本明細書で提供されるのは、高抵抗センサーである。センサーは、ギャップによって分離されている別個の導体または他の低抵抗材料を含む。第1の高抵抗材料は、別個の低抵抗材料の中間にギャップの中に位置決めされている。刺激がセンサーに印加されるときに、低抵抗材料は、高抵抗材料にそれぞれ接触し、高抵抗材料を含む回路を形成する。刺激は、力であることが可能であり、その場合には、ベース材料(高抵抗材料がその上に結合されるかまたはその他の方法で固定される)が屈曲し、低抵抗材料をギャップの中へ方向付け、高抵抗材料および両方の低抵抗材料を含む回路を形成することが可能である。他の場合には、刺激は、温度または任意の他の適切な入力であることが可能であり、それは、屈曲するようにまたはその他の方法で互いに向けて移動するように、低抵抗材料および任意のベース材料を駆動することが可能である。高抵抗材料を含むことは、センサーの電力効率、分解能、および精度の観点から利点を提供することが可能である。
第1の態様において、本明細書で提供されるのは、高抵抗センサーである。センサーは、第1の低抵抗材料および第2の低抵抗材料を含み、それぞれが、ベース材料と接続されている。第1の低抵抗材料および第2の低抵抗材料は、ギャップによって分離されている。刺激は、第1の低抵抗材料および第2の低抵抗が互いに向けて移動することを引き起こす。高抵抗材料は、第1の低抵抗材料および第2の低抵抗材料の中間にギャップの中に位置決めされている。高抵抗材料は、センサーが刺激を受けているときに、第1の低抵抗材料と第2の低抵抗材料との間の接触によって形成された回路の抵抗を増加させる。
さらなる態様において、本明細書で提供されるのは、センサーであって、センサーは、第1のベース材料と;第2のベース材料と;第2のベース材料と接続されている第1の低抵抗材料と;第2のベース材料と接続されている第2の低抵抗材料であって、第2の低抵抗材料は、刺激の下で低抵抗材料に向けて屈曲するためにギャップによって第1の低抵抗材料から分離されている、第2の低抵抗材料と;センサーが刺激を受けるときに第1の低抵抗材料および第2の低抵抗材料によって形成された回路の抵抗を増加させるために、第1の低抵抗材料および第2の低抵抗材料の中間にギャップの中に位置決めされている第1の高抵抗材料とを含む、センサーである。
いくつかの実施形態では、第1のベース材料は、可撓性になっており、刺激は、力を含む。
いくつかの実施形態では、第1のベース材料は、温度の変化に応答して変形可能になっており、刺激は、温度の変化を含む。
いくつかの実施形態では、第1の低抵抗材料は、第1のパターンで第1のベース材料と接続されており;第2の低抵抗材料は、第2のパターンで第2のベース材料と接続されており;第1のパターンおよび第2のパターンは、オーバーラップしていない。
いくつかの実施形態では、ギャップは、流体によって充填されている。
いくつかの実施形態では、ギャップは、真空シールされている。いくつかの実施形態では、刺激は、張力である。
いくつかの実施形態では、第1の高抵抗材料は、第1の低抵抗材料と結合されている。
いくつかの実施形態では、センサーは、第2の高抵抗材料をさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の高抵抗材料および第2の高抵抗材料は、一定の接触をした状態にあり、ギャップは、実質的に最小になっている。いくつかの実施形態では、回路は、第1の高抵抗材料と第2の高抵抗材料との間の接触によって形成されている。
いくつかの実施形態では、センサーは、センサーの中への流体の透過を低減させるための保護材料をさらに含む。
いくつかの実施形態では、センサーは、刺激を方向付けるための第1のベース材料に隣接する材料をさらに含む。
いくつかの実施形態では、第1の高抵抗材料は、ギャップの中に位置付けされており、ギャップは、第1の高抵抗材料と第1の低抵抗材料との間に画定されている。
さらなる態様において、本明細書で提供されるのは、刺激をセンシングする方法であって、方法は、ギャップによって第2の低抵抗材料から分離されている第1の低抵抗材料を提供するステップと;ギャップの中に第1の低抵抗材料および第2の低抵抗材料の中間に第1の高抵抗材料を提供するステップと;第1の低抵抗材料と第2の低抵抗材料との間のギャップを閉じるために第1の低抵抗材料および第2の低抵抗材料に刺激を印加し、第1の低抵抗材料、第2の低抵抗材料、および第1の高抵抗材料を含む回路を生成させるステップと;刺激の結果としての回路の電気的な特性の変化を測定するステップとを含む、方法である。
