JP2021512154A - [1,2,4]トリアゾロ[4、3−a]ピラジン−8−オン誘導体 - Google Patents

[1,2,4]トリアゾロ[4、3−a]ピラジン−8−オン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、PDE1阻害剤としての使用のための、式I:【化1】(式中、R1は、メチル、エチルまたはシクロプロピルであり;R2は、水素、メチル、またはエチルであり;R3は、メチルまたは【化2】であり、R4は、C2−C4アルキル、【化3】である)の化合物、またはその薬理学的に許容可能な塩を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は特定のヒトPDE1阻害剤、組成物を含む医薬組成物、化合物を用いて生理的障害を治療する化合物の使用方法、および化合物の合成において有用な中間体およびプロセスに関する。
ホスホジエステラーゼ(PDE)は、環状ヌクレオチドが加水分化される速度を制御することにより、cAMPおよびcGMPの細胞レベルを調節する酵素である。PDE1、カルシウムおよびカルモジュリン依存性PDEは公知のPDEファミリーの少なくとも11の一つである。PDE1は、脳、心臓、肺、腎臓および平滑筋を含む多くの組織で発現される。PDE1は、三つの公知のアイソフォーム、PDE1A、PDE1B、およびPDE1Cからなる。
糖尿病を罹患する患者は多くの場合、糖尿病性腎臓病(または糖尿病性腎症)と称される慢性腎臓病の一種を発症する。糖尿病性腎臓病は、糖尿病患者の40%に影響を与え得ると推定される。糖尿病性腎臓病のための治療選択肢は限られ、血圧を下げる薬剤、血糖値、食事および体重の管理、ならびに通常の肉体的活動の実施を含む。したがって、慢性腎臓病、特に糖尿病性腎臓病に罹患する患者のための追加的な治療選択肢に対するニーズがある。
米国特許出願公開第2017/0233396 A1は、特定の[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]キノキサリン−4−オンならびに慢性腎臓病および糖尿病性腎臓病などの特定の疾患の治療におけるその使用を開示する。WO 2016/055618 A1は、PDE1阻害剤としてのトリアゾロピラジノンならびに神経変性疾患および精神疾患の治療のためのその使用を開示する。
本発明は、ヒトPDE1の阻害剤である特定の新規化合物を提供する。本発明は、PDE3A、PDE4D、およびPDE6ABなどのその他のヒトPDEに対する、ヒトPDE1A、PDE1B、およびPDE1Cの選択的阻害剤である特定の新規化合物を提供する。
したがって、本発明は式I:

(式中、Rは、メチル、エチルまたはシクロプロピルであり;
は、水素、メチル、またはエチルであり;
は、メチルまたは
であり;
は、C2−C4アルキル、

である)の化合物、
または、その薬理学的に許容可能な塩を提供する。
本発明はまた、有効量の式Iの化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む、患者における慢性腎臓病を治療する方法に関する。本発明はまた、有効量の式Iの化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む、患者における糖尿病性腎臓病を治療する方法に関する。本発明はまた、有効量の式Iの化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む、患者における高血圧症を治療する方法に関する。本発明はまた、有効量の式Iの化合物をそのような治療を必要とする患者に投与することを含む、患者における心不全を治療する方法に関する。
さらに、本発明は治療における使用のための式Iの化合物を提供する。本発明はさらに、慢性腎臓病の治療における使用のための式Iの化合物を提供する。さらに、本発明は糖尿病性腎臓病の治療における使用のための式Iの化合物を提供する。さらに、本発明は高血圧症の治療における使用のための式Iの化合物を提供する。本発明はまた、心不全の治療における使用のための式Iの化合物を提供する。さらに、本発明は慢性腎臓病の治療用薬剤の製造のための式Iの化合物の使用を提供する。さらに、本発明は糖尿病性腎臓病の治療用薬剤の製造のための式Iの化合物の使用を提供する。本発明はさらに、高血圧症の治療用薬剤の製造のための式Iの化合物の使用を提供する。本発明はまた、心不全の治療用薬剤の製造のための式Iの化合物の使用を提供する。
本発明はさらに、一つまたは複数の薬理学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を有する式Iの化合物を含む医薬組成物を提供する。本発明はさらに、一つまたは複数の薬理学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を有する式Iの化合物を混合することを含む、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。本発明はまた式Iの化合物の合成のための新規中間体およびプロセスを含む。
本明細書で使用される用語「治療する(treating)」、「治療(treatment)」または「治療する(to treat)」は、既存の症状または障害の進行または重度を阻害する、抑制する、減速する、止める、または逆転させることを含む。
本明細書で使用される用語「患者」は、ヒトが好ましいが、イヌまたはヒトなどの哺乳類を指す。
本明細書で使用される用語「有効量」は、患者に対する単回または複数回の投与時、診断もしくは治療下の患者において望ましい効果を提供する本発明の化合物の分量もしくは用量、またはその薬理学的に許容可能な塩を指す。
本明細書で使用される用語「C2−C4アルキル」は、エチル、n−プロピル、シクロプロピル、n−ブチルおよびシクロブチルが好ましいが、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、およびシクロブチルから選択される直鎖、分枝、および環状アルキル基を指す。
有効量は公知の技術を使用して、および類似の状況下で得られた結果を観察することによって、当業者によって容易に決定され得る。患者に対する有効量の決定において、限定するものではないが、患者の大きさ、年齢、および全体的な健康、関与する特定の疾患または障害、疾患または障害の関与または重度の度合い、個別の患者の応答性、投与される特定の化合物、投与方法、投与される製剤のバイオアベイラビリティ特性、選択された投与レジメン、併用薬の使用、およびその他の関連する状況を含む、多くの要因が当業者によって考慮される。
本発明の化合物は、1日当たりの用量での有効量は、体重1kgあたり約0.01〜約20mg/kgの範囲内である。一部の例では、上述の範囲の下限以下の投与レベルは十分すぎるほどであり得、その他の場合では、許容可能な副作用を有するさらにより大きな用量が採用され得、そのため上記の用量範囲は決して本発明の範囲を限定する意図はない。
本発明の化合物は、化合物が生体利用可能となる、経口および非経口を含む任意の経路によって投与される医薬組成物として製剤化される。最も好ましくは、そのような組成物は経口投与用である。そのような医薬組成物およびそれを調製するための方法は当技術分野で周知である(例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy,L.V.Allen,Editor,22nd Edition,Pharmaceutical Press,2012参照)
式Iの化合物は本発明の治療法において特に有用であるが、特定の基、置換基、および化合物が好ましい。以下の段落はそのような好ましい基、置換基、および化合物を説明する。これらの好ましい例は治療方法、および本発明の新しい化合物の両方に対して適用可能であることが理解されよう。
はシクロプロピルであることが好ましい。
はメチルであることが好ましい。
はメチルであることが好ましい。
はシクロプロピル、Rはメチルであることがさらに好ましい。
はメチル、Rはメチルであることがさらに好ましい。
はシクロプロピル、RおよびRはメチルであることがさらに好ましい。
下記の化合物:

およびその薬理学的に許容可能な塩が特に好ましく、それぞれの化合物の対応する遊離塩基が最も特に好ましい。
本発明の化合物の薬理学的に許容可能な塩は、例えば、当該技術分野で周知の標準的な条件下、本発明の化合物の適切な遊離塩基と、適切な溶媒中の適切な薬理学的に許容可能な酸との反応によって形成され得る。例えば、Gould,P.L.,“Salt selection for basic drugs,”International Journal of Pharmaceutics,33:201−217(1986);Bastin,R.J.,et al.“Salt Selection and Optimization Procedures for Pharmaceutical New Chemical Entities,”Organic Process Research and Development,4:427−435(2000);and Berge,S.M.,et al.,“Pharmaceutical Salts,”Journal of Pharmaceutical Sciences,66:1−19,(1977)参照。
個別の異性体、鏡像体、およびジアステレオマーは、本発明の化合物の合成における任意の時点で、選択的結晶化技術またはキラルクロマトグラフィー(See for example,J.Jacques,et al.,“Enantiomers,Racemates,and Resolutions”,John Wiley and Sons,Inc.,1981,and E.L.Eliel and S.H.Wilen,”Stereochemistry of Organic Compounds”,Wiley−Interscience,1994)などの方法により、当業者により分離または分解され得る。呼称「異性体1」および「異性体2」は、第一および第二にそれぞれ、特定の条件下でキラルクロマトグラフィーから溶出する化合物を指す。
特定の略語は下記の通り定義される:「ACN」はアセトニトリルを指し、「BSA」はウシ血清アルブミンを指し、「cAMP」は環状アデノシン−3’,5’−一リン酸を指し、「CDI」は1,1’−カルボニルジイミダゾールを指し、「cGMP」は環状グアノシン一リン酸を指し、「DCC」は1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドを指し、「DCM」はジクロロメタンまたは塩化メチレンを指し、「DIC」は1,3−ジイソプロピルカルボジイミドを指し、「DIPEA」はN,N−ジイソプロピルエチルアミンを指し、「DMF」はN’N−ジメチルホルムアミドを指し、「DMAP」はジメチルアミノピリジンを指し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを指し、「EDCI」は1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩を指し、「EDTA」はエチレンジアミン四酢酸を指し、「ES/MS」はエレクトロスプレー質量分析を指し、「EtOAc」は酢酸エチルを指し、「EtO」はジエチルエーテルを指し、「EtOH」はエタノールまたはエチルアルコールを指し、「HATU」は1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェートを指し、「HBTU」は(1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルメタンイミニウムヘキサフルオロホスフェート、「HIS」はヒスチジンを指し、「HOAt」は1−ヒドロキシ−7−アゾベンゾトリアゾールを指し、「HOBt」は1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物を指し、「IC50」はその薬剤で可能な最大阻害応答の50%をもたらす薬剤の濃度を指し、「MeOH」はメタノールまたはメチルアルコールを指し、「MTBE」はメチル−tert−ブチルエーテルを指し、「NiNTA」はキレート剤としてニトリロ三酢酸で官能化されたアガロース固定相を用いたクロマトグラフィーを指し、「PDE」はホスホジエステラーゼを指し、「PyBOP」は(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)を指し、「PyBrOP」はブロモ(トリ−ピロリジニル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、「t(R)」は保持時間を指し、「SFC」は超臨界流体クロマトグラフィーを指し、「SPA」はシンチレーション近接アッセイを指し、「TEA」はトリエチルアミンを指し、「THF」はテトラヒドロフランを指し、「Tris」は2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオールを指し、「U/mL」はミリリットル当たりの単位を指し、「XPhos Pd G2」はクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)を指し、「ee」はエナンチオマー過剰を指す。
本発明の化合物は当業者に公知の態様な手順により調製され得、その一部が下記のスキール、調製物、および実施例に説明される。当業者は説明された経路のそれぞれのための特定の合成工程は異なる様式で組み合わされて、また異なるスキームの工程と併せて本発明の化合物を調製し得ることを認識する。各工程の生成物は、抽出、留去、析出、クロマトグラフィー、濾過、粉砕、および結晶化を含む、当業者に公知の従来的な方法により回収され得る。下記のスキームにおいて、すべての置換基は別段に示さない限り、上で定義した通りである。試薬および開始物質は当業者には容易に入手可能である。本発明の範囲を限定することなく、下記のスキーム、調製物、および実施例は本発明をさらに説明するために提供される。
スキーム1
スキーム1は、工程1に示す通り、置換されたニトリルを用いたアミン(1)のアルキル化による化合物(2)の生成を示す。シアン化トリメチルシリルは、1,2−ジメトキシエタンなどの溶媒中でアルデヒドとともにニトリル源として使用され得、アルキル化を達成するために約70℃に加熱され得る。生成物は、酸塩として化合物(2)を単離するために、HClなどの酸で処理され得る。代わりに、アルキル化は、ヒドロキシニトリル源を使用して完成され得、室温でTHFなどの溶媒中で攪拌され、化合物(2)を生成するためにHClなどの酸により処理され得る。工程2では、化合物(2)は塩化オキサリルなどの酸塩化物を約0℃で滴下して処理し得、続いてニトリルを1,6−置換−3,5−ジクロロ−ピラジン−2−オン、化合物(3)に環化するために反応物質を50〜100℃に加熱し得る。工程3では、化合物(3)はその後室温にてTHFなどの溶媒中でヒドラジン一水和物を用いて、またはEtOH中で約100℃に加熱してヒドラジドに変換し、対応する化合物(4)を生成し得る。工程4では、アミドカップリングは、適切なカルボン酸、DMFまたはDCMなどの溶媒中のDIPEAなどの有機塩基、およびN−[(5−クロロ−3−オキシド−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−4−モルホリニルメチレン]−N−メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェートなどのカップリング剤を用いて化合物(4)で達成され得、化合物(5)を生成し得る。当業者はカルボン酸とアミンの反応から得られるアミド形成のための多くの方法および試薬があることを認識するだろう。例えば、DIPEAまたはTEAなど有機塩基あり/なしで、カップリング試薬の存在下、適切なカルボン酸とのアミン化合物を反応させることにより工程4の化合物を生成し得る。カップリング試薬は、DCC、DIC,EDCIまたはCDIなどのカルボニルジイミダゾールなどのカルボジイミドを含む。HOBtおよびHOAtなどのアミドカップリング添加剤はまた、反応を強化するために使用され得る。さらに、HBTU、HATU,PyBOP、およびPyBrOPなどの非求核性アニオンのウロニウムまたはホスホニウム塩をより従来的なカップリング試薬の代わりに使用され得る。DMAPなどの添加剤が反応を強化するために使用され得る。代わりに、化合物(4)を、TEAまたはピリジンなどの塩基の存在下、適切な酸塩化物を使用してアシル化し、化合物(5)を生成し得る。工程5では、化合物(5)を塩基性または酸性条件下、トリアゾール(6)に環化し得る。例えば、化合物(5)をTEAなどの塩基および塩化チオニルを用いて1,4−ジオキサンなどの溶媒中で処理し、閉鎖システムで約80℃に加熱することにより、トリアゾール(6)を生成し得る。代わりに、ヘキサメチルジシラザンを塩基として使用し得、反応物質は約120℃に加熱し得る。室温に冷却した後、MeOHを添加して環化を促進させ得る。代わりに、マイクロ波条件下、温度約130℃にて、酢酸などの酸を使用して酸性条件下で化合物(5)をトリアゾールに環化してトリアゾール(6)を生成し得る。工程6では、二つの反応が達成され得る。化合物(6)の5−クロロ置換基を置換して、水素のR置換基を生成し、Rは、炭酸カリウムなどの塩基、適切なボロン酸試薬、およびビス−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリドなどのパラジウム触媒を用いて、さらにスズキパラジウムクロスカップリング条件下さらに官能化され得る。反応物質を、DMFなどの溶媒中で温度約120℃で加熱し、式Iの化合物を生成し得る。当業者はそのようなクロスカップリング反応を促進するために有用な、多様な条件があることを認識するだろう。適切なパラジウム試薬は、XPhos Pd Gen 2、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)とトリシクロヘキシルホスフィン、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)クロリド、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン、または酢酸パラジウム(II)を含む。適切な塩基は、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リチウムtert−ブトキシド、またはリン酸カリウム三塩基酸一水和物を含む。
