JP2021534114A - 併用療法 - Google Patents

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    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia

Abstract

併用療法を使用して癌などの疾患を処置する方法が本明細書で提供される。特定の実施形態では、上記方法は、有効な量のホスホイノシチド−3−キナーゼ(PI3K)阻害剤と有効な量のサイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤を患者へ投与する工程を含む。【選択図】なし

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2018年8月14日に出願された米国仮特許出願第62/718,925号の利益を主張し、上記文献は本出願の開示において引用によって組み込まれる。
本明細書には、癌、自己免疫疾患、および炎症性疾患を含む増殖性疾患の処置のために併用療法を用いて疾患を処置する方法が提供される。特定の実施形態では、上記方法は、有効な量のホスホイノシチド−3−キナーゼ(PI3K)阻害剤と有効な量のサイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤を患者へ投与する工程を含む。
ホスホイノシチド−3−キナーゼ(PI3K)は正常組織の生理機能において様々な役割を果たし、p110αは癌の成長で特定の役割を有し、p110βはインテグリンαΠβによって媒介される血栓形成において特定の役割を有し、および、p110γは炎症、関節リウマチ、ならびに他の慢性炎症状態において特定の役割を有する。PI3Ksの阻害剤は癌を含む様々な増殖性疾患の処置において治療可能性を持っている。
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤は、細胞周期の特定の段階で活性化される酵素のファミリーである、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)を阻害する薬剤の一種である。
本明細書には、癌を処置または予防するための方法が開示され、上記方法は、有効な量の、
a)式(I)の化合物:
Figure 2021534114
または、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグであって、
式中、
X、Y、およびZは、X、Y、およびZのうち少なくとも2つが窒素原子であるという条件で、それぞれ独立してNまたはCRであり;Rは水素またはC1−6アルキルであり;
とRはそれぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、またはニトロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;ここで、R1a、R1b、R1c、およびR1dはそれぞれ独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;あるいは、(iii)R1bとR1cはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し;
とRはそれぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであり;あるいは、RとRは一体となって連結して、単結合、C1−6アルキレン、C1−6ヘテロアルキレン、C2−6アルケニレン、またはC2−6ヘテロアルケニレンを形成し;
5aは(a)水素またはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、あるいは−S(O)NR1b1cであり;
5bは(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;
5cは−(CR5f5g−(C6−14アリール)または−(CR5f5g−ヘテロアリールであり;
5dとR5eはそれぞれ独立して、(a)水素またはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;
5fとR5gはそれぞれ独立して、(a)水素またはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;あるいは、(d)R5fの1つの出現とR5gの1つの出現が同じ炭素原子と結合している時、R5fとR5gはそれらが結合している炭素原子と一体となって、C3−10シクロアルキルまたはヘテロシクリルを形成し;
は、水素、C1−6アルキル、−S−C1−6アルキル、−S(O)−C1−6アルキル、または−SO−C1−6アルキルであり;
mは0または1であり;および、
nは0、1、2、3、または4であり;
ここで、R、R、R、R、R、R、R1a、R1b、R1c、R1d、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5f、およびR5g中の各アルキル、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニル、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換され、ここで、各置換基Qは、(a)オキソ、シアノ、ハロ、およびニトロ;(b)各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、および、ヘテロシクリル、ならびに、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、および、−S(O)NRから独立して選択され、ここで、各R、R、R、およびRは独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、これらはそれぞれさらに、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される;あるいは、(iii)RとRはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し、これらはさらに、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
ここで、各Qは、(a)オキソ、シアノ、ハロ、およびニトロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、および、ヘテロシクリル;ならびに、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、および−S(O)NRからなる群から独立して選択され、ここで、R、R、R、およびRはそれぞれ独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;あるいは、(iii)RとRはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し;
互いに隣接している2つの置換基Qは随意に、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルを形成し、各々は、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、式(I)の化合物と、
b)式(II)の化合物:
Figure 2021534114
または、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグであって、
式中、
はフェニル、複素環、またはヘテロアリールであり、ここで、R中のフェニル、複素環、またはヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、C−C−アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキレンヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NR1112、−S(O)NR1112、シクロアルキル、−NR1112、および−SR13から独立して選択された1つ、2つ、または3つの置換基で随意に置換され;
とRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、または−OR15であり;
10はC−C−アルキレンヒドロキシルであり;
11とR12はそれぞれ独立して、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、またはアリールであり;あるいは、R11とR12は、それらが結合している窒素原子と一体となって、随意に追加のヘテロ原子を含み得る5員環または6員環を形成し得;
13は水素、C−C−アルキル、アリール、または−SR14であり;
14はC−C−アルキルまたはアリールであり;
15は置換または非置換のC−C10−アルキル、C−C−アルカノイル;置換または非置換のアロイルであり;および、
16は水素またはC−C−アルキルである、式(II)の化合物と、
を投与する工程を含む。
いくつかの実施形態において、R5bは(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、またはヘテロアリール;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−S(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cである。
いくつかの実施形態において、R5aとR5bはそれぞれ独立して、(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cである。
いくつかの実施形態において、R5aとR5bはそれぞれ、1、2、または3つのハロで随意に置換されたメチルである。いくつかの実施形態において、nは1である。いくつかの実施形態において、R5fとR5gはそれぞれ水素である。いくつかの実施形態において、nは0である。いくつかの実施形態において、mは0である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は式(XI):
Figure 2021534114
または、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグであり;
式中、
7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eはそれぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、または、ニトロ;(b)各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、または、−S(O)NRであり;あるいは、互いに隣接しているR7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうちの2つは、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、あるいはヘテロシクリルを形成し、各々は、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A35:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A36:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A68:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A70:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A37:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A38:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A41:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A42:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A43:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物A44:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、C−C−アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキレンヒドロキシル、−C(O)NH、−CONR1112、−S(O)NR1112、シクロアルキル、−NR1112、および−SR13から独立して選択された1つ、2つ、または3つの置換基で随意に置換されたフェニルであり;あるいは、R11とR12は、それらが結合している窒素原子と一体となって、随意に追加のヘテロ原子を含み得る5員環または6員環を形成し得;
13は水素、C−C−アルキル、アリール、または−SR14であり;
14はC−C−アルキルまたはアリールであり;
とRは独立してヒドロキシルまたは−OR15であり;ここで、R15はRとRについて同じであるか、または異なり、および、置換または非置換のC−C10アルキル、C−C−アルカノイル、置換または非置換のアロイルであり;ならびに、
16はC−C−アルキルである。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は式(XA)のものであり:
Figure 2021534114
または、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグであり;
式中、
とRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、または−OR15であり;
15は置換または非置換のC−C10−アルキル、C−C−アルカノイル、置換または非置換のアロイルであり;および、
16は水素またはC−C−アルキルである。
いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、化合物I:
Figure 2021534114
または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
いくつかの実施形態において、処置されている癌は血液悪性腫瘍である。いくつかの実施形態において、処置されている癌はB細胞悪性腫瘍である。いくつかの実施形態において、処置されている癌としては、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、高リスク慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、高リスク小リンパ球性リンパ腫(SLL)、濾胞性リンパ腫(FL)(再発性または難治性FLを含む)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、非バーキット高悪性度B細胞リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫(PMBL)、免疫芽細胞性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓周辺帯リンパ腫、プラズマ細胞骨髄腫、形質細胞腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、またはリンパ腫様肉芽腫症が挙げられる。いくつかの実施形態において、処置されている癌は慢性リンパ性白血病または非ホジキンリンパ腫である。いくつかの実施形態において、処置されている癌は非ホジキンリンパ腫であり、非ホジキンリンパ腫はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。いくつかの実施形態において、処置されている癌は、再発性−難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/rDLBCL)である。いくつかの実施形態では、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、活性化されたB細胞(ABC DLBCL)または胚中心B細胞(GCB DLBCL)のものである。いくつかの実施形態において、癌は濾胞性リンパ腫(FL)である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;および、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体が同時に、ほぼ同時に、または任意の順序で順次投与される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;および、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;同時にまたはほぼ同時に投与される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;および、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;が順次投与される。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体は、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体の前に投与される。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体は、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体の後に投与される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、錠剤またはカプセル剤として製剤化される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体と同時に製剤化される。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A35:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A36:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A68:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A70:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A37:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A38:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A41:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A42:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A43:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;あるいは、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には医薬組成物が開示され、上記医薬組成物は、化合物A44:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A35、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A36、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A68、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A70、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A37、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A38、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A41、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A42、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A43、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
本明細書には、癌を処置または予防する方法が開示され、上記方法は、有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含み、上記医薬組成物は、化合物A44、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;化合物I、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
引用による組み込み
本明細書で言及されるすべての公開物、特許、および特許出願は、あたかも個々の公開物、特許、または特許出願がそれぞれ参照により本明細書に具体的かつ個別に組み込まれるのと同じ程度にまで、参照により本明細書に組み込まれている。
本明細書には、i)PI3K阻害剤;およびii)CDK阻害剤を含む医薬組成物が記載される。いくつかの例では、本明細書に記載される医薬組成物は、癌などの疾患または障害を処置するために使用されることもある。さらに、i)PI3K阻害剤、およびii)CDK阻害剤の組み合わせを用いて、癌などの疾患および障害を処置する方法も記載される。
本明細書で説明される開示の理解を促すために、多くの用語を以下に定義する。
通常、本明細書で使用される命名法と本明細書に記載される有機化学、医薬品化学、および薬理学における検査法は、当該技術分野において周知であり、かつ一般的に使用されるものである。別段の定めのない限り、本明細書で使用される全ての技術用語と科学用語は、本開示が属する分野の当業者に共通して理解されるものと同じ意味を有する。
定義
「被験体」という用語は、限定されないが、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、またはマウスを含む動物を指す。「被験体」および「患者」とは、例えば、ヒト被験体、一実施形態ではヒトなどの哺乳動物の被験体を参照する際に、本明細書では互換的に使用される。
「処置する」、「処置すること」、および「処置」との用語は、障害、疾患、または疾病、あるいは障害、疾患、または疾病に関連する症状の1つ以上を軽減または抑止すること;あるいは、障害、疾患、または疾病自体の原因を軽減または根絶することを含むことを意味する。
「予防する」、「予防すること」、および「予防」との用語は、障害、疾患、または疾病、および/または、その付随する症状の発症を遅らせるおよび/または排除すること;被験体が障害、疾患、または疾病を獲得するのを阻むこと;あるいは、被験体が障害、疾患、または疾病を獲得するリスクを減らすことを含む。
「治療上有効な量」および「有効な量」との用語は、投与時に、処置されている障害、疾患、または疾病の症状の1以上の進行を予防する、またはある程度軽減するのに十分な化合物の量を含むことを意味する。「治療上有効な量」または「有効な量」との用語は、研究者、獣医、医師、あるいは臨床医によって求められている、生体分子(例えば、タンパク質、酵素、RNA、あるいはDNA)、細胞、組織、系、動物、あるいはヒトの生体反応または医学的反応を誘発するのに十分な化合物の量を指す。
「薬学的に許容可能な担体」、「薬学的に許容可能な賦形剤」、「生理的に許容可能な担体」、および「生理的に許容可能な賦形剤」との用語は、液体または固体の充填剤、希釈剤、溶媒、またはカプセル化材料などの、薬学的に許容可能な材料、組成物、またはビヒクルを指す。1つの実施形態では、各成分は、医薬製剤の他の成分と適合し、および、過度の毒性、炎症、アレルギー応答、免疫原性、あるいは他の問題または合併症のないヒトおよび動物の組織または臓器に接する使用に適しており、適切なベネフィット/リスク比に見合っているという意味で、「薬学的に許容可能」である。Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition, Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, 2005; Handbook of Pharmaceutical Excipients, 5th Edition, Rowe et al.,Eds.,The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association: 2005; and Handbook of Pharmaceutical Additives, 3rd Edition, Ash and Ash Eds.,Gower Publishing Company: 2007; Pharmaceutical Preformulation and Formulation, 2nd Edition, Gibson Ed.,CRC Press LLC: Boca Raton, FL, 2009を参照。
「約」および「ほぼ」との用語は、当該技術分野の当業者によって決定されるような特定の値についての許容可能な誤差を意味し、これは、値がどのように測定または決定されるかに部分的に依存する。特定の実施形態では、「約」および「ほぼ」との用語は、1、2、3、または4の標準偏差内であることを意味する。特定の実施形態では、「約」あるいは「ほぼ」との用語は、所定の値あるいは範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、または0.05%以内であることを意味する。
「有効成分」および「活性物質」との用語は、障害、疾患、または疾病の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するために、被験体に単独でまたは1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と組み合わせて投与される化合物を指す。本明細書で使用されるように、「有効成分」および「活性物質」は本明細書に記載される化合物の光学活性異性体であってもよい。
「薬剤」、「治療剤」、および「化学療法剤」との用語は、化合物またはその医薬組成物を指し、これは、障害、疾患、または疾病の1つ以上の症状を処置、予防、または改善するために、被験体に投与される。
「自然発生の」および「天然の」との用語は、核酸分子、ポリペプチド、宿主細胞などの生体材料と関連して使用されるときには、自然界で見られ、かつ、ヒトによって操作されていない材料を指す。同様に、「非自然発生の」または「非天然の」との用語は、自然界で見られない材料、あるいは、ヒトによって構造上改変または合成された材料を指す。
「PI3K」との用語は、ホスホイノシチド3−キナーゼまたはその変異体を指し、これは、D−3位置のPIのイノシトール環をリン酸化することができる。「PI3K変異体」との用語は、天然のPI3Kのアミノ酸配列と比較して、天然のPI3Kに実質的に相同なタンパク質、つまり、1つ以上の自然発生または非自然発生のアミノ酸の欠失、挿入、または置換(例えば、PI3K誘導体、ホモログ、および断片)を有するタンパク質を含むように意図されている。PI3K変異体のアミノ酸配列は、天然のPI3Kと少なくとも約80%同一であり、少なくとも約90%同一であり、あるいは少なくとも約95%同一である。PI3Kの例はとしては、限定されないが、p110α、p110β、p110δ、p110γ、PI3K−C2α、PI3K−C2β、PI3K−C2γ、Vps34、mTOR、ATM、ATR、およびDNA−PKが挙げられる。Fry, Biochem. Biophys. Acta 1994, 1226, 237−268; Vanhaesebroeck and Waterfield, Exp. Cell. Res. 1999, 253, 239−254;および、Fry, Breast Cancer Res. 2001, 3, 304−312を参照。PI3Kは少なくとも4つのクラスに分類される。クラスIはp110α、p110β、p110δ、およびp110γを含む。クラスIIはPI3K−C2α、PI3K−C2β、および、PI3K−C2γを含む。クラスIIIはVps34を含む。クラスIVはmTOR、ATM、ATR、およびDNA−PKを含む。特定の実施形態では、PI3KはクラスIキナーゼである。特定の実施形態では、PI3Kはp110α、p110β、p110δ、またはp110γである。特定の実施形態では、PI3KはクラスIキナーゼの変異体である。特定の実施形態では、PI3Kはp110α突然変異体である。p110α突然変異体の例は、限定されないが、R38H、G106V、K111N、K227E、N345K、C420R、P539R、E542K、E545A、E545G、E545K、Q546K、Q546P、E453Q、H710P、I800L、T1025S、M10431、M1043V、H1047L、H1047R、およびH1047Yを含む(Ikenoue et al.,Cancer Res.2005,65,4562−4567; Gymnopoulos et al.,Proc.Natl.Acad Sci.,2007,104,5569−5574)。特定の実施形態では、PI3KはクラスIIキナーゼである。特定の実施形態では、PI3KはPI3K−C2αC2α、PI3K−C2β、またはPI3K−C2γである。特定の実施形態では、PI3KはクラスIIIキナーゼである。特定の実施形態では、PI3KはVps34である。特定の実施形態では、PI3KはクラスIVキナーゼである。特定の実施形態では、PI3KはmTOR、ATM、ATR、またはDNA−PKである。
本明細書で使用されるように、「CDK」はサイクリン依存性キナーゼを指す。CDKは、細胞周期の特定の段階で活性化されるようになるキナーゼのファミリーである。「CDK変異体」との用語は、天然のCDKのアミノ酸配列と比較して、天然のCDKに実質的に相同なタンパク質、つまり、1つ以上の自然発生または非自然発生のアミノ酸の欠失、挿入、または置換(例えば、PI3K誘導体、ホモログ、および断片)を有するタンパク質を含むように意図されている。CDK変異体のアミノ酸配列は、天然のCDKと少なくとも約80%同一であり、少なくとも約90%同一であり、または少なくとも約95%同一である。特定の実施形態では、CDKはセリン/トレオニンキナーゼである。特定の実施形態では、CDKはサイクリン依存性キナーゼ4(CDK4)またはサイクリン依存性キナーゼ6(CDK6)である。1つの実施形態では、CDK阻害剤はボルシクリブ(voruciclib)である。
本明細書で使用されるような「相乗作用」、「相乗性」、および、「相乗的である」との用語は、任意の2つ以上の単一の治療の予想される相加効果よりも有効な治療の組み合わせ(例えば、式(I)のPI3K阻害剤とCDK阻害剤の使用)を指す。例えば、治療の組み合わせの相乗効果は、治療の1つ以上のより低投与量の使用、および/または、被験体に対する上記治療の低頻度の適用を可能にする。低投与量の治療を利用する、および/または、上記治療を低頻度で実施する能力は、自己免疫疾患、炎症性疾患、または、限定されないが、慢性リンパ性白血病または非ホジキンリンパ腫を含む癌などの所定の疾患の予防、管理、処置、または改善において、上記治療の有効性を減少させることなく、上記治療の被験体への適用に関連した毒性を減少させる。加えて、相乗効果は、自己免疫疾患、炎症性疾患、または、限定されないが、慢性リンパ性白血病または非ホジキンリンパ腫を含む癌などの所定の疾患の予防、管理、処置、または改善において、上記治療の有効性を改善させることができる。最後に、治療の組み合わせの相乗効果は、任意の単一の治療の使用に関連する有害な、または、望ましくない副作用を回避または減少させることもある。組み合わせの「相乗作用」、「相乗性」、または「相乗」効果は、Chou et al.,および/またはClarke et alの方法によって本明細書で判定されることがある。Ting−Chao Chou,Theoretical Basis,Experimental Design,and Computerized Simulation of Synergism and Antagonism in Drug Combination Studies,Pharmacol Rev 58:621−681 (2006)、および、Clarke et al.,Issues in experimental design and endpoint analysis in the study of experimental cytotoxic agents in vivo in breast cancer and other models,Breast Cancer Research and Treatment 46:255−278 (1997)を参照。両文献とも組み合わせの「相乗作用」、「相乗性」、または「相乗」効果を判定する方法に関して参照により組み込まれる。