いくつかの実施形態では、刺激は、力を含む。
いくつかの実施形態では、刺激は、温度の変化を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、第2の高抵抗材料をさらに含み、第1の高抵抗材料および第2の高抵抗材料は、一定の接触をした状態にあり、ギャップは、実質的に最小になっている。
いくつかの実施形態では、方法は、保護層をさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、第1の高抵抗材料に結合されたベース材料をさらに含み、刺激を方向付けるためのベース材料に隣接する材料を含む。
本開示の他の態様および特徴は、添付の図と併せて特定の実施形態の以下の説明を検討すると、当業者に明らかになることとなる。
ここで、本開示の実施形態が、添付された図を参照して、単なる例として説明されることとなり、図において、共通の最後の2桁を共有する参照番号は、図を横切って対応する特徴を表している(たとえば、センサー20、120、220、320、420、520など)。
概して、本開示は、高抵抗センサーを提供する。高抵抗材料および低抵抗材料の組み合わせは、外部刺激をセンサーに印加するときに電流が流れることができる経路を提供する。センサーは、センサーの中の材料の電気的な特性の変化を検出することが可能である(たとえば、抵抗、コンダクタンス、キャパシタンス、インダクタンスなど)。
力の変化を測定するための以前のシステム、および、そのようなシステムによって提供される信号は、システムの中の電気的なリードを画定するトレースの電気抵抗によって影響を受ける可能性がある。センサーの異なる部分におけるトレース抵抗同士の間の差、または、1つの読み取りと次の読み取りとの差は、電気回路材料の抵抗に対する測定可能な変化を結果として生じさせる可能性がある。トレース抵抗に対する変化は、キャリブレーションドリフト、および、センサーによって検出される信号に対する対応する変化を結果として生じさせる可能性がある。低抵抗センサーだけを含む以前のシステムは、高抵抗センサーを組み込むシステムよりも多くの電流をドレインする可能性がある。より多くの電力を消費することに加えて、より大きい電流の引き込みを必要とするシステムは、より顕著なクロス・チャネル効果を受ける可能性があり、それは、また、報告される測定値の中に誤差を結果として生じさせる可能性がある。クロス・チャネル効果は、近くの導電トレース同士の間で起こる誘導性イベントおよび容量性イベントからの信号ノイズを結果として生じさせる可能性がある。クロス・チャネル効果は、報告される測定値の中に誤差を結果として生じさせる可能性がある。
本明細書で提供されるのは、ギャップによって分離されている2つの導電性層を含む高抵抗センサーである。2つの導電性層は、印加される力の下で互いに接触した状態へと促され得り、または、すでに接触した状態の場合には、より密接な接触へと促され得る。導電性層のそれぞれは、低抵抗材料(たとえば、銅、銀、金、銅、導電性インクなど)および絶縁ベース材料を含む。第1の層は、第1のベース材料および第1の低抵抗材料を含む。第2の層は、第2のベース材料および第2の低抵抗材料を含む。第1のベース材料は、第2のベース材料とは異なる材料から作製され得る。第1の低抵抗材料は、第2の低抵抗とは異なる材料から作製され得る。高抵抗材料(たとえば、導電性材料、半導電性材料、圧電材料、ピエゾ抵抗材料、力センシング材料、力センシング抵抗器、力抵抗インクなど)が、2つの低抵抗材料の間に位置決めされている。低抵抗材料は、ベース材料の上にトレースされるか、ベース材料に結合されるか、または、その他の方法でベース材料に接続され得る。高抵抗材料は、摩擦によって適切な場所に保持されるか、低抵抗材料および/もしくはベース材料の上にトレースされるか、低抵抗材料および/もしくはベース材料に結合されるか、または、その他の方法で低抵抗材料および/もしくはベース材料に接続され得る。印加された力の下で、2つの低抵抗材料は、互いに向けて促され、2つの低抵抗材料の間の高抵抗材料は、信号のための高抵抗経路を提供し、2つの導電性層の間の電気的な連絡を結果として生じさせる。
