JP2021527098A - 縮合チオフェン化合物 - Google Patents

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Abstract

本開示は、タンパク質のホメオスタシスおよび細胞−細胞接着を回復するためのタンパク質機能をモジュレートする化合物を提供する。本発明は、サイトカイン媒介性疾患、障害、状態または応答などのタンパク質媒介性疾患をモジュレートする方法を提供する。他のサイトカインおよび炎症性メディエーターを組み合わせて含む組成物が提供される。タンパク質に関連する疾患、障害または状態を処置、改善または予防する方法が提供される。

Description

優先権出願の参照による組み込み
本出願は、その全体がこれにより参照により本明細書に組み込まれる、2018年6月13日に出願した米国仮出願第62/684,495号の優先権の利益を主張する。
背景
分野
タンパク質機能不全に関連する疾患、障害または状態を処置、予防または診断するための化合物、このような化合物を作製する方法、このような化合物を含む医薬組成物および医薬、ならびにこのような化合物の使用が提供される。
異常なタンパク質機能、および/またはタンパク質不均衡は、多くの疾患状態の顕著な特徴である。例えば、免疫系の機能は、炎症誘発性および抗炎症性メディエーターまたはサイトカインの活性によって、うまく平衡がとられている。一部のサイトカインは、炎症を促進し(炎症促進性サイトカイン)、一方で、他のサイトカインは、炎症促進性サイトカインの活性を抑制する(抗炎症性サイトカイン)。例えば、IL−4、IL−10、およびIL−13は、Bリンパ球の強力な活性化因子であり、抗炎症剤としても作用する。それらは、炎症促進性サイトカイン、例えば、IL−1、TNF、およびケモカインの遺伝子を抑制するそれらの能力に起因する、抗炎症性サイトカインである。
これらのメディエーターの活性が調節されていないと、深刻な炎症状態の発症がもたらされる恐れがある。例えば、自己免疫疾患は、免疫系細胞(リンパ球、マクロファージ)が、「自己」に対して感作される場合に起こる。リンパ球およびマクロファージは、この系では、通常、制御下にある。しかし、身体自体の組織への系の誤った誘導が、依然として説明のつかない引き金に応答して起こることがある。仮説の1つは、リンパ球は、「自己」を模倣する抗原を認識し、免疫系の様々な構成要素の活性化のカスケードが起こり、最終的に組織破壊に至るというものである。遺伝的素因もまた、自己免疫性障害の原因であると推論されてきた。
腫瘍壊死因子−アルファ(TNF−アルファまたはTNF−α)およびインターロイキン−1(IL−1)は、感染因子および他の細胞ストレスに関連する炎症性応答を媒介する炎症誘発性サイトカインである。これらのサイトカインの過産生は、とりわけ、関節リウマチ(RA)、クローン病、炎症性腸疾患、内毒素ショック、骨粗鬆症、神経変性疾患(例えば、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病)、うっ血性心不全および乾癬を含めた、多くの炎症性疾患の進行の根底にあると考えられている。
臨床試験からの最近のデータにより、関節リウマチ、クローン病、若年性慢性関節炎および乾癬性関節炎を処置するための、サイトカインのタンパク質アンタゴニスト、例えば可溶性TNFα受容体融合タンパク質(エタネルセプト)またはモノクローナルTNFα抗体(インフリキシマブ)の使用が支持されている。したがって、TNFαおよびインターロイキン−1(IL−1)などの炎症誘発性サイトカインを減少させることは、これらの状態において行い得る薬物介入として容認された治療的手法となっている。
さらに、IL−2は、現在、腎がんおよび黒色腫患者を処置するためにFDA承認されており、IL−2により持続性の完全寛解が、最大148か月間、達成されている。しかし、血清中のIL−2の半減期の短さにより、治療的レベルを実現するために多量のIL−2が注射される必要がある。全身性IL−2処置の副作用を最小化する多くの試み(例えば、腫瘍への直接的なIL−2導入)がなされてきたが、これにより処置が複雑になりほとんど成功してこなかった。
サイトカインの局部送達は、様々な理由のために、全身性送達と比べて魅力がある。それは、傍分泌または自己分泌で、局部的に作用するよう発達したサイトカインの自然生物学を利用するものである。局部発現はまた、サイトカインの全身性送達の副作用の多くを劇的に最小化する。したがって、IL−2の局部発現を増加させる化合物および方法は、高用量でIL−2処置するよりも耐容性があると思われ、これにより、IL−2を増加させる戦略の治療的利用性が拡大する。
追加の標的には、翻訳終結因子GSPT1(eRF3a)、カゼインキナーゼ1α(CK1α)、ならびにジンクフィンガー転写因子であるaiolos、heliosおよびikarosを含む、アポトーシスおよび細胞生存に関与するいくつかの候補遺伝子が含まれる。aiolos、helios、およびikarosは、その発現がリンパ球系に制限されている転写因子である。例えば、aiolosは、Bcl−2プロモーターに結合し、Bcl−2およびBcl−XLタンパク質とも相互作用して、細胞生存を促進する。aiolos発現の上方調節は、例えば、HIV−1感染細胞のアポトーシスを低減し得る。
同様に、肺および乳がんにおけるaiolosの発現は、患者生存を大幅に低減することが予期される。aiolosは、一連の多くの接着関連遺伝子の発現を低下させて、細胞−細胞撹乱および細胞−マトリックス相互作用を破壊し、転移を促進する。aiolosはまた、ある特定の転移性上皮がんにおける、リンパ球の模倣をエピジェネティックに駆動するものとしても機能することができる。同様に、異常なikarosおよびheliosの発現は、Bcl−XL発現を促進して、造血性悪性腫瘍の発症を駆動し得る。したがって、aiolos、ikaros、および/またはheliosの下方調節は、転移を低減するかまたはなくす可能性がある。
GSPT1は、停止コドン認識を媒介し、リボソームからの新生ペプチドの遊離を促進し、細胞周期調節、細胞骨格組織化およびアポトーシスなどいくつかの他の重要な細胞プロセスにも関与する。したがって、GSPT1のレベルの低下は、細胞増殖の制御を損ない、細胞遊走および瘢痕形成を促進することがある。実際、GSPT1は、乳がん、肝細胞癌、胃がん、および前立腺がんを含めた、異なるいくつかのがんタイプの発がん性ドライバーであることが示差されている。例えば、Britoら、Carcinogenesis、26巻、12号、2046〜49頁(2005年);Britoら、Canc. Geneti. Cytogen.、195巻、132〜42頁(2009年);Tavassoliら、Med. Oncol.、29巻、1581〜85頁(2011年);WrightおよびLange、Rev. Urol.、9巻、4号、207〜213頁(2007年);Hoshinoら、Apoptosis、17巻、1287〜99頁(2012年);Liuら、PLOS One、9巻、1号、e86371頁(2014年);ならびにJean-Jeanら、Mol. Cell. Bio.、27巻、16号、5619〜29頁(2007年)を参照されたい。GSPT1は、中枢神経系(CNS)傷害後のグリア性瘢痕形成およびアストログリオーシスの一因にもなっている。例えば、Ishiiら、J. Biol. Chem.、292巻、4号、1240〜50頁(2017年)を参照されたい。
カゼインキナーゼ1α(CK1α)は、β−カテニン分解複合体の構成成分およびWntシグナル経路の非常に重要な調節物質であり、その消失は、Wntおよびp53活性化の両方を誘発する。Schittek and Sinnberg, Mol. Cancer. 2014, 13, 231、Cheong and Virshup, J. Biochem. Cell Biol. 2011, 43, 465-469、Elyada et al., Nature 2011, 470, 409-413。CK1αは、β−カテニンをリン酸化し、それがその後、GSK−3βによってさらにリン酸化される。これによって、β−カテニンが不安定化され、そのタンパク質がユビキチン化およびプロテアソーム分解のためにマークを付けられる。したがって、CK1αは、Wnt経路のための分子スイッチとして機能する。Amit et al., Genes Dev. 2002, 16, 1066-1076。CK1αは、胚発生にとって非常に重要であり、p53と少なくとも部分的に協同する、組織発達およびDNA損傷に対する応答において重要な役割を果たしている。Elyada et al., Nature 2011, 470, 409-413、Schneider et al., Cancer Cell 2014, 26, 509-520。Levine and Oren, Nat. Rev. Cancer 2009, 9, 749-758。
実際、CK1αは、p53もリン酸化し、それによってMDM2(p53インヒビター)への結合が阻害され、転写機構とp53の結合相互作用が安定化される。Huart, et al., J. Biol. Chem. 2009, 284, 32384-32394。したがって、CK1α活性の阻害によって、p53の細胞レベルが増大する。これは、1980年以来他のすべてのがんタイプを合わせたより多くの人が死亡している皮膚がんにとって特に重要なものである。Stern、Arch Dermatol.、2010年、146巻、279〜282頁。
疾患のタンパク質を駆動するものを撹乱するための1つの機序は、これらのタンパク質の細胞濃度を低減することである。例えば、細胞タンパク質のタンパク質分解は、正常な細胞機能に必須である。特異的疾患関連タンパク質を標的化することによってこのプロセスをハイジャックすることは、疾患の処置のための新規機序となる。タンパク質分解の不可逆的性質によって、このタンパク質は、一方向性プロセスを制御するための調節スイッチとして働くのに十分に適している。
ユビキチン媒介性タンパク分解は、1つまたは複数のユビキチン分子の特定のタンパク質基質へのライゲーションで始まる。ユビキチン化は、ユビキチン活性化酵素(E1)、ユビキチン結合酵素(E2)、およびユビキチン−タンパク質リガーゼ(E3)の活性によって起こり、逐次的に作用して、ユビキチンを基質タンパク質のリシン残基に結合させる。E3リガーゼは、特定の基質に直接的に結合することによって、ユビキチン化反応に対する特異性を付与する。
概要
本開示の化合物は、驚くべきおよび予期せぬ生物学的作用を発揮することが発見された。特に、本出願に開示されている化合物はタンパク質機能をモジュレートし、および/またはタンパク質レベルをモジュレートして、タンパク質ホメオスタシスを回復する。
概要
本開示の一部の実施形態は、式(I)の化合物:
Figure 2021527098
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
、Q、およびQは、独立に、CR、CR、または−S−であり、
、Q、およびQのうちの1つは、−S−であり、Q、Q、およびQのうちの1つはCRであり、Q、Q、およびQのうちの1つは、CRであり、

Figure 2021527098
は、炭素−炭素単結合、炭素−炭素二重結合、または炭素−硫黄単結合であり、
は、H、重水素、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、必要に応じて置換されているC〜Cアルコキシ、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、必要に応じて置換されているアミノ、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、または必要に応じて置換されているC〜Cカルボシクリルであり、
は、
Figure 2021527098
であり、Rは、H、重水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、
Figure 2021527098
であり、Xは、C=O、CHR4A、またはCR4A4Bであり、
4AおよびR4Bのそれぞれは、独立に、H、重水素、またはC〜Cアルキルであり、
は、H、重水素、フルオロ、またはC〜Cアルキルであり、
、X、およびXのそれぞれは、独立に、結合、(CH、(CF、O、S、およびNHであり、X−X、X−X、またはX−Xのいずれも、N−N、N−O、N−S、O−N、S−N、O−O、S−S、またはN=Nから選択される結合ではなく、X、X、およびXのうちの1つ以下が結合であることができ、前記(CHおよびNH基の任意の水素は、1つまたは複数のRで置換されていてもよく、
は、水素、重水素、ハロゲン、C〜Cアルキル、またはC〜Cハロアルキルであり、
mは、1、2、または3であり、
nは、0、1、または2であり、
は、C〜C10アリール、5〜10員のヘテロアリール、C〜Cカルボシクリル、または3〜10員のヘテロシクリルであり、それぞれは、ハロゲン、ヒドロキシル、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、−C(=O)NR16a16b、必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されているC〜C10アリール、必要に応じて置換されているC〜C10アリール(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されている5〜10員のヘテロアリール、必要に応じて置換されている5〜10員のヘテロアリール(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されているヘテロシクリル、および必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の置換基で必要に応じて置換されており、
各R16aおよびR16bは、独立に、HもしくはC〜Cアルキルであるか、またはR16aおよびR16bは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されている5もしくは6員のヘテロシクリルを形成し、
各Rは、独立に、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、必要に応じて置換されているアミノ、ハロゲン、もしくはシアノであるか、または2つのジェミナルなRは、オキソ(=O)を形成し、
10、R11、R12、R13、R14、およびR15のそれぞれは、独立に、H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、もしくはC〜Cシクロアルキルであるか、またはR14およびR15は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリルを形成する。一部の実施形態では、Rは、C〜C10アリール、5〜10員のヘテロアリール、C〜Cカルボシクリル、または3〜10員のヘテロシクリルであり、それぞれが、ハロゲン、ヒドロキシル、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、−C(=O)NR16a16b、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜C10アリール、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜C10アリール(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロアリール、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロアリール(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル、および1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の置換基で必要に応じて置換されている。
一部の実施形態では、式(I)の化合物はまた、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If):
Figure 2021527098
でも示され、またはその薬学的に許容される塩である。
本開示の一部の実施形態は、式(I)もしくは(Ia)〜(If)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
本開示の一部の実施形態は、生物学的試料においてタンパク質の活性をモジュレートする方法であって、生物学的試料を、式(I)もしくは(Ia)〜(If)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物と接触させるステップを含み、該タンパク質は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、またはheliosである方法を提供する。一部の実施形態では、方法はタンパク質の活性を阻害する。
本開示の一部のさらなる実施形態は、被験体において、血液悪性腫瘍または固形腫瘍を処置する、改善する、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)もしくは(Ia)〜(If)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、それを必要とする被験体に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍または固形腫瘍は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、およびhelios、ならびに上述のもののいずれかの組合せから選択される1つまたは複数のタンパク質と関連する。一部のさらなる実施形態では、血液悪性腫瘍は白血病、リンパ腫、または多発性骨髄腫である。
本開示の一部のさらなる実施形態は、疾患、障害、または状態を処置する、改善する、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)もしくは(Ia)〜(If)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、被験体に投与するステップを含み、前記疾患、障害、または状態が、神経変性疾患、線維症、ループス、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、または慢性閉塞性肺疾患である、方法を提供する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、およびhelios、ならびに上述のもののいずれかの組合せから選択される1つまたは複数のタンパク質と関連する。
詳細な説明
様々な疾患、障害、または状態、例えば、炎症性疾患およびがんの処置に有用な化合物が本明細書中に開示される。一部の実施形態では、これらの化合物は、様々なタンパク質活性、例えば、サイトカイン(例えば、IL−1β、IL−2、およびIL−6)、TNFα、aiolos、ikaros、helios、CK1α、またはGSPT1のモジュレーターである。一部の態様では、これらの化合物はタンパク質活性の阻害剤である。他の態様では、本明細書に記載されているある特定の化合物はタンパク質活性(例えば、IL−2)を誘発し得る。
本明細書において使用されるセクションの見出しは、整理目的に過ぎず、記載されている主題を限定するものとして解釈すべきではない。
定義
特に定義されない限り、本明細書において使用される技術的および科学的用語はすべて、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において参照されている特許、出願、公開出願および他の刊行物はすべて、特に明記されていない限り、それらの全体が参照により組み込まれている。本明細書における用語に対して複数の定義が存在する場合、特に明記されていない限り、このセクション中の定義が優先する。単数形「a」、「an」および「the」は、本明細書および添付されている特許請求の範囲において使用する場合、文脈が特に明白に示さない限り、複数の参照物を含む。特に示さない限り、質量分光測定法、NMR、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技法および薬理学の従来の方法が用いられる。「または」または「および」の使用は、特に明記しない限り、「および/または」を意味する。さらに、用語「含んでいる(including)」、ならびに「含む(include)」、「含む(includes)」および「含まれている(included)」などの他の形態の使用は、限定するものではない。
本明細書において引用されている参照はすべて、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。参照により組み込まれている刊行物および特許または特許出願が、本明細書において含まれている開示と矛盾する範囲では、本明細書は、このような相反するいかなる資料にも取って代わる、および/またはこれらに優先することが意図されている。
特に定義しない限り、用語はすべて(技術用語および科学用語を含む)、当業者に、それらの通常かつ慣用的な意味を提示するべきものとし、本明細書においてそのように明確に定義されていない限り、特別なまたはカスタマイズされた意味に限定されるものではない。本開示のある特定の特色または態様を記載する場合、特定の専門用語の使用は、専門用語が関連する本開示の特色または態様の任意の具体的な特徴を含むように限定されるよう、専門用語が本明細書において再定義されることを暗示しているとみなされるべきではないことに留意すべきである。
値の範囲が提示されている場合、範囲の上限値および下限値、ならびに上限値と下限値との間の中間値の各々が、実施形態内に包含されることが理解される。
本明細書で使用される場合、共通の有機の略語は以下の通り定義される:
Figure 2021527098
用語「有効量」および「治療有効量」は、幅広い用語であり、当業者に、その通常かつ慣用的な意味(および、特別なまたはカスタマイズされた意味に限定されない)を提示するべきものであり、処置される疾患もしくは状態の1つまたは複数の症状をある程度、軽減するのに十分な量の活性物質または化合物が投与されることを非限定的に指す。結果は、疾患の徴候、症状もしくは原因の低減および/または緩和、あるいは生物系の任意の他の所望の改変とすることができる。例えば、治療的に使用するための「有効量」は、疾患の症状の臨床的に大幅な低下をもたらすのに必要な、本明細書において開示されている化合物を含む組成物の量である。任意の個体の場合における適切な「有効」量は、用量漸増試験などの技法を使用して決定することができる。薬物が米国食品医薬品局(FDA)または対応する外国の医薬品庁により承認されている場合、「治療有効量」とは、特定された疾患または状態を処置するために、FDAまたはその対応する外国の医薬品庁により承認されている投薬量を必要に応じて指す。
用語「処置する(treat)」「処置(treatment)」または「処置すること(treating)」は、本明細書で使用する場合、予防的および/または治療上の目的のために化合物または医薬組成物を被験体に投与することを指す。用語「予防的処置」は、疾患または状態の症状を未だ示していないが、特定の疾患または状態に罹りやすい、またはさもなければリスクがある被験体を処置し、よって、患者が疾患または状態を発症する可能性を処置が減少させることを指す。用語「治療的処置」は、疾患または状態をすでに患っている被験体に処置を施すことを指す。
用語「共投与」および同様の用語は、本明細書で使用する場合、幅広い用語であり、当業者に、その通常かつ慣用的な意味(および、特別なまたはカスタマイズされた意味に限定されない)を提示するべきものであり、単一患者への選択された複数の治療剤の投与を非限定的に指し、複数の薬剤が同一もしくは異なる投与経路により投与されるか、または同一もしくは異なる時間に投与される、処置レジメンを含むことが意図されている。
本明細書で使用する場合、任意の「R」基は、示されている原子に結合することができる置換基を表す。R基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。2つの「R」基が、「一緒になって」と記載されている場合、R基、およびそれらが結合している原子は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたは複素環を形成することができる。例えば、非限定的に、RaおよびRaとそれが結合している原子とが、「一緒になって」または「一緒に連結して」と示されている場合、それらは、互いに共有結合により結合して、環:
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を形成することを意味する。
基が、「必要に応じて置換されている」と記載されている場合はいつでも、その基は、置換されていなくても、示されている置換基のうちの1つまたは複数で置換されていてもよい。同様に、基が「置換されていないか、または置換されている」と記載されている場合、置換されていれば、置換基は、示されている置換基のうちの1つまたは複数から選択されてもよい。置換基が示されていない場合、示されている「必要に応じて置換されている」または「置換されている」基が、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル(アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アシル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロゲン、C−アミド、N−アミド、C−カルボキシ、O−カルボキシ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、およびアルキルアミノから個別にかつ独立して選択される1つまたは複数の基で、個別にかつ独立して置換されていてもよいことを意味する。基が「必要に応じて置換されている」、「置換されていない」または「置換されている」と記載されていない場合、このような基の定義が他であると述べられていない限り、このような基は置換されていない。
本明細書で使用する場合、「a」および「b」が整数である「C〜C」は、アルキル基における炭素原子数、またはシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル基の環原子数を指す。すなわち、アルキル、シクロアルキル環、およびアリール環は、「a」〜「b」個(これらを含む)の炭素原子を含有することができる。同様に、ヘテロアリール環およびヘテロシクリル環は、「a」〜「b」個(これらを含む)の全環原子を含有することができる。したがって、例えば、「C〜Cアルキル」基は、1〜4個の炭素を有するすべてのアルキル基、すなわち、CH−、CHCH−、CHCHCH−、(CHCH−、CHCHCHCH−、CHCHCH(CH)−および(CHC−を指し、C〜Cシクロアルキル基は、3〜4個の炭素原子を有するすべてのシクロアルキル基、すなわち、シクロプロピルおよびシクロブチルを指す。同様に、「4〜6員のヘテロシクリル」基は、4〜6個の全環原子を有するすべてのヘテロシクリル基、例えば、アゼチジン、オキセタン、オキサゾリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリンなどを指す。「a」および「b」がアルキル、シクロアルキルアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基に関して指定されていない場合、これらの定義において記載されている最も幅広い範囲が想定されるべきである。本明細書で使用する場合、用語「C〜C」は、C、C、C、C、CおよびC、および2つの数のいずれかで定義される範囲を含む。例えば、C〜Cアルキルは、C、C、C、C、CおよびCアルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルキルなどを含む。同様に、C〜Cカルボシクリルまたはシクロアルキルはそれぞれ、3、4、5、6、7および8個の炭素原子を含有する炭化水素環、または2つの数のいずれかで定義される範囲、例えば、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cシクロアルキルを含む。
