JP2021525689A - 長固定子リニアモーターの形の運搬装置の運搬ユニットを制御する方法 - Google Patents

長固定子リニアモーターの形の運搬装置の運搬ユニットを制御する方法 Download PDF

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Abstract

物体Oを危機的な運動限界値に晒すことなく、物体Oの安全な運搬を可能にする、長固定子リニアモーターの形の運搬装置1の運搬ユニットTEを制御する方法を提示するために、本発明では、運搬ユニットTEの移動プロファイルが、運搬区間2に沿って少なくとも区画毎に、運搬ユニットTEと結び付けられた、運搬ユニットTEの参照点PTから間隔を開けた位置にある相対点PRの相対移動プロファイルに応じて決定されると規定される。

Description

本発明は、運搬装置の運搬区間に沿った移動方向において長固定子リニアモーターの形の運搬装置の運搬ユニットを制御する方法に関し、制御ユニットにおいて、運搬ユニットの定義された参照点に対して、運搬ユニットを運搬区間に沿って動かすための運搬ユニットの移動プロファイルが与えられる。本発明は、更に、一つの運搬区間と、この運搬区間に沿って長手方向に移動可能な少なくとも一つの運搬ユニットと、この運搬ユニットを制御する制御ユニットとを有する、長固定子リニアモーターの形の運搬装置に関する。
ほぼ全ての最新の製造設備では、運搬装置を用いて、個々の取扱ステーション又は製造ステーションの間で、より長い運搬区間に渡って部品又はコンポーネントを移動させることも必要である。そのための多数の運搬装置又は移送装置が知られている。多くの場合、様々な実施形態による連続コンベヤーがそのために用いられている。従来の連続コンベヤーは、電気駆動部の回転運動をベルトコンベヤーの直線的な運動に変換する様々な実施構成によるベルトコンベヤーである。そのような従来の連続コンベヤーでは、柔軟性が大きく制限され、特に、個々の運搬ユニットによる個別的な運搬が不可能である。それを正して、最新の柔軟な運搬装置の要件に適合させるために、従来の連続コンベヤーの代替品として、所謂長固定子リニアモーター(LLM)が益々用いられている。
長固定子リニアモーターは、特に、運動の動作範囲全体(位置、速度、加速度)に渡ってのより良好で柔軟な利用、運搬区間に沿った運搬ユニットの個別的な閉ループ制御/開ループ制御、改善されたエネルギー利用、より少ない数の摩耗部品による保守コストの削減、運搬ユニットの簡単な交換、運搬区間に沿った製品の流れの効率的な監視、誤り検出及び最適化を特徴とする。そのような長固定子リニアモーターの例は、特許文献1〜4から読み取ることができる。
長固定子リニアモーターは、周知の通り、主に多数の順番に配置された駆動コイルの形の長固定子と、駆動コイルに相応の電流を加えることによって、長固定子に沿って動かされる駆動磁石(永久磁石又は電磁石)を備えた多数の運搬ユニットとから構成される。それらの駆動コイルによって、運搬ユニットの励起磁石と協力して動作する移動磁界を発生させて、運搬ユニットを動かしている。そのため、長固定子によって、運搬区間が形成され、その区間に沿って、運搬ユニットを動かすことができる。それにより、各運搬ユニットの動き(位置、速度、加速度)を個々に互いに独立して制御することが可能である。そのために、各駆動コイルは、それに割り当てられた駆動コイルコントローラによって駆動されて、運搬ユニットを動かすための(例えば、位置又は速度に関する目標値の形の)指令を上位の設備制御ユニットから受け取ることができる。その場合、移送区間に沿って、長固定子リニアモーターの転轍機を配備することもできる。多くの場合、長固定子が移送セグメントの形でも構築されており、その際、各移送セグメントは、移送区間の一部を構成して、多数の駆動コイルを有する。大抵は、一つの移送セグメントに対して、移送セグメントの全ての駆動コイルを制御する一つのセグメントコントローラが配備されている。長固定子リニアモーターの具体的な実施形態、即ち、例えば、駆動コイル、移送区間、運搬ユニット、運搬ユニットのガイド部等の実施形態と制御方式は、当然のことながら、様々であるとすることができるが、長固定子リニアモーターの基本的な機能方式は同じままである。
特許文献5は、長固定子リニアモーターの形の運搬装置と運搬区間に沿って運搬ユニットを制御する方法を開示している。運搬区間に沿った運搬ユニットの位置を測定するために、運搬ユニットの側方に測定磁石を配備した位置測定システムが提案されている。測定センサーが、駆動磁石の側方に配置された測定磁石の位置を測定する場合、カーブで測定された位置は、運搬ユニットを制御するために使用される、運搬ユニットの中心点の位置と一致しなくなる。精確な位置計測のために、そのずれが制御ユニットにおいて考慮されている。
特許文献6は、長固定子リニアモーターの形の運搬装置の動作方法を開示している。上位の制御装置を介して、移動路に沿った車の所望の移動経路が与えられる。運搬装置は、車の位置を計測するために、走行距離測定システムを有する。上位の制御装置が、各車に所定の経路プログラムを与える。動的な移動経路とその車及び運搬される荷物に対する作用は記載されていない。
通常は、例えば、運搬区間に沿った運搬ユニットの速度推移を決定することによって、所与の運搬区間に沿った、例えば、製造プロセスの所与又は所望の時間的なプロセスフローに応じた運搬ユニットの移動経路の計画が行われる。その場合、所与の運搬区間に沿った移動方向における一次元の計画も話される、即ち、移動方向における運搬ユニットの位置又は巡る行程だけが関係し、運搬区間の立体的な幾何学形状(カーブなど)は関係しない。例えば、運搬ユニットにより運搬される物体を処理するために、例えば、運搬区間に沿って、運搬ユニットが所定の時間的なフローで通り抜けて行く作業ステーションを配置することができる。それは、例えば、瓶又は容器への所定の内容物の充填、塗装プロセス、組立工程、機械的な処理等であるとすることができる。その場合、移動経路は、要件に応じて、連続的な移動プロファイルであると、例えば、運搬区間に渡って一定の速度、さもなければ、例えば、運搬ユニットが一つの作業ステーションに或る時間留まる、時間毎に与えられる移動プロファイルであるとすることができる。運搬区間に沿った区画に、運搬ユニットが違反することを許されない所与の運動力学的な制限を、例えば、最大遠心力を上回らないようにするためのカーブにおける最大速度又は最大加速度を与えることもできる。そのため、運動力学的な制限は、通常、計画された移動プロファイルが実際にも運搬ユニットにより実現可能であることを保証するために、運搬ユニットに与えられる最大限の運動量を制限することとなる。
この場合、運搬ユニットの移動プロファイルの決定は、運搬ユニットの所与の点、例えば、運搬区間に沿って移動方向において定義されたシャトル・センター・ポイントに関して行われる。それにより、運搬ユニットで運搬される物体は通常運搬ユニットと固く接続されているので、物体の移動も一緒に計画される。
