部を横断する複数のクラウン横溝で区分された複数のクラウンブロックを含み、前記ショルダー横溝には、隣接する2つの前記ショルダーブロックを連結するタイバーが設けられ、前記ショルダーブロックには、タイヤ周方向成分長さがタイヤ軸方向成分長さよりも大きい少なくとも1本のショルダーサイプが設けられ、前記クラウンブロックの高さは、前記ショルダーブロックの高さよりも大きく、前記クラウンブロックの高さと前記ショルダーブロックの高さとの差は、前記ショルダーサイプの最大の深さよりも大きい。
本発明のタイヤにおいて、前記クラウンブロックの高さと前記ショルダーブロックの高さとの差は、前記ショルダーサイプの前記最大の深さの2.0~4.0倍であるのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、トレッド平面視において、前記ショルダーサイプの少なくとも一部は、前記タイバーをタイヤ周方向に平行に延長した領域と重複するのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記タイバーの高さは、前記ショルダーブロックの高さから前記ショルダーサイプの前記最大の深さを引いたサイプ底高さの50%以下であるのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記ショルダーサイプの両端部のそれぞれの深さは、前記ショルダーサイプの前記最大の深さよりも小さいのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記クラウン横溝の少なくとも一方の溝縁は、トレッド平面視において前記ショルダーサイプをタイヤ軸方向に平行に延長した領域と少なくとも一部で重複する重複部を含むのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記重複部のタイヤ周方向の長さは、前記ショルダーサイプの前記タイヤ周方向成分長さの50%以下であるのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記ショルダーブロックの踏面は、トレッド平面視において前記ショルダーサイプをタイヤ軸方向の両側に平行に延長した領域と重複するショルダー重複面を含み、前記クラウンブロックの踏面は、トレッド平面視において前記ショルダーサイプをタイヤ軸方向に平行に延長した領域と重複するクラウン重複面を含み、前記クラウン重複面の面積は、前記ショルダー重複面の面積よりも小さいのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の長さは、前記ショルダーブロックのタイヤ周方向の長さよりも大きいのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記クラウンブロックのタイヤ軸方向の長さは、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の長さよりも小さいのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記ショルダーブロックは、タイヤ周方向に延びる縦溝によって区分された内側部と外側部とを含むのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記内側部及び前記外側部には、それぞれ、1本の前記ショルダーサイプが設けられているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記ショルダーサイプは、タイヤ軸方向に対して傾斜して延びる中央部と、タイヤ軸方向に対する角度が前記中央部よりも小さい両端部とを含むのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記ショルダー横溝は、鈍角に折れ曲がる部分を含むのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記クラウン横溝は、鋭角に折れ曲がる部分を含むのが望ましい。
本発明のタイヤは、上記の構成を採用したことにより、トレッド部の摩耗が進行した場合においても旋回性能を維持することができる。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のタイヤ1のトレッド部2の展開図である。図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、例えば、重荷重用空気入りタイヤとして用いられる。但し、本発明のタイヤ1は、このような態様に限定されるものではない。
図1は、本実施形態のタイヤ1のトレッド部2の展開図である。図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、例えば、重荷重用空気入りタイヤとして用いられる。但し、本発明のタイヤ1は、このような態様に限定されるものではない。
トレッド部2は、2つのトレッド端Teの間でタイヤ周方向に連続して延びる周方向溝3を含む。