本明細書で使用する場合、「アルキル」とは、完全な飽和(二重結合も三重結合もない)炭化水素基を含む、直鎖または分岐炭化水素鎖を指す。アルキル基は、1〜20個の炭素原子(本発明において、出現する場合、常に、「1〜20」などの数値範囲は、所与の範囲中の各整数を指す。例えば、「1〜20個の炭素原子」は、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子など、最大で20個(これを含む)の炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義はまた、数値範囲がなんら示されていない用語「アルキル」の存在にも及ぶ)を有することがある。アルキル基は、1〜10個の炭素原子を有する中サイズのアルキルであることもある。アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルであることもある。化合物のアルキル基は、「C〜Cアルキル」または類似の名称として示すことができる。単なる例として、「C〜Cアルキル」は、アルキル鎖中に1〜4個の炭素原子が存在すること、すなわちアルキル鎖は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびt−ブチルから選択されることを示す。典型的なアルキル基には、決して以下に限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、三級ブチル、ペンチル(直鎖または分枝状)およびヘキシル(直鎖または分枝状)が含まれる。アルキル基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用される用語「アルケニル」は、炭素二重結合(複数可)を含有する、2〜20個の炭素原子の一価の直鎖または分岐鎖ラジカルを指し、以下に限定されないが、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなどが含まれる。アルケニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
本明細書で使用される用語「アルキニル」は、炭素三重結合(複数可)を含有する、2〜20個の炭素原子の一価の直鎖または分岐鎖ラジカルを指し、以下に限定されないが、1−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニルなどが含まれる。アルキニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
本明細書で使用する場合、「シクロアルキル」とは、完全に飽和の(二重結合も三重結合もない)単環式または多環式炭化水素環系を指す。2つまたはそれよりも多くの環を含む場合、環は、縮合型、架橋型またはスピロ型で一緒に連結していてもよい。本明細書で使用する場合、用語「縮合」とは、2個の原子および1つの結合を共通して有する2つの環を指す。本明細書で使用する場合、用語「架橋シクロアルキル」は、シクロアルキルが非隣接原子同士を連結している1または複数の原子の連結を含有する化合物を指す。本明細書で使用する場合、用語「スピロ」とは、1個の原子を共通して有し、これら2つの環が架橋で連結されていない2つの環を指す。シクロアルキル基は、環中に3〜30個の原子、環中に3〜20個の原子、環中に3〜10原子、環中に3〜8個の原子または環中に3〜6個の原子を含有することができる。シクロアルキル基は置換されていなくても、置換されていてもよい。単環式シクロアルキル基の例には、決して以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが含まれる。二環式縮合シクロアルキル基の例は、デカヒドロナフタレニル、ドデカヒドロ−1H−フェナレニルおよびテトラデカヒドロアントラセニルであり、二環式架橋シクロアルキル基の例はビシクロ[1.1.1]ペンチル、アダマンタニルおよびノルボルニル(norbornanyl)であり、二環式スピロシクロアルキル基の例にはスピロ[3.3]ヘプタンおよびスピロ[4.5]デカンが含まれる。
本明細書で使用する場合、「カルボシクリル」とは、非芳香族の単環式または多環式炭化水素環系を指す。2つまたはそれよりも多くの環を含む場合、環は、本明細書に記載される縮合型、架橋型またはスピロ型で一緒に連結していてもよい。カルボシクリル基は、環中に3〜30個の原子、環中に3〜20個の原子、環中に3〜10個の原子、環中に3〜8個の原子、または環中に3〜6原子を含有することができる。カルボシクリル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。カルボシクリル基の例には、決して以下に限定されないが、本明細書で定義されているとおりのシクロアルキル基、ならびに1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリンおよび6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジンの非芳香族部分が含まれる。
本明細書で使用する場合、「アリール」は、すべての環全体にわたり、完全に非局在化したパイ電子系を有する、炭素環式(すべてが炭素)単環式または多環式芳香族環系(2つの炭素環式環が、化学結合を共有する、縮合環系を含む)を指す。アリール基中の炭素原子数は、様々となり得る。例えば、アリール基は、C〜C14アリール基、C〜C10アリール基またはCアリール基であり得る。アリール基の例には、以下に限定されないが、ベンゼン、ナフタレンおよびアズレンが含まれる。アリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「ヘテロアリール」とは、1個または複数のヘテロ原子(1、2または3個のヘテロ原子)、すなわち、以下に限定されないが、窒素、酸素および硫黄を含めた炭素以外の元素を含有する、単環式または多環式芳香族環系(完全に非局在化しているパイ電子系を有する環系)を指す。ヘテロアリール基の環中の原子数は、様々となり得る。例えば、ヘテロアリール基は、環中に4〜14個の原子、環中に5〜10個の原子、または環中に5〜6個の原子、例えば、9個の炭素原子および1個のヘテロ原子、8個の炭素原子および2個のヘテロ原子、7個の炭素原子および3個のヘテロ原子、8個の炭素原子および1個のヘテロ原子、7個の炭素原子および2個のヘテロ原子、6個の炭素原子および3個のヘテロ原子、5個の炭素原子および4個のヘテロ原子、5個の炭素原子および1個のヘテロ原子、4個の炭素原子および2個のヘテロ原子、3個の炭素原子および3個のヘテロ原子、4個の炭素原子および1個のヘテロ原子、3個の炭素原子および2個のヘテロ原子、または2個の炭素原子および3個のヘテロ原子を含有することができる。さらに、用語「ヘテロアリール」は、2つの環(例えば、少なくとも1つのアリール環と少なくとも1つのヘテロアリール環、または少なくとも2つのヘテロアリール環)が、少なくとも1つの化学結合を共有する、縮合環系を含む。ヘテロアリール環の例には、以下に限定されないが、フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、フタラジン、ピロール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン、プテリジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリンおよびトリアジンが含まれる。ヘテロアリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「ヘテロシクリル」とは、炭素原子が1〜5個のヘテロ原子と一緒になって、前記環系を構成する、3員、4員、5員、6員、7員、8員、9員、10員、最大18員の単環式、二環式および三環式環系を指す。複素環は、このように位置している1つまたは複数の不飽和結合を必要に応じて含有することができるが、完全に非局在化しているパイ電子系は、すべての環全体に発生していない(すなわち、ヘテロシクリル基が芳香族でない)。ヘテロ原子(複数可)は炭素以外の元素、以下に限定されないが、酸素、硫黄および窒素が含まれる。複素環は、定義にラクタム、ラクトンなどのオキソ系、および環式カルバメートを含ませるように、1つまたは複数のカルボニル官能基をさらに含有し得る。2つまたはそれよりも多くの環を含む場合、環は縮合型、架橋型またはスピロ型で一緒に連結していてもよい。本明細書で使用する場合、用語「縮合した」とは、2個の原子および1つの結合を共通して有する2つの環を指す。本明細書で使用する場合、用語「架橋ヘテロシクリル」とは、ヘテロシクリルが隣接しない原子を連結している1個または複数の原子の連結を含有する化合物を指す。本明細書で使用する場合、用語「スピロ」とは、1個の原子を共通して有する2つの環を指し、これら2つの環は架橋で連結されていない。ヘテロシクリル基は、環中に3〜30個の原子、環中に3〜20個の原子、環中に3〜10個の原子、環中に3〜8個の原子または環中に3〜6個の原子、例えば、5個の炭素原子および1個のヘテロ原子、4個の炭素原子および2個のヘテロ原子、3個の炭素原子および3個のヘテロ原子、4個の炭素原子および1個のヘテロ原子、3個の炭素原子および2個のヘテロ原子、2個の炭素原子および3個のヘテロ原子、1個の炭素原子および4個のヘテロ原子、3個の炭素原子および1個のヘテロ原子、または2個の炭素原子および1個のヘテロ原子を含有することができる。さらに、ヘテロシクリル基中の任意の窒素は四級化されていてもよい。ヘテロシクリル基は、ヘテロシクリル基中の炭素原子を介して分子の残りに連結することも(C連結)またはヘテロシクリル基中のヘテロ原子、例えば、窒素原子により連結することもできる(N連結)。ヘテロシクリル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。このような「ヘテロシクリル」基の例には、以下に限定されないが、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、1,3−ジオキシン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジオキソラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキソラン、1,3−オキサチアン、1,4−オキサチイン、1,3−オキサチオラン、1,3−ジチオール、1,3−ジチオラン、1,4−オキサチアン、テトラヒドロ−1,4−チアジン、2H−1,2−オキサジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、トリオキサン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、モルホリン、オキシラン、ピペリジンN−オキシド、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、アゼパン、ピロリドン、ピロリジオン、4−ピペリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、2−オキソピロリジン、テトラヒドロピラン、4H−ピラン、テトラヒドロチオピラン、チアモルホリン、チアモルホリンスルホキシド、チアモルホリンスルホンおよびこれらのベンゾ縮合類似体(例えば、ベンゾイミダゾリジノン、テトラヒドロキノリンおよび/または3,4−メチレンジオキシフェニル)が含まれる。スピロヘテロシクリル基の例には、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサスピロ[3.4]オクタンおよび2−アザスピロ[3.4]オクタンが含まれる。
「アルキレン基」は、その末端炭素原子を介して分子断片同士を連結させる結合を形成する直鎖−CH−係留基である。アルキレン基は、1〜10個の炭素原子を含有する。例には、これらに限定されないがメチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)、およびブチレン(−CHCHCHCH−)が含まれる。アルキレン基は、アルキレン基の1個または複数の水素を、「置換されている」という定義の下で列挙された置換基(複数可)で置き換えることにより、置換され得る。
本明細書で使用する場合、「アラルキル」および「アリール(アルキル)」とは、上に記載されているとおりのアルキレン基を介して、置換基として連結している、上で定義されているとおりのアリール基を指す。アラルキルのアルキレンおよびアリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。例には、以下に限定されないが、ベンジル、2−フェニルアルキル、3−フェニルアルキル、およびナフチルアルキルが含まれる。
本明細書で使用する場合、「ヘテロアラルキル」および「ヘテロアリール(アルキル)」とは、上で定義されているとおりのアルキレン基を介して、置換基として連結している、上で定義されているとおりのヘテロアリール基を指す。ヘテロアラルキルのアルキレンおよびヘテロアリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。例には、以下に限定されないが、2−チエニルアルキル、3−チエニルアルキル、フリルアルキル、チエニルアルキル、ピロリルアルキル、ピリジルアルキル、イソオキサゾリルアルキル、およびイミダゾリルアルキル、ならびにこれらのベンゾ縮合類似体が含まれる。
本明細書で使用する場合、「ヘテロシクリル(アルキル)」または「ヘテロシクリルアルキル」とは、上で定義されているとおりのアルキレン基を介して、置換基として連結している、上で定義されているとおの複素環またはヘテロシクリル基を指す。ヘテロシクリル(アルキル)のアルキレンおよびヘテロシクリル基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。例には、以下に限定されないが、テトラヒドロフラニルメチル、ピペラジニルメチル、およびモルホリニルエチルが含まれる。ヘテロシクリルアルキル基が第二級アミノ基(すなわち、−NH−)を含有する場合、ヘテロシクリルアルキルのアルキル部分はヘテロシクリル環中の窒素上の水素を置き換えてもよく、そうすることでヘテロシクリル環は、窒素原子を介してヘテロシクリルアルキル基のアルキル部分と連結する。
本明細書で使用する場合、「シクロアルキル(アルキル)」とは、上で定義されているとおりのアルキレン基を介して、置換基として連結している、上で定義されているとおりのシクロアルキル基を指す。シクロアルキル(アルキル)のアルキレンおよびシクロアルキル部分は、置換されていても、置換されていなくてもよい。例には、以下に限定されないが
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が含まれる。
本明細書で使用する場合、「アルコキシ」とは、Rが本明細書で定義されているとおりのアルキル基である、式−ORを指す。アルコキシの非限定的なリストは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、およびtert−ブトキシである。アルコキシは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「シクロアルコキシ」とは、Rが本明細書で定義されているとおりのシクロアルキル基である式−ORを指す。シクロアルコキシの非限定的なリストは、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンタオキシ、およびシクロヘキソキシである。シクロアルコキシは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「アシル」とは、カルボニル基を介して、置換基として連結している、上で定義されているとおりの水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル基を指す。例には、ホルミル、アセチル、プロパノイル、およびベンゾイルが含まれる。アシルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。「カルボニル」基はC=O基を指す。
本明細書で使用する場合、「ヒドロキシアルキル」は、1個または複数の水素原子が、ヒドロキシ基により置き換えられている、アルキル基を指す。例示的なヒドロキシアルキル基は、以下に限定されないが、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピルおよび2,2−ジヒドロキシエチルを含む。ヒドロキシアルキルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「ハロアルキル」とは、1個または複数の水素原子が、ハロゲンによって置き換えられている、アルキル基(例えば、モノ−ハロアルキル、ジ−ハロアルキルおよびトリ−ハロアルキル)を指す。このような基には、以下に限定されないが、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよび1−クロロ−2−フルオロメチル、および2−フルオロイソブチルが含まれる。ハロアルキルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「ハロアルコキシ」とは、水素原子の1個または複数がハロゲンで置き換えられているアルコキシ基(例えば、モノ−ハロアルコキシ、ジ−ハロアルコキシおよびトリ−ハロアルコキシ)を指す。このような基には、以下に限定されないが、クロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−クロロ−2−フルオロメトキシ、および2−フルオロイソブトキシが含まれる。ハロアルコキシは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「アルコキシアルキル」または「(アルコキシ)アルキル」とは、低級アルキレン基を介して連結しているアルコキシ基、例えば、C〜Cアルコキシアルキル、または(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、例えば、−(CH1〜3−OCHを指す。
本明細書で使用する場合、「−O−アルコキシアルキル」または「−O−(アルコキシ)アルキル」とは、−O−(低級アルキレン)基を介して連結しているアルコキシ基、例えば、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、例えば、−O−(CH1〜3−OCHを指す。
本明細書で使用する場合、「アリールオキシ」および「アリールチオ」とは、Rが上で定義されているとおりのアリール、例えば、これに限定されないが、フェニルであるRO−およびRS−を指す。アリールオキシおよびアリールチオの両方が置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「O−カルボキシ」基とは、「RC(=O)O−*」基を指し、ここで、Rは、本明細書で定義されているとおりの水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であることができ、「*」はO−カルボキシ基の分子の残りへの連結を表す、。O−カルボキシは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「エステル」および「C−カルボキシ」とは、「*−C(=O)OR」基を指し、ここで、Rは本明細書で定義されているとおりの水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であることができ、「*」はC−カルボキシ(またはエステル)基の分子の残りへの連結を表す。C−カルボキシまたはエステル基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用する場合、「アミノ」または「必要に応じて置換されているアミノ」とは、本明細書で使用する場合、−NRを指し、ここで、RおよびRは、独立に、本明細書で定義されているとおりの水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)である。置換されていないアミノは−NHである。
本明細書で使用する場合、「アルキルアミノ」または「(アルキル)アミノ」とは、「−NR」を指し、ここで、RおよびRは、上で定義されているとおりの水素またはアルキルであり、RおよびRのうちの少なくとも1つはアルキルである。(アルキル)アミノのアルキル部分には、例えば、C〜Cアルキル基が含まれる。アルキルアミノ基の例には、以下に限定されないが、メチルアミノ(−NHMe)、エチルアミノ(−NHEt)、ジメチルアミノ(−N(Me)、メチルエチルアミノ(−N(Me)(Et))、およびイソプロピルアミノ(−NHiPr)が含まれる。
本明細書で使用する場合、「アミノアルキル」または「アミノ(アルキル)」とは、1個または複数の水素原子が本明細書で定義されているとおりのアミノ基または「−NR」基で置き換えられている、アルキル基を指す。アミノ(アルキル)のアルキル部分には、例えば、C〜Cアルキルが含まれる。アミノアルキル基の例には、以下に限定されないが−(CH1〜4NH、−(CH1〜4−NHCH3、−(CH1〜4−NHC5、−(CH1〜4−N(CH、−(CH1〜4−N(C、−(CH1〜4−NH−CH(CH2、−(CH1〜4N(CH)C、および−CH(NH)CHが含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「ヒドロキシ」は−OH基を指す。
「シアノ」基は、「−CN」基を指す。
用語「アジド」は、本明細書で使用する場合、−N基を指す。
「イソシアナト」基は、「−NCO」基を指す。
「チオシアナト」は、「−CNS」基を指す。
「イソチオシアナト」基は、「−NCS」基を指す。
「メルカプト」基は、「−SH」基を指す。
「C−アミド」基は、「*−C(=O)N(R)」基を指し、ここで、RおよびRは、独立に、上で定義されているとおりの水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であることができ、「*」はC−アミド基の分子の残りへの連結を表す。C−アミドは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
「N−アミド」基は、「RC(=O)N(R)−」基を指し、ここで、RおよびRは、独立に、上で定義されているとおりの水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であることができ、「*」はN−アミド基の分子の残りへの連結を表す。N−アミドは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
「ウレア」基は、「−N(R)−C(=O)−N(R)−」基を指し、ここで、RおよびRは、独立に、上で定義されているとおりの水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であることができる。ウレア基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
「チオウレア」基は、「−N(R)−C(=S)−N(R)−」基を指し、ここで、RおよびRは、独立に、上で定義されているとおりの水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であることができる。チオウレア基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
用語「ハロゲン原子」または「ハロゲン」は、本明細書で使用する場合、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素などの元素周期表の第7列の放射安定性原子のいずれか1つを意味する。
置換基の数が指定されていない場合(例えば、ハロアルキル)、1つまたは複数の置換基が存在してもよい。例えば「ハロアルキル」は、1個もしくは複数の同一または異なるハロゲンを含むことができる。別の例として、「C〜Cアルコキシフェニル」は、1個、2個または3個の原子を含有する、同一もしくは異なるアルコキシ基のうちの1つまたは複数を含むことができる。
本明細書で使用する場合、任意の保護基、アミノ酸および他の化合物の略語は、特に示さない限り、それらの一般的使用、認識されている略語、またはIUPAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclature(Biochem.11巻:942〜944頁(1972年)を参照されたい)に従う。
用語「保護基」(単数および複数)とは、本明細書で使用する場合、分子中に存在する基が、望まない化学反応を受けるのを阻止するために、分子に付与される任意の原子または原子群を指す。保護基部分の例は、好適な保護基を開示する限定的な目的のために、どちらも参照により本明細書で援用される、T. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley & Sons、1999年、およびJ.F.W. McOmie、Protective Groups in Organic Chemistry Plenum Press、1973年に記載されている。保護基部分は、当該分野から公知の方法論を使用して、それらがある特定の反応条件に安定であり、そして都合の良い段階において容易に除去されるよう、選択することができる。保護基の非限定的なリストには、ベンジル;置換ベンジル;アルキルカルボニル(例えば、t−ブトキシカルボニル(BOC)、アセチルまたはイソブチリル);アリールアルキルカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルまたはベンゾイル);置換メチルエーテル(例えば、メトキシメチルエーテル);置換エチルエーテル;置換ベンジルエーテル;テトラヒドロピラニルエーテル;シリルエーテル(例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリルまたはt−ブチルジフェニルシリル);エステル(例えば、安息香酸エステル);カーボネート(例えば、メトキシメチルカーボネート);スルホネート(例えば、トシレートまたはメシレート);非環式ケタール(例えば、ジメチルアセタール);環式ケタール(例えば、1,3−ジオキサンまたは1,3−ジオキソラン);非環式アセタール;環式アセタール;非環式ヘミアセタール;環式ヘミアセタール;環式ジチオケタール(例えば、1,3−ジチアンまたは1,3−ジチオラン);およびトリアリールメチル基(例えば、トリチル;モノメトキシトリチル(MMTr);4,4’−ジメトキシトリチル(DMTr);または4,4’,4”−トリメトキシトリチル(TMTr))が含まれる。
用語「脱離基」とは、本明細書で使用する場合、化学反応において、別の原子または部分により置き換えられ得る任意の原子または部分を指す。より詳細には、一部の実施形態では、「脱離基」とは、求核置換反応において置き換えられる原子または部分を指す。一部の実施形態では、「脱離基」は、強酸の共役塩基である任意の原子または部分である。好適な脱離基の例には、以下に限定されないが、トシレートおよびハロゲンが含まれる。脱離基の非制限的な特徴および例は、例えば、Organic Chemistry、第2版、Francis Carey(1992年)、328〜331頁;Introduction to Organic Chemistry、第2版、Andrew StreitwieserおよびClayton Heathcock(1981年)、169〜171頁;ならびにOrganic Chemistry、第5版、John McMurry(2000年)、398頁および408頁に見いだすことができる。これはすべて、脱離基の特徴および例を開示する限定的目的のため、参照により本明細書に組み込まれている。