しかしながら、そのような形式の運搬ユニットの移動プロファイルの計画は、多くの用途において問題を引き起こす。それは、例えば、運搬ユニットにおける物体が、その動きによって、運搬ユニットのその動きを計画した点と異なる運動力学的な条件を経験する場合である。例えば、運搬ユニット上の中心又は所定の幾何学的に関係する所に物体を配置できず、それによって、物体が、例えば、カーブにおいて、動きを計画した点と異なる遠心力、加速度、速度を経験することがある。それは、特に、繊細な物品、例えば、化学物質や熱い液体等を運搬ユニットで運搬する場合及び/又は所定の取り扱いを実行するための装置又は工具が運搬ユニットに配置されている場合に問題となる可能性がある。そのような場合には、運搬ユニットのシャトル・センター・ポイントに関する運動力学的な制限を遵守しても、運搬ユニットと共に移動する所定の参照点の運動力学的な移動状態を引き起こす可能性が有り、そのことは不利である。その逆の変化形態も、即ち、シャトル・センター・ポイントに関する移動プロファイルが運搬ユニットの運動力学的な制限を遵守するように計画されているが、運搬ユニットの移動中の物体の動きのために、運搬ユニットに作用する力が変化する場合も不利であるとすることができる。
国際特許公開第2013/143783号明細書 米国特許登録第6,876,107号明細書 米国特許公開第2013/0074724号明細書 国際特許公開第2004/103792号明細書 米国特許公開第2014/0142792号明細書 ドイツ特許公開第102012025326号明細書
以上のことから、本発明の課題は、運搬ユニットと一緒に動く物体に関して、所与の移動状態を遵守することを保証できる、長固定子リニアモーターの形の運搬装置の運搬ユニットを制御する方法を提示することである。
本発明では、この課題は、運搬ユニットの参照点に対して相対的な相対位置が既知である、運搬ユニットと結び付けられた、運搬ユニットの参照点から間隔を開けた位置に有る相対点に対して、相対移動プロファイルが、運搬区間に沿って少なくとも区画毎に制御ユニットに与えられることと、制御ユニットが、この相対点の相対移動プロファイルから運搬ユニットの移動プロファイルを求め、この相対点が、運搬ユニットと固定的に結び付けられるか、或いは相対点に関する少なくとも一つの移動自由度を有する運動機構を備えた、相対点を有する連結機器が、運搬ユニットに配備されることとによって解決される。それによって、運搬ユニットの移動経路を計画する際に、運搬ユニットと運搬ユニットに配置された物体の運動量が異なる可能性が有る状況が考慮され、この状況は、特に、カーブにおいて、相対点が、例えば、運搬ユニットの参照点よりも大きな周速度を有する可能性がある場合であるとすることができる。この場合、運搬ユニットの移動プロファイルは、相対点の移動プロファイルに応じて新たに求めるか、或いはそれに対応して適合させることができる。
有利には、空間内における運搬ユニットの参照点に対して相対的な相対点の相対位置は、運搬ユニットの移動中に運動機構によって変更される。それによって、例えば、物体が配置された相対点を運搬ユニットの移動中に立体的に変更して、運搬ユニットの移動プロファイルを変化した相対間隔に適合させることが可能になる。このことは、例えば、参照点の移動経路が既知である場合に、オフラインで計画することができるが、運搬ユニットの移動中にオンラインでリアルタイムに計画することができる。それによって、相対点を有する固い、或いは柔軟な構造を運搬ユニットに配置することができるとともに、例えば、物体の所に有る相対点の位置を運搬ユニットの移動中に変更することができる。
有利には、物体を保持する少なくとも一つの保持要素が連結機器に配置され、相対点が保持要素又は物体の所に規定されるのが有利である。それにより、例えば、処理、組立又は運搬すべき構成部品などの物体を保持して、その物体の所に相対点を決定することができる。そして、保持要素に保持された物体の相対点に応じて、運搬ユニットの移動プロファイルを決定することができる。
運搬ユニットの移動プロファイル及び/又は相対点の移動プロファイルとして、有利には、行程・時間プロファイル又はその時間微分を規定することができる。それによって、例えば、運搬ユニット及び/又は相対点の速度、ジャーク又は衝突のプロファイルを用いることもできる。
有利には、運搬ユニットの参照点に対して、少なくとも一つの運搬ユニット目標値を規定することができ、その際、移動プロファイルは、運搬ユニット目標値を遵守するように決定される。この場合、運搬ユニット目標値として、有利には、運搬ユニットの移動方向及び/又はそれと交差する方向における参照点の運搬ユニット最大速度及び/又は運搬ユニット最大加速度が決定されることと、運搬ユニットに作用する最大の力、有利には、最大遠心力及び/又は最大回転モーメントが決定されることと、移動方向又は空間内における第二の運搬ユニットの第二の参照点からの運搬ユニットの参照点の所与の運搬ユニット間隔が決定されることとの中の一つ以上である。それによって、運搬ユニットに作用する許容できない大きな負荷を防止することができるとともに、例えば、運搬ユニットの前又は後を移動する運搬ユニットに対する所与の間隔を遵守することができる。
有利には、相対点に対しても、少なくとも一つの相対点目標値が決定され、その際、運搬ユニットの移動プロファイルは、この相対点目標値を遵守するように決定される。この場合、相対点目標値として、有利には、相対点の最大速度及び/又は最大加速度及び/又は相対点最大遠心力が決定されることと、空間内における可動又は固定位置の基準点からの所与の基準間隔が決定され、その際、可動の基準点として、有利には、第二の運搬ユニットの第二の相対点又は第二の参照点が用いられることとの中の一つ以上である。それによって、相対点、例えば、物体に作用する許容できない大きな負荷を確実に防止することができるとともに、運搬区間上を移動する複数の運搬ユニットの相対点の間の間隔、例えば、二つの順番に移動する運搬ユニットの二つの物体の間の一定の間隔を遵守することができる。
別の有利な実施構成では、運搬ユニットの相対点の相対点目標値として、運搬ユニットの相対点と第二の運搬ユニットの第二の相対点の間に作用する相対的な力が規定されて、運搬ユニットの移動プロファイル及び/又は第二の運搬ユニットの第二の移動プロファイルは、これらの相対点の間に作用する相対的な力を遵守するように決定される。それによって、例えば、運搬ユニットに配置された物体によって、第二の運搬ユニットと共に移動する物体に、所定の与えられた力を加えることが可能である。
本課題は、更に、冒頭で述べた形式の運搬装置によって解決され、その際、運搬ユニットには、運搬ユニットの参照点に対して相対的な相対位置が既知である、運搬ユニットと結び付けられた、運搬ユニットの参照点から間隔を開けて位置する相対点が規定され、制御ユニットにおいて、運搬区間に沿って少なくとも区画毎に、相対点の相対移動プロファイルが規定され、制御ユニットが、相対点の相対移動プロファイルから運搬ユニットの移動プロファイルを求めるように規定され、その際、相対点が、運搬ユニットと固定的に結び付けられているか、或いは相対点に対する少なくとも一つの運動自由度を有する運動機構を備えた、相対点を有する連結装置が運搬ユニットに配備される。
以下において、本発明を限定するものではない、本発明の有利な実施形態の例を模式的に図示した図1〜6を参照して、本発明を詳しく説明する。
参照点と相対点の速度推移を伴った、長固定子リニアモーターの形の本発明による運搬装置の模式図 固い連結機器を備えた運搬ユニットの模式図 ロボットの形の連結機器を備えた運搬ユニットの模式図 デュアルチェンバー形態による運搬装置の断面図と等角投影図 運搬ユニットに対する力の状況を伴った、本発明による運搬装置の平面図と側面図 複数の運搬ユニットを有する運搬区間の部分図
