JP2021530689A - 中性子アクティベータ、当該中性子アクティベータを含む中性子放射化システム、および当該中性子アクティベータが実行する中性子放射化方法 - Google Patents

中性子アクティベータ、当該中性子アクティベータを含む中性子放射化システム、および当該中性子アクティベータが実行する中性子放射化方法 Download PDF

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Abstract

中性子アクティベータ(10)は、長手方向軸(B)に沿って伸びるハウジング(12)と、陽子ビーム(5)との相互作用によって、中性子を生成するように構成された金属ターゲット(20)であって、長手方向軸(B)に対して垂直に配置された少なくとも1つのプレート(21)を含むターゲット(20)と、金属ターゲット(20)を冷却するように構成された冷却回路とを含む中性子源(11)、並びに、中性子源(11)および放射化される材料を収容するように構成された放射化領域(36)を含む第1の反射−減速体(35)を含む。

Description

本発明は中性子アクティベータ、当該中性子アクティベータを含む中性子放射化システム、および当該中性子アクティベータが実行する中性子放射化方法に関する。
これに限定されるものではないが、本発明は適切な中性子場の生成を通じて、注射可能な製品、おそらくは注射液の用量を放射化することに適用される。
特に、本発明は、対象となる放射性同位体を生成するための中性子アクティベータに関し、その動作原理は、固体ターゲットと陽子ビームとの相互作用に基づき、中性子アクティベータが、対象となる同位体(例えば、165Hoおよび176Lu)における(n、γ)反応によって、有望な中性子スペクトラムを得るために、固体アセンブリにおいて減速/反射される中性子を生成する。この中性子アクティベータは、約16MeVと約30MeVとの間に含まれるエネルギーで、1mAを超え1.5mAまでの陽子強度の陽子ビームを受け取るのに適している。
癌腫瘍の治療は、3つの主要な治療の種類(回復の可能性を高めるためにしばしば併用される):手術、化学療法および外部放射線療法に基づいている。
小線源治療または「in situ」の放射線療法は、手術または化学療法(乳癌または子宮頸部腫瘍などの場合)に加えて、あるいは代案として、排他的な一次治療(米国での前立腺癌、肝細胞癌、またはその他の肝腫瘍などの場合)を構成することをしばしば推奨される。
急速に分裂する細胞は、放射線によるダメージに特に敏感である。この理由のため、いくつかの癌性増殖は、標的領域に、一般にガンマまたはベータエミッターである、小さな放射線源を投与または植え付けることにより、制御または排除されうる。
小線源治療処置の主な利点は、身体全体への放射を抑え、健康な組織への被曝を最小化でき、標的腫瘍により集中し、費用対効果が高いことである。
ベータ線放出放射性同位体は、対応する安定した同位体の中性子放射を通じて生成され得る。
現在、そのような同位体は、研究用原子炉においてのみ製造されるが、主な欠点は、厳しいスケジュールと老朽化の問題とが併発した、ヨーロッパにおける医療用途のための原子炉の低い可用性に依存している。
その結果、医療用途のためのサイクロトロンを使用して、中性子放射化放射性同位体の効率的な製造のための方法を改善させる必要性が依然として存在する。
本開示の目的の一つは、原子炉における、医療用の放射性同位体の製造のための代替物を提案することである。
別の目的は、医療用途の放射性同位体の製造方法の効率を改善することである。
本発明の別の目的は、放射性同位体を製造するための、材料の中性子放射化のための装置および方法を提供することである。
国際公開第98/59347号は、中性子源を取り囲む中性子拡散媒体に中性子束を散布することにより、中性子束に曝露された材料を、曝露された材料中に含まれる、容易に利用できる同位体に変換し、特に医療用途での有用な放射性同位体の製造を可能とすることを開示している。中性子源は、荷電粒子ビームを照射されたベリリウムまたはリチウムターゲットから成る。
この方法の主な欠点は、材料における中性子の弾性散乱経路中のシステムに収容するために、アクティベータの寸法がとても大きいことである。これはまた、特に低エネルギー(数回の散乱相互作用の後に)において、中性子束の関連する希釈をもたらす。
国際公開第2016/037656号は、共振領域における捕捉を増強する方法とアクティベータを開示している。中性子束の強度は、反射体および/または減速体によって最適化される。
国際公開第98/59347に関しては、鉛の中性子弾性散乱特性、およびその結果としての、放射化領域における断熱共鳴交差原理を利用し、アクティベータのサイズを低減することを目指すいくつかの一般的なアプローチを提案している。しかし、このアプローチは、同位体を放射化するのに最も効率的なものではない。
国際公開第98/59347および国際公開第2016/037656に開示されたアクティベータと比較して改良されたシステムが、本出願人の名義で係属中の特許出願EP17305461.0に提案されている。この特許出願は、
・16MeVと100MeVとの間のエネルギーの、1mAまでの陽子強度を維持することができる陽子ビームを受け取るのに適した金属ターゲットを含む中性子源と、
・中性子源の周辺にあり、中性子放射化領域を含む第1のベリリウム反射−減速体と、
