JP2021512170A - Cdk4/6キナーゼ阻害剤を標的とする結晶形 - Google Patents

Cdk4/6キナーゼ阻害剤を標的とする結晶形 Download PDF

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Abstract

本開示は、5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−N−(5−フルオロ−4−(4−フルオロ−1−イソプロピル−2−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミンの結晶形Aに関する。該結晶形は、高純度であり、残留溶媒が少なく、溶解度が高く、安定性が良好で;優れた特性、流動性及び圧縮性を示し、製造、検出、製剤の調製、輸送及び保管に便利である。該調製方法は操作し易く、工業生産に好適であり、該結晶形は、CDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患の治療及び/又は予防に用いられ得る。【選択図】図1

Description

本出願は、2018年1月29日に提出された中国特許出願番号第201810084351.3の利益を主張し、その開示は、あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に組込まれる。
技術分野
本開示は、CDK4/6キナーゼを標的とする阻害剤の結晶形及びその調製方法に関し、そして該結晶形を含む医薬組成物、そして細胞中のCDK4/6キナーゼの活性を低減又は阻害するため並びにCDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患を治療及び/又は予防するためのかかる化合物の使用にも関する。
背景技術
式(I)の化合物の化学名は5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−N−(5−フルオロ−4−(4−フルオロ−1−イソプロピル−2−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミン(以下、「式(I)の化合物」と称される)であり、これは特許出願第PCT/CN2014/095615号に記載されており、サイクリン依存性キナーゼ4/6(CDK4/6)キナーゼを標的とする阻害剤として作用する。研究により、細胞周期に関与するCDKアイソフォームの中で、CDK4/6が代替不能な役割を果たすことが示されている。がん関連の細胞周期変異は、主にG1期及びG1/S期の移行過程に存在する。CDK4/6及びサイクリンDから形成された複合体は、抗がん遺伝子Rbのリン酸化によりpRbを形成して、結合した転写因子E2Fを放出する結果となり、S期開始に関連する遺伝子の転写を引き起こし、それにより細胞がチェックポイントを通過することを促進し、G1期からS期に移行する。ヒト腫瘍の約80%は、サイクリンD−CDK4/6−INK4−Rb経路中に異常を示す。この経路の変化はG1期の加速をもたらし、腫瘍細胞は加速された様式で増殖し、従って生存の優位性を獲得する。従って、この経路における介入は治療戦略になり、CDK4/6は新しい抗腫瘍標的になった。CDK4/6には、次の2つの側面で抗腫瘍標的としての利点がある:(1)殆どの増殖性細胞の増殖はCDK2又はCDK4/6に依存する;しかしながら、CDK4/6阻害剤は、骨髄抑制及び腸管反応等の「汎CDK阻害剤」の細胞毒性を示さない。(2)臨床前実験により、サイクリンDのレベルが増大するか、又はP16INK4aが細胞中で不活性化される場合、薬物に対する細胞の感受性が増大し得、腫瘍細胞は正常細胞に比べて上記の現象を示すため、薬物の標的化能がある程度増大することが示されている。
Figure 2021512170
結晶形の研究は医薬品開発の過程において重要な役割を果たしており、同じ薬物の異なる結晶形の間で溶解度、安定性、生物学的利用能等に相当の差がある。製剤の調製、製造、輸送、保管等の要件を満たすために薬物の品質をより良好に管理するため、我々は、式(I)の化合物の結晶形を研究して、優れた特性を示す結晶形を発見した。
発明の要旨
本開示は、対象にするCDK4/6キナーゼ阻害剤としての、式(I)で表される5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−N−(5−フルオロ−4−(4−フルオロ−1−イソプロピル−2−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミンの結晶形Aに関する。本開示は、結晶形Aを調製するための方法、結晶形Aを含有する医薬組成物、そして細胞中のCDK4/6キナーゼの活性を低減又は阻害するため、並びにCDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患を治療及び/又は予防するためのかかる化合物の使用にも関する。
特定の実施形態においては、本開示は、式(I)の化合物の結晶形Aであって、
Figure 2021512170
式(I)の化合物の結晶形Aが、Cu−Kα線を用いて、2θ角度(°)で表される、6.6±0.2°、10.0±0.2°、13.2±0.2°、17.4±0.2°、20.1±0.2°、及び20.6±0.2°での特徴的なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶形Aを提供する。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、上記の特徴的なピークに加えて、8.7±0.2°、10.9±0.2°、15.7±0.2°、16.4±0.2°、及び30.4±0.2°での特徴的なピークを更に示す。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、上記の特徴的なピークに加えて、16.7±0.2°、19.3±0.2°、22.2±0.2°、23.3±0.2°、24.0±0.2°、25.9±0.2°、及び28.1±0.2°での特徴的なピークを更に示す。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、Cu−Kα線を用いて、2θ角度として表される、6.6±0.2°、8.7±0.2°、10.0±0.2°、10.9±0.2°、13.2±0.2°、15.7±0.2°、16.4±0.2°、17.4±0.2°、20.1±0.2°、20.6±0.2°、及び30.4±0.2°での特徴的なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、Cu−Kα線を用いて、2θ角度として表される、6.6±0.2°、8.7±0.2°、10.0±0.2°、10.9±0.2°13.2±0.2°、15.7±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、17.4±0.2°、19.3±0.2°、20.1±0.2°、20.6±0.2°、22.2±0.2°、23.3±0.2°、24.0±0.2°、25.9±0.2°、28.1±0.2°、及び30.4±0.2°での特徴的なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、実質的に図1に示される、Cu−Kα線を用いて得られるX線粉末回折パターンを示す。