JP2022014211A - 遊技機 - Google Patents

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慎也 岩▲崎▼
Shinya Iwasaki
英夏 共田
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Abstract

【課題】複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機の主制御基板のCPUは、大当たり確率を示す設定値が大当たり確率の段階数に応じて複数ある中で、RAMクリアスイッチおよび設定キースイッチの設定操作に応じて複数の設定値のいずれかを実設定値として設定する。主制御基板のCPUは、実設定値と複数の設定値のうち最大の設定値である最大設定値と大当たり確率の段階数を示す設定段階数とをサブ制御基板に通知する。サブ制御基板のROMには、演出の内容を示す設定示唆演出パターンが複数記憶されている。サブ制御基板のCPUは、通知された実設定値と最大設定値と設定段階数とに応じて、設定示唆演出パターンを決定し、決定した設定示唆演出パターンに応じて演出を行う。【選択図】図19

Description

本発明は、設定機能を有する遊技機に関する。
従来、有利者にとっての遊技の有利度が複数段階あり、操作部の操作に応じて有利度を複数段階のいずれかに変更可能な、いわゆる設定機能を有する遊技機が知られている。例えば特許文献1に記載の遊技機は、大当たり確率に対応する設定値が設定1~設定6までの6段階ある設定機能を有し、互いに通信可能な主制御基板の主制御CPUと演出制御装置の演出制御CPUとを備える。主制御CPUは、所定の操作が行われた状態で遊技機の電源が投入されると、設定値の変更が可能な設定変更可能状態となる。その後、主制御CPUは、所定の操作が行われると、設定変更可能状態を終了して設定値を確定し、確定した設定値を演出制御CPUに通知する。
演出制御CPUは、設定値に応じて異なる割合で複数のキャラクタが定められた設定示唆キャラクタ選択テーブルを参照し、主制御基板から通知された設定値に応じて、キャラクタを用いて設定値を示唆する設定示唆演出を行う。
特開2019-126478号公報
ところで、一般に、遊技機では、同一機種において、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペック、例えば複数の設定値の中に特定の設定値がない第一スペックと、複数の設定値の中に特定の設定値がある第二スペックとが用意されたり、遊技機の開発段階等で第一スペックおよび第二スペックの一方から他方にスペックが変更されたりする場合がある。特許文献1に記載の遊技機において、例えば設定値が設定1、設定2、設定3の3段階スペック(つまり、設定4、設定5、設定6がない第一スペック)と、設定値が設定1~設定6の6段階スペック(つまり、設定4、設定5、設定6がある第二スペック)とが用意されたとする。この場合、例えば設定3の有利度は、3段階スペックでは3段階の有利度うち最も高く、6段階スペックでは6段階の有利度のうち中程度となる。したがって、例えば3段階スペックにおいて設定3が設定されている場合と、6段階スペックにおいて設定3が設定されている場合とで、設定示唆演出に差がある方が、演出の見せ方の観点から好ましい。
しかしながら、3段階スペックと6段階スペックとで共通の設定示唆キャラクタ選択テーブルが使用されると、それぞれ設定3が設定された場合に設定示唆演出に差を出すことが困難となる。このように、特許文献1に記載の遊技機では、第一スペックと第二スペックとが用意されたり、開発段階等で第一スペックおよび第二スペックの一方から他方に変更されたりした場合に、共通の設定示唆キャラクタ選択デーブルが用いられると、演出制御CPUでの演出制御が設定値に応じて好適に行われない可能性がある。したがって、特許文献1に記載の遊技機では、演出制御CPUに好適に制御させるため、複数の設定値の構成に応じてキャラクタ選択テーブルの書き換えが必要であった。なお、設定示唆演出に関する制御のみならず、設定されている設定値に応じて演出制御CPUによって行われる演出制御全般にいえ、演出制御CPUに対して設定値に応じて好適に各種演出制御を実行させるためには、設定値に応じて定められた各種演出制御に対応するテーブルを複数の設定値の構成に応じて書き換える必要がある。よって、従来の遊技機では、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを設計することが困難となっていた。
本発明の目的は、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる遊技機を提供することである。
本発明の一態様に係る遊技機は、遊技の進行を制御する第一制御手段と、前記第一制御手段からの情報に基づいて制御を行う第二制御手段と、前記第二制御手段によって参照される記憶手段とを備え、前記第一制御手段は、遊技者にとっての遊技の有利度を示す設定値が前記有利度の段階数に応じて複数ある中で、操作部の設定操作に応じて前記複数の設定値のいずれかを実設定値として設定する設定処理と、前記実設定値と前記複数の設定値に関する設定関連情報とを前記第二制御手段に通知する通知処理とを行い、前記記憶手段は、前記第二制御手段によって参照される参照情報を複数記憶し、前記第二制御手段は、前記通知処理で通知された前記実設定値と前記設定関連情報とに基づいて参照する前記参照情報である対象情報を決定する決定処理と、前記決定処理で決定された前記対象情報を参照して演出を行う演出制御処理とを行うことを特徴とする。
上記態様によれば、実設定値に加えて設定関連情報についても第二制御手段に通知される。そして、通知された実設定値と設定関連情報とに基づいて対象情報が決定されるので、複数の設定値の構成が互いに異なるスペックが複数あったとしても、第二制御手段によって好適な演出制御が行われやすい。このため、本発明に係る遊技機では、複数の設定値の構成が互いに異なるスペックが複数あったとしても、第二制御手段による演出制御の内容を変更する必要がない。よって、本発明に係る遊技機は、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる。
本発明の一態様に係る遊技機において、前記記憶手段は、複数の前記参照情報のそれぞれが前記実設定値に応じて複数定められた参照テーブルを、特定情報に応じて複数記憶し、さらに、前記特定情報が前記設定関連情報に応じて複数定められた特定テーブルを記憶し、前記第二制御手段は、前記特定テーブルを参照して、前記通知処理で通知された前記設定関連情報に応じた前記特定情報を特定し、特定された前記特定情報に応じた前記参照テーブルを参照することで、前記通知処理で通知された前記実設定値に応じた前記参照情報を前記対象情報として決定してもよい。この場合、例えば互いに同じ参照テーブルが参照される設定関連情報が複数ある場合には、特定テーブルのうちそれらの関係に対応する部分に、同じ特定情報を割り当てることで、設定関連情報に応じた参照テーブルを記憶手段にすべて記憶する必要がない。よって、遊技機は、記憶手段の記憶容量の増加を抑制しつつ、第二制御手段による好適な演出制御を実行できる。
本発明の一態様に係る遊技機において、前記記憶手段は、複数の前記参照情報のそれぞれが前記設定関連情報に応じて複数定められた参照テーブルを、特定情報に応じて複数記憶し、さらに、前記特定情報が前記実設定値に応じて複数定められた特定テーブルを記憶し、前記第二制御手段は、前記特定テーブルを参照して、前記通知処理で通知された前記実設定値に応じた前記特定情報を特定し、特定された前記特定情報に応じた前記参照テーブルを参照することで、前記通知処理で通知された前記設定関連情報に応じた前記参照情報を前記対象情報として決定してもよい。この場合、例えば互いに同じ参照テーブルが参照される実設定値が複数ある場合には、特定テーブルのうちそれらの関係に対応する部分に、同じ特定情報を割り当てることで、実設定値に応じた参照テーブルを記憶手段にすべて記憶する必要がない。よって、遊技機は、記憶手段の記憶容量の増加を抑制しつつ、第二制御手段による好適な演出制御を実行できる。
本発明の一態様に係る遊技機において、前記設定関連情報は、前記段階数と前記複数の設定値のうち最大の前記設定値である最大設定値とを含んでもよい。この場合、遊技者にとっての遊技の有利度の段階数が互いに異なるスペックが複数あったとしても、第二制御手段によって好適な演出制御が行われやすい。このため、本発明に係る遊技機では、遊技者にとっての遊技の有利度の段階数が互いに異なるスペックが複数あったとしても、第二制御手段による演出制御の内容を変更する必要がない。さらに、最大設定値が互いに異なるスペックが複数あったとしても、第二制御手段によって好適な演出制御が行われやすい。このため、本発明に係る遊技機では、最大設定値が互いに異なるスペックが複数あったとしても、第二制御手段による演出制御の内容を変更する必要がない。よって、本発明に係る遊技機は、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる。
本発明の一態様に係る遊技機において、前記第二制御手段は、前記決定処理で決定された前記対象情報を参照して、前記実設定値を示唆する前記演出である設定示唆演出を実行することで、前記演出制御処理を行ってもよい。この場合、遊技機は、複数の設定値の構成が互いに異なる各スペックにおいて実設定値が同じであっても、各スペックの複数の設定値の構成に応じた設定示唆演出を実行できる。よって、遊技機は、複数の設定値の構成が互いに異なるスペックが複数ある場合に、各スペックの複数の設定値の構成に応じて、演出の見せ方の観点から好適な設定示唆演出を実行できる。
パチンコ機1の正面図である。 遊技盤2の正面図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 主制御基板41のRAM52の記憶エリアを示す概念図である。 主制御基板41のRAM52に設けられている大当たり関係情報記憶エリア525の概念図である。 主制御基板41のROM53に記憶されている大当たり判定テーブル531の概念図である。 主制御基板41のROM53に記憶されている変動パターン決定テーブル532の概念図である。 主制御基板41において行われるメイン処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる復電時処理のフローチャートである。 設定変更開始コマンドを示す概念図である。 仮設定コマンドを示す概念図である。 設定変更終了コマンドを示す概念図である。 メイン処理の中において行われる特別図柄処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる特別図柄処理のフローチャートである。 メイン処理の中において行われる特別図柄処理のフローチャートである。 サブ制御基板60のROM63に記憶されている設定示唆演出テーブル631を示す概念図である。 サブ制御基板60のROM63に記憶されている設定示唆演出テーブル632を示す概念図である。 サブ制御基板60のROM63に記憶されている設定示唆演出テーブル633を示す概念図である。 サブ制御基板60のROM63に記憶されている選択用テーブル634を示す概念図である。 サブ制御基板60において行われるサブ制御基板処理のフローチャートである。 サブ制御基板60において行われるサブ制御基板処理のフローチャートである。 設定変更開始画面281、設定変更中画面282、および設定変更完了画面283を説明するための図である。
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、および右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、および右側とする。
まず、図1および図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠11によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、発射装置37(図3参照)に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける。上皿5の上面には操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。前面枠11の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行する演出装置8が設けられている。演出装置8の左方には普通図柄作動ゲート13が設けられている。演出装置8の下方には、第一始動口14が設けられている。第一始動口14の下方には、第二始動口15が設けられている。第二始動口15の下方には、大入賞口17が設けられている。第一始動口14は、遊技球が入賞可能に構成される。第二始動口15は、開閉部材151を備え、開閉部材151が開放された場合にのみ、遊技球は第二始動口15に入賞できる。なお、第二始動口15は、開閉部材151が閉鎖されているときも遊技球が入賞可能な構成でもよい。大入賞口17は、開閉部材171を備え、開閉部材171が開放された場合にのみ、遊技球は大入賞口17に入賞できる。
遊技領域4には、上記以外に、アウト口19、一般入賞口20、風車、遊技くぎ、各種電飾ランプ35等が設けられている。アウト口19は、遊技領域4の下部に設けられている。遊技領域4を流下する遊技球のうち、第一始動口14、第二始動口15、大入賞口17、およびその他の一般入賞口20のいずれにも入賞せず遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、アウト口19を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