・第1のベリリウム反射−減速体を埋め込む、オプションとしての第2の反射−減速体と、を含むアクティベータを記載している。
低エネルギー、つまり約16MeVと約30MeVとの間の陽子ビームで、目的とする放射化プロセスで都合のよい性能を維持するために、特に1mAを超え1.5mAまでの高い陽子強度が必要である。これらの高い陽子強度では、熱応力によって、高い機械的応力が金属ターゲットにて誘発される。
高い陽子強度に耐えることができる、改良された中性子アクティベータが必要とされている。
革新的な方法によって、本発明者らは、このターゲットの特定の設計が、この課題を解決できるという証拠を提示した。彼らは、改良された熱的および機械的性能を示す、新しいターゲットの設計を開発した。
これらおよび他の目的は、第1の態様において、材料の中性子放射化のための中性子アクティベータを提案する、本開示の発明によって達成される。中性子アクティベータは、
・中性子源であって、ビーム軸に平行に、特に同軸に配置されるように意図された長手方向軸に沿って伸びるハウジングであって、前記陽子ビームが前記中性子源に入ることができる開口部を提供する前記ハウジングと、前記陽子ビームとの前記相互作用によって中性子を生成するように構成された金属ターゲットであって、前記長手方向軸に対して横方向に、特に垂直に配置された、ベリリウムおよび/またはタンタルを含む材料からなることが好ましい、少なくとも1つのプレートであって、前記ハウジングの前記開口部に向けられた上流面と、前記上流面の反対側の下流面とを提供する前記プレートを備える前記金属ターゲットと、前記金属ターゲットを冷却するように構成された冷却回路と、を備える前記中性子源と、
・ベリリウムを含む材料からなることが好ましい第1の反射−減速体であって、前記中性子源に順応するように構成され、前記材料を放射化させる放射化領域を含む、前記第1の反射−減速体と、を備える。
前記金属ターゲットは、互いに平行に配置され、前記長手方向軸を中心とする複数の隣接したプレートを備えてもよい。
前記金属ターゲットの前記少なくとも1つのプレートは、円形の輪郭を有するディスクであってもよい。
前記金属ターゲットの前記少なくとも1つのプレートは、湾曲しており、前記上流面は凸面であり、前記下流面は凹面であってもよい。
平坦なプレートの代わりに湾曲したプレートを使用することは、冷却流体圧力、(第1のプレートのための)加速器真空、および陽子ビームに残留したエネルギーの結果生じる熱変形によって誘発される、機械的変形応力からくる潜在的損傷を減少させ得る。
各プレートの厚さは、温度勾配によって生じる応力が弾性限界内に留まるように最適化され、プレートの数は、中性子の生成および減速が起こりうる、好ましくは水である冷却媒体中において、ハウジングの端壁に面するエンドプレートの直後で完全に停止される陽子に起因する。
特定の実施形態では、プレートの数、プレートの厚さ、および/またはプレートの曲率半径は以下のように最適化することができる。
(i)陽子ビームから受け取った陽子の一部は、ビームの入口を考慮しているエンドプレートまで、各プレートへ入射エネルギーの一部を放出し、その後、エンドクーラント流体相で、ターゲットの外側にあるブラッグピークの熱エネルギーを放出するのに十分なエネルギーを持つ。
(ii)陽子ビームから受け取った全ての陽子がターゲット内部でそれらの熱エネルギーを放出するターゲットにおける出力密度と比較して、ターゲット内部の出力密度が少なくとも50%に低減される。
(iii)ターゲット内で生成された中性子の数は、陽子ビームから受け取った全ての陽子がターゲット内部でそれらの熱エネルギーを放出する厚さを有するターゲット内で生成された中性子の数に少なくとも70%等しい。
あるいは、ターゲットプレートの厚さは以下のように最適化することができる。
(i)陽子ビームから受け取った陽子が金属ターゲットの内部でそれらの全てのエネルギーを失う。
(ii)各ターゲットプレート内の温度勾配によって発生する応力は、金属ターゲットの弾性限界の中に留まり、その間、エンドプレートの表面を流れる冷却液の温度は沸点以下に保たれる。
特に、前記金属ターゲットの前記少なくとも1つのプレートは、前記長手方向軸に対して垂直に測定された、好ましくは30mmから60mmの間に含まれる横寸法と、横寸法の半分の曲率半径と、を有してもよい。
前記曲率半径は、効率的な冷却液の輸送と簡便な材料の製造を保証するために最適化される。
前記金属ターゲットの前記少なくとも1つのプレートは、前記上流面と前記下流面との間で測定された、50μmから1mmの間に含まれる厚さを有してもよい。
あるいは、前記金属ターゲットと前記陽子ビームとは、ターゲットディスクでの出力密度を希釈するために、プレートの中心軸の周りで互いに対して回転するようにする。
前記冷却回路は、前記金属ターゲットの前記プレートの少なくとも前記下流面に沿った前記長手方向軸に対して横方向に、冷却流体の流れを循環させるように構成されてもよい。
前記中性子源の前記ハウジングは、前記開口部を画定する第1の端部と、前記第1の端部の反対側の第2の端部との間の、前記長手方向軸の周りに延在する側壁と、前記側壁の前記第2の端部において、前記長手方向軸に対して横方向に延在する端壁と、を備え、前記冷却回路は、前記ハウジングの前記端壁と、前記端壁に面している前記プレートの前記下流面と、の間の冷却流体として、好ましくは水である流体の流れを循環させるように構成されてもよい。
