JP2021533270A - 軟質熱処理時間短縮のための冷間圧造用線材及びその製造方法 - Google Patents

軟質熱処理時間短縮のための冷間圧造用線材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軟質熱処理時間短縮のための冷間圧造用線材及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明の冷間圧造用線材は、重量%で、C:0.15〜0.5%、Si:0.02〜0.4%、Mn:0.3〜1.2%、Al:0.02〜0.05%、P:0.03%以下、S:0.01%未満、N:0.01%未満を含み、残りのFe及びその他の不可避不純物からなり、その内部組織が20〜90面積%の初析フェライト組織、5面積%以下のベイナイトとマルテンサイト組織、及び残りのパーライト組織を含み、平衡初析フェライト分率のうち80%以上が平均粒径5μmm以下の初析フェライト組織であり、そして、上記線材の引張強度は、下記関係式1を満たすことを特徴とする。[関係式1]TS(MPa)≧279+864*([C]+[Si]/8+[Mn]/18)【選択図】図2

Description

本発明は、軟質熱処理時間短縮のための冷間圧造用線材及びその製造方法に係り、より詳しくは、圧延後の線材の微細組織を制御することで、後続する軟質化熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材及びその製造方法に関する。
線材を軟質化するために、一般的に球状化熱処理を行う。球状化熱処理は、冷間成形時の冷間加工性を向上させるためにセメンタイトを球状化し、均質な粒子分布を誘導する。また、加工ダイスの寿命を向上させるために加工される素材の硬さをできる限り柔らかくすることができる。上記2つの目的を達成するために素材の軟質化概念として利用されている。
このような球状化熱処理は、大きく2つに分類される。一つは共析温度以下で長時間加熱する方法であって、主に熱延製品の球状化処理に用いられている(sub−critical annealing)。もう一つは共析温度とオーステナイト化温度との間で加熱した後に極徐冷して球状化組織を得る方法である(inter−critical annealing)。
初期組織がパーライトで構成された場合、球状化熱処理温度で球状化が進行される過程は、高い温度での拡散によってラメラ(lamellar)セメンタイトの欠陥または端部分における平らな界面との曲率差による炭素濃度勾配が発生してラメラセメンタイトが分節され、この後、界面エネルギーを減らすために球状化されることが知られている。
このような球状化軟質化処理のためには、別途の工程数、多くの費用、及び時間がかかるため、その工程時間をできる限り短縮することが好ましく、これに伴い、上述した球状化軟質化処理工程を短縮する技術開発の研究が実施されている。
韓国公開特許第2018−0072965号公報
本発明は、圧延後の線材組織の初析フェライト分率が平衡相80%以上である最大5μm以下の結晶粒径を有する微細初析フェライトと、ベイナイト/マルテンサイト面積分率は5%以下、残りのパーライト組織を含む複合組織で制御することにより、軟質化熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明が解決しようとする技術的課題は、上記で言及した技術的課題に限定されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば明確に理解することができる。
上記目的を達成するためになされた本発明の軟質熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材は、
重量%で、C:0.15〜0.5%、Si:0.02〜0.4%、Mn:0.3〜1.2%、Al:0.02〜0.05%、P:0.03%以下、S:0.01%未満、N:0.01%未満を含み、残りのFe及びその他の不可避不純物からなり、
その内部組織が20〜90面積%の初析フェライト組織、5面積%以下のベイナイトとマルテンサイト組織、及び残りのパーライト組織を含み、平衡初析フェライト分率のうち80%以上が平均粒径5μmm以下の初析フェライト組織であり、そして
上記線材の引張強度は、下記関係式1を満たすことを特徴とする。
[関係式1]
TS(MPa)≧279+864*([C]+[Si]/8+[Mn]/18)
また、本発明の軟質熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材の製造方法は、
