JP2022000415A - 癌治療方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】癌細胞を攻撃する免疫機能の反応を適切に作り出して癌細胞を破壊することができる癌治療方法を提供する。【解決手段】本発明に係る癌治療方法は、患者の静脈から末梢血を取り出す採血過程と、末梢血から白血球を選別する白血球選別過程と、白血球を、所定手法で、マイトジェン(分裂促進因子)と共に培養する培養過程と、培養された細胞の少なくとも一部を当該患者の静脈に返血する返血過程と、を含む。この構成により、本発明に係る癌治療方法では、癌細胞を攻撃する免疫機能の反応を適切に作り出して癌細胞を破壊することができる。【選択図】なし
Description
本発明は、癌患者を治療するための癌治療方法に関し、特に免疫療法を用いた癌治療方法に関する。
従来より、がんの告知を受けた方に示される治療方法は、手術療法、化学(薬物)療法、及び放射線療法が知られている。
手術療法では、がんの病巣を切除し、その臓器の周辺組織やリンパ節に転移があれば、一緒に切り取ります。しかしながら、臓器を切除することによって、臓器や体の機能が失なわれたり、ごく小さな転移(微小転移)は治療できないという問題がある。
化学療法では、主に、抗がん剤によってがん細胞を死滅させたり、増殖を抑えたりする治療方法です。抗がん剤の投与方法は、点滴や注射、内服です。血液を通して全身をめぐるため、ごく小さな転移にも効果がある。しかしながら、がん細胞以外の健康な細胞にも悪影響を与えるため、さまざまな副作用があらわれる可能性がある、がんの種類によっては抗がん剤の効果が表れにくいなどの問題がある。
放射線治療方法では、がんの病巣部に放射線を照射して、がん細胞を死滅させる局所療法となる。しかしながら、放射線の影響により、照射部分の炎症症状などの放射線障害があらわれる、めまいなどの全身症状が現れることもある。
近年、癌治療の免疫療法が注目されている。この免疫療法は、元来ヒトの身体に備わっている免疫の力を強靭にしてがんを攻撃することを目的とした治療法となる。この免疫療法として、例えば、特定の化合物A又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有するがん免疫治療用医薬組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、腫瘍に浸透するリンパ球を取り出し、培養して、再度輸血する方法も開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
"Use of Tumor-Infiltrating Lymphocytes and Interleukin-2 in the Immunotherapy of Patients with Metastatic Melanoma"、 Steven A. Rosenbergら、[令和2年6月17日検索]インターネット<URL:https://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJM198812223192527>
しかしながら、癌治療方法の夫々は未だに多くの問題点を抱えており、現在なお最適な癌治療方法が求められているのは疑いのない事実である。また、上記非特許文献1に示すような方法では、単に悪性腫瘍に浸透(攻撃)するリンパ球の量を増やすことを目的としており、癌細胞を攻撃する免疫機能の反応を作り出すものではなく、十分に効果がなく、相対的にトラウマティックであり、長い治療期間で相対的に高い費用を要する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、癌細胞を攻撃する免疫機能の反応を適切に作り出して癌細胞を破壊することができる癌治療方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、癌治療方法であって、患者の静脈から末梢血を取り出す採血過程と、前記末梢血から白血球を選別する白血球選別過程と、前記白血球を、所定手法で、所定期間においてマイトジェン(分裂促進因子)と共に培養する培養過程と、前記培養された細胞の少なくとも一部を当該患者の静脈に返血する返血過程と、を含むことを特徴とする癌治療方法である。
この癌治療方法において、前記採血過程において取り出される末梢血は、300-500mlの範囲であることが好ましい。
この癌治療方法において、前記採血過程から前記返血過程までのサイクルは、好ましくは5日間において行われることが好ましい。
この癌治療方法において、前記マイトジェンは、フィトヘマグルチニン(phytohemagglutinin (PHA))であることが好ましい。
この癌治療方法において、前記採血過程から前記返血過程までのサイクルは、おおよそ2〜3週間毎であって、且つ少なくとも2〜3回の回数で繰り返されることが好ましい。
本発明に係る癌治療方法は、患者の静脈から末梢血を取り出す採血過程と、末梢血から白血球を選別する白血球選別過程と、白血球を、所定手法で、マイトジェン(分裂促進因子)と共に培養する培養過程と、培養された細胞の少なくとも一部を当該患者の静脈に返血する返血過程と、を含む。この構成により、本発明に係る癌治療方法では、癌細胞を攻撃する免疫機能の反応を適切に作り出して癌細胞を破壊することができる。
本発明の実施の形態に係る癌治療方法について説明する。本実施の形態に係る癌治療方法は、癌細胞の治療法に関連し、一時的に取り出した白血球によって、癌細胞の認識を開始するという新たな免疫療法であり、肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、白血病など全ての癌に対する有効な治療方法である。
本実施の形態の癌治療方法では、最初に、静脈から採血された400-500mlの血液から遠心分離の方法で、白血球が選別される。そして白血球が培養されるが、白血球を培養する方法は、例えばマイトジェン(分裂促進因子)を利用し、マイトジェンは典型的にはフィトヘマグルチニン(PHA)であるが、その他コンカナバリンA(conA)、ポークウィードマイトジェン (PWM)も考え得る。抹消血から白血球を取り出し、培養する技術の詳細は以下となる。