前記金属ターゲットが複数の隣接したプレートを含む場合、前記冷却回路は、隣接したプレートのそれぞれに互いに対向している前記下流面と前記上流面との間の冷却流体として、好ましくはヘリウムである気体の流れを循環させるように構成してもよい。
特定の実施形態では、前記ターゲットが、1バールから10バールの間に含まれる静圧で、前記プレートの表面近くにおいて、各プレートの間で200m/sから500m/sの間に含まれる速度に到達する、好ましくはヘリウムである気体の流れによって冷却されてもよい。前記エンドプレートの場合、前記下流面が、1バールから20バールの間に含まれる静圧で、下流面の近くで、8m/sから60m/sの間に含まれる速度に到達する、好ましくは水である液体の流れによって冷却されてもよい。
第1の反射−減速体の放射化領域は、
・ボア軸に沿って延在し、前記ボア軸と前記長手方向軸が同軸となるように、前記中性子源を収容するように構成されたボアと、
・前記ボアの近傍で、前記ボア軸に平行なチャネル軸に沿って延在する少なくとも1つの放射化チャネルであって、放射化される前記材料を装填するように構成された前記放射化チャネルと、を備える。
特に、前記放射化領域は、前記ボアの周りに分布した複数の放射化チャネルを含んでもよい。
前記中性子アクティベータは、第1の反射−減速体を収容する第2の反射−減速体をさらに備えてもよい。
典型的には、前記第1の反射−減速体と、オプションとしての前記第2の反射−減速体は、1辺が1メートル、好ましくは1辺が0.75メートル、例えば1辺が0.5メートル、である立方体の体積を超えてはいけない。
第2の態様によれば、本発明は、材料の中性子放射化のための中性子放射化システムを提案する。中性子放射化システムは、
・ビーム軸に沿って陽子ビームが生成するように構成された生成機であって、前記陽子ビームは、約16MeVと約30MeVとの間に含まれ、好ましくは約30MeVであるエネルギーを有し、1mAを超え1.5mAまでの陽子強度である生成機と、
・前記中性子源の前記ハウジングの前記長手方向軸が、前記ビーム軸に対して平行、特に同軸であり、前記陽子ビームが前記開口部を通り、前記中性子源に入ることができるように配置された、前述の中性子アクティベータと、を備える。
前記第1の反射−減速体の前記放射化領域がボアと少なくとも1つの放射化チャネルとを備える場合、前記中性子放射化システムは、放射化される前記材料を装填するための供給装置をさらに備え、前記供給装置は前記放射化チャネルに接続されてもよい。
第3の態様によれば、発明は材料の中性子放射化のための方法を提案し、その方法は前述の中性子アクティベータが実行する。当該方法は、
・前記第1の反射−減速体の前記放射化領域に前記材料を装填するステップと、
・前記プレートと相互作用して中性子を生成するように、前記金属ターゲットのプレートの前記上流面に向かって、前記開口部を通して、前記中性子源の前記ハウジングの前記長手方向軸に沿って陽子ビームを放射するステップであって、前記陽子ビームは約16MeVと約30MeVとの間に含まれ、好ましくは約30MeVであるエネルギーを有し、1mAを超え1.5mAまでの陽子強度である前記放射するステップと、
・前記金属ターゲットを冷却するステップと、を含む。
この方法は、放射性同位体、好ましくは放射性医薬品を生成するために実行されてもよい。例えば、前記放射性同位体は、原子力医療応用に適したベータ線放出放射性同位体であってもよく、好ましくは166Ho、186Re、188Re、177Lu、198Au、90Y、227Ra、および161Tbである。
本方法の他の特定の実施形態では、放射化される前記材料は、例えば酸化ホルミウムマイクロ/ナノ粒子である、マイクロ粒子またはナノ粒子内に、または、マイクロ粒子またはナノ粒子の形態で含まれていてもよい。典型的には、マイクロ/ナノ粒子は液体懸濁液中にあってもよい。
特定の実施形態では、前記材料がカプセルに含有されてもよく、前記カプセルは、反射−減速体に埋め込まれた放射化チャネル内部でカプセルを移動させることで、放射化領域に配置されてもよい。
本発明の他の目的および利点は、実施形態に限定されずに、以下の詳細な説明により、より正確に理解されるであろう。この詳細な説明は以下の添付の図面を参照されたい。
図1は、本発明の一実施形態に係る、中性子放射化システムの概要図であり、中性子放射化システムは、ビーム軸に沿った陽子ビームを生成するように構成された生成機と、陽子ビームを受け取るように配置された中性子アクティベータと、中性子源によって生成された中性子によって放射化される材料のサンプルを装填するための供給装置と、を備える。 図2は、図1の中性子放射化システムの中性子アクティベータの拡大概要図であり、中性子アクティベータは、中性子源と、中性子源を収容する第1の反射−減速体と、第1の反射−減速体を収容する第2の反射−減速体と、を備える。 図3は、図2の中性子アクティベータの中性子源の拡大概要図である。 図4は、図2の中性子アクティベータの中性子源の変形例の拡大概要図である。
図1は、材料2の中性子放射化のための中性子放射化システム1の実施形態を表す。これに限定されないが、中性子放射化システム1は、核医学用途に適したベータ線放出放射性同位体、好ましくは166Ho、186Re、188Re、177Lu、198Au、90Y、227Ra、および161Tbなどの放射性同位体、好ましくは放射性医薬品の製造で特定の用途を見出す。
