JP2022015463A - 連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 帯状処理材を加熱帯において光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で加熱させ、冷却帯に導いて冷却させるにあたり、冷却帯の雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを、帯状処理材を焼鈍処理しながら簡単に除去させる。【解決手段】 光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で帯状処理材1を加熱帯11から冷却帯12に搬送して焼鈍させる連続焼鈍炉10に、冷却帯におけるホワイトパウダーを含む雰囲気ガスを導く案内ダクト13と、案内ダクト内に導かれた雰囲気ガス中のホワイトパウダーを回収する面状のフィルター部材21と、フィルター部材を移動装置30により案内ダクトとの間で出入口22を通して移動させる隔離室20と、案内ダクトと隔離室の間の出入口を開閉させる開閉装置40と、案内ダクトから隔離室内に移動されたフィルター部材を、出入口を閉塞させた状態で隔離室内から取り出して交換させる交換用扉24を設けた。【選択図】 図1
Description
本発明は、帯状処理材を加熱する加熱帯と、加熱された帯状処理材を冷却する冷却帯とを備え、帯状処理材を光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で加熱帯から冷却帯に連続して搬送させて焼鈍させる連続焼鈍炉において、雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを除去する連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置に関するものである。特に、加熱帯において光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で加熱された帯状処理材を、冷却帯に導いて冷却させて焼鈍処理するにあたり、冷却帯において雰囲気ガス中に発生したホワイトパウダーを、帯状処理材を焼鈍処理しながら簡単に除去できるようにした点に特徴を有するものである。
従来から、ステンレス鋼帯等の帯状処理材を連続焼鈍炉における加熱帯から冷却帯に連続して搬送させて、前記の帯状処理材を加熱帯において加熱させた後、このように加熱された帯状処理材を冷却帯において冷却させることが行われている。
また、このようにステンレス鋼帯等の帯状処理材を連続焼鈍炉において連続して焼鈍するにあたり、前記の帯状処理材の表面における光沢が損なわれないようにするため、水素ガスと窒素ガスを主成分とする光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で、帯状処理材を前記の加熱帯から冷却帯に連続して搬送させて焼鈍させることが行われている。
ここで、前記のように帯状処理材を、加熱帯において前記の光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で加熱させた場合、帯状処理材に添加されたボロン等が酸化された各種の酸化物が析出して、この雰囲気ガス中にホワイトパウダーの元となる不純物のガスが含まれるようになる。
そして、前記のように加熱帯において加熱された帯状処理材を冷却帯において冷却させるにあたっては、冷却帯に導かれた前記の雰囲気ガスの一部を案内ダクトに導いて冷却装置により冷却させ、このように冷却された雰囲気ガスを冷却帯に戻すようにして循環させながら、加熱された帯状処理材をこの冷却帯において冷却させるようにしている。
ここで、加熱帯と冷却帯との間は、スリット構造などにより雰囲気ガスを行き来しにくくしているが、帯状処理材の移動に伴って、加熱帯の雰囲気ガスの一部が冷却帯に持ち込まれるようになる。
そして、前記のように加熱帯において加熱された雰囲気ガスが冷却帯で冷却されると、この雰囲気ガス中に含まれる前記の不純物のガスが冷却されて、雰囲気ガス中に白い粉のホワイトパウダーが発生し、このホワイトパウダーが冷却装置に付着して、冷却装置を詰まらせ、冷却装置における冷却効率を低下させたり、冷却装置により冷却されて冷却帯に戻された雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーが帯状処理材の表面に付着して、帯状処理材の表面の光沢が損なわれたり、また前記のホワイトパウダーが帯状処理材に付着して他の装置に転写されたりするという問題があった。
このため、従来においては、前記のようにホワイトパウダーが付着した冷却装置を清掃することが行われていた。
しかし、前記の連続焼鈍炉においては、前記のように水素ガスと窒素ガスを主成分とする光輝焼鈍用の雰囲気ガスを使用しているため、ホワイトパウダーが付着した冷却装置を清掃する場合、水素を含んだ雰囲気ガスが外部に漏れ出すと、爆発などの危険があるため、それを防止するため、連続焼鈍炉を停止させ、この状態で、連続焼鈍炉内における雰囲気ガス全体を窒素ガス等の不活性ガスに置換させて冷却装置を清掃させた後、さらにこの連続焼鈍炉内に再度、水素ガスと窒素ガスを主成分とする光輝焼鈍用の雰囲気ガスを充填させることが必要になり、冷却装置を清掃させて連続焼鈍炉を再稼働させる作業が非常に面倒で、多くの時間が必要になり、連続焼鈍炉を停止させる時間も長くなって、生産性が大きく低下するという問題があった。