低抵抗材料は、オフセットパターンで2つの絶縁ベース材料層のそれぞれの上にトレースされるか、適用されるか、または、その他の方法でパターン化され得り、任意の低抵抗材料を欠いた層のオーバーラップ部分が画定されるようになっている。導電性層の両方を横切るセンサーの一部分にわたって低抵抗材料を欠いたボイド・スペースは、2つの導電性層が互いに接触した状態にさせられるときに、2つの導電性層の上の低抵抗材料の間の電流の流れが高抵抗材料を通して方向付けられるように強制する。
センサーの第1の低抵抗材料と第2の低抵抗材料との間の回路の中の高抵抗材料は、漂遊インピーダンスおよびリード抵抗の変化のセンサー信号に対する影響を緩和することが可能である。これらの影響を緩和することは、両方の低抵抗材料を含む回路の抵抗または他の電気的な特性の変化に対するセンサーの感度を増加させることが可能である。また、高抵抗センサーは、センサー・ヒステリシスを緩和することが可能であり、印加される力の範囲にわたるセンサーの分解能を増加させることが可能である。
図1は、検出システム50のブロック図を示しており、そこでは、検出システムは、電源5によって給電されるセンサー・システム10および送信モジュール54を含む。センサー・システム10は、送信モジュール54と電子的な通信をした状態になっており、送信モジュール54は、コンピューティング・デバイス60にデータ56を送信する。コンピューティング・デバイス60は、データ56を処理し、データ56は、次いで、表示され、ユーザーに通信され、記憶され、随意的に、送信モジュール54にフィードバックされ得る。送信デバイスは、ケーブルを介してまたはワイヤレスに、コンピューティング・デバイス60にデータ56を送信することが可能である。電源5は、センサー・システム10および送信モジュール54に給電するバッテリーであることが可能である。電源5は、センサー・システム10および送信モジュール54に給電するバッテリーであることが可能である。電源5からの電流は、センサー・システム10を通して送られ得り、結果として生じる出力電流は、たとえば、Vibergらによる国際特許出願PCT/CA2019/050229に説明されているものなど、たとえば関連の刺激変化からの抵抗を決定するために読み取られ得る。
図2は、第1の層30および第2の層40を含むセンサー・システム10を示しており、第1の高抵抗材料、第2の高抵抗材料、およびスペーサーは示されていない。センサー・システム10は、ベース材料12の上に配設されている複数のセンサー20を含む。ベース材料12は、任意の適切な可撓性の絶縁材料(たとえば、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエステルなど)から製造され得り、または、力または他の刺激を印加すると屈曲および変形することができる任意の他の寸法的に安定したプリント可能な電気的な絶縁材料から製造され得る。センサー20は、第1のトレース13および第2のトレース14によって互いに接続されている。第1のトレース13および第2のトレース14は、低抵抗材料(たとえば銅、銀、金、銅、導電性インク、耐熱性インクなど)から調製され得る。センサー20は、行および列アドレッシング・スキーム(図示せず)を使用して個々のアドレッシングを可能にするアレイで配設され得り、または、それらは、センサー・システム10の中で並列に構成され得る。図2は、ベース材料12および保護材料18の層の下の2×1アレイのセンサー20を示している。センサー20は、行に関して第1のトレース13を介して第1の層の中で接続されており、列に関して「Y字」形状の第2のトレース14を介して第2の層の中で接続されている。第1のトレース13および第2のトレース14は、センサー・システム10の外部にデータを提供するために出力インターフェース16と接続されている。保護材料18は、ベース材料12、第1の高抵抗材料(図示せず)、第2の高抵抗材料(図示せず)、スペーサー(図示せず)、センサー20、第1のトレース13、および第2のトレース14を保護するために、ベース材料12に適用され得る。