JP2022013060A - システム及び光のパターン情報の形成方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022013060000001
【課題】紫外線領域の光のパターン情報を形成するシステムを提供する。
【解決手段】システム1は、405nmの光線波長に対する直交反射率が90%以上でありかつ、平行反射率が10%以下である、ワイヤグリッド偏光板である第一の偏光ビームスプリッタ10と、第一の偏光ビームスプリッタ10により得られた、222nm以上405nm以下の波長を含む偏光ビームを選択的に変調することで、パターン情報を有する変調光ビームを形成するアレイ11と、変調光ビームから変調された偏光と、未変更の偏光とを分離して、222nm以上405nm以下の波長を含みパターン情報を有する偏光ビームを形成する第二の偏光ビームスプリッタ12と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、システム、及び光のパターン情報の形成方法に関する。
紫外線領域の光パターンの応用分野としては、例えばプリント基板の製造方法において、基板上に感光性樹脂層を設け、該層上に回路パターンを有するフォトマスクを通してマスクを通過する光パターンにより露光現像及びエッチング処理等を行い、レジストパターンを形成する方法は良く知られている。この場合に使用するフォトマスクの製造方法としては写真の原理を用いた方法が一般的である。すなわち、回路パターンの原画を形成し、この原画をフォトマスクの本体であるフィルムに結像させ、露光する。その後、露光済みのフィルムを現像しこれを定着するという過程を経て最終的にフォトマスクが形成される。
また近年では紫外線の細いビームを、ガルバノスキャナーで操作して3次元の光造形を行う3Dプリンターなどの技術も良く知られている。
さらに、可視光をLCDなどの変調光ビームを形成するアレイで光のパターン情報を得ることで照明やプロジェクションマッピング等の表示に用いることも行われている。
しかしながら、上記フォトマスクの作製は露光現像に時間、手間がかかり高コストになるうえ、作業環境に問題があるのみならず、デジタル信号から直接光パターンを形成する事ができないという欠点があった。よって、露光工程では光パターンを変更する必要が生じた場合には、新たなパターンのフォトマスクを別に用意せざるを得ず、光パターンを短時間で切り替えることも困難であり、この際に際にフォトマスクを交換する手間と、その際に異物を混入させてしまうおそれがあった。
また、紫外線の細いビームを用いて光造形を行う場合は、光反応は点として進行するために、造形に要する時間が長くなる問題がある。
さらに、LCDなどの変調光ビームを形成するアレイで光のパターン情報を得る際に、可視光を紫外光に変更すると、通常の吸収型偏光板では紫外線を吸収するために偏光を扱うことが出来ず、可視光しか取り扱うことができなかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、紫外線領域の光のパターン情報を形成するシステム及び方法を提供することをその目的とする。
本発明者等は上記の欠点を解決すべく鋭意検討した結果、所定の条件を有する第一の偏光ビームスプリッタと、紫外線領域の変調光ビームを形成するアレイと、変調光ビームから偏光を分離して紫外線領域の偏光パターンを形成する第二の偏光ビームスプリッタを含むシステムを用いて形成された紫外線領域のパターン情報を有する偏光ビームが、従来のフォトマスクフィルムを透過する光パターンの代わりになり得ること、当該システムを用いることにより、デジタル信号を用いて直接光パターンを形成することができること、またアレイによって光のパターン情報を任意に変更できるので、露光工程で製品の銘柄を変更する際のフォトマスクの交換も不要になり、プリント基板の製造工程を大巾に改善することができることを見出した。
また、光反応を点では無く面として進行させることが可能になり、造形に要する時間を大巾に短縮できることも見出した。
さらに、ワイヤグリッド偏光板を用いることにより、可視光だけでなく紫外光にも適用することが可能となることを見出した。