2つのトレッド端Teは、それぞれ、正規状態のタイヤ1に正規荷重が負荷されキャンバー角0°で平面に接地したときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置に相当する。
「正規状態」とは、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。各種の規格が定められていないタイヤや、非空気式タイヤの場合、前記正規状態は、タイヤの使用目的に応じた標準的な使用状態であって車両に未装着かつ無負荷の状態を意味する。本明細書において、特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、前記正規状態で測定された値である。なお、本明細書で説明された各構成は、ゴム成形品に含まれる通常の誤差を許容するものとする。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」は、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。また、各種の規格が定められていないタイヤや、非空気式タイヤの場合、「正規荷重」は、タイヤの標準装着状態において、1つのタイヤに作用する荷重を指す。前記「標準装着状態」とは、タイヤの使用目的に応じた標準的な車両にタイヤが装着され、かつ、前記車両が走行可能な状態で平坦な路面上に静止している状態を指す。
本実施形態のトレッド部2には、2本の周方向溝3がタイヤ赤道Cを挟む様に設けられている。周方向溝3の溝中心線からタイヤ赤道Cまでのタイヤ軸方向の距離L1は、例えば、トレッド幅TWの好ましくは8%以上、より好ましくは10%以上、さらに望ましくは12%以上であり、好ましくは20%以下、より好ましくは18%以下、さらに好ましくは16%以下である。トレッド幅TWとは、前記正規状態における一方のトレッド端Teから他方のトレッド端Teまでのタイヤ軸方向の距離である。
周方向溝3は、タイヤ周方向に平行に直線状に延びるものや、ジグザグ状に延びるもの等、種々の態様を採用し得る。本実施形態の周方向溝3は、ジグザグ状に延びている。周方向溝3は、例えば、タイヤ軸方向に対して第1方向(本明細書の各図では、右下がりである。)に傾斜した第1傾斜部3aと、タイヤ軸方向に対して第1方向とは逆向きの第2方向(本明細書の各図では、右上がりである。)に傾斜した第2傾斜部3bとをタイヤ周方向に交互に含む。第1傾斜部3aのタイヤ軸方向に対する角度、及び、第2傾斜部3bのタイヤ軸方向に対する角度は、それぞれ、50~70°であるのが望ましく、より望ましくは55~65°である。
周方向溝3の溝幅W1は、少なくとも2mm以上であるのが望ましい。望ましい態様では、周方向溝3の溝幅W1は、例えば、トレッド幅TWの0.5%~3.5%であり、望ましくは1.0%~3.0%である。周方向溝3の深さは、例えば、15~35mmであり、望ましくは20~30mmである。但し、周方向溝3は、このような態様に限定されるものではない。
トレッド部2は、周方向溝3に区分されたショルダー陸部4及びクラウン陸部5を含む。本実施形態のトレッド部2は、2本の周方向溝3と、2本の周方向溝3の間に区分された1つのクラウン陸部5と、クラウン陸部5を挟む様に配された2つのショルダー陸部4とで構成されている。また、ショルダー陸部4のタイヤ軸方向外側の端縁が、トレッド端Teとして構成されている。但し、本発明のタイヤ1のトレッド部2は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、3本の周方向溝3と、これらに区分された2つのクラウン陸部5と、2つのクラウン陸部5を挟む様に配された2つのショルダー陸部4とで構成されるものでも良い。
図2には、クラウン陸部5及びショルダー陸部4の拡大図が示されている。図2に示されるように、ショルダー陸部4は、ショルダー陸部4を横断する複数のショルダー横溝6で区分された複数のショルダーブロック7を含む。また、クラウン陸部5は、クラウン陸部5を横断する複数のクラウン横溝8で区分された複数のクラウンブロック9を含む。
ショルダー横溝6には、溝底部が隆起したタイバー10が設けられている。タイバー10は、隣接する2つのショルダーブロック7を連結する。なお、理解し易いように、図2ではタイバー10の1つが着色されている。
ショルダーブロック7には、タイヤ周方向成分長さL3がタイヤ軸方向成分長さL2よりも大きい少なくとも1本のショルダーサイプ11が設けられている。本明細書において、「サイプ」とは、微小な幅を有する切れ込み要素であって、互いに向き合う2つのサイプ壁の間の幅が1.5mm以下のものを指す。サイプの前記幅は、望ましくは0.2~1.2mmであり、より望ましくは0.5~1.0mmである。本実施形態のサイプは、その全深さに亘って、前記幅が上述の範囲とされている。なお、本明細書では、ある切れ込み要素の横断面において、幅が1.5mm以下の領域をその全深さの50%以上含むものは、幅が1.5mmを超える領域を一部に含むものであっても、サイプ(溝要素を含むサイプ)として扱うものとする。また、ある切れ込み要素の横断面において、幅が1.5mmよりも大きい領域をその全深さの50%以上含むものは、幅が1.5mm以下の領域を一部に含むものであっても、溝(サイプ要素を含む溝)として扱うものとする。