保護材料18は、センサー・システム10の一方または両方の表面に適用され得る。保護材料18は、センサー・システム10全体またはその一部分を包含することが可能である。保護材料18は、アルミニウムなどのような金属、または、センサー・システム10へのおよびセンサー・システム10からのガスおよび/または流体の透過を低減させる任意の他の適切な材料から構築され得る。保護材料18は、積層されたフォイルであるか、または、蒸着によって適用されたフォイルであることが可能であり、センサー・システム10は、シーリングの前に真空にされ得る。保護材料18は、代替的に、炭素繊維もしくはKevlar(登録商標)から製造され得り、または、過度の高圧、折り目、屈曲に起因する損傷からセンサーを保護するための任意の材料から製造され得る。
図3は、図2の軸線3−3に沿ったセンサー20の断面図を示している。図3は、第1の高抵抗材料34(図2に示されていない)、第2の高抵抗層44(図2に示されていない)、および、センサー20の周辺のスペーサー24(図2に示されていない)を示している。図3は、第1の層30を示しており、第1の層30は、ベース材料12および第1の低抵抗材料32を含み、接続された第1の高抵抗材料34を備えている。第2の層40は、ベース材料12および第2の低抵抗材料42を含み、それは、接続された第2の高抵抗材料44を有している。センサー20の周辺のスペーサー24は、ベース材料12の2つの層の間に配設されている。第1の高抵抗材料34と第2の高抵抗材料44との間にギャップ22が存在している。保護材料18は、ベース材料12の外側層を保護している。この実施形態では、第1の低抵抗材料32および第2の低抵抗材料42は、センサー20の垂直方向の平面の中においてオーバーラップしていない。
図4において、図3のセンサー20は、力Fを受けており、第1の高抵抗材料34を第2の高抵抗材料44と接触した状態に設置し、回路を閉じ、出力インターフェース16(図2を参照)において出力されることとなる信号を発生させる。同様の効果が、温度の変化によってもたらされる寸法変化に起因して、第2の層に向けて第1の層を促すことから結果として生じる可能性がある。たとえば、温度の上昇は、センサー・システム10のエレメントの膨張差を引き起こす可能性があり、それは、センサー・システム10の変形につながる可能性がある(低抵抗トレースの中に使用されている低抵抗材料は、センサー・システム10の中の他の材料よりも多く膨張することが可能である)。保護材料18は、両方の側面においてセンサー・システム10を取り囲み、センサー20およびベース材料12を外部環境から隔離することが可能であり、または、センサー・パッケージ10の一方の面だけに存在していてもよい。それぞれのセンサー20は、第1の層30および第2の層40を含む。第1の層30および第2の層40の両方は、ベース材料12を含む。第1の層30は、第1のトレース13と電気的に連絡しており、第2の層40は、第2のトレース14と電気的に連絡している。第1の層30は、ギャップ22によって第2の層40から分離されている。ギャップ22は、空気によって充填され、大気に開放されていてもよく、または、流体(たとえば、空気、窒素、ガス、水、油、ゲルなど)もしくは任意の他の圧縮性物質(たとえば、フォームなど)を含む閉じた環境であってもよい。
ギャップ22は、スペーサー24によって維持されている。スペーサー24は、誘電体または別の絶縁材料であることが可能であり、第1の層30と第2の層40との間の電気的接触を防止する。また、スペーサー24は、ベース材料をベース材料の第2の層に結合するための接着剤材料を含むことが可能であり、または、層エレメントのうちのいずれかを互いに結合するために使用される任意の接着剤材料を含むことが可能である。センサー・システム10が、印加された力、温度変化、または、第1の層30を第2の層40に向けて促す他の効果を受けていないときに、スペーサー24は、第1の層30が第2の層40と接触することを防止する。力、温度変化、または他の効果がセンサー・システム10に印加されるとき、第1の層30および第2の層40は、互いに向けて屈曲する。第1の層30および第2の層40が、ギャップ22を横切って接触するのに十分に互いに向けて屈曲するときには、第1の層30および第2の層40を含む回路が完成される。結果として、力または別の刺激がセンサー20に印加されるとき、第1の層30は、ギャップ22を通して第2の層40と接触することが可能であり、信号を発生させるためのセンサー20の電気的な特質を変化させる。
