本発明は、無線充電技術分野に関し、さらに具体的に、無線充電受信装置及び移動端末に関する。
現在、充電技術分野では、被充電機器は主に有線充電方式で充電されている。
携帯電話を例に挙げると、現在、携帯電話は依然として主に有線充電方式で充電されている。具体的には、携帯電話を充電することを必要とする場合、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus,USB)ケーブルなどの充電ケーブルによって携帯電話と電源装置を接続することができ、且つこの充電ケーブルによって電源装置の出力電力を携帯電話に伝送して、携帯電話のバッテリを充電する。
被充電機器にとって、有線充電方式は充電ケーブルを使用することを必要とするので、充電準備段階の作業が煩雑になる。従って、無線充電方式は、ユーザーの間で人気が高まっている。しかしながら、従来の無線充電方式は、無線受信チップの大幅な損失を容易に引き起こし、従って無線受信チップの発熱が深刻であり、改善する必要がある。
本出願は、少なくとも上述した背景技術に存在する1つの技術問題をある程度解決することを目的とする。このため、本出願の第一目的は無線充電受信装置を提供し、無線受信チップに電力を供給するように、コイルに中間タップを追加し且つ対応する整流モジュールを追加することにより、無線受信チップの損失を効果的に低減することができ、発熱を減少する。
本出願の第二目的は、移動端末を提供する。
上述した目的を達成するために、本出願の第一態様において、無線充電受信装置が提供される。無線充電受信装置は、コイルと、第一整流モジュールと、第二整流モジュールと、充電モジュールと、無線受信チップ電力供給モジュールと、を含む。コイルは、第一端、第二端及び中間タップを含み、第一端と第二端と間のコイルは第一電圧を提供し、第一端と中間タップとの間のコイルは第二電圧を提供する。第一整流モジュールは、コイルの第一端及び第二端に接続される。第二整流モジュールは、コイルの第一端及び中間タップに接続される。充電モジュールは、第一整流モジュールに接続され、第一電圧に基づいてバッテリを充電するために用いられる。無線受信チップ電力供給モジュールは、第二整流モジュールに接続され、第二電圧に基づいて無線受信チップに電力を供給するために用いられる。
本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置において、コイルの第一端と第二端との間に中間タップが追加され、第一端と第二端のと間のコイルは第一電圧を提供し、第一端と中間タップとの間のコイルは第二電圧を提供する。第一整流モジュールはコイルの第一端及び第二端に接続され、第二整流モジュールはコイルの第一端及び中間タップに接続される。充電モジュールは、第一整流モジュールに接続され、第一電圧に基づいてバッテリを充電する。無線受信チップ電力供給モジュールは、第二整流モジュールに接続され、第二電圧に基づいて無線受信チップに電力を供給する。従って、無線受信チップの損失を効果的に低減することができ、発熱を減少する。
さらに、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置は、以下の追加された技術的特徴を有することもできる:
本出願の1つの実施形態において、無線充電受信装置は、第二整流モジュールと無線受信チップ電力供給モジュールとの間に接続された降圧モジュールをさらに含み、降圧モジュールは、第二電圧を第三電圧に降圧して、無線受信チップに電力を供給するために用いられる。
本出願の1つの実施形態において、第一電圧は第二電圧より大きい。
本出願の1つの実施形態において、中間タップは第一中間タップ及び第二中間タップを含み、コイルの第一端と第一中間タップとの間のコイルは第二電圧を提供し、コイルの第一端と第二中間タップとの間のコイルは第四電圧を提供し、第二整流モジュールはコイルの第一端及び第一中間タップに接続される。
本出願の1つの実施形態において、無線充電受信装置は、コイルの第一端及び第二中間タップに接続された第三整流モジュールをさらに備え、充電モジュールは、第三整流モジュールに接続され、第一電圧又は第四電圧に基づいてバッテリを充電するために用いられる。
本出願の1つの実施形態において、第二中間タップの数量は複数であり、第三整流モジュールの数量も複数である。
本出願の別の実施形態において、無線充電受信装置は第一スイッチ、第二スイッチ及び制御モジュールをさらに含み、第一スイッチはコイルの第二端に接続され、第二スイッチは第二中間タップに接続され、第一整流モジュールは第一スイッチ及び第二スイッチに接続され、充電モジュールは第一電圧又は第四電圧に基づいてバッテリを充電するために用いられ、制御モジュールは第一スイッチ及び第二スイッチを制御するために用いられる。
本出願の1つの実施形態において、第二中間タップの数量は複数であり、第二スイッチの数量も複数である。
本出願の1つの実施形態において、無線充電受信装置は、現在の無線充電モードを獲得するように無線充電送信装置と通信し且つ現在の無線充電モードに基づいて現在の充電電圧を確定するモード判断モジュールをさらに含む。
上述した目的を達成するために、本出願の第二態様において、移動端末が提供される。移動端末は、本出願の第一様態の無線充電受信装置を含む。
本出願の実施形態に係わる移動端末は上述した無線充電受信装置を含み、無線受信チップに電力を供給するように、コイルに中間タップを追加し且つ対応する整流モジュールを追加することにより、無線受信チップの損失を効果的に低減することができ、発熱を減少する。
本出願の上記及び/又は追加された様態及び利点は、以下の添付された図面を参照して実施形態を説明することにより、明らかになり、理解し易くなる。
図1は、従来の無線充電システムの構造を示す概略図である。
図2は、本発明の一実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図3は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図4は、本発明のさらに別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図5は、本発明のさらに別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図6は、本発明の一実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図7は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図8は、本発明のさらに別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図9は、本発明の一実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図10は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
本出願の実施形態において、無線充電技術で被充電機器を充電する。無線充電技術は充電ケーブルがなくても電力を伝送することができ、充電準備段階の操作を簡素化することができる。
従来の無線充電技術では、一般的に電源装置(アダプタなど)と無線充電送信装置(無線充電台座など)を接続して、前記無線充電送信装置によって電源装置の出力電力を無線方式(電磁信号又は電磁波など)で被充電機器に送信して、被充電機器に対して無線充電を行う。異なる無線充電原理によって、無線充電方式は主に3つのタイプ、即ち磁気結合(又は電磁誘導)、磁気共鳴、及び無線電波に分けられる。現在、主流の無線充電規格は、QI規格、PMA(power matters alliance)規格、無線電力アライアンス(alliance for wireless power,A4WP)規格を含む。QI規格及びPMA規格はいずれも磁気結合方式で無線充電を行う。A4WP規格は磁気共鳴方式で無線充電を行う。
以下、図1を参照して、従来の無線充電方式を紹介する。
図1に示されたように、無線充電システムは、電源装置110と、無線充電送信装置120と、被充電機器130と、を備える。無線充電送信装置120は、例えば、無線充電台座であることができる。被充電機器130は、例えば、端末であることができる。
電源装置110が無線充電送信装置120に接続されると、電源装置110の出力電流は無線充電装置120に伝送されることができる。無線充電送信装置120はその内部の無線送信回路121を介して電源装置110の出力電流を電磁信号(又は電磁波)に変換して送信することができる。例えば、無線送信回路121は電源装置110の出力電流を交流電流(AC)に変換し、且つ送信コイル又は送信アンテナ(図示せず)によって交流電流を電磁信号に変換することができる。
被充電機器130は、無線受信回路131によって無線送信回路121から送信する電磁信号を受信し、且つこの電磁信号を無線受信回路131の出力電圧及び出力電流に変換することができる。例えば、無線受信回路131は、受信コイル又は受信アンテナ1311及び無線受信チップ1312を含むことができる。無線受信チップ1312は、整流回路13121、降圧モジュール13122及び受信チップシステムモジュール13123を含むことができる。受信コイル又は受信アンテナ1311は、無線送信回路121から送信する電磁信号を交流電流に変換し、且つ整流回路13121によって交流電流に対して整流及び/又はフィルタリングなどの操作を行って、交流電流を無線受信回路131の出力電圧と出力電流に変換することができる。さらに、受信チップシステムモジュール13123(無線受信チップ1312内部のコントローラ、タイマーなど)に電力を供給するように、即ち、無線受信チップ1312に電力を供給するように、降圧モジュール13122は整流回路13121の出力電圧に対して降圧処理を行うことができる。
被充電機器130内のバッテリ133の予想充電電圧及び/又は充電電流を獲得するために、無線受信回路131の出力電圧はバッテリ133の両端に直接に印加することには適していなく、先ず被充電機器130内の変換回路132によって変換することを必要とする。
一実施形態として、変換回路132は、充電集積回路(integrated circuit,IC)のような充電管理モジュールであることができる。バッテリ133の充電過程で、変換回路132はバッテリ133の充電電圧及び/又は充電電流を管理することができる。変換回路132は、バッテリ133の充電電圧及び/又は充電電流を管理するために、電圧フィードバック機能及び/又は電流フィードバック機能を含むことができる。例えば、バッテリの充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階のうちの少なくとも1つを含むことができる。トリクル充電段階において、変換回路132は電流フィードバック機能を利用して、トリクル充電段階でバッテリ133に流れる電流がバッテリ133の予想充電電流の大きさ(例えば、第一充電電流)を満足することにする。定電流充電段階において、変換回路132は電流フィードバック機能を利用して、定電流充電段階でバッテリ133に流れる電流がバッテリ133の予想充電電流の大きさ(例えば、第二充電電流であり、第二充電電流は第一充電電流より大きいことができる)を満足することにする。定電圧充電段階において、変換回路132は電圧フィードバック機能を利用して、定電圧充電段階でバッテリ133の両端に印加された電圧の大きさがバッテリ133の予想充電電圧の大きさを満足することにする。
一実施形態において、無線受信回路131の出力電圧がバッテリ133の予想充電電圧よりも高い場合、降圧変換後の充電電圧がバッテリ133の予想充電電圧需要を満たすように、変換回路132は無線受信回路131の出力電圧に対して降圧処理を行うことができる。無線受信回路131の出力電圧は、例えば、5Vの一定電圧であり、バッテリ133が単一のセル(リチウムバッテリセルを例に挙げると、単一のセルの充電カットオフ電圧は、一般的に4.2Vである)を含む場合、変換回路132(例えば、Buck降圧回路)は無線受信回路131の出力電圧に対して降圧処理を行うことができ、従って降圧してから獲得した充電電圧がバッテリ133の予想充電電圧需要を満たすようにする。
他の実施形態において、無線受信回路131の出力電圧がバッテリ133の予想充電電圧より低い場合、昇圧変換後の充電電圧がバッテリ133の予想充電電圧需要を満たすように、変換回路132は無線受信回路131の出力電圧に対して昇圧処理を行うことができる。無線受信回路131の出力電圧は、例えば、5Vの一定電圧であり、バッテリ133が直列に接続された2つ以上の単セル(リチウムバッテリセルを例に挙げると、単一のセルの充電カットオフ電圧は、一般的に4.2Vである)を含む場合、変換回路132(例えば、Boost昇圧回路)は無線受信回路131の出力電圧に対して昇圧処理を行うことができ、従って昇圧してから獲得した充電電圧がバッテリ133の予想充電電圧需要を満たすようにする。
上述したように、降圧モジュール13122によって受信チップシステムモジュール13123に電力を供給し、降圧モジュール13122は直接に整流回路13121から電力を受け取る。一般的に、受信チップシステムモジュール13123は、低い作動電圧(1.8V又は3.3Vなど)を有する。整流回路13121の出力電圧が高い(15Vなど)場合、降圧モジュール13122の入力電圧と出力電圧との間の電圧差が大きいので、降圧モジュール13122の損失が非常に大きく、その結果、無線受信チップ1312の発熱も深刻になる。
上述した問題を解決するために、本出願の実施形態は無線充電受信装置を提供する。無線充電受信装置では、受信コイルに中間タップを追加し(又は受信アンテナに中間位置を追加し)且つ対応する整流モジュールを追加することにより、中間タップ及び対応する整流モジュールによって無線受信チップに電力を供給し、コイルの中間タップは整流モジュールの出力電圧に基づいて調整することができ、従って降圧モジュール260の入力電圧と出力電圧との間の電圧差を大幅に低減することがで、さらに降圧モジュール260の損失を低減し、無線受信チップの発熱を減少する。
以下、図2を参照して、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置200に対して詳細に説明する。
図2を参照すると、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置200は、コイル210と、第一整流モジュール220と、第二整流モジュール230と、充電モジュール240と、無線受信チップ電力供給モジュール250と、を含む。
