JP6850396B2 - [1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5h)−オン誘導体 - Google Patents

[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5h)−オン誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、特定のヒトPDE1阻害剤、該化合物を含む薬学的組成物、該化合物を使用して生理学的障害を治療する方法、ならびに該化合物の合成に有用な中間体およびプロセスに関する。
ホスホジエステラーゼ(PDE)は、cAMPおよびcGMPが加水分解される速度を制御することにより、これらの環状ヌクレオチドの細胞レベルを調節する酵素である。カルシウムおよびカルモジュリン依存性PDEであるPDE1は、少なくとも11の既知のPDEファミリーのうちの1つである。PDE1は、脳、心臓、肺、腎臓、および平滑筋等の多くの組織で発現する。さらに、PDE1は、3つの既知のアイソフォーム、PDE1A、PDE1B、およびPDE1Cのファミリーから構成される。
糖尿病に罹患する患者は、しばしば、糖尿病性腎疾患(または糖尿病性腎症)と称される慢性腎疾患の一形態を発症する。糖尿病性腎疾患は、40パーセントもの糖尿病患者に影響を与え得ると推定されている。糖尿病性腎疾患の治療選択肢は限られており、血圧を下げる薬物の使用、血糖値、食事、および体重の管理、ならびに定期的な身体活動の実施を含む。したがって、慢性腎疾患、特に糖尿病性腎疾患に罹患する患者のためのさらなる治療選択肢が必要である。
米国特許第8,299,080号は、排尿障害および高血圧等の様々な障害の治療に有用なPDE9阻害活性を有する特定のキノキサリン誘導体を開示している。さらに、欧州特許第0 040 401号は、降圧作用を有する特定の置換トリアゾロキノキサリン−4−オンを開示している。
本発明は、ヒトPDE1の阻害剤である特定の新規化合物を提供する。さらに、本発明は、PDE3A、PDE4D、およびPDE6AB等の他のヒトPDEと比較して、ヒトPDE1A、PDE1B、およびPDE1Cの選択的阻害剤である特定の新規化合物を提供する。さらに、本発明は、降圧効果を有し得る、また腎血流を改善し得る、特定の新規化合物を提供する。さらに、本発明の特定の化合物は、腎線維症を軽減し得る。
したがって、本発明は、式I:
Figure 0006850396

[式中、Xは、H、またはヒドロキシルで任意に置換されたC1−C3アルキルであり、
Yは、H、ヒドロキシ、またはメチルであり、
Rは、エチル、n−プロピル、シクロプロピル、または
Figure 0006850396