また、演出装置8は、LCDからなる表示画面28を中央に備える。表示画面28には様々な映像が表示されるが、特に大当たり判定の結果を遊技者に報知するための演出用の複数(本実施形態では、3つ)の演出図柄81(図2参照)が表示される。パチンコ機1は、演出図柄81を変動させた後に、大当たり判定の結果を示す演出図柄81の組み合わせを停止表示(確定表示)させる報知演出を行うことで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。本実施形態では、複数の演出図柄81のすべてが同じ図柄を示す組み合わせが大当たり判定の結果が大当たりであることを示し、複数の演出図柄81の少なくとも1つが他と異なる図柄を示す組み合わせが大当たり判定の結果がはずれであることを示す。大当たり判定では、後述する大当たり遊技を実行するか否かの判定が行われる。
また、表示画面28の右方には可動役物31が設けられている。可動役物31は、可動部を可動させることで各種演出を行う。可動役物31の下方には、大当たり判定の結果および保留球数を表示する図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、特別図柄表示部、普通図柄表示部、特別図柄記憶数表示LED、および普通図柄記憶数表示LEDを備える。特別図柄表示部は、7セグメントLEDからなり、大当たり判定の結果を示す特別図柄を表示する。なお、本実施形態では、1つの特別図柄のみが設けられているが、複数の特別図柄が設けられてもよい。普通図柄表示部は、LEDの点灯および消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。特別図柄記憶数表示LEDは、大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(いわゆる「特別図柄保留球数」)を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(いわゆる「普通図柄保留球数」)を表示する。また、遊技盤2の背面側には、遊技の主制御、各種演出等を制御する制御部40(図3参照)が設けられている。
パチンコ機1における遊技の概要について説明する。パチンコ機1には、大当たり遊技および普通当たり遊技が設けられている。本実施形態では、第一始動口14または第二始動口15へ遊技球が入賞すると、大当たり判定が行われ、図柄表示部24の特別図柄表示部において特別図柄の変動表示が開始される。図柄表示部24の特別図柄表示部は、特別図柄を所定の変動時間の間変動表示した後に、大当たり判定の結果を示す特別図柄を表示する。大当たり判定では、大当たりおよびはずれのいずれであるかが、大当たり乱数に基づいて判定される。大当たり判定において大当たりであると判定されると、判定結果が大当たりであることを示す特別図柄が図柄表示部24の特別図柄表示部に確定表示されて、大入賞口17の開閉部材171が、所定の回数開放状態にされる大当たり遊技が実行される。
また、本実施形態では、普通図柄作動ゲート13を遊技球が通過すると、普通当たり判定が行われ、図柄表示部24の普通図柄表示部において普通図柄の変動表示が開始される。図柄表示部24の普通図柄表示部は、普通図柄を所定の変動時間の間変動表示した後に、普通当たり判定の結果を示す普通図柄を表示する。普通当たり判定では、普通当たりおよびはずれのいずれであるかが、普通当たり乱数に基づいて判定される。普通当たり判定によって普通当たりであると判定されると、判定結果が普通当たりであることを示す普通図柄が図柄表示部24の普通図柄表示部に確定表示されて、第二始動口15の開閉部材151が所定回数開放状態にされる普通当たり遊技が実行される。
また、パチンコ機1は、非確率変動状態(以下、「非確変状態」という。)または確率変動状態(以下、「確変状態」という。)を設定できる。非確変状態は、大当たり判定において大当たりであると判定される大当たり確率が通常の確率である遊技状態である。確変状態は、大当たり確率が非確変状態よりも高い確率に変動している遊技状態である。
さらに、パチンコ機1は、非時短状態または時短状態を設定できる。非時短状態は、第二始動口15の開閉部材151が開放状態にされる割合が通常の割合である遊技状態である。時短状態は、第二始動口15の開閉部材151が開放状態にされる割合が非時短状態よりも高くなる遊技状態である。また、普通当たり遊技中の第二始動口15の開閉部材151の最大開放時間は、非時短状態よりも時短状態の方が長い。さらに、非時短状態における普通図柄の変動時間よりも、時短状態における普通図柄の変動時間の方が短い。よって、遊技者は、時短状態において、非時短状態よりも第二始動口15に容易に遊技球を入賞させることができる。このため、時短状態では、大当たり判定の実行頻度が非時短状態よりも多くなる。
パチンコ機1は、確変状態および非確変状態のいずれかと、時短状態および非時短状態のいずれかとを組み合わせて、複数種類の遊技状態を設定できる。本実施形態では、非確変状態と非時短状態との組合せによる「非確変非時短状態(通常状態)」、確変状態と時短状態との組合せによる「確変時短状態」、非確変状態と時短状態との組合せによる「非確変時短状態」のいずれかが設定される。この他、パチンコ機1は、確変状態と非時短状態との組合せによる「確変非時短状態」等を含めた4種類以上の遊技状態を備えてもよいし、1または2つの遊技状態のみを備えてもよい。
本実施形態のパチンコ機1は、大当たり遊技の終了後、所定の割合で確変時短状態および非確変時短状態のいずれかを生起する。確変時短状態が生起された場合には、次回の大当たり遊技が開始されるまで確変時短状態が継続する。一方、非確変時短状態が生起された場合には、大当たり遊技終了後の大当たり判定の実行回数が所定の時短回数に達した場合、または次回の大当たり遊技が開始された場合に、時短状態が終了し、遊技状態は通常状態へ移行する。なお、確変状態および時短状態の終了条件は、本実施形態に限定されず、本発明は、いわゆるST機、転落抽選機等の種々の遊技仕様にも適用できる。
また、パチンコ機1は、遊技者にとって有利な状態(例えば大当たり遊技状態)への移行のしやすさを示す複数の設定値のうち、いずれか1つを実設定値として設定できる。実設定値は、複数の設定値のうち大当たり判定に使用される設定値である。本実施形態のパチンコ機1では、大当たり確率が設定値に応じて異なる。本実施形態の設定値には、「設定1」~「設定6」の6段階の値が設けられている。設定値が高いほど有利な状態に移行しやすく、設定値が低いほど有利な状態に移行しにくい。
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主制御基板41、サブ制御基板60、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継基板47、電源基板42を備える。
主制御基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主制御基板41の主制御ユニット50には、CPU51、RAM52、ROM53が設けられる。CPU51は、各種の演算処理を行い、遊技の進行を制御する。RAM52は、データを一時的に記憶する。ROM53は、後述のメイン処理(図8参照)を実行するためのメインプログラムを含む制御プログラム等を記憶する。主制御ユニット50には、割込信号発生回路57と設定変更装置56が接続される。割込信号発生回路57は、例えば4ms毎に割込信号を発生し、主制御ユニット50に出力する。主制御基板41は、割込信号の入力を契機にメインプログラムに従って後述のメイン処理を実行する。
設定変更装置56は、上述した「実設定値」を変更するための装置であり、設定キースイッチ562とRAMクリアスイッチ563とを備える。設定キースイッチ562は、RAMクリアスイッチ563の操作に応じて実設定値の変更(以下、「設定変更」という。)が可能な設定変更可能状態を生起するためのスイッチである。RAMクリアスイッチ563は、RAM52の初期化(RAMクリア)を行う際に操作されるスイッチとして機能し、設定変更可能状態において設定変更を行うために操作されるスイッチとしても機能する。RAMクリアが行われると、RAM52の各記憶エリアのうちメイン設定値記憶エリア529を除くすべての記憶エリアが初期化される。本実施形態では、RAMクリアスイッチ563が上記の二つの機能を兼用するが、例えば、RAMクリアを行うためのスイッチと、実設定値を変更するためのスイッチとが、別個に設けられていてもよい。
主制御ユニット50は、I/Oインタフェイス54を介し、サブ制御基板60、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、第一始動スイッチ67、第二始動スイッチ68と電気的に接続する。パチンコ機1は、出力ポート55を介して、遊技場管理用コンピュータ59にパチンコ機1の情報を出力する。第一始動スイッチ67は第一始動口14に設けられ、第一始動口14に入賞した遊技球を検出する。第二始動スイッチ68は第二始動口15に設けられ、第二始動口15に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板60は、CPU61、RAM62、ROM63を備える。CPU61は、主制御基板41から送信される各種の制御コマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。RAM62は、CPU61による演算処理で得られたデータを一時的に記憶する。ROM63は、各種プログラム、プログラムで使用する各種フラグやデータの初期値等を記憶する。
サブ制御基板60は、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9、スピーカ48に接続する。ランプドライバ基板46は、可動役物31、電飾ランプ35、操作ボタン9に接続する。ランプドライバ基板46は、サブ制御基板60から受信する各種の制御コマンドに従い、前面枠11の電飾ランプ35、センター飾り8の各種照明、操作ボタン9に内蔵するLED等の発光動作、可動役物31の動作等を制御する。
演出制御基板43は、CPU431、CGROM432等を備え、サブ制御基板60から受信する各種の制御コマンドに従って表示画面28の表示を制御する。CGROM432は、各種演出に用いるための動画および静止画の画像データを記憶する。操作ボタン9は、遊技者の操作に応じた操作信号をサブ制御基板60に出力する。スピーカ48は、サブ制御基板60から送信される音声データに基づく音声を出力する。
払出制御基板45は、CPU451等を備える。CPU451は、主制御基板41から送信される各種の制御コマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を賞球として払い出させる。
中継基板47は、普通電動役物ソレノイド69、大入賞口ソレノイド70、ゲートスイッチ72、大入賞口スイッチ73、一般入賞口スイッチ76、図柄表示部24に接続する。普通電動役物ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二始動口15の開閉部材151を開閉する。大入賞口ソレノイド70は、大当たり遊技中に大入賞口17の開閉部材171を開閉する。ゲートスイッチ72は、普通図柄作動ゲート13に設けられ、普通図柄作動ゲート13を通過した遊技球を検出する。大入賞口スイッチ73は、大入賞口17に設けられ、大入賞口17に入賞した遊技球を検出する。一般入賞口スイッチ76は、一般入賞口20に設けられ、一般入賞口20に入賞した遊技球を検出する。
電源基板42は、主制御基板41および発射装置37に接続され、各基板および発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。発射装置37は、一定間隔(本実施形態では、0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。電源基板42には、電源回路421、監視回路422、およびバックアップ電池423が設けられている。
電源回路421には交流の24Vが供給されている。電源回路421は、シリコンダイオードブリッジからなる整流器、電解コンデンサからなる平滑回路、レギュレータICからなる安定化回路等が設けられており(図示略)、安定化された直流の12Vおよび5V等を生成して各基板へ供給する。監視回路422は、電源回路421に供給されている電源電圧が所定電圧(本実施形態では、12V)未満となったことを検出可能な回路である。
監視回路422は、パチンコ機1の電源がOFFにされた場合等、電源回路421に供給されている電源電圧が所定電圧未満に降下すると、主制御基板41への電圧低下信号の出力を開始する。一方、監視回路422は、パチンコ機1の電源がONにされた場合等、電源回路421に供給されている電源電圧が所定電圧以上に上昇すると、主制御基板41への電圧低下信号の出力を停止する。以下、電源回路421に供給されている電源電圧が所定電圧未満になることを、「電源電圧低下」といい、電源回路421に供給されている電源電圧が所定電圧以上になることを、「復電」という。
バックアップ電池423は、コンデンサからなり、電源回路421で生成された直流の5Vを充電し、監視回路422により電源電圧低下が検出された場合に、主制御基板41のRAM52にバックアップ電源(5V)を供給する。これにより、パチンコ機1は電源電圧低下の発生時のRAM52の種々の記憶内容をバックアップ情報として記憶保持しておくことができる。なお、バックアップ電池423は、ボタン電池等で構成されてもよい。
上記構成によれば、主制御基板41のRAM52の記憶内容は、パチンコ機1において電源電圧低下が発生しても消えることなくバックアップ情報として記憶保持される。すなわち、先述したように、遊技中に電源電圧低下が発生したと監視回路422によって判断されると、主制御基板41のRAM52にバックアップ電池423からバックアップ電源が供給されて各記憶内容がバックアップ情報として記憶保持される。このように、RAM52の記憶内容がバックアップ情報として記憶保持されることで、パチンコ機1は、遊技中に電源電圧低下が発生した場合や、パチンコ機1の電源を切ることで電源電圧低下とした場合でも、復電後に、電源電圧低下の発生時の遊技状態から遊技を再開できる。本実施形態のパチンコ機1は、実設定値等、電源電圧低下の発生時にRAM52に記憶されている全ての情報をバックアップ情報として記憶保持する。なお、パチンコ機1は、電源電圧低下の発生時にRAM52に記憶されている情報の一部(少なくとも実設定値)をバックアップ情報として記憶保持してもよい。
