JP2021519786A - チエノピリミジノン化合物 - Google Patents

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Abstract

本開示は、タンパク質機能をモジュレートし、かつ/またはタンパク質恒常性を回復させる化合物を提供する。本開示は、タンパク質が媒介となる疾患、障害、状態、または反応をモジュレートする方法を提供する。他の治療剤との組合せで含む、組成物が提供される。化合物、そうした化合物の製造方法、そうした化合物を含む医薬組成物および医薬、ならびにそうした化合物を使用して、タンパク質機能不全と関連する疾患、障害、または状態を処置、予防、または診断する方法が提供される。

Description

優先権出願の参照による組み込み
本出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる、2018年3月30日出願の米国仮出願第62/650,922号の優先権の利益を主張する。
化合物、そうした化合物の製造方法、そうした化合物を含む医薬組成物および医薬、ならびにそうした化合物を使用して、タンパク質機能不全と関連する疾患、障害、または状態を処置、予防、または診断する方法が提供される。
異常なタンパク質機能、および/またはタンパク質不均衡は、多くの疾患状態の顕著な特徴である。例えば、免疫系の機能は、炎症促進性および抗炎症性メディエーターまたはサイトカインの活性によって、精巧に均衡が保たれている。あるサイトカインは、炎症を促進するが(炎症促進性サイトカイン)、他のサイトカインは、炎症促進性サイトカインの活性を抑制する(抗炎症性サイトカイン)。例えば、IL−4、IL−10、およびIL−13は、Bリンパ球の強力な活性化因子であり、抗炎症剤としても働く。これらは、IL−1、TNF、およびケモカインなどの炎症促進性サイトカインの遺伝子を抑制し得るという理由で、抗炎症性サイトカインである。
こうしたメディエーターの活性が調節されないと、重篤な炎症状態が進展することになりかねない。例えば、免疫系細胞(リンパ球、マクロファージ)が「自己」に対して感作されるようになると、自己免疫疾患が起こる。リンパ球ならびにマクロファージは、通常は、この系において制御されている。しかし、依然として解明されていない誘因に反応して、身体自身の組織に向かう、免疫系による誤った指示が起こる場合がある。リンパ球が、「自己」を模倣する抗原を認識し、免疫系の異なる構成要素の活性化カスケードが起こり、最終的に組織破壊につながるというのが一つの仮説である。遺伝的素因も、自己免疫性障害の一因であると仮定されている。
タンパク質合成の誤った調節は、制御されない細胞成長、増殖、および移動の一因となり、がんにつながる場合がある。例えば、翻訳終結因子であるGSPT1(eRF3a)は、停止コドン認識を媒介し、リボソームからの新生ペプチドの放出を助長する。GSPT1は、翻訳終結におけるその役割に加えて、細胞周期調節、細胞骨格編成、アポトーシスなどの、他のいくつかの肝要な細胞プロセスにも関与する。GSPT1は、乳がん、肝細胞癌、胃がん、および前立腺がんを始めとする、いくつかの異なるがんタイプの癌遺伝子ドライバーとしての関与が示唆されている。例えば、Brito, et al., Carcinogenesis, Vol.26, No. 12, pp. 2046-49 (2005); Brito, et al., Canc. Genet. Cyto., Vol. 195, pp. 132-42 (2009); Tavassoli, et al., Med. Oncol., Vol. 29, pp. 1581-85 (2011); Wright and Lange, Rev. Urol., Vol. 9, No. 4, pp. 207-213 (2007); Hoshino, et al., Apoptosis, Vol. 17, pp. 1287-99 (2012); Liu, et. al., PLOS One, Vol. 9, No. 1, e86371 (2014)およびJean-Jean, et al., Mol. Cell. Bio., Vol. 27, No. 16, pp. 5619-29 (2007)を参照されたい。GSPT1は、中枢神経系(CNS)傷害後のグリア性瘢痕形成およびアストログリオーシスの一因ともなる。例えば、Ishii et al., J. Biol. Chem., Vol. 292, No. 4, pp. 1240-50 (2017)を参照されたい。
腫瘍壊死因子アルファ(TNF−アルファ)およびインターロイキン1(IL−1)は、感染病原体および他の細胞ストレスと関連する炎症反応を媒介する炎症促進性サイトカインである。こうしたサイトカインの過剰産生は、特に、関節リウマチ(RA)、クローン病、炎症性腸疾患、多発性硬化症、内毒素ショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、うっ血性心不全、および乾癬を始めとする、多くの炎症性疾患の進行の根底にあるものであると考えられている。
TNF−アルファは、活性化した様々な免疫細胞、特に、単球およびマクロファージによって産生される。TNF−アルファレベルの上昇は、炎症、感染症、自己免疫疾患、がん発生、および他のいくつかの障害を始めとするいくつかの病態との関連が示唆されている。実際に、ヒト免疫系において役割を果たす実質的にすべてのものが、ある程度、TNF−アルファとの機能上の関係を有すると報告されている。例えば、Wallach, Cytokine, Vol. 63, 225-9 (2013)を参照されたい。TNFは、発熱、アポトーシス細胞死、悪液質、炎症を誘発し、腫瘍形成およびウイルス複製を阻害し得る。
IL−1αおよびIL−1βは、I型IL−1受容体(IL−1RI)を結合することによって細胞を活性化させる炎症促進性サイトカインである。こうしたタンパク質は、公知の最も強力な内因性パイロジェンである。IL−1αは、上皮細胞、ケラチノサイト、粘膜および内皮細胞などの、生体バリアをなす細胞、ならびに他の臓器細胞において前駆体として構成的に発現される。IL−1αは、活性化にプロセシングを必要とせず、損傷または瀕死細胞から放出される。対照的に、IL−1βは、タンパク質分解によってその活性型へと切断されなければならない。活性IL−1βは、IL−1βを産生し得る他の細胞について体系的に評価する研究が限られるとはいえ、主として、血液単球、樹状細胞、および組織マクロファージのサブセットにおいて生じ、これらの細胞において、その活性化および放出は厳密に調節されている。例えば、Nold, et al., Blood, Vol. 113, 2324-35 (2009)を参照されたい。
臨床試験からの最近のデータは、関節リウマチ、クローン病、若年性慢性関節炎、および乾癬性関節炎の処置のための、サイトカインのタンパク質アンタゴニスト、例えば、可溶性TNF−アルファ受容体融合タンパク質(エタネルセプト)またはモノクローナルTNF−アルファ抗体(インフリキシマブ)の使用を支持するものである。したがって、TNF−アルファおよびインターロイキン1(IL−I)などの炎症促進性サイトカインの低下は、こうした状態における考えられる薬物介入について一般に容認された治療手法になりつつある。
さらに、IL−2は、腎がんおよび黒色腫患者の処置について、現在FDAに承認されており、148か月までの長続きする完全寛解がIL−2によって実現されている。しかし、血清中でのIL−2の半減期が短いために、治療的なレベルを実現するのに多量のIL−2を注射する必要がある。全身性IL−2処置の副作用を最小限に抑えるために、多くの試み、例えば、IL−2を腫瘍に直接導入する試みがなされているが、しかし、それにより処置が複雑になり、たいてい成功を収めていない。
サイトカインの局所送達は、様々な理由で、全身送達に比べて魅力的である。局所送達は、局所においてパラクリンまたはオートクリン式に働くように進化したサイトカインの自然の生態を利用するものである。局所的な発現では、サイトカイン全身送達の副作用の多くも劇的に最小限に抑えられる。したがって、IL−2の局所的発現を増大させる化合物および方法であれば、高用量IL−2処置より申し分なく許容され、これにより、IL−2を増加させる戦略の治療的な実用性が広がることになる。
追加のターゲットには、亜鉛フィンガー転写因子であるアイオロス(aiolos)を始めとする、アポトーシスおよび細胞生存に関与するいくつかの候補遺伝子が含まれる。アイオロスは、その発現がリンパ系列に限定されている転写因子である。アイオロスは、Bcl−2プロモーターに結合し、またBcl−2およびBcl−XLタンパク質と相互作用して、細胞生存を促進する。例えば、アイオロス発現の上方調節によって、HIV−1感染細胞のアポトーシスが減少する場合がある。
また、肺がんおよび乳がんにおけるアイオロスの発現は、患者生存の有意な低下を予見させる。アイオロスは、接着に関連した広範な遺伝子セットの発現を減少させ、細胞−細胞および細胞−マトリックス相互作用を破壊し、転移を助長する。アイオロスは、ある特定の転移性上皮がんにおいて、リンパ球模倣(lymphocyte mimicry)の後成的なドライバーとしても機能し得る。したがって、アイオロスの下方調節によって、転移を減らす、または無くすことができる。
同様に、カゼインキナーゼ1ファミリーのタンパク質は、紡錘体形成、DNA修復、およびRNA代謝において役割を果たす。例えば、Knippschild, et al., Cell Signal, Vol 17, pp. 675-689 (2005)を参照されたい。ヒトでは、α、γ1、γ2、γ3、δ、およびεの6つのアイソフォームが存在する。CK1αは、抗アポトーシス機能を有することが示されており、その阻害は、Fas誘発アポトーシスを増加させ、一方、CK1αの過剰発現は、BIDを媒介とする細胞死を遅らせた。例えば、Desagher, et al., Mol Cell., Vol. 8, pp. 601-611 (2001)を参照されたい。加えて、CK1αは、細胞死誘導シグナル伝達複合体(DISC)におけるTNF受容体またはFADDの修飾によって、TRAIL誘発アポトーシスを阻害する。したがって、CK1αの下方調節は、TRAIL誘発細胞死の増進につながる。CK1αは、レチノイドX受容体(RXR)と相互作用することにより、細胞生存も促進する。CK1αの下方調節によって、RXRアゴニストのアポトーシス効果が強化される。同じく、イカロス(ikaros)ファミリーのタンパク質も、白血病において役割を果たす腫瘍抑制因子である。
疾患のタンパク質ドライバーを破壊するための一機序は、こうしたタンパク質の細胞濃度を低下させることである。例えば、細胞タンパク質のタンパク質分解による分解は、正常な細胞機能に不可欠である。このプロセスを、特定の疾患関連タンパク質への標的指向化によって乗っ取ることで、疾患処置のための新規の機序が得られる。タンパク質分解は、不可逆的な性質であるため、一方向プロセスを制御するための調節スイッチとするのにうってつけとなる。
ユビキチンを媒介とするタンパク質分解は、特定のタンパク質基質への1つまたは複数のユビキチン分子のライゲーションによって始まる。ユビキチン化は、順を追ってユビキチンを基質タンパク質のリシン残基に結合させる働きをする、ユビキチン活性化酵素(E1)、ユビキチン結合酵素(E2)、およびユビキチン−タンパク質リガーゼ(E3)の活性によって起こる。E3リガーゼは、特定の基質に直接結合することにより、ユビキチン化反応に特異性を付与する。
Brito, et al., Carcinogenesis, Vol.26, No. 12, pp. 2046-49 (2005) Brito, et al., Canc. Genet. Cyto., Vol. 195, pp. 132-42 (2009) Tavassoli, et al., Med. Oncol., Vol. 29, pp. 1581-85 (2011) Wright and Lange, Rev. Urol., Vol. 9, No. 4, pp. 207-213 (2007) Hoshino, et al., Apoptosis, Vol. 17, pp. 1287-99 (2012) Liu, et. al., PLOS One, Vol. 9, No. 1, e86371 (2014) Jean-Jean, et al., Mol. Cell. Bio., Vol. 27, No. 16, pp. 5619-29 (2007) Ishii et al., J. Biol. Chem., Vol. 292, No. 4, pp. 1240-50 (2017) Wallach, Cytokine, Vol. 63, 225-9 (2013) Nold, et al., Blood, Vol. 113, 2324-35 (2009) Knippschild, et al., Cell Signal, Vol 17, pp. 675-689 (2005) Desagher, et al., Mol Cell., Vol. 8, pp. 601-611 (2001)
本出願において開示する化合物は、意外で思いがけない生物学的効果を発揮することがわかった。特に、本出願において開示する化合物は、タンパク質機能および/またはタンパク質レベルをモジュレートして、タンパク質恒常性を回復させる。一部の実施形態は、E1結合性基、E−2結合性基、E−3結合性基、またはこれらの組合せを含む化合物を提供する。
一部の実施形態は、式(I):
Figure 2021519786
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。式中、
は、CRまたは−S−であり、
は、CRまたは−S−であり、
は、CRまたは−S−であり、
、Q、およびQのうちの1つは、−S−であり、

Figure 2021519786
は、単結合または二重結合であり、
、R、およびRはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換C〜C10アリール、置換もしくは非置換3〜10員ヘテロシクリル、または置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールであり、
およびRはそれぞれ、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、および置換または非置換C〜Cアルキルからなる群から独立に選択され、
は、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシ、置換または非置換C〜Cアルキル、および置換または非置換C〜Cアルコキシからなる群から選択され、
Xは、O、NH、またはSであり、
nは、1、2、または3である。
式(I)の化合物のこのような実施形態は一部において、さらに、式(Ia):
Figure 2021519786
、もしくは式(Ib)
Figure 2021519786
、もしくは式(Ic):
Figure 2021519786
、またはこれらの薬学的に許容される塩によって表される場合もある。
他の実施形態は、式(II):
Figure 2021519786
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。式中、
1Aは、CR1Aまたは−S−であり、
2Aは、CR2Aまたは−S−であり、
3Aは、CR3Aまたは−S−であり、

Figure 2021519786
は、単結合または二重結合であり、
、Q、およびQのうちの1つは、−S−であり、
1A、R2A、およびR3Aはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換C〜C10アリール、置換もしくは非置換3〜10員ヘテロシクリル、置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリール、
Figure 2021519786
であり、
1A、R2A、およびR3Aの少なくとも1つは、
Figure 2021519786
であり、
4AおよびR5Aはそれぞれ、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、および置換または非置換C〜Cアルキルからなる群から独立に選択され、
6Aは、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシ、置換または非置換C〜Cアルキル、および置換または非置換C〜Cアルコキシからなる群から選択され、
は、O、NH、またはSであり、
sは、1、2、または3であり、
各X1Aは、独立に、O、NH、またはSであり、
各X2Aは、−NR9A−、−(CH−(NR9A)−(CH−、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−、−(CH1〜5−、−(CF1〜5−、−(CD1〜5−、−O−、−C(=O)−、および−S−からなる群から独立に選択され、
各X3Aは、−(CH−(NR9A)−(CH−、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−、−(CH1〜5−、−(CF1〜5−、および−(CD1〜5−からなる群から独立に選択され、
各mは、独立に、0、1、2、3、4、または5であり、
各h、i、およびjは、独立に、0、1、2、3、4、または5であり、
各tは、独立に、1、2、3、4、または5であり、
各R7AおよびR8Aは、置換または非置換C〜C10シクロアルキル、置換または非置換C〜C10アリール、置換または非置換5〜10員ヘテロアリール、置換または非置換3〜10員ヘテロシクリル、および置換または非置換C〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、
9Aは、水素、または置換もしくは非置換C〜Cアルキルである。
式(II)の化合物のこのような実施形態は一部において、さらに、式(IIa):
Figure 2021519786
、もしくは式(IIb):
Figure 2021519786
、もしくは式(IIc):
Figure 2021519786
、またはこれらの薬学的に許容される塩によって表される場合もある。
さらに他の実施形態は、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される1種または複数種の賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
一部の実施形態は、GSPT1と関連する疾患、障害、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
他の実施形態は、1種または複数種のタンパク質と関連する疾患、障害、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。一部のこのような方法実施形態では、1種または複数種のタンパク質は、サイトカイン、アイオロス、ホスホジエステラーゼ(PDE)(PDE6など)、イカロス、ヘリオス(helios)、およびCK1α、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。一部の実施形態では、1種または複数種のタンパク質は、サイトカイン、アイオロス、イカロス、ヘリオス、およびCK1αからなる群から選択される。一部の実施形態では、タンパク質は、IL−1β、IL−6、TNFα、およびIL−2からなる群から選択されるサイトカインである。
さらに他の実施形態は、皮膚がんのリスクを低減することを必要とする対象において皮膚がんのリスクを低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
一部の実施形態は、対象において皮膚の障害、疾患、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
他の実施形態は、皮膚色素沈着を増進すること、またはユーメラニンレベルを増大させることを必要とする対象において、皮膚色素沈着を増進する、またはユーメラニンレベルを増大させる方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
一部の実施形態は、GSPT1活性を阻害する方法であって、細胞を、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と接触させることを含む方法を提供する。
他の実施形態は、タンパク質活性をモジュレートする方法であって、細胞を、式(I)の化合物、式(II)の化合物、またはこれらの薬学的に許容される塩と接触させることを含む方法を提供する。一部のこのような実施形態では、タンパク質は、サイトカイン、アイオロス、ホスホジエステラーゼ(PDE)(PDE6など)、イカロス、ヘリオス、およびCK1αからなる群から選択される。一部のこのような実施形態では、方法は、タンパク質活性を阻害する。一部の他の実施形態では、方法は、タンパク質活性を刺激または活性化する。
さらに他の実施形態は、p53活性を増大させる方法であって、細胞を、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と接触させることを含む方法を提供する。
一部の実施形態は、MDM2活性を低下させる方法であって、細胞を、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と接触させることを含む方法を提供する。
実施形態の特色はいずれも、本明細書において明らかにされるすべての実施形態に適用できる。その上、実施形態の特色はいずれも、独立に、本明細書に記載の他の実施形態と、いずれかの形で、部分的または全体的に組合せ可能であり、例えば、1つ、2つ、もしくは3つ、またはそれより多くの実施形態が、全体的または部分的に組合せ可能になる場合がある。さらに、実施形態の特色はいずれも、他の実施形態に対しては省略可とされてもよい。いずれかの方法実施形態が、別の実施形態の化合物を含んでもよく、いずれかの化合物実施形態が、別の実施形態の方法を実施するために配置されてもよい。
本明細書で使用される見出しは、編成目的のものにすぎず、記載する主題を限定すると解釈されるものではない。
定義
別段定義しない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者が一般に理解しているのと同じ意味を有する。本明細書で参照文献として引用したすべての特許、出願、公開出願、および他の公表文献は、別段明記しない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書において一用語に複数の定義が存在する場合では、別段明記しない限り、この部にある定義が優先する。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈から明らかにそうでないと規定されない限り、複数の指示対象を包含する。別段指摘しない限り、質量分析、NMR、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技術、および薬理学の従来の方法が用いられている。「または(or)」または「および(and)」の使用は、別段明記しない限り、「および/または(and/or)」を意味する。さらに、用語「含む(including)」、ならびに「含む(include)」、「含む(includes)」、「含まれる(included)」などの他の形の使用は、限定的でない。本明細書中で使用する場合、請求項の移行句においてであろうと本文においてであろうと、用語「含む(comprise(s))」および「含む(comprising)」は、制限のない意味を有すると解釈されるべきである。すなわち、これらの用語は、「少なくとも〜を有する(having at least)」または「少なくとも〜を含む(including at least)」という表現と同義に解釈されるべきである。工程の文脈で使用するとき、用語「含む(comprising)」は、工程が、少なくとも、列挙されたステップを含むが、追加のステップを含んでもよいことを意味する。化合物、組成物、またはデバイスの文脈で使用するとき、用語「含む(comprising)」は、化合物、組成物、またはデバイスが、少なくとも、列挙された特色または構成要素を含むが、追加の特色または構成要素も含んでよいことを意味する。
本明細書で使用される場合、共通の系統的略語は、次の通りに定義される。
℃ 摂氏度での温度
DCM ジクロロメタン(塩化メチレン)
DMSO ジメチルスルホキシド
EA 酢酸エチル
g グラム
hまたはhr H(s)
HCl 塩酸
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
IL インターロイキン
LPS リポ多糖
MeOH メタノール
MS 質量分析
mg ミリグラム
mL ミリリットル
NaCl 塩化ナトリウム
NaOH 水酸化ナトリウム
NBS N−ブロモスクシンイミド
PBMC 末梢血単核球
PG 保護基
ppt 沈殿
psi 重量ポンド毎平方インチ
RPMI ロズウェルパーク記念研究所培地
rt 室温
TNF 腫瘍壊死因子
μL マイクロリットル
μM マイクロモル濃度
wt. 重量
本明細書で使用される用語「共投与」および同様の用語は、意味が広い用語であり、当業者にとって通常かつ慣用的なそれらの意味を与えられるべき(特別なまたは特化された意味に限定されるべきではない)ものであり、限定はせずに、選択された治療剤の単独患者への投与を指し、薬剤が同じもしくは異なる投与経路によって、または同じもしくは異なる時点で投与される処置レジメンを含むものである。
用語「有効量」および「治療有効量」は、意味が広い用語であり、当業者にとって通常かつ慣用的なそれらの意味を与えられるべき(特別なまたは特化された意味に限定されるべきではない)ものであり、限定はせずに、処置がなされる疾患または状態の症状のうちの1つまたは複数をある程度緩和する、投与される薬剤または化合物の十分な量を指す。結果は、疾患の徴候、症状、もしくは原因の軽減および/もしくは改善、または他のいずれかの所望される生物学的系の変更であり得る。例えば、治療的な使用についての「有効量」は、疾患症状の臨床的に有意な軽減をもたらすのに必要となる、本明細書で開示する化合物を含む組成物の量である。個々のいずれかの症例における適正な「有効」量を、用量漸増研究などの技術を使用して求めることができる。薬物が米国食品医薬品局(FDA)または相当する外国の医薬品機関によって承認されている場合では、「治療有効量」は、必要に応じて、確認された疾患または状態の処置について、FDAまたはその対応する外国の機関が承認した投与量を指す。
本明細書で使用される用語「薬学的な組合せ物」は、意味が広い用語であり、当業者にとって通常かつ慣用的なその意味を与えられるべき(特別なまたは特化された意味に限定されるべきではない)ものであり、限定はせずに、1種より多くの活性成分を混合するまたは合体させる結果として生じる製品を指し、活性成分の固定および不定両方の組合せを包含する。用語「固定の組合せ」とは、活性成分、例えば、好ましい実施形態の化合物と共薬剤(co−agent)が両方とも、単一存在物または投与量の形態で、同時に患者に投与されることを意味する。用語「不定の組合せ」とは、活性成分、例えば、好ましい実施形態の化合物と共薬剤が、別個の存在物として、同時、並行、または特定の介在時間制限なしに順次のいずれかで患者に投与され、このような投与によって、患者の身体において2種の化合物の有効なレベルが実現されることを意味する。後者は、カクテル療法、例えば、3種またはそれより多くの活性成分の投与にも当てはまる。