特定の実施形態では、放射化される材料はマイクロ粒子またはナノ粒子、例えば酸化ホルミウムマイクロ粒子またはナノ粒子を、好ましくは液体懸濁液中に含有する。酸化ホルミウム粒子の実施例は、「『New modality of curietherapy with holmium oxide submicronic particles.』 EANM 2009, Annual Congress of the European Association of Nuclear Medicine”, October 10-14, 2009, Barcelona, Spain」に記載されている。
例示的な実施形態では、中性子放射化システム1は、
・ビーム軸Aに沿って陽子ビーム5を生成するように構成された、サイクロトロン4のような生成機3であって、陽子ビーム5は約16MeVと約30MeVとの間に含まれ、好ましくは約30MeVであるエネルギーを有し、1mAを超え1.5mAまでの陽子強度を有する、生成機と、
・放射化される材料2を放射化するように、陽子ビーム5との相互作用から中性子を生成するように構成された中性子アクティベータ10と、
・放射化される材料41の1つ以上のサンプルを装填する供給装置40と、を含む。
本発明による中性子アクティベータ10は、材料41のサンプルの周りの、局在した放射化領域36に関するエネルギーを有する最適化された中性子束を提供すると同時に、小型から中型のサイクロトロン4と共に使用するために、十分に小型なままである点で有利である。したがって、製品の商業化と同様に、前臨床および臨床研究における使用のため、放射化された放射性同位体の服用量の日常的かつ工業的な製造を適切に成し遂げる。
図2に示すように、中性子アクティベータ10は、
・陽子ビーム5との相互作用によって、中性子を生成するように構成される金属ターゲット20を含む中性子源11と、
・金属ターゲット20を冷却するように構成される冷却回路25と、
・中性子源11および材料41のサンプルを収容するように構成される放射化領域36を含む第1の反射−減速体35と、
・第1の反射−減速体35を収容する第2の反射−減速体45と、を備える。
(中性子源11)
図3に詳細が示されている中性子源11は、金属ターゲット20が配置されたハウジング12に備えられている。
ハウジング12は、長手方向軸Bの周りに円形断面の円筒状の側壁13を含む。側壁13は、開口部14を画定する第1の端部13aと、第1の端部13aに対向する第2の端部13bとを提供する。ハウジング12は、さらに、側壁13の第2の端部13bに、長手方向軸Bに対して横方向に延在する端壁15を含む。
図1に示すように、中性子放射化システム1で使用する場合、ハウジングは、長手方向軸Bが陽子ビーム5のビーム軸Aと平行であり、その開口部14はサイクロトロン4への方に向けられ、そのため、陽子ビーム5が開口部14を通ってハウジング12に入射できるように配置される。特に、例示的な実施形態では、ハウジングの長手方向軸Bおよび陽子ビーム5のビーム軸Aは同軸である。他の実施形態では、ハウジングの長手方向軸Bおよび陽子ビーム5のビーム軸Aは、互いに離間しながら平行とすることができる。
金属ターゲット20は、良好な熱機械的性質と組み合わされた、効率的かつ最適化された中性子生成を可能にするように構成される。
図1〜3に示す実施形態では、金属ターゲット20は、円形の輪郭を有したディスク形状である一連の6つのプレートを備える。輪郭を画定する各プレート21の外縁は、ハウジング12の側壁13の内側面に固定され、これにより、プレート21は、長手方向軸Bの中心にあり、その輪郭は、ハウジング12の長手方向軸Bに対して横方向、特に垂直に配置される。プレート21は、互いに平行である。
特に、プレート21の材料は、ベリリウムおよび/またはタンタルを含む。プレートの材料は、ベリリウムまたはタンタルの間で選択されることが好ましい。
各プレート21は、上流面21aおよび下流面21bで湾曲し、上流面21aはハウジング12の開口部14へ向けられた凸面であり、下流面21bは上流面21aに対向した凹面である。
プレート21の、上流面21aと下流面21bとの間を計測した厚さは、50μmと1mmとの間に含まれてもよい。例えば、当該技術分野で「窓」と呼ばれる、開口部14に最も近い第1のプレート21の厚さが、0.3mmであってもよく、次の4つのプレート21の厚さが、陽子ビーム5の方向に対して、0.8mmであってもよく、ハウジング12の端壁15に面した最後のプレート21の厚さが0.4mmであってもよい。
プレート21は、長手方向軸Bに対して垂直に測定された、好ましくは30mmと60mmとの間に含まれ、例えば50mmである、この場合においてディスクの直径を意味する、横寸法を有する。
プレート21は、少なくとも横寸法の半分の曲率半径を有することが好ましい。
冷却回路25は、冷却流体26の流れを、金属ターゲット20のプレート21の少なくとも下流面21bに沿って、長手方向軸Bに対して横方向に循環させるように構成されている。図3において、冷却回路25は、
・各隣接したプレート21の互いに対向する、上流面21aと下流面21bとの間、ならびに、ハウジング12の端壁15と最後のプレート21の下流面21bとの間、を冷却流体26が流れるように配置される、入口チャネル29と、
・冷却流体26を除去するための出口チャネル30と、を含む。