また、従来においては、特許文献1に示されるように、連続焼鈍炉における冷却帯の上部側で雰囲気ガスを吸引して熱交換器(冷却装置)により冷却し、この雰囲気ガスを直ちにフィルターを通過させて、雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを除去した後、この雰囲気ガスを冷却帯の下部側に戻すようにしたものが提案されている。
しかし、特許文献1に示されるように、雰囲気ガス中において発生したホワイトパウダーをフィルターによって除去するようにした場合、ホワイトパウダーがフィルターに次第に蓄積されて目詰まりを起こし、フィルターの能力が低下し、このため、前記のフィルターを交換したり、フィルターを清掃したりすることが必要になり、前記のように冷却装置を清掃する場合と同様の問題が発生した。
また、特許文献2においては、連続焼鈍炉における冷却帯の下部側から供給ダクトを介して取り出した雰囲気ガスをフィルターに導き、このフィルターにより雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを除去した後、この雰囲気ガスを戻しダクトを介してファンにより冷却帯の上部側に戻すようにしたものが提案されている。
しかし、この特許文献2のものにおいても、特許文献1のものと同様に、ホワイトパウダーがフィルターに次第に蓄積されて、フィルターの能力が低下するため、フィルターを交換したり、フィルターを清掃したりすることが必要になり、前記のように冷却装置を清掃する場合と同様の問題が発生した。
本発明は、帯状処理材を加熱する加熱帯と加熱された帯状処理材を冷却する冷却帯とを備え、帯状処理材を光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で加熱帯から冷却帯に連続して搬送させて焼鈍させる連続焼鈍炉における前記のような問題を解決することを課題とするものである。
すなわち、本発明においては、前記のように加熱帯において光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で加熱された帯状処理材を、冷却帯に導いて冷却させて焼鈍処理するにあたり、冷却帯において発生した雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを、帯状処理材を焼鈍処理しながら簡単に除去できるようにすることを課題とするものである。
本発明に係る連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置においては、前記のような課題を解決するため、帯状処理材を加熱する加熱帯と加熱された帯状処理材を冷却する冷却帯とを備え、光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で帯状処理材を加熱帯から冷却帯に連続して搬送させて焼鈍させる連続焼鈍炉において、前記の冷却帯において発生したホワイトパウダーを含む前記の雰囲気ガスを導く案内ダクトと、前記の案内ダクト内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーを回収する面状になったフィルター部材と、前記のフィルター部材を移動装置により前記の案内ダクトとの間で出入口を通して移動させる隔離室と、前記の案内ダクトと隔離室の間の出入口を開閉させる開閉装置と、前記の移動装置により案内ダクトから隔離室内に移動されたフィルター部材を、前記の開閉装置によって出入口を閉塞させた状態で、前記の隔離室内から取り出して交換させる交換用扉を設けるようにした。
ここで、本発明における連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置においては、前記の冷却帯において発生したホワイトパウダーを含む雰囲気ガスを前記の案内ダクト内に導くと共に、前記の隔離室から出入口を通して面状になったフィルター部材を案内ダクト内に導いて、案内ダクト内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーをこのフィルター部材によって回収する。
そして、このフィルター部材にホワイトパウダーが次第に蓄積されて、フィルター部材の能力が次第に低下した場合には、前記のフィルター部材を、移動装置により前記の案内ダクト内から出入口を通して前記の隔離室内に移動させ、その後、前記の開閉装置によって案内ダクトと隔離室の間の出入口を閉塞させて、案内ダクト内に導かれた雰囲気ガスが隔離室内に導かれないようにする。
この状態で、前記の交換用扉を開け、ホワイトパウダーが蓄積されたフィルター部材を隔離室内から取り出して新しいフィルター部材に交換し、前記の交換用扉を閉じて隔離室内を密閉させた後、前記の開閉装置によって案内ダクトと隔離室の間の出入口を開けて、隔離室内における前記の新しいフィルター部材を隔離室から出入口を通して面状になったフィルター部材を案内ダクト内に導き、このフィルター部材により案内ダクト内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーを回収させる。