図4を参照して、主制御基板41のRAM52の記憶エリアについて説明する。RAM52には、カウンタ記憶エリア521、コマンド記憶エリア522、フラグ記憶エリア523、保留球数記憶エリア524、大当たり関係情報記憶エリア525、大当たり判定エリア526、普通当たり関係情報記憶エリア527、普通当たり判定エリア528、メイン設定値記憶エリア529等が設けられている。
カウンタ記憶エリア521には、各種のカウンタが記憶される。コマンド記憶エリア522には、主制御基板41からサブ制御基板60、払出制御基板45、ランプドライバ基板46、中継基板47等へ出力される制御コマンドが記憶される。フラグ記憶エリア523には、各種フラグが記憶される。保留球数記憶エリア524には、特別図柄保留球数および普通図柄保留球数が記憶される。
また、詳しくは後述するが、大当たり関係情報記憶エリア525には、第一始動口14または第二始動口15へ遊技球が入賞した時点に取得される大当たり乱数等が記憶される。大当たり判定エリア526には、大当たり判定の対判定象となる大当たり乱数等が記憶される。普通当たり関係情報記憶エリア527には、普通図柄作動ゲート13を遊技球が通過した時点に取得される普通当たり乱数等が記憶される。普通当たり判定エリア528には、普通当たり判定の判定対象となる普通当たり乱数等が記憶される。
また、メイン設定値記憶エリア529には、後述する大当たり判定テーブル531(図6参照)に定義されている複数の設定値(本実施形態では、「設定1」~「設定6」)のいずれかが実設定値として記憶される。すなわち、実設定値は、メイン設定値記憶エリア529に記憶(設定)されている設定値である。実設定値は、大当たり判定テーブル531に定義されている複数の設定値のうちのいずれか1つを示し、大当たり判定の際に使用される。CPU51は、メイン設定値記憶エリア529を参照することで、実設定値が「設定1」~「設定6」のいずれであるかを特定できる。
メイン設定値記憶エリア529は、複数の設定値のうちいずれかをRAMクリアスイッチ563の操作に応じて記憶する。すなわち、メイン設定値記憶エリア529には、パチンコ機1の電源投入時(つまり、復電時)に行われる設定変更によって設定された設定値が実設定値として記憶される。つまり、設定変更は、メイン設定値記憶エリア529に実設定値として記憶されている設定値を書き換える動作である。また、電源電圧低下時には実設定値が記憶保持されているので、電源電圧低下前に実設定値としてメイン設定値記憶エリア529に記憶されていた設定値が、実設定値として設定されている状態で復電する。
図5を参照して、主制御基板41のRAM52に設けられている大当たり関係情報記憶エリア525について説明する。大当たり関係情報記憶エリア525は、後述するメイン処理の特別図柄処理(図13~図15参照)において使用される。大当たり関係情報記憶エリア525には、大当たり判定カウンタの値(大当たり判定乱数)が記憶される大当たり判定乱数欄、特別図柄決定カウンタの値(特別図柄決定乱数)が記憶される特別図柄決定乱数欄、変動パターン決定カウンタの値(変動パターン決定乱数)が記憶される変動パターン決定乱数欄が設けられている。第一始動口14または第二始動口15に遊技球が入賞すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が大当たり関係情報記憶エリア525の各欄に記憶される。
大当たり判定乱数は、大当たり判定のために用いられる。特別図柄決定乱数は特別図柄を決定するために用いられる。変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の特別図柄表示部に表示される特別図柄の変動時間を示す変動パターンを決定するために用いられる。大当たり判定乱数と、大当たり判定乱数とともに取得される特別図柄決定乱数、変動パターン決定乱数を含む複数の乱数を、総称して「判定情報」ともいう。
大当たり関係情報記憶エリア525には、複数の記憶エリアが設けられている。本実施形態では、大当たり関係情報記憶エリア525に、No.1~No.4の4つの記憶エリアが設けられている。第一始動口14または第二始動口15に遊技球が入賞した際に、特別図柄保留球数が4未満(0~3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に判定情報が記憶される。
特別図柄保留球数は、第一始動口14または第二始動口15へ入賞した遊技球に対応する判定情報のうち、大当たり判定の実行、特別図柄の変動時間を示す変動パターンの決定等が保留された状態で記憶されている判定情報の個数である。本実施形態において、記憶可能な特別図柄保留球数の上限である最大特別図柄保留球数は「4」である。CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの判定情報のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている判定情報を、大当たり判定エリア526(図4参照)にシフトする。
大当たり判定エリア526は、大当たり判定を行う対象となる判定情報を格納するために、RAM52に設けられている記憶エリアである。CPU51は、大当たり判定エリア526にシフトされた判定情報について大当たり判定等の各種処理を行う。大当たり判定エリア526に記憶されている判定情報についての各種処理には、例えば、大当たり判定の結果を報知する報知演出の決定、および判定結果に応じて実行される大当たり遊技に関する処理が含まれる。なお、大当たり判定エリア526の判定情報は、大当たり判定等の各種処理が終了した後に消去される。
また、詳細な説明は省略するが、普通当たり関係情報記憶エリア527および普通当たり判定エリア528も、それぞれ、大当たり関係情報記憶エリア525および大当たり判定エリア526と同様に構成される。
図6を参照して、主制御基板41のROM53に記憶される大当たり判定テーブル531について説明する。大当たり判定テーブル531は、後述する特別図柄処理(図13~図15参照)において大当たり判定時に使用される。大当たり判定テーブル531では、設定値および遊技状態(現時点において確変状態が生起されているか否か)に応じ、「大当たり」および「はずれ」に対応する大当たり乱数の値(0~65535)が定義される。すなわち、大当たり判定テーブル531では、大当たり確率が、設定値および遊技状態に応じて定義される。
本実施形態の大当たり判定テーブル531には、「設定1」~「設定6」の、6段階の設定値が定義されている。6段階の設定値において、「設定1」が最も遊技者にとって不利であり、「設定1」~「設定6」の順に数字が大きくなるほど遊技者にとって有利になるように、大当たり確率が設定されている。すなわち、大当たり判定テーブル531では、大当たり確率が「設定1」~「設定6」の順に高くなるように定義されている。
非確変状態時において、「設定1」~「設定6」の大当たり確率は、順に、1/319.7(205/65536)、1/312.1(210/65536)、1/304.8(215/65536)、1/297.9(220/65536)、1/291.3(225/65536)、1/284.9(230/65536)である。確変状態時において、「設定1」~「設定6」の大当たり確率は、順に、1/32.0(2050/65536)、1/31.2(2100/65536)、1/30.5(2150/65536)、1/29.8(2200/65536)、1/29.1(2250/65536)、1/28.5(2300/65536)である。このため、非確変状態および確変状態のそれぞれにおいて、「設定1」~「設定6」の順に、大当たり判定において大当たりの判定結果が生じやすくなる。
CPU51は、大当たり判定時に上述したメイン設定値記憶エリア529を参照することで、実設定値を特定し、且つ後述する確変フラグの状態を参照することで、確変状態が生起されているか否かを特定する。そして、CPU51は、大当たり判定テーブル531のうち特定した実設定値および遊技状態に応じたテーブルを参照することで、大当たり判定の結果が大当たりおよびはずれのいずれであるかを決定する。なお、本実施形態の大当たり判定テーブル531には、大当たり判定の結果が「大当たり」となる大当たり乱数の値と、「はずれ」となる大当たり乱数の値とが定義されているが、「小当たり」となる大当たり乱数の値が定義されてもよい。
図7を参照して、主制御基板41のROM53に記憶されている変動パターン決定テーブル532について説明する。変動パターン決定テーブル532は、後述する特別図柄処理(図13~図15参照)において変動パターンを決定するために使用される。変動パターン決定テーブル532には、大当たり判定時の遊技状態(非時短状態中または時短状態中)、および大当たり判定の結果(大当たりまたははずれ)に応じて複数のテーブルが設けられている。それぞれのテーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0~511)とが対応付けられている。
変動パターンとは、前述したように、大当たり判定による判定結果を遊技者に報知するための報知演出のパターンである。この変動パターンによって、図柄表示部24に表示される特別図柄の変動時間(演出図柄81の変動時間に等しい)と、特別図柄の変動に同期して表示画面28、可動役物31、スピーカ48等によって実行される報知演出の演出内容とが決定される。パチンコ機1において、特別図柄の変動時間は、大当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。
判定結果が大当たりの場合には、リーチ演出を実行する変動パターンであるリーチ変動A~Dのいずれかが決定される。リーチ演出は、複数の演出図柄81のうちの一部が大当たりの可能性がある組み合わせで停止した状態(以下、「リーチ状態」という。)で行われ、大当たりの可能性があることを示す報知演出である。このため、パチンコ機1は、リーチ演出を実行することで大当たりに対する遊技者の期待感を高めることができる。本実施形態のリーチ状態は、左右の演出図柄81が同じ図柄で停止し、中央の演出図柄81のみが変動している状態である。
一方で、判定結果がはずれの場合には、リーチ状態が構成されない非リーチの変動パターンである非リーチ変動が決定される割合が最も高い。非リーチは、リーチ演出が実行されない演出であり、リーチ状態に至ることなく演出が終了する報知演出である。非リーチ変動は、判定結果がはずれの場合にのみ決定され得る。つまり、非リーチ変動に基づいて非リーチの報知演出が実行された場合、大当たり判定の結果がはずれであることが確定する。本実施形態の変動パターン決定テーブル532では、大当たり判定の結果が大当たりとなる期待度(以下、「大当たり期待度」という。)が、リーチ変動A、B、C、Dの順に高くなるように、各リーチ変動A~Dに変動パターン決定乱数が割り当てられている。
大当たり判定が行われると、その時点の遊技状態と判定結果とに応じたテーブルが参照され、大当たり乱数とともに取得されている変動パターン決定乱数の値によって変動パターンが決定される。主制御基板41は、決定した変動パターンを指定するコマンドをサブ制御基板60へ送信する。サブ制御基板60は、コマンドによって指定された変動パターンに応じて報知演出を制御する。
具体的には、主制御基板41は、変動パターンに従って、特別図柄の変動を開始する。サブ制御基板60は、特別図柄の変動開始に同期して、演出図柄81の変動表示を開始する。主制御基板41は、変動を開始した特別図柄の変動時間が終了すると、変動させていた特別図柄を、所定の時間(本実施形態では、0.8秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板60は、特別図柄の確定表示に同期して、演出図柄81を確定表示させる。また、サブ制御基板60は、演出図柄81による他、表示画面28、可動役物31、スピーカ48、各種電飾ランプ35等によっても、変動パターンと同期した報知演出を実行する。
図8~図15を参照して、パチンコ機1の主制御基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されるメインプログラムによって行われる。メイン処理(図8参照)は、割込信号発生回路57(図3参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
図8に示すように、パチンコ機1の電源が投入されて復電すると、メイン処理が開始される。メイン処理では、稼働中フラグの状態によって、パチンコ機1が稼働中か否かが判断される(S1)。稼働中フラグは、パチンコ機1が稼働中であるかを示すフラグであり、RAM52のフラグ記憶エリア523(図4参照)に記憶される。稼働中フラグは、電源スイッチの操作によってパチンコ機1の電源が「OFF」にされて電源電圧低下が発生したときに「OFF」になり、パチンコ機1の電源が「ON」にされて復電したときに実行される後述する復電時処理(S2)の実行に伴って「ON」になる。よって、パチンコ機1の電源が「ON」にされた直後(つまり、復電した直後)、稼働中フラグは「OFF」である。稼働中フラグが「OFF」の場合、パチンコ機1は稼働中でないと判断され(S1:NO)、復電時処理が実行されて(S2)、メイン処理が終了する。
図9を参照して、復電時処理(S2、図8参照)の詳細について説明する。復電時処理が開始されると、まず、パチンコ機1の電源投入時におけるRAMクリアスイッチ563および設定キースイッチ562の操作状況が判断される。すなわち、RAMクリアスイッチ563からの検出信号に基づいて、RAMクリアスイッチ563が「ON」になっているか否かが判断される(S11)。RAMクリアスイッチ563が押下されずに「OFF」状態でパチンコ機1の電源が投入された場合には(S11:NO)、設定キースイッチ562からの検出信号に基づいて、設定キースイッチ562が「ON」になっているか否かが判断される(S12)。