本明細書で使用される場合、いずれかの「R」基(複数可)、例えば、限定はせずに、R、R、R、R、R、R、およびR10は、示された原子に結合し得る置換基を表す。R基は、置換されていても非置換であってもよい。2つの「R」基について、「一緒になって」と記載されている場合、2つのR基およびこれらが結合している原子は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロ環を形成し得る。例えば、限定はせずに、RおよびR、またはR、R、もしくはRと、それが結合している原子について、「一緒になって(taken together)」または「つながり合って(joined together)」と示される場合、これらが互いに共有結合して、環を形成している
Figure 2021519786
という意味になる。
基について「必要に応じて置換」されていると記載されるときは常に、その基は、置換されていなくてもよいし、または示される置換基のうちの1つもしくは複数で置換されていてもよい。同様に、基について「非置換または置換」であると記載されるとき、置換されているなら、置換基は、示される置換基のうちの1つまたは複数から選択されるものでよい。置換基が示されていない場合、示された「必要に応じて置換」または「置換」されている基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル(アルキル)、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロゲン、チオカルボニル、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、C−アミド、N−アミド、S−スルホンアミド、N−スルホンアミド、C−カルボキシ、保護されたC−カルボキシ、O−カルボキシ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、シリル、スルフェニル、スルフィニル、スルホニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、トリハロメタンスルホニル、トリハロメタンスルホンアミド、アミノ、一置換アミノ基および二置換アミノ基ならびにこれらの保護された誘導体から、個々に、かつ独立に選択される1つまたは複数の基で、個々に、かつ独立に置換されている場合があるという意味になる。
本明細書で使用される場合、「C〜C」(「a」および「b」は整数である)は、アルキル、アルケニル、もしくはアルキニル基中の炭素原子の数、またはシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリル基の環中の炭素原子の数を指す。すなわち、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルの環、シクロアルケニルの環、シクロアルキニルの環、アリールの環、ヘテロアリールの環、またはヘテロシクリルの環は、「a」〜「b」個(両端を含める)の炭素原子を含み得る。したがって、例えば、「C〜Cアルキル」基は、1〜4個の炭素を有するすべてのアルキル基、すなわち、CH−、CHCH−、CHCHCH−、(CHCH−、CHCHCHCH−、CHCHCH(CH)−、および(CHC−を指す。アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル基に関して「a」および「b」が指定されていない場合、こうした定義に記載されている最も広い範囲が想定される。
本明細書で使用される場合、「アルキル」とは、(二重または三重結合のない)完全飽和炭化水素基を含む直鎖または分岐炭化水素鎖を指す。アルキル基は、1〜20個の炭素原子を有し得る(「1〜20」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは常に、所与の範囲における各整数を指し、例えば「1〜20個の炭素原子」は、アルキル基が、20個まで、および20個の炭素原子を含めて、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などからなり得ることを意味するが、本定義によって、数値範囲の指定されていない用語「アルキル」の出現もカバーされる)。アルキル基は、1〜10個の炭素原子を有する中間の大きさのアルキルであり得る。アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルでもあり得る。化合物のアルキル基は、「C〜Cアルキル」または同様の呼称として指定される場合がある。単に例として、「C〜Cアルキル」は、アルキル鎖中に1個〜4個の炭素原子が存在すること、すなわち、アルキル鎖が、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから選択されることを示す。典型的なアルキル基には、決して限定はしないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル(直鎖または分岐)、およびヘキシル(直鎖または分岐)が含まれる。アルキル基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される用語「アルケニル」とは、限定はしないが、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなどを始めとする、炭素二重結合(複数可)を含んだ2個〜20個の炭素原子の直鎖または分岐鎖一価ラジカルを指す。アルケニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
本明細書で使用される用語「アルキニル」とは、限定はしないが、1−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニルなどを始めとする、炭素三重結合(複数可)を含んだ2個〜20個の炭素原子の直鎖または分岐鎖一価ラジカルを指す。アルキニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」とは、(二重または三重結合のない)完全飽和の単環式または多環式炭化水素環系を指す。2つまたはそれより多くの環から構成されるとき、これらの環は、縮合、架橋、またはスピロ方式でつながり合っていてよい。本明細書で使用される場合、用語「縮合」したとは、2個の原子および1つの結合を共同で有する2つの環を指す。本明細書で使用される場合、用語「架橋シクロアルキル」とは、シクロアルキルが、隣接していない原子をつなぐ、1個または複数の原子からなる連結部を含んでいる化合物を指す。本明細書で使用される場合、用語「スピロ」とは、1個の原子を共同で有し、架橋によって連結されていない、2つの環を指す。シクロアルキル基は、環(複数可)中に3〜30個の原子、環(複数可)中に3〜20個の原子、環(複数可)中に3〜10個の原子、環(複数可)中に3〜8個の原子、または環(複数可)中に3〜6個の原子を含み得る。シクロアルキル基は、非置換であっても置換されていてもよい。モノシクロアルキル基の例としては、決して限定はしないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。縮合シクロアルキル基の例は、デカヒドロナフタレニル、ドデカヒドロ−1H−フェナレニル、およびテトラデカヒドロアントラセニルであり、架橋シクロアルキル基の例は、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、アダマンタニル、およびノルボルナニルであり、スピロシクロアルキル基の例としては、スピロ[3.3]ヘプタンおよびスピロ[4.5]デカンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「カルボシクリル」とは、単環式または多環式の炭化水素環系を指す。2つまたはそれより多くの環から構成されるとき、これらの環は、本明細書に記載する通りの、縮合、架橋、またはスピロ方式でつながり合っていてよい。カルボシクリル基は、環(複数可)中に3〜30個の原子、環(複数可)中に3〜20個の原子、環(複数可)中に3〜10個の原子、環(複数可)中に3〜8個の原子、または環(複数可)中に3〜6個の原子を含み得る。カルボシクリル基は、非置換であっても置換されていてもよい。多環式カルボシクリル基には、例えば、芳香族炭化水素環に縮合した非芳香族炭化水素環が含まれ得る。カルボシクリル基の例としては、決して限定はしないが、本明細書で定義する通りのシクロアルキル基およびシクロアルケニル基、ならびに1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン、および6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アリール」とは、すべての環にくまなく、完全に非局在化したパイ電子系を有する、炭素環式(全部炭素)の単環式または多環式芳香族環系(2つの炭素環式環が化学結合を共有する縮合環系を含める)を指す。アリール基中の炭素原子の数は、様々となり得る。例えば、アリール基は、C〜C14アリール基、C〜C10アリール基、またはCアリール基であり得る。アリール基の例としては、限定はしないが、ベンゼン、ナフタレン、およびアズレンが挙げられる。アリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」とは、1個または複数のヘテロ原子(例えば、1、2、または3個のヘテロ原子)、すなわち、限定はしないが、窒素、酸素、および硫黄を始めとする、炭素以外の元素を含んでいる、単環式または多環式の芳香族環系(完全に非局在化したパイ電子系を有する環系)を指す。ヘテロアリール基の環中の原子の数は、様々となり得る。例えば、ヘテロアリール基は、環(複数可)中に4〜14個の原子、環(複数可)中に5〜10個の原子、または環(複数可)中に5〜6個の原子、例えば、9個の炭素原子と1個のヘテロ原子、8個の炭素原子と2個のヘテロ原子、7個の炭素原子と3個のヘテロ原子、8個の炭素原子と1個のヘテロ原子、7個の炭素原子と2個のヘテロ原子、6個の炭素原子と3個のヘテロ原子、5個の炭素原子と4個のヘテロ原子、5個の炭素原子と1個のヘテロ原子、4個の炭素原子と2個のヘテロ原子、3個の炭素原子と3個のヘテロ原子、4個の炭素原子と1個のヘテロ原子、3個の炭素原子と2個のヘテロ原子、または2個の炭素原子と3個のヘテロ原子を含み得る。さらに、用語「ヘテロアリール」は、2つの環、例えば、少なくとも1つのアリール環と少なくとも1つのヘテロアリール環、または少なくとも2つのヘテロアリール環が、少なくとも1つの化学結合を共有する、縮合環系を包含する。ヘテロアリール環の例としては、限定はしないが、フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、フタラジン、ピロール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン、プテリジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、およびトリアジンが挙げられる。ヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリル」とは、炭素原子が1〜5個のヘテロ原子と一緒になって環系を構成している、3、4、5、6、7、8、9、10、18員までの単環式、二環式、および三環式環系を指す。しかし、ヘテロ環は、完全に非局在化したパイ電子系がすべての環にくまなく存在してはいない形で位置している(すなわち、環系は、芳香族でない)、1つまたは複数の不飽和結合を必要に応じて含んでいてもよい。ヘテロ原子(複数可)は、限定はしないが、酸素、硫黄、および窒素を始めとする、炭素以外の元素である。ヘテロ環は、1つまたは複数のカルボニルまたはチオカルボニル官能基をさらに含んでいる場合があるため、ラクタム、ラクトン、環状イミド、環状チオイミド、環状カルバメートなどのオキソ系およびチオ系がこの定義に含まれるようになる。2つまたはそれより多くの環から構成されるとき、これらの環は、縮合、架橋、またはスピロ方式でつながり合っていてよい。本明細書で使用される場合、用語「縮合」したとは、2個の原子および1つの結合を共同で有する2つの環を指す。本明細書で使用される場合、用語「架橋ヘテロシクリル」とは、ヘテロシクリルが、近接していない原子をつなぐ、1個または複数の原子からなる連結部を含んでいる化合物を指す。本明細書で使用される場合、用語「スピロ」とは、1個の原子を共同で有し、架橋によって連結されていない、2つの環を指す。ヘテロシクリル基は、環(複数可)中に3〜30個の原子、環(複数可)中に3〜20個の原子、環(複数可)中に3〜10個の原子、環(複数可)中に3〜8個の原子、または環(複数可)中に3〜6個の原子を含み得る。例えば、5個の炭素原子と1個のヘテロ原子、4個の炭素原子と2個のヘテロ原子、3個の炭素原子と3個のヘテロ原子、4個の炭素原子と1個のヘテロ原子、3個の炭素原子と2個のヘテロ原子、2個の炭素原子と3個のヘテロ原子、1個の炭素原子と4個のヘテロ原子、3個の炭素原子と1個のヘテロ原子、または2個の炭素原子と1個のヘテロ原子。加えて、ヘテロシクリル基中のいずれかの窒素が四級化されている場合もある。ヘテロシクリル基は、分子の残部に、ヘテロシクリル基中の炭素原子を介して(C−結合型)、またはヘテロシクリル基中のヘテロ原子、例えば、窒素原子(N−結合型)によって、連結され得る。ヘテロシクリル基は、非置換であっても置換されていてもよい。このような「ヘテロシクリル」基の例としては、限定はしないが、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、1,3−ジオキシン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジオキソラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキソラン、1,3−オキサチアン、1,4−オキサチイン、1,3−オキサチオラン、1,3−ジチオール、1,3−ジチオラン、1,4−オキサチアン、テトラヒドロ−1,4−チアジン、2H−1,2−オキサジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツール酸、チオバルビツル酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、トリオキサン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、モルホリン、オキシラン、ピペリジンN−オキシド、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、アゼパン、ピロリドン、ピロリジオン(pyrrolidione)、4−ピペリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、2−オキソピロリジン、テトラヒドロピラン、4H−ピラン、テトラヒドロチオピラン、チアモルホリン、チアモルホリンスルホキシド、チアモルホリンスルホン、およびこれらのベンゾ縮合アナログ(例えば、ベンゾイミダゾリジノン、テトラヒドロキノリン、および/または3,4−メチレンジオキシフェニル)が挙げられる。スピロヘテロシクリル基の例としては、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサスピロ[3.4]オクタン、および2−アザスピロ[3.4]オクタンが挙げられる。
「低級アルキレン基」は、その末端炭素原子を介して分子断片を接続するための結合を形成する、直鎖状の−CH−連結基である。低級アルキレン基は、1〜6個の炭素原子を含んでいる。例としては、限定はしないが、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)、およびブチレン(−CHCHCHCH−)が挙げられる。低級アルキレン基は、低級アルキレン基の1個または複数の水素が、「置換」されているの定義の下に挙げた置換基で置き換えられることにより置換されている場合がある。
本明細書で使用される場合、「アラルキル」および「アリール(アルキル)」とは、置換基として、上述の通りの低級アルキレン基を介して接続している、上で定義した通りのアリール基を指す。アラルキルの低級アルキレンおよびアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、限定はしないが、ベンジル、2−フェニルアルキル、3−フェニルアルキル、およびナフチルアルキルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアラルキル」および「ヘテロアリール(アルキル)」とは、置換基として、上で定義した通りの低級アルキレン基を介して接続している、上で定義した通りのヘテロアリール基を指す。ヘテロアラルキルの低級アルキレンおよびヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、限定はしないが、2−チエニルアルキル、3−チエニルアルキル、フリルアルキル、チエニルアルキル、ピロリルアルキル、ピリジルアルキル、イソオキサゾリルアルキル、およびイミダゾリルアルキル、ならびにこれらのベンゾ縮合アナログが挙げられる。
「ヘテロシクリル(アルキル)」は、置換基として、上で定義した通りの低級アルキレン基を介して接続している、上で定義した通りのヘテロ環式基またはヘテロシクリル基である。ヘテロシクリル(アルキル)の低級アルキレンおよびヘテロシクリル基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、限定はしないが、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル、(ピペリジン−4−イル)エチル、(ピペリジン−4−イル)プロピル、(テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)メチル、および(1,3−チアジナン−4−イル)メチルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」とは、式−ORにおいて、Rが、上で定義した通りのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはシクロアルキニルであるものを指す。アルコキシの非限定的なリストは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、およびtert−ブトキシである。アルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アシル」とは、置換基として、カルボニル基を介して接続している、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアリールを指す。例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、およびアクリルが挙げられる。アシルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」とは、水素原子のうちの1つまたは複数がヒドロキシ基で置き換えられているアルキル基を指す。典型的なヒドロキシアルキル基には、限定はしないが、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、および2,2−ジヒドロキシエチルが含まれる。ヒドロキシアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」とは、水素原子のうちの1つまたは複数がハロゲンで置き換えられているアルキル基(例えば、モノハロアルキル、ジハロアルキル、およびトリハロアルキル)を指す。このような基には、限定はしないが、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、および1−クロロ−2−フルオロメチル、2−フルオロイソブチルが含まれる。ハロアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルコキシ」とは、水素原子のうちの1つまたは複数がハロゲンで置き換えられているアルコキシ基(例えば、モノハロアルコキシ、ジハロアルコキシ、およびトリハロアルコキシ)を指す。このような基には、限定はしないが、クロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、および1−クロロ−2−フルオロメトキシ、2−フルオロイソブトキシが含まれる。ハロアルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アリールオキシ」および「アリールチオ」とは、RO−およびRS−において、Rが、限定はしないがフェニルなどの、上で定義した通りのアリールであるものを指す。アリールオキシおよびアリールチオはどちらも、置換されていても非置換であってもよい。
「スルフェニル」基とは、「−SR」基において、Rが、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。スルフェニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルフィニル」基とは、「−S(=O)−R」基において、Rが、スルフェニルに関して定義したのと同じものになり得るものを指す。スルフィニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルホニル」基とは、「SOR」基において、Rが、スルフェニルに関して定義したのと同じものになり得るものを指す。スルホニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O−カルボキシ」基とは、「RC(=O)O−」基において、Rが、本明細書で定義する通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。O−カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
用語「エステル」および「C−カルボキシ」とは、「−C(=O)OR」基において、Rが、O−カルボキシに関して定義したのと同じものになり得るものを指す。エステルおよびC−カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「チオカルボニル」基とは、「−C(=S)R」基において、Rが、O−カルボキシに関して定義したのと同じものになり得るものを指す。チオカルボニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「トリハロメタンスルホニル」基とは、「XCSO−」基において、Xがハロゲンであるものを指す。
「トリハロメタンスルホンアミド」基とは、「XCS(O)N(R)−」基において、Xがハロゲンであり、Rが、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であるものを指す。
本明細書で使用される用語「アミノ」および「非置換アミノ」とは、−NH基を指す。本明細書で使用される用語「一置換アミノ基」とは、水素原子の一方が置換基で置き換えられているアミノ(−NH)基を指す。本明細書で使用される用語「二置換アミノ基」とは、2つの水素原子のそれぞれが置換基で置き換えられているアミノ(−NH)基を指す。一部の実施形態では、置換基は、独立に、本明細書で定義する通りのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であり得る。
「(アルキル)アミンは、−NR基に接続している、本明細書で定義する通りのアルキル基であり、Rは、本明細書で定義する通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であり得、Rは、本明細書で定義する通りの、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)であり得る。(アルキル)アミンのアルキル部分には、例えば、C〜Cアルキル基が含まれる。(アルキル)アミン基の例としては、限定はしないが、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、
Figure 2021519786
が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「ヒドロキシ」とは、−OH基を指す。
「シアノ」基とは、「−CN」基を指す。
本明細書で使用される用語「アジド」とは、−N基を指す。
「イソシアナト」基とは、「−NCO」基を指す。
「チオシアナト」基とは、「−CNS」基を指す。
「イソチオシアナト」基とは、「−NCS」基を指す。
「メルカプト」基とは、「−SH」基を指す。
「カルボニル」基とは、C=O基を指す。
「S−スルホンアミド」基とは、「−SON(R)」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。S−スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N−スルホンアミド」基とは、「RSON(R)−」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。N−スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「O−カルバミル」基とは、「−OC(=O)N(R)」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。O−カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N−カルバミル」基とは、「ROC(=O)N(R)−」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。N−カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O−チオカルバミル」基とは、「−OC(=S)−N(R)」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。O−チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N−チオカルバミル」基とは、「ROC(=S)N(R)−」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。N−チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「C−アミド」基とは、「−C(=O)N(R)」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。C−アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N−アミド」基とは、「RC(=O)N(R)−」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。N−アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「尿素」基とは、「−N(R)−C(=O)−N(R)−」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。尿素基は、置換されていても非置換であってもよい。
「チオ尿素」基とは、「−N(R)−C(=S)−N(R)−」基において、RおよびRが、独立に、上で定義した通りの、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、またはヘテロシクリル(アルキル)になり得るものを指す。チオ尿素基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される用語「ハロゲン原子」または「ハロゲン」とは、元素の周期表の7列の放射安定性原子、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれか1つを意味する。