図1は、運搬区間2に沿って移動方向に移動可能な運搬ユニットTEを備えた長固定子リニアモーターの形の運搬装置1の基本構造を図示している。周知の手法により、駆動磁石3が運搬ユニットTEに配置され、駆動コイル4が運搬区間に配置されている。駆動コイル4は、長手方向(運搬ユニットTEの移動方向)に互いに間隔を開けて運搬区間2に配置されており、通常は、移動磁界を発生するために、共通の制御ユニット7によって駆動される。これは、例えば、駆動コイル4にコイル電圧を印加することによって、駆動コイル4にコイル電流を流すことにより行われる。相応の制御によって、運搬ユニットTEの駆動磁石3と協力して動作する移動磁界を長手方向に発生させて、運搬ユニットに作用する推進力を発生させる。運搬区間2は、所望の運搬区間の延び具合を実現するために、複数の運搬セグメントTS、例えば、直線セグメント又は曲線セグメントから組み上げることもできる。当然のことながら、これは、単なる例であると理解すべきであり、更に別の構成の運搬セグメントTS、例えば、(直線セグメントに相当する)無限の曲率から所与の曲率にまで曲率が連続的に推移するカーブ入口セグメントを配備することもできる。
しかし、運搬区間は、例えば、運搬ユニットTEを、例えば、高い方又は低い方の平面上で運搬する連続コンベヤーなどの別の移送機器を有することもできる。複数の運搬区画を転轍機により互いに接続して、転轍機の場所を介して、運搬ユニットを一方又は他方の運搬区画に転換することもできる。複数の制御ユニット7を配置して、例えば、運搬セグメントTS毎に一つの制御ユニット7を配置して、これらを(図示されていない)上位の全体的な制御ユニットによって接続することもできる。運搬ユニットTEを運搬区間2に沿って確実に案内する図示されていないガイド部を運搬区間2及び/又は運搬ユニットTEに配置することもでき、その結果、運搬ユニットTEは、運搬区間2から落下できなくなる。これらのガイド部の具体的な実施形態は、例えば、ローラー又はそれ以外の好適なガイド部品の形で実現することができる。
制御ユニット(ハードウェア及び/又はソフトウェア)7には、通常、例えば、好適なコントローラーの形で実現できるコントロールユニット(ハードウェア及び/又はソフトウェア)8が配置されている。このコントロールユニット8は、例えば、運搬ユニットTEの所与の移動プロファイルを制御し、この移動プロファイルは、例えば、所定のプロセスフローによって定義される。そのために、コントロールユニット8は、制御の時間ステップ毎に、例えば、目標位置や目標速度などの運搬ユニットTEのための目標値を取得し、コントローラーは、それから、例えば、移動に関与する駆動コイル4のコイル電流やコイル電圧などのそれに対応する制御量を計算する。コントロールユニット8は、当然のことながら、そのために、例えば、実際の位置や実際の速度などの運搬ユニットTEの実施値を更に取得することもできる。実際値は、例えば、位置センサーを用いて、運搬区間2に沿って測定することができる。この場合、移動を制御するための目標値は、運搬ユニットTEのための所与の計画された移動プロファイルから取得される。
運搬ユニットTEの移動プロファイルは、最も簡単な場合、運搬ユニットTEが所定の時点で到達すべき、運搬区間2に沿った運搬ユニットTEの所定の目標位置から導き出すことができる。それから、例えば、移動プロファイルとして、行程・時間プロファイル又は速度・時間プロファイルを計算することができる。運搬区間2は、区画に分割することもでき、区画毎に、独自の移動プロファイルを与えることができる。しかし、そのようなプロファイルは、直に与えることもでき、例えば、上位の設備制御ユニットから与えるか、或いは、例えば、運搬ユニットの動きが、例えば、作業ステーションの(例えば、ロボットなどの)処理ユニット又は操作ユニットの外部の動きと同期すべき場合には、外部から与えることもできる。移動プロファイルの算出又は付与時に、当然のことながら、最大加速度や最大ジャーク(加速度の時間微分)などの所与の動的な限界を考慮することもできる。
運搬装置1の規模と具体的な実施形態に応じて、運搬ユニットTEが上回ることができない、或いは上回ってはならない所定の動的な運搬ユニット限界値が存在する。例えば、最大コイル電流、最大コイル電圧又はそれ以外の物理的な限界によって決まる運搬ユニットTEの最大速度vTmaxを例として挙げることができる。そのような動的な運搬ユニット限界値は、運搬ユニットTEの移動プロファイルの計画時に、有利には、後で詳しく説明する通り、所与の運搬ユニット目標値の形で考慮することが肝要である。しかし、カーブセグメントでは、例えば、運搬ユニットTEに作用する力を許されない大きさにしないために、運搬ユニット最大遠心加速度aZTmax=r*ω又は運搬ユニット最大遠心力FZTmax=m*r*ω(ここで、mは運搬重量、rは曲率半径、ωは角速度である)を標準的に動的な運搬ユニット限界値とすることもできる。それから、関係式v=ω*rによって、カーブセグメントにおける運搬ユニットTEの最大速度vTmaxを計算することができる。運搬重量mとして、運搬ユニットTEの重量だけ、或いは運搬ユニットTEの重量mTEと運搬ユニットTEで運搬する物体Oの重量mの合計から成る全体的な運搬重量mを使用することができる。物体Oの重量mが十分に軽い場合、それを無視して、運搬ユニットTEの重量mTEだけを考慮することもできる。
運搬ユニットTEにより物体Oを運搬する場合(これが通常の場合である)、運搬ユニットTEは、有利には、例えば、図2に図示されている通り、物体Oを保持する保持要素9を備えた連結機器5も備え、この連結機器5は、図2では、(シリアルキネマティクス又はパラレルキネマティクスの形の)複数の運動自由度を有する運動機構6(例えば、ロボット)として実現されている。この場合、連結機器5の重量mが残りの重量に対して無視できない時には、その重量も運搬重量mに更に加算すべきである。
通常、運搬ユニットTEの移動プロファイルは、運搬ユニットTEの所定の参照点Pに対して、例えば、重心、中心などのシャトル・センター・ポイントに対して与えられる。しかしながら、運搬装置1の実施形態は、そのため、運搬ユニットTEの実施形態も多様であるとすることができる。例えば、運搬ユニットTEは、図1に模式的に図示されているような、ほぼ平行六面体形状の本体部11を備えることができる。しかし、運搬装置1は、図4で運搬装置1の断面に基づき図示されているような構造にすることもできる。
図4(左の断面図、右の等角投影図)による運搬ユニットの変化形態は、両側に駆動磁石3a,3bを配置した本体部11を有する。この実施例では、本体部11がT字形状であり、駆動磁石3a,3bは、脚鉄10に配置されている。駆動磁石3a,3bは、周知の手法により、運搬ユニットTEの脚鉄10の両側に配備された、例えば、運搬セグメントTS,TSなどの運搬区間2の部分に配置された駆動コイル4a,4bと協力して動作する。このことから、運搬ユニットTEが実施形態に応じて異なる方向に異なる範囲で延び得ることは明らかである。それによると、運搬ユニットTEの移動プロファイルを決定するために用いられる運搬ユニットTEの参照点Pは、一般的に有効な形で定義できるのではなく、運搬ユニットTEの具体的な実施形態にも依存する。図1の例では、参照点Pは、例えば、運搬ユニットTEのほぼ平行六面体形状の本体部11の中心に有る。図4の実施例では、参照点は、例えば、脚鉄10における駆動磁石3a,3bの間の中央に選定されている。通常、この参照点Pに対して、運搬ユニットTEの移動プロファイルが計画される。