また、RAMクリアスイッチ563が押下された「ON」状態でパチンコ機1の電源が投入された場合にも(S11:YES)、設定キースイッチ562からの検出信号に基づいて、設定キースイッチ562が「ON」になっているか否かが判断される(S13)。
RAMクリアスイッチ563および設定キースイッチ562がいずれも「OFF」状態でパチンコ機1の電源が投入されて復電した場合には(S11:NO、S12:NO)、処理はそのままS26へ移行する。先述したように、パチンコ機1はバックアップ電池423を搭載しているので、この場合には、パチンコ機1は電源が「OFF」となって電源電圧低下となる直前の状態で復電する。すなわち、例えばメイン設定値記憶エリア529(図4参照)は、パチンコ機1の電源電圧低下となる直前に記憶されていた設定値と同じ値が記憶された状態で復電する。換言すれば、この場合には、電源電圧低下直前と復電直後で実設定値の変更はない。
RAMクリアスイッチ563が「OFF」状態、且つ設定キースイッチ562が「ON」状態でパチンコ機1の電源が投入された場合(S11:NO、S12:YES)、設定確認処理が行われる(S14)。設定確認処理では、メイン設定値記憶エリア529が参照されて、実設定値が設定値表示装置(図示略)に表示される。これにより、パチンコ機1の管理者は実設定値を確認できる。次いで、設定キースイッチ562からの検出信号に基づいて、設定キースイッチ562が「OFF」状態にされたか否かが判断される(S15)。設定キースイッチ562が「OFF」状態でない場合(S15:NO)、設定キースイッチ562が「OFF」状態にされるまでS15の判断が繰り返される。設定キースイッチ562が「OFF」状態にされた場合には(S15:YES)、処理はS26へ移行する。この場合も、RAMクリアスイッチ563および設定キースイッチ562がいずれも「OFF」状態でパチンコ機1の電源が投入されて復電した場合と同様に、電源電圧低下直前と復電直後で実設定値の変更はない。
RAMクリアスイッチ563が「ON」状態、且つ設定キースイッチ562が「OFF」状態でパチンコ機1の電源が投入されて復電した場合(S11:YES、S13:NO)、RAM52の初期化(RAMクリア)が行われる(S16)。本実施形態では、RAMクリアが行われると、後述する各フラグに「0」が記憶され、各カウンタの値には初期値がセットされる。なお、先述したように、RAMクリアが行われてもメイン設定値記憶エリア529は初期化されないので、メイン設定値記憶エリア529には実設定値として電源電圧低下時に記憶されていた設定値が保持される。つまり、この場合も、上記と同様に、電源電圧低下直前と復電直後で実設定値の変更はない。処理はS26へ移行する。
RAMクリアスイッチ563および設定キースイッチ562がいずれも「ON」状態でパチンコ機1の電源が投入されて復電した場合には(S11:YES、S13:YES)、まず、RAMクリアが行われる(S17)。この場合も、この時点では、上記と同様に、電源電圧低下直前と復電直後で実設定値の変更はない。
次いで、パチンコ機1が設定変更可能状態となり、設定変更可能状態となったことを示す設定変更開始コマンド(図10参照)がサブ制御基板60に送信される(S21)。図10に示すように、設定変更開始コマンドは、「A800」~「A805」のいずれかで構成される。下四桁目および下三桁目の値「A8」は、コマンド種別が「設定変更開始コマンド」であることを示す。下二桁目の値「0」は、固定値である。下一桁目の値「0」~「5」は、最大設定値を示し、詳細には、それぞれ最大設定値が「設定1」~「設定6」であることを示す。最大設定値は、大当たり判定テーブル531(図6参照)に定義された複数の設定値(本実施形態では、設定1~設定6)のうち最も大きい設定値であり、本実施形態では設定6である。したがって、本実施形態の設定変更開始コマンドは、「A805」となる。
上述のように構成された設定変更開始コマンドは、最大設定値を示す。したがって、サブ制御基板60は、設定変更開始コマンドを受信すると、設定変更可能状態が生起されたことを判断できるとともに、最大設定値を判断できる。処理はS22の判断へ移行する。
次いで、RAMクリアスイッチ563からの検出信号に基づいて、RAMクリアスイッチ563が押下されたか否かが判断される(S22)。RAMクリアスイッチ563が押下されていない場合(S22:NO)、処理はS25の判断へ移行する。
RAMクリアスイッチ563が押下された場合には(S22:YES)、RAM52のメイン設定値記憶エリア529に記憶されている仮設定値が変更されて記憶される(S23)。仮設定値は、設定変更中の設定値、すなわち設定変更可能状態においてメイン設定値記憶エリア529に記憶されている設定値である。本実施形態では、RAMクリアスイッチ563が押下される毎に、仮設定値に「1」が加算され、メイン設定値記憶エリア529に記憶される。なお、メイン設定値記憶エリア529に記憶されている仮設定値が「設定6」の状態でRAMクリアスイッチ563が押下された場合には、変更後の仮設定値は「設定1」となる。
次いで、仮設定値の変更があったことを示す仮設定コマンド(図11参照)がサブ制御基板60に送信されて(S24)、処理はS25の判断へ移行する。図11に示すように、仮設定コマンドは、「A700」~「A705」のいずれかで構成される。下四桁目および下三桁目の値「A7」は、コマンド種別が「仮設定コマンド」であることを示す。下二桁目の値「0」は、固定値である。下一桁目の値「0」~「5」は、仮設定値を示し、詳細には、それぞれ仮設定値が「設定1」~「設定6」であることを示す。本実施形態では、設定1~設定6が仮設定値となりうる。したがって、本実施形態の仮設定コマンドは、仮設定値の値に応じて「A700」~「A705」のいずれかが生成される。
上述のように構成された仮設定コマンドは、仮設定値を示す。したがって、サブ制御基板60は、仮設定コマンドを受信すると、設定変更可能状態において仮設定値が変更されたこと、つまり電源電圧低下直前の実設定値から設定値が変更されたことを判断できるとともに、現在の仮設定値を判断できる。
次いで、設定キースイッチ562からの検出信号に基づいて、設定キースイッチ562が「OFF」状態にされたか否かが判断される(S25)。設定キースイッチ562が「ON」状態のままの場合には(S25:NO)、処理はS22の判断へ戻り、設定キースイッチ562が「OFF」状態にされるまで、設定変更に関する処理が繰り返される。これにより、設定変更可能状態において、RAMクリアスイッチ563の操作に応じて仮設定値が変更される毎に、S24の処理で仮設定値に応じた仮設定コマンド(「A700」~「A705」のいずれか)が生成されてサブ制御基板60に送信される。設定キースイッチ562が「OFF」状態にされた場合には(S25:YES)、処理はS26へ移行する。これにより、設定変更可能状態が終了し、メイン設定値記憶エリア529に記憶されている仮設定値が、遊技において使用される実設定値として確定する。
次いで、設定変更可能状態が終了したことを示す設定変更終了コマンド(図12参照)がサブ制御基板60に送信される(S26)。図12に示すように、設定変更終了コマンドは、「A9X0」~「A9X5」のいずれかで構成される。下四桁目および下三桁目の値「A9」は、コマンド種別が「設定変更終了コマンド」であることを示す。下二桁目の値「X」は、0以上の整数で設定段階数を示し、詳細には、設定段階数が「X+1」段階であることを示す。設定段階数は、大当たり判定テーブル531(図6参照)に定義された複数の設定値(本実施形態では、設定1~設定6)の段階数(つまり、大当たり確率の段階数)であり、本実施形態では設定1、設定2、設定3、設定4、設定5、設定6の6段階である。したがって、本実施形態では「X」=5となる。下一桁目の値「0」~「5」は、実設定値を示し、詳細には、それぞれ実設定値が「設定1」~「設定6」であることを示す。本実施形態では、設定1~設定6が実設定値となりうる。したがって、本実施形態の設定変更終了コマンドは、実設定値の値に応じて「A950」~「A955」のいずれかが生成される。
上述のように構成された設定変更終了コマンドは、実設定値(設定変更可能状態の終了時点でメイン設定値記憶エリア529に記憶されている設定値)および設定段階数を示す。サブ制御基板60は、設定変更終了コマンドを受信すると、設定変更可能状態が終了されたことを判断できるとともに、実設定値および設定段階数を判断できる。次いで、図9に示すように、稼働中フラグが「ON」になり(S27)、処理はメイン処理(図8参照)に戻る。
図8に示すように、復電時処理が終了した場合には、稼働中フラグが「ON」となっており、パチンコ機1は稼働中となる(S1:YES)。この場合、まず、コマンド出力処理が行われる(S31)。コマンド出力処理では、各種の制御コマンドが、サブ制御基板60、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実行されたメイン処理においてRAM52のコマンド記憶エリア522(図4参照)に記憶された制御コマンドである。コマンド記憶エリア522には、メイン処理における個々の処理で生成された各種の制御コマンドが、生成順に記憶される。コマンド出力処理では、各種の制御コマンドがコマンド記憶エリア522への記憶順に出力される。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S32)。スイッチ読込処理では、第一始動スイッチ67、第二始動スイッチ68、ゲートスイッチ72、大入賞口スイッチ73、一般入賞口スイッチ76の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S33)。カウンタ更新処理では、RAM52のカウンタ記憶エリア521(図4参照)に記憶されている乱数取得カウンタの値が更新(例えば「1」加算)される。また、特別図柄と普通図柄の変動時間や停止時間を計数するカウンタ等、RAM52のカウンタ記憶エリア521に記憶されている各種タイマカウンタの値が「1」減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S34)。特別電動役物処理では、大当たり遊技の動作(主に大入賞口17の開閉部材171の開閉動作)を制御するための処理が行われる。大入賞口17の開閉部材171は、一旦開放されると、最大開放時間が経過するか、所定個数の遊技球が入賞すると閉鎖される。また、大当たり遊技終了後に生起される遊技状態に関する処理が行われる。具体的には、所定の大当たりの特別図柄が決定された場合には、大当たり遊技終了後に、後述する時短フラグのみが「ON」となり、非確変時短状態が生起される。他の大当たりの特別図柄が決定された場合には、大当たり遊技終了後に、後述の確変フラグおよび時短フラグが「ON」となり、確変時短状態が生起される。また、大当たり遊技の終了後には、後述する大当たり遊技状態フラグが「OFF」となり、大当たり遊技状態が終了する。
次いで、特別図柄処理が行われる(S35)。詳細については後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の決定、遊技状態の移行処理等が行われる(図13~図15参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S36)。普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に普通当たり遊技の動作(主に第二始動口15の開閉部材151の開閉動作)を制御するための処理が行われる。時短状態が生起されていれば、非時短状態中よりも長く開閉部材151が開放される。
次いで、普通図柄処理が行われる(S37)。普通図柄処理では、ゲートスイッチ72が遊技球を検出することを契機に普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するための制御コマンドの記憶等の処理が行われる。普通当たり判定では、時短状態が生起されているか否かに応じて、それぞれの確率で普通当たりか否かが判定される。
次いで、払出処理(S38)、エラーチェック(S39)、情報出力処理(S40)が行われる。払出処理では、賞球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28、スピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、遊技場管理用コンピュータ59に各種の情報が出力される。情報出力処理が終わると、メイン処理を終了する。
図13~図15を参照して、特別図柄処理(S35、図8参照)の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52に設けられているフラグ記憶エリア523(図4参照)には、先述した稼働中フラグに加え、大当たり遊技状態フラグ、表示状態フラグ、確変フラグ、時短フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。表示状態フラグは、図柄表示部24の特別図柄が変動している場合に「1」、停止表示されている場合に「2」、変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。確変フラグは、確変状態中であるか否かを示すフラグであり、確変状態中に「1」が記憶されて「ON」となり、非確変状態中に「0」が記憶されて「OFF」となる。時短フラグは、時短状態中であるか否かを示すフラグであり、時短状態中に「1」が記憶されて「ON」となり、非時短状態中に「0」が記憶されて「OFF」となる。
