JP2925966B2 - 物体の振止め制御装置 - Google Patents

物体の振止め制御装置

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JP2925966B2
JP2925966B2 JP32112194A JP32112194A JP2925966B2 JP 2925966 B2 JP2925966 B2 JP 2925966B2 JP 32112194 A JP32112194 A JP 32112194A JP 32112194 A JP32112194 A JP 32112194A JP 2925966 B2 JP2925966 B2 JP 2925966B2
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  • Control And Safety Of Cranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体の移動時における
振れ止め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば荷物をロープを介して吊持
した状態で、所定場所に搬送(移動の一例)させる場
合、その荷物の振れを抑制するために、下記のような制
御が採用されていた。 搬送時において、荷物に取り付けられたセンサによ
り、その速度、加速度などを検出し、その検出量に応じ
て、フィードバック制御だけにより、搬送装置を制御し
ていた。 搬送装置側に、機械式の振止め装置を取り付けてお
き、この機械式の振止め装置により、荷物の振れを制御
していた。 荷物または搬送装置の振れ量、速度および加速度をセ
ンサにより検出し、その振れ量が少なくなるように、繰
り返し学習を行わせるニューロまたはファジィによる制
御が行われていた。 搬送装置側に、荷物の振れ量が抑制されるような駆動
動作を与えるパターン制御が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した制御は、それ
ぞれ下記のような欠点があった。 フィードバック制御だけの場合には、振れが起こって
から、それを検出して制御を行うため、制御に時間がか
かってしまうという欠点があった。 機械式の振止め装置による場合には、搬送装置自体に
他の付加装置を必要とし、全体的に構成が複雑になると
ともに振れ止めに時間がかかるという欠点があった。 学習的制御による場合には、何度か同じ動作を行い、
徐々に最適化して行くための繰り返しによる学習動作と
学習時間を必要とし、全体の作業効率が低下するという
欠点があった。 パターン制御の場合には、搬送装置の移動距離や移動
時間、荷物や搬送装置の質量また荷物の吊持装置の姿勢
に応じたパターンを数多く準備しなければならないとい
う欠点があり、またこのパターンは、固有振動数(振れ
周期)に依存しており、移動の際に、荷物の質量や吊持
装置の姿勢が変化して、固有振動数が変化した場合に
は、対応できないという欠点があった。
【0004】そこで、本発明は上記問題を解消し得る物
体の移動時における振止め装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の手段は、物体を保持装置により保持
するとともにこの保持装置を所定距離移動させる移動装
置を制御することにより、物体の振れ止めを行う振止め
制御装置であって、物体の移動距離、移動時間などの移
動指令を入力する移動指令入力部と、物体の昇降距離、
昇降時間などの昇降指令を入力する昇降指令入力部と、
上記移動指令入力部からの移動指令を入力して移動曲線
を生成する移動曲線生成部と、上記昇降指令入力部から
の昇降指令を入力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成
部と、この昇降曲線生成部で求められた昇降曲線に基づ
き、物体と移動装置との間または物体自身の固有振動数
を求める固有振動数演算部と、上記移動曲線生成部で求
められた移動曲線および上記固有振動数演算部で求めら
れた固有振動数を入力して、移動曲線の2階微分値を求
めるとともにこの2階微分値を固有振動数の2剰で割っ
た値を、上記移動曲線に加算して移動装置の加速度を補
償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とから構成
し、かつ上記物体または保持装置の変位を検出する変位
検出器を具備させ、さらにこの変位検出器により得られ
た位置と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線との
偏差を求めるとともに、この偏差を上記最適軌道生成部
で生成される最適軌道に加算するフィードバック演算部
を具備させた物体の振止め制御装置である。
【0006】また、本発明の第2の手段は、物体を保持
装置により保持するとともにこの保持装置を所定距離移
動させる移動装置を制御することにより、物体の振れ止
めを行う振止め制御装置であって、物体の移動距離、移
動時間などの移動指令を入力する移動指令入力部と、物
体の昇降距離、昇降時間などの昇降指令を入力する昇降
指令入力部と、上記移動指令入力部からの移動指令を入
力して移動曲線を生成する移動曲線生成部と、上記昇降
指令入力部からの昇降指令を入力して昇降曲線を生成す
る昇降曲線生成部と、この昇降曲線生成部で求められた
昇降曲線に基づき、物体の固有振動数を求める固有振動
数演算部と、上記昇降曲線生成部で求められた昇降曲線
に基づき、物体および保持装置に作用する粘性抵抗係数
を求める粘性抵抗係数演算部と、上記移動曲線生成部で
求められた移動曲線および上記固有振動数演算部並びに
上記粘性抵抗係数演算部で求められた固有振動数および
粘性抵抗係数を入力して、移動曲線の1階微分値および
2階微分値を求めるとともに、この2階微分値を上記固
有振動数の2剰で割った値および1階微分値に下記に示
す(1) 式を掛けた値を、上記移動曲線に加算して移動装
置の加速度および速度を補償した最適軌道を生成する最
適軌道生成部とから構成し、かつ上記物体または保持装
置の変位を検出する変位検出器を具備させ、さらにこの
変位検出器により得られた位置と上記移動曲線生成部で
求められた移動曲線との偏差を求めるとともに、この偏
差を上記最適軌道生成部で生成される最適軌道に加算す
るフィードバック演算部を具備させた物体の振止め制御
装置である。
【0007】ch /(m・ω2 )・・・(1) 但し、(1) 式中、 ch :粘性抵抗係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
【0008】また、本発明の第3の手段は、物体を保持
装置により保持するとともにこの保持装置を所定距離移
動させる移動装置を制御することにより、物体の振れ止
めを行う振止め制御装置であって、物体の移動距離、移
動時間などの移動指令を入力する移動指令入力部と、物
体の昇降距離、昇降時間などの昇降指令を入力する昇降
指令入力部と、上記移動指令入力部からの移動指令を入
力して移動曲線を生成する移動曲線生成部と、上記昇降
指令入力部からの昇降指令を入力して昇降曲線を生成す
る昇降曲線生成部と、この昇降曲線生成部で求められた
昇降曲線に基づき、物体の固有振動数を求める固有振動
数演算部と、上記昇降曲線生成部で求められた昇降曲線
に基づき、物体および保持装置に作用する粘性抵抗係数
を求める粘性抵抗係数演算部と、上記昇降曲線生成部で
求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装置と移
動装置間の減衰係数を求める減衰係数演算部と、上記移
動曲線生成部で求められた移動曲線および上記固有振動
数演算部で求められた固有振動数並びに上記粘性抵抗係
数演算部で求められた粘性抵抗係数を入力して、移動曲
線の1階微分値および2階微分値並びにn階微分値を求
めるとともに、この2階微分値を上記固有振動数の2剰
で割った値および1階微分値に下記に示す(2) 式を掛け
た値並びにn階微分値に下記に示す(3) 式を掛けた値
を、上記移動曲線に加算して移動装置の加速度および速
度並びに加速度以上の高次微分値を補償した最適軌道を
生成する最適軌道生成部とから構成し、かつ上記物体ま
たは保持装置の変位を検出する変位検出器を具備させ、
さらにこの変位検出器により得られた位置と上記移動曲
線生成部で求められた移動曲線との偏差を求めるととも
に、この偏差を上記最適軌道生成部で生成される最適軌
道に加算するフィードバック演算部を具備させた物体の
振止め制御装置である。
【0009】 ch /(m・ω2 )・・・(2) (−1)n ・{(m/c)・ω}2 ・{(c/m)/ω2n ・・・(3) 但し、n≧3である。
【0010】上記(2) および(3) 式において、 ch :粘性抵抗係数 c :減衰係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
【0011】さらに、上記各構成において、フィードバ
ック演算部で物体の位置をフィードバックさせたのに対
して、本発明の他の物体の振止め制御装置は、速度、加
速度または位置・速度・加速度を一緒にフィードバック
させるようにしたものである。
【0012】
【作用】上記の構成によると、物体を移動させる際に、
その移動軌道を、7次,9次などの高次関数の曲線で表
すとともにその昇降軌道を5次関数の曲線で表し、この
移動曲線に、上記昇降曲線に基づく物体の固有振動数お
よび/または粘性抵抗係数さらには減衰係数を考慮した
値並びに移動曲線の微分値を加算して最適な移動軌道を
生成させ、かつこの最適な移動軌道と実際の物体の変位
状態、すなわち位置・速度・加速度との偏差を求め、こ
れらの偏差に基づき上記最適な移動軌道をフィードバッ