例えば、液体、化学物質等の入った容器などの繊細な物体Oを運搬したり、物体Oが運搬ユニットTEに対して所定の姿勢をとる、運搬装置1の多くの用途では、運搬ユニットTEと一緒に移動する所定の決められた相対点Pに対して決定された動的な相対点限界値を上回らないことが望ましいとすることができる。これは、運搬ユニットTEの動的な運搬ユニット限界値と同様に、例えば、相対点最大速度vRmax、相対点最大加速度aRmax、相対点最大遠心力FZRmax等であるとすることができる。この場合、相対点Pは、物体Oの所に存在できるが、別の興味深い点にすることもできる。運搬ユニットTEの動的な限界値を上回らないようにするために、運搬ユニットTEの参照点Pに対して、有利には、少なくとも一つの所謂運搬ユニット目標値が与えられて、運搬ユニットTEの移動プロファイルは、運搬ユニット目標値を上回らないように決定される。これと同様に、相対点Pに対しても、所定の動的な相対点限界値を上回らないようにするために、相対点目標値を決定することができ、運搬ユニットTEの移動プロファイルは、相対点目標値を遵守するように決定される。当然のことながら、参照点Pと相対点Pの両方に対して、一つ又は複数の参照点目標値又は相対点目標値を決定することも考えられる。
運搬ユニットTEにより運搬される物体Oは通常運搬ユニットTEの本体部11に配置されるか、或いは前述した通り、本体部11に配置された連結機器5の保持要素9によって保持されるので、相対点Pは、多くの場合、図1に図示されている通り、運搬ユニットTEの参照点Pから立体的な相対間隔Iを開けた位置に置かれる。しかし、この相対間隔Iは、必ずしも一定ではなく、例えば、参照点PTが運動機構6により運搬ユニットTEと結び付けられている場合、運搬ユニットTEの移動中に変更することもできる。相対間隔Iは、空間内の相対点Pの位置に応じて、例えば、図5に基づき図示されている通り、運搬ユニットの移動方向の運動軸X、それと直交する横軸Y及び高さ軸Zから成る、運搬ユニットTEと一緒に移動する座標系の成分に分割することができる。ここで、運搬ユニットTEの移動プロファイルが、従来の手法により、例えば、運搬ユニットTEの参照点Pに対する所与の運搬ユニット目標値(例えば、動的な運搬ユニット限界値としての運搬ユニット最大速度vTmax)を遵守するように決定された場合、そのことは、特に、カーブセグメントにおいて、この移動プロファイルによって、相対点Pの最大限に許容される動的な相対点限界値(例えば、図1の速度推移に基づき詳しく説明された通りの相対点最大速度vRmax)を上回らなくようにする。
運搬装置1の上方又は半径方向における外側には、運搬区間2に沿った運搬ユニットTEの参照点Pと相対点Pに関する速度推移が図示されている。図示された例では、見易くするとの理由から、物体O又は連結機器5を図示せず、相対点Pだけを図示している。図示された例では、運搬区間2に沿った運搬ユニットTEの参照点Pの一定の速度推移vが、有利には、所与の運搬ユニット目標値の形の動的な運搬ユニット限界値を遵守するように、運搬ユニットTEの移動プロファイルとして与えられている。直線セグメントでの速度vがカーブセグメントと同じ大きさであることが明らかである。(ここでは、円弧として実現された)カーブセグメントでは、運搬ユニットTEの参照点Pの速度vは、図1に図示されている通り、中心Pと参照半径rを有する円の周速度に等しい。ここでは、相対点Pが、半径方向において更に外側に離れた、円の中心Pから相対半径rの所にある。参照半径rと相対半径rの間の差の絶対値(相対点Pが、参照点Pよりも半径方向において更に内側にある可能性が有るので、絶対値)が相対間隔Iに等しい。関係式v=ω*rにより、角速度ωを計算することができる。ここでは、参照点Pが運搬ユニットTEと固定的に結び付けられているので、相対点Pも、運搬ユニットTEの参照点Pと同じ角速度ωで回転する。その結果、関係式v=ω*rから、相対点Pに対する(周)速度vが得られる。相対点Pの速度推移に基づき明らかな通り、直線セグメントでの相対点Pの速度vPRは、運搬ユニットTEの参照点の速度vと同じである。カーブセグメントでの運搬ユニットTEの回転する動きのために、カーブセグメントでの相対点Pの(周)速度v(図1の破線)は、参照点Pの(周)速度(図1の実線)よりも速い。図解のために、直線セグメントからカーブセグメントへの遷移域では、相対点速度vのジャンプが図示されている。このジャンプは、直線セグメント(曲率=無限)からカーブセグメント(曲率=曲率半径に依存する)への曲率の飛躍的な変化から生じる。そのようなジャンプは、そのためには、ほぼ無限の大きな加速度が必要なので、当然のことながら、実際には起こり得ない。しかし、前述した通り、運搬ユニットTEの加速度aは、運搬ユニットTEの物理的に限定する動的な運搬ユニット限界値によって制限される。
そのため、運搬ユニットTEの移動プロファイルは、一つ(又は複数)の運搬ユニット目標値を与えることによって、有利には、動的な運搬ユニット限界値に到達しないか、或いは上回らないように容易に決定される。例えば、一様な速度推移を実現するために、有利には、曲率が無限からカーブセグメントの所与の曲率に連続的に推移する前述したカーブ入口セグメントを用いることもできる。上記の関係式(カーブセグメントでの相対点の(周)速度v>参照点の(周)速度v)から、例えば、参照点Pの動的な運搬ユニット限界値などの所与の運搬ユニット目標値(例えば、参照点最大(周)速度v)を遵守しても、相対点(周)速度vが参照点(周)速度vよりも速いことは明らかであり、このことは、場合によっては、望ましくない可能性がある。しかし、いずれにせよ、それにより、運搬ユニットTEの移動プロファイルが、運搬ユニット目標値を与えられているために、全ての所与の動的な運搬ユニット限界値を遵守するけれども、場合によっては、相対点Pに対して許容される限界速度を上回る可能性がある。
そのため、本発明では、運搬ユニットTEの移動プロファイルは、運搬区間2に沿って少なくとも区画毎に、運搬ユニットTEと結び付けられた、運搬ユニットTEの参照点Pから相対間隔Iだけ間隔を開けた位置に有る相対点Pの相対移動プロファイルに応じて決定される。この場合、「結び付けられた」とは、相対点Pが運搬ユニットTEと一緒に移動するが、それにも関わらず、例えば、空間内において相対点Pを運搬ユニットTEの参照点Pに対して相対的に動かすための運動機構6が運搬ユニットTEに配置されている場合には、相対点Pと運搬ユニットTEの間の相対的な動きが可能であることを意味する。「区画毎」とは、例えば、それが、例えば、カーブ区間などの重要な区間にのみ成されることを意味する。そのため、物体Oは大抵運搬ユニットTEで運搬されるので、そのような重要な区画では、移動プロファイルの計画時の焦点を運搬ユニットTEではなく、物体Oに置くことができる。特に、大きな運搬重量及び/又は大きな相対間隔Iの場合に、運搬ユニットTEの移動プロファイルを決定する代わりに、相対移動プロファイルを決定するのが有利である。運搬ユニットTEの移動中に相対点Pが運搬ユニットTEに対して相対的に動かされて、それにより、例えば、相対間隔Iが変化する場合も同様である。
相対点Pの相対移動プロファイルが決定された場合、既知の幾何学的な関係によって、運搬ユニットTEでの参照点Pの移動プロファイルに換算することができ、このことは、例えば、制御ユニット7で行うことができる。そのため、相対点Pの所望の相対移動プロファイルを実現するために、運搬ユニットTEの既に計画された移動プロファイルも変更することができる。プロセスフローが固定的に与えられて、既知である場合、特に、(移動中の)相対間隔Iが固定的である場合、相対移動プロファイルは、運搬区間2全体に渡って、或いは運搬区間2の所与の区画において既知であり、そのため、運搬ユニットTEの参照点Pの移動プロファイルも既知である。運搬ユニットTEの動きの制御に関しては、常に運搬ユニットTEでの参照点Pの移動プロファイルに基づき制御することができるので、それによって何も変わらない。参照点Pの移動プロファイルの制御の途中において、大抵は、例えば、シャトル・センター・ポイントなどの参照点Pの実際の位置を求めることが必要である。しかし、この参照点Pの実際の位置は、通常は直に測定されるのではなく、計算される。そのために、例えば、運搬ユニットTEの実際の位置は、位置センサーにより運搬区間2に沿って測定して、運搬ユニットTEの既知の幾何学的な関係により参照点Pの実際の位置に換算することができる。その後、参照点Pの実際の位置から、更に、相対点Pの実際の位置に換算することができる。位置センサーが組み込まれた位置及び姿勢が既知である場合、例えば、移動プロファイル及び/又は相対移動プロファイルを計画するための二次元又は三次元の情報を生成することができる。