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、約195〜215℃での吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)図を特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、205±3℃での吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)図を特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、実質的に図2に示される示差走査熱量測定(DSC)図を特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、実質的に図1に示されるX線粉末回折パターンを示すことを特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、約195℃から215℃の範囲内、好ましくは205±3℃の範囲内に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定図を、より好ましくは、実質的に図2に示される示差走査熱量測定図を特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、0℃〜250℃の範囲内で明らかな重量損失がないTGA図を示すこと、好ましくは実質的に図2示される熱重量分析図を示すことを特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、実質的に図3に示されるH−NMRスペクトルを示すことを特徴とする。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aは、その結晶構造が実質的に純粋な形態の状態である点を特徴とする。
特定の実施形態においては、本開示は、式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法であって:
式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させること、次いで撹拌すること、及び沈殿した固体を回収することを含む、方法も提供する。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法は:
式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、化合物が溶解するまで、撹拌しながら60〜100℃に加熱すること;
0〜25℃に冷却し、一定の温度で1〜24時間撹拌すること;及び
沈殿した固体を回収すること、
を含む。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法は:
式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、化合物が溶解するまで、撹拌しながら60〜100℃に加熱すること;
30〜55℃に冷却して固体を沈殿させること;
0〜25℃に冷却し、一定の温度で1〜24時間撹拌すること;及び
沈殿した固体を回収し、乾燥させること、
を含む。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法は、式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させること、それを、60〜100℃に加熱し、化合物が溶解するまで撹拌すること、撹拌しながら0〜25℃に冷却し、固体を沈殿させること、一定の温度に保つこと、1〜24時間撹拌すること、吸引により濾過すること、及び乾燥させて結晶形Aを得ることを含む。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法は:
式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、70〜100℃に加熱すること;
化合物の溶解後、50〜75℃に冷却し、種結晶を加え、一定温度に保ち、固体を沈殿させること;及び
0〜25℃に徐々に冷却し、一定の温度に保ち、沈殿した固体を回収し、乾燥させて結晶形Aを得ること、
を含む。
特定の実施形態においては、種結晶は式(I)の化合物の結晶形A又は式(I)の化合物の結晶形Aの調製中に沈殿した固体である。
特定の実施形態においては、加えられる種結晶の量は、式(I)の化合物の質量の0.1%〜3%、例、0.1%〜0.2%、0.2%〜0.5%、0.5%〜1%、1%〜1.5%、1.5%〜2%、2%〜2.5%又は2.5%〜3%である。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法は、式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、70〜100℃に加熱すること;化合物の溶解後且つ50〜65℃への冷却後、必要に応じて一定量の種結晶を加え、一定の温度に保つこと;固体の出現時に、0〜25℃に徐々に冷却し、一定の温度に保つこと;及び吸引により濾過し、乾燥させて結晶形Aを得ることを含む。種結晶は、結晶形A又は結晶形Aの調製中に乾燥前に沈殿した固体から選択され、また結晶形Aは、本開示に記載の、種結晶が加えられない、結晶形Aの別の調製方法によって調製され得る。種結晶の質量の式(I)の化合物の質量に対する比は、0.1%〜3%、好ましくは0.1%〜0.2%、0.2%〜0.5%、0.5%〜1%、1%〜1.5%、1.5%〜2%、2%〜2.5%、又は2.5%〜3%である。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法は:
式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、70〜100℃に加熱すること;化合物の溶解後及び50〜65℃への冷却後、種結晶を加え、一定の温度に保つこと;固体の出現時に、0〜25℃に徐々に冷却し、一定の温度に保つこと;吸引により濾過し、乾燥させて結晶形Aを得ること、であって、種結晶が、結晶形A又は結晶形Aの調製中の乾燥前の固体から選択され、及び種結晶と式(I)の化合物の質量比は、0.1%〜3%、好ましくは0.1%〜0.2%、0.2%〜0.5%、0.5%〜1%、1%〜1.5%、1.5%〜2%、2%〜2.5%、又は2.5%〜3%であることを含む。