ここで、本発明における連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置において、前記のように交換用扉を開け、隔離室内におけるフィルター部材を新しいフィルター部材に交換させた場合、この隔離室内に外気が流れ込み、前記のように交換用扉を閉じて隔離室内を密閉させた後、開閉装置によって案内ダクトと隔離室の間の出入口を開けると、この隔離室内における外気が出入口を通して案内ダクト内における雰囲気ガスに流れ込んで、帯状処理材の処理等に悪影響を及ぼすおそれがある。このため、前記のように開閉装置により出入口を閉塞させた状態で、前記の交換用扉を開閉させて隔離室内におけるフィルター部材を新しいものに交換させて、前記の交換用扉を閉じた後、開閉装置により出入口を開口させる前に、前記の隔離室内における外気を排気させて不活性雰囲気に置換することが好ましい。
また、本発明における連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置において、前記の案内ダクトの上に前記の隔離室を設け、前記の移動装置により前記のフィルター部材を吊下げた状態で昇降させて、前記の出入口を通してフィルター部材を、前記の案内ダクトと前記の隔離室との間で移動させるようにすることができる。そして、このようにフィルター部材を吊下げた状態で昇降させて、前記の出入口を通して案内ダクトと前記の隔離室との間で移動させるにあたり、例えば、フィルター部材の下端部に錘等を設けることにより、フィルター部材を吊下げているロープやチェーン等のたるみがなくなり、前記のように出入口を通して案内ダクトと隔離室との間でフィルター部材を移動させる操作が簡単になると共に、案内ダクト内に導かれたフィルター部材が案内ダクト内を流れる雰囲気ガスによってがたつくのが防止される。さらに、案内ダクト内に導かれたフィルター部材が案内ダクト内を流れる雰囲気ガスによってがたつくのを防止するために、前記の案内ダクト内に導かれるフィルター部材に対して、案内ダクト内を流れる雰囲気ガスの流れ方向上流側と下流側とに、前記のフィルター部材を挟むようにして金網など通気性の保持部材を設けることが好ましい。
また、本発明における連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置において、雰囲気ガスのホワイトパウダーを除去した後の案内ダクトの行き先については特に限定しないが、前記の案内ダクトに雰囲気ガスを冷却させる冷却装置を設け、この冷却装置により冷却された雰囲気ガスを前記の案内ダクトを通して冷却帯に導くようにしてもよい。このようにして雰囲気ガスを冷却帯で循環させると、冷却帯の温度が上昇するのを抑制して、冷却帯内部の温度を制御できるようになる。
また、本発明における連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置において、前記のように案内ダクトに冷却装置を設けるにあたり、冷却装置を前記のフィルター部材の位置よりも雰囲気ガスの流れ方向下流側の位置に設けると、加熱された雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーがフィルター部材によって回収される前に、冷却装置内に付着して目詰まりするのが防止される。
本発明における連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置においては、冷却帯において発生したホワイトパウダーを含む雰囲気ガスを案内ダクト内に導くと共に、隔離室から出入口を通して面状になったフィルター部材を案内ダクト内に導き、このフィルター部材によって案内ダクト内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーを回収した場合に、ホワイトパウダーが次第にフィルター部材に蓄積されて、フィルター部材の能力が次第に低下するため、このフィルター部材を移動装置により案内ダクト内から出入口を通して隔離室内に移動させた後、前記の開閉装置によって案内ダクトと隔離室の間の出入口を閉塞させ、この状態で、交換用扉を開けて、ホワイトパウダーが蓄積されたフィルター部材を隔離室内から取り出し、新しいフィルター部材に交換させ、前記の交換用扉を閉じて隔離室内を密閉させた後、前記の開閉装置によって案内ダクトと隔離室の間の出入口を開けて、隔離室内における新しいフィルター部材を、隔離室から出入口を通して面状になったフィルター部材を案内ダクト内に導き、このフィルター部材により案内ダクト内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーを回収させることができる。
この結果、本発明における連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置においては、加熱帯において光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で加熱された帯状処理材を冷却帯に導いて冷却させる際に、冷却帯における雰囲気ガス中に含まれるホワイトパウダーを除去するにあたり、従来のように、冷却装置やフィルター部材に付着したホワイトパウダーを清掃させるために、連続焼鈍炉を長く停止させる必要がなく、帯状処理材を焼鈍処理しながら、雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを簡単に除去できるようになって、生産効率が低下するということもなくなる。