以上の結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)405nmの光線波長に対する直交反射率が90%以上でありかつ、平行反射率が10%以下である、ワイヤグリッド偏光板である第一の偏光ビームスプリッタと、前記第一の偏光ビームスプリッタにより得られた、222nm以上405nm以下の波長を含む偏光ビームを選択的に変調することで、パターン情報を有する変調光ビームを形成するアレイと、前記変調光ビームから変調された偏光と、未変更の偏光とを分離して、222nm以上405nm以下の波長を含みパターン情報を有する偏光ビームを形成する第二の偏光ビームスプリッタと、を含むシステム。
(2)第二の偏光ビームスプリッタにより形成された前記パターン情報を有する偏光ビームにより感光性材料を光反応させてパターン情報を付与した材料を形成する機構、をさらに含む、(1)に記載のシステム。
(3)第二の偏光ビームスプリッタにより形成された前記パターン情報を有する偏光ビームを被照射体に照射する機構、をさらに含む、(1)に記載のシステム。
(4)前記第二の偏光ビームスプリッタと、前記パターン情報を有する偏光ビームを被照射体に照射する機構との間に反射鏡を有する、(3)に記載のシステム。
(5)前記第一の偏光ビームスプリッタへの入射角が45°以上80°以下である、(1)~(4)のいずれか一項に記載のシステム。
(6)前記第一の偏光ビームスプリッタと前記アレイとの間にレンズ又は拡大鏡を有する、(1)~(5)のいずれか一項に記載のシステム。
(7)前記第二の偏光ビームスプリッタがワイヤグリッド偏光板である、(1)~(6)のいずれか一項に記載のシステム。
(8)222nm以上405nm以下の波長を含む光線を、405nmの光線波長に対する直交反射率が90%以上でありかつ平行反射率が10%以下である、ワイヤグリッド偏光板である第一の偏光ビームスプリッタを用いて偏光ビームを得る工程と、前記第一の偏光ビームスプリッタにより得られた222nm以上405nm以下の波長を含む偏光ビームをアレイを用いて選択的に変調することで、パターン情報を有する変調光ビームを形成する工程と、第二の偏光ビームスプリッタを用いて前記変調光ビームから変調された偏光と未変更の偏光とを分離して、222nm以上405nm以下の波長を含みパターン情報を有する偏光ビームを形成する工程と、を含む、光のパターン情報の形成方法。
本発明によれば、紫外線領域の光のパターン情報を形成するシステム及び方法を提供することができる。
本発明の一実施形態による構成例を示す図である。 ワイヤグリッド偏光板の部分断面の模式図である。 本発明の一実施形態による構成例を示す図である。 実施例におけるワイヤグリッド偏光板の光学特性を測定した結果を示す表である。 本発明の一実施形態による構成例を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明に係るシステム1は、例えば図1に示すように405nmの光線波長に対する直交反射率が90%以上でありかつ、平行反射率が10%以下である、ワイヤグリッド偏光板である第一の偏光ビームスプリッタ10と、第一の偏光ビームスプリッタ10により得られた、222nm以上405nm以下の波長を含む偏光ビームを選択的に変調することで、パターン情報を有する変調光ビームを形成するアレイ11と、変調光ビームから変調された偏光と、未変更の偏光とを分離して、222nm以上405nm以下の波長を含みパターン情報を有する偏光ビームを形成する第二の偏光ビームスプリッタ12とを有している。
感光性材料の光反応作用や滅菌の作用を実現するために、システム1において制御する光の波長は、紫外線領域の222nm以上405nm以下である。光の波長は400nm以下であることが好ましく、365nm以下であることがより好ましい。また、光の波長は254nm以上であることが好ましく、265nm以上であることがより好ましい。
(第一の偏光ビームスプリッタ)
第一の偏光ビームスプリッタ10は、ワイヤグリッド偏光板である。ワイヤグリッド偏光板は耐熱特性及び耐光特性に優れている。