1つの実施形態において、コイル210は、無線充電送信装置の無線送信回路によって送信された電磁信号をACに変換するために用いられる。コイル210は、第一端A1、第二端A2及び中間タップA3を含み、第一端A1と第二端A2と間のコイルは第一電圧を提供し、第一端A1と中間タップA3との間のコイルは第二電圧を提供し、第一電圧は第二電圧より高い。つまり、無線充電受信装置200は無線充電送信装置から送信された電磁信号を受信すると、第一端A1と第二端A2と間のコイルによって、電磁信号を第一AC(電圧は第一電圧である)に変換することができ、第一端A1と中間タップA3との間のコイルによって、電磁信号を第二AC(電圧は第二電圧である)に変換することができる。
説明しなければならないことは、図2に示された実施形態において、取替え方式として、コイル210はアンテナで替えることができる。コイル210第一端A1、第二端A2及び中間タップA3は、それぞれアンテナの3つの異なる位置に対応し、3つの異なる位置によって、異なる電圧範囲のACを得ることができる。
第一整流モジュール220は、コイル210の第一端A1及び第二端A2に接続される。第二整流モジュール230は、コイル210の第一端A1及び中間タップA3に接続される。充電モジュール240は、第一整流モジュール220に接続され、第一電圧に基づいてバッテリ300を充電するために用いられる。無線受信チップ電力供給モジュール250は、第二整流モジュール230に接続され、第二電圧に基づいて無線受信チップに電力を供給するために用いられる。具体的には、図2に示されたように、バッテリ300を充電するとき、第一整流モジュール220は、コイル210の第一端A1及び第二端A2から出力される第一ACを第一DCに変換し、第一DCを充電モジュール240に出力する。充電モジュール240は、バッテリ300を充電するように、第一DCをバッテリ300の予想充電電圧及び/又は予想充電電流に変換する。同時に、第二整流モジュール230は、コイル210の第一端A1及び中間タップA3から出力される第二ACを第二DCに変換し、第二DCを無線受信チップ電力供給モジュール250に出力し、無線受信チップ電力供給モジュール250は無線受信チップに電力を供給する。
説明しなければならないことは、無線受信チップの作動電圧に応じて中間タップA3の位置を確定することができ、無線受信チップの損失を最小化し、従って無線受信チップの発熱を大幅に低減することができる。1つの例示として、無線受信チップが必要とする電圧は1.8V、3.3Vなどであり、異なる電圧要件に応じて異なる中間タップ位置を設定することができる。即ち、無線受信チップの異なるモジュールに異なる電圧を印加するように、複数の中間タップA3が提供される。別の例示として、無線受信チップの最小電圧要件に応じて中間タップA3の位置を設定することができる。無線受信チップにおける高い電圧要件を持つモジュールは、昇圧してからそれに電力を供給することができる。あるいは、無線受信チップの最大電圧要件に応じて中間タップA3の位置を設定することができる。無線受信チップにおける低い電圧要件を持つモジュールは、降圧してからそれに電力を供給することができる。いくつかの実施形態において、図3に示されたように、無線充電受信装置200は、降圧モジュール260をさらに含む。降圧モジュール260は、第二整流モジュール230と無線受信チップ電力供給モジュール250との間に接続され、第二電圧を第三電圧に降圧して、無線受信チップに電力を供給するために用いられる。
具体的には、コイル210の中間タップA3の位置を調整することにより、第二整流モジュール230の出力電圧を調整して、無線受信チップの損失をできるかぎり低減し、従って無線受信チップの発熱を大幅に低減することができる。しかしながら、無線受信チップの作動電圧が低い場合(例えば、1.8Vである)、コイル210の中間タップA3の位置と第一端A1との間の距離は短く、その結果、受信できる無線電気エネルギーは弱く、且つ第二整流モジュール230のパワースイッチトランジスタなどの影響によって、無線受信チップの作動電圧と一致する電圧を直接に獲得し難い。従って、いくつかの実装形態において、第二整流モジュール230と無線受信チップ電力供給モジュール250との間に降圧モジュールを設置し、降圧モジュール260によって、第二整流モジュール230の出力電圧を無線受信チップの作動電圧に降圧することができる。第二整流モジュール230の現在の出力電圧に応じて、コイル210の中間タップA3の位置を確定するので、降圧モジュール260の入力電圧と出力電圧との間の小さな電圧差を確保することができ、従って降圧モジュール260の損失が低く、無線受信チップの発熱を減少する。
いくつかの実施形態において、図4に示されたように、無線充電受信装置200は、マッチングモジュール270をさらに含むことができる。マッチングモジュール270は、コイル210と協同して、電磁信号を異なる電圧のACに変換して出力するために用いられる。
選択的に、いくつかの実施形態において、図4に示されたように、マッチングモジュール270は、第一整流モジュール220及び第二整流モジュール230の入力側の共通結合点の前に設置されることができる。即ち、第一整流モジュール220及び第二整流モジュール230は1つのマッチングモジュール270を共有することができる。マッチングモジュール270はコイル210の第一端A1と第二端A2との間のコイルと協同して、電磁信号を第一電圧の第一ACに変換して出力する。マッチングモジュール270はコイル210の第一端A1と中間タップA3との間のコイルと協同して、電磁信号を第二電圧の第二ACに変換して出力する。このように、1つのマッチングモジュール270を使用して、電磁信号を異なる電圧のACに変換することができ、ハードウェア構造が簡単であり、コストが低い。
なお、第一整流モジュール220及び第二整流モジュール230は1つのマッチングモジュール270を共有する場合、マッチングモジュール270は異なる電圧要件を満たすことを必要とするので、マッチングモジュール270を設計し難い。従って複数のマッチングモジュール270を提供して、設計の困難さを低減することができる。
選択的に、他の実施形態において、図5に示されたように、2つのマッチングモジュール270が設置され、2つのマッチングモジュール270のそれぞれは、コイル210の第一端A1と対応する整流モジュールとの間に設置されている。例えば、マッチングモジュール2701は、コイル210の第一端A1と第一整流モジュール220との間に設置され、コイル210の第一端A1と第二端A2との間のコイルと協同して、電磁信号を第一電圧の第一ACに変換して出力する。マッチングモジュール2702は、コイル210の第一端A1と第二整流モジュール230との間に設置され、コイル210の第一端A1と中間タップA3との間のコイルと協同して、電磁信号を第二電圧の第二ACに変換して出力する。2つのマッチングモジュール270によって、電磁信号を異なる電圧のACに変換することができ、設計が簡単である。
本出願の実施形態は、マッチングモジュール270の具体的な形態を限定しない。いくつかの実施形態において、図4又は図5に示されたように、マッチングモジュール270はキャパシターであることができる。
本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置は、コイルに中間タップを追加し且つ対応する整流モジュールを追加して無線受信チップに電力を供給し、従って無線受信チップの損失を効果的に低減することができ、発熱を減少する。
また、上述したように、従来の無線充電技術は、図1に示されるように、通常、無線受信回路131に受信コイル又は受信アンテナ1311及び整流回路13121を設置して、無線送信回路121によって送信された電磁信号を受信し、且つ電磁信号をACに変換し、ACに対して整流及び/又はフィルタリングなどの操作を行って、DCを出力してバッテリ133を充電する。しかしながら、受信コイル又は受信アンテナ1311及び整流回路13121は、構造が比較的に単一であるので、被充電機器130はただ1つの無線充電方案に適用可能であり、例えば、被充電機器130は、ただ従来のQI規格に基づく無線充電方案に適用可能であり、その結果、被充電機器130の充電互換性が欠如する問題を引き起こす。
上記の問題を解決するために、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置200は、受信コイルに中間タップを追加し(又は受信アンテナに中間位置を追加し)且つ対応する整流モジュールを追加することにより、中間タップ及び対応する整流モジュールによって被充電機器に異なる無線充電モードを提供し、被充電機器が二種以上の無線充電方案を有することにする。例えば、QI規格に基づく無線充電方案に加えて、高電圧無線充電方案も採用することができ、従って被充電機器130の充電互換性を効果的に向上させることができ、被充電機器の充電がさらに便利になる。
いくつかの実施形態において、図6に示されたように、コイル210の中間タップA3は第一中間タップA31及び第二中間タップA32を含み、コイル210の第一端A1と第一中間タップA31との間のコイルは第二電圧を提供し、コイル210の第一端A1と第二中間タップA32との間のコイルは第四電圧を提供し、第二整流モジュール230はコイル210の第一端A1及び第一中間タップA31に接続される。
いくつかの実施形態において、無線充電受信装置200は、第三整流モジュール280をさらに含む。第三整流モジュール280は、コイル210の第一端A1及び第二中間タップA32に接続される。充電モジュール240は、第三整流モジュール280に接続され、第一電圧又は第四電圧に基づいてバッテリ300を充電するために用いられる。換言すると、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置200は、異なる無線充電モード、例えば、第一無線充電モード及び第二無線充電モードで動作可能である。第一無線充電モードは高電圧無線充電モードであり、第二無線充電モードは、従来のQI規格に基づく無線充電モードである。
例えば、第一充電モードでバッテリ300を充電する場合、充電モジュール240は第一整流モジュール220が作動状態になるように制御し、その結果、第一整流モジュール220によって、コイル210の第一端A1と第二端A2から出力される第一ACを第一DCに変換して、バッテリ300を充電する。同時に、充電モジュール240は第三整流モジュール280が非作動状態になるように制御し、第三整流モジュール280がDCを出力して後続の回路を損傷することを免れる。第二充電モードでバッテリ300を充電する場合、充電モジュール240は第三整流モジュール280が作動状態になるように制御し、且つ第一整流モジュール220が非作動状態になるように制御して、バッテリ300を充電する。このようにして、異なる無線充電方式を実現することができ、充電の互換性を効果的に向上させ、充電はさらに便利になる。
なお、本出願の実施形態において、無線充電受信装置200は第一無線充電モード又は第二無線充電モードを無差別に採用して被充電機器を充電することではなく、即ち、充電モジュール240は第一整流モジュール220又は第三整流モジュール280を無差別に採用してバッテリ300を充電することではなく、即ち、充電モジュール240は第一電圧又は第四電圧を無差別に印加してバッテリ300を充電することではなく、現在の無線充電モードを決定するために無線充電送信装置と通信する。
いくつかの実施形態において、図7に示されたように、無線充電受信装置200はモード判断モジュール290をさらに含む。モード判断モジュール290は、無線充電送信装置と通信して現在の無線充電モードを獲得し、且つ獲得した無線充電モードに基づいて現在の充電電圧を確定するために用いられる。具体的には、モード判断モジュール290は第一無線通信ユニット(図示せず)を含むことができ、第一無線通信ユニットと無線充電送信装置の第二無線通信ユニット(図示せず)は無線通信して現在の無線充電モードを獲得し、且つ獲得した無線充電モードを充電モジュール240に伝送する。充電モジュール240は、受信された無線充電モードに基づいて、第一整流モジュール220又は第三整流モジュール280を選択してバッテリ300を充電し、即ち第一電圧又は第四電圧を選択してバッテリ300を充電する。
いくつかの実施形態において、モード判断モジュール290と無線充電送信装置(又は第一無線通信ユニットと第二無線通信ユニット)との間の無線通信は、双方向無線通信であることができる。双方向無線通信は、通常、受信者は発信者によって開始された通信要求を受信すると、発信者に応答メッセージを送信すること要求する。双方向通信メカニズムによって、通信過程はさらに安全になる。なお、本出願の実施形態は受信者及び発信者を限定しなく、いかなる一方は発信者又は受信者とすることができ、且つ受信者と発信者との間の無線通信方式を限定しなく、例えば、ブルートゥース(bluetooth)、無線忠実度(wireless fidelity,Wi − Fi)、又は後方散乱(backscatter)変調(又は電力負荷変調)に基づいて無線通信を行うことができる。
いくつかの実施形態において、充電モジュール240は、降圧回路(図示せず)を含むことができる。降圧回路は、整流モジュールが出力するDCを降圧させて、第一充電電圧と第一充電電流を取得するために用いられる。第一充電電圧及び第一充電電流はバッテリ300の予想充電電圧及び予想充電電流であることができ、バッテリ300に直接印加することができる。
いくつかの実施形態において、充電モジュール240は、変換回路(図示せず)をさらに含むことができる。変換回路は、整流モジュールが出力するDCに対して電圧制御を行って、第二充電電圧及び第二充電電流を取得し、バッテリ300を充電するために用いられる。変換回路は、電圧を安定化するために用いられる回路と、定電流及び定電圧を実現するために用いられる回路を含むことができる。電圧を安定化するために用いられる回路は整流モジュールに接続され、定電流及び定電圧を実現するために用いられる回路はバッテリ300に接続される。
いくつかの実施形態において、変換回路によってバッテリ300を充電するとき、無線充電送信装置は従来のQI規格の無線充電モードで無線充電受信装置200に対して無線充電することができる。この場合、モード判断モジュール290は、受信された無線充電送信装置から送信された従来のQI規格の無線充電モードを充電モジュール240に伝送する。充電モジュール240は、第三整流モジュール280が作動するように制御する。その結果、第三整流モジュール280は、コイル210の第一端A1及び第二中間タップA32から出力される第四ACを第四DCに変換する。第四DCは変換回路によって変換されてから、バッテリ300を充電する。
