JP2022015239A - 下端接合構造及び下端接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】土台を分割することなく木造建築材の下端を基礎に安定的に接合し得る下端接合構造及び下端接合方法を提供する。【解決手段】上下方向に長尺な木造建築材5の下端6を基礎2に接合する下端接合構造であって、基礎上に設置された土台を貫通したアンカーボルト3がねじ合わされた雌ねじ部の上方側に支持板状部が設けられ、支持板状部を貫通して下端接合金具1のベース板状部11の挿通孔11aに挿通されたアンカーボルトに雌ねじ部材18をねじ合わせて下端接合金具が前記支持板状部上に固定され、下端接合金具の前記ベース板状部の上方側に接続部12を介して設けられた受板状部13に木造建築材の下端が固定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、木造建築材の下端を基礎に接合する下端接合構造及び下端接合方法に関する。
従来より、上下方向に長尺な柱やパネル体等の木造建築材の下端を接合金具を介して基礎に接合する構造が知られている。
例えば、下記特許文献1には、土台の長手方向の一部が分断された箇所に配置され、下板が基礎から突出するアンカーボルトによりねじ止めされ、上板のほぞ部が柱のほぞ穴に挿入されて柱を基礎に固定する柱脚金具が開示されている。
特許第6587183号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された柱脚金具では、柱を基礎に固定する柱脚金具によって、種々の木造建築材の水平等の基準となる土台が分割されてしまうため、更なる改善が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、土台を分割することなく木造建築材の下端を基礎に安定的に接合し得る下端接合構造及び下端接合方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る下端接合構造は、上下方向に長尺な木造建築材の下端を基礎に接合する下端接合構造であって、前記基礎上に設置された土台を貫通したアンカーボルトがねじ合わされた雌ねじ部の上方側に支持板状部が設けられ、該支持板状部を貫通して下端接合金具のベース板状部の挿通孔に挿通された前記アンカーボルトに雌ねじ部材をねじ合わせて前記下端接合金具が前記支持板状部上に固定され、前記下端接合金具の前記ベース板状部の上方側に接続部を介して設けられた受板状部に前記木造建築材の下端が固定されていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る下端接合方法は、上下方向に長尺な木造建築材の下端を基礎に接合する下端接合方法であって、前記基礎上に設置された土台を貫通したアンカーボルトに雌ねじ部をねじ合わせ、該雌ねじ部及びこれの上方側に設けられた支持板状部を配置する工程と、前記支持板状部を貫通して下端接合金具のベース板状部の挿通孔に挿通された前記アンカーボルトに雌ねじ部材をねじ合わせて前記下端接合金具を前記支持板状部上に固定する工程と、前記下端接合金具の前記ベース板状部の上方側に接続部を介して設けられた受板状部に前記木造建築材の下端を固定する工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る下端接合構造及び下端接合方法は、上述のような構成としたことで、土台を分割することなく木造建築材の下端を基礎に安定的に接合することができる。
(a)は、本発明の一実施形態に係る下端接合構造の一例を模式的に示す一部破断概略正面図、(b)は、同下端接合構造に用いられる下端接合金具の一例を模式的に示す概略斜視図である。 (a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る下端接合方法の一例をそれぞれ模式的に示す一部破断概略正面図である。 (a)、(b)は、同下端接合方法の一例をそれぞれ模式的に示す一部破断概略正面図である。 本発明の他の実施形態に係る下端接合構造の一例を模式的に示す一部破断概略正面図である。 (a)、(b)は、本発明の他の実施形態に係る下端接合方法の一例をそれぞれ模式的に示す一部破断概略正面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の各実施形態では、各実施形態に係る下端接合構造を用いて木造建築材の下端を基礎に接合した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1~図3は、第1実施形態に係る下端接合構造及び下端接合方法の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る下端接合構造は、図1(a)に示すように、上下方向に長尺な木造建築材としての柱5の下端6を基礎2に接合する構造とされている。
