JP2021528383A - Axl阻害剤として使用するためのピリドピリミジノン誘導体 - Google Patents

Axl阻害剤として使用するためのピリドピリミジノン誘導体 Download PDF

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Abstract

Axlによって媒介される疾患又は状態、例えば複数の型のがん及び転移の処置のためのAxl阻害剤として使用するためのピリドピリミジノン誘導体及び該誘導体を含む医薬組成物が開示される。対象に治療有効量のピリドピリミジノン誘導体を投与することによる、Axl媒介性の疾患又は状態を処置するための方法もまた開示される。
【選択図】 図1a

Description

本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のためのAxl阻害剤として有用である、ピリドピリミジノン誘導体及び該誘導体を含む組成物に関する。
タンパク質キナーゼは、多種多様な細胞プロセスの調節及び細胞機能に対する制御の維持において中心的役割を果たす。タンパク質キナーゼは、リン酸化のプロセスを触媒し、調節することにより、キナーゼは、多様な細胞外シグナルに応答して、タンパク質又は脂質標的にリン酸基を共有結合的に付着させる。細胞外刺激、例えばホルモン、神経伝達物質、成長及び分化因子、細胞周期事象、環境ストレス並びに栄養ストレスは、細胞の成長、遊走、分化、ホルモンの分泌、転写因子の活性化、筋収縮、グルコース代謝、タンパク質合成の制御、及び細胞周期の調節に関連する1つ又は複数の細胞応答に影響を及ぼし得る。
Axlは、受容体チロシンキナーゼのTAM(Tyro3−Axl−Mer)ファミリーのメンバーであり、活性化されると、腫瘍細胞の生存、増殖、遊走及び浸潤、血管新生、並びに腫瘍−宿主相互作用を調節し得る。Axlの過剰発現は、上皮及び血液起源の複数の悪性腫瘍において記載されており、予後不良に関連することが多い。さらに、Axl発現は、薬物耐性に相関することが多い、転移性腫瘍によく見られる特徴である上皮間葉転換(EMT)に関連する。
Axlシグナル伝達の大部分は、成長停止特異的6(growth arrest−specific 6)(GAS6)によって媒介されるリガンド依存的な様式で発生する。GAS6がAxlに結合すると、その後、Axlは、下流のシグナル伝達経路、例えばホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)、ラット肉腫(RAS)、及び細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)を活性化する。がんにおいて、Axlシグナル伝達は、自己分泌又は傍分泌の様式でGAS6によって活性化され得る。
臨床的に、Axlは、正常組織と比較して、原発腫瘍及び転移において高度に発現される。原発腫瘍の免疫組織化学的分析により、Axl発現は、肺腺癌、多形性神経膠芽細胞腫、乳癌、膵癌、腎細胞癌、食道腺癌、口腔扁平上皮癌、胸膜中皮腫、卵巣腺癌、結腸がん、頭頸部扁平上皮癌、尿路上皮癌、食道細胞癌、及び肝細胞癌を有する患者における転移及び/又は低い生存率と相関することが明らかになった。さらに、Axl発現は、乳がん、黒色腫、骨髄白血病、肺がん、及び腎細胞癌を有する患者における薬物耐性と相関する(Rankin及びGiaccia、Cancers、2016、103:1〜16を参照)。したがって、GAS6/Axlシグナル伝達は、腫瘍成長、転移、及び薬物耐性を促進する重要な経路である。
加えて、Axlは、腫瘍細胞によって上方調節されて、骨髄白血病、非小細胞肺がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)、食道がん、及び卵巣がんを含む複数の抗がん戦略に対する耐性を増進させる主要な因子である。例えば、Axlのレベルは、非小細胞肺がんにおける上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤耐性、黒色腫におけるマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)阻害剤耐性及び乳がん患者におけるヒトEGFR2型(HER2)阻害と高度に相関している。最も重要なことに、Axlの遺伝的及び治療的阻害は、Axlの阻害に対する感作に十分であり、Axl阻害が、抗がん療法に対する応答を改良し、複数のがんにおける薬物耐性及び再発生を予防し、阻害するための有効な戦略となる可能性があることを示唆している。
一方で、PCT公開番号国際公開第2013/142382号は、4−フェニルアミノ−ピリド[4,3,−d]ピリミジン−5−オン誘導体及びFLT3阻害剤としての該誘導体の使用を開示しているが、Axl阻害剤としての又はAxl媒介性疾患の処置のための該誘導体の使用は開示していない。
技術的課題
本発明の発明者らは、Axl阻害剤として使用することができる化合物を研究しており、特定の構造を有する4−フェニルアミノ−ピリド[4,3,−d]ピリミジン−5−オン誘導体がAxl受容体チロシンキナーゼの活性を有効に阻害し、したがって、該活性に関連する疾患の処置に有効に使用できることを確認することによって、本発明を完成させた。
よって、本発明の目的は、Axlによって媒介される疾患又は状態、例えば複数の型のがん及び転移の処置のためのAxl阻害剤として有用である、ピリドピリミジノン誘導体及び該誘導体を含む組成物を提供することである。
課題の解決手段
一態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のためのAxl阻害剤としての、式(I)によって表される化合物又はその薬学的に許容できる塩の使用:
Figure 2021528383

(式中、
は、1つ又は2つのRで任意選択で置換されている、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル又はC〜Cシクロアルキルメチルであり、
は、独立的に、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、C〜Cアルキル、又はトリフルオロメチルであり、
Xは、H、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、又はトリフルオロエチルであり、
Yは、クロロ、ブロモ、ヨード、C〜Cアルキル、又はフェニルであり、
は、C〜Cシクロアルキル又は4〜7員ヘテロシクロアルキルであり、該C〜Cシクロアルキルは、炭素原子において1つ又は2つのRで任意選択で置換されており、該4〜7員ヘテロシクロアルキルは、窒素、酸素、硫黄、スルホン及びスルホキシドからなる群から選択される1個又は2個のヘテロ原子を有し、炭素原子においてRで又は窒素原子においてRで任意選択で置換されており、
は、独立的に、ヒドロキシ、ヒドロキシC〜Cアルキル、アミノ、アミノC〜Cアルキル、−NH(−C〜Cアルキル)、−N(−C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル又はハロであり、
は、H、C〜Cアルキル又は−C(=O)(−C〜Cアルキル)であり、該C〜Cアルキルは、1〜3つのフルオロで任意選択で置換されている)
を提供する。
別の態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のためのAxl阻害剤としての、上に定義された式(I)の化合物の個々の立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ誘導体、保護誘導体、N−オキシド誘導体、溶媒和物又は水素化物の使用を提供する。
別の態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のための医薬を調製するための、上に定義された化合物又はその薬学的に許容できる塩の使用を提供する。
別の態様では、本発明は、上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を、薬学的に許容できる担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のための、上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を活性成分として含む医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態を処置するための方法であって、処置を必要とする対象に上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩の有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、Axl受容体チロシンキナーゼを阻害するための又はがん細胞の成長を阻害するための方法を提供する。
[発明の効果]
上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩、及び該化合物又は塩を含む医薬組成物は、Axl受容体チロシンキナーゼを阻害し、Axlによって媒介される疾患又は状態、例えば、細胞増殖性疾患、例えば複数の型のがん及び転移の処置に有用である。
化合物238及びR428の遊走及び浸潤アッセイにおける結果を示す図である。 化合物238及びR428の遊走及び浸潤アッセイにおける結果を示す図である。 化合物238及びR428の遊走及び浸潤アッセイにおける結果を示す図である。 乳房4T1同系in vivoがんモデルにおける化合物238の抗腫瘍活性を示す図である。 乳房4T1同系in vivoがんモデルにおける化合物238の抗腫瘍活性を示す図である。 B16F10肺in vivo転移モデルに対する化合物226の抗転移活性を示す図である。 B16F10肺in vivo転移モデルに対する化合物226の抗転移活性を示す図である。 B16F10肺in vivo転移モデルに対する化合物226の抗転移活性を示す図である。 CT26腹膜in vivo転移モデルに対する化合物226の抗転移活性を示す図である。 CT26腹膜in vivo転移モデルに対する化合物226の抗転移活性を示す図である。 4T1自然転移モデルを示す図である。 4T1同所性転移モデルに対する抗PD−1抗体との組合せ効果を示す図である。 4T1同所性転移モデルに対する抗PD−1抗体との組合せ効果を示す図である。 4T1同所性転移モデルにおける原発部位(乳房脂肪体)での腫瘍成長の阻害を示す図である。
以後、本発明を詳細に説明する。