以下、この発明の実施形態に係る連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、この発明に係る連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置は下記の実施形態に示したものに限定されず、発明の要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施できるものである。
この実施形態に係る連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置における連続焼鈍炉10においては、図1に示すように、ステンレス鋼帯等の帯状処理材1を、水素ガスと窒素ガスを主成分とする光輝焼鈍用の雰囲気ガスが充填された加熱帯11において加熱させ、この加熱帯11において加熱された帯状処理材1を冷却帯12に導いて冷却させるようにしている。
ここで、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、前記の加熱帯11の下に冷却帯12を設け、前記の帯状処理材1を上に位置する加熱帯11から下に位置する冷却帯12に導くように、上から下に向けて移動させるようにしている。しかし、帯状処理材1を移動させて加熱帯11から冷却帯12に導く方向は特に限定されず、図示していないが、例えば、前記の加熱帯11の上に冷却帯12を設け、帯状処理材1を下に位置する加熱帯11から上に位置する冷却帯12に導くように下から上に向けて移動させるようにし、或いは、加熱帯11と冷却帯12と水平方向に位置するように設け、帯状処理材1を水平方向に位置する加熱帯11から冷却帯12に導くようにすることもできる。
ここで、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10において、前記のように帯状処理材1を、水素ガスと窒素ガスを主成分とする光輝焼鈍用の雰囲気ガスが充填された加熱帯11において加熱させると、帯状処理材に添加されたボロン等が酸化された各種の酸化物が発生して、この雰囲気ガス中にホワイトパウダーの元となる不純物のガスが含まれた状態になり、このように不純物のガスが含まれた雰囲気ガスが、加熱された帯状処理材1と一緒に冷却帯12に導かれて冷却されて、雰囲気ガス中にホワイトパウダーが含まれるようになる。
そして、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、前記の冷却帯12に連通するようにして案内ダクト13を設け、冷却帯12に導かれたホワイトパウダーを含む雰囲気ガスを、ブロワー15により案内ダクト13内に導いて、前記の雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを、案内ダクト13の途中において面状になったフィルター部材21によって回収するようにしている。
ここで、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、前記の案内ダクト13の途中の位置の上に隔離室20を設け、この隔離室20の下に前記のフィルター部材21を案内ダクト13内に出し入れさせる出入口22を設けている。
また、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、前記のフィルター部材21を、出入口22を通して隔離室20と案内ダクト13との間で出し入れするにあたり、前記のフィルター部材21を上下方向に移動させる移動装置30として、隔離室20内の上部にウィンチ31を設けると共に、このウィンチ31によって巻き上げ、巻き戻されるロープやチェーンなどの吊下げ部材32の先端にフック33を設けている。
そして、前記のフック33に前記のフィルター部材21の上端部に設けたリング21aを引っ掛けてフィルター部材21を吊下げ、この状態で、前記のウィンチ31によって吊下げ部材32を巻き上げ、巻き戻して、前記のフィルター部材21を上下方向に移動させるようにすると共に、このフィルター部材21の下端部に錘21bを設けている。
また、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、フィルター部材21が出入口22を通して隔離室20と案内ダクト13との間にスムーズに移動させるために、前記の出入口22の部分に、フィルター部材21を案内する案内部材23を設け、この案内部材23を通してフィルター部材21を案内ダクト13内に出し入れさせるようにすると共に、案内ダクト13内に導かれたフィルター部材21が案内ダクト13内を流れる雰囲気ガスによってがたつくのを防止するため、案内ダクト13内に導かれたフィルター部材21に対して雰囲気ガスの流れ方向上流側と下流側とに、フィルター部材21を挟むようにして金網など通気性の保持部材14を設けている。
また、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、前記の出入口22を開閉させる開閉装置40として、シリンダー41によって伸縮される伸縮ロッド42を隔離室20内において伸縮させると共に、この伸縮ロッド42の先端に前記の案内部材23の開口部分を閉塞させる閉塞部材43を設け、前記の案内部材23の開口部分を開口させた状態で、前記のフィルター部材21を案内ダクト13内に出し入れさせるようにしている。