第1の層30は、第1の低抵抗材料32および第1の高抵抗材料34を含む。第2の層40は、第2の低抵抗材料42および第2の高抵抗材料44を含む。第1の低抵抗材料32は、ベース材料12の上にパターン化されており、第1の低抵抗材料32が第2の低抵抗材料42とオーバーラップしないようになっている。第1の低抵抗材料32および第2の低抵抗材料42は、任意の適切な低抵抗材料(たとえば、銅、銀、金、銅、導電性インクなど)であることが可能である。第1の高抵抗材料34および第2の高抵抗材料44は、第1の低抵抗材料32および第2の低抵抗材料42(たとえば、圧電材料、ピエゾ抵抗材料、力センシング材料、力センシング抵抗器、力抵抗インクなど)のそれぞれよりも高い抵抗を有する任意の適切な導電性材料を含むことが可能である。
図5は、導電性層のオフセット性質を図示する目的のために第1の高抵抗材料34および第2の高抵抗材料44が除去された状態のセンサー・システム10のセンサー20を示している。この図は、増加した抵抗センサー20を示しており、そこでは、低抵抗導電性層の非オーバーラップが、対向する第1の層30と第2の層40との間にさらに高い抵抗を生成させる。この設計は、第1の層30を通って垂直方向に、高抵抗材料(図示せず)を通って横方向に、次いで、第2の層40を通って垂直方向に、電流が流れるように促し、それは、センサー20を通って垂直方向に流れる経路よりも抵抗の大きい経路である。ハニカム構成は、黒い六角形の輪郭で示されている第1の層30の第1の低抵抗材料32のオフセットパターンの例である。第1の低抵抗材料32は、第1のトレース13に接続されている。第2の層40の第2の低抵抗材料42は、縞模様の六角形形状で示されており、第2のトレース14に接続されている。六角形形状と六角形の輪郭との間の白いエリアは、低抵抗材料によって形成されたオフセットパターンである。高抵抗材料(図示せず)は、第1の層30と第2の層40との間に配設されている。
図6は、本開示によるセンサー120の別の実施形態の上部切り欠き図を示している。明確化の目的のために、図6は、高抵抗材料を示していない。この実施形態では、センサー120は、ベース材料112の上に分配された第1の層130および第2の層140を含む。第1の層130および第2の層140は、図5のセンサー20の第1の層30および第2の層40とは異なるトレーシング・パターンを有している。第1の層130および第2の層140の低抵抗材料は、交互の縞模様のパターンでオフセットされる。第1の低抵抗材料132は、第1のトレース113に接続されており、第2の低抵抗材料142は、第2のトレース114に接続されている。低抵抗材料によって形成されるストライプ同士の間の白いエリアは、トレースパターンのオフセットである。センサー20と同様に、圧力、温度変化、または他の適切な刺激が印加されるとき、第1の層130は、第2の層140に接触し、回路を形成する。また、回路は、1つまたは複数の高抵抗層(図示せず)を含む。
図7は、本開示によるフットフォール検出システム250の概略の実施形態を示している。フットフォール検出システム250は、靴252の中にセンサー・システム210を含む。センサー・システム210は、インソール、矯正器具、または他のインサート(一時的にもしくは恒久的に靴252に固定されているか、または、その他の方法でフットフォール検出システム250の中へ一体化されている)の上、下、または中に含まれ得る。センサー・システム210は、代替的に、履き物の外側に位置付けされ得り、床の上に配置され得るか、または、他のフットフォール検出システム250の中のマットの中へ一体化され得る。センサー・システム210は、送信モジュール254と電子的な通信をした状態になっている。センサー・システム210および送信モジュール254は、電源(図8の中の205)によって給電されている。送信モジュール254は、コンピューティング・デバイス260(たとえば、ラップトップ・コンピューター、スマート・ウォッチ、スマートフォン、タブレット、クラウド・ベースのサーバーなど)にデータ256を送信する。コンピューティング・デバイス260は、データ256を処理するための処理モジュール262を含む。処理されたデータは、表示されるか、または、他の方法で通信モジュール266を介してユーザーに通信され、ストレージ・モジュール264の中に記憶され得り、または、その両方である。