基礎2は、地盤上に構築される鉄筋コンクリート基礎である。この基礎2としては、例えば、水平方向に長尺な土台4が上方側に設置される立上部分を建物外周部及び主要間仕切壁部に沿うように設けたいわゆる布基礎であってもよく、立上部分の下端側を底板に一体化したいわゆるべた基礎であってもよい。この基礎2には、土台4の長手方向に沿って間隔を空けて複数のアンカーボルト3が上方側に向けて突出するように設けられている。アンカーボルト3は、軸方向を上下方向に沿わせ、大部分が基礎2に埋込状に設けられている。これらアンカーボルト3は、少なくとも上端側部位が雄ねじ部とされている。
土台4は、CLT(直交集成板)や集成材、LVL(単板積層材)等の木質系材料や、無垢材から形成された木製であり、略四角柱状とされている。この土台4には、アンカーボルト3が挿通される挿通孔4aが上下方向に貫通するように、かつ長手方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けられている。
なお、この土台4の下面と基礎2上端との隙間は、基礎2上の適所に配された基礎パッキンによって形成された隙間である。また、基礎2は、土台4の下方側に全長に亘って位置するように設けられたものに限られず、適所に通気や配管、点検等のための欠落部が設けられたものであってもよい。
本実施形態に係る下端接合構造は、基礎2上に設置された土台4を貫通したアンカーボルト3がねじ合わされた雌ねじ部21の上方側に支持板状部22が設けられている。また、同下端接合構造は、支持板状部22を貫通して下端接合金具1のベース板状部11の挿通孔11a(図1(b)参照)に挿通されたアンカーボルト3に雌ねじ部材18をねじ合わせて下端接合金具1が支持板状部22上に固定されている。また、同下端接合構造は、下端接合金具1のベース板状部11の上方側に接続部12を介して設けられた受板状部13に柱5の下端6が固定されている。このような構成とすれば、土台4を分割することなく、土台4上に固定された下端接合金具1を介して柱5の下端6を基礎2に接合することができる。また、下端接合金具1は、アンカーボルト3がねじ合わされた雌ねじ部21の上方側に設けられた支持板状部22上に固定されているので、下端接合金具1を介した鉛直荷重がアンカーボルト3に負荷される。これにより、下端接合金具1の土台4へのめり込みを抑制することができ、柱5の下端6側を下端接合金具1を介して土台4上において安定的に支持することができる。
下端接合金具1のベース板状部11は、厚さ方向が上下方向となる略平板状とされている。図例では、このベース板状部11を、平面視して略方形状とした例を示している。このベース板状部11の土台4長手方向(壁幅方向(第1方向))に沿う寸法は、柱5の同方向に沿う寸法と略同寸法としてもよい。また、ベース板状部11の第1方向及び上下方向に直交する土台4幅方向(壁厚方向(第2方向))に沿う寸法は、柱5の同方向に沿う寸法と略同寸法としてもよい。なお、ベース板状部11は、平面視して略方形状とされたものに限られず、他の多角形状や円形状等とされたものであってもよい。
また、ベース板状部11には、図1(b)に示すように、アンカーボルト3が挿通される挿通孔11aが厚さ方向に貫通して設けられている。図例では、ベース板状部11の平面視略中央部に挿通孔11aを設けた例を示している。
受板状部13は、ベース板状部11の上方側に位置するように離間して設けられ、柱5の下端6が載置される。この受板状部13は、厚さ方向が上下方向となる略平板状とされている。図例では、受板状部13は、ベース板状部11と概ね同様、平面視して略方形状とされている。この受板状部13の第1方向に沿う寸法及び第2方向に沿う寸法は、柱5の第1方向に沿う寸法及び第2方向に沿う寸法とそれぞれ略同寸法としてもよい。なお、受板状部13は、平面視して略方形状とされたものに限られず、他の多角形状や円形状等とされたものであってもよい。