しかし、運搬ユニットTEの計画された移動プロファイルと運搬ユニットTEの相対点Pの相対移動プロファイルに基づき計算された移動プロファイルの間の遷移域は運動力学的に有利な遷移域として実現するのが有利である。例えば、加速度又はジャークのジャンプが無いのが有利である。
しかし、本発明による方法の別の実施形態では、参照点Pからの相対点Pの相対間隔Iを一定にする必要はなく、運搬ユニットTEの移動中に変更することができる。この場合、相対点Pは、例えば、図3に図示されているように、一つの方向にのみ変更可能であるか、或いは、相対点Pは、図2、図5及び図6に図示されているように、複数の次元において変更可能であるとすることができる。図3の実施形態では、運搬ユニットTEには、相対点Pを有する連結機器5が配置されている。この連結機器5は、長さを変えることができ、その結果、図示された例では、相対間隔Iの運動軸が、Z方向において相対間隔Iから相対間隔Iに変化するとともに、その逆に変化する。この場合、相対間隔Iの設定は、段階的に、或いは無段階で行うことができる。
当然のことながら、図3の相対点Pは、図示されていない保持要素9又は物体Oの所に置くこともできる。例えば、相対点Pの相対移動プロファイルとして、又もや運搬区間2全体に渡って一定の速度vを決定することができる。従って、このことを保証するためには、運搬ユニットTEの参照点Pの速度vをカーブセグメントで低下させるか、相対間隔Iを低下させるか、或いはその両方でなければならない。例えば、カーブセグメントで相対間隔Iが上昇したら、相対点速度vが一定であるとの境界条件を遵守するためには、それに対応して参照点Pの速度vを更に低下させなければならない。
図2では、連結機器5が、運搬ユニットTEに配置された複数軸形式の運動機構6として実現されている。この運動機構6には、物体Oを保持する保持要素9が配置されており、相対点Pが物体Oの所に置かれている。この運動機構6は、ここでは、破線で表示された物体Oにより象徴される通り、運搬ユニットTEと固定された位置の座標系に関して、空間内においてほぼ任意に物体Oを動かすことができる。図示された例では、物体Oの所に置かれた相対点Pの相対間隔Iは、例えば、図示されたX−Z平面内において、相対点PR1の第一の相対間隔Iから第二の相対点PR2の第二の相対間隔Iに変更されている。
この既知である、運搬ユニットTEに対する相対点Pの動きは、当然のことながら、例えば、ロボットの場合と同様に、既知の逆変換を用いて、再び既知の幾何学的な関係に基づき相対点Pの相対移動プロファイルに換算することができる。これは、再び相対点Pに関する所与の動的な相対点限界値を用いて、相対点目標値を与えることによって制限することができ、そのために、異なる方向を考慮することもできる。例えば、移動方向(X)とそれと交差する方向(Y,Z)における速度成分を考慮することができる。次に、そのように制限された相対点Pの相対移動プロファイルは、再び運搬ユニットTEの参照点Pの移動プロファイルに換算することができる。この換算は、制御ユニット7において行うか、或いは上位の設備制御ユニットにおいて行うこともできる。これは、当然のことながら、図示されたX−Z平面に関してのみ成り立つのではなく、例えば、図示された平面に対して直角の相対点Pの動き、即ち、基本的に図示されたX−Z平面から外に延びるカーブに関しても成り立つ。
相対点Pが運動機構6を用いて運搬ユニットTEと結び付けられている場合、運動機構6の動きが、任意の部分、例えば、保持要素9のその時々の位置が既知であるか、或いは検出可能である運動機構制御ユニットによって制御されることを出発点とすることができる。それにより、各時点において、相対点Pのその時々の位置が既知であるか、或いは検出可能であり、そのことから、運搬ユニットTEに対する相対点Pの動きも検出できることを出発点とすることもできる。それにより、運搬ユニットTEに対して相対的な相対点Pのその時々の位置及び/又は相対点Pの動きを制御ユニット7及び/又は設備制御ユニットに伝えることもできる。
図5には、運搬区間2に沿って移動する、参照点Pを有する運搬ユニットTEを備えた運搬装置1の別の例が図示されている。図1の実施形態との相違点は、ここでは、運搬ユニットTEが共通の移動面内を運搬区間2全体に沿って移動することである。駆動コイル4も、運搬ユニットTEの駆動磁石3と協力して動作するように、それに対応して配置されている。しかし、この運搬装置1の実施形態は、本発明に対して何らの役割も果たさない。運搬ユニットTEには、運搬ユニットTEと結び付けられた相対点Pが置かれている。この場合、既に述べた通り、相対点Pは、運搬ユニットTEの移動中に一定であり続ける、運搬ユニットTEの参照点Pから固定的な相対間隔Iを開けた位置に有ることができる。そして、運搬ユニットTEの参照点Pに対して相対的な相対点Pは、運搬ユニットTEの移動中変化しない。
しかし、相対点Pは、例えば、それが運動機構6の所に置かれている場合、運搬ユニットTEの移動中に移動させることもでき、空間内における参照点Pに対して相対的な相対点Pの相対位置が運搬ユニットTEの移動中に変化する。相対間隔I又は相対位置は既知であり、例えば、運動機構制御ユニット又は好適な測定機器によって検出される。図示された例では、相対点Pは、参照点Pから二つの座標軸Y及びZにおける成分I及びIを有する相対間隔Iを開けた位置に有り、ここでは、運搬ユニットTEの参照点Pが、座標の原点として決定されている。基本的に、任意の基準座標系、例えば、ここでのような運搬区間2の固定的な座標系又は運搬ユニットTEと一緒に動く座標系を用いることができる。運搬ユニットTEは、直線セグメントでは第一の位置Aに表示され、カーブセグメントでは時間的に後の第二の位置に表示されている。
第二の位置Bに基づき、相対点Pの位置が相対点Pの相対移動プロファイルに、従って、運搬ユニットTEの移動プロファイルに如何に作用するのかを説明する。この場合、図示された第二の位置Bにおける相対間隔Iが運搬ユニットTEの移動中に動く相対点Pを瞬間的に反映したものであるのか、或いは相対間隔が固定している、即ち、運搬ユニットTEの移動中一定であるのかは何らの役割も果たさない。運搬ユニットTEが運搬ユニット速度vで移動する場合、相対点Pは、既に述べた通り、例えば、(図5に模式的に図示されている)固定式の連結機器5を用いて運搬ユニットTEと固定的に結び付けられている場合に、共通の角速度ωの関係式により、より速い相対点速度vとなる。しかし、相対点Pが可動式の運動機構6、例えば、ロボットの所に置かれている場合、例えば、運動機構6が、運搬ユニットTEの移動方向又はその逆方向に、或いはそれと交差する方向に、参照点Pに対して相対的に相対点Pを動かした時には、別の速度関係にすることもできる。そして、相対点Pの速度vは、運動機構6により生み出される速度に応じて上昇又は下降する。