しかしながら、変換回路によってバッテリ300を充電するとき、例えば、無線充電送信装置が20Wの電力を出力して単一のセルを含むバッテリ300を充電するとき、無線充電送信装置の無線送信ユニットの入力電圧は5V、入力電流は4Aであることを必要とするが、入力電流が4Aである場合、コイルの発熱を招く、充電効率が低下である。降圧回路を採用して単一のセルを含むバッテリ300を充電するとき、無線送信ユニットの送信電力が変化しない場合(20W)、無線送信ユニットの入力電圧を高めることができ、無線送信ユニットの入力電流を低減することができ、従ってコイルの発熱を減少し、充電効率が向上する。この場合、無線充電送信装置は高電圧低電流の無線充電モードを採用し、即ち高電圧無線充電モードであり、これに対応して、モード判断モジュール290は、受信された無線充電送信装置から送信された高電圧無線充電モードを充電モジュール240に伝送する。充電モジュール240は、第一整流モジュール220が作動するように制御する。その結果、第一整流モジュール220は、コイル210の第一端A1及び第二端A2から出力される第一ACを第一DCに変換する。第一DCは降圧回路によって降圧されてから、バッテリ300を充電する。
いくつかの実施形態において、降圧回路は様々な実現形式がある。例えば、降圧回路はBuck回路であることができ、又は降圧回路はチャージポンプ(charge pump)であることができる。チャージポンプは複数のスイッチング素子から構成され、スイッチング素子に電流が流れて発生する熱は非常に小さく、電流が直接に配線に流れることとほぼ同等であるので、チャージポンプを降圧回路として使用する場合、降圧効果を達成することができるだけではなく、発熱も少ない。1つの例示として、降圧回路は、半電圧回路であることができる。降圧回路の発熱をさらに低減するために、降圧回路の入力電圧と出力電圧の比率は2:1に固定される。
いくつかの実施形態において、無線充電送信装置は、電圧変換ユニット(図示せず)を含むことができる。電圧変換ユニットは、無線送信ユニットに供給される電流の電圧が予め設定された条件を満たさない場合、無線送信ユニットに供給される電流に対して電圧変換するために用いられる。電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数は、電源装置が提供できる出力電圧、バッテリ300が必要とする充電電圧などのパラメータに応じて設定され、両者は同じでもよく、異なってもよく、これに対して限定しない。1つの例示として、電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数を等しく設定することができる。例えば、電圧変換ユニットは電源装置の出力電圧を2倍に昇圧するための昇圧回路であることができ、降圧回路は、整流モジュールの出力電圧を半分に減らす半電圧回路であることができる。
いくつかの実施形態において、電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数の比を1:1に設定することができ、このような設定方式によって、降圧回路の出力電圧及び出力電流はそれぞれ電源装置の出力電圧及び電源装置の出力電流と等しく、制御回路を簡素化することに有利である。一例として、バッテリ300が必要とする充電電流は5Aである場合、無線充電送信装置は検出回路によって降圧回路の出力電流が4.5Aであることを知ると、降圧回路の出力電流が5Aに達するように、電源装置の出力電力を調整することを必要とする。もし電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数の比が1:1ではないと、電源装置の出力電力を調整する際、降圧回路の現在の出力電流と期待値との間の差に基づいて、電源装置の出力電力の調整値を再び計算することを必要とする。本発明の実施形態は、電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数の比を1:1に設定すると、無線充電受信装置200は無線充電送信装置の制御ユニットに出力電流を5Aに増加させるように通知し、従って無線充電経路のフィードバック調整方式が簡単になる。
いくつかの実施形態において、検出回路(図示せず)によって充電モジュール240から出力される充電電圧及び/又は充電電流を検出することができ、且つ充電モジュール240から出力される充電電圧及び/又は充電電流をモード判断モジュール290に伝送して、モード判断モジュール290によって充電モジュール240から出力される充電電圧及び/又は充電電流を無線充電送信装置にフィードバックするようにする。このように、無線充電送信装置は、フィードバックされた充電電圧及び/又は充電電流に応じて、無線送信回路の送信電力を調整することができ、即ち無線充電モードを調整することができる。
いくつかの実施形態において、無線充電受信装置200及び無線充電送信装置は、無線送信ユニットの送信電力を調整するために用いられる他の情報を交換することができ、例えば、バッテリ300温度情報、降圧回路に対応する充電回路の電圧及び/又は電流のピーク値又は平均値を示す情報、電力伝送効率情報などである。
例えば、無線充電受信装置200は、無線充電送信装置に電力伝送効率情報を送信することができる。無線充電送信装置は、さらに電力伝送効率情報に基づいて無線送信ユニットの送信電力の調整範囲を確定するために用いられる。具体的には、電力伝送効率情報が無線送信ユニットとコイル210との間の電力伝送効率が低いことを示す場合、無線充電送信装置は、無線送信ユニットの送信電力の調整範囲を上げることができ、その結果、無線送信ユニットの送信電力が速やかに目標送信電力に到達するようにする。
別の例として、整流モジュールの出力電圧及び/又は出力電流が脈動波形である場合、無線充電受信装置200は無線充電送信装置に降圧回路に対応する充電回路の出力電圧及び/又は出力電流のピーク値又は平均値を示す情報を送信することができ、無線充電送信装置は降圧回路に対応する充電回路の出力電圧及び/又は出力電流のピーク値又は平均値がバッテリ300の現在需要とする充電電圧及び/又は充電電流と一致するか否かを判断することができ、もし一致しないと、無線送信ユニットの送信電力を調整することができる。
別の例として、無線充電受信装置200は、無線充電送信装置にバッテリ300の温度情報を送信することができる。バッテリ300の温度が高すぎる場合、無線充電送信装置は無線送信ユニットの送信電力を低減して、無線受信ユニットの出力電流を減少することができ、従ってバッテリ300の温度を低減する。
いくつかの実施形態において、無線充電受信装置200と無線充電送信装置は、多い他の通信情報を交換することもできる。一例として、無線充電受信装置200と無線充電送信装置は、安全保護、異常検出、又は故障処理に使用される情報を交換することができ、例えば、バッテリ300の温度情報、過電圧保護又は過電流保護に入ることを指示する情報、電力伝送効率情報などである。電力伝送効率情報は、無線送信ユニットとコイル210との間の電力伝送効率、コイル210と整流モジュールとの間の電力伝送効率を示すために用いられる。
例えば、バッテリ300の温度が高い過ぎる場合、無線充電受信装置200及び/又は無線充電送信装置は充電回路が保護状態に入るように制御することができ、例えば、充電回路を制御して無線充電を停止する。別の例では、無線充電送信装置は、無線充電受信装置200から送信された過電圧保護又は過電流保護を示す情報を受信してから、送信電力を低減するか又は無線送信ユニットが作動を停止するように制御することができる。さらに別の例では、無線充電送信装置は、無線充電受信装置200から送信された電力伝送効率情報を受信してから、もし電力伝送効率が予め設定された閾値より低い場合、無線送信ユニットが作動を停止するように制御し、ユーザーにこの事件を通知することができ、例えば、ディスプレイスクリーンによって電力伝送効率が低い過ぎると表示するか、又は指示ランプによって電力伝送効率が低い過ぎると指示して、ユーザーが無線充電環境を調整するようにする。
選択的に、いくつかの実施形態において、図7に示されたように、無線充電受信装置200は、第三スイッチK23、第四スイッチK24及び制御モジュール201をさらに含む。第三スイッチK23及び第四スイッチK24は、それぞれ第一整流モジュール220及び第三整流モジュール280に接続される。制御モジュール201は、現在の充電電圧に応じて第三スイッチK23又は第四スイッチK24が閉状態になるように制御するために用いられる。
具体的には、モード判断モジュール290は現在必要とする無線充電モードを獲得し、さらに無線充電モードに基づいて現在必要とする充電電圧を獲得した後、この充電電圧を充電モジュール240及び制御モジュール201の両方に伝送することができる。現在必要とする充電電圧が第一電圧であると仮定すると、コイル210の第二端A2が第一整流モジュール220に接続されるように、制御モジュール201は第三スイッチK23が閉状態になるように制御する。充電モジュール240は、第一整流モジュール220が作動するように制御して、バッテリ300を充電する。同時に、コイル210の第二中間タップA32が第三整流モジュール280から離れるように、制御モジュール201は第四スイッチK24が開状態になるように制御する。従って、第三整流モジュール280が誤って作動することを効果的に防止することができ、後段の回路に悪影響を与えることを回避することができる。現在必要とする充電電圧が第四電圧であると仮定すると、制御モジュール201は第四スイッチK24が閉状態になるように制御する。充電モジュール240は、第三整流モジュール280が動作するように制御して、バッテリ300を充電する。同時に、制御モジュール201は第三スイッチK23が開状態になるように制御して、第一整流モジュール220が誤って作動することを効果的に防止することができ、後段の回路に悪影響を与えることを回避することができる。このように、第三スイッチK23及び第四スイッチK24を制御することにより、第一整流モジュール220又は第三整流モジュール280が誤って作動することを効果的に防止することができ、後段の回路に悪影響を与えず、無線充電受信装置200の作業時の安全を確保することができる。
なお、本出願の実施形態において、モード判断モジュール290及び制御モジュール201は、別々に設置されてもよく、充電モジュール240に統合されてもよい。充電モジュール240は、充電管理モジュールであり、無線充電受信装置200全体に対する制御、管理等の機能が統合されることができる。
さらに、本出願の実施形態において、コイル210の第二中間タップA32及び第三整流モジュール280の数量は1つであることができ、複数であることもでき、具体的な数量は限定されない。
いくつかの実施態様において、図8に示されたように、コイル210は複数の第二中間タップA32を有し、これに対応して複数の第三整流モジュール280が提供される。コイル210の第一端A1と異なる位置の第二中間タップ(A321、...、A32Nなど)との間のコイルは、異なる電圧を提供する。例えば、コイル210の第一端A1と第二中間タップA321との間のコイルは第四電圧を提供し、...、コイル210の第一端A1と第二中間タップA32Nとの間のコイルは第N+3電圧を提供する。第三整流モジュール2801はコイル210の第一端A1及び第二中間タップA321に接続され、第三整流モジュール2801の作動電圧と第四電圧は配合して、第二無線充電モードに適合するようにする。同様に、第三整流モジュール280Nはコイル210の第一端A1及び第二中間タップA32Nに接続され、第三整流モジュール280Nの作動電圧は第N+3電圧と配合して、第N+1無線充電モードに適合するようにする。
換言すると、図8に示された実施形態において、コイル210はN個の第二中間タップを有し、N個の第三整流モジュール280が含まれる(N≧2)。コイル210の第一端A1、第二端A2と第一整流モジュール220は、第一無線充電モードと互換性があるように構成され、第二中間タップA321と第三整流モジュール2801は、第二無線充電モードと互換性があるように構成され、...、第二中間タップA32Nと第三整流ユニット280Nは、第N+1無線充電モードと互換性があるように構成される。無線充電受信装置200は2つ以上の無線充電モードを提供することができ、被充電機器はさらに多い無線充電方案と互換性があり、充電をより便利にすることができる。なお、第二中間タップ及び第三整流モジュールがすべて複数である場合、それに対応する充電制御過程は、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
他の実施形態において、1つの第二中間タップA32及び1つの第三整流モジュール280を設置することにより、同様に複数の第二中間タップ及び複数の第三整流モジュールを設置するときの機能を実現することができ、即ち図7に示された構造で図8が有する機能を実現することができる。この場合、第二中間タップA32は非固定タップであり、即ちコイル210の巻数は調整可能である。従って、異なる無線充電モードを採用する場合、制御モジュール201は、現在必要とする無線充電モードに基づいて、第二中間タップA32の位置を調整することにより、第一端A1と第二中間タップA32との間のコイル210の巻数がちょうど現在の無線充電モードに対応する巻数と等しくなるようにするとともに、現在必要とする無線充電モードに適合するように第三整流モジュール280の作動電圧を調整する。このように、1つの第二中間タップA32及び1つの第三整流モジュール280によって様々な無線充電モードの要件を満たすことができる。複数の第二中間タップ及び複数の第三整流モジュールの方案と比較すると、構造が簡単であり、体積が小さく、コストが低い美点を有する。
換言すると、本出願の実施態様において、第二中間タップA32は非固定タップであることができ、即ちコイルの巻数は調整可能である。代わりに、複数の第二中間タップを設置することができ、即ちコイルの巻数を固定する。どの方式を採用するかは、実際の需要に応じて選択することができる。
図8に示された実施形態において、無線充電受信装置200は、無線充電受信装置200の全ての整流モジュールが共有する1つのマッチングモジュール270を含む。しかしながら、他の実装形態において、無線充電受信装置200は複数のマッチングモジュール270を含むことができる。具体的に図5を参照することができ、ここでは繰り返さない。
本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置は、コイルに少なくとも1つの第二中間タップを追加し、且つ少なくとも1つの第三整流モジュールを追加することにより、被充電機器(移動端末など)に異なる無線充電モードを提供することができ、被充電装置は2つ以上の無線充電方案と互換性があることができ、従って被充電機器の充電はより便利になる。
上述した問題を解決するために、本出願の実施形態の無線充電受信装置200は、受信コイルに中間タップを追加し(又は受信アンテナに中間位置を追加し)且つ対応する制御スイッチを追加することにより、中間タップ及び対応する制御スイッチによって被充電機器に異なる無線充電モードを提供し、被充電機器は2つ以上の無線充電方案と互換性があることができる。例えば、従来のQI規格の無線充電方案と互換性があることに加えて、高電圧無線充電方案と互換性があるので、被充電機器の充電互換性を効果的に向上させることができ、被充電機器の充電がより便利になる。