スキーム2
スキーム2、工程1では、スキーム1で調製された通り、化合物(3)の3−クロロ置換基を、MeOHなどの溶媒中、約0℃でナトリウムメトキシドを用いてメトキシと置換し、化合物(7)を生成し得る。工程2では、化合物(7)の5−クロロ置換基をその後、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)などの溶媒およびヘキサンなどの溶媒中の適切な亜鉛試薬などを用い、約80℃まで加熱することによる、ネギシクロスカップリング反応においてRの置換基に官能化され、化合物(8)を生成し得る。当業者は、遷移金属触媒クロスカップリングを含むネギシカップリングに精通しているであろう。反応は、有機ハロゲン化物またはトリフレートを有機亜鉛化合物と結合させ、炭素−炭素結合を形成する。パラジウム(0)種は金属触媒として一般に使用されるが、ニッケル触媒もまた上述の通り利用され得る。工程3では、三臭化ホウ素などの強いルイス酸が、ヒドロキシを脱保護し、2,3−ジオンの化合物(9)を生成するために使用され得る。工程4では、触媒量のDMF中、塩化チオニルおよび塩化オキサリルなどの塩素源を用いて2位のケトンが選択的に塩素化され、化合物(10)を生成し得る。工程5では、化合物(10)のクロロ置換基がその後、THFなどの溶媒中、約100℃に加熱されて、適切なカルボヒドラジドで置換され、化合物(11)を生成し得る。工程6では、化合物(11)がその後、スキーム1、工程5に記載される通り、環化されて式Iの化合物を生成し得る。
スキーム3
スキーム3、工程1では、置換された2,3−ジクロロピラジン(12)の2−クロロ置換基が、スキーム1、工程3に類似した方式で化合物(13)に変換され得る。スキーム3、工程2では、化合物(13)が、HATUなどのカップリング剤を用いてDCMなどの溶媒中のDIPEAなどの塩基を使用したアミドカップリングにより、スキーム1、工程4に類似した方式で化合物(14)に変換され得る。スキーム3、工程3では、化合物(14)が、スキーム1、工程5に類似した方式で環化され、化合物(15)を生成し得る。スキーム3、工程4では、ピラジンアミドの窒素、化合物(15)が、DMFなどの溶媒中、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドなどの強い非求核塩基を使用し、ヨウ化カリウムが求核触媒として作用して、Rハライドでアルキル化され、式Iの化合物を生成し得る。代わりに、炭酸セシウムまたは水素化ナトリウムなどの他の塩基も、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドに代替でき、混合物は室温で攪拌されるかまたは約60〜80℃で加熱され得る。DMSOは他の溶媒として作用し得、求核触媒は反応成功のために必要でない場合もある。
調製1
2−(シクロプロピルメチルアミノ)プロパンニトリルヒドロクロリド
スキーム1、工程1:アセトアルデヒド(7.89g,179.1mmol)を、0℃で1,2−ジメトキシエタン(78.40mL、756.4mmol)中のシクロプロパンメチルアミン(10.00g、137.7mmol)の溶液にゆっくりと加え、室温で30分攪拌し、次にシアン化トリメチルシリル(20.29mL、151.5mmol)を滴下した。得られた反応混合物を70℃で4時間加熱し、室温で冷却した。反応物質を0℃に冷却し、HCl(37.893mL、151.570mmol)をN雰囲気下で滴下した。得られた沈殿物を濾過し、エーテル(200mL)で洗浄し、表題化合物(22.31g、97%)を生成した。H NMR(400MHz,CDCl)δ 11.08−11.04(bs,1H),4.42(q,J=7.0Hz,1H),3.19(dd,J=7.1,13.0Hz,1H),2.97(dd,J=7.8,12.7Hz,1H),1.95(d,J=7.3Hz,3H),1.37−1.29(m,1H),0.81−0.73(m,2H),0.58−0.52(m,2H)。
調製2
2−(ブチルアミノ)プロパンニトリル;ヒドロクロリド
スキーム1、工程1:ブチルアミンの溶液(6.77mL、68.4mmol)およびTHF(68.4mL)中の2−ヒドロキシプロパンニトリル(7.39mL、103mmol)を室温で一夜攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、EtOで希釈し、HCl(EtO中、68mL、1.0mol/L)を滴下した。固体が形成され、濾過により収集して表題化合物(9.67g、86.9%)を生成する。H NMR(400MHz,d−DMSO)δ 9.96(br s,2H),4.62(br s,1H),2.96(t,J=8Hz,2H),1.64−1.56(m,5H),1.39−1.30(m,2H),0.885(t,J=7.2Hz,3H)。
調製3
1−シクロプロピルシクロプロパンカルボヒドラジドヒドロクロリド
1−シクロプロピルシクロプロパンカルボン酸(9.63g、76.3mmol)、およびDMF(300mL)中のHATU(32.3g、83.2mmol)の攪拌した溶液に、tert−ブチルカルバゼート(5.00g、37.8mmol)、次いでDIPEA(14.5mL、83.1mmol)を加え、反応物質は室温で5日間攪拌される。反応物質はEtOAcで希釈され、1.0N HCl、飽和NaHCO、および水で洗浄した。有機層を単離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して、減圧下で濃縮した。1,4−ジオキサン(50mL)を残渣に加え、1,4−ジオキサン(100mL、400mmol)中のHCl(4mol/L)を20分間にわたって加え、反応物質を室温で1時間攪拌した。溶液を濾過し、濾過ケークをMTBEで洗浄し、減圧下で乾燥して表題化合物(8.01g、58.7%)を生成した。MS(m/z)141(M+H)。
調製4
(1−メチルシクロプロピル)メチルメタンスルホナート
DCM(30mL)中の(1−メチルシクロプロピル)メタノール(500mg、5.805mmol)およびTEA(0.89mL、6.39mmol)の攪拌された溶液を、氷/水浴中で0℃に冷却した。メタンスルホニルクロリド(0.5mL、6.46mmol)をシリンジで滴下した。反応混合物を室温に戻し、その後1時間攪拌した。反応物質を飽和NaHCOで希釈し、DCMで抽出した。有機物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して表題化合物(1.00g、94%)を生成した。H NMR(400MHz,d−DMSO)δ 3.97(s,2H),3.11(s,3H),1.09(s,3H),0.534−0.509(m,2H),0.404−0.378(m,2H)。
調製5
3,5−ジクロロ−1−(シクロプロピルメチル)−6−メチル−ピラジン−2−オン
スキーム1、工程2:1,2−ジメトキシエタン(216.41mL;2.09モル)中の2−(シクロプロピルメチルアミノ)プロパンニトリル;ヒドロクロリド(22.31g、134.71mmol)の溶液を0℃に冷却し、N雰囲気下、塩化オキサリル(23.37mL、269.42mmol)を滴下した。反応混合物をその後室温まで戻し、100℃で6時間加熱した。反応物質を室温に冷却して、一夜攪拌した。減圧下、過剰な塩化オキサリルを除去した。混合物を飽和重炭酸溶液(100mL)で中和し、EtOAc(3x350mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して原料を生成した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、EtOAc:ヘキサンで溶出して表題化合物(21.33g、67.93%)を生成した。MS(m/z)235(M+H).
調製6
1−ブチル−3,5−ジクロロ−6−メチル−ピラジン−2−オン
スキーム1、工程2:トルエン(300mL)中の2−(ブチルアミノ)プロパンニトリルヒドロクロリド(9.67g、59.4mmol)の攪拌した懸濁液を、氷/水浴中で0℃に冷却した。塩化オキサリル(26.0mL,299.7mmol)を滴下した。反応物質を55℃で16時間攪拌し、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン中の0〜20% EtOAcで溶出して表題化合物(14.93g,>99%)を生成した。MS(m/z)235(M+H)。
調製7