置換基の数が指定されていない場合(例えば、ハロアルキル)では、1つまたは複数の置換基が存在し得る。例えば、「ハロアルキル」は、同じまたは異なるハロゲンを1つまたは複数含み得る。別の例として、「C〜Cアルコキシフェニル」は、1個、2個、または3個の原子を含んでいる同じまたは異なるアルコキシ基を1つまたは複数含み得る。
本明細書で使用される場合、いずれかの保護基、アミノ酸、および他の化合物の略語は、別段示さない限り、その一般的な用法、公認の略語、またはIUPAC−IUB生化学命名法委員会(Commission on Biochemical Nomenclature)(Biochem. 11:942-944 (1972)を参照されたい)に従っている。
本明細書で使用される用語「保護基」(複数可)とは、分子中の既存の基が望ましくない化学反応を受けないようにするために分子に付加されるいずれかの原子または原子団を指す。保護基部分の例は、T. W. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3. Ed. John Wiley & Sons, 1999およびJ.F.W. McOmie, Protective Groups in Organic Chemistry Plenum Press, 1973に記載されており、これらは両方とも、適切な保護基を開示する限られた目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。保護基部分は、ある特定の反応条件に対して安定であり、都合のよい段階で、当業界で公知の方法を使用して容易に除去されるようにして選択することができる。保護基の非限定的なリストには、ベンジル、置換ベンジル、アルキルカルボニル(例えば、t−ブトキシカルボニル(BOC)、アセチル、またはイソブチリル)、アリールアルキルカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルまたはベンゾイル)、置換メチルエーテル(例えば、メトキシメチルエーテル)、置換エチルエーテル、置換ベンジルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、シリルエーテル(例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、またはt−ブチルジフェニルシリル)、エステル(例えば、安息香酸エステル)、カーボネート(例えば、メトキシメチルカーボネート)、スルホネート(例えば、トシレートまたはメシレート)、非環状ケタール(例えば、ジメチルアセタール)、環状ケタール(例えば、1,3−ジオキサンまたは1,3−ジオキソラン)、非環状アセタール、環状アセタール、非環状ヘミアセタール、環状ヘミアセタール、環状ジチオケタール(例えば、1,3−ジチアンまたは1,3−ジチオラン)、およびトリアリールメチル基(例えば、トリチル、モノメトキシトリチル(MMTr)、4,4’−ジメトキシトリチル(DMTr)、または4,4’,4”−トリメトキシトリチル(TMTr))が含まれる。
本明細書で使用される「脱離基」とは、化学反応の中で別の原子または部分に取って代わられ得るいずれかの原子または部分を指す。より詳細には、一部の実施形態では、「脱離基」は、求核置換反応において取って代わられる原子または部分を指す。一部の実施形態では、「脱離基」は、強酸の共役塩基であるいずれかの原子または部分である。適切な脱離基の例としては、限定はしないが、トシレートおよびハロゲンが挙げられる。脱離基の非限定的な特徴および例は、例えば、Organic Chemistry, 2d ed., Francis Carey (1992), pages 328-331、Introduction to Organic Chemistry, 2d ed., Andrew Streitwieser and Clayton Heathcock (1981), pages 169-171、およびOrganic Chemistry, 5th ed., John McMurry (2000), pages 398 and 408において見ることができ、これらはすべて、脱離基の特徴および例を開示する限られた目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される用語「薬学的に許容される塩」は、意味が広い用語であり、当業者にとって通常かつ慣用的なその意味を与えられるべき(特別なまたは特化された意味に限定されるべきではない)ものであり、限定はせずに、その投与がなされる生物に対して著しい刺激を引き起こさず、化合物の生物活性および特性を無効にしない、化合物の塩を指す。一部の実施形態では、塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的な塩は、化合物を、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸または臭化水素酸)、硫酸、硝酸、およびリン酸などの無機酸と反応させることにより得ることができる。薬学的な塩は、化合物を、脂肪族または芳香族カルボン酸またはスルホン酸などの有機酸、例えば、ギ酸、酢酸(AcOH)、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコ酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、およびナフタレンスルホン酸と反応させることにより得ることもできる。薬学的な塩は、化合物を、塩基と反応させて、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えば、リチウム、ナトリウム、もしくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム、マグネシウム、もしくはアルミニウム塩、有機塩基、例えば、ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、(C〜Cアルキル)アミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミンの塩、およびアミノ酸、例えば、アルギニンおよびリシンとの塩、または無機塩基、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムの塩などを生成することにより得ることもできる。
本明細書で使用される用語「溶媒和物」は、意味が広い用語であり、当業者にとって通常かつ慣用的なその意味を与えられるべき(特別なまたは特化された意味に限定されるべきではない)ものであり、限定はせずに、溶媒が、限定はしないが0.5:1、1:1、または2:1を始めとする再現可能なモル比で、化合物と錯形成していることを意味する。したがって、用語「薬学的に許容される溶媒和物」とは、溶媒が、その投与がなされる生物に対して著しい刺激を引き起こさず、化合物の生物活性および特性を無効にしないものである溶媒和物を指す。
1つまたは複数のキラル中心を有する本明細書に記載のいずれかの化合物において、絶対立体化学がはっきりと示されていない場合、各中心は、独立に、R−立体配置もしくはS−立体配置またはその混合の配置になり得ると理解される。したがって、本明細書で提供する化合物は、鏡像異性体に関して純粋、鏡像異性体富化されている、または立体異性体混合物である場合があり、すべてのジアステレオ異性体および鏡像異性体型を包含する。加えて、EまたはZとして規定することのできる幾何異性体を生じさせる1つまたは複数の二重結合を有する、本明細書に記載のいずれかの化合物において、各二重結合は、独立に、EもしくはZまたはその混合物であり得ると理解される。所望であれば、立体選択的な合成および/またはキラルクロマトグラフィーカラムによる立体異性体の分離などの方法によって、立体異性体が得られる。
同様に、記載するいずれかの化合物において、すべての互変異性体型が含まれることも企図されると理解される。
置換基がジラジカル(すなわち、分子の残部に対して2つの結合点を有する)として示される場合は常に、この置換基は、別段示さない限り、いずれの方向性をもった立体配置で結合していてもよいと理解される。したがって、例えば、−AE−または
Figure 2021519786
と示される置換基は、Aが分子の最も左側の結合点で結合するように配向されている置換基、およびAが分子の最も右側の結合点で結合している場合を包含する。
本明細書で開示する化合物が、満たされていない原子価を有する場合では、原子価は、水素および/またはジュウテリウムで満たされていると理解される。
本明細書に記載の化合物は、同位体によって、または、限定はしないが、発色団もしくは蛍光性部分の使用、生物発光標識、または化学発光標識を始めとする別の手段によって、標識することができると理解される。ジュウテリウムなどの同位体での置換は、代謝安定性がより高いために生じるある特定の治療上の利点、例えば、in vivo半減期の延長や投与必要量の削減をもたらし得る。化合物構造の中に表されるような各化学元素は、前記元素のいずれかの同位体を含み得る。例えば、化合物構造において、水素原子が化合物中に存在することが明確に開示されているか、またはそうであると理解され得る。水素原子が存在し得るいずれかの化合物位置において、水素原子は、限定はしないが、水素−1(プロチウム)、水素−2(ジュウテリウム)、および水素−3(トリチウム)を含めた、水素のいずれの同位体になる場合もある。したがって、本明細書における化合物への言及は、文脈から明らかにそうでないと規定されない限り、考えられるすべての同位体型を包含する。
本明細書に記載の方法および製剤は、好ましい実施形態の化合物の結晶質形態、非晶相、および/または薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、および配座異性体、ならびに同じタイプの活性を有するそうした化合物の代謝産物および活性代謝産物の使用を含むと理解される。配座異性体は、配座に関する異性体である構造である。配座異性は、構造式は同じであるが、回転する結合を取り巻く原子の配座が異なっている分子(配座異性体)という現象である。特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒と溶媒和した形で存在する。他の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、溶媒和していない形で存在する。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量の溶媒を含有し、結晶する過程の間に、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒を用いて形成され得る。溶媒が水であるときには水和物が形成され、または溶媒がアルコールであるときにはアルコール和物(alcoholate)が形成される。加えて、本明細書で提供する化合物は、溶媒和した形だけでなく、溶媒和していない形で存在する場合もある。一般に、本明細書で提供する化合物および方法の目的では、溶媒和形態は、溶媒和していない形態と同等であるとみなされる。好ましい実施形態の化合物が提供される際にとり得る他の形態には、非晶質形態、微粉砕形態、およびナノ粒子状形態が含まれる。
同様に、好ましい実施形態の化合物などの、本明細書に記載の化合物は、本明細書に記載する形態(例えば、薬学的に許容される塩、結晶質形態、非晶質形態、溶媒和形態、鏡像異性体型、互変異性体型など)のいずれである化合物も包含すると理解される。
式(I)の化合物
一部の実施形態は、本明細書に記載する通りの式(I):
Figure 2021519786
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
一部の実施形態では、R、R、およびRはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ、もしくはヨードなど)、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ(メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ(直鎖もしくは分岐)、およびヘキソキシ(直鎖もしくは分岐)など)、置換もしくは非置換C〜Cアルキル(メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル(直鎖もしくは分岐)、およびヘキシル(直鎖もしくは分岐)など)、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル(1−プロペン、2−プロペン、もしくは2−ブテンなど)、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル(エチニルもしくはプロパルギルなど)、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル(−CHF、−CHF、−CF、−CHCF、−CClH、−CClH、および−CClなど)、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルなど)、置換もしくは非置換C〜C10アリール(フェニルおよびナフチルなど)、置換もしくは非置換3〜10員ヘテロシクリル(アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、アゼパン、ピロリドン、ピロリジオン、4−ピペリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、テトラヒドロピラン、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサスピロ[3.4]オクタン、および2−アザスピロ[3.4]オクタンなど)、または置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリール(フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピロール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、およびキノキサリンなど)である。一部の実施形態では、R、R、およびRの少なくとも1つは、水素でない。
一部の実施形態では、R、R、および/またはRが、1個または複数の窒素原子を含んでいる置換4〜6員ヘテロシクリルであるとき、少なくとも1個の窒素原子が、水素または置換もしくは非置換C〜Cアルキルで置換されている場合があり、例えば、置換4〜6員ヘテロシクリルは、
Figure 2021519786
であり得る。R、R、および/またはRが置換C〜Cシクロアルキルであるとき、C〜Cシクロアルキルが、C〜Cハロアルキルで置換されている場合があり、例えば、置換C〜Cシクロアルキルは、
Figure 2021519786
であり得る。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ia):
Figure 2021519786
、式(Ib)
Figure 2021519786
、もしくは式(Ic)
Figure 2021519786
、またはこれらの薬学的に許容される塩によって表される場合もある。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ia):
Figure 2021519786
の化合物またはその薬学的に許容される塩である。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ib):
Figure 2021519786
の化合物またはその薬学的に許容される塩である。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ic):
Figure 2021519786
の化合物またはその薬学的に許容される塩である。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物の一部の実施形態では、nは1である。一部の他の実施形態では、nは2である。一部の他の実施形態では、nは3である。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素である。一部の実施形態では、Rは、ジュウテリウムである。一部の実施形態では、Rは、ハロゲンである。一部の実施形態では、Rは、フルオロである。一部の実施形態では、Rは、置換または非置換C〜Cアルキルである。一部の実施形態では、Rは、非置換C〜Cアルキルである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素である。一部の実施形態では、Rは、ジュウテリウムである。一部の実施形態では、Rは、ハロゲンである。一部の実施形態では、Rは、フルオロである。一部の実施形態では、Rは、置換または非置換C〜Cアルキルである。一部の実施形態では、Rは、非置換C〜Cアルキルである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素である。一部の実施形態では、Rは、ジュウテリウムである。一部の実施形態では、Rは、置換または非置換C〜Cアルキルである。一部の実施形態では、Rは、非置換C〜Cアルキルである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物の一部の実施形態では、Xは、Oである。一部の他の実施形態では、Xは、NHまたはSである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物の一部の実施形態では、R、R、およびRは、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換ナフチル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル(オキセタン、アゼチジン、テトラヒドロフラン、2−オキソピペリジン、イソオキサゾール、ピペラジン、テトラヒドロピラン、ピペリジン、モルホリンなど)、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリール(イミダゾール、フラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジンなど)である。一部のこのような実施形態では、R、R、およびRのうちの1つは、水素である。一部の実施形態では、R、R、およびRの2つが水素である。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物の一部のさらなる実施形態では、R、R、およびRは、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アミノ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル、(C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、もしくは−NH(C〜Cアルキル)で置換されている)置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cハロアルキル(−CFなど)、非置換C〜Cシクロアルキル、または非置換4〜6員ヘテロシクリルである。一部のこのような実施形態では、R、R、およびRはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−NH、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル、−CF、シクロプロピル、非置換もしくは置換ピペリジニル、または非置換もしくは置換モルホリニルである。一部の実施形態では、RとR、またはRとR、またはRとRが、両方とも水素である。一部の実施形態では、RとRの一方、またはRとRの一方、またはRとRの一方が水素である。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ia)によって表される。一部のこのような実施形態では、RおよびRはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル、(C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、もしくは−NH(C〜Cアルキル)で置換されている)置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cハロアルキル(−CFなど)、非置換もしくは置換C〜Cシクロアルキル(C〜Cハロアルキル、例えば−CFで、必要に応じて置換されているシクロプロピルなど)、または非置換もしくは置換4〜6員ヘテロシクリル(C〜Cアルキル、例えばメチルで、それぞれ必要に応じて置換されている、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、モルホリニルなど)である。一部の実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも一方または両方が水素である。一部の他の実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも一方は水素でない。例えば、RとRの一方は、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル、アミノ置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cハロアルキル、ハロゲン、−NH、および−NH(C〜Cアルキル)からなる群から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ib)によって表される。一部のこのような実施形態では、RおよびRはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル、(C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、もしくは−NH(C〜Cアルキル)で置換されている)置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cハロアルキル(−CFなど)、非置換もしくは置換C〜Cシクロアルキル(C〜Cハロアルキル、例えば−CFで、必要に応じて置換されているシクロプロピルなど)、または非置換もしくは置換4〜6員ヘテロシクリル(C〜Cアルキル、例えばメチルで、それぞれ必要に応じて置換されている、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、またはモルホリニルなど)である。一部の実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも一方または両方が水素である。一部の他の実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも一方は水素でない。例えば、RとRの一方は、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル、アミノ置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cハロアルキル、ハロゲン、−NH、および−NH(C〜Cアルキル)からなる群から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ic)によって表される。一部のこのような実施形態では、RおよびRはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル、(C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、もしくは−NH(C〜Cアルキル)で置換されている)置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cハロアルキル(−CFなど)、非置換もしくは置換C〜Cシクロアルキル(C〜Cハロアルキル、例えば−CFで、必要に応じて置換されているシクロプロピルなど)、または非置換もしくは置換4〜6員ヘテロシクリル(C〜Cアルキル、例えばメチルで、それぞれ必要に応じて置換されている、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、またはモルホリニルなど)である。一部の実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも一方または両方が水素である。一部の他の実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも一方は水素でない。例えば、RとRの一方は、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル、アミノ置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cハロアルキル、ハロゲン、−NH、および−NH(C〜Cアルキル)からなる群から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2021519786
、ならびにこれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2021519786
Figure 2021519786
、ならびにこれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、薬学的に許容される塩、例えば、トリフルオロ酢酸塩の形である。一実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2021519786
である。
式(II)の化合物
一部の実施形態は、本明細書に記載する通りの式(II):
Figure 2021519786
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
式(II)の化合物の一部の実施形態では、R1A、R2A、およびR3Aは、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ、もしくはヨードなど)、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ(メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ(直鎖もしくは分岐)、およびヘキソキシ(直鎖もしくは分岐)など)、置換もしくは非置換C〜Cアルキル(メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル(直鎖もしくは分岐)、およびヘキシル(直鎖もしくは分岐)など)、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル(1−プロペン、2−プロペン、もしくは2−ブテンなど)、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル(エチニルもしくはプロパルギルなど)、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル(−CHF、−CHF、−CF、−CHCF、および−CClなど)、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルなど)、置換もしくは非置換C〜C10アリール(フェニルおよびナフチルなど)、置換もしくは非置換3〜10員ヘテロシクリル(アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、アゼパン、ピロリドン、ピロリジオン、4−ピペリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、テトラヒドロピラン、2−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサスピロ[3.4]オクタン、および2−アザスピロ[3.4]オクタンなど)、置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリール(フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピロール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、およびキノキサリンなど)、