「同位体変異体」との用語は、化合物を構成する原子の1つ以上において不自然な割合の同位体を含む化合物を指す。特定の実施形態では、化合物の「同位体変異体」は、限定されないが、水素(H)、重水素(H)、トリチウム(H)、炭素−11(11C)、炭素−12(12C)、炭素−13(13C)、炭素−14(14C)、窒素−13(13N)、窒素−14(14N)、窒素−15(15N)、酸素−14(14O)、酸素−15(15O)、酸素−16(16O)、酸素−17(17O)、酸素−18(18O)、フッ素−17(17F)、フッ素−18(18F)、リン−31(31P)、リン−32(32P)、リン−33(33P)、硫黄−32(32S)、硫黄−33(33S)、硫黄−34(34S)、硫黄35(35S)、硫黄−36(36S)、塩素−35(35Cl)、塩素−36(36Cl)、塩素−37(37Cl)、臭素−79(79Br)、臭素−81(81Br)、ヨウ素−123(123I)、ヨウ素−125(125I)、ヨウ素−127(127I)、ヨウ素−129(129I)、および、ヨウ素−131(131I)を含む、不自然な割合の1つ以上の同位体を含む。特定の実施形態では、化合物の「同位体変異体」は安定した形態、すなわち、非放射性である。特定の実施形態では、化合物の「同位体変異体」は、限定されないが、水素(H)、重水素(H)、炭素−12(12C)、炭素−13(13C)、窒素−14(14N)、窒素−15(15N)、酸素−16(16O)、酸素−17(17O)、酸素−18(18O)、フッ素−17(17F)、リン−31(31P)、硫黄−32(32S)、硫黄−33(33S)、硫黄−34(34S)、硫黄−36(36S)、塩素−35(35Cl)、塩素−37(37Cl)、臭素−79(79Br)、臭素−81(81Br)、および、ヨウ素−127(127I)を含む、不自然な割合の1つ以上の同位体を含む。特定の実施形態では、化合物の「同位体変異体」は安定していない形態、すなわち、放射性である。特定の実施形態では、化合物の「同位体変異体」は、限定されないが、トリチウム(H)、炭素−11(11C)、炭素−14(14C)、窒素−13(13N)、酸素−14(14O)、酸素−15(15O)、フッ素−18(18F)、リン−32(32P)、リン−33(33P)、硫黄35(35S)、塩素−36(36Cl)、ヨウ素−123(123I)、ヨウ素−125(125I)、ヨウ素−129(129I)、および、ヨウ素−131(131I)を含む、不自然な割合の1つ以上の同位体を含む。本明細書で提供されるような化合物において、当業者の判断に従って実現可能な場合には、任意の水素は例えば、Hであり得、または、任意の炭素は例えば、13Cであり得、または、任意の窒素は例えば、15Nであり得、または、任意の酸素は例えば、18Oであり得るということを理解されたい。特定の実施形態では、化合物の「同位体変異体」は、不自然な割合の重水素(D)を含む。
「アルキル」という用語は、直鎖または分枝鎖の飽和した一価炭化水素ラジカルを指し、ここで、アルキレンは、本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換され得る。「アルキル」との用語は、別段の定めのない限り、直鎖および分枝鎖のアルキルも包含する。特定の実施形態では、アルキルは、1〜20(C1−20)、1〜15(C1−15)、1〜10(C1−10)、または1〜6(C1−6)の炭素原子を有する直鎖の飽和した一価炭化水素ラジカル、あるいは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜6(C3−6)の炭素原子の分枝鎖の飽和した一価炭化水素ラジカルである。本明細書で使用されるように、直鎖のC1−6と分枝鎖のC3−6アルキル基も「低級アルキル」と呼ばれる。アルキル基の例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル(すべての異性型を含む)、n−プロピル、イソプロピル、ブチル(すべての異性型を含む)、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル(すべての異性型を含む)、およびヘキシル(すべての異性型を含む)が挙げられる。例えば、C1−6アルキルは、1〜6の炭素原子の直鎖の飽和した一価の炭化水素ラジカル、または3〜6の炭素原子の分枝鎖の飽和した一価炭化水素ラジカルを指す。
「アルキレン」という用語は、直鎖または分枝鎖の飽和した二価炭化水素ラジカルを指し、ここで、アルキレンは、本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換され得る。「アルキレン」との用語は、別段の定めのない限り、直鎖および分枝鎖のアルキレンも包含する。特定の実施形態では、アルキレンは、1〜20(C1−20)、1〜15(C1−15)、1〜10(C1−10)、または1〜6(C1−6)の炭素原子を有する直鎖の飽和した二価炭化水素ラジカル、あるいは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜6(C3−6)の炭素原子の分枝鎖の飽和した二価炭化水素ラジカルである。本明細書で使用されるように、直鎖のC1−6と分枝鎖のC3−6アルキレン基も「低級アルキレン」と呼ばれる。アルキレン基の例としては、限定されないが、メチレン、エチレン、プロピレン(すべての異性型を含む)、n−プロピレン、イソプロピレン、ブチレン(すべての異性型を含む)、n−ブチレン、イソブチレン、t−ブチレン、ペンチレン(すべての異性型を含む)、およびヘキシレン(すべての異性型を含む)が挙げられる。例えば、C1−6アルキレンは、1〜6の炭素原子の直鎖の飽和した二価炭化水素ラジカル、または3〜6の炭素原子の分枝鎖の飽和した二価炭化水素ラジカルを指す。
「ヘテロアルキレン」との用語は、炭化水素鎖中のO、S、およびNから各々独立して選択された1つ以上のヘテロ原子を含む、直鎖または分枝鎖の飽和した二価炭化水素ラジカルを指す。例えば、C1−6ヘテロアルキレンは、1〜6の炭素原子の直鎖の飽和した二価の炭化水素ラジカル、あるいは3〜6の炭素原子の分枝鎖の飽和した二価の炭化水素ラジカルを指す。ある実施形態では、ヘテロアルキレンは、1〜20(C1−20)、1〜15(C1−15)、1〜10(C1−10)、または1〜6(C1−6)の炭素原子を有する直鎖の飽和した二価の炭化水素ラジカル、あるいは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜6(C3−6)の炭素原子の分枝鎖の飽和した二価の炭化水素ラジカルである。本明細書で使用されるように、直鎖のC1−6と分枝鎖のC3−6ヘテロアルキレン基も「低級ヘテロアルキレン」と呼ばれる。ヘテロアルキレン基の例としては、限定されないが、−CHO−、−CHOCH−、−CHCHO−、−CHNH−、−CHNHCH−、−CHCHNH−、−CHS−、−CHSCH−、および、−CHCHS−を含む。特定の実施形態では、ヘテロアルキレンも本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されることがある。
「アルケニル」との用語は、直鎖または分枝鎖の一価炭化水素ラジカルを指し、これは、1つ以上の、ある実施形態では、1、2、3、4、または5の、別の実施形態では、1つの炭素炭素二重結合を含む。アルケニルは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されてもよい。「アルケニル」との用語は、当業者によって理解されるように、「シス」および「トランス」配置、または、代替的に「Z」および「E」配置を有するラジカルも包含する。本明細書で使用されるように、「アルケニル」との用語は、別段の定めがない限り直鎖または分枝鎖のアルケニルを包含する。例えば、C2−6アルケニルは、2〜6の炭素原子の直鎖の非飽和の一価炭化水素ラジカル、または3〜6の炭素原子の分枝鎖の非飽和の一価炭化水素ラジカルを指す。特定の実施形態では、アルケニルは、2〜20(C2−20)、2〜15(C2−15)、2〜10(C2−10)、または2〜6(C2−6)の炭素原子の直鎖の一価の炭化水素ラジカル、あるいは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜6(C3−6)の炭素原子の分枝鎖の一価炭化水素ラジカルである。アルケニル基の例としては、限定されないが、エテニル、プロペン−1−イル、プロペン−2−イル、アリル、ブテニル、および4−メチルブテニルが挙げられる。
「アルケニレン」との用語は直鎖または分枝鎖の二価炭化水素ラジカルを指し、これは、1つ以上の、ある実施形態では、1、2、3、4、または5の、別の実施形態では、1つの炭素炭素二重結合を含む。アルケニレンは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されてもよい。同様に、「アルケニレン」との用語は、「シス」および「トランス」配置、あるいは、代替的に「E」および「Z」配置を有するラジカルを包含する。本明細書で使用されるように、「アルケニレン」との用語は、別段の定めがない限り直鎖または分枝鎖のアルケニレンを包含する。例えば、C2−6アルケニレンは、2〜6の炭素原子の直鎖の非飽和の二価炭化水素ラジカル、または3〜6の炭素原子の分枝鎖の非飽和の二価炭化水素ラジカルを指す。特定の実施形態では、アルケニレンは、2〜20(C2−20)、2〜15(C2−15)、2〜10(C2−10)、または2〜6(C2−6)の炭素原子の直鎖の二価炭化水素ラジカル、あるいは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜6(C3−6)の炭素原子の分枝鎖の二価炭化水素ラジカルである。アルケニレン基の例としては、限定されないが、エテニレン、アリレン、プロペニレン、ブテニレン、および4−メチルブテニレンが挙げられる。
「ヘテロアルケニレン」との用語は、直鎖または分枝鎖の二価炭化水素ラジカルを指し、これは、1つ以上の、ある実施形態では、1、2、3、4、または5の、別の実施形態では、1つの炭素炭素二重結合を含み、および、これは、炭化水素鎖中のO、S、およびNから各々独立して選択された1つ以上のヘテロ原子を含有する。ヘテロアルケニレンは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されてもよい。「ヘテロアルケニレン」との用語は、当業者によって理解されるように、「シス」または「トランス」配置あるいはその混合物、もしくは、代替的に「Z」および「E」配置あるいはその混合物を有するラジカルも包含する。例えば、C2−6ヘテロアルケニレンは、2〜6の炭素原子の直鎖の非飽和の二価炭化水素ラジカル、または3〜6の炭素原子の分枝鎖の非飽和の二価炭化水素ラジカルを指す。特定の実施形態では、ヘテロアルケニレンは、2〜20(C2−20)、2〜15(C2−15)、2〜10(C2−10)、または2〜6(C2−6)の炭素原子の直鎖の二価の炭化水素ラジカル、あるいは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜6(C3−6)の炭素原子の分枝鎖の二価の炭化水素ラジカルである。ヘテロアルケニレン基の例としては、限定されないが、−CH=CHO−、−CH=CHOCH−、−CH=CHCHO−、−CH=CHS−、−CH=CHSCH−、−CH=CHCHS−、または−CH=CHCHNH−が挙げられる。
「アルキニル」との用語は直鎖または分枝鎖の一価炭化水素ラジカルを指し、これは、1つ以上の、ある実施形態では、1、2、3、4、または5の、別の実施形態では、1つの炭素炭素三重結合を含む。アルキニルは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されてもよい。「アルキニル」との用語は、別段の定めのない限り、直鎖および分枝鎖のアルキニルも包含する。特定の実施形態では、アルキニルは、2〜20(C2−20)、2〜15(C2−15)、2〜10(C2−10)、または2〜6(C2−6)の炭素原子の直鎖の一価炭化水素ラジカル、あるいは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜6(C3−6)の炭素原子の分枝鎖の一価炭化水素ラジカルである。アルキニル基の例としては、限定されないが、エチニル(−C≡CH)およびプロパルギル(−CHC≡CH)が挙げられる。例えば、C2−6アルキニルは、2〜6の炭素原子の直鎖の非飽和の一価炭化水素ラジカル、または3〜6の炭素原子の分枝鎖の非飽和の一価炭化水素ラジカルを指す。
「シクロアルキル」との用語は、環状の飽和した架橋したおよび/または架橋していない一価炭化水素ラジカルを指し、これは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されてもよい。特定の実施形態では、シクロアルキルは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜7(C3−7)の炭素原子を有する。シクロアルキル基の例としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、デカリニル、およびアダマンチルが挙げられる。
「シクロアルケニル」との用語は、環状の非飽和の非芳香族の架橋したおよび/または架橋していない一価炭化水素ラジカルを指し、これは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されてもよい。特定の実施形態では、シクロアルケニルは、3〜20(C3−20)、3〜15(C3−15)、3〜10(C3−10)、または3〜7(C3−7)の炭素原子を有する。シクロアルキル基の例としては、限定されないが、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、またはシクロヘプテニルが挙げられる。
「アリール」との用語は、単環式の芳香族基および/または多環式の一価の芳香族基を指し、これは少なくとも1つの芳香族炭化水素環を含有している。特定の実施形態では、アリールは、6〜20(C6−20)、6〜15(C6−15)、あるいは6〜10(C6−10)の環原子を有する。アリール基の例としては、限定されないが、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、アントリル、フェナントリル、ピレニル、ビフェニル、およびテルフェニルが挙げられる。アリールとは、二環式または三環式の炭素環も指し、環のうちの1つは芳香族であり、環の他のものは飽和され、部分的に未飽和であり、または、芳香族、例えば、ジヒドロナフチル、インデニル、インダニル、あるいはテトラヒドロナフチル(テトラリニル)であり得る。特定の実施形態では、アリールは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されることがある。
「アラルキル」および「アリールアルキル」との用語は、1つ以上のアリール基で置換された一価アルキル基を指す。特定の実施形態では、アラルキルは、7〜30(C7−30)、7〜20(C7−20)、または7〜16(C7−16)の炭素原子を有する。アラルキル基の例としては、限定されないが、ベンジル、2−フェニルエチル、および3−フェニルプロピルが挙げられる。特定の実施形態では、アラルキルは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換される。
「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの芳香環を含む、一価単環式芳香族基または一価多環式芳香族基を指し、ここで、少なくとも1つの芳香環は、環の中にO、S、N、およびPから独立して選択された1つ以上のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基はその芳香族環を介して分子の残りに結合する。ヘテロアリール基の環はそれぞれ、1つまたは2つのO原子、1つまたは2つのS原子、1つ〜4つのN原子、および/あるいは、1つまたは2つのP原子を含み得、ただし、各環中のヘテロ原子の合計数は4以下であり、各環は少なくとも1つの炭素原子を含有するとする。特定の実施形態では、ヘテロアリールは、5〜20、5〜15、または5〜10の環原子を有する。単環式のヘテロアリール基の例としては、限定されないが、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、および、トリアゾリルが挙げられる。二環式ヘテロアリール基の例としては、限定されないが、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フロピリジル(furopyridyl)、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドリジニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、チアジアゾロピリミジル、およびチエノピリジルが挙げられる。三環式ヘテロアリール基の例としては、限定されないが、アクリジニル、ベンズインドリル、カルバゾイル、ジベンゾフラニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナントリジニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、およびキサンテニルが挙げられる。特定の実施形態では、ヘテロアリールも本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されることがある。
「ヘテロシクリル」および「複素環式」という用語は、少なくとも1つの非芳香族環を含む、一価単環式非芳香環系または一価多環式芳香環系を指し、非芳香環原子の1つ以上は、O、S、N、およびPから独立して選択されたヘテロ原子であり;残りの環原子は炭素原子である。特定の実施形態では、ヘテロシクリルまたは複素環基は、3〜20、3〜15、3〜10、3〜8、4〜7、または5〜6の環原子を有する。ヘテロシクリル基はその非芳香族環を介して分子の残りに結合する。特定の実施形態では、ヘテロシクリルは単環式、二環式、三環式、または四環式の環系であり、これは、スピロであり、縮合され得、または架橋され得、ここで、窒素または硫黄の原子は随意に酸化されることもあり、窒素原子は随意に四級化されることもあり、複数の環は部分的にまたは完全に飽和されることもあれば、芳香族であることもある。ヘテロシクリルは、安定した化合物の生成をもたらす任意のヘテロ原子あるいは炭素原子で主要な構造に結合されることもある。そのような複素環基の例としては、限定されないが、アゼピニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラノニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ベンゾテトラヒドロフラニル、ベンゾテトラヒドロチエニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾオキサジニル、β−カルボリニル、クロマニル、クロモニル、シンノリニル、クマリニル、デカヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンズイソチアジニル、ジヒドロベンズイソキサジニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジオキソラニル、1,4−ジチアニル、フラノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、インドリニル、イソベンゾテトラヒドロフラニル、イソベンゾテトラヒドラチエニル、イソクロマニル、イソクマリニル、イソインドリニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、4−ピペリドニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロキノリニル、および、1,3,5−トリチアニルが挙げられる。特定の実施形態では、ヘテロシクリルは本明細書に記載されるような1つ以上の置換基Qで随意に置換されることもある。
「ハロゲン」、「ハロゲン化物」、および「ハロ」との用語は、フッ素、塩素、臭素、および/またはヨウ素を指す。
「随意に置換される」との用語は、基あるいは置換基、例えば、アルキル、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニル、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−C1−6アルキル、およびヘテロシクリル基が1つ以上の置換基Qで置換され得ることを意味することを目的とし、この各々は独立して以下から選択される:(a)オキソ(=O)、ハロ、シアノ(−CN)、およびニトロ(−NO);(b)各々が1以上、1つの実施形態では、1、2、3、4、または5つの置換基Qでさらに随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル;ならびに、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR,−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−P(O)R、−P(O)(OR)R、−P(O)(OR)(OR)、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、および、−S(O)NR、ここで、各R、R、R、およびRは独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、ここで、これらは各々、1以上、1つの実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;あるいは、(iii)RとRはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロアリールあるいはヘテロシクリルを形成し、これらは、1つ以上の、ある実施形態では、1、2、3、または4の置換基Qで随意に置換される。本明細書で使用されるように、別段の定めのない限り、置換することができる基はすべて「随意に置換される」。
1つの実施形態において、各置換基Qは以下からなる群から独立して選択される:(a)オキソ、シアノ、ハロ、およびニトロ;および、(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、および、ヘテロシクリル;ならびに、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−P(O)R、−P(O)(OR)R、−P(O)(OR)(OR)、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、および、−S(O)NR;ここで、各R、R、R、およびRは独立して、(i)水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;あるいは、(ii)RとRはそれらが結合しているN原子と一体となって、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成する。
特定の実施形態において、「光学的に活性な」および「鏡像異性的に活性な」とは、約50%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、約91%以上、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、約99%以上、約99.5%以上、または約99.8%以上の鏡像体過剰率を有する、分子の集合物を指す。特定の実施形態では、化合物は、問題のラセミ化合物の全重量に基づいて、所望のエナンチオマーの約95%以上、および、さほど好ましくないエナンチオマーの約5%以下を含む。
光学的に活性な化合物を記載する際、接頭辞RとSは、そのキラル中心周りの分子の絶対配置を表示するために使用される。(+)と(−)は化合物の旋光度、すなわち、偏光面が光学的に活性な化合物によって回転する方向を表示するために使用される。(−)接頭辞は、化合物が左旋性であること、すなわち、化合物は偏光面を左にまたは左回りに回転させることを示す。(+)接頭辞は、化合物が右旋性であること、すなわち、化合物は偏光面を右にまたは右回りに回転させることを示す。しかしながら、旋光度の記号(+)と(−)は、分子に絶対配置RとSには関連しない。
「そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ」との句は、「本明細書で参照される化合物のエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;または、本明細書で参照される化合物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;または、本明細書で参照される化合物のエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ」との句と同じ意味を有する。
「溶媒和物」との用語は、溶質、例えば、本明細書で提供される化合物の1つ以上の分子、および、化学量論的または非化学量論的な量で存在する溶媒の1つ以上の分子によって形成された複合体または凝集体を指す。適切な溶媒としては、限定されないが、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、および酢酸が挙げられる。特定の実施形態において、溶媒は薬学的に許容可能である。一実施形態では、複合体または凝集体は結晶形態である。別の実施形態では、複合体または凝集体は非結晶形態である。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。水和物の例としては、限定されないが、半水化物、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、および五水和物が挙げられる。
「耐性を有する」、「再発性」、または「難治性」との用語は、処置に対して減少した応答性(例えば、試みられた処置の形態に癌が応答しないポイント)を有する癌を指す。癌は処置の最初には耐性を有することがあり得るか、または、処置中に耐性を有するようになることがある。「難治性」との用語は、処置(例えば、化学療法剤、生物学的製剤、および/または放射線治療)が効果がないと分かっている癌を指すことがある。難治性癌腫瘍は縮むことがあるが、処置が効果的であると判断される程度までは縮まないこともある。しかしながら、典型的には、腫瘍は処置の前と同じサイズのままであるか(安定した疾患)、または、それは成長する(進行性の疾患)。
「応答性」または処置に「応答する」こと、およびこの用語の他の形態は、本明細書で使用されるように、治療薬、例えば、PI3K阻害剤を、単独で、あるいは、組み合わせて、例えば、単独療法または併用療法で用いる処置に対する被験体の反応を指す。治療、例えば、PI3K阻害剤を単独あるいは組み合わせて用いる処置に対する応答性は、例えば、Hallek,M.et al.(2008)Blood 111 (12):5446−5456に記載される(CLLのための)IWCLL 2008;例えば、Cheson,B.D.et al.Journal of Clinical Oncology, 32(27):3059−3067に記載されるルガーノ分類(Lugano Classification)などの1以上の臨床基準を用いて、治療に対する被験体の反応を比較することによって評価可能である。応答性のさらなる分類が提供される。これらの基準は、癌患者が処置中に、いつ改善する(「応答する」)か、同じままである(「安定している」)か、悪化する(「進行」)か、を定義する規則書のセットを提供する。
例えば、CLLを抱える被験体は、完全寛解(CR)または部分寛解(PR)にあると判定され得る。例えば、IWCLL 2008に従って、被験体は、治療の完了後に評価された以下の基準の少なくともすべてが満たされている場合に、CRであるとみなされる:(i)4×10/L(4000μi)を下回る(血液と様々な数によって評価された)末梢血リンパ球;(ii)身体検査によって肝腫も脾腫はない。(iii)全身症状が存在しない;および、(iv)Hallek, M. et alで説明される値を上回る血球数(例えば、好中球、血小板、ヘモグロビン)。CLLのための部分寛解(PR)は、以下の1つを含むものとして、IWCLL 2008に従って定義される:(i)治療前の値から50%以上の血液リンパ球の数の減少;(ii)CTスキャンまたは触診によって検出されるリンパ節症の減少;あるいは、(iii)CTスキャンまたは触診によって検出される50%以上の脾臓あるいは肝臓の前処置拡大の減少;および、Hallek,M.et alで説明される値に従った血球数(例えば、好中球、血小板、ヘモグロビン)。他の実施形態では、CLLを抱える被験体は、進行性の疾患(PD)あるいは安定した疾患(SD)を抱えると判断される。例えば、IWCLL 2008に従って、被験体は、以下の基準の少なくとも1つが満たされる場合、治療中あるいは治療後にPDにあるとみなされる:(i)リンパ節症の進行;(ii)50%以上の脾臓あるいは肝臓の前処置拡大の減少、あるいはより多くの物の前処置拡大の増大、あるいは肝腫または脾腫のデノボ出現;(iii)1マイクロリットル当たり少なくとも5000のBリンパ球を有する50%以上の血液リンパ球の数の増加;(iv)より侵襲的な組織構造へのトランスフォーメーション(例えば、リヒター症候群);あるいは(v)CLLに起因する血球減少(好中球減少症、貧血症、あるいは血小板減少症)の発症。CLLのための安定した疾患(SD)は、CRまたはPRを達成せず、かつ、進行性の疾患を示さなかった患者として、IWCLL 2008に従って定義される。
例えば、いくつかの実施形態では、IWCLLに従った疾患進行の基準の少なくとも1つが、例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上遅延しているか、減少している場合、CLLを抱える被験体は、PI3K阻害剤を単独で、または組み合わせて用いる処置に応答する。別の例では、いかなる処置も施されない場合に、被験体が平均余命延長を経験する場合、例えば、予測された平均余命を約5%、10%、20%、30%、40%、50%以上超えて延びた場合に、被験体は、PI3K阻害剤を単独で、または組み合わせて用いる処置に応答する。別の例では、被験体が以下の1つ以上を有する場合、被験体は、PI3K阻害剤を単独で、または組み合わせて用いる処置に応答する:例えば、Hallek,M.et alに記載されるような、増加した無進行生存、全生存期間、または増加した無増悪期間(TTP)。
PI3K阻害剤
本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、CDK阻害剤と組み合わせて本明細書に記載されるPI3K阻害剤を含む医薬組成物、またはその医薬組成物を使用するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、PI3K阻害剤は、PI3Kδ阻害剤である。
いくつかの実施形態では、PI3K阻害剤は、構造式(I):
Figure 2021534114
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを有し;
式中、
X、Y、およびZは、X、Y、およびZの少なくとも2つが窒素原子であるという条件で、それぞれ独立してNまたはCRであり;Rは水素またはC1−6アルキルであり;
とRはそれぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、またはニトロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;ここで、R1a、R1b、R1c、およびR1dはそれぞれ独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;あるいは、(iii)R1bとR1cはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し;
とRはそれぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであるか;あるいは、RとRは一体となって連結して、単結合、C1−6アルキレン、C1−6ヘテロアルキレン、C2−6アルケニレン、またはC2−6ヘテロアルケニレンを形成し;
5aは、(a)水素またはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;
5bは、(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、あるいはヘテロシクリル;または、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、あるいは−S(O)NR1b1cであり;
5cは、−(CR5f5g−(C6−14アリール)または−(CR5f5g−ヘテロアリールであり;
5dとR5eはそれぞれ独立して、(a)水素またはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;
5fとR5gはそれぞれ独立して、(a)水素あるいはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c;または−S(O)NR1b1cであり;あるいは、(d)R5fの1つの出現とR5gの1つの出現が同じ炭素原子に結合している時、R5fとR5gはそれらが結合している炭素原子と一体となって、C3−10シクロアルキルまたはヘテロシクリルを形成し;
は、水素、C1−6アルキル、−S−C1−6アルキル、−S(O)−C1−6アルキル、または−SO−C1−6アルキルであり;
mは0または1であり;および、
nは0、1、2、3、または4であり;
ここで、R、R、R、R、R、R、R1a、R1b、R1c、R1d、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5f、およびR5g中の各アルキル、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニル、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換され、ここで、各置換基Qは以下から独立して選択される:(a)オキソ、シアノ、ハロ、およびニトロ;(b)各々がさらに1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル;および、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)2R、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、および−S(O)NRであり、ここで、R、R、Rはそれぞれ独立して(i)水素;(ii)各々がさらに1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(iii)RとRはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し、これは、1、2、3、または4つの置換基Qでさらに随意に置換され;