用語「薬学的に許容される塩」は、本明細書で使用する場合、幅広い用語であり、当業者に、その通常かつ慣用的な意味(および、特別なまたはカスタマイズされた意味に限定されない)を提示するべきものであり、投与される生物への著しい刺激を引き起こさず、かつ化合物の生物活性および特性を失わせない化合物の塩を非限定的に指す。一部の実施形態では、塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的な塩は、化合物を、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸または臭化水素酸)、硫酸、硝酸、およびリン酸などの無機酸と反応させることにより得ることができる。薬学的な塩は、化合物を、脂肪族もしくは芳香族カルボン酸またはスルホン酸、例えばギ酸、酢酸(AcOH)、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸またはナフタレンスルホン酸などの有機酸と反応させることによって得ることもできる。薬学的な塩は、化合物を塩基と反応させて、アンモニウム塩;リチウム、ナトリウムもしくはカリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウムもしくはアルミニウム塩などのアルカリ土類金属塩;ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、(C〜Cアルキル)アミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミンなどの有機塩基の塩;ならびにアルギニンおよびリシンなどのアミノ酸との塩;または水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの無機塩基の塩などの塩を形成させることにより得ることもできる。
用語「プロドラッグ」は、本明細書で使用する場合、幅広い用語であり、当業者に、その通常かつ慣用的な意味(および、特別なまたはカスタマイズされた意味に限定されない)を提示するべきものであり、あまり活性のないまたは不活性化した状態で患者に投与され、次いでin vivoで代謝されてより活性のある代謝物となり得る化合物または医薬組成物を非限定的に指す。ある特定の実施形態では、in vivo投与により、プロドラッグは、生物学的、薬学的、または治療的に活性形態の化合物へと化学的に変換される。ある特定の実施形態では、プロドラッグは1つまたは複数のステップまたはプロセスにより、生物学的、薬学的、または治療的に活性のある化合物の形態へと酵素的に代謝される。本明細書に記載されているある特定の化合物はプロドラッグである。
1個または複数のキラル中心を有する、本明細書に記載されている任意の化合物において、絶対立体化学が明確に示されていない場合、各中心は、独立して、R立体配置もしくはS立体配置、またはそれらの混合物のものであり得ることが理解される。したがって、本明細書において提供されている化合物は、鏡像異性体として純粋であり得るか、鏡像異性体的に富化され得るか、または立体異性体混合物であり得、すべてのジアステレオマー型および鏡像異性型を含む。さらに、EまたはZとして定義され得る幾何異性体を生じさせる1つまたは複数の二重結合を有する、本明細書に記載されている任意の化合物において、各二重結合は、独立して、EまたはZ、それらの混合物であり得ることが理解される。立体異性体は、所望の場合、立体選択的合成および/またはキラルクロマトグラフィーカラムによる立体異性体の分離などの方法によって得られる。
同様に、記載されている任意の化合物において、すべての互変異性型も、含まれることが意図されていることが理解される。
置換基が、ジラジカル(すなわち、分子の残りに2つの結合点を有する)として図示される場合は常に、置換基は、特に示さない限り、任意の方向性をもつ立体配置で結合され得ることを理解されたい。したがって、例えば、−AE−または
Figure 2021527098
として図示される置換基は、Aが分子の一番左側の結合点において結合しているように配向している置換基、およびAが、分子の一番右側の結合点において結合している場合を含む。
本明細書において開示されている化合物は、満たされていない原子価を有している場合、原子価は、水素および/または重水素により満たされることになることを理解すべきである。
本明細書に記載されている化合物は、同位体により、または以下に限定されないが、発色団もしくは蛍光部分、生物発光標識もしくは化学発光標識の使用を含めた別の他の手段によって標識され得ることが理解される。重水素などの同位体による置換は、例えば、in vivoでの半減期の増加または投薬必要量の低減などの、より大きな代謝安定性に起因するある特定の治療的利点をもたらすことがある。化合物構造において示されている各化学元素は、前記元素の任意の同位体を含むことができる。例えば、化合物構造において、水素原子は、明示的に開示されているか、または化合物に存在していることが理解され得る。水素原子が存在していてもよい化合物の任意の位置において、水素原子は、以下に限定されないが、水素−1(プロチウム)、水素−2(重水素)および水素−3(トリチウム)を含めた、任意の水素同位体であり得る。したがって、化合物に対する本明細書における言及は、文脈が特に明確に示さない限り、すべての可能な同位体型を包含する。
本明細書に記載されている方法および製剤は、好ましい実施形態の化合物の薬学的に許容される塩および/または配座異性体(conformer)、ならびに同じタイプの活性を有するこれらの化合物の代謝産物および活性代謝産物の使用を含むことが理解される。配座異性体(conformer)は、配座異性体(conformational isomer)である構造である。立体配座(conformational isomerism)は、同じ構造式を有するが、回転する結合の回りの原子の立体配座(conformation)が異なる分子(配座異性体(conformer))の現象である。
同様に、好ましい実施形態の化合物などの、本明細書に記載されている化合物は、本明細書に記載されている形態のいずれか(例えば、薬学的に許容される塩、プロドラッグ、鏡像異性型、互変異性型など)にある化合物を含むことが理解される。
化合物
一部の実施形態は、式(I)の化合物:
Figure 2021527098
または本明細書に記載されているようなその薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、Rは、H、重水素、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、必要に応じて置換されているアミノ、必要に応じて置換されているC〜Cアルコキシ、または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルである。一部の実施形態では、Rは、水素、重水素、またはメチルである。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2021527098
であり、pおよびqのそれぞれは、独立に、1、2、または3であり、RおよびRのそれぞれは、独立に、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル、または1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)である。一部のさらなる実施形態では、RおよびRのそれぞれは、独立に、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、置換されていないヘテロシクリル、C〜Cアルキルで置換されているヘテロシクリル、置換されていないヘテロシクリル(C〜Cアルキル)、およびC〜Cアルキルで置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)である。一部のさらなる実施形態では、Rは、H、重水素、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、必要に応じて置換されているアミノ、必要に応じて置換されているC〜Cアルコキシ、または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、Rは、水素、重水素、またはメチルであり、Rは、
Figure 2021527098
であり、pおよびqのそれぞれは、独立に、1、2、または3であり、各RおよびRは、独立に、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、置換されていないヘテロシクリル、C〜Cアルキルで置換されているヘテロシクリル、置換されていないヘテロシクリル(C〜Cアルキル)、およびC〜Cアルキルで置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)である。
式(I)の化合物の一部の実施形態では、化合物はまた、
Figure 2021527098
で表され、または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩である。一実施形態では、化合物は式(Ia)を有する。別の実施形態では、化合物は式(Ie)を有する。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の化合物の一部の実施形態では、nは1である。他の実施形態では、nは2である。さらなる他の実施形態では、nは0である。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の化合物の一部の実施形態では、XはC=Oである。他の実施形態では、Xは、CHR4Aである。さらなる他の実施形態では、Xは、CR4A4Bである。一部の実施形態では、各R4Aは、Hまたは重水素である。さらなる他の実施形態では、各R4Aは、C〜Cアルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル(直鎖または分枝鎖状)、またはヘキシル(直鎖または分枝鎖状)である。一実施形態では、R4Aは、メチルである。一部の実施形態では、各R4Bは、Hまたは重水素である。さらなる他の実施形態では、各R4Bは、C〜Cアルキル、例えば、本明細書に記載されているものなどである。一部の実施形態では、各R4Bは、メチルである。一実施形態では、R4AおよびR4Bの両方は水素である。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の化合物の一部の実施形態では、Xは、Hである。一部の実施形態では、Xは、Dである。一部の実施形態では、Xは、フルオロである。一部の実施形態では、Xは、C〜Cアルキル、例えば、本明細書に記載されているものなどである。一部の実施形態では、Xは、メチルである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の化合物の一部の実施形態では、Rは、Hである。他の実施形態では、Rは、重水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、例えば、本明細書に記載されているものなどである。一部の実施形態では、Rは、メチルである。一部の他の実施形態では、Rは、
Figure 2021527098
である。一部のこのような実施形態では、各R10およびR11は、独立に、H、C〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシル)である。一部のこのような実施形態では、R10およびR11のうちの少なくとも1つは、HまたはC〜Cアルキルである。一実施形態では、R10およびR11の両方は、C〜Cアルキル(例えば、イソプロピル)である。一部の他の実施形態では、Rは、
Figure 2021527098
である。一部のこのような実施形態では、各R12およびR13は、独立に、H、C〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキル、例えば、本明細書に記載されているものなどである。一部のこのような実施形態では、R12およびR13のうちの少なくとも1つは、HまたはC〜Cアルキルである。一実施形態では、R12およびR13の両方は、Hである。別の実施形態では、R12は、Hであり、R13は、C〜Cアルキル(例えば、イソプロピル)である。一部のこのような実施形態では、各R14およびR15は、独立に、H、C〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキル、例えば、本明細書に記載されているものなどである。一部のこのような実施形態では、R14およびR15のうちの少なくとも1つは、HまたはC〜Cアルキルである。一実施形態では、R14およびR15の両方は、Hである。他の実施形態では、R14およびR15は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリル、例えば、1個または2個の窒素原子、1個または2個の酸素原子、または1個の窒素原子および1個の酸素原子を含有する5または6員の単環式ヘテロシクリル基を形成する。一部のさらなる実施形態では、R14およびR15は、一緒になって、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、またはモルホリンを形成する。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の化合物の一部の実施形態では、Rは、C〜Cハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)を含めた必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cハロアルコキシ(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ(直鎖または分枝鎖状)、もしくはヘキソキシ(直鎖または分枝鎖状))を含めた必要に応じて置換されているC〜Cアルコキシ、または必要に応じて置換されているアミノ(例えば、置換されていないアミノ、またはC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、3〜6員のヘテロシクリル、もしくは5〜6員のヘテロアリールから選択される1つまたは2つの基で置換されているアミノ)である。他の実施形態では、Rは、ハロゲンである。他の実施形態では、Rは、Hである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の化合物の一部の実施形態では、Rは、
Figure 2021527098
であり、ここで、Xは、結合であり、Xは、O、S、NH、(CFまたは(CHであり、Xは、(CFまたは(CHである。一部の他の実施形態では、Xは、(CFまたは(CHであり、Xは、O、S、NH、(CFまたは(CHであり、Xは、結合である。一部の他の実施形態では、Xは、(CHであり、Xは、O、S、またはNHであり、Xは、(CHである。実施形態のいずれかでは、NHは、1つのR、例えば、メチルで必要に応じて置換されている。実施形態のいずれかでは、(CHは、1つまたは2つのR、例えば、メチルまたはハロゲンで必要に応じて置換されている。実施形態のいずれかでは、mは、1、2、または3である。一実施形態では、mは1である。別の実施形態では、mは2である。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の化合物の一部の実施形態では、Rは、
Figure 2021527098
であり、ここで、Xは、結合、O、S、またはNR5Eであり、R5A、R5B、R5C、R5D、およびR5Eのそれぞれは、独立に、水素、重水素、ハロ、C〜Cアルキル、またはC〜Cハロアルキルであり、各m1およびm2は、独立に1、2、または3である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2021527098
であり、ここで、各m1およびm2は、独立に、1または2である。一部のこのような実施形態では、Xは、結合、O、またはNR5Eである。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2021527098
であり、ここで、m1は、1または2である。一部のこのような実施形態では、Xは、OまたはNR5Eである。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2021527098
であり、ここで、m2は、1または2である。一部のこのような実施形態では、Xは、OまたはNR5Eである。一部の実施形態では、R5A、R5B、R5C、R5D、およびR5Eのそれぞれは、独立に、水素、重水素、またはC〜Cアルキル(例えば、メチル)である。一部の実施形態では、R5A、R5B、R5C、R5Dのそれぞれは、独立に、水素、重水素、ハロゲン、またはC〜Cアルキルである。一実施形態では、R5A、R5B、R5C、R5Dのそれぞれは、水素である。他の実施形態では、R5A、R5B、R5C、R5Dのうちの少なくとも1つは、ハロゲンまたはC〜Cアルキルである。いずれかのこのような実施形態では、R5Eは、独立に、水素またはメチルである。
一部のさらなる実施形態では、X、X、およびXは、以下の表Aに示されているとおり選択される。
Figure 2021527098
Figure 2021527098
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の化合物の一部の実施形態では、Rは、必要に応じて置換されているフェニル、必要に応じて置換されている5〜10員のヘテロアリール(例えば、O、NまたはSから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有する5または6員のヘテロアリールであり、以下に限定されないが、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ジアチアゾリル、オキサゾリル、およびイソオキサゾリルが含まれる)、必要に応じて置換されているC〜Cカルボシクリル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)、または必要に応じて置換されている3〜10員のヘテロシクリル(例えば、O、NまたはSから選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有する4〜6員の単環式ヘテロシクリルであり、以下に限定されないが、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、またはモルホリンが含まれる)であり、該置換基は、独立に、ハロゲン、ヒドロキシル、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されているC〜C10アリール、必要に応じて置換されているC〜C10アリール(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されている5〜10員のヘテロアリール、必要に応じて置換されている5〜10員のヘテロアリール(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されているヘテロシクリル、および必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から選択される。一部のさらなる実施形態では、Rの1つまたは複数の置換基は、独立に、ハロゲン、ヒドロキシル、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、−C(=O)NR16a16b、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜C10アリール、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜C10アリール(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロアリール、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロアリール(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル、および1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から選択され、各Rは、独立に、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、必要に応じて置換されているアミノ、ハロゲン、もしくはシアノであるか、または2つのジェミナルなRがオキソ(=O)を形成する。一部の実施形態では、Rは、置換されていない。他の実施形態では、Rは、本明細書に記載されている1つ、2つまたは3つの置換基で置換されている。ヘテロシクリルおよびヘテロシクリル(C〜Cアルキル)置換基の非限定的実施形態には、
Figure 2021527098
が含まれ、それぞれは1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている。C〜CシクロアルキルおよびC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)置換基の非限定的実施形態には、
Figure 2021527098
が含まれ、それぞれは1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている。C〜C10アリールおよびC〜C10アリール(C〜Cアルキル)置換基の非限定的実施形態には、フェニルおよびベンジルが含まれ、それぞれは1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている。5または6のヘテロアリールおよび5または6のヘテロアリール(C〜Cアルキル)置換基の非限定的実施形態には、ピリジル、ピリミジル、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ジアチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、−(CH1〜3−ピリジル、−(CH1〜3−ピリミジル、−(CH1〜3−チエニル、−(CH1〜3−フリル、−(CH1〜3−ピロリル、−(CH1〜3−ピラゾリル、−(CH1〜3−イミダゾリル、−(CH1〜3−チアゾリル、−(CH1〜3−イソチアゾリル、−(CH1〜3−ジアチアゾリル、−(CH1〜3−オキサゾリル、および−(CH1〜3−イソオキサゾリルが含まれ、それぞれは1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている。一部のさらなる実施形態では、Rは、ハロゲン、C〜Cアルキル、またはC〜Cハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)である。
一部のさらなる実施形態では、Rは、1つ、2つまたは3つのRで置換されているフェニルであり、各Rは、独立に、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(例えば、C〜Cアルキルまたはハロゲンで必要に応じて置換されている)、または1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)(例えば、C〜Cアルキルまたはハロゲンで必要に応じて置換されている)である。一部の実施形態では、Rは、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、置換されていないヘテロシクリル、C〜Cアルキルで置換されているヘテロシクリル、置換されていないヘテロシクリル(C〜Cアルキル)、またはC〜Cアルキルで置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)である。一部のこのような実施形態では、Rは、ハロゲン(例えば、フルオロまたはクロロ)である。一部のこのような実施形態では、Rは、C〜Cアルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、またはt−ブチル)である。一部のこのような実施形態では、Rは、C〜Cハロアルキル(例えば、−CHF、−CHF、−CF、−CHCF、および−CFCl)である。一部のこのような実施形態では、Rは、C〜Cアルキルアミノ(例えば、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)2、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、n−プロピルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、メチルエチルアミノ、またはメチルイソプロピルアミノ)である。一部のこのような実施形態では、Rは、必要に応じて置換されているアミノ(C〜Cアルキル)(例えば、−(CH1〜3−NH(C〜Cアルキル)または−(CH1〜3−N(C〜Cアルキル))である。一部のこのような実施形態では、Rは、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(例えば、1個または2個のヘテロ原子(例えば、N、OまたはS)を含有し、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている、4、5または6員の単環式ヘテロシクリル基)である。一部のさらなる実施形態では、ヘテロシクリルは、5または6員の単環式ヘテロシクリル基、例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、またはモルホリンであり、例えば、
Figure 2021527098
であり、それぞれは1つまたは2つのR(例えば、メチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチル)で必要に応じて置換されている。一部のさらなる実施形態では、Rは、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)(例えば、ヘテロシクリル部分は、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている、1個または2個のヘテロ原子(例えば、N、O、またはS)を含有する4、5または6員の単環式のヘテロシクリル基であってよい)である。非限定的例には、
Figure 2021527098
が含まれ、それぞれは1つのまたは2つのR(例えば、メチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチル)で必要に応じて置換されている。ヘテロシクリル(C〜Cアルキル)のヘテロシクリルまたはヘテロシクリル部分が第2級アミン部分を含有する場合、このようなアミン部分の窒素原子はR(例えば、
Figure 2021527098
であり、Rは、C〜Cアルキル、例えば、メチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチルである)で置換されていてもよい。一部の他の実施形態では、Rは、本明細書に記載されている、置換されていないヘテロシクリルまたはヘテロシクリル(C〜Cアルキル)である。一部の実施形態では、Rは、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)で置換されているフェニルである。非限定的例には、
Figure 2021527098