Figure 2021519786
である。
一部の実施形態では、R1A、R2A、および/またはR3Aが、1個または複数の窒素原子を含んでいる置換4〜6員ヘテロシクリルであるとき、少なくとも1個の窒素原子が、水素または置換もしくは非置換C〜Cアルキルで置換されている場合があり、例えば、置換4〜6員ヘテロシクリルは、
Figure 2021519786
であり得る。R1A、R2A、および/またはR3Aが置換C〜Cシクロアルキルであるとき、C〜Cシクロアルキルが、C〜Cハロアルキルで置換されている場合があり、例えば、置換C〜Cシクロアルキルは、
Figure 2021519786
であり得る。
一部の実施形態では、R1A、R2A、およびR3Aの少なくとも1つは、
Figure 2021519786
である。一部のさらなる実施形態では、R1A、R2A、およびR3Aのうちの1つは、
Figure 2021519786
である。一部の他の実施形態では、R1A、R2A、およびR3Aのうちの1つは、
Figure 2021519786
である。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、さらに、式(IIa):
Figure 2021519786
、もしくは式(IIb):
Figure 2021519786
、もしくは式(IIc):
Figure 2021519786
、またはこれらの薬学的に許容される塩によって表される場合もある。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、式(IIa):
Figure 2021519786
またはその薬学的に許容される塩によって表される場合もある。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、式(IIb):
Figure 2021519786
またはその薬学的に許容される塩によって表される場合もある。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、式(IIc):
Figure 2021519786
またはその薬学的に許容される塩によって表される場合もある。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、sは1である。一部の実施形態では、sは2である。一部の実施形態では、sは3である。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、R4Aは、水素である。一部の実施形態では、R4Aは、ジュウテリウムである。一部の実施形態では、R4Aは、ハロゲンである。一部の実施形態では、R4Aは、フルオロである。一部の実施形態では、R4Aは、置換または非置換C〜Cアルキルである。一部の実施形態では、R4Aは、非置換C〜Cアルキルである。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、R5Aは、水素である。一部の実施形態では、R5Aは、ジュウテリウムである。一部の実施形態では、R5Aは、ハロゲンである。一部の実施形態では、R5Aは、フルオロである。一部の実施形態では、R5Aは、置換または非置換C〜Cアルキルである。一部の実施形態では、R5Aは、非置換C〜Cアルキルである。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、R6Aは、水素である。一部の実施形態では、R6Aは、ジュウテリウムである。一部の実施形態では、R6Aは、置換または非置換C〜Cアルキルである。一部の実施形態では、R6Aは、非置換C〜Cアルキルである。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、XはOである。一部の実施形態では、XはNHである。一部の実施形態では、XはSである。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、R1A、R2A、およびR3Aのうちの1つは、
Figure 2021519786
であり、R1A、R2A、およびR3Aの他のものは、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル(C〜Cハロアルキル、例えば−CFで、必要に応じて置換されているシクロプロピルなど)、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換ナフチル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル(C〜Cアルキル、例えばメチルで、それぞれ必要に応じて置換されている、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、またはモルホリニルなど)、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリールである。一部のさらなる実施形態では、R1A、R2A、およびR3Aの他のものは、独立に、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、または非置換C〜Cアルキルである。式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部のさらなる実施形態では、R1A、R2A、およびR3Aのうちの1つは、
Figure 2021519786
であり、R1A、R2A、およびR3Aの他のものは、独立に、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、−NH、非置換C〜Cハロアルキル、または非置換C〜Cアルキルである。
一部のさらなる実施形態では、R1A、R2A、およびR3Aのうちの1つは、
Figure 2021519786
であり、R1A、R2A、およびR3Aの他のものは、水素である。一部の実施形態では、R1Aは、
Figure 2021519786
である。一部の実施形態では、R2Aは、
Figure 2021519786
である。一部の実施形態では、R3Aは、
Figure 2021519786
である。一部のこのような実施形態では、各X1Aは、独立に、OまたはNHである。一部のこのような実施形態では、各X2Aは、独立に、−NR9A−、−(CH−(NR9A)−(CH−、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−、−(CH1〜5−、−(CF1〜5−、−(CD1〜5−、−O−、または−S−である。一部のさらなる実施形態では、X2Aは、−NR9A−である。一部のさらなる実施形態では、X2Aは、−(CH1〜5−である。一部の他の実施形態では、X2Aは、−C(=O)−である。一部のこのような実施形態では、各X3Aは、独立に、−(CH−(NR9A)−(CH−、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−、または−(CH1〜5−である。一部のこのような実施形態では、各mは、独立に、0、1、2、または3である。一実施形態では、mは0である。別の実施形態では、mは1である。別の実施形態では、mは2である。一部のこのような実施形態では、各h、i、およびjは、独立に、0、1、2、または3である。一部のこのような実施形態では、各tは、独立に、1、2、または3である。一部のさらなる実施形態では、mは1であり、X1AはOであり、X2Aは、−C(=O)−である。一部のさらなる実施形態では、mは1であり、X1AはOであり、X2Aは、−NR9A−である。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、式(IIa)によって表され、R1AおよびR2Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R1AおよびR2Aの他方は、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル(C〜Cハロアルキル、例えば−CFで、必要に応じて置換されているシクロプロピルなど)、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル(C〜Cアルキル、例えばメチルで、それぞれ必要に応じて置換されている、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、またはモルホリニルなど)、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、R1AおよびR2Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R1AおよびR2Aの他方は、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、または置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリルである。一部のさらなる実施形態では、R1AおよびR2Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R1AおよびR2Aの他方は、水素である。一実施形態では、R1Aは、
Figure 2021519786
であり、R2Aは、水素である。別の実施形態では、R2Aは、
Figure 2021519786
であり、R1Aは、水素である。一部のさらなる実施形態では、mは1であり、X1AはOであり、X2Aは、−C(=O)−である。一部のさらなる実施形態では、mは1であり、X1AはOであり、X2Aは、−NR9A−である。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、式(IIb)によって表され、R1AおよびR3Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R1AおよびR3Aの他方は、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル(C〜Cハロアルキル、例えば−CFで、必要に応じて置換されているシクロプロピルなど)、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル(C〜Cアルキル、例えばメチルで、それぞれ必要に応じて置換されている、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、またはモルホリニルなど)、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、R1AおよびR3Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R1AおよびR3Aの他方は、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、または置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリルである。一部のさらなる実施形態では、R1AおよびR3Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R1AおよびR3Aの他方は、水素である。一実施形態では、R1Aは、
Figure 2021519786
であり、R3Aは、水素である。別の実施形態では、R3Aは、
Figure 2021519786
であり、R1Aは、水素である。一部のさらなる実施形態では、mは1であり、X1AはOであり、X2Aは、−C(=O)−である。一部のさらなる実施形態では、mは1であり、X1AはOであり、X2Aは、−NR9A−である。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、式(IIc)によって表され、R2AおよびR3Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R2AおよびR3Aの他方は、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル(C〜Cハロアルキル、例えば−CFで、必要に応じて置換されているシクロプロピルなど)、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル(C〜Cアルキル、例えばメチルで、それぞれ必要に応じて置換されている、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、またはモルホリニルなど)、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、R1AおよびR2Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R1AおよびR2Aの他方は、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、または置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリルである。一部のさらなる実施形態では、R2AおよびR3Aの一方は、
Figure 2021519786
であり、R2AおよびR3Aの他方は、水素である。一実施形態では、R2Aは、
Figure 2021519786
であり、R3Aは、水素である。別の実施形態では、R3Aは、
Figure 2021519786
であり、R2Aは、水素である。一部のさらなる実施形態では、mは1であり、X1AはOであり、X2Aは、−C(=O)−である。一部のさらなる実施形態では、mは1であり、X1AはOであり、X2Aは、−NR9A−である。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、X2Aは、−C(=O)−である。一部の実施形態では、X2Aは、−O−である。一部の実施形態では、X2Aは、−S−である。一部の実施形態では、X2Aは、−(CH1〜5−である。一部の実施形態では、X2Aは、−(CF1〜5−である。一部の実施形態では、X2Aは、−(CD1〜5−である。一部の実施形態では、X2Aは、−O−または−(CH1〜5−である。一部の実施形態では、X2Aは、−NR9A−である。一部の実施形態では、X2Aは、−(CH−(NR9A)−(CH−である。一部の実施形態では、X2Aは、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−である。一部の実施形態では、X2Aは、−(CH−(NR9A)−(CH−または−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−である。一部の実施形態では、hおよびiはそれぞれ、独立に、0、1、2、または3である。一部の実施形態では、hおよびiはそれぞれ、独立に、0、1、2、または3である。一部の実施形態では、hは0である。一部の実施形態では、hは1である。一部の実施形態では、hは2である。一部の実施形態では、hは3である。一部の実施形態では、iは0である。一部の実施形態では、iは1である。一部の実施形態では、iは2である。一部の実施形態では、iは3である。一部の実施形態では、hとiは、同じである。一部の実施形態では、hとiは、異なる。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、X3Aは、−(CH1〜5−である。一部の実施形態では、X3Aは、−(CH)−または−(CH−である。一部の実施形態では、X3Aは、−(CH−(NR9A)−(CH−である。一部の他の実施形態では、X3Aは、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−である。一部の実施形態では、tは1である。一部の実施形態では、tは2である。一部の実施形態では、tは3である。一部の実施形態では、jは0である。一部の実施形態では、jは1である。一部の実施形態では、jは2である。一部の実施形態では、jは3である。一部の実施形態では、tとjは、同じである。一部の実施形態では、tとjは、異なる。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物の一部の実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、置換または非置換C〜Cシクロアルキル、置換または非置換フェニル、置換または非置換ナフチル、置換または非置換5または6員ヘテロアリール、置換または非置換3〜7員ヘテロシクリル、および置換または非置換C〜Cアルキルからなる群から独立に選択される。一部の実施形態では、R7Aおよび/またはR8Aが、1個または複数の窒素原子を含んでいる置換5または6員ヘテロシクリルであるとき、少なくとも1個の窒素原子が、水素または置換もしくは非置換C〜Cアルキルで置換されている場合があり、例えば、置換5または6員ヘテロシクリルは、
Figure 2021519786
であり得る。R7Aおよび/またはR8Aが置換C〜Cシクロアルキルであるとき、C〜Cシクロアルキルが、C〜Cハロアルキルで置換されている場合があり、例えば、置換C〜Cシクロアルキルは、
Figure 2021519786
であり得る。R7AおよびR8Aが、独立に、置換C〜Cシクロアルキル、置換フェニル、置換ナフチル、置換5または6員ヘテロアリール、置換3〜7員ヘテロシクリル、および置換C〜Cアルキルであるとき、各基は、ハロゲン、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、非置換C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル(例えば、−CF)、非置換C〜Cアルコキシ;C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、または−NH(C〜Cアルキル)で置換されているC〜Cアルキル;置換または非置換C〜Cシクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル、(非置換C〜Cアルキル)アミン、置換または非置換C〜Cシクロアルキル(非置換C〜Cアルキル)、および置換または非置換ヘテロシクリル(非置換C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換され得る。
一部のさらなる実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換チエニル、置換もしくは非置換ピリジニル、置換もしくは非置換ピリミジニル、置換もしくは非置換ピラジニル、置換もしくは非置換ピリダジニル、置換もしくは非置換ピロリジニル、置換もしくは非置換モルホリノ、置換もしくは非置換ピペリジニル、置換もしくは非置換ピペラジニル、または置換もしくは非置換アゼパニルからなる群から独立に選択される。一部の実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、非置換フェニルである。一部の他の実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、ハロゲン、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、非置換C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル(例えば、−CF)、非置換C〜Cアルコキシ;C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、または−NH(C〜Cアルキル)で置換されているC〜Cアルキル;置換または非置換C〜Cシクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル、(非置換C〜Cアルキル)アミン、置換または非置換C〜Cシクロアルキル(非置換C〜Cアルキル)、および置換または非置換ヘテロシクリル(非置換C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているフェニルである。一部のこのような実施形態では、非置換C〜Cハロアルキルは、例えば、−CHF、−CHF、−CF、−CHCF、−CClH、−CClH、または−CClであり得る。一部のこのような実施形態では、アミノで置換されているC〜Cアルキルは、例えば、−CHNH、−CHCHNH、または
Figure 2021519786
であり得る。一部のこのような実施形態では、−NH(C〜Cアルキル)で置換されているC〜Cアルキルは、例えば、
Figure 2021519786
であり得る。一部のこのような実施形態では、−N(C〜Cアルキル)で置換されているC〜Cアルキルは、例えば、
Figure 2021519786
Figure 2021519786
であり得る。一部のこのような実施形態では、非置換ヘテロシクリル(非置換C〜Cアルキル)は、例えば、
Figure 2021519786
であり得る。
一部のさらなる実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、ハロゲン、非置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cアルコキシ、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、非置換もしくは置換C〜Cシクロアルキル、非置換もしくは置換3〜6員ヘテロシクリル(例えば、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、またはピペラジン)、(非置換C〜Cアルキル)アミン、およびヘテロシクリル(非置換C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているフェニルである。
一部のさらなる実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、ハロゲン、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、非置換−(CH1〜5−N(CH、例えば、−(CH)−N(CH、−(CH−N(CH、または−(CH−N(CHで一置換されているフェニルである。
一部のさらなる実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、ハロゲンおよび非置換C〜Cアルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはt−ブチルなど)で二置換されている、非置換C〜Cアルキルおよび−N(C〜Cアルキル)(例えば、−N(CH)で二置換されている、ハロゲンおよび−N(C〜Cアルキル)(例えば、−N(CH)で二置換されている、または非置換C〜Cアルキルおよび3〜6員ヘテロシクリル基(例えば、窒素原子においてC〜Cアルキルでそれぞれ必要に応じて置換されていてもよい、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、ピペリジン、またはピペラジン)で二置換されている、フェニルである。
一部のさらなる実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、ヘテロシクリル(非置換C〜Cアルキル)で置換されているフェニルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリル(非置換C〜Cアルキル)のヘテロシクリルは、アルキル基がヘテロシクリルの窒素原子において置換されているN−結合型ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、N−結合型ヘテロシクリルは、モルホリノ、ピペリジニル、またはピペラジニルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリル(非置換C〜Cアルキル)の非置換C〜Cアルキルは、メチレン、エチレン、またはn−プロピレンである。
一部のさらなる実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、非置換または置換C〜Cシクロアルキルで置換されているフェニルである。一部のこのような実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルで置換されているフェニルである。一部のさらなる実施形態では、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルは、ハロゲン、非置換C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル(例えば、−CF)、または非置換C〜Cアルコキシなどの1つまたは複数の置換基でさらに必要に応じて置換されている。一実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、
Figure 2021519786
で置換されているフェニルである。
一部の実施形態では、R7AおよびR8Aはそれぞれ、独立に、非置換チエニル、またはハロゲン、非置換C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル(例えば、−CF)、非置換C〜Cアルコキシ、−N(C〜Cアルキル)、および−NH(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つもしくは複数の置換基で置換されているチエニルである。
式(II)、(IIa)、(IIb)、または(IIc)の化合物のいずれかの実施形態では、R9Aは、水素または非置換C〜Cアルキルである。一部の実施形態では、R9Aは、水素である。一部の実施形態では、R9Aは、非置換C〜Cアルキル、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、またはt−ブチルである。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、以下
Figure 2021519786
Figure 2021519786
Figure 2021519786
、ならびにこれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物または式(II)の化合物は、薬学的に許容される塩として形成される。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、ラセミ体である。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、S−立体配置である。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、R−立体配置である。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、1種の鏡像異性体について別の鏡像異性体と比較して富化されており、例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、もしくは99%、または中間のいずれかの値分富化されている。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、1種のジアステレオマーについて別のジアステレオマーと比較して富化されており、例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、もしくは99%、または中間のいずれかの値分富化されている。一部の実施形態では、式(I)の化合物または式(II)の化合物は、薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、式(I)の化合物または式(II)の化合物は、薬学的に許容される溶媒和物である。