ク制御により修正するようにしたので、簡単な構成でか
つ物体の振れを迅速に抑制することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1〜図6に
基づき説明する。本実施例では、図1および図2に示す
ように、ガーダ1上を走行する走行台車(移動装置の一
例)2に載置された巻上装置(保持装置の一例)3によ
り荷物(物体の一例)Wをワイヤー、ロープなどの索体
4および吊り具5を介して吊持し、この状態で、走行台
車2を走行させて、所定の場所に、移動(または搬送)
させる際の荷物Wの振れ止めについて説明する。
【0014】図1中、6は走行台車2を走行駆動させる
走行用モータ(駆動用モータ)であり、7は巻上装置3
の巻取ドラム8を駆動する巻上用モータであり、また走
行台車2には、荷物Wの振れ角θを検出する振れ角セン
サ(変位検出器の一例で、例えば走行台車2側に設けら
れたCCDカメラ9aと、吊り具5側に設けられたター
ゲット9bとから構成されている)9が設けられ、さら
に図2に示すように、上記各モータ6,7の駆動を制御
するための制御装置11が具備されている。
【0015】この制御装置11は、走行台車2の移動距
離、移動時間、最高速度などの走行指令(移動指令)を
入力する走行指令入力部(移動指令入力部)12と、巻
上距離(または巻下距離)、巻上時間(または巻下時
間)、最高速度などの巻上指令(昇降指令)を入力する
巻上指令入力部(昇降指令入力部)13と、上記走行指
令入力部12からの移動指令を入力して7次関数の移動
曲線を生成する移動曲線生成部14と、上記巻上指令入
力部13からの巻上指令を入力して5次関数の昇降曲線
を生成する昇降曲線生成部15と、この昇降曲線生成部
15で生成された昇降曲線を入力して巻上用モータ7に
巻上制御信号をその駆動部である巻上用モータドライブ
17に出力する巻上用モータ制御部16と、上記巻上高
さすなわち索体4の長さにより変化する荷振れの固有振
動数を求める固有振動数演算部21、およびそのときの
粘性抵抗係数(空気抵抗に起因する)を求める粘性抵抗
係数演算部22と、上記移動曲線生成部14、固有振動
数演算部21および粘性抵抗係数演算部22から曲線、
固有振動数および粘性抵抗係数を入力して走行台車2の
最適軌道を求める最適軌道生成部23と、図3に示すよ
うに、上記振れ角センサ9で得られた荷物Wの変位(位
置)を入力するとともに上記移動曲線生成部14で求め
られた移動曲線との偏差に所定のゲイン(k1 )を掛け
て上記最適軌道生成部23で得られた最適軌道に加算し
て修正最適軌道を求めるフィードバック演算部24と、
このフィードバック演算部24で得られた修正最適軌道
を入力して走行用モータ6を制御する走行用モータドラ
イブ26に制御信号を出力する走行用モータ制御部25
とから構成されている。
【0016】上記振れ角センサ9とは別に、例えば上記
吊り具5側には、荷物Wの重量を検出する重量検出セン
サ(図示せず)が設けられ、また後述するが、巻上用モ
ータドライバ17側にも、荷物Wの吊り高さなどを検出
するロータリエンコーダなどが設けられ、これらの各検
出器で検出された検出値が、上記固有振動数演算部21
および粘性抵抗係数演算部22に入力されて、荷物Wの
質量の変化、索体4の長さの変化が求められ、この変化
量が考慮された固有振動数および粘性抵抗係数が、最適
軌道生成部23に入力されるようにしている。
【0017】上記構成において、走行台車2の巻上装置
3に索体4を介して、吊持された荷物Wの振れ止め制御
方法を説明する。まず、走行指令入力部12から、移動
指令として、走行台車2の移動距離、移動位置、移動時
間、最高速度などを入力する。
【0018】そして、移動曲線生成部14に上記移動指
令が入力されると、一次関数以上の曲線を単独または組
み合わせて、その始点と終点とで、1,2,3階微分値
がゼロとなり4階微分値が有限である下記の(21)式にて
示すような7次関数で表される走行軌道が生成される。
【0019】
【数1】
【0020】但し、(21)式中、tは時間、X*(t)は走行
軌道、Lx は移動距離、Tx は移動時間を表す。一方、
巻上指令入力部13からは、巻上指令として、巻上装置
3における荷物Wの巻上距離(または巻下距離)、巻上
位置(または巻下位置)、最高速度などが入力される。
【0021】そして、昇降曲線生成部15に、上記巻上
指令が入力されると、一次関数以上の曲線を単独または
組み合わせて、その始点と終点とで、1,2階微分値が
ゼロとなり3階微分値が有限である下記の(22)〜(24)式
にて示すような昇降曲線(5次曲線)の巻上軌道が生成
される。
【0022】但し、(22)式中、Y* は巻上軌道、Lya
ybは巻上距離(または巻下距離)を示すロープ長(荷
物の昇降量に相当する)、Ty は巻上時間(または巻下
時間)を表す。
【0023】
【数2】
【0024】また、上記昇降曲線生成部15からの昇降
曲線が、固有振動数演算部21および粘性抵抗係数演算
部22に入力され、この昇降曲線に基づき、巻上高さに
より変化する荷振れの固有振動数(下記の(25)式に示
す)および粘性抵抗係数(下記の(26)式に示す)が求め
られる。
【0025】ω(t) ={g/Y*(t)}1/2 ・・・・(25) ch (t) =f{Y*(t)} ・・・・(26) 勿論、荷物Wの質量、走行台車2の姿勢が変化する場合
には、その既知の変化量または検出センサで得られた変
化量が、それぞれの演算部21,22に入力され、ここ
でその変化量に応じた固有振動数および粘性抵抗係数が
求められ、これら修正された値が最適軌道生成部23に
入力される。
【0026】そして、最適軌道生成部23では、移動曲
線生成部14で求められた走行軌道(21)に対し、走行軌
道の2階微分値を、入力された固有振動数ω(t) の2剰
で割ることにより求められた値(関数)と、走行軌道の
1階微分値に、入力された粘性抵抗係数ch (t) と荷物
Wと吊り具5の合計質量および固有振動数からなる速度
補償係数{ch /(m・ω2 )}を掛け合わせることに
より求められた値(関数)を足し合わせることで、下記
の(27)式に示す最適走行軌道[X(t) ]が生成される。
【0027】
【数3】
【0028】なお、上記(27)式中、{d /dt[X
*(t)]}および{d2/dt2 [X*(t)]}は、それぞれ
*(t)の1階微分と2階微分を表す。そして、上記のよ
うに求められた最適走行軌道[X(t) ]が、フィードバ
ック演算部24に入力されるとともに、図3に示すよう
に、上記振れ角センサ9から得られた振れ角θを入力し
て、荷物Wの変位状態すなわち位置を検出し、最適走行
軌道を修正して、走行用モータ制御部25に修正最適走
行軌道x(t) が出力される。
【0029】ここで、上記の修正について詳しく説明す
る。すなわち、移動曲線生成部14,昇降曲線生成部1
5で求められた曲線は、装置先端に取り付けられた荷物
Wおよび吊り具5の目標軌道曲線、目標速度曲線および
目標加速度曲線であり、最適軌道生成部23で求めた最
適走行軌道およびその1階微分、2階微分は走行用モー
タ制御部25での目標軌道、目標速度曲線および目標加
速度曲線であり、その偏差は、荷物の振れを止めるため
に、必要な目標位置偏差、目標速度偏差および目標加速
度偏差であり、これらは下記ように表される。
【0030】
【数4】
【0031】これを具体的に説明すると、走行台車2に
設けられた振れ角センサ9により、荷物Wの振れ角θを
検出し、この振れ角θと吊り高さ(既知)に基づき、荷
物Wの位置偏差x(t) 、速度偏差{d/dt[x(t)]} およ
び加速度偏差{d2/dt2[x(t)]} を求めると、下記のよ
うになる。
【0032】
【数5】
【0033】また、風などの外乱があった場合に、駆動
部である走行台車2に対する荷物Wの位置偏差x(t) 、
速度偏差{d/dt[x(t)]} および加速度偏差{d2/dt
2[x(t)]} は、目標位置偏差、目標速度偏差および目
標加速度偏差との誤差、すなわち位置偏差誤差、速度偏
差誤差および加速度偏差誤差が生じる。これらを求める
と、下記のようになる。
【0034】
【数6】
【0035】そして、上述した位置偏差誤差、速度偏差
誤差および加速度偏差誤差が、フィードバック演算部2
4で算出され、これらの偏差誤差に所定のゲインを掛け
たものが、最適軌道生成部23で求められた最適走行軌
道に加えられて修正が行われ、下記の(28)式にて示す修
正された修正最適走行軌道[x*(t)]が、走行用モータ
制御部25に入力される。
【0036】
【数7】
【0037】さらに、上記巻上用モータ7および走行用
モータ6にも、フィードバック制御が行われている。こ
れらの各モータは、速度指令型で位置検出エンコーダ付
きのものが使用されており、モータの位置と速度とがモ
ータドライバ17,26を通して検出することができ
る。
【0038】すなわち、走行用モータ制御部25におい
ては、走行台車2または走行用モータ6の位置、速度が
検出され、目標値との偏差に所定のゲインを掛け合わせ
た値を速度指令として、走行用モータドライバ26に出
力される。
【0039】なお、出力される速度指令を下記の(29)式
に示しておく。 速度指令=kvx×[kpx×{X*(t)−x(t) }−{d/dt[x(t)]} ]・・・(29) 但し、x(t) :検出した走行用モータの位置 {d/dt[x(t)]}:検出した走行用モータの速度 kvx:速度フィードバックゲイン kpx:位置フィードバックゲイン また、巻上用モータ制御部16は、巻上部である巻上装
置における巻上用モータ7の位置、速度を検出し、目標
値との偏差に所定のゲインを掛け合わせた値を速度指令
として、巻上用モータドライバ17に与えられる。
【0040】なお、出力される速度指令を下記の(30)式
