JP2021518477A - 架橋可能なシリル化ポリマーに基づく接着剤組成物のための触媒組成物 - Google Patents

架橋可能なシリル化ポリマーに基づく接着剤組成物のための触媒組成物 Download PDF

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Abstract

開示されるのは、少なくとも一種の架橋可能なシリル化ポリマー(A)と、・ 11を超えるpKaを持つ第三級アミン(C)と・ 金属アルコキシド(D1)とオキシム(D2)との反応により得られる有機金属化合物(D)を含む触媒組成物(B)とを含む接着剤組成物である。また開示されるのは、対応する触媒組成物(B)である。

Description

本発明は、少なくとも一種の架橋可能なシリル化ポリマーと触媒組成物を含む接着剤組成物に関する。本発明はまた前記触媒組成物と、前記接着剤組成物の塗布を含む接合方法にも関する。
シリル化ポリマーは、様々なタイプの用途、例えば、表面コーティングの接合などの全てのタイプの接合に使用されうるか、あるいはシーリング膜の形成又は自己接着性物品の調製に使用されうる接着剤組成物に使用することができる。
シリル化ポリマーは、反応性シリル基と大気中の水分との反応により、室温においてでも架橋されうる。シリル化ポリマーの架橋を促進するために、シリル化ポリマーに架橋触媒を加えることができる。
一般に、シリル化ポリマーに基づく接着剤組成物に使用される架橋触媒は、ジブチルスズジラウレート(DBTDL)、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズビス(アセチルアセトネート)又はジオクチルスズなどのスズ系触媒である。
しかし、これらスズ系触媒の毒性が益々強調されており、製造業者はそれらの使用を避けるようになっている。
スズ不含触媒が、シリル化ポリマーの架橋のために開発されており、その中で、ビスマスネオデカノエート又は亜鉛オクトエート又はネオデカノエートを挙げることができる。これらのスズ不含触媒は、スズ系触媒よりも2〜3倍効率が低くなる。従って、スズ系触媒で得られるものと同等の架橋時間を得るには、ビスマスネオデカノエート又は亜鉛オクトエートタイプの触媒を2〜3倍多く導入する必要がある。
架橋触媒は、その使用中にシリル化ポリマーの架橋を促進させることが可能でなければならない。また、使用前の接着剤組成物の保管中に安定していなければならない;換言すれば、それは、接着剤組成物を保管してからエンドユーザーがそれを使用する時まで、前記ポリマーの架橋を促進するその能力を維持していなければならない。
加えて、接着剤組成物の最適な使用のためには、前記接着剤組成物は、その保管中に架橋してはならない。
特許出願WO2017/216446は、シリル化ポリマーと、触媒として、金属アルコキシドとオキシムとの反応によって得られる金属化合物を含む接着剤組成物を開示している。しかしながら、前記接着剤組成物の架橋速度はまだ改善されていない。
本発明の一目的は、架橋時間が改善され、同時に、特に保管時に良好な安定性を有する、スズ、特にアルキルスズを含まない、新規の架橋可能な接着剤組成物を提案することである。
本発明の別の目的は、シリル化ポリマーを架橋するための効率が改善されているスズ不含触媒組成物を提案することである。
本発明の別の目的は、スズ、特にアルキルスズを含まない触媒組成物であって、架橋可能な該接着剤組成物の架橋によって形成された接着剤シールに改善された機械的特性を与える触媒組成物を提案することである。
本発明の主題は、第一に、
− 少なくとも一つ、好ましくは少なくとも二つの、式(I):
Figure 2021518477
{上式中、
− Rは、1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基を表し、複数の基Rがある場合、これらの基は同一又は異なる可能性があり;
− Rは、1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基を表し、複数の基Rがある場合、これらの基は同一又は異なる可能性があり、二つの基ORが同じ環に結合している可能性があり;
− pは、0、1、又は2に等しく、好ましくは0又は1に等しい整数である}
の基を含む少なくとも一種のシリル化ポリマー(A)と;
− 触媒組成物(B)であって、
− 11を超えるpKaを持つ第三級アミン(C)と;
− 少なくとも一種の金属アルコキシド(D1)を式(V)のオキシム又は式(VI)のオキシムから選択される少なくとも一種のオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D):
Figure 2021518477
Figure 2021518477
{上式中、
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基であり;
− Gは、水素原子、又は1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基、2〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルケニル基、3〜10個の炭素原子を含む環状アルキル基、アリール基又は基−N(G)(該式中、G及びGは、互いに独立して、1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基又は2〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルケニル基又はベンジル基を表す)から選択される基であり;
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
基G又はGの少なくとも一つは、基G又はGの少なくとも一つと脂肪族環の残基を形成すると理解され;
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
− 基G又はGの少なくとも一つは、基G又はGの少なくとも一つと脂肪族環の残基を形成すると理解される}
を含む触媒組成物(B)
を含む接着剤組成物である。
触媒組成物(B)中に第三級アミン(C)が存在すると、驚くべきことに、特許出願WO2017/216446と比較して、接着剤組成物の架橋時間を大幅に短縮することが可能であり、(B)の安定性等は完全に満足のいくままであることが見出された。
本発明の目的では、「接着剤組成物」という用語はまたマスチック組成物又は表面コーティング組成物を意味する。
本発明に係る組成物は、湿気の存在下又は加湿後に架橋可能である。
[シリル化ポリマー(A)]
本発明の目的では、「シリル化ポリマー」という用語は、少なくとも一つのアルコキシシラン基を含むポリマーを意味する。好ましくは、少なくとも一つのアルコキシシラン基を含むシリル化ポリマーは、式(I):
Figure 2021518477
{上式中、
− Rは、1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基を表し、幾つかの基Rがある場合、これらの基は同一又は異なる可能性があり;
− Rは、1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基を表し、幾つかの基Rがある場合、これらの基は同一又は異なる可能性があり、二つの基ORが同じ環に結合されうる可能性があり;
− pは、0、1又は2に等しく、好ましくは0又は1に等しい整数である}
の少なくとも一つ、好ましくは少なくとも二つの基を含むポリマーである。
上で定義されたシリル化ポリマーは、少なくとも一つの架橋可能なアルコキシシラン基を含む。架橋可能なアルコキシシラン基は、好ましくは、前記ポリマーの末端位置にある。しかし、鎖の中央の位置も除外されない。シリル化ポリマーは、接着剤組成物の塗布前には架橋されない。接着剤組成物は、その架橋を可能にする条件下で塗布される。
シリル化ポリマー(A)は、一般に、程度の差はあれ粘性のある液体の形態である。好ましくは、シリル化ポリマーは、10〜200Pa.sの範囲、好ましくは20〜175Pa.sの範囲の粘度を有しており、前記粘度は、例えば、23℃及び50%相対湿度においてブルックフィールド型の方法(S28ニードル)に従って測定される。
シリル化ポリマー(A)は、好ましくは、式(I)の二つの基を含むが、また、式(I)の3〜6の基を含んでいてもよい。
好ましくは、シリル化ポリマー(A)は、500〜50000g/molの範囲、より好ましくは700〜20000g/molの範囲の平均モル質量を有する。ポリマーのモル質量は、当業者に周知の方法によって、例えば、NMR及びポリスチレン標準を使用するサイズ排除クロマトグラフィーによって測定されうる。
本発明の一実施態様によれば、シリル化ポリマー(A)は、式(II)、(III)又は(IV):
Figure 2021518477
Figure 2021518477
Figure 2021518477
{上式中、
− R、R及びpは、上に記載の式(I)と同じ意味を有し、