短波長の光を制御するワイヤグリッド偏光板のグリッドアレイのピッチは、120nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。このような微細なグリッドアレイは、平面状の基材の上に保持されていることが好ましい。平面状の基材は光の大部分を透過するものであっても、吸収するものであっても良い。ピッチはワイヤグリッド偏光板の生産の精度の観点からは25nm以上が好ましく、40nm以上がさらに好ましい。
ワイヤグリッド偏光板は、例えばガラスなどの無機材料の基材上にグリッドアレイが形成された構成を有していてもよく、この場合耐熱特性の面で好ましい。またワイヤグリッド偏光板は、プラスチックなどの有機材料の基材上にグリッドアレイが形成された構成を有していてもよい、この場合耐衝撃性、軽量性、易加工性、低コストなどの面で好ましい。ワイヤグリッド偏光板に有機材料の基材を用いた場合、基材に紫外線吸収剤が0.2重量%以上配合されていることが好ましく、1.0重量%以上配合されていることがより好ましい。
第一の偏光ビームスプリッタ10は、光源からの光により発生した熱を効率良く放出する必要があるため、ワイヤグリッド偏光板の厚みは200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。ワイヤグリッド偏光板の強度の観点からは4μm以上であることが好ましい。
短波長の光を、第一の偏光ビームスプリッタ10で経時劣化などの影響をおさえて安定的に制御するためには、偏光ビームスプリッタ10を透過する光よりも反射光を使用することが好ましい。ワイヤグリッド偏光板が有機材料の基材である場合、システム1の構成に応じてワイヤグリッド偏光板を凹面形状に曲げて反射光を集光させる方法や、その逆に凸面形状に曲げて反射光を拡散させる方法を採用すると好ましい。
システム1が充分な光量を確保する目的により、第一の偏光ビームスプリッタ10は、405nmの波長の光源ビームに対する直交反射率は90%以上であり、92%以上であることがより好ましく、94%以上であることがさらに好ましい。また直交反射率は100%であってもよい。またシステム1が高コントラストの偏光パターンを形成する目的より、第一の偏光ビームスプリッタ10は、405nmの波長の光源ビームに対する平行反射率は10%以下であり、8%以下であることが好ましく、6%以下であることがさらに好ましく、4%以下であることが特に好ましく、3%以下であることが特に好ましい。平行反射率は0%であってもよい。
(変調光ビームを形成するアレイ)
アレイ11は、第一の偏光ビームスプリッタ10により得られた222nm以上405nm以下を含む波長の偏光ビームを選択的に変調することで、パターン情報を有する変調光ビームを形成する。アレイ11は、透過型の液晶アレイあるいは反射型の液晶アレイであることが好ましい。これらのアレイ11は、選択されたピクセルの偏光を変えることによりイメージを符号化した後に、第一の偏光ビームスプリッタ10により得られた222nm以上405nm以下を含む波長の偏光ビームを選択的に変調することでパターン情報を有する変調光ビームを形成する。
アレイ11は、そのピクセルの状態を制御する制御ユニットに接続されており、所望のパターン情報に制御することが可能である。パターン情報は短い時間間隔で変更することも可能であり、予め設定した立体データに応じてパターン情報を連続的に変化させることによって3Dプリンターなどの立体的な光造形システムに利用できる。またアレイ11は、別途カメラなどにより入力された対象物の形状や位置情報から自動的に演算処理したデータに従いパターン情報を変更することもできる。このようなカメラからの入力、演算処理、パターン情報の変更を連続して行うことで、変形したり移動したりする対象物に対応することもできる。
(第二の偏光ビームスプリッタ)
第二の偏光ビームスプリッタ12は、アレイ11によって変調されたビームから、変調された偏光と、未変更の偏光とを分離して222nm以上405nm以下を含む波長の偏光パターンを形成する。第二の偏光ビームスプリッタ12は、耐熱特性及び耐光特性に優れたワイヤグリッド偏光板であることが好ましい。第二の偏光ビームスプリッタ12は、前述の第一の偏光ビームスプリッタ10と同様の観点から同様のワイヤグリッド偏光板を用いることができる。