図13に示すように、特別図柄処理が開始されると、遊技球が第一始動口14または第二始動口15に入賞しているか否かが判断される(S41)。第一始動スイッチ67または第二始動スイッチ68が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S32、図8参照)において、第一始動スイッチ67または第二始動スイッチ68に対応するフラグが「ON」となる。このフラグのいずれともが「ON」でない場合には、遊技球が入賞していないと判断されて(S41:NO)、処理はS61(図14参照)の判断へ移行する。第一始動口14または第二始動口15に遊技球が入賞していれば(S41:YES)、RAM52の保留球数記憶エリア524(図4参照)に記憶されている特別図柄保留球数が「4」であるか否かが判断される(S42)。特別図柄保留球数が「4」であれば(S42:YES)、記憶可能な特別図柄保留球数が上限に達しているため、処理はS61の判断へ移行する。
特別図柄保留球数が「4」でない場合には(S42:NO)、RAM52の保留球数記憶エリア524(図4参照)に記憶されている特別図柄保留球数に「1」が加算される(S43)。次いで、判定情報が取得され(S46)、取得された判定情報が大当たり関係情報記憶エリア525(図5参照)に記憶される(S47)。処理はS61の判断へ移行する。
次いで、図14に示すように、大当たり遊技状態フラグの状態によって、大当たり遊技状態であるか否かが判断される(S61)。大当たり遊技状態フラグが「ON」となっていれば、大当たり遊技状態中と判断されて(S61:YES)、処理はメイン処理(図8参照)へ戻る。大当たり稼働中フラグが「OFF」となっており、大当たり遊技状態中でなければ(S61:NO)、表示状態フラグの状態によって、特別図柄が変動表示中であるか否かが判断される(S62)。表示状態フラグに「1」が記憶されていない場合、特別図柄は変動表示中でないと判断され(S62:NO)、表示状態フラグの状態によって、特別図柄が停止表示中であるか否かが判断される(S63)。表示状態フラグに「2」が記憶されていない場合は、特別図柄は停止表示中でないと判断されて(S63:NO)、処理はS81(図15参照)へ移行し、大当たり判定等の処理が行われる。
次いで、図15に示すように、RAM52の保留球数記憶エリア524(図4参照)に記憶されている特別図柄保留球数が「1」以上であるか否かが判断される(S91)。特別図柄保留球数が「0」であれば(S81:NO)、大当たり判定が行われず、処理はメイン処理(図8参照)へ戻る。
特別図柄保留球数が「1」以上である場合には(S81:YES)、RAM52の保留球数記憶エリア524(図4参照)に記憶されている特別図柄保留球数が「1」減算される(S82)。大当たり関係情報記憶エリア525(図5参照)のNo.1の記憶エリアに記憶されている判定情報が大当たり判定エリア526にシフトされる(S83)。そして、次の番号以下の記憶エリアの判定情報が、1つ小さな番号の記憶エリアにシフトされる。
次いで、大当たり判定が行われる(S84)。S84では、メイン設定値記憶エリア529(図4参照)が参照されて実設定値が特定され、確変フラグの状態によって現時点で確変状態が生起されているか否かが特定される。そして、大当たり判定テーブル531(図6参照)が参照され、特定された実設定値(「設定1」~「設定6」のいずれか)および遊技状態(現時点において確変状態が生起されているか否か)に応じて、S83で大当たり判定エリア526(図4参照)に記憶された大当たり乱数が「大当たり」および「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、実設定値および遊技状態に応じた大当たり確率で大当たり判定が行われる。未判定の大当たり乱数に基づく大当たり判定は、判定情報の記憶された順に行われる。
次いで、特別図柄決定処理が行われる(S91)。特別図柄決定処理では、主制御基板41のROM53に記憶されている特別図柄決定テーブル(図示略)が参照されて、大当たり種別を示す特別図柄が決定される。大当たり種別は、大当たりを示す特別図柄の種別を示す。具体的には、特別図柄決定テーブルでは、複数の大当たり種別のそれぞれについて特別図柄決定乱数の値(0~99)が定義される。大当たり判定の結果が大当たりの場合、特別図柄決定乱数の値に応じて複数の大当たり種別のいずれかが決定される。なお、本実施形態では、はずれを示す特別図柄は1種類のみ設けられており、はずれの場合には、はずれを示す特別図柄が決定される。
次いで、変動パターン決定処理が行われる(S92)。変動パターン決定処理では、変動パターン決定テーブル532(図7参照)が参照されて、変動パターンが決定される。詳細には、大当たり判定時点の遊技状態と判定結果とに応じたテーブルが参照され、大当たり乱数とともに取得される変動パターン決定乱数の値によって変動パターンが1つ決定される。
次いで、決定された変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドがRAM52のコマンド記憶エリア522(図4参照)に記憶される(S93)。変動パターン指定コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S31、図8参照)において中継基板47とサブ制御基板60に送信される。これにより、図柄表示部24の特別図柄表示部において特別図柄の変動表示が開始され、表示画面28等において報知演出の実行が開始される。
次いで、変動パターンに応じて決められる特別図柄の変動時間が、変動時間カウンタにセットされる(S94)。特別図柄が変動表示中であることを示す「1」が表示状態フラグに記憶されて(S95)、処理はメイン処理(図8参照)へ戻る。
また、図14に示すように、S62の判断において、表示状態フラグに「1」が記憶されている場合には、特別図柄が変動表示中であると判断され(S62:YES)、変動時間が経過したか否かが判断される(S101)。S94でセットされた変動時間カウンタのカウント値が「0」でない場合、変動時間がまだ経過していないと判断され(S101:NO)、処理はメイン処理(図8参照)へ戻る。一方、変動時間カウンタのカウント値が「0」である場合には、変動時間が経過したと判断され(S101:YES)、特別図柄の変動停止および報知演出の終了を示す図柄停止コマンドがRAM52のコマンド記憶エリア522(図4参照)に記憶される(S102)。図柄停止コマンドは、次回実行されるコマンド出力処理(S31、図13参照)によって中継基板47とサブ制御基板60に送信される。これにより、図柄表示部24の特別図柄表示部において特別図柄の変動表示が終了し、表示画面28等において報知演出が終了する。つまり、パチンコ機1において、特別図柄の変動時間は、大当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。なお、特別図柄は変動時間が経過すると、所定の停止時間(本実施形態では0.8秒)、停止表示される。
次いで、所定の停止時間が停止時間カウンタに記憶される(S103)。特別図柄が停止表示中であることを示す「2」が表示状態フラグに記憶され(S104)、処理はメイン処理へ戻る。
また、S63の判断において、表示状態フラグに「2」が記憶されている場合、特別図柄が停止表示中であると判断され(S63:YES)、S103においてセットされた停止時間カウンタのカウント値によって、停止時間が経過したか否かが判断される(S111)。停止時間カウンタのカウント値が「0」でない場合には、停止時間がまだ経過していないと判断され(S111:NO)、処理はメイン処理へ戻る。停止時間が経過した場合には(S111:YES)、特別図柄が変動表示中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、表示状態フラグに記憶される(S112)。次いで、遊技状態移行処理が行われて(S113)、処理はメイン処理へ戻る。
遊技状態移行処理では、大当たりと判定された場合に大当たり遊技状態へ移行させるためのフラグの制御と、所定の終了条件が成立した場合に時短状態および確変状態を終了させるためのフラグの制御とが行われる。具体的には、大当たり判定の結果が大当たりとなると、大当たり遊技状態フラグが「ON」となって大当たり遊技状態が生起される。この場合、確変時短状態が生起されており、時短フラグおよび確変フラグが「ON」となっていれば、「OFF」となって遊技状態は通常状態に移行する。つまり、大当たり遊技は、通常状態において行われる。また、非確変時短状態が生起されている場合、時短状態は、大当たり遊技の終了後の大当たり判定の実行回数が時短回数に達した場合、時短フラグが「OFF」となって終了し、遊技状態は通常状態に移行する。
図16~図22を参照して、サブ制御基板60が実行するサブ制御基板処理について説明する。サブ制御基板処理は、ROM63に記憶されているプログラムに従って、CPU61によって実行される。サブ制御基板処理では、主制御基板41から送信されるコマンドに従って、表示画面28、スピーカ48等による演出を制御する処理が行われる。
まず、図16~図18を参照して、サブ制御基板60のROM63に記憶される設定示唆演出テーブルについて説明する。パチンコ機1は、実設定値を示唆する演出である設定示唆演出設定を実行できる。設定示唆演出テーブルは、テーブルパターンに応じてROM63に複数記憶され、後述のサブ制御基板処理(図20、図21参照)において設定示唆演出の演出内容を示す設定示唆演出パターンを決定するために参照される。テーブルパターンは、複数の設定示唆演出テーブルのうち参照されるテーブルを決定するための情報である。本実施形態では、テーブルパターンA~F等が設けられている(図19参照)。
ここでは、複数の設定示唆演出テーブルの一例として、テーブルパターンAに対応する設定示唆演出テーブル631(図16参照)、テーブルパターンBに対応する設定示唆演出テーブル632(図17参照)、テーブルパターンCに対応する設定示唆演出テーブル633(図18参照)を示す。なお、テーブルパターンD~Fのそれぞれに対応する設定示唆演出テーブルもテーブルパターンA~Cに対応する設定示唆演出テーブル631~633と同様にして、ROM63に記憶されているが、本実施形態では図示を省略する。
設定示唆演出テーブル631~633には、実設定値に応じて複数のテーブルが設けられている。それぞれのテーブルには、複数種類の設定示唆演出パターンが割り当てられており、各設定示唆演出パターン(本実施形態では、弱演出パターン、中演出パターン、強演出パターン、確定演出パターン)と設定示唆演出パターン決定乱数の値(0~99)とが対応付けられている。設定示唆演出パターン決定乱数は、設定示唆演出パターンを決定するための乱数である。なお、設定示唆演出テーブル631~633の設定示唆演出パターン決定乱数の「-」は、設定示唆演出パターン決定乱数が割り当てられていないことを示す。
図16に示すように、設定示唆演出テーブル631では、実設定値が低いほど弱演出パターンが選択されやすい。したがって、弱演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が低い可能性が高くなる。
また、実設定値が設定3または設定4の場合、実設定値が設定1、設定2、設定5、設定6の場合に比べて中演出パターンが選択されやすい。したがって、中演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が設定3または設定4である可能性が高くなる。
また、実設定値が高いほど強演出パターンが選択されやすい。したがって、強演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が高い可能性が高くなる。
また、確定演出パターンは、実設定値が設定6のときのみ選択され得る。したがって、確定演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われた場合には、実設定値が設定6であることが確定する。
図17に示すように、設定示唆演出テーブル632では、実設定値が設定3から設定1の順に弱演出パターンが選択されやすくなっており、実設定値が設定6から設定4の順に弱演出パターンが選択されやすくなっている。したがって、弱演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が設定1または設定4の可能性が高くなる。
また、実設定値が設定2の場合、実設定値が設定1または設定3の場合に比べて中演出パターンが選択されやすい。また、実設定値が設定5の場合、実設定値が設定4または設定6の場合に比べて中演出パターンが選択されやすい。したがって、中演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が設定2または設定5である可能性が高くなる。
また、実設定値が設定1から設定3の順に強演出パターンが選択されやすくなっており、実設定値が設定4から設定6の順に強演出パターンが選択されやすくなっている。したがって、強演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が設定3または設定6の可能性が高くなる。
また、確定演出パターンは、実設定値が設定3または設定6のときのみ選択され得る。したがって、複数の設定値に設定3と設定6とが含まれている場合には、確定演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われても、実設定値が設定6であることが確定しない。一方で、複数の設定値に設定3が含まれていない場合、確定演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われると、実設定値が設定6であることが確定し、複数の設定値に設定6が含まれていない場合、確定演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われると、実設定値が設定3であることが確定する。