特に、冷却流体26の流れは、各隣接したプレート21の互いに対向する上流面21aと下流面21bとの間の、好ましくはヘリウムである気体27の流れである。冷却流体26の流れは、ハウジング12の端壁15と最後のプレート21の下流面21bとの間の、好ましくは水である液体28の流れである。ブラッグピークと呼ばれる陽子ビームの最後の高エネルギー部分を受け取り、中性子生成および減速の追加の役割を果たすことにより放射化領域内の中性子束を最適化している間、最後のプレート21の冷却に用いられる、水等の液体の流れは、熱応力とともに、機械的弱点または亀裂を発生させ得るプレート21の重要な変形を制限することを可能にする。
したがって、真空状態下で動作する陽子ビーム生成機に直接接続された状態で真空が印加される窓(第1のプレート21)の上流面21aを除いて、冷却領域は、プレート21の上流面21aおよび下流面21bに形成される。
隣接したプレート21間の距離は、最適化された冷却流体26の速度分布を、プレート21の上流面21aおよび下流面21bに沿って得るために寸法決めされる。距離は、例えば0.2mmである。
特定の実施形態では、プレート21の熱状態を観察するために、熱電対がプレート21、例えばその外縁に、取り付けられていてもよい。
プレート21および冷却回路25の配置は、金属ターゲット20を取り囲む放射化領域36に到達する中性子の収率を最適化する。特に、冷却流体26によってそれぞれが冷却された1mm未満の厚みの一連のプレート21によって分割された金属ターゲット20は、熱エネルギーの堆積が厳しいものである場合、熱冷却のための表面積を増加させることで、プレート21での出力密度が有利に希釈される。さらに、陽子ビーム5の陽子は、中性子の生成および減速が行われ、残りの熱が容易に除去される冷却流体26である、好ましくは水である液体28中において、最後のプレート21の直後で完全に停止される。その上、各隣接したプレート21の互いに対向する上流面21aおよび下流面21bの間の冷却流体26である気体27の使用は、陽子ビーム5が、ヘリウムまたはアルゴン等の気体27の粒子の低原子量と、無視できる方法で相互作用し、それゆえに、陽子ビーム5と金属ターゲット20との相互作用による中性子生成をさらに増進するので都合がよい。これにより、中性子生成を著しく減少させることなく、金属ターゲット20での出力密度を著しく減少させ、金属ターゲット20の熱状態を改善することができる。
本発明は、先に開示した中性子源11の実施形態に限定されない。特に、金属ターゲットは、冷却回路がプレートの下流面に沿った液体の流れのみを循環させるように構成される、1つのプレートのみ、または、任意の他の適切な方法で構成される、任意の他の数のプレートを含むことができる。また、陽子ビーム5に対するプレートの他の任意の適切な配置が提供される。例えば、プレートの配置は、プレート内の出力密度を希釈するために、各プレートの中心軸の周りを回転する陽子ビームに適合させることができる。
特に、中性子源11は、開示された実施形態のように、温度勾配によって発生する応力が弾性限界内に留まり、陽子ビーム5の陽子が、中性子の生成と減速が起こり、残った熱の堆積が容易に除去される冷却流体26の中において、最後のプレート21の直後で完全に停止する、他のあらゆる構成を提供することができる。
好ましくは、中性子源11は、開示された実施形態のように、この1つが、陽子ビーム5から受け取った全ての陽子がそれらの内部で熱エネルギーを放出する厚さを有する場合、金属ターゲット20の内側に堆積されたエネルギーと比較して、相互作用する陽子から得られるエネルギーの少なくとも50%が、金属ターゲット20の外側で失われる任意の構成であってもよい。
そのような実施形態では、中性子源11は、開示された実施形態のように、すべての陽子がプレート21の内側でそれらの熱エネルギーを放出するような厚さを有する固有のプレート21の出力密度と比較して、出力密度が、好ましくは少なくとも50%に低減されるように、プレート21の厚み、曲率半径および数が最適化される任意の構成であってもよい。
さらに、中性子源11は、開示された実施形態のように、ターゲット内で生成される中性子の数が、陽子ビーム5から受け取った全ての陽子が金属ターゲット20の内部で熱エネルギーを放出するような金属ターゲット20の中で生成される中性子の数と少なくとも70%等しくなるように、プレート21の厚み、曲率半径および数が決定される任意の構成であってもよい。
あるいは、中性子源11は、
(i)陽子ビーム5から受け取った陽子が、金属ターゲット20の内部で全てのエネルギーを失い、
(ii)ターゲット内で、温度勾配によって生み出された応力は、金属ターゲット20の弾性限界内に留まるように、
プレート21の厚さ、曲率半径および数が最適化される任意の構成であってもよい。
例えば、図4は、中性子アクティベータ10の中性子源11’の変形例を示す。この変形例は、先に開示した実施形態から、ハウジング12’の長手方向軸B’に垂直な上流面21aおよび下流面21bをそれぞれ画した3つのプレート21’の金属ターゲット20’を有する点で異なる。本変形例による中性子源11’の他の特徴は、先に開示したものと類似する。
(第1の反射−減速体35)
第1の反射−減速体35の機能は、材料41のサンプルを含む放射化領域36に生成された中性子を反射させることによって、生成された中性子を集め、当該中性子を効率的に徐行(減速)させ、選択された同位体の放射化に適したエネルギーまで低下させる。
例示的な実施形態では、第1の反射−減速体35は、一般に、中心軸Cに沿って円筒状、特に円形断面で、同位体の放射化収率を最大にするように設定された、できるだけ小さく保たれた寸法を提案する。