1−ブチル−5−クロロ−3−メトキシ−6−メチル−ピラジン−2−オン
スキーム2、工程1:MeOH(15mL)中の1−ブチル−3,5−ジクロロ−6−メチル−ピラジン−2−オン(12.61g,50.42mmol)の攪拌された溶液を、氷/水浴中で0℃に冷却した。ナトリウムメトキシド(MeOH中、15mL,67mmol,25質量%)を加え、混合物を20分攪拌した。反応物質を水で希釈し、濾過により固形物を収集し、減圧下で乾燥し、表題化合物(9.39g,80.8%)を生成した。MS(m/z)231(M+H).
調製8
1−ブチル−5−エチル−3−メトキシ−6−メチル−ピラジン−2−オン
スキーム2、工程2:1−ブチル−5−クロロ−3−メトキシ−6−メチル−ピラジン−2−オン(500mg,2.16mmol)および[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)(120mg,0.221mmol)を薬瓶中で合わせる。バイアルはN下で密封され、THF(5.5mL)およびジエチル亜鉛(ヘキサン中、6.5mL,6.5mmol,1mol/L)を加え、反応物質を80℃で一夜攪拌した。反応物質を室温に冷却し、同じ方法で本質的に調製した物質(50mgスケール反応物質)と合わせ、珪藻土で濾過した。珪藻土はMTBEおよび水で洗浄し、炉液を収集した。水性物質をMTBE(2x)で抽出し、合わされた有機物を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン中の0〜70% EtOAcで溶出して表題化合物(343.1mg,合計収率64%)を生成した。MS(m/z)225(M+H)。
調製9
4−ブチル−6−エチル−5−メチル−1H−ピラジン−2,3−ジオン
スキーム2、工程3:DCM(10mL)中の1−ブチル−5−エチル−3
−メトキシ−6−メチル−ピラジン−2−オン(343.1mg,1.53mmol)の攪拌された溶液を、氷/水浴中で0℃に冷却する。三臭化ホウ素(3mL,3mmol,DCM中1mol/L)を加え、反応物質を2時間攪拌し、その後、室温に戻して45分間攪拌する。反応物質を飽和NaHCOで急冷し、水層をDCM(3x)で抽出する。合わされた有機抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して表題化合物(320.3mg,89%)を生成する。MS(m/z)211(M+H)。
調製10
1−ブチル−3−クロロ−5−エチル−6−メチル−ピラジン−2−オン
スキーム2、工程4:DCM(6mL)中の4−ブチル−6−エチル−5−メチル−1H−ピラジン−2,3−ジオン(301.3mg,1.29mmol)、塩化チオニル(1.0mL,13.73mmol)、および触媒DMF(3滴)の溶液を室温で45分間攪拌する。追加的な塩化チオニル(1.0mL,13.73mmol)を加え、反応物質をさらに45分間攪拌する。反応物質を減圧下で濃縮する。残渣をトルエン中に懸濁し、減圧下で濃縮し(2x)表題化合物(475.9mg,96.8%,60質量%)を生成する。MS(m/z)229(M+H)。
調製11
5−ジクロロ−1−(シクロプロピルメチル)−3−ヒドラジノ−6−メチル−ピラジン−2−オン
スキーム1、工程3:ヒドラジン一水和物(15.3mL,201.3mmol)をTHF(106.7mL,1311mmol)中の3,5−ジクロロ−1−(シクロプロピルメチル)−6−メチル−ピラジン−2−オン(21.33g,91.51mmol)溶液に滴下し、0℃に冷却して、15分攪拌し、その後室温で16時間攪拌する。水(100mL)を加え、混合物をDCM(300mL)で抽出する。有機抽出物を減圧下で濃縮し、EtO(100mL)中で粉砕し、次いで濾過して生成される化合物(0.26g,82%)である黄色固体を生成した。MS(m/z)229(M+H)。
調製12
N’[6−クロロ−4−(シクロプロピルメチル)−5−メチル−3−オキソ−ピラジン−2−イル]−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジド
スキーム1、工程4:1−シクロプロピルシクロプロパンカルボン酸(10.13g,80.28mmol)を、室温にてN雰囲気下で、乾燥DMF(417.3mL)中の5−クロロ−1−(シクロロプロピルメチル)−3−ヒドラジノ−6−メチル−ピラジン−2−オン(16.69g,72.98mmol)およびDIPEA(42.00mL,240.8mmol)の攪拌した溶液に加え、その後、N−[(5−クロロ−3−オキシド−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−4−モルホリニルメチレン]−N−メチルメタンアミニウム六フッ化リン酸塩(36.59g,80.28mmol)を加える。反応混合物を、室温で2時間攪拌する。水(1.4L)を反応混合物に加え、沈殿物が形成される。反応混合物を濾過し、単離した固体をEtO(1L)で洗浄し、表題化合物を生成する(16.06g,65%)。MS(m/z)339(M+H)。
調製13
N’−(4−ブチル−6−エチル−5−メチル−3−オキソ―ピラジン−2−イル)−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジド
スキーム2、工程5:1−ブチル−3−クロロ−5−エチル−6−メチル−ピラジン−2−オン(475.9mg、1.25mmol、60質量%)、1−シクロプロピルシクロプロパンカルボヒドラジド;ヒドロクロリド(221mg、1.25mmol)、およびTHF(4mL)をマイクロ波バイアル中で合わせ、N下で密封し、マイクロ波条件下、100℃で2時間攪拌する。反応物質を水で希釈し、DCM(3x)で抽出した。合わされた有機抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して表題化合物(320.3mg、89%、70質量%)を生成する。MS(m/z)333(M+H)。
調製14
(3−クロロ−5,6−ジメチル−ピラジン−2−イル)ヒドラジン
スキーム3、工程1:EtOH(15mL)中の2,3−ジクロロ−5,6−ジメチル−ピラジン(2.0g、11.298mmol)およびヒドラジン(0.943mL、28.2mmol、95質量%)の攪拌した水溶液を100℃で一夜加熱する。反応混合物を減圧下で濃縮し、表題化合物(1.94g,84.6%)を生成する。MS(m/z)173(M+H)。
調製15
N’−(3−クロロ−5,6−ジメチル−ピラジン−2−イル)−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジド
スキーム3、工程2:(3−クロロ−5,6−ジメチル−ピラジン−2−イル)ヒドラジン(4.08g,23.6mmol)、1−シクロプロピルシクロプロパンカルボン酸(4.77g,37.8mmol)、HATU(14.7g,37.9mmol)およびDIPEA(14.4mL,82.6mmol)をDCM(120ml)中に溶解し、室温で45分間攪拌する。反応混合物を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶出して表題化合物(4.37g、65.8%)を生成する。MS(m/z)280(M+H)。
下記の化合物を調製15の方法と本質的に類似の方式で調製する。
調製18
5−クロロ−3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−7−(シクロプロピルメチル)−6−メチル−[1,2、4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン
スキーム1、工程5:N’−[6−クロロ−4−(シクロプロピルメチル)−5−メチル−3−オキソ−ピラジン−2−イル]−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジド(18.44g、54.75mmol)を1,4−ジオキサン(547.5mL、6413mmol)に加え、その後TEA(30.52mL、219.0mmol)および塩化チオニル(7.98mL、109.5mmol)を加える。反応器を閉鎖し、室温で30分間攪拌し、その後80℃で2時間加熱する。反応物質を室温に冷却し、水(1L)を加える。混合物質をDCM(2x750ml)で抽出する。有機抽出物を合わせて、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を生成する。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、EtOAc:ヘキサンで溶出して表題化合物(9.2g,52%)を生成した。MS(m/z)321(M+H)。
調製19
3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン
スキーム3、工程3:N’−(3−クロロ−5,6−ジメチル−ピラジン−2−イル)−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジド(3.74g、7.99mmol、60質量%)を酢酸(15mL)中で溶解し、130℃にてマイクロ波照射下で3時間加熱する。反応物質を室温に冷却し、固体を濾過で収集し、ヘキサンで洗浄して表題化合物(1.98g、100%)を生成する。MS(m/z)245(M+H)。
下記の化合物を調製19の方法と本質的に類似の方式で調製する。