− Pは、酸素、窒素、硫黄又はケイ素などの一又は複数のヘテロ原子を含んでいてもよく、好ましくは100g/mol〜48600g/mol、より特定的には300g/mol〜18600g/mol又は500g/mol〜12600g/molの範囲の数平均モル質量を有する、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐ポリマー基を表し、
− Rは、芳香族又は脂肪族、直鎖、分岐又は環状でありうる、5〜15個の炭素原子を含む二価の炭化水素ベース基を表し、
− Rは、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜3個の炭素原子を含む直鎖又は分岐の二価のアルキレン基を表し、
− Xは、−NH−、−NR−又は−S−から選択される二価の基を表し、
− Rは、1〜20個の炭素原子を含み、一又は複数のヘテロ原子をまた含みうる直鎖又は分岐アルキル基を表し、
− fは、1〜6の範囲、好ましくは2〜5の範囲、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3の整数である}
の一つに対応する。
好ましくは、上の式(II)、(III)及び/又は(IV)において、Pは、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタン、ポリオレフィンポリウレタン、ポリアクリレートポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、及びブロックポリエーテル/ポリエステルポリウレタンから非限定的に選択されるポリマー基を表す。
例えば、EP2468783は、Pがポリウレタン/ポリエステル/ポリエーテルブロックを含むポリマー基を表す式(II)のシリル化ポリマーを記載している。
一実施態様によれば、シリル化ポリマーは、シリル化ポリウレタン、シリル化ポリエーテル、及びそれらの混合物から選択される。
特定の実施態様によれば、シリル化ポリマー(A)は、式(II’)、(III’)又は(IV’):
Figure 2021518477
Figure 2021518477
Figure 2021518477
{上式中、
− R、R、R、R、X、R及びpは、上に記載の式(II)、(III)及び(IV)におけるものと同じ意味を有し、
− Rは、酸素、窒素、硫黄又はケイ素などの一又は複数のヘテロ原子を含んでいてもよく、好ましくは100g/mol〜48600g/mol、より特定的には300g/mol〜18600g/mol又は500g/mol〜12600g/molの範囲の数平均モル質量を有する、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐の二価炭化水素ベース基を表し、
− nは0以上の整数である}
の一つに対応する。
上で定義された式(II’)、(III’)又は(IV’)のシリル化ポリマーにおいて、基Rが一又は複数のヘテロ原子を含む場合、前記ヘテロ原子は鎖の末端に存在しない。換言すれば、シリル化ポリマーに隣接する酸素原子に結合した二価基Rの自由原子価は、それぞれ炭素原子に由来する。従って、基Rの主鎖は、二つの末端のそれぞれで炭素原子で終端しており、それで前記炭素原子は自由原子価を有する。
一実施態様によれば、シリル化ポリマー(A)は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリシロキサンポリオール及びポリオレフィンポリオール、及びそれらの混合物から選択されるポリオールから、より好ましくは、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリアクリレートジオール、ポリシロキサンジオール、ポリオレフィンジオール、及びそれらの混合物から選択されるジオールから得られる。上に記載された式(II’)、(III’)又は(IV’)のポリマーの場合、そのようなジオールは、式HO−R−OHによって表すことができ、ここで、Rは、式(II’)、(III’)又は(IV’)におけるものと同じ意味を有する。
例えば、式(II’)、(III’)又は(IV’)に存在しうるタイプRの基の中で、以下の式が2の自由原子価を示す次の二価基を挙げることができる:
− ポリプロピレングリコールの誘導体:
Figure 2021518477
− ポリエステルジオールの誘導体:
Figure 2021518477
− ポリブタジエンジオールの誘導体:
Figure 2021518477
− ポリアクリレートジオールの誘導体:
Figure 2021518477
− ポリシロキサンジオールの誘導体:
Figure 2021518477
(上式中、
qは、基Rの数平均分子量が100g/mol〜48600g/mol、好ましくは300g/mol〜18600g/mol、より好ましくは500g/mol〜12600g/molの範囲であるような整数を表し、
r及びsは、基Rの数平均分子量が100g/mol〜48600g/mol、好ましくは300g/mol〜18600g/mol、より好ましくは500g/mol〜12600g/molの範囲であるようなゼロ又は非ゼロの整数を表し、合計r+sはゼロ以外であることが理解され、
は、好ましくは1〜18個の炭素原子、より好ましくは1〜8個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐、飽和又は不飽和の芳香族又は脂肪族二価アルキレン基を表し、
は、好ましくは2〜36個の炭素原子、より好ましくは1〜8個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐状の二価アルキレン基を表し、
、Q、Q、Q、Q及びQは、互いに独立して、水素原子、又は、好ましくは1〜12個の炭素原子、好ましくは2〜12個の炭素原子、より好ましくは2〜8個の炭素原子を含む、アルキル、アルケニル又は芳香族基を表す)。
一実施態様によれば、Rは、以下の式が2の自由原子価を示す次の二価基の一つから選択される:
a)イソホロンジイソシアネート(IPDI)から誘導された二価基:
Figure 2021518477
b)ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)から誘導された二価基:
Figure 2021518477
c)トルエンジイソシアネート(TDI)から誘導された二価基:
Figure 2021518477
d)ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の4,4’及び2,4’異性体から誘導された二価基:
Figure 2021518477
e)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)から誘導された二価基:
-(CH)-
f)m−キシリレンジイソシアネート(m−XDI)から誘導された二価基:
Figure 2021518477
式(II)又は(II’)のポリマーは、EP2336208及びWO2009/106699に記載されている方法に従って得ることができる。当業者は、異なるタイプのポリオールを使用する場合に、これら二文献に記載されている製造方法を如何に適合させるかを知っているであろう。式(II)に対応するポリマーの中で、次のものを挙げることができる:
− Geniosil(登録商標)STP−E10(Wackerから入手可能):8889g/molの数平均モル質量を有するジメトキシタイプの二つの基(I)(nは0に等しく、pは1に等しく、RとRはメチル基を表す)を含むポリエーテル(ここで、Rはメチル基を表す);
− Geniosil(登録商標)STP−E30(Wackerから入手可能):14493g/molの数平均モル質量を有するジメトキシタイプの二つの基(I)(nは0に等しく、pは1に等しく、RとRはメチル基を表す)を含むポリエーテル(ここで、Rはメチル基を表す);
− Spur+(登録商標)1050MM(Momentiveから入手可能):16393g/molの数平均モル質量を有するトリメトキシタイプの二つの基(I)(nは0以外、pは0に等しく、Rはメチル基を表す)を含むポリウレタン(ここで、Rはn−プロピル基を表す);
− Spur+(登録商標)Y−19116(Momentiveから入手可能):15000〜17000g/molの範囲の数平均モル質量を有するトリメトキシタイプの二つの基(I)(nは0以外で、Rはメチル基を表す)を含むポリウレタン(ここで、Rはn−プロピル基を表す);
− Desmoseal(登録商標)S XP2636(Bayerから入手可能):15038g/molの数平均モル質量を有するトリメトキシタイプの二つの基(I)(nは0以外、pは0に等しく、Rはメチル基を表す)を含むポリウレタン(ここで、Rはn−プロピレン基を表す)。
式(III)又は(III’)のポリマーは、例えば、EP1829928に記載されている方法に従って、ポリエーテルジアリルエーテルのヒドロシリル化によって得ることができる。式(III)に対応するポリマーの中で、次のものを挙げることができる:
− 14000〜16000g/molの範囲の数平均モル質量を有するジメトキシタイプの二つの基(I)(pは1に等しく、RとRはメチル基を表す)を含むポリエーテルに対応するポリマーMS SAX(登録商標)350(Kanekaから入手可能);