に示しておく。 速度指令=kvy×[kpy×{Y*(t)−y(t) }−{d/dt[y(t)]}・・・(30) 但し、y(t) :検出した巻上用モータの位置 {d/dt[ y(t)]}:検出した巻上用モータの速度 kvy:速度フィードバックゲイン kpy:位置フィードバックゲイン このようにして、上記のように修正された最適走行軌道
に基づき、走行台車2が走行されるため、荷物Wを振ら
すことなく、所定の距離を移動させることができる。
【0041】ところで、上記実施例においては、位置、
速度、加速度をすべてフィードバックさせた場合につい
て説明したが、勿論、それぞれ単独に、フィードバック
制御させることもできる。
【0042】また、上記の説明においては、速度をフィ
ードバックさせる際に、変位を1階微分した値を使用し
たが、荷物Wの速度Vを、直接、速度センサにより検出
して、この速度値を使用してもよい。
【0043】この場合の、フィードバック制御のブロッ
ク図を図4に示しておく。また、上記の説明において
は、加速度をフィードバックさせる際に、変位を2階微
分した値を使用したが、荷物Wの加速度Aを、直接、加
速度センサにより検出して、この加速度値を使用しても
よい。
【0044】この場合の、フィードバック制御のブロッ
ク図を図5に示しておく。さらに、位置・速度・加速度
すべてをフィードバックさせた場合の、ブロック図を図
6に示しておく。
【0045】次に、本発明の第2の実施例を、図7およ
び図8に基づき説明する。上記第1の実施例において
は、荷物をクレーンにて、所定場所に移動させる場合に
ついて説明したが、本第2の実施例では、荷物のハンド
リング装置に適用した場合について説明する。
【0046】すなわち、図7および図8に示すように、
このハンドリング装置31は、一対の走行レール32上
を走行用モータ34により走行自在にされた走行台車
(移動装置の一例)33と、この走行台車33の走行方
向(以下、Y方向という)と直交する方向(以下、X方
向という)で左右の走行台車33間に横架された案内体
35と、この案内体35に移動用モータ(例えばラック
・ピニオン機構を介して駆動するもの)37を介して移
動自在に案内された移動体36と、この移動体36の側
部に設けられるとともに昇降用モータ39により昇降軸
体40をZ方向で駆動(例えばボールネジ機構などが使
用されたもの)させる昇降装置38と、この昇降軸体4
0の下端部に取り付けられた荷物Wの把持具(保持装置
の一例)41と、この把持具41に設けられた加速度セ
ンサ42と、上記各モータ34,37,39を制御する
制御装置43とから構成されている。
【0047】なお、上記第1の実施例では、移動方向が
一方の水平方向と巻上げ方向との2方向であったのに対
して、本第2の実施例では、X,Y,Zの三方向につい
ての軌道制御を行うようにしたものであり、したがって
第2の実施例の制御内容は、第1の実施例の制御内容
に、別な水平方向の制御を追加しただけであり、実質的
な制御内容はほぼ同じであるため、制御装置43につい
ての説明を、簡単に行う。
【0048】すなわち、この制御装置43は、X,Y,
Z方向における移動距離、移動位置、移動時間、最高速
度などの移動指令を入力するX,Y,Z方向移動指令入
力部51,52,53と、荷物Wの質量を入力する質量
入力部54と、上記X,Y方向移動指令入力部51,5
2からの移動指令を入力して9次関数の移動曲線を生成
するX,Y方向移動曲線生成部55,56と、上記Z方
向移動指令入力部53からの移動指令すなわち昇降指令
を入力して5次関数の移動曲線(以下、昇降曲線とい
う)を生成するZ方向移動曲線生成部57と、このZ方
向移動曲線生成部57で生成された昇降曲線を入力して
昇降用モータ39に制御信号をその駆動部である昇降用
モータドライブ59に出力する昇降用モータ制御部58
と、上記X,Y,Z方向移動曲線生成部55,56,5
7で生成された移動曲線および昇降曲線並びに質量入力
部54からの荷物Wの質量を入力して、移動量および昇
降量に基づき変化する荷振れの固有振動数(例えば、案
内体35、昇降軸体40などの剛性に起因するもの)を
求める固有振動数演算部60、およびそのときの粘性抵
抗係数(荷物Wまたは移動体36などの空気抵抗に起因
するもの)を求める粘性抵抗係数演算部61、並びに減
衰係数(例えば、案内体35,昇降軸体40などの材料
の減衰)を求める減衰係数演算部62と、上記X方向移
動曲線生成部55、固有振動数演算部60、粘性抵抗係
数演算部61および減衰係数演算部62から曲線軌道、
固有振動数、粘性抵抗係数および減衰係数を入力して移
動体36の最適移動軌道を求めるX方向最適軌道生成部
63と、上記加速度センサ42で得られた荷物WのX方
向位置(加速度を2回積分すれば位置が求まる)を入力
するとともに上記X方向移動曲線生成部55で生成され
た移動曲線との偏差に所定のゲインを掛けて上記X方向
最適軌道生成部63で得られた最適移動軌道に加算して
修正を行うX方向フィードバック演算部64と、このフ
ィードバック演算部64で得られた修正最適移動軌道を
入力して移動用モータ37を制御する移動用モータドラ
イブ66に制御信号を出力する移動用モータ制御部65
と、上記Y方向移動曲線生成部56、固有振動数演算部
60、粘性抵抗係数演算部61および減衰係数演算部6
2から曲線軌道、固有振動数、粘性抵抗係数および減衰
係数を入力して走行台車33の最適移動軌道を求めるY
方向最適軌道生成部67と、上記加速度センサ42で得
られた荷物WのY方向位置(加速度を2回積分すれば位
置が求まる)を入力するとともに上記Y方向移動曲線生
成部56で生成された移動曲線との偏差に所定のゲイン
を掛けて上記Y方向最適軌道生成部67で得られた最適
移動軌道に加算して修正を行うY方向フィードバック演
算部68と、このY方向フィードバック演算部68で求
められた修正最適移動軌道を入力して走行用モータ34
を制御する走行用モータドライブ70に制御信号を出力
する走行用モータ制御部69とから構成されている。
【0049】上記構成において、走行台車33、移動体
36および昇降装置38に昇降される昇降軸体40を介
して、吊持された荷物Wの振れ止め制御方法について説
明する。
【0050】まず、X,Y,Z方向移動指令入力部5
1,52,53から、移動指令として、走行台車33、
移動体36および昇降装置38に、移動距離、移動位
置、移動時間および最高速度などをそれぞれ入力する。
【0051】そして、各移動曲線生成部55,56,5
7に、上記移動指令が入力されると、一次関数以上の曲
線を単独または組み合わせて、下記の(31)および(32)式
にて示すような9次関数で表される移動軌道が生成され
る。
【0052】
【数8】
【0053】但し、(31),(32)式中、tは時間、X*(t)
およびY*(t)は移動軌道(走行軌道)、Lx およびLy
は移動距離、Tx およびTy は移動時間を表す。一方、
Z方向移動指令入力部57からは、移動指令(昇降指
令)として、昇降装置38における荷物Wの昇降距離、
昇降位置、最高速度などが入力される。
【0054】そして、Z方向移動曲線生成部57に、上
記移動指令が入力されると、一次関数以上の曲線を単独
または組み合わせて、下記の(33)〜(35)式にて示すよう
な5次関数で表される昇降軌道が生成される。
【0055】但し、(33)〜(35)式中、Z* は昇降軌道、
za,Lzbは昇降距離(昇降量)、Tz は昇降時間を表
す。
【0056】
【数9】
【0057】また、上記Z方向曲線生成部57からの演
算値が、固有振動数演算部60、粘性抵抗係数演算部6
1および減衰係数演算部62に入力され、ここで昇降量
により変化する荷振れの固有振動数[下記の(36),(37)
式に示す]、粘性抵抗係数[下記の(38),(39)式に示
す]および減衰係数[下記の(40),(41)式に示す]が求
められる。
【0058】
【数10】
【0059】上記(36)〜(39)式中、ωx(t)およびωy(t)
はX,Y方向の固有振動数、chx(t)およびchy(t) は
粘性抵抗係数、cx(t)およびcy(t)は減衰係数、kx
{ }およびky { }はバネ定数を求める関数、fx
{ }およびfy { }は粘性抵抗係数を求める関数、
x′{ }およびfy′{ }は減衰係数を求める関
数、m(t) は荷物Wの質量をそれぞれ表す。
【0060】そして、X方向およびY方向最適軌道生成
部63,67では、それぞれ求められた移動曲線(31),
(32)に対し、その2階微分値を、上記固有振動数ωx
(t) ,ωy (t) の2剰で割ることにより求められた値
と、1階微分値に上記粘性抵抗係数chx(t) ,chy(t)
、固有振動数ωx (t) ,ωy (t) および質量m(t) か
らなる速度補償係数と、3階微分値に減衰係数chx(t)
,chy(t) 、固有振動数ωx(t) ,ωy (t) および質量
m(t) からなる高次微分補償係数を掛けた値とを足し合
わせることで、下記の(42),(43)式に示す最適移動軌道
[X(t) ],[Y(t)]が生成される。
【0061】
【数11】
【0062】なお、上記(22)および(23)式中、{d /d
t[X*(t)]},{d /dt[Y*(t)]}および{d2/
dt2 [X*(t)]},{d2/dt2 [Y*(t)]}並びに
{d3/dt3 [X*(t)]},{d3/dt3 [Y*(t)]}
は、それぞれX*(t),Y*(t)の1階微分、2階微分、3
階微分を表す。
【0063】そして、上記のように求められた最適移動
軌道[X(t) ],[Y(t) ]が、フィードバック演算部
64,68に入力されるとともに、荷物Wに設けられた
加速度センサ42から得られた加速度を入力して、荷物
Wの変位状態すなわち位置、速度、加速度を検出し、こ
の検出された値に基づき最適移動軌道を修正して、移動