図示された例では、カーブセグメントの第二の位置Bでは、運搬ユニット遠心力FZT=m*r*ωが運搬ユニットTE上の参照点Pに作用し、相対点遠心力FZR=m*r*ωが(例えば、図示されていない物体O上の)相対点Pに作用する(ここで、m:運搬ユニットの重量、m:相対点重量、例えば、物体Oの物体重量m)。参照点半径rと相対点半径rの間の差は相対間隔IのY成分Iに等しい。連結機器5の重量mを無視できない場合、例えば、単純に連結機器5の重心に作用する、連結機器5の遠心力FZKも更に考慮すべきである。可動式の運動機構6の場合、例えば、運動機構6の互いに相対的に動く個々の構成部品に関して、それぞれ遠心力FZiを考慮する必要があるとすることができる。しかし、図5による簡単な例では、連結機器5の重量mは無視される。運搬ユニットTEにおける連結機器5の配置構成に基づき、例えば、運動機構6として実現された連結機器5の動きによって起こる反力を運搬ユニットTEによって引き受けなければならない。それは、第二の位置Bにおいて、運搬ユニット遠心力TZTと相対点遠心力FZRの合計が運搬ユニットTEに作用することを意味する。この合計遠心力FZΣは、例えば、運搬区間2に配置された(図示されていない)ガイド部によって引き受けなければならない。一般的に、関与する構成要素(例えば、物体O、連結機器5)の個々の遠心力FZi=m*r*ω を考慮すると、合計遠心力FZΣ=ΣFZiが成り立つ。
図5の例では、相対点Pは、参照点PからZ方向の成分Iから成る相対間隔Iだけ(固定的な、或いは可変の)間隔を開けた位置にある。この成分Iによって、第二の位置Bでは、相対点遠心力FZRに基づき、更に回転モーメントM=FZR*Iが運搬ユニットTEに加わり、これは、運搬ユニットTEによって支えるとともに、例えば、又もやガイド部よって引き受けなければならない。しかし、通常、ガイド部は限定された力しか引き受けることができず、そのため、移動中に運搬ユニットTEに作用する力を制限するのが有利である。そのために、又もや遵守すべき、或いは、特に、上回ってはならない運搬ユニット目標値を決定することができる。これらの運搬ユニット目標値は、例えば、動的な限界値、例えば、(例えば、制御ユニット7に保存された)運搬ユニットTEの移動方向(ここでは、X方向)及び/又はその交差方向(ここでは、例えば、Y方向又はZ方向)における参照点最大速度vTmax、参照点最大加速度aTmax、運搬ユニット最大遠心力FZTmax又は最大回転モーメントMTmaxであるとすることができる。しかし、運搬ユニット目標値は、必ずしも最大限に許容される限界値である必要はなく、最大限に許容される限界値よりも低くすることができる任意に決定された目標値であるとすることもできる。そして、制御ユニット7は、運搬ユニットTEの移動中に、例えば、制御の時間ステップ毎に、要求された運搬ユニット目標値が遵守されているのか否かを調べて、場合によっては、例えば、運搬ユニット速度vなどの運搬ユニットTEの運動量を適合させる。これは、相対点Pの相対移動プロファイルを運搬ユニットTEの参照点Pの移動プロファイルに逆算することによって行われる。個々の重量m,m,...mが既知である場合、これらの力と回転モーメントは、前記の物理的な関係式と既知の相対間隔Iを用いて計算することができる。重量mが分からない場合、好適な測定機器によって、例えば、歪ゲージによって、これらの力(一般的にF)と回転モーメント(一般的にM)を検出することもできる。
しかし、運搬ユニットTEだけが、例えば、動的な運搬ユニット限界値などの所定の与えられた運搬ユニット目標値を遵守すべきであるとするのではなく、相対点Pが遵守すべき相対点目標値も、例えば、繊細な物体を運搬する場合に、或いはそれ以外の理由から、例えば、相対点Pが上回ってはならない、或いは上回るべきではない動的な相対点限界値も存在するとすることができる。そして、運搬ユニット目標値に代わって、或いはそれに追加して、所定の相対点目標値、例えば、相対点Pの最大速度vRmax、最大加速度aRmax又は相対点最大遠心力FZRmaxを制御ユニット7に与えることができる。これは、特に、例えば、動的な運搬ユニット限界値などの運搬ユニット目標値を遵守しているにも関わらず、相対点Pにおいて許容されない高い力が物体Oに作用する場合に有利である。この許容される相対移動プロファイルは、制御ユニット7によって、既知の関係式に基づき運搬ユニットTEの移動プロファイルに換算された後、制御ユニット7によって、相対点目標値を遵守するように適合される。これは、例えば、運搬ユニットTEが、動的な運搬ユニット限界値が許容するよりも著しく小さい運動量で動かされることを意味することができる。
しかし、運搬ユニットTEの相対移動プロファイルは、従って、参照点Pの移動プロファイルも、例えば、運搬ユニットTEに対して相対的な相対点Pの動きが事前に分かっていない場合に、運搬区間2全体に関して予め計画できないことも起こり得る。この場合には、例えば、相対点Pに関する運動量とそれに続いて参照点Pに関する運動量を常に制御の次の時間ステップに対して計算する数値制御方法を運搬ユニットTEに関して用いることが考えられる。これは、例えば、好適なコントローラーによって実行することができ、このコントローラーは、例えば、制御ユニット7のコントロールユニット8に統合することができる。そのような方法は、従来技術において周知であり、そのため、ここでは、その方法を詳しく取り上げない。
図6には、三つの運搬ユニットTE,TE,TEが運搬区間2上を移動する運搬装置1の別の例が図示されている。各運搬ユニットTE,TE,TEは、各運搬ユニットTE,TE,TEと結び付けられた一つの相対点P,PR2,PR3を有する。この結び付きは、又もや固定的であるとすることができ、その結果、運搬ユニットTEの移動中に相対点PRiと参照点PTiの間の相対間隔Iが変化しないか、或いは、例えば、(図示されていない)可動式の運動機構6上に配置されている場合には、相対間隔Iが変化することができる(指数iは運搬ユニットTE〜TEを表す)。運搬ユニットTE〜TEは、運搬区間2に沿って移動可能であり、移動方向は、運搬区間2の実現形態によって与えられる。当然のことながら、相対点PRiの動きは、立体的に実行することもでき、図示された図面平面内に限定されない。
本発明では、運搬ユニット目標値として、例えば、運搬ユニット最大速度vTmax又は運搬ユニット最大遠心力FZTmaxなどの動的な運搬ユニット限界値だけでなく、運搬ユニットTEが遵守すべきほぼ静的な運搬ユニット目標値も与えることができる。例えば、運搬ユニットTE,TEの移動中に区画毎に、或いは運搬区間2全体に渡って遵守すべき、運搬区間2に沿った移動方向における運搬ユニットTEとその前を走行する第二の運搬ユニットTEの間の運搬ユニット間隔aT1を与えることができる。この運搬ユニット間隔aT1は、例えば、制御ユニット7に対して与えることができ、制御ユニット7は、それから、各運搬ユニットTEに関して、それに対応する移動プロファイルを計算する。しかし、運搬ユニット間隔aは、必ずしも移動方向に対して与える必要はなく、それに代わって、立体的な運搬ユニット間隔aT2を規定することもでき、そのことは、例えば、運搬区間2が立体的に推移する場合に有意義であるとすることができる。
それと同様に、運搬ユニットTEの相対点Pに対しても、例えば、最大速度vRmax又は相対点最大遠心力FZTmaxなどの動的な限界値の形の相対点目標値を与えるだけでなく、相対点目標値として、空間内における可動又は固定位置の基準点Pからの所与の基準間隔aを用いることもできる。運搬ユニットTEの可動の基準点Pとして、例えば、運搬ユニットTEの前(又は後)を走行する第二の運搬ユニットTEの第二の相対点PR又は第二の参照点PT2を用いることができる。これは、特に、例えば、運動機構6が運搬ユニットTEに配置されて、相対点PRiが互いに近づき過ぎたり、或いは最悪の場合に衝突することを防止すべきである場合に有意義であるとすることができる。運搬ユニット目標値及び/又は相対点目標値を与えることによって、運搬区間2上を移動する複数の運搬ユニットTEの移動プロファイルをそこに置かれた相対点PRiと共に互いに適合させることができる。