ここで、各Qは:(a)オキソ、シアノ、ハロ、およびニトロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル;ならびに、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、および−S(O)NRからなる群から選択され;ここで、R、R、R、およびRはそれぞれ独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;あるいは、(iii)RとRはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し;
ここで、互いに隣接している2つの置換基Qは随意に、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルを形成し、それらの各々は1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される。
いくつかの実施形態では、構造式(I)の化合物は、4−(2−(ジフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−6−モルホリノ−N−(2−フェニル−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1,3,5−トリアジン−2−アミン、または6−(2−(ジフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−N−(1−(4−((R)−3−(メトキシメチル)モルホリノ)フェニル)エチル)−2−モルホリノピリミジン−4−アミンではない。
式(I)の化合物の一実施形態では、X、Y、およびZは、X、Y、およびZの少なくとも2つが窒素原子であるという条件で、それぞれ独立してNまたはCRであり;ここで、Rは水素またはC1−6アルキルである。式(I)の化合物の別の実施形態では、X、Y、およびZはNである。いくつかの実施形態では、R5bは(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、またはヘテロアリール;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−S(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cである。
いくつかの実施形態において、R5aとR5bはそれぞれ独立して、(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cである。
いくつかの実施形態では、R5aとR5bはそれぞれ、1つ以上のハロで随意に置換されたメチルである。
いくつかの実施形態では、それぞれR5fとR5gは水素である。
構造式(I)の化合物のいくつかの実施形態では:
X、Y、およびZはそれぞれNであり;
とRはそれぞれ水素であり;
とRはそれぞれ水素であり;
5aはC1−6アルキルであり;
5bはC1−6アルキルであり;
5cは−(CH)−フェニルであり、ここで、R5cは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換され;
5dとR5eはそれぞれ水素であり;
はCHFであり;および、
mは0であり;
ここで、各アルキルは、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され、ここで、各置換基Qはそれぞれ独立して、C6−14アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、それらの各々はさらに1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され、ここで、ヘテロアリールは、5〜10の環原子と、O、S、およびNから独立して選択された1つ以上のヘテロ原子とを有し、ならびに、ヘテロシクリルは3〜15の環原子と、O、S、およびNから独立して選択された1つ以上のヘテロ原子とを有し;
ここで、Qはそれぞれ、ハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、および−ORからなる群から独立して選択され、ここで、Rは水素またはC1−6アルキルである。
構造式(I)の化合物のいくつかの実施形態では:
X、Y、およびZはそれぞれNであり;
とRはそれぞれ水素であり;
とRはそれぞれ水素であり;
5aとR5bはそれぞれ、1つ以上ハロで随意に置換されたメチルであり;
5cは−(CH)−フェニルであり、ここで、R5cは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換され;
5dとR5eはそれぞれ水素であり;
はCHFであり;および、
mは0であり;
ここで、各アルキルは、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され、ここで、各置換基Qはそれぞれ独立して、C6−14アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、それらの各々はさらに1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され、ここで、ヘテロアリールは、5〜10の環原子と、O、S、およびNから独立して選択された1つ以上のヘテロ原子とを有し、ならびに、ヘテロシクリルは3〜15の環原子と、O、S、およびNから独立して選択された1つ以上のヘテロ原子とを有し;
ここで、Qはそれぞれ、ハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、および−ORからなる群から独立して選択され、ここで、Rは水素またはC1−6アルキルである。
式(II)の化合物:
Figure 2021534114
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグが本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、R5cは、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC6−14アリールである。いくつかの実施形態では、R5cは、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、R5cは、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたナフチルである。いくつかの実施形態では、R5cは−(CR5f5g−(C6−14アリール)であり、ここで、アリールは1つ以上の置換基Qで随意に置換される。いくつかの実施形態では、R5cは−(CH)−フェニルであり、ここで、フェニルは1つ以上の置換基Qで随意に置換される。いくつかの実施形態では、R5cは−(CH)−ナフチルであり、ここで、ナフチルは1つ以上の置換基Qで随意に置換される。いくつかの実施形態では、R5cは、1つ以上の置換基で随意に置換されたヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R5cは、1つ以上の置換基で随意に置換された単環式のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R5cは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された5員または6員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R5cは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された二環式のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R5cは−(CR5f5g−ヘテロアリールであり、ここで、ヘテロアリールは、1つ以上の置換基Qで随意に置換される。いくつかの実施形態では、R5cは−(CR5f5g−(単環式のヘテロアリール)であり、ここで、ヘテロアリールは1つ以上の置換基Qで随意に置換される。R5cは−(CR5f5g−(5員または6員のヘテロアリール)であり、ここで、ヘテロアリールは1つ以上の置換基Qで随意に置換される。いくつかの実施形態では、R5cは−(CR5f5g−(二環式のヘテロアリール)であり、ここで、ヘテロアリールは1つ以上の置換基Qで随意に置換される。
さらに、式(VII)の化合物:
Figure 2021534114
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグが本明細書で提供され、
式中:
7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eはそれぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、またはニトロ;(b)各々が1つ以上の置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであるか;あるいは、互いに隣接しているR7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち2つは、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルを形成し、各々は1つ以上の置換基Qで随意に置換される。
さらに、式(IX)の化合物:
Figure 2021534114
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグが本明細書で提供され、式中:
7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eはそれぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、あるいは、ニトロ;(b)各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)2R、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、または−S(O)NRであり;あるいは、互いに隣接しているR7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち2つは、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、あるいはヘテロシクリルを形成し、各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される。
いくつかの実施形態では、R7aは、水素、ハロ、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキル、または−OR1aである。
いくつかの実施形態では、R7aは水素である。いくつかの実施形態では、R7aは(a)シアノ、ハロ、またはニトロ;(b)各々が1つ以上の置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cである。いくつかの実施形態では、R7aは(i)ハロ;(ii)各々が1つ以上の置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(iii)−OR1aまたは−NR1b1cである。
いくつかの実施形態では、R7bは、水素、ハロ、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキル、または−OR1aである。いくつかの実施形態では、R7bは水素である。
いくつかの実施形態では、R7cは、水素、ハロ、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキル、または−OR1aである。いくつかの実施形態では、R7cは、水素、ハロ、または−OR1aである。いくつかの実施形態では、R7cはクロロである。いくつかの実施形態では、R7cは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された−O−C1−6アルキルである。いくつかの実施形態では、R7dは、水素、ハロ、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキル、または−OR1aである。いくつかの実施形態では、R7dは水素である。
いくつかの実施形態では、R7eは、水素、ハロ、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキル、または−OR1aである。いくつかの実施形態では、R7eは、水素である。いくつかの実施形態では、互いに隣接しているR7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち2つは、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルを形成し、各々が1つ以上の置換基Qで随意に置換される。いくつかの実施形態では、R7aとR7bはそれらが結合している炭素原子と一体となってC6−14アリールを形成し、これは1以上の置換基Qで随意に置換される。
いくつかの実施形態では、R5aは水素である。いくつかの実施形態では、R5aは、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アリールである。いくつかの実施形態では、R5aは水素、メチル、またはエチルである。
いくつかの実施形態では、R5bは、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルである。いくつかの実施形態では、R5bは、メチル、エチル、またはプロピルである。いくつかの実施形態では、R5bは−C(O)OR1aである。いくつかの実施形態では、R5bは−C(O)O−C1−6アルキルである。いくつかの実施形態では、R5bは−C(O)OCHである。
さらに、式(X)の化合物:
Figure 2021534114
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグが本明細書で提供される。
式(XI)の化合物:
Figure 2021534114
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグが本明細書で提供され、式中;
7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eはそれぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、あるいは、ニトロ;(b)各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)2R、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、または−S(O)NRであり;あるいは、互いに隣接しているR7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち2つはC3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、あるいはヘテロシクリルを形成し、各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される。
ある実施形態では、R5aとR5bはそれぞれ独立して、(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cである。ある実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換され;ある実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換された、C6−14アリール、例えば、フェニルであり;ある実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換された、ヘテロアリール、例えば、5員または6員のヘテロアリールであり;ある実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換された、ヘテロシクリル、例えば、5員または6員のヘテロシクリルであり;ある実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qでそれぞれ随意に置換された、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピペリジニル、あるいはピペラジニルであり;ある実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1つ以上の置換基Qでそれぞれ随意に置換された、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり;ある実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、イミダゾール−1−イル、ピロゾール(pyrozol)−4−イル、1−メチル−ピロゾール−4−イル、2−メチルピロゾール(methylpyrozol)−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イルあるいは4−メチルピペラジン−1−イルであり;および、ある実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−(3−ジメチルアミノプロピル)フェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メチルフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、4−フルオロ−3−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3−モルホリン−4−イルメチルフェニル、イミダゾール−1−イル、ピロゾール−4−イル、1−メチル−ピロゾール−4−イル、2−メチルピロゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−フルオロピリジン−3−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピロリジン−3−イル、1−メチルピロリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、1−エチルピペリジン−4−イル、1−イソプロピルピペリジン−4−イル、1−アセチルピペリジン−4−イル、1−メチルスルホニルピペリジン−4−イル、または4−メチルピペラジン−1−イルである。
ある実施形態では、R7aはC6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;ある実施形態では、R7aは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換された、C6−14アリール、例えば、フェニルであり;ある実施形態では、R7aは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換された、ヘテロアリール、例えば、5員または6員のヘテロアリールであり;ある実施形態では、R7aは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換された、ヘテロシクリル、例えば、5員または6員のヘテロシクリルであり;ある実施形態では、R7aは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qでそれぞれ随意に置換された、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり;ある実施形態では、R7aは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qでそれぞれ随意に置換された、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり;ある実施形態では、R7aは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、イミダゾール−1−イル、ピロゾール−4−イル、1−メチル−ピロゾール−4−イル、2−メチルピロゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、または4−メチルピペラジン−1−イル;および、ある実施形態では、R7aは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−(3−ジメチルアミノプロピル)フェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メチルフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、4−フルオロ−3−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3−モルホリン−4−イルメチルフェニル、イミダゾール−1−イル、ピロゾール−4−イル、1−メチル−ピロゾール−イル、2−メチルピロゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−フルオロピリジン−3−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピロリジン−3−イル、1−メチルピロリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、1−エチルピペリジン−4−イル、1−イソプロピルピペリジン−4−イル、1−アセチルピペリジン−4−イル、1−メチルスルホニルピペリジン−4−イル、または4−メチルピペラジン−1−イルである。
ある実施形態では:
は水素または−OR1aであり、ここで、R1aが、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換された、C1−6アルキルであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
は、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換された、C1−6アルキルであり;R5aとR5bはそれぞれ独立して、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルであり;
5fとR5gはそれぞれ独立して、水素、ハロ、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルであり;あるいは、R5fとR5gはそれらが結合している炭素原子と一体となって、C1−10シクロアルキルまたはヘテロシクリルを形成し、これらの各々が1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換され;
7aは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZは、X、Y、およびZの少なくとも2つがNであるという条件で、それぞれ独立してNまたはCRであり;ここで、Rは、水素、または、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルである。
ある実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
は、1つ以上のハロで随意に置換された、C1−6アルキルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、C1−6アルキルであり;
5fとR5gはそれぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであるか;あるいは、R5fとR5gはそれらが結合している炭素原子と一体となって、C1−10シクロアルキルを形成し;
7aは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NあるいはCHである。
ある実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
はジフルオロメチルであり;
5aとR5bはメチルであり;
5fとR5gは水素であるか;あるいは、R5fとR5gはそれらが結合している炭素原子と一体となって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを形成し;
7aは、C6−14アリール、単環式のヘテロアリール、または単環式のヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NまたはCHである。
ある実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
はジフルオロメチルであり;
5aとR5bはメチルであり;
5fとR5gは水素であるか;あるいは、R5fとR5gはそれらが結合している炭素原子と一体となって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを形成し;
7aは、フェニル、5員または6員のヘテロアリール、あるいは5員または6員のヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NまたはCHである。
ある実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
はジフルオロメチルであり;
5aとR5bはメチルであり;
5fとR5gは水素であるか;あるいは、R5fとR5gはそれらが結合している炭素原子と一体となって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを形成し;
7aは、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NまたはCHである。
ある実施形態では、R7aは、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、それらの各々が1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換される。
式(XVI)の化合物:
Figure 2021534114
またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグが本明細書で提供される。
いくつかの実施形態では、R5aは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、C1−6アリールである。いくつかの実施形態では、R5aはメチルである。
いくつかの実施形態では、R5bは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、C1−6アルキルである。いくつかの実施形態では、R5bはメチルである。
いくつかの実施形態では、R5aとR5bはメチルである。
いくつかの実施形態では、R7aは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルがそれぞれ、1つ以上の置換基Qで随意に置換される。いくつかの実施形態では、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、R7aはC6−14アリールである。いくつかの実施形態では、R7aは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、フェニルである。いくつかの実施形態では、R7aは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−(3−ジメチルアミノプロピル)フェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メチルフェニル、3−メトキシフェニル、4−フロロフェニル(florophenyl)、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、4−フルオロ−3−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、または3−モルホリン−4−イルメチルフェニルである。いくつかの実施形態では、R7aは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R7aは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、単環式のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R7aは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、5員または6員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R7aは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、またはピリミジニルである。いくつかの実施形態では、R7aは、イミダゾール−1−イル、ピロゾール−4−イル、1−メチル−ピロゾール−4−イル、2−メチルピロゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−フルオロピリジン−3−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、ピリミジン−5−イルである。いくつかの実施形態では、R7aは、1つ以上の置換基で随意に置換された、ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、R7aは、1つ以上の置換基で随意に置換された、ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、R7aは、各々が1つ以上の置換基Qで随意に置換された、5員または6員のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、R7aは、各々が1つ以上の置換基Qで随意に置換された、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルである。いくつかの実施形態では、R7aは、ピロリジン−3−イル、1−メチルピロリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、1−エチルピペリジン−4−イル、1−イソプロピルピペリジン−4−イル、1−アセチルピペリジン−4−イル、1−メチルスルホニルピペリジン−4−イル、または4−メチルピペラジン−1−イルである。
いくつかの実施形態では、R7bは、水素、ハロ、または、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルである。いくつかの実施形態では、R7bは水素である。
いくつかの実施形態では、R7cは、水素、ハロ、または、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルである。いくつかの実施形態では、R7cは水素である。
いくつかの実施形態では、R7dは、水素、ハロ、または、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルである。いくつかの実施形態では、R7dは水素である。
いくつかの実施形態では、R7eは、水素、ハロ、または、1つ以上の置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルである。いくつかの実施形態では、R7eは、水素である。
いくつかの実施形態では、R7aは、各々が1つ以上の置換基Qで随意に置換された、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;ならびに、R7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素である。