特定の実施形態においては、種結晶を調製するための方法は、式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、60〜100℃に加熱し、化合物が溶解するまで撹拌し、一定温度に保ち、撹拌速度を低下させ、50〜65℃に冷却し、撹拌速度を上昇させ、0〜25℃に徐々に冷却して固体を沈殿させ、一定温度に保ち、1〜24時間撹拌し、吸引により濾過して種結晶を得ることを含む。
特定の実施形態においては、結晶形A及び種結晶についての調製方法において、加熱温度は60〜100℃、好ましくは70〜100℃、好ましくは80〜100℃、好ましくは90〜100℃であり、好ましい加熱温度は、サンプルが溶解して透明になる温度である。
特定の実施形態においては、結晶形A及び種結晶についての調製方法において、温度は0〜25℃、好ましくは5〜10℃、好ましくは5〜20℃、好ましくは10〜15℃、好ましくは15〜25℃に低減され、冷却時に、冷却は必要に応じて異なる温度により複数回行われ得る。冷却速度は、好ましくは3〜15℃/時間、好ましくは5〜10℃/時間、好ましくは6℃/時間、好ましくは9℃/時間であり;冷却方法としては、自然冷却、氷浴冷却、油浴冷却、冷凍装置を用いることによる冷却等が挙げられるが、これらに限定されず、本開示においては、自然冷却、油浴冷却、及び冷凍装置を用いることによる冷却が好ましい。
特定の実施形態においては、結晶形A及び種結晶についての調製方法における撹拌に関して、それらの撹拌方法としては、機械的撹拌、磁気撹拌等が挙げられるがこれらに限定されず;その撹拌速度は、好ましくは500〜100回転/分、好ましくは300回転/分、又は150回転/分であり(撹拌パドルの大きさに応じて回転速度が調整され得る。撹拌パドルの大きさが比較的大きい場合は、回転速度は適切に低下させられ得る)、及びその撹拌時間は、好ましくは0.5〜10時間、好ましくは0.5〜1時間、好ましくは1〜6時間、好ましくは1.5〜5時間である。
特定の実施形態においては、結晶形A及び種結晶についての調製方法において、式(I)の化合物は、以下の溶媒:
(1)脂肪族アルコール溶媒、脂環式アルコール溶媒及び芳香族アルコール溶媒から選択されるアルコール溶媒であって、該脂肪族アルコール溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、sec−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール又はグリセロールから選択され;該脂環式アルコール溶媒が、シクロペンタノール、シクロペンチルメタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキシルメタノール又はシクロヘキシルエタノールから選択され;及び該芳香族アルコール溶媒が、ベンジルアルコール、フェニルエタノール又はフェニルプロパノールから選択される溶媒;
(2)脂肪族ケトン溶媒及び環式ケトン溶媒から選択されるケトン溶媒であって、該脂肪族ケトン溶媒が、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、アセトン、メチルブタノン又はメチルイソブチルケトンから選択され;及び該環式ケトン溶媒が、シクロプロパノン、シクロヘキサノン、イソホロン又はN−メチルピロリドンから選択される、溶媒;
(3)アセトニトリル又はプロピオニトリルから選択されるニトリル溶媒;
(4)脂肪族エーテル溶媒及び環式エーテル溶媒から選択されるエーテル溶媒であって、該脂肪族エーテル溶媒が、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルtert−ブチルエーテル、ジブチルエーテル又はジペンチルエーテルから選択され、及び該環式エーテル溶媒が、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、2−メチルフラン、ジオキソラン又は1,4−ジオキサンから選択される、溶媒;
(5)ホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチルプロピオンアミド又はN、N−ジエチルプロピオンアミドから選択されるアミド溶媒;並びに
(6)ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド又はベンジルフェニルスルホキシドから選択されるスルホキシド溶媒、
のうちの1、又は2以上の任意の組み合わせ、から選択される溶媒中に溶解させられる。
上記のアルコール、ケトン、ニトリル、エーテル、アミド、及びスルホキシド溶媒は、列記された特定の例に限定されず、上記のカテゴリーに属する任意の溶媒が、本開示の機能、即ち、式(I)の化合物の結晶形Aを調製することを達成できる。
有機溶媒について、「2以上の溶媒の任意の組み合わせ」とは、上記の有機溶媒と同一のカテゴリー又は異なるカテゴリー中の有機溶媒を一定の割合で混合することにより形成された溶媒を指す。同一カテゴリー中の溶媒から形成された混合溶媒としては、次の特定の例:メタノール/エタノール、メタノール/イソプロパノール、メタノール/エタノール/イソプロパノール、メタノール/tert−ブタノール、メタノール/シクロペンタノール、メタノール/ベンジルアルコール、エタノール/イソプロパノール、エタノール/tert−ブタノール、ジエチルエーテル/テトラヒドロフラン等が挙げられるが、これらに限定されない。異なるカテゴリー中の溶媒から形成された混合溶媒としては、以下:アルコール/ケトン、アルコール/エーテル、アルコール/アミド、ケトン/アミド等の混合溶媒系が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態においては、有機溶媒は、アルコール溶媒又はケトン溶媒である。
特定の実施形態においては、有機溶媒は、アセトン、イソプロパノール、ブタノール及びn−ペンタノールから選択される。
特定の実施形態においては、結晶形A及び種結晶についての調製方法において、乾燥方法は、室温での自然乾燥、赤外線ランプ乾燥、オーブン乾燥、乾燥機乾燥、及び好ましくは減圧条件下での乾燥が挙げられるが、これらに限定されず;好ましい乾燥温度は、30〜100℃、好ましくは30〜80℃、好ましくは35〜70℃、好ましくは40〜65℃、好ましくは35〜55℃であり;乾燥過程中、乾燥は必要に応じて異なる温度で複数回行われ得;並びに、好ましい乾燥時間は、5〜48時間、10〜36時間、及び15〜24時間である。