この受板状部13とベース板状部11とを接続する接続部12は、厚さ方向が略水平方向となる複数の縦板状部によって構成されている。本実施形態では、ベース板状部11及び受板状部13の第1方向両端部のそれぞれを接続するように、一対の接続部12,12を設けた構成としている。
これら接続部12,12は、互いに同様の構成とされ、図例では、第2方向中心から第1方向外側に向かうに従い拡開するように屈曲状とされている。これら接続部12,12は、図例では、第2方向中心部においてそれぞれに分割された2つの板状部によって構成されている。なお、このような態様に代えて、これら接続部12,12のそれぞれが一枚の板状部によって構成されたものでもよい。また、これら接続部12,12は、第2方向両端側部位に切欠状の凹所を設けた構成とされている。これら接続部12,12は、図例のような形状に限られず、強度上の観点や、ベース板状部11の挿通孔11aに挿通されたアンカーボルト3にねじ合わされる雌ねじ部材18を締付操作する治具の操作性の観点等から適宜の形状としてもよい。また、図例では、これら接続部12,12の第2方向に沿う寸法をベース板状部11及び受板状部13の同方向に沿う寸法よりも小とした例を示しているが、このような態様に限られない。
また、これら接続部12,12には、ベース板状部11及び受板状部13に設けられた係合凹所に嵌め込まれる係合突部が設けられていてもよい。また、これら接続部12,12の上端部及び下端部は、受板状部13及びベース板状部11のそれぞれに溶接等によって固定されたものでもよい。また、これら接続部12,12、ベース板状部11及び受板状部13の厚さ寸法は、強度上の観点等から適宜の寸法としてもよく、例えば、5mm~15mm程度としてもよい。なお、接続部12,12は、板状とされたものに限られず、柱状や筒状等とされたものでもよい。
これら接続部12,12、ベース板状部11及び受板状部13は、第2方向に貫通する略四角筒状とされた本体部10を構成している。なお、本体部10としては、第2方向一方側に開口し他方側に板状部が設けられたものであってもよく、その他、種々の形状とされたものであってもよい。また、この本体部10の上下方向に沿う寸法は、雌ねじ部材18を締付操作する治具の操作性や取扱性の観点等から適宜の寸法としてもよい。図例では、本体部10の上下方向に沿う寸法を土台4の上下方向に沿う寸法よりも小とした例を示しているが、土台4の上下方向に沿う寸法と同程度の寸法や土台4の上下方向に沿う寸法よりも大としてもよい。
また、下端接合金具1は、柱5に設けられた被差込部7に差し込まれる差込部14を備えている。差込部14は、受板状部13の上面から上方側に向けて突出するように設けられている。この差込部14は、本実施形態では、軸方向を上下方向に沿わせた略柱状とされている。図例では、差込部14は、略円筒状とされている。この差込部14は、受板状部13の平面視略中央部に位置するように設けられている。
また、この差込部14には、水平方向に貫通するように複数のピン挿通孔15,15が設けられている。図例では、差込部14に、第2方向に貫通する複数のピン挿通孔15,15を上下方向に間隔を空けて設け、これらの間に位置するように第1方向に貫通する一つのピン挿通孔15を設けた例を示しているが、このような態様に限られない。また、差込部14は、受板状部13に溶接等によって固定されたものでもよい。
柱5の下端6には、下方側に向けて開口する穴状の被差込部7が設けられている。また、柱5の下端6には、被差込部7に連通するように、かつ被差込部7に差し込まれた差込部14のピン挿通孔15,15,15に重なり合う位置となるように複数のピン差込孔7a,7a,7aが設けられている。図例では、柱5の下端6に、第2方向に貫通する複数のピン差込孔7a,7aを上下方向に間隔を空けて設け、これらの間に位置するように第1方向に貫通する一つのピン差込孔7aを設けた例を示している。
柱5の下端6と下端接合金具1とは、下端接合金具1の差込部14を柱5の下端6の被差込部7に差し込み、ピン差込孔7aを介してピン挿通孔15に差し込まれた接合具を構成するピン(ドリフトピン)16によって接合される。ピン16は、ピン差込孔7a及びピン挿通孔15の内径に応じた外径の円柱状とされている。このピン16の長さ寸法は、柱5の第1方向及び第2方向に沿う寸法に応じた寸法であってもよい。また、柱5の下端6と下端接合金具1とを接合するピン16の本数は、3本に限られない。また、柱5の上端側は、適宜の金具を介して梁等の横架材に固定されていてもよい。