単独で又は「アリールアルキル」若しくは「シクロアルキル」のようにより大きい部分の一部として使用される「アルキル」という用語は、(別段の記述がない限り)1〜15個の炭素原子又は1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝の炭化水素基を指し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、i−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシルなどを含む。アルキルは、非置換であってもよく、又は1つ若しくは複数の好適な置換基で置換されていてもよい。
「シクロアルキル」という用語は、単環式又は多環式炭化水素環基を指し、例えば、シクロプロピル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロブチル、アダマンチル、ノルピナニル、デカリニル、ノルボルニル、シクロヘキシル、シクロペンチルなどを含む。シクロアルキル基は、非置換であってもよく、又は1つ若しくは複数の好適な置換基で置換されていてもよい。
「ヘテロ」という用語は、環系中の少なくとも1個の炭素原子員が少なくとも1個のヘテロ原子、例えば窒素、硫黄、スルホン、スルホキシド及び酸素で置き換えられていることを指す。
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、炭素及び水素原子と、少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは、窒素、硫黄、酸素、スルホン、又はスルホキシドから選択される1〜4個のヘテロ原子とを含む非芳香族単環式又は多環式環を意味する。ヘテロシクロアルキル基は、環基が二重結合の存在によって芳香族にならない限り、環基中に1つ又は複数の炭素−炭素二重結合又は炭素−ヘテロ原子二重結合を有することができる。
ヘテロシクロアルキル基の例は、アゼチジニル、アジリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニル、ピラニルなどを含む。ヘテロシクロアルキル基は、非置換であってもよく、又は1つ若しくは複数の好適な置換基で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」という用語は、酸素を介して結合した上記のアルキル基を指し、アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、tert−ブトキシなどを含む。加えて、アルコキシはまた、ポリエーテル、例えば−O−(CH−O−CHなどを指す。アルコキシは、非置換であってもよく、又は1つ若しくは複数の好適な置換基で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、非置換の又は置換された芳香族単環式又は多環式基を指し、例えば、フェニル及びナフチルを含む。「アリール」という用語はまた、非芳香族炭素環式又は複素環式環に縮合したフェニル環を含む。「アリール」という用語は、「アリール環」、「芳香族基」、及び「芳香族環」と互換的に使用することができる。ヘテロアリール基は、4〜14個の原子を有し、原子のうち1〜9個は、酸素、硫黄及び窒素からなる群から独立的に選択される。アリール又はヘテロアリールは、単環式又は二環式の芳香族基であってもよい。典型的なアリール及びヘテロアリール基は、例えば、フェニル、キノリニル、インダゾイル(indazoyl)、インドリル、ジヒドロベンゾジオキシニル、3−クロロフェニル、2,6−ジブロモフェニル、ピリジル、ピリミジニル、3−メチルピリジル、ベンゾチエニル、2,4,6−トリブロモフェニル、4−エチルベンゾチエニル、フラニル、3,4−ジエチルフラニル、ナフチル、4,7−ジクロロナフチル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリルなどを含む。アリール又はヘテロアリールは、非置換であってもよく、又は1つ若しくは複数の好適な置換基で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」という用語は、1個又は複数の水素原子がハロゲン原子によって置き換えられている任意のアルキル基を指す。ハロアルキルの例は、−CF、−CFH、−CFHなどを含む。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシル」又は「ヒドロキシ」という用語は、−OHを指す。
本明細書で使用される場合、「アミノ」という用語は、−NHを指す。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」という用語は、アルキル基の任意のヒドロキシル誘導体を指す。「ヒドロキシアルキル」という用語は、1個又は複数の水素原子がヒドロキシ基によって置き換えられている任意のアルキル基を含む。
本明細書で使用される「置換基」は、目的の分子内の原子に共有結合している分子部分を指す。例えば、環置換基は、環員である原子(好ましくは炭素又は窒素原子)に共有結合している部分、例えばハロゲン、アルキル基、ハロアルキル基又は他の基であってもよい。芳香族基の置換基は、一般的に、環炭素原子に共有結合している。「置換」という用語は、指定された原子における価数を超えないように、また、化学的に安定な化合物(すなわち、単離し、特徴付けし、生物学的活性について試験することができる化合物)が置換により得られるように、分子構造中の水素原子を置換基で置き換えることを指す。
上記のとおり、ある特定の基は、非置換であってもよく、又は水素以外による1つ若しくは複数の好適な置換基で、1つ若しくは複数の利用可能な位置、典型的には1つ、2つ、3つ、4つ若しくは5つの位置において、1つ若しくは複数の好適な基(同じであっても異なっていてもよい)によって置換されていてもよい。ある特定の基は、置換されている場合、1つ、2つ、3つ又は4つの独立的に選択される置換基で置換されている。好適な置換基は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アミノなどを含む。
本明細書で使用される場合、「キナーゼ」という用語は、Axlを指す。本明細書に記載されたキナーゼを含有するキナーゼアッセイは、キナーゼ阻害剤を選択性について生化学的にプロファイリングするために商業的に利用可能である。ある特定の実施形態では、キナーゼは、哺乳動物キナーゼ、例えばヒトキナーゼである。
本明細書で使用される場合、「皮膚科学的障害」という用語は、皮膚障害を指す。かかる皮膚科学的障害は、皮膚の増殖性又は炎症性障害、例えばアトピー性皮膚炎、水疱性障害、膠原病、接触性皮膚炎湿疹、川崎病、酒さ、シェーグレン−ラルソン症候群、及び蕁麻疹を含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「呼吸器疾患」という用語は、呼吸に関与する器官、例えば鼻、咽喉、喉頭、気管、気管支、及び肺に影響を及ぼす疾患を指す。呼吸器疾患は、喘息、成人呼吸窮迫症候群及びアレルギー性(外因性)喘息、非アレルギー性(内因性)喘息、急性重症喘息、慢性喘息、臨床喘息、夜間性喘息、アレルゲン誘発性喘息、アスピリン感受性喘息、運動誘発性喘息、等炭酸ガス性過換気、小児発症喘息、成人発症喘息、咳喘息、職業性喘息、ステロイド耐性喘息、季節性喘息、季節性アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、慢性気管支炎又は肺気腫、肺高血圧症、間質性肺線維症及び/又は気道炎症及び嚢胞性線維症を含む慢性閉塞性肺疾患、並びに低酸素症を含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「がん」という用語は、制御されない方法で増殖し、一部の場合には、転移する傾向がある細胞の異常な成長を指す。がんの型は、固形腫瘍、例えば膀胱、腸、脳、乳房、子宮内膜、心臓、腎臓、肺、リンパ組織(リンパ腫)、卵巣、膵臓若しくは他の内分泌器官(甲状腺)、前立腺、皮膚(黒色腫)の固形腫瘍又は血液学的腫瘍(例えば白血病)を含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「炎症性障害」という用語は、疼痛(痛み、有毒物質の発生及び神経の刺激による)、熱感(発熱、血管拡張による)、発赤(潮紅、血管拡張及び血流の増加による)、腫脹(腫瘍、体液の過剰な流入又は制限された流出による)、及び部分的であっても完全であってもよく、一過性であっても永続性であってもよい機能喪失の徴候のうちの1つ又は複数を特徴とする疾患又は状態を指す。炎症は、多くの形態をとり、以下:急性、癒着性、萎縮性、カタル性、慢性、硬変性、びまん性、播種性、滲出性、線維素性、線維化性、限局性、肉芽腫性、過形成性、肥厚性、間質性、転移性、壊死性、閉塞性(obliterative)、実質性、形成性、産生性(productive)、増殖性(proliferous)、偽膜性、膿性、硬化性、漿液形成性(seroplastic)、漿液性、単純性、特異性、亜急性、化膿性、中毒性、外傷性、及び/又は潰瘍性のうちの1つ又は複数である炎症を含むがこれらに限定されない。炎症性障害は、限定されないが、血管(多発動脈炎、側頭動脈炎);関節(関節炎:結晶性、骨性、乾癬性、反応性、リウマチ性、ライター);消化管;皮膚(皮膚炎);又は複数の器官及び組織(全身性エリテマトーデス)に影響を及ぼす炎症性障害をさらに含む。
本明細書で使用される場合、「心血管疾患」という用語は、心臓若しくは血管又は両方に影響を及ぼす疾患を指し、アテローム性動脈硬化症、不整脈、狭心症、心筋虚血、心筋梗塞、心臓若しくは血管瘤、血管炎、脳卒中、四肢、器官若しくは組織の末梢性閉塞性動脈症、器官若しくは組織の虚血後の再潅流傷害、内毒素性、外科的若しくは外傷性ショック、高血圧、弁膜性心疾患、心不全、異常血圧、血管収縮、血管異常、又は炎症を含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「阻害剤」という用語は、本明細書に記載された1種又は複数のキナーゼを阻害する化合物を指す。例えば、「Axl阻害剤」という用語は、Axl受容体を阻害する又はシグナル伝達効果を低減する化合物を指す。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容できる」という用語は、本明細書に記載された化合物の生物学的活性又は特性を妨げない材料、例えば担体又は希釈剤を指す。かかる材料は、望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく又は材料が含有される組成物の構成成分のいずれとも有害な様式で相互作用することなく、個体に投与される。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容できる塩」という用語は、投与される生物に著しい刺激を引き起こさず、本明細書に記載された化合物の生物学的活性及び特性を妨げない化合物の製剤を指す。