いくつかの実施形態において、 図9に示されたように、コイル210の中間タップA3は第一中間タップA31及び第二中間タップA32を含み、コイル210の第一端A1と第一中間タップA31との間のコイルは第二電圧を提供し、コイル210の第一端A1と第二中間タップA32との間のコイルは第四電圧を提供する。第二整流モジュール230は、コイル210の第一端A1及び第一中間タップA31に接続される。
いくつかの実施形態において、無線充電受信装置200は、第一スイッチK21及び第二スイッチK22をさらに含み、第一スイッチK21はコイル210の第二端A2に接続され、第二スイッチK22は第二中間タップA32に接続され、第一整流モジュール220は第一スイッチK21及び第二スイッチK22に接続され、充電モジュール240は第一電圧又は第四電圧に基づいてバッテリ300を充電するために用いられ、制御モジュール201は第一スイッチK21及び第二スイッチK22を制御するために用いられる。
例えば、第一無線充電モードでバッテリ300を充電する場合、コイル210の第二端A2が第一整流モジュール220に接続されるように、制御モジュール201は、第一スイッチK21が閉状態になるように制御し、且つ第二スイッチK22が開状態になるように制御する。このとき、コイル210の第一端A1及び第二端A2から出力される第一ACは、第一整流モジュール220に伝送される。充電モジュール240は第一整流モジュール220が第一作動状態になるように制御して、第一整流モジュール220は第一ACを第一DCに変換して、バッテリ300を充電する。第二無線充電モードでバッテリ300を充電する場合、コイル210の第二中間タップA32が第一整流モジュール220に接続されるように、制御モジュール201は、第一スイッチK21が開状態になるように制御し、且つ第二スイッチK22が閉状態になるように制御する。このとき、コイル210の第一端A1及び第二中間タップA32から出力される第二ACは、第一整流モジュール220に伝送される。充電モジュール240は第一整流モジュール220が第二作動状態になるように制御して、第一整流モジュール220は第二ACを第二DCに変換して、バッテリ300を充電する。このようにして、第一スイッチK21及び第二スイッチK22によって、1つの第一整流モジュール220のみで異なる無線充電モードを実現し、異なる無線充電方案の要件を満たすことができ、充電互換性を効果的に向上させることができ、被充電機器の充電がより便利になる。図7に示された実施形態と比較すると、整流モジュールの使用数量を減らすことができ、コストを節約する。
なお、本願の実施形態において、無線充電受信装置200は第一無線充電モード又は第二無線充電モードを無差別に採用して被充電機器を充電することではなく、即ち、制御モジュール201は第一スイッチK21又は第二スイッチK22を無差別に閉状態になるように制御することではなく、現在の無線充電モードを決定するために無線充電送信装置と通信する。
いくつかの実施形態において、 図10に示されたように、無線充電受信装置200は、現在の無線充電モードを獲得するように無線充電送信装置と通信し且つ現在の無線充電モードに基づいて現在の充電電圧を確定するモード判断モジュール290をさらに含む。具体的には、前述の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
さらに、本出願の実施形態において、コイル210の第二中間タップA32及び第二スイッチK22の数量は1つであることができ、複数であることもでき、具体的な数量は限定されない。
いくつかの実施形態において、図10に示されたように、コイル210は複数の第二中間タップA32を有し、これに対応して複数の第二スイッチが提供される。コイル210の第一端A1と異なる位置の第二中間タップ(A321、...、A32Nなど)との間のコイルは、異なる電圧を提供する。例えば、コイル210の第一端A1と第二中間タップA321との間のコイルは第四電圧を提供し、...、コイル210の第一端A1と第二中間タップA32Nとの間のコイルは第N+3電圧を提供する。第二スイッチK221はコイル210の第二中間タップA321及び第一整流モジュール220に接続され、第二スイッチK221が閉じているとき、第二無線充電モードに適合するように、第一整流モジュール220の作動電圧と第四電圧は配合し、...、第二スイッチK22Nはコイル210の第二中間タップA32N及び第一整流モジュール220接続され、第二スイッチK22Nが閉じているとき、第N+1無線充電モードに適合するように、第一整流モジュール220の作動電圧と第N+3電圧は配合する。
換言すると、図10に示された実施形態において、コイル210はN個の第二中間タップを有し、N個の第二スイッチが含まれる(N≧2)。コイル210の第一端A1、第二端A2と第一整流モジュール220は、第一無線充電モード(例えば、高電圧無線充電モードである)と互換性があるように構成され、第二中間タップA321及び第二スイッチK221は、第二無線充電モードと互換性があるように構成され、...、第二中間タップA32Nと第二スイッチK22Nは、第N+1無線充電モード(例えば、従来のQI規格の無線充電モードである)と互換性があるように構成される。無線充電受信装置200は2つ以上の無線充電モードを提供することができ、被充電機器はさらに多い無線充電方案と互換性があり、充電をより便利にすることができる。なお、第二中間タップ及び第二スイッチがすべて複数である場合、それに対応する充電制御過程は、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
他の実施形態において、1つの第二中間タップA32を設置することにより、同様に複数の第二中間タップを設置するときの機能を実現することができ、即ち図9に示された構造で図10が有する機能を実現することができる。この場合、第二中間タップA32は非固定タップであり、即ちコイル210の巻数は調整可能である。従って、異なる無線充電モードを採用する場合、制御モジュール201は、現在必要とする無線充電モードに基づいて、第二中間タップA32の位置を調整することにより、第一端A1と第二中間タップA32との間のコイル210の巻数がちょうど現在の無線充電モードに対応する巻数と等しくなるようにするとともに、現在必要とする無線充電モードに適合するように第一整流モジュール220の作動電圧を調整する。このように、1つの第二中間タップA32によって様々な無線充電モードの要件を満たすことができる。複数の第二中間タップの方案と比較すると、構造が簡単であり、体積が小さく、コストが低い美点を有する。
換言すると、本出願の実施態様において、第二中間タップA32は非固定タップであることができ、即ちコイルの巻数は調整可能である。代わりに、複数の第二中間タップを設置することができ、即ちコイルの巻数を固定する。どの方式を採用するかは、実際の需要に応じて選択することができる。
図10に示された実施形態において、無線充電受信装置200は、無線充電受信装置200の全ての整流モジュールが共有する1つのマッチングモジュール270を含む。しかしながら、他の実装形態において、無線充電受信装置200は複数のマッチングモジュール270を含むことができる。具体的に図5を参照することができ、ここでは繰り返さない。
本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置は、コイルに少なくとも1つの第二中間タップを追加し、且つ少なくとも1つの第二スイッチを追加することにより、被充電機器(移動端末など)に異なる無線充電モードを提供することができ、被充電装置は2つ以上の無線充電方案と互換性があることができ、従って被充電機器の充電はより便利になる。
本発明の実施形態において、被充電機器は端末であることができる。この「端末」は、有線回線によって接続される装置及び/又は無線インタフェースを介して通信信号を受信/送信する装置であることができるが、それに限定されるものではない。有線回線は、例えば、公衆交換電話網(public switched telephone network, PSTN)、デジタル加入者線(digital subscriber line, DSL)、デジタルケーブル、直接接続ケーブル、及び/又は他のデータ接続ライン又はネットワーク接続ラインであることができる。無線インターフェースは、例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)、デジタルビデオ放送ハンドヘルド(digital video broadcasting handheld,DVB-H)ネットワークのようなデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、振幅変調周波数変調(amplitude modulation-frequency modulation, AM−FM)放送送信機、及び/又は他の通信端末と通信することであることができる。無線インタフェースを介して通信するように構成された端末は、「無線通信端末」、「無線端末」、及び/又は「移動端末」と呼ぶことができる。移動端末の例としては、衛星又はセルラー電話、パーソナル通信システム(personal communication system,PCS)端末(セルラー無線電話とデータ処理、ファックス及びデータ通信能力を組み合わせることができる)、パーソナルデジタルアシスタント(Persona Digital Assistant, PDA)(無線電話(radio telephone)、ページャ(pager)、インターネット/イントラネットアクセス(Internet/Intranet access)、ウェブブラウジング(web browsing)、ノートブック(notebook)、カレンダー(calendar)及び/又は全地球測位システム(global positioning system, GPS)受信機を備えることができる)及び/又は通常のラップトップ型又はハンドヘルド受信機、又は無線電話機能を備えた他の電子デバイスを備えるが、それに限定されるものではない。また、本発明の実施形態において、被充電機器又は端末は、パワーバンク(power bank)を備えることができる。このパワーバンクは、アダプタによって充電されることができ、従って他の電子装置に電力を供給するためにエネルギーを蓄積することができる。
上述した実施形態において、全部又は一部はソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、又は任意の他の組み合わせによって実現することができる。ソフトウェアによって実現する場合、全部又は一部は、コンピュータプログラム製品の形式で実現することができる。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータにコンピュータプログラム命令をアップロードして実行される場合、本発明の実装形態のプロセス又は機能の全部又は一部が実行される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であることができる。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができ、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信することができる。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(digital subscriber line, DSL)である)又は無線(赤外線、無線、マイクロ波などである)方式によって、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタに送信することができる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータがアクセスすることができる任意の利用可能な媒体、又は1つ又は複数の利用可能な媒体統合を含むサーバ、データセンタなどのデータ記憶装置であることができる。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、ソフトディスク、ハードディスク、磁気テープである)、光学媒体(例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc,DVD)である)、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(solid state disk,SSD)である)などであることができる。
本出願に開示された実施例に基づいて記載される各例示のユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータープログラムと電子ハードウェアとの組み合わせにより実現され得ることは、当業者とって明らかである。これらの機能は、ハードウェアにより実行されるか又はソフトウェアにより実行されるかについて、技術方案の特定の応用場合や設計の制限条件などによって決められる。当業者は、特定応用ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実現できるが、これらの実現は、本発明の範囲を超えると見なされるべきではない。
本願によって提供される幾つかの実施形態において、開示されるシステム、装置及び方法は、他の形態により実現され得ると理解されるべきである。例えば、上記に説明された装置の実施例は、例示するためのものに過ぎない。例えば、ユニットの分割は、ロジック機能の分割に過ぎず、実際に実現するときに別の分割形態を有してもよい。例えば、複数のユニット又は部品を組み合わせ、又は別のシステムに集積し、又は若干の特徴を無視し、又は実行しなくてもよい。さらに、図示又は検討する相互間の結合や直接結合や通信接続は、いくつかのインタフェース、装置、又はユニットの間接結合や通信接続であってもよいし、電気、機械や他の形態であってもよい。
分離部品として記載されたユニットは、物理的に分離してもよいし、分離しなくてもよい。ユニットとして表示される部品は、物理的なユニットであってもよいし、物理的なユニットではなくておもよい。即ち、一つの箇所に設置してもよいし、複数のネットワークユニットに設置してもよい。実際の要求に応じて一部又は全部のユニットを選択して本実施例の技術方案の目的を実現することができる。
また、本発明に係る各実施例の各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよいし、物理的に分離された複数のユニットとして存在してもよいし、2つ以上のユニットは1つのユニットに集積してもよい。