用モータ制御部65および走行用モータ制御部69に修
正最適移動軌道[x(t) ],[y(t) ]が出力される。
【0064】ここで、上記の修正について詳しく説明す
る。すなわち、X方向移動曲線生成部55,Y方向移動
曲線生成部56、Z方向移動曲線生成部57で求められ
た曲線は、装置先端に取り付けられた荷物Wおよび吊り
具5の目標軌道曲線、目標速度曲線および目標加速度曲
線であり、これらは下記のように表される。
【0065】
【数12】
【0066】ここで、加速度センサ42により検出され
た荷物Wの加速度[ax(t) ],[ay(t) ]および既
知の高さから、荷物Wの位置x(t) ,y(t) 、速度{d
/dt[x(t)]} ,{d/dt[y(t)]} および加速度{d2
/dt2[x(t)]} ,{d2/dt2[y(t)]} は、下記のよう
に表される。
【0067】
【数13】
【0068】なお、上記の式中、{∫[ax(t) ]},
{∫[ay(t) ]}および{∫∫[ax(t) ]},{∫
∫[ay(t) ]}は、[ax(t) ],[ay(t) ]の1
回積分、2回積分を表す。
【0069】また、風などの外乱があった場合に、駆動
部である走行台車33、移動体36に対する荷物Wの位
置x(t) ,y(t) 、速度{d/dt[x(t)]} ,{d/dt[y
(t)]} および加速度{d2/dt2[x(t)]} ,{d2/dt2[x
(t)]} には、目標位置、目標速度および目標加速度と
の誤差、すなわち位置偏差誤差、速度偏差誤差および加
速度偏差誤差が生じる。これらを求めると下記のように
なる。
【0070】
【数14】
【0071】そして、上述した位置偏差誤差、速度偏差
誤差および加速度偏差誤差が、フィードバック演算部6
4,68で算出され、これらの偏差誤差に所定のゲイン
を掛けたものが、最適軌道生成部63,67で求められ
た最適移動軌道に加えられ修正が行われ、下記の(44),
(45)式にて示す修正された修正最適移動軌道[x
*(t)],[y*(t)]が、移動モータ制御部65,走行用
モータ制御部69に入力される。
【0072】
【数15】
【0073】さらに、上述した第1の実施例と同様に、
昇降用モータ39、移動用モータ37および走行用モー
タ34についても、フィードバック制御が行われてい
る。なお、このフィードバック制御については、第1の
実施例と同様であるため、その説明を省略する。
【0074】このようにして求められた昇降軌道および
最適移動軌道が昇降用、移動用および走行用モータ制御
部58,65,69に入力されるとともに、ここで各モ
ータ39,37,34の位置および速度を検出し、上記
最適な軌道である目標値との偏差にゲインを掛け合わせ
た値を速度指令として、各モータドライバ59,66,
70に出力される。すなわち、最適移動軌道による制御
に合わせてフィードバック制御も行われている。
【0075】このような構成により、上述した最適軌道
に基づき、走行台車33、移動体36および昇降軸体4
0が移動させられるため、荷物Wを振らすことなく、精
度良くハンドリングを行うことができる。
【0076】ここで、上述したフィードバック制御を使
用しない場合の荷物の振れの状態と、フィードバック制
御を使用した場合の荷物振れの状態とを、図9〜図13
のグラフに示し、その比較を行う。
【0077】図9は、フィードバック制御を使用せず
に、速度、加速度、高次微分補償制御だけを行った場合
で、1kgの荷物を吊持させて走行させた場合を示して
いる。
【0078】この場合、走行台車の走行軌道として、下
記の(51)式にて表される9次曲線を与えた。
【0079】
【数16】
【0080】移動距離Lx は1m、移動時間Tx は0.6
秒である。また、粘性抵抗係数chx(t) 、固有振動数ω
x(t)、減衰係数cx(t)は、以下の場合である。
【0081】 chx(t) =0.2[N・s/m] ωx(t) =10.0[rad/s] cx(t) =0.2[N・s/m] このときの、X*(t)のグラフを、図9(a)に示す。図
9(a)中のXt(t)は駆動部である移動体の動き、X
c(t)は荷物の動きを示し、また図9(b)はその停止時
における振れ量を拡大した動きを示す。なお、以下図1
0〜図13における(a)および(b)についても、同
様の動きを表すものとする。
【0082】この図9は、速度、加速度、高次微分補償
制御だけを行った場合を示しており、外乱の影響によ
り、完全には制御をすることができず、振動が残り、減
衰もしにくく、そのオーバーシュート量は、0.0311mで
あった。
【0083】図10は、3つ(位置、速度、加速度)の
フィードバック制御の内、位置についてのフィードバッ
ク制御を行った場合を示しており、残留振動の固有振動
数が上がっていることが分かる。すなわち見掛け上の剛
性アップとなり、オーバーシュート量は、0.0215mと、
図9の場合に比べて、小さくなっていることが分かる。
【0084】図11は、3つのフィードバック制御の
内、速度についてのフィードバック制御を行った場合を
示しており、残留振動が小さく、減衰も早いことが分か
る。オーバーシュート量は、0.0064mである。
【0085】図12は、3つのフィードバック制御の
内、加速度についてのフィードバック制御を行った場合
を示しており、図11と同様に、残留振動が小さく、減
衰も早いことが分かる。オーバーシュート量は、0.0079
mである。
【0086】図13は、3つのフィードバック制御をす
べて行った場合を示しており、残留振動が小さく、減衰
も早いことが分かる。オーバーシュート量は、0.0027m
である。すなわち、各フィードバック制御の単独の効果
よりも、良い結果が得られているのが分かる。
【0087】上記実施例の構成によると、荷物を移動さ
せる際に、その移動軌道を、9次関数の曲線で表すとと
もにその昇降軌道を5次関数の曲線で表し、この移動曲
線に、上記昇降曲線に基づく荷物の固有振動数および粘
性抵抗係数を考慮した値並びに移動曲線の微分値を加算
して最適な移動軌道を生成させ、かつこの最適移動軌道
と実際の荷物における変位状態との偏差を考慮して、最
適移動軌道を修正した修正最適移動軌道に基づき走行台
車および移動体を制御するようにしたので、機械式のよ
うに付加装置も必要とせず、また外乱があった場合で
も、学習動作を必要とせずに短い時間で荷物の振れを停
止させることができ、したがって簡単な構成でかつ物体
の振れを迅速に抑制することができる。
【0088】また、上記実施例の構成によると、荷物の
振れ周期(固有振動数)に対し、簡単にかつ柔軟にその
補償を行うため、移動の際に走行台車の姿勢や荷物など
の質量が変化して周期が変化した場合にも、十分に対応
することができる。
【0089】また、上記実施例の構成によると、単に、
走行台車、移動体などの駆動部と荷物(または把持具)
との位置偏差、速度偏差、加速度偏差をフィードバック
量にとるのではなく、フィードフォワード制御である荷
物(または把持具)の軌道に対する駆動部の最適移動軌
道の目標位置偏差、目標速度偏差、目標加速度偏差に対
する誤差を、フィードバック量にとるため、フィードフ
ォワードとフィードバック制御とが互いに補いあいなが
ら実行されるので、より安定な制御系が得られる。
【0090】さらに、最適移動軌道については、高次関
数の組み合わせにより生成しているため、従来のようパ
ターン制御のように、必要な動作に応じたパターンを予
め用意する必要がない。
【0091】なお、上記第2の実施例においては、荷物
または把持具の変位状態、すなわち位置、速度および加
速度を検出するのに、加速度センサを使用したが、勿
論、位置センサ、速度センサを使用して、その検出値を
微分または積分することにより、必要な値を算出して使
用することができる。
【0092】ここで、第1の実施例における最適軌道と
して、7次関数を採用した理由について説明する。ま
ず、図14に示すように、駆動部101 により、搬送部10
2 を移動させるモデルについて考える。
【0093】なお、このモデルにおいて、駆動部101 と
搬送部102 との間の接続部を、バネ系(K)で表し、ま
た駆動指令に対して、駆動部101 が遅れなく追従すると
考えると、駆動部101 の質量(または慣性モーメント)
を無視できる。
【0094】このモデルの運動方程式は下記(61)式で表
される。 Mm ・xm′′(t)+K・{xm(t)−x(t) }=0・・・・(61) そのときの固有振動数ωm は下記(62)式で表される。
【0095】ωm 2=K/Mm ・・・・(62) 上記(61)および(62)式をまとめると、下記(63)式とな
る。 (1/ωm 2)・xm′′(t)+xm(t)=x(t) ・・・・(63) ここで、搬送部102 をある関数曲線fn(t)で駆動したい
場合、そのときに駆動部101 に指令する駆動曲線を求め
てみる。
【0096】 xm(t)=fn(t) ・・・・(64) x(t) =fn(t)+(1/ωm 2)・fn′′(t)・・・・(65) つまり、図14のような系の場合、搬送部102 をある関
数曲線fn(t)で駆動したい場合、駆動部101 に与える指
令として、fn(t)にfn(t)の2階微分を固有振動数の2
剰で割った値を足し合わせた曲線を与えればよいことが
分かる(加速度補償制御)。
【0097】次に、加速度補償を行う場合の関数fn(t)
の必要条件について説明する。駆動指令(変位)とし
て、(65)式のx(t) を与えるが、そのときの変位、速
度、加速度は、下記(66)〜(68)式にて表される。
【0098】
【数17】
【0099】ここで、注目することは、変位の項に関数
n(t)の2階微分が含まれているため、速度では3階
の、加速度では4階の関数fn(t)の微分項が含まれるこ
とである。
【0100】移動・搬送装置の動作パターンは、主にA