特定の実施形態において、本開示は、本開示の式(I)の化合物の結晶形A、並びに必要に応じて1以上の医薬的な担体及び/又は希釈剤を含有する医薬組成物も提供する。特定の実施形態においては、本開示の医薬組成物は、溶液剤、錠剤、カプセル剤、又は注射剤等の任意の医薬的に許容される剤型であり得、かかる医薬組成物は、注射経路又は経口投与によって投与され得る。特定の実施形態においては、本開示の式(I)の化合物の結晶形A又はその医薬組成物は、好ましくは経口投与される。
特定の実施形態においては、式(I)の化合物の結晶形(例、結晶形A)並びに必要に応じて本開示に記載の1以上の医薬的な担体及び/又は希釈剤を含有する医薬組成物は、任意の医薬的に許容される剤型であり得る。それは、それを必要とする患者に経口的、非経口的、直腸的、経肺的等で投与される。経口投与のためには、それは錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤等の従来の固体製剤に調製されてもよく、又は経口液剤、経口懸濁液剤、シロップ剤等の経口液体製剤に調製されてもよい。経口製剤を調製する場合、好適な充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等が加えられ得る。非経口投与用に用いられる場合、それは注射用溶液、注射用の無菌粉末、及び注射用の濃縮溶液を含む、注射剤に調製され得る。注射剤を調製する場合、それは既存の医薬分野における常法を用いることにより製造され得、注射剤を調製する場合、添加剤が加えられなくてもよく、薬物の性質に応じて適切な添加剤が加えられてもよい。直腸投与用に用いられる場合、それは坐剤等に調製され得る。肺投与用に用いられる場合、それは吸入剤、スプレー剤等に調製され得る。
特定の実施形態においては、本開示の医薬組成物は、1以上の追加の抗腫瘍剤及び/又は免疫抑制剤を更に含み得る。追加の抗腫瘍剤及び/又は免疫抑制剤は、メトトレキサート、カペシタビン、ゲムシタビン、ドキシフルリジン、ペメトレキセド二ナトリウム、パゾパニブ、イマチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、ゲフィチニブ、バンデタニブ、ハーセプチン、ベバシズマブ、リツキシマブ、トラスツズマブ、パクリタキセル、ビノレルビン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ヒドロキシカンプトテシン、マイトマイシン、エピルビシン、ピラルビシン、ブレオマイシン、レトロゾール、タモキシフェン、フルベストラント、トリプトレリン、フルタミド、ロイプロレリン、アナストロゾール、イホスファミド、ブスルファン、シクロホスファミド、カルムスチン、ニムスチン、セムスチン、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、ロバプラチン、トポテカン、カンプトテシン、ヒカムチン、エベロリムス、シロリムス、テムシロリムス、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、アザチオプリン、マイシンD、ダウノルビシン、アミシン、ミトキサントロン、ブレノキサン、プリカマイシン及びアミノグルテチミドのうちの1以上から選択される。
特定の実施形態においては、本開示は、被験体におけるCDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患を治療及び/又は予防するための医薬の調製における、本開示の式(I)の化合物の結晶形(例、結晶形A)又は本開示の医薬組成物の使用も提供する。
特定の実施形態においては、本開示は、CDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患の治療及び/又は予防を、それを必要とする哺乳動物においてするための方法であって、それを必要とする哺乳動物に、治療的及び/又は予防的有効量の本開示の式(I)の化合物の結晶形A又は医薬組成物を投与することを含む、方法も提供する。
特定の実施形態においては、本開示は、CDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患を治療及び/又は予防するための医薬における使用のための、式(I)の化合物の結晶形Aも提供する。
本開示において、CDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患は、脳腫瘍、肺がん、扁平上皮がん、膀胱がん、胃がん、卵巣がん、腹膜がん、膵臓がん、乳がん、頭頸部がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、直腸がん、肝臓がん、腎臓がん、食道腺がん、食道扁平上皮がん、前立腺がん、女性生殖管がん、上皮内がん、リンパ腫、神経線維腫症、甲状腺がん、骨がん、皮膚がん、脳がん、結腸がん、精巣がん、消化管間質腫瘍、前立腺腫瘍、肥満細胞腫、多発性骨髄腫、黒色腫、神経膠腫、及び肉腫から選択される。
本開示において用いられる場合、用語「約」は、例えば、特定の数値又は数値範囲を変更するために用いられる場合、数値又は数値範囲、及び該数値又は数値範囲に関して当業者が許容できる誤差範囲を含むことを指し、例えば、該誤差範囲は±10%、±5%、±4%、±3%、±2%、±1%、±0.5%等である。
本開示の医薬組成物中の各有効成分の実際の投与量レベルは、結果として得られる活性化合物の量が特定の患者、組成物及び投与様式について所望の治療応答を達成するのに有効であり得るように変動され得る。投与量レベルは、特定の化合物又はその結晶形の活性、投与経路、治療される状態の重症度、並びに治療される患者の状態及び過去の病歴に基づいて選択されなくてはならない。しかしながら、化合物又はその結晶形の投与量は、所望の治療効果を得るために必要とされるよりも低いレベルで開始され、投与量は、所望の効果が達成されるまで漸増されることが、当該技術分野における慣行である。
上記の治療及び/若しくは予防又は他の治療及び/若しくは予防において用いる場合、本開示の式(I)の化合物の結晶形Aの治療的及び/又は予防的有効量は、それだけで適用され得る。あるいは、式(I)の化合物の結晶形Aは、式(I)の化合物の結晶形A及び1以上の医薬的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物で投与されてもよい。本開示の式(I)の化合物の結晶形Aの「治療的及び/又は予防的有効量」という語句は、任意の医学的治療及び/又は予防に適用可能な合理的効果/リスク比で、障害を治療するのに十分な化合物の量を指す。しかしながら、本開示に記載される式(I)の化合物の結晶形A及び医薬組成物の総1日投与量は、信頼できる医学的判断の範囲内で担当医によって決定されなくてはならないことが認識されなくてはならない。任意の特定の患者にとって、特定の治療的に有効な投与量レベルは、治療される障害及び障害の重症度;用いられる特定の化合物又はその結晶形の活性;用いられる特定の組成;患者の年齢、体重、一般的な健康状態、性別、及び食事;用いられる特定の化合物又はその結晶形の投与時間、投与経路、及び排泄率;治療期間;用いられる特定の化合物又はその結晶形と組み合わせて又は同時に用いられる薬物;医療分野で周知の類似要因、を含む、様々な要因に依存するはずである。例えば、化合物又はその結晶形の投与量は、所望の治療効果を得るために必要なレベルよりも低いレベルで開始され、投与量は、所望の効果が達成されるまで漸増されることが、当該技術分野における慣例である。一般に、哺乳動物、特にヒトに対する本開示の式(I)の化合物の結晶形Aの投与量は、0.001から1000mg/kg体重/日の間であり得る。