− 16000〜18000g/molの数平均モル質量を有するジメトキシタイプの二つの基(I)(pは1に等しく、RとRはメチル基を表す)を含むポリエーテル(ここで、Rはエチル基を表す)に対応するポリマーMS SAX(登録商標)(Kanekaから入手可能);
− 約22000ダルトンの数平均分子量を有するジメトキシタイプ(pは1に等しく、Rはメチル基を表す)の二つの基(I)を含むポリエーテルに対応するポリマーMS S303H(Kanekaから入手可能)。
式(IV)又は(IV’)のポリマーは、例えば、ポリオールと一又は複数のジイソシアネートとの反応と、それに続くアミノシラン又はメルカプトシランとの反応によって得ることができる。式(IV)又は(IV’)のポリマーを調製するための方法は、EP2583988に記載されている。当業者は、異なるタイプのポリオールを使用する場合に、前記文献に記載されている製造方法を如何に適合させるかを知っている。
本発明の好ましい実施態様によれば、接着剤組成物は、式(II)及び/又は(II’)の少なくとも一種のシリル化ポリマー、又は式(III)及び/又は(III’)の少なくとも一種のシリル化ポリマーを含む。
本発明の最も特に好ましい実施態様によれば、接着剤組成物は、特にRが、ポリエーテル、好ましくはポリ(オキシアルキレン)ジオール、更により具体的にはポリプロピレングリコールから誘導される二価基である、式(III’)の少なくとも一種のシリル化ポリマーを含む。前記接着剤組成物の架橋時間は、その場合、完全に有利に短縮される。
シリル化ポリマー(A)は、接着剤組成物の全重量に対して、少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも15重量%を表しうる。一般に、接着剤組成物中のシリル化ポリマーの含有量は、接着剤組成物の全重量に対して、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下、更により優先的には70重量%以下、有利には60重量%以下である。
接着剤組成物中のシリル化ポリマー(A)の量は、前記接着剤組成物の使用に依存しうる。具体的には、マスチック組成物の場合、接着剤組成物は、接着剤組成物の全重量に対して、好ましくは5重量%から50重量%のシリル化ポリマー、好ましくは10重量%から40重量%のシリル化ポリマーを含む。(PSAタイプの)感圧自己接着性物品の配合物に使用される接着剤組成物では、接着剤組成物は、接着剤組成物の全重量に対して、好ましくは10重量%から99.9重量%、好ましくは15重量%から90重量%、より好ましくは20重量%から80重量%のシリル化ポリマーを含む。
[触媒組成物(B)]
触媒組成物(B)は、接着剤組成物に含まれるシリル化ポリマー(A)を架橋することを目的としている。本発明において定義される触媒組成物(B)は、特に接着剤組成物の保管の際に安定である。
接着剤組成物の保管の際、ポリマー(A)は架橋可能な(非架橋)形態にある。シリル化ポリマー(A)の架橋は、接着剤組成物を表面に塗布する際に、大気中の水分の存在下で起こり、接合を確実にするか、コーティング又はシーリングを形成する。触媒組成物(B)の安定性は、接着剤組成物の保管後の、その架橋時間の維持に有利に対応する。
触媒組成物(B)は、
− 11を超えるpKaを持つ第三級アミン(C)と;
− 前述のように、少なくとも一種の金属アルコキシド(D1)を式(V)又はVI)のオキシムから選択される少なくとも一種のオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D)
を含む。
第三級アミン(C)は、有利には、そのpKaが11より大きい強塩基である。
一実施態様によれば、触媒組成物(B)は、第三級アミン(C)として、式(VII):
Figure 2021518477
{上式中、
− Jは、1〜6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基を表し、
− J及びJは、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又はそれらが結合している窒素原子と共に、4〜6個の炭素原子を含む脂肪族複素環を形成し;
− J及びJは、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又はそれらが結合している窒素原子と共に、3〜4個の炭素原子を含む脂肪族複素環を形成し;
− J及びJは、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又はそれらが結合している窒素原子と共に、4〜6個の炭素原子を含む脂肪族複素環を形成し;
(又はJ)は、基J(又はJ)及び/又はJ(又はJ)の少なくとも一つ、並びにそれらが結合している2個の窒素原子及びリン原子と共に、3〜4個の炭素原子を含む脂肪族環を形成しうることもまた理解される}
のホスファゼン(C1)を含む。
式(VII)のホスファゼン(C1)は、当業者に知られている方法に従って調製され、幾つかはまた市販されている。而して、次のものを挙げることができる:
− 以下の式を有する触媒:
Figure 2021518477
これは、ホスファゼン塩基P1−tert−ブチル−トリス(テトラメチレン)(P1としても知られる)の名でSigma−Aldrichから入手可能。
−以下の式を有する触媒:
Figure 2021518477
これは、2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(BEMPとしても知られる)の名でSigma−Aldrichから入手可能。
別の実施態様によれば、触媒組成物(B)は、次の化合物から優先的に選択される、11を超えるpKaを持つグアニジン又はアミジンを、第三級アミン(C)として含む:
− 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(又はDBU)、pKaは12.5に等しく、次の式を有する:
Figure 2021518477
− 1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(又はTBD)、pKaは13.7に等しく、次の式を有する:
Figure 2021518477
又は
− 1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(又はDBN)、pKaは約12に等しく、次の式を有する:
Figure 2021518477
これらの化合物はまた、DBUについてはSafic Alcan社から、TBD及びDBNについてはSigma−Aldrich社から市販されている。
触媒組成物(B)は、金属アルコキシド(D1)を式(V)又は(VI)のオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D)を含む。
金属アルコキシド(D1)は、例えば、式(VIII):
M(OR) (VIII)
{上式中、
− Mは、好ましくはチタン、ジルコニウム、アルミニウム、亜鉛、ビスマス、ケイ素、ハフニウム、バリウム、セリウム、セシウム、ルビジウム及びアンチモンから選択される、金属原子を表し、
− yは、金属原子Mの原子価に応じて、1、2、3又は4に等しく、かつ
− Rは、アルキル、アルケニル、カルボニル−アルキル又はカルボニル−アルケニル基を表し、前記アルキル又はアルケニル基は、1〜22個の炭素原子、好ましくは1〜15個の炭素原子を含む}
の形態でありうる。
従って、本発明の目的では、金属アルコキシドはまた上記の基Rがカルボニル−アルキル又はカルボニル−アルケニルである金属アルカノエートを包含する。
金属アルコキシド(D1)とオキシム(D2)の間の反応は、次の概略式で表されうると思われる:
Figure 2021518477
ここで、
− M(OR)は、前に定義された式(VIII)に対応し、
− R'R''C=NOHはオキシムを表し、
− xは、1から対応の金属Mの原子価までの範囲の、1、2、3及び4から選択される整数である。
而して、本発明者等は、如何なる理論にも拘束されることを望まないが、第三級アミン(C)と、Mが金属原子を表し、Oが酸素原子を表し、Nが窒素原子を表す「M−O−N」タイプの少なくとも一つの結合を含む有機金属化合物との組み合わせが、架橋可能なシリル化ポリマーを含む組成物において、前記有機金属化合物単独と比較して、より改善された触媒特性を有していることを発見した。これらの改善された触媒特性は、特に、特許出願WO2017/216446と比較して架橋時間を更に短縮する効果を有する。
好ましくは、金属アルコキシドは、
− Mが、チタン、ビスマス、亜鉛、ルビジウム及びセシウムから選択される金属原子を表し;かつ
− Rが、1〜5個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子、好ましくは3〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基、好ましくはアルキルを表し;又は
− Rが、カルボニル−アルキル基を表し、そのアルキル基が1〜14個の炭素原子を含む、式(VIII)の形態である。
本発明の有利な実施態様によれば、金属アルコキシドは、チタンアルコキシド又はビスマス、亜鉛、ルビジウム又はセシウムアルカノエートから選択される。