点からB点への移動であるが、滑らかな起動・停止を行
うためには、駆動指令関数は、 開始時間(t=0) :a(t) =有限値,v(t) =0 終了時間(t= TEND):a(t) =有限値,v(t) =0 を満たす必要がある。
【0101】今、加速度の項に関数fn(t)の4階微分が
含まれるため、加速度a(t) が有限値を持つためには、
関数fn(t)は、4階以上の微分が有限である必要があ
り、さらに速度v(t) が開始時間および終了時間でゼロ
となるために、関数fn(t)は3階以下の微分において、
定数項を持ってはならない。
【0102】関数fn(t)が、仮に高次の時間関数であっ
たとすると、上記の条件を満たす一般式は、以下の(69)
〜(71)式にて表される。
【0103】
【数18】
【0104】次に、A点からB点までの移動時の駆動指
令関数を具体的に求めてみる。例えば、(加速度補償)
または(加速度補償+速度補償)を行う場合、駆動指令
関数をつくる関数fn(t)は、4階以上の微分が有限であ
る必要があり、3階以下の微分において定数項を持って
はならないことは、上述した通りである。
【0105】関数fn(t)が仮に高次の時間関数であり、
A点からB点までの移動(距離L,移動時間TEND )で
あるとすれば、上記の条件を満たす一般式は、以下の(7
2)および(73)式にて表される。
【0106】
【数19】
【0107】t=0で、上記(72)の各式がゼロになるの
は明白であり、全てのAn について成立するので、関数
を決定する条件から除外することができる。また、4階
微分の値は、t=0,t=TEND において、任意の値で
あるからこれも除外することができる。
【0108】つまり、t=TEND 時における3階微分ま
での4個の式の条件を満たせばよいことから、An(n=3+
(1〜4))=A4 ,A5 ,A6 ,A7 であれば、解を求める
ことができるので、fn(t)は7次またはそれ以上の高次
関数であればよいことが分かる。ここでは、もっとも次
数の低い7次関数の場合について解くことにする。
【0109】
【数20】
【0110】上記の各式を解くと、A7 =−20L/T
END 7,A6 =70L/TEND 6,A5 =−84L/TEND 5,A
4 =35L/TEND 4が得られる。これら各値を上記の(69)
式に代入すると、fn(t)は下記の(74)式で表される。
【0111】
【数21】
【0112】ここで、最適軌道として、9次関数を採用
した理由について説明する。まず、図15に示すよう
に、図14と同様に、駆動部101 により、搬送部102を
移動させるモデルについて考える。この場合は、駆動部
と搬送部間に減衰がある場合に適用される。例えば、ク
レーンに機械的、電気制御的減衰装置を付けた場合や、
搬送装置の減衰が無視できない場合があてはまる。
【0113】なお、このモデルにおいて、駆動部101 と
搬送部102 との間の接続部を、バネ系(K)で表し、ま
た駆動部101 の質量(または慣性モーメント)を無視
し、駆動部101 に作用する粘性抵抗力は無視するか、若
しくは作用していたとしてもその粘性抵抗力に打ち勝っ
て駆動指令通りに動くものとする。
【0114】このモデルの運動方程式は下記(81)式で表
される。
【0115】
【数22】
【0116】そのときの固有振動数ωm は下記(82)式で
表される。 ωm 2=K/Mm ・・・・(82) また、減衰比ζは下記(53)式で表される。
【0117】 ζ=C/Cc =C/{2(Mm ・K)0.5 }・・・(83) 上記(81)〜(83)式をまとめると、下記(84)式となる。
【0118】
【数23】
【0119】上記(84)式を整理すると、下記の(85)のよ
うになる。
【0120】
【数24】
【0121】式(85)が減衰付き一質点モデルの補償式の
一般式である。級数的に表現されるため、完全な補償に
は無限の微分項が必要となり、事実上解は存在しない。
そのため、3階までの微分を有効とする近似を行うと、
下記の(87)式のようになる。
【0122】
【数25】
【0123】次に、減衰付き−質点モデルの加速度補償
制御について説明する。ここで搬送部をある関数曲線fn
(t) で駆動したい場合、そのときに駆動部に指令する駆
動曲線x(t)を求めてみる。fn(t)、fn′(t)、fn′′(t)、
fn′′′(t) の初期値が0であり、さらに高次の微分値
は係数(-2・ζ/ωm)nが級数的に小さくなること(ζ<<ω
m の場合)から無視できると考えると、駆動曲線x(t)
は、下記の(89)式にて表される。
【0124】
【数26】
【0125】つまり、図15のような系の場合、搬送部
をある関数曲線fn(t) で駆動したい場合、駆動部に与え
る指令として、fn(t) に、fn(t) の2階微分、3階微分
に(89)式に示す係数を掛けた値を足し合わせた曲線を与
えればよいことがわかる(高次微分補償)。
【0126】次に、減衰付き一質点モデルの最適軌道制
御について説明する。まず、加速度補償を行う場合の関
数fn(t) の必要条件を述べる。駆動指令(変位)として
(89)式を与えるが、そのときの変位、速度、加速度の各
式は以下の通りとなる。
【0127】
【数27】
【0128】ここで注目するのは、変位の項に関数f
n(t) の2および3階微分が含まれるため、速度では3
および4階の、加速度では4および5階の関数fn(t) の
微分項が含まれる点である。
【0129】移動・搬送装置の動作パターンは、主にA
点からB点への移動であるが、滑らかな起動・停止を行
うためには、駆動指令関数は、 開始時間(t=0) ; a(t) = 有限値 v(t) = 0 終了時間(t=Tend) ; a(t) = 有限値 v(t) = 0 の条件を満たす必要がある。
【0130】今、加速度の項に関数fn(t) の5階微分が
含まれるため、加速度a(t)が有限値を持つためには、関
数fn(t) は5階以上の微分が有限である必要があり、さ
らに速度v(t)が開始時間および終了時間でゼロとなるた
めに、関数fn(t) は4階以下の微分において定数項を持
ってはいけない必要がある。
【0131】関数fn(t) が高次の時間関数であるとする
と、上記条件を満たす一般式は下記の(93)式のようにな
る。
【0132】
【数28】
【0133】また、(85)および(86)式での付近において
N階までを有効と考えた場合、変位の項に関数fn(t) の
2,3・・・・N階微分が含まれるため、速度では3,4・・
・・N+1階の、加速度では4,5・・・・N+2階の関数fn
(t) の微分項が含まれる。つまり、加速度の項に関数fn
(t) のN+2階微分が含まれるため、加速度a(t)が有限
値を持つためには、関数fn(t) はN+2階以上の微分が
有限である必要があり、さらに速度v(t)が開始時間およ
び終了時間でゼロとなるために、関数fn(t) はN+1階
以下の微分において定数項を持ってはいけない必要があ
る。
【0134】関数fn(t) が高次の時間関数であったとす
ると上記条件を満たす一般式は下記の(94)式のようにな
る。
【0135】
【数29】
【0136】次に、A点からB点までの移動時の駆動指
令関数を具体的に求めてみる。例えば、N次の高次微分
補償制御を行う場合、駆動指令関数をつくる関数fn(t)
は、N+2階以上の微分が有限である必要があり、N+
1階以下の微分において定数項を持ってはいけないこと
は、上述した通りである。
【0137】関数fn(t) が高次の時間関数であり、A点
からB点までの移動(距離L 、移動時間Tend)であると
すれば、上記条件を満たす一般式は、以下の(95)および
(96)式にて表される。
【0138】
【数30】
【0139】t=0 で(95)の各式がゼロになるのは明白で
あり、すべてのAnについて成立するので関数を決定する
条件からは除外できる。N+2階微分の値はt=0、t=Tend
において、任意の値であるからこれも除外することがで
きる。
【0140】つまり、t=Tend時におけるN+1階微分ま
での4個の式の条件を満たせばよいことから、An(n=N+1
+(1〜N+2))=AN+2、・・・、A2N+3であれば解を求めることが
できるので、fn(t) は2N+3次あるいはそれ以上の高
次関数であればよいことがわかる。ここでは、3階まで
の微分が有効とする近似を行ったとして、9次関数の場
合について解くことにする。
【0141】
【数31】
【0142】上記の各式を解くと、
【0143】
【数32】 A9 = 70L/Tend 9 A8 =-315・L/Tend 87 = 540・L/Tend 7 A6 =-420・L/Tend 6 A5 = 126・L/Tend 5 これら各値を上記の(95)式に代入すると、fn(t) は下記
の(98)式にて表される。
【0144】
【数33】
【0145】また、A点から一定速度までの駆動指令関
数を求めてみる。A点からB点までの移動のほかに、ク
レーンやその他の搬送装置ではよく、Aからある加速時
間で一定速度まで加速し、しばらく一定速度で移動した
後、ある減速時間で減速しB点に停止するという駆動方
法が用いられる。
【0146】ここでは、A点から時間Tup 、距離L で、
速度Voまで滑らかに加速し一定速度になる駆動曲線を考
える。条件式は式(97)を変形して、
【0147】
【数34】
【0148】上記の(99)式を解くと、
【0149】
【数35】 A9 = ( 70・L - 35・Vo)/Tend 9 A8 = (-315・L +155・Vo)/Tend 8 A7 = ( 540・L -260・Vo)/Tend 7 A6 = (-420・L +196・Vo)/Tend 6 A5 = ( 126・L - 56・Vo)/Tend 5 これら各値を、上記のfn(t) に代入すると、下記の(10