であり、
Aは、メチル、シクロプロピル、またはトリフルオロメチルである]
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩であって、
但し、XとYが両方ともHであり、Rがn−プロピルである場合、Aはメチル以外である、化合物または塩を提供する。
本発明はまた、患者における慢性腎疾患を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の式Iの化合物を投与することを含む、方法を提供する。
本発明はまた、患者における糖尿病性腎疾患を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の式Iの化合物を投与することを含む、方法を提供する。
本発明はまた、患者における高血圧を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の式Iの化合物を投与することを含む、方法を提供する。
さらに、本発明は、治療において使用するための式Iの化合物を提供する。本発明はさらに、慢性腎疾患の治療において使用するための式Iの化合物を提供する。さらに、本発明は、糖尿病性腎疾患の治療において使用するための式Iの化合物を提供する。さらに、本発明は、高血圧症の治療において使用するための式Iの化合物を提供する。さらに、本発明は、慢性腎疾患の治療のための薬物を製造するために、式Iの化合物の使用を提供する。さらに、本発明は、糖尿病性腎疾患の治療のための薬物を製造するために、式Iの化合物の使用を提供する。本発明は、高血圧症の治療のための薬物を製造するために、式Iの化合物の使用をさらに提供する。
本発明はさらに、式Iの化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤とともに含む、薬学的組成物を提供する。本発明はさらに、式Iの化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤と混合することを含む、薬学的組成物を調製するための方法を提供する。本発明はまた、式Iの化合物の合成のための新規中間体およびプロセスも包含する。
本明細書で使用される場合、「治療すること」、「治療」、または「治療する」という用語は、既存の症状または障害の進行または重症度を妨げること、抑制すること、遅延させること、阻止すること、または逆転させることを含む。
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、イヌまたはヒト等の哺乳動物を指し、ヒトが好ましい。
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、患者に単回または複数回投与されると、診断中または治療中の患者に所望の効果を提供する、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の量または投与量を指す。
本明細書で使用される場合、「C1−C3アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、およびイソプロピルを指す。
有効量は、既知の技法を使用して、および類似する状況下で得られた結果を観察することによって、当業者により容易に決定され得る。患者にとっての有効量を決定する際には、限定されないが、患者のサイズ、年齢、および一般的な健康状態;関与する特定の疾患または障害;疾患または障害の程度または関与もしくは重症度;個々の患者の応答;投与される特定の化合物;投与の様式;投与される調製物の生物学的利用能特性;選択された用法;併用薬の使用;ならびに他の関連する状況を含む、多数の要因が考慮される。
本発明の化合物は、約0.01〜約20mg/体重kgの範囲内の1日当たりの投与量で有効である。ある場合には、前述の範囲の下限よりも低い投与量レベルが十分以上である場合があり、他の場合には、許容される副作用を伴って、さらに多い用量が用いられてもよく、したがって、前述の投与量範囲は、決して本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
本発明の化合物は、経口および経皮経路を含む、化合物を生体利用可能にする任意の経路によって投与される薬学的組成物として製剤化される。より好ましくは、そのような組成物は経口投与用である。このような薬学的組成物およびこれを調製するためのプロセスは、当技術分野で周知である(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,L.V.Allen,Editor,22nd Edition,Pharmaceutical Press,2012を参照されたい)。
式Iの化合物は、本発明の治療方法において特に有用であるが、特定の基、置換基、および化合物が好ましい。以下の段落では、そのような好ましい基、置換基、および化合物について説明する。これらの選好は、本発明の治療方法および新規化合物の両方に適用可能であることを理解されたい。
YはHであることが好ましい。
Xはメチルであることが好ましい。
Rはn−プロピルであることが好ましい。
Aはシクロプロピルであることが好ましい。
式Iの化合物は遊離塩基形態であることが好ましい。
YがHである場合、Xはメチルであることがさらに好ましい。
YがHである場合、Rはn−プロピルであることがさらに好ましい。
YがHである場合、Aはシクロプロピルであることがさらに好ましい。
Xがメチルである場合、Rはn−プロピルであることがさらに好ましい。
Xがメチルである場合、Aはシクロプロピルであることがさらに好ましい。
YがHである場合、Xはメチルであり、Aはシクロプロピルであることが特に好ましい。
YがHである場合、Xはメチルであり、Rはn−プロピルであることが特に好ましい。
YがHであり、Rがn−プロピルであり、Aがシクロプロピルであることが特に好ましい。
以下の式の化合物
Figure 0006850396
およびその薬学的に許容される塩が最も好ましく、すぐ上に記載する化合物の遊離塩基が最も特に好ましい。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、例えば、当該技術分野で周知の標準的な条件下における、適切な溶媒中での本発明の化合物の適切な遊離塩基と適切な薬学的に許容される酸との反応によって形成され得る。例えば、Gould,P.L.,“Salt selection for basic drugs,”International Journal of Pharmaceutics,33:201−217(1986)、Bastin,R.J.,et al.“Salt Selection and Optimization Procedures for Pharmaceutical New Chemical Entities,”Organic Process Research and Development,4:427−435(2000)、およびBerge,S.M.,et al.,“Pharmaceutical Salts,”Journal of Pharmaceutical Sciences,66:1−19,(1977)を参照されたい。
個々の異性体、エナンチオマー、およびジアステレオマーは、選択的結晶化技術またはキラルクロマトグラフィーなどの方法によって、本発明の化合物の合成における任意の好都合な時点において、当業者により分離または分割され得る(例えば、J.Jacques,et al.,“Enantiomers,Racemates,and Resolutions”,John Wiley and Sons,Inc.,1981、およびE.L.Eliel and S.H. Wilen,”Stereochemistry of Organic Compounds”,Wiley−Interscience,1994を参照)。「異性体1」および「異性体2」という名称は、それぞれ、第1および第2の特定の条件下で、キラルクロマトグラフィーから溶出する化合物を指す。
特定の略語は以下のように定義される:「ACN」はアセトニトリルを指し、「AcOH」は氷酢酸を指し、「DBU」は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンを指し、「DCM」はジクロロメタンまたは塩化メチレンを指し、「DIPEA」はN,N−ジイソプロピルエチルアミンを指し、「DMF」はN,N−ジメチルホルムアミドを指し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを指し、「EDCI」は1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを指し、「ES/MS」はエレクトロスプレー質量分析を指し、「EtOAc」は酢酸エチルを指し、「EtO」はジエチルエーテルを指し、「EtOH」はエタノールを指し、「HMDS」はヘキサメチルジシラザンを指し、「HOBT」はヒドロキシベンゾトリアゾールを指し、「IPA」はイソプロパノールを指し、「HATU」は1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシヘキサフルオロホスフェートを指し、「RBF」は丸底フラスコを指し、「TR」は滞留時間を指し、「hr」は1時間または数時間を指し、「IC50」は、その薬剤について可能な最大阻害反応の50%をもたらす薬剤の濃度を指し、「μmol」はマイクロモル(単数または複数)を指し、「min」は分(単数または複数)を指し、「MeOH」はメタノールまたはメチルアルコールを指し、「MTBE」はメチル−tert−ブチルエーテルを指し、「NiNTA」は、キレート剤としてニトリロ三酢酸で官能化されたアガロース固定相を用いたクロマトグラフィーを指し、「POCl」はオキシ塩化リンを指し、「RT」は室温を指し、「SNAr」は、求核芳香族置換を指し、「TEA」はトリエチルアミンを指し、「THF」はテトラヒドロフランを指し、「Tris」は2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオールを指し、「U/ml」はミリリットル当たりの単位を指し、「wt」は重量を指し、「Pd−PEPPSI−IHeptCl」はジクロロ[1,3−ビス(2,6−ジ−4−ヘプチルフェニル)イミダゾール−2−イリデン](3−クロロピリジル)パラジウム(II)を指す。