チタンアルコキシドがより特に好ましく、最も特に化合物:Ti(OnBu)(該式中、「nBu」はn−ブチル基(−CH−CH−CH−CH)を表す)が好ましい。
ビスマス、亜鉛、ルビジウム又はセシウムアルカノエートの中で、次の化合物が特に好ましい:Bi[O(C=O)C19;Zn[O(C=O)C19;Rb[O(C=O)C19];Cs[O(C=O)C19]。
式(VIII)の金属アルコキシドは市販されている製品である。而して、
− Ti(OnBu)は、Tyzor(登録商標)TnBTの商品名でSigma−Aldrich又はDorf Ketalから入手できる;
− Zn[O(C=O)C19は、Borchi(登録商標)KAT15の商品名でBorchers社から入手できる;
− Bi[O(C=O)C19は、Borchi(登録商標)KAT315の商品名でBorchers社から入手できる;
− Rb[O(C=O)C19]は、TIB KAT(登録商標)VP16−626の商品名でTIB Chemicals社から入手できる;
− Cs[O(C=O)C19]は、TIB KAT(登録商標)VP15−796の商品名でTIB Chemicals社から入手できる。
触媒組成物(B)は、金属アルコキシド(D1)を式(V)又は(VI)のオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D)を含む。
本発明の一実施態様によれば、オキシム(D2)の式(V)において、Gは、好ましくはメチル基又はエチル基、より好ましくはメチル基を表す。
本発明の一実施態様によれば、式(V)において、Gは、好ましくは、水素、又は1〜8個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子、より好ましくは1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基、又はフェニル基、又は基−N(G)(ここで、G及びGは、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はベンジル(−CH−C)基、より好ましくはメチル、エチル、プロピル又はベンジル基を表す)を表す。
式(VI)のオキシムは、単環式又は多環式、好ましくは単環式でありうる。
例えば、式(VI)の多環式オキシムの場合、GがG又はGと環を形成し、GがG又はGと環を形成し、GとG(及びGとG)が同じ環で結合すると、オキシムは、例えばアダマンタン又はノルボルネンタイプの三環式構造を有する。
本発明の一実施態様によれば、式(VI)において、
− GとGはそれぞれ水素原子を表し、及び/又は
− GとGは脂肪族環を形成し、これは好ましくは飽和しており、4〜14個の炭素原子、好ましくは5〜12個の炭素原子、より好ましくは6個の炭素原子を含み、前記環は一又は複数のメチル、エチル及び/又はプロピル基で置換されていてもよく、かつ前記環は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択される一又は複数のヘテロ原子を含んでいてもよく、そのとき前記窒素原子は水素原子に結合されていない。
式(VI)のオキシムの例として、シクロヘキサノンオキシム及びシクロドデカノンオキシムを挙げることができる。これらの二種の化合物は広く市販されている。而して、シクロヘキサノンオキシムは、OMG Borchers社からBorchi(登録商標)NOX C3の商品名で入手できる。
本発明の特定の実施態様によれば、有機金属化合物(D)は、
− 次の化合物から選択されるアルコキシド(D1):Ti(OnBu)、Zn[O(C=O)C19]、Bi[O(C=O)C19
− 及び式(VI−1):
Figure 2021518477
(上式中、
− GとGは、5〜11個の炭素原子を含む飽和脂肪族環を形成する)
のオキシムから選択されるオキシム(D2)を反応させることによって得られる。
本発明の特定の実施態様によれば、有機金属化合物(D)は、次の化合物から選択される:
− 式Ti(OnBu)のアルコキシドとシクロヘキサノンオキシムの間の反応生成物;
− 式Zn[O(C=O)C19のアルコキシドとシクロヘキサノンオキシムの間の反応生成物;
− 式Bi[O(C=O)C19のアルコキシドとシクロヘキサノンオキシムの間の反応生成物;
− 式Rb[O(C=O)C19]のアルコキシドとシクロヘキサノンオキシムの間の反応生成物;
− 式Cs[O(C=O)C19]のアルコキシドとシクロヘキサノンオキシムの間の反応生成物。
本発明の一実施態様によれば、有機金属化合物(D)は、金属アルコキシド(D1)をオキシム(D2)と、1:1〜1:6の範囲、好ましくは1:1〜1:4の範囲のアルコキシド/オキシムモル比で反応させることによって得られる。この実施態様は、金属アルコキシドの金属が四価である場合が特に好ましい。金属アルコキシドの金属が三価である場合、アルコキシド/オキシムのモル比は、好ましくは1:1〜1:3の範囲である。この同じモル比は、二価金属の場合、好ましくは1:1〜1:2の範囲であり、一価金属の場合、約1:1である。
触媒組成物(B)は、第三級アミン(C)と有機金属化合物(D)を、0.5〜25、好ましくは1〜5の範囲の、比:(C)のモル数/金属アルコキシド(D1)のモル数に対応するそれぞれの量で含む。
一実施態様によれば、触媒組成物(B)は、第三級アミン(C)と有機金属化合物(D)から本質的になる。
他の実施態様によれば、触媒組成物(B)は、第三級アミン(C)と有機金属化合物(D)に加えて、
− シルセスキオキサン(E1);
− 式(IX):
Figure 2021518477
{上式中、
− Kは、2〜15個の炭素原子と、窒素及び酸素から選択される一又は複数のヘテロ原子を含む、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐炭化水素ベース基であり;
− Rは、1〜5個の炭素原子、好ましくは1〜2個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基、好ましくはアルキルを表し;
− vは1、2又は3に等しい}の化合物(E2);及び
− テトラエチルオルトシリケートオリゴマー(E3)
から選択される有機ケイ素化合物(E)を含む。
この実施態様は、接着剤組成物の架橋によって形成される接着剤シールの改善された機械的特性を得ることが可能になるので、特に有利である。
この実施態様の更により好ましい変形態様によれば、第三級アミン(C)はアミジン及びグアニジンから選択され、有機金属化合物(D)はチタンアルコキシド、好ましくはTi(OnBu)から得られる。接着剤組成物の架橋によって形成される接着剤シールは、有利には粘着性である。
シルセスキオキサンは、典型的には、Si−O−Si結合を持つ多面体構造又は高分子構造をとることができる有機ケイ素化合物である。それらは典型的には次の一般的構造を有する:
Figure 2021518477
(上式中、Rは、本質的に同一又は異なる場合があり、有機基を表し、tは、6〜12の範囲でありうる整数であり、tは好ましくは、6、8、10又は12に等しい)
一実施態様によれば、シルセスキオキサン(A)は、多面体構造(又は「多面体オリゴマーシルセスキオキサン(Polyhedral Oligomeric Silsesquioxane)」のPOSS)を有する。
好ましくは、シルセスキオキサン(A)は、以下の一般式(X):
Figure 2021518477
{上式中、 R'1からR'8のそれぞれは、互いに独立して、
− 水素原子、
− 直鎖又は分岐C1−C4アルコキシ基、1〜30個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基、2〜30個の炭素原子を含むアルケニル基、6〜30個の炭素原子を含む芳香族基、3〜30個の炭素原子を含むアルキル基、3〜30個の炭素原子を含む環状脂肪族基及び1〜30個の炭素原子を含むアシル基から選択される基、及び
− 基−OSiR'9'10(ここで、R'9とR'10はそれぞれ、互いに独立して、水素原子、又は直鎖又は分岐C1−C4アルキル、直鎖又は分岐C1−C4アルコキシ、C2−C4アルケニル、フェニル、C3−C6アリル基、環状C3−C8脂肪族基及びC1−C4アシル基からなる群から選択される基を表す)
から選択される基を表し;
但し、
− 基R'1からR'8の少なくとも一つの基がC1−C4アルコキシ基であり;かつ
− 基R'1からR'8の少なくとも一つの基がフェニル基である}
に対応する。
シルセスキオキサンは、特に特許出願WO2008/107331に記載されている既知化合物である。一部はまた市販されており、Dowの製品はDow Corning(登録商標)3074及びDow Corning(登録商標)3037(CAS番号=68957−04−0)の名で販売されている。
式(IX)の化合物(E2)は、有利には、次のものから選択される:
− WackerからGeniosil(登録商標)GF69という名で販売されている、式:
Figure 2021518477
のトリス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]イソシアヌレート(CAS番号=26115−70−8);
− EvonikからDynasylan(登録商標)1124という名で販売されている、式:
Figure 2021518477
のビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン)(CAS番号=82985−35−1);及び
− GelestからコードSIT8716.3で販売されている、式:
Figure 2021518477
のトリス(トリエトキシシリルプロピル)アミン(CAS番号=18784−74−2)。
テトラエチルオルトシリケートオリゴマー(E3)は、TEOSオリゴマーとしても知られ、式:
Figure 2021518477
(上式中、wは1〜10の整数である)に対応する。
このようなオリゴマーは、WackerからWacker(登録商標)TES40WNの名で販売されている。
触媒組成物(B)が、第三級アミン(C)と有機金属化合物(D)に加えて、有機ケイ素化合物(E)を含む場合、後者は、有利には、0.1〜5、好ましくは0.3〜1の範囲の(Eのモル数)/金属アルコキシド(D1)のモル数の比に対応する量で存在する。
好ましい変形態様によれば、触媒組成物(B)はまた溶媒(S)を含む。この変形態様は、オキシム(D2)が室温で固体である化合物である場合に特に好ましい。
本発明の目的では、「溶媒」という用語は、室温において液体であり、固体又は液体物質を、該物質と化学的に反応することなく、物理的性質の機構によって溶解させることができる化合物又は組成物を意味する。従って、「溶媒」という用語はまた、物質が触媒組成物(B)に存在する成分を、化学的にそれと反応することなく溶解させることができるという条件で、通常「可塑剤」という用語で示される物質を含む。
可能な溶媒としては、極性溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、メチルエチルケトン又はキシレンを挙げることができる。
可塑剤としては、
− Perstorp社からPevalenTMというブランド名で販売されているペンタエリスリチルテトラバレレート;
− Lanxess社からMesamoll(登録商標)という名で販売されている製品などのフェニル(C10−C18)アルキルスルホネート(CAS番号=70775−94−9);
− BASF社からHexamoll Dinch(登録商標)の名で販売されているジイソノニル1,2−シクロヘキサンジカルボキシレート;
− 安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸又はクエン酸のエステル;
− ポリエステル、ポリエーテル又は炭化水素鉱油誘導体
を挙げることができる。
フタル酸の誘導体としては、特に、フタレート、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジベンジルフタレート又はブチルベンジルフタレートを挙げることができる。
触媒組成物(B)に導入される溶媒の量は、アルコキシド(D1)とオキシム(D2)を溶解するように当業者によって容易に決定され、この量はまた一般に、第三級アミン(C)と有機ケイ素化合物(E)(後者が存在する場合)を溶解させるのに十分である。一般に、6までの範囲の(S)のモル数/金属アルコキシド(D1)のモル数の比に対応する溶媒の量が適切である。
一実施態様によれば、触媒組成物(B)は、第三級アミン(C)、有機金属化合物(D)及び溶媒(S)から本質的になる。
別の実施態様によれば、触媒組成物(B)は、第三級アミン(C)、有機金属化合物(D)、有機ケイ素化合物(E)及び溶媒(S)から本質的になる。
触媒組成物(B)は、接着剤組成物の全重量の少なくとも0.05重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜5重量%、更により優先的には0.5重量%〜2重量%を占めうる。
触媒組成物(B)は、以下の工程を含む方法によって調製される:
(i)好ましくは溶媒(S)の存在下で、金属アルコキシド(D1)をオキシム(D2)と混合して、有機金属化合物(D)を形成する工程と、ついで
(ii)必要な場合、工程(i)から得られた混合物中に、有機ケイ素化合物(E)を導入する工程と、ついで
(iii)工程(i)又は(ii)で得られた混合物中に第三級アミン(C)を導入する工程。
好ましくは、工程(i)、(ii)及び(iii)は、室温(約23℃)及び大気圧(約1バール)で実施される。
触媒組成物(B)が有機ケイ素化合物(E)を含む場合、工程(ii)が必要であり、好ましくは、上で示した順序で実施されるが、工程(ii)及び(iii)の変更もまた可能である。
[他の添加剤(F)]
本発明に係る接着剤組成物は、他の添加剤(F)を含みうる。
「他の添加剤」という用語は、上で定義されたシリル化ポリマー(A)でも、触媒組成物(B)に含まれる化合物でもない添加剤を意味する。
他の添加剤としては、フィラー、レオロジー剤、可塑剤、吸湿剤、UV安定剤及び接着促進剤を挙げることができる。
本発明に係る接着剤組成物は、フィラーを含み得、該フィラーは、おそらく無機フィラー、有機フィラー、又は無機フィラーと有機フィラーの混合物でありうる。
無機フィラーは、炭酸カルシウム、カルシウムポリカーボネート、水酸化アルミニウム、タルク、カオリン、カーボンブラック、シリカ及びヒュームドシリカ、石英又はガラスビーズから選択されうる。
有機フィラーは、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、スチレン/ブタジエン樹脂又は粉末形態の任意の他の有機ポリマーから選択されうる。
好ましくは、フィラーは、0.010〜20μmの範囲、好ましくは0.020〜15μmの範囲、より好ましくは0.030〜5μmの範囲の粒径を有する。
接着剤組成物中に存在するフィラーは、組成物内の様々な機能、例えば、レオロジー剤機能をもたらしうる。
フィラーは、接着剤組成物の全重量の最大80重量%、好ましくは20重量%〜70重量%、より好ましくは30重量%〜60重量%を占めうる。
添加剤は、塗布の制約に従って接着剤組成物のレオロジーを調整するために提供されうる。例えば、特に接着剤組成物の層を受け入れる表面が水平でない場合、組成物の塗布中の流れを防ぐために、降伏点を増加させる添加剤(レオロジー剤)を添加することができる。
レオロジー剤は、接着剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜8重量%、好ましくは0.05重量%〜6重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%を占めうる。
本発明に係る接着剤組成物に添加剤(F)として含められる可塑剤は、触媒組成物(B)に含められてもよい溶媒(S)の定義に含められる可塑剤について上に与えたものと同じリストから選択することができる。添加剤(F)として含められる可塑剤は、(B)に含められる前記可塑剤と同一であり(又は異なり)うる。
可塑剤はポリマーと適合性でなければならず、接着剤組成物中で分離してはならない。可塑剤は、組成物の可塑性(伸び)を増加させ、その粘度を低下させることを可能にする。
可塑剤が組成物中に存在する場合、その含有量は、接着剤組成物の全重量に対して表されて、好ましくは20重量%以下、好ましくは5重量%以下である。それが存在する場合、可塑剤は、接着剤組成物の全重量に対して、0.1重量%〜20重量%、好ましくは0.5重量%〜10重量%、更により優先的には0.5重量%〜5重量%を占める。
吸湿剤は、それが存在する場合、Momentive社から入手可能なSilquest(登録商標)A171などのビニルトリメトキシシシラン(VTMO)、Wacker社から入手可能なGeniosil(登録商標)GF56などのビニルトリエトキシシラン(VTEO)又はWacker社から入手可能なGeniosil(登録商標)XL70などのアルコキシアリールシランから選択されうる。
吸湿剤は、例えば添加剤を介して接着剤組成物中に存在しうる水を中和することに加えて、接着剤組成物の架橋速度を、それが意図された用途に対して速すぎる場合、僅かに増加させることを可能にする。
吸湿剤が組成物中に存在する場合、その含有量は、接着剤組成物の全重量に対して表されて、好ましくは4重量%以下、より好ましくは3重量%以下である。それが存在する場合、吸湿剤は、接着剤組成物の全重量に対して0.5重量%〜5重量%、好ましくは1重量%〜3重量%の割合で存在する。それが過剰量で存在する場合、吸湿剤は接着剤組成物の架橋時間を増加させる場合がある。
ポリマーの劣化を防止(減速又は停止)するため、UV照射又は熱衝撃に対する耐性を高めるために、UV及び熱安定剤を添加することができる。挙げられる例には、BASF社から入手可能なTinuvin(登録商標)123、Tinuvin(登録商標)326又はIrganox(登録商標)245が含まれる。
挙げることができる接着促進剤の例は、アミノシランである。特に、アミノシランは、式(II)又は(II’)又は(IV)又は(IV’)のシリル化ポリマーの架橋を改善することを可能にする。
[接着剤組成物]
本発明の好ましい変形態様によれば、接着剤組成物は、シリル化ポリマーとして、上記のような式(III)又は(III’)のシリル化ポリマーと、Ti(OnBu)、Zn[O(C=O)C19、Bi[O(C=O)C19、Rb[O(C=O)C19]及びCs[O(C=O)C19]から選択されるアルコキシドのシクロヘキサノンオキシムとの反応により得られる有機金属化合物(D)を含む触媒組成物(B)を含む。