が含まれ、それぞれは1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている(Rは、ハロゲン、C〜Cアルキル、またはC〜Cハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)である)。一部のさらなる実施形態では、Rは、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、−NH(Me)、−NH(Et)−N(Me)、−N(Et)
Figure 2021527098
からなる群から独立に選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているフェニルである。一部のさらなる実施形態では、Rは本明細書に記載されている1つのまたは2つの置換基で置換されている。Rが1つの置換基で置換されている場合、このような置換基は、パラ位
Figure 2021527098
またはメタ位
Figure 2021527098
にあってよい。Rが2つの置換基で置換されている場合、このような置換基は、パラ位およびオルト位
Figure 2021527098
またはパラ位およびメタ位
Figure 2021527098
にあってよい。
一部の他の実施形態では、Rは、1つ、2つまたは3つのRで置換されているナフチルであり、ここで、各Rは、独立に、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(例えば、C〜Cアルキルまたはハロゲンで必要に応じて置換されている)、または1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)(例えば、C〜Cアルキルまたはハロゲンで必要に応じて置換されている)である。一部のさらなる実施形態では、一部の実施形態では、Rは、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、置換されていないヘテロシクリル、C〜Cアルキルで置換されているヘテロシクリル、置換されていないヘテロシクリル(C〜Cアルキル)、またはC〜Cアルキルで置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)である。一部のさらなる実施形態では、Rは、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、−NH(Me)、−NH(Et)−N(Me)、−N(Et)2、
Figure 2021527098
からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されている。
一部の他の実施形態では、Rは、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリル、および1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているピリジルである。一部のさらなる実施形態では、Rは、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、−NH(Me)、−NH(Et)−N(Me)、−N(Et)2、
Figure 2021527098
からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているピリジルである。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2021527098
または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、Xは、C=OまたはCHである。一部の実施形態では、Xは、C=Oである。他の実施形態では、Xは、CHである。一部の実施形態では、XおよびXのうちの1つは、結合である。他の実施形態では、XおよびXの両方は、−CH−である。一部のこのような実施形態では、Rは、−CH−CH−Rである。一部のこのような実施形態では、Rは、−O−CH−Rである。他の実施形態では、Rは、−S−CH−Rである。さらなる他の実施形態では、Rは、−NH−CH−Rである。一部のこのような実施形態では、Rは、−CH−O−Rである。他の実施形態では、Rは、−CH−S−Rである。さらなる他の実施形態では、Rは、−CH−NH−Rである。一部のこのような実施形態では、Rは、−CH−O−CH−Rである。他の実施形態では、Rは、−CH−S−CH−Rである。さらなる他の実施形態では、Rは、−CH−NH−CH−Rである。一部の実施形態では、Rは、1つまたは2つの置換基で置換されているフェニルである。一部のこのような実施形態では、Rが1つの置換基で置換されているフェニルである場合、このような置換基は、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチルである。一部のこのような実施形態では、Rが1つの置換基で置換されているフェニルである場合、このような置換基は、−N(Me)、−N(Et)、−(CH1〜2−N(Me)、または−(CH1〜2N(Et)である。一部のこのような実施形態では、Rが1つの置換基で置換されているフェニルである場合、このような置換基は、
Figure 2021527098
であり、それぞれは1つまたは複数のR、例えば、C〜Cアルキルで必要に応じて置換されている。一部のこのような実施形態では、Rが1つの置換基で置換されているフェニルである場合、このような置換基は、
Figure 2021527098
である。一部のこのような実施形態では、Rが2つの置換基で置換されているフェニルである場合、このような置換基は、独立に、フルオロ、クロロ、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチルである。一部のこのような実施形態では、Rが2つの置換基で置換されているフェニルである場合、一方のこのような置換基は−N(Me)、−N(Et)、−(CH1〜2−N(Me)、または−(CH1〜2N(Et)であり、他方のこのような置換基は、フルオロ、クロロ、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチルである。一部のこのような実施形態では、Rが2つの置換基で置換されているフェニルである場合、一方のこのような置換基は、
Figure 2021527098
であり、それぞれは1つまたは複数のR(例えば、C〜Cアルキル)で必要に応じて置換されており、他方のこのような置換基は、フルオロ、クロロ、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、−N(Me)、−N(Et)、−(CH1〜2−N(Me)、または−(CH1〜2N(Et)である。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、表Bの化合物1〜31、およびその薬学的に許容される塩から選択される。
Figure 2021527098
Figure 2021527098
Figure 2021527098
Figure 2021527098
一部の実施形態は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、もしくは(If)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つの薬学的に許容される担体または添加剤を含む医薬組成物を提供する。
本明細書に記載されている化合物のいずれかの実施形態において、置換基がカルボシクリル(例えば、C〜Cカルボシクリル)から選択される場合、これにはC〜Cシクロアルキルが含まれる。置換基が3〜7員のヘテロシクリルから選択される場合、これには、環構造内にいかなる二重結合または三重結合も有さない3〜7員の単環式複素環が含まれる。
一部の実施形態では、式(I)の化合物(式(Ia)〜(If)を含む)は薬学的に許容される塩として形成される。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩はトリフルオロ酢酸塩である。一部の実施形態では、式(I)の化合物(式(Ia)〜(If)を含む)、または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩はラセミである。一部の実施形態では、式(I)の化合物(式(Ia)〜(If)を含む)、または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、S立体配置またはR立体配置を有する(例えば、アスタリスクを有する炭素原子において
Figure 2021527098
)。一部の実施形態では、式(I)の化合物(式(Ia)〜(If)を含む)、または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、別のエナンチオマーよりも1つのエナンチオマーが富化されており、例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、もしくは99%、または任意の2つの先行する値により画定される範囲だけ富化されている。一部の実施形態では、式(I)の化合物(式(Ia)〜(If)を含む)または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、別のジアステレオマーよりも1つのジアステレオマーが富化されており、例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、もしくは99%、または任意の2つの先行する値により画定される範囲だけ富化されている。一部の実施形態では、式(I)の化合物(式(Ia)〜(If)を含む)は、薬学的に許容される溶媒和物である。
処置の方法/使用
一部の実施形態は、生物学的試料においてタンパク質の活性をモジュレートする方法であって、生物学的試料を、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)またはその薬学的に許容される塩と接触させるステップを含み、タンパク質が、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、またはhelios、またはそれらの組合せである、方法を提供する。一部の実施形態は、生物学的試料においてタンパク質の活性をモジュレートするための式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、またはその薬学的に許容される塩の使用であって、生物学的試料を、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)またはその薬学的に許容される塩と接触させるステップを含み、該タンパク質は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、またはhelios、またはそれらの組合せである使用を提供する。一部の実施形態では、タンパク質は野生型である。他の実施形態では、タンパク質は変異体形態のタンパク質である。一部の実施形態では、タンパク質は過剰発現する。一部の態様では、方法または使用は、タンパク質の活性を阻害する。別の態様では、方法または使用は、タンパク質の活性、例えば、IL−2を誘発させる。一部の実施形態では、生物学的試料は、1つまたは複数のがん細胞を含有する。一部の実施形態では、細胞は、小細胞肺がん細胞、非小細胞肺がん細胞、乳がん細胞、前立腺がん細胞、頭頸部がん細胞、膵臓がん細胞、結腸がん細胞、直腸がん細胞、奇形腫細胞、卵巣がん細胞、胃がん細胞、子宮内膜がん細胞、脳がん細胞、網膜芽細胞腫細胞、白血病細胞、皮膚がん細胞、黒色腫細胞、扁平上皮癌細胞、脂肪肉腫細胞、リンパ腫細胞、多発性骨髄腫細胞、精巣がん細胞、肝臓がん細胞、食道がん細胞、腎癌細胞、アストログリオーシス細胞、多発性骨髄腫細胞(再発性/難治性)、または神経芽細胞腫細胞である。一部のさらなる実施形態では、生物学的試料は白血病細胞、リンパ腫細胞、または多発性骨髄腫細胞を含有する。
一部の実施形態は、被験体において、タンパク質と関連する疾患、障害、または状態を処置する、改善する、または予防する方法であって、該タンパク質は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、もしくはhelios、または上述のもののいずれかの組合せであり、該方法は、治療有効量の式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、被験体に投与するステップを含み、該疾患、障害、または状態は、血液悪性腫瘍または固形腫瘍である、方法を提供する。一部の実施形態は、タンパク質と関連する疾患、障害、または状態を処置する、改善する、または予防するための、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の使用であって、該タンパク質は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、またはhelios、上述のもののいずれかの組合せであり、該疾患、障害、または状態は、血液悪性腫瘍または固形腫瘍である、使用を提供する。一部の実施形態では、タンパク質は、野生型である。他の実施形態では、タンパク質は、変異体形態のタンパク質である。一部の実施形態では、タンパク質は、過剰発現する。
一部の他の実施形態は、被験体において、血液悪性腫瘍または固形腫瘍を処置する、改善する、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を被験体に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態は、血液悪性腫瘍または固形腫瘍を処置する、改善する、または予防するための、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、血液悪性腫瘍または固形腫瘍はタンパク質と関連し、該タンパク質は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、またはhelios、上述のもののいずれかの組合せである。一部の実施形態では、タンパク質は、野生型である。他の実施形態では、タンパク質は、変異体形態のタンパク質である。一部の実施形態では、タンパク質は、過剰発現する。
本明細書に記載の方法または使用の一部の実施形態では、血液悪性腫瘍および固形腫瘍は、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、乳がん、前立腺がん、頭頸部がん、膵臓がん、結腸がん、直腸がん、奇形腫、卵巣がん、胃がん、子宮内膜がん、脳がん、網膜芽細胞腫、白血病、皮膚がん、黒色腫、扁平上皮癌、脂肪肉腫、リンパ腫、多発性骨髄腫、精巣がん、肝臓がん、食道がん、腎癌、アストログリオーシス、多発性骨髄腫(再発性/難治性)または神経芽細胞腫である。一部のさらなる実施形態では、血液悪性腫瘍は、白血病、リンパ腫、または多発性骨髄腫である。
一部の追加の実施形態は、被験体において、タンパク質と関連する疾患、障害、または状態を処置する、改善する、または予防する方法であって、該タンパク質は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、もしくはhelios、または上述のもののいずれかの組合せであり、該方法は、治療有効量の式(I)に化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、被験体に投与するステップを含み、該疾患、障害、または状態は、神経変性疾患、線維症、ループス、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、または慢性閉塞性肺疾患である、方法を提供する。一部のさらなる実施形態では、神経変性疾患は、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病および中枢神経系の他の慢性炎症性疾患を含んでもよい。一部のさらなる実施形態では、線維症は、腎臓線維症、肺線維症、および肝臓線維症を含んでもよい。一部の実施形態は、タンパク質と関連する疾患、障害、または状態を処置する、改善する、または予防するための、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の使用であって、該タンパク質は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、またはhelios、または上述のもののいずれかの組合せであり、該疾患、障害、または状態は、神経変性疾患、線維症、ループス、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、または慢性閉塞性肺疾患である、使用を提供する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ループス、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、クローン病、または潰瘍性大腸炎である。一部の実施形態では、タンパク質は、野生型である。他の実施形態では、タンパク質は、変異体形態のタンパク質である。一部の実施形態では、タンパク質は、過剰発現する。
一部の実施形態は、被験体において、炎症性疾患、障害または状態を処置する、改善する、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、被験体に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態は、炎症性疾患、障害または状態を処置する、改善する、または予防するための、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、炎症性疾患、障害または状態は、神経変性疾患(例えば、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病)、肺線維症、ループス、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、または慢性閉塞性肺疾患である。一部の実施形態では、炎症性疾患、障害または状態は、タンパク質と関連し、該タンパク質は、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、またはhelios、上述のもののいずれかの組合せである。一部の実施形態では、タンパク質は、野生型である。他の実施形態では、タンパク質は、変異体形態のタンパク質である。一部の実施形態では、タンパク質は、過剰発現する。
追加の治療剤
一部の実施形態は、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩および第2の治療剤を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、第2の治療剤は、抗炎症剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、非ステロイド性抗炎症剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、抗がん剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、免疫刺激薬剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、免疫抑制剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、抗体である。
一部の実施形態では、第2の治療剤は、アスピリン;ジフルニサル;サルサレート;アセトアミノフェン;イブプロフェン;デクスイブプロフェン;ナプロキセン;フェノプロフェン;ケトプロフェン;デクスケトプロフェン;フルルビプロフェン;オキサプロジン;ロキソプロフェン;インドメタシン;トルメチン;スリンダク;エトドラク;ケトロラック;ジクロフェナク;アセクロフェナク;ナブメトン;エノール酸;ピロキシカム;メロキシカム;テノキシカム;ドロキシカム;ロルノキシカム;イソキシカム;メフェナム酸;メクロフェナム酸;フルフェナム酸;トルフェナム酸;スルホンアニリド;クロニキシン;リコフェロン;デキサメタゾン;およびプレドニゾンから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、メクロレタミン;シクロホスファミド;メルファラン;クロラムブシル;イホスファミド;ブスルファン;N−ニトロソ−N−メチルウレア(MNU);カルムスチン(BCNU);ロムスチン(CCNU);セムスチン(MeCCNU);フォテムスチン;ストレプトゾトシン;ダカルバジン;ミトゾロミド;テモゾロミド;チオテパ;マイトマイシン;ジアジクオン(AZQ);シスプラチン;カルボプラチン;またはオキサリプラチンである。一部の実施形態では、第2の治療剤は、ビンクリスチン;ビンブラスチン;ビノレルビン;ビンデシン;ビンフルニン;パクリタキセル;ドセタキセル;エトポシド;テニポシド;トファシチニブ;イクサベピロン;イリノテカン;トポテカン;カンプトテシン;ドキソルビシン;ミトキサントロン;またはテニポシドである。一部の実施形態では、第2の治療剤は、アクチノマイシン;ブレオマイシン;プリカマイシン;マイトマイシン;ダウノルビシン;エピルビシン;イダルビシン;ピラルビシン;アクラルビシン;ミトキサントロン;シクロホスファミド;メトトレキセート;5−フルオロウラシル;プレドニゾロン;ホリン酸;メトトレキセート;メルファラン;カペシタビン;メクロレタミン;ウラムスチン;メルファラン;クロラムブシル;イホスファミド;ベンダムスチン;6−メルカプトプリン;またはプロカルバジンである。一部の実施形態では、第2の治療剤は、クラドリビン;ペメトレキセド;フルダラビン;ゲムシタビン;ヒドロキシウレア;ネララビン;クラドリビン;クロファラビン;シタラビン(ytarabine);デシタビン;シタラビン;シタラビンリポソーム;プララトレキサート;フロキシウリジン;フルダラビン;コルヒチン;チオグアニン;カバジタキセル;ラロタキセル;オルタタキセル;テセタキセル;アミノプテリン;ペメトレキセド;プララトレキサート;ラルチトレキセド;ペメトレキセド;カルモフール;またはフロキシウリジンである。一部の実施形態では、第2の治療剤は、アザシチジン;デシタビン;ヒドロキシカルバミド;トポテカン;イリノテカン;ベロテカン;テニポシド;アクラルビシン;エピルビシン;イダルビシン;アムルビシン;ピラルビシン;バルルビシン;ゾルビシン;ミトキサントロン;ピキサントロン;メクロレタミン;クロラムブシル;プレドニマスチン;ウラムスチン;エストラムスチン;カルムスチン;ロムスチン;フォテムスチン;ニムスチン;ラニムスチン;カルボコン;チオTEPA;トリアジコン;またはトリエチレンメラミンである。一部の実施形態では、第2の治療剤は、ネダプラチン;サトラプラチン;プロカルバジン;ダカルバジン;テモゾロミド;アルトレタミン;ミトブロニトール;ピポブロマン;アクチノマイシン;ブレオマイシン;プリカマイシン;アミノレブリン酸;アミノレブリン酸メチル;エファプロキシラル;タラポルフィン;テモポルフィン;ベルテポルフィン;アルボシジブ;セリシクリブ;パルボシクリブ;ボルテゾミブ;カルフィルゾミブ;アナグレリド;マソプロコール;オラパリブ;ベリノスタット;パノビノスタット;ロミデプシン;ボリノスタット(vorinosta);イデラリシブ;アトラセンタン;ベキサロテン;テストラクトン;アムサクリン;トラベクテジン;アリトレチノイン;トレチノイン;デメコルシン;エルサミトルシン;エトグルシド;ロニダミン;ルカントン;ミトグアゾン;ミトタン;オブリメルセン;オマセタキシンメペサクシネート;またはエリブリンである。一部の実施形態では、第2の治療剤は、アザチオプリン;ミコフェノール酸;レフルノミド;テリフルノミド;タクロリムス;シクロスポリン;ピメクロリムス;アベチムス;グスペリムス;レナリドミド;ポマリドミド;サリドマイド;アナキンラ;シロリムス;エベロリムス;リダホロリムス;テムシロリムス;ウミロリムス;ゾタロリムス;エクリズマブ;アダリムマブ;アフェリモマブ;セルトリズマブペゴル;ゴリムマブ;インフリキシマブ;ネレリモマブ;メポリズマブ;オマリズマブ;ファラリモマブ;エルシリモマブ;レブリキズマブ;ウステキヌマブ;エタネルセプト;オテリキシズマブ;テプリズマブ;ビシリズマブ;クレノリキシマブ;ケリキシマブ;ザノリムマブ;エファリズマブ;エルリズマブ;オビヌツズマブ;リツキシマブ;またはオクレリズマブである。一部の実施形態では、第2の治療剤は、パスコリズマブ;ゴミリキシマブ;ルミリキシマブ;テネリキシマブ;トラリズマブ;アセリズマブ;ガリキシマブ;ガビリモマブ;ルプリズマブ;ベリムマブ;ブリシビモド;イピリムマブ;トレメリムマブ;ベルチリムマブ;レルデリムマブ;メテリムマブ;ナタリズマブ;トシリズマブ;オデュリモマブ;バシリキシマブ;ダクリズマブ;イノリモマブ;ゾリモマ;アトロリムマブ;セデリズマブ;フォントリズマブ;マスリモマブ;モロリムマブ;ペキセリズマブ;レスリズマブ;ロベリズマブ;シプリズマブ;タリズマブ;テリモマブ;バパリキシマブ;ベパリモマブ;アバタセプト;ベラタセプト;ペグスネルセプト;アフリベルセプト;アレファセプト;またはリロナセプトである。
投薬レジメン
一部の実施形態では、約1mg〜約5グラム、またはこの間の任意の量の式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩が毎日、毎週、または処置の各サイクルに投与される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、または1日4回よりも多く投与される。一部の実施形態では、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、または処置の1サイクル当たり4回よりも多く投与される。
一部の実施形態では、処置の各サイクルは、1日〜14日間、またはそれらの間の任意の値にわたる。一部の実施形態では、処置の各サイクルは、投与の間に、少なくとも1日から14日間まで、またはそれらの間の任意の値を有する。一部の実施形態では、処置の各サイクルは、本明細書に記載されているような1つまたは複数の追加の治療剤を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、または上述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、静脈内に約10分間から約4時間にわたり、またはそれらの間の任意の値にわたり提供される。
医薬組成物
本明細書に記載されている一部の実施形態は、有効量の本明細書に記載されている1つまたは複数の化合物(例えば、式(I)の化合物((Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)を含む)、またはその薬学的に許容される塩)および少なくとも1つの薬学的に許容される添加剤または担体を含むことができる医薬組成物に関する。
用語「医薬組成物」は、本明細書において開示されている1つまたは複数の化合物および/または塩と、他の化学成分、例えば、1つまたは複数の添加剤との混合物を指す。医薬組成物は、生物への化合物の投与を促進する。医薬組成物はまた、化合物を、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、およびサリチル酸と反応させることにより得ることができる。医薬組成物は一般的に特定の意図した投与経路用に適応され得る。
本明細書で使用する場合、「添加剤」とは、医薬組成物に加えて、非限定的に、かさ、粘稠度、安定性、結合能力、潤滑性、崩壊能力などを組成物に提供する本質的に不活性な物質を指す。例えば、安定剤、例えば、抗酸化剤および金属キレート剤は添加剤である。添加剤にはまた、感知できるほどの薬理学的活性はないが、例えば、その質量が製造および/または投与のために小さすぎる強力な薬物のかさを増加させるために、薬学的に必要または望ましくあり得る医薬組成物中の成分も含まれる。添加剤はまた、注射、摂取または吸入で投与する薬物を溶解するための液体、例えば、緩衝水溶液、例えば、非限定的に、ヒト血液のpHおよび等張性を模倣するリン酸緩衝生理食塩水であってよい。