一部の実施形態は、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
処置方法
一部の実施形態は、GSPT1と関連する疾患、障害、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。他の実施形態は、GSPT1と関連する疾患、障害、または状態を処置、改善、または予防するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物の使用を提供する。さらに他の実施形態は、GSPT1と関連する疾患、障害、または状態を処置、改善、または予防する医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部のさらなる実施形態では、GSPT1機能不全と関連する疾患、障害、または状態。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、炎症、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、炎症性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病、およびがんからなる群から選択される。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、がんである。一部のさらなる実施形態では、疾患、障害、または状態は、乳がん、肺がん、白血病、リンパ腫、肝細胞癌、胃がん、前立腺がん、およびアストログリオーシス、ならびにこれらの組合せからなる群から選択されるがんである。一部の追加の実施形態では、疾患、障害、または状態は、白血病(急性骨髄性白血病など)、リンパ腫、および肝細胞癌からなる群から選択されるがんである。一部のこのような実施形態では、対象は、野生型GSPT1または異常性GSPT1を有する。一部の他の実施形態では、対象は、GSPT1を過剰発現する。
一部の実施形態は、GSPT1活性を阻害する方法、またはGSPT1の細胞内レベルを低下させる方法であって、細胞を、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と接触させることを含む方法を提供する。他の実施形態は、細胞においてGSPT1活性を阻害するため、またはGSPT1の細胞内レベルを低下させるための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩の使用を提供する。さらに他の実施形態は、細胞においてGSPT1活性を阻害するため、またはGSPT1の細胞内レベルを低下させる医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、細胞は、乳がん細胞、肺がん細胞、白血病細胞、リンパ腫細胞、肝細胞癌細胞、胃がん細胞、または前立腺がん細胞である。一部のさらなる実施形態では、細胞は、白血病細胞、リンパ腫細胞、または肝細胞癌細胞である。一部のこのような実施形態では、細胞は、野生型GSPT1もしくは異常性GSPT1を有するか、またはGSPT1を過剰発現する。
一部の実施形態は、サイトカイン、アイオロス、ホスホジエステラーゼ(PDE)(PDE6など)、イカロス、ヘリオス、およびCK1α、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される1種または複数種のタンパク質と関連する疾患、障害、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、タンパク質は、サイトカインである。一部の実施形態では、サイトカインは、IL−1β、IL−6、TNFα、およびIL−2、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される。一部の実施形態では、サイトカインは、炎症促進性サイトカインである。他の実施形態では、タンパク質は、アイオロス、イカロス、またはヘリオスである。さらに他の実施形態では、タンパク質は、CK1αである。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、炎症、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、炎症性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病、およびがんからなる群から選択される。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、がんである。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、白血病、リンパ腫、および肝細胞癌からなる群から選択されるがんである。
一部の実施形態は、タンパク質活性を(阻害または刺激するなど)モジュレートする方法であって、細胞を、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と接触させることを含み、タンパク質は、サイトカイン、アイオロス、ホスホジエステラーゼ(PDE)(PDE6など)、イカロス、ヘリオス、およびCK1αからなる群から選択される、方法を提供する。他の実施形態は、タンパク質活性を(阻害または刺激するなど)モジュレートするための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩の使用であって、タンパク質は、サイトカイン、アイオロス、ホスホジエステラーゼ(PDE)(PDE6など)、イカロス、ヘリオス、およびCK1αを含む群から選択される、使用を提供する。さらに他の実施形態は、サイトカイン、アイオロス、ホスホジエステラーゼ(PDE)(PDE6など)、イカロス、ヘリオス、およびCK1αを含む群から選択されるタンパク質の活性を(阻害または刺激するなど)モジュレートするため医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、方法または使用によって、サイトカイン活性が阻害され、サイトカインは、IL−1β、IL−6、およびTNFαからなる群から選択される1種または複数種の炎症促進性サイトカインである。一部の実施形態では、方法または使用によって、サイトカイン活性が刺激され、サイトカインは、IL−2などの1種または複数種の抗炎症性サイトカインである。一部の実施形態では、方法または使用によって、アイオロス活性が阻害される。一部の実施形態では、方法または使用によって、ホスホジエステラーゼ(PDE)(PDE6など)活性が阻害される。一部の実施形態では、方法または使用によって、イカロス活性が阻害される。一部の実施形態では、方法または使用によって、ヘリオス活性が阻害される。一部の実施形態では、方法または使用によって、CK1α活性が阻害される。
一部の実施形態は、皮膚がんのリスクを低減することを必要とする対象において皮膚がんのリスクを低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。他の実施形態は、皮膚がんのリスクを低減するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物の使用を提供する。さらに他の実施形態は、皮膚がんのリスクを低減する医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、対象の皮膚を接触させることを含む対象への投与。他の実施形態では、対象への経口投与を含む対象への投与。
一部の実施形態は、対象において皮膚の障害、疾患、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を対象に投与することを含む方法を提供する。他の実施形態は、皮膚の障害、疾患、または状態を処置、改善、または予防するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物の使用を提供する。さらに他の実施形態は、皮膚の障害、疾患、または状態を処置、改善、または予防する医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、皮膚の障害、疾患、または状態は、日焼けまたは皮膚色素沈着低下である。一部の実施形態では、対象の皮膚を接触させることを含む対象への投与。他の実施形態では、対象への経口投与を含む対象への投与。
一部の実施形態は、皮膚色素沈着を増進することを必要とする対象において皮膚色素沈着を増進する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。他の実施形態は、皮膚色素沈着を増進するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物の使用を提供する。さらに他の実施形態は、皮膚色素沈着を増進する医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、対象の皮膚を接触させることを含む対象への投与。他の実施形態では、対象への経口投与を含む対象への投与。
一部の実施形態は、ユーメラニンレベルを増大させることを必要とする対象においてユーメラニンレベルを増大させる方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。他の実施形態は、ユーメラニンレベルを増大させるための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、または本明細書に記載の化合物(例えば、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくは前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物の使用を提供する。さらに他の実施形態は、ユーメラニンレベルを増大させる医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、対象の皮膚を接触させることを含む対象への投与。他の実施形態では、対象への経口投与を含む対象への投与。
一部の実施形態は、p53活性を増大させる方法であって、細胞を、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と接触させることを含む方法を提供する。一部の実施形態では、細胞は、白血病細胞、リンパ腫細胞、または肝細胞癌細胞である。他の実施形態は、細胞においてp53活性を増大させるための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩の使用を提供する。さらに他の実施形態は、細胞においてp53活性を増大させる医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、細胞は、白血病細胞、リンパ腫細胞、または肝細胞癌細胞である。
一部の実施形態は、MDM2活性を低下させる方法であって、細胞を、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と接触させることを含む方法を提供する。他の実施形態は、細胞においてMDM2活性を低下させるための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩の使用を提供する。さらに他の実施形態は、細胞においてMDM2活性を低下させる医薬の調製において使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を提供する。一部の実施形態では、細胞は、白血病細胞、リンパ腫細胞、または肝細胞癌細胞である。
好ましい実施形態の化合物の1種または複数種は、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、活性代謝産物、互変異性体、またはプロドラッグの形で提供され得る。一部の実施形態は、治療有効量の化合物を含む医薬組成物として提供され得る。一部の実施形態では、医薬組成物は、薬学的に許容される少なくとも1種の不活性成分も含有する。医薬組成物は、静脈内注射、皮下注射、経口投与、頬側投与、吸入、鼻腔投与、局所投与、経皮投与、眼科投与、または耳投与用に製剤化され得る。医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、液体、吸入剤、鼻噴霧溶液、坐剤、懸濁液、ゲル、コロイド、分散液、溶液、乳濁液、軟膏、ローション、点眼剤、または点耳剤の形であり得る。
好ましい実施形態の医薬組成物は、好ましい実施形態の化合物以外の、治療活性のある1種または複数種の追加薬剤をさらに含む場合がある。そのような薬剤には、限定はしないが、抗炎症剤、抗がん剤、免疫賦活剤、および免疫抑制剤が含まれ得る。
本明細書に記載の化合物、方法、および組成物の他の目的、特色、および利点は、以下の詳細な説明から明白となる。しかし、詳細な説明および特定の実施例は、詳細な実施形態を示すとはいえ、本開示の趣旨および範囲を超えない種々の変更および改変が、この詳細な説明から当業者に明白となるため、例証として示されるにすぎないことが理解されるべきである。
追加の治療剤
一部の実施形態は、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態は、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩、薬学的に許容される賦形剤、および第2の治療剤を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態は、GSPT1と関連する疾患、障害、または状態(例えば、炎症、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、炎症性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病、およびがん(白血病、リンパ腫、または肝細胞癌など))を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を第2の治療剤とともに投与することを含む方法を提供する。他の実施形態は、サイトカイン、アイオロス、イカロス、ヘリオス、およびCK1αからなる群から選択されるタンパク質と関連する疾患、障害、または状態(炎症、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、炎症性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病、およびがんなど)を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を第2の治療剤とともに投与することを含む方法を提供する。さらに他の実施形態は、(a)皮膚がんのリスクを低減する方法;(b)皮膚の障害、疾患、または状態(日焼けまたは皮膚色素沈着低下など)を処置、改善、または予防する方法;(c)皮膚色素沈着を増加させる方法;および(d)ユーメラニンレベルを増加させる方法であって、それぞれが、治療有効量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩を第2の治療剤とともに投与することを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、第2の治療剤は、抗炎症剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、非ステロイド性抗炎症剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、抗がん剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、免疫刺激剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、免疫抑制剤である。一部の実施形態では、第2の治療剤は、抗体である。
一部の実施形態では、第2の治療剤は、アスピリン;ジフルニサル;サルサレート;アセトアミノフェン;イブプロフェン;デクスイブプロフェン;ナプロキセン;フェノプロフェン;ケトプロフェン;デクスケトプロフェン;フルルビプロフェン;オキサプロジン;ロキソプロフェン;インドメタシン;トルメチン;スリンダク;エトドラク;ケトロラク;ジクロフェナク;アセクロフェナク;ナブメトン;エノール酸;ピロキシカム;メロキシカム;テノキシカム;ドロキシカム;ロルノキシカム;イソキシカム;メフェナム酸;メクロフェナム酸;フルフェナム酸;トルフェナム酸;スルホンアニリド;クロニキシン;リコフェロン;デキサメタゾン;およびプレドニゾンから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、メクロレタミン;シクロホスファミド;メルファラン;クロラムブシル;イホスファミド;ブスルファン;N−ニトロソ−N−メチル尿素(MNU);カルムスチン(BCNU);ロムスチン(CCNU);セムスチン(MeCCNU);ホテムスチン;ストレプトゾトシン;ダカルバジン;ミトゾロミド;テモゾロミド;チオテパ;マイトマイシン;ジアジコン(AZQ);シスプラチン;カルボプラチン;およびオキサリプラチンから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、ビンクリスチン;ビンブラスチン;ビノレルビン;ビンデシン;ビンフルニン;パクリタキセル;ドセタキセル;エトポシド;テニポシド;トファシチニブ;イクサベピロン;イリノテカン;トポテカン;カンプトテシン;ドキソルビシン;ミトキサントロン;およびテニポシドから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、アクチノマイシン;ブレオマイシン;プリカマイシン;マイトマイシン;ダウノルビシン;エピルビシン;イダルビシン;ピラルビシン;アクラルビシン;ミトキサントロン;シクロホスファミド;メトトレキセート;5−フルオロウラシル;プレドニゾロン;フォリン酸;メトトレキセート;メルファラン;カペシタビン;メクロレタミン;ウラムスチン;メルファラン;クロラムブシル;イホスファミド;ベンダムスチン;6−メルカプトプリン;およびプロカルバジンから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、クラドリビン;ペメトレキセド;フルダラビン;ゲムシタビン;ヒドロキシ尿素;ネララビン;クラドリビン;クロファラビン;イタラビン(ytarabine);デシタビン;シタラビン;シタラビンリポソーム;プララトレキセート;フロクスウリジン;フルダラビン;コルヒチン;チオグアニン;カバジタキセル;ラロタキセル;オルタタキセル;テセタキセル;アミノプテリン;ペメトレキセド;プララトレキセート;ラルチトレキセド;ペメトレキセド;カルモフール;およびフロクスウリジンから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、アザシチジン;デシタビン;ヒドロキシカルバミド;トポテカン;イリノテカン;ベロテカン;テニポシド;アクラルビシン;エピルビシン;イダルビシン;アムルビシン;ピラルビシン;バルルビシン;ゾルビシン;ミトキサントロン;ピクサントロン;メクロレタミン;クロラムブシル;プレドニムスチン;ウラムスチン;エストラムスチン;カルムスチン;ロムスチン;ホテムスチン;ニムスチン;ラニムスチン;カルボコン;チオテパ;トリアジコン;およびトリエチレンメラミンから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、ネダプラチン;サトラプラチン;プロカルバジン;ダカルバジン;テモゾロミド;アルトレタミン;ミトブロニトール;ピポブロマン;アクチノマイシン;ブレオマイシン;プリカマイシン;アミノレブリン酸;アミノレブリン酸メチル;エファプロキシラル;タラポルフィン;テモポルフィン;ベルテポルフィン;アルボシジブ;セリシクリブ;パルボシクリブ;ボルテゾミブ;カルフィルゾミブ;アナグレリド;マソプロコール;オラパリブ;ベリノスタット;パノビノスタット;ロミデプシン;ボリノスタット(vorinosta);イデラリシブ;アトラセンタン;ベキサロテン;テストラクトン;アムサクリン;トラベクテジン;アリトレチノイン;トレチノイン;デメコルシン;エルサミトルシン;エトグルシド;ロニダミン;ルカントン;ミトグアゾン;ミトタン;オブリメルセン;オマセタキシンメペスクシネート;およびエリブリンから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、アザチオプリン;ミコフェノール酸;レフルノミド;テリフルノミド;タクロリムス;シクロスポリン;ピメクロリムス;アベチムス;グスペリムス;レナリドミド;ポマリドミド;サリドマイド;アナキンラ;シロリムス;エベロリムス;リダホロリムス;テムシロリムス;ウミロリムス;ゾタロリムス;エクリズマブ;アダリムマブ;アフェリモマブ;セルトリズマブペゴル;ゴリムマブ;インフリキシマブ;ネレリモマブ;メポリズマブ;オマリズマブ;ファラリモマブ(faralimomab);エルシリモマブ(elsilimomab);レブリキズマブ;ウステキヌマブ;エタネルセプト;オテリキシズマブ;テプリズマブ;ビシリズマブ;クレノリキシマブ;ケリキシマブ;ザノリムマブ;エファリズマブ;エルリズマブ;オビヌツズマブ;リツキシマブ;およびオクレリズマブから選択される。一部の実施形態では、第2の治療剤は、パスコリズマブ;ゴミリキシマブ;ルミリキシマブ;テネリキシマブ;トラリズマブ;アセリズマブ(aselizumab);ガリキシマブ;ガビリモマブ(gavilimomab);ルプリズマブ;ベリムマブ;ブリシビモド;イピリムマブ;トレメリムマブ;ベルチリムマブ(bertilimumab);レルデリムマブ(lerdelimumab);メテリムマブ(metelimumab);ナタリズマブ;トシリズマブ;オデュリモマブ(odulimomab);バシリキシマブ;ダクリズマブ;イノリモマブ;ゾリモマブ(zolimoma);アトロリムマブ(atorolimumab);セデリズマブ;フォントリズマブ;マスリモマブ(maslimomab);モロリムマブ(morolimumab);ペキセリズマブ;レスリズマブ;ロベリズマブ;シプリズマブ;タリズマブ;テリモマブ(telimomab);バパリキシマブ(vapaliximab);ベパリモマブ(vepalimomab);アバタセプト;ベラタセプト;ペグスネルセプト;アフリベルセプト;アレファセプト;およびリロナセプトから選択される。
投薬レジメン
一部の実施形態では、約1mg〜約5グラム、またはそれらの間の任意の量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩が、毎日、毎週、また処置の各サイクルで投与される。
一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、または1日4回を超えて投与される。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、または月4回を超えて投与される。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、または処置の各サイクルに4回を超えて投与される。
一部の実施形態では、処置の各サイクルは、1日間〜14日間、またはそれらの間の任意の値で続く。一部の実施形態では、処置の各サイクルは、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩の投与の間に、少なくとも1日間から14日間まで、またはそれらの間の任意の値を有する。一部の実施形態では、処置の各サイクルは、本明細書に記載の通りの1種または複数種の追加の治療剤を含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩は、約10分間〜約4時間、またはそれらの間の任意の値にかけて、静脈内に提供される。
医薬組成物
本明細書に記載の一部の実施形態は、有効量の本明細書に記載の1種または複数種の化合物(例えば、式(I)(式(Ia)、(Ib)および(Ic)を含む)の化合物、式(II)(式(IIa)、(IIb)および(IIc)を含む)の化合物、または前述のもののいずれかの薬学的に許容される塩)と、薬学的に許容される少なくとも1種の賦形剤とを含み得る医薬組成物に関する。
用語「医薬組成物」は、本明細書に開示の1種または複数種の化合物および/または塩と、1種または複数種の賦形剤などの他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物は、生物への化合物の投与を容易にする。医薬組成物はまた、化合物を、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、およびサリチル酸と反応させることによっても得ることができる。医薬組成物は、一般的に、特定の意図された投与経路に合わせて調整されることになる。
本明細書で使用される場合、「賦形剤」は、限定するものではないが、嵩、稠度、安定性、結合能、滑沢性、崩壊能などを医薬組成物に付与するために医薬組成物に添加される本質的に不活性な物質を指す。例えば、抗酸化剤および金属キレート化剤などの安定剤が賦形剤である。賦形剤には、感知できるほどの薬理活性はないが薬学的に必要または望ましいとされ得る、医薬組成物中の成分もまた含まれる。例えば、製造および/または投与には大きさが小さすぎる強力な薬物の嵩を増大させるためのものである。これはまた、注射、摂取または吸入により投与される薬物を溶解するための液体でもあり得る。例えば、限定するものではないが、ヒト血液のpHおよび等張性を模倣するリン酸緩衝食塩水などの緩衝水溶液である。
本明細書に記載の医薬組成物は、それ自体で、あるいは併用療法におけるような他の活性成分、もしくは賦形剤、またはそれらの組合せと混合された医薬組成物で、ヒト患者に投与することができる。適切な製剤化は、選択される投与経路によって決まる。本明細書に記載の化合物の製剤化および投与のための技術は、当業者に公知である。
本明細書に開示の医薬組成物は、それ自体が公知の方法で、例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠作製、研和、乳化、カプセル化、封入または錠剤化プロセスの手段により製造され得る。加えて、活性成分は、その意図された目的を達成するのに有効な量で含有される。本明細書に開示の医薬的組合せで使用される化合物の多くは、薬学的に適合する対イオンとの塩として提供され得る。
化合物、塩および/または組成物を投与する複数の技術が当該技術分野に存在し、これらには、これらに限定されないが、経口、直腸、肺、局所、エアロゾル、注射、注入、および非経口送達が含まれ、これには、筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、くも膜下腔内、直接脳室内、腹腔内、鼻腔内および眼内注射が含まれる。一部の実施形態では、式(I)の化合物、式(II)の化合物、もしくはこれらの薬学的に許容される塩、またはこれらの医薬組成物は、経口投与することができるか、または皮膚に局所的に塗布することができる。