本発明の化合物は、当業者に既知の様々な手順によって調製されてもよく、そのうちのいくつかを、以下のスキーム、調製物、および実施例において説明する。当業者は、本発明の化合物を調製するために、記載される経路のそれぞれに対する特定の合成ステップを異なる様式で組み合わせることができるか、または異なるスキームのステップと併せることができることを認識している。各ステップの生成物は、抽出、蒸発、沈殿、クロマトグラフィー、濾過、磨砕、および結晶化を含む、当該技術分野で周知の従来の方法によって回収することできる。以下のスキームにおいて、全ての置換基は、別途指示のない限り、すでに定義されたとおりである。試薬および出発材料は、当業者にとって容易に入手可能である。本発明の範囲を限定することなく、以下のスキーム、調製物、および実施例は、本発明をさらに説明するために提供される。
調製法1
3−N−ブチル−5−メチル−ピリジン−2,3−ジアミンの合成。
Figure 0006850396
DCM(300mL)中の5−メチルピリジン−2,3−ジアミン(5.64g、44.0mmol)の撹拌懸濁液に、ブタナール(3.28g、46mmol)およびAcOH(0.26mL、4.5mmol)を加える。懸濁液をRTで50分間撹拌し、次いで1分間超音波処理する。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(29.1g、137mmol)を5回に分けて加え、反応混合物を室温で45分間撹拌する。反応混合物を水(300mL)でクエンチし、層を分離する。水溶液を飽和NaHCO水溶液で希釈し、DCMで抽出する。合わせた有機物を飽和NaHCO水溶液、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで無水NaSO上で乾燥させ、さらに無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗材料として表題化合物5.64gを得る。NaHCO水溶液と飽和水溶液NaCl洗浄液を合わせ、飽和NaCl水溶液で希釈し、3:1のCHCl/IPA(4x)およびMTBEで抽出する。有機物を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してさらに780mgの材料を得る。材料を合わせて、粗表題化合物(6.42g)を得る。MS(m/z):180(M+H)。
5−メチルピリジン−2,3−ジアミンとプロパナール(調製物番号2の場合)、および5−ブロモ−6−メチル−ピリジン−2,3−ジアミンとブタナール(調製物番号3の場合)から、調製物1の方法と本質的に類似した様式で、表1に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
Figure 0006850396
調製法4
6−メトキシ−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−3−ニトロ−ピリジン−2−アミンの合成。
Figure 0006850396
スキーム1、ステップA:ACN(90mL)中の2−クロロ−6−メトキシ−3−ニトロ−ピリジン(4.99g、26.515mmol)の溶液を窒素下で撹拌し、65℃に加熱する。4−メトキシベンジルアミン(7.25mL、55.5mmol)を加えると、固体沈殿物が形成される。反応物を65℃で1時間撹拌する。反応混合物をRTに冷却し、珪藻土のパッドで濾過し、減圧下で濃縮し、次いで高真空下で一晩さらに乾燥させて、粗黄色固体の表題化合物(8.638g)を得る。MS(m/z):290(M+H)。
調製法5
6−メトキシ−2−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]ピリジン−2,3−ジアミンの合成
Figure 0006850396
スキーム1、ステップB:6−メトキシ−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−3−ニトロ−ピリジン−2−アミン(5.00g、14.0mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(11.2g、43.2mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(1.93g、16.8mmol)をIPA(55mL)中で合わせる。反応混合物を窒素ガス下で密封し、110℃で一晩撹拌する。反応物をRTに冷却し、EtOAcで希釈する。有機層を水で洗浄し、続いて飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をヘキサン中30〜50%のEtOAcで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。純粋なクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮し、高真空下で一晩乾燥させて、粗青色残渣の表題化合物(4.88g)を得る。MS(m/z):260(M+H)。
Figure 0006850396
調製法6
rac−N−(2−メトキシブチル)−2−ニトロピリジン−3−アミンの合成。
Figure 0006850396
スキーム2、ステップA:3−フルオロ−2−ニトロピリジン(1.500g、10.24mmol)および(2−メトキシブチル)アミン塩酸塩(1.590g、10.82mmol)の懸濁液にTEA(4.3mL、31mmol)を加える。反応物をRTで2.5時間撹拌する。EtOAcを加え、材料を飽和NHCl水溶液および飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで無水MgSO上で乾燥させ、濾過する。濾液を濃縮し、DCM/MTBEで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。純粋なクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮し、表題化合物として黄橙色の液体(2.223g、ラセミ体)を得る。MS(m/z):226.0(M+H)。
調製法7
rac−3−N−[2−メトキシブチル]ピリジン−2,3−ジアミンの合成
Figure 0006850396
スキーム2、ステップB:MeOH(100mL)を、窒素下で5%Pd/C(0.452g、4.25mmol)を含むParr社製シェーカーに加え、次いでMeOH(100mL)中のN−(2−メトキシブチル)−2−ニトロ−ピリジン−3−アミン(2.22g、9.86mmol)の溶液を加える。Parr社製シェーカーを密封し、窒素でパージし、水素でパージし、水素で加圧(60psig)し、次いでRTで4時間撹拌する。材料を濾過し、濃縮して、表題化合物として暗色の粘度の高いゲル(1.794g、ラセミ体)を得る。MS(m/z):196.0(M+H)。
Figure 0006850396
調製法8
N−(2−アミノ−5−ブロモ−3−ピリジル)ブタンアミドの合成
Figure 0006850396
スキーム3、ステップA:5−ブロモピリジン−2,3−ジアミン(5g、27mmol)、続いてDIPEA(14mL、80mmol)を、DMF(90mL)中の酪酸(2.7mL、29mmol)およびHATU(15.01g、40mmol)の溶液に加える。反応物を窒素下で密封し、50℃で一晩撹拌する。反応混合物をRTに冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出する。有機相を合わせ、飽和NaHCO水溶液、5%塩化リチウム水溶液、および飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いで無水MgSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をヘキサン中40〜100%のEtOAcで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、白褐色の固体を得る。その固体をEtOAc中で粉砕し、濾過し、真空下50℃で1時間乾燥させて、表題化合物(3.607g)を得る。MS(m/z):258/260(M+H)。
調製法9
5−ブロモ−3−N−ブチル−ピリジン−2,3−ジアミンの合成。
Figure 0006850396
スキーム3、ステップB:THF(40mL)中の水素化アルミニウムリチウム(30mL、THF中1mol/L)の溶液を、オーブン乾燥した三つ口RBF中で−78℃に冷却する。THF(40mL)中のN−(2−アミノ−5−ブロモ−3−ピリジル)ブタンアミド(2.50g、9.69mmol)を2時間かけて滴下して加える。反応混合物を3時間かけて室温に加温し、次いでRTで一晩撹拌する。反応混合物を氷浴中で0℃に冷却する。水(3.0mL)、2NNaOH水溶液(3.75mL)、および水(9.0mL)を連続的に滴下して加え、続いて無水MgSOを滴下して加え、反応混合物を5分間撹拌する。溶液を珪藻土のパッドで濾過し、EtOですすぐ。濾液をEtOで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄する。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗表題化合物(2.28g)を得る。MS(m/z):244/246(M+H)。
Figure 0006850396
調製法10
1−ブチル−7−メチル−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオンの合成
Figure 0006850396