本明細書で使用される場合、「医薬組合せ」という用語は、2種以上の活性成分を混合すること又は組み合わせることにより得られる製品を意味する。
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」という用語は、本明細書に記載された化合物の、他の化学構成成分、例えば担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、及び/又は賦形剤との混合物を指す。
本明細書で使用される場合、「プロドラッグ」という用語は、in vivoで活性薬物又は「親」薬物へと変換される薬剤を指す。
本明細書で使用される場合、「溶媒和物」という用語は、溶質(本発明においては、式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩)及び溶媒によって形成される可変化学量論の複合体を指す。本発明の目的のためのかかる溶媒は、溶質の生物学的活性を妨害してはならない。好適な溶媒の非限定的な例は、水、アセトン、メタノール、エタノール及び酢酸を含む。好ましくは、使用される溶媒は、薬学的に許容できる溶媒である。好適な薬学的に許容できる溶媒の非限定的な例は、水、エタノール及び酢酸を含む。
本明細書で使用される場合、「タンパク質キナーゼ媒介性疾患」又は「不適切なタンパク質キナーゼ活性によって媒介される障害又は疾患又は状態」という用語は、本明細書に記載されたタンパク質キナーゼによって媒介される又は変調される任意の疾患状態を指す。かかる疾患状態は、リンパ腫、骨肉腫、黒色腫、乳がん、腎がん、前立腺がん、結腸直腸がん、甲状腺がん、卵巣がん、膵がん、神経細胞がん、肺がん、子宮がん、及び消化管がんを含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「Axl媒介性疾患」又は「不適切なAxl活性によって媒介される障害又は疾患又は状態」という用語は、Axlキナーゼ機構によって媒介される又は変調される任意の疾患状態を指す。かかる疾患状態は、AML、ALL、固形腫瘍、他の増殖性障害、又はAxlキナーゼの異常に増加したレベルに関連する状態を含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「処置する」、「処置すること」又は「処置」という用語は、疾患若しくは状態の症状を緩和する、和らげる若しくは改善する、追加の症状を予防する、症状の根底にある代謝的原因を改善する若しくは予防する、疾患若しくは状態を阻害する、疾患若しくは状態の発症を阻止する、疾患若しくは状態を軽減する、疾患若しくは状態の退行を引き起こす、疾患若しくは状態によって引き起こされる状態を軽減する、又は疾患若しくは状態の症状を予防的に及び/若しくは治療的に停止させる方法を指す。
本明細書で使用される「必要とする対象」という用語は、タンパク質キナーゼの活性に関連する疾患が発症している又は発症する可能性がある任意の動物、例えばサル、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ及びモルモット、並びにヒト(患者)を指し、具体的には、哺乳動物を意味する場合がある。加えて、必要とする対象は、生物学的試料であってもよい。
本明細書で使用される場合、「有効量」又は「治療有効量」という用語は、処置される疾患又は状態の症状のうちの1つ又は複数をある程度軽減する、投与される本明細書に記載された化合物の十分な量を指す。結果は、疾患の徴候、症状、若しくは原因の低減及び/若しくは緩和、又は生物学的系の他の任意の所望の変容であり得る。例えば、治療的使用のための「有効量」は、疾患症状の臨床的に有意な減少をもたらすのに必要な、本明細書に開示された化合物を含む組成物の量である。任意の個々の症例における適切な「有効」量は、用量漸増研究などの技法を使用して決定することができる。単に例として、式(I)の化合物の治療有効量は、例えば、約0.01mg/kg/日〜約100mg/kg/日、又は約0.1mg/kg/日〜約10mg/kg/日の範囲内であってもよい。
一態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のためのAxl阻害剤としての、式(I)によって表される化合物又はその薬学的に許容できる塩の使用:
Figure 2021528383

(式中、
は、1つ又は2つのRで任意選択で置換されている、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル又はC〜Cシクロアルキルメチルであり、
は、独立的に、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、C〜Cアルキル、又はトリフルオロメチルであり、
Xは、H、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、又はトリフルオロエチルであり、
Yは、クロロ、ブロモ、ヨード、C〜Cアルキル、又はフェニルであり、
は、C〜Cシクロアルキル又は4〜7員ヘテロシクロアルキルであり、該C〜Cシクロアルキルは、炭素原子において1つ又は2つのRで任意選択で置換されており、該4〜7員ヘテロシクロアルキルは、窒素、酸素、硫黄、スルホン、又はスルホキシドからなる群から選択される1個又は2個のヘテロ原子を有し、炭素原子においてRで又は窒素原子においてRで任意選択で置換されており、
は、独立的に、ヒドロキシ、ヒドロキシC〜Cアルキル、アミノ、アミノC〜Cアルキル、−NH(−C〜Cアルキル)、−N(−C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル又はハロであり、
は、H、C〜Cアルキル又は−C(=O)(−C〜Cアルキル)であり、該C〜Cアルキルは、1〜3つのフルオロで任意選択で置換されている)
を提供する。
ある特定の実施形態では、Rは、1つ又は2つのRで任意選択で置換されている、フェニル、ベンジル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチルメチル、又はシクロヘキシルメチルである。
ある特定の実施形態では、Rは、独立的に、フルオロ、クロロ、メチル、又はイソプロピルである。
ある特定の実施形態では、Rは、独立的に、クロロ、フルオロ又はメチルである。
ある特定の実施形態では、Rは、独立的に、クロロ又はフルオロである。
ある特定の実施形態では、Xは、フルオロ又はメチルである。
ある特定の実施形態では、Yは、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル又はフェニルである。
さらなる実施形態では、Yは、クロロ又はブロモである。
さらなる実施形態では、Yは、ブロモである。
ある特定の実施形態では、Rは、ピロリジニル、又はピペリジニルである。
ある特定の実施形態では、Rは、N−メチルピロリジニル又はN−メチルピペリジニルである。
ある特定の実施形態では、Rは、窒素原子においてRで置換されているピペリジニル又はピロリジニルである。
ある特定の実施形態では、Rは、メチル、エチル、トリフルオロエチル、又はi−プロピルである。
ある特定の実施形態では、Rは、メチルである。
ある特定の実施形態では、Rは、独立的に、ヒドロキシ、アミノ、又はN−メチルアミノである。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩は、8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−((3−フェノキシフェニル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、又は8−ブロモ−4−((4−(3−フルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩である。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩は、8−ブロモ−4−((3−フルオロ−4−フェノキシフェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩である。
別の態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のためのAxl阻害剤としての、上に定義された式(I)の化合物の個々の立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ誘導体、保護誘導体、N−オキシド誘導体、溶媒和物又は水素化物の使用を提供する。ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、その立体異性体を含む。
別の態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のための医薬を調製するための、上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩の使用を提供する。
上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩は、Axl機能亢進に関連する、それを伴う及び/又はそれによって引き起こされる過剰増殖性疾患、特にAxl受容体チロシンキナーゼ誘発性過剰増殖性疾患の処置のための処置に有用である。
上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩は、細胞増殖を阻害することが可能であり、したがって、Axl受容体チロシンキナーゼ誘発性過剰増殖性疾患、特に選択されたがん及び原発腫瘍転移の処置及び/又は予防に好適である。
ある特定の実施形態では、疾患又は状態は、Axlによって媒介される複数の型のがんである。