上記組成を有する鋼材を900〜1050℃の範囲で加熱した後、180分以内維持する工程、
上記鋼材のオーステナイト結晶粒サイズ(AGS)を5〜20μmの範囲で制御する工程、
上記AGSが制御された鋼材をAe以下〜730℃以上の温度で0.3〜2.0の変形量で線材形状に仕上げ熱間圧延する工程、及び
上記仕上げ熱間圧延された線材を3〜20℃/sの冷却速度で冷却する工程、を含み、
上記冷却された線材の引張強度は、下記関係式1を満たす事を特徴とする。
[関係式1]
TS(MPa)≧279+864*([C]+[Si]/8+[Mn]/18)
また、上記冷却された線材は、
その内部組織が20〜90面積%の初析フェライト組織、5面積%以下のベイナイトとマルテンサイト組織、及び残りのパーライト組織を含み、平衡初析フェライト分率のうち80%以上が平均粒径5μmm以下の初析フェライト組織であることが好ましい。
また、上記冷却された線材を、伸線を行わず、素材をAe〜Ae+40℃の温度範囲で維持した後、660℃まで15〜30℃/hrで冷却し、上記温度維持及び冷却時間が計10〜15時間である球状化熱処理工程をさらに含むことがよい。
本発明によれば、上記構成の本発明は、製造された線材の微細組織の最適化によって所望の特性を有する線材を比較的短い軟質化熱処理時間でも得ることができ、これに伴い、製造費用及び時間を減らすことができる有用な効果がある。
仕上げ熱間圧延前の鋼材のAGSを示す組織写真であって、(a)は発明例2を、(b)は比較例2を示す。 線材圧延後の冷却によって得られた線材の微細組織を示す組織であって、(a)は発明例4を、(b)は比較例4を示す。
以下、本発明を説明する。
本発明は、重量%で、C:0.15〜0.5%、Si:0.02〜0.4%、Mn:0.3〜1.2%、Al:0.02〜0.05%、P:0.03%以下、S:0.01%未満、N:0.01%未満を含み、残りのFe及び他の不可避不純物からなる鋼材に圧延によって初析フェライトを生成させ、結晶粒微細化を誘導し、素材の軟質熱処理中の炭素の拡散加速によって軟質線材を得る事を特徴とする熱処理短縮形線材の製造方法に関するものである。
本発明の線材組成成分及びその含有量の制限理由を説明する。ここで、%は特に定義されていない限り、重量%を意味する。
C:0.15〜0.5%
上記炭素の含有量を0.15〜0.5%に制限した理由は、その含有量が0.5%を超えると、ほぼすべての組織がパーライトで構成されてしまい、目的とする初析フェライトの亜結晶粒を確保し難くなり、一方、0.15%未満では初析フェライト分率の増加によって結晶粒が微細ではなくなり、QT熱処理時にマルテンサイト微細組織に変態させ難くなり、上記マルテンサイト組織においても低い炭素含有量によって十分な強度を確保し難いためである。
Si:0.02〜0.4%
上記シリコン(Si)の含有量を0.02〜0.4%に限定する理由は、以下のとおりである。Siは代表的な置換型元素として鋼の強度確保に大きな影響を及ぼす。その含有量が0.02%未満であると、鋼の強度確保が難しくなり、一方、0.4%を超えると、線材圧延中に脱炭組織の生成を助長するため、追加的な削除費用が必要となり、鍛造時の強度が上昇して鍛造し難くなるためである。
Mn:0.3〜1.2%
上記マンガン(Mn)は、基地組織内に置換型固溶体を形成し、A1の温度を下げてパーライト層間の間隙を微細化する。そして、初析フェライト組織内の亜結晶粒を増加させるため、その含有量は0.3〜1.2%に制限する。上記マンガンを1.2%超過して添加する場合、マンガン偏析による組織不均質によって有害な影響を及ぼすようになる。鋼の凝固時の偏析機構によって、マクロ偏析及びミクロ偏析が起こり易いが、マンガン偏析は他元素に比べて相対的に低い拡散係数により偏析帯を助長し、これによる硬化能向上は、中心部の低温組織(core martensite)を形成する主な原因となる。また、上記マンガンが0.3%未満に添加される場合、QT後のマルテンサイト組織を確保するための十分な焼入れ性が確保され難くなることがある。
Al:0.02〜0.05%
本発明において上記アルミニウム含有量は、0.02〜0.05%に限定することが好ましい。これは、その含有量が0.02%未満であると、十分な脱酸力が確保され難くなり、一方、0.05%を超えると、Alなどの硬質介在物が増加することがあり、特に連鋳時の介在物によるノズルの目詰まりが発生することがあるためである。
N:0.01%未満