本発明の特定の実施態様によれば、接着剤組成物は、接着剤組成物の全重量に対して、
− 5重量%〜90重量%、好ましくは10重量%〜70重量%、より好ましくは15重量%〜60重量%の少なくとも一種のシリル化ポリマー(A)、
− 0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%の触媒組成物(B)
を含む。
本発明の特定の実施態様によれば、接着剤組成物は、接着剤組成物の全重量に対して、
− 5重量%〜90重量%、好ましくは10重量%〜70重量%、より好ましくは15重量%〜60重量%の少なくとも一種のシリル化ポリマー(A)、
− 0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%の触媒組成物(B)、
− 10重量%〜80重量%、好ましくは20重量%〜70重量%、より好ましくは30重量%〜60重量%少なくとも一種のフィラー
を含み、特にこれらからなる。
本発明の特定の実施態様によれば、接着剤組成物は、接着剤組成物の全重量に対して、
− 5重量%〜90重量%、好ましくは10重量%〜80重量%、より好ましくは15重量%〜70重量%の少なくとも一種のシリル化ポリマー(A)、
− 0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%の触媒組成物(B)、
− 10重量%〜80重量%、好ましくは20重量%〜70重量%、より好ましくは30重量%〜60重量%少なくとも一種のフィラー、
− 0.05重量%〜20重量%、好ましくは0.1重量%〜15重量%、より好ましくは0.5重量%〜10重量%の、接着促進剤、可塑剤、吸湿剤、レオロジー剤並びにUV及び熱安定剤から選択される少なくとも一種の他の添加剤
を含み、特にこれらからなる。
好ましくは、本発明に係る接着剤組成物は、ビンガムモデルをとる標準的レオメータを使用して23℃において測定されて、10〜100Pa・sの範囲の粘度を有する。
本発明に係る接着剤組成物は、好ましくは調整され、防湿性の漏れのないカートリッジで保管される。
一実施態様によれば、本発明に係る接着剤組成物は、シリル化ポリマー(A)と触媒組成物(B)が二つの別個の区画に包装されている二区画形態である。
接着剤組成物は、それが、例えば支持体への塗布によって、使用される前まで架橋されない。本発明に係る接着剤組成物は、それが架橋されることを可能にする条件下で塗布される。接着剤組成物の架橋は、上記のシリル化ポリマーのポリマー鎖の間に、大気中の水分の作用下で、三次元ポリマー網目構造の形成をもたらすシロキサンタイプの結合を作り出す効果を有する。
本発明に係る接着剤組成物は、シリル化ポリマー(A)と触媒組成物(B)を、10℃〜40℃の範囲の温度と20%〜55%(±5%)の範囲の相対湿度で混合することによって調製することができる。フィラーが接着剤組成物中に存在する場合、触媒組成物(B)は、好ましくは、シリル化ポリマーとフィラーを混合した後、第二の工程で添加される。その他の任意選択的な添加剤は、通常の使用法に従って導入される。
本発明に係る接着剤組成物は、少なくとも二つの別個の区画を含み、本発明に係る接着剤組成物を含むキットに包装されうる。
前記キットは水を含みうるが、この場合、水とシリル化ポリマーは二つの別個の区画に包装されることが理解される。
従って、そのようなキットでは、本発明に係る接着剤組成物は、シリル化ポリマー(A)と触媒組成物(B)が二つの別個の区画に包装されている二成分形態でありうる。この実施態様によれば、キットはまた第三の区画に水を含んでいてもよい。
別の実施態様によれば、本発明に係るキットは、一区画に一成分形態の接着剤組成物を含み、第二区画に水を含みうる。例えば、この実施態様によれば、第二区画は、ポリオールの水溶液を含みうる。
従って、接着剤組成物の塗布中に、本発明に係るキットの区画の構成成分が、シリル化ポリマーの架橋を可能にするように混合される。
本発明の主題はまた、
− 11を超えるpKaを持つ第三級アミン(C)と;
− 少なくとも一種の金属アルコキシド(D1)を式(V)のオキシム又は式(VI)のオキシムから選択される少なくとも一種のオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D):
Figure 2021518477
Figure 2021518477
{上式中、
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基であり;
− Gは、水素原子、又は1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基、2〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルケニル基、3〜10個の炭素原子を含む環状アルキル基、アリール基又は基−N(G)(該式中、G及びGは、互いに独立して、1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基又は2〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルケニル基又はベンジル基を表す)から選択される基であり;
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
基G又はGの少なくとも一つは、基G又はGの少なくとも一つと脂肪族環の残基を形成すると理解され;
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
− Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
− 基G又はGの少なくとも一つは、基G又はGの少なくとも一つと脂肪族環の残基を形成すると理解される}
を含む触媒組成物(B)である。
本発明の主題である触媒組成物(B)は、本発明の主題である接着剤組成物の説明において上で定義された通りであり、また、前記説明において詳述された様々な実施態様を提示する。
本発明はまた、本発明に係る接着剤組成物を表面に塗布し、続いて前記接着剤組成物を架橋させることを含む接合方法に関する。
接着剤組成物の架橋は、水分、特に大気中の水分によって促進される。
本発明に係る接着剤組成物は、コンクリート、タイル、金属、ガラス、木材及びプラスチックなどの任意のタイプの表面に塗布されうる。
以下に本発明を次の実施例で説明するが、これらは、純粋に例示として与えるもので、その範囲を限定するために解釈されるべきではない。
実施例CD1:
触媒組成物(B):
17.6mmolのシクロヘキサノンオキシムを、30mlのガラス反応器内で、真空下、室温で1時間30分間撹拌して、16mmolのMesamoll(登録商標)に溶解させた。
次に、17.6mmolのTi(OnBu)を窒素下で前の溶液に添加し、混合物を真空下、室温で3時間撹拌して、チタン/オキシム錯体からなる淡黄色の溶液を得た。
最後に、35.2mmolのDBUをこの溶液に入れた。混合物を1時間撹拌して、DBUと平衡状態にあるチタン/オキシム錯体からなるオレンジ色の溶液の形態で触媒組成物cd1を得た。
接着剤組成物:
このようにして得た触媒組成物CD1を、次の成分の高速ミキサーでの単純混合によって調製した接着剤組成物に入れた:
− 41.8重量%のMSポリマー(カネカのMS S303H)、
− 53重量%の沈降炭酸カルシウムタイプのフィラー、
− 2.8重量%のビニルトリメトキシシラン(VTMO)タイプの吸湿剤、
− 1.4重量%のアミノプロピルトリメトキシシランタイプの接着促進剤及び
− 1重量%の触媒組成物CD1。
このようにして調製した接着剤組成物を次の試験に供した:
[架橋時間を測定するための試験]
5分ごとに2時間、次に30分ごとに最大4時間まで、接着剤組成物の表面を先の尖った器具で触れることによって(周囲条件:相対湿度50%及び温度23℃)、架橋時間(「スキニング時間」としても知られる)を評価した。表面に触れている間に接着剤の残留物が先の尖った器具上に移る限り、組成物は非架橋であると考えた。
結果(分で表される)を以下の表1に示す。
[安定性試験]
上で調製した接着剤組成物の一部を、40℃のオーブンに保管するカートリッジ内で調整する。
21日後、カートリッジをオーブンから取り出し、組成物の一部を、上のプロトコルに従って架橋時間(分)を測定する目的で、アルミニウムるつぼに注ぐ。
結果は次のように示される:
「2」は、接着剤組成物が非常に安定していることを示す(21日間の保管後の架橋時間が、接着剤組成物の調製直後に測定された架橋時間と同じである)。
「1」は、接着剤組成物が安定していることを示す(21日間の保管後の架橋時間は、接着剤組成物の調製直後に測定された架橋時間と異なるが、近い)、
「0」は、接着剤組成物が安定していないことを示す(21日間の保管後の架橋時間が、接着剤組成物の調製直後に測定された架橋時間とは非常に異なる)、
結果(分で表される)を以下の表1に示す。
実施例CD2〜CD13及び実施例A(比較例):