ある特定の実施形態では、疾患又は状態は、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄白血病、副腎皮質癌、エイズ関連がん、エイズ関連リンパ腫、肛門がん、虫垂がん、星細胞腫、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、骨がん、骨肉腫及び悪性線維性組織球腫、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、星細胞腫、頭蓋咽頭腫、上衣芽腫、上衣腫、髄芽腫、髄上皮腫、中間分化型松果体実質腫瘍、テント上原始神経外胚葉性腫瘍及び松果体芽細胞腫、脳及び脊髄腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、消化管がん、中枢神経系(CNS)リンパ腫、子宮頸がん、脊索腫、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、子宮内膜がん、上衣芽腫、上衣腫、食道がん、感覚神経芽腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼球内黒色腫、網膜芽細胞腫、胆嚢がん、胃の(胃)がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、消化管間質細胞腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、神経膠腫、毛様細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、肝細胞(肝臓)がん、組織球症、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼球内黒色腫、膵島細胞腫瘍(膵臓内分泌腺)、カポジ肉腫、腎細胞がん、腎臓がん、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭がん、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、白血病、口唇及び口腔前庭(oral cavity)がん、肝臓がん、肺がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、エイズ関連リンパ腫、バーキットリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、マクログロブリン血症、骨の悪性線維性組織球腫及び骨肉腫、髄芽腫、髄上皮腫、黒色腫、眼球内(眼)黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮がん、口がん、多発性内分泌新形成症候群、多発性骨髄腫、形質細胞新生物、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、骨髄性白血病、骨髄白血病、骨髄増殖性障害、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、口腔前庭がん、中咽頭がん、骨肉腫及び骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、低悪性度卵巣腫瘍、膵がん、乳頭腫症、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、松果体芽細胞腫及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、妊娠及び乳がん、前立腺がん、直腸がん、腎細胞(腎臓)がん、移行細胞がん、気道がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、子宮肉腫、非黒色腫皮膚がん、黒色腫皮膚がん、皮膚癌、小細胞肺がん、小腸がん、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、頸部扁平上皮がん、胃(胃の)がん、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行細胞がん、絨毛性腫瘍、妊娠期がん、尿管及び腎盂がん、移行細胞がん、尿道がん、子宮がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンストロームマクログロブリン血症、又はウィルムス腫瘍である。
別の態様では、本発明は、上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を、薬学的に許容できる担体、希釈剤又は賦形剤と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のための、上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を活性成分として含む医薬組成物を提供する。
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、上に定義された式(I)の化合物の個々の立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ誘導体、保護誘導体、N−オキシド誘導体、溶媒和物又は水素化物を含む。
薬学的に許容できる塩形態は、薬学的に許容できる酸性/アニオン性又は塩基性/カチオン性塩を含む。薬学的に許容できる酸性/アニオン性塩は、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、炭酸水素塩、酒石酸水素塩、臭化物塩、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシル酸塩、フマル酸塩、グリセプテート(glyceptate)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩及びトリエチオジド塩を含む。薬学的に許容できる塩基性/カチオン性塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、ジエタノールアミン塩、N−メチル−D−グルカミン塩、L−リジン塩、L−アルギニン塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩、ピペラジン塩及びトリエタノールアミン塩を含む。
薬学的に許容できる酸付加塩は、式(I)の化合物の遊離塩基形態を、臭化水素酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、コハク酸、マレイン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、安息香酸、サリチル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸(例えば、2−ナフタレンスルホン酸)又はヘキサン酸を含むがこれらに限定されない好適な無機又は有機酸と反応させることによって形成される。
式(I)の化合物の薬学的に許容できる酸付加塩は、例えば、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩(例えば、2−ナフタレンスルホン酸塩)又はヘキサン酸塩を含むことができ、又はそれらであることができる。
式(I)の化合物の遊離酸又は遊離塩基形態は、それぞれ、対応する塩基付加塩又は酸付加塩形態から調製することができる。例えば、酸付加塩形態の式(I)の化合物は、好適な塩基(例えば、水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)で処理することによって、対応する遊離塩基に変換することができる。塩基付加塩形態の式(I)の化合物は、好適な酸(例えば、塩酸等)で処理することによって、対応する遊離酸に変換することができる。
式(I)の化合物のプロドラッグ誘導体は、当業者に公知の方法によって調製することができる(例えば、さらなる詳細については、Saulnierら、(1994)、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、第4巻、1985を参照;同文献の全教示は、参照により本明細書に組み込まれる)。
式(I)の化合物の保護誘導体は、当業者に公知の手段によって作製することができる。保護基の生成及び除去に利用可能な技法の詳細な説明は、T.W.Greene、「Protecting Groups in Organic Chemistry」、第3版、John Wiley and Sons,Inc.、1999に見出すことができ、同文献の全教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
式(I)の化合物は、化合物のラセミ混合物を光学的に活性な分割剤と反応させて、一対のジアステレオ異性体化合物を形成し、ジアステレオマーを分離し、光学的に純粋なエナンチオマーを回収することによって、化合物の個々の立体異性体として調製することができる。エナンチオマーの分割は、式(I)の化合物の共有結合ジアステレオマー誘導体を使用して、又は解離可能な複合体(例えば、結晶性ジアステレオマー塩)を使用することによって実施することができる。ジアステレオマーは、明白に異なる物理的特性(例えば、融点、沸点、溶解度、反応性等)を有し、物理的特性の非類似性を利用することによって容易に分離することができる。ジアステレオマーは、クロマトグラフィーによって又は溶解度の差に基づく分離/分割技法によって分離することができる。次いで、光学的に純粋なエナンチオマーを、分割剤とともに、ラセミ化を生じない任意の実用的手段によって回収する。化合物の立体異性体のラセミ混合物からの分割に利用可能な技法のより詳細な説明は、Jean Jacques、Andre Collet、Samuel H.Wilen、「Enantiomers,Racemates and Resolutions」、John Wiley And Sons,Inc.、1981に見出すことができ、同文献の全教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、液剤、吸入剤、点鼻スプレー溶液、坐剤、溶液、ゲル剤、乳剤、軟膏剤、点眼剤又は点耳剤として製剤化される。
本発明の医薬組成物において使用するための好適な薬学的に許容できる担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤は、例えばコリドン(collidone)若しくはセラック、アラビアガム、タルク、二酸化チタン又は糖で作製された錠剤(コーティング錠)、カプセル剤(ゼラチン)、溶液(水性又は水性−エタノール性溶液)、活性物質を含有するシロップ剤、乳剤又は吸入用粉末剤(様々な糖類、例えばラクトース又はグルコース、塩及びこれらの賦形剤の相互の混合物の)及びエアロゾル剤(噴射剤を含有する又は含有しない吸入溶液)を含む。