スキーム4:過剰なシュウ酸ジエチル(30mL、220.9mmol)中の3−N−ブチル−5−メチル−ピリジン−2,3−ジアミン(5.64g、16.0mmol)を2つのマイクロ波バイアルに均等に分割し、撹拌しながら120°で加熱し、窒素流下で1.75時間大気に通気する。反応混合物をRTに冷却する。真空濾過により固体を回収し、濾過ケーキをMTBE(2×5mL)ですすぐ。固体を30分間風乾し、次いで高真空下50℃で乾燥させて固体(2.198g)を得る。濾液を濃縮し、ヘキサン/EtOAcで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。純粋なクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮してさらなる固体を得る。固体を合わせて表題化合物(2.677g)を得る。MS(m/z):234(M+H)。
モル過剰のシュウ酸ジエチルを使用して、調製物10の方法と本質的に類似した様式で、6−メトキシ−2−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]ピリジン−2,3−ジアミン(調製物番号11)、5−ブロモ−3−N−ブチル−ピリジン−2,3−ジアミン(調製物番号12)、5−ブロモ−3−N−ブチル−6−メチル−ピリジン−2,3−ジアミン(調製物番号13)、6−メチルピリジン−2,3−ジアミン(調製物番号14)、5−メチル−3−N−プロピル−ピリジン−2,3−ジアミン(調製物番号15)、rac−3−N−[2−メトキシブチル]ピリジン−2,3−ジアミン(調製物番号16)から、表2に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
調製物17
1−(シクロプロピルメチル)−6−メトキシ−4−[(4−メトキシフェニル)メチル]ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオンの合成
Figure 0006850396
6−メトキシ−4−[(4−メトキシフェニル)メチル]−1H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオン(2.242g、7.156mmol)、炭酸セシウム(6.99g、21.5mmol)、ヨウ化カリウム(123mg、0.718mmol)およびブロモメチルシクロプロパン(1.80mL、17.8mmol)をDMF(56mL)中で合わせる。混合物を窒素下80℃で一晩撹拌する。反応物をRTに冷却し、前のロット(156mgスケールの反応)と合わせる。反応物を水で希釈し、EtOAcで抽出する。有機物を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をヘキサン中30〜80%のEtOAcで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。純粋なクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥させて、桃色固体の粗表題化合物(1.97g)を得る。MS(m/z):368(M+H)。
調製物18
1−(シクロプロピルメチル)−6−メトキシ−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオンの合成。
Figure 0006850396
1−(シクロプロピルメチル)−6−メトキシ−4−[(4−メトキシフェニル)メチル]ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオン(1.80g、4.90mmol)を、窒素下で密封されたマイクロ波バイアル中のTFA(10mL)に溶解する。反応物を120℃で1時間撹拌する。反応物を減圧下で濃縮し、DCMから1回濃縮する。得られた緑色の泡を高真空下で乾燥させて、粗表題化合物(50質量%)(2.4g、99%)を得る。MS(m/z):248(M+H)。
Figure 0006850396
調製物19
1−ブチル−3−クロロ−7−メチル−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オンの合成
Figure 0006850396
スキーム5:過剰な塩化チオニル(15mL、205.9mmol)中の1−ブチル−7−メチル−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオン(2.198g、8.951mmol)およびDMF(0.05mL、0.6mmol)の撹拌溶液を加熱還流する。16時間後、反応混合物をRTに冷却し、DCMで希釈し、減圧下で濃縮する。粗材料をトルエンに懸濁し、超音波処理し、減圧下で濃縮する。粗材料を10mLの冷DCMに懸濁し、真空濾過により回収する。材料を1.5時間風乾して固体(1.655g)を得る。濾液を減圧下で濃縮し、DCMに懸濁し、一晩氷浴に入れる。得られた懸濁液を微細なフリット漏斗で濾過し、1時間風乾して固体(267mg)を得る。材料を合わせて表題化合物(1.922g)を得る。MS(m/z):252(M+H)。
モル過剰の塩化チオニルを使用して、調製物19の方法と本質的に類似した様式で、1−(シクロプロピルメチル)−6−メトキシ−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオンから(調製物20)、7−ブロモ−1−ブチル−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオンから(調製物番号21)、1−プロピル−7−メチル−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオンから(調製物番号22)、および7−ブロモ−1−ブチル−6−メチル−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオン(調製物番号23用)から、表3に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
Figure 0006850396
調製物24
1−ブチル−3−ヒドラジノ−7−メチル−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オンの合成。
Figure 0006850396
スキーム6:EtOH(7.0mL)中の1−ブチル−7−メチル−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオン(0.268g、1.15mmol)の懸濁液を脱気する。ヒドラジン(0.60mL、19mmol)を加え、反応物を110℃で一晩加熱する。反応物を濃縮し、DCM/MeOHで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。純粋なクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮して、暗黄色固体として表題化合物(0.226g、80%)を得る。MS(m/z):248.0(M+H)。
モル過剰のヒドラジンを使用して、調製物24の方法と本質的に類似した様式で、rac−1−[2−メトキシブチル]−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオンから(調製物番号25)および6−メチル−1,4−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−2,3−ジオンから(調製物番号26)、表4に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
Figure 0006850396
調製物27A
1−シクロプロピルシクロプロパンカルボヒドラジド塩酸塩の合成
Figure 0006850396
DMF(300mL)中の1−シクロプロピルシクロプロパンカルボン酸(9.63g、76.3mmol)、およびHATU(32.3g、83.2mmol)の撹拌溶液に、tert−ブチルカルバゼート(5.00g、37.8mmol)を加え、続いてDIPEA(14.5mL、83.1mmol)を加え、反応物を室温で5日間撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1.0N塩酸、飽和NaHCO、および水で洗浄する。次いで、有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。1,4−ジオキサン(50mL)を残渣に加え、1,4−ジオキサン(100mL、400mmol)中の塩酸(4mol/L)を20分かけて加え、反応物を室温で1時間撹拌する。溶液を濾過し、濾過ケーキをMTBEで洗浄し、減圧下で乾燥させて、表題化合物(8.01g、58.7%)を得る。MS(m/z):141(M+H)
調製物27B
1−メチルシクロプロパンカルボヒドラジド塩酸塩の合成。
Figure 0006850396
ジクロロメタン(200mL)中の1−メチルシクロプロパンカルボン酸(5.25g、52.4mmol)、DIPEA(7.3mL、42mmol)、およびHATU(16.1g、41.5mmol)の撹拌溶液に、tert−ブチルカルバゼート(5.00g、37.8mmol)を加え、反応物をRTで一晩撹拌する。反応混合物を1.0N塩酸、飽和NaHCO、および水で洗浄する。次いで、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を0℃に冷却し、1,4−ジオキサン(75mL、300mmol)中の塩酸(4mol/L)に溶解する。5分後、反応混合物が白色スラリーになり、室温で1時間撹拌した。1,4−ジオキサン(75mL、300mmol)中のさらなる塩酸(4mol/L)を加え、反応物を一晩撹拌する。反応物をMTBEで希釈し、濾過し、濾過ケーキをMTBEで洗浄し、風乾して、粗表題化合物(6.42g)を得る。1H NMR(DMSO−d6)δ 10.64(s,1H)、10.23(br s,2H)、1.26(s,3H)、1.05−1.02(m,2H)、0.69−0.66(m,2H)。
調製物27C
N’−(1−ブチル−7−メチル−2−オキソ−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イル)−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジドの合成
Figure 0006850396