本発明において窒素の含有量は、0.01%未満で管理する必要がある。これは、0.01%以上である場合、析出物として結合しない固溶窒素により素材の靭性/延性の低下が発生することがあるためである。
P:0.03%以下、S:0.01%未満
P及びSは不純物として、Pは結晶粒界に偏析して靭性を低下させるため、その含有量を0.03%以下に制限することが好ましい。そして、Sは低融点元素で粒界偏析して靭性を低下させ、硫化物を形成させて製品に有害な影響を及ぼすため、その含有量を0.01%未満に管理することが好ましい。
また、本発明の冷間圧造用線材は、その内部組織が20〜90面積%の初析フェライト組織、5面積%以下のベイナイトとマルテンサイト組織、及び残りのパーライト組織を含み、平衡初析フェライト分率のうち80%以上が平均粒径5μmm以下の初析フェライト組織である。
本発明において平衡初析フェライト分率とは、各組成の状態図においてA1直上の温度でのこの原理による初析フェライト分率を意味する。本発明では、Thermo calc.ソフトウェアを用いて計算された状態図を活用した。
本発明は、このような平衡初析フェライト分率が80%以上である初析フェライト組織を有することを特徴とする。本発明鋼の初析フェライト分率は、通常の冷却中に生成及び成長する線材内の初析フェライトと比較して、Ae以下〜730℃の温度で仕上げ圧延中の初析フェライトが生成及び成長し、冷却中に成長するため、通常の方法で製造された同一組成の線材内の初析フェライト分率よりも高い。
本発明において初析フェライト平均粒径を5μmm以下に制限する理由は、上記初析フェライトが仕上げ圧延中に急速に形成されることにより結晶粒が微細化されるためであり、これによって後工程の軟質化熱処理時、上記微細な結晶粒によって炭素の拡散を加速させ、通常よりも短い時間で球状化組織を得ることができる。そして、ベイナイト及びマルテンサイト組織の面積率を5%以下に制御する理由は、上記組織が存在する場合、軟質化熱処理前に伸線工程、或いはアンコイル時に素材が断線される虞があるためである。
また、本発明においては、上記冷却で製造された線材は、下記関係式1のTSパラメータを満たすことが好ましい。本発明の場合、製造された線材の結晶粒微細化による引張強度が通常の線材よりも強いため、下記関係式1のTSパラメータを満たす、さらに高い引張強度を有するようになり、これによって結晶粒微細化による軟質化熱処理時間を効果的に短縮することができる。
線材の引張強度は、合金元素(C、Si、Mn)が増加するにつれて強度が増加するが、同一合金組成及び微細組織(F+P)を有するにも関わらず、結晶粒微細化によって線材の引張強度が高いことが本発明鋼の特徴である。これを通常材と比較して下記関係式1により区分され、下記関係式1を満たす際に同一球状化熱処理材で低い引張強度を得ることができる効果がある。
[関係式1]
TS(MPa)≧279+864*([C]+[Si]/8+[Mn]/18)
次に、本発明の軟質化熱処理を加速させることができる超細粒線材を製造する方法について詳細に説明する。
本発明の軟質化熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材の製造方法は、上記の組成成分を有する鋼材を900〜1050℃の範囲で加熱した後、180分以内維持する工程、上記鋼材のオーステナイト結晶粒サイズ(AGS)を5〜20μmの範囲で制御する工程、上記AGSが制御された鋼材をAe以下〜730℃以上の温度で0.3〜2.0の変形量で線材形状に仕上げ熱間圧延する工程、及び上記仕上げ熱間圧延された線材を3〜20℃/sの冷却速度で冷却する工程、を含む。
まず、本発明は、上記の組成成分を有する鋼材を900〜1050℃の範囲で加熱した後、180分以内維持する。これは、上記加熱温度が1050℃を超えると、AGSが大きく成長するようになり、仕上げ圧延中にさらに多くの変形量で初析フェライトを誘導して結晶粒を微細化させる上で問題があり、900℃未満であると、粗圧延中に圧下量の増加により装備への過負荷がかかるためである。そして、維持時間が180分を超えると、上記理由からAGSが大きく成長するようになり、仕上げ圧延中にさらに多くの変形量で初析フェライトを誘導して結晶粒を微細化させる上で問題があるためである。