本開示の式(I)の化合物の結晶形Aは、単独で、又は医薬組成物の形態で投与され得る。本開示の医薬組成物は、投与経路に応じて様々な好適な剤型に製剤化され得る。賦形剤及び補助剤を含む1以上の生理学的に許容される担体の使用により、活性化合物又はその結晶形の、医薬的に用いられ得る製剤への加工が容易になる。製剤の適切な形態は、選択された投与経路に依存し、当該技術分野で周知の一般的な知識に従って製造され得る。
本開示の式(I)の化合物の結晶形、特に結晶形Aの主な利点としては:
(1)操作が容易で、工業生産に好適な調製方法であること;
(2)良好な外観、流動性、圧縮性を示し、製造、検出、製剤の調製、輸送及び保管に便利であること;
(3)高純度であり、残留溶媒が少なく、溶解度が高く、安定性が良好で、品質管理が容易であること;
(4)CDK4/6キナーゼに対する良好な阻害活性を示し、インビボでの良好な曝露及び/又は生物学的利用能を示すこと;並びに
(5)インビボ及びインビトロで良好な効力を示し、CDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患の治療及び/又は予防に有用であること、
が挙げられる。
図面の簡単な説明
本明細書に記載の図面は、本開示の更なる理解を提供するために用いられ、本願の一部を構成し、本開示の例示的な実施例及びその記載は、本開示を説明するために用いられ、本開示の過度の限定を構成しない。図面においては:
図1は、式(I)の化合物の結晶形AのX線粉末回折(XRPD)パターンであり、縦軸は回折強度を示し、横軸は回折の角度(2θ)を示す。 図2は、式(I)の化合物の結晶形AのTGA−DSC分析図であり、右側の縦軸は重量(%)を示し、左側の縦軸は熱流(W/g)を示し、横軸は温度T(℃)を示す。 図3は、式(I)の化合物の結晶形Aの1H−NMRスペクトルである。
実施形態の詳細な説明
本開示の実質的な内容は、本開示の特定の実施例と併せて以下で更に説明される。以下の実施例は、本開示を説明するためにのみ用いられるが、本発明の保護の範囲を限定するものではないことを理解されたい。以下の実施例においては、特定の条件が示されない場合、それらは従来の条件又は製造元の推奨に従って行なわれる。用いられる薬物又は試薬の製造元が示されない場合、それらはすべて市販されている従来の製品である。
以下の実施例において用いられる多くの材料及び操作方法は当該技術分野において周知であるが、そうであっても、本開示は、可能な限り詳細に記載される。別段の指定がない限り、以下の実施例において用いられる材料及び操作方法が当該技術分野で周知であることは、当業者には明らかである。
以下の実施例または実験例において用いられる式(I)の化合物は、特許出願第PCT/CN 2014/095615号の明細書中の実施例1の調製方法に従って調製される。
調製例:
式(I)の化合物の結晶形Aについての調製方法
調製方法I:5.0gの式(I)の化合物を取り、75mLのアセトンを加え、式(I)の化合物を磁気撹拌下で溶解させ、白色の固体が直ちに沈殿し、5時間撹拌後、それを吸引により濾過して白色粉末を得、それを減圧下35℃で16時間乾燥させて、XRPD試験により結晶形Aと同定された固体を得た。
調製方法II:500mgの式(I)の化合物を取り、15mLのイソプロパノールを加え、式(I)の化合物を透明になるまで(4.0時間以内に)油浴中で80℃で撹拌しながら溶解させ、自然に室温(32℃)に冷却して白色の固体を沈殿させ、更に室温で12時間撹拌し、15℃に冷却し、4.0時間撹拌し、吸引により濾過して固体を得た。それを減圧下45℃で16時間乾燥させて、XRPD及びH−NMR解析により結晶形Aと同定した。
調製方法III:5.0gの式(I)の化合物を取り、100mLの三口フラスコに入れ、75mLのsec−ブタノールを加え、油浴の温度を95℃に制御し、0.5時間機械的に撹拌しながらそれを溶解させ、透明になった。次いで、油浴を70℃に冷却し、約25mgの種結晶(調製方法IまたはIIにより調製した結晶形A)を添加し、白色固体が徐々に沈殿し始め、油浴を更に60℃に冷却し、0.5時間一定温度に保ち、55°Cに冷却し、0.5時間一定温度に保ち、更に約20°Cに冷却し、それを更に1.5時間撹拌し、吸引により濾過し、メチルtert−ブチルエーテル(2×10mL)で濯いで固体を得、それを減圧下65℃で24時間乾燥させた。H−NMR検出により残留溶媒がないことが示され、XRPD分析により固体が結晶形Aであることが示されている。
調製方法IV:
1)種結晶の調製:40gの式(I)の化合物及び300gのn−ペンタノールを取り、そして75℃に加熱した;R=300回転/分の撹拌パドル回転速度で約0.5時間後、原料が溶解し始めた;完全に溶解して透明になった後、原料を更に75℃で0.5時間保持した。撹拌速度をR=150回転/分に低下させ、透明な溶液を約0.5時間以内に55℃に急冷した。55℃に到達後、撹拌速度をR=300回転/分に上昇させ、系を更に9℃/時間で5℃に冷却し、徐々に混濁し、固体が沈殿した。5℃に到達後、系を2時間一定温度に保ち、吸引により濾過して固体、即ち種結晶を得た。
2)結晶形Aについての調製方法:50gの式(I)の化合物を300gのn−ペンタノール中に分散させ、85℃に加熱し、完全に溶解させて透明にし、58℃に急冷(85〜58℃/時間)した。1)における上記の種結晶0.1gを加え、温度を60分間一定に保った。この時の系は、白い固体が現れるまで徐々に混濁した。系を6℃/時間の速度で5℃に徐々に冷却し、更に一晩一定温度に保ち、次いで吸引により濾過した。結果生じる固体を減圧乾燥装置に入れ、100℃で6時間乾燥させた。結果生じる乾燥固体を減圧下65℃で24時間乾燥させた。H−NMR検出により残留溶媒がないことが示され、XRPD分析により固体が結晶形Aであることが示されている。
調製方法I〜IVにより得られた生成物に関する試験により、結晶形Aの純度が99.7%と高く、単一の最大不純物の含有量が0.08%未満であり、溶媒が殆ど残っていないことが示されている。
XRPD試験
用いた装置:Bruker D2 X線粉末回折計。