図3には、図2のA-A線断面図が示されている。なお、このA-A線断面図は、タイヤ回転軸を通るタイヤ子午線断面に相当する。図3に示されるように、前記正規状態のタイヤ子午線断面において、クラウンブロック9の高さhcは、ショルダーブロック7の高さhsよりも大きい。また、クラウンブロック9の高さhcとショルダーブロック7の高さhsとの差haは、ショルダーサイプ11の最大の深さd1よりも大きい。本発明のタイヤ1は、上記の構成を採用したことにより、トレッド部2の摩耗が進行した場合においても旋回性能を維持することができる。その理由としては、以下のメカニズムが推察される。
本発明のタイヤ1は、クラウンブロック9の高さhcが上述の通りショルダーブロック7の高さhsよりも大きく、かつ、前記差hsが前記d1よりも大きいため、タイヤ新品時は、ショルダーブロック7よりもクラウンブロック9の方が旋回性能の寄与が大きい。
また、上述の構成では、一般に、ショルダーブロック7よりもクラウンブロック9が摩耗する傾向がある。クラウンブロック9の摩耗に伴い、ショルダーブロック7に作用する接地圧が大きくなる。このため、摩耗の進行に伴い、ショルダーブロック7の旋回性能の寄与が大きくなる。
一方、ショルダーブロック7には、タイヤ周方向成分長さL3がタイヤ軸方向成分長さL2よりも大きいショルダーサイプ11が設けられている(図2参照。)。ショルダーサイプ11は、ショルダーブロック7に作用する接地圧の増加に伴って、そのエッジが発揮する摩擦力が大きくなる。このため、トレッド部2の摩耗の進行による旋回性能の低下を緩和することができる。
また、ショルダーブロック7の摩耗によってショルダーサイプ11が消失する頃には、タイバー10によるショルダー陸部4の剛性向上の寄与が大きくなるため、各ショルダーブロック7が大きなコーナリングフォースを発揮して旋回性能を維持することができる。以上のように、本発明では、各ブロックの高さ、ショルダーサイプ11及びタイバー10が相俟って、トレッド部2の摩耗が進行した場合においても旋回性能を維持することができると推察される。
ショルダーブロック7の高さhs及びクラウンブロック9の高さhcは、タイヤ子午線断面において、周方向溝3の溝底を通りトレッドプロファイルと平行に延びる基準線からブロックの踏面までの、タイヤ法線方向の距離である。タイヤ法線とは、ブロックの踏面と直交する直線である。ブロックの高さが踏面の位置によって異なる場合は、ブロックの踏面に設けられた溝やサイプを全て埋めた仮想踏面の図心で前記距離が測定されるものとする。
以下、本実施形態のさらに詳細な構成が説明される。なお、以下で説明される各構成は、本実施形態の具体的態様を示すものである。したがって、本発明は、以下で説明される構成を具えないものであっても、上述の効果を発揮し得るのは言うまでもない。また、上述の特徴を具えた本発明のタイヤに、以下で説明される各構成のいずれか1つが単独で適用されても、各構成に応じた性能の向上は期待できる。さらに、以下で説明される各構成のいくつかが複合して適用された場合、各構成に応じた複合的な性能の向上が期待できる。
ショルダーサイプ11の最大の深さd1は、例えば、1~5mmであり、望ましくは1.5~4.5mmであり、さらに望ましくは2~4mmである。また、ショルダーサイプ11の前記深さd1は、ショルダーブロック7の高さhsの好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは13%以上であり、好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは17%以下である。
重荷重用空気入りタイヤの場合、ショルダーブロック7の高さhs及びクラウンブロック9の高さhcは、例えば、15~35mmであり、望ましくは20~30mmである。クラウンブロック9の高さhcとショルダーブロック7の高さhsとの差haは、クラウンブロック9の高さhcの好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上であり、好ましくは40%以下、より好ましくは35%以下、さらに好ましくは30%以下とされる。
前記高さの差haは、ショルダーサイプ11の最大の深さの好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2.0倍以上、さらに好ましくは2.5倍以上であり、好ましくは4.5倍以下、より好ましくは4.0倍以下、さらに好ましくは3.5倍以下である。これにより、上述の効果が確実に発揮される。しかも、各ブロックに作用する接地圧の差が過度に大きくならず、各ブロックに欠けやクラックが発生するのを効果的に抑制する(以下、このような効果を「耐ティア性能が向上する」という場合がある。)ことができる。