上述したのは、ただ本願の具体的な実施形態であり、本願の保護範囲はこれに限定されるものではない。当業者であれば、本願に開示された技術範囲内で変更又は置換を容易に想到しうることであり、全て本出願の範囲内に含まれるべきである。従って本願の保護範囲は特許請求の範囲によって決めるべきである。
本発明は、無線充電技術分野に関し、さらに具体的に、無線充電受信装置及び移動端末に関する。
現在、充電技術分野では、被充電機器は主に有線充電方式で充電されている。
携帯電話を例に挙げると、現在、携帯電話は依然として主に有線充電方式で充電されている。具体的には、携帯電話を充電することを必要とする場合、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus,USB)ケーブルなどの充電ケーブルによって携帯電話と電源装置を接続することができ、且つこの充電ケーブルによって電源装置の出力電力を携帯電話に伝送して、携帯電話のバッテリを充電する。
被充電機器にとって、有線充電方式は充電ケーブルを使用することを必要とするので、充電準備段階の作業が煩雑になる。従って、無線充電方式は、ユーザーの間で人気が高まっている。しかしながら、従来の無線充電方式は、無線受信チップの大幅な損失を容易に引き起こし、従って無線受信チップの発熱が深刻であり、改善する必要がある。
本出願の第一態様において、無線充電受信装置が提供される。無線充電受信装置は、コイルと、第一整流モジュールと、第二整流モジュールと、充電モジュールと、無線受信チップ電力供給モジュールと、を含む。コイルは、第一端、第二端及び中間タップを含み、第一端と第二端と間のコイルは第一電圧を提供し、第一端と中間タップとの間のコイルは第二電圧を提供する。第一整流モジュールは、コイルの第一端及び第二端に接続される。第二整流モジュールは、コイルの第一端及び中間タップに接続される。充電モジュールは、第一整流モジュールに接続され、第一電圧に基づいてバッテリを充電するために用いられる。無線受信チップ電力供給モジュールは、第二整流モジュールに接続され、第二電圧に基づいて無線受信チップに電力を供給するために用いられる。
本出願の第二態様において、移動端末が提供される。移動端末は、上述した無線充電受信装置を含むことができる。移動端末は、バッテリと、無線受信チップと、コイルと、第一整流モジュールと、第二整流モジュールと、充電モジュールと、無線受信チップ電力供給モジュールと、を含む。コイルは、第一端、第二端及び中間タップを含み、第一端と第二端と間のコイルは第一電圧を提供し、第一端と中間タップとの間のコイルは第二電圧を提供する。第一整流モジュールは、コイルの第一端及び第二端に接続される。第二整流モジュールは、コイルの第一端及び中間タップに接続される。充電モジュールは、第一整流モジュール及びバッテリに接続され、第一電圧に基づいてバッテリを充電するために用いられる。無線受信チップ電力供給モジュールは、第二整流モジュール及び無線受信チップに接続され、第二電圧に基づいて無線受信チップに電力を供給するために用いられる。
本出願の上記及び/又は追加された様態及び利点は、以下の添付された図面を参照して実施形態を説明することにより、明らかになり、理解し易くなる。
図1は、従来の無線充電システムの構造を示す概略図である。
図2は、本発明の一実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図3は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図4は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図5は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図6は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図7は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図8は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図9は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
図10は、本発明の別の実施形態に係わる無線充電受信装置の構造を示す概略図である。
本出願の実施形態において、無線充電技術で被充電機器を充電する。無線充電技術は充電ケーブルがなくても電力を伝送することができ、充電準備段階の操作を簡素化することができる。
従来の無線充電技術では、一般的に電源装置(アダプタなど)と無線充電送信装置(無線充電台座など)を接続して、前記無線充電送信装置によって電源装置の出力電力を無線方式(電磁信号又は電磁波など)で被充電機器に送信して、被充電機器に対して無線充電を行う。異なる無線充電原理によって、無線充電方式は主に3つのタイプ、即ち磁気結合(又は電磁誘導)、磁気共鳴、及び無線電波に分けられる。現在、主流の無線充電規格は、QI規格、PMA(power matters alliance)規格、無線電力アライアンス(alliance for wireless power,A4WP)規格を含む。QI規格及びPMA規格はいずれも磁気結合方式で無線充電を行う。A4WP規格は磁気共鳴方式で無線充電を行う。
以下、図1を参照して、従来の無線充電方式を紹介する。
図1に示されたように、無線充電システムは、電源装置110と、無線充電送信装置120と、被充電機器130と、を備える。無線充電送信装置120は、例えば、無線充電台座であることができる。被充電機器130は、例えば、端末であることができる。
電源装置110が無線充電送信装置120に接続されると、電源装置110の出力電流は無線充電装置120に伝送されることができる。無線充電送信装置120はその内部の無線送信回路121を介して電源装置110の出力電流を電磁信号(又は電磁波)に変換して送信することができる。例えば、無線送信回路121は電源装置110の出力電流を交流電流(AC)に変換し、且つ送信コイル又は送信アンテナ(図示せず)によって交流電流を電磁信号に変換することができる。
被充電機器130は、無線受信回路131によって無線送信回路121から送信する電磁信号を受信し、且つこの電磁信号を無線受信回路131の出力電圧及び出力電流に変換することができる。例えば、無線受信回路131は、受信コイル又は受信アンテナ1311及び無線受信チップ1312を含むことができる。無線受信チップ1312は、整流回路13121、降圧モジュール13122及び受信チップシステムモジュール13123を含むことができる。受信コイル又は受信アンテナ1311は、無線送信回路121から送信する電磁信号を交流電流に変換し、且つ整流回路13121によって交流電流に対して整流及び/又はフィルタリングなどの操作を行って、整流回路13121の出力電圧を獲得することができる。さらに、受信チップシステムモジュール13123(無線受信チップ1312内部のコントローラ、タイマーなど)に電力を供給するように、即ち、無線受信チップ1312に電力を供給するように、降圧モジュール13122は整流回路13121の出力電圧に対して降圧処理を行うことができる。
被充電機器130内のバッテリ133の予想充電電圧及び/又は充電電流を獲得するために、無線受信回路131の出力電圧はバッテリ133の両端に直接に印加することには適していなく、先ず被充電機器130内の変換回路132によって変換することを必要とする。
一実施形態として、変換回路132は、充電集積回路(integrated circuit,IC)のような充電管理モジュールであることができる。バッテリ133の充電過程で、変換回路132はバッテリ133の充電電圧及び/又は充電電流を管理することができる。変換回路132は、バッテリ133の充電電圧及び/又は充電電流を管理するために、電圧フィードバック機能及び/又は電流フィードバック機能を含むことができる。例えば、バッテリの充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階のうちの少なくとも1つを含むことができる。トリクル充電段階において、変換回路132は電流フィードバック機能を利用して、トリクル充電段階でバッテリ133に流れる電流がバッテリ133の予想充電電流の大きさ(例えば、第一充電電流)を満足することにする。定電流充電段階において、変換回路132は電流フィードバック機能を利用して、定電流充電段階でバッテリ133に流れる電流がバッテリ133の予想充電電流の大きさ(例えば、第二充電電流であり、第二充電電流は第一充電電流より大きいことができる)を満足することにする。定電圧充電段階において、変換回路132は電圧フィードバック機能を利用して、定電圧充電段階でバッテリ133の両端に印加された電圧の大きさがバッテリ133の予想充電電圧の大きさを満足することにする。
一実施形態において、無線受信回路131の出力電圧がバッテリ133の予想充電電圧よりも高い場合、降圧変換後の充電電圧がバッテリ133の予想充電電圧需要を満たすように、変換回路132は無線受信回路131の出力電圧に対して降圧処理を行うことができる。無線受信回路131の出力電圧は、例えば、5Vの一定電圧であり、バッテリ133が単一のセル(リチウムバッテリセルを例に挙げると、単一のセルの充電カットオフ電圧は、一般的に4.2Vである)を含む場合、変換回路132(例えば、Buck降圧回路)は無線受信回路131の出力電圧に対して降圧処理を行うことができ、従って降圧してから獲得した充電電圧がバッテリ133の予想充電電圧需要を満たすようにする。
他の実施形態において、無線受信回路131の出力電圧がバッテリ133の予想充電電圧より低い場合、昇圧変換後の充電電圧がバッテリ133の予想充電電圧需要を満たすように、変換回路132は無線受信回路131の出力電圧に対して昇圧処理を行うことができる。無線受信回路131の出力電圧は、例えば、5Vの一定電圧であり、バッテリ133が直列に接続された2つ以上の単セル(リチウムバッテリセルを例に挙げると、単一のセルの充電カットオフ電圧は、一般的に4.2Vである)を含む場合、変換回路132(例えば、Boost昇圧回路)は無線受信回路131の出力電圧に対して昇圧処理を行うことができ、従って昇圧してから獲得した充電電圧がバッテリ133の予想充電電圧需要を満たすようにする。
上述したように、降圧モジュール13122によって受信チップシステムモジュール13123に電力を供給し、降圧モジュール13122は直接に整流回路13121から電力を受け取る。一般的に、受信チップシステムモジュール13123は、低い作動電圧(1.8V又は3.3Vなど)を有する。整流回路13121の出力電圧が高い(15Vなど)場合、降圧モジュール13122の入力電圧と出力電圧との間の電圧差が大きいので、降圧モジュール13122の損失が非常に大きく、その結果、無線受信チップ1312の発熱も深刻になる。
上述した問題を解決するために、本出願の実施形態は無線充電受信装置を提供する。無線充電受信装置では、受信コイルに中間タップを追加し(又は受信アンテナに中間位置を追加し)且つ対応する整流モジュールを追加することにより、中間タップ及び対応する整流モジュールによって無線受信チップに電力を供給し、コイルの中間タップは整流モジュールの出力電圧に基づいて調整することができ、従って降圧モジュール260の入力電圧と出力電圧との間の電圧差を大幅に低減することがで、さらに降圧モジュール260の損失を低減し、無線受信チップの発熱を減少する。
以下、図2を参照して、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置200に対して詳細に説明する。
図2を参照すると、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置200は、コイル210と、第一整流モジュール220と、第二整流モジュール230と、充電モジュール240と、無線受信チップ電力供給モジュール250と、を含む。
1つの実施形態において、コイル210は、無線充電送信装置の無線送信回路によって送信された電磁信号をACに変換するために用いられる。コイル210は、第一端A1、第二端A2及び中間タップA3を含み、第一端A1と第二端A2と間のコイルは第一電圧を提供し、第一端A1と中間タップA3との間のコイルは第二電圧を提供し、第一電圧は第二電圧より高い。つまり、無線充電受信装置200は無線充電送信装置から送信された電磁信号を受信すると、第一端A1と第二端A2と間のコイルによって、電磁信号を第一AC(電圧は第一電圧である)に変換することができ、第一端A1と中間タップA3との間のコイルによって、電磁信号を第二AC(電圧は第二電圧である)に変換することができる。
説明しなければならないことは、図2に示された実施形態において、取替え方式として、コイル210はアンテナで替えることができる。コイル210第一端A1、第二端A2及び中間タップA3は、それぞれアンテナの3つの異なる位置に対応し、3つの異なる位置によって、異なる電圧範囲のACを得ることができる。
第一整流モジュール220は、コイル210の第一端A1及び第二端A2に接続される。第二整流モジュール230は、コイル210の第一端A1及び中間タップA3に接続される。充電モジュール240は、第一整流モジュール220に接続され、第一電圧に基づいてバッテリ300を充電するために用いられる。無線受信チップ電力供給モジュール250は、第二整流モジュール230に接続され、第二電圧に基づいて無線受信チップに電力を供給するために用いられる。具体的には、図2に示されたように、バッテリ300を充電するとき、第一整流モジュール220は、コイル210の第一端A1及び第二端A2から出力される第一ACを第一DCに変換し、第一DCを充電モジュール240に出力する。充電モジュール240は、バッテリ300を充電するように、第一DCをバッテリ300の予想充電電圧及び/又は予想充電電流に変換する。同時に、第二整流モジュール230は、コイル210の第一端A1及び中間タップA3から出力される第二ACを第二DCに変換し、第二DCを無線受信チップ電力供給モジュール250に出力し、無線受信チップ電力供給モジュール250は無線受信チップに電力を供給する。
説明しなければならないことは、無線受信チップの作動電圧に応じて中間タップA3の位置を確定することができ、無線受信チップの損失を最小化し、従って無線受信チップの発熱を大幅に低減することができる。1つの例示として、無線受信チップが必要とする電圧は1.8V、3.3Vなどであり、異なる電圧要件に応じて異なる中間タップ位置を設定することができる。即ち、無線受信チップの異なるモジュールに異なる電圧を印加するように、複数の中間タップA3が提供される。別の例示として、無線受信チップの最小電圧要件に応じて中間タップA3の位置を設定することができる。無線受信チップにおける高い電圧要件を持つモジュールは、昇圧してからそれに電力を供給することができる。あるいは、無線受信チップの最大電圧要件に応じて中間タップA3の位置を設定することができる。無線受信チップにおける低い電圧要件を持つモジュールは、降圧してからそれに電力を供給することができる。いくつかの実施形態において、図3に示されたように、無線充電受信装置200は、降圧モジュール260をさらに含む。降圧モジュール260は、第二整流モジュール230と無線受信チップ電力供給モジュール250との間に接続され、第二電圧を第三電圧に降圧して、無線受信チップに電力を供給するために用いられる。