0) 式のようになる。
【0150】
【数36】
【0151】
【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、物
体を移動させる際に、その移動軌道および昇降軌道を高
次関数の曲線で表し、この移動曲線に、上記昇降曲線に
基づく物体の固有振動数および/または粘性抵抗係数さ
らに減衰係数を考慮した値並びに移動曲線の微分値を加
算して最適な移動軌道を生成させ、かつこの最適な移動
軌道と実際の物体の変位状態との偏差を求め、この偏差
に基づき上記最適な移動軌道をフィードバック制御によ
り修正するようにしたので、例えば単にフィードバック
制御だけによる場合に比べて制御に時間がかかるという
ことがなく、また機械式のように付加装置も必要とせ
ず、また学習動作を必要としなく、したがって簡単な構
成でかつ物体の振れを迅速に抑制することができる。
【0152】また、本発明の構成においては、物体また
は保持装置の振れ周期(固有振動数)に対し、簡単にか
つ柔軟に、その補償を行うため、移動の際に装置の姿勢
や物体などの質量が変化して周期が変化した場合にも、
十分に対応することができる。
【0153】さらに、最適軌道については、高次関数の
組み合わせで生成しているため、従来のようパターン制
御のように、必要な動作に応じたパターンを予め用意す
る必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における振止め制御装置
の概略構成を示す斜視図である。
【図2】同第1の実施例における振止め制御装置の制御
ブロック図である。
【図3】同第1の実施例の最適軌道生成部におけるフィ
ードバック系のブロック図である。
【図4】同第1の実施例の最適軌道生成部におけるフィ
ードバック系のブロック図である。
【図5】同第1の実施例の最適軌道生成部におけるフィ
ードバック系のブロック図である。
【図6】同第1の実施例の最適軌道生成部におけるフィ
ードバック系のブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施例における振止め制御装置
の概略構成を示す斜視図である。
【図8】同第2の実施例における振止め制御装置の制御
ブロック図である。
【図9】同第2の実施例の振止め制御装置におけるフィ
ードバック制御をしない場合の駆動部と荷物の振れ状態
を示すグラフである。
【図10】同第2の実施例の振止め制御装置におけるフ
ィードバック制御の内、位置のフィードバックを行った
場合の駆動部と荷物の振れ状態を示すグラフである。
【図11】同第2の実施例の振止め制御装置におけるフ
ィードバック制御の内、速度のフィードバックを行った
場合の駆動部と荷物の振れ状態を示すグラフである。
【図12】同第2の実施例の振止め制御装置におけるフ
ィードバック制御の内、加速度のフィードバックを行っ
た場合の駆動部と荷物の振れ状態を示すグラフである。
【図13】同第2の実施例の振止め制御装置におけるフ
ィードバック制御の内、位置、速度および加速度のフィ
ードバックを行った場合の駆動部と荷物の振れ状態を示
すグラフである。
【図14】本発明の制御原理を説明するモデル図であ
る。
【図15】本発明の制御原理を説明するモデル図であ
る。
【符号の説明】
W 荷物 2 走行台車 3 巻上装置 4 索体 5 吊り具 6 走行用モータ 7 巻上用モータ 8 巻取ドラム 9 振れ角センサ 11 制御装置 12 走行指令入力部 13 巻上指令入力部 14 移動曲線生成部 15 昇降曲線生成部 16 巻上用モータ制御部 17 巻上用モータドライブ 21 固有振動数演算部 22 粘性抵抗係数演算部 23 最適軌道生成部 24 フィードバック演算部 25 走行用モータ制御部 26 走行用モータドライブ 31 ハンドリング装置 32 走行レール 33 走行台車 34 走行用モータ 35 案内体 36 移動体 37 移動用モータ 38 昇降装置 39 昇降用モータ 40 昇降軸体 41 把持具 42 加速度センサ 43 制御装置 51 X方向移動指令入力部 52 Y方向移動指令入力部 53 Z方向移動指令入力部 54 質量入力部 55 X方向移動曲線生成部 56 Y方向移動曲線生成部 57 Z方向移動曲線生成部 58 昇降用モータ制御部 59 昇降用モータドライブ 60 固有振動数演算部 61 粘性抵抗係数演算部 62 減衰係数演算部 63 X方向最適軌道生成部 64 フィードバック演算部 65 移動用モータ制御部 66 移動用モータドライブ 67 Y方向最適軌道生成部 68 フィードバック演算部 69 走行用モータ制御部 70 走行用モータドライブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一色 浩 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−17510(JP,A) 特開 昭60−106795(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66C 13/00 - 15/06

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体と移動
    装置との間または物体自身の固有振動数を求める固有振
    動数演算部と、上記移動曲線生成部で求められた移動曲
    線および上記固有振動数演算部で求められた固有振動数
    を入力して、移動曲線の2階微分値を求めるとともにこ
    の2階微分値を固有振動数の2剰で割った値を、上記移
    動曲線に加算して移動装置の加速度を補償した最適軌道
    を生成する最適軌道生成部とから構成し、 かつ上記物体または保持装置の変位を検出する変位検出
    器を具備させ、さらにこの変位検出器により得られた位
    置と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線との偏差
    を求めるとともに、この偏差を上記最適軌道生成部で生
    成される最適軌道に加算するフィードバック演算部を具
    備させたことを特徴とする物体の振止め制御装置。
  2. 【請求項2】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体の固有
    振動数を求める固有振動数演算部と、上記昇降曲線生成
    部で求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装置
    に作用する粘性抵抗係数を求める粘性抵抗係数演算部
    と、上記移動曲線生成部で求められた移動曲線および上
    記固有振動数演算部並びに上記粘性抵抗係数演算部で求
    められた固有振動数および粘性抵抗係数を入力して、移
    動曲線の1階微分値および2階微分値を求めるととも
    に、この2階微分値を上記固有振動数の2剰で割った値
    および1階微分値に下記に示す(1) 式を掛けた値を、上
    記移動曲線に加算して移動装置の加速度および速度を補
    償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とから構成
    し、 かつ上記物体または保持装置の変位を検出する変位検出
    器を具備させ、さらにこの変位検出器により得られた位
    置と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線との偏差
    を求めるとともに、この偏差を上記最適軌道生成部で生
    成される最適軌道に加算するフィードバック演算部を具
    備させたことを特徴とする物体の振止め制御装置。 ch /(m・ω2 )・・・(1) 但し、(1) 式中、 ch :粘性抵抗係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
  3. 【請求項3】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体の固有
    振動数を求める固有振動数演算部と、上記昇降曲線生成
    部で求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装置
    に作用する粘性抵抗係数を求める粘性抵抗係数演算部
    と、上記昇降曲線生成部で求められた昇降曲線に基づ
    き、物体および保持装置と移動装置間の減衰係数を求め
    る減衰係数演算部と、上記移動曲線生成部で求められた
    移動曲線および上記固有振動数演算部で求められた固有
    振動数並びに上記粘性抵抗係数演算部で求められた粘性
    抵抗係数を入力して、移動曲線の1階微分値および2階
    微分値並びにn階微分値を求めるとともに、この2階微
    分値を上記固有振動数の2剰で割った値および1階微分
    値に下記に示す(2) 式を掛けた値並びにn階微分値に下
    記に示す(3) 式を掛けた値を、上記移動曲線に加算して
    移動装置の加速度および速度並びに加速度以上の高次微
    分値を補償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とか
    ら構成し、 かつ上記物体または保持装置の変位を検出する変位検出
    器を具備させ、さらにこの変位検出器により得られた位
    置と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線との偏差
    を求めるとともに、この偏差を上記最適軌道生成部で生
    成される最適軌道に加算するフィードバック演算部を具