本明細書に記載されている医薬組成物は、ヒト患者に、それ自体を、またはこれらが他の活性成分(併用療法の場合のように)と、または添加剤、またはそれらの組合せと混合されている医薬組成物で投与することができる。適正な製剤は選択された投与経路による。本明細書に記載されている製剤および化合物の投与のための技術は、当業者には公知である。
本明細書において開示されている医薬組成物は、それ自体公知の方式、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠の作製、粉砕、乳化、カプセル化、封入または錠剤化プロセスにより製造することができる。さらに、活性成分は、その意図した目的を達成するのに有効な量で含有される。本明細書において開示される医薬的組合せに使用される化合物の多くは、薬学的に適合性のある対イオンとの塩として提供することができる。
好ましい実施形態の1つまたは複数の化合物は、薬学的に許容される塩、活性代謝物、互変異性体、またはそのプロドラッグの形態で提供することができる。一部の実施形態は、治療有効の化合物を含む医薬組成物で提供することができる。一部の実施形態では、医薬組成物はまた、少なくとも1つの薬学的に許容される不活性成分も含有する。医薬組成物は、静脈内注射、皮下注射、経口投与、口内投与、吸入、経鼻投与、局所投与、経皮投与、眼科的投与または耳投与用に製剤化され得る。医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、液剤、吸入剤、点鼻噴霧液剤、坐剤、懸濁剤、ゲル剤、コロイド剤、分散剤、液剤、エマルション剤、軟膏剤、ローション剤、点眼剤または点耳剤の形態であり得る。
化合物、塩および/または組成物を投与する複数の技術が当技術分野において存在し、以下に限定されないが、経口、直腸、肺、局所、エアロゾル、注射、点滴および非経口送達が含まれ、非経口送達には筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、髄腔内、側脳室内に直接、腹腔内、鼻腔内および眼内注射が含まれる。一部の実施形態では、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩は経口投与することができる。
化合物、塩および/または組成物を、全身性方式よりもむしろ局部に、例えば、注射または化合物の患部への直接的埋め込みを介して、多くの場合、デポー剤または持続放出製剤で投与してもよい。さらに、標的ドラッグデリバリーシステム、例えば、組織特異的抗体をコーティングしたリポソームで化合物を投与してもよい。リポソームは器官を標的とし、器官により選択的に吸収されることになる。例えば、呼吸器疾患または状態を標的とする鼻腔内または肺への送達が望ましいこともある。
組成物は、所望する場合、活性成分を含有する1つまたは複数の単位剤形を含有し得るパックまたはディスペンサーデバイスで提示されてもよい。パックは、例えば、金属またはプラスチックホイル、例えば、ブリスター包装を含み得る。パックまたはディスペンサーデバイスは、投与のための使用説明書が付随されていてもよい。パックまたはディスペンサーはまた、医薬品の製造、使用、または販売を規制する政府機関による規定の形態で容器に伴って通知が付随されていてもよく、この通知は、ヒトまたは獣医学的投与に対する薬物形態の政府機関による承認を反映するものである。このような通知は、例えば、処方せん薬物に対する米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration)により承認されたラベル、または承認された製品添付文書であってよい。適合性のある医薬添加剤中に製剤化された本明細書に記載されている化合物および/または塩を含むことができる組成物はまた、示された状態の処置のために調製され、適当な容器に入れ、ラベルを貼ることができる。
追加の実施形態は、以下のスキームにおいてさらに詳細に開示され、これらは、決して特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
本明細書に開示される化合物の特徴付けは、Bruker AV−500およびBruker DRX−500 NMR分光計およびPerkin Elmer PE−SCIEX API−150質量分析計を用いて実施される。
一般的合成
スキーム1
Figure 2021527098
スキーム2
Figure 2021527098
スキーム3
Figure 2021527098
スキーム4
Figure 2021527098
スキーム5
Figure 2021527098
スキーム6
Figure 2021527098
(実施例1)
化合物1:(S)−3−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DMF(25mL)中のメチル4−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(5.0g、32mmol)の溶液に、0℃でNBS(6.0g、34mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで水の中に注ぎ入れ、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮し、メチル5−ブロモ−4−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(7.2g、粗製)を油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.06 (s, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.42 (s, 3H).
CCl(70mL)中のメチル5−ブロモ−4−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(7.2g、30mmol、粗製)の溶液に、NBS(5.75g、32.3mmol)および過酸化ベンゾイル(2.18g、9.00mmol)を添加した。80℃で5時間加熱後、混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、メチル5−ブロモ−4−(ブロモメチル)チオフェン−3−カルボキシレート(4.4g、収率46%)を油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.04 (s, 1H), 4.77 (s, 2H), 3.83 (s, 3H).
DMF(40mL)中のメチル5−ブロモ−4−(ブロモメチル)チオフェン−3−カルボキシレート(4.4g、1.0mmol)および(S)−tert−ブチル4,5−ジアミノ−5−オキソペンタノエート(4.00g、16.9mmol)の溶液に、TEA(4mL)を添加した。混合物を40℃で3時間撹拌し、次いで水でクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層を水性1M LiClおよびブラインで洗浄し、次いでNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮して、(S)−メチル4−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−5−ブロモチオフェン−3−カルボキシレート(5.70g、収率93%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 435.1 [M+H]
THF(80mL)中の(S)−メチル4−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−5−ブロモチオフェン−3−カルボキシレート(5.70g、13.1mmol)の溶液に、0℃で水性0.6M LiOH(33mL)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を水に溶解し、EAで洗浄した。水層を1N HClを使用してpH6に調節した。生成した沈殿物を濾過によって収集して、(S)−4−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−5−ブロモチオフェン−3−カルボン酸(2.2g、収率40%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 421.1 [M+H]
DMF中の(S)−4−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−5−ブロモチオフェン−3−カルボン酸(2.2g、5.2mmol)の混合物に、2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(4.00g、10.4mmol)およびDIEA(2.6mL)を添加した。2時間後、混合物を水でクエンチし、EAで抽出した。合わせた有機層を1Mの水性LiCl、飽和NaHCO、およびブラインで洗浄し、次いでNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−ブロモ−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(2.5g、定量的)を固体として得た。MS (ESI) m/z 403.0 [M+H]
DMF(6mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−ブロモ−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.20g、3.00mmol)の溶液に、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(333mg、0.60mmol)、シアン化亜鉛(388mg、3.30mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(275mg、0.30mmol)を添加した。Nパージ後、混合物をマイクロ波下、150℃で1時間撹拌した。混合物を水で希釈し、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−シアノ−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(260mg、収率26%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 350.1 [M+Na]
AcOH(2mL)、ピリジン(4mL)、および水(2mL)の溶液中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−シアノ−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(260mg、0.74mmol)に、ナトリウムヒポホスフィット(320mg、3.72mmol)およびラネーNi(50mg)を添加した。1時間後、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、DCMで希釈し、1N HClおよびブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−ホルミル−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(130mg、収率50%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 353.1 [M+H]
MeOH(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−ホルミル−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(130mg、0.37mmol)の溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(8.5g、0.22mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで濃縮し、EAで溶出する分取TLCによって精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(ヒドロキシメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、収率76%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 355.1 [M+Na]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(ヒドロキシメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、0.28mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(3.5mg、0.028mmol)およびTEA(57mg、0.56mmol)の溶液に、塩化トシル(108mg、0.56mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌し、次いで濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(80mg、粗製)を固体として得た。MS (ESI) m/z 373.1 [M+H]
DCM(20mL)中の4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.0g、8.2mmol)およびモルホリン(1mL)の溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.50g、16.4mmol)を添加した。室温で一晩加熱後、混合物を飽和水性NaHCOで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、4−(モルホリノメチル)フェノール(1.0g、収率63%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 194.1 [M+H]
ACN(4mL)中の(S−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(80mg、0.21mmol、粗製)および4−(モルホリノメチル)フェノール(81mg、0.42mmol)の溶液に、KCO(60mg、0.42mmol)を添加した。混合物を80℃で2時間撹拌し、次いで濃縮し、残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(60mg、収率52%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 530.2 [M+H]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(60mg、0.11mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加した。混合物を1時間撹拌し、次いで濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(0.11mmol、粗製)を固体として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。
ACN(4mL)中の(S)−5−アミノ−4−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(0.11mmol、粗製)の溶液に、CDI(72mg、0.44mmol)を添加した。混合物を95℃で3時間撹拌し、次いで濃縮し、EAで溶出する分取TLCによって精製して、化合物1(26.8mg、収率53%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 456.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.99 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.23 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.28 (s, 2 H), 5.02 (dd, J = 4.8, 13.2 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.22 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 3.55 (d, J = 4.0 Hz, 4H), 3.37-3.40 (m, 2H), 2.84-2.93 (m, 1H), 2.56-2.60 (m, 1H), 2.29-2.37 (m, 5H), 1.96-2.00 (m, 1H).
(実施例2)
化合物2:(S)−3−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
THF(100mL)およびMeOH(50mL)中のメチル4−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(15.0g、64.1mmol)の溶液に、0℃でLiOH(163mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで濃縮した。2M HClを用いて残渣をおよそpH3〜4に酸性化した。混合物を濾過し、濾過ケーキを乾燥させて、4−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボン酸(12.5g、収率89%)を固体として得た。
DCM(100mL)中の4−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボン酸(11.5g、52.3mmol)の溶液に、0℃で(COCl)(13.3g、549mmol)およびDMF(1mL)を滴下添加した。2時間後、混合物を濃縮した。残渣をTHF(100mL)に溶解し、THF(50mL)中のt−BuOK(17.6g、157mmol)の溶液を添加した。混合物を1時間撹拌し、次いで水でクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮して、tert−ブチル4−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(9.2g、収率64%)を油状物として得た。
1,4−ジオキサン(150mL)中のtert−ブチル4−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(8.60g、31.3mmol)の溶液に、KOAc(9.20g、93.8mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(11.9g、46.9mmol)を添加した。Nパージ後、Pd(PPh)Cl(4.6g、6.3mmol)を添加し、混合物を100℃で一晩加熱した。濃縮後、残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、tert−ブチル3−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)チオフェン−2−カルボキシレート(6.45g、収率64%)を固体として得た。
アセトン(90mL)および水(90mL)中のtert−ブチル3−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)チオフェン−2−カルボキシレート(6.97g、21.5mmol)の溶液に、0℃でNaIO(13.8g、64.5mmol)およびNHOAc(3.3g、43mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(5−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メチルチオフェン−3−イル)ボロン酸(2.08g、収率40%)を固体として得た。
エーテル(50mL)中の(5−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メチルチオフェン−3−イル)ボロン酸(2.08g、8.39mmol)の溶液に、0℃でH(2.5mL)を添加した。2時間後、反応物を飽和NaSOでクエンチし、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、tert−ブチル4−ヒドロキシ−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(1.6g、収率89%)をガム状物として得た。
DMF(3mL)中のtert−ブチル4−ヒドロキシ−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(1.50g、7.01mmol)の溶液に、イミダゾール(1.43g、21.0mmol)およびTBDMSCl(1.58g、10.51mmol)を添加した。60℃で1時間加熱後、水を添加し、混合物をメチルtert−ブチルエーテルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、tert−ブチル4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(2.23g、収率97%)を油状物として得た。
CCl(50mL)中のtert−ブチル4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(1.93g、5.88mmol)の溶液に、NBS(1.10g、6.18mmol)およびAIBN(506mg、2.94mmol)を添加した。一晩加熱還流した後、混合物を濃縮した。残渣を水に溶解し、EAで抽出した。合わせた有機層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、tert−ブチル3−(ブロモメチル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)チオフェン−2−カルボキシレート(2.0g、収率84%)を油状物として得た。
DMF(50mL)中の(S)−メチル4,5−ジアミノ−5−オキソペンタノエート(1.7g、6.2mmol)の溶液に、0℃でDIEA(1.85g、14.33mmol)およびtert−ブチル3−(ブロモメチル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)チオフェン−2−カルボキシレート(1.94g、4.78mmol)を添加した。室温で一晩撹拌した後、混合物を水で希釈し、EAで抽出した。合わせた層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル3−(((1−アミノ−5−メトキシ−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)チオフェン−2−カルボキシレート(815mg、収率35%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 487 [M+H]
DCM(10mL)中の(S)−tert−ブチル3−(((1−アミノ−5−メトキシ−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)チオフェン−2−カルボキシレート(715mg、1.47mmol)の溶液に、0℃でTFA(3mL)を添加した。混合物を室温で8時間撹拌し、次いで濃縮して、(S)−3−(((1−アミノ−5−メトキシ−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)チオフェン−2−カルボン酸(633mg、定量的)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 431 [M+H]
DMF(15mL)中の(S)−3−(((1−アミノ−5−メトキシ−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)チオフェン−2−カルボン酸(633mg、1.47mmol)の溶液に、0℃でHATU(670.8g、1.765mmol)およびDIEA(474.4mg、3.678mmol)を添加した。8時間後、混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、EAで粉砕して、(S)−メチル5−アミノ−4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(606mg、定量的)を固体として得た。MS (ESI) m/z 413 [M+H]
DMF(14mL)中の(S)−メチル5−アミノ−4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(606mg、1.47mmol)の溶液に、TBAF(463.3mg、1.471mmol)を添加した。40℃で1時間加熱後、混合物を室温に冷却し、次いで4−(4−(クロロメチル)ベンジル)モルホリン(845mg、3.24mmol)およびKCO(304.5mg、2.206mmol)を添加した。混合物を50℃で一晩加熱し、次いで室温に冷却し、水でクエンチし、EAで抽出した。合わせた有機層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、EAで粉砕して、(S)−メチル5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(80mg、収率11%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 488 [M+H]
THF(5mL)中の(S)−メチル5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(80mg、0.16mmol)の溶液に、0℃でLiOH(0.5mL、0.49mmol)を添加した。2時間後、混合物を濃縮した。残渣を、2M HClを用いておよそpH4〜5に酸性化し、EAで抽出した。合わせた有機層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(77.7mg、粗製)を固体として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。
ACN(5mL)中の(S)−5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(77.7mg、0.164mmol)の溶液に、CDI(106.4mg、0.6568mmol)を添加した。混合物を80℃で一晩加熱し、次いで濃縮した。残渣を、石油中EA(0%から90%まで)で溶出するシリカゲルを用いて精製し、分取HPLC(5μMC18カラム、HO中0.1%TFA、ACN中0.1%TFA、5%〜95%)でさらに精製して、化合物2(12.7mg、収率17%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 456 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.95 (s, 1H),7.32-7.43 (m, 4H), 7.18 (s, 1H), 5.11 (s, 2H), 4.96-5.00 (m, 1H), 4.15-4.37 (m, 2H), 3.55-3.57 (m, 4H), 3.46 (s, 2H), 2.83-2.92 (m, 1H), 2.55-2.59 (m, 1H), 2.34 (s, 5H), 1.97-2.00 (m, 1H).