(第一、第二の偏光ビームスプリッタ、アレイ等の配置)
図1には、システム1に含まれる第一の偏光ビームスプリッタ10と、変調光ビームを形成するアレイ11と、第二の偏光ビームスプリッタ12及び、周辺の装置(光源20、機構21、機構22)の配置例を示す。
光源20は、222nm以上405nm以下を含む波長の光源ビーム(BA)を発光する。機構21は、ピクセルの状態を制御する制御ユニット及びそれに連なる演算処理装置やカメラなどから構成されている。機構22は、第二の偏光ビームスプリッタ12により形成されたパターン情報を有する偏光ビームにより、感光性材料を光反応させてパターン情報を付与した材料を形成する機構、或いは第二の偏光ビームスプリッタ12により形成されたパターン情報を有する偏光ビームを被照射体に照射する機構である。
(パターン情報を付与して感光性材料を光反応させる機構)
パターン情報を付与して感光性材料を光反応させる機構22には、感光性材料を光反応させて構造付与した材料を形成する従来公知の機構を使用することができる。この機構22は、たとえば感光性樹脂版の製造プロセス、プリント基板用のレジスト露光プロセス、その他の感光性樹脂を使用した装飾加工、塗装加工、接着加工、包埋加工、歯科領域の加工などに関するプロセスを実行する機構や、光造形3Dプリンターであってもよい。
(光ビームを被照射体に照射する機構)
光ビームを被照射体に照射する機構22には、光を被照射体に向けて照射する従来公知の機構を使用することができる。この機構22は、たとえばプロジェクターやスポット照明のような投射機構、人肌の日焼け装置であってもよい。また、機構22は、紫外線滅菌プロセス、光照射環境試験プロセス、光療法プロセス、光洗浄プロセス、農業用照明プロセス、蛍光塗料が塗布された面の照明プロセス、プロジェクションマッピングなどのプロセスを行う機構、ハイビーム可変ヘッドランプ(ADB:Adaptive Driving Beam)などであってもよい。
(システムの作用)
光源20により発生した222nm以上405nm以下を含む波長の光源ビーム(BA)は、第一の偏光ビームスプリッタ10であるワイヤグリッド偏光板の、金属ワイヤが存在する面に入射し、反射された偏光ビーム(BB)は、変調光ビームを形成するアレイ11である透過型の液晶アレイを通過して、変調光ビーム(BC)として第二の偏光ビームスプリッタ12であるワイヤグリッド偏光板の、金属ワイヤが存在する面に入射して、パターン情報を有する偏光ビーム(BD)を形成する。アレイ11は、ピクセルの状態を制御する制御ユニット及びそれに連なる演算処理装置やカメラなどの機構21に接続されている。
偏光ビーム(BD)は、感光性材料を光反応させてパターン情報を付与した材料を形成する機構22あるいは、被照射体に照射する機構22に導入される。
第一、第二の偏光ビームスプリッタ10、12であるワイヤグリッド偏光板の金属ワイヤが存在する面の側に、偏光ビーム(BA)及び(BC)を入射することが好ましい理由は、ワイヤグリッド偏光板の基材面側に入射する場合に比べて偏光ビーム(BB)及び(BD)の光量や偏光特性が高品位に得られるからであり、ワイヤグリッド偏光板の基材に使用される材質の選択肢が広がる利点や、ワイヤグリッド偏光板の基材の経時劣化による着色などの影響を抑制できる利点もある。選択肢が広がる例としては、紫外線吸収剤を配合した耐光性に優れた基材や、光の大部分を吸収することで迷光を防止できる基材を選択できる。
偏光ビーム(BA)及び(BC)の、第一、第二の偏光ビームスプリッタ10、12に対する入射角はシステムの配置やメンテナンスのし易さから45度以上であることが好ましく、システム1のコンパクト化やワイヤグリッド偏光板の偏光特性を引き出す面からは50度以上であることが好ましく、60度以上であることがさらに好ましい。また、システム1の配置と光学性能、特に高コントラストを得る観点から80度以下であることが好ましく、75度以下であることがより好ましい。