X線反射パラメータ:Cu、Kα;入口スリット:0.6mm;発散スリット:1mm;スキャンモード:連続;スキャン範囲:3.0〜45.0°;サンプリング間隔:0.02°;間隔あたりのスキャン時間:19.8秒;及び検出器の角度:2.0°。
式(I)の化合物の結晶形Aは、図1中のX線粉末回折パターンにおいて示され、結晶形は、次の回折2θ角:6.6±0.2°、8.7±0.2°、10.0±0.2°、10.9±0.2°、13.2±0.2°、15.7±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、17.4±0.2°、19.3±0.2°、20.1±0.2°、20.6±0.2°、22.2±0.2°、23.3±0.2°、24.0±0.2°、25.9±0.2°、28.1±0.2°、及び30.4±0.2°でのピークを示す。
示差走査熱量測定
式(I)の化合物の結晶形Aの固体状態の熱的特性は、示差走査熱量測定(DSC)により研究される。
用いた機器:TAから購入したQ2000示差走査熱量計。
測定条件:50ml/分で窒素パージし、25℃から220℃の間で10℃/分の加熱速度でデータを収集し、それを、吸熱ピークを下向きにしてプロットする。
測定結果:式(I)の化合物の結晶形Aは、195℃から215℃の範囲内に吸熱ピークを示し、示差走査熱量測定図は図2に示す通りである。
熱重量分析
用いた機器:TAから購入したQ50熱重量分析装置。
試験条件:60ml/分で窒素パージし、室温と350℃の間で10℃/分の加熱速度でデータを収集する。
測定結果:式(I)の化合物の結晶形Aは、0℃〜250℃の範囲内で明らかな重量損失を示さず、そのTG曲線は図2に示す通りである。
核磁気分析(H−NMR)
機器:Bruker Advance III 400;溶媒:重水素化DMSO。
測定結果:式(I)の化合物の結晶形AのH−NMRは、図3に示す通りである。
特性試験のための実験例:
実験例1 結晶形Aの性質の調査
1)安定性試験
試験物:上記の調製方法I、II、III又はIVに従って調製された式(I)の化合物の結晶形A。
実験方法:試験物を高湿度(25℃/相対湿度92.5%又は40℃/相対湿度75%)条件下又は60℃条件下に10日間置き、サンプルをそれぞれ5日目及び10日目に採取した;10日間、光(4500 LX±500 LX)条件下に置き、10日目にサンプルを採取して、類縁物質とXRPDについて試験し、それを0日目のサンプルと比較した。
類縁物質:中国薬局方、2015年版、第II巻、付録V D高速液体クロマトグラフィーに従って測定。
XRPD測定:中国薬局方、2015年版、第IV巻、0451 X線回折法に従って測定。
式(I)の化合物の結晶形Aに関する安定性実験の結果は、表1に示す通りである。
Figure 2021512170
2)式(I)の化合物及び結晶形Aに関する吸湿性試験
試験物:
特許出願第PCT/CN 2014/095615号の明細書中の実施例1の調製方法に従って調製された式(I)の化合物。
上記の調製方法I、II、III又はIVに従って調製された式(I)の化合物の結晶形A。
測定方法:中国薬局方、2015年版、第IV巻、一般原則、9103 医薬品の吸湿性試験の指針に従って測定。
吸湿性実験の結果については、表2を参照。
Figure 2021512170
3)結晶形Aの粒度測定試験
試験物:上記の調製方法I、II、III又はIVに従って調製された式(I)の化合物の結晶形A。
試薬:Tween 80及び超純水。
機器及び装置:レーザー粒度分析装置、及びサンプル分散機。
測定方法:
適量の試験物をとり、0.1mLの1%Tween 80溶液を加えて表面張力を低下させ、分散剤として水を用いて均一に分散した懸濁液を調製した。それをサンプル分散装置に入れ、撹拌速度を2000rpmに調整し、7KHzの超音波周波数で2分間超音波処理を行い、測定を行った。
実験結果:
式(I)の化合物の結晶形Aの粒度分布は以下の通りである:サンプルの10%が2.501μm以下であり、50%が10.432μm以下であり、及び90%が59.852μm以下である。
実験例2 非晶形の式(I)の化合物の安定性の調査
試験物:特許出願第PCT/CN 2014/095615号の明細書中の実施例1の調製方法に従って調製された式(I)の化合物(即ち、非晶形)。
実験方法:
試験物を25℃/相対湿度92.5%又は60℃の条件下に10日間置き、それぞれ5日目及び10日目にサンプリングした;試験物を光(4500 LX±500 LX)又は40℃/相対湿度75%の条件下に10日間置き、10日目にサンプリングして、類縁物質とXRPDについて試験し、0日目のサンプルと比較した。
類縁物質:中国薬局方、2015年版、第II巻、付録V D 高速液体クロマトグラフィーに従って測定。
XRPD測定:中国薬局方、2015年版、第IV巻、0451 X線回折法。
式(I)の化合物の非晶形に関する安定性実験の結果は、表3に示す通りである。
Figure 2021512170
実験の結論:
10日間60℃又は光条件下に置いた後、結晶形Aの外観、類縁物質、及びXRPD等の特性に明らかな変化はなかったが、非晶形には、光条件下で最大10.54%の類縁物質があった。
結果は、本開示の結晶形Aが良好な安定性及び低吸湿性の特徴を示し、それは医薬品の製造、製剤の調製、輸送及び保管に便利であり、薬物使用の安定性と安全性を確保するのに更に寄与する。更に、非晶形と比較して、結晶形Aは、インビボでの良好な曝露及び/又は生物学的利用能、並びにインビボ及びインビトロでの良好な効力を示す。
実験例3 式(I)の化合物の非晶形及び結晶形Aに関する圧縮性実験調査
試験物:上記の調製方法I、II、III又はIVに従って調製された式(I)の化合物の結晶形A;及び特許出願第PCT/CN 2014/095615号の明細書中の実施例1の調製方法に従って調製された式(I)の化合物の非晶形。
実験方法:
式(I)の化合物の結晶形A及び非晶形の適切な量をそれぞれ原料として取り、別々に打錠し、錠剤の重量を固定し、錠剤の厚さ(打錠力)を調整し、錠剤の硬度を測定した。錠剤の厚さによる錠剤硬度の変化を調査し、圧縮性を比較した。
実験結果については、表4を参照。
Figure 2021512170
表中4の実験結果から、同じ錠剤厚さでは、結晶形Aの錠剤硬度は非晶形のものよりも大きいことが理解され得る。更に、錠剤の厚さが減少する(打錠力が増大する)につれ、結晶形Aの錠剤硬度は最大約5.4kgに達し得るが、非晶形の最大硬度は約2.75kgであり;更に、打錠過程中に、非晶形は壁に付着しやすく、錠剤表面を粗くし又は傷付け、また非晶形はキャッピングしやすく、このことにより、結晶形Aは非晶形よりも圧縮性が良好であり、製剤製品の開発により寄与することが示される。
実験例4 式(I)の化合物の非晶形及び結晶形Aに関する放出実験調査
試験物:上記の調製方法I、II、III又はIVに従って調製された式(I)の化合物の結晶形A;及び特許出願第PCT/CN 2014/095615号の明細書における実施例1の調製方法に従って調製された式(I)の化合物の非晶形。