スキーム7:4Å分子篩を含むオーブン乾燥したRBFに、1−ブチル−3−クロロ−7−メチル−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オン(1.50g、6.0mmol)および1−シクロプロピルシクロプロパンカルボヒドラジド塩酸塩(1.05g、5.94mmol)を加える。容器を密封し、次いで排気し、窒素で埋め戻す(3回)。THF(40mL)を加え、混合物を50℃で撹拌する。1時間後、反応混合物を超音波処理し、55℃で2時間撹拌する。反応混合物をRTに冷却し、得られた固体を真空濾過により回収し、5分間風乾し、次いで高真空下で1時間乾燥して、表題化合物(1.86g)を得る。MS(m/z):356(M+H)。
調製物27Cの方法と本質的に類似した様式で、7−ブロモ−1−ブチル−3−クロロ−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オンから(調製物番号28用)、3−クロロ−7−メチル−1−プロピル−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オンから(調製物番号29)、7−ブロモ−1−ブチル−3−クロロ−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オンから、および1−メチルシクロプロパンカルボヒドラジド塩酸塩(調製物番号30の場合)から、それぞれ、表5に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
Figure 0006850396
調製物31
N’−(1−ブチル−7−メチル−2−オキソ−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イル)−1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルボヒドラジドの合成。
Figure 0006850396
スキーム8:THF(9.1mL)中の1−ブチル−3−ヒドラジノ−7−メチル−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オン(0.224g、0.906mmol)、1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルボン酸(0.157g、1.01mmol)、HOBT(0.192g、1.39mmol)およびEDCI塩酸塩(0.258g、1.35mmol)の混合物に、TEA(0.44mL、3.2mmol)を加え、RTで一晩撹拌する。珪藻土のパッドで濾過する前に、DCMおよび水で希釈することにより溶液を得る。パッドをDCMで洗浄し、廃棄する。濾液を濃縮し、DCM/MeOHで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。純粋なクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮して、表題化合物(0.288g)を得る。MS(m/z):348.0(M+H)。
1−シクロプロピルシクロプロパンカルボン酸を使用して、調製物31の方法と本質的に類似した様式で、rac−3−ヒドラジノ−1−[2−メトキシブチル]ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オンから(調製物番号32)および3−ヒドラジノ−6−メチル−1H−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オンから(調製物番号33)、表6に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
Figure 0006850396
調製物34
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−(シクロプロピルメチル)−2−メトキシピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンの合成。
Figure 0006850396
スキーム9:3−クロロ−1−(シクロプロピルメチル)−6−メトキシ−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オン(1.025g、2.315mmol)および1−シクロプロピルシクロプロパンカルボヒドラジド塩酸塩(520mg、2.5023mmol)をTHF(15mL)に溶解する。溶液を窒素下でマイクロ波バイアルに密封し、60℃で一晩撹拌する。反応物をRTに冷却し、前のロット(1gスケールの反応)と合わせる。材料をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、続いて飽和NaCl水溶液で洗浄する。有機層を無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をヘキサン中50〜100%のEtOAcで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。純粋なクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で濃縮する。橙色の固体を高真空下で乾燥させて、粗表題化合物(1.068g)を得る。MS(m/z):352(M+H)。
調製物34の方法と本質的に類似した様式で、7−ブロモ−1−ブチル−3−クロロ−6−メチル−ピリド[2,3−b]ピラジン−2−オンから、表7に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
Figure 0006850396
実施例1
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−ブチル−3−メチルピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンの合成
Figure 0006850396
スキーム10:4Å分子篩を含むオーブン乾燥したマイクロ波バイアルに、N’−(1−ブチル−7−メチル−2−オキソ−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イル)−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジド(1.83g、5.15mmol)を加える。バイアルを密封し、次いで排気し、窒素で埋め戻す(3×)。HMDS(17mL、81.2mmol)を加え、続いてDBU(0.16mL、1.1mmol)を加えて懸濁液を得、これを撹拌しながら125℃で加熱する。4時間後、メタノールを含むRBFに反応溶液を移し、50℃で1時間加熱する。粗混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣をDCMと水に分配する。層を分離し、水層をDCMおよび3:1のCHCl/IPAで抽出する。有機物を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をEtOH(17mL)に溶解し、添加漏斗を介して30分かけて水(100mL)を加え、次いで氷浴中で15分間冷却する。固体を真空濾過により単離し、水で洗浄し、15分間風乾し、真空下50℃で一晩乾燥させて、表題化合物(1.14g)を得る。MS(m/z):338(M+H)。
実施例1の方法と本質的に類似した様式で、N’−(1−ブチル−7−メチル−2−オキソ−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イル)−1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルボヒドラジドから(実施例2)、N’−(7−ブロモ−1−ブチル−2−オキソ−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イル)−1−メチル−シクロプロパンカルボヒドラジドから(調製物番号36)、N’−(1−プロピル−7−メチル−2−オキソ−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イル)−1−(シクロプロピル)シクロプロパンカルボヒドラジドから(実施例3)、N’−[(7−ブロモ−1−ブチル−2−オキソ−4H−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イリデン)アミノ]−1−シクロプロピル−シクロプロパンカルボヒドラジドから(調製物番号37)、1−シクロプロピル−N’−(6−メチル−2−オキソ−1H−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イル)シクロプロパンカルボヒドラジドから(調製物番号38)、rac−1−シクロプロピル−N’−[1−[2−メトキシブチル]−2−オキソ−ピリド[2,3−b]ピラジン−3−イル]シクロプロパンカルボヒドラジドから(実施例4)、表8に示す以下の化合物(調製物および実施例)を調製する。
Figure 0006850396
Figure 0006850396
実施例4a
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−(2−メトキシブチル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(異性体1)の合成
Figure 0006850396
rac−9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−(2−メトキシブチル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(0.148、0.42mmol)を、MeOH(2.0mL)、DCM(1.0mL)を用いてキラル分離のために溶解し、次いでDCM(2.0mL)およびMeOH(1.0mL)ですすぐ。6mLのフィード溶液を濾過し、全部で合計6回の注入のために1.0mLずつ注入する。カラムは(S,S)Whelk−01 10umであり、流速80mL/分、40%MeOH/60%CO移動相で異性体1を表題化合物(57mg、第1の溶出異性体)として得る。(S,S)Whelk−01 10um、40%MeOH/CO、5mL/min、225nm:TR=2.22min、>99%ee。MS(m/z):354.2(M+H)、[α] 20−8.1°(c 0.20、メタノール)。