多くの場合、デポ剤または持続放出製剤で、例えば、化合物を患部に直接注射または埋め込むことによって、化合物、塩および/または組成物を全身的ではなく局所的に投与することもできる。さらに、化合物を、標的薬物送達系で、例えば、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームで投与してもよい。リポソームは、臓器を標的とし、臓器により選択的に取り込まれることになる。例えば、呼吸器疾患または状態を標的とする鼻腔内または肺送達が望ましい場合がある。
組成物は、所望の場合、活性成分を含有する1つまたは複数の単位剤形を含み得るパックまたはディスペンサーデバイスに入れて提供することができる。パックは、例えば、ブリスターパックなどの金属またはプラスチック箔を含み得る。パックまたはディスペンサーデバイスには、投与に関する使用説明書が添付され得る。パックまたはディスペンサーにはまた、医薬品の製造、使用、または販売を規制する政府機関により定められた形式の、容器に付随した通知が添付されていてもよく、この通知は、ヒトまたは動物投与のための薬物の形態の政府機関による承認を反映している。そのような通知は、例えば、処方薬物について米国食品医薬品局により承認されたラベル書き、または承認された製品添付文書であってもよい。適合する医薬賦形剤中で製剤化される本明細書に記載の化合物および/または塩を含み得る組成物はまた、適応された状態の処置のために調製され、適切な容器に入れられ、ラベルが付けられ得る。
追加の実施形態が、以下の実施例においてさらに詳細に開示されるが、これらは、特許請求の範囲を限定することを決して意図するものではない。
本明細書に開示の化合物の特徴付けは、Bruker AV−500およびBruker DRX−500 NMR分光計ならびにPerkin Elmer PE−SCIEX API−150質量分析計で実施する。
(実施例1)
一般的な合成
スキーム1〜4に示される通りのQ、Q、Q、およびRは、式(I)の化合物のQ、Q、Q、およびR、または式(II)の化合物のQ1A、Q2A、Q3A、およびR5Aを表し得、明瞭にするためだけに下記の構造において略記される。Q、Q、Q、R、R、R、R、R、R、X、h、i、j、t、m、n、s、Q1A、Q2A、Q3A、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、X、X1A、X2A、およびX3Aの定義は、本明細書に記載の通りのものである。
スキーム1
Figure 2021519786
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、ACN)中の化合物1.1の溶液に、塩基(例えば、イミダゾール)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、酸塩化物(例えば、塩化アセチル)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物1.2を得、これをさらに精製することなく次のステップで使用する。
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、ACN)中の化合物1.2の溶液に、塩基(例えば、イミダゾール)およびカップリング試薬(例えば、亜リン酸トリフェニル)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、環状アミン1.2a(例えば、3−アミノピロリジン−2,5−ジオンまたは3−アミノピペリジン−2,6−ジオン)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物1.3を得、これを、例えば、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー、HPLC、および/または結晶化により精製する。
スキーム2
Figure 2021519786
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、ACN)中の化合物2.1の溶液に、塩基(例えば、イミダゾール)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、酸塩化物(例えば、塩化ホルミル)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物2.2を得、これをさらに精製することなく次のステップで使用する。
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、ACN)中の化合物2.2の溶液に、塩基(例えば、イミダゾール)およびカップリング試薬(例えば、亜リン酸トリフェニル)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、環状アミン2.2a(例えば、3−アミノアゼパン−2−オン)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物2.3(構造は示されていない)を得、これを必要に応じて精製した後、次のステップで使用する。
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、フルオロベンゼン)および湿潤DMSO中の化合物2.3の溶液に、酸化剤(例えば、デス−マーチンペルヨージナン)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物2.4を得、これを、例えば、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー、HPLC、および/または結晶化により精製する。
スキーム3
Figure 2021519786
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、ACN)中の化合物3.1の溶液に、塩基(例えば、NaHCO)およびカップリング試薬(例えば、CDI)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、環状アミン3.1a(例えば、3−アミノピロリジン−2,5−ジオンまたは3−アミノピペリジン−2,6−ジオン)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物3.2を得、これを必要に応じて精製した後、次のステップで使用する。
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、ACN)中の化合物3.2の溶液に、カップリング試薬(例えば、オルトギ酸トリメチル)および酸(例えば、パラ−トルエンスルホン酸)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物3.3を得、これを、例えば、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー、HPLC、および/または結晶化により精製する。
スキーム4
Figure 2021519786
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、ACN)中の化合物4.1の溶液に、塩基(例えば、NaHCO)およびカップリング試薬(例えば、CDI)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、環状アミン4.1a(例えば、3−アミノアゼパン−2−オン)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物4.2を得、これを必要に応じて精製した後、次のステップで使用する。
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、ACN)中の化合物4.2の溶液に、カップリング試薬(例えば、オルトギ酸トリメチル)および酸(例えば、パラ−トルエンスルホン酸)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物4.3(構造は示されていない)を得、これを必要に応じて精製した後、次のステップで使用する。
冷却温度、例えば0℃の有機溶媒(例えば、フルオロベンゼン(fluorobenze))および湿潤DMSO中の化合物4.3の溶液に、酸化剤(例えば、デス−マーチンペルヨージナン)を添加する。反応するのに十分な時間、例えば20分後、反応物を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、HOで抽出する。有機相をブラインで洗浄し、MgSOなどの乾燥剤を使用して乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗化合物4.4を得、これを、例えば、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー、HPLC、および/または結晶化により精製する。
(実施例2)
化合物1:3−(2−メチル−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
0℃のピリジン(6mL)中の3−アミノ−2−チオフェンカルボン酸メチルエステル(1.00g、6.36mmol)の溶液に、塩化アセチル(0.524g、6.68mmol)を5分間かけて滴下添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮した。HOを添加し、得られた沈殿物を濾過し、乾燥させて、3−アセチルアミン−2−チオフェンカルボン酸メチルエステル(1.20g、収率94%)を固体として得た。MS(ESI)m/z200.3[M+H]
室温のMeOH(40mL)中の3−アセチルアミン−2−チオフェンカルボン酸メチルエステル(1.20g、6.03mmol)の溶液に、NaOH(0.527g、6.09mmol)を添加した。混合物を50℃で16時間撹拌し、次いで濃縮した。1N HClを添加し、得られた沈殿物を濾過し、乾燥させて、3−アセチルアミン−2−チオフェンカルボン酸(0.827g、収率74%)を固体として得た。MS(ESI)m/z186.0[M+H]
室温のACN(4mL)中の3−アセチルアミン−2−チオフェンカルボン酸(0.300g、1.62mmol)の溶液に、イミダゾール(0.415g、6.10mmol)、亜リン酸トリフェニル(0.603g、1.94mmol)および3−アミノピペリジン−2,6−ジオンHCl(0.267g、1.62mmol)を添加した。混合物を80℃で16時間撹拌した。濃縮した後、HOを添加し、得られた固体をEAで洗浄し、濾過し、乾燥させて、化合物1(0.025g、収率6%)を固体として得た。MS(ESI)m/z278.6[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.02 (s, 1 H), 8.175-8.186 (s, 2 H), 7.35 (s, 1 H), 5.312 (m, 2.86-2.81 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.63 (m, 1 H), 2.61 (m, 1H ), 2.194-2.165 (m, 1H).
(実施例3)
化合物2:3−(2−メチル−4−オキソチエノ[3,4−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
室温のMeOH(14mL)およびHO(4mL)中の4−アセトアミドチオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(1.84g、9.25mmol)の溶液に、KOH(0.958g、17.1mmol)を添加した。混合物を50℃で16時間撹拌し、次いで濃縮した。HO(10mL)を添加し、混合物を、1N HClを使用してpH2に酸性化した。沈殿物を濾過し、乾燥させて、4−アセトアミドチオフェン−3−カルボン酸を固体(1.32グラム、収率78%)として得た。MS(ESI)m/z186.0[M+H]
室温のACN(4mL)中の4−アセトアミドチオフェン−3−カルボン酸(0.350g、1.89mmol)の溶液に、イミダゾール(0.322g、4.73mmol)、続いて亜リン酸トリフェニル(0.603mg、1.94mmol)および3−アミノピペリジン−2,6−ジオンHCl(0.311g、1.89mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で45分間加熱し、次いで室温に冷却した。濃縮した後、HOを添加し、混合物をEAで抽出した。有機相を濃縮し、残留物を、MeOH/EA(1:9)で溶出するシリカゲルを使用して精製して、化合物2を固体(60mg、収率12%)として得た。MS(ESI)m/z278.0[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.98 (s, 1 H), 8.42 (s, 1 H), 7.72 (s, 1 H), 5.14-5.18(m, 1H), 2.75-2.79 (m, 1H), 2.52-2.61 (m, 5 H), 2.12-2.15 (m, 1H ).
(実施例4)
化合物3:3−(2−メチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
0℃のピリジン(8mL)中のメチル−2−アミノチオフェン−3−カルボキシレート(2.00g、12.7mmol)の溶液に、塩化アセチル(1.39g、17.8mmol)を5分間かけて滴下添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、次いで濃縮した。HOおよびEAを添加した。有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、メチル−2−アセトアミド−3−チオフェンカルボキシレートを固体(2.7グラム、収率100%)として得た。MS(ESI)m/z200.0[M+H]
5%KOH MeOH溶液(125mL)中のメチル−2−アセトアミド−3−チオフェンカルボキシレート(2.53グラム、12.7mmol)を、70℃で2時間撹拌した。濃縮した後、HO(15mL)を添加し、溶液を、1N HClを使用してpH2に酸性化した。得られた沈殿物を濾過し、乾燥させて、2−アセトアミド−3−チオフェンカルボン酸(1.7グラム、収率72%)を得た。MS(ESI)m/z158[M−28]
室温のACN(5mL)中の2−アセトアミド−3−チオフェンカルボン酸(300mg、1.62mmol)の溶液に、イミダゾール(353mg、5.18mmol)、亜リン酸トリフェニル(754mg、2.43mmol)および3−アミノピペリジン−2,6−ジオンHCl(262mg、1.62mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で1時間加熱し、次いで室温に冷却した。濃縮した後、HOを添加し、混合物をEAで抽出した。有機相を濃縮し、残留物を、EA/ヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルを使用して精製して、化合物3(115mg、収率25%)を固体として得た。MS(ESI)m/z278[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.02 (s, 1 H), 7.51-7.54 (d, 1H), 7.30-7.32 (d, 1H), 5.25-5.29 (m, 1H), 2.83-2.87 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.50-2.55 (m, 2H), 2.46-2.49 (m, 1H).
(実施例5)
化合物4:3−(6−ブロモ−2−メチル−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
0℃のピリジン(3mL)中の3−アミノ−5−ブロモ−2−チオフェンカルボン酸メチルエステル(0.500g、2.12mmol)の溶液に、塩化アセチル(0.174g、2.22mmol)を5分間かけて滴下添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。濃縮した後、HOを添加し、得られた沈殿物を濾過し、乾燥させて、3−アセチルアミン−5−ブロモ−2−チオフェンカルボン酸メチルエステル(0.475g、収率81%)を固体として得た。MS(ESI)m/z278.3[M+H]
室温のMeOH(2mL)およびHO(2mL)中の3−アセトアミド−5−ブロモ−2−チオフェンカルボン酸メチルエステル(0.475g、1.72mmol)の溶液に、NaOH(0.069g、1.715mmol)を添加した。混合物を50℃で16時間撹拌し、次いで濃縮した。1N HClを添加し、得られた沈殿物を濾過し、乾燥させて、3−アセトアミド−5−ブロモ−2−チオフェンカルボン酸(0.444g、収率98%)を得た。MS(ESI)m/z264.0[M+H]
室温のACN(3mL)中の3−アセトアミド−5−ブロモ−2−チオフェンカルボン酸(0.45g、0.17mmol)の溶液に、イミダゾール(0.029g、0.43mmol)、亜リン酸トリフェニル(0,0636、0.205mmol)および3−アミノピペリジン−2,6−ジオンHCl(0.028g、0.17mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で1時間加熱し、次いで室温に冷却した。濃縮した後、HOを添加し、混合物をEAで抽出した。水相から沈殿した、得られた固体を濾過し、乾燥させて、化合物4(0.011g、収率18%)を得た。MS(ESI)m/z357.2[M+H]
(実施例6)
化合物5:3−(5−ブロモ−2−メチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
無水酢酸(3mL)中のメチル2−アミノ−4−ブロモ−2−チオフェンカルボキシレート(0.500g、2.12mmol)の溶液を、マイクロ波下、140℃で30分間加熱し、次いで室温に冷却した。HOを添加し、混合物をEAで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、メチル2−アセトアミド−4−ブロモ−3−チオフェンカルボキシレート(0.589g、収率100%)を固体として得た。MS(ESI)m/z278.3[M+H]
室温のMeOH(2mL)およびHO(2mL)中のメチル2−アセトアミド−4−ブロモ−3−チオフェンカルボキシレート(0.20g、0.72mmol)の溶液に、NaOH(0.086g、2.16mmol)を添加した。混合物を50℃で16時間撹拌した。濃縮した後、1N HClを添加し、得られた沈殿物を濾過し、真空下で乾燥させて、2−アセトアミド−4−ブロモ−3−チオフェンカルボン酸(0.115g、収率61%)を得た。MS(ESI)m/z263.0[M−H]
室温のACN(3mL)中の2−アセトアミド−4−ブロモ−3−チオフェンカルボン酸(0.115g、0.44mmol)の溶液に、イミダゾール(0.074.5g、1.04mmol)、亜リン酸トリフェニル(0,338、1.09mmol)および3−アミノピペリジン−2,6−ジオンHCl(0.072g、0.44mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で1時間加熱し、次いで室温に冷却した。濃縮した後、HOを添加し、混合物をEAで抽出した。水相から沈殿した、得られた固体を濾過し、乾燥させて、化合物5(0.025g、収率16%)を得た。MS(ESI)m/z357.3[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.032 (s, 1 H), 7.694 (s, 1 H), 5.276 (m, 1H), 2.875-2.804 (m, 1H), 2.650 (s, 3 H), 2.598-2,566 (m, 2H ), 2.185-2.150 (m, 1H).
(実施例7)
化合物6:3−(2,6−ジメチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
0℃のピリジン(14mL)中のメチル2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(2.00g、11.6mmol)の溶液に、塩化アセチル(0.875mL)を添加した。反応物を室温で18時間撹拌し、次いで濃縮した。EAを添加し、有機溶液を1N HClで洗浄した。有機相を濃縮して、メチル2−アセトアミド−5−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(2.15g、収率86%)を得た。MS(ESI)m/z214.3[M+H]
MeOH(30mL)およびHO(30mL)中の2−アセトアミド−5−メチルチオフェン−3−カルボキシレート(1.50g、7.04mmol)の溶液に、NaOH(1.15グラム)を添加した。混合物を55℃で終夜撹拌し、室温に冷却し、HCl(1N)を使用してpH3〜4に酸性化した。得られた固体を濾過し、濃縮して、2−アセトアミド−5−メチルチオフェン−3−カルボン酸(0.986g、収率70%)を得た。MS(ESI)m/z200.3[M+H]
ACN(2mL)中の2−アセトアミド−5−メチルチオフェン−3−カルボン酸(0.200g、1.00mmol)に、3−アミノピペリジン−2,6−ジオンHCl(0.165g、1.00mmol)、亜リン酸トリフェニル(0.390g、1.25mmol)およびイミダゾール(0.200g、3.00mmol)を添加した。マイクロ波による150℃での1時間の反応の後、混合物を室温に冷却し、EAで溶出するBiotageを使用して直接精製して、化合物6(0.158g、収率54%)を固体として得た。MS(ESI)m/z292.3[M+H]1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 11.0 (s, 1 H), 7.00 (s, 1H), 5.23 (m, 1H), 2.82 (m, 1H), 2.63 (s, 3H), 2.48-2.52 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.15 (m, 1H).
(実施例8)
化合物7:3−(5−アミノ−2,6−ジメチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
3−(2,6−ジメチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.140g、0.480mmol)をHSO(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。これに、発煙HNO(1mL)およびHSO(0.7mL)の混合物を添加した。反応物を0℃で30分間撹拌し、次いで氷でクエンチし、続いてEAおよびブラインを添加した。有機相を飽和NaHCO(水溶液)で洗浄し、次いで乾燥させて、3−(2,6−ジメチル−5−ニトロ−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.115g、収率71%)を得た。MS(ESI)m/z337.3[M+H]
MeOH(15mL)およびDCM(3mL)中の3−(2,6−ジメチル−5−ニトロ−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.110g、0.326mmol)の溶液に、触媒量のPd/Cを添加した。混合物をH下で18時間撹拌し、次いでセライトに通して濾過した。濾液を濃縮し、粗生成物を、EAで溶出するBiotageを使用して精製して、化合物7(0.020g、収率20%)を得た。MS(ESI)m/z307.3[M+H]1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 11.0 (s, 1 H), 5.22 (m, 1H), 5.15 (s, 2H), 2.82 (m, 1H), 2.63 (s, 3H), 2.48-2.52 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.15 (m, 1H).
(実施例9)
化合物8:3−(6−ブロモ−2−メチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
室温のDMF(4mL)中の3−(2−メチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.075g、0.270mmol)の溶液に、NBS(0.050g、0.28mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、混合物を濃縮し、次いでEAに溶解した。溶液をHOで抽出し、次いで有機相を濃縮した。残留物をEA/ヘキサンで摩砕して、化合物8(0.085g、収率89%)を得た。MS(ESI)m/z357.2[M+H]1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 11.0 (s, 1 H), 7.49 (s, 1H), 5.27 (s, 1H), 2.82 (m, 1H), 2.63 (s, 3H), 2.48-2.52 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.15 (m, 1H).
(実施例10)
化合物9:3−(7−アミノ−2−メチル−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
室温のDMF(13mL)中の3−(2−メチル−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.236g、0.85mmol)の溶液に、NBS(0.235g、1.32mmol)を添加した。110℃で3時間撹拌した後、混合物を室温に冷却し、濃縮し、EAに溶解した。溶液をHOで抽出し、次いで有機相を濃縮した。残留物をEA/ヘキサンで摩砕して、3−(6−ブロモ−2−メチル−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.250g、収率83%)を得た。MS(ESI)m/z357.2[M+H]
0℃のHSO(4mL)中の3−(6−ブロモ−2−メチル−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.250g、0.70mmol)に、発煙HNO(2mL)およびHSO(1.4mL)の混合物を添加した。反応物を0℃で30分間撹拌し、次いで氷でクエンチし、続いてEAおよびブラインを添加した。有機相を飽和NaHCO(水性)溶液で抽出し、次いで濃縮して、3−(6−ブロモ−2−メチル−7−ニトロ−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.150g、収率53%)を得た。MS(ESI)m/z402.1[M+H]
MeOH(25mL)中の3−(6−ブロモ−2−メチル−7−ニトロ−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.150g、0.374mmol)の溶液に、触媒量のPd/Cを添加した。混合物をH下で3時間撹拌し、次いでセライトに通して濾過した。濾液を濃縮し、EAで溶出するBiotageを使用して精製して、化合物9(0.018g、収率17%)を得た。MS(ESI)m/z292.3[M+H]1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 11.0 (s, 1 H), 6.56 (s, 1H), 5.27 (m, 1H), 5.11 (s, 2H), 2.82 (m, 1H), 2.63 (s, 3H), 2.48-2.52 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.15 (m, 1H).