使用することができる賦形剤は、例えば、水、薬学的に許容できる有機溶媒、例えばパラフィン(例えば、石油留分)、植物油(例えば、ラッカセイ又はゴマ油)、単官能性又は多官能性アルコール(例えば、エタノール又はグリセロール)、担体、例えば天然鉱物粉末(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば、高分散ケイ酸及びシリケート)、糖(例えば、ショ糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えば、リグニン、亜硫酸廃液、メチルセルロース、デンプン及びポリビニルピロリドン)及び滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)を含む。
別の態様では、本発明は、Axlによって媒介される疾患又は状態を処置するための方法であって、処置を必要とする対象に上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩の有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、Axl受容体チロシンキナーゼを阻害するための又はがん細胞の成長を阻害するための方法を提供する。
加えて、化合物は、単一で又は1種若しくは複数の追加の治療剤、例えば免疫療法(抗PD−1及び/若しくは抗CTLA4)、化学療法及び照射と組み合わせて投与される。
ある特定の実施形態では、化合物は、単一で又は1種若しくは複数の免疫チェックポイント遮断剤(抗PD−1、抗PDL、抗CLTA4)、及び追加の化学療法剤と組み合わせて投与される。
かかる化合物及び組成物の投与の方法は、静脈内投与、吸入、経口投与、直腸投与、非経口投与、硝子体内投与、皮下投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経皮投与、局所投与、点眼投与(ophthalmic administration)、頬側投与、気管投与、気管支投与、舌下投与又は耳投与(otic administration)を含むがこれらに限定されない。本明細書で提供される化合物は、経口投与のための錠剤、カプセル剤又はエリキシル剤、直腸投与のための坐剤、非経口又は筋肉内投与のための滅菌溶液又は懸濁液、局所投与のためのローション剤、ゲル剤、軟膏剤又はクリーム剤などを含む、公知の医薬製剤として投与される。
ある特定の実施形態では、化合物は、静脈内投与、皮下投与、吸入、経口投与、直腸投与、非経口投与、硝子体内投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経皮投与、局所投与、眼投与(optic administration)、点眼投与、頬側投与、気管投与、気管支投与、又は舌下投与により投与される。
上記の方法では、上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩は、細胞又は組織を含む系に投与される。ある特定の実施形態では、上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩は、ヒト又は動物対象に投与される。
治療有効量は、とりわけ、適応される疾患、疾患の重症度、対象の年齢及び相対的健康状態、投与される化合物の効力、投与の方式並びに所望の処置に応じて変動する。
必要な投与量はまた、投与の方式、処置すべき特定の状態及び所望の効果に応じて変動する。
上に定義された式(I)の化合物は、以下によって調製される:
(a)式(I)の化合物を薬学的に許容できる塩へと任意選択で変換すること、
(b)式(I)の化合物の塩形態を非塩形態に任意選択で変換すること、
(c)式(I)の化合物の非酸化形態を薬学的に許容できるN−オキシドへと任意選択で変換すること、
(d)式(I)の化合物の個々の異性体を異性体の混合物から任意選択で分割すること、
(e)式(I)の非誘導体化化合物を薬学的に許容できるプロドラッグ誘導体へと任意選択で変換すること、及び
(f)式(I)の化合物のプロドラッグ誘導体を非誘導体化形態に任意選択で変換すること。
発明の形態
以後、本発明を、実施例を参照して詳細に説明する。しかしながら、以下の実施例は、単に例示目的のためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。当業者には、本発明の範囲を変更することなく変形及び修正を加えることができることが理解されよう。
液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)法:
1.試料を、室温で流速1.5mL/分で実行するZorbax Eclipse XDB−C18(3.5μm)逆相カラム(4.6×50mm)を備えたAgilent Technologies 6120 MSDシステムにかける。
2.移動相は、溶媒A(水/0.1%ギ酸)及び溶媒B(アセトニトリル/0.1%ギ酸):95%/5%〜0%/100%(A/B)を5分間使用する。
3.質量スペクトル(m/z)を、エレクトロスプレーイオン化(ESI)を使用して記録した。
4.イオン化データを最も近い整数に丸めた。
上に定義された式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩の調製は、2013年3月15日に出願されたPCT公開番号国際公開第2013/142382号の実施例及び表1、並びに他の多くの国における同等の出願及び特許、例えば、米国特許第8,877,763号、豪州特許第2013235344号、日本特許第6101341号公報、及び中国特許第104428298号に記載されている。本明細書で引用されるすべての特許、公開出願及び参考文献の教示は、全体として参照により組み込まれる。
式(I)のある特定の化合物又はその薬学的に許容できる塩は、以下のとおり命名される:
221. 4−((4−(ベンジルオキシ)フェニル)アミノ)−8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
222. 8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−((4−フェノキシフェニル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
223. 8−ブロモ−4−((4−(シクロペンチルオキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
224. 8−ブロモ−4−((4−(シクロヘキシルメトキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
225. 8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−((4−(p−トリルオキシ)フェニル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
226. 8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−((4−フェノキシフェニル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
227. 8−ブロモ−4−((4−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
228. 8−ブロモ−4−((4−(シクロヘキシルオキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
229. 8−クロロ−4−((4−(シクロヘキシルオキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
230. 8−ブロモ−4−((4−(4−イソプロピルフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
231. 8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−((4−(p−トリルオキシ)フェニル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
232. 8−ブロモ−4−((4−(4−フルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
233. 8−ブロモ−4−((4−(シクロヘキシルオキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
234. 4−((4−(ベンジルオキシ)フェニル)アミノ)−8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
235. 8−ブロモ−4−((4−(シクロペンチルメトキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
236. 8−ブロモ−4−((4−(4−イソプロピルフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
237. 8−ブロモ−4−((4−(シクロペンチルオキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
238. 8−ブロモ−4−((4−(3−フルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
239. 8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−((4−(o−トリルオキシ)フェニル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
240. 8−ブロモ−4−((4−(3−フルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
241. 8−ブロモ−4−((4−(3,4−ジフルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
242. 8−ブロモ−4−((4−(4−クロロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
243. 8−ブロモ−4−((4−(3,5−ジフルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
244. 8−ブロモ−4−((4−(3−フルオロフェノキシ)−3−メチルフェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