式(XVI)の化合物の一実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eの残り、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物の他の実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、C6−14アリールであり;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eの残り、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換される、ヘテロアリールであり;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eの残り、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換される、ヘテロシクリルであり;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eの残り、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換される、5員−6員のヘテロシクリルであり;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eの残り、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、各々が1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換された、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eの残り、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−(3−ジメチルアミノプロピル)フェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メチルフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、4−フルオロ−3−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3−モルホリン−4−イルメチルフェニル、イミダゾール−1−イル、ピロゾール−4−イル、1−メチル−ピロゾール−イル、2−メチルピロゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−フルオロピリジン−3−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピロリジン−3−イル、1−メチルピロリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、1−エチルピペリジン−4−イル、1−イソプロピルピペリジン−4−イル、1−アセチルピペリジン−4−イル、1−メチルスルホニルピペリジン−4−イル、または4−メチルピペラジン−1−イルである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうち1つは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、イミダゾール−1−イル、ピロゾール−4−イル、1−メチル−ピロゾール−4−イル、2−メチルピロゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、または4−メチルピペラジン−1−イルであり;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eの残り、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物の一実施形態では、R7aは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7b、R7c、R7d、R7e、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7aは、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、ヘテロアリールであり;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7b、R7c、R7d、R7e、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7aは、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、5員−6員のヘテロシクリルであり;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7b、R7c、R7d、R7e、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7aは、各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルである。ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7b、R7c、R7d、R7e、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7aは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−(3−ジメチルアミノプロピル)フェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メチルフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、4−フルオロ−3−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3−モルホリン−4−イルメチルフェニル、イミダゾール−1−イル、ピロゾール−4−イル、1−メチル−ピロゾール−4−イル、2−メチルピロゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−フルオロピリジン−3−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピロリジン−3−イル、1−メチルピロリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、1−エチルピペリジン−4−イル、1−イソプロピルピペリジン−4−イル、1−アセチルピペリジン−4−イル、1−メチルスルホニルピペリジン−4−イル、または4−メチルピペラジン−1−イルである。
式(XVI)の化合物のさらに他の実施形態では、R7aは、フェニル、2−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、イミダゾール−1−イル、ピロゾール−4−イル、1−メチル−ピロゾール−4−イル、2−メチルピロゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、2−メチルピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、または4−メチルピペラジン−1−イル;ならびに、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R7b、R7c、R7d、R7e、X、Y、およびZはそれぞれ、本明細書に定義されるとおりである。
式(XVI)の化合物の一実施形態では、
は水素または−OR1aであり、ここで、R1aが、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
は、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換された、C1−6アルキルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルであり;
7aは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1つ以上の置換基Qで随意に置換され;ならびに、
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素である。
式(XVI)の化合物の一実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
は、1つ以上のハロで随意に置換された、C1−6アルキルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、C1−6アルキルであり;
7aは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;ならびに、
7b、R7c、R7d、およびR7eは水素である。
式(XVI)の化合物の一実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
はジフルオロメチルであり;
5aとR5bはメチルであり;
7aは、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、それらの各々が1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換され;ならびに、
7b、R7c、R7d、およびR7eは水素である。
式(XVI)の化合物の一実施形態では、R5aとR5bはそれぞれ独立して、(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;ならびに、R、R、R、R、R、R7a、R7b、R7c、R7d、R7e、R1a、R1b、R1c、およびR1dは、本明細書の他の部分で定義される。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では:
1aは水素または−OR1aであり、ここで、R1aが、1、2、3、4、あるいは5つの置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
は、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換された、C1−6アルキルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、水素、または、1、2、3、4、あるいは5つの置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルであり;
7aは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZは、X、Y、およびZの少なくとも2つがNであるという条件で、それぞれ独立してNまたはCRであり;
は水素、または、1、2、3、あるいは4つの置換基Qで随意に置換されたC1−6アルキルである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
は、1つ以上のハロで随意に置換された、C1−6アルキルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、水素あるいはC1−6アルキルであり;
7aは、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NまたはCHである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
はジフルオロメチルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
7aは、C6−14アリール、単環式のヘテロアリール、または単環式のヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NまたはCHである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
はジフルオロメチルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
7aは、フェニル、5員または6員のヘテロアリール、あるいは5員または6員のヘテロシクリルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NまたはCHである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
はジフルオロメチルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
7aは、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NまたはCHである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では:
は水素またはメトキシであり;
は水素であり;
とRは水素であり;
はジフルオロメチルであり;
5aとR5bはそれぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
7aは、フェニル、イミダゾリル、ピロゾリル、ピリジニル、ピペリジニル、またはピペラジニルであり、それらの各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
7b、R7c、R7d、およびR7eは、水素であり;ならびに、
X、Y、およびZはそれぞれ独立して、NまたはCHである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは水素である。本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは−OR1aである。本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは−O−C1−6アルキルである。本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rはメトキシである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは水素である。本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは−NR1b1cである。本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rはアミノである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは水素である。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは水素である。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは、1つ以上の置換基Qで随意に置換された、C1−6アルキルである。
本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rは、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである。本明細書で提供される式のいずれかの一実施形態では、Rはジフルオロメチルである。
本明細書で提供される式、例えば、式(I)、(II)、(VII)、(IX)、(X)、(XI)、(XVI)中の基または変数、R、R、R、R、R、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5f、R5g、R7a、R7b、R7c、R7d、R7e、m、n、Y、およびZは、本明細書に記載された実施形態でさらに定義される。そのような基および/または変数に関して本明細書で提供される実施形態のすべての組み合わせは、本開示の範囲内である。
ある実施形態では、mは0である。ある実施形態では、mは1である。
ある実施形態では、nは0である。ある実施形態では、nは1である。ある実施形態では、nは2である。ある実施形態では、nは3である。ある実施形態では、nは4である。ある実施形態では、nは0、1、または2である。ある実施形態では、nは0、1、2、または3である。ある実施形態では、nは1、2、または3である。ある実施形態では、nは1または2である。
ある実施形態では、mは0であり、nは0、1、2、または3である。ある実施形態では、mは0であり、nは0、1、または2である。ある実施形態では、mは0であり、nは0または1である。ある実施形態では、mは0であり、nは0である。ある実施形態では、mは0であり、nは1である。ある実施形態では、mは1であり、nは0、1、2、または3である。ある実施形態では、mは1であり、nは0、1、または2である。ある実施形態では、mは1であり、nは0または1である。ある実施形態では、mは1であり、nは0である。ある実施形態では、mは1であり、nは1である。
ある実施形態では、mは0であり、nは1であり、R5aとR5bはそれぞれメチルである。
ある実施形態では、XはNである。ある実施形態では、XはCRであり、ここで、Rは本明細書で定義される通りである。ある実施形態では、XはCHである。
ある実施形態では、YはNである。ある実施形態では、YはCRであり、ここで、Rは本明細書で定義される通りである。ある実施形態では、YはCHである。
ある実施形態では、ZはNである。ある実施形態では、ZはCRであり、ここで、Rは本明細書で定義される通りである。ある実施形態では、ZはCHである。
ある実施形態では、X、Y、およびZはNである。ある実施形態では、XとYはNであり、ZはCHである。ある実施形態では、XとZはNであり、YはCHである。ある実施形態では、YとZはNであり、XはCHである。
ある実施形態では、本明細書で提供される化合物は、4−(2−(ジフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−6−モルホリノ−N−(2−フェニル−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1,3,5−トリアジン−2−アミンではない。ある実施形態では、本明細書で提供される化合物は、6−(2−(ジフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−N−(1−(4−((R)−3−(メトキシメチル)モルホリノ)フェニル)エチル)−2−モルホリノピリミジン−4−アミンではない。
ある実施形態では、X、Y、およびZがNであり、かつR5aが水素である場合、R5bはヘテロシクリルではない。ある実施形態では、X、Y、およびZがNであり、かつR5aが水素である場合、R5bは5員のヘテロシクリルではない。ある実施形態では、X、Y、およびZがNであり、かつR5aが水素である場合、R5bはピロリジニルではない。ある実施形態では、X、Y、およびZがNであり、かつR5aが水素である場合、R5bはピロリジン−1−イルではない。
ある実施形態では、XとZがNであり、YがCHであり、およびR5aが水素である場合、R5bはモルホリノで置換されたフェニルである。ある実施形態では、XとZがNであり、YがCHであり、およびR5aが水素である場合、R5bは4−((R)−3−(メトキシメチル)モルホリノ)フェニルではない。
一実施形態において、以下から選択される化合物が提供される:
Figure 2021534114
Figure 2021534114
Figure 2021534114
Figure 2021534114
Figure 2021534114
Figure 2021534114
Figure 2021534114
一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A35、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A36、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A68、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A70、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A37、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A38、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A41、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A42、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A43、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A44、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A62、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A63、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A64、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A65、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A66、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。一実施形態では、PI3K阻害剤は、化合物A67、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。
本明細書で提供される式、例えば、式(I)、(II)、(VII)、(IX)、(X)、(XI)、(XVI)のいずれかの化合物の合成は、米国特許9,056,852 B2に記載され、この文献は、そのような開示のために参照により組み込まれる。
CDK阻害剤
本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、CDK阻害剤と組み合わせて本明細書に記載されるPI3K阻害剤を含む医薬組成物、または上記医薬組成物を使用するための方法を記載している。
任意の適切なCDK阻害剤が、本明細書に記載されるPI3K阻害剤と組み合わせて使用されてもよい。いくつかの実施形態では、CDK阻害剤は、ボルシクリブ(voruciclib)またはその薬学的に許容可能な塩である。
いくつかの実施形態では、CDK阻害剤は、式(II)の化合物:
Figure 2021534114
あるいは、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、または同位体変異体;あるいは、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。Rは、フェニル、複素環、またはヘテロアリールであり、ここで、R中のフェニル、複素環、またはヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、C−Cアルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキレンヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NR1112、−S(O)NR1112、シクロアルキル、−NR1112、および−SR13から独立して選択される1、2、あるいは3つの置換基で随意に置換される。RとRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、または−OR15である。R10はC−C−アルキレンヒドロキシルである。R11とR12はそれぞれ独立して、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、またはアリールであり;あるいは、R11とR12はそれらが結合している窒素原子と一体となって、追加のヘテロ原子を含み得る5員環または6員環を形成する場合がある。R13は、水素、C−C−アルキル、アリール、または−SR14である。R14は、C−C−アルキルまたはアリールである。R15は、置換または非置換のC−C10−アルキル、C−C−アルカノイル;置換または非置換のアロイルである。R16は、水素またはC−C−アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、C−C−アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキレンヒドロキシル、−C(O)NH、−CONR1112、−S(O)NR1112、シクロアルキル、−NR1112、および−SR13から独立して選択される1、2、または3つの置換基で随意に置換されたフェニルであり;あるいは、R11とR12はそれらが結合している窒素原子と一体となって、追加のヘテロ原子を含み得る5員環または6員環を形成する場合があり;R13は、水素、C−C−アルキル、アリール、または−SR14であり;ならびに、R14は、C−C−アルキルあるいはアリールであり;RとRは独立して、ヒドロキシルまたは−OR15であり;ここで、R15は、RとRについて同じであるか、または異なり、置換または非置換のC−C10−アルキル、C−C−アルカノイル、置換または非置換のアロイルであり;ならびに、R16はC−C−アルキルである。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は式(XA)であり:
Figure 2021534114
あるいは、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、または同位体変異体;あるいは、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。RとRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、または−OR15である。R15は、置換または非置換のC−C10−アルキル、C−C−アルカノイル、置換または非置換のアロイルである。R16は、水素またはC−C−アルキルである。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、化合物I:
Figure 2021534114
あるいは、その同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグである。
使用方法
ある実施形態では、疾患を処置または予防するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、有効な量の式(I)の化合物、または、その同位体変異体、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ、および有効な量のCDK阻害剤を投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、CDK阻害剤は、ボルシクリブまたはその薬学的に許容可能な塩である。
ある実施形態では、疾患を処置または予防するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、有効な量の:式(I)の化合物、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ、および、化学式(II)の化合物、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A35、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A36、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A68、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A70、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A37、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A38、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A41、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A42、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A43、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A44、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A62、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A63、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A64、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A65、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A66、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A67、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、化合物XVII、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
一実施形態では、増殖性疾患を処置または予防するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、有効な量の化学式(I)の化合物、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ、およびCDK阻害剤を被験体に投与する工程を含む。一実施形態では、CDK阻害剤は、ボルシクリブ、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ。
ある実施形態では、増殖性疾患を処置または予防するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、有効な量の:式(I)の化合物、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ、および、化学式(II)の化合物、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A35、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A36、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A68、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A70、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A37、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A38、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A41、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A42、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A43、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A44、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A62、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A63、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A64、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A65、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A66、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A67、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、化合物XVII、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
一実施形態では、癌を処置または予防するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、化学式(I)の化合物、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ、およびCDK阻害剤を被験体に投与する工程を含む。一実施形態では、CDK阻害剤は、ボルシクリブ、またはその同位体変異体;あるいは、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグである。
一実施形態では、癌を処置または予防するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、有効な量の:式(I)の化合物、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ、および、化学式(II)の化合物、またはその同位体変異体;あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを、被験体に投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA35である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA36である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA68である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA70である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA37である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA38である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA41である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA42である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA43である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA44である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA62である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA63である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA64である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA65である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA66である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はA67である。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、化合物I、またはその同位体変異体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
ある実施形態では、増殖性疾患または癌は血液癌または悪性病変である。