実施例4b
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−(2−メトキシブチル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(異性体2)の合成
Figure 0006850396
実施例6の化合物を本質的に実施例5の方法により単離して、表題化合物として異性体2(61mg、第2の溶出異性体)を得る。(S,S)Whelk−01 10um、40%MeOH/CO2、5mL/min、225nm:TR=3.08min、>99%ee。MS(m/z):354.2(M+H)、[α] 20+7.1°(c 0.20、メタノール)。
実施例5
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−(シクロプロピルメチル)−2−ヒドロキシピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンの合成
Figure 0006850396
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−(シクロプロピルメチル)−2−メトキシピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(460mg、1.309mmol)、ナトリウムエタンチオラート(487mg、5.210mmol)および1−メチル−2−ピロリジノン(5mL、51.90mmol)を合わせて、窒素下でマイクロ波バイアルに密封する。反応物に200℃で12時間マイクロ波を照射する。反応混合物を前のロットの反応混合物(30mgスケールの反応)と合わせ、水で希釈する。水層を1NHCl水溶液でpH約3に酸性化し、EtOAcで希釈する。有機物を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を水中10〜100%のACN(10mMの(NH)HCOおよび5%MeOH)で溶出して、C18の逆相フラッシュクロマトグラフィーにより精製する。純粋なクロマトグラフィー画分を合わせ、減圧下で水溶液に濃縮し、DCMで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。乳白色の固体を真空下で乾燥させて、表題化合物(84mg)を得る。MS(m/z):338(M+H)。
実施例6
5−ブチル−3−メチル−9−(1−メチルシクロプロピル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンの合成
Figure 0006850396
[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(9mg、0.012mmol)を、マイクロ波バイアル中でTHF(0.6mL、7mmol)中の3−ブロモ−5−ブチル−9−(1−メチルシクロプロピル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(90mg、0.2392mmol)に加える。10分間撹拌した後、メチル亜鉛クロリド(350μL、0.7mmol、THF中2mol/L)を加え、容器を排気し、窒素でパージする。反応混合物を80℃で2時間撹拌し、RTに冷却し、追加実験(37mgスケールの反応)と合わせ、飽和NHCl水溶液で希釈する。水層をEtOAcで抽出し、有機物を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。ヘキサン中0〜100%のEtOAcで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(75mg)を得る。MS(m/z):312(M+H)。
実施例7の方法と本質的に類似した様式で、9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−3−ブロモ−5−ブチル−2−メチルピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンから、表9に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
実施例8
5−ブチル−3−エチル−9−(1−メチルシクロプロピル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンの合成
Figure 0006850396
3−ブロモ−5−ブチル−9−(1−メチルシクロプロピル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(89mg、0.2366mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(11mg、0.0132mmol)、および1,4−ジオキサン(1.0mL)をマイクロ波バイアル中で合わせる。バイアルを窒素下で密封し、ジエチル亜鉛(0.50mL、0.50mmol、ヘキサン中1mol/L)を加え、RTで一晩撹拌する。反応混合物を飽和NaCl水溶液でクエンチし、追加実験(23mgスケールの反応)と合わせる。混合物をEtOAcおよび水で希釈し、層を分離し、水層をEtOAcで抽出し、続いて3:1のCHCl/IPAで抽出する。有機物を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をDCM中0〜7%のMeOHで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して粗材料を得、それを水中10〜100%のACN(10mMの(NH)HCOおよび5%MeOH)中で溶出して、C18の逆相フラッシュクロマトグラフィーによりさらに精製し、表題化合物(60mg、60%)を得る。MS(m/z):326(M+H)。
実施例9の方法と本質的に類似した様式で、9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−3−ブロモ−5−ブチルピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンから、表10に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
実施例10
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−ブチル−3−イソプロピルピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンの合成
Figure 0006850396
Pd−PEPPSI−IHeptCl(3mg、0.003071mmol)および9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−3−ブロモ−5−ブチルピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(100mg、0.2486mmol)をRBFに加え、パージし、窒素で埋め戻す。トルエン(2.5mL)を加え、溶液を0℃に冷却する。2−プロピル亜鉛ブロミド(600μL、0.3mmol、THF中0.5mol/L)を加え、反応物をRTにする。さらなるPd−PEPPSI−IHeptCl(3mg、0.003071mmol、100質量%)を加え、容器を排気し、窒素でパージし、RTで一晩撹拌する。飽和NHCl水溶液で反応をクエンチし、DCMで希釈する。相を分離し、水溶液をDCMで抽出する。有機物を合わせ、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をヘキサン中0〜100%のEtOAc中で溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(30mg、33%)を得る。MS(m/z):366(M+H)。
Figure 0006850396
実施例11
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−ブチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンの合成
Figure 0006850396
スキーム11、ステップA:9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−3−ブロモ−5−ブチルピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(597mg、1.484mmol)、カリウムトリフルオロ(2−トリメチルシリルエトキシメチル)ボラヌイド(430mg、1.8054mmol)、メタンスルホナート(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジ−i−プロポキシ−1,1’−ビフェニル)(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル−2−イル)パラジウム(II)(133mg、0.154249mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル(74mg、0.150651mmol)、および炭酸セシウム(1.48g、4.54mmol)をマイクロ波バイアル中で合わせる。バイアルを窒素下で密封し、1,4−ジオキサン(5.0mL)および水(0.50mL)の溶液を加え、反応混合物を100℃で一晩撹拌する。さらなる2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル(32mg)およびメタンスルホナート(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジ−i−プロポキシ−1,1’−ビフェニル)(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル−2−イル)パラジウム(II)(65mg)を加え、反応物を105℃で2日間撹拌する。反応混合物を追加実験(100mgスケールの反応)と合わせ、混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、続いて飽和NaCl水溶液で洗浄する。有機層を無水NaSO上で乾燥し、デカントし、減圧下で濃縮する。残渣をヘキサン中40〜65%のEtOAc中で溶出して、シリカのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−ブチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(370mg)を得る。MS(m/z):454。