(実施例3)
化合物3:(S)−3−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)アミノ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
N,N−ジメチルエタノールアミン(5mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ブロモ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.00g、2.48mmol)、(4−(モルホリノメチル)フェニル)メタンアミン(1.00g、4.96mmol)および炭酸セシウム(2.40g、7.44mmol)の混合物に、Pd−peppsi−IpentCl(208mg、0.248mmol)を添加した。Nでパージした後、混合物をマイクロ波下、120℃で3時間撹拌した。混合物を水で希釈し、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出する分取TLCによって精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)アミノ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、収率8%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 529.3 [M+H]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)−アミノ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、0.19mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加した。混合物を1時間撹拌し、次いで濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)アミノ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(0.19mmol、粗製)を固体として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。
ACN(4mL)中の(S)−5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)ベンジル)アミノ)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(0.19mmol、粗製)の溶液に、CDI(125mg、0.771mmol)を添加した。95℃で3時間加熱後、混合物を濃縮し、以前に記載されているとおり分取HPLCを用いて精製して、化合物3(10.2mg、収率12%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 455.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.94 (s, 1H), 7.23-7.35 (m, 4H), 6.29-6.32 (m, 2H), 4.97 (dd, J = 5.2, 13.2 Hz, 1H), 4.15-4.22 (m, 4H), 3.55 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.41 (s, 2H), 2.83-2.92 (m, 1H), 2.56-2.61 (m, 1H), 2.25-2.33 (m, 5H), 1.99-2.04 (m, 1H).
(実施例4)
化合物4:S)−3−(3−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
THF(40mL)中の4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(1.34g、2.31mmol)に、塩化第一銅(230mg、2.31mmol)およびtert−ブトキシドナトリウム(445mg、4.62mmol)を添加した。N下で30分後、THF(20mL)中の4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−bi(1,3,2−ジオキサボロラン)(19.6g、0.077mol)の溶液を添加した。10分後、THF(40mL)中の4−エチニルベンズアルデヒド(10.0g、0.077mol)の溶液を添加した。混合物を一晩撹拌し、次いで濃縮し、残渣を、PE/EA(50:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(E)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ビニル)ベンズアルデヒド(2.4g、収率12%)を固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.99 (s, 1 H), 7.85 (d, J = 7.6 Hz, 2 H), 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.42 (d, J = 18.4 Hz, 1 H), 6.32 (d, J = 18.4 Hz, 1 H), 1.26 (s, 12 H).
1,4−ジオキサン(9mL)および水(1mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ブロモ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(700mg、1.74mmol)および(E)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ビニル)ベンズアルデヒド(900mg、3.48mmol)の溶液に、リン酸カリウム(1.10g、5.22mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]−ジクロロパラジウム(II)(254mg、0.35mmol)を添加した。混合物をN下、110℃で一晩加熱し、次いで水を添加し、混合物をEAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1〜100%EA)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S,E)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(4−ホルミルスチリル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(370mg、収率47%)を固体として得た。MS (ESI) m/z = 477.1 [M+Na]
イソプロパノール(10mL)中の(S,E)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(4−ホルミルスチリル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(370mg、0.81mmol)の溶液に、10%Pd/C(740mg)を添加した。混合物をH下で一晩撹拌し、次いで濾過し、濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(4−(ヒドロキシメチル)フェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(371mg、粗製)を得、それを精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z = 459.2 [M+H]
DCM(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(4−(ヒドロキシメチル)フェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(371mg、0.81mmol、粗製)の溶液に、デスマーチン(345mg、0.81mmol)を添加した。2時間後、水性飽和チオ硫酸ナトリウムを添加し、混合物をEAで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCOで洗浄し、これに続いてブラインで洗浄し、次いでNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(4−ホルミルフェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(300mg、粗製)を固体として得た。MS (ESI) m/z = 457.2 [M+H]
DCM(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(4−ホルミルフェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(300mg、0.68mmol、粗製)およびモルホリン(115mg、1.32mmol)の溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(420mg、1.98mmol)を添加した。2時間後、混合物を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:1)で溶出する分取TLCを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(200mg、収率58%)を固体として得た。MS (ESI) m/z = 528.3 [M+H]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(200mg、0.38mmol)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。1時間後、混合物を濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(3−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(200mg、0.38mmol、粗製)を得、それを精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z = 472.2 [M+H]
ACN(10mL)中の(S)−5−アミノ−4−(3−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(200mg、0.38mmol、粗製)の溶液に、CDI(250mg、1.52mmol)を添加した。混合物を90℃で一晩撹拌し、次いで濃縮し、残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCを用いて精製して、化合物4(36mg、収率21%)を固体として得た。MS (ESI) m/z = 454.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.96 (s, 1 H), 7.65 (s, 1 H), 7.16-7.21 (m, 4 H), 4.98 (dd, J = 4.8, 13.2 Hz, 1 H), 4.11-4.26 (m, 2 H), 3.55 (t, J = 4.4 Hz, 4 H), 3.40 (s, 2 H), 2.84-2.92 (m ,5 H), 2.56-2.61 (m, 1 H), 2.28-2.34 (m, 5 H), 1.96-1.99 (m, 1 H).
(実施例5)
化合物5:(S)−3−(3−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
CCl(50mL)中のメチル4−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(10.0g、42.5mmol)の溶液に、1−ブロモ−2,5−ピロリジンジオン(9.09g、51.1mmol)および過酸化ベンゾイル(1.03g、4.25mmol)を添加した。混合物を85℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをDCMで洗浄した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、メチル4−ブロモ−3−(ブロモメチル)チオフェン−2−カルボキシレート(10.42g、粗製)を固体として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。
DMF(50mL)中のメチル4−ブロモ−3−(ブロモメチル)チオフェン−2−カルボキシレート(10.42g、33.17mmol、粗製)の溶液に、0℃で(S)−tert−ブチル4,5−ジアミノ−5−オキソペンタノエート塩酸塩(9.50g、39.8mmol)およびTEA(7.37g、72.9mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−メチル3−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−4−ブロモチオフェン−2−カルボキシレート(11.53g、収率80%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 435.1、437.1 [M+H]
THF(110mL)中の(S)−メチル3−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−4−ブロモチオフェン−2−カルボキシレート(11.53g、26.49mmol)の溶液に、LiOH一水和物(1.67g、39.7mmol)および水(66mL)を添加した。混合物を3時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を水で希釈し、1M HClでpH6に酸性化した。0.5時間撹拌後、混合物を濾過し、濾過ケーキを水で洗浄し、乾燥させて、(S)−3−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−4−ブロモチオフェン−2−カルボン酸(14.7g、粗製)を固体として得た。MS (ESI) m/z 421.0、423.0 [M+H]
DMF(150mL)中の(S)−3−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−4−ブロモチオフェン−2−カルボン酸(6.70g、粗製、15.9mmol)の溶液に、0℃で、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(3.22g、23.9mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(4.58g、23.9mmol)およびDIEA(6.17g、47.7mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ブロモ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(2.73g、収率43%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 347.0、349.0 [M−55]
DMF(6mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ブロモ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.00g、2.48mmol)の溶液に、シアン化亜鉛(320mg、2.73mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(229mg、0.25mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(302mg、0.55mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で1時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−シアノ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(428mg、収率50%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 294.0 [M−55]
AcOH(5mL)、ピリジン(10mL)および水(5mL)の溶液中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−シアノ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.12g、3.21mmol)および二価次亜リン酸ナトリウム(1.66g、19.26mmol)に、ラネーNi(200mg)を添加した。混合物を1時間撹拌し、次いで濾過し、濾過ケーキをDCMで洗浄した。合わせた有機層を1N HClで洗浄し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ホルミル−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(550mg、収率49%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 297.1、299.1 [M−55]
MeOH(40mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ホルミル−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(550mg、1.56mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(24mg、0.63mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を水で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機層を濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(ヒドロキシメチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(497mg、収率91%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 299.1、300.1 [M−55]
DCM(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(ヒドロキシメチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(180mg、0.51mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(6.0mg、0.05mmol)およびTEA(103mg、1.02mmol)の溶液に、塩化p−トルエンスルホニル(145mg、0.76mmol)を添加した。3時間後、反応を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(クロロメチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、収率53%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 317.0、319.0 [M−55]
ACN(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(クロロメチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、0.27mmol)の溶液に、4−(モルホリノメチル)フェノール(104mg、0.54mmol)およびKCO(75mg、0.54mmol)を添加した。混合物を80℃で16時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2〜100%EA)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(70mg、49%収率)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 474.1、476.1 [M−55]
TFA(1.0mL)およびDCM(4.0mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(70mg、0.13mmol)の混合物を1時間撹拌し、次いで濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(62mg、0.13mmol、粗製)を油状物として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 474.2 [M+H]
ACN(5mL)中の(S)−5−アミノ−4−(3−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(62mg、0.13mmol、粗製)およびCDI(84mg、0.52mmol)の混合物を72時間還流加熱し、次いで濃縮した。残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物5(28mg、収率47%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 456.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.98 (s, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 7.22 (d, J = 8.8, 2 H), 6.98 (d, J = 8.4, 2 H), 5.1 5 (s, 2 H), 5.01 (dd, J = 13.2, 4.8, 1 H), 4.36 (dd, J = 48.0, 18.0, 2 H), 3.55 (t, J = 4.4, 4 H), 3.38 (s, 2 H), 2.93-2.84 (m, 1 H), 2.67-2.55 (m, 1 H), 2.51-2.31 (m, 5 H), 2.01-1.98 (m, 1 H).
(実施例6)
化合物6:(S)−3−(1−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
トルエン(30mL)および水(3mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−ブロモ−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(500mg、1.24mmol)の溶液に、(E)−4−(2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ビニル)ベンズアルデヒド(640mg、2.48mmol)、KCO(514mg、3.72mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(181mg、0.25mmol)を添加した。100℃で一晩加熱した後、混合物を濾過し、濾過ケーキをDCMで洗浄した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S,E)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(4−ホルミルスチリル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(337mg、収率60%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 399.0 [M−55]
イソプロパノール(30mL)中の(S,E)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(4−ホルミルスチリル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(420mg、0.93mmol)の溶液に、N下で、Pd/C(1.27g、10%、0.28mmol)を添加した。混合物を脱気し、Hでパージし、次いで一晩撹拌した。濾過後、濾過ケーキをEAで洗浄した。合わせた有機層を濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(4−(ヒドロキシメチル)フェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(粗製)を油状物として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 403 [M−55]
DCM(30.0mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(4−(ヒドロキシメチル)フェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(0.93mmol、粗製)の溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(394mg、0.93mmol)を添加した。2時間後、混合物を飽和チオ硫酸ナトリウムでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層を飽和水性NaHCO、およびブラインで洗浄し、次いで濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(4−ホルミルフェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.0mmol、粗製)を油状物として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 401 [M−55]
DCM(30mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(4−ホルミルフェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.0mmol、粗製)、モルホリン(174mg、2.0mmol)の溶液に、酢酸水素化ホウ素ナトリウム(636mg、3.0mmol)を添加した。混合物を一晩撹拌し、次いで飽和チオ硫酸ナトリウムでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層を飽和水性NaHCO、およびブラインで洗浄し、次いで濃縮して、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(150mg、収率28%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 472 [M−55]
DCM(8mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、0.19mmol)およびTFA(2mL)の混合物を、2時間撹拌し、次いで、濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(1−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(0.19mmol、粗製)を油状物として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 472 [M+H]
ACN(10mL)中の(S)−5−アミノ−4−(1−(4−(モルホリノメチル)フェネチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(0.19mmol、粗製)およびCDI(123mg、0.76mmol)の混合物を、80℃で一晩加熱し、次いで濃縮した。残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物6(19mg、収率22%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 454.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.94 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.21-7.16 (m, 4H), 4.98 (dd, J = 13.2, 5.2 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 38.8, 15.2 Hz, 2H), 3.56-3.54 (m, 4H), 3.41 (s, 2H), 3.09-3.05 (m, 2H), 2.92-2.85 (m, 3H), 2.60-2.55 (m, 1H), 2.33-2.24 (m, 5H),1.95-1.90 (m, 1H).
(実施例7)
化合物7:(S)−3−(1−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
ACN(3mL)中の(S)−tert−ブチル−5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(110mg、0.30mmol)の溶液に、3−(モルホリノメチル)フェノール(87mg、0.45mmol)およびKCO(83mg、0.60mmol)を添加した。90℃で4時間加熱した後、混合物を水(5mL)で希釈し、EA(5mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:4)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(114mg、収率72%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 530.2 [M+H]
DCM(6mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(114mg、0.22mmol)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。混合物を2時間撹拌し、次いで濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(1−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(104mg、定量的)を固体として得た。MS (ESI) m/z 474.1 [M+H]
ACN(6mL)中の(S)−5−アミノ−4−(1−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(104mg、0.22mmol)の溶液に、CDI(1.78mg、1.10mmol)を添加した。90℃で16時間加熱した後、混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物7(18.6mg、収率19%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 456.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.00 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.26 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.96-6.91 (m, 3H), 5.31 (s, 2H), 5.05-5.01 (m, 1H), 4.37-4.20 (m, 2H), 3.56 (t, J = 4.4 Hz, 4H), 3.43 (s, 2H), 2.94-2.85 (m, 1H), 2.61-2.51 (m, 1H), 2.39-2.27 (m, 5H), 2.00-1.97 (m, 1H).
(実施例8)
化合物8:(S)−3−(1−((2−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DCM(30mL)中の2−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.4g、10mmol)およびモルホリン(1.3g、15mmol)の混合物を、0.5時間撹拌し、次いでNaBHCN(1.3g、20mmol)を添加した。0.5時間後、混合物を水で洗浄し、有機層を濃縮した。残渣を、PE/EA(1:12)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、3−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノール(660mg、収率32%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 212 [M+H]
ACN(5mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、0.27mmol)および2−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノール(85mg、0.42mmol)の溶液に、KCO(75mg、0.54mmol)を添加した。3時間加熱還流した後、混合物を水でクエンチし、EAで抽出した。合わせた有機層を濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((2−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(163mg、粗製)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 548 [M+H]
DCM(5mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((2−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(148mg、0.27mmol、粗製)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。混合物を3時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をACN(5mL)に溶解し、CDIを添加した(66mg、0.41mmol)。一晩加熱還流した後、混合物を室温に冷却し、水で洗浄し、EAで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物8(21.3mg、収率18%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 474.1 [M+H] +. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.18 (m, 2H), 7.06 (m, 1H), 5.35 (s, 2H), 5.02 (m, 1H), 4.27 (q,2H), 3.55 (t, 4H), 3.39 (s, 2H), 2.88 (m, 1H), 2.58 (m, 1H), 2.32 (m, 1H), 2.31 (t, 4H), 1.99(m, 1H).
(実施例9)
化合物9:(S)−3−(1−(((4−(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
ACN(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(ヒドロキシメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(370mg、1.05mmol)および4−(ブロモメチル)ベンズアルデヒド(420mg、2.1mmol)の溶液に、KCO(580mg、4.2mmol)を添加した。1時間加熱還流した後、混合物を濃縮し、EAで溶出するシリカゲルを用いて残渣を精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(((4−ホルミルベンジル)オキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(60mg、収率13%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 473.2 [M+H]
DCM(2mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(((4−ホルミルベンジル)オキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(60mg、0.127mmol)の溶液に、TFA(0.5mL)を添加した。2時間後、混合物を濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(1−(((4−ホルミルベンジル)オキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(0.127mmol、粗製)を固体として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 417.1 [M+H]
ACN(2mL)中の(S)−5−アミノ−4−(1−(((4−ホルミルベンジル)オキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(0.127mmol、粗製)の溶液に、CDI(81mg、0.5mmol)を添加した。90℃で2時間加熱した後、混合物を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:2)で溶出する分取TLCにより精製して、(S)−4−(((5−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−1−イル)メトキシ)メチル)ベンズアルデヒド(40mg、収率80%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 399.1 [M+H]
DCM(4mL)中の4−ヒドロキシベンズアルデヒド(S)−4−(((5−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−1−イル)メトキシ)メチル)ベンズアルデヒド(40mg、0.10mmol)およびモルホリン(26mg、0.30mmol)の溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(106mg、0.50mmol)を添加した。1時間後、混合物を濃縮し、残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物9(5.3mg、収率11%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 470.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.96 (s, 1 H), 7.98 (s, 1H), 7.28 (s, 4H), 5.28 (s, 2H), 5.01 (dd, J = 5.2, 12.8 Hz, 1H), 4.68 (s, 2H), 4.53 (s, 2H), 4.30 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.16 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 3.55 (t, J = 4.4 Hz, 4H), 3.44 (s, 2H), 2.55-2.60(m, 1H), 2.51-2.52 (m, 1H), 2.29-2.33 (m, 5H), 1.96-2.00 (m, 1H).
(実施例10)
化合物10:(S)−3−(1−(((4−(モルホリノメチル)フェニル)アミノ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DCM(5mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−ホルミル−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(140mg、0.397mmol)および4−(モルホリノメチル)アニリン(92.0mg、0.477mmol)の溶液に、NaBH(OAc)(253mg、1.197mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌し、次いで濃縮し、残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(((4−(モルホリノメチル)フェニル)アミノ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(130mg、収率62%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 529.3 [M+H]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(((4−(モルホリノメチル)フェニル)アミノ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(130mg、0.246mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加した。混合物を一晩撹拌し、次いで濃縮し、ACN(6mL)に溶解した。CDI(120mg、0.738mmol)を添加し、混合物を90℃で3時間加熱した。濃縮後、残渣を以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物10(25.2mg収率22%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 455.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 7.83 (s, 1 H), 6.99 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.56 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.27 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 5.01-4.97 (m, 1H), 4.42 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.27-4.13 (m, 2 H), 3.52 (s, 4H), 3.27 (s, 2H), 2.87-2.86 (m, 1H), 2.59-2.54 (m, 1H), 2.32-2.27 (m, 5H), 1.96-1.90 (m, 1H).
(実施例11)
化合物11:(S)−3−(3−(((4−(モルホリノメチル)フェニル)アミノ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DMF(22mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ブロモ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.50g、3.73mmol)、Pd(dba)(355mg、0.37mmol)およびdppf(401mg、0.74mmol)の混合物に、N下で、Zn(CN)(481mg、4.10mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で1時間加熱した。室温に冷却後、混合物を水で希釈し、濾過し、EAで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−シアノ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(300mg、収率23%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 294.1 [M+H−56]
AcOH(1mL)、ピリジン(5mL)、および水(1mL)の溶液中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−シアノ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(300mg、0.86mmol)に、0℃でNaHPO(370mg、4.30mmol)およびラネーNi(200mg)を添加した。混合物を4時間撹拌し、次いで濾過した。濾液をEAで抽出し、合わせた有機層1N HCl、およびブラインで洗浄し、次いでNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ホルミル−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(170mg、収率56%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 297.1 [M+H−56]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−ホルミル−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(170mg、0.483mmol)および4−(モルホリノメチル)アニリン(130mg、0.676mmol)の溶液に、NaBH(OAc)(307mg、1.45mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌して、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(((4−(モルホリノメチル)フェニル)アミノ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(220mg、収率86%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 529.3 [M+H]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(((4−(モルホリノメチル)フェニル)アミノ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(220mg、0.416mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加した。混合物を撹一晩拌し、次いで濃縮した。残渣をACN(6mL)に溶解し、CDI(203mg、1.250mmol)を添加した。混合物を90℃で3時間加熱し、次いで濃縮した。残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物11(45.1mg収率23%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 455.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.95 (s, 1H), 7.80 (s, 1 H), 6.97 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 6.56 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.07 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 5.01-4.96 (m, 1H), 4.36-4.22 (m, 4H), 3.52 (t, J = 4.4 Hz, 4H), 3.26 (s, 2H), 2.87-2.86 (m, 1H), 2.60-2.57 (m, 1H), 2.31-2.27 (m, 5H), 2.00-1.90 (m, 1H).