続いて、本発明においては仕上げ熱間圧延の直前に上記鋼材のオーステナイト結晶粒サイズ(AGS)を5〜20μmの範囲で制御する。このようにオーステナイト結晶粒サイズ(AGS)を制御する理由は、仕上げ圧延中に0.3以上の変形量でも初析フェライトを誘導して結晶粒を微細化させるためである。もし、上記サイズが20μmを超えると、さらに多くの仕上げ圧延量が要求されて結晶粒微細化が難しくなり、粗圧延中に5μm以下のAGS素材を製作するためには、通常の製造方法よりさらに多くの変形量が必要となることから、billetサイズを増加させるか、或いはinterpass timeを減らすために素材の移送速度を増加させなければならなくなるという、工程的制約の問題がある。
そして、本発明においては上記AGSが制御された鋼材をAe以下〜730℃以上の温度で0.3〜2.0の変形量の線材形状に仕上げ熱間圧延する。
このとき、熱間仕上げ温度範囲をAe以下〜730℃以上の温度範囲で制御することが好ましい。これは、Ae温度を超えると、初析フェライトが生成されず、結晶粒微細化に不利であり、730℃未満であると、パーライトが圧延中に生成されて結晶粒微細化に不利であり、圧延温度が低くて圧延ロールへの過負荷がかかるためである。
そして、その変形量は0.3〜2.0にすることが好ましい。これは0.3以下の場合には、変形量が小さくて初析フェライトを誘導できず、結晶粒を微細化させることができなくなり、他方、2.0以上の場合には、変形量の増大によって圧延量の過負荷がかかり、所望の素材の直径を製造し難くなるためである。
続いて、本発明においては、上記仕上げ熱間圧延された線材を3〜20℃/sの冷却速度で冷却することで上記の内部の微細組織が細粒に制御された線材を得ることができる。このとき、冷却速度を3〜20℃/sの範囲に制御する理由は、熱間圧延終了後、フェライト結晶粒サイズ(FGS)が5μm以下の結晶粒成長を抑制するためである。
そして、本発明においては、上記素材をAe〜Ae+40℃の温度で維持した後、660℃まで15〜30℃/hrで冷却することが好ましい。通常の亜共析鋼線材球状化熱処理は、Ae〜Ae+40℃の温度で温度維持した後、徐冷する方法で製造され、本発明においては、素材をAe〜Ae+40℃の温度領域で維持した後、660℃まで15〜30℃/hrで冷却し、このときに温度維持及び冷却時間を計10〜15時間で熱処理を行うことが好ましい。熱処理過程を経た本発明の線材は、引張強度が通常の方法で製造された線材と比較して結晶粒微細化によるCの拡散加速によって低い引張強度を示すことができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
(実施例)
下記表1に示した成分組成を有するビレットを9mmとなるように線材圧延した。発明例は本発明の成分範囲及び製造条件を満たすものであり、比較例は本発明の製造条件から外れたものである。
Figure 2021533270
*表1の冷却条件は、線材の表面温度が500℃に到達するまでの冷却速度(℃/s)
図1は、仕上げ熱間圧延前の鋼材のAGSを示す組織写真であって、(a)は発明例2を、そして(b)は比較例2を示す。AGSは、ASTM E112法を活用して測定した。上記比較例2の場合、他の条件に比べて長時間加熱されたために仕上げ圧延前のAGSが他の条件に比べて大きいことが分かる。一方、仕上げ圧延前の小さなAGSは、仕上げ圧延時の変形量によって粒界で多くの初析フェライトを生成させることができ、これにより圧延中に初析フェライトの生成及び成長によって最終線材の結晶粒サイズを小さくすることができる。
下記表2は、上記製造条件で製作された線材の微細組織、軟質化熱処理材された軟質化材の微細組織、及び機械的物性を示している。
一方、表2において線材フェライト相分率は、試験片を切断、研磨、及びエッチングを行った後、電子顕微鏡を介して微細組織写真を得て、image j’というプログラムを介して当該相を区分して条件当たり×1000倍、5枚のSEM写真で面積を計算し、その平均値で示したものである。
そして、結晶粒サイズは、試験片を切断、研磨、エッチングを行った後、電子顕微鏡を介して微細組織写真を得て、×1000倍、5枚のSEM写真でASTM E112規格で結晶粒サイズを測定した平均値である。
また、引張強度はASTM E−8規格で試験片を製作し、10mm/minの速度で引張試験された結果を示す。
Figure 2021533270
*表2のa*は、TSパラメータの関係式1{279+864*([C]+[Si]/8+[Mn]/18)}により計算された引張強度(MPa)。
比較例1の場合、仕上げ圧延中の変形量が0.1と非常に小さかったため、変形による初析フェライトを誘導することができなかった。
比較例2の場合、上述したとおり、加熱炉装入時間が207分と、他の条件に比べて長かったため、仕上げ圧延前のAGSが他の鋼に比べて大きく、圧延中に十分に初析フェライトが誘導されなかった。