245. 8−ブロモ−4−((3−フルオロ−4−フェノキシフェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
246. 8−ブロモ−4−((3−メチル−4−フェノキシフェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
247. 8−ブロモ−4−((3−フルオロ−4−(3−フルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩、
248. 8−ブロモ−2−(1−イソプロピルピペリジン−4−イルアミノ)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、
249. 8−ブロモ−2−(1−エチルピペリジン−4−イルアミノ)−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン、及び
250. 8−ブロモ−4−(4−フェノキシフェニルアミノ)−2−(1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−イルアミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン。
表1は、式(I)の化合物の構造を示す。
すべてのデータは、IC50値(Axl)の範囲で掲載されている。
各++++、+++、++及び+は、それぞれ、1〜10nM、11〜100nM、101〜1000nM、1001〜10000nMを示した。
Figure 2021528383

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Figure 2021528383
本明細書に掲載するすべての特許、特許出願、及び刊行物の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
生物学的アッセイ
1.キナーゼ阻害アッセイ(酵素的Axlキナーゼ活性の阻害)
上で得られた式(I)の化合物を、Axlキナーゼを阻害する能力を測定するためにアッセイした。Axlは、最近同定されたTYRO−3、Axl、MERTK(TAM)受容体チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーに属する。成長停止特異的6(GAS6)タンパク質は、各TAMキナーゼに対する共通のリガンドとして働き、Axlに対して最も高い親和性を示す。GAS6が結合すると、Axlは、ホモ二量体化し、その後、細胞の増殖、遊走、浸潤、抗アポートシス、血管新生、転移、及び治療耐性に関与するいくつかの下流のシグナル伝達経路を誘発する。多種多様ながん細胞株及びとりわけ、乳がん、急性白血病、結腸直腸がん、肺がん、黒色腫、卵巣がん、又は前立腺がんを有する患者からのがん標本において、Axlの上方調節が報告されている。
方法
上で得られた式(I)の化合物を、最初に、貯蔵のために100%DMSO(カルビオケム(CALBIOCHEM)(商標))で10mMに希釈し、キナーゼバッファー溶液として、1uM〜10uMの範囲の化合物濃度を生成した。化合物の連続希釈物を、96ウェルプレート(グライナーバイオサイエンス(GREINER BIOSCIENCES)(商標))に各6μLで分注した。切断されたヒトAxl(カルナバイオサイエンス(CARNA BIOSCIENCES)(商標))をキナーゼバッファーで希釈し、化合物溶液に添加し、室温で30分間プレインキュベートした。次に、ATP(テクノバ(TEKNOVA)(商標))及び基質溶液(パーキンエルマー(PerkinElmer)(商標)の提案された製造基質、例えば、Axlに対するユーライト(Ulight)(商標)−TKペプチド(パーキンエルマー(商標)))を化合物溶液及び酵素を含有するウェルに添加した(各12μL)。反応混合物を1時間インキュベートした。インキュベート後に、EDTA、水、及びLance検出バッファー(パーキンエルマー(商標))により作製された停止溶液を添加して(各12μL)、リン酸化を停止させた。停止溶液の添加及び5分の振盪後に、ユウロピウム標識抗体(パーキンエルマー(商標)の提案された製造基質、例えば、Axlに対するPT66)、水、及びLance検出バッファーを含有する検出溶液を反応混合物に添加し(12μL)、50分間再度インキュベートした。基質リン酸化は、検出溶液の添加及び50分のインキュベート後に測定された665nm発光の関数であった。
結果
式(I)の化合物は、有用な薬理学的特性を示した。本明細書で使用される場合、阻害活性の効力(nM)を記載する方法は、表2に示す50%の阻害活性(IC50)の範囲である。参照化合物であるASP2215(ギルテリチニブ、Astellas)、R428(BGB324、BerGenBio)及びスタウロスポリン(汎キナーゼ阻害剤)をAxlに対して使用して、式(I)の化合物の阻害活性を判断した。
例えば、式(I)の化合物238、すなわち、8−ブロモ−4−((4−(3−フルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩は、Axlのキナーゼ活性の強い阻害を示した。生化学的アッセイにおける化合物238の効力は、臨床開発中のAxl阻害剤であるAPS2215及びR428の効力に匹敵する。表2は、式(I)の代表的化合物によるAxlのIC50値の範囲を示す。表2に示すとおり、参照化合物であるスタウロスポリンが最も強力であるが、上で得られた式(I)の化合物は、参照化合物よりも良好な選択性を示し、ASP2215及びR428と同様の効力を示す。さらに、式(I)の化合物はまた、アスタリスクによって示す先行技術である国際公開第2011/053861号及び国際出願PCT/US2010/054853に記載された化合物よりも良好な選択性を示す。まとめると、これらのデータは、式(I)の化合物が、公知のAxl阻害剤であるASP2215及びR428と比較して、Axlにおける選択性及び阻害効力を有意に改良することを示唆している。
国際公開第2011/053861号に記載された化合物番号8及び136は、JAK2を含む試験された様々なキナーゼに対して多重阻害活性を示した。特に、化合物8及び136は、10mg/kgの経口投与後のラットにおいて薬物曝露を示しておらず、化合物8及び136が胃腸において吸収されなかったこと又は体から極めて急速に排出されたことを示唆している。
表2は、式(I)の代表的化合物によるAxl及びJAK2の生化学的阻害を示す。
Figure 2021528383
2.細胞生存性アッセイ:Axl陽性細胞の増殖の阻害
上で得られた式(I)の化合物を、Axl保有トリプルネガティブ乳がん細胞株(MDA−MB−231及びHs578T)及びAxl陰性乳がん細胞株(MCF7)の増殖の阻害に関する効果について試験した。Axlは、受容体チロシンキナーゼのTAM(TYRO3−Axl−MER)ファミリーのメンバーであり、活性化されると、腫瘍細胞の生存、増殖、遊走及び浸潤、血管新生、並びに腫瘍−宿主相互作用を増加させ得る。GAS6がAxlに結合すると、その後、Axlは、下流のシグナル伝達経路、例えばホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)、ラット肉腫(RAS)、及び細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)を活性化する。
Axlの過剰発現又は異常活性化は、上皮及び血液起源の複数の悪性腫瘍において記載されており、予後不良、再発率の増加、無病生存率の減少、及び低い全生存率に関連することが多い。さらに、Axl発現は、薬物耐性に相関することが多い、転移性腫瘍によく見られる特徴である上皮間葉転換(EMT)に関連する。したがって、Axlは、乳がんを含む複数の固形腫瘍のための魅力的な分子標的である。
方法
上で得られた式(I)の化合物を、MDA−MB−231及びHs578T細胞に対する細胞生存性効果について試験した。細胞生存性アッセイのために、ヒトAxlを発現しているMDA−MB−231及びHs578T細胞をAmerican Type Culture Collection(ATCC、Manassas、VA)から入手した。MDA−MB−231及びHs578T細胞株を、鉄を補充した10%ウシ胎仔血清(BCS;ハイクローン(Hyclone)(商標))を含有するロズウェルパーク記念研究所(RPMI)培地(ハイクローン(HyClone)(商標))で維持した。細胞を96ウェル培養プレート中に細胞2×10個で播種し、次いで、連続希釈された化合物を添加した。37℃で72時間のインキュベート期間の後に、細胞生存性を、生細胞からのATPの定量化に基づくATPLite 1stepアッセイ(パーキンエルマー(商標))を使用して測定した。細胞増殖の最大阻害の50%のための濃度(GI50値)を、非線形回帰を使用して計算し、無処置対照細胞に対する処置細胞のルミネッセンス又は吸光度の50%低減に必要とされる濃度として定義した(プリズム(Prism)(商標)ソフトウェア)。
結果
式(I)の代表的化合物のGI50阻害データを表3に示す。式(I)の化合物は、3μM未満のGI50値で細胞増殖の阻害を示した。特に、化合物237、8−ブロモ−4−((4−(シクロペンチルオキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩は、Axl保有乳がん細胞株において、参照化合物ASP2215及びR428が示す阻害レベルよりも大きい阻害レベルを示した。かかる強い抗腫瘍活性は、式(I)の化合物が、参照化合物及び先行技術(PCT出願番号国際出願PCT/US2010/054853)に記載されたアスタリスクによって示す化合物203よりも良好な治療的価値を有することを示唆している。
表3は、式(I)の代表的化合物によるAxl陽性がん細胞株による細胞生存性を示す。
Figure 2021528383
3.遊走及び浸潤アッセイ:転移可能性の阻害
式(I)の化合物が転移の阻害に関する効果を示すか否かを試験するために、細胞の遊走及び浸潤挙動を、MDA−MB−231乳がん細胞株においてトランスウェル及びマトリゲル浸潤アッセイを使用して分析した。
方法