また、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、前記の隔離室20内におけるフィルター部材21を交換させるための交換用扉24を設けると共に、この隔離室20内に窒素等の不活性ガスを供給するガス供給管25を、開閉弁25aを介して隔離室20に接続させる一方、この隔離室20内における雰囲気ガス等を排気させる排気管26を、開閉弁26aを介して隔離室20に接続させている。
また、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、前記のフィルター部材21によって案内ダクト13内を流れる雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを回収する位置よりも雰囲気ガスの流れ方向下流側の位置に、案内ダクト13内を流れる雰囲気ガスを冷却させる冷却装置16を設け、この冷却装置16によって冷却された雰囲気ガスを前記の案内ダクト13を通して前記の冷却帯12に戻すようにしている。このようにすると、案内ダクト13に導かれた雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーが、フィルター部材21に回収されて冷却装置16に導かれるようになり、ホワイトパウダーが冷却装置16内に付着して蓄積されるのが防止されると共に、ホワイトパウダーが除去されて冷却装置16によって冷却された雰囲気ガスが冷却帯12に戻して循環させることにより、帯状処理材1にホワイトパウダーが付着することなく、帯状処理材1が適切に冷却されるようになる。
ここで、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、図1及び図2に示すように、ホワイトパウダー成分を含む雰囲気ガスを案内ダクト13内に導くと共に、前記の開閉装置40により前記の案内部材23の開口部分を開口させた状態で、前記の隔離室20から面状のフィルター部材21を、前記の移動装置30により案内ダクト13内に通して前記の出入口22から案内ダクト13内に導いて前記の保持部材14の間に保持させ、案内ダクト13内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーをこのフィルター部材21によって回収させる。なお、この状態では、隔離室20における前記の交換用扉24が閉じられると共に、前記のガス供給管25の開閉弁25a及び排気管26の開閉弁26aが閉じられており、隔離室20内に案内ダクト13から導かれた雰囲気ガスが充満された状態になっている。なお、前記の開閉弁25a、26aの開閉については、図において、開いた状態を白抜きで、閉じた状態を黒塗りで示した。
そして、前記のようにフィルター部材21によって案内ダクト13内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーを回収した結果、このフィルター部材21にホワイトパウダーが次第に蓄積されて能力が低下すると、図3に示すように、このフィルター部材21を前記の移動装置30により案内ダクト13内に通して前記の出入口22から隔離室20内に導き、前記の開閉装置40における閉塞部材43により、案内部材23の開口部分を閉塞させて前記の出入口22を閉じる。このようにホワイトパウダーが蓄積されたフィルター部材21を隔離室20内に導いた後、開閉装置40における閉塞部材43によって案内部材23の開口部分を閉塞させて出入口22を閉じると、案内ダクト13内に導かれた雰囲気ガスが出入口22を通して隔離室20内に導かれなくなる。
そして、前記の状態から、図4に示すように、前記の排気管26における開閉弁26aを開け、隔離室20内における圧力を大気圧と同圧にして、交換用扉24を開けやすくする。その後、図5に示すように、隔離室20における前記の交換用扉24を開けて、フィルター部材21のリング21aを移動装置30における吊下げ部材32の先端に設けたフック33から外し、ホワイトパウダーが蓄積されたフィルター部材21を隔離室20内から取り出すようにする。このように交換用扉24を開けた場合であっても、前記のように開閉装置40における閉塞部材43によって前記の出入口22を閉じられて、隔離室20内に案内ダクト13から雰囲気ガスが導かれなくなっているため、案内ダクト13における雰囲気ガスが隔離室20を通して外部に漏れ出すのが防止され、この連続焼鈍炉10による帯状処理材1の焼鈍処理を停止させなくてもすむようになる。なお、このように隔離室20における交換用扉24を開けると、隔離室20内には外気が入り込んだ状態になる。
そして、前記のようにホワイトパウダーが蓄積されたフィルター部材21を隔離室20内から取り出した後は、図6に示すように、新しいフィルター部材21を隔離室20内に導入させて、フィルター部材21のリング21aを前記の移動装置30のフック33に引っ掛けて保持させ、この状態で、前記の交換用扉24を閉じた後、前記のガス供給管25における開閉弁25aを開けて、窒素等の不活性ガスを隔離室20内に供給して、隔離室20内における外気を排気管26から排気させ、隔離室20内に不活性ガスを充填(置換)させる。