実施例1
3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−7−(シクロプロピルメチル)−6−[(1−メチルピラゾール−4−イル)メチル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン
スキーム1、工程6:炭酸カリウム(0.127g,0.922mmol)を、DMF(4.0mL)中の5−クロロ−3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−7−(シクロプロピルメチル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(0.098g,0.307mmol)および1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾール(0.0476g,0.229mmol)の溶液に加える。反応物質を脱気してNで10分間パージする。1−1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(0.015g,0.022mmol)を反応物質に加え、混合物を120℃で16時間加熱する。反応物質をEtOAcとNaHCOの冷却飽和溶液に分配し、分離する。有機層を5%塩化リチウム(水溶液)、次いで食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン中の0〜100% アセトンで溶出して表題化合物(0.015mg、13%)を生成する。MS(m/z)365(M+H)。
実施例2
3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−7−(シクロプロピルメチル)−5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン
スキーム3、工程4:リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(2.5mL,2.5mmol,MTBE中1mol/L)をDMF(8mL)中の3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(202mg、0.827mmol)の溶液に加え、反応物質を室温で1時間攪拌する。(ブロモメチル)シクロプロパン(400μL、4mmol)およびヨウ化カリウム(15mg、0.0909mmol)を加え、反応物質を室温で一夜攪拌する。さらに(ブロモメチル)シクロプロパン(80μL、0.8mmol)およびヨウ化カリウム(15mg、0.0909mmol)を加え、反応物質を室温で4時間攪拌し、その後35℃で一夜攪拌する。反応物質をEtOAcと水とに分配し、分離する。水性物質をEtOAcで抽出する。有機層を5%塩化リチウム(水溶液)、次いで食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を代替的な実施例2に記載したものと本質的に同様の方式で調製された既存の物質と合わせ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、DCM中、0〜10% MeOHで溶出する。単離された物質を本質的に同様の方式で調製された既存の物質(51mgスケール反応物質)と合わせ、EtOAcから再結晶化し、真空オーブン中で乾燥させ、表題化合物(140.3mg,合計収率16%)を生成する。MS(m/z)299(M+H)。
下記の化合物を実施例2の方法と本質的に類似の方式で調製する。
代替的実施例2
3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−7−(シクロプロピルメチル)−5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン
スキーム3、工程4:5,6−ジメチル−3−[1−メチルシクロプロピル)−7H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(25mg、0.07mmol)、炭酸セシウム(100mg、0.31mmol)、ヨウ化カリウム(3mg、0.02mmol)およびブロモメチルシクロプロパン(25μL、0.26mmol)をDMF(1mL)中で合わせる。混合物をN下、80℃で一夜攪拌する。反応物質を室温に冷却し、EtOAcで希釈して水(2x)で洗浄する。有機層を5%塩化リチウム(水溶液)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、分離し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、DCM中の0〜15% MeOHで溶出して表題化合物(8mg、3.7%)を生成する。MS(m/z)299(M+H)。
実施例5
7−ブチル−3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン
スキーム3、工程4:水素化ナトリウム(950mg,23.75mmol,鉱油中60質量%)を、0℃でDMF(50mL)中の3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(1.95g、7.98mmol)に加える。1−ブロモブタン(2.15mL、19.9mmol)を加え、反応物質を室温で一夜攪拌する。反応物質をその後60℃で2時間攪拌する。反応物質を室温に冷却し、EtOAcで希釈する。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン中の0〜50% EtOAcで、次いでDCM中の0〜10% MeOHで溶出する。生成物を含有するクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮する。不純物を含む残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィーで精製し、DCM中の0〜100% EtOAcで溶出する。生成物を含有するクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮し、凍結乾燥して表題化合物(100mg、4.7%)を生成する。MS(m/z)301(M+H)。
実施例6
ラセミック3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7−(テトラヒドロピラン−2−イルメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン
スキーム3、工程4:3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)5,6−ジメチル−7H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(1.95g、7.98mmol)、炭酸セシウム(7.75g、23.8mmol)、ヨウ化カリウム(131mg、0.789mmol)および2−(ブロモメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン(1.80mL、17.8mmol)をDMF(66mL)中で合わせる。混合物をN下、80℃で6時間攪拌する。反応物質を室温に冷却し、3:1の割合のクロロホルム:イソプロパノールで希釈する。有機物を飽和NaHCOで、その後食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン中の0〜100% EtOAcで、次いでDCM中の0〜10% MeOHで溶出して表題化合物(275mg、10%)を生成する。MS(m/z)343(M+H)。
下記の化合物を実施例6の方法と本質的に類似の方式で調製する。
実施例9
ラセミック3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7−(テトラヒドロピラン−2−イルメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン;異性体1
および
実施例10
ラセミック3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7−(テトラヒドロピラン−2−イル]メチル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン;異性体2