第1の反射−減速体35はベリリウムを含む材料で作られることが好ましい。有利な実施形態では、第1の反射−減速体35はベリリウムから作られ、すなわち、少なくとも90%のベリリウム金属を含む。ベリリウムの使用は、他の材料と比較して以下の利点を示す。
・いくつかの定義されたスペクトルに中性子を含有するための良好な能力を提供し、それによって、放射化領域36における放射化効率を改善する。
・主にホルミウム粒子である、関心のある放射性同位体を放射化させるためにより適合される。
・特定の反射体の低い放射化線量率を可能にし、保守作業を促進する。
例示的な実施形態において、第1の反射−減速体35の放射化領域36は、第1の反射−減速体35の中心軸Cと同軸であるボア軸Dに沿って延在するボア37を含む。ボア37は、ボア軸と長手方向軸Bとが同軸となって中性子源11を収容するように構成される。
また、第1の反射−減速体35の放射化領域36は、ボア37の近傍でボア軸Dに平行なチャネル軸Eに沿って延在する1つまたは複数の放射化チャネル38を含む。特に、放射化領域36は、ボア37の周りに分散された放射化チャネル38を含む。例えば、例示的な実施形態では、第1の放射化チャネル38のシリーズは、ボア軸Dから第1の距離で、ボア37の周りに均等に分散されており、第2放射化チャネル38のシリーズは、ボア軸Dから、第1の距離よりも大きい第2の距離で、ボア37の周りに均等に分散されている。
放射化チャネル38は、放射化される材料41のサンプルを装填するように構成される。この点において、放射化チャネル38はそれぞれ、第1の反射−減速体35から離れた位置に配置された供給装置40に接続された入口を有する。供給装置40は、放射化される材料を収容するカプセルの形態で、材料41のサンプルを、
・カプセルローダ42と放射化チャネル38とを接続する移送システム43を通じて、シールドされたカプセルローダ42から放射化チャネル38へ、
・放射化が生じた後は、放射化チャネル38から収集デバイスへ、移動させるように構成される。
これに限定されないが、供給装置40は材料41のサンプルを前後に移動させる、特に、適切な圧縮空気の流れを適用して、放射化チャネル38内に装填するか、または放射化チャネル38から排出することを可能にする空気圧システムを提供してもよい。また、空気圧システムは、放射化チャネル38での圧縮空気の流れによって、放射化領域36を冷却することを可能にし、放射化中に中性子と材料41のサンプルとの相互作用によって発生した熱を除去することができる。
(第2の反射−減速体45)
第2の反射−減速体45は、第1の反射−減速体35を収容し、既に部分的に減速されている、第1の反射−減速体35から漏れる中性子をさらに減速させ、後方へ散乱させることを目的とする。主な目的は、非常に高価な第1の反射−減速体35の容積、すなわちコストを最小限に抑えながら、アクティベータの性能を最適化することである。
好ましくは、第2の反射−減速体45は、ポリエチレン、典型的には高密度ポリエチレンで作られる。減速体の寸法は、金属ターゲット20、冷却回路25、第1の反射−減速体35および第2の反射−減速体45を有する中性子源11を含む、中性子アクティベータ10全体が、1辺が1メートル、好ましくは1辺が0.75メートル、例えば1辺が0.5メートルである立方体の体積を超えないようにする。
(中性子放射化方法)
上述の中性子放射化システム1は、材料の中性子放射化のための方法を実行してもよい。
当該方法は、第1の反射−減速体35の放射化領域36に、材料を装填するステップを含む。安定なターゲット同位体のマイクロまたはナノ粒子が含有されたカプセルの形態の、材料41の1つまたは幾つかのサンプルは、1つまたは幾つかの放射化チャネル38に装填される。
当該方法は、サイクロトロン4に、約16MeV〜約30MeV、好ましくは約30MeVのエネルギーを有し、1mAを超え1.5mAまでの陽子強度を有する陽子ビーム5を放出させるステップを含む。陽子ビーム5は、前述したように、開口部14を通って、中性子源11のハウジング12の長手方向軸Bに沿って金属ターゲット20の窓(第1のプレート21)の上流面21aに放出され、液体28中において最後のプレート21の直後で完全に停止するまで、次のプレート21に向かって伝搬する。金属ターゲット20のプレート21と陽子ビーム5との相互作用により、高速(高エネルギー)中性子が生成される。
一方、金属ターゲット20は、冷却回路25の入口チャネル29と出口チャネル30との間の、好ましくはヘリウムである気体、および、好ましくは水である液体、の流れによって冷却される。例えば、気体の流れは、1barから10barの間に含まれる静圧を有し、プレートの上流面21a及び下流面21b近傍において、隣接するプレート21の間で200m/sから500m/sの間に含まれる速度に到達する。最後のプレート21では、下流面21bは、1barから20barの間に含まれる静圧で、かつ、下流面21bの近くにおいて、8m/sから60m/sの間に含まれる速度に到達する液体の流れによって冷却される。冷却は、プレート21上の熱応力を低減することを目的とし、最後のプレート21については、下流面21bへの浸食効果または金属ターゲット20の振動を制限しながら、水の沸騰を回避することを目的とする。
中性子は、第1の反射−減速体35によって反射および減速され、さらに、第2の反射−減速体45によって減速および後方へ散乱される。
これにより、放射化領域36の内部で材料41のサンプルが放射化される。
この方法は、少なくとも以下の有利な効果を奏する。