システム1の主要な構成要素である、第一、第二の偏光ビームスプリッタ10、12及びアレイ11はメンテナンスのし易さの面からそれぞれ個別に交換可能なように独立して設置することが好ましい。
またアレイ11の開口面積にあわせて偏光ビーム(BB)の径の大きさを調整する目的で、図2に示すように第一の偏光ビームスプリッタ10とアレイ11との間にレンズまたは拡大鏡30を設置することも好ましい。偏光ビーム(BD)の使用目的に応じてその径の大きさを調整する目的で適宜レンズまたは拡大鏡を追加することも好ましい。
本実施の形態によれば、システム1が、第一の偏光ビームスプリッタ10と、アレイ11と、第二の偏光ビームスプリッタ12とを有している。これにより、デジタル信号から直接パターンを形成することができるため、フォトマスクの使用が避けられ、簡便かつ低コストでパターン情報を得ることができ、さらに紫外線領域の光パターンを変更する際も短時間で異物の混入なく簡便に行うことができる。また、光反応を面として進行させることができ、造形に要する時間を大巾に短縮できる。さらに、可視光だけでなく、紫外光も取り扱うことができる。
システム1は、アレイ11により形成される変調光ビームのパターン情報を短い時間間隔で連続的に変更できることから、パターン情報を付与して感光性材料を光反応させる機構22を有することで、プリント基板の製造方法やその他の感光性樹脂を利用した印刷システムに加え、3Dプリンターなどの立体的な光造形システムにも展開できる。この結果、たとえば感光性樹脂版の製造プロセス、プリント基板用のレジスト露光プロセス、光造形3Dプリンターのプロセス、その他の感光性樹脂を使用した装飾加工、塗装加工、接着加工、包埋加工、歯科領域の加工などに関するプロセスも実行することができる。
システム1は、光ビームを被照射体に照射する機構22を有するので、たとえばプロジェクターやスポット照明のような投射プロセス、紫外線滅菌プロセス、光照射環境試験プロセス、光療法プロセス、人肌の日焼け装置のプロセス、光洗浄プロセス、農業用照明プロセス、蛍光塗料が塗布された面の照明プロセス、プロジェクションマッピング、ハイビーム可変ヘッドランプ(ADB:Adaptive Driving Beam)のプロセスも実行することができる。
システム1は、紫外光を用いることで可視光を用いた場合よりも高度な用途に広げられる。たとえば、システム1は、(1)洗浄効果(紫外線での滅菌、微生物、ウィルス等の除去や、光触媒と組み合わせて汚れの分解(トイレの汚れ落とし等))、及び(2)変色効果(蛍光材と紫外光で可視光(訴求性の高い蛍光発色)に変換したり、日焼けサロン、ジーンズの褪色効果等)のために使用することができる。
さらにシステム1は、アレイ11により形成される変調光ビームのパターン情報を短い時間間隔で連続的に変更できることから、別途カメラなどにより対象の位置情報を検出することによって、光照射したくない対象を避けて光照射したい対象だけを狙って光照射することができる。例えば紫外線照射により被照射体を滅菌する用途において、人体などの直接紫外線を照射するのは好ましくない対象への照射を防止する目的で、別途カメラなどにより対象の位置情報を検出し、対象を避けてその周囲だけに紫外線を照射して周囲の環境だけを滅菌する用途にもシステム1は展開することができる。具体例としては紫外線照射により被照射体を滅菌する用途において、感染症の疑いがある複数の患者を同時に治療している医療従事者に対し、その顔面以外の医療防護服だけに紫外線を照射することで、医療行為を中断させることなく医療防護服を介しての患者同士の感染を防止する処置や、医療従事者が医療防護服を脱衣する際に感染するリスクを低減する処置が可能となる。
またシステム1は、任意の光パターン情報を特定の箇所に照射できることにより、蛍光剤を塗布したスクリーンに照射することでパターン情報が切り替わるディスプレイにするなど、幅広い用途に使用することができる。
さらに、システム1は、変調光ビームのパターン情報を短い時間間隔で連続的に変更できることから、移動したり変形したりする対象についても有効である。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。まず、実施例中の測定値の測定方法について説明する。