具体的には、コイル210の中間タップA3の位置を調整することにより、第二整流モジュール230の出力電圧を調整して、無線受信チップの損失をできるかぎり低減し、従って無線受信チップの発熱を大幅に低減することができる。しかしながら、無線受信チップの作動電圧が低い場合(例えば、1.8Vである)、コイル210の中間タップA3の位置と第一端A1との間の距離は短く、その結果、受信できる無線電気エネルギーは弱く、且つ第二整流モジュール230のパワースイッチトランジスタなどの影響によって、無線受信チップの作動電圧と一致する電圧を直接に獲得し難い。従って、いくつかの実装形態において、第二整流モジュール230と無線受信チップ電力供給モジュール250との間に降圧モジュールを設置し、降圧モジュール260によって、第二整流モジュール230の出力電圧を無線受信チップの作動電圧に降圧することができる。第二整流モジュール230の現在の出力電圧に応じて、コイル210の中間タップA3の位置を確定するので、降圧モジュール260の入力電圧と出力電圧との間の小さな電圧差を確保することができ、従って降圧モジュール260の損失が低く、無線受信チップの発熱を減少する。
いくつかの実施形態において、図4に示されたように、無線充電受信装置200は、マッチングモジュール270をさらに含むことができる。マッチングモジュール270は、コイル210と協同して、電磁信号を異なる電圧のACに変換して出力するために用いられる。
選択的に、いくつかの実施形態において、図4に示されたように、マッチングモジュール270は、第一整流モジュール220及び第二整流モジュール230の入力側の共通結合点の前に設置されることができる。即ち、第一整流モジュール220及び第二整流モジュール230は1つのマッチングモジュール270を共有することができる。マッチングモジュール270はコイル210の第一端A1と第二端A2との間のコイルと協同して、電磁信号を第一電圧の第一ACに変換して出力する。マッチングモジュール270はコイル210の第一端A1と中間タップA3との間のコイルと協同して、電磁信号を第二電圧の第二ACに変換して出力する。このように、1つのマッチングモジュール270を使用して、電磁信号を異なる電圧のACに変換することができ、無線充電受信装置は、ハードウェア構造が簡単であり、コストが低い。
なお、第一整流モジュール220及び第二整流モジュール230は1つのマッチングモジュール270を共有する場合、マッチングモジュール270は異なる電圧要件を満たすことを必要とするので、マッチングモジュール270を設計し難い。従って複数のマッチングモジュール270を提供して、設計の困難さを低減することができる。
選択的に、他の実施形態において、図5に示されたように、2つのマッチングモジュール270が設置され、2つのマッチングモジュール270のそれぞれは、コイル210の第一端A1と対応する整流モジュールとの間に設置されている。例えば、マッチングモジュール2701は、コイル210の第一端A1と第一整流モジュール220との間に設置され、コイル210の第一端A1と第二端A2との間のコイルと協同して、電磁信号を第一電圧の第一ACに変換して出力する。マッチングモジュール2702は、コイル210の第一端A1と第二整流モジュール230との間に設置され、コイル210の第一端A1と中間タップA3との間のコイルと協同して、電磁信号を第二電圧の第二ACに変換して出力する。2つのマッチングモジュール270によって、電磁信号を異なる電圧のACに変換することができ、設計が簡単である。
本出願の実施形態は、マッチングモジュール270の具体的な形態を限定しない。いくつかの実施形態において、図4又は図5に示されたように、マッチングモジュール270はキャパシターであることができる。
本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置は、コイルに中間タップを追加し且つ対応する整流モジュールを追加して無線受信チップに電力を供給し、従って無線受信チップの損失を効果的に低減することができ、発熱を減少する。
また、上述したように、従来の無線充電技術は、図1に示されるように、通常、無線受信回路131に受信コイル又は受信アンテナ1311及び整流回路13121を設置して、無線送信回路121によって送信された電磁信号を受信し、且つ電磁信号をACに変換し、ACに対して整流及び/又はフィルタリングなどの操作を行って、DCを出力してバッテリ133を充電する。しかしながら、受信コイル又は受信アンテナ1311及び整流回路13121は、構造が比較的に単一であるので、被充電機器130はただ1つの無線充電方案に適用可能であり、例えば、被充電機器130は、ただ従来のQI規格に基づく無線充電方案に適用可能であり、その結果、被充電機器130の充電互換性が欠如する問題を引き起こす。
上記の問題を解決するために、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置200は、受信コイルに中間タップを追加し(又は受信アンテナに中間位置を追加し)且つ対応する整流モジュールを追加することにより、中間タップ及び対応する整流モジュールによって被充電機器に異なる無線充電モードを提供し、被充電機器が二種以上の無線充電方案を有することにする。例えば、QI規格に基づく無線充電方案に加えて、高電圧無線充電方案も採用することができ、従って被充電機器130の充電互換性を効果的に向上させることができ、被充電機器の充電がさらに便利になる。
いくつかの実施形態において、図6に示されたように、コイル210の中間タップA3は第一中間タップA31及び第二中間タップA32を含み、コイル210の第一端A1と第一中間タップA31との間のコイルは第二電圧を提供し、コイル210の第一端A1と第二中間タップA32との間のコイルは第四電圧を提供し、第二整流モジュール230はコイル210の第一端A1及び第一中間タップA31に接続される。
いくつかの実施形態において、無線充電受信装置200は、第三整流モジュール280をさらに含む。第三整流モジュール280は、コイル210の第一端A1及び第二中間タップA32に接続される。充電モジュール240は、第一整流モジュール220及び第三整流モジュール280に接続され、第一電圧(第一整流モジュール220によって受信する)又は第四電圧(第三整流モジュール280によって受信する)に基づいてバッテリ300を充電するために用いられる。換言すると、本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置200は、異なる無線充電モード、例えば、第一無線充電モード及び第二無線充電モードで動作可能である。第一無線充電モードは高電圧無線充電モードであり、第二無線充電モードは、従来のQI規格に基づく無線充電モードである。
例えば、第一充電モードでバッテリ300を充電する場合、充電モジュール240は第一整流モジュール220が作動状態になるように制御し、その結果、第一整流モジュール220によって、コイル210の第一端A1と第二端A2から出力される第一ACを第一DCに変換して、バッテリ300を充電する。同時に、充電モジュール240は第三整流モジュール280が非作動状態になるように制御し、第三整流モジュール280がDCを出力して後続の回路を損傷することを免れる。第二充電モードでバッテリ300を充電する場合、充電モジュール240は第三整流モジュール280が作動状態になるように制御し、且つ第一整流モジュール220が非作動状態になるように制御して、バッテリ300を充電する。このようにして、異なる無線充電方式を実現することができ、充電の互換性を効果的に向上させ、充電はさらに便利になる。図7及び図8に示されたように、制御モジュール及び少なくとも1つのスイッチによって、第一整流モジュール(220)及び第三整流モジュール(280)を制御することができる。制御モジュールは充電モジュール(240)にに統合される。
なお、本出願の実施形態において、無線充電受信装置200は第一無線充電モード又は第二無線充電モードを無差別に採用して被充電機器を充電することではなく、即ち、充電モジュール240は第一整流モジュール220又は第三整流モジュール280を無差別に採用してバッテリ300を充電することではなく、即ち、充電モジュール240は第一電圧又は第四電圧を無差別に印加してバッテリ300を充電することではなく、現在の無線充電モードを決定するために無線充電送信装置と通信する。
いくつかの実施形態において、図7に示されたように、無線充電受信装置200はモード判断モジュール290をさらに含む。モード判断モジュール290は、無線充電送信装置と通信して現在の無線充電モードを獲得し、且つ獲得した無線充電モードに基づいて現在の充電電圧を確定するために用いられる。具体的には、モード判断モジュール290は第一無線通信ユニット(図示せず)を含むことができ、第一無線通信ユニットと無線充電送信装置の第二無線通信ユニット(図示せず)は無線通信して現在の無線充電モードを獲得し、且つ獲得した無線充電モードを充電モジュール240に伝送する。充電モジュール240は、受信された無線充電モードに基づいて、第一整流モジュール220又は第三整流モジュール280を選択してバッテリ300を充電し、即ち第一電圧又は第四電圧を選択してバッテリ300を充電する。
いくつかの実施形態において、モード判断モジュール290と無線充電送信装置(又は第一無線通信ユニットと第二無線通信ユニット)との間の無線通信は、双方向無線通信であることができる。双方向無線通信は、通常、受信者は発信者によって開始された通信要求を受信すると、発信者に応答メッセージを送信すること要求する。双方向通信メカニズムによって、通信過程はさらに安全になる。なお、本出願の実施形態は受信者及び発信者を限定しなく、いかなる一方は発信者又は受信者とすることができ、且つ受信者と発信者との間の無線通信方式を限定しなく、例えば、ブルートゥース(bluetooth)、無線忠実度(wireless fidelity,Wi − Fi)、又は後方散乱(backscatter)変調(又は電力負荷変調)に基づいて無線通信を行うことができる。
いくつかの実施形態において、図6に示されたように、充電モジュール240は、降圧回路を含むことができる。降圧回路は、整流モジュール(ここでは、充電モジュール240に接続されている第一整流モジュール220又は第三整流モジュール280である)が出力するDCを降圧させて、第一充電電圧と第一充電電流を取得するために用いられる。第一充電電圧及び第一充電電流はバッテリ300の予想充電電圧及び予想充電電流であることができ、バッテリ300に直接印加することができる。
いくつかの実施形態において、図6に示されたように、充電モジュール240は、変換回路をさらに含むことができる。変換回路は、整流モジュールが出力するDCに対して電圧制御を行って、第二充電電圧及び第二充電電流を取得し、バッテリ300を充電するために用いられる。変換回路は、電圧を安定化するために用いられる回路(「電圧安定化回路」と略する)と、定電流及び定電圧を実現するために用いられる回路を含むことができる。電圧安定化回路は整流モジュールに接続され、定電流及び定電圧を実現するために用いられる回路はバッテリ300に接続される。
いくつかの実施形態において、変換回路によってバッテリ300を充電するとき、無線充電送信装置は従来のQI規格の無線充電モードで無線充電受信装置200に対して無線充電することができる。この場合、モード判断モジュール290は、受信された無線充電送信装置から送信された従来のQI規格の無線充電モードを充電モジュール240に伝送する。充電モジュール240は、第三整流モジュール280が作動するように制御する。その結果、第三整流モジュール280は、コイル210の第一端A1及び第二中間タップA32から出力される第四ACを第四DCに変換する。第四DCは変換回路によって変換されてからバッテリ300に印加されて、バッテリ300を充電する。
しかしながら、変換回路によってバッテリ300を充電するとき、例えば、無線充電送信装置が20Wの電力を出力して単一のセルを含むバッテリ300を充電するとき、無線充電送信装置の無線送信ユニットの入力電圧は5V、入力電流は4Aであることを必要とするが、入力電流が4Aである場合、コイルの発熱を招く、充電効率が低下である。降圧回路を採用して単一のセルを含むバッテリ300を充電するとき、無線送信ユニットの送信電力が変化しない場合(20W)、無線送信ユニットの入力電圧を高めることができ、無線送信ユニットの入力電流を低減することができ、従ってコイルの発熱を減少し、充電効率が向上する。この場合、無線充電送信装置は高電圧低電流の無線充電モードを採用し、即ち高電圧無線充電モードであり、これに対応して、モード判断モジュール290は、受信された無線充電送信装置から送信された高電圧無線充電モードを充電モジュール240に伝送する。充電モジュール240は、第一整流モジュール220が作動するように制御する。その結果、第一整流モジュール220は、コイル210の第一端A1及び第二端A2から出力される第一ACを第一DCに変換する。第一DCは降圧回路によって降圧されてからバッテリ300に印加されて、バッテリ300を充電する。
いくつかの実施形態において、降圧回路は様々な実現形式がある。例えば、降圧回路はBuck回路であることができ、又は降圧回路はチャージポンプ(charge pump)であることができる。チャージポンプは複数のスイッチング素子から構成され、スイッチング素子に電流が流れて発生する熱は非常に小さく、電流が直接に配線に流れることとほぼ同等であるので、チャージポンプを降圧回路として使用する場合、降圧効果を達成することができるだけではなく、発熱も少ない。1つの例示として、降圧回路は、半電圧回路であることができる。降圧回路の発熱をさらに低減するために、降圧回路の入力電圧と出力電圧の比率は2:1に固定される。
いくつかの実施形態において、無線充電送信装置は、電圧変換ユニット(図示せず)を含むことができる。電圧変換ユニットは、無線送信ユニットに供給される電流の電圧が予め設定された条件を満たさない場合、無線送信ユニットに供給される電流に対して電圧変換するために用いられる。電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数は、電源装置が提供できる出力電圧、バッテリ300が必要とする充電電圧などのパラメータに応じて設定され、両者は同じでもよく、異なってもよく、これに対して限定しない。1つの例示として、電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数を等しく設定することができる。例えば、電圧変換ユニットは電源装置の出力電圧を2倍に昇圧するための昇圧回路であることができ、降圧回路は、整流モジュールの出力電圧を半分に減らす半電圧回路であることができる。