上で得られた式(I)の化合物を、MDA−MB−231乳がん細胞株を使用して遊走及び浸潤アッセイにおいて試験した。細胞遊走は、トランスウェルアッセイ(BD Biosciences、CA、米国)によって実行した。簡潔には、無血清RPMI−1640中の細胞5×10個を、24ウェルプレートのウェルに挿入されたメンブレン(孔径8.0μm)に播種した。10%FBSを含有するRPMI−1640を各ウェルの下部チャンバーに添加した。24時間後に、上部チャンバー中の細胞を綿棒によって除去し、メンブレンの下側に達した細胞をクリスタルバイオレット(メチルアルコール中1%)で10分間固定し、染色した。フィルターの下側にある細胞(5フィールド/フィルター)を計数した。細胞浸潤アッセイは、細胞をメンブレンに播種する6時間前にマトリゲル(BD Biosciences、CA、米国)を各ウェルに添加したことを除き、同様に実施した。48時間後に、マトリゲル及び上部チャンバー中の残存する細胞を綿棒によって除去した。メンブレンの下面の細胞を上記のとおり固定し、染色した。化合物238及び参照化合物であるR428を、図1a〜1cに示すとおりにインキュベートした。データは、染色されたメンブレンの3つの独立したフィールドからの結果を代表するものである。
結果
図1a〜1cに示すとおり、式(I)の代表的化合物238は、MDA−MB−231細胞の遊走及び浸潤能の低下を示し、参照化合物であるR428よりも優れている。興味深いことに、式(I)の代表的化合物238は、R428と比較して、0.03μMでも遊走及び浸潤を有意に阻害した。これらの結果は、MDA−MB−231細胞を使用して代表的化合物が非常に強力な抗転移活性を有することを示唆している。さらに、上で得られた式(I)の化合物は、例えば乳がんにおける侵襲性のAxl発現に関連する転移の治療選択肢を与える。
4.乳房4T1同系in vivoがんモデルにおける抗腫瘍活性
乳房4T1同系in vivoがんモデルにおいて式(I)の化合物が抗腫瘍活性を示すか否かを試験するために、式(I)の化合物を以下のとおり試験した。
方法
上で得られた式(I)の化合物を、マウス乳房4T1がん細胞を使用して同系モデルにおいて試験した。4T1細胞を、10%FBS(Invitrogen、カタログ番号10438−026)、及び1%ペニシリンストレプトマイシン(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号15140−122)を補充したRPMI1640培地(Sigma、カタログ番号R6504)中で成長させた。細胞を、70〜80%コンフルエンスに達した時点で、トリプシン処理によって収穫した。細胞接種の1日前に、BALB/Cマウスの右脇腹の体毛を、ヘアトリマーを使用して除毛した。翌日に、注射部位周辺の皮膚領域を、消毒用アルコールで穏やかに拭くことによって消毒した。同種移植片を確立するために、細胞を無血清培地に懸濁し、マトリゲルと1:1で混合して、細胞1×10個/100μLを得た。マトリゲルに懸濁した細胞を、24ゲージ針(BD Precision Glide針、0.55mm×25mm、参照番号302805)に取り付けた1mL BDシリンジを使用して皮下移植した。マウスを腫瘍体積に基づいてランダム化し、1群当たり6匹のマウスを割り当てた。腫瘍移植片を、細胞接種の概ね5日後に、触知可能になった時点で測定した。動物にビヒクル対照又は化合物238(QD、30mg/kg/日)を1日1回14日間経口投与した。経口投与のためのビヒクルは、50mMクエン酸バッファー(pH3.0)中の10%スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンナトリウム(SBECD)からなる。腫瘍成長阻害(TGI)を以下のとおり計算した:%TGI=[1−(処置TV最終−処置TV初期)/(対照TV最終−対照TV初期)]*100
結果
本研究の目的は、乳房4T1同系腫瘍モデルにおける化合物238単独の抗腫瘍効能を試験することであった。すべての処置は、ビヒクル対照と比較して、異常の臨床徴候及び動物体重の有意な変化が存在しなかったことから、忍容性が良好であった。15日目に、処置群番号2(化合物238)の平均腫瘍体積は、669±60mmであり、59%の腫瘍成長阻害(TGI)を生じた(図2aを参照)。全体として、これらの結果は、BALB/Cマウスにおける免疫応答性4T1同系腫瘍モデルにおいて化合物238が良好な抗腫瘍活性を示すことを示唆している。
興味深いことに、免疫不全マウスにおいては30mg/kg/日の化合物238の抗腫瘍効果は存在せず(図2bを参照)、化合物238が免疫応答を直接増加させることによって腫瘍成長を抑制できることを示している。
5.乳房4T1同系in vivoがんモデルにおける抗転移活性
B16F10肺及びCT−26腹膜転移モデルにおいて式(I)の化合物が抗がん転移活性を示すか否かを試験するために、式(I)の化合物を以下のとおり試験した。
方法
上で得られた式(I)の化合物を、マウスB16F10黒色腫及びCT26−ルシフェラーゼ結腸がん細胞を使用して転移モデルにおいて試験した。両方の細胞を、10%FBS(Invitrogen、カタログ番号10438−026)、及び1%ペニシリンストレプトマイシン(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号15140−122)を補充したRPMI1640培地(Sigma、カタログ番号R6504)中で成長させた。70〜80%コンフルエンスに達した時点で、トリプシン処理によって細胞株を収穫した。細胞接種の1日前に、C57BL/6マウスをSPF基準に従う無病原体条件(室温、湿度40〜60%)下で維持し、延世大学校のABMRCに収容した。転移を確立するために、B16F10細胞(細胞1×10個/マウス、n=3/群)を無血清培地に懸濁し、24ゲージ針(BD Precision Glide針、0.55mm×25mm、参照番号302805)に取り付けた1mL BDシリンジを使用して尾静脈に静脈内注射した。CT−26−ルシフェラーゼ細胞(細胞1×10個/マウス、n=5/群)を、30mg/kg/日の化合物226の24時間の前処置後に、腹腔内に植え付けた。
マウスをランダム化し、1群当たりB16F10モデルについては3匹のマウス、CT26腹膜転移モデルについては5匹のマウスを割り当てた。細胞接種の14日後に、肺転移を測定した。動物にビヒクル対照又は化合物226(30mg/kg/日)を1日1回示された日数経口投与した。経口投与のためのビヒクルは、50mMクエン酸バッファー(pH3.0)中の10%スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンナトリウム(SBECD)からなる。動物を、死亡率及び臨床徴候(例えば疾病及び行動変化)について、研究の間を通じて毎日モニタリングした。B16F10モデルにおいて、マウスを屠殺した後に、器官を10%のホルマリン溶液で1日間固定した。H&E染色を適用するために、FFPEブロックをコーティングスライド上で薄さ4μmにスライスした。次いで、腫瘍結節計数を計算した。腹腔におけるルミネッセンス強度を測定することによって、CT26転移を決定した。
結果
本研究の目的は、B16F10肺及びCT−26腹膜転移モデルに対する化合物226の予防効果を評価することであった。化合物226の処置は、ビヒクル対照と比較して、異常の臨床徴候が存在しなかったことから、忍容性が良好であった。CT26転移モデルにおいて、9日目に、ビヒクル群におけるマウス2匹が死亡しているのが発見された。B16F10転移モデルにおいて、経口の30mg/kg/日の化合物226は、すべての肉眼的肺標本における黒色区域として示される肺転移を劇的に阻害し、腫瘍結節は存在しなかった(図3a〜3cを参照)。CT−26腹膜転移モデルにおいて、化合物226の処置は、腹腔におけるルミネッセンス強度を大幅に低減した。加えて、ビヒクル群におけるマウスは、CT26−ルシフェラーゼ細胞植付け後9日目から死亡し始めたのに対し、化合物226(QD、30mg/kg/日)で処置されたマウスは、処置期間の間生存していた(図4a及び4bを参照)。したがって、これらの結果は、式(I)の化合物226がAxl陽性がん患者における転移を予防する治療的可能性を有することを示唆している。
6.転移モデルにおける抗PD−1抗体との組合せ効果
4T1自然転移モデルにおいて式(I)の化合物がマウス抗PD−1抗体との組合せ効果を示すか否かを試験するために、式(I)の化合物を以下のとおり試験した。
方法
上で得られた式(I)の化合物を、マウス4T1乳がん細胞を使用して自然転移モデルにおいて試験した。4T1細胞を、10%FBS(Invitrogen、カタログ番号10438−026)、及び1%ペニシリンストレプトマイシン(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号15140−122)を補充したRPMI1640培地(Sigma、カタログ番号R6504)中で成長させた。70〜80%コンフルエンスに達した時点で、トリプシン処理によって細胞株を収穫した。細胞接種の1日前に、BALB/Cマウスの右脇腹の体毛を、ヘアトリマーを使用して除毛した。翌日に、注射部位周辺の皮膚領域を、消毒用アルコールで穏やかに拭くことによって消毒した。同種移植片を確立するために、BALB/c雌マウス(7週齢)に、5×10個の同系4T1細胞を乳腺内に同所移植した。平均腫瘍体積が1500mmに達した時点でマウスを屠殺した。
マウスを腫瘍体積(約50mm)に基づいてランダム化し、1群当たり5匹のマウスを割り当てた。腫瘍移植片を、細胞接種の概ね2日後に、触知可能になった時点で測定した。動物にビヒクル対照又は式(I)の化合物226(30mg/kg/日)及び/又は抗マウスPD−1抗体を示された日数経口投与した。経口投与のためのビヒクルは、50mMクエン酸バッファー(pH3.0)中の10%スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンナトリウム(SBECD)からなる。動物を、死亡率及び臨床徴候(例えば疾病及び行動変化)について、研究の間を通じて毎日モニタリングした。28日間の処置後に、すべてのマウスを屠殺した。腫瘍結節をH&E染色により計数することによって、4T1肺転移を決定した。原発部位での4T1固形腫瘍は、腫瘍3Dスキャナー、TM900(Peria、ベルギー)によって測定した。マウス肺を採取し、10%のホルマリン溶液で24時間固定した。H&E染色を適用するために、FFPEブロックをコーティングスライド上で薄さ4μmにスライスした。転移性結節を顕微鏡観察によって測定した。
結果