また、差込部14としては、略柱状とされたものに限られず、厚さ方向が第1方向または第2方向となる略平板状とされたものであってもよい。この場合は、柱5の被差込部7を適宜、変形するようにすればよい。また、柱5の下端6と下端接合金具1の受板状部13(差込部14)とを、接着剤等を併用して接合するようにしてもよい。
また、柱5としては、土台4と同様、例えば、直交集成板や集成材、単板積層材等の木質系材料や、無垢材から形成された木製で、略四角柱状とされたものでもよい。また、この柱5の第2方向に沿う寸法は、土台4の同方向に沿う寸法と略同寸法であってもよく、または土台4の同方向に沿う寸法よりも小さい寸法であってもよい。この場合は、柱5を、その第2方向中心が土台4の第2方向中心に一致する位置となるように設けるようにしてもよく、または第2方向一方側面が土台4の第2方向一方側面と略同一平面状となるように設けた構成としてもよい。
上記した下端接合金具1の下方側に配される支持板状部22及び雌ねじ部21は、図2(a)に示すように、本実施形態では、金具支持部材20に一体的に設けられている。
雌ねじ部21は、内周面にねじ溝が設けられた略筒状とされている。この雌ねじ部21は、略円筒状とされていてもよい。この雌ねじ部21は、土台4に埋込状に設けられている。また、この雌ねじ部21の外径は、土台4の挿通孔4aに差し込み可能な径であってもよい。
支持板状部22は、雌ねじ部21の上端部に連なるように設けられ、厚さ方向が上下方向となる略平板状とされている。この支持板状部22は、雌ねじ部21の上端部から径方向外側に向けて鍔状(座金状)に設けられている。この支持板状部22の平面視した形状は、下端接合金具1の支持が可能なように適宜の形状であってもよく、略円形状や略多角形状等とされたものであってもよい。また、この支持板状部22の厚さ寸法は、下端接合金具1の支持が可能なように適宜の寸法としてもよく、例えば、5mm~15mm程度としてもよい。
また、この支持板状部22の外径(第1方向及び第2方向に沿う寸法)は、下端接合金具1の支持が可能なように適宜の寸法としてもよく、例えば、下端接合金具1のベース板状部11の第1方向及び第2方向に沿う寸法の1/2以上の寸法としてもよい。図例では、この支持板状部22の外径を、ベース板状部11の第1方向及び第2方向に沿う寸法よりも小とした例を示しているが、略同寸法としたり、大としたりしてもよい。
また、この支持板状部22には、アンカーボルト3が挿通される挿通孔が雌ねじ部21のねじ孔と同軸状に設けられている。この支持板状部22の挿通孔の内周面にも雌ねじ部21のねじ溝と一連状にねじ溝が設けられていてもよい。
また、この支持板状部22は、本実施形態では、その上面が土台4の上面と概ね同一平面状となるように土台4に埋込状に設けられている。支持板状部22の上面が土台4の上面と概ね同一平面状とは、完全に同一平面であるものに限られず、2mm以下程度の段差が形成されるものも含んでもよい。
また、この支持板状部22の下面側に、金具支持部材20のアンカーボルト3へのねじ合わせを伴って土台4の上面側に支持板状部22を受け入れる凹段部(座掘部)を形成可能な刃部を設けた構成としてもよい。または、土台4の挿通孔4aの上端開口周縁部に、支持板状部22を受け入れる凹段部を予め形成しておくようにしてもよい。なお、このように支持板状部22を土台4に埋込状に設けた態様に代えて、土台4の上面に沿わせるように設けた構成としてもよい。また、支持板状部22は、雌ねじ部21に一体的に設けられたものに限られず、別体とされた雌ねじ部21の上方側に設けられたものでもよい。
また、金具支持部材20及び上記した下端接合金具1は、適宜の鋼材から形成された金属製とされている。これら金具支持部材20及び下端接合金具1は、表面に亜鉛メッキ処理等の適宜の防錆処理が施されたものでもよい。
支持板状部22上に下端接合金具1を固定する雌ねじ部材18は、図1(a)に示すように、アンカーボルト3にねじ合わされるねじ孔が設けられたナット部材(図例では、六角ナット)とされている。本実施形態では、ベース板状部11と雌ねじ部材18との間に、座金19を介在させた構成としている。この座金19は、丸座金や角座金であってもよく、また、この座金19に加えて適宜の偏心座金を設けた構成としてもよい。また、ベース板状部11の挿通孔11aに、アンカーボルト3との隙間を埋めるように三日月状等とされた偏心調整材(隙間埋め部材)を設けた構成等としてもよい。