いくつかの実施形態において、電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数の比を1:1に設定することができ、このような設定方式によって、降圧回路の出力電圧及び出力電流はそれぞれ電源装置の出力電圧及び電源装置の出力電流と等しく、制御回路を簡素化することに有利である。一例として、バッテリ300が必要とする充電電流は5Aである場合、無線充電送信装置は検出回路によって降圧回路の出力電流が4.5Aであることを知ると、降圧回路の出力電流が5Aに達するように、電源装置の出力電力を調整することを必要とする。もし電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数の比が1:1ではないと、電源装置の出力電力を調整する際、降圧回路の現在の出力電流と期待値との間の差に基づいて、電源装置の出力電力の調整値を再び計算することを必要とする。本発明の実施形態は、電圧変換ユニットの昇圧倍数と降圧回路の降圧倍数の比を1:1に設定すると、無線充電受信装置200は無線充電送信装置の制御ユニットに出力電流を5Aに増加させるように通知し、従って無線充電経路のフィードバック調整方式が簡単になる。
いくつかの実施形態において、図7に示されたように、検出回路によって充電モジュール240から出力される充電電圧及び/又は充電電流を検出することができ、且つ充電モジュール240から出力される充電電圧及び/又は充電電流をモード判断モジュール290に伝送して、モード判断モジュール290によって充電モジュール240から出力される充電電圧及び/又は充電電流を無線充電送信装置にフィードバックするようにする。このように、無線充電送信装置は、フィードバックされた充電電圧及び/又は充電電流に応じて、無線送信回路の送信電力を調整することができ、即ち無線充電モードを調整することができる。
いくつかの実施形態において、無線充電受信装置200及び無線充電送信装置は、無線送信ユニットの送信電力を調整するために用いられる他の情報を交換することができ、例えば、バッテリ300温度情報、降圧回路に対応する充電回路の電圧及び/又は電流のピーク値又は平均値を示す情報、電力伝送効率情報などである。
例えば、無線充電受信装置200は、無線充電送信装置に電力伝送効率情報を送信することができる。無線充電送信装置は、さらに電力伝送効率情報に基づいて無線送信ユニットの送信電力の調整範囲を確定するために用いられる。具体的には、電力伝送効率情報が無線送信ユニットとコイル210との間の電力伝送効率が低いことを示す場合、無線充電送信装置は、無線送信ユニットの送信電力の調整範囲を上げることができ、その結果、無線送信ユニットの送信電力が速やかに目標送信電力に到達するようにする。
別の例として、整流モジュールの出力電圧及び/又は出力電流が脈動波形である場合、無線充電受信装置200は無線充電送信装置に降圧回路に対応する充電回路の出力電圧及び/又は出力電流のピーク値又は平均値を示す情報を送信することができ、無線充電送信装置は降圧回路に対応する充電回路の出力電圧及び/又は出力電流のピーク値又は平均値がバッテリ300の現在需要とする充電電圧及び/又は充電電流と一致するか否かを判断することができ、もし一致しないと、無線送信ユニットの送信電力を調整することができる。
別の例として、無線充電受信装置200は、無線充電送信装置にバッテリ300の温度情報を送信することができる。バッテリ300の温度が高すぎる場合、無線充電送信装置は無線送信ユニットの送信電力を低減して、無線受信ユニットの出力電流を減少することができ、従ってバッテリ300の温度を低減する。
いくつかの実施形態において、無線充電受信装置200と無線充電送信装置は、多い他の通信情報を交換することもできる。一例として、無線充電受信装置200と無線充電送信装置は、安全保護、異常検出、又は故障処理に使用される情報を交換することができ、例えば、バッテリ300の温度情報、過電圧保護又は過電流保護に入ることを指示する情報、電力伝送効率情報などである。電力伝送効率情報は、無線送信ユニットとコイル210との間の電力伝送効率、コイル210と整流モジュールとの間の電力伝送効率を示すために用いられる。
例えば、バッテリ300の温度が高い過ぎる場合、無線充電受信装置200及び/又は無線充電送信装置は充電回路が保護状態に入るように制御することができ、例えば、充電回路を制御して無線充電を停止する。別の例では、無線充電送信装置は、無線充電受信装置200から送信された過電圧保護又は過電流保護を示す情報を受信してから、送信電力を低減するか又は無線送信ユニットが作動を停止するように制御することができる。さらに別の例では、無線充電送信装置は、無線充電受信装置200から送信された電力伝送効率情報を受信してから、もし電力伝送効率が予め設定された閾値より低い場合、無線送信ユニットが作動を停止するように制御し、ユーザーにこの事件を通知することができ、例えば、ディスプレイスクリーンによって電力伝送効率が低い過ぎると表示するか、又は指示ランプによって電力伝送効率が低い過ぎると指示して、ユーザーが無線充電環境を調整するようにする。
選択的に、いくつかの実施形態において、図7に示されたように、無線充電受信装置200は、第三スイッチK23、第四スイッチK24及び制御モジュール201をさらに含む。第三スイッチK23は第一整流モジュール220及び第二端A2に接続され、第四スイッチK24は第三整流モジュール280及び第二中間タップA32に接続される。制御モジュール201は、現在の充電電圧に応じて第三スイッチK23又は第四スイッチK24が閉状態(作業状態)になるように制御するために用いられる。具体的には、充電モジュール240は、第三スイッチK23が閉じられ、第一整流モジュール220が作動状態にあるときに、第一電圧をバッテリ300に印加するために用いられる。又は、充電モジュール240は、第四スイッチK24が閉じられ、第三整流モジュール280が作動状態にあるときに、第四電圧をバッテリ300に印加するために用いられる。
具体的には、モード判断モジュール290は現在必要とする無線充電モードを獲得し、さらに無線充電モードに基づいて現在必要とする充電電圧を獲得した後、この充電電圧を充電モジュール240及び制御モジュール201の両方に伝送することができる。現在必要とする充電電圧が第一電圧であると仮定すると、コイル210の第二端A2が第一整流モジュール220に接続されるように、制御モジュール201は第三スイッチK23が閉状態になるように制御する。充電モジュール240は、第一整流モジュール220が作動するように制御して、バッテリ300を充電する。同時に、コイル210の第二中間タップA32が第三整流モジュール280から離れるように、制御モジュール201は第四スイッチK24が開状態になるように制御する。従って、第三整流モジュール280が誤って作動することを効果的に防止することができ、後段の回路に悪影響を与えることを回避することができる。現在必要とする充電電圧が第四電圧であると仮定すると、制御モジュール201は第四スイッチK24が閉状態になるように制御する。充電モジュール240は、第三整流モジュール280が動作するように制御して、バッテリ300を充電する。同時に、制御モジュール201は第三スイッチK23が開状態になるように制御して、第一整流モジュール220が誤って作動することを効果的に防止することができ、後段の回路に悪影響を与えることを回避することができる。このように、第三スイッチK23及び第四スイッチK24を制御することにより、第一整流モジュール220又は第三整流モジュール280が誤って作動することを効果的に防止することができ、後段の回路に悪影響を与えず、無線充電受信装置200の作業時の安全を確保することができる。
なお、本出願の実施形態において、モード判断モジュール290及び制御モジュール201は、別々に設置されてもよく、充電モジュール240に統合されてもよい。充電モジュール240は、充電管理モジュールであり、無線充電受信装置200全体に対する制御、管理等の機能が統合されることができる。
さらに、本出願の実施形態において、コイル210の第二中間タップA32及び第三整流モジュール280の数量は1つであることができ、複数であることもでき、具体的な数量は限定されない。
いくつかの実施態様において、図8に示されたように、コイル210は複数の第二中間タップA32を有し、これに対応して複数の第三整流モジュール280が提供される。コイル210の第一端A1と異なる位置の第二中間タップ(A321、...、A32Nなど)との間のコイルは、異なる電圧を提供する。例えば、コイル210の第一端A1と第二中間タップA321との間のコイルは第四電圧を提供し、...、コイル210の第一端A1と第二中間タップA32Nとの間のコイルは第N+3電圧を提供する。第三整流モジュール2801はコイル210の第一端A1及び第二中間タップA321に接続され、第三整流モジュール2801の作動電圧と第四電圧は配合して、第二無線充電モードに適合するようにする。同様に、第三整流モジュール280Nはコイル210の第一端A1及び第二中間タップA32Nに接続され、第三整流モジュール280Nの作動電圧は第N+3電圧と配合して、第N+1無線充電モードに適合するようにする。
換言すると、図8に示された実施形態において、コイル210はN個の第二中間タップを有し、N個の第三整流モジュール280が含まれる(N≧2)。この場合、各々の第三整流モジュールは、コイル210の第一端A1及び対応する第二中間タップに接続される。コイル210の第一端A1、第二端A2と第一整流モジュール220は、第一無線充電モードと互換性があるように構成され、第一端A1、第二中間タップA321と第三整流モジュール2801は、第二無線充電モードと互換性があるように構成され、...、第一端A1、第二中間タップA32Nと第三整流ユニット280Nは、第N+1無線充電モードと互換性があるように構成される。無線充電受信装置200は2つ以上の無線充電モードを提供することができ、被充電機器はさらに多い無線充電方案と互換性があり、充電をより便利にすることができる。なお、第二中間タップ及び第三整流モジュールがすべて複数である場合、それに対応する充電制御過程は、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
他の実施形態において、1つの第二中間タップA32及び1つの第三整流モジュール280を設置することにより、同様に複数の第二中間タップ及び複数の第三整流モジュールを設置するときの機能を実現することができ、即ち図7に示された構造で図8が有する機能を実現することができる。この場合、第二中間タップA32は非固定タップであり、位置を調整することができ、即ちコイル210の巻数は調整可能である。従って、異なる無線充電モードを採用する場合、制御モジュール201は、現在必要とする無線充電モードに基づいて、第二中間タップA32の位置を調整することにより、第一端A1と第二中間タップA32との間のコイル210の巻数がちょうど現在の無線充電モードに対応する巻数と等しくなるようにするとともに、現在必要とする無線充電モードに適合するように第三整流モジュール280の作動電圧を調整する。このように、1つの第二中間タップA32及び1つの第三整流モジュール280によって様々な無線充電モードの要件を満たすことができる。複数の第二中間タップ及び複数の第三整流モジュールの方案と比較すると、構造が簡単であり、体積が小さく、コストが低い美点を有する。
換言すると、本出願の実施態様において、第二中間タップA32は非固定タップであることができ、即ちコイルの巻数は調整可能である。代わりに、複数の第二中間タップを設置することができ、即ちコイルの巻数を固定する。どの方式を採用するかは、実際の需要に応じて選択することができる。
図8に示された実施形態において、無線充電受信装置200は、無線充電受信装置200の全ての整流モジュールが共有する1つのマッチングモジュール270を含む。しかしながら、他の実装形態において、無線充電受信装置200は複数のマッチングモジュール270を含むことができる。具体的に図5を参照することができ、ここでは繰り返さない。
本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置は、コイルに少なくとも1つの第二中間タップを追加し、且つ少なくとも1つの第三整流モジュールを追加することにより、被充電機器(移動端末など)に異なる無線充電モードを提供することができ、被充電装置は2つ以上の無線充電方案と互換性があることができ、従って被充電機器の充電はより便利になる。
上述した問題を解決するために、本出願の実施形態の無線充電受信装置200は、受信コイルに中間タップを追加し(又は受信アンテナに中間位置を追加し)且つ対応する制御スイッチを追加することにより、中間タップ及び対応する制御スイッチによって被充電機器に異なる無線充電モードを提供し、被充電機器は2つ以上の無線充電方案と互換性があることができる。例えば、従来のQI規格の無線充電方案と互換性があることに加えて、高電圧無線充電方案と互換性があるので、被充電機器の充電互換性を効果的に向上させることができ、被充電機器の充電がより便利になる。
いくつかの実施形態において、 図9に示されたように、コイル210の中間タップA3は第一中間タップA31及び第二中間タップA32を含み、コイル210の第一端A1と第一中間タップA31との間のコイルは第二電圧を提供し、コイル210の第一端A1と第二中間タップA32との間のコイルは第四電圧を提供する。第二整流モジュール230は、コイル210の第一端A1及び第一中間タップA31に接続される。
いくつかの実施形態において、無線充電受信装置200は、第一スイッチK21及び第二スイッチK22をさらに含み、第一スイッチK21はコイル210の第二端A2に接続され、第二スイッチK22は第二中間タップA32に接続され、第一整流モジュール220は第一スイッチK21及び第二スイッチK22に接続され、充電モジュール240は第一電圧又は第四電圧に基づいてバッテリ300を充電するために用いられ、制御モジュール201は第一スイッチK21及び第二スイッチK22を制御するために用いられる。