BALB/c雌マウス(7週齢)に、5×10個の同系4T1細胞を乳腺内に同所移植した。腫瘍が概ね50mmのサイズに達した時点で、マウスをビヒクル、抗PD−1抗体(100mg 2回/週)、式(I)の化合物226(30mg/kg/日)又は式(I)の化合物226及び抗PD−1抗体の組合せのいずれかで4週間処置した。マウスを28日目に屠殺し、結節を計数することによって、肺転移を評価した。肺への転移は、化合物226単独によって有意に減少し、抗PD1抗体と化合物226との組合せは、化合物226処置単独と比較して、腫瘍結節のより高度な低減を増強した(図5a〜5cを参照)。抗PD−1抗体で処置された群は、肺転移に対して顕著な効能を示さなかった。化合物226は、総転移性負荷及びより大型の転移の数(中型+大型転移、直径≧5mm;図5cを参照)の両方を有意に抑制した。原発部位での腫瘍成長に関して、化合物226単独及び組合せ群は、群間で効能差が存在しない腫瘍成長の阻害を示しており、組合せ効果が転移性腫瘍に対して働き、原発腫瘍に対しては働かないことを示唆している(図6を参照)。まとめると、これらの結果は、式(I)の化合物226が転移処置における免疫腫瘍学用途のために高い可能性を示すことを示唆している。

Claims (15)

  1. Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のためのAxl阻害剤としての、式(I)によって表される化合物又はその薬学的に許容できる塩の使用:
    Figure 2021528383

    (式中、
    は、1つ又は2つのRで任意選択で置換されている、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル又はC〜Cシクロアルキルメチルであり、
    は、独立的に、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、C〜Cアルキル、又はトリフルオロメチルであり、
    Xは、H、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メチル、又はトリフルオロエチルであり、
    Yは、クロロ、ブロモ、ヨード、C〜Cアルキル、又はフェニルであり、
    は、C〜Cシクロアルキル又は4〜7員ヘテロシクロアルキルであり、前記C〜Cシクロアルキルは、炭素原子において1つ又は2つのRで任意選択で置換されており、前記4〜7員ヘテロシクロアルキルは、窒素、酸素、硫黄、スルホン及びスルホキシドからなる群から選択される1個又は2個のヘテロ原子を有し、炭素原子においてRで又は窒素原子においてRで任意選択で置換されており、
    は、独立的に、ヒドロキシ、ヒドロキシC〜Cアルキル、アミノ、アミノC〜Cアルキル、−NH(−C〜Cアルキル)、−N(−C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル又はハロであり、
    は、H、C〜Cアルキル又は−C(=O)(−C〜Cアルキル)であり、前記C〜Cアルキルは、1〜3つのフルオロで任意選択で置換されている)。
  2. が、1つ又は2つのRで任意選択で置換されている、フェニル、ベンジル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチルメチル、又はシクロヘキシルメチルであり、Rが、独立的に、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、C〜Cアルキル、又はトリフルオロメチルである、請求項1に記載の使用。
  3. が、窒素原子においてRで置換されているピペリジニル又はピロリジニルであり、Rが、H、C〜Cアルキル又は−C(=O)(−C〜Cアルキル)である、請求項1に記載の使用。
  4. が、メチル、エチル、トリフルオロエチル、又はi−プロピルである、請求項1に記載の使用。
  5. が、独立的に、クロロ又はフルオロである、請求項1に記載の使用。
  6. Yが、ブロモである、請求項1に記載の使用。
  7. Xが、フルオロ又はメチルである、請求項1に記載の使用。
  8. 前記式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩が、8−ブロモ−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−((4−フェノキシフェニル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩である、請求項1に記載の使用。
  9. 前記式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩が、8−ブロモ−4−((4−(シクロペンチルオキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩;又は8−ブロモ−4−((4−(3−フルオロフェノキシ)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリド[4,3−d]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩である、請求項1に記載の使用。
  10. 前記式(I)の化合物が、その立体異性体を含む、請求項1に記載の使用。
  11. Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のための医薬を調製するための、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩の使用。
  12. 前記疾患又は状態が、Axlによって媒介される複数の型のがんである、請求項1又は11に記載の使用。
  13. 前記疾患又は状態が、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄白血病、副腎皮質癌、エイズ関連がん、エイズ関連リンパ腫、肛門がん、虫垂がん、星細胞腫、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、骨がん、骨肉腫及び悪性線維性組織球腫、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、星細胞腫、頭蓋咽頭腫、上衣芽腫、上衣腫、髄芽腫、髄上皮腫、中間分化型松果体実質腫瘍、テント上原始神経外胚葉性腫瘍及び松果体芽細胞腫、脳及び脊髄腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、消化管がん、中枢神経系リンパ腫、子宮頸がん、脊索腫、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、子宮内膜がん、上衣芽腫、上衣腫、食道がん、感覚神経芽腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼球内黒色腫、網膜芽細胞腫、胆嚢がん、胃のがん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、消化管間質細胞腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、神経膠腫、毛様細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、肝細胞がん、組織球症、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼球内黒色腫、膵島細胞腫瘍、カポジ肉腫、腎細胞がん、腎臓がん、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭がん、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、白血病、口唇及び口腔前庭がん、肝臓がん、肺がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、エイズ関連リンパ腫、バーキットリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、マクログロブリン血症、骨の悪性線維性組織球腫及び骨肉腫、髄芽腫、髄上皮腫、黒色腫、眼球内黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮がん、口がん、多発性内分泌新形成症候群、多発性骨髄腫、形質細胞新生物、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、骨髄性白血病、骨髄白血病、骨髄増殖性障害、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、口腔前庭がん、中咽頭がん、骨肉腫及び骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、低悪性度卵巣腫瘍、膵がん、乳頭腫症、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、松果体芽細胞腫及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、妊娠及び乳がん、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、移行細胞がん、気道がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、子宮肉腫、非黒色腫皮膚がん、黒色腫皮膚がん、皮膚癌、小細胞肺がん、小腸がん、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、頸部扁平上皮がん、胃がん、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行細胞がん、絨毛性腫瘍、妊娠期がん、尿管及び腎盂がん、移行細胞がん、尿道がん、子宮がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンストロームマクログロブリン血症、又はウィルムス腫瘍である、請求項1又は11に記載の使用。
  14. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を、薬学的に許容できる担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤と組み合わせて含む医薬組成物。
  15. Axlによって媒介される疾患又は状態の処置のための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を活性成分として含む医薬組成物。
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