次に、本実施形態に係る下端接合方法の一例について説明する。
本実施形態に係る下端接合方法は、図2(a)、(b)に示すように、基礎2上に設置された土台4を貫通したアンカーボルト3に雌ねじ部21をねじ合わせ、雌ねじ部21及びこれの上方側に設けられた支持板状部22を配置する工程を備えている。この金具支持部材20配置工程では、上記したように、支持板状部22上面が土台4の上面と概ね同一平面状となるように、雌ねじ部21及び支持板状部22を土台4に埋込状に設けるようにしてもよい。
また、同下端接合方法は、図2(b)及び図3(a)に示すように、支持板状部22を貫通してベース板状部11の挿通孔11aに挿通されたアンカーボルト3に雌ねじ部材18をねじ合わせて下端接合金具1を支持板状部22上に固定する工程を備えている。この下端接合金具1固定工程では、上記したように、ベース板状部11と雌ねじ部材18との間に座金19を介在させるようにしてもよい。
また、同下端接合方法は、図3(a)、(b)に示すように、下端接合金具1のベース板状部11の上方側に接続部12を介して設けられた受板状部13に木造建築材としての柱5の下端6を固定する工程を備えている。この下端6固定工程では、上記したように、下端接合金具1の差込部14を柱5の被差込部7に差し込み、ピン16を柱5のピン差込孔7a及び差込部14のピン挿通孔15に挿通して下端6を下端接合金具1に固定するようにしてもよい。なお、後記する第2実施形態のように、柱5の下端6に下端接合金具1を固定した後に、下端接合金具1を支持板状部22上に固定するようにしてもよい。また、上記施工手順は、一例に過ぎず、各部材の機能を阻害しない限りにおいて別手順で行うようにしてもよく、その他、種々の変形が可能である。
次に、他の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下の実施形態では、第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、第1実施形態と同様に奏する作用効果についても説明を省略または簡略に説明する。
図4及び図5は、第2実施形態に係る下端接合構造及び下端接合方法の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る下端接合構造は、図4に示すように、木造建築材としてのパネル体5Aの下端6Aを基礎2に接合する構成とされている。このような構成とすれば、パネル体5Aの下端側を、上記と概ね同様、支持板状部22及び下端接合金具1Aを介して土台4上において安定的に支持することができる。また、本実施形態では、パネル体5Aを、直交集成板としている。このような構成とすれば、比較的に高強度の壁構造を構築することができる。また、このパネル体5Aの下端6Aのパネル幅方向両端の受入凹段部8,8のそれぞれに受け入れた下端接合金具1A,1Aによってパネル体5Aの下端6Aを基礎2に固定している。このような構成とすれば、パネル体5Aの荷重を両端の下端接合金具1A,1A及び支持板状部22,22を介して基礎2のアンカーボルト3,3によって受けることができ、パネル体5Aの下端6A側を土台4上において安定的に支持することができる。
パネル体5Aは、ひき板を並べた層を、板の方向が層ごとに直交するように重ねて接着した構成とされている。このパネル体5Aは、耐力壁として機能するように設けられるものであってもよい。このようなパネル体5Aを設けた構成とすれば、従来のような構造用合板によって耐力壁を構成するものと比べて、耐力壁の壁幅方向に沿う寸法の小型化を図ることができ、設計自由度を向上させることができる。また、パネル体5Aに隣接して設けられる柱9の小断面化や、柱9を土台4に固定する金具の簡略化を図ることができる。