実施例CD1を、これらの実施例のそれぞれについて、以下に詳細に繰り返す。
対応する接着剤組成物の架橋時間の結果と安定性試験の結果を以下の表1に示す。
実施例CD2:
実施例CD1を、DBUをホスファゼンタイプの触媒P1に置き換えて繰り返す。
実施例CD3:
実施例CD1を、DBUをホスファゼンタイプの触媒BEMPに置き換えて繰り返す。
実施例CD4:
実施例CD1を、DBUをTBDに置き換えて繰り返す。
実施例CD5:
実施例CD1を、16mmolのMesamoll(登録商標)を47mmolのキシレンに置き換えて繰り返す。
実施例CD6:
実施例CD1を、16mmolのMesamoll(登録商標)を10.6mmolのペンタエリスリチルテトラバレレートに置き換えて繰り返す。
実施例CD7:
実施例CD1を、16mmolのMesamoll(登録商標)を56.7mmolの酢酸エチルに置き換えて繰り返す。
実施例CD8:
実施例CD1を、Ti(OnBu)をZn[O(C=O)C19に置き換えて繰り返す。
実施例CD9:
実施例CD1を、Ti(OnBu)をBi[O(C=O)C19に置き換えて繰り返す。
実施例CD10:
実施例CD1を、Ti(OnBu)をRb[O(C=O)C19]に置き換えて繰り返す。
実施例CD11:
実施例CD1を、Ti(OnBu)をCs[O(C=O)C19]に置き換えて繰り返す。
実施例CD12:
実施例CD1を、17.6mmolのTi(OnBu)を2.9mmolのこの同じ化合物に置き換え、35.2mmolのDBUを68.3mmolに置き換えて、繰り返す。
実施例CD13:
実施例CD1を、17.6mmolのTi(OnBu)を8.8mmolのこの同じ化合物に置き換え、35.2mmolのDBUを55.2mmolに置き換えて、繰り返す。
実施例A(比較例):
実施例CD1を、DBUを導入せずに繰り返す。
実施例B(参考例):スズ触媒を含む接着剤組成物
実施例CD1の接着剤組成物を再現し、1%の触媒組成物CD1を0.6%のジオクチルスズに置き換え、他の成分の割合を調整する。
実施例C(参考例):亜鉛系触媒を含む接着剤組成物
実施例CD1の接着剤組成物を再現し、1%の触媒組成物CD1を1%の亜鉛ネオデカノエートで置き換える。
架橋時間の結果と安定性試験の結果を以下の表1に示す。
実施例CDE1:
触媒組成物(B):
触媒組成物CDE1は、7.7mmolのTEOSオリゴマーもまたチタン/オキシム錯体からなる淡黄色溶液に導入し、35.2mmolのDBUの添加前に、前記導入の直後に、得られた混合物の30分間の撹拌を続けることを除いて、実施例CD1の触媒組成物の調製プロトコルを繰り返すことによって、調製する。
接着剤組成物:
実施例CD1の接着剤組成物の調製プロトコルを、触媒組成物CD1をこのようにして調製した触媒組成物CDE1に置き換えて、繰り返す。
このようにして得た接着剤組成物を次の試験に供する:
− 実施例CD1に詳述されているプロトコルに従った架橋時間の測定、
− 以下に説明するプロトコルに従った引張応力の測定。
[引張試験による破壊応力の測定]
測定原理は、可動ジョーが100mm/分に等しい一定速度で変位する引張試験機において、架橋した接着剤組成物からなる標準試験片を引っ張り、試験片が破損する瞬間に、加えられた引張応力(MPa)を記録することからなる。
標準試験片は、国際標準ISO37に示される、H2タイプのダンベル形である。使用されるダンベルの狭い部分は、長さ20mm、幅4mm、厚さ3mmである。
ダンベルを準備するために、試験する接着剤組成物をテフロン型に入れ、組成物を標準条件(23℃及び50%相対湿度)下で14日間架橋させる。
架橋時間(分で表される)と破壊応力(MPaで表される)について得た結果を以下の表2に示す。
実施例CDE2〜CDE11:
触媒組成物(B):
実施例CDE2〜CDE11のそれぞれについて、触媒組成物は、実施例CD1の触媒組成物を、それぞれ、実施例CD2〜CD11のそれぞれの触媒組成物に置き換えた実施例CDE1を繰り返すことによって調製する。
接着剤組成物:
このようにして調製した触媒組成物に対応する接着剤組成物は、触媒組成物CDE1を適切な触媒組成物に単に置き換えることにより、実施例CDE1のプロトコルを繰り返すことによって得る。
架橋時間(分で表される)と破壊応力(MPaで表される)について得た結果を以下の表2に示す。
実施例A、B及びCに対応する架橋時間と破壊応力(MPaで表される)について得た結果もまた以下の表2に示す。
実施例CDE20:
実施例CDE1を、TEOSオリゴマーをGeniosil(登録商標)GF69に置き換えて繰り返す。
架橋時間(分で表される)と破壊応力(MPaで表される)について得た結果を以下の表2に示す。
実施例CDE21:
実施例CDE1を、TEOSオリゴマーをDynasylan(登録商標)1124に置き換えて繰り返す。
架橋時間(分で表される)と破壊応力(MPaで表される)について得た結果を以下の表2に示す。
実施例CDE22:
実施例CDE1を、TEOSオリゴマーをDow Corning(登録商標)3074に置き換えて繰り返す。
架橋時間(分で表される)と破壊応力(MPaで表される)について得た結果を以下の表2に示す。
実施例CDE23:
実施例CDE1を、TEOSオリゴマーをSIT8716.3に置き換えて繰り返す。
架橋時間(分で表される)と破壊応力(MPaで表される)について得た結果を以下の表2に示す。
Figure 2021518477
Figure 2021518477

Claims (15)

  1. − 少なくとも一つ、好ましくは少なくとも二つの、式(I):
    Figure 2021518477
    {上式中、
    − Rは、1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基を表し、複数の基Rがある場合、これらの基は同一又は異なる可能性があり;
    − Rは、1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基を表し、複数の基Rがある場合、これらの基は同一又は異なる可能性があり、二つの基ORが同じ環に結合している可能性があり;
    − pは、0、1、又は2に等しい整数である}
    の基を含む少なくとも一種のシリル化ポリマー(A)と;
    − 触媒組成物(B)であって、
    − 11を超えるpKaを持つ第三級アミン(C)と;
    − 少なくとも一種の金属アルコキシド(D1)を式(V)のオキシム又は式(VI)のオキシムから選択される少なくとも一種のオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D):
    Figure 2021518477
    Figure 2021518477
    {上式中、
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基であり;
    − Gは、水素原子、又は1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基、2〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルケニル基、3〜10個の炭素原子を含む環状アルキル基、アリール基又は基−N(G)(該式中、G及びGは、互いに独立して、1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基又は2〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルケニル基又はベンジル基を表す)から選択される基であり;
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
    基G又はGの少なくとも一つは、基G又はGの少なくとも一つと脂肪族環の残基を形成すると理解され;
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
    − 基G又はGの少なくとも一つは、基G又はGの少なくとも一つと脂肪族環の残基を形成すると理解される}
    を含む触媒組成物(B)
    を含む接着剤組成物。
  2. シリル化ポリマー(A)が、式(II)、(III)又は(IV):
    Figure 2021518477
    Figure 2021518477
    Figure 2021518477
    {上式中、
    − R、R及びpは、請求項1に記載の式(I)と同じ意味を有し、
    − Pは、酸素、窒素、硫黄又はケイ素などの一又は複数のヘテロ原子を含んでいてもよい飽和又は不飽和、直鎖又は分岐ポリマー基を表し、
    − Rは、芳香族又は脂肪族、直鎖、分岐又は環状でありうる、5〜15個の炭素原子を含む二価の炭化水素ベース基を表し、
    − Rは、1〜6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐の二価のアルキレン基を表し、
    − Xは、−NH−、−NR−又は−S−から選択された二価の基を表し、
    − Rは、1〜20個の炭素原子を含み、一又は複数のヘテロ原子をまた含みうる直鎖又は分岐アルキル基を表し、
    − fは、1〜6の範囲の整数である}