図8は、図7のフットフォール検出システム250のブロック図を示している。フットフォール検出システム250は、電源205によって給電されるセンサー・システム210および送信モジュール254を含む。センサー・システム210は、送信モジュール254と電子的な通信をした状態になっており、送信モジュール254は、コンピューティング・デバイス260(たとえば、ラップトップ・コンピューター、スマート・ウォッチ、スマートフォン、タブレット、クラウド・ベースのサーバーなど)にデータ256を送信する。コンピューティング・デバイス260は、データ256を処理し、データ256は、次いで、表示され得り、または、その他の方法でユーザーに通信され、記憶され、随意的に、キャリブレーションのために送信モジュール254にフィードバックされ得る。
図9は、高抵抗材料が除去された状態で開かれたセンサー・システム210の第1の層230および第2の層240の平面図を示している。層230および240の輪郭は、足の輪郭の鏡像になっている。ベース材料212は、第1の層230および第2の層240の両方に関して見ることができる。センサー220は、第1の低抵抗材料232に関して、および、同様に、第2の低抵抗材料242に関して、2つのパターン変形例のアレイで示されている。センサー220のうちのいくつかは、図5のセンサー20のパターンにしたがっているが、他のものは、図6のセンサー120のパターンにしたがっている。このセンサー・システム210を動作させるために、第1の層230および第2の層140は、高抵抗材料の層(図示せず)によって挟まれている。第1の層230の低抵抗材料トレースは、第1のリード213と接続されており、第2の層240の低抵抗材料トレースは、第2のリード214に接続されている。図9の黒い線は、電気的なトレースを示しており、白いエリア221は、電気接続性の分断を示している。トレース213および214の両方が、出力インターフェース216と接続されている。センサー220は、フット・アレイの一方の側では「行」にしたがって、および、他方の側では「列」にしたがって、グループで一緒にクラスター化されている。このように、いずれの2つのセンサーも同じ行および列に接続されておらず、また、行に電流を印加することによって、および、列の抵抗測定値を読み取ることによって、一方のセンサーから他方のセンサーを完全に隔離することが可能である。これは、センサー・システム620全体にわたって分解能を増加させる。それぞれのセンサーは、すべての他のセンサーから電気的に隔離された状態のままでありながら、特定の場所において圧力を測定することが可能であり、それらの抵抗が、関心のセンサーにおける読み取りに影響を与えないようになっている。
図10は、本開示によるセンサーの別の実施形態の断面図を示している。センサー320の中には、第2の高抵抗材料344が提供されており、第1の高抵抗材料は提供されていない。
図11は、本開示による別の実施形態のセンサーの断面図を示している。センサー420の中には、第1の層430または第2の層440のいずれかに結合された高抵抗材料は存在していない。高抵抗材料は、第1の層430と第2の層440との間に位置決めされている別個の高抵抗部材426によって提供されている。
図12は、センサー本開示による別の実施形態の断面図を示している。センサー520の中では、低抵抗材料532および低抵抗材料544のパターンは、低抵抗材料532および低抵抗材料544が互いにオーバーラップするようになっている。このセンサー配置は、より高いおよびより低い抵抗率の経路の閾値を介した圧力の検出のために使用され得る。