ある実施形態では、増殖性疾患または癌は、乳癌、皮膚癌、前立腺癌、頚部癌、子宮癌、卵巣癌、精巣癌、膀胱癌、肺癌、肝臓癌、喉頭癌、口腔癌、大腸と胃腸管(例えば、食道、胃、膵臓)の癌、脳癌、甲状腺癌、血液の癌、およびリンパ系癌である。
ある実施形態では、本明細書で提供される方法で処置可能な癌としては、限定されないが、(1)急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、例えば、骨髄芽球、前骨髄球、骨髄単球性、単球、赤白血病の白血病、および骨髄異形成症候群またはその症状(貧血症、血小板減少症、好中球減少症、二血球減少症、あるいは汎血球減少症)、不応性貧血(RA)、環状鉄芽球性RA(RARS)、芽球増加を伴うRA(RAEB)、移行期RAEB(RAEBT)、前白血病、および慢性骨髄単球性白血病(CMML)を含むが、これらに限定されない白血病、(2)慢性骨髄性(顆粒球)白血病、慢性リンパ性白血病、およびヘアリー細胞白血病を含むが、これらに限定されない慢性白血病;(3)真性赤血球増加症;(4)濾胞性リンパ腫、ホジキン病および非ホジキン病を含むが、これらに限定されないリンパ腫;(5)くすぶり型多発性骨髄腫、非分泌型骨髄腫、骨硬化性骨髄腫、形質細胞性白血病、孤立性形質細胞腫、および髄外形質細胞腫を含むが、これらに限定されない多発性骨髄腫;(6)ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;(7)意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症;(8)良性単クローン性ガンマグロブリン血症;(9)H鎖病;(10)骨肉腫(bone sarcoma)、骨肉腫(osteosarcoma)、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性巨細胞腫、骨線維肉腫、脊索腫、骨膜肉腫、軟部組織肉腫、血管肉腫(angiosarcoma)(血管肉腫(hemangiosarcoma))、線維肉腫、カポジ肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、転移性癌、神経鞘腫、横紋筋肉腫、および滑膜肉腫を含むが、これらに限定されない骨と結合組織の肉腫;(11)神経膠腫、星細胞腫、脳幹神経膠腫、上衣腫、乏突起神経膠腫、非グリア腫瘍、聴神経腫、頭蓋咽頭腫、髄芽腫、髄膜腫、ピネオサイトーマ、松果体芽腫、および原発性脳リンパ腫を含むが、これらに限定されない脳腫瘍;(12)腺癌、小葉(小細胞)癌、分泌管内癌、髄質性乳癌、粘液性乳癌、管状乳癌、乳頭状乳癌、原発性癌、パジェット病、および炎症性乳癌を含むが、これらの限定されない乳癌;(13)褐色細胞腫と副腎皮質細胞腫を含むが、これらに限定されない副腎癌;(14)乳頭癌または濾胞性甲状腺癌、甲状腺髄様癌、および組織非形成性甲状腺癌を含むが、これらに限定されない甲状腺癌;(15)インスリノーマ、ガストリノーマ、グルカゴノーマ、ビポーマ、ソマトスタチンを分泌する腫瘍、およびカルチノイドあるいは島細胞腫を含むが、これらに限定されない膵臓癌;(16)クッシング病、プロラクチン分泌腫瘍、先端巨大症、および尿崩症を含むが、これらに限定されない下垂体癌;(17)虹彩黒色腫と毛様体黒色腫、および、網膜芽細胞腫などの眼の黒色腫を含むが、これらに限定されない眼癌;(18)有棘細胞癌、腺癌、および黒色腫を含むが、これらに限定されない膣癌;(19)扁平上皮癌、黒色腫、腺癌、基底細胞癌、肉腫、およびパジェット病を含むが、これらに限定されない外陰癌;(20)扁平上皮癌および腺癌を含むが、これらに限定されない子宮頚癌;(21)子宮内膜癌と子宮肉腫を含むが、これらに限定されない子宮癌;(22)卵巣上皮癌、境界型腫瘍、胚細胞性腫瘍、および間質性腫瘍を含むが、これらに限定されない卵巣癌;(23)扁平上皮癌、腺癌、腺様嚢胞癌、粘液性類表皮癌、腺扁平上皮癌、肉腫、黒色腫、形質細胞腫、いぼ状癌、および燕麦細胞(小細胞)細胞腫を含むが、これらに限定されない食道癌;(24)腺癌、肉芽腫性(ポリープ状)、潰瘍性、表在拡大型、散在性拡大型、悪性リンパ腫、脂肪肉腫、線維肉腫、および癌肉腫を含むが、これらに限定されない胃癌;(25)結腸癌;(26)直腸癌;(27)肝細胞癌と肝芽腫を含むが、これらに限定されない肝臓癌;(28)腺癌を含むが、これに限定されない胆嚢癌;(29)乳頭状、結節性、および拡散性を含むが、これらに限定されない胆管細胞癌;(30)非小細胞肺癌、扁平上皮癌(類表皮癌)、腺癌、大細胞癌、および小細胞肺癌を含むが、これらに限定されない肺癌;(31)胚腫瘍、精上皮腫、未分化の、古典的(典型的)、精子細胞、非セミノーマ、胎児性癌、奇形腫細胞腫、および絨毛癌(卵黄嚢腫瘍)を含むが、これらに限定されない精巣癌;(32)腺癌、平滑筋肉腫、および横紋筋肉腫を含むが、これらに限定されない前立腺癌;(33)陰茎癌;(34)扁平上皮癌を含むが、これに限定されない口腔癌;(35)基底癌;(36)腺癌、粘液性類表皮癌、および腺様嚢胞癌を含むが、これらに限定されない唾液腺癌;(37)扁平上皮癌およびいぼ状癌を含むが、これらに限定されない咽頭癌;(38)基底細胞癌、扁平上皮癌、および黒色腫、表在拡大型黒色腫、結節性黒色腫、黒子悪性黒色腫、および末端性黒子性黒色腫を含むが、これらに限定されない皮膚癌;(39)腎細胞癌、腺癌、副腎腫、線維肉腫、および移行細胞癌(腎盂および/または腎尿管)を含むが、これらに限定されない腎癌;(40)ウィルムス腫瘍;(41)移行上皮癌、扁平上皮癌、腺癌、および癌肉腫を含むが、これらに限定されない膀胱癌;ならびに、粘液肉腫、骨原性肉腫、内皮肉腫、リンパ管内皮肉腫、中皮腫、滑膜腫、血管芽細胞腫、上皮癌、嚢胞腺癌、気管支原生癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌、および、乳頭状腺癌を含むが、これらに限定されない他の癌(Fishman et al., 1985, Medicine, 2d Ed., J.B. Lippincott Co., Philadelphia and Murphy et al., 1997, Informed Decisions: The Complete Book of Cancer Diagnosis, Treatment, and Recovery, Viking Penguin, Penguin Books U.S.A., Inc., United States of Americaを参照)。
ある実施形態では、本明細書には、有効量の式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグと、有効量のCDK阻害剤との組み合わせにより、患者の血液悪性腫瘍を処置するための方法が提供される。一実施形態では、前記CDK阻害剤は、ボルシクリブ(voruciclib)あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
ある実施形態では、本明細書には、有効量の式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグと、(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグとの組み合わせにより、被験体の血液悪性腫瘍を処置するための方法が提供される。ある実施形態では、前記血液悪性腫瘍は、白血病、リンパ腫、骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、T細胞悪性腫瘍、またはB細胞悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、前記血液悪性腫瘍は、慢性リンパ性白血病、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、または非ホジキンリンパ腫である。いくつかの実施形態では、前記血液学的悪性腫瘍は、慢性リンパ性白血病または非ホジキンリンパ腫である。いくつかの実施形態では、前記血液悪性腫瘍は慢性リンパ球性白血病である。他の実施形態では、前記血液悪性腫瘍は非ホジキンリンパ腫である。いくつかの実施形態では、前記血液悪性腫瘍は濾胞性リンパ腫である。他の実施形態では、前記血液悪性腫瘍はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A35あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A36あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A68あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A70あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A37あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A38あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A41あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A42あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A43あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A44あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A62あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A63あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A64あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A65あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A66あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A67あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、化合物Iあるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
ある実施形態では、前記血液悪性腫瘍はT細胞悪性腫瘍である。ある実施形態では、T細胞悪性腫瘍は、非特定型末梢T細胞リンパ腫(peripheral T−cell lymphoma not otherwise specified)(PTCL−NOS)、未分化大細胞リンパ腫、血液免疫芽細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)、分芽型NK細胞リンパ腫、腸疾患型T細胞リンパ腫、肝脾(hematosplenic)ガンマ−デルタT細胞リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、鼻NK/T細胞リンパ腫、または治療関連性T細胞リンパ腫である。
ある実施形態では、前記血液悪性腫瘍はB細胞悪性腫瘍である。ある実施形態では、B細胞悪性腫瘍として、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、高リスク慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、高リスク小リンパ球性リンパ腫(SLL)、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、非バーキットリンパ高悪性度Bリンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫(PMBL)、免疫芽細胞性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓周辺帯リンパ腫、プラズマ細胞骨髄腫、形質細胞腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、またはリンパ腫様肉芽腫症が挙げられる。ある実施形態では、前記B細胞悪性腫瘍はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。ある実施形態では、前記血液悪性腫瘍はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。ある実施形態では、前記DLBCLは、活性化B細胞DLBCL(ABC−DLBCL)、胚中心B細胞様DLBCL(GBC−DLBCL)、ダブルヒットDLBCL(DH−DLBCL)、またはトリプルヒットDLBCL(TH−DLBCL)である。ある実施形態では、前記血液悪性腫瘍は、再発性−難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/rDLBCL)である。
ある実施形態では、前記血液悪性腫瘍は再発性または難治性の血液悪性腫瘍である。ある実施形態では、前記再発性または難治性の血液悪性腫瘍は、再発性または難治性のT細胞悪性腫瘍である。ある実施形態では、前記再発性または難治性の血液悪性腫瘍は、再発性または難治性のB細胞悪性腫瘍である。
本明細書に提供される実施形態の一部は、CDK阻害剤と組み合わせてPI3K阻害剤を投与する工程を含む、増殖性疾患あるいは障害を処置または予防するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のPI3K阻害剤(例えば式(I)の化合物)とCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物、または、ボルシクリブ、あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)との併用療法は、相乗効果をもたらす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のPI3K阻害剤(例えば式(I)の化合物)とCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物、または、ボルシクリブ、あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)との併用療法は、相乗的な抗腫瘍または抗癌活性をもたらす。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、より低用量のPI3K阻害剤および/またはCDK阻害剤の使用を可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、回数の少ないPI3K阻害剤および/またはCDK阻害剤の被験体への投与を可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、慢性リンパ性白血病などの癌の予防、管理、処置、または改善の効果を減らすことなく、被験体へのPI3K阻害剤および/またはCDK阻害剤の投与に関連する毒性を減らす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の併用療法により観察される相乗効果は、慢性リンパ性白血病などの癌の予防、管理、処置、または改善の効果の改善をもたらす。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、PI3K阻害剤および/あるいはCDK阻害剤の使用に関連する有害あるいは不要な副作用を回避するか、または減らす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、併用療法を受ける患者の感染症、好中球減少症、下痢、肺炎、貧血症、血小板減少症、悪心、嘔吐、四肢の腫れ、あるいはそれらの組み合わせを回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、感染症の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、好中球減少症の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、下痢の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、肺炎の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、貧血症の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、血小板減少症の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、悪心の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、嘔吐の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の併用療法は、四肢の腫れの発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。
処置される障害、疾患、または疾病、および被験体の状態に応じて、本明細書に提供される化合物と医薬組成物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、嚢内の注射あるいは注入、皮下注射、または埋め込み)、吸入、経鼻、経膣、直腸、舌下、または局所(例えば、経皮あるいは局所)の投与経路により投与され、ならびに、本明細書に記載されるような各投与経路に適切な薬学的に許容可能な賦形剤、担体、アジュバント、およびビヒクルを含む適切な投与形態において、単独または組み合わせで製剤することができる。
用量および投与レジメン
処置される障害、疾患、または疾病、および被験体の状態に応じて、本明細書に提供される化合物と医薬組成物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、嚢内の注射あるいは注入、皮下注射、または埋め込み)、吸入、経鼻、経膣、直腸、舌下、または局所(例えば、経皮あるいは局所)の投与経路により投与され、ならびに、本明細書に記載されるような各投与経路に適切な薬学的に許容可能な賦形剤、担体、アジュバント、およびビヒクルを含む適切な投与形態において、単独または組み合わせで製剤することができる。
ある実施形態では、本明細書に提供される方法は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグと、CDK阻害剤とを患者に同時または連続的に、同じまたは異なる投与経路により投与する工程を含む。
特定の活性薬剤に利用される特定の投与経路の適合性は、活性薬剤自体(例えば、血流に入る前に分解することなく経口投与は可能か否か)、および処置される疾患に左右されることになる。
ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤は、同時に、ほぼ同時に、または連続的に投与される。投与が連続的に行われる場合、前記CDK阻害剤は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの投与前、または投与後に投与されてもよい。いくつかの実施形態では、前記CDK阻害剤は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの投与前に投与される。いくつかの実施形態では、前記CDK阻害剤は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの投与と同時に投与される。いくつかの実施形態では、前記CDK阻害剤は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの投与後に投与される。
式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤は、同じビヒクルにより投与する必要はない。いくつかの実施形態では、CDK阻害剤、および式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、異なるビヒクルにおいて投与される。前記CDK阻害剤は1回以上投与されてもよく、併用時の各成分の投与回数は同じまたは異なってもよい。加えて、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤は、同じ部位に投与する必要はない。
いくつかの例では、本明細書に記載の方法はさらに、各サイクル間に休薬期間を設けた規則的なスケジュールで繰り返される複数回サイクルにおいて、PI3K阻害剤をCDK阻害剤と組み合わせて被験体または患者に投与する工程を含む。例えばいくつかの例では、処置が1週間行われ、その後に処置サイクル1回ごとに3週間の休薬期間が設けられる。
いくつかの例では、サイクルは、CDK阻害剤の投与と同時にPI3K阻害剤の投与を含む。いくつかの例では、PI3K阻害剤とCDK阻害剤は、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、または約28日間にわたり投与される。
いくつかの例では、サイクルは、最初にPI3K阻害剤を投与してからのCDK阻害剤の投与を含む。いくつかの例では、PI3K阻害剤が、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、または約14日間にわたり投与され、その後にCDK阻害剤が、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、または約14日間にわたり投与される。
いくつかの例では、サイクルは、最初にPI3K阻害剤を投与してから、その後に並行してCDK阻害剤の投与を含む。いくつかの例では、PI3K阻害剤が最初に約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、または約14日間にわたり投与され、次いで並行してCDK阻害剤が約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、または約14日間にわたり投与される。いくつかの例では、PI3K阻害剤が最初に約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、または約7日間にわたり投与され、次いで並行してCDK阻害剤が約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、または約14日間にわたり投与される。いくつかの例では、PI3K阻害剤が最初に約7日間にわたり投与され、次いで並行してCDK阻害剤が約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、または約14日間にわたり投与される。いくつかの例では、PI3K阻害剤が最初に約7日間にわたり投与され、次いで並行してCDK阻害剤が約10日、約11日、約12日、約13日、または約14日間にわたり投与される。
いくつかの例では、サイクルはPI3K阻害剤のみの投与を含む。いくつかの例では、PI3K阻害剤は、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、または約28日間にわたり投与される。
いくつかの例では、サイクルはCDK阻害剤のみの投与を含む。いくつかの例では、CDK阻害剤は、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、または約28日間にわたり投与される。
いくつかの例では、複数回サイクルで化学療法を行う方法は、約60日以内または約3か月以内の第2のサイクルの投与を含む。いくつかの例では、複数回サイクルで化学療法を行う方法は、50日以内の第2のサイクルの投与を含む。他の例では、前記第2のサイクルは、前記第1のサイクルの45、40、35、30、25、21、20、15、14、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの50日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの10日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの9日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの8日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの7日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの6日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの5日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの4日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの3日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの2日以内に行われる。いくつかの実施形態では、任意の追加のサイクルの投与は、先のサイクルの1日以内に行われる。別の実施形態では、前記追加のサイクルは、先のサイクルの45、40、35、30、25、21、20、15、14、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1日以内に行われる。
処置サイクルの長さは施されている処置に左右される。いくつかの実施形態では、処置サイクルの長さは2〜6週間である。いくつかの実施形態では、処置サイクルの長さは4〜6週間である。いくつかの実施形態では、処置サイクルの長さは28日である。いくつかの実施形態では、処置サイクルの長さは56日である。いくつかの実施形態では、処置サイクルは、1、2、3、または4週間持続する。いくつかの実施形態では、処置サイクルは4週間持続する。各サイクル内で予定される処置投与の回数も、投与される薬物に応じて変動する。
ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日サイクルで被験体に投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、少なくとも1回の28日サイクルで被験体に投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、少なくとも2回の28日サイクルで被験体に投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、疾患が進行、または不忍容性毒性が生じるまで28日間の持続スケジュールで被験体に投与される。
ある実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、最大約7日間にわたり被験体に投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグが中断される時期は、数日に及ぶ。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日サイクルにおいて約7日間連続して被験体に投与される。
いくつかの実施形態では、前記方法は間欠投与スケジュール(IS)を含み、このスケジュールは、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを、28日サイクルにおいて約7日間連続して被験体に投与し、その後21日間処置をしないことを含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、少なくとも1回の28日サイクルで被験体に投与される。本明細書に提供される方法のいくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、少なくとも3回の28日サイクルで被験体に投与され、ここで、最初の2回の28日サイクルは持続投与スケジュール(CS)を含み、このスケジュールにて、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、2回の28日サイクルにわたり1日1回被験体に投与され、残る28日サイクルは間欠投与スケジュール(IS)を含み、このスケジュールにて、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、その28日サイクルの最初の7日間に連続して1日1回被験体に投与される。本明細書に提供される方法のいくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、少なくとも3回のサイクルで被験体に投与され、ここで、最初の2回のサイクルは持続投与スケジュール(CS)を含み、このスケジュールにて、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、2回のサイクルにわたり1日1回被験体に投与され、残るサイクルは間欠投与スケジュール(IS)を含み、このスケジュールにて、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、その残りの各サイクルの最初の7日間にのみ1日1回被験体に投与される。
いくつかの実施形態では、前記ISは、全腸炎(下痢として示される)、皮膚毒性、肝臓毒性(トランスアミナーゼの上昇として示される)、肺毒性(無感染肺炎として示される)、感染症など、PI3K阻害剤の使用に関連付けられる有害あるいは不要な副作用を回避するか、または低減する。いくつかの実施形態では、前記ISは、全腸炎、発疹、高トランスアミナーゼ血症、またはそれらの組み合わせを回避するか、または減少する。
本明細書に提供される方法のいくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、疾患の進行が生じるまで間欠投与スケジュール(IS)で被験体に投与される。
本明細書に提供される方法のいくつかまたは追加の実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、間欠投与スケジュール(IS)時に疾患の進行が生じた後、持続投与スケジュール(CS)での被験体に毎日投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の処置方法、投与レジメン、およびスケジュールにより、PI3Kδ阻害剤に関連する有害事象(AE)の発現の頻度、重症度、および時間が改善される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の処置方法、投与レジメン、およびスケジュールはIS投与レジメンを含むものであり、部分寛解または完全寛解をもたらす。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、間欠投与スケジュール(IS)で被験体に投与されると、疾患の安定化をもたらす。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、間欠投与スケジュール(IS)で被験体に投与されると、疾患の退行をもたらす。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、間欠投与スケジュール(IS)で被験体に投与されると、奏効をもたらす。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、疾患の安定化が観察されなくなるまで間欠投与スケジュール(IS)で被験体に投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、疾患の進行が観察されるまで間欠投与スケジュール(IS)で被験体に投与される。
処置レジメンのある例では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、毎日連続の投与(CS)サイクルを2回繰り返して投与され、その後に残る(IS)サイクルそれぞれにおいて最初の7日間だけ毎日投与され、CSサイクルとISサイクルは28日サイクルであり、ISサイクルは、疾患の退行または安定化が観察されなくなるまで繰り返される。いくつかまたは追加の実施形態では、疾患の進行が被験体に観察される場合、疾患の退行または安定化が観察されるまで、被験体は28日間サイクルの毎日の持続投与(CS)を再開する。
処置レジメンのある例では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日間サイクルの毎日の持続投与(CS)を2回繰り返して投与され、その後に残る(IS)28日サイクルそれぞれにおいて最初の7日間だけ毎日投与され、疾患の退行または安定化は、間欠投与スケジュール(IS)サイクルにおいて被験体には観察されず、被験体は、疾患の退行または安定化が観察されるまで、28日間サイクルの毎日の持続投与(CS)を再開する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の処置方法、投与レジメン、およびスケジュールは、癌の効果的かつ忍容性のある処置をもたらす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の処置方法、投与レジメン、およびスケジュールにより、PI3Kδ阻害剤に関連する有害事象(AE)の発現の頻度、重症度、および時間が改善される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の処置方法、投与レジメン、およびスケジュールはIS投与レジメンを含むものであり、部分寛解または完全寛解をもたらす。