また、このように隔離室20内に不活性ガスを充填させた後は、前記の開閉弁25a、26aを閉じて、図1及び図2に示すように、前記の開閉装置40により前記の案内部材23の開口部分を開口させ、隔離室20内における新しいフィルター部材21を、前記の移動装置30により案内ダクト13内に通して出入口22から案内ダクト13内に導いて前記の保持部材14の間に保持させ、案内ダクト13内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーをこのフィルター部材21によって回収させる。
このように、この実施形態における前記の連続焼鈍炉10においては、前記のようにフィルター部材21によって案内ダクト13内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーを回収し、このようにホワイトパウダーを回収したフィルター部材21を新しい物に交換する場合においても、連続焼鈍炉10において、帯状処理材1を焼鈍処理する動作を停止させる必要がなく、帯状処理材1を焼鈍処理しながら、雰囲気ガスに含まれるホワイトパウダーを簡単に除去できるようになって、従来のものに比べ、生産効率が大幅に向上する。
1 :帯状処理材
10 :連続焼鈍炉
11 :加熱帯
12 :冷却帯
13 :案内ダクト
14 :保持部材
15 :ブロワー
16 :冷却装置
20 :隔離室
21 :フィルター部材
21a :リング
21b :錘
22 :出入口
23 :案内部材
24 :交換用扉
25 :ガス供給管
25a :開閉弁
26 :排気管
26a :開閉弁
30 :移動装置
31 :ウィンチ
32 :吊下げ部材
33 :フック
40 :開閉装置
41 :シリンダー
42 :伸縮ロッド
43 :閉塞部材
10 :連続焼鈍炉
11 :加熱帯
12 :冷却帯
13 :案内ダクト
14 :保持部材
15 :ブロワー
16 :冷却装置
20 :隔離室
21 :フィルター部材
21a :リング
21b :錘
22 :出入口
23 :案内部材
24 :交換用扉
25 :ガス供給管
25a :開閉弁
26 :排気管
26a :開閉弁
30 :移動装置
31 :ウィンチ
32 :吊下げ部材
33 :フック
40 :開閉装置
41 :シリンダー
42 :伸縮ロッド
43 :閉塞部材
Claims (5)
- 帯状処理材を加熱する加熱帯と加熱された帯状処理材を冷却する冷却帯とを備え、光輝焼鈍用の雰囲気ガス中で帯状処理材を加熱帯から冷却帯に連続して搬送させて焼鈍させる連続焼鈍炉において、前記の冷却帯において発生したホワイトパウダーを含む前記の雰囲気ガスを導く案内ダクトと、前記の案内ダクト内に導かれた雰囲気ガス中におけるホワイトパウダーを回収する面状になったフィルター部材と、前記のフィルター部材を移動装置により前記の案内ダクトとの間で出入口を通して移動させる隔離室と、前記の案内ダクトと隔離室の間の出入口を開閉させる開閉装置と、前記の移動装置により案内ダクトから隔離室内に移動されたフィルター部材を、前記の開閉装置によって出入口を閉塞させた状態で、前記の隔離室内から取り出して交換させる交換用扉と、を設けたことを特徴とする連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置。
- 請求項1に記載の連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置において、前記の開閉装置により出入口を閉塞させた状態で、前記の交換用扉を開閉させて隔離室内におけるフィルター部材を新しいものに交換させ、前記の交換用扉を閉じて、前記の隔離室内を不活性雰囲気にすることを特徴とする連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置において、前記の案内ダクトの上に前記の隔離室を設け、前記の移動装置により前記のフィルター部材を吊下げた状態で昇降させて、前記の出入口を通してフィルター部材を、前記の案内ダクトと前記の隔離室との間で移動させることを特徴とする連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置。
- 請求項1~請求項3の何れか1項に記載の連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置において、前記の案内ダクト内に導かれるフィルター部材に対して、案内ダクト内を流れる雰囲気ガスの流れ方向上流側と下流側とに、前記のフィルター部材を挟むようにして通気性の保持部材を設けたことを特徴とする連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置。
- 請求項1~請求項4の何れか1項に記載の連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置において、前記の案内ダクトにおける雰囲気ガスを冷却させる冷却装置を、前記のフィルター部材の位置よりも雰囲気ガスの流れ方向下流側の位置に設け、前記の冷却装置により冷却された雰囲気ガスを前記の案内ダクトを通して前記の冷却帯に導くことを特徴とする連続焼鈍炉のホワイトパウダー除去装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2020
- 2020-07-09 JP JP2020118313A patent/JP6932470B1/ja active Active
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