(実施例12)
化合物12:(S)−3−(1−(((5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
ACN(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(150mg、0.27mmol)および5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−オール(92mg、0.32mmol)の混合物に、KCO(75mg、0.54mmol)を添加した。8時間加熱還流した後、混合物を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:2)で溶出する分取TLCにより精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(((5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(40mg、収率19%)を固体として得た。
DCM(3mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(((5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(40mg、0.087mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加した。混合物を2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をACN(3mL)に溶解し、CDI(43mg、0.262mmol)を添加した。混合物を8時間加熱還流し、次いで、水で希釈し、EAで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物12(4.5mg、収率12%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 456.8 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.99 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.40 (m, 1H), 6.41 (d, 1H), 5.20(q, 2H), 5.00 (m, 1H), 4.25 (q,2H), 3.55 (t, 4H), 2.20(s, 2H), 2.87 (m, 1H), 2.57 (m, 1H), 2.27 (t, 4H), 1.97(m, 1H).
(実施例13)
化合物13:(S)−3−(4−オキソ−1−((4−(ピロリジン−1−イルメチル)フェノキシ)メチル)−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
ACN(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(300mg、0.80mmol)の溶液に、4−ヒドロキシベンズアルデヒド(108mg、0.88mmol)、KCO(166mg、1.20mmol)およびKI(133mg、0.80mmol)を添加した。混合物を3時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−ホルミルフェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(350mg、収率95%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 403.1 [M+H−56]
DCM(6mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−ホルミルフェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(150mg、0.327mmol)およびピロリジン(70mg、0.982mmol)の溶液に、NaBH(OAc)(208mg、0.982mmol)を添加した。混合物を10時間撹拌し、次いで濃縮し、残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−5−オキソ−4−(4−オキソ−1−((4−(ピロリジン−1−イルメチル)フェノキシ)メチル)−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ペンタノエート(140mg、収率83%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 514.2 [M+H]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−5−オキソ−4−(4−オキソ−1−((4−(ピロリジン−1−イルメチル)フェノキシ)メチル)−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ペンタノエート(140mg、0.273mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加した。混合物を一晩撹拌し、次いで濃縮した。残渣をACN(8mL)に溶解し、CDI(133mg、0.818mmol)を添加した。混合物を4時間加熱還流し、次いで濃縮した。残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物13(49.6mg収率41%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 440.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.21 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 6.96 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.28 (s, 2H), 5.04-4.99 (m, 1H), 4.36-4.20 (m, 2H), 3.49 (s, 2H), 2.94-2.84 (m, 1H), 2.60-2.56 (m, 1H), 2.38-2.31 (m, 5H), 2.00-1.96 (m, 1H), 1.68-1.65 (m, 4H).
(実施例14)
化合物14:(S)−3−(1−((4−((ジエチルアミノ)メチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DCM(6mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−ホルミルフェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(200mg、0.436mmol)およびDIEA(96mg、1.31mmol)の溶液に、NaBH(OAc)(278mg、1.31mmol)を添加した。混合物を10時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−((ジエチルアミノ)メチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(230mg、粗製)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 516.3 [M+H]
DCM(4mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−((ジエチルアミノ)メチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(230mg、0.446mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加した。混合物を一晩撹拌し、次いで濃縮した。残渣をACN(6mL)に溶解し、CDI(289mg、1.786mmol)を添加した。混合物を3時間加熱還流し、次いで濃縮した。残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物14のトリフルオロ酢酸塩(25.8mg、収率13%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 442.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s ,1H), 9.31 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.35 (s, 2H), 5.05-5.00 (m, 1H), 4.338-4.20 (m, 4H), 3.08-3.00 (m, 4H), 2.90-2.85 (m, 1H), 2.61-2.56 (m, 1H), 2.35-2.30 (m, 1 H), 1.99-1.97 (m, 1H), 1.23-1.19 (m, 6H).
(実施例15)
化合物15:(S)−3−(1−((4−(2−モルホリノエチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DCM(20mL)中の2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)エタノール(2.4g、10.5mmol)の溶液に、0℃でPBr(3.4g、12.6mmol)を滴下添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで水を添加し、混合物をDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮して、1−(ベンジルオキシ)−4−(2−ブロモエチル)ベンゼン(2.6g、収率85%)を油状物として得、それを精製することなく次のステップで使用した。
DMF(15mL)中の1−(ベンジルオキシ)−4−(2−ブロモエチル)ベンゼン(2.6g、8.93mmol)の溶液に、モルホリン(1.16g、13.3mmol)および炭酸カリウム(1.84g、13.3mmol)を添加した。混合物を50℃で一晩加熱し、次いで水でクエンチし、EAで抽出した。合わせた有機層をNaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、4−(4−(ベンジルオキシ)フェネチル)モルホリン(1.5g、収率57%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 298 [M+H]
MeOH(10mL)中の4−(4−(ベンジルオキシ)フェネチル)モルホリン(500mg、1.68mmol)の溶液に、Pd/C(200mg)を添加した。混合物を脱気し、Hでパージした。一晩撹拌後、混合物を濾過し、濃縮して、4−(2−モルホリノエチル)フェノール(340mg、収率:98%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 208 [M+H]
ACN(8mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(80mg、0.21mmol)および4−(2−モルホリノエチル)フェノール(66mg、0.32mmol)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(58mg、0.42mmol)を添加した。80℃で2時間後、混合物を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−(2−モルホリノエチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、収率85%)を固体として得た。MS (ESI) m/z =544 [M+H]
DCM(5mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−(2−モルホリノエチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、0.22mmol)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。2時間後、混合物を濃縮し、残渣をACN(8mL)に溶解し、CDI(143mg、0.88mmol)を添加した。95℃で3時間後、混合物を水で洗浄した。有機相を濃縮し、残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCを用いて精製して、化合物15(27mg、収率26%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 470 [M+H] +. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.15 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.26 (s, 2H), 5.02 (dd, J = 5.2, 5.2 Hz, 1H), 4.19-4.36 (q, 2H), 3.56 (t, 4H), 2.84-2.92 (m, 1H), 2.66 (t, 2H), 2.60 (m ,1H), 2.50 (m ,1H), 2.40 (t, 4H), 2.36 (m, 1H), 1.97-1.99 (m, 1H).
(実施例16)
化合物16:(S)−3−(2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DCM中の5−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボン酸(4.4g、20mmol)の溶液に、0℃で塩化オキサリル(5.1g、40mmol)およびDMF(10滴)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌し、次いでMeOH(20mL)を添加した。0℃で1時間後、混合物を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、メチル5−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(2.615g、収率56%)を固体として得た。
CCl(30mL)中のメチル5−ブロモ−3−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(2.615g、11.18mmol)の溶液に、NBS(2.387g、13.41mmol)および過酸化ベンゾイル(270.5mg、1.12mmol)を添加した。混合物を85℃で16時間撹拌し、次いで室温に冷却し、濾過し、DCMで洗浄した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、メチル5−ブロモ−3−(ブロモメチル)チオフェン−2−カルボキシレート(2.784g、収率80%)を固体として得た。
DMF(20mL)中のメチル5−ブロモ−3−(ブロモメチル)チオフェン−2−カルボキシレート(2.784g、8.92mmol)の溶液に、0℃で(S)−tert−ブチル4,5−ジアミノ−5−オキソペンタノエート(3.186g、13.39mmol)およびTEA(1.8g、17.84mmol)を添加した。混合物を16時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−メチル3−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−5−ブロモチオフェン−2−カルボキシレート(3.439g、89%収率)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 435.1、437.1 [M+H]
THF(15mL)および水(15mL)中の(S)−メチル3−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−5−ブロモチオフェン−2−カルボキシレート(2.51g、5.79mmol)の溶液に、LiOH一水和物(365mg、8.68mmol)を添加した。3時間後、混合物を濃縮し、残渣を水で希釈した。水層を1M HClでpH6に酸性化した。0.5時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾過ケーキを水で洗浄し、次いで乾燥させて、(S)−3−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−5−ブロモチオフェン−2−カルボン酸(2.43g、粗製)を固体として得た。MS (ESI) m/z 421.0、423.0 [M+H]
DMF(20mL)中の(S)−3−(((1−アミノ−5−(tert−ブトキシ)−1,5−ジオキソペンタン−2−イル)アミノ)メチル)−5−ブロモチオフェン−2−カルボン酸(2.43g、粗製、5.79mmol)の溶液に、0℃でHATU(3.29g、8.68mmol)およびDIEA(1.49g、11.6mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−ブロモ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.50g、収率65%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 403.0、405.0 [M+H]
DMF(24mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−ブロモ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(1.50g、3.72mmol)の溶液に、シアン化亜鉛(480mg、4.11mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(342mg、0.36mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(453mg、0.81mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で1時間加熱し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−シアノ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(956mg、収率71%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 350.1 [M+H]
AcOH(5mL)、ピリジン(10mL)および水(5mL)の溶液中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−シアノ−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(850mg、2.44mmol)および二価次亜リン酸ナトリウム(1.07g、12.2mmol)に、ラネーNi(300mg)を添加した。1時間後、混合物を濾過し、濾液を1M HClで洗浄し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−ホルミル−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(533mg、収率62%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 353.1 [M+H]
MeOH(20mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−ホルミル−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(594mg、1.69mmol)の溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(26mg、0.68mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を水で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機層を濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−(ヒドロキシメチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(408mg、収率68%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 355.1 [M+H]
DCM(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−(ヒドロキシメチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(308mg、0.87mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(10.9mg、0.08mmol)およびTEA(219mg、2.18mmol)の溶液に、塩化p−トルエンスルホニル(249mg、1.31mmol)を添加した。混合物を3時間撹拌した、次いで水性塩化アンモニウムでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−(クロロメチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(200mg、収率62%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 373.1 [M+H]
ACN(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−(クロロメチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(268mg、0.72mmol)の溶液に、4−(モルホリノメチル)フェノール(278mg、1.44mmol)およびKCO(198mg、1.44mmol)を添加した。混合物を80℃で4時間加熱し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(145mg、収率38%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 530.2 [M+H]
DCM(8mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(145mg、0.27mmol)およびTFA(4mL)の混合物を12時間撹拌し、次いで濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(129mg、0.27mmol、粗製)を油状物として得、それをさらに精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 474.2 [M+H]
ACN(10mL)中の(S)−5−アミノ−4−(2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−6−オキソ−4H−チエノ[2,3−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(129mg、0.27mmol、粗製)およびCDI(176mg、1.09mmol)の混合物を、90℃で4時間撹拌した。濃縮後、残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物16(28.1mg、収率23%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 456.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.24-7.22 (m, 2H), 7.01-6.99 (m, 2H), 5.38 (s, 2 H), 5.00 (dd, J = 8.4, 13.2 Hz, 1H), 4.55 (dd, J = 36.4, 54.4 Hz, 2H), 3.58-3.52 (m, 4H), 3.38 (s, 2H), 2.92-2.84 (m, 1H), 2.60-2.56 (m, 1H), 2.41-2.31 (m, H), 2.02-1.98 (m, 1H).
(実施例17)
化合物17:(3S)−3−(1−((4−((2,6−ジメチルモルホリノ)メチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
ACN(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(372mg、1.0mmol)と4−ヒドロキシベンズアルデヒド(134mg、1.1mmol)の混合物に、KCO(269mg、1.5mmol)およびKI(83mg、0.5mmol)を添加した。2時間加熱還流した後、混合物を水で希釈し、EAで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を、DCM/MeOH(30:1〜15:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−ホルミルフェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(423mg、収率92%)を固体として得た。
DCM(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−ホルミルフェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(200mg、0.44mmol)および2,6−ジメチルモルホリン(50mg、0.44mmol)の混合物に、NaBHCN(33mg、0.54mmol)を添加した。一晩撹拌後、混合物を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:2)で溶出する分取TLCで精製して、(4S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−((2,6−ジメチルモルホリノ)メチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(62mg、収率30%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 557 [M+H]
DCM(3mL)中の(4S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−((2,6−ジメチルモルホリノ)メチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(62mg、0.11mmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加した。2時間撹拌後、混合物を濃縮した。残渣をACN(5mL)に溶解し、CDI(89mg、0.55mmol)を添加した。混合物を一晩加熱還流して、次いで濃縮した。残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物17(15mg、収率28%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 484.1 [M+H] +. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.98 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.21 (d, 2H), 6.97 (d, 2H), 5.28 (s, 2H), 5.02 (m, 1H), 4.27 (q,2H), 3.53 (t, 2H), 3.36 (t, 2H), 2.88 (m, 1H), 2.63 (m, 2H), 2.56 (m, 1H), 2.34 (m, 1H), 1.98(m, 1H), 1.59 (m, 1H), 1.00 (s, 6H).
(実施例18)
化合物18:(S)−3−(1−((4−((ジメチルアミノ)メチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DCM(10mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−ホルミルフェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(493mg、1.0mmol)の溶液に、TFA(5mL)を添加した。2時間後、混合物を濃縮した。残渣をACN(10mL)に溶解し、CDI(810mg、5mmol)を添加した。生成した混合物を一晩加熱還流した。水を添加した後、混合物をEAで抽出し、合わせた有機層を濃縮して、(S)−4−((5−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−1−イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(150mg、収率39%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 385 [M+H]
THF(3mL)中の(S)−4−((5−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−1−イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(80mg、0.21mmol)とジメチルアミン(0.12mL、0.25mmol)の混合物に、NaBHCN(27mg、0.42mmol)を添加した。一晩撹拌した後、混合物を濃縮し、残渣を、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物18(19.4mg、収率22%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 414.1 [M+H] +. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.20 (d, 2H), 6.97 (d, 2H), 5.28 (s, 2H), 5.01 (m, 1H), 4.28 (q,2H), 2.87 (m, 1H), 2.56 (m, 1H), 2.34 (m, 1H), 2.11 (s, 6H), 1.99(m, 1H).
(実施例19)
化合物19:(3S)−3−(1−((4−((3,5−ジメチルモルホリノ)メチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
ACN(7mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(300mg、0.805mmol)の溶液に、4−ヒドロキシベンズアルデヒド(108.2mg、0.8859mmol)およびKCO(222.3mg、0.4027mmol)を添加した。80℃で2時間加熱した後、混合物を濃縮し、残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−ホルミルフェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(358mg、収率97%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 459 [M+H]
DCM(8mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−ホルミルフェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(257mg、0.561mmol)の溶液に、0℃でTFA(3mL)を添加した。室温で8時間後、混合物を濃縮した。残渣をACN(8mL)で溶解し、CDI(363.6mg、2.244mmol)を添加した。混合物を80℃で一晩加熱し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:2)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、(S)−4−((5−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−1−イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(188mg、収率87%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 385 [M+H]
THF(5mL)中の(S)−4−((5−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−1−イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(143mg、0.372mmol)の溶液に、0℃で3,5−ジメチルモルホリン(85.7mg、0.745mmol)、テトラエチルチタネート(254.8mg、1.117mmol)およびNaBH(OAc)(394.7mg、1.862mmol)を添加した。2日間加熱還流した後、混合物を濃縮した。残渣を、DCM中MeOH(0%〜8%)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、次いで、以前に記載されているとおり分取HPLCでさらに精製して、化合物19(52.1mg、収率23%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 484 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.26 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 6.96 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.27 (s, 2H), 4.99-5.04 (m, 1H), 4.24-4.37 (m, 2H), 3.84 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.53-3.56 (m, 2H), 3.21-3.26 (m, 3H), 2.84-2.93 (m, 1H), 2.67 (s, 2H), 2.56-2.65 (m, 1H), 2.31-2.35 (s, 1H), 1.97-2.00 (s, 1H), 0.92 (d, J = 6.4 Hz, 6H).
(実施例20)
化合物20:(S)−5−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−4,6(5H)−ジオン
Figure 2021527098
AcOH(8mL)、ピリジン(16mL)、および水(8mL)の溶液中のジメチル2−シアノチオフェン−3,4−ジカーボキシレート(1.90g、8.44mmol)に、0℃でNaHPO(5.80g、67.6mmol)およびラネーNi(1.0g)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで濾過した。濾液をDCMで抽出し、合わせた有機層を1N HClで洗浄し、NaSOにより乾燥させ、濾過し、濃縮して、ジメチル2−ホルミルチオフェン−3,4−ジカーボキシレート(1.0g、収率52%)を得、それを精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 229.0 [M+1]
MeOH(10mL)中のジメチル2−ホルミルチオフェン−3,4−ジカーボキシレート(1.0g、4.4mmol)の溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(250mg、6.6mmol)を少しずつ添加した。室温で2時間後、混合物を濃縮して、ジメチル2−(ヒドロキシメチル)チオフェン−3,4−ジカーボキシレート(1.0g、粗製)をガム状物として得、それを精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 231.1 [M+H]
トルエン(10mL)中のジメチル2−(ヒドロキシメチル)チオフェン−3,4−ジカーボキシレート(1.0g、4.4mmol、粗製)の溶液に、塩化チオニル(10mL、50mmol)を滴下添加した。混合物を一晩80℃で撹拌し、次いで濃縮し、残渣を、PE/EA(4:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、ジメチル2−(クロロメチル)チオフェン−3,4−ジカーボキシレート(905mg、収率83%)を得た。MS (ESI) m/z 249.0 [M+H]
THF(5mL)中のジメチル2−(クロロメチル)チオフェン−3,4−ジカーボキシレート(810mg、3.26mmol)の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液、196mg、3.92mmol)を少しずつ添加した。混合物を脱気し、Nでパージした。0℃で30分後、THF(5ml)中の4−(モルホリノメチル)フェノール(756mg、3.92mmol)の溶液を添加した。80℃で16時間後、混合物を濃縮し、残渣を、PE/EA(4:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、ジメチル2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)チオフェン−3,4−ジカーボキシレート(604mg、収率46%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 406.1 [M+H]
THF(4mL)およびHO(4mL)中のジメチル2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)チオフェン−3,4−ジカーボキシレート(857mg、2.12mmol)の混合物に、LiOH一水和物(444mg、10.58mmol)を添加した。16時間後、混合物を濃縮し、次いで水で希釈し、1N HClでpH2に酸性化した。混合物を濾過し、濾過ケーキを水で洗浄し、乾燥させて、2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)チオフェン−3,4−ジカルボン酸(604mg、収率76%)を固体として得、それを精製することなく次のステップで使用した。MS (ESI) m/z 378.1 [M+H]
無水酢酸(15mL)中の2−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)チオフェン−3,4−ジカルボン酸(604mg、1.6mmol)の混合物を、80℃で4時間加熱し、次いで濃縮して、4−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)チエノ[3,4−c]フラン−1,3−ジオン(574mg、粗製)を油状物として得、それを精製することなく次のステップで使用した。
THF(20mL)中の4−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)チエノ[3,4−c]フラン−1,3−ジオン(574mg、1.6mmol、粗製)の溶液に、(S)−t−ブチル4,5−ジアミノ−5−オキソペンタノエート塩酸塩(381mg、1.6mmol)およびDIEA(250mg、1.92mmol)を添加した。4時間後、CDI(312mg、1.92mmol)およびDMAP(20mg、0.16mmol)を添加し、混合物を6時間加熱還流し、次いで濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルカラムを用いて精製して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4,6−ジオキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(260mg、収率28%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 544.2 [M+H]
DCM(6mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4,6−ジオキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(260mg、0.48mmol)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。16時間後、混合物を濃縮して、(S)−5−アミノ−4−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4,6−ジオキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(233mg、定量的収量)を固体として得た。MS (ESI) m/z 488.1 [M+H]
ACN(10mL)中の(S)−5−アミノ−4−(1−((4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4,6−ジオキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタン酸(233mg、0.48mmol)の溶液に、CDI(233mg、1.44mmol)を添加した。80℃で16時間後、混合物を濃縮し、次いでPE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、これに続いて以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物20(64mg、収率29%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 469.9 [M+H]+. 1HNMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 11.09 (s, 1H), δ 8.40 (s, 1H), 7.24 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.50 (s, 2H), 5.07 (dd, J =5.6, 7.2 Hz, 1 H), 3.55 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.39 (s, 2H), 2.91-2.83 (m, 1H), 2.60-2.54 (m, 1H), 2.50-2.47 (m, 1H), 2.32 (t, J = 4.4 Hz, 4H), 2.07-2.02 (m, 1H).