    の一つに対応することを特徴とする、請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. シリル化ポリマー(A)が、式(II’)、(III’)又は(IV’):
    Figure 2021518477
    Figure 2021518477
    Figure 2021518477
    {上式中、
    − R、R、R、R、X、R及びpは、請求項2に記載の式(II)、(III)及び(IV)におけるものと同じ意味を有し、
    − Rは、酸素、窒素、硫黄又はケイ素などの一又は複数のヘテロ原子を含んでいてもよい飽和又は不飽和、直鎖又は分岐の二価炭化水素ベース基を表し、
    − nは0以上の整数である}
    の一つに対応することを特徴とする、請求項2に記載の接着剤組成物。
  4. シリル化ポリマー(A)が、式(II’)、(III’)及び(IV’)に含まれる基Rがポリプロピレングリコールに由来するものであることを特徴とする、請求項3に記載の接着剤組成物。
  5. 触媒組成物(B)が、第三級アミン(C)として、式(VII):
    Figure 2021518477
    {上式中、
    − Jは、1〜6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基を表し、
    − J及びJは、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又はそれらが結合している窒素原子と共に、4〜6個の炭素原子を含む脂肪族複素環を形成し;
    − J及びJは、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又はそれらが結合している窒素原子と共に、3〜4個の炭素原子を含む脂肪族複素環を形成し;
    − J及びJは、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又はそれらが結合している窒素原子と共に、4〜6個の炭素原子を含む脂肪族複素環を形成し;
    (又はJ)は、基J(又はJ)及び/又はJ(又はJ)の少なくとも一つ、並びにそれらが結合している2個の窒素原子及びリン原子と共に、3〜4個の炭素原子を含む脂肪族環を形成しうることもまた理解される}
    のホスファゼン(C1)を含むことを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  6. 触媒組成物(B)が、第三級アミン(C)として、11を超えるpKaを持つグアニジン又はアミジンを含むことを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  7. 触媒組成物(B)が、式(VIII):
    M(OR) (VIII)
    {上式中、
    − Mは、好ましくはチタン、ジルコニウム、アルミニウム、亜鉛、ビスマス、ケイ素、ハフニウム、バリウム、セリウム、セシウム、ルビジウム及びアンチモンから選択される、金属原子を表し、
    − yは、金属原子Mの原子価に応じて、1、2、3又は4に等しく、かつ
    − Rは、アルキル、アルケニル、カルボニル−アルキル又はカルボニル−アルケニル基を表し、前記アルキル又はアルケニル基は、1〜22個の炭素原子、好ましくは1〜15個の炭素原子を含む}
    の形態の金属アルコキシド(D1)の反応によって得られる有機金属化合物(D)を含むことを特徴とする、請求項1から6の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  8. 触媒組成物(B)が、金属アルコキシド(D1)を式(VI)のオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D)を含み、ここで、
    − GとGがそれぞれ水素原子を表し、及び/又は
    − GとGが、4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環を形成する
    ことを特徴とする、請求項1から7の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  9. 触媒組成物(B)が、1:1〜1:6の範囲のアルコキシド/オキシムモル比で、金属アルコキシド(D1)をオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D)を含むことを特徴とする、請求項1から8の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  10. 触媒組成物(B)が、第三級アミン(C)と有機金属化合物(D)を、0.5〜25の範囲の比:(C)のモル数/金属アルコキシド(D1)のモル数に対応するそれぞれの量で含むことを特徴とする、請求項1から9の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  11. 触媒組成物(B)が、第三級アミン(C)と有機金属化合物(D)に加えて、
    − シルセスキオキサン(E1);
    − 式(IX):
    Figure 2021518477
    {上式中、
    − Kは、2〜15個の炭素原子と、窒素及び酸素から選択される一又は複数のヘテロ原子を含む、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐炭化水素ベース基であり;
    − Rは、1〜5個の炭素原子、好ましくは1〜2個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基、好ましくはアルキルを表し;
    − vは1、2又は3に等しい}の化合物(E2);及び
    − テトラエチルオルトシリケートオリゴマー(E3)
    から選択される有機ケイ素化合物(E)を含むことを特徴とする、請求項1から10の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  12. 触媒組成物(B)が、接着剤組成物の全重量に対して0.05重量%〜10重量%を表すことを特徴とする、請求項1から11の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  13. − 11を超えるpKaを持つ第三級アミン(C)と;
    − 少なくとも一種の金属アルコキシド(D1)を式(V)のオキシム又は式(VI)のオキシムから選択される少なくとも一種のオキシム(D2)と反応させることによって得られる有機金属化合物(D):
    Figure 2021518477
    Figure 2021518477
    {上式中、
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基であり;
    − Gは、水素原子、又は1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基、2〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルケニル基、3〜10個の炭素原子を含む環状アルキル基、アリール基又は基−N(G)(該式中、G及びGは、互いに独立して、1〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基又は2〜10個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルケニル基又はベンジル基を表す)から選択される基であり;
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
    基G又はGの少なくとも一つは、基G又はGの少なくとも一つと脂肪族環の残基を形成すると理解され;
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
    − Gは、水素原子、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表すか、又は基G及び/又はG及び/又はGと4〜14個の炭素原子を含む脂肪族環の残基を形成し、前記脂肪族環は一又は複数のヘテロ原子及び/又は一又は複数の二重結合を含んでいてもよく、前記脂肪族環は1〜4個の炭素原子を含む一又は複数のアルキル基で置換されていてもよく;
    − 基G又はGの少なくとも一つは、基G又はGの少なくとも一つと脂肪族環の残基を形成すると理解される}
    を含む触媒組成物(B)。
  14. 第三級アミン(C)、金属アルコキシド(D1)、オキシム(D2)及び/又は有機金属化合物(D)が請求項5から10の何れか一項に記載の通りであることを特徴とし、及び/又は請求項11に記載の有機ケイ素化合物(E)をまた含むことを特徴とする、請求項13に記載の触媒組成物(B)。
  15. 請求項1から12の何れか一項に記載の接着剤組成物の塗布の後に、前記接着剤組成物の架橋が続く、接合方法。
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