いくつかの実施形態では、前記方法は持続投与スケジュール(CS)を含み、このスケジュールでは、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグは、28日間サイクルで28日間連続して、1日1回被験体に投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、少なくとも2回のCS28日間サイクルで被験体に投与される。ある例では、前記方法は、少なくとも2回のCS28日間サイクルを行うための持続投与スケジュール(CS)、次いで間欠投与スケジュール(IS)を含み、このスケジュールは、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを、少なくとも2回のCS28日サイクルの後に、28日間サイクルで約7日間連続して被験体に投与し、その後21日間処置をしないことを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、PI3K阻害剤の使用に関連する有害あるいは望まれない副作用を回避および/または低減する。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、PI3K阻害剤処置に関連する感染症による死亡のリスクを回避するか、減らすか、または最小限にする。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の処置を受ける患者における感染症、好中球減少症、下痢/大腸炎、肝臓トランスアミナーゼの上昇(アラニンアミノトランスフェラーゼ/アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ>5倍の正常上限)、肺炎、発疹、肝臓機能障害、腎臓機能障害、発熱、あるいはトリグリセリドの上昇、またはそれらの組み合わせを回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、感染症の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、好中球減少症の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、下痢/大腸炎の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、肝臓トランスアミナーゼ上昇の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、肺炎の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、発疹の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、肝機能障害または腎機能障害の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、発熱の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、トリグリセリド上昇の発生を回避するか、減らすか、または最小限にする。ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、全腸炎(下痢として示される)、皮膚毒性、肝臓毒性(トランスアミナーゼの上昇として示される)、肺毒性(無感染肺炎として示される)、感染症、あるいはそれらの組み合わせを回避するか、減らすか、または最小限にする。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、放射線検査および/または身体検査による腫瘍評価によって判定されるような高い奏効率(ORR)をもたらす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、持続的反応(DR)および/または持続的反応速度の上昇(DRR;連続反応[完全奏効または部分奏効]は処置の12か月以内に始まり6か月以上持続する)を被験体または患者にもたらす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は完全寛解をもたらす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、式(I)の化合物および/またはCDK阻害剤での単独療法処置と比べて良好な反応をもたらす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、処置の12か月以内に始まり6か月間以上持続する完全寛解をもたらす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、処置の12か月以内に始まり6か月以上持続する完全寛解(CR)および/または無病生存状態(NED)をもたらす。
再発性または難治性の濾胞性リンパ腫(FL)を含むFLを処置する方法のいくつかの実施形態では、有害事象による中断率が25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、8%未満、5%未満である。
「中断率」は、処置群に分けられて試験を終える前に治験薬を中断する被験体の数として定義される。
いくつかの実施形態では、有害事象による中断率は25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、8%未満、5%未満である。いくつかの実施形態では、有害事象による中断率は25%未満である。いくつかの実施形態では、有害事象による中断率は20%未満である。いくつかの実施形態では、有害事象による中断率は15%未満である。いくつかの実施形態では、有害事象による中断率は10%未満である。いくつかの実施形態では、有害事象による中断率は8%未満である。いくつかの実施形態では、有害事象による中断率は約4%である。
いくつかの実施形態では、被験体に式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグが投与されたときの有害事象による中断率は、間欠投与スケジュール(IS)の被験体の方が持続投与スケジュール(CS)の被験体よりも少ない。
いくつかの例では、複数の化合物を投与する方法は、それぞれ48時間以内に化合物を投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、投与は、24時間、12時間、6時間、3時間、1時間、または15分以内に行われる。いくつかの例では、前記化合物は同時に投与される。同時投与の一例は、第2の化合物の経口投与の直前、直後、または最中での1つの化合物の注入であり、直近では約5分未満の時間を指す。
いくつかの例では、倍複数の化合物を投与する方法は連続する順序で行われ、ここでPI3K阻害剤はCDK阻害剤の前に投与される。他の例では、CDK阻害剤はPI3K阻害剤の前に投与される。
ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤は、患者へ周期的に投与される。上述のように、治療の繰り返しは、ある期間にわたる活性薬剤または併用活性薬剤の投与、その後のある期間にわたる休止時間、そしてこの持続投与の繰り返しを必要とする。いくつかの実施形態では、治療の繰り返しにより、治療薬の1つ以上への忍容性の出現が減り、治療薬の1つの副作用が回避あるいは減らされ、および/または処置の効果が改善される。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、毎日、1日おき、1日おきで週3回、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、毎週、隔週、週3回、週4回、週5回、週6回、月1回、月2回、月3回、2か月毎に1回、3か月毎に1回、4か月毎に1回、5か月毎に1回、または6か月毎に1回投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は毎日投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、最大約28日間にわたり毎日投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、最大約7日間にわたり毎日投与される。
いくつかの実施形態では、CDK阻害剤は、毎日、1日おき、1日おきで週3回、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、毎週、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、隔週、週3回、週4回、週5回、週6回、月1回、月2回、月3回、2か月毎に1回、3か月毎に1回、4か月毎に1回、5か月毎に1回、または6か月毎に1回投与される。いくつかの実施形態では、CDK阻害剤は6か月で8回投与される。
いくつかの例では、式(I)の化合物またはCDK阻害剤は場合により継続的に投与され、あるいは、投与される薬物の投与量は、一定期間にわたり一時的に減らされるか、または一時的に中止される(すなわち、休薬期間)。いくつかの実施形態では、休薬期間の長さは、2日〜1年で変動し、例えばほんの一例として、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、12日、14日、15日、20日、21日、28日、35日、50日、70日、100日、120日、150日、180日、200日、250日、280日、300日、320日、350日、または365日である。休薬期間中の投与量減少は10%〜100%であり、例えばほんの一例として、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%である。
ある実施形態では、本明細書に提供される方法は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物、ボルシクリブあるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)を、同じまたは異なる投与経路により患者に同時または連続的に投与する工程を含む。ある実施形態では、本明細書に提供される方法は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、および式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ(例えばボルシクリブ)を、同じまたは異なる投与経路により患者に同時または連続的に投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A35あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A36あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A68あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A70あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A37あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A38あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A41あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A42あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A43あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A44あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A62あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A63あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A64あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A65あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A66あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、化合物A67あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物は、化合物Iあるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
特定の活性薬剤に利用される特定の投与経路の適合性は、活性薬剤自体(例えば、血流に入る前に分解することなく経口投与は可能か否か)、および処置される疾患に左右されることになる。第2の有効成分に対する投与経路は、当業者に既知のものが推奨される。例えばPhysicians’Desk Reference,1755−1760(56th ed.,2002)を参照。
ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、同時に、ほぼ同時に、または連続的に投与される。いくつかの実施形態では、投与は連続的に行われ、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの投与前または投与後に投与される。いくつかの形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの投与前に投与される。いくつかの形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、式(I)の化合物、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの投与と同時に投与される。いくつかの形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、式(I)の化合物、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの投与後に投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、同じビヒクルにより投与する必要はない。いくつかの実施形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)、および式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、異なるビヒクルにおいて投与される。CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は1回以上投与されてもよく、併用薬剤の各成分の投与回数は同じまたは異なっていてもよい。加えて、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、同じ部位にて投与する必要はない。
ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、周期的に患者に投与される。治療の繰り返しは、ある期間にわたる有効成分または有効成分の組み合わせの投与、次いで、ある期間にわたる休止時間、そしてこの持続投与の反復を必要とする。治療の繰り返しにより、治療薬の1つ以上に対する忍容性の発生が減り、治療薬の1つの副作用が回避または減らされ、および/または処置の効果が改善される。
ある実施形態では、本明細書に記載の障害、疾患、あるいは疾病のうち1つ以上の症状の処置、予防、または改善において、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグの適切な用量値は通常、約1〜1000mg、約1〜約500mg、約5〜約500mg、約5〜約200mg、約5〜約250mg、または約10〜約150mgであり、これを単回または複数回投与で投与することができる。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、225、250、275、300、325、350、375、400、450、または500mgの量で投与される。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約60mg、約120mg、約150mg、または約180mgの量で投与される。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約60mgの量で投与される。
ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、225、250、275、300、325、350、375、400、450、または500mg/日の量で投与される。
ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約45mg/日の量で投与される。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約60mg/日の量で投与される。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約90mg/日の量で投与される。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約120mg/日の量で投与される。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約150mg/日の量で投与される。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、約180mg/日の量で投与される。
経口投与のために、本明細書に提供される医薬組成物は、約1.0〜約1,000mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、一実施形態では約1、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約105、約110、約115、約120、約125、約130、約135、約140、約145、約150、約155、約160、約165、約170、約175、約180、約185、約190、約195、約200、約225、約250、約275、約300、約325、約350、約375、約400、約450、約500、約550、約600、約650、約700、約750、約800、約850、約900、約950、あるいは約1,000mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを含む、錠剤またはカプセル剤の形態で、処置される患者への用量の対症調整のために製剤化することができる。医薬組成物は、1日1回、2回、3回、および4回を含む、1日あたり1〜4回のレジメンで投与することができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、約30mg、約45mg、または約60mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグが、1日1回投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、約45mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを含有する錠剤の形態で製剤化することができる。この医薬組成物は、1日1回、2回、3回、および4回を含む、1日あたり1〜4回のレジメンで投与することができる。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日または56日間にわたり毎日、約45mgの量で被験体に投与される。ある特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日間にわたり毎日、約45mgの量で被験体に投与される。他の特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、56日間にわたり毎日、約45mgの量で被験体に投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、約60mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを含有する錠剤の形態で製剤化することができる。この医薬組成物は、1日1回、2回、3回、および4回を含む、1日あたり1〜4回のレジメンで投与することができる。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日または56日間にわたり毎日、約60mgの量で被験体に投与される。ある特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日間にわたり毎日、約60mgの量で被験体に投与される。他の特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、56日間にわたり毎日、約60mgの量で被験体に投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、約90mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを含有する錠剤の形態で製剤化することができる。この医薬組成物は、1日1回、2回、3回、および4回を含む、1日あたり1〜4回のレジメンで投与することができる。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日または56日間にわたり毎日、約90mgの量で被験体に投与される。ある特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日間にわたり毎日、約90mgの量で被験体に投与される。他の特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、56日間にわたり毎日、約90mgの量で被験体に投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、約120mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを含有する錠剤の形態で製剤化することができる。この医薬組成物は、1日1回、2回、3回、および4回を含む、1日あたり1〜4回のレジメンで投与することができる。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日または56日間にわたり毎日、約120mgの量で被験体に投与される。ある特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日間にわたり毎日、約120mgの量で被験体に投与される。他の特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、56日間にわたり毎日、約120mgの量で被験体に投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、約150mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを含有する錠剤の形態で製剤化することができる。この医薬組成物は、1日1回、2回、3回、および4回を含む、1日あたり1〜4回のレジメンで投与することができる。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日または56日間にわたり毎日、約150mgの量で被験体に投与される。ある特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日間にわたり毎日、約150mgの量で被験体に投与される。他の特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、56日間にわたり毎日、約150mgの量で被験体に投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、約180mgの式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグを含有する錠剤の形態で製剤化することができる。この医薬組成物は、1日1回、2回、3回、および4回を含む、1日あたり1〜4回のレジメンで投与することができる。ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日または56日間にわたり毎日、約180mgの量で被験体に投与される。ある特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、28日間にわたり毎日、約180mgの量で被験体に投与される。他の特定の実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、56日間にわたり毎日、約180mgの量で被験体に投与される。
本明細書に記載の障害、疾患、あるいは疾病の処置、予防、または改善の方法において、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)の適切な用量値は通常、約0.1〜2000mg/日である。例えば、1日1回または複数回での1〜500mgの投与が、所望の結果を得るのに有効な場合がある。
ある実施形態では、CDK阻害剤はボルシクリブであり、投与されるボルシクリブの量は約10mg/日〜最大2000mg/日である。ある実施形態では、投与されるボルシクリブの量は約10mg/日〜600mg/日である。ある実施形態では、投与されるボルシクリブの量は約100mg/日〜600mg/日である。ある実施形態では、本明細書に記載の障害、疾患、あるいは疾病のうち1つ以上の症状の処置、予防、または改善において、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)の適切な用量値は通常、約1〜1000mg、約1〜約500mg、約5〜約500mg、約5〜約200mg、約5〜約250mg、または約10〜約150mgであり、これを単回または複数回投与で投与することができる。ある実施形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、225、250、275、300、325、350、375、400、450、または500mgの量で投与される。ある実施形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、225、250、275、300、325、350、375、400、450、または500mg/日の量で投与される。
経口投与のために、本明細書に提供される医薬組成物は、約0.1〜約2,000mgのCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)、一実施形態では約1、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約105、約110、約115、約120、約125、約130、約135、約140、約145、約150、約155、約160、約165、約170、約175、約180、約185、約190、約195、約200、約225、約250、約275、約300、約325、約350、約375、約400、約450、約500、約550、約600、約650、約700、約750、約800、約850、約900、約950、約1000、約1500、および約2,000mgのCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)を含有する錠剤またはカプセル剤の形態で、処置される患者への用量の対症調整のために製剤化することができる。この医薬組成物は、1日1回、2回、3回、および4回を含む、1日あたり1〜4回のレジメンで投与することができる。いくつかの実施形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、前記CDK阻害剤は、構造式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである。
ある実施形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグとともに、1日1回共投与される。ある実施形態では、CDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグとともに、1日2回共投与される。
しかし、特定患者の特定の投与量値と投与頻度は変動する場合があり、利用される特定の化合物の活性、その化合物の代謝性安定性と作用の期間、年齢、体重、健康状態、性別、食事、投与の形態と時間、排泄速度、複合薬、特定の疾病の重症度、および治療を受ける宿主を含む、様々な因子に左右されることになることを理解されたい。
追加の併用療法
ある実施形態では、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)はまた、増殖性の障害、疾患、あるいは疾病の1つ以上の症状の処置、予防、あるいは改善に有用な第3の薬剤または治療と組み合わせるか、またはこれらと組み合わせて使用することができる。
治療に適切な第3の薬剤として、限定されないが、(1)アルファアドレナリン作用薬;(2)抗不整脈薬;(3)ACAT阻害剤などの抗アテローム性動脈硬化剤;(4)アントラサイクリン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシンなどの抗生物質;(5)抗癌剤および細胞毒性薬剤、例えばナイトロジェンマスタード、スルホン酸アルキル、ニトロソ尿素、エチレンイミン、トリアゼンなどのアルキル化剤;(6)アセノクマロール、アルガトロバン、ビバリルジン、レピルジン、フォンダパリヌクス、ヘパリン、フェニンジオン、ワルファリン、キシメラガトランなどの抗凝固剤;(7)ビグアニド(例えばメトホルミン)、グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、インスリン、メグリチニド(例えば、レパグリニド)、スルホニル尿素(例えば、グリメピリド、グリブライド、およびグリピジド)、チアゾリジンジオン(例えばトログリタゾン、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン)、PPAR−ガンマモニスト(PPAR−gamma monists)などの抗糖尿病薬;(8)アモロルフィン、アムホテリシンB、アニデュラフンギン、ビホナゾール、ブテナフィン、ブトコナゾール、カスポファンギン、シクロピロックス、クロトリマゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、フィリピン、フルコナゾール、イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミカファンギン、ミコナゾール、ナフチフィン、ナタマイシン、ナイスタチン、オキシコナゾール、ラブコナゾール、ポサコナゾール、リモシジン、セルタコナゾール、スルコナゾール、テルビナフィン、チオコナゾール、ボリコナゾールなどの抗真菌薬;(9)抗炎症薬、例えばアセクロフェナク、アセメタシン、アモキシプリン、アスピリン、アザプロパゾン、ベノリラート、ブロムフェナク、カルプロフェン、セレコキシブ、サリチル酸コリンマグネシウム、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、エトリコキシブ、ファイスラミン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロルノキシカム、ロキソプロフェン、ルミラコキシブ、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、メタミゾール、サリチル酸メチル、サリチル酸マグネシウム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、オキシフェンブタゾン、パレコキシブ、フェニルブタゾン、ピロキシカム、サリチル酸サリチル、スリンダク、スルフィンピラゾン、スプロフェン、テノキシカム、チアプロフェン酸、トルメチンなどの非ステロイド性抗炎症薬;(10)葉酸アンタゴニスト、プリンアナログ、ピリジンアナログなどの代謝拮抗剤;(11)GPIIb/IIIa遮断薬(例えばアブシキシマブ、エプチフィバチド、チロフィバン)、P2Y(AC)アンタゴニスト(例えばクロピドグレル、チクロピジン、CS−747)、シロスタゾール、ジピリダモール、アスピリンなどの、抗血小板剤;(12)メトトレキセート、FK506(タクロリムス)、ミコフェノール酸モフェチルなどの抗増殖剤;(13)エタネルセプト、ラパマイシン、レフルノミドなどの、抗TNF抗体または可溶性TNF受容体;(14)aP2阻害剤;(15)カルベジロールやメトプロロールなどのベータアドレナリン作用薬;(16)クエストランなどの胆汁酸吸着剤;(17)ベシル酸アムロジピンなどのカルシウムチャネル遮断薬;(18)化学療法剤;(19)セレコキシブやロフェコキシブなどのシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤;(20)シクロスポリン;(21)アザチオプリンやシクロホスファミドなどの細胞障害性薬物;(22)クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチルクロロチアジド、トリクロロメチアジド、ポリチアジド、ベンゾチアジド、エタクリン酸、チクリナフェン、クロルサリドン、フロセミド(furosenide)、ムゾリミン、ブメタニド、トリアムテレン、アミロライド、およびスピロノラクトンなどの利尿薬;(23)フォスフォラミドンなどのエンドセリン変換酵素(ECE)阻害剤;(24)L−アスパラギナーゼなどの酵素;(25)第VIIa因子阻害剤および第Xa因子阻害剤;(26)ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;(27)フィブラート;(28)PDGF活性のモジュレーターなどの成長因子阻害剤;(29)成長ホルモン分泌促進因子;(30)プラバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、NK−104(別名、イタバスタチン、ニスバスタチン(nisvastatin)、あるいはニスバスタチン(nisbastatin))、ZD−4522(ロスバスタチン、アトルバスタチン(atavastatin)、あるいはビサスタチンとしても知られる)などの、HMG CoAリダクターゼ阻害剤;中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤;(31)グルココルチコイド(例えばコルチゾン)、エストロゲン/抗エストロゲン、アンドロゲン/抗アンドロゲン、プロゲスチン、黄体形成ホルモン放出ホルモンアンタゴニスト、酢酸オクトレオチドなどのホルモン剤;(32)免疫抑制薬;(33)スピロノラクトンやエプレレノンなどのミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト;(34)エクテイナシジンなどの微小管かく乱剤;(35)パシタキセル、ドセタキセル、エポチロンA−Fなどの微小管安定剤;(36)MTP阻害剤;(37)ナイアシン;(38)PDE III阻害剤(例えばシロスタゾール)やPDE V阻害剤(例えばシルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル)などのホスホジエステラーゼ阻害剤;(39)ビンカアルカロイド、エピポドフィロトキシン、タキサンなどの植物由来生成物;(40)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;(41)シスプラチン、サトラプラチン、カルボプラチンなどの白金配位化合物;(42)カリウムチャネル開口薬;(43)プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;(44)タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤;(45)レニン阻害剤;(46)スクアレンシンテターゼ阻害剤;(47)アルドステロン、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、酢酸デオキシコルチコステロン、フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン(コルチゾール)、プレドニゾロン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、トリアムシノロンなどのステロイド;(48)テニダップなどのTNF−アルファ阻害剤;(49)ヒルジンなどのトロンビン阻害剤;(50)アニストレプラーゼ、レテプラーゼ、テネクテプラーゼ、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、組換えtPA、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ、アニソイル化プラスミノゲンストレプトキナーゼ活性化因子複合体(APSAC)などの、血栓溶解剤;(51)イフェトロバンなどのトロンボキサン受容体アンタゴニスト;(52)トポイソメラーゼ阻害剤;(53)オマパトリラトやゲモパトリアトなどの、バソペプチダーゼ阻害剤(デュアルNEP−ACE阻害剤);(54)ヒドロキシ尿素、プロカルバジン、マイトテイン、ヘキサメチルメラミン、金化合物などのその他様々な薬剤が挙げられる。