図2に示されるように、ショルダー横溝6は、例えば、周方向溝3に連通する内側溝部16と、トレッド端Te側の外側溝部17と、内側溝部16と外側溝部17との間に連なる中央溝部18とを含んでいる。内側溝部16及び外側溝部17は、それぞれ、タイヤ軸方向に対して前記第1方向に傾斜している。内側溝部16のタイヤ軸方向に対する角度、及び、外側溝部17のタイヤ軸方向に対する角度は、それぞれ、例えば、15°以下であり、望ましくは10°以下である。中央溝部18は、前記第2方向に傾斜している。中央溝部18のタイヤ軸方向に対する角度は、内側溝部16又は外側溝部17のタイヤ軸方向に対する角度よりも大きく、例えば、25~45°であり、望ましくは30~40°である。これにより、ショルダー横溝6は、鈍角に折れ曲がる部分を含んでいる。このようなショルダー横溝6は、上述の様にブロックの高さが規定されたタイヤにおいて、耐ティア性能を維持しつつ、旋回性能を高めることができる。
ショルダー横溝6の溝幅W2は、例えば、周方向溝3の溝幅W1(図1に示す)よりも大きい。ショルダー横溝6の溝幅W2は、例えば、トレッド幅TW(図1に示され、以下、同様である。)の4.0%~8.0%であり、望ましくは5.0%~7.0%である。ショルダー横溝6の深さは、例えば、15~35mmであり、望ましくは20~30mmであり、本実施形態では周方向溝3の深さと同じである。このようなショルダー横溝6は、トレッド部2の偏摩耗を抑制するのに役立つ。
タイバー10は、例えば、ショルダー横溝6のタイヤ軸方向の中心位置よりもトレッド端Te側に位置している。本実施形態では、タイバー10の全体がショルダー横溝6の外側溝部17に設けられている。このようなタイバー10の配置は、ショルダーブロック7が発生するコーナリングフォースを大きくし、旋回性能を確実に維持することができる。
タイバー10のタイヤ軸方向の長さL5は、ショルダーブロック7のタイヤ軸方向の長さL4の50%以下であるのが望ましい。具体的には、タイバー10の前記長さL5は、ショルダーブロック7の前記長さL4の5%~25%が望ましく、より望ましくは10%~20%である。このようなタイバー10は、旋回性能と耐ティア性能とをバランス良く向上させることができる。
図3に示されるように、タイバー10(図3では破線で示されている。)の断面形状は、例えば、矩形状に構成されている。タイバー10の高さh1は、例えば、ショルダーブロック7の高さhsからショルダーサイプ11の最大の深さd1を引いたサイプ底高さh2の50%以下である。具体的には、タイバー10の高さh1は、前記サイプ底高さh2の好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは35%であり、好ましくは48%以下、より好ましくは45%以下、さらに好ましくは42%以下である。このようなタイバー10は、上述の様にブロックの高さが規定されたタイヤにおいて、ショルダー横溝6の開き具合を適正化し、旋回性能と耐ティア性能とをバランス良く向上させることができる。
図4には、ショルダーブロック7の拡大図が示されている。図4に示されるように、ショルダーブロック7のタイヤ軸方向の長さL4は、ショルダーブロック7のタイヤ周方向の長さL6よりも大きい。ショルダーブロック7のタイヤ軸方向の長さL4は、ショルダーブロック7のタイヤ周方向の長さL6の1.50~2.50倍であり、望ましくは1.80~2.20倍である。このようなショルダーブロック7は、上述の様にブロックの高さが規定されたタイヤにおいて、上述のタイバー10と協働して、トラクション性能と旋回性能とをバランス良く向上させることができる。
ショルダーブロック7には、タイヤ周方向に延びる縦溝20が設けられている。これにより、ショルダーブロック7は、縦溝20によって区分された内側部21と外側部22とを含む。
縦溝20は、例えば、タイヤ軸方向に対して前記第1方向に傾斜している。縦溝20のタイヤ軸方向に対する角度θ1は、例えば、50~70°であり、望ましくは55~65°である。望ましい態様では、縦溝20は、周方向溝3の第1傾斜部3a(図2に示す)との角度差が5°以下であり、より望ましくはこれらが平行とされる。縦溝20の溝幅は、例えば、周方向溝3の溝幅の80%~120%である。縦溝20の深さは、ショルダーサイプ11の最大の深さよりも大きく、周方向溝3の最大の深さよりも小さい。このような縦溝20は、ショルダーブロック7の耐ティア性能を維持しつつ、ウェット性能を高めることができる。
内側部21及び外側部22は、例えば、六角形状の踏面を有している。内側部21の踏面の面積は、外側部22の踏面の面積よりも大きいのが望ましい。内側部21の踏面の面積は、例えば、外側部22の踏面の面積の103%~130%であり、望ましくは105%~125%である。このような内側部21及び外側部22を含むショルダーブロック7は、上述の様にブロックの高さが規定されたタイヤにおいて、接地圧分布を均一にし、旋回時の操舵の手応えをリニアにするのに役立つ。
内側部21及び外側部22には、それぞれ、1本のショルダーサイプ11が設けられている。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、内側部21又は外側部22のいずれか一方のみにショルダーサイプ11が設けられるものでも良い。また、内側部21及び外側部22のそれぞれに複数のショルダーサイプ11が設けられるものでも良い。