(反射率の測定)
反射率の測定には、日立ハイテクノロジー株式会社製U-4100の測定器を用いた。当該測定器は、光源近傍に測定用偏光子を備えており、測定サンプルを保持する測定サンプル台と受光器が同一の一軸動作回転軸を有していて、測定の目的に応じて、各々を可動できる。
(ワイヤグリッド偏光板の作製方法)
本実施例で用いたワイヤグリッド偏光板の作製方法について以下に説明する。
(金型の作製)
フォトリソグラフィ技術により凹凸構造が一方向に延在し、断面視における凹凸構造のピッチが100nm、凸部の最高部から凹部の最低部までの高さが100nmであるシリコン系基板を作製した。
PETフィルム上にアクリル系UV硬化型樹脂を塗布し、シリコン系基板の凹凸構造面がUV硬化型樹脂と接するようにして、UVランプを用いてシリコン系基板の凹凸構造をPETフィルム上に転写した。この転写体にニッケルを電気メッキすることで凹凸構造を表面に有するニッケル金型を作製した。
(凹凸構造転写フィルムの作製)
厚み80μmのトリアセチルセルロース系樹脂からなるTACフィルムにアクリル系UV硬化型樹脂を厚み約3μmで塗布した上から前記の金型を重畳した。TACフィルムには0.4ミクロン以下の光を吸収する紫外線吸収剤が1重量%配合されており、中心波長が405nmであるUVランプを用いてTACフィルム側からUV照射を行い、金型の凹凸構造をUV硬化型樹脂上に転写した。
(誘電体層および電導体の形成)
転写フィルムの凹凸構造を有する表面に、スパッタリング法により誘電体層として二酸化珪素を平膜換算で3nmとなるように成膜した。前記の誘電体を成膜した面に、真空蒸着によりアルミニウム(Al)を平均厚みが110nmとなるように蒸着した。なお、Al平均厚みとは、表面が平滑なガラス基板を転写フィルムと共に蒸着装置内に挿入し、蒸着された平滑ガラス基板上のAl厚みを測定したものであり、平滑ガラス基板上に垂直方向から物質を蒸着させたと仮定した時の蒸着物の厚みのことを指し、蒸着量の目安として使用している。
(Al蒸着物の調整)
前記のAlを蒸着した転写フィルムを水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、水洗し乾燥させることでワイヤグリッド偏光板を作製した。ワイヤグリッド偏光板の断面視における凹凸構造及び導電体の形状をSEMにて観察したところ、導電体は、基材上の凹凸構造の凸部の一方側面に偏在していた(図3参照)。また、導電体は、凹凸構造の概略最低部から最高部に伸び、且つ、少なくともその一部が凹凸構造の凸部の最高部より上方に設けられていた。凸部の最高部から導電体の最高部までの高さは50nm以上あった。
(実施例1)
前記にて作成したワイヤグリッド偏光板のTACフィルム側の面をガラス板に貼付してAl面側からの入光によって光学特性を測定した結果を図4の表に示す。0.405μm以下の波長の光を入射角60度で入射して測定した場合には直交反射率が94%かつ、平行反射率が4%以下となり、0.405μm以下の波長の光を入射角50度で入射して測定した場合には直交反射率が92%かつ、平行反射率が6%以下となり、0.405μm以下の波長の光を入射角45度で入射して測定した場合には直交反射率が90%かつ、平行反射率が10%以下となった。
このような縦横各10cmのワイヤグリッド偏光板を2枚用意し、それぞれ第一および第二の偏光ビームスプリッタとした。また光源として水平光線を放射する主波長が365nmの光源と、アレイとして1.77インチ透過型のグラフィック液晶セルとそのバターン制御装置を用意した。さらに表面に銅箔層を形成した縦横各20cmの絶縁基板の銅箔層の上に、光を照射することで分解して溶液に侵漬することで溶解する光分解型の感光性樹脂皮膜を作成した基板と、アレイで作成した配線パターンの反転映像を基板の中央部に結像させる光学系を用意して、図1のように配置した。このとき入射角θ1およびθ2はともに60度とした。
このようにして紫外線を照射することで感光性樹脂被膜を露光した。次いで、基板を現像して露光部の皮膜を除去し、残された配線パターン以外の部分の金属膜をエッチングによって除去することでプリント配線板を作成した。