(実施例21)
化合物21:(S)−3−(1−((3−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021527098
DCM(30mL)中の3−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.4g、10mmol)およびモルホリン(1.3g、15mmol)の混合物を、0.5時間撹拌し、次いでNaBHCN(1.3g、20mmol)を添加した。0.5時間後、混合物を水で洗浄し、有機層を濃縮した。残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを用いて精製して、3−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノール(1.1g、収率52%)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 212 [M+H]
ACN(5mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−(クロロメチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(100mg、0.27mmol)および3−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノール(68mg、0.32mmol)の溶液に、KCO(75mg、0.54mmol)を添加した。4時間加熱還流した後、反応を水でクエンチし、EAで抽出した。合わせた有機層を濃縮して、(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((3−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(180mg、粗製)を油状物として得た。MS (ESI) m/z 548 [M+H]
DCM(5mL)中の(S)−tert−ブチル5−アミノ−4−(1−((3−フルオロ−4−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)−4−オキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−5(6H)−イル)−5−オキソペンタノエート(160mg、0.27mmol、粗製)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。3時間後、混合物を濃縮した。残渣をACN(5mL)に溶解し、CDI(216mg、1.35mmol)を添加した。2日間加熱還流した後、混合物を水で洗浄し、EAで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、以前に記載されているとおり分取HPLCで精製して、化合物21(36.7mg、収率29%)を固体として得た。MS (ESI) m/z 474.1 [M+H] +. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.30 (dd, 1H), 6.91 (dd, 1H), 6.85 (dd, 1H), 5.31 (s, 2H), 5.02 (m, 1H), 4.27 (q,2H), 3.54 (t, 4H), 3.43 (s, 2H), 2.87 (m, 1H), 2.58 (m, 1H), 2.33 (m, 1H), 2.32 (t, 4H), 1.99(m, 1H).
化合物22〜31は、実施例1〜21に記載されている同様の合成手順に従い調製することができる。
(実施例22)
生物学的アッセイ
ウエスタンブロット分析
MV−4−11細胞を10%ウシ胎児血清、ストレプトマイシンおよびペニシリンを補充したRPMI 1640培地内で成長させた。
細胞は、1mL当たりおよそ10個の細胞で培養し、DMSOまたは表示化合物中で6〜8時間インキュベートした。製造業者のプロトコル(Pierce)に従い、RIPA緩衝液を使用して全細胞抽出物を調製した。簡単に説明すると、3×10個の細胞をPBS中で1回洗浄し、細胞ペレットをRIPA緩衝液に再懸濁させ、氷上で15分間インキュベートさせた。細胞デブリを遠心分離で除去し、きれいにした全細胞溶解物を、さらなる分析用に新規チューブに移した。
ウエスタンブロット分析のため、全細胞タンパク質抽出物を4〜12%SDS−ポリアクリルアミドゲル上で分離し、ニトロセルロースに移し、表示された一次抗体でプルーブした。続いて膜を洗浄し、適当なIRDye二次抗体(LI−COR)でプルーブした。Odyssey画像化システム(LI−COR)を使用してシグナルを検出した。
以下の抗体をこれらの実験に使用した:抗eRF3/GSPT1:Abcam、ab126090(Cambridge、MA);抗Ikaros:Abcam、ab191394(Cambridge、MA);抗CK1α:Abcam、ab108296(Cambridge、MA);β−アクチン(8H10D10)マウスモノクローナル抗体:Cell Signaling Technology、#3700(Danvers、MA);IRDye 680RD ヤギ抗ウサギ抗体:LI−COR、926−68071(Lincoln、NE);IRDye 800CW ヤギ抗マウス抗体:LI−COR、926−32210(Lincoln、NE)。
IKAROS活性は、表1および2に示されている。CK−1α活性は、表3に示されている。GSPT1活性は、表4に示されている。表1〜4のそれぞれにおいて、分解値(%)は、「A」、「B」、「C」、または「D」として報告されている。「A」は、25%未満の分解値(%)(値<25%)を表す。「B」は、25%と等しいまたはそれよりも大きく、かつ50%未満の分解値(%)(25%≦値<50%)を表す。「C」は、50%と等しいまたはそれよりも大きく、かつ75%未満の分解値(%)(50%≦値<75%)を表す。「D」は、75%と等しいまたはそれよりも大きい分解値(%)(値≧75%)を表す。
Figure 2021527098
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Figure 2021527098
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細胞に基づくアッセイ
凍結一次血液単核細胞(PBMC)または凍結CD14+動員末梢血単球のいずれかを、AllCells(PB003F、Normal Peripheral Blood MNC(Alameda、CA))から購入した。細胞を素早く解凍し、RPMI−1640(10%FBS/1%Pen−Strep)で1回洗浄し、1ウェル当たり200,000個の細胞にて、96ウェルプレートに播種した。細胞をDMSOのみまたは表示化合物と共に1時間前処理し、次いで100ng/mLのリポ多糖(LPS)により18〜24時間誘発させた。製造者のプロトコルに従って、Meso Scaleアッセイを使用して、上清をIL−1β、IL−6、およびTNFαについて分析した。陰性対照ウェルはDMSOで処理した。
IL−2分析については、96ウェルプレートを1μg/mLの抗ヒトCD3抗体(OKT3、eBioscience Inc.、San Diego、CA)により事前コートティングした。PBSで洗浄した後、表示化合物を添加し(50μL/ウェル)、続いてPBMCを3〜400万個の細胞/mL(150μL/ウェル)に希釈した。プレートを24時間インキュベートし、上清をMesoscaleによるIL−2分析のために収集した。DMSO対照からの倍率差として、IL−2活性を測定する。
IL−1β活性は、表5に示されている。IL−6活性は、表6に示されている。TNFα活性は、表7に示されている。IL−2活性は、表8に示されている。表5〜7のそれぞれにおいて、阻害値(%)は「A」、「B」、「C」、または「D」として報告されている。「A」は、50%未満の阻害値(%)(値<50%)を表す。「B」は、50%と等しいまたはそれよりも大きく、かつ70%未満の阻害値(%)(50%≦値<70%)を表す。「C」は、70%と等しいまたはそれよりも大きく、かつ90%未満の阻害値(%)(70%≦値<90%)を表す。「D」は、90%と等しいまたはそれよりも多い阻害値(%)(値≧90%)を表す。表8において、倍率変化値は、「A」、「B」、「C」、または「D」として報告されている。「A」は、1と等しいまたはそれ未満の倍率変化値(値≦1)を表す。「B」は、1よりも大きく、かつ2と等しいまたはそれ未満の倍率変化(1<値≦2)を表す。「C」は、2よりも大きく、かつ3と等しいまたはそれ未満の倍率変化値(2<値≦3)を表す。「D」は、3よりも大きい倍率変化値(値>3)を表す。
Figure 2021527098
Figure 2021527098
Figure 2021527098
Figure 2021527098
細胞生存率アッセイ
MOLM−13細胞を、10%ウシ胎児血清、ストレプトマイシンおよびペニシリンを補充したRPMI 1640培地中で培養し、白色壁96−ウェルプレート中、2500個の細胞/ウェルで播種した。細胞を、DMSO(対照)または表示化合物中で、37℃および5%COにて3日間インキュベートした。インキュベーション期間後、CellTiterGlow(CTG)試薬(CellTiter−Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assay、Promega(Madison、WI))100μLを、各ウェルに添加した。振とうしながら10分間インキュベーションした後、発光を、EnVision Multimodeプレートリーダーを使用して測定した。
MOLM−13細胞生存率アッセイにおける化合物の抗増殖活性は、表9に示されている。DMSO%としてのMOLM−13細胞生存率値は、「A」、「B」、「C」、または「D」として報告されている。「A」は、25%未満の生存率値(%)(値<25%)を表す。「B」は、25%と等しいまたはそれよりも大きく、かつ50%未満の生存率値(%)(25%≦値<50%)を表す。「C」は、50%と等しいまたはそれよりも大きく、かつ75%未満の生存率値(%)(50%≦値<75%)を表す。「D」は、75%と等しいまたはそれよりも大きな生存率値(%)(値≧75%)を表す。結果は、化合物が、がん細胞の生存率、例えば、白血病細胞の生存率を阻害したことを示した。
Figure 2021527098

Claims (42)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2021527098
    またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    、Q、およびQは、独立に、CR、CR、または−S−であり、
    、Q、およびQのうちの1つは、−S−であり、Q、Q、およびQのうちの1つはCRであり、Q、Q、およびQのうちの1つは、CRであり、

    Figure 2021527098
    は、炭素−炭素単結合、炭素−炭素二重結合、または炭素−硫黄単結合であり、
    は、H、重水素、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、必要に応じて置換されているC〜Cアルコキシ、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、必要に応じて置換されているアミノ、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、または必要に応じて置換されているC〜Cカルボシクリルであり、
    は、
    Figure 2021527098
    であり、Rは、H、重水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、
    Figure 2021527098
    であり、Xは、C=O、CHR4A、またはCR4A4Bであり、
    各R4AおよびR4Bは、独立に、H、重水素、またはC〜Cアルキルであり、
    は、H、重水素、フルオロ、またはC〜Cアルキルであり、
    、X、およびXのそれぞれは、独立に、結合、(CH、(CF、O、S、およびNHであり、X−X、X−X、またはX−Xのいずれも、N−N、N−O、N−S、O−N、S−N、O−O、S−S、またはN=Nから選択される結合ではなく、X、X、およびXのうちの1つ以下が結合であることができ、前記(CHおよびNH基の任意の水素は、1つまたは複数のRで置換されていてもよく、
    は、水素、重水素、ハロゲン、C〜Cアルキル、またはC〜Cハロアルキルであり、
    mは、1、2、または3であり、
    nは、0、1、または2であり、
    は、C〜C10アリール、5〜10員のヘテロアリール、C〜Cカルボシクリル、または3〜10員のヘテロシクリルであり、それぞれは、ハロゲン、ヒドロキシル、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、−C(=O)NR16a16b、必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されているC〜C10アリール、必要に応じて置換されているC〜C10アリール(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されている5〜10員のヘテロアリール、必要に応じて置換されている5〜10員のヘテロアリール(C〜Cアルキル)、必要に応じて置換されているヘテロシクリル、および必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の置換基で必要に応じて置換されており、
    各R16aおよびR16bは、独立に、HもしくはC〜Cアルキルであるか、またはR16aおよびR16bは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、1つもしくは複数のRで必要に応じて置換されている5もしくは6員のヘテロシクリルを形成し、
    各Rは、独立に、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、必要に応じて置換されているアミノ、ハロゲン、もしくはシアノであるか、または2つのジェミナルなRは、オキソ(=O)を形成し、
    10、R11、R12、R13、R14、およびR15のそれぞれは、独立に、H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、もしくはC〜Cシクロアルキルであるか、またはR14およびR15は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリルを形成する、化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、または(If)の構造:
    Figure 2021527098
    を有する請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  3. nが、1である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. Xが、C=Oである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. Xが、CHである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
  6. が、Hである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、Hである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、
    Figure 2021527098
    であり、Xが、結合、O、S、またはNR5Eであり、
    5A、R5B、R5C、R5D、およびR5Eのそれぞれが、独立に、水素、重水素、ハロゲン、C〜Cアルキル、またはC〜Cハロアルキルであり、
    各m1およびm2が、独立に、1、2、または3である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. が、
    Figure 2021527098
    であり、各m1およびm2が、独立に、1または2である、請求項8に記載の化合物。
  10. が、結合、O、またはNR5Eである、請求項9に記載の化合物。
  11. が、
    Figure 2021527098
    であり、m1が、1または2である、請求項8に記載の化合物。
  12. が、OまたはNR5Eである、請求項11に記載の化合物。
  13. が、
    Figure 2021527098
    であり、m2が、1または2である、請求項8に記載の化合物。
  14. が、OまたはNR5Eである、請求項13に記載の化合物。
  15. 5A、R5B、R5C、R5Dのそれぞれが、水素である、請求項9から14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 5A、R5B、R5C、R5Dのうちの少なくとも1つが、ハロゲンまたはC〜Cアルキルである、請求項9から14のいずれか一項に記載の化合物。
  17. 各R5Eが、独立に、水素またはメチルである、請求項9から16のいずれか一項に記載の化合物。
  18. が、Hである、請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物。
  19. が、C〜C10アリール、5〜10員のヘテロアリール、C〜Cカルボシクリル、または3〜10員のヘテロシクリルであり、それぞれが、ハロゲン、ヒドロキシル、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、−C(=O)NR16a16b、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜C10アリール、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜C10アリール(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロアリール、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロアリール(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル、および1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つまたは複数の置換基で必要に応じて置換されている、請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. が、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリル、および1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているフェニルである、請求項19に記載の化合物。
  21. が、それぞれが1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている、
    Figure 2021527098
    で置換されているフェニルである、請求項19または20に記載の化合物。
  22. が、それぞれが1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている
    Figure 2021527098
    で置換されているフェニルである、請求項19または20に記載の化合物。
  23. が、ハロゲン、C〜Cアルキル、またはC〜Cハロアルキルである、請求項20から22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. が、−NH(C〜Cアルキル)または−N(C〜Cアルキル)で置換されているフェニルである、請求項19または20に記載の化合物。
  25. が、−(CH1〜3−NH(C〜Cアルキル)または−(CH1〜3−N(C〜Cアルキル)で置換されているフェニルである、請求項19または20に記載の化合物。
  26. が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、−NH(Me)、−NH(Et)−N(Me)、−N(Et)2、
    Figure 2021527098
    からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているフェニルである、請求項19または20に記載の化合物。
  27. が、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルアミノ、アミノ(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているC〜Cシクロアルキル(C〜Cアルキル)、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリル、および1つまたは複数のRで必要に応じて置換されている5または6員のヘテロシクリル(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているピリジルである、請求項19に記載の化合物。
  28. が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、−NH(Me)、−NH(Et)−N(Me)、−N(Et)2、
    Figure 2021527098
    からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているピリジルである、請求項27に記載の化合物。
  29. Figure 2021527098
    Figure 2021527098
    Figure 2021527098
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩。
  30. 請求項1から29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される担体または添加剤とを含む、医薬組成物。
  31. 被験体において、血液悪性腫瘍または固形腫瘍を処置する、改善する、または予防する方法であって、治療有効量の請求項1から29のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項30に記載の医薬組成物を、それを必要とする前記被験体に投与するステップを含む、方法。
  32. 前記血液悪性腫瘍または前記固形腫瘍が、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、乳がん、前立腺がん、頭頸部がん、膵臓がん、結腸がん、直腸がん、奇形腫、卵巣がん、胃がん、子宮内膜がん、脳がん、網膜芽細胞腫、白血病、皮膚がん、黒色腫、扁平上皮癌、脂肪肉腫、リンパ腫、多発性骨髄腫、精巣がん、肝臓がん、食道がん、腎癌、アストログリオーシス、多発性骨髄腫、または神経芽細胞腫である、請求項31に記載の方法。
  33. 前記血液悪性腫瘍が、白血病、リンパ腫、または多発性骨髄腫である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記血液悪性腫瘍または前記固形腫瘍が、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、およびhelios、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数のタンパク質と関連する、請求項31から33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 被験体において、疾患、障害、または状態を処置する、改善する、または予防する方法であって、治療有効量の請求項1から29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、または請求項30に記載の医薬組成物を、それを必要とする前記被験体に投与するステップを含み、前記疾患、障害、または状態が、神経変性疾患、線維症、ループス、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、または慢性閉塞性肺疾患、またはそれらの組合せである、方法。
  36. 前記疾患、障害、または状態が、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、線維症、ループス、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、クローン病、もしくは潰瘍性大腸炎、またはそれらの組合せである、請求項34に記載の方法。
  37. 前記疾患、障害、または状態が、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、およびhelios、およびそれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数のタンパク質と関連する、請求項34または36に記載の方法。
  38. 前記化合物、その薬学的に許容される塩、または医薬組成物が、前記被験体に、第2の治療剤と共に共投与される、請求項31から37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 生物学的試料においてタンパク質の活性をモジュレートする方法であって、前記生物学的試料を、請求項1から29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩と接触させるステップを含み、前記タンパク質が、IL−1β、IL−2、IL−6、TNFα、CK1α、GSPT1、aiolos、ikaros、またはheliosである、方法。
  40. 前記タンパク質の活性を阻害する、請求項39に記載の方法。
  41. IL−2を誘発させる、請求項39に記載の方法。
  42. 前記生物学的試料が、小細胞肺がん細胞、非小細胞肺がん細胞、乳がん細胞、前立腺がん細胞、頭頸部がん細胞、膵臓がん細胞、結腸がん細胞、直腸がん細胞、奇形腫細胞、卵巣がん細胞、胃がん細胞、子宮内膜がん細胞、脳がん細胞、網膜芽細胞腫細胞、白血病細胞、皮膚がん細胞、黒色腫細胞、扁平上皮癌細胞、脂肪肉腫細胞、リンパ腫細胞、多発性骨髄腫細胞、精巣がん細胞、肝臓がん細胞、食道がん細胞、腎癌細胞、アストログリオーシス細胞、多発性骨髄腫細胞、および神経芽細胞腫細胞からなる群から選択される1つまたは複数の細胞を含む、請求項39から41のいずれか一項に記載の方法。
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