図2に示されるように、トレッド平面視において、ショルダーサイプ11の少なくとも一部は、タイバー10をタイヤ周方向に平行に延長した領域と重複するのが望ましい。こにようなショルダーサイプ11は、上述のタイバー10と協働して、大きな摩擦力を発揮し易く、旋回性能が効果的に維持される。
図4に示されるように、ショルダーサイプ11のタイヤ周方向成分長さL3は、例えば、ショルダーサイプ11のタイヤ軸方向成分長さL2の105%~130%であり、望ましくは110%~125%である。このようなショルダーサイプ11は、ウェット路面でのトラクション性能と旋回性能とをバランス良く向上させる。
ショルダーサイプ11は、タイヤ軸方向に対して傾斜して延びる中央部25と、タイヤ軸方向に対する角度が中央部25よりも小さい両端部26とを含む。中央部25のタイヤ軸方向に対する角度θ2は、例えば、50~70°であり、望ましくは55~65°である。望ましい態様では、中央部25と縦溝20との角度差、及び、中央部25と周方向溝3の第1傾斜部3aとの角度差が、それぞれ、5°以下とされている。より望ましい態様では、ショルダーサイプ11の中央部25、縦溝20及び周方向溝3の第1傾斜部3aが互いに平行に配されている。これにより、ショルダーブロック7の偏摩耗が効果的に抑制される。
両端部26のタイヤ軸方向に対する角度は、例えば、10°以下であり、より望ましくは5°以下である。また、両端部26のそれぞれの深さは、ショルダーサイプ11の最大の深さよりも小さい。両端部26の深さは、例えば、ショルダーサイプ11の最大の深さの30%~70%であり、望ましくは40%~60%である。なお、本実施形態では中央部25において前記最大の深さが構成されている。本実施形態では、上述の各構成が相俟って、ショルダーサイプ11が開き易くなる傾向があるが、上述の通り両端部26の深さを小さくすることにより、ショルダーサイプ11を起点としたクラックの発生が抑制され、ひいては耐ティア性能が向上する。
図2に示されるように、ショルダーブロック7の踏面は、トレッド平面視においてショルダーサイプ11をタイヤ軸方向の両側に平行に延長した領域と重複するショルダー重複面28を含む。なお、図2において、ショルダー重複面28の1つが、着色されている。本実施形態では、ショルダー重複面28の面積が、ショルダーブロック7の実際の踏面の70%~85%とされる。これにより、上述のブロックの高さの差haと相俟って、ウェット性能と耐ティア性能とがバランス良く向上する。
クラウン横溝8は、例えば、第1溝部31、第2溝部32及び第3溝部33を含んでいる。第1溝部31は、一方の周方向溝3に連通しかつ第1方向に傾斜している。第2溝部32は、他方の周方向溝3に連通しかつ第1方向に傾斜している。第1溝部31及び第2溝部32のタイヤ軸方向に対する角度は、例えば、10°以下である。第3溝部33は、第2方向に傾斜し、第1溝部31と第2溝部32との間を連通している。第3溝部33のタイヤ軸方向に対する角度は、第1溝部31又は第2溝部32のタイヤ軸方向に対する角度よりも大きい。これにより、クラウン横溝8は、鋭角に折れ曲がる部分を含み、本実施形態ではZ字状に折れ曲がっている。
より具体的には、第3溝部33のタイヤ軸方向に対する角度は、50~70°であり、望ましくは55~65°である。さらに望ましい態様では、第3溝部33は、周方向溝3の第2傾斜部3bとの角度差が5°以下である。さらに望ましい態様では、第3溝部33は、第1傾斜部3aと平行に延びている。これにより、耐ティア性能及び旋回性能が向上する。
クラウン横溝8は、例えば、一定の溝幅で延びている。クラウン横溝8の溝幅W3は、例えば、ショルダー横溝6の溝幅よりも小さい。クラウン横溝8の溝幅W3は、周方向溝3の溝幅W3の80%~120%である。また、クラウン横溝8の深さは、周方向溝3の深さよりも小さいのが望ましい。具体的には、クラウン横溝8の深さは、周方向溝3の深さの50%~90%であり、望ましくは60%~80%である。これにより、周方向溝3、ショルダー横溝6及びクラウン横溝8が協働して、操縦安定性とウェット性能とをバランス良く向上させる。
望ましい態様では、クラウン横溝8には、その溝底部で開口する溝底サイプ34が設けられている。これにより、クラウン横溝8が適度に開き易くなり、ウェット性能及び耐ティア性能が向上する。
クラウン横溝8の少なくとも一方の溝縁8eは、トレッド平面視においてショルダーサイプ11をタイヤ軸方向に平行に延長した領域と少なくとも一部で重複する重複部36を含む。重複部36のタイヤ周方向の長さは、ショルダーサイプ11のタイヤ周方向成分長さL3の50%以下が望ましく、より望ましくは35%~45%である。このようなクラウン横溝8は、ブロックの高さが上述の様に規定されたタイヤにおいて、ショルダーサイプ11と協働してウェット性能を高めることができる。
図2に示されるように、クラウンブロック9のタイヤ軸方向の長さL7は、例えば、ショルダーブロック7のタイヤ軸方向の長さL4よりも小さい。具体的には、クラウンブロック9の前記長さL7は、ショルダーブロック7の前記長さL4の85%以下、より好ましくは80%以下、さらに好ましくは75%以下であり、好ましくは55%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上である。