例えば、(図1の実施形態と同様に)相対点P,PR2を固定的に結び付けられた二つの運搬ユニットTE,TE2が図1による運搬区間2上を順番に移動する場合、この固定的な結び付きのために、相対間隔Iのオフセットを伴って、ほぼ運搬ユニットTEの移動方向に一致する移動方向における、これらの相対点P,PR2の間隔が一定であることが望しいとすることができる。直線セグメントでは、例えば、二つの運搬ユニットTE,TEは、相対点P,PR2の間の間隔を一定に保つために、一定の速度で移動することができる。前を走行する運搬ユニットTEがカーブセグメントを移動する場合、一定の速度を維持すると、カーブセグメントでの回転運動のために、相対点P,PR2の間の間隔が大きくなり、このことは、場合によっては、望ましくない。この場合、相対点P,PR2の間の一定の間隔を維持するために、後方の運搬ユニットTEの速度を上昇させるか、前を走る運搬ユニットTEの速度を低下させるか、或いはその両方を行うことができる。有利には、各運搬ユニット目標値と相対点目標値が遵守される。それによって、例えば、後を走る運搬ユニットTEが速度を更に上昇できない可能性があり、何故なら、それによって、相対点Pの決定された相対点目標値を上回ってしまうからである。この場合、前を走行する運搬ユニットTEが速度を低下させることが必要である。
しかし、固定位置の基準点PB3を決定することもでき、運搬ユニットTEの相対点PR3は、そこからの所与の基準間隔aB3を遵守すべきである。例えば、図6に図示されている通り、基準点PB3を固定位置の構造12に置き、相対点PR3を運搬ユニットTEの運動機構6の所に置くことができる。運搬ユニットTEが固定位置の構造12を通り過ぎる場合、例えば、固定位置の構造6との衝突を防止するために、所与の基準間隔aB3を遵守する。そのために、固定位置の構造12の領域内において、相対点PR3と参照点PT3の間の相対間隔Iを低減することによって、相対点PR3の相対移動プロファイルが相応に決定され、このことは、運動機構6の場合に、運動機構制御ユニットによって行うことができる。そのために、例えば、運動機構6を駆動して、相対間隔Iを低減させるのに十分な時間を運動機構制御ユニットに与えるために、例えば、運搬ユニット速度vを低下させることによって、固定位置の構造12の領域内において、運搬ユニットTEの移動プロファイルを適合させることができる。
本発明の別の実施形態では、運搬ユニットTEの相対点Pの相対点目標値として、運搬ユニットTEの相対点Pと(運搬ユニットTEの前又は後を移動する)第二の運搬ユニットTEの第二の相対点PR2の間に作用する相対的な力Fを与えることもできる。そして、運搬ユニットTEの移動プロファイル及び/又は第二の運搬ユニットTEの移動プロファイルは、相対点P,PR2の間に作用する相対的な力Fを遵守するように決定される。例えば、物体Oを第二の運搬ユニットTEにより動かして、その物体に、運搬ユニットTEにより運搬する所定のコンポーネントを取り付けることを想定することができる。物体にコンポーネントを取り付けるためには、例えば、コンポーネントを物体に設けられた開口部に圧入するための所定の取付力Fが必要である可能性がある。この圧入するコンポーネントは、第二の運搬ユニットTEの後(物体の実現形態、開口部の配置形態及びプロセス実行形態に依存して、その前)を移動する運搬ユニットにより運搬される。例えば、コンポーネントは、連結機器5での好適な保持要素9を用いて、運搬ユニットTEに配置することができる。この場合、運搬ユニットの相対点Pは、例えば、コンポーネントの所に置かれ、第二の相対点PT2が、運搬ユニットTEにより運搬される物体の所に、例えば、開口部の領域に置かれる。
物体Oの開口部にコンポーネントを差し込むために、運搬ユニットTEの移動プロファイルは、運搬ユニットTEがその前を走行する第二の運搬ユニットTEに先ずは近付いて、コンポーネントと物体又は物体の開口部の間の接触時に、コンポーネントと物体Oの間に、有利には、取付力Fに等しい、決定された相対的な力Fが生じるように決定される。当然のことながら、第二の運搬ユニットTEの移動プロファイルも、第二の運搬ユニットTEが制動され、それによって、その後を走行する運搬ユニットTEに対する間隔が減少するか、或いは両方の運搬ユニットTE,TEの両方の移動プロファイルが適合するように決定される。コンポーネントが、例えば、可動式の運動機構6に配置されている場合、例えば、運動機構制御ユニットによって、参照点P,PT2の間の一定の運搬ユニット間隔aを運搬ユニット目標値として与えるとともに、相対的な力Fを所与の相対点目標値として与えることもできる。相対的な力Fを発生させるために、例えば、駆動コイル4に加えるコイル電流を上昇させることによって、駆動コイル4と運搬ユニットTEの駆動磁石3が発生させる、運搬ユニットTEに作用する推進力を上昇させることができる。
それにより、複数の運搬ユニットTEの相対移動プロファイルと移動プロファイルを互いに一致させるための多数の組合せと手法が実現可能であることは明らかである。当然のことながら、運搬ユニット間隔aTiと基準間隔aBiの実際値を検出するために、又もや図示されていない好適な測定機器を運搬装置1に配備することができる。そのような測定機器は、従来技術で周知であり、例えば、カメラシステムの形であるか、或いは制御ユニット7又は運動機構制御ユニットに保存された既知の幾何学的な関係であるとすることができる。
ここで述べた例は、当然のことながら、単なる例であり、運搬装置1、運搬ユニットTE、連結機器5などの具体的な実施形態が当業者に委ねられており、本発明にとって決定的なものではないことを理解されたい。本発明にとって、運搬ユニットTEの移動プロファイルが、少なくとも区画ごとに、相対点Pの相対移動プロファイル、例えば、立体的な相対移動プロファイルに基づき決定されることが重要である。

Claims (16)

  1. 運搬装置(1)の運搬区間(2)に沿った移動方向において長固定子リニアモーターの形の運搬装置(1)の運搬ユニット(TE)を制御する方法であって、制御ユニット(7)が、運搬ユニット(TE)の定義された参照点(P)に関する運搬ユニット(TE)の移動プロファイルを与えられ、この移動プロファイルにより、運搬ユニット(TE)が運搬区間(2)に沿って動かされる方法において、
    この制御ユニット(7)は、運搬ユニット(TE)の参照点(P)に対して相対的な相対位置が既知である、運搬ユニット(TE)と結び付けられた、運搬ユニット(TE)の参照点(P)から間隔を開けた位置にある相対点(P)に対して、運搬区間(2)に沿って少なくとも区画ごとに相対移動プロファイルを与えられることと、
    この制御ユニット(7)は、相対点(P)の相対移動プロファイルから、運搬ユニット(TE)の移動プロファイルを求めて、この相対点(P)が運搬ユニット(TE)と固定的に結び付けられるか、或いは、相対点(P)に関する少なくとも一つの運動自由度を有する運動機構(6)を備えた、相対点(P)を有する連結機器(5)が運搬ユニット(TE)に配備されることとを特徴とする方法。