図18に示すように、設定示唆演出テーブル633では、実設定値が低いほど弱演出パターンが選択されやすい。したがって、弱演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が低い可能性が高くなる。
また、実設定値が設定3または設定4の場合、実設定値が設定1、設定2、設定5、設定6の場合に比べて中演出パターンが選択されやすい。したがって、中演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が設定3または設定4である可能性が高くなる。
また、実設定値が高いほど強演出パターンが選択されやすい。したがって、強演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われる回数が多いほど、実設定値が高い可能性が高くなる。
また、確定演出パターンは、実設定値が設定5または設定6のときのみ選択され得る。したがって、複数の設定値に設定5と設定6とが含まれている場合には、確定演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われても、実設定値が設定6であることが確定しない。一方で、複数の設定値に設定5が含まれていない場合、確定演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われると、実設定値が設定6であることが確定し、複数の設定値に設定6が含まれていない場合、確定演出パターンに基づいて設定示唆演出が行われると、実設定値が設定5であることが確定する。
以上のように、設定示唆演出テーブルでは、設定示唆演出パターンの決定割合が実設定値に応じて異なるように設定示唆演出パターン決定乱数が割り当てられている。したがって、パチンコ機1は、各設定示唆演出パターンに基づいて設定示唆演出を実行することで、実設定値を示唆できる。なお、「示唆」には、実設定値そのものを報知する概念が含まれ、すなわち設定示唆演出には、いわゆる確定演出が含まれてもよい。
次に、図19を参照して、サブ制御基板60のROM63に記憶される選択用テーブル634について説明する。選択用テーブル634は、後述のサブ制御基板処理(図20、図21参照)においてテーブルパターンを決定するために参照される。本実施形態の選択用テーブル634には、最大設定値と設定段階数とに応じて12種類のテーブルパターンA~F、X1~X6が割り当てられている。
なお、選択用テーブル634中の「-」は、テーブルパターンが割り当てられていないことを示す。最大設定値が設定段階数よりも大きくなることはないので、最大設定値が設定段階数よりも大きくなる部分には、テーブルパターンが割り当てられていない。なお、最大設定値が設定段階数よりも大きくなる部分(つまり、本実施形態において「-」で示され、テーブルパターンが割り当てられていない部分)の一部または全部には、テーブルパターンが割り当てられていてもよい。
また、本実施形態では、設定段階数が1段階に対応する部分にもテーブルパターンX1~X6が割り当てられている。しかし、設定段階数が1段階に対応する部分にはテーブルパターンは割り当てられていなくてもよい。
また、テーブルパターンの種類は12種類に限定されず、少なくとも2種類あればよい。例えば一つの最大設定値(例えば設定6)と複数の設定段階数(例えば3段階と6段階)とに応じた部分にのみテーブルパターンが割り当てられていてもよいし、複数の最大設定値(例えば設定3と設定6)と一つの設定段階数(例えば3段階)とに応じた部分にのみテーブルパターンが割り当てられていてもよい。
上記構成によれば、本実施形態のパチンコ機1では、上述したように、設定段階数が6段階であり、最大設定値が設定6なので、選択用テーブル634(図19参照)が参照されることで、テーブルパターンAが選択される。このため、設定示唆演出を実行する場合には、テーブルパターンAに対応する設定示唆演出テーブル631(図16参照)が参照される。
ここで、パチンコ機1には、複数の設定値の定義が本実施形態とは異なる大当たり判定テーブル531(図6参照)が主制御基板41のROM53に記憶されることで、複数の設定値の構成が本実施形態とは異なるスペックを搭載できる。例えば、大当たり判定テーブル531に定義された複数の設定値が設定4、設定5、設定6の3段階で構成されたスペック(以下、「3段階スペック」という。)が搭載される場合がある。この場合、例えば設定4の遊技者にとっての有利度(つまり、設定4に対応する大当たり確率)は、設定4~設定6の3段階のうち最も低い。一方、本実施形態のパチンコ機1のスペック(以下、「6段階スペック」という。)では、設定4の遊技者にとっての有利度は、設定1~設定6の6段階のうち中程度となる。つまり、同じ設定4でも設定段階数が異なると、複数の設定値のうちの遊技者にとっての相対的な有利度が異なる。
上述したように、パチンコ機1では、設定段階数に応じて異なる設定示唆演出テーブルを選択可能な構成となっている。したがって、6段階スペックでは、テーブルパターンAに対応する設定示唆演出テーブル631(図16参照)が参照される。これに対し、3段階スペックでは、設定段階数が3段階であり、最大設定値が設定6なので、選択用テーブル634(図19参照)が参照されることで、テーブルパターンBが選択されて、テーブルパターンBに対応する設定示唆演出テーブル632(図17参照)が参照される。
6段階スペックにおいて、設定示唆演出テーブル631が参照されると、実設定値が設定4の場合には、複数の設定示唆演出パターンのうち中演出パターンが最も選択されやすい。一方、3段階スペックにおいて、設定示唆演出テーブル632が参照されると、実設定値が設定4の場合には、複数の設定示唆演出パターンのうち弱演出パターンが最も選択されやすい。よって、パチンコ機1は、参照する設定示唆演出テーブルを設定段階数に応じて切り替えることで、同じ実設定値でも各設定示唆演出パターンの選択されやすさに変化をつけて、設定示唆演出に演出の強弱をつけることができる。したがって、パチンコ機1は、複数の設定値の設定段階数が異なっていても、複数の設定値のなかの実設定値の相対的な有利度に応じた態様で、演出の見せ方の観点から好適に設定示唆演出を実行できる。
また、例えば、大当たり判定テーブル531に定義された複数の設定値が設定1、設定3、設定5の3段階で構成されたスペック(以下、「最大設定5スペック」という。)が搭載される場合がある。この場合、例えば設定5の遊技者にとっての有利度(つまり、設定5に対応する大当たり確率)は、設定1、設定3、設定5の3段階のうち最も高い。一方、例えば、大当たり判定テーブル531に定義された複数の設定値が設定1、設定5、設定6のスペック(以下、「最大設定6スペック」という。)が搭載される場合ある。この場合、設定5の遊技者にとっての有利度は、設定1、設定5、設定6の3段階のうち中程度となる。つまり、同じ設定5でも最大設定値が異なると、複数の設定値のうちの遊技者にとっての相対的な有利度が異なる。
上述したように、パチンコ機1では、最大設定値に応じて異なる設定示唆演出テーブルを選択可能な構成となっている。したがって、最大設定5スペックでは、設定段階数が3段階であり、最大設定値が設定5なので、選択用テーブル634(図19参照)が参照されることで、テーブルパターンCが選択されて、テーブルパターンCに対応する設定示唆演出テーブル633(図18参照)が参照される。これに対し、最大設定6スペックでは、設定段階数が3段階であり、最大設定値が設定6なので、選択用テーブル634(図19参照)が参照されることで、テーブルパターンBが選択されて、テーブルパターンBに対応する設定示唆演出テーブル632(図17参照)が参照される。
最大設定5スペックにおいて、設定示唆演出テーブル633が参照されると、実設定値が設定5の場合には、確定演出パターンが選択され得る。一方、最大設定6スペックにおいて、設定示唆演出テーブル632が参照されると、実設定値が設定5の場合には、確定演出パターンは選択されない。よって、パチンコ機1は、参照する設定示唆演出テーブルを最大設定値に応じて切り替えることで、同じ実設定値でも各設定示唆演出パターンの選択されやすさに変化をつけて、設定示唆演出に演出の強弱をつけることができる。したがって、パチンコ機1は、複数の設定値の最大設定値が異なっていても、複数の設定値のなかの実設定値の相対的な有利度に応じた態様で、演出の見せ方の観点から好適に設定示唆演出を実行できる。
以上のように、パチンコ機1は、参照する設定示唆演出テーブルを設定段階数と最大設定値との両方に応じて切り替えることで、同じ実設定値でも各設定示唆演出パターンの選択されやすさに変化をつけて、設定示唆演出に演出の強弱をつけることができる。したがって、パチンコ機1は、複数の設定値の設定段階数および最大設定値が異なっていても、複数の設定値のなかの実設定値の相対的な有利度に応じた態様で、好適に設定示唆演出を実行できる。よって、パチンコ機1は、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる。
なお、パチンコ機1では、原則、以下のように構成されるように、大当たり判定テーブル531に複数の設定値が定義され、設定示唆演出テーブルに設定示唆演出パターンおよび設定示唆演出パターン決定乱数が割り当てられ、選択用テーブル634にテーブルパターンが割り当てられる。弱演出パターンは、大当たり判定テーブル531に定義された複数の設定値のなかで実設定値が相対的に低いことを示唆する。中演出パターンは、大当たり判定テーブル531に定義された複数の設定値の中で実設定値が相対的に中程度であることを示唆する。強演出パターンは、大当たり判定テーブル531に定義された複数の設定値の中で実設定値が相対的に高いことを示唆する。確定演出パターンは、実設定値が最大設定値であることを示唆する。
また、本実施形態では、テーブルパターンが設定段階数と最大設定値とに応じて選択用テーブル634に割り当てられている。このため、設定段階数と最大設定値とに応じた個数の設定示唆演出パターンがROM63に記憶されている必要がない。さらに、選択用テーブル634に割り当てられたテーブルパターンを変更するだけで、参照する設定示唆演出テーブルを変更できる。よって、パチンコ機1は、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる。
図20、図21を参照して、サブ制御基板60が実行するサブ制御基板処理の詳細について説明する。図20に示すように、サブ制御基板処理が開始されると、主制御基板41から設定変更開始コマンドを受信したか否かが判断される(S201)。設定変更開始コマンドを受信していない場合(S201:NO)、処理はS211の判断へ移行する。設定変更開始コマンドを受信している場合(S201:YES)、設定変更開始コマンドによって通知された最大設定値がRAM62に記憶される(S202)。
次いで、設定変更開始画面281(図22(A)参照)が表示画面28に表示される(S203)。図22(A)に示すように、設定変更開始画面281は、「設定変更開始」の表示を含み、設定変更可能状態が生起されたことを示す。管理者は設定変更開始画面281を見ることで、設定変更可能状態が生起されたことを把握できる。
図20に示すように、次いで、主制御基板41から仮設定コマンドを受信したか否かが判断される(S211)。仮設定コマンドを受信していない場合(S211:NO)、処理はS221の判断へ移行する。仮設定コマンドを受信している場合(S211:YES)、設定変更中画面282(図22(B)参照)が表示画面28に表示される(S212)。図22(B)に示すように、設定変更中画面282は、「設定変更可能状態中」の表示と「仮設定値」の表示とを含み、設定変更可能状態中であることと、現在の仮設定値とを示す。
図20に示すように、次いで、設定変更中画面282において仮設定値の表示が更新される(S213)。S213では、仮設定コマンドによって通知された仮設定値に更新されて表示される。例えば仮設定コマンドによって仮設定値として「設定4」が通知された場合、図22(B)に示すように、「仮設定値:設定4」の表示が行われる。
図20に示すように、次いで、設定変更可能状態中において仮設定値が変更されたことを報知する設定変更SEが出力される(S214)。管理者は設定変更SEを聞くことで、仮設定値が変更されたこと把握できる。よって、パチンコ機1は、いわゆるゴト師による設定変更に関する不正行為を抑制できるので、パチンコ機1のセキュリティが向上する。
次いで、主制御基板41から設定変更終了コマンドを受信したか否かが判断される(S221)。設定変更終了コマンドを受信していない場合(S221:NO)、処理はS231の判断へ移行する。設定変更終了コマンドを受信している場合(S221:YES)、設定変更終了コマンドによって通知された実設定値と設定段階数とがRAM62に記憶される(S222)。
次いで、設定変更完了画面283(図22(C)参照)が表示画面28に表示される(S225)。図22(C)に示すように、設定変更完了画面283は、「設定変更完了」の表示と、「実設定値」の表示とを含み、設定変更可能状態が終了(つまり、設定変更が完了)したことと、実設定値とを示す。管理者は設定変更完了画面283を見ることで、設定変更可能状態が終了し、実設定値が確定したことを把握できる。例えば設定変更終了コマンドによって実設定値として「設定6」が通知された場合、図22(C)に示すように、「実設定値:設定6」の表示が行われる。
次いで、選択用テーブル634(図19参照)が参照されて、S202でRAM62に記憶された最大設定値とS222でRAM62に記憶された設定段階数とに応じたテーブルパターンが決定されて、決定されたテーブルパターンがRAM62に記憶される(S226)。本実施形態では、最大設定値が設定6であり、設定段階数が6段階なので、テーブルパターンAが決定されてRAM62に記憶される。
次いで、図21に示すように、主制御基板41から変動パターン指定コマンドを受信したか否かが判断される(S231)。変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S231:NO)、処理はS241の判断へ移行する。変動パターン指定コマンドを受信している場合(S231:YES)、変動パターンに指定コマンドによって指定された変動パターンに基づく報知演出の実行が開始され(S232)、処理はS241の判断へ移行する。