クラウンブロック9のタイヤ周方向の長さL8は、クラウンブロック9のタイヤ軸方向の長さL7の80%~120%であり、好ましくは90%~110%である。このようなクラウンブロック9は、トラクション性能と旋回性能とをバランス良く高めるのに役立つ。
クラウンブロック9は、上述のクラウン横溝8に区分されることにより、本体部40と、本体部40からタイヤ周方向の一方側に突出した第1突部41と、本体部40からタイヤ周方向の他方側に突出した第2突部42とを含んでいる。
第1突部41は、例えば、クラウン横溝8の第1溝部31及び第3溝部33と、前記第1溝部31が連通する周方向溝3の第2傾斜部3bとに囲まれている。これにより、第1突部41は、例えば、クラウンブロック9のタイヤ軸方向の一方側(図2では左側)のブロック壁の一部を構成している。同様に、第2突部42は、例えば、クラウン横溝8の第2溝部32及び第3溝部33と、前記第2溝部32が連通する周方向溝3の第2傾斜部3bとに囲まれている。これにより、第2突部42は、例えば、クラウンブロック9のタイヤ軸方向の他方側(図2では右側)のブロック壁の一部を構成している。このような第1突部41及び第2突部42は、ウェット走行時に大きな摩擦力を発揮し得る。
クラウンブロック9には、第1クラウンサイプ43及び第2クラウンサイプ44が設けられている。本実施形態では、クラウンブロック9がタイヤ赤道C上に設けられ、第1クラウンサイプ43及び第2クラウンサイプ44がタイヤ赤道Cを挟む様に設けられている。また、第1クラウンサイプ43は、クラウンブロック9の本体部40及び第1突部41を跨るように設けられている。第2クラウンサイプ44は、クラウンブロック9の本体部40及び第2突部42を跨るように設けられている。このような第1クラウンサイプ43及び第2クラウンサイプ44は、耐ティア性能を維持しつつウェット性能を向上できる。
第1クラウンサイプ43及び第2クラウンサイプ44は、それぞれ、トレッド端Te側に凸となる様に曲がっている。具体的には、第1クラウンサイプ43及び第2クラウンサイプ44は、周方向溝3の第1傾斜部3a及び第2傾斜部3bに沿って曲がる縦部分46と、クラウン横溝8の第1溝部31又は第2溝部32に沿って延びる横部分47とを含んでいる。より望ましい態様では、縦部分46は、第1傾斜部3a及び第2傾斜部3bに平行に延びており、横部分47は、第1溝部31又は第2溝部32と平行に延びている。このような第1クラウンサイプ43及び第2クラウンサイプ44は、ウェット走行時のトラクション性能と旋回性能とをバランス良く向上させる。
クラウンブロック9の踏面は、トレッド平面視においてショルダーサイプ11をタイヤ軸方向に平行に延長した領域と重複するクラウン重複面48を含む。なお、理解し易いように、クラウン重複面48の1つが着色されている。クラウン重複面48は、例えば、クラウンブロック9の踏面の面積の30%~70%であり、望ましくは40%~60%である。
望ましい態様では、クラウン重複面48の面積は、ショルダー重複面28の面積よりも小さい。より望ましい態様では、クラウン重複面48の面積は、ショルダー重複面28の内、外側部22に属する部分の面積よりも大きい。同様に、クラウン重複面48の面積は、ショルダー重複面28の内、内側部21に属する部分の面積よりも大きい。これにより、クラウンブロック9とショルダーブロック7との摩耗の進行が均一になり易く、ひいては、トレッド部2の摩耗が進行しても旋回性能が維持され易くなる。
以上、本発明の一実施形態のタイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図1の基本トレッドパターンを有するサイズ315/80R22.5の重荷重用空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。比較例として、図5に示されるトレッド部を有するタイヤが試作された。図5に示されるように、比較例のショルダーサイプaは、タイヤ軸方向成分長さがタイヤ周方向成分長さよりも大きく、かつ、クラウンブロックとショルダーブロックとが実質的に同じ高さを有している。比較例のタイヤは、上述の構成を除き、図1に示されるものと実質的に同じ構成である。各テストタイヤについて、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:22.5×9.00
タイヤ内圧:830kPa
テスト車両:10tトラック、荷台中央に標準積載量の50%の荷物を積載
テストタイヤ装着位置:全輪
装着リム:22.5×9.00
タイヤ内圧:830kPa
テスト車両:10tトラック、荷台中央に標準積載量の50%の荷物を積載
テストタイヤ装着位置:全輪
<摩耗後の旋回性能>