  2. 前記の相対点(P)の相対位置が、運搬ユニット(TE)の移動中に、運動機構(6)によって、空間内において運搬ユニット(TE)の参照点(P)に対して相対的に変更されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記の連結機器(5)に、物体(O)を保持するための少なくとも一つの保持要素(9)が配置され、前記の相対点(PR)が、この保持要素(9)又は物体(O)の所に規定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記の運搬ユニット(TE)の移動プロファイル及び/又は相対点(P)の相対移動プロファイルとして、行程・時間プロファイル又はその時間微分が規定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記の運搬ユニット(TE)の参照点(P)に対して、少なくとも一つの運搬ユニット目標値が与えられ、前記の運搬ユニット(TE)の移動プロファイルが、この運搬ユニット目標値を遵守するように決定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 運搬ユニット目標値として、運搬ユニット(TE)の移動方向及び/又はそれと交差する方向における参照点(P)の最大速度(vTmax)及び/又は最大加速度(aTmax)が決定されるか、運搬ユニット(TE)に作用する最大の力(Fmax)、有利には、最大遠心力(FZTmax)及び/又は最大回転モーメント(MTmax)と、移動方向又は空間内における第二の運搬ユニット(TE)の第二の参照点(PT2)からの参照点(P)の所与の運搬ユニット間隔(a)との中の一つ以上が決定されるか、或いはその両方であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記の相対点(P)に対して、少なくとも一つの相対点目標値が決定され、前記の運搬ユニット(TE)の移動プロファイルが、この相対点目標値を遵守するように決定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 相対点目標値として、相対点(P)の最大速度(vRmax)及び/又は最大加速度(aRmax)と、相対点最大遠心力(FZRmax)と、空間内における可動又は固定位置の基準点(P)からの所与の基準間隔(a)との中の一つ以上が決定され、この可動の基準点(P)として、有利には、第二の運搬ユニット(TE)の第二の相対点(PR2)又は第二の参照点(PT2)が用いられることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記の運搬ユニット(TE)の相対点(P)の相対点目標値として、運搬ユニット(TE)の相対点(P)と第二の運搬ユニット(TE)の第二の相対点(PR2)の間に作用する相対的な力(F)が与えられることと、
    前記の運搬ユニット(TE)の移動プロファイル及び/又は第二の運搬ユニット(TE)の移動プロファイルが、この相対点(P,PR2)の間に作用する相対的な力(F)を遵守するように決定されることとを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
  10. 一つの運搬区間(2)と、この運搬区間(2)に沿って長手方向に移動可能な少なくとも一つの運搬ユニット(TE)と、この運搬ユニット(TE)を制御する制御ユニット(7)とを備えた長固定子リニアモーターの形の運搬装置(1)であって、この制御ユニット(7)において、運搬区間(2)に沿った運搬ユニット(TE)の動きを制御するために、運搬ユニット(TE)の定義された参照点(P)に対して、運搬ユニット(TE)の移動プロファイルが規定される運搬装置において、
    この運搬ユニット(TE)には、運搬ユニット(TE)の参照点(P)に対して相対的な相対位置が既知である、運搬ユニット(TE)と結び付けられた、運搬ユニット(TE)の参照点(P)から間隔を開けた位置にある相対点(P)が規定されていることと、
    この制御ユニット(7)において、相対点(P)の相対移動プロファイルが、運搬区間(2)に沿って少なくとも区画毎に与えられることと、
    制御ユニット(7)が、相対点(P)の相対移動プロファイルから運搬ユニット(TE)の移動プロファイルを求めると規定され、この相対点(P)が運搬ユニット(TE)と固定的に結び付けられているか、或いは、相対点(P)に対する少なくとも一つの運動自由度を有する運動機構(6)を備えた、相対点(P)を有する連結機器(5)が運搬ユニット(TE)に配備されていることとを特徴とする運搬装置。
  11. 前記の相対点(P)の相対位置が、運搬ユニット(TE)の移動中に、空間内において運搬ユニット(TE)の参照点(P)に対して相対的に変更可能であることを特徴とする請求項10に記載の運搬装置(1)。
  12. 前記の連結機器(5)に、物体(O)を保持するための少なくとも一つの保持要素(9)が配備され、前記の相対点(P)が、この保持要素(9)又は物体(O)の所に規定されることを特徴とする請求項10又は11に記載の運搬装置(1)。
  13. 前記の運搬ユニット(TE)の移動プロファイル及び/又は相対点(P)の相対移動プロファイルとして、行程・時間プロファイル又はその時間微分が規定されることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の運搬装置(1)。
  14. 前記の制御ユニット(7)において、相対点(P)に対して、少なくとも一つの相対点目標値が与えられるか、運搬ユニット(TE)の参照点(P)に対して、少なくとも一つの運搬ユニット目標値が与えられるか、或いはその両方であり、前記の制御ユニット(7)が、運搬ユニット目標値及び/又は参照点目標値を遵守するように運搬ユニット(TE)の移動プロファイルを決定するために設けられていることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の運搬装置(1)。
  15. 前記の運搬ユニット目標値として、運搬ユニット(TE)の移動方向及び/又はそれと交差する方向における参照点(P)の最大速度(vTmax)及び/又は最大加速度(aTmax)、運搬ユニット(TE)に作用する最大の力(Fmax)、有利には、最大遠心力(FZTmax)、最大回転モーメント(MTmax)及び移動方向又は空間内における第二の運搬ユニット(TE)の第二の参照点(PT2)からの参照点(P)の所与の運搬ユニット間隔(a)の中の一つ以上が与えられることと、
    前記の相対点目標値として、相対点(P)の最大速度(vRmax)及び/又は最大加速度(aRmax)、相対点最大遠心力(FZRmax)及び空間内における可動又は固定位置の基準点(P)からの所与の基準間隔(a)の中の一つ以上が与えられ、この可動の基準点(P)が、有利には、第二の運搬ユニット(TE)の第二の相対点(PR2)又は第二の参照点(PT2)であることとの中の一つ以上を特徴とする請求項14に記載の運搬装置(1)。
  16. 前記の相対点目標値として、運搬ユニット(TE)の相対点(P)と第二の運搬ユニット(TE)の第二の相対点(PR2)の間に作用する相対的な力(F)が与えられることと、
    前記の運搬ユニット(TE)の移動プロファイル及び/又は第二の運搬ユニット(TE)の移動プロファイルが、この相対点(P,PR2)の間に作用する相対的な力(F)を遵守するように決定されることとを特徴とする請求項14又は15に記載の運搬装置(1)。
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