次いで、主制御基板41から図柄停止コマンドを受信したか否かが判断される(S241)。図柄停止コマンドを受信していない場合(S241:NO)、処理はS251の判断へ移行する。図柄停止コマンドを受信している場合(S241:YES)、演出図柄81の確定表示が行われる(S242)。これにより、報知演出が終了する。
次いで、主制御基板41から大当たり遊技開始コマンドを受信したか否かが判断される(S251)。大当たり遊技開始コマンドを受信していない場合(S251:NO)、処理はS201(図20参照)の判断へ戻る。大当たり遊技開始コマンドを受信している場合(S251:YES)、大当たり遊技中であることを示す大当たり遊技演出の実行が開始される(S252)。
次いで、設定示唆演出パターンが決定される(S252)。詳細には、まず、設定示唆演出パターン決定乱数が取得される。次いで、複数の示唆演出テーブルのうち、S226(図20参照)でRAM62に記憶されたテーブルパターンに応じた示唆演出テーブルが参照される。本実施形態では、S226でテーブルパターンAがRAM62に記憶されるので、テーブルパターンAの設定示唆演出テーブル631が参照される。次いで、設定示唆演出テーブル631の複数のテーブルのうちS226でRAM62に記憶された実設定値に応じたテーブルが参照されて、取得された設定示唆演出パターン決定乱数に応じて複数の設定示唆演出パターンのいずれか一つが決定される。
次いで、決定された設定示唆演出パターンに応じて設定示唆演出が実行されて(S255)、処理はS201の判断へ戻る。設定示唆演出は、大当たり演出の実行中において、表示画面28による画像の表示、スピーカ48からの音の出力、可動役物31の動作、電飾ランプ35による発光動作等によって行われる。例えば、設定示唆演出では、表示画面28に表示されるキャラクタの個数が、弱演出パターン、中演出パターン、強演出パターン、確定演出パターンの順に増える。なお、設定示唆演出の演出内容は、これに限定されないのはいうまでもない。
上記実施形態に開示した技術的特徴の一例について説明する。遊技機(パチンコ機1)は、遊技の進行を制御する第一制御手段(主制御基板41のCPU51)と、前記第一制御手段からの情報に基づいて制御を行う第二制御手段(サブ制御基板60のCPU61)とを備える。前記第一制御手段は、遊技者にとっての遊技の有利度(大当たり確率)を示す設定値(設定1~設定6)が前記有利度の段階数(設定段階数)に応じて複数ある中で、操作部(設定変更装置56)の設定操作に応じて前記複数の設定値のいずれかを実設定値として設定する設定処理(S23、S25:YES)と、前記実設定値と前記段階数とを前記第二制御手段に通知する通知処理(S26)とを行う。前記第二制御手段は、前記通知処理で通知された前記実設定値と前記段階数とに応じて演出を行う演出制御処理(S254)を行う。
これによれば、実設定値に加えて設定段階数についてもサブ制御基板60に通知されるので、設定段階数が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60のCPU61によって好適な演出制御が行われやすい。このため、パチンコ機1では、設定段階数が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60のCPU61による演出制御の内容を変更する必要がない。すなわち、サブ制御基板60のROM63に記憶されたプログラムを書き換える必要がない。よって、パチンコ機1は、設定段階数が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる。
また、前記第二制御手段は、前記実設定値と前記段階数とに応じた参照情報(設定示唆演出パターン)が複数ある中で、複数の前記参照情報のうち、前記通知処理で通知された前記実設定値と前記段階数とに応じた前記参照情報を参照し、参照した前記参照情報に応じて前記実設定値を示唆する前記演出である設定示唆演出を実行することで、前記演出制御処理を行う。これによれば、パチンコ機1は、設定段階数が互いに異なる各スペックにおいて実設定値が同じであっても、各スペックの設定段階数に応じた設定示唆演出を実行できる。よって、パチンコ機1は、設定段階数が互いに異なるスペックが複数ある場合に、各スペックの設定段階数に応じて、演出の見せ方の観点から好適な設定示唆演出を実行できる。
また、前記第一制御手段は、前記操作部の生起操作に応じて、前記設定処理の実行が可能な設定変更可能状態を生起する生起処理(S11:YES、S13:YES)と、前記操作部の終了操作に応じて、前記設定変更可能状態を終了する終了処理(S25:YES)とを行い、前記終了処理が行われた場合に、前記実設定値および前記段階数を示す終了コマンド(設定変更終了コマンド)を前記第二制御手段に送信することで、前記通知処理を行う。これによれば、設定変更終了コマンドとは別に設定段階数を通知するためのコマンドを設ける必要がない。よって、パチンコ機1は、通知する情報の増加に伴うコマンド数の増加を抑制できる。
さらに、遊技機(パチンコ機1)は、遊技の進行を制御する第一制御手段(主制御基板41のCPU51)と、前記第一制御手段からの情報に基づいて制御を行う第二制御手段(サブ制御基板60のCPU61)とを備える。前記第一制御手段は、遊技者にとっての遊技の有利度(大当たり確率)を示す設定値(設定1~設定6)が前記有利度の段階数(設定段階数)に応じて複数ある中で、操作部(設定変更装置56)の設定操作に応じて前記複数の設定値のいずれかを実設定値として設定する設定処理(S23、S25:YES)と、前記実設定値と前記複数の設定値のうち最大の前記設定値である最大設定値とを前記第二制御手段に通知する通知処理(S21、S26)とを行い、前記第二制御手段は、前記通知処理で通知された前記実設定値と前記最大設定値とに応じて演出を行う演出制御処理(S254)を行う。
これによれば、実設定値に加えて最大設定値についてもサブ制御基板60に通知されるので、最大設定値が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60のCPU61によって好適な演出制御が行われやすい。このため、パチンコ機1では、最大設定値が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60のCPU61による演出制御の内容を変更する必要がない。すなわち、サブ制御基板60のROM63に記憶されたプログラムを書き換える必要がない。よって、パチンコ機1は、最大設定値が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる。
また、前記第二制御手段は、前記実設定値と前記最大設定値とに応じた参照情報(設定示唆演出パターン)が複数ある中で、複数の前記参照情報のうち、前記通知処理で通知された前記実設定値と前記最大設定値とに応じた前記参照情報を参照し、参照した前記参照情報に応じて前記実設定値を示唆する前記演出である設定示唆演出を実行することで、前記演出制御処理を行う。これによれば、パチンコ機1は、最大設定値が互いに異なる各スペックにおいて実設定値が同じであっても、各スペックの最大設定値に応じた設定示唆演出を実行できる。よって、パチンコ機1は、最大設定値が互いに異なるスペックが複数ある場合に、各スペックの最大設定値に応じて、演出の見せ方の観点から好適な設定示唆演出を実行できる。
また、前記第一制御手段は、前記操作部の生起操作に応じて、前記設定処理の実行が可能な設定変更可能状態を生起する生起処理(S11:YES、S13:YES)と、前記操作部の終了操作に応じて、前記設定変更可能状態を終了する終了処理(S25:YES)とを行い、前記生起処理が行われた場合に、前記最大設定値を示す開始コマンド(設定変更開始コマンド)を前記第二制御手段に送信し、前記終了処理が行われた場合に、前記実設定値を示す終了コマンド(設定変更終了コマンド)を前記第二制御手段に送信することで、前記通知処理を行う。これによれば、設定変更開始コマンドとは別に最大設定値を通知するためのコマンドを設ける必要がない。よって、パチンコ機1は、通知する情報の増加に伴うコマンド数の増加を抑制できる。
さらに、遊技機(パチンコ機1)は、遊技の進行を制御する第一制御手段(主制御基板41のCPU51)と、前記第一制御手段からの情報に基づいて制御を行う第二制御手段(サブ制御基板60のCPU61)と、前記第二制御手段によって参照される記憶手段(サブ制御基板60のROM63)とを備える。前記第一制御手段は、遊技者にとっての遊技の有利度(大当たり確率)を示す設定値(設定1~設定6)が前記有利度の段階数(設定段階数)に応じて複数ある中で、操作部(設定変更装置56)の設定操作に応じて前記複数の設定値のいずれかを実設定値として設定する設定処理(S23、S25:YES)と、前記実設定値と前記複数の設定値に関する設定関連情報(設定段階数、最大設定値)とを前記第二制御手段に通知する通知処理(S21、S26)とを行う。前記記憶手段は、前記第二制御手段によって参照される参照情報(設定示唆演出パターン)を複数記憶する。前記第二制御手段は、前記通知処理で通知された前記実設定値と前記設定関連情報とに基づいて参照する前記参照情報である対象情報を決定する決定処理(S226、S253)と、前記決定処理で決定された前記対象情報を参照して演出を行う演出制御処理(S254)とを行う。
これによれば、実設定値に加えて設定段階数および最大設定値についてもサブ制御基板60に通知される。そして、通知された実設定値と設定段階数と最大設定値とに基づいて参照する設定示唆演出パターンが決定されるので、複数の設定値の構成が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60のCPU61によって好適な演出制御が行われやすい。このため、パチンコ機1では、複数の設定値の構成が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60のCPU61による演出制御の内容を変更する必要がない。すなわち、サブ制御基板60のROM63に記憶されたプログラムを書き換える必要がない。よって、パチンコ機1は、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる。
また、前記記憶手段は、複数の前記参照情報のそれぞれが前記実設定値に応じて複数定められた参照テーブル(設定示唆演出テーブル)を、特定情報(テーブルパターン)に応じて複数記憶し、さらに、前記特定情報が前記設定関連情報に応じて複数定められた特定テーブル(選択用テーブル634)を記憶する。前記第二制御手段は、前記特定テーブルを参照して、前記通知処理で通知された前記設定関連情報に応じた前記特定情報を特定し、特定された前記特定情報に応じた前記参照テーブルを参照することで、前記通知処理で通知された前記実設定値に応じた前記参照情報を前記対象情報として決定する。これによれば、例えば互いに同じ設定示唆演出テーブルが参照される設定段階数と最大設定値との関係が複数ある場合には、選択用テーブル634のうちそれらの関係に対応する部分に、同じテーブルパターンを割り当てることで、サブ制御基板60のROM63に設定段階数と最大設定値とに応じた設定示唆演出テーブルをすべて記憶する必要がない。例えば、設定段階数が3段階であり最大設定値が設定3の場合と、設定段階数が3段階であり最大設定値が設定6の場合とは、いずれも設定示唆演出テーブル632が参照される。この場合、設定段階数が3段階であり最大設定値が設定3の場合に参照される設定示唆演出テーブルと、設定段階数が3段階であり最大設定値が設定6の場合に参照される設定示唆演出テーブルの二つをROM63に記憶必要がなく、一つの設定示唆演出テーブル632をROM63に記憶し、選択用テーブル634のうち両方に対応する部分にテーブルパターンBを割り当てるだけでよい。よって、パチンコ機1は、サブ制御基板60のROM63の記憶容量の増加を抑制しつつ、サブ制御基板60のCPU61による好適な演出制御を実行できる。
また、前記設定関連情報は、前記段階数と前記複数の設定値のうち最大の前記設定値である最大設定値とを含む。これによれば、設定段階数が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60のCPU61によって好適な演出制御が行われやすい。このため、パチンコ機1では、設定段階数が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60による演出制御の内容を変更する必要がない。さらに、最大設定値が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60によって好適な演出制御が行われやすい。このため、パチンコ機1では、最大設定値が互いに異なるスペックが複数あったとしても、サブ制御基板60による演出制御の内容を変更する必要がない。すなわち、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックがあったとしても、サブ制御基板60のROM63に記憶されたプログラムを書き換える必要がない。よって、パチンコ機1は、複数の設定値の構成が互いに異なる複数のスペックを容易に設計できる。
また、前記第二制御手段は、前記決定処理で決定された前記対象情報を参照して、前記実設定値を示唆する前記演出である設定示唆演出を実行することで、前記演出制御処理を行う。これによれば、パチンコ機1は、複数の設定値の構成が互いに異なる各スペックにおいて実設定値が同じであっても、各スペックの複数の設定値の構成に応じた設定示唆演出を実行できる。よって、パチンコ機1は、複数の設定値の構成が互いに異なるスペックが複数ある場合に、各スペックの複数の設定値の構成に応じて、演出の見せ方の観点から好適な設定示唆演出を実行できる。