このパネル体5Aの層構成としては、所望される強度や厚さ寸法に応じて適宜の層構成としてもよく、例えば、3層3プライ(段)~7層7プライ程度とされたものでもよい。また、このパネル体5Aの第2方向に沿う厚さ寸法は、土台4の第2方向に沿う寸法と略同寸法としてもよく、土台4の第2方向に沿う寸法よりも小としてもよく、例えば、50mm~120mm程度であってもよい。また、このパネル体5Aの厚さ寸法が土台4の第2方向に沿う寸法よりも小さい場合には、パネル体5Aを、その第2方向中心が土台4の第2方向中心に一致する位置となるように設けるようにしてもよい。または、パネル体5Aを、第2方向一方側面が土台4の第2方向一方側面と略同一平面状となるように設けた構成としてもよい。
このパネル体5Aの下端6Aに設けられた受入凹段部8,8は、厚さ方向(第2方向)の全体に亘って切欠状に設けられ、パネル幅方向(第1方向)外側に向く段壁面と、下方側に向く段底面8a,8aと、によって区画されている。これら受入凹段部8,8のパネル幅方向に沿う寸法及び上下方向に沿う寸法は、後記する下端接合金具1A,1Aのパネル幅方向に沿う寸法及び上下方向に沿う寸法に応じた寸法とされている。なお、パネル体5Aの受入凹段部8,8間の下端面が土台4の上面に当接または近接対面される構成としてもよく、または、同下端面と土台4の上面との間に隙間が形成される構成としてもよい。また、パネル体5Aとしては、直交集成板に限られず、その他の木質系材料や無垢材から形成されたものであってもよい。また、図例では、このパネル体5Aのパネル幅方向両側に、上下方向に長尺な柱9,9を隙間を隔てて設けた例を示しているが、このような態様に限られない。
パネル幅方向両端の下端接合金具1A,1Aは、互いに同様の構成とされ、これらを用いたパネル体5Aの下端6Aのパネル幅方向両側の接合構造も互いに同様の構成とされている。なお、以下では、一方の下端接合金具1A及びこれを用いたパネル体5Aの下端6Aのパネル幅方向一方側の接合構造について説明する。
下端接合金具1Aは、上記と概ね同様、ベース板状部11A、両側の接続部12A,12A及び受板状部13Aを有した本体部10Aと、差込部14Aと、を備えている。
本実施形態では、ベース板状部11Aに、第1方向に間隔を空けて複数(図例では、2つ)の挿通孔11a,11aを設けた構成としている。つまり、ベース板状部11Aに、土台4を貫通した2本のアンカーボルト3,3のそれぞれが挿通される2つの挿通孔11a,11aを設けた構成としている。また、このベース板状部11Aの下方側に、2本のアンカーボルト3,3のそれぞれにねじ合わされた上記同様な2つの金具支持部材20,20を設けた構成としている。このベース板状部11Aは、これら金具支持部材20,20上に配され、挿通孔11a,11aに挿通されたアンカーボルト3,3に雌ねじ部材18,18をねじ合わせて固定されている。
接続部12A,12Aは、本実施形態では、厚さ方向が第1方向となる略平板状とされ、ベース板状部11A及び受板状部13Aの第1方向両端を接続するように設けられている。また、パネル幅方向中央側の接続部12Aを受入凹段部8の段壁面に当接または近接させて設けた例を示している。なお、このような態様に代えて、これら接続部12A,12Aを、上記同様な屈曲状等としてもよい。また、本体部10A(ベース板状部11A及び受板状部13A)の第2方向に沿う寸法は、パネル体5Aの第2方向に沿う寸法と略同寸法であってもよい。
差込部14Aは、図5(a)に示すように、本実施形態では、受入凹段部8の段底面8aから下方側に向けて突出する部位が雄ねじ部15Aとされ、上側部位がパネル体5Aに埋込状に設けられている。この差込部14Aは、パネル体5Aに対してねじ込まれたいわゆるラグスクリューボルトであってもよい。このような構成とすれば、上記のようなピン差込孔7aやピン挿通孔15、ピン16を設けることなくパネル体5Aに対する引張荷重に抗することができる。
受板状部13Aは、図5(b)に示すように、上面が受入凹段部8の段底面8aに当接または近接するように設けられている。この受板状部13Aには、雄ねじ部15Aが挿通される挿通孔13aが厚さ方向に貫通して設けられている(図5(a)も参照)。この挿通孔13aは、受板状部13Aの平面視略中央部に設けられていてもよい。
本体部10Aは、受板状部13Aの挿通孔13aに挿通された雄ねじ部15Aに、上記同様な雌ねじ部材16Aをねじ合わせてパネル体5Aに固定されている。図例では、座金17を介在させて雌ねじ部材16Aを雄ねじ部15Aにねじ合わせた例を示している。なお、第1実施形態において説明した下端接合金具1の差込部14に代えて、本実施形態と同様な差込部14Aや挿通孔13aを設けた構成としてもよい。また、本実施形態において説明した下端接合金具1Aの差込部14Aに代えて、第1実施形態において説明したような差込部14を設けた構成としてもよい。この場合は、パネル体5Aの下端6Aの適所に、ピン16が差し込まれるピン差込孔を設けた構成とすればよい。