スキーム11、ステップB:9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−ブチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オン(370mg、0.5710mmol)およびDCM(3mL)をマイクロ波バイアル中で合わせる。バイアルを窒素下で密封し、氷浴中で0℃に冷却する。三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(0.36mL、2.8mmol)を滴下して加え、反応混合物を一晩RTに加温する。飽和NaHCO水溶液で反応を停止し、DCMで希釈する。有機物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をヘキサン中50〜100%のEtOAcで溶出して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、残渣を得る。残渣を水中10〜100%のACN中で溶出して、C18の逆相フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(49mg)を得る。MS(m/z):354(M+H)。
実施例12の方法と本質的に類似した様式で、3−ブロモ−5−ブチル−9−(1−メチルシクロプロピル)ピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンから、表11に示す以下の化合物を調製する。
Figure 0006850396
実施例13
9−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−5−ブチル−2−メチルピリド[3,2−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−6(5H)−オンの合成
Figure 0006850396
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(2.1mL、2.1mmol、MTBE中1mol/L)を、DMF(7mL)中の1−([1,1’−ビ(シクロプロパン)]−1−イル)−7−メチルピリド[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−4(5H)−オン(199mg、0.7074mmol)に加え、反応物をRTで1時間撹拌する。1−ブロモブタン(380μL、3.539mmol)およびヨウ化カリウム(12mg、0.07229mmol)を加え、反応物を50℃で3日間撹拌する。反応物をRTに冷却し、2回の追加実験(各々が50mgのスケール)と合わせる。溶液を3:1のCHCl/IPAで抽出し、有機層を無水MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をEtOHに溶解し、水に加え、得られた沈殿物を濾過により回収する。回収した固体を水中15〜100%のACN中で溶出して、C18の逆相フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(145mg)を得る。MS(m/z):338(M+H)。
PDEタンパク質の生成
完全長ヒトPDE1A(NP_001003683.1)およびPDE1C(NP_005011.1)をコードするヌクレオチド配列を、N末端HISタグを有するpFastBac1(Invitrogen)ベクターに挿入する。完全長ヒトPDE4D(NP_006194.2)およびPDE3A(NP_000912.3)の触媒ドメイン(残基641−1141)をコードするヌクレオチド配列を、C末端HISタグを有するpFastBac1(Invitrogen)ベクターに挿入する。完全長ヒトPDE6A(NP_000431.2)およびPDE6B(AAH00249.1)をコードするヌクレオチド配列を、PDE6A/6B二量体を生成するために、それぞれ、N末端HISタグおよびN末端Flagタグを有するpFastBacDual(Invitrogen)ベクターに挿入する。Bac−to−Bacバキュロウイルス発現系(Invitrogen)のプロトコルに従って、Sf9細胞におけるバキュロウイルスの産生およびタンパク質発現を行う。完全長ヒトPDE1B(NP_000915.1)をコードするヌクレオチド配列を、C末端HISタグを有するpIEX4(Novagen)に挿入し、供給業者のプロトコル(Novagen)に従ってSf9細胞における両方のタンパク質の生成を行う。Hisタグ付きPDEタンパク質をNi−NTAアガロース(Qiagen)を用いて精製し、続いて保存バッファ(20mMのTris−HCl、pH7.5、150mMのNaCl、10%グリセロール)中のSUPERDEX(登録商標)200カラム(GE Healthcare)でサイズ排除クロマトグラフィーを行う。PDE6A/6Bを含むFlagタグ付きPDEタンパク質を、NiNTAカラムクロマトグラフィーによる精製後に、抗Flag M2−アガロース(Sigma)を用いて精製し、保存バッファ(50mMのTris−HCl、pH7.5、150mMのNaCl、10%グリセロール、0.1mg/mlのFlagペプチド)中に溶出する。全ての精製されたタンパク質を、−80℃で少量のアリコートで保存する。
ホスホジエステラーゼ酵素アッセイ
全ての3’,5’環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)酵素活性は、SPA検出システムに基づく放射酵素アッセイ(シンチレーションプロキシミティアッセイ)で測定される。試験する化合物を、10点濃度応答曲線を用いて純粋なジメチルスルホキシド(DMSO)中に希釈する。反応混合物の最大化合物濃度は、10または100μMのいずれかである。基質の添加により反応が始まる前に、適切な濃度の化合物をPDE酵素のいずれかとともに30分間プレインキュベートする。反応を室温で60分間進行させる。次いで、SPAビーズの添加により反応を停止する。試料はMICROBETA(商標)TRILUX(登録商標)カウンターで12時間後に読み込まれる。「IC50」とは、その化合物で可能な最大阻害反応の50%をもたらす化合物の濃度を指す。IC50値は、正規化データ対log[化合物]をプロットし、4パラメータロジスティック方程式を用いてデータを当てはめることによって算出される。
Ca2+−カルモジュリン依存性PDE酵素アッセイ
PDE1B、PDE1A、およびPDE1Cは、標準的なタンパク質生成手順に従ってクローン化および精製される。アッセイ緩衝液は、水中(pH7.5)で50mMのTris−HCl、50mMのMgCl、4mMのCaCl、0.1%ウシ血清アルブミンおよび6U/mlのカルモジュリンのアッセイにおける最終濃度を得るように調製する。最終酵素濃度は、PDE1A、PDE1B、およびPDE1Cについて、それぞれ0.25、0.074および0.0012nMである。基質[H]cAMPの添加により反応を開始し、47nMの最終濃度を得る。
Figure 0006850396
表12のデータは、実施例1〜13の化合物がインビトロでヒトPDE1A、PDE1B、およびPDE1C酵素活性を阻害することを示している。
H]cAMPを基質として使用するPDE酵素アッセイ
以下のホスホジエステラーゼ活性を、反応基質として[H]cAMPを用いて測定する:ヒトPDE3A(触媒ドメイン)およびヒトPDE4D。両方の酵素は、標準的な手順に従ってクローン化および精製される。アッセイ緩衝液は、pH7.5で、50mMのTris−HCl、8.3mMのMgCl、1.7mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)および0.1%のウシ血清アルブミンのアッセイにおける最終濃度を得るように調製する。最終酵素濃度は、PDE3AおよびPDE4Dについて、それぞれ0.008および0.021nMである。基質[H]cAMPの添加により反応を開始し、47nMの最終濃度を得る。
Figure 0006850396
H]cGMPを基質として使用するPDE酵素アッセイ
以下のホスホジエステラーゼ活性を、反応基質として[H]cGMPを用いて測定する:ヒトPDE6A/6B。ヒトPDE6の触媒活性型は、α(ヒトPDE6A)およびβサブユニット(ヒトPDE6B)から構成される二量体である。ヒトPDE6A/6Bの二量体は、2つの精製ステップ、すなわち、NiNTAおよび抗FLAGセファロースクロマトグラフィーを使用して、共発現および精製ストラテジーにより生成される。アッセイ緩衝液は、pH7.5で、50mMのTris−HCl、8.3mMのMgCl、1.7mMの(EDTA)および0.1%のウシ血清アルブミンのアッセイにおける最終濃度を得るように調製する。最終酵素濃度は5nMである。基質[H]cGMPの添加により反応を開始し、80nMの最終濃度を得る。
Figure 0006850396
表12、13、および14のデータは、実施例1〜13の化合物が、インビトロでヒトPDE3A、PDE4D、およびPDE6ABと比較して、ヒトPDE1A、PDE1B、およびPDE1Cの選択的阻害剤であることを示している。
発明は以下の態様を含みうる。
[1]式:
Figure 0006850396