図13は、本開示によるセンサーの別の実施形態の断面図を示している。センサー620は、力アクチュエーター670を含む。力アクチュエーターは、外力がそのエリアに印加されているときに、センサーのより良好な作動を可能にすることができる。力アクチュエーターは、力コンセントレーターおよび適合層を含む、さまざまな構成で提供され得る。センサー620において、力アクチュエーター670は、力コンセントレーター673になるように構成されている。力コンセントレーター673は、印加された力をセンシング・エリアの上に集中させるために使用され得る。力コンセントレーター673は、可撓性の材料の層を含むが、代替的に、剛体材料の層であることが可能である。力コンセントレーター673は、垂直方向にセンサーと一致するように構成されている。力コンセントレーター673は、センサー620のフットプリントよりも面積が小さくなっていることが可能であり、それは、スペーサー624によって確立されているセンサー壁部の境界の中にフィットしている。力コンセントレーター673は、圧力ポイント(印加された力がその上に方向付けられる)として作用することによって機能し、力が非センシング・エレメント(たとえば、スペーサー624などのようなセンシング・エレメントの壁部など)の上に分散されることを可能にするというよりもむしろ、力コンセントレーター673を通してセンサー620に直接的に力を伝達する。力コンセントレーターは、センシング・エレメントの層の上方、下方、または間に設置され得る。
図14は、本開示によるセンサーの別の実施形態の断面図を示している。センサー720は、力アクチュエーター770を含む。力アクチュエーター770は、低抵抗エレメント732および742とオーバーラップしている、第1の層730の上方に配設された力コンセントレーター773として構成されている。
図15は、本開示によるセンサーの別の実施形態の断面図を示している。センサー820は、力アクチュエーター870を含む。力アクチュエーター870は、高抵抗材料826の中に、ならびに、低抵抗材料832および842のパターンの中に、第1の層830と第2の層840との間に配設された力コンセントレーター873として構成されている。
図16は、本開示によるセンサーの別の実施形態の断面図を示している。センサー920は、力アクチュエーター970を含む。力アクチュエーター970は、第1の層930の上方に配設された適合層977として構成されている。適合層970は、センサーの形状に適合するように使用され得り、センシング・エレメントへの力の伝達を可能にする。適合層は、センサーの上に座ることが可能である。力がセンサーおよびセンシング・エレメントに印加されるとき、ベース材料層912は、互いに向けて、および、印加された力から離れるように屈曲する。そのような状況では、力は、次いで、センサーの壁部、スペーサー924の上に集中され得り、追加的な力がセンシング・エレメントを通って伝達することを防止する。適合層の例は、センサーの上に座っている発泡体層であることとなる。しかし、適合層は、任意の弾性的な材料、たとえば、ウレタン、Sorbothane(登録商標)などから製造され得る。
図17は、力Fがセンサー920に印加された状態の図16のセンサーの断面図を示している。適合層970は、変形の全体にわたって高抵抗材料によって輪郭決めされた表面と接触したままになっていることによって、印加された力を下層のセンシング・エレメントに方向付けるように働くことが可能である。
図18は、第1の高抵抗材料1034および第2の高抵抗材料1044が接触している状態のセンサー1020の断面を示している。他の高抵抗センサー設計は、本質的に、活性化閾値圧力を有しており、活性化閾値圧力の下では、圧力が測定されることができない。この活性化閾値は、センサーの構成に起因している。2つの対向する第1および第2の低抵抗層を分離する空気ギャップは、これらの2つの対向するセンシング層が空気ギャップを通って互いに接触することとなる前に、何らかの有限の量の圧力が、センサーに印加されるために必要とされるという状況を結果として生じさせる。圧力のこの量が、活性化閾値である。それは、空気ギャップ距離が最小化される場合には最小化され得り、空気ギャップが存在しない場合には完全に除去され得る。この後者のシナリオでは、2つの対向する層は、圧力がかかっていないシナリオの下でも触れている可能性がある。これは、圧力の印加を伴わないときでも、導電性経路を結果として生じさせる可能性がある。