新品のテストタイヤを装着した上記テスト車両で比較的コーナーが多いサーキットを複数周走行し、その平均ラップタイム(以下、「タイヤ新品時の平均ラップタイム」という。)が算出された。また、一般路を10000km走行してテストタイヤを摩耗させた後、前記サーキットを複数周走行し、その平均ラップタイム(以下、「タイヤ摩耗時の平均ラップタイム」という。)が算出された。タイヤ新品時の平均ラップタイムとタイヤ摩耗時の平均ラップタイムとの差(以下、「ラップタイム差」という)が、タイヤ摩耗後においてどの程度旋回性能が維持されているかの指標となる。結果は、比較例のラップタイム差の逆数を100とする指数で示されており、数値が大きい程、摩耗後の旋回性能が優れていることを示す。
新品のテストタイヤを装着した上記テスト車両で比較的コーナーが多いサーキットを複数周走行し、その平均ラップタイム(以下、「タイヤ新品時の平均ラップタイム」という。)が算出された。また、一般路を10000km走行してテストタイヤを摩耗させた後、前記サーキットを複数周走行し、その平均ラップタイム(以下、「タイヤ摩耗時の平均ラップタイム」という。)が算出された。タイヤ新品時の平均ラップタイムとタイヤ摩耗時の平均ラップタイムとの差(以下、「ラップタイム差」という)が、タイヤ摩耗後においてどの程度旋回性能が維持されているかの指標となる。結果は、比較例のラップタイム差の逆数を100とする指数で示されており、数値が大きい程、摩耗後の旋回性能が優れていることを示す。
<耐ティア性能>
上記テスト車両で定常円旋回し、高さ10cmの縁石に、その長さ方向に対して10°の角度で進入して乗り上げるのを複数回実施し、トレッド部にティア(トレッドゴムの欠けやクラック)が発生するまでの縁石乗り上げ回数が測定された。結果は、比較例のタイヤを100とする指数であり、数値が大きい程、耐ティア性能が優れていることを示す。
テストの結果が表1に示される。
上記テスト車両で定常円旋回し、高さ10cmの縁石に、その長さ方向に対して10°の角度で進入して乗り上げるのを複数回実施し、トレッド部にティア(トレッドゴムの欠けやクラック)が発生するまでの縁石乗り上げ回数が測定された。結果は、比較例のタイヤを100とする指数であり、数値が大きい程、耐ティア性能が優れていることを示す。
テストの結果が表1に示される。
表1に示されるように、本発明のタイヤは、摩耗後の旋回性能が優れていることが確認できた。また、本発明のタイヤは、優れた耐ティア性能を発揮していることも確認できた。
なお、表1において、摩耗後の旋回性能の評点及び耐ティア性能の評点の合計点が、これらの性能を合わせた総合性能と評価されても構わない。以下の各表においても同様である。
タイバーの高さを変化させた実施例について、上述と同様のテストが実施された。
テストの結果が表2に示される。
テストの結果が表2に示される。
表2に示されるように、ショルダーサイプのタイヤ周方向成分長さが、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能に影響を及ぼしていることが確認できた。また、表2に示される各実施例は、比較例に対して、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能が向上していることが確認できた。
タイバーの高さを変化させた実施例について、上述と同様のテストが実施された。
テストの結果が表3に示される。
テストの結果が表3に示される。
表3に示されるように、タイバー高さが、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能に影響を及ぼしていることが確認できた。また、表3に示される各実施例は、比較例に対して、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能が向上していることが確認できた。
クラウン横溝の溝縁の重複部のタイヤ周方向の長さを変化させた実施例について、上述と同様のテストが実施された。
テストの結果が表4に示される。
テストの結果が表4に示される。
表4に示されるように、前記重複部のタイヤ周方向の長さが、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能に影響を及ぼしていることが確認できた。また、表4に示される各実施例は、比較例に対して、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能が向上していることが確認できた。
クラウン重複面の面積を変化させた実施例について、上述と同様のテストが実施された。
テストの結果が表5に示される。
テストの結果が表5に示される。
表5に示されるように、クラウン重複面の面積の大きさが、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能に影響を及ぼしていることが確認できた。また、表5に示される各実施例は、比較例に対して、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能が向上していることが確認できた。
ショルダーブロックのタイヤ軸方向の長さを変化させた実施例について、上述と同様のテストが実施された。
テストの結果が表6に示される。
テストの結果が表6に示される。