比較例3の場合、圧延温度が842℃とAe以上の温度で仕上げ圧延されたため、初析フェライトが誘導されなかった。
比較例4の場合、線材の表面温度が500℃まで到達する冷却速度が1℃/sと低速で冷却したため初析フェライトが非常に成長した。
したがって、比較例1〜4の場合、最終線材の平均初析フェライト結晶粒サイズが10μm以上となり、発明例に比べて結晶粒サイズが大きく、これが発明鋼に比べて線材強度が低下する主な原因となった。
図2は、線材圧延後の冷却で得られた線材の微細組織を示す組織であって、(a)は発明例4を、そして(b)は比較例4を示す。
一方、本実施例ではTS parameter(279+864*([C]+[Si]/8+[Mn]/18)を検討すると、本発明例の線材の引張強度は、TS parameterより大きいが、比較例の引張強度はTS parameterより小さいことが確認できる。すなわち、上記発明例の線材は、微細組織によって軟質化熱処理中に速い炭素の拡散により、線材の引張強度に対して球状化後の熱処理材が顕著に低い引張強度を示すことが確認できる。
上述したとおり、本発明は、限定された実施例及び実験例によって説明したが、本発明はこれによって限定されず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により、本発明の技術思想及び特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることはもちろんである。

Claims (4)

  1. 重量%で、C:0.15〜0.5%、Si:0.02〜0.4%、Mn:0.3〜1.2%、Al:0.02〜0.05%、P:0.03%以下、S:0.01%未満、N:0.01%未満を含み、残りのFe及びその他の不可避不純物からなり、
    その内部組織が20〜90面積%の初析フェライト組織、5面積%以下のベイナイトとマルテンサイト組織、及び残りのパーライト組織を含み、平衡初析フェライト分率のうち80%以上が平均粒径5μmm以下である初析フェライト組織であり、
    線材の引張強度は、下記関係式1を満たすことを特徴とする軟質熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材。
    [関係式1]
    TS(MPa)≧279+864*([C]+[Si]/8+[Mn]/18)
  2. 重量%で、C:0.15〜0.5%、Si:0.02〜0.4%、Mn:0.3〜1.2%、Al:0.02〜0.05%、P:0.03%以下、S:0.01%未満、N:0.01%未満を含み、残りのFe及びその他の不可避不純物からなる鋼材を900〜1050℃の範囲で加熱した後、180分以内維持する工程、
    前記鋼材のオーステナイト結晶粒サイズ(AGS)を5〜20μmの範囲で制御する工程、
    前記AGSが制御された鋼材をAe以下〜730℃以上の温度で0.3〜2.0の変形量で線材形状に仕上げ熱間圧延する工程、及び
    前記仕上げ熱間圧延された線材を3〜20℃/sの冷却速度で冷却する工程、を含み、
    前記冷却された線材の引張強度は、下記関係式1を満たすことを特徴とする軟質熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材の製造方法。
    [関係式1]
    TS(MPa)≧279+864*([C]+[Si]/8+[Mn]/18)
  3. 前記冷却された線材は、
    その内部組織が20〜90面積%の初析フェライト組織、5面積%以下のベイナイトとマルテンサイト組織、及び残りのパーライト組織を含み、平衡初析フェライト分率のうち80%以上が平均粒径5μmm以下の初析フェライト組織であることを特徴とする請求項2に記載の軟質熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材の製造方法。
  4. 前記冷却された線材を、伸線を行わず、素材をAe〜Ae+40℃の温度領域で維持した後、660℃まで15〜30℃/hrで冷却し、前記温度領域で維持及び冷却時間が計10〜15時間である球状化熱処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の軟質熱処理時間を短縮することができる冷間圧造用線材の製造方法。
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