センサーへの圧力印加は、2つの対向する側面をより密接な接触に持って行くこととなり、接触している表面積の量を増加させ、力センシング抵抗器に関連付けられる公知の電気的な現象を可能にし、層同士の間の抵抗を低減させる。製作において、絶縁層が、インク層同士の間に設置され、センシング・エレメントの外側のエリアの中の層同士の間の電気的接触を防止することが可能であり、たとえば、上部導電トレースと底部導電トレースとの間の電気的接触を防止することが可能である。この絶縁層は、所定の有限の厚さを有している。したがって、高抵抗材料層を分離する専用のスペーサー・コンポーネントがなくても、それらの間に有限の厚さが存在することとなり、空気ギャップを確立し、有限の活性化閾値を結果として生じさせる。
この望ましくないスペーサー厚さを打ち消すための1つの方法は、層同士の間の空気を意図的に排出し、センシング層同士の間のスペースの中に真空を確立し、したがって、対向する側面を接触した状態に持って行くということであり得る。
空気を排出されたセンサーが、張力をセンシングするために使用され得る。対向する第1および第2の層の低抵抗材料が離れるように促されるとき、2つの導電性層の間の電気的な連絡の変化から結果として生じる信号変化が検出され得る。
高抵抗センサーの製造は、公知のプリンティング技法およびスクリーニング技法を使用して実施され得る。2つの対向するベース材料は、それらの上に設置された導電性低抵抗材料トレースを有することが可能である。ベース材料は、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、または他のそのような材料を含む、ポリマー材料から作製され得る。低抵抗材料導電性トレースは、銀、銅、金、カーボンブラック・インク、または任意の他の導電性材料であることが可能である。導電性トレースは、プリンティング、スクリーニング、リソグラフィー、フォトリソグラフィー、または、導電性材料をベースに取り付ける任意の他の形態によって、ベース材料の上に設置され得る。次いで、力センシング抵抗材料(FSR)が、ベース基材および導電性トレース層の上に設置される。FSRは、ベース基材、導電性層、または、その両方と直接的に接触していることが可能である。FSRは、公知の設置技法を使用して設置され、公知の設置技法は、プリンティング、スクリーニング、スプレーイング、リソグラフィー、フォトリソグラフィー、または他の設置方法を含むことが可能である。誘電材料が、導電性層およびベース基材層の上に設置され得る。
次いで、2つの対向する層は、互いに向かい合った状態で、互いに接触した状態に設置され得る。対向する層は、接着剤層によって接触した状態に設置され得る。接着剤層は、2つの層の間のスペーサーとして作用し、2つの層の間に空気ギャップを確立することが可能である。FSRおよび接着剤層は、パターン化されたFSRセクション同士の間に接着剤層が存在しないようにパターン化され、力センシング・エリアを確立することが可能であり、力センシング・エリアにおいて、対向する層からのFSRが、印加された力または圧力の下で接触することが可能である。接着剤は、まばらなパターンで塗布され得り、対向する層を互いに接着するために使用される接着剤アンカーがほとんどないようになっており、接着剤がない無圧力シナリオの下で対向する層が接触することを可能にする。専用のスペーサー層が、2つの対向する層の間に設置され、接着剤によって2つの対向する層に接着され得る。
2つの対向する層は、超音波溶接、ヒート・ステーキング、接触溶接、または他の方法を含む、他の公知の技法を使用して、接着剤なしで接続され得る。これらの方法は、対向する層の間の接着剤などのような中間層の必要性なしの接触を可能にし、空気ギャップの確立を防止し、無圧力シナリオにおけるFSR層同士の間の接触を可能にすることができる。先行する説明では、説明の目的のために、多数の詳細が、実施形態の徹底的な理解を提供するために記述されている。しかし、これらの特定の詳細は必要とされないということが当業者に明らかになることとなる。
上記に説明された実施形態は、単なる例であることを意図している。代替例、修正例、および変形例は、本明細書に添付された特許請求の範囲のみによって定義される範囲から逸脱することなく、当業者によって、特定の実施形態に対して実現され得る。