ある実施形態では、本明細書に提供される方法と組み合わせて使用してもよい第3の治療として、限定されないが、手術、内分泌療法、生物学的応答調節剤(例えばインターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子(TNF))、発熱療法、凍結療法、任意の副作用を弱めるための薬剤(例えば鎮吐剤)が挙げられる。
ある実施形態では、本明細書に提供される化合物と組み合わせて使用してもよい第3の治療薬として、限定されないが、アルキル化剤(メクロレタミン、クロラムブシル、シクロホスファミド、メルファラン、およびイホスファミド)、代謝拮抗物質(シタラビン(サイトシンアラビノサイドまたはAra−Cとしても知られる)およびメトトレキセート)、プリンアンタゴニスト、ピリミジンアンタゴニスト(6−メルカプトプリン、5−フルオロウラシル、シタラビン(cytarbine)、およびゲムシタビン)、紡錐体阻害剤(ビンブラスチン、ビンクリスチン、およびビノレルビン)、ポドフィロトキシン(エトポシド、イリノテカン、およびトポテカン)、抗生物質(ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、およびマイトマイシン)、ニトロソ尿素(カルムスチンおよびロムスチン)、酵素(アスパラギナーゼ(asparaginasc))、ホルモン(タモキシフェン、レウプロリド、フルタミド、およびメゲストロール)、イマチニブ、アドリアマイシン、デキサメタゾン、シクロホスファミドが挙げられる。最新の癌治療のより包括的な考察については、world wide web at nci.nih.gov/、world wide web fda.gov/cder/cancer/dniglistframe.htmにおけるFDA承認の腫瘍内科学薬物のリスト、およびThe Merck Manual,Seventeenth Ed.1999を参照されたい。これら全体の内容は開示のために参照により本明細書に引用される。
別の実施形態では、本明細書に提供される方法は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)の投与を、1つ以上の化学療法薬の投与、および/または、アルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン)、代謝拮抗物質(例えばメトトレキセート、5−FU)、抗腫瘍抗生物質(例えばアドリアマイシン(adriamymycin)、ブレオマイシン)、抗腫瘍植物性アルカロイド(例えばタキソール、エトポシド)、抗腫瘍ホルモン(例えばデキサメタゾン、タモキシフェン)、抗腫瘍免疫学的薬剤(例えばインターフェロンα、β、γ)、放射線治療、および手術から選択される治療とともに行うことを含む。ある実施形態では、前記1つ以上の化学療法薬および/または治療は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)の投与前、投与中、または投与後に被験体に投与される。
そのような他の薬剤または薬物は、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)との同時または連続的な投与に一般的に使用される経路と量で投与することができる。式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)が1つ以上の他の薬物と同時に使用されると、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)に加えて、そのような他の薬物を含有する医薬組成物を利用することができるが、必ずしも必要ではない。したがって、本明細書に提供される医薬組成物として、式(I)の化合物に加えて、1つ以上の他の有効成分または治療薬も含む医薬組成物が挙げられる。
医薬組成物と投与経路
本明細書には、本明細書に提供される化合物(式(I)の化合物、および/またはCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物(例えばボルシクリブ)))と、薬学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液、あるいは安定化剤とを含む医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物とCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物(例えばボルシクリブ))は、同じ医薬組成物中に存在する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物とCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物(例えばボルシクリブ))は、異なる医薬組成物中に存在する。
一実施形態では、前記医薬組成物は、経口投与用の剤形で投与され、これには、本明細書に提供される化合物、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤または担体が含まれている。本明細書に提供される、経口投与用に製剤化される医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、粉末、または液体の形態でもよい。いくつかの実施形態では、錠剤は固形担体またはアジュバントを含む。液体医薬組成物は通常、水、石油、動物性油や植物性油、鉱油、または合成潤滑油などの液体担体を含む。生理食塩溶液、デキストロース、あるいは他のサッカライド溶液、または、エチレングリコール、プロピレングリコール、あるいはポリエチレングリコールなどのグリコールも含めてもよい。いくつかの実施形態では、カプセル剤はゼラチンなどの固形担体を含む。
別の実施形態では、前記医薬組成物は、非経口投与用の剤形で投与され、これには、本明細書に提供される化合物、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤または担体が含まれている。医薬組成物が静脈内、皮膚、または皮下の注射用に製剤化される場合、有効成分は非経口投与に許容可能な水溶液の形態であり、これには発熱物質が含まれず、適切なpH、等張性、および安定性がある。当業者は、例えば生理食塩液注射液、リンゲル液、またはラクトリンゲル液などの等張性ビヒクルを使用して、適切な溶液を十分に調製することができる。いくつかの実施形態では、防腐剤、安定剤、緩衝液、抗酸化剤、および/または他の添加剤が、必要に応じて含まれる。
また別の実施形態では、前記医薬組成物は、局所投与用の剤形で提供され、これには、本明細書に提供される化合物、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤または担体が含まれている。
前記医薬組成物はさらに、遅延放出、拡張放出、持続放出、徐放、パルス放出、制御放出、加速放出、即時放出、標的放出、およびプログラム放出を含む修飾放出剤形、ならびに胃貯留の剤形として製剤化することができる。これらの剤形は、当業者に知られる従来の方法と技術に従って調製することができる(Remington:The Science and Practice of Pharmacy,supra;Modified−Release Drug Delivery Technology, 2nd Edition,Rathbone et al.,Eds.,Marcel Dekker,Inc.:New York,NY,2008を参照)。
本明細書に提供される医薬組成物は、単位剤形または複数回剤形で投与することができる。本明細書で使用されるように、単位剤形は、ヒト被験体や動物被験体への投与に適した物理的に個別の単位を指し、当該技術分野で知られるように個別包装される。各単位投与量は、必要な医薬担体または賦形剤と共同して所望の治療効果を生み出すのほどの所定量の有効成分を含有している。単位剤形の例として、アンプル、シリンジ、個別包装された錠剤やカプセル剤が挙げられる。単位剤形は、分割して、または複数回で投与されてもよい。複数回剤形は、分離した単位剤形で投与される単一の容器に包装された複数の同一の単位剤形である。複数回剤形の例として、バイアル、錠剤やカプセル剤のボトル、パイントまたはガロンのボトルが挙げられる。
本明細書に提供される医薬組成物は、一度に、または間隔をおいて複数回投与することができる。正確な用量と処置期間は、処置される患者の年齢、体重、および状態により変動し、かつ、既知の試験プロトコルを用いて、または、インビボあるいはインビトロの試験、あるいは診断データからの外挿により判定可能であることを理解されたい。特定個人に対して、特定の投薬レジメンは、個人の必要性、および、投与を行うまたは製剤の投与を監督する個人の専門的判断に従って、経時的に調整する必要があることもさらに理解されたい。
ある実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物はさらに、本明細書で規定されるような1つ以上の化学療法薬を含む。
A.経口投与
本明細書に提供される、経口投与用の医薬組成物は、経口投与用の固体、半固体、または液体の剤形で投与することができる。本明細書で使用されるように、経口投与として、頬側投与、舌側投与、舌下投与も挙げられる。適切な経口剤形として、限定されないが、錠剤、速溶錠(fastmelts)、咀嚼錠、カプセル剤、丸剤、細片、トローチ、ロゼンジ、香錠、カシェ剤、ペレット剤、薬用チューインガム、原薬粉末、発泡性あるいは非発泡性の粉末または顆粒剤、経口ミスト(oral mists)、溶液、エマルジョン、懸濁液、ウェハ剤、スプリンクル剤、エリキシル剤、シロップ剤が挙げられる。有効成分に加えて、前記医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容可能な担体または賦形剤を含むことができ、これには、結合剤、充填剤、希釈剤、崩壊剤、湿潤剤、潤滑剤、滑剤、着色料、色素移動阻害剤(dye−migration inhibitors)、甘味料、香料、乳化剤、懸濁化剤、分散剤、防腐剤、溶媒、非水性液体、有機酸、二酸化炭素源が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
結合剤または造粒剤(granulators)は、錠剤に粘着性を与えることで圧縮後でも錠剤が確実に傷つかないようにするものである。適切な結合剤または造粒剤の例として、限定されないが、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルファデンプン(例えばSTARCH1500)などのデンプン;ゼラチン;スクロース、グルコース、デキストロース、糖蜜、ラクトースなどの糖;アカシア、アルギン酸、アルギネート、アイリッシュ・モスの抽出液、パンワールガム(Panwar gum)、ガティガム(ghatti gum)、イサブゴールハスク(isabgol husk)の粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、Veegum(登録商標)、カラマツアラビノガラクタン(larch arabogalactan)、トラガント粉末、グアーガムなどの天然合成ゴム;エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などのセルロース;AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103、AVICEL RC−581、AVICEL−PH−105(FMC Corp.,Marcus Hook,PA)などの微結晶性セルロース;それらの混合物が挙げられる。適切な充填剤として、限定されないが、タルク、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート(dextrates)、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、それらの混合物が挙げられる。本明細書に提供される医薬組成物中の結合剤または充填剤の量は、製剤の種類に応じて変動し、かつ当業者により容易に識別可能である。結合剤または充填剤は、本明細書に提供される医薬組成物の約50重量%〜約99重量%で存在してもよい。
適切な希釈剤として、限定されないが、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、ソルビトール、スクロース、イノシトール、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、粉糖が挙げられる。マンニトール、ラクトース、ソルビトール、スクロース、イノシトールなどのとある希釈剤は、十分な量で存在するとき、咀嚼による口内での崩壊を可能にする特性を一部の圧縮錠剤に付与することができる。そのような圧縮錠剤は咀嚼錠として使用することができる。本明細書に提供される医薬組成物中の希釈剤の量は製剤の種類に応じて変動し、かつ当業者により容易に識別可能である。
適切な崩壊剤として、限定されないが、寒天;ベントナイト;メチルセルロースやカルボキシメチルセルロースなどのセルロース;木製品;天然のスポンジ;陽イオン交換樹脂;アルギン酸;グアーガムやVeegumHVなどのゴム;シトラスパルプ;クロスカルメロースなどの架橋セルロース;クロスポビドンなどの架橋ポリマー;架橋デンプン;炭酸カルシウム;ナトリウム・デンプン・グリコレートなどの微結晶性セルロース;ポラクリリン(polacrilin)カリウム;トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、アルファデンプンなどのデンプン;粘土;アルギン(aligns);それらの混合物が挙げられる。本明細書に提供される医薬組成物中の崩壊剤の量は製剤の種類に応じて変動し、かつ当業者により容易に識別可能である。本明細書に提供される医薬組成物中の崩壊剤の量は製剤の種類に応じて変動し、かつ当業者により容易に識別可能である。本明細書に提供される医薬組成物は、約0.5〜約15重量%、または約1〜約5重量%の崩壊剤を含有してもよい。
適切な潤滑剤として、限定されないが、ステアリン酸カルシウム;ステアリン酸マグネシウム;鉱油;軽油;グリセリン;ソルビトール;マンニトール;ベヘン酸グリセロールやポリエチレングリコール(PEG)などのグリコール;ステアリン酸;ラウリル硫酸ナトリウム;タルク;落花生油、綿実油、ひまわり油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、ダイズ油を含む水添植物油;ステアリン酸亜鉛;オレイン酸エチル;ラウリン酸エチル(ethyl laureate);寒天;デンプン;ヒカゲノカズラ;AEROSIL(登録商標)200(W.R.Grace Co.,Baltimore,MD)やCAB−O−SIL(登録商標)(Cabot Co.of Boston,MA)などのシリカあるいはシリカゲル;それらの混合物が挙げられる。本明細書に提供される医薬組成物は、約0.1〜約5重量%の潤滑剤を含有してもよい。
適切な滑剤として、限定されないが、コロイド状二酸化ケイ素、CAB−O−SIL(登録商標)(Cabot Co.of Boston,MA)、およびアスベストの無いタルクが挙げられる。適切な着色料として、限定されないが、承認・認証された不溶性FD&C色素、アルミナ水和物上で懸濁される水不溶性FD&C色素、染色レーキ、それらの混合物のいずれかが挙げられる。染色レーキは、重金属の水和酸化物への水溶性色素の吸着により色素の不溶性の形態をもたらす組み合わせである。適切な香料として、限定されないが、果物などの植物から抽出した天然香料、ならびにペパーミントやサリチル酸メチルなどの心地よい味覚を作り出す化合物の合成ブレンドが挙げられる。適切な甘味料として、限定されないが、スクロース、ラクトース、マンニトール、シロップ、グリセリン、サッカリンやアスパルテームなどの人工甘味料が挙げられる。適切な乳化剤として、限定されないが、ゼラチン、アカシア、トラガント、ベントナイトや、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート(TWEEN(登録商標)20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート80(TWEEN(登録商標)80)、トリエタノールアミンオレアートなどの界面活性剤が挙げられる。適切な懸濁化剤と分散剤として、限定されないが、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ペクチン、トラガント、Veegum、アカシア、ナトリウムカルボメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。適切な保存剤として、限定されないが、グリセリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、アルコールが挙げられる。適切な湿潤剤として、限定されないが、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレアート、ジエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテルが挙げられる。適切な溶媒として、限定されないが、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール、シロップが挙げられる。エマルジョンに利用される適切な非水性液体として、限定されないが、鉱油や綿実油が挙げられる。適切な有機酸として、限定されないがクエン酸や酒石酸が挙げられる。二酸化炭素の適切な供給源として、限定されないが炭酸水素ナトリウムや炭酸ナトリウムが挙げられる。
多くの担体と賦形剤が同じ製剤内にあっても様々な機能を果たし得ることを理解されたい。
本明細書に提供される、経口投与用の医薬組成物は、圧縮錠剤、擦り込み錠剤、咀嚼可能なロゼンジ、速溶錠剤、有核錠、または腸溶コーティング錠剤、糖コーティング錠剤、あるいはフィルムコーティング錠剤として投与することができる。腸溶錠は、胃酸の作用に耐性を持つが内部で溶解または崩壊する物質でコーティングされた圧縮錠剤であり、これにより胃の酸性環境から有効成分が保護される。腸溶コーティングとして、限定されないが、脂肪酸、脂肪、サリチル酸フェニル、ろう、セラック、アンモニア化セラック、酢酸フタル酸セルロースが挙げられる。糖衣錠は、糖衣で囲まれた圧縮錠剤であり、不快な味または香味の遮蔽、および酸化からの錠剤の保護に有益な場合がある。フィルムコーティング錠剤は、水溶性材料の薄い層またはフィルムで覆われている圧縮錠剤である。フィルムコーティングとして、限定されないが、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール4000、および酢酸フタル酸セルロースが挙げられる。フィルムコーティングは糖衣と同じ一般的特性を付与する。有核錠は、層状の錠剤、圧縮成形錠剤、乾燥成形錠剤を含む、1より多くの圧縮サイクルによって作られた圧縮錠剤である。
錠剤剤形は、粉末形態、結晶形態、あるいは粒状形態の有効成分から単独で調製され、または、結合剤、崩壊剤、制御放出ポリマー、潤滑剤、希釈剤、および/あるいは着色料を含む1つ以上の担体あるいは賦形剤と組み合わせて調製することができる。香味料と甘味料は、特に咀嚼錠とロゼンジの形成に有用である。
本明細書に提供される、経口投与用の医薬組成物は、ゼラチン、メチルセルロース、デンプン、あるいはアルギン酸カルシウムから製造可能なソフトカプセルまたはハードカプセルとして投与することができる。乾燥充填カプセル(DFC)としても知られるハードカプセルは2つの部分から成り、一方の部分が他方の部分上をスリップしており、これにより有効成分が完全に封入される。ソフトカプセル(SEC)は、ゼラチンシェルなどの柔らかい球状のシェルであり、グリセリン、ソルビトール、または同様のポリオールの添加により可塑化される。ソフトゼラチンシェルは、微生物の増殖を防ぐための保存剤を含有してもよい。適切な保存剤は、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸を含む、本明細書に記載のものである。本明細書に提供される液体、半固体、および固体の剤形は、カプセルに封入されてもよい。適切な液体および半固体の剤形は、炭酸プロピレン、植物油、またはトリグリセリドに溶液および懸濁液を含む。そのような溶液を含むカプセルは、米国特許第4,328,245号、4,409,239号、および4,410,545に記載されるように調製することができる。有効成分の溶解を修飾または維持するために、当業者に知られる方法でカプセルをコーティングしてもよい。
着色料と香味料は、上記剤形すべてに使用することができる。
本明細書に提供される、経口投与用の医薬組成物は、遅延放出、除放、パルス放出、制御放出、標的化放出、およびプログラム化放出の形態を含む、即時放出剤形または修飾放出剤形として製剤化されてもよい。
B.非経口投与
本明細書に提供される医薬組成物は、局所または全身投与のために、注射、注入、または移植によって非経口投与することができる。本明細書で使用されるように、非経口投与として、静脈内、動脈内、腹腔内、鞘内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、滑液内、膀胱内、および皮下の投与が挙げられる。
本明細書に提供される、非経口投与用の医薬組成物は、溶液、懸濁液、エマルジョン、ミセル、リポソーム、小球体、ナノ系、および注射前の液体中の溶液または懸濁液に適切な固形に適した、任意の剤形で製剤化することができる。このような剤形は製薬科学分野の当業者に既知の従来方法に従い調製することができる(上述のemington:The Science and Practice of Pharmacyを参照)。
本明細書に提供される、非経口投与用の医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容可能なされる担体と賦形剤を含むことができる。担体と賦形剤の例として、水性ビヒクル、水混和性ビヒクル、非水性ビヒクル、微生物増殖に対する抗菌剤または防腐剤、安定化剤、溶解促進剤、等張化剤、緩衝化剤、抗酸化剤、局所麻酔剤、懸濁剤および分散剤、湿潤剤または乳化剤、錯化剤、金属イオン封鎖剤またはキレート剤、凍結保護物質、溶解保護剤、増粘剤、pH調整剤、不活性ガスが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
適切な水性ビヒクルとして、水、生理食塩水、生食水またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、塩化ナトリウム注射、リンゲル注射、等張性デキストロース注射、滅菌水注射、デキストロース注射、乳酸リンゲル注射が挙げられるが、これらに限定されるものではない。適切な非水性ビヒクルとして、植物由来の固定油、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、落花生油、ハッカ油、ベニバナ油、胡麻油、ダイズ油、水添植物油、水添ダイズ油、ココナッツ油の中鎖トリグリセリド、パーム核油が挙げられるが、これらに限定されるものではない。適切な水混和性ビヒクルとして、エタノール、1,3−ブタンジオール、液体ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール300やポリエチレングリコール400)、プロピレングリコール、グリセリン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
適切な抗菌剤または保存剤として、フェノール、クレゾール、水銀、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルおよびプロピルp−ヒドロキシ安息香酸、チメロサール、塩化ベンザルコニウム(例えば、塩化ベンゼトニウム)、メチル−パラベン、プロピル−パラベン、ソルビン酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。抗ウイルス物質として塩化ナトリウム、グリセリン、デキストロースが挙げられるが、これらに限定されるものではない。追加の緩衝化剤としてリン酸塩やシトラートが挙げられるがこれらに限定されない。適切な酸化防止剤は本明細書に記載されるようなものであり、亜硫酸水素塩やメタ重亜硫酸ナトリウムが挙げられる。適切な局所麻酔薬として塩酸プロカインが挙げられるが、これに限定されるものではない。適切な懸濁剤および分散剤は本明細書に記載されるようなものであり、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。適切な乳化剤は本明細書に記載されるようなものであり、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート80、トリエタノールアミンオレアートが挙げられる。適切な金属イオン封鎖剤またはキレート剤としてEDTAが挙げられるが、これに限定されるものではない。適切なpH調整剤として水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、乳酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。適切な錯化剤として、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル7−β−シクロデキストリン(CAPTISOLR、CyDex、Lenexa、KS)を含むシクロデキストリンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書に提供される医薬組成物が複数回投与用に製剤されると、複数回投与用の非経口製剤は、細菌または真菌の静止濃度で抗菌剤を含有する必要がある。当該技術分野で認識または実施されるように、非経口製剤はすべて滅菌する必要がある。
一実施形態では、非経口投与用の医薬組成物は、既成の滅菌溶液として提供される。別の実施形態では、この医薬組成物は、使用前にビヒクルで再構成される、凍結乾燥粉末や注射用錠剤を含む滅菌乾燥可溶性生成物として提供される。また他の実施形態では、前記医薬組成物は既成の滅菌懸濁液として提供される。また別の実施形態では、前記医薬組成物は、使用前にビヒクルで再構成される滅菌乾燥不溶性生成物として提供される。また別の実施形態では、前記医薬組成物は既成の滅菌乳剤として提供される。
本明細書に提供される、非経口投与用の医薬組成物は、遅延放出、除放、パルス放出、制御放出、標的化放出、およびプログラム化放出の形態を含む、即時放出剤形または修飾放出剤形として製剤化することができる。
本明細書に提供される、非経口投与用の医薬組成物は、移植されたデポ(implanted depot)としての投与のために、懸濁液、固体、半固体、またはチキソトロピー液体として製剤化することができる。一実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は固形内部マトリクスにおいて分散され、該マトリックスは、体液内では不溶性であるが医薬組成物中の有効成分が体内全体に分散するのを可能にする、外部高分子膜で囲まれている。
適切な内部マトリクスとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチル−メタクリレート、可塑化または非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルのヒドロゲルなどの親水性ポリマー、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール、部分的に加水分解された架橋ポリ酢酸ビニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
適切な外部高分子膜として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、およびプロピレンを伴う塩化ビニルコポリマー、イオノマー・ポリエチレン・テレフタレート、ブチルゴム・エピクロロヒドリン・ゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコール三量体、エチレン/ビニルオキシエタノールコポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
C.修飾された放出
本明細書に提供される医薬組成物は、修飾された放出剤形として製剤化することができる。本明細書で使用されるように、用語「修飾された放出」は、有効成分の放出の速度または場所が、同じ経路により投与されたときの即時剤形のものとは異なる剤形を指す。修飾された放出剤形として、遅延放出、拡張放出、持続放出、徐放、パルス放出、制御放出、加速放出と即時放出、標的放出、プログラム放出、胃貯留剤形が挙げられるが、これらに限定されるものではない。修飾された放出剤形中の医薬組成物は、当業者に既知の様々な修飾された放出デバイスと方法を使用して調製することができ、このようなデバイスと方法として、マトリクス制御放出デバイス、浸透圧放出デバイス、多微粒子放出デバイス、イオン交換樹脂、腸溶コーティング、多層コーティング、小球体、リポソーム、それらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。有効成分の放出速度も、有効成分の粒子径や多型性を変更することにより修飾することができる。
修飾された放出の例として、米国特許第3,845,770号;3,916,899号;3,536,809号;3,598,123号;4,008,719号;5,674,533号;5,059,595号;5,591,767号;5,120,548号;5,073,543号;5,639,476号;5,354,556号;5,639,480号;5,733,566号;5,739,108号;5,891,474号;5,922,356号;5,972,891号;5,980,945号;5,993,855号;6,045,830号;6,087,324号;6,113,943号;6,197,350号;6,248,363号;6,264,970号;6,267,981号;6,376,461号;6,419,961号;6,589,548号;6,613,358号;6,699,500号に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書にはまた、医療従事者による使用時に、被験体への適切な量の有効成分の投与を単純化することができるキットも提供される。ある実施形態では、本明細書に提供されるキットは、1つ以上の容器と、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)の剤形とを備えている。
ある実施形態では、本明細書に提供されるキットは、1つ以上の容器と、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ、およびCDK阻害剤(例えば式(II)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)(例えばボルシクリブ)の剤形とを備えている。本明細書に提供されるキットは、有効成分を投与するために使用されるデバイスをさらに備えていてもよい。このようなデバイスにとしてシリンジ、針なしの注射器、点滴用バッグが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書に提供されるキットは、1つ以上の有効成分を投与するために使用可能な薬学的に許容可能なビヒクルをさらに備えていてもよい。例えば、有効成分が非経口投与のために再構成される必要のある固体形態で投与される場合、前記キットは、非経口投与に適した微粒子を含まない無菌液を形成するために有効成分を中で溶解することのできる、適切なビヒクルの密封容器を備えていてもよい。薬学的に許容可能なビヒクルの例として、USPの注射用滅菌水、生理食塩液注射、リンガー液、デキストロース注射、デキストロースおよび生理食塩液注射、ラクトリンゲル注射液が挙げられるがこれらに限定されない水性ビヒクル;エチルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられるがこれらに限定されない水混和性ビヒクル;トウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、イソプロピルミリステート、安息香酸ベンジルが挙げられるがこれらに限定されない非水性ビヒクルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本開示は更に、以下の非限定的な実施例によって理解される。