実験方法:
40mgの結晶形A及び40mgの非晶形を取り、それぞれ同じタイプ及び量の補助剤に加え、それを錠剤に圧縮した。崩壊及び溶解を以下の条件下で調査した。
溶解方法:パドル法(中国薬局方、2015年版、第IV巻、0931溶解及び放出測定方法、方法II);培地:0.2%SDS水溶液;及び回転速度:50回転/分。
実験結果については、表5及び6を参照。
Figure 2021512170
Figure 2021512170
表5及び表6中の実験結果は、結晶形Aがより速く崩壊及び溶解し、60分以内に完全に溶解するが、非晶形の崩壊及び溶解速度は、結晶形Aと比較して大幅に低下することを示している。このことにより、結晶形Aは、製剤の開発により好適であることが示される。
最後に、上記の実施例は、本開示の技術的解決法を限定するのではなく、説明のためにのみ用いられることに留意されたい。本開示を、好ましい実施例を参照して詳細に説明してきたが、当業者は、本開示の特定の実施形態に対する修正又はそのいくつかの技術的特徴の均等的な置換が、なお本開示の技術的解決法の精神から逸脱することなくなされ得ることを理解するはずであり、それらはすべて、本開示によって特許請求される技術的解決法の範囲に含まれるべきである。

Claims (17)

  1. 式(I)の化合物の結晶形Aであって、Cu−Kα線を用いて、2θ角度として表される、6.6±0.2°、10.0±0.2°、13.2±0.2°、17.4±0.2°、20.1±0.2°及び20.6±0.2°での特徴的なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶形A。
    Figure 2021512170
  2. Cu−Kα線を用いて、2θ角度として表される、6.6±0.2°、8.7±0.2°、10.0±0.2°、10.9±0.2°、13.2±0.2°、15.7±0.2°、16.4±0.2°、17.4±0.2°、20.1±0.2°、20.6±0.2°、及び30.4±0.2°での特徴的なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項1の結晶形A。
  3. Cu−Kα線を用いて、2θ角度として表される、6.6±0.2°、8.7±0.2°、10.0±0.2°、10.9±0.2°、13.2±0.2°、15.7±0.2°、16.4±0.2°、16.7±0.2°、17.4±0.2°、19.3±0.2°、20.1±0.2°、20.6±0.2°、22.2±0.2°、23.3±0.2°、24.0±0.2°、25.9±0.2°、28.1±0.2°、及び30.4±0.2°での特徴的なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項1又は2の結晶形A。
  4. 実質的に図1に示される、Cu−Kα線を用いて得られるX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項の結晶形A。
  5. 約195℃〜215℃での吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)図を特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項の結晶形A。
  6. 205±3℃での吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)図を特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項の結晶形A。
  7. 実質的に図2に示される示差走査熱量測定(DSC)図を特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項の結晶形A。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項の式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法であって:
    式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させること、
    撹拌すること、及び
    沈殿した固体を回収すること
    を含む、方法。
  9. 式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、該化合物が溶解するまで、撹拌しながら60℃〜100℃に加熱すること;
    0℃〜25℃に冷却し、一定温度で1〜24時間撹拌すること;及び
    沈殿した固体を回収すること、
    を含み、
    好ましくは:
    式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、該化合物が溶解するまで、撹拌しながら60℃〜100℃に加熱すること;
    30℃〜55℃に冷却して固体を沈殿させること;
    0℃〜25℃に冷却し、一定温度で1〜24時間撹拌すること;及び
    沈殿した固体を回収し、乾燥させること、
    を含み、並びに
    好ましくは:
    式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、60℃〜100℃に加熱し、該化合物が溶解するまで撹拌し、更に撹拌し、0℃〜25℃に冷却して固体を沈殿させ、一定温度に保ち、1〜24時間撹拌し、吸引により濾過し、乾燥させて結晶形Aを得ること
    を含む、請求項8の方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項の式(I)の化合物の結晶形Aを調製するための方法であって:
    式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、70℃〜100℃に加熱すること;
    該化合物の溶解後、50℃〜75℃に冷却し、種結晶を加え、一定温度に保ち、固体を沈殿させること;及び
    0℃〜25℃に徐々に冷却し、一定の温度に保ち、沈殿した固体を回収し、乾燥させて結晶形Aを得ることであって、
    種結晶が、式(I)の化合物の結晶形A又は式(I)の化合物の結晶形Aの調製中に沈殿した固体であり、及び
    好ましくは、加えられる種結晶の量が、式(I)の化合物の質量の0.1%〜3%、例、0.1%〜0.2%、0.2%〜0.5%、0.5%〜1%、1%〜1.5%、1.5%〜2%、2%〜2.5%又は2.5%〜3%であること、
    を含み、
    好ましくは:
    式(I)の化合物を有機溶媒中に溶解させ、それを、70℃〜100℃に加熱すること;該化合物の溶解後、50〜65℃に冷却し、種結晶を加え、一定の温度に保つこと;固体の出現時に、0〜25℃に徐々に冷却し、一定の温度に保つこと;吸引により濾過し、乾燥させて結晶形Aを得ることであって、該種結晶が、結晶形A又は結晶形Aの調製中の乾燥前の固体、から選択され、及び該種結晶と式(I)の化合物との質量比は、0.1%〜3%、好ましくは0.1%〜0.2%、0.2%〜0.5%、0.5%〜1%、1%〜1.5%、1.5%〜2%、2%〜2.5%、又は2.5%〜3%であることを含む、方法。
  11. 請求項8〜10のいずれか1項の結晶形Aを調製するための方法であって、
    有機溶媒が、以下の溶媒:
    (1)脂肪族アルコール溶媒、脂環式アルコール溶媒及び芳香族アルコール溶媒から選択されるアルコール溶媒であって、該脂肪族アルコール溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、sec−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール又はグリセロールから選択され;該脂環式アルコール溶媒が、シクロペンタノール、シクロペンチルメタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキシルメタノール又はシクロヘキシルエタノールから選択され;及び該芳香族アルコール溶媒が、ベンジルアルコール、フェニルエタノール又はフェニルプロパノールから選択される、溶媒;
    (2)脂肪族ケトン溶媒及び脂環式ケトン溶媒から選択されるケトン溶媒であって、該脂肪族ケトン溶媒が、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、アセトン、メチルブタノン又はメチルイソブチルケトンから選択され;及び該脂環式ケトン溶媒が、シクロプロパノン、シクロヘキサノン、イソホロン又はN−メチルピロリドンから選択される、溶媒;
    (3)アセトニトリル又はプロピオニトリルから選択されるニトリル溶媒;
    (4)脂肪族エーテル溶媒及び脂環式エーテル溶媒から選択されるエーテル溶媒であって、該脂肪族エーテル溶媒が、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルtert−ブチルエーテル、ジブチルエーテル又はジペンチルエーテルから選択され、及び該脂環式エーテル溶媒が、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、2−メチルフラン、ジオキソラン又は1,4−ジオキサンから選択される、溶媒;
    (5)ホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチルプロピオンアミド又はN、N−ジエチルプロピオンアミドから選択されるアミド溶媒;並びに
    (6)ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド又はベンジルフェニルスルホキシドから選択されるスルホキシド溶媒、
    のうちの1又は2以上の任意の組み合わせから選択され、
    好ましくは、有機溶媒がアルコール溶媒又はケトン溶媒であり、及び
    好ましくは、有機溶媒が、アセトン、イソプロパノール、ブタノール及びn−ペンタノールから選択される、方法。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項の式(I)の化合物の結晶形A、並びに場合により1以上の医薬的な担体及び/又は希釈剤を含む医薬組成物。
  13. 医薬組成物が、メトトレキサート、カペシタビン、ゲムシタビン、ドキシフルリジン、ペメトレキセド二ナトリウム、パゾパニブ、イマチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、ゲフィチニブ、バンデタニブ、ハーセプチン、ベバシズマブ、リツキシマブ、トラスツズマブ、パクリタキセル、ビノレルビン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ヒドロキシカンプトテシン、マイトマイシン、エピルビシン、ピラルビシン、ブレオマイシン、レトロゾール、タモキシフェン、フルベストラント、トリプトレリン、フルタミド、ロイプロレリン、アナストロゾール、イホスファミド、ブスルファン、シクロホスファミド、カルムスチン、ニムスチン、セムスチン、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、ロバプラチン、トポテカン、カンプトテシン、ヒカムチン、エベロリムス、シロリムス、テムシロリムス、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、アザチオプリン、マイシンD、ダウノルビシン、アミシン、ミトキサントロン、ブレノキサン、プリカマイシン及びアミノグルテチミドのうちの1以上から選択される1以上の追加の抗腫瘍剤及び/又は免疫抑制剤を更に含む、請求項12の医薬組成物。
  14. 被験体におけるCDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患を治療及び/又は予防するための医薬の調製における、請求項1〜7のいずれか1項の式(I)の化合物の結晶形Aの使用。
  15. CDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患の治療及び/又は予防を、それを必要とする哺乳動物においてするための方法であって、それを必要とする哺乳動物に治療的及び/又は予防的有効量の請求項1〜7のいずれか1項の式(I)の化合物の結晶形A又は請求項12及び13のいずれか1項の医薬組成物を投与することを含む、方法。
  16. CDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患を治療及び/又は予防するための医薬における使用ための、請求項1〜7のいずれか1項の式(I)の化合物の結晶形A。
  17. CDK4/6キナーゼ媒介性がんに関連する疾患が、脳腫瘍、肺がん、扁平上皮がん、膀胱がん、胃がん、卵巣がん、腹膜がん、膵臓がん、乳がん、頭頸部がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、直腸がん、肝臓がん、腎臓がん、食道腺がん、食道扁平上皮がん、前立腺がん、女性生殖管がん、上皮内がん、リンパ腫、神経線維腫症、甲状腺がん、骨がん、皮膚がん、脳がん、結腸がん、精巣がん、消化管間質腫瘍、前立腺腫瘍、肥満細胞腫、多発性骨髄腫、黒色腫、神経膠腫、肉腫から選択される、請求項14の使用、請求項15の疾患の治療及び/又は予防をするための方法又は請求項15の式(I)の化合物の結晶形A。
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