表6に示されるように、ショルダーブロックのタイヤ軸方向の長さが、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能に影響を及ぼしていることが確認できた。また、表6に示される各実施例は、比較例に対して、摩耗後の旋回性能及び耐ティア性能が向上していることが確認できた。
2 トレッド部
3 周方向溝
4 ショルダー陸部
5 クラウン陸部
6 ショルダー横溝
7 ショルダーブロック
8 クラウン横溝
9 クラウンブロック
10 タイバー
11 ショルダーサイプ
3 周方向溝
4 ショルダー陸部
5 クラウン陸部
6 ショルダー横溝
7 ショルダーブロック
8 クラウン横溝
9 クラウンブロック
10 タイバー
11 ショルダーサイプ
Claims (15)
- トレッド部を有するタイヤであって、
前記トレッド部は、タイヤ周方向に連続して延びる周方向溝と、前記周方向溝に区分されたショルダー陸部及びクラウン陸部とを含み、
前記ショルダー陸部は、前記ショルダー陸部を横断する複数のショルダー横溝で区分された複数のショルダーブロックを含み、
前記クラウン陸部は、前記クラウン陸部を横断する複数のクラウン横溝で区分された複数のクラウンブロックを含み、
前記ショルダー横溝には、隣接する2つの前記ショルダーブロックを連結するタイバーが設けられ、
前記ショルダーブロックには、タイヤ周方向成分長さがタイヤ軸方向成分長さよりも大きい少なくとも1本のショルダーサイプが設けられ、
前記クラウンブロックの高さは、前記ショルダーブロックの高さよりも大きく、
前記クラウンブロックの高さと前記ショルダーブロックの高さとの差は、前記ショルダーサイプの最大の深さよりも大きい、
タイヤ。 - 前記クラウンブロックの高さと前記ショルダーブロックの高さとの差は、前記ショルダーサイプの前記最大の深さの2.0~4.0倍である、請求項1に記載のタイヤ。
- トレッド平面視において、前記ショルダーサイプの少なくとも一部は、前記タイバーをタイヤ周方向に平行に延長した領域と重複する、請求項1又は2に記載のタイヤ。
- 前記タイバーの高さは、前記ショルダーブロックの高さから前記ショルダーサイプの前記最大の深さを引いたサイプ底高さの50%以下である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記ショルダーサイプの両端部のそれぞれの深さは、前記ショルダーサイプの前記最大の深さよりも小さい、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記クラウン横溝の少なくとも一方の溝縁は、トレッド平面視において前記ショルダーサイプをタイヤ軸方向に平行に延長した領域と少なくとも一部で重複する重複部を含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記重複部のタイヤ周方向の長さは、前記ショルダーサイプの前記タイヤ周方向成分長さの50%以下である、請求項6に記載のタイヤ。
- 前記ショルダーブロックの踏面は、トレッド平面視において前記ショルダーサイプをタイヤ軸方向の両側に平行に延長した領域と重複するショルダー重複面を含み、
前記クラウンブロックの踏面は、トレッド平面視において前記ショルダーサイプをタイヤ軸方向に平行に延長した領域と重複するクラウン重複面を含み、
前記クラウン重複面の面積は、前記ショルダー重複面の面積よりも小さい、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤ。 - 前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の長さは、前記ショルダーブロックのタイヤ周方向の長さよりも大きい、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記クラウンブロックのタイヤ軸方向の長さは、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の長さよりも小さい、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記ショルダーブロックは、タイヤ周方向に延びる縦溝によって区分された内側部と外側部とを含む、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記内側部及び前記外側部には、それぞれ、1本の前記ショルダーサイプが設けられている、請求項11に記載のタイヤ。
- 前記ショルダーサイプは、タイヤ軸方向に対して傾斜して延びる中央部と、タイヤ軸方向に対する角度が前記中央部よりも小さい両端部とを含む、請求項1ないし12のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記ショルダー横溝は、鈍角に折れ曲がる部分を含む、請求項1ないし13のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記クラウン横溝は、鋭角に折れ曲がる部分を含む、請求項1ないし14のいずれか1項に記載のタイヤ。
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