ラセミック3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7−(テトラヒドロピラン−2−イル]メチル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(250mg、0.730mmol)を、下記の条件でキラルクロマトグラフィーによりその構成エナンチオマーに分離する:カラム(S、S)Whelk−01 25cmx21.2mm、10μ;21x250mm、移動相35% MeOH:65% CO、カラム温度40℃、流量5mL/分、UV 225。第一の溶出物質を凍結乾燥して実施例9の表題化合物(95mg、38%)を生成する、MS(m/z)343(M+H),t(R)=1.81分,ee>99%。第二の溶出異性体を凍結乾燥して実施例10の表題化合物(95mg、38%)を生成する、MS(m/z)343(M+H),t(R)=2.62分,ee>99%。
実施例11
ラセミック3−(1−エチルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7−(テトラヒドロピラン−2−イルメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン、異性体1
および
実施例12
ラセミック3−(1−エチルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7−(テトラヒドロピラン−2−イルメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン;異性体2

ラセミック3−(1−エチルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7−(テトラヒドロピラン−2−イルメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(564mg、1.71mmol)を、下記の条件でキラルSFCによりその構成エナンチオマーに分離する:カラム(S、S)Whelk−01 25cmx21.2mm、10μ、移動相 40% EtOH 75% CO、流量 5mL/分、UV 225nm、カラム温度 35℃。第一の溶出物質を実施例11の表題化合物(262mg、46.5%)として単離する、MS(m/z)331(M+H)、t(R)=1.99分、ee>99%。第二の溶出物質を実施例12の表題化合物(248mg、44%)として単離する、MS(m/z)331(M+H)、t(R)=3.03分、ee>99%。
実施例13
5,6−ジメチル−3−(1−メチルシクロプロピル)−7−(テトラヒドロピラン−2−イルメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン;異性体1
および
実施例14
5,6−ジメチル−3−(1−メチルシクロプロピル)−7−(テトラヒドロピラン−2−イルメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン;異性体2