[式中、
Xは、H、またはヒドロキシルで任意に置換されたC1−C3アルキルであり、
Yは、H、ヒドロキシ、またはメチルであり、
Rは、エチル、n−プロピル、シクロプロピル、または
Figure 0006850396

であり、
Aは、メチル、シクロプロピル、またはトリフルオロメチルである]
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩であって、
但し、XとYが両方ともHであり、Rがn−プロピルである場合、Aはメチル以外である、化合物または塩。
[2]Xはメチルである、上記[1]に記載の化合物または塩。
[3]YはHである、上記[1]または上記[2]に記載の化合物または塩。
[4]Rはn−プロピルである、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の化合物または塩。
[5]Aはシクロプロピルである、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の化合物または塩。
[6]前記化合物は遊離塩基形態である、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の化合物。
[7]前記化合物は、式:
Figure 0006850396

の化合物である、上記[1]に記載の化合物または塩。
[8]前記化合物は、式:
Figure 0006850396

の化合物である、上記[1]に記載の化合物。
[9]前記化合物は、式:
Figure 0006850396

の化合物である、上記[1]に記載の化合物または塩。
[10]前記化合物は、式:
Figure 0006850396

の化合物である、上記[1]に記載の化合物。
[11]患者における慢性腎疾患を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量の上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
[12]患者における糖尿病性腎疾患を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量の上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
[13]治療において使用するための、上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
[14]慢性腎疾患の治療において使用するための、上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
[15]糖尿病性腎疾患の治療において使用するための、上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
[16]上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤とともに含む、薬学的組成物。
[17]薬学的組成物を調製するためのプロセスであって、上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤と混合することを含む、プロセス。

Claims (17)

  1. 式:
    Figure 0006850396

    [式中、
    Xは、H、またはヒドロキシルで任意に置換されたC1−C3アルキルであり、
    Yは、H、ヒドロキシ、またはメチルであり、
    Rは、エチル、n−プロピル、シクロプロピル、または
    Figure 0006850396

    であり、
    Aは、メチル、シクロプロピル、またはトリフルオロメチルである]
    の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩であって、
    但し、XとYが両方ともHであり、Rがn−プロピルである場合、Aはメチル以外である、上式の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. Xはメチルである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  3. YはHである、請求項1または請求項2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  4. Rはn−プロピルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  5. Aはシクロプロピルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  6. 前記化合物は遊離塩基形態である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 前記化合物は、式:
    Figure 0006850396

    の化合物である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  8. 前記化合物は、式:
    Figure 0006850396

    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  9. 前記化合物は、式:
    Figure 0006850396

    の化合物である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  10. 前記化合物は、式:
    Figure 0006850396

    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  11. 患者における慢性腎疾患を治療するための薬学的組成物であって、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物。
  12. 患者における糖尿病性腎疾患を治療する方法に用いるための薬学的組成物であって、
    前記薬学的組成物が、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含み、
    前記方法が、治療を必要とする患者に、前記薬学的組成物を投与することを含む、薬学的組成物。
  13. 治療において使用するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  14. 慢性腎疾患の治療において使用するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  15. 糖尿病性腎疾患の治療において使用するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  16. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤とともに含む、薬学的組成物。
  17. 薬学的組成物を調製するためのプロセスであって、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤と混合することを含む、プロセス。
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