    備させたことを特徴とする物体の振止め制御装置。 ch /(m・ω2 )・・・(2) (−1)n ・{(m/c)・ω}2 ・{(c/m)/ω2n ・・・(3) 但し、n≧3である。上記(2) および(3) 式において、 ch :粘性抵抗係数 c :減衰係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
  4. 【請求項4】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体と移動
    装置との間または物体自身の固有振動数を求める固有振
    動数演算部と、上記移動曲線生成部で求められた移動曲
    線および上記固有振動数演算部で求められた固有振動数
    を入力して、移動曲線の2階微分値を求めるとともにこ
    の2階微分値を固有振動数の2剰で割った値を、上記移
    動曲線に加算して移動装置の加速度を補償した最適軌道
    を生成する最適軌道生成部とから構成し、 かつ上記物体または保持装置の速度を検出する速度検出
    器を具備させ、さらにこの速度検出器により得られた速
    度と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線の微分値
    との偏差を求めるとともに、この偏差を上記最適軌道生
    成部で生成される最適軌道に加算するフィードバック演
    算部を具備させたことを特徴とする物体の振止め制御装
    置。
  5. 【請求項5】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体の固有
    振動数を求める固有振動数演算部と、上記昇降曲線生成
    部で求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装置
    に作用する粘性抵抗係数を求める粘性抵抗係数演算部
    と、上記移動曲線生成部で求められた移動曲線および上
    記固有振動数演算部並びに上記粘性抵抗係数演算部で求
    められた固有振動数および粘性抵抗係数を入力して、移
    動曲線の1階微分値および2階微分値を求めるととも
    に、この2階微分値を上記固有振動数の2剰で割った値
    および1階微分値に下記に示す(4) 式を掛けた値を、上
    記移動曲線に加算して移動装置の加速度および速度を補
    償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とから構成
    し、 かつ上記物体または保持装置の速度を検出する速度検出
    器を具備させ、さらにこの速度検出器により得られた速
    度と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線の微分値
    との偏差を求めるとともに、この偏差を上記最適軌道生
    成部で生成される最適軌道に加算するフィードバック演
    算部を具備させたことを特徴とする物体の振止め制御装
    置。 ch /(m・ω2 )・・・(4) 但し、(4) 式中、 ch :粘性抵抗係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
  6. 【請求項6】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体の固有
    振動数を求める固有振動数演算部と、上記昇降曲線生成
    部で求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装置
    に作用する粘性抵抗係数を求める粘性抵抗係数演算部
    と、上記昇降曲線生成部で求められた昇降曲線に基づ
    き、物体および保持装置と移動装置間の減衰係数を求め
    る減衰係数演算部と、上記移動曲線生成部で求められた
    移動曲線および上記固有振動数演算部で求められた固有
    振動数並びに上記粘性抵抗係数演算部で求められた粘性
    抵抗係数を入力して、移動曲線の1階微分値および2階
    微分値並びにn階微分値を求めるとともに、この2階微
    分値を上記固有振動数の2剰で割った値および1階微分
    値に下記に示す(5) 式を掛けた値並びにn階微分値に下
    記に示す(6) 式を掛けた値を、上記移動曲線に加算して
    移動装置の加速度および速度並びに加速度以上の高次微
    分値を補償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とか
    ら構成し、 かつ上記物体または保持装置の速度を検出する速度検出
    器を具備させ、さらにこの速度検出器により得られた速
    度と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線の微分値
    との偏差を求めるとともに、この偏差を上記最適軌道生
    成部で生成される最適軌道に加算するフィードバック演
    算部を具備させたことを特徴とする物体の振止め制御装
    置。 ch /(m・ω2 )・・・(5) (−1)n ・{(m/c)・ω}2 ・{(c/m)/ω2n ・・・(6) 但し、n≧3である。上記(5) および(6) 式において、 ch :粘性抵抗係数 c :減衰係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
  7. 【請求項7】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体と移動
    装置との間または物体自身の固有振動数を求める固有振
    動数演算部と、上記移動曲線生成部で求められた移動曲
    線および上記固有振動数演算部で求められた固有振動数
    を入力して、移動曲線の2階微分値を求めるとともにこ
    の2階微分値を固有振動数の2剰で割った値を、上記移
    動曲線に加算して移動装置の加速度を補償した最適軌道
    を生成する最適軌道生成部とから構成し、 かつ上記物体または保持装置の加速度を検出する加速度
    検出器を具備させ、さらにこの加速度検出器により得ら
    れた加速度と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線
    の2階微分値との偏差を求めるとともに、この偏差を上
    記最適軌道生成部で生成される最適軌道に加算するフィ
    ードバック演算部を具備させたことを特徴とする物体の
    振止め制御装置。
  8. 【請求項8】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体の固有
    振動数を求める固有振動数演算部と、上記昇降曲線生成
    部で求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装置
    に作用する粘性抵抗係数を求める粘性抵抗係数演算部
    と、上記移動曲線生成部で求められた移動曲線および上
    記固有振動数演算部並びに上記粘性抵抗係数演算部で求
    められた固有振動数および粘性抵抗係数を入力して、移
    動曲線の1階微分値および2階微分値を求めるととも
    に、この2階微分値を上記固有振動数の2剰で割った値
    および1階微分値に下記に示す(7) 式を掛けた値を、上
    記移動曲線に加算して移動装置の加速度および速度を補
    償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とから構成
    し、 かつ上記物体または保持装置の加速度を検出する加速度
    検出器を具備させ、さらにこの加速度検出器により得ら
    れた加速度と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線
    の2階微分値との偏差を求めるとともに、この偏差を上
    記最適軌道生成部で生成される最適軌道に加算するフィ
    ードバック演算部を具備させたことを特徴とする物体の
    振止め制御装置。 ch /(m・ω2 )・・・(7) 但し、(7) 式中、 ch :粘性抵抗係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
  9. 【請求項9】物体を保持装置により保持するとともにこ
    の保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御するこ
    とにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であっ
    て、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力す
    る移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間などの
    昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令入
    力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移動
    曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を入
    力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇降
    曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体の固有
    振動数を求める固有振動数演算部と、上記昇降曲線生成