本明細書で使用されるように、これらのプロセス、スキーム、および実施例に使用される記号と慣習は、特定の略語が具体的に規定されているかどうかにかかわらず、現代の科学文献、例えばthe Journal of the American Chemical Society or the Journal of Biological Chemistryで使用されるものと一貫している。具体的には、限定されないが以下の略語が実施例、および本明細書全体にわたって使用される場合がある:g(グラム);mg(ミリグラム);mL(ミリリットル);μL(マイクロリットル)、;M(モル);mM(ミリモル)、μM(マイクロモル);eq.(当量);mmol(ミリモル)、Hz(ヘルツ)、MHz(メガヘルツ);hrまたはhrs(時間);min(分);およびMS(質量分析法)。
以下の実施例すべてに関して、当業者に知られる標準のワークアップと精製の方法を利用することができる。他に示されない限り、温度はすべて℃(摂氏度)で表される。他に示されない限り、反応すべては室温で行われる。本明細書に例示される合成方法は、特定の実施例の使用を通じて適用可能な化学的性質を例証するように意図されたものであり、本開示の範囲を示すものではない。
化合物A35の合成は、開示のために参照により引用される米国特許第9,056,852B2号に記載されている。
実施例1:4−(2−(ジフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−N−(2−メチル−1−(2−(1−メチルピペリジン−4−イル)フェニル)プロパン−2−イル)−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2−アミンである化合物A35の合成
4−(2−(ジフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−N−(2−メチル−1−(2−(ピペリジン−4−イル)フェニル)プロパン−2−イル)−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2−アミン(80mg、0.14mmol)、ホルムアルデヒド水溶液(37%、23mg)、およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(11mg、0.17mmol)をメタノール(2mL)に入れた混合物を、室温で1時間撹拌した。粗製生成物を分取HPLCにより精製することで、白色固形物として化合物A35(11mg、収率13%)を得た。99%の純度(HPLC);MS m/z:577.3(M+1);H NMR(CDCl,500MHz)δ8.37(d,1H),7.90(d,1H),7.64(t,1H),7.42(m,2H),7.32(d,1H),7.24(1,1H),7.13(t,1H),7.07(d,1H),5.15(s,1H),4.00−3.70(m,8H),3.28(s,2H),2.94(m,2H),2.78(m,2H),2.28(s,3H),1.89−1.60(m,6H),1.53(s,6H)ppm。
実施例2:CLL微小環境のインビトロモデルを用いたCLL患者由来の白血病B細胞による薬物併用の評価と査定
現行の証拠では、間質微小環境は白血球細胞の支援と生存に重要な要素であると認められている。ゆえに組織間質性部位は残存する白血病疾患に対してニッチを形成し、これは疾患再発として最終的に現れるこの目標を達成するために、CLLにおいてのインビボ間質微小環境を模倣する固有のシステムが開発されている。
骨生検技術が改変されたことで長期的で強健な間質細胞システムが生成され、これにより間充織の間質細胞(MSC)がCLL B細胞アポトーシスをどのように調節できるのかが試験されている。このMSCモデルシステムには、CLL宿主における細胞間相互作用、すなわちCLL B細胞生存や薬物耐性に対するMSCの影響に関する生理学的意義があり、これにより血管新生スイッチが誘導されるという証拠が存在する。さらに、MSCとCLL B細胞との共培養は、CD71、CD25、CD69、およびCD70のアップレギュレーションとともにCD38の発現上昇を含むCLL B細胞活性化表現型を誘導することが分かった、共培養アッセイにおいてCLL患者から単離されたCLL B細胞により、腫瘍微小環境(TME)指向の方法で薬物を評価するためにヒト疾患をモデル化するためのシステムがもたらされる。薬物検査は、薬物の併用(例えばPI3K阻害剤とボルシクリブ)がCLL B細胞アポトーシスにどのように影響を及ぼすことができるのかというシーケンスと同様に薬物投与量範囲を試験できる場合に実施することができる。薬物の併用が試験されると、このモデルシステムの利用により相乗的転帰、相加的転帰、または阻害剤転帰に関する情報ももたらすことができる。
ボルシクリブは強力な経口サイクリン依存性キナーゼ阻害剤であり、インビトロMSCシステムで評価されるようなCLL B細胞アポトーシスの誘導においてPI3K阻害剤(例えば、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)と組み合わされる。ボルシクリブとPI3K阻害剤(例えば、式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ)の投与シーケンスが試験される。CLL B細胞をこれらの共培養物から採取して、シグナル経路と遺伝子発現プロファイルを評価した。サイトカインとケモカインを含む腫瘍なシグナル経路媒介物質に関連するタンパク質は、アポトーシス促進性および抗アポトーシス性タンパク質とともに、このようなボルシクリブ/PI3K阻害剤の併用(例えば、ボルシクリブと式(I)の化合物あるいはその同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグとの併用)により誘導されるようなCLL B細胞アポトーシスに関する機構の性質に関して評価される。RNA発現プロファイルは、この提案において試験した薬物への暴露により、CLL B細胞において改質される経路の摂動のほか、免疫部分集団の変化に対するさらなる見識を提供すると評価される。
実施例3:慢性リンパ球性白血病(CLL)を患う患者におけるPI3K阻害剤とボルシクリブとの併用の試験
この試験の目的は、CLL患者における化合物A35、A36、A68、またはA70とボルシクリブとの安全性および有効性を評価することである。
主要評価項目:処置に関連する許容可能な有害事象を判定[時間枠:6か月の治療]。有害事象の発生率、起こり得る異常の検査結果、および用量制限毒性を判定する。
副次的評価項目:奏効率[時間枠:最大1年]。化合物A35、A36、A68、またはA70とボルシクリブとの併用により処置されたCLL患者の奏効率(ORR)。
Figure 2021534114
患者は、試験登録前に前記化合物への曝露を受けてはならない。患者は、試験開始前2週間いないに癌の処置を受けてはならない。処置として、化学療法、造血成長因子、モノクローナル抗体などの生化学治療の使用が挙げられる。患者は、以前の処置に関連するすべての毒性(グレード0または1)から回復している必要がある。被験体はすべて安全性を評価され、予定されるように薬物動態分析のために血液採取物すべてを集める。試験はすべて、独立した倫理委員会の承認と患者の同意を得てから実施される。
化合物の投与量は、以下に概説されるような評価に基づき毒性に対して保持または改変されてもよい。許容されない毒性の存在下では28日ごとに処置を繰り返す。National Cancer Institute(NCI)Common Terminology for Adverse Events(CTCAE)Version 3.0(August 9,2006)が設定する規定と基準に従い、投与量制限毒性を求める。
化合物の投与前後に静脈を直接穿刺することにより連続採血法を実施する。血清中濃度を判定するための静脈血サンプル(5mL)を、投与前約10分の時点、投与後1日目、8日目、15日目の時点に得る。各血清サンプルを2つの部分標本に分ける。血清サンプルをすべて−20℃で保管する。血清サンプルをドライアイスに乗せて運ぶ。
薬物動態:処置の開始前と1日目、8日目、15日目に、薬物動態評価のために患者は血漿/血清サンプルを採取される。薬物動態パラメーターを、BIOAVLソフトウェアの最新版を用いてDigital Equipment Corporation VAX 8600コンピューターシステム上で、非モデル依存型方法により算出する。以下の薬物動態パラメーターを測定する:最大血清中濃度(Cmax);ピーク血清中濃度までの時間(tmax);直線台形公式法を使用して算出される、0時間から最後の血液サンプリング時間まで(AUC0−72)の濃度時間曲線下面積(AUC);および消失速度定数から算出される末端排出半減期(t1/2)。消失速度定数は、対数直線濃度時間プロットの末端線形領域における連続データポイントの線形回帰によって推計される。薬物動態パラメーターの平均標準偏差(SD)と変動係数(CV)を各処置に対して算出する。パラメーター平均(保存されていた製剤/保存されていなかった製剤)の比を算出する。
併用療法に対する患者の応答:X線、CTスキャン、およびMRIによる画像化を介して患者の応答を評価し、試験開始前と第1のサイクルの終わりに画像化を行い、4週ごとまたは次のサイクルの終わりに追加の画像化を行う。癌型および実現可能性/利用可能性に基づいて画像診断法を選択し、同様の癌型や各患者の研究経過全体にわたって同じ画像診断法を使用する。全血球計算および/または骨髄生検を介しても患者の応答を評価する。RECIST基準を使用して奏効率を求める(Therasse et al,J.Natl.Cancer Inst.2000 Feb 2;92(3):205−16;http://ctep.cancer.gov/forms/TherasseRECISTJNCI.pdf)。試験処置の完了後、4週間にわたり定期的に患者を追跡する。
上述の実施例は、請求された実施形態を作成かつ使用する方法の完全な開示と説明を当業者に行うために提供されるものであり、本明細書に開示される内容の範囲を制限するようには意図されていない。当業者に明白な改変は、以下の請求項の範囲内に含まれるように意図される。

Claims (57)

  1. 癌を処置または予防するための方法であって、前記方法は、有効な量の、
    a)式(I)の化合物:
    Figure 2021534114
    または、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグであって;
    式中、
    X、Y、およびZは、X、Y、およびZのうち少なくとも2つが窒素原子であるという条件で、それぞれ独立してNまたはCRであり;Rは水素またはC1−6アルキルであり;
    とRはそれぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、またはニトロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;ここで、R1a、R1b、R1c、およびR1dはそれぞれ独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;あるいは、(iii)R1bとR1cはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し;
    とRはそれぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであり;あるいは、RとRは一体となって連結して、単結合、C1−6アルキレン、C1−6ヘテロアルキレン、C2−6アルケニレン、またはC2−6ヘテロアルケニレンを形成し;
    5aは(a)水素またはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;
    5bは(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;
    5cは−(CR5f5g−(C6−14アリール)または−(CR5f5g−ヘテロアリールであり;
    5dとR5eはそれぞれ独立して、(a)水素またはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;
    5fとR5gはそれぞれ独立して、(a)水素またはハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cであり;あるいは、(d)R5fの1つの出現とR5gの1つの出現が同じ炭素原子と結合している時、R5fとR5gはそれらが結合している炭素原子と一体となって、C3−10シクロアルキルまたはヘテロシクリルを形成し;
    は、水素、C1−6アルキル、−S−C1−6アルキル、−S(O)−C1−6アルキル、または−SO−C1−6アルキルであり;
    mは0または1であり;および、
    nは0、1、2、3、または4であり;
    ここで、R、R、R、R、R、R、R1a、R1b、R1c、R1d、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5f、およびR5g中の各アルキル、アルキレン、ヘテロアルキレン、アルケニル、アルケニレン、ヘテロアルケニレン、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、1、2、3、4、または5つの置換基Qで随意に置換され、ここで、各置換基Qは、(a)オキソ、シアノ、ハロ、およびニトロ;(b)各々が1、2、3、または4つの置換基Qでさらに随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル;ならびに、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、および、−S(O)NRから独立して選択され、ここで、各R、R、R、およびRは独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、各々はさらに、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;あるいは、(iii)RとRはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し、これはさらに、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換され;
    ここで、各Qは、(a)オキソ、シアノ、ハロ、およびニトロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、および、ヘテロシクリル;ならびに、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、および−S(O)NRからなる群から独立して選択され、ここで、R、R、R、およびRはそれぞれ独立して、(i)水素;(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;あるいは、(iii)RとRはそれらが結合しているN原子と一体となってヘテロシクリルを形成し;
    互いに隣接している2つの置換基Qは随意に、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルを形成し、各々は、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、式(I)の化合物と、
    b)式(II)の化合物:
    Figure 2021534114
    または、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグであって、
    式中、
    はフェニル、複素環、またはヘテロアリールであり、ここで、R中のフェニル、複素環、またはヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、C−C−アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキレンヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NR1112、−S(O)NR1112、シクロアルキル、−NR1112、および−SR13から独立して選択された1つ、2つ、または3つの置換基で随意に置換され;
    とRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、または−OR15であり;
    10はC−C−アルキレンヒドロキシルであり;
    11とR12はそれぞれ独立して、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、またはアリールであり;あるいは、R11とR12は、それらが結合している窒素原子と一体となって、随意に追加のヘテロ原子を含み得る5員環または6員環を形成し得;
    13は水素、C−C−アルキル、アリール、または−SR14であり;
    14はC−C−アルキルまたはアリールであり;
    15は置換または非置換のC−C10−アルキル、C−C−アルカノイル;置換または非置換のアロイルであり;および、
    16は水素またはC−C−アルキルである、式(II)の化合物と、
    を投与する工程を含む、方法。
  2. 5bは(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、またはヘテロアリール;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−S(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cである、請求項1に記載の方法。
  3. 5aとR5bはそれぞれ独立して、(a)ハロ;(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R1a、−C(O)OR1a、−C(O)NR1b1c、−C(NR1a)NR1b1c、−OR1a、−OC(O)R1a、−OC(O)OR1a、−OC(O)NR1b1c、−OC(=NR1a)NR1b1c、−OS(O)R1a、−OS(O)1a、−OS(O)NR1b1c、−OS(O)NR1b1c、−NR1b1c、−NR1aC(O)R1d、−NR1aC(O)OR1d、−NR1aC(O)NR1b1c、−NR1aC(=NR1d)NR1b1c、−NR1aS(O)R1d、−NR1aS(O)1d、−NR1aS(O)NR1b1c、−NR1aS(O)NR1b1c、−SR1a、−S(O)R1a、−S(O)1a、−S(O)NR1b1c、または−S(O)NR1b1cである、請求項1に記載の方法。
  4. 5aとR5bはそれぞれ、1、2、または3つのハロで随意に置換されたメチルである、請求項3に記載の方法。
  5. nは1である、請求項1−4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 5fとR5gはそれぞれ水素である、請求項1−5のいずれか1つに記載の方法。
  7. nは0である、請求項1−4のいずれか1つに記載の方法。
  8. mは0である、請求項1−7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 式(I)の化合物は、式(XI):
    Figure 2021534114
    または、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグであり、
    式中、
    7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eはそれぞれ独立して、(a)水素、シアノ、ハロ、または、ニトロ;(b)各々が1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−10シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル;あるいは、(c)−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NR)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(=NR)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRC(=NR)NR、−NRS(O)R、−NRS(O)、−NRS(O)NR、−NRS(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、または、−S(O)NRであり;あるいは、互いに隣接しているR7a、R7b、R7c、R7d、およびR7eのうちの2つは、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルを形成し、各々は、1、2、3、または4つの置換基Qで随意に置換される、請求項1−8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 式(I)の化合物は化合物A35:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  11. 式(I)の化合物は化合物A36:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  12. 式(I)の化合物は化合物A68:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  13. 式(I)の化合物は化合物A70:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  14. 式(I)の化合物は化合物A37:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  15. 式(I)の化合物は化合物A38:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  16. 式(I)の化合物は化合物A41:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  17. 式(I)の化合物は化合物A42:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  18. 式(I)の化合物は化合物A43:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  19. 式(I)の化合物は化合物A44:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  20. は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、C−C−アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキレンヒドロキシル、−C(O)NH、−CONR1112、−S(O)NR1112、シクロアルキル、−NR1112、および−SR13から独立して選択された1つ、2つ、または3つの置換基で随意に置換されたフェニルであり;あるいは、R11とR12は、それらが結合している窒素原子と一体となって、随意に追加のヘテロ原子を含み得る5員環または6員環を形成し得;R13は水素、C−C−アルキル、アリール、または−SR14であり;R14はC−C−アルキルまたはアリールであり;
    とRは独立してヒドロキシルまたは−OR15であり;ここで、R15はRとRについて同じであるか、または異なり、および置換または非置換のC−C10アルキル、C−C−アルカノイル、置換または非置換のアロイルであり;ならびに、
    16はC−C−アルキルである、請求項1−19のいずれか1つに記載の方法。
  21. 式(II)の化合物は、式(XA):
    Figure 2021534114
    または、そのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグであり;
    式中、
    とRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、または−OR15であり;
    15は置換または非置換のC−C10−アルキル、C−C−アルカノイル、置換または非置換のアロイルであり;および、
    16は水素またはC−C−アルキルである、請求項1−19のいずれか1つに記載の方法。
  22. 式(II)の化合物は化合物I:
    Figure 2021534114
    または、その同位体変異体、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグである、請求項1−21のいずれか1つに記載の方法。
  23. 癌は血液悪性腫瘍である、請求項1−22のいずれか1つに記載の方法。
  24. 癌はB細胞悪性腫瘍である、請求項1−23のいずれか1つに記載の方法。
  25. 癌は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、高リスク慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、高リスク小リンパ球性リンパ腫(SLL)、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、非バーキット高悪性度B細胞リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫(PMBL)、免疫芽細胞性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓周辺帯リンパ腫、プラズマ細胞骨髄腫、形質細胞腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、またはリンパ腫様肉芽腫症である、請求項1−24のいずれか1つに記載の方法。
  26. 癌は慢性リンパ性白血病または非ホジキンリンパ腫である、請求項1−25のいずれか1つに記載の方法。
  27. 癌は非ホジキンリンパ腫びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項1−26のいずれか1つに記載の方法。
  28. 癌は、再発性−難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/rDLBCL)である、請求項1−27のいずれか1つに記載の方法。
  29. びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、活性化されたB細胞(ABC DLBCL)または胚中心B細胞(GCB DLBCL)のものである、請求項27または28に記載の方法。
  30. 癌は濾胞性リンパ腫(FL)である、請求項1−22のいずれか1つに記載の方法。
  31. 式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;および、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体が、同時に、ほぼ同時に、または任意の順序で順次投与される、請求項1−30のいずれか1つに記載の方法。
  32. 式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;および、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体が同時にまたはほぼ同時に投与される、請求項1−31のいずれか1つに記載の方法。
  33. 式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体;および、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体が順次投与される、請求項1−32のいずれか1つに記載の方法。
  34. 式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体は、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体の前に投与される、請求項33に記載の方法。
  35. 式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体は、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体の後に投与される、請求項33に記載の方法。
  36. 式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、錠剤またはカプセル剤として製剤化される、請求項1−35のいずれか1つに記載の方法。
  37. 式(II)の化合物、あるいはエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、または同位体変異体は、錠剤またはカプセル剤として製剤化される、請求項1−36のいずれか1つに記載の方法。
  38. 式(I)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグは、式(II)の化合物またはそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2つ以上のジアステレオマーの混合物、あるいは同位体変異体と同時に製剤化される、請求項1−37のいずれか1つに記載の方法。
  39. 化合物A35:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  40. 化合物A36:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  41. 化合物A68
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  42. 化合物A70:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  43. 化合物A37:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  44. 化合物A38:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  45. 化合物A41:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  46. 化合物A42:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  47. 化合物A43:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;あるいは、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  48. 化合物A44:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;
    化合物I:
    Figure 2021534114
    あるいは、その同位体変異体、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、あるいはプロドラッグ;および、
    薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  49. 癌を処置または予防するための方法であって、有効な量の請求項39−48のいずれか1つの医薬組成物を被験体に投与する工程を含む、方法。
  50. 癌は血液悪性腫瘍である、請求項49に記載の方法。
  51. 癌はB細胞悪性腫瘍である、請求項49または50に記載の方法。
  52. 癌は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、高リスク慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、高リスク小リンパ球性リンパ腫(SLL)、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、非バーキット高悪性度B細胞リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫(PMBL)、免疫芽細胞性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾臓周辺帯リンパ腫、プラズマ細胞骨髄腫、形質細胞腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、またはリンパ腫様肉芽腫症である、請求項49−51のいずれか1つに記載の方法。
  53. 癌は慢性リンパ性白血病または非ホジキンリンパ腫である、請求項49−51のいずれか1つに記載の方法。
  54. 癌は非ホジキンリンパ腫びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項49−51のいずれか1つに記載の方法。
  55. 癌は、再発性−難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/rDLBCL)である、請求項54に記載の方法。
  56. びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、活性化されたB細胞(ABC DLBCL)または胚中心B細胞(GCB DLBCL)のものである、請求項54または55に記載の方法。
  57. 癌は濾胞性リンパ腫(FL)である、請求項49−51のいずれか1つに記載の方法。
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