・原子炉ではほとんど達成できない、注射可能な形態で粒子を放射化することが可能であり、
・専用のサイクロトロン駆動システムの使用が、放射化された放射性同位体のより柔軟な生成および分配を可能にし、
・γ加熱(原子炉に典型的)による粒子損傷が起こらず、
・短い半減期の同位元素を使用することができ、治療効率を高めるために繰り返しの治療を計画することができ、
・マイクロまたはナノ粒子の異なる種類およびサイズは、特定の場合に合わせて治療方法を調整することができる。
(実施例)
非限定的な例では、前述の中性子放射化システム1は、好ましくは放射性医薬品および医療装置での使用のため、放射性同位体を生成するために使用される。
放射性同位体の選択肢は、3つの主要な特徴:半減期、βエネルギーおよびγエネルギーに依存する(以下の表1を参照のこと)。より短い半減期は、治療ユニットにおけるより短い持続期間を可能にする(反復治療が可能である)。より高いβエネルギーは、より高い治療効果に対応する。より高いγエネルギーは、単光子放射断層撮影(SPECT)によるより良好な検出に対応する。
Figure 2021530689

特定の実施形態では、放射性同位体は、核医学応用に適したβ放出放射性同位体であり、好ましくは、166Ho、186Re、188Re、177Lu、198Au、90Y、227Ra、161Tbである。
ホルミウムは、他の放射性同位体と比較して、短い半減期と高いβエネルギーとを組み合わせた非常に良好な妥協点を示すので、本発明の適用に特に興味深い。
中性子アクティベータ10は、幅50cm、高さ50cm、長さ56cmの直方体である。第1の反射−減速体35は、Di=100mmのボア37の内径、De=160mmの外径、及び200mmの長さを有する。
放射化チャネル38の配置に関しては、それらはボア軸Dの周りに同心状に配置された1つのリング上に配置され、均一に分布された16個の放射化チャネル38から構成される。各放射化チャネル38は4個のカプセルの装填容量を有し、その結果、生産ライン当たり64個のカプセル/用量の総容量が得られる。
表2は、中性子アクティベータ10の技術的パラメータを示す。
Figure 2021530689

浸食効果を制限するために、ヘリウムおよび水の流れによる冷却は、それぞれ、約500m/sおよび10m/sに制限された速度で行われ、本寸法に対応して、それぞれ、約17g/sおよび2kg/sの流量で行われる。この状態により、冷却流体26との界面におけるプレート21の最高温度は、ヘリウムによって冷却された表面では約210℃、水によって冷却された表面では約150℃と予想される。沸騰を避けるために、水は少なくとも5barに加圧されるべきである。
表3は、金属ターゲット20に対する冷却特性をまとめたものである。
Figure 2021530689

実施例に従った中性子アクティベータ10を用いた、166Hoの放射化収率を表4に示す。
Figure 2021530689

Claims (15)

  1. 材料の中性子放射化のための中性子アクティベータ(10)であって、
    前記中性子アクティベータ(10)は、ビーム軸(A)に沿って放出される陽子ビーム(5)との相互作用から、中性子を生成するように構成され、
    前記陽子ビーム(5)は約16MeVと約30MeVとの間に含まれ、好ましくは約30MeVであるエネルギーを有し、1mAを超え1.5mAまでの陽子強度を有し、
    中性子源(11,11’)であって、
    前記ビーム軸(A)に平行に配置されるように意図された長手方向軸(B,B’)に沿って伸びるハウジング(12,12’)であって、前記陽子ビーム(5)が前記中性子源(11,11’)に入ることができる開口部(14,14’)を提供する前記ハウジング(12,12’)と、
    前記陽子ビーム(5,5’)との前記相互作用によって、中性子を生成するように構成された金属ターゲット(20,20’)であって、前記長手方向軸(B,B’)に対して横方向に、特に垂直に配置された、ベリリウムおよび/またはタンタルを含む材料からなることが好ましい、少なくとも1つのプレート(21,21’)であって、
    前記ハウジング(12,12’)の前記開口部(14,14’)に向けられた上流面(21a)と、前記上流面(21a)の反対側の下流面(21b)と、を提供する前記プレート(21,21’)を備える前記金属ターゲット(20,20’)と、
    前記金属ターゲット(20,20’)を冷却するように構成された冷却回路(25)と、を備える前記中性子源(11,11’)と、
    ベリリウムを含む材料からなることが好ましい第1の反射−減速体(35)であって、前記中性子源(11,11’)に順応するように構成され、前記材料を放射化させる放射化領域(36)を含む前記第1の反射−減速体(35)と、を備える、中性子アクティベータ(10)。
  2. 前記金属ターゲット(20,20’)は、互いに平行に配置され、前記長手方向軸(B,B’)を中心とする複数の隣接するプレート(21,21’)を備える、請求項1に記載の中性子アクティベータ(10)。
  3. 前記金属ターゲット(20,20’)の前記少なくとも1つのプレート(21,21’)は、円形の輪郭を有するディスクである、請求項1または2の記載の中性子アクティベータ(10)。
  4. 前記金属ターゲット(20,20’)の前記少なくとも1つのプレート(21,21’)は、湾曲しており、前記上流面(21a)が凸面であり、前記下流面(21b)が凹面である、請求項1から3のいずれか1項に記載の中性子アクティベータ(10)。