例えば、第一無線充電モードでバッテリ300を充電する場合、コイル210の第二端A2が第一整流モジュール220に接続されるように、制御モジュール201は、第一スイッチK21が閉状態になるように制御し、且つ第二スイッチK22が開状態になるように制御する。このとき、コイル210の第一端A1及び第二端A2から出力される第一ACは、第一整流モジュール220に伝送される。充電モジュール240は第一整流モジュール220が第一作動状態になるように制御して、第一整流モジュール220は第一ACを第一DCに変換して、バッテリ300を充電する。第二無線充電モードでバッテリ300を充電する場合、コイル210の第二中間タップA32が第一整流モジュール220に接続されるように、制御モジュール201は、第一スイッチK21が開状態になるように制御し、且つ第二スイッチK22が閉状態になるように制御する。このとき、コイル210の第一端A1及び第二中間タップA32から出力される第二ACは、第一整流モジュール220に伝送される。充電モジュール240は第一整流モジュール220が第二作動状態になるように制御して、第一整流モジュール220は第二ACを第二DCに変換して、バッテリ300を充電する。このようにして、第一スイッチK21及び第二スイッチK22によって、1つの第一整流モジュール220のみで異なる無線充電モードを実現し、異なる無線充電方案の要件を満たすことができ、充電互換性を効果的に向上させることができ、被充電機器の充電がより便利になる。図7に示された実施形態と比較すると、整流モジュールの使用数量を減らすことができ、コストを節約する。
なお、本願の実施形態において、無線充電受信装置200は第一無線充電モード又は第二無線充電モードを無差別に採用して被充電機器を充電することではなく、即ち、制御モジュール201は第一スイッチK21又は第二スイッチK22を無差別に閉状態になるように制御することではなく、現在の無線充電モードを決定するために無線充電送信装置と通信する。
いくつかの実施形態において、 図10に示されたように、無線充電受信装置200は、現在の無線充電モードを獲得するように無線充電送信装置と通信し且つ現在の無線充電モードに基づいて現在の充電電圧を確定するモード判断モジュール290をさらに含む。具体的には、前述の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
さらに、本出願の実施形態において、コイル210の第二中間タップA32及び第二スイッチK22の数量は1つであることができ、複数であることもでき、具体的な数量は限定されない。
いくつかの実施形態において、図10に示されたように、コイル210は複数の第二中間タップA32を有し、これに対応して複数の第二スイッチが提供される。コイル210の第一端A1と異なる位置の第二中間タップ(A321、...、A32Nなど)との間のコイルは、異なる電圧を提供する。例えば、コイル210の第一端A1と第二中間タップA321との間のコイルは第四電圧を提供し、...、コイル210の第一端A1と第二中間タップA32Nとの間のコイルは第N+3電圧を提供する。第二スイッチK221はコイル210の第二中間タップA321及び第一整流モジュール220に接続され、第二スイッチK221が閉じているとき、第二無線充電モードに適合するように、第一整流モジュール220の作動電圧と第四電圧は配合し、...、第二スイッチK22Nはコイル210の第二中間タップA32N及び第一整流モジュール220接続され、第二スイッチK22Nが閉じているとき、第N+1無線充電モードに適合するように、第一整流モジュール220の作動電圧と第N+3電圧は配合する。
換言すると、図10に示された実施形態において、コイル210はN個の第二中間タップを有し、N個の第二スイッチが含まれる(N≧2)。コイル210の第一端A1、第二端A2と第一整流モジュール220は、第一無線充電モード(例えば、高電圧無線充電モードである)と互換性があるように構成され、第二中間タップA321及び第二スイッチK221は、第二無線充電モードと互換性があるように構成され、...、第二中間タップA32Nと第二スイッチK22Nは、第N+1無線充電モード(例えば、従来のQI規格の無線充電モードである)と互換性があるように構成される。無線充電受信装置200は2つ以上の無線充電モードを提供することができ、被充電機器はさらに多い無線充電方案と互換性があり、充電をより便利にすることができる。なお、第二中間タップ及び第二スイッチがすべて複数である場合、それに対応する充電制御過程は、上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
他の実施形態において、1つの第二中間タップA32を設置することにより、同様に複数の第二中間タップを設置するときの機能を実現することができ、即ち図9に示された構造で図10が有する機能を実現することができる。この場合、第二中間タップA32は非固定タップであり、即ちコイル210の巻数は調整可能である。従って、異なる無線充電モードを採用する場合、制御モジュール201は、現在必要とする無線充電モードに基づいて、第二中間タップA32の位置を調整することにより、第一端A1と第二中間タップA32との間のコイル210の巻数がちょうど現在の無線充電モードに対応する巻数と等しくなるようにするとともに、現在必要とする無線充電モードに適合するように第一整流モジュール220の作動電圧を調整する。このように、1つの第二中間タップA32によって様々な無線充電モードの要件を満たすことができる。複数の第二中間タップの方案と比較すると、構造が簡単であり、体積が小さく、コストが低い美点を有する。
換言すると、本出願の実施態様において、第二中間タップA32は非固定タップであることができ、即ちコイルの巻数は調整可能である。代わりに、複数の第二中間タップを設置することができ、即ちコイルの巻数を固定する。どの方式を採用するかは、実際の需要に応じて選択することができる。
図10に示された実施形態において、無線充電受信装置200は、無線充電受信装置200の全ての整流モジュールが共有する1つのマッチングモジュール270を含む。しかしながら、他の実装形態において、無線充電受信装置200は複数のマッチングモジュール270を含むことができる。具体的に図5を参照することができ、ここでは繰り返さない。
本出願の実施形態に係わる無線充電受信装置は、コイルに少なくとも1つの第二中間タップを追加し、且つ少なくとも1つの第二スイッチを追加することにより、被充電機器(移動端末など)に異なる無線充電モードを提供することができ、被充電装置は2つ以上の無線充電方案と互換性があることができ、従って被充電機器の充電はより便利になる。
本出願の実施形態において、移動端末が提供される。移動端末は、バッテリと、無線受信チップと、図2〜図10のうちのいずれか1つを参照して説明された無線充電受信装置と、を含む。例示的に、図2に示されたように、移動端末は、バッテリ300及び無線充電チップを含む。移動端末は、第一端A1、第二端A2及び中間タップA3を有するコイル210をさらに含む。第一端A1と第二端A2と間のコイルは第一電圧を提供し、第一端A1と中間タップA3との間のコイルは第二電圧を提供する。第一電圧は第二電圧より高い。移動端末は、第一整流モジュール220と、第二整流モジュール230と、充電モジュール240と、無線受信チップ電力供給モジュール250と、をさらに含む。第一整流モジュール220は、コイル210の第一端A1及び第二端A2に接続される。第二整流モジュール230は、コイル210の第一端A1及び中間タップA3に接続される。充電モジュール240は、第一整流モジュール220及びバッテリ300に接続され、第一電圧に基づいてバッテリ300を充電するために用いられる。無線受信チップ電力供給モジュール250は、第二整流モジュール230及び無線受信チップに接続され、第二電圧に基づいて無線受信チップに電力を供給するために用いられる。
移動端末の構成要素の詳細内容について、上述した無線充電受信装置の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
本発明の実施形態において、被充電機器は端末であることができる。この「端末」は、有線回線によって接続される装置及び/又は無線インタフェースを介して通信信号を受信/送信する装置であることができるが、それに限定されるものではない。有線回線は、例えば、公衆交換電話網(public switched telephone network, PSTN)、デジタル加入者線(digital subscriber line, DSL)、デジタルケーブル、直接接続ケーブル、及び/又は他のデータ接続ライン又はネットワーク接続ラインであることができる。無線インターフェースは、例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)、デジタルビデオ放送ハンドヘルド(digital video broadcasting handheld,DVB-H)ネットワークのようなデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、振幅変調周波数変調(amplitude modulation-frequency modulation, AM−FM)放送送信機、及び/又は他の通信端末と通信することであることができる。無線インタフェースを介して通信するように構成された端末は、「無線通信端末」、「無線端末」、及び/又は「移動端末」と呼ぶことができる。移動端末の例としては、衛星又はセルラー電話、パーソナル通信システム(personal communication system,PCS)端末(セルラー無線電話とデータ処理、ファックス及びデータ通信能力を組み合わせることができる)、パーソナルデジタルアシスタント(Persona Digital Assistant, PDA)(無線電話(radio telephone)、ページャ(pager)、インターネット/イントラネットアクセス(Internet/Intranet access)、ウェブブラウジング(web browsing)、ノートブック(notebook)、カレンダー(calendar)及び/又は全地球測位システム(global positioning system, GPS)受信機を備えることができる)及び/又は通常のラップトップ型又はハンドヘルド受信機、又は無線電話機能を備えた他の電子デバイスを備えるが、それに限定されるものではない。また、本発明の実施形態において、被充電機器又は端末は、パワーバンク(power bank)を備えることができる。このパワーバンクは、アダプタによって充電されることができ、従って他の電子装置に電力を供給するためにエネルギーを蓄積することができる。
上述した実施形態において、全部又は一部はソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、又は任意の他の組み合わせによって実現することができる。ソフトウェアによって実現する場合、全部又は一部は、コンピュータプログラム製品の形式で実現することができる。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータにコンピュータプログラム命令をアップロードして実行される場合、本発明の実装形態のプロセス又は機能の全部又は一部が実行される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であることができる。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができ、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信することができる。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(digital subscriber line, DSL)である)又は無線(赤外線、無線、マイクロ波などである)方式によって、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタに送信することができる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータがアクセスすることができる任意の利用可能な媒体、又は1つ又は複数の利用可能な媒体統合を含むサーバ、データセンタなどのデータ記憶装置であることができる。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、ソフトディスク、ハードディスク、磁気テープである)、光学媒体(例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc,DVD)である)、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(solid state disk,SSD)である)などであることができる。
本出願に開示された実施例に基づいて記載される各例示のユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータープログラムと電子ハードウェアとの組み合わせにより実現され得ることは、当業者とって明らかである。これらの機能は、ハードウェアにより実行されるか又はソフトウェアにより実行されるかについて、技術方案の特定の応用場合や設計の制限条件などによって決められる。当業者は、特定応用ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実現できるが、これらの実現は、本発明の範囲を超えると見なされるべきではない。
本願によって提供される幾つかの実施形態において、開示されるシステム、装置及び方法は、他の形態により実現され得ると理解されるべきである。例えば、上記に説明された装置の実施例は、例示するためのものに過ぎない。例えば、ユニットの分割は、ロジック機能の分割に過ぎず、実際に実現するときに別の分割形態を有してもよい。例えば、複数のユニット又は部品を組み合わせ、又は別のシステムに集積し、又は若干の特徴を無視し、又は実行しなくてもよい。さらに、図示又は検討する相互間の結合や直接結合や通信接続は、いくつかのインタフェース、装置、又はユニットの間接結合や通信接続であってもよいし、電気、機械や他の形態であってもよい。
分離部品として記載されたユニットは、物理的に分離してもよいし、分離しなくてもよい。ユニットとして表示される部品は、物理的なユニットであってもよいし、物理的なユニットではなくておもよい。即ち、一つの箇所に設置してもよいし、複数のネットワークユニットに設置してもよい。実際の要求に応じて一部又は全部のユニットを選択して本実施例の技術方案の目的を実現することができる。
また、本発明に係る各実施例の各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよいし、物理的に分離された複数のユニットとして存在してもよいし、2つ以上のユニットは1つのユニットに集積してもよい。
上述したのは、ただ本願の具体的な実施形態であり、本願の保護範囲はこれに限定されるものではない。当業者であれば、本願に開示された技術範囲内で変更又は置換を容易に想到しうることであり、全て本出願の範囲内に含まれるべきである。従って本願の保護範囲は特許請求の範囲によって決めるべきである。