ラセミック5,6−ジメチル−3−(1−エチルシクロプロピル)−7−(テトラヒドロピラン−2−イルメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(210mg、0.664mmol)を、下記の条件でキラルSFCによりその構成エナンチオマーに分離する:カラム(S、S)Whelk−01 25cmx21.2mm、10μ、移動相 35% EtOH/CO、流量 5mL/分、UV 225nm、カラム温度 40℃。第一の溶出物質を単離して実施例13の表題化合物(60mg、28.6%)を生成する、MS(m/z)317(M+H)、t(R)=1.84分、ee>99%。第二の溶出物質を単離して実施例14の表題化合物(55mg、26.2%)を生成する、MS(m/z)317(M+H)、t(R)=2.65分、ee>99%。
実施例15
3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン

スキーム3、工程4:3−[1−シクロプロピルシクロプロピル)−5,6−ジメチル−7H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン(350mg、1.43mmol)、炭酸セシウム(1.40g、4.3mmol)、および(1−メチルシクロプロピル)メチルメタンスルホナート(250mg、1.52mmol)をDMSO(7mL)中で合わせる。混合物をN下、室温で一夜攪拌する。反応物質をEtOAcで希釈し、食塩水で洗浄する。水層をEtOAcで抽出し、合わされた有機物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をC18での逆相フラッシュクロマトグラフィーで精製し、HO中の10〜60% ACNで溶出して凍結乾燥させ、表題化合物(2mg、0.45%)を生成する。MS(m/z)313(M+H)。
実施例16
7−ブチル−3−(1−シクロプロピルシクロプロピル)−5−エチル−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−8−オン

スキーム2、工程6:ヘキサメチルジシラザン(4mL)中のN’−(4−ブチル−6−エチル−5−メチル−3−オキソ−ピラジン−2−イル)−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジド(576.1mg、1.213mmol、70質量%)を120℃で一夜攪拌する。反応混合物を室温に冷却し、MeOHに注ぐ。MeOHに加える際、反応混合物は激しく噴出する。得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、DCM中の0〜10% MeOHで溶出する。得られた残渣をヘキサメチルジシラザン(4mL)中に溶解して120℃で一夜攪拌する。反応混合物を室温に冷却し、MeOHを加え、反応物質を50℃で30分間攪拌し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、DCM中の0〜10% MeOHで溶出する。物質をさらにC18での逆相フラッシュクロマトグラフィーで精製し、HO(0.1%重炭酸アンモニウム)中の10〜100% ACNで溶出し、表題化合物(101.7mg、27%)を生成する。MS(m/z)315(M+H)。
PDEタンパク質の生成
完全長ヒトPDE1A(NP_001003683.1)およびPDE1C(NP_005011.1)をコードするヌクレオチド配列を、N末端HISタグを有するpFastBac1(Invitrogen)ベクターに挿入する。完全長ヒトPDE4D(NP_006194.2)およびPDE3A(NP_000912.3)の触媒ドメイン(残基641−1141)をコードするヌクレオチド配列を、C末端HISタグを有するpFastBac1(Invitrogen)ベクターに挿入する。完全長ヒトPDE6A(NP_000431.2)およびPDE6B(AAH00249.1)をコードするヌクレオチド配列を、PDE6A/6B二量体の生成のために、N末端HISタグおよびN末端フラグタグを有するpFastBacDual(Invitrogen)ベクターに挿入する。Sf9細胞におけるバキュロウイルスの生成およびタンパク質発現がBac−to−Bac Baculovirus Expression system(Invitrogen)のプロトコルによって実行される。完全長ヒトPDE1B(NP_000915.1)をコードするヌクレオチド配列をC末端HISタグを有するpIEX4(Novagen)に挿入し、Sf9細胞内の両方のタンパク質生成が供給元のプロトコル(Novagen)によって実行される。Hisタグ付けされたPDEタンパク質はNi−NTA agarose(Qiagen)を用いて精製され、次いで、ストレージバッファー(20mM トリス−HCl、pH7.5、150mM NaCl、10%グリセロール)中で、SUPERDEX(登録商標)200カラム(GE Healthcare)でのサイズ排除クロマトグラフィーを実施する。PDE6A/6Bを含むフラグタグ付けされたPDEタンパク質をanti−Flag M2−agarose(Sigma)で精製し、NiNTAカラムクロマトグラフィーによる精製後、ストレージバッファー(50mM トリス−HCl、pH7.5、150mM NaCl、10% グリセロール、0.1mg/ml フラグペプチド)中で溶出する。精製されたタンパク質全てを小アリコートで−80℃で保存する。
ホスホジエステラーゼ酵素アッセイ
3’、5’環状ヌクレオチドPDE酵素活性をSPA検出システムに基づき、放射酵素アッセイで測定する。試験対象の化合物を10点濃度反応曲線を用いて純粋DMSO中で希釈する。反応混合物における最大化合物濃度は10または100μMである。適切な濃度の化合物を、PDE酵素のいずれかで30分間事前インキュベートしてから、基質を加えて反応を開始する。反応は室温で60分間にわたって進められる。次にSPAビーズを加えることにより反応を停止する。試料を12時間後、MICROBETA(商標)TRILUX(登録商標)カウンターで読み込む。IC50値は正規化されたデータと対数[複合]をプロットし、4つのパラメータのロジスティック方程式を利用してデータを近似することによって計算される。
Ca2+カルモジュリン依存PDE酵素アッセイ
PDE1B、PDE1A、およびPDE1Cをクローン化し、標準的なタンパク質生成手順に従って精製する。アッセイバッファーは、pH 7.5で、50mM トリス−HCl、50mM MgCl、4mM CaCl、0.1% BSAおよび6U/mL 水中カルモジュリンのアッセイの最終濃度が得られるように調製される。最終酵素濃度は、PDE1A、PDE1BおよびPDE1Cについて、それぞれ0.25、0.074および0.0012nMである。反応は基質[H]cAMPを加えることにより開始され、最終濃度47nMを得る。
ヒトPDE1A、PDE1B、およびPDE1Cに対する実施例化合物のIn vitroでの有効性
表5のデータは、実施例1〜16の化合物が、in vitroでヒトPDE1A、PDE1B、およびPDE1C酵素活性を阻害することを示す。
基質として[H]cAMPを用いたPDE酵素アッセイ
下記のPDE活性を反応基質として[H]cAMPを用いて測定する:ヒトPDE3A(触媒ドメイン)およびヒトPDE4D。両方の酵素はクローン化され、標準的な手順によって精製される。アッセイバッファーは、pH 7.5で、50mM トリス−HCl、8.3mM MgCl、1.7mM EDTA、0.1% BSAのアッセイの最終濃度が得られるように調製される。最終酵素濃度は、PDE3AおよびPDE4Dについて、それぞれ0.008および0.021nMである。反応は基質[H]cAMPを加えることにより開始され、最終濃度47nMを得る。
ヒトPDE3A(触媒ドメイン)およびPDE4Dに対する実施例化合物のIn vitroでの有効性
基質として[H]cGMPを使用したPDE酵素アッセイ
下記のホスホジエステラーゼ活性を反応基質として[H]cGMPを使用して測定する:ヒトPDE6A/6B ヒトPDE6の触媒活性型は、α(ヒトPDE6A)およびβサブユニット(ヒトPDE6B)からなる二量体である。ヒトPDE6A/6Bの二量体は、二つの精製工程、つまりNiNTAおよびanti−FLAG Sepharoseクロマトグラフィーを用いて、共発現および精製ストラテジーにより生成される。アッセイバッファーは、pH7.5で、50mM トリス−HCl、8.3mM MgCl、1.7mM EDTA、0.1% BSAのアッセイの最終濃度が得られるように調製される。最終酵素濃度は5nMである。反応は基質[H]cGMPを加えることにより開始され、最終濃度80nMを得る。
PDE6ABに対する実施例化合物のIn vitroでの有効性
表5、6、および7のデータは、実施例1〜16の化合物が、In vitroでのヒトPDE3A、PDE4D、およびPDE6ABに対する、ヒトPDE1A、PDE1B、およびPDE1Cの選択的阻害剤であることを示す。
表5、6、および7のデータは、実施例1〜16の化合物が、In vitroでのヒトPDE3A、PDE4D、およびPDE6ABに対する、ヒトPDE1A、PDE1B、およびPDE1Cの選択的阻害剤であることを示す。
本発明の様々な実施形態を以下に示す。
1.式:

(式中、R は、メチル、エチルまたはシクロプロピルであり;
は、水素、メチル、またはエチルであり;
は、メチルまたは

であり、
は、C2−C4アルキル、

である)の化合物、
またはその薬理学的に許容可能な塩。
2.R はシクロプロピルである、上記1に記載の化合物または塩。
3.R はメチルである、上記1または上記2に記載の化合物または塩。
4.R はメチルである、上記1〜3のいずれかに記載の化合物または塩。
5.前記化合物は

である、上記1に記載の化合物または塩。
6.前記化合物は

である、上記1に記載の化合物または塩。
7.前記化合物は

である、上記1に記載の化合物または塩。
8.前記化合物は

である、上記1に記載の化合物または塩。
9.それを必要とする患者に、有効量の上記1〜8のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩を投与することを含む、患者における慢性腎臓病を治療する方法。
10.それを必要とする患者に、有効量の上記1〜8のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩を投与することを含む、患者における糖尿病性腎臓病を治療する方法。
11.治療に使用するための上記1〜8のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩。
12.慢性腎臓病の治療に使用するための上記1〜8のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩。
13.糖尿病性腎臓病の治療に使用するための上記1〜8のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩。
14.1つ以上の薬理学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤を有する、上記1〜8のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩を含む、医薬組成物。
15.1つ以上の薬理学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤を、上記1〜8のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩と混合することを含む、医薬組成物を調製するための方法。

Claims (15)

  1. 式:

    (式中、Rは、メチル、エチルまたはシクロプロピルであり;
    は、水素、メチル、またはエチルであり;
    は、メチルまたは

    であり、
    は、C2−C4アルキル、

    である)の化合物、
    またはその薬理学的に許容可能な塩。
  2. はシクロプロピルである、請求項1に記載の化合物または塩。
  3. はメチルである、請求項1または請求項2に記載の化合物または塩。
  4. はメチルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  5. 前記化合物は

    である、請求項1に記載の化合物または塩。
  6. 前記化合物は

    である、請求項1に記載の化合物または塩。
  7. 前記化合物は

    である、請求項1に記載の化合物または塩。
  8. 前記化合物は

    である、請求項1に記載の化合物または塩。
  9. それを必要とする患者に、有効量の請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩を投与することを含む、患者における慢性腎臓病を治療する方法。
  10. それを必要とする患者に、有効量の請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩を投与することを含む、患者における糖尿病性腎臓病を治療する方法。
  11. 治療に使用するための請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩。
  12. 慢性腎臓病の治療に使用するための請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩。
  13. 糖尿病性腎臓病の治療に使用するための請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩。
  14. 1つ以上の薬理学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩を含む、医薬組成物。
  15. 1つ以上の薬理学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤を、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬理学的に許容可能な塩と混合することを含む、医薬組成物を調製するための方法。
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