次に、本実施形態に係る下端接合方法の一例について説明する。
本実施形態に係る下端接合方法は、図5(a)に示すように、上記同様、基礎2上に設置された土台4を貫通したアンカーボルト3に雌ねじ部21をねじ合わせ、雌ねじ部21及びこれの上方側に設けられた支持板状部22を配置する工程を備えている。また、同下端接合方法は、図5(b)に示すように、下端接合金具1Aの受板状部13Aに木造建築材としてのパネル体5Aの下端6Aを固定する工程を備えている。この下端6A固定工程では、上記したように、パネル体5Aに埋込状に設けられた差込部14Aの雄ねじ部15Aを受板状部13Aの挿通孔13aに挿通し、この挿通された雄ねじ部15Aに座金17を介して雌ねじ部材16Aをねじ合わせて固定するようにしてもよい。
また、同下端接合方法は、上記同様、支持板状部22を貫通して下端接合金具1Aのベース板状部11Aの挿通孔11aに挿通されたアンカーボルト3に雌ねじ部材18をねじ合わせて下端接合金具1Aを支持板状部22上に固定する工程を備えている。なお、上記した第1実施形態と同様、下端接合金具1Aを支持板状部22上に固定した後に、パネル体5Aの下端6Aに下端接合金具1Aを固定するようにしてもよい。また、パネル体5Aの上端側は、適宜の金具を介して梁等の横架材に固定されていてもよい。また、上記施工手順は、一例に過ぎず、各部材の機能を阻害しない限りにおいて別手順で行うようにしてもよく、その他、種々の変形が可能である。
また、上記した各実施形態に係る下端接合構造及び下端接合方法において説明した互いに異なる構成の一部を組み替えたり、組み合わせたりして適用するようにしてもよい。また、上記した各実施形態に係る下端接合構造及び下端接合方法としては、上記したような構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
1,1A 下端接合金具
2 基礎
3 アンカーボルト
4 土台
5 柱(木造建築材)
5A パネル体(木造建築材)
6,6A 下端
8 受入凹段部
11,11A ベース板状部
11a 挿通孔
12,12A 接続部
13,13A 受板状部
18 雌ねじ部材
21 雌ねじ部
22 支持板状部

Claims (5)

  1. 上下方向に長尺な木造建築材の下端を基礎に接合する下端接合構造であって、
    前記基礎上に設置された土台を貫通したアンカーボルトがねじ合わされた雌ねじ部の上方側に支持板状部が設けられ、該支持板状部を貫通して下端接合金具のベース板状部の挿通孔に挿通された前記アンカーボルトに雌ねじ部材をねじ合わせて前記下端接合金具が前記支持板状部上に固定され、前記下端接合金具の前記ベース板状部の上方側に接続部を介して設けられた受板状部に前記木造建築材の下端が固定されていることを特徴とする下端接合構造。
  2. 請求項1において、
    前記木造建築材は、柱であることを特徴とする下端接合構造。
  3. 請求項1において、
    前記木造建築材は、パネル体であることを特徴とする下端接合構造。
  4. 請求項3において、
    前記パネル体は、下端のパネル幅方向両端に、切欠状の受入凹段部が設けられた直交集成板であり、このパネル体の両端の受入凹段部のそれぞれに受け入れた前記下端接合金具によって該パネル体の下端が前記基礎に固定されていることを特徴とする下端接合構造。
  5. 上下方向に長尺な木造建築材の下端を基礎に接合する下端接合方法であって、
    前記基礎上に設置された土台を貫通したアンカーボルトに雌ねじ部をねじ合わせ、該雌ねじ部及びこれの上方側に設けられた支持板状部を配置する工程と、
    前記支持板状部を貫通して下端接合金具のベース板状部の挿通孔に挿通された前記アンカーボルトに雌ねじ部材をねじ合わせて前記下端接合金具を前記支持板状部上に固定する工程と、
    前記下端接合金具の前記ベース板状部の上方側に接続部を介して設けられた受板状部に前記木造建築材の下端を固定する工程と、
    を備えていることを特徴とする下端接合方法。
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