(実施例2)
ゴルフボールを転がすことが可能な、水平な台の上部に、実施例1で使用したものと同じ光源20と、第一および第二の偏光ビームスプリッタ10、12と、アレイ11と、台の面内の映像を撮影できるカメラ、及びカメラで撮影した映像に即時に画像処理を施すことでアレイの表示領域を台の面内領域とし、台の上を転がるボールの位置に連続的に追従しボールに対応する円形の変調部を発生させる演算装置を有する機構21と、アレイ11で作成した上記映像を台の上に重なるように投影できる光学系を有する機構22を用意して、図5のように配置した。第二の偏光ビームスプリッタ12と機構22との間に、反射鏡40を配置した。このとき入射角θ1およびθ2はともに50度とした。
上記のシステムを稼働して台の上でボールを転がすと、ボールの上部だけにボールの動きに追従して動く紫外光の円を照射することができた。また画像処理の条件を変更することで、ホールが転がっている地点だけは円形に抜いて、それ以外の台の全面にわたって紫外光を照射することもできた。
本発明は、紫外線領域の光のパターン情報を形成するシステム及び方法を提供する際に有用である。
1 システム
10 第一の偏光ビームスプリッタ
11 アレイ
12 第二の偏光ビームスプリッタ

Claims (8)

  1. 405nmの光線波長に対する直交反射率が90%以上でありかつ、平行反射率が10%以下である、ワイヤグリッド偏光板である第一の偏光ビームスプリッタと、
    前記第一の偏光ビームスプリッタにより得られた、222nm以上405nm以下の波長を含む偏光ビームを選択的に変調することで、パターン情報を有する変調光ビームを形成するアレイと、
    前記変調光ビームから変調された偏光と、未変更の偏光とを分離して、222nm以上405nm以下の波長を含みパターン情報を有する偏光ビームを形成する第二の偏光ビームスプリッタと、を含むシステム。
  2. 第二の偏光ビームスプリッタにより形成された前記パターン情報を有する偏光ビームにより感光性材料を光反応させてパターン情報を付与した材料を形成する機構をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 第二の偏光ビームスプリッタにより形成された前記パターン情報を有する偏光ビームを被照射体に照射する機構をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記第二の偏光ビームスプリッタと、前記パターン情報を有する偏光ビームを被照射体に照射する機構との間に反射鏡を有する、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記第一の偏光ビームスプリッタへの入射角が45°以上80°以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記第一の偏光ビームスプリッタと前記アレイとの間にレンズ又は拡大鏡を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記第二の偏光ビームスプリッタがワイヤグリッド偏光板であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 222nm以上405nm以下の波長を含む光線を、405nmの光線波長に対する直交反射率が90%以上でありかつ平行反射率が10%以下である、ワイヤグリッド偏光板である第一の偏光ビームスプリッタを用いて偏光ビームを得る工程と、
    前記第一の偏光ビームスプリッタにより得られた、222nm以上405nm以下の波長を含む偏光ビームをアレイを用いて選択的に変調することで、パターン情報を有する変調光ビームを形成する工程と、
    第二の偏光ビームスプリッタを用いて前記変調光ビームから変調された偏光と、未変更の偏光とを分離して、222nm以上405nm以下の波長を含みパターン情報を有する偏光ビームを形成する工程と、を含む、光のパターン情報の形成方法。
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