なお、本発明は上記実施形態から種々の変更が可能である。また、以下説明する変形例は、矛盾が生じない限り、それぞれ組み合わせることができる。例えば上記実施形態において、パチンコ機1は、いわゆる一種タイプの遊技機であるが、本発明は、いわゆる一種二種混合タイプ、二種タイプ(羽根物タイプ)、特別図柄を有さない一般電役タイプ等、様々なタイプの遊技機に適用できる。
上記実施形態では、設定値に応じて大当たり確率が異なるが、小当たりと判定される確率が異なってもよいし、普通当たりと判定される確率が異なっていてもよい。その他、パチンコ機1は、大当たり遊技1回当たりの賞球数が設定値に応じて異なっていてもよいし、すなわち設定値に応じて遊技者の有利度が異なるように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、RAMクリアスイッチ563および設定キースイッチ562がいずれも「ON」状態でパチンコ機1の電源が投入されて復電したことを条件として、設定変更可能状態が生起されるが、設定変更可能状態が生起される条件は上記実施形態に限定されない。例えば復電した場合に常に設定変更可能状態が生起されてもよいし、設定キースイッチ562が「ON」状態で復電した場合に、RAMクリアスイッチ563の状態によらず、設定変更可能状態が生起されてもよい。
また、上記実施形態では、複数の設定値は、設定1~設定6の6段階であるが、2~5段階でもよいし、7段階以上でもよい。設定値が低いほど有利な状態に移行しやすく、設定値が高いほど有利な状態に移行しにくくてもよい。設定値は連番(設定1、設定2、設定3、設定4、設定5、設定6)でなくてもよく、飛び番号(例えば設定1、設定3、設定5)であってもよい。また、設定値として設定0が設けられてもよいし、設定A、B、Cのように数値以外が設けられてもよい。例えば設定値が設定A、B、Cのようにアルファベットが用いられた場合、最大設定値は、設定Cとなる。すなわち、所定の順序で並ぶ値のうち最後の値が最大設定値となる。よって、設定値が高いほど有利な状態に移行しやすい場合には、有利な状態に最も移行しやすい設定値が最大設定値となり、設定値が低いほど有利な状態に移行しやすい場合には、有利な状態に最も移行しにくい設定値が最大設定値となる。
また、上記実施形態において、設定段階数および最大設定値のうち、いずれか一方のみ主制御基板41からサブ制御基板60に通知されてもよい。また、例えば、大当たり判定テーブル531に定義された複数の設定値のなかに特定の設定値が含まれているか否かが主制御基板41からサブ制御基板60に通知されてもよい。具体的には、特定の設定値として設定3が含まれているか否かが主制御基板41からサブ制御基板60に通知される場合、サブ制御基板60は、設定3が大当たり判定テーブル531に定義されている場合、定義されていない場合とで異なるテーブルパターンを選択できる。また、複数の設定値のうち最も小さい設定値である最小設定値が主制御基板41からサブ制御基板60に通知されてもよい。
上記実施形態では、大当たり演出中に設定示唆演出が実行されたが、設定示唆演出が実行されるタイミングは、上記実施形態に限定されない。設定示唆演出は、例えば報知演出中に実行されてもよいし、複数の報知演出にわたって実行されてもよい。また、演出のモードの切り替えによって設定示唆演出が行われてもよい。
また、大当たり遊技中には大入賞口17の開閉部材171は、一旦開放されると、最大開放時間が経過するか、所定個数の遊技球が入賞すると閉鎖される。この場合において、所定個数を超える個数の遊技球が大入賞口17に入賞する、いわゆるオーバー入賞時にスピーカ48から出力される音の種類を、決定された設定示唆演出パターンに応じて異ならせてもよい。なお、オーバー入賞時の演出がスピーカ48からの音の出力に限定されないのはいうまでもない。
また、下皿6に所定量の遊技球が溜まった場合等に下皿6からの遊技球の排出を遊技者に促す排出報知演出が、表示画面28の表示、スピーカ48からの音声出力等によって行われる場合がある。この場合において、排出報知演出の報知態様を、決定された設定示唆演出パターンに応じて異ならせてもよい。
また、上記実施形態では、設定示唆演出テーブルが参照されて、設定示唆演出パターンが決定される。これに対し、設定示唆演出テーブルが参照されて、設定示唆演出を実行するか否かの抽選が行われてもよい。
また、上記実施形態において、ROM63には、テーブルパターンに応じて報知演出内容決定テーブルが複数記憶されてもよい。報知演出内容決定テーブルには、実設定値に応じて複数のテーブルが設けられる。この複数のテーブルのそれぞれには、変動パターンに応じて報知演出の内容が複数種類割り当てられる。この場合、S232において、指定された変動パターンに応じて報知演出の演出内容が決定され、決定された演出内容に応じて報知演出が実行される。このとき、テーブルパターンに応じた報知演出内容決定テーブルのうち、実設定値に応じたテーブルが参照されて、変動パターンに対応する報知演出の演出内容が決定される。
さらに、上記実施形態において、例えばテーブルパターンX1~X6に応じて報知演出内容決定テーブルが複数記憶されてもよい。この場合、パチンコ機1は、複数の設定値が設けられていない、いわゆる設定機能がないスペックにも対応できる。
また、上記実施形態では、選択用テーブル634は、設定段階数と最大設定値とに応じてテーブルパターンが割り当てられている。これに対し、選択用テーブル634には、設定段階数および最大設定値のいずれか一方に応じてテーブルパターンが割り当てられてもよいし、設定段階数と最大設定値のいずれか一方と実設定値とに応じてテーブルパターンが割り当てられてもよいし、設定段階数と最大設定値と実設定値とに応じてテーブルパターンが割り当てられてもよい。
例えばテーブルパターンが設定段階数および最大設定値のいずれか一方に応じて選択用テーブル635に割り当てられる場合、設定示唆演出テーブルには、設定段階数および最大設定値のいずれか他方と実設定値とに応じて、複数の設定示唆演出パターンが設定示唆演出パターン決定乱数と対応付けられて割り当てられた複数のテーブルが設けられていてもよい。
テーブルパターンが設定段階数と最大設定値のいずれか一方(以下、「設定関連情報」という。)と実設定値とに応じて選択用テーブル635に割り当てられる場合、設定示唆演出テーブルには、設定段階数および最大設定値のいずれか他方に応じて、複数の設定示唆演出パターンが設定示唆演出パターン決定乱数と対応付けられて割り当てられた複数のテーブルが設けられていてもよい。これによれば、例えば互いに同じ設定示唆演出テーブルが参照される設定関連情報と実設定値との関係が複数ある場合には、選択用テーブル634のうちそれらの関係に対応する部分に、同じテーブルパターンを割り当てることで、サブ制御基板60のROM63に設定関連情報と実設定値とに応じた設定示唆演出テーブルをすべて記憶する必要がない。よって、パチンコ機1は、サブ制御基板60のROM63の記憶容量の増加を抑制しつつ、サブ制御基板60のCPU61による好適な演出制御を実行できる。
また、上記実施形態では、設定変更終了コマンドに設定段階数の情報が付加される。これに対し、設定段階数の情報は、仮設定コマンド、設定変更開始コマンド等に付加されてもよい。この場合、仮設定コマンド、設定変更開始コマンドとは別に設定段階数を通知するためのコマンドを設ける必要がない。よって、パチンコ機1は、通知する情報の増加に伴うコマンド数の増加を抑制できる。また、設定段階数の情報は、その他のコマンドに付加されてもよいし、設定段階数をサブ制御基板60に通知するための専用のコマンドによって主制御基板41からサブ制御基板60に通知されてもよい。
また、上記実施形態では、設定変更開始コマンドに最大設定値の情報が付加される。これに対し、最大設定値の情報が付加されるコマンドは、上記実施形態に限定されない。例えば、最大設定値の情報は、仮設定コマンド、設定変更終了コマンド等に付加されてもよい。この場合、仮設定コマンド、設定変更終了コマンドとは別に最大設定値を通知するためのコマンドを設ける必要がない。よって、パチンコ機1は、通知する情報の増加に伴うコマンド数の増加を抑制できる。また、最大設定値の情報は、その他のコマンドに付加されてもよいし、最大設定値をサブ制御基板60に通知するための専用のコマンドによって主制御基板41からサブ制御基板60に通知されてもよい。
さらに、設定段階数の情報および最大設定値の情報の両方が、一つのコマンド、例えば設定変更開始コマンド、仮設定コマンド、設定変更終了コマンドに付加されてもよい。例えば上記実施形態において、設定変更開始コマンドに設定段階数の情報も付加する場合には、下二桁目の固定値を設定段階数に応じて「0」~「5」とすればよい。この場合、パチンコ機1は、通知する情報の増加に伴うコマンド数の増加を抑制できる。
また、上記実施形態では、S226で最大設定値と設定段階数とに応じてテーブルパターンが決定されてRAM62に記憶される。これに対し、例えばS253で設定示唆演出パターンを決定する場合に、その都度、選択用テーブル634を参照し、S202、S222でRAM62に記憶された最大設定値と設定段階数とに応じて、テーブルパターンを決定してもよい。
さらには、特許請求の範囲、明細書、および図面に記載される全ての要素は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素に付けた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したに過ぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。すなわち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「設定手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。さらには、全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくは一つの要素を複数の要素に分けて構成するかは、特許請求の範囲等において特定していない限り、いずれも当業者であれば極めて容易に考えられる事項であるため、敢えて明細書等において全てのパターンを記載しなくてもいずれのパターンも想定範囲内であることから本発明に係る権利範囲に含まれることは勿論である。したがって、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施形態に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施形態から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
1 パチンコ機
41 主制御基板
51 CPU
52 RAM
53 ROM
56 設定変更装置
60 サブ制御基板
61 CPU
62 RAM
64 ROM
562 設定キースイッチ
563 RAMクリアスイッチ

Claims (5)

  1. 遊技の進行を制御する第一制御手段と、
    前記第一制御手段からの情報に基づいて制御を行う第二制御手段と、
    前記第二制御手段によって参照される記憶手段と
    を備え、
    前記第一制御手段は、
    遊技者にとっての遊技の有利度を示す設定値が前記有利度の段階数に応じて複数ある中で、操作部の設定操作に応じて前記複数の設定値のいずれかを実設定値として設定する設定処理と、
    前記実設定値と前記複数の設定値に関する設定関連情報とを前記第二制御手段に通知する通知処理とを行い、
    前記記憶手段は、
    前記第二制御手段によって参照される参照情報を複数記憶し、
    前記第二制御手段は、
    前記通知処理で通知された前記実設定値と前記設定関連情報とに基づいて参照する前記参照情報である対象情報を決定する決定処理と、
    前記決定処理で決定された前記対象情報を参照して演出を行う演出制御処理とを行う
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記記憶手段は、
    複数の前記参照情報のそれぞれが前記実設定値に応じて複数定められた参照テーブルを、特定情報に応じて複数記憶し、
    さらに、前記特定情報が前記設定関連情報に応じて複数定められた特定テーブルを記憶し、
    前記第二制御手段は、
    前記特定テーブルを参照して、前記通知処理で通知された前記設定関連情報に応じた前記特定情報を特定し、特定された前記特定情報に応じた前記参照テーブルを参照することで、前記通知処理で通知された前記実設定値に応じた前記参照情報を前記対象情報として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記記憶手段は、
    複数の前記参照情報のそれぞれが前記設定関連情報に応じて複数定められた参照テーブルを、特定情報に応じて複数記憶し、
    さらに、前記特定情報が前記実設定値に応じて複数定められた特定テーブルを記憶し、
    前記第二制御手段は、
    前記特定テーブルを参照して、前記通知処理で通知された前記実設定値に応じた前記特定情報を特定し、特定された前記特定情報に応じた前記参照テーブルを参照することで、前記通知処理で通知された前記設定関連情報に応じた前記参照情報を前記対象情報として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記設定関連情報は、前記段階数と前記複数の設定値のうち最大の前記設定値である最大設定値とを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記第二制御手段は、
    前記決定処理で決定された前記対象情報を参照して、前記実設定値を示唆する前記演出である設定示唆演出を実行することで、前記演出制御処理を行う
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
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