(実施例11)
化合物10:3−(5−アミノ−2−メチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
Figure 2021519786
室温のDMF(29mL)中の3−(2−メチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.544g、1.96mmol)の溶液に、NBS(0.363g、2.03mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。追加のNBS(0.180g)を添加し、反応物をさらに2時間撹拌した。混合物を濃縮し、次いでEAに溶解した。溶液をHOで抽出し、次いで有機相を濃縮した。EA/ヘキサンで摩砕して、3−(6−ブロモ−2−メチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.589g、収率84%)を得た。MS(ESI)m/z357.2[M+H]
0℃のHSO(10mL)中の3−(6−ブロモ−2−メチル−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.588g、1.65mmol)の溶液に、発煙HNO(100滴)を添加した。反応物を0℃で90分間撹拌し、次いで氷でクエンチした。得られた固体を濾過し、乾燥させて、3−(6−ブロモ−2−メチル−5−ニトロ−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.496g、収率75%)を得た。MS(ESI)m/z402.1[M+H]
室温のMeOH(40mL)中の3−(6−ブロモ−2−メチル−5−ニトロ−4−オキソチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン(0.250g、0.623mmol)の溶液に、触媒量のPd/Cを添加した。混合物をH下で3時間撹拌し、次いでセライトに通して濾過した。濾液を濃縮した後、残留物を、EAで溶出するBiotageを使用して精製して、化合物10(0.021g、収率12%)を得た。MS(ESI)m/z293.3[M+H]1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 11.0 (s, 1 H), 5.85 (s, 1H), 5.43 (s, 2H), 5.21 (m, 1H), 2.86 (m, 1H), 2.51-2.63 (m, 6H), 2.17 (m, 1H).
(実施例12)
化合物11:3−(7−(アミノメチル)−2−メチル−4−オキソチエノ[3,4−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン2,2,2−トリフルオロアセテート
Figure 2021519786
0℃のDCM(50mL)中のメチル4−アミノチオフェン−3−カルボキシレート(3.60g、22.8mmol)の溶液に、TEA(9.5mL)を添加し、続いて塩化アセチル(2.2g、34.1mmol)を滴下添加した。室温で2時間撹拌した後、混合物をHO、次いでブラインで抽出した。有機相を無水NaSOで乾燥させ、次いで濾過し、濃縮して、メチル4−アセトアミドチオフェン−3−カルボキシレート(2.0gの粗製物、収率44%)を固体として得た。MS(ESI)m/z200.0[M+H]
室温のMeOH(40mL)中の4−アセトアミドチオフェン−3−カルボキシレート(2.0g、10mmol)の溶液に、KOH(1.7g、30mmol)を添加した。混合物を70℃で5時間撹拌し、次いで室温に冷却し、濃縮した。残留物をHOに溶解し、溶液をEAで抽出した。水相を、2N HClを使用してpH2〜3に調整した後、混合物をEAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、4−アセトアミドチオフェン−3−カルボン酸(1.8g、収率97%)を固体として得た。MS(ESI)m/z184.1[M−H]
室温のDMF(20mL)中の4−アセトアミドチオフェン−3−カルボン酸(1.8g、9.7mmol)および3−アミノピペリジン−2,6−ジオン(2.4g、14.5mmol)の混合物に、DIEA(4mL)を添加した。これに、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)(2.0g、14.5mmol)、続いて1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.8g、14.5mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、混合物を氷水に注ぎ入れ、濾過し、乾燥させて、4−アセトアミド−N−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)チオフェン−3−カルボキサミド(2.0g、収率70%)を固体として得た。MS(ESI)m/z296.1[M+H]
室温のDMF(20mL)中の4−アセトアミド−N−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)チオフェン−3−カルボキサミド(2.0g、6.8mmol)の懸濁液に、NBS(1.45g、8.10mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌し、次いで濃縮し、DCM/MeOH(30:1)で溶出するシリカゲルを使用して精製して、4−アセトアミド−5−ブロモ−N−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)チオフェン−3−カルボキサミド(1.00g、収率40%)を固体として得た。MS(ESI)m/z374.0[M+H]
室温の1−メチル−2−ピロリジノン(5mL)中の4−アセトアミド−5−ブロモ−N−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)チオフェン−3−カルボキサミド(1.00g、2.68mmol)の溶液に、シアン化銅(725mg、8.04mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、180℃で2時間撹拌し、次いで室温に冷却した。濃縮した後、残留物を、DCM/MeOH(10:1)で溶出するシリカゲルを使用して精製して、4−アセトアミド−5−シアノ−N−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)チオフェン−3−カルボキサミド(600mgの粗製物、収率70%)を固体として得た。MS(ESI)m/z321.1[M+H]
室温のTHF(20mL)中の4−アセトアミド−5−シアノ−N−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)チオフェン−3−カルボキサミド(600mg、1.88mmol)の懸濁液に、二炭酸ジ−t−ブチル(818mg、3.75mmol)および触媒ラネーNiを添加した。混合物をH下、35℃で終夜撹拌し、次いで濾過した。濾液を濃縮し、残留物を、EAで溶出するシリカゲルを使用して精製して、tert−ブチル((3−アセトアミド−4−((2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)カルバモイル)チオフェン−2−イル)メチル)カルバメート(300mg、収率37%)を固体として得た。MS(ESI)m/z425.1[M+H]
室温のキシレン(10mL)および酢酸(1mL)中のtert−ブチル((3−アセトアミド−4−((2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)カルバモイル)チオフェン−2−イル)メチル)カルバメート(300mg、0.700mmol)の懸濁液に、p−TSA(270mg、1.4mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、160℃で30分間撹拌し、次いで室温に冷却し、濃縮した。残留物を、DCM/MeOH(5:1)で溶出する分取TLCを使用して精製して、化合物11(100mg、収率46%)を固体として得た。MS(ESI)m/z307.1[M+H]
(実施例13)
化合物12:1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−((3−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,4−d]ピリミジン−7−イル)メチル)尿素
Figure 2021519786
室温のTHF(4mL)中の3−(7−(アミノメチル)−2−メチル−4−オキソチエノ[3,4−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン2,2,2−トリフルオロアセテート(50mg、0.16mmol)の懸濁液に、TEA(50mg、0.48mmol)、続いて2−クロロ−4−イソシアナト−1−メチルベンゼン(41mg、0.24mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物を、ACN/HO(0.1%TFA)で溶出する分取HPLCを使用して精製して、化合物12(18mg、収率23%)を固体として得た。MS(ESI)m/z474.0[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.97 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.65 (d, J 2.0 Hz, 1H), 7.10-7.19 (m, 2H), 6.83 (t, J 5.6 Hz, 1H), 5.16 (dd, J 5.6, 11.6 Hz, 1H), 4.65 (d, J 5.6 Hz, 2H), 2.79-2.83 (m, 1H), 2.57-2.67 (m, 5H), 2.23(s, 3H), 2.11-2.16 (m, 1H).
(実施例14)
化合物13:1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−((3−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−2−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)尿素
Figure 2021519786
メチル3−アミノ−5−ブロモチオフェン−2−カルボキシレート(1.40g、5.96mmol)、無水酢酸(5.0mL)および酢酸(5.0mL)の混合物を、110℃で4時間撹拌し、次いで室温に冷却した。濃縮した後、飽和NaHCO(水性)溶液を添加し、混合物をDCMで抽出した。有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、メチル3−アセトアミド−5−ブロモチオフェン−2−カルボキシレート(1.60g、収率97%)を固体として得た。MS(ESI)m/z277.9、280.9[M+H]
室温のDMF(24mL)中のメチル3−アセトアミド−5−ブロモチオフェン−2−カルボキシレート(1.20g、4.33mmol)の溶液に、シアン化亜鉛(559mg、4.76mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(374mg、0.43mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(528mg、0.95mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で1時間撹拌し、次いで室温に冷却した。濃縮した後、残留物を、石油エーテル/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを使用して精製して、メチル3−アセトアミド−5−シアノチオフェン−2−カルボキシレート(900mg、収率93%)を固体として得た。MS(ESI)m/z225.0[M+H]
MeOH(30mL)中のメチル3−アセトアミド−5−シアノチオフェン−2−カルボキシレート(900mg、4.02mmol)、二炭酸ジ−t−ブチル(1.75g、8.04mmol)およびラネーNi(100mg)の混合物を、H下、室温で1時間撹拌した。混合物を濾過し、残留物をMeOHですすいだ。合わせた有機溶液を濃縮し、石油エーテル/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを使用して精製して、メチル3−アセトアミド−5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)チオフェン−2−カルボキシレート(720mg、収率55%)を油状物として得た。MS(ESI)m/z273.1[M−55]
O(5.50mL)およびTHF(5.50mL)中のメチル3−アセトアミド−5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)チオフェン−2−カルボキシレート(720mg、2.20mmol)および水酸化リチウム一水和物(138mg、3.30mmol)の混合物を、室温で6時間撹拌した。混合物を濃縮し、HOを添加した。DCMで抽出した後、水相を、1N HClを使用してpH4に酸性化した。得られた懸濁液を濾過し、残留物をHOで洗浄し、次いで乾燥させて、3−アセトアミド−5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)チオフェン−2−カルボン酸(614mg、収率89%)を固体として得た。MS(ESI)m/z259.1[M−55]
室温のDMF(40mL)中の3−アセトアミド−5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)チオフェン−2−カルボン酸(614mg、1.96mmol)の溶液に、3−アミノピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩(387mg、2.35mmol)、続いてHOBT(397mg、2.94mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(564mg、2.94mmol)、およびDIEA(760mg、5.86mmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、次いで濃縮した。HOを添加した後、混合物をDCMで抽出し、有機相を濃縮した。残留物を、石油エーテル/EA(1:1)で溶出するシリカゲルを使用して精製して、tert−ブチル((4−アセトアミド−5−((2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)カルバモイル)チオフェン−2−イル)メチル)カルバメート(280mg、収率34%)を固体として得た。MS(ESI)m/z369.1[M−55]
キシレン/酢酸(2.0mL:0.2mL)中のtert−ブチル((4−アセトアミド−5−((2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)カルバモイル)チオフェン−2−イル)メチル)カルバメート(242mgの粗製物、推定0.57mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(217mg、1.14mmol)の混合物を、マイクロ波下、160℃で30分間加熱し、次いで室温に冷却した。混合物を濃縮し、残留物を、DCM/MeOH(5:1)で溶出する分取TLCにより精製して、3−(6−(アミノメチル)−2−メチル−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン4−メチルベンゼンスルホネート(264mgの粗製物)を固体として得た。MS(ESI)m/z307.0[M+H]
THF(10mL)中の3−(6−(アミノメチル)−2−メチル−4−オキソチエノ[3,2−d]ピリミジン−3(4H)−イル)ピペリジン−2,6−ジオン4−メチルベンゼンスルホネート(224mgの粗製物、推定0.45mmol)、2−クロロ−4−イソシアナト−1−メチルベンゼン(75mg、0.45mmol)、およびTEA(91mg、0.90mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物を、ACN/HO(0.1%TFA)で溶出する分取HPLCにより精製して、化合物13(38.6mg、収率18%)を白色固体として得た。MS(ESI)m/z474.0、475.0[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.00 (s, 1H), 8.84 (s, 1H), 7.64 (d, J 2.0, 1H), 7.20-7.14 (m, 3H), 6.95-6.92 (m, 1H), 5.30-5.26 (m, 1H), 4.54 (d, J 6.0, 2H), 2.85-2.78 (m, 1H), 2.68-2.56 (m, 5H), 2.23 (s, 3H), 2.17-2.15 (m, 1H).
(実施例15)
化合物14:(S)−3−(5−メチル−7−オキソ−1−チア−4,6−ジアザ−6H−インデン−6−イル)−2,5−ピロリジンジオン
Figure 2021519786
無水酢酸(4mL)中のメチル3−アミノチオフェン−2−カルボキシレート(0.546g、3.47mmol)の溶液を、マイクロ波下、140℃で25分間加熱し、次いで室温に冷却し、濃縮した。HOを添加し、得られた固体を濾過し、乾燥させて、メチル3−アセトアミドチオフェン−2−カルボキシレート(0.674g、定量的収率)を固体として得た。MS(ESI)m/z200.2[M+H]
室温のMeOH(20mL)中のメチル3−アセトアミドチオフェン−2−カルボキシレート(0.674g、3.47mmol)の溶液に、NaOH(0.416g、10.4mmol)を添加した。混合物を50℃で16時間撹拌し、次いで濃縮した。1N HClを添加し、得られた固体を濾過し、乾燥させて、3−アセトアミドチオフェン−2−カルボン酸(0.642g、収率88%)を固体として得た。MS(ESI)m/z186.2[M+H]
室温のACN(3mL)中の3−アセトアミドチオフェン−2−カルボン酸(0.200g、1.08mmol)の溶液に、イミダゾール(0.184g、2.7mmol)、続いて亜リン酸トリフェニル(0.502g、1.62mmol)および(S)−3−アミノ−2−ピロリジノン塩酸塩(0.147g、1.08mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で1時間加熱し、次いで室温に冷却し、濃縮した。残留物を、DCM中0〜10%MeOHで溶出するシリカゲルを使用して精製して、6−[(S)−2−オキソ−3−ピロリジニル]−5−メチル−1−チア−4,6−ジアザ−6H−インデン−7−オン(0.242g、収率90%)を固体として得た。MS(ESI)m/z250.3[M+H]
室温のACN(3mL)中の6−[(S)−2−オキソ−3−ピロリジニル]−5−メチル−1−チア−4,6−ジアザ−6H−インデン−7−オン(0.100g、0.40mmol)の溶液を、Nで5分間バブリングした。デス−マーチンペルヨージナン(0.332g、1.20mmol)および15滴の湿潤DMSOを室温で添加し、混合物をマイクロ波下、120℃で60分間加熱し、次いで室温に冷却し、濃縮した。残留物に、EA中10%MeOHおよびNa水溶液を添加した。混合物を飽和NaHCO水溶液(4mL)、続いてブラインで抽出した。有機相を濃縮し、残留物を、EA中0〜10%MeOHで溶出するシリカゲルを使用して精製して、化合物14(0.012g、収率11%)を固体として得た。MS(ESI)m/z264.3[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.488 (s, 1 H), 8.21 (d, 1 H), 7.40 (d, 1H), 5.58-5.49 (m, 1H), 3.138-3.084 (m, 1 H), 2.798-2,766 (m, 1H ), 2.65 (s, 3H).
(実施例16)
化合物15:(S)−3−(5−メチル−7−オキソ−1−チア−4,6−ジアザ−6H−インデン−6−イル)−2,7−アゼパンジオン
Figure 2021519786
室温のACN(4mL)中の3−アセトアミドチオフェン−2−カルボン酸(0.250g、1.35mmol)の溶液に、イミダゾール(0.294g、4.32mmol)、続いて亜リン酸トリフェニル(0.628mg、2.02mmol)および(S)−3−アミノ−2−オキソ−アゼパン,HCl(0.222g、1.35mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下、150℃で60分間加熱し、次いで室温に冷却し、濃縮した。HOを添加し、混合物をEAで抽出した。有機相を濃縮した後、残留物を、EA中5〜15%MeOHで溶出するシリカゲルを使用して精製して、6−[(S)−2−オキソ−3−アゼパニル]−5−メチル−1−チア−4,6−ジアザ−6H−インデン−7−オン(160mg、収率43%)を固体として得た。MS(ESI)m/z278[M+H]
室温のACN(4mL)および湿潤DMSO(ガラスピペットを使用して8滴)中の6−[(S)−2−オキソ−3−アゼパニル]−5−メチル−1−チア−4,6−ジアザ−6H−インデン−7−オン(100mg、0.360mmol)の懸濁液を、Nで5分間バブリングした。デス−マーチンペルヨージナン(0.306g、0.721mmol)を室温で添加し、混合物をマイクロ波下、120℃で60分間加熱し、次いで室温に冷却した。Na水溶液(4mL)および飽和NaHCO水溶液(4mL)を添加した後、混合物を10分間撹拌し、次いでEAで抽出した。有機相を濃縮し、EA中1〜10%MeOHで溶出するBiotageを使用して精製して、化合物15(16mg、収率15%)を固体として得た。MS(ESI)m/z292[M+H]1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.72 (s, 1 H), 8.14-8.16 (d, 1H), 7.32-7.34 (d, 1H), 5.22-5.24 (d, 1H), 3.08-3.14 (m, 1H), 2.75-2.81 (m, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.48 -2.53 (m, 1H), 2.04-2.08 (m, 1H),1.99-2.03 (m, 1H), 1.86-1.98 (m, 1H).