すなわち、免疫アイソレーション療法による癌患者の治療のための人白血球培養の方法は以下である。(1)最初に、癌の入院患者などの静脈から血液(末梢血)サンプル400-500ml(血液の採血などにおける通常の方法を用いる。300-500mlの範囲で構わない)を採血する。(2)次に、遠心分離法を用いた白血球の選択(白血球分離法)をする。(3)そして、白血球及び血漿の選別の後に、さらに、血漿から、細胞培養に用いるために血清を取り出す。(4)その後、生存能力の決定及び細胞の数の決定(特にTリンパ球(T細胞))を行う。(5)そして、白血球が、RPMI-1640培地(例えばロズウェルパーク記念研究所培地(Roswell Park Memorial Institute medium))などで培養され、さらに患者自身の血清の10%が追加される。なお、ロズウェルパーク記念研究所培地は例えばヒトリンパ系細胞の培養に用いられ、この培地は大量のリン酸塩を含有しており、5%二酸化炭素雰囲気下での使用のために考案されている。RPMI 1640はヒトリンパ系細胞の増殖のために用いられているものである。
次の過程として(6)最初の2日間は、白血球を培地に定着する機会を与え、落ち着かせる。この2日間の後に、PHAマイトジェンが培養されている白血球の培地に与えれる。そしてさらに2日後に、白血球分画を通し、もう一日の培養をする。すなわち少なくとも5日間、白血球は培養される。(7)その後、特にTリンパ球の生存能力の決定及び細胞の数の決定を行い、培養された白血球に対して癌患者への輸血(返血、すなわち患者の血管内に培養された白血球を戻す)のために、生理的食塩水中(製薬学的に許容される塩を有効成分として含有)が与えられた後に採血をした患者に輸血される。そして、このような(1)〜(7)(すなわち採血過程から返血過程まで)サイクルは、好ましくは5日間において行われる。また、採血過程から返血過程までのサイクルは、おおよそ2〜3週間毎であって、且つ少なくとも2〜3回の回数で繰り返される。
なお、この癌治療方法は以下の理論をベースにして説明することができる。一般的には、通常細胞から癌細胞への変異は、人の免疫システムの常態的(コンスタント)な監視下で行われ、このため、癌細胞は外敵や腫瘍として人の免疫システムにおいて認知されなくなる。従って、まず人の免疫細胞をしばらくの間、癌細胞から孤立させる必要性がある。そして、孤立された細胞(白血球)は、再度輸血されて癌細胞を発見した際には、それらは外敵・腫瘍として認識され、攻撃を始める。このように、基本的な免疫機能は、体内で生成されるが、本願に係る癌治療方法では、言い換えるならば、プランク定数のような物理学の活動の閾値の法則を利用しているということもできる。
すなわち、物理法則としてプランク定数のようなものは知られており、例えば光速や絶対零度などがあり、物理学ではこの境界線を越えて物は存在しえない。このことは生物学にも共通するものであり、母細胞と娘細胞との変化は非常に小さい。すなわち、遺伝的変化はその最小値を有する。このような考えに基づき本願は発明された。すなわち、免疫システムは、外敵として癌細胞を認識できないのは、通常細胞から癌細胞への変異の過程が免疫システムなしに、若しくは免疫システムが認識するには非常に小さい量だからである。もし、細胞中の変異が十分に大きい量であれば、免疫システムは娘細胞を外敵とみなし、破壊する。もし、癌細胞中での変異が免疫システムの存在中であっても少しずつである場合、癌細胞はそのような免疫システムの監視下から逃れることができる。ところで、もし遺伝的変化の認識の最小値の定義のようなものがなければ、免疫システムは自然の再生の間の全ての通常細胞を破壊することとなるだろう。
以上説明したように、本実施の形態に係る癌治療方法は、患者の静脈から末梢血を取り出す採血過程と、末梢血から白血球を選別する白血球選別過程と、白血球を、所定手法で、マイトジェン(分裂促進因子)と共に培養する培養過程と、培養された細胞の少なくとも一部(全てでも良い)を当該患者の静脈に返血する返血過程と、を含む。この構成により、本発明では、癌細胞を攻撃する免疫機能の反応を適切に作り出して癌細胞を破壊することができる。
本発明は、患者の静脈から白血球を取り出し、それらを一定の方法で培養し、再度当該患者に輸血する過程を含む癌の治療方法に関し、基本的に、癌細胞に対して反応する新たな免疫機能を創造する。この結果、本願発明では、時間を治療の費用を減らしながら、効果と、治療の効果を高め、治療の疾病率を低減できる。
なお、本発明は、上記実施の形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。
Claims (5)
- 癌治療方法であって、
患者の静脈から末梢血を取り出す採血過程と、
前記末梢血から白血球を選別する白血球選別過程と、
前記白血球を、所定手法で、所定期間においてマイトジェン(分裂促進因子)と共に培養する培養過程と、
前記培養された細胞の少なくとも一部を当該患者の静脈に返血する返血過程と、を含む、ことを特徴とする癌治療方法。 - 前記採血過程において取り出される末梢血は、300-500mlの範囲である、ことを特徴とする請求項1記載の癌治療方法。
- 前記採血過程から前記返血過程までのサイクルは、好ましくは5日間において行われる、ことを特徴とする請求項1又は2記載の癌治療方法。
- 前記マイトジェンは、フィトヘマグルチニン(phytohemagglutinin (PHA))である、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の癌治療方法。
- 前記採血過程から前記返血過程までのサイクルは、おおよそ2〜3週間毎であって、且つ少なくとも2〜3回の回数で繰り返される、ことを特徴とする請求項3記載の癌治療方法。
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JP2020105800A JP2022000415A (ja) | 2020-06-19 | 2020-06-19 | 癌治療方法 |
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2020
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