    部で求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装置
    に作用する粘性抵抗係数を求める粘性抵抗係数演算部
    と、上記昇降曲線生成部で求められた昇降曲線に基づ
    き、物体および保持装置と移動装置間の減衰係数を求め
    る減衰係数演算部と、上記移動曲線生成部で求められた
    移動曲線および上記固有振動数演算部で求められた固有
    振動数並びに上記粘性抵抗係数演算部で求められた粘性
    抵抗係数を入力して、移動曲線の1階微分値および2階
    微分値並びにn階微分値を求めるとともに、この2階微
    分値を上記固有振動数の2剰で割った値および1階微分
    値に下記に示す(8) 式を掛けた値並びにn階微分値に下
    記に示す(9) 式を掛けた値を、上記移動曲線に加算して
    移動装置の加速度および速度並びに加速度以上の高次微
    分値を補償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とか
    ら構成し、 かつ上記物体または保持装置の加速度を検出する加速度
    検出器を具備させ、さらにこの加速度検出器により得ら
    れた加速度と上記移動曲線生成部で求められた移動曲線
    の2階微分値との偏差を求めるとともに、この偏差を上
    記最適軌道生成部で生成される最適軌道に加算するフィ
    ードバック演算部を具備させたことを特徴とする物体の
    振止め制御装置。 ch /(m・ω2 )・・・(8) (−1)n ・{(m/c)・ω}2 ・{(c/m)/ω2n ・・・(9) 但し、n≧3である。上記(8) および(9) 式において、 ch :粘性抵抗係数 c :減衰係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
  10. 【請求項10】物体を保持装置により保持するとともに
    この保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御する
    ことにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であ
    って、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力
    する移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間など
    の昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令
    入力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移
    動曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を
    入力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇
    降曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体と移
    動装置との間または物体自身の固有振動数を求める固有
    振動数演算部と、上記移動曲線生成部で求められた移動
    曲線および上記固有振動数演算部で求められた固有振動
    数を入力して、移動曲線の2階微分値を求めるとともに
    この2階微分値を固有振動数の2剰で割った値を、上記
    移動曲線に加算して移動装置の加速度を補償した最適軌
    道を生成する最適軌道生成部とから構成し、 かつ上記物体または保持装置の位置、速度および加速度
    を検出する検出器を具備させ、さらにこの検出器で求め
    られた位置、速度および加速度と上記移動曲線生成部で
    求められた移動曲線、その1階微分値および2階微分値
    との偏差をそれぞれ求めるとともに、これら各偏差を上
    記最適軌道生成部で生成される最適軌道に加算するフィ
    ードバック演算部を具備させたことを特徴とする物体の
    振止め制御装置。
  11. 【請求項11】物体を保持装置により保持するとともに
    この保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御する
    ことにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であ
    って、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力
    する移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間など
    の昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令
    入力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移
    動曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を
    入力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇
    降曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体の固
    有振動数を求める固有振動数演算部と、上記昇降曲線生
    成部で求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装
    置に作用する粘性抵抗係数を求める粘性抵抗係数演算部
    と、上記移動曲線生成部で求められた移動曲線および上
    記固有振動数演算部並びに上記粘性抵抗係数演算部で求
    められた固有振動数および粘性抵抗係数を入力して、移
    動曲線の1階微分値および2階微分値を求めるととも
    に、この2階微分値を上記固有振動数の2剰で割った値
    および1階微分値に下記に示す(10)式を掛けた値を、上
    記移動曲線に加算して移動装置の加速度および速度を補
    償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とから構成
    し、 かつ上記物体または保持装置の位置、速度および加速度
    を検出する検出器を具備させ、さらにこの検出器により
    得られた位置、速度および加速度と上記移動曲線生成部
    で求められた移動曲線、その1階微分値および2階微分
    値との偏差をそれぞれ求めるとともに、これら各偏差を
    上記最適軌道生成部で生成される最適軌道に加算するフ
    ィードバック演算部を具備させたことを特徴とする物体
    の振止め制御装置。 ch /(m・ω2 )・・・(10) 但し、(10)式中、 ch :粘性抵抗係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
  12. 【請求項12】物体を保持装置により保持するとともに
    この保持装置を所定距離移動させる移動装置を制御する
    ことにより、物体の振れ止めを行う振止め制御装置であ
    って、物体の移動距離、移動時間などの移動指令を入力
    する移動指令入力部と、物体の昇降距離、昇降時間など
    の昇降指令を入力する昇降指令入力部と、上記移動指令
    入力部からの移動指令を入力して移動曲線を生成する移
    動曲線生成部と、上記昇降指令入力部からの昇降指令を
    入力して昇降曲線を生成する昇降曲線生成部と、この昇
    降曲線生成部で求められた昇降曲線に基づき、物体の固
    有振動数を求める固有振動数演算部と、上記昇降曲線生
    成部で求められた昇降曲線に基づき、物体および保持装
    置に作用する粘性抵抗係数を求める粘性抵抗係数演算部
    と、上記昇降曲線生成部で求められた昇降曲線に基づ
    き、物体および保持装置と移動装置間の減衰係数を求め
    る減衰係数演算部と、上記移動曲線生成部で求められた
    移動曲線および上記固有振動数演算部で求められた固有
    振動数並びに上記粘性抵抗係数演算部で求められた粘性
    抵抗係数を入力して、移動曲線の1階微分値および2階
    微分値並びにn階微分値を求めるとともに、この2階微
    分値を上記固有振動数の2剰で割った値および1階微分
    値に下記に示す(11)式を掛けた値並びにn階微分値に下
    記に示す(12)式を掛けた値を、上記移動曲線に加算して
    移動装置の加速度および速度並びに加速度以上の高次微
    分値を補償した最適軌道を生成する最適軌道生成部とか
    ら構成し、 かつ上記物体または保持装置の位置、速度および加速度
    を検出する検出器を具備させ、さらにこの検出器により
    得られた位置、速度および加速度と上記移動曲線生成部
    で求められた移動曲線、その1階微分値および2階微分
    値との偏差をそれぞれ求めるとともに、これら各偏差を
    上記最適軌道生成部で生成される最適軌道に加算するフ
    ィードバック演算部を具備させたことを特徴とする物体
    の振止め制御装置。 ch /(m・ω2 )・・・(11) (−1)n ・{(m/c)・ω}2 ・{(c/m)/ω2n ・・・(12) 但し、n≧3である。 上記(11)および(12)式において、 ch :粘性抵抗係数 c :減衰係数 ω :固有振動数 m :物体と保持装置の合計質量 を表す。
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