  5. 前記金属ターゲット(20,20’)の前記少なくとも1つのプレート(21,21’)は、前記長手方向軸(B)に対して垂直に測定された、好ましくは30mmから60mmの間に含まれる横寸法と、前記横寸法の少なくとも半分の曲率半径とを有する、請求項4に記載の中性子アクティベータ(10)。
  6. 前記金属ターゲット(20,20’)の前記少なくとも1つのプレート(21,21’)は、前記上流面(21a)と下流面(21b)との間で測定された、50μmから1mmの間に含まれる厚さを有する、請求項4または5に記載の中性子アクティベータ(10)。
  7. 前記冷却回路(25)は、前記金属ターゲット(20,20’)の前記プレート(21,21’)の少なくとも前記下流面(21a)に沿った前記長手方向軸(B)に対して横方向に、冷却流体(26)の流れを循環させるように構成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の中性子アクティベータ(10)。
  8. 前記中性子源(11)の前記ハウジング(12,12’)は、
    前記開口部(14,14’)を画定する第1の端部(13a)と、前記第1の端部(13a)の反対側の第2の端部(13b)との間の、前記長手方向軸(B)の周りに延在する側壁(13,13’)と、
    前記側壁(13)の前記第2の端部(13b)において、前記長手方向軸(B)に対して横方向に延在する端壁(15,15’)と、を備え、
    前記冷却回路(25)は、前記ハウジング(12,12’)の前記端壁(15,15’)と、前記端壁(15,15’)に面している前記プレート(21,21’)の前記下流面(21b)と、の間の冷却流体(26)として、好ましくは水である流体(28)の流れを循環させるように構成される、請求項7に記載の中性子アクティベータ(10)。
  9. 前記冷却回路(25)は、隣接したプレート(21,21’)のそれぞれに互いに対向している前記下流面(21b)と前記上流面(21a)との間の冷却流体(26)として、好ましくはヘリウムである気体(27)の流れを循環させるように構成される、請求項2を引用する請求項7、または、当該請求項7を引用する請求項8に記載の中性子アクティベータ(10)。
  10. 前記第1の反射−減速体(35)の前記放射化領域(36)は、
    ボア軸(D)に沿って延在し、前記ボア軸(D)と前記長手方向軸(B)とが同軸となるように、前記中性子源(11,11’)を収容するように構成されたボア(37)と、
    前記ボア(37)の近傍で、前記ボア軸(D)に平行なチャネル軸(E)に沿って延在する少なくとも1つの放射化チャネル(38)であって、放射化される前記材料を装填するように構成された前記放射化チャネル(38)と、を備える請求項1から9のいずれか1項に記載の中性子アクティベータ(10)。
  11. 前記放射化領域(36)は、前記ボア(37)の周りに分布した複数の放射化チャネル(28)を含む請求項10に記載の中性子アクティベータ(10)。
  12. 前記第1の反射−減速体(35)を収容する第2の反射−減速体(45)を、さらに備える請求項1から11のいずれか1項に記載の中性子アクティベータ(10)。
  13. 材料の中性子放射化のための中性子放射化システム(1)であって、
    ビーム軸(A)に沿って陽子ビーム(5)を生成するように構成された生成機(3)であって、前記陽子ビーム(5)は約16MeVと約30MeVとの間に含まれ、好ましくは約30MeVであるエネルギーを有し、1mAを超え1.5mAまでの陽子強度である、前記生成機(3)と、
    前記中性子源(11,11’)の前記ハウジング(12,12’)の前記長手方向軸(B,B’)が、前記ビーム軸(A)に対して平行であり、前記陽子ビーム(5)が前記開口部(14,14’)を通り、前記中性子源(11,11’)に入ることができるように配置された、請求項1から12のいずれか1項に記載の中性子アクティベータ(10)と、を備える中性子放射化システム(1)。
  14. 前記中性子放射化システム(1)は、放射化される前記材料を装填するための供給装置(40)をさらに備え、
    前記供給装置(40)は、前記放射化チャネル(38)に接続される、請求項10を引用する請求項13に記載の中性子放射化システム(1)。
  15. 前記第1の反射−減速体(35)の前記放射化領域(36)に前記材料を装填するステップと、
    前記プレート(21,21’)と相互作用して中性子を生成するように、前記金属ターゲット(20,20’)のプレート(21,21’)の前記上流面(21a)に向かって、前記開口部(14,14’)を通して、前記中性子源(11,11’)の前記ハウジング(12,12’)の前記長手方向軸(B,B’)に沿って陽子ビーム(5)を放射するステップであって、前記陽子ビーム(5)は約16MeVと約30MeVとの間に含まれ、好ましくは約30MeVであるエネルギーを有し、1mAを超え1.5mAまでの陽子強度である前記放射するステップと、
    前記金属ターゲット(20,20’)を冷却するステップと、を含む、請求項1から12のいずれか1項に記載の前記中性子アクティベータ(10)が実行する、材料の中性子放射化のための方法。
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