(実施例17)
生物学的アッセイ
ウェスタンブロット解析
MV−4−11細胞を、10%ウシ胎児血清、ストレプトマイシンおよびペニシリンを補充したRPMI1640培地中で増殖させた。
細胞を、1mLあたりおよそ10個の細胞で培養し、DMSOまたは指示された化合物中で6〜8時間インキュベートした。全細胞抽出物を、製造業者のプロトコール(Pierce)に従ってRIPA緩衝剤を使用して調製した。手短にいえば、3×10個の細胞をPBS中で1回洗浄し、細胞ペレットをRIPA緩衝剤中に再懸濁させ、氷上で15分間インキュベートした。細胞残屑を遠心分離により除去し、清澄化した全細胞溶解物を、さらなる解析のために新しいチューブに移した。
ウェスタンブロット解析のために、全細胞タンパク質抽出物を4〜12%SDS−ポリアクリルアミドゲル上で分離し、ニトロセルロースに移し、指示された一次抗体でプローブした。その後、膜を洗浄し、適切なIRDye二次抗体(LI−COR)でプローブした。シグナルを、Odysseyイメージングシステム(LI−COR)を使用して検出した。
以下の抗体をこれらの研究において使用した:抗eRF3/GSPT1:Abcam、ab126090(Cambridge、MA);抗イカロス:Abcam、ab191394(Cambridge、MA);抗CK1α:Abcam、ab108296(Cambridge、MA);抗PDE6D:Santa Cruz Biotechnology、sc−166854(Dallas、TX);β−アクチン(8H10D10)マウスモノクローナル抗体:Cell Signaling Technology、#3700(Danvers、MA);IRDye 680RDヤギ抗ウサギ抗体:LI−COR、926−68071(Lincoln、NE);IRDye 800CWヤギ抗マウス抗体:LI−COR、926−32210(Lincoln、NE)。
イカロス活性を表1に示す。CK−1α活性を表2に示す。GSPT1活性を表3に示す。ヘリオス活性を表4に示す。PDE6活性を表5に示す。
Figure 2021519786
Figure 2021519786
Figure 2021519786
Figure 2021519786
Figure 2021519786
細胞生存度アッセイ
MV−4−11細胞を、10%ウシ胎児血清、ストレプトマイシンおよびペニシリンを補充したRPMI1640培地中で培養し、2500細胞/ウェルで白色壁96ウェルプレートにおいてプレーティングした。細胞を、DMSO(対照)または指示された化合物中、37℃および5%COで3日間インキュベートした。インキュベーション期間に続いて、100μLのCellTiterGlow(CTG)試薬(CellTiter−Glo(登録商標)発光細胞生存度アッセイ、Promega(Madison、WI))を各ウェルに添加した。振盪しながらの10分間のインキュベーションに続いて、EnVisionマルチモードプレートリーダーを使用して発光を測定した。
MV−4−11細胞生存度アッセイにおける化合物の抗増殖活性を表6に示す。
Figure 2021519786
表6に示されている通り、化合物12は、がん細胞生存、例えば白血病細胞生存を阻害する。化合物12は、30μMおよび15μMの両方において、MV−4−11の細胞生存度をDMSO対照の0%に低下させた。化合物13は、30μMおよび15μMにおいて、MV−4−11の細胞生存度をDMSO対照の0.73%および2%にそれぞれ低下させた。
細胞に基づくアッセイ
凍結一次血液単核細胞(PBMC)または凍結CD14+動員末梢血単球のいずれかを、AllCells(PB003F、正常末梢血MNC(Alameda、CA))から購入した。細胞を急速解凍し、RPMI−1640(10%FBS/1%Pen−Strep)で1回洗浄し、1ウェルあたり200,000個の細胞で96ウェルプレートにおいてプレーティングした。細胞をDMSOのみまたは化合物12で1時間前処理し、次いで100ng/mLのリポ多糖(LPS)で18〜24時間誘導した。製造業者のプロトコールに従ってMeso Scaleアッセイを使用して、上清をIL−1β、IL−6、およびTNFαについて解析した。陰性対照ウェルをDMSOで処理した。
IL−2解析のために、96ウェルプレートを1μg/mLの抗ヒトCD3抗体(OKT3、eBioscience Inc.、San Diego、CA)でプレコーティングした。PBSで洗浄した後、化合物12を添加し(50μL/ウェル)、続いて300万〜400万細胞/mLで希釈したPBMCを添加した(150μL/ウェル)。プレートを24時間インキュベートし、上清をMesoscale IL−2解析のために収集した。IL−2活性をDMSO対照に対する倍数差として測定する。
IL−1β、IL−6、TNFα、およびIL−2アッセイにおける化合物12の活性を表7に示す。化合物12を10μMおよび1μMで試験した。
Figure 2021519786
表7に示されている通り、化合物12は、IL−1β、IL−6、およびTNFαに対する阻害効果、およびIL−2に対する刺激効果を示した。化合物12はまた、10μMおよび1μMにおいて、DMSO対照から3.1および3.6倍の変化もそれぞれ示し、これにより、化合物12がDMSO対照と比較してIL−2産生を刺激したことが示された。
本明細書で引用されるすべての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物および特許または特許出願が、本明細書に含まれる開示と矛盾する範囲では、本明細書は、そのような矛盾する資料に取って代わる、かつ/または優先することが意図されている。
別段の定義がない限り、すべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、当業者にとって通常かつ慣用的なそれらの意味を与えられるべきものであり、本明細書で明確にそのように定義されない限り、特別なまたは特化された意味に限定されるべきではない。本開示のある特定の特徴または態様を記載する場合の特定の専門用語の使用は、その専門用語と関連する本開示の特徴または態様の任意の具体的な特性を含むように限定されるようにその専門用語が本明細書で再定義されていることを暗示するものと解釈されるべきではないことに留意すべきである。
本出願、特に添付の特許請求の範囲で使用される用語および句およびそれらの変形は、別段の明記がない限り、限定とは反対のオープンエンドと解釈されるべきである。前述のものの例として、用語「含む(including)」は、「限定するものではないが、含む(including,without limitation)」、「含むが、これらに限定されない(including but not limited to)」などを意味するように読まれるべきである。用語「含む(comprising)」は、本明細書で使用される場合、「含む(including)」、「含有する(containing)」、または「により特徴付けられる(characterized by)」と同義語であり、包括的またはオープンエンドであり、追加の記載されていない要素または方法ステップを排除するものではない。用語「含む(includes)」は、「含むが、これらに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである。用語「例」は、議論における項目の網羅的または限定的なリストではなく、議論における項目の典型的な例を提供するために使用される。「公知の」、「通常の」、「標準的な」および同様の意味の用語などの形容詞は、記載されている項目を所与の期間に、または所与の時点で利用可能な項目に限定するものと解釈されるべきではなく、代わりに、現在、または将来の任意の時点で利用可能または公知であり得る、公知の、通常の、または標準的な技術を包含するように読まれるべきである。
本明細書における実質的にあらゆる複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に適するように、複数形を単数形に、そして/または単数形から複数形に言い換えることができる。様々な単数形/複数形の入れ替えは、明瞭にするために本明細書において明確に記載されることがある。ある特定の手段が互いに異なる従属項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用できないことを示すものではない。
導入された請求項の記載の特定の数が意図されている場合は、そのような意図は請求項において明確に記載され、そのような記載がない場合は、そのような意図は存在しないことが、当業者によりさらに理解されるであろう。加えて、導入された請求項の記載の特定の数が明示的に記載されている場合であっても、当業者は、そのような記載が、通常、少なくとも記載された数を意味するように解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語句がない「2つの記載物」というだけの記載は、通常、少なくとも2つの記載物、または2つもしくはそれよりも多い記載物を意味する)。さらに、「A、B、およびCなどのうちの少なくとも1つ」と類似の慣習が使用される場合において、一般的に、そのような構文は、当業者がその慣習を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有する系」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、ならびに/またはA、B、およびCを一緒に有する系などを含むであろうが、これらに限定されない)。「A、B、またはCなどのうちの少なくとも1つ」と類似の慣習が使用される場合において、一般的に、そのような構文は、当業者がその慣習を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有する系」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、ならびに/またはA、B、およびCを一緒に有する系などを含むであろうが、これらに限定されない)。
本明細書で使用される成分の量、反応条件などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」により修飾されていると理解されるべきである。したがって、反対の指示がない限り、本明細書に記載されている数値パラメーターは、得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。少なくとも、本出願の優先権を主張する任意の出願における任意の特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメーターは、有効桁数および通常の丸め手法を考慮して解釈されるべきである。
さらに、前述は、明瞭性および理解を目的として例示および実施例によってある程度詳細に記載されているが、当業者には、ある特定の変更および改変が実施され得ることが明らかである。したがって、説明および実施例は、本発明の範囲を本明細書に記載の特定の実施形態および実施例に限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ本発明の真の範囲および趣旨に付随するすべての修正および代替物も網羅するものと解釈されるべきである。

Claims (63)

  1. 式(I):
    Figure 2021519786
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物[式中、
    は、CRまたは−S−であり、
    は、CRまたは−S−であり、
    は、CRまたは−S−であり、
    、Q、およびQのうちの1つは、−S−であり、

    Figure 2021519786
    は、単結合または二重結合であり、
    、R、およびRはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換C〜C10アリール、置換もしくは非置換3〜10員ヘテロシクリル、または置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールであり、
    およびRはそれぞれ、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、および置換または非置換C〜Cアルキルからなる群から独立に選択され、
    は、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシ、置換または非置換C〜Cアルキル、および置換または非置換C〜Cアルコキシからなる群から選択され、
    Xは、O、NH、またはSであり、
    nは、1、2、または3である]。
  2. 前記式(I)の化合物が、式(Ia)、式(Ib)、もしくは式(Ic):
    Figure 2021519786
    、またはこれらの薬学的に許容される塩によって表される、請求項1に記載の化合物。
  3. nが2である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. nが1である、請求項1または2に記載の化合物。
  5. nが3である、請求項1または2に記載の化合物。
  6. が、水素、ハロゲン、または非置換C〜Cアルキルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、水素、ハロゲン、または非置換C〜Cアルキルである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が非置換C〜Cアルキルである、請求項7に記載の化合物。
  9. が、水素、または置換もしくは非置換C〜Cアルキルである、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. XがOである、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 、R、およびRがそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換ナフチル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリールである、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 、R、およびRがそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、非置換アミノ、非置換または置換C〜Cアルコキシ、非置換または置換C〜Cアルキル、置換または非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cシクロアルキル、および非置換4〜6員ヘテロシクリルである、請求項11に記載の化合物。
  13. 前記式(I)の化合物が、式(Ia)によって表され、RおよびRのうちの少なくとも一方またはそれぞれが水素である、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. およびRの一方が水素であり、RおよびRの他方が、非置換C〜Cシクロアルキル、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、または−NH(C〜Cアルキル)で置換されているC〜Cアルキル;非置換C〜Cハロアルキル、ハロゲン、および非置換アミノからなる群から選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. 前記式(I)の化合物が、式(Ib)によって表され、RおよびRのうちの少なくとも一方またはそれぞれが水素である、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
  16. およびRの一方が水素であり、RおよびRの他方が、非置換C〜Cシクロアルキル、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、または−NH(C〜Cアルキル)で置換されているC〜Cアルキル;非置換C〜Cハロアルキル、ハロゲン、および非置換アミノからなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
  17. 前記式(I)の化合物が、式(Ic)によって表され、RおよびRのうちの少なくとも一方またはそれぞれが水素である、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
  18. およびRの一方が水素であり、RおよびRの他方が、非置換C〜Cシクロアルキル、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ、アミノ、−N(C〜Cアルキル)、または−NH(C〜Cアルキル)で置換されているC〜Cアルキル;非置換C〜Cハロアルキル、ハロゲン、および非置換アミノからなる群から選択される、請求項17に記載の化合物。
  19. Figure 2021519786
    、ならびにこれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1または2に記載の化合物。
  20. 式(II):
    Figure 2021519786
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物[式中、
    1Aは、CR1Aまたは−S−であり、
    2Aは、CR2Aまたは−S−であり、
    3Aは、CR3Aまたは−S−であり、

    Figure 2021519786
    は、単結合または二重結合であり、
    、Q、およびQのうちの1つは、−S−であり、
    1A、R2A、およびR3Aはそれぞれ、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換C−アミド、置換もしくは非置換N−アミド、置換もしくは非置換エステル、置換もしくは非置換尿素、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cアルケニル、置換もしくは非置換C〜Cアルキニル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換C〜C10アリール、置換もしくは非置換3〜10員ヘテロシクリル、置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリール、
    Figure 2021519786
    であり、
    1A、R2A、およびR3Aのうちの1つは、
    Figure 2021519786
    であり、
    4AおよびR5Aはそれぞれ、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、および置換または非置換C〜Cアルキルからなる群から独立に選択され、
    6Aは、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシ、置換または非置換C〜Cアルキル、および置換または非置換C〜Cアルコキシからなる群から選択され、
    は、O、NH、またはSであり、
    sは、1、2、または3であり、
    各X1Aは、独立に、O、NH、またはSであり、
    各X2Aは、−NR9A−、−(CH−(NR9A)−(CH−、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−、−(CH1〜5−、−(CF1〜5−、−(CD1〜5−、−O−、−C(=O)−、および−S−からなる群から独立に選択され、
    各X3Aは、−(CH−(NR9A)−(CH−、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−、−(CH1〜5−、−(CF1〜5−、および−(CD1〜5−からなる群から独立に選択され、
    各mは、独立に、0、1、2、3、4、または5であり、
    各h、i、およびjは、独立に、0、1、2、3、4、または5であり、
    各tは、独立に、1、2、3、4、または5であり、
    各R7AおよびR8Aは、置換または非置換C〜C10シクロアルキル、置換または非置換C〜C10アリール、置換または非置換5〜10員ヘテロアリール、置換または非置換3〜10員ヘテロシクリル、および置換または非置換C〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、
    9Aは、水素、または置換もしくは非置換C〜Cアルキルである]。
  21. 各X2Aが、−NR9A−、−(CH−(NR9A)−(CH−、−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−、−(CH1〜5−、−(CF1〜5−、−(CD1〜5−、−O−、および−S−からなる群から独立に選択される、請求項20に記載の化合物。
  22. 前記式(II)の化合物が、式(IIa)、式(IIb)、もしくは式(IIc):
    Figure 2021519786
    、またはこれらの薬学的に許容される塩によって表される、請求項20または21に記載の化合物。
  23. sが2である、請求項20から22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. sが1である、請求項20から22のいずれか一項に記載の化合物。
  25. sが3である、請求項20から22のいずれか一項に記載の化合物。
  26. 4Aが、水素、ハロゲン、または非置換C〜Cアルキルである、請求項20から25のいずれか一項に記載の化合物。
  27. 5Aが、水素、ハロゲン、または非置換C〜Cアルキルである、請求項20から26のいずれか一項に記載の化合物。
  28. 5Aが非置換C〜Cアルキルである、請求項27に記載の化合物。
  29. 6Aが、水素、または置換もしくは非置換C〜Cアルキルである、請求項20から28のいずれか一項に記載の化合物。
  30. がOである、請求項20から29のいずれか一項に記載の化合物。
  31. 前記式(II)の化合物が、式(IIa)によって表され、R1AおよびR2Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R1AおよびR2Aの他方が、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリールである、請求項20から30のいずれか一項に記載の化合物。
  32. 1AおよびR2Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R1AおよびR2Aの他方が、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、または置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリルである、請求項31に記載の化合物。
  33. 1AおよびR2Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R1AおよびR2Aの他方が水素である、請求項31または32に記載の化合物。
  34. 前記式(II)の化合物が、式(IIb)によって表され、R1AおよびR3Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R1AおよびR3Aの他方が、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリールである、請求項20から30のいずれか一項に記載の化合物。
  35. 1AおよびR3Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R1AおよびR3Aの他方が、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、または置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリルである、請求項34に記載の化合物。
  36. 1AおよびR3Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R1AおよびR3Aの他方が水素である、請求項34または35に記載の化合物。
  37. 前記式(II)の化合物が、式(IIc)によって表され、R2AおよびR3Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R2AおよびR3Aの他方が、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリル、または置換もしくは非置換5もしくは6員ヘテロアリールである、請求項20から30のいずれか一項に記載の化合物。
  38. 1AおよびR2Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R1AおよびR2Aの他方が、独立に、水素、ジュウテリウム、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、非置換アミノ、置換もしくは非置換C〜Cアルコキシ、置換もしくは非置換C〜Cアルキル、置換もしくは非置換C〜Cハロアルキル、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル、置換もしくは非置換フェニル、または置換もしくは非置換4〜6員ヘテロシクリルである、請求項37に記載の化合物。
  39. 2AおよびR3Aの一方が、
    Figure 2021519786
    であり、R2AおよびR3Aの他方が水素である、請求項37または38に記載の化合物。
  40. mが1または2である、請求項20から39のいずれか一項に記載の化合物。
  41. 1AがOである、請求項20から40のいずれか一項に記載の化合物。
  42. 2Aが−NR9A−である、請求項20から41のいずれか一項に記載の化合物。
  43. 2Aが、−(CH−(NR9A)−(CH−または−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−である、請求項20から41のいずれか一項に記載の化合物。
  44. hおよびiがそれぞれ、独立に、0または1である、請求項43に記載の化合物。
  45. 9Aが、水素または非置換C〜Cアルキルである、請求項43または44のいずれか一項に記載の化合物。
  46. 2Aが−C(=O)−または−(CH1〜5−である、請求項20から41のいずれか一項に記載の化合物。
  47. 3Aが、−(CH−(NR9A)−(CH−または−(CH−(NR9A)−(CH−(NR9A)−である、請求項20から41のいずれか一項に記載の化合物。
  48. 9Aが水素である、請求項47に記載の化合物。
  49. tが、独立に、1または2であり、jが、独立に、0、1、または2である、請求項47または48に記載の化合物。
  50. 7AおよびR8Aがそれぞれ、置換または非置換C〜Cシクロアルキル、置換または非置換フェニル、置換または非置換ナフチル、置換または非置換5または6員ヘテロアリール、置換または非置換3〜7員ヘテロシクリル、および置換または非置換C〜Cアルキルからなる群から独立に選択される、請求項20から49のいずれか一項に記載の化合物。
  51. 7AおよびR8Aがそれぞれ、独立に、置換もしくは非置換フェニル、置換もしくは非置換チエニル、置換もしくは非置換ピリジニル、置換もしくは非置換ピリミジニル、置換もしくは非置換ピラジニル、置換もしくは非置換ピリダジニル、置換もしくは非置換ピロリジニル、置換もしくは非置換モルホリノ、置換もしくは非置換ピペリジニル、置換もしくは非置換ピペラジニル、または置換もしくは非置換アゼパニルである、請求項50に記載の化合物。
  52. 7AおよびR8Aがそれぞれ、独立に、ハロゲン、非置換C〜Cアルキル、置換または非置換C〜Cシクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクリル、(非置換C〜Cアルキル)アミン、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、置換または非置換C〜Cシクロアルキル(非置換C〜Cアルキル)、および置換または非置換ヘテロシクリル(非置換C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されているフェニルである、請求項51に記載の化合物。
  53. 7AおよびR8Aがそれぞれ、独立に、ハロゲン、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、および非置換C〜Cアルキルからなる群から選択される1つまたは2つの置換基で置換されているフェニルである、請求項20から52のいずれか一項に記載の化合物。
  54. Figure 2021519786
    Figure 2021519786
    Figure 2021519786
    、ならびにこれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項20から22のいずれか一項に記載の化合物。
  55. 請求項1から54のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される1種または複数種の賦形剤とを含む医薬組成物。
  56. GSPT1と関連する疾患、障害、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の請求項1から54のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項55に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。
  57. サイトカイン、アイオロス、PDE6、イカロス、ヘリオス、およびCK1αからなる群から選択される1種または複数種のタンパク質と関連する疾患、障害、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の請求項1から54のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項55に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。
  58. 前記サイトカインが、IL−1β、IL−6、TNFα、およびIL−2、ならびにこれらの組合せからなる群から選択される、請求項57に記載の方法。
  59. 前記疾患、障害、または状態が、炎症、線維筋痛症、関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、炎症性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病、およびがんからなる群から選択される、請求項56または57に記載の方法。
  60. 前記疾患、障害、または状態が、乳がん、肺がん、白血病、リンパ腫、肝細胞癌、胃がん、前立腺がん、およびアストログリオーシス、ならびにこれらの組合せからなる群から選択されるがんである、請求項59に記載の方法。
  61. 前記疾患、障害、または状態が、白血病、リンパ腫、および肝細胞癌からなる群から選択されるがんである、請求項59に記載の方法。
  62. 皮膚がんのリスクを低減することを必要とする対象において皮膚がんのリスクを低減する方法であって、治療有効量の請求項1から54のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項55のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。
  63. 対象において皮膚の障害、疾患、または状態を処置、改善、または予防する方法であって、治療有効量の請求項1から54のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項55に記載の組成物を前記対象に投与することを含む方法。

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