JP2021511455A - 洪水用バリア - Google Patents

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Abstract

水辺の海岸線近くの陸地にある洪水用バリアアセンブリは、能動的に起立させて陸地の洪水を防止する連続したバリアにできる隣接するパネルを有する。一構成では、パネルの一方の側面は接触面であり、他方の側面はガスケットを保持する。パネルは連続して起立され、最初に起立されるパネルは、二番目に起立される隣接するパネルのガスケットへの接触面を呈する。別の構成では、接触面は、両側面にガスケットを有する隣接するパネルに分離される2つのパネルの対向する側面にある。離間された第1のパネルは第2のパネルの前に起立される。起立されるパネルは直線状又は曲線状に配列されるか又は直線状及び曲線状の配列の組み合わせである。いずれの構成及び起立する順番は、隣接するパネルの間のガスケットによってパネルとパネルとがシールされた洪水用バリア壁を起立する。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2018年1月8日に出願された米国仮出願第62/614860号の便益を主張する。
本発明は、陸地を洪水から守るための洪水用バリア(flood barriers)と、隣接する水域から上昇する水による陸地の改良に関する。
ニューヨーク市は水際に建設された。ニューヨーク市は四方の全てを水に囲まれた沿岸都市である。沿岸の水辺は578マイルにのぼり、水辺の全てがニューヨーク市にとって最大の脅威である。これは、2012年10月29日及び30日に熱帯低気圧サンディーがニューヨーク市とその近郊及びロングアイランドを襲い、ニューヨーク市を驚かせた時に脅威が特に顕著となった。高波により補完された結果、高潮は平均潮位よりも約14フィートも高く、マンハッタンや他の水辺の区に並べられた防波堤や隔壁を超えて、建物、地下鉄や自動車用のトンネルを水浸しにし、電気設備に損害を与え、少なくとも48名の人命を奪い、実質的に市を閉鎖に追い込んだ。未処理及び部分的に処理された下水を含む12億ガロンの水によって市は水浸しとなった。高潮により市は70万トンの瓦礫に巻き込まれた。ニューヨーク市の歴史上最悪の自然災害であった。ニューヨーク市全体の被害及び経済的損失は、少なくとも330億ドルと推定された。
気候変動により、世紀を通じて海面の水位の上昇が続き、暴風雨はより激しいものとなる。ニューヨーク市はハリケーンゾーン内に位置し、他の大規模な暴風雨の可能性も非常に高い。必然的に海水が押し寄せる。
サンディーは、市の17%にあたる51平方マイルにわたって浸水をもたらした。世紀の変わり目までに海面の水位は6フィート上昇することが予測されており、その6フィートのさらなる水は100平方マイル又は市の1/3を覆い、市の一部を住めなくする。ニューヨーク市は銀行、金融、技術、芸術及びメディアの中心地であり、地球上のどの場所よりも多くのフォーチュン500企業を抱えている。ニューヨーク市に何かが起きた場合、それは世界的な影響がある。この浸水の脅威はニューヨーク市だけのものではなく、海岸沿いにある主要な大都市圏、例えばフロリダ州マイアミ、イギリスのロンドン及び日本の東京も、海面上昇及び少なくともマイアミの場合にはハリケーン、東京の場合には台風によるリスクが高い。
ニューヨーク市のために提案された「ビッグユー(Big-U)」等の沿岸防衛策は、高潮やその他の上昇する洪水を防ぐために、鋼鉄又はコンクリート製の高い壁又は防波堤や隔壁と共に堤防を恒久的に建設することを求められるが、そのようなものを建設した場合、地上から見た周囲の水辺の望ましい風景の景色を恒久的にブロックし、水域へのアクセスを妨げる可能性があり、多くの市民に反対されている。それでも、地表や、防波堤又は隔壁に沿って高くなった道及び建物は、少なくとも部分的に、隔壁及び防波堤に沿って建設されたゼロライン道路及び建物により、恒久的な固定壁又は堤防のために利用可能な水平又は垂直の空間を残し得る。ゼロライン構造がない場合でも、堤防を敷くスペースがなく、通常は堤防の幅が2倍である必要がある。さらに、市を取り囲む恒久的な壁や要塞のような防衛システムは、家というよりも監獄に閉じ込められたような城郭都市のような雰囲気を残し得る。
隔壁、防潮堤、堤防、防潮堤又は他の海岸防波堤構造を設置することで裏水域の水辺の景色を恒久的にブロックしない解決策が過去に提案されている。本発明の発明者による特許文献1には、洪水用バリアを形成するために、側面の永久端壁の間で上方に回転する浮揚パネルを伴う受動自己架設システムが記載されているが、水が既に上陸してパネルが持ち上げる場合に機能し、暴風雨の恐れに先立って能動的に架設することができない。本発明者による特許文献2には、浮揚パネルを能動的に持ち上げるためのシステムが記載されている、パネルは、本発明のものと同様に相互作用しない。
特許文献3には、川辺に並べられ、浮揚支柱間に柔軟なシートを用いる受動的な洪水防止バリアが記載されている。特許文献4及び5には、浮揚壁を垂直且つ上方に浮かべるためにチャンバに水を注入して壁を高めることが記載されている。特許文献6及び7には、増水した雨水を用いて地下のチャンバを充填して壁を堤防又は隔壁の上に垂直に且つ上方に浮揚させることが記載されている。特許文献8は、堤防内の収容空間に位置して、作業者が広げて定位置に固定可能な折り畳み式金属壁の使用が記載されている。特許文献9は、洪水防御のために平衡スラブを手動で設置することが記載され、スラブの側面の溝に挿入されたボードによってスラブ間の間隙が充填されている。特許文献10は、海岸線に対して平行に延びる基板の遊歩道が記載され、遊歩道は、最岸部の厚板が取り付けられたギア付きヒンジシャフトに作用するモータによって立ち上げ可能な洪水制御バリアとしての二重の用途がある。後者の解決策の全ては、構造的及びその他の工学的な限界があるため、街全体の広大な地域の浸水を防ぐための地表レベルの防衛に適用することができない。
米国特許第9279224号明細書 米国特許第9458588号明細書 米国特許第4377352号明細書 米国特許第6338594号明細書 米国特許第6514011号明細書 米国特許第5725326号明細書 米国特許第7744310号明細書 米国特許第7033112号明細書 米国特許出願公開第2007/0189854号明細書 米国特許出願公開第2007/0175352号明細書
本明細書に記載の本発明は、洪水が必然的に上陸した場合にリスクのある都市のとっての少なくとも部分的な解決策であり、一部の場所にとっては完全な解決策である。
以下の例示の実施形態の詳細な説明では、いくつかの実施形態において、本願の一部を形成する添付の図面を参照する。添付の図面において、本発明が実施され得る例示の非限定的な実施形態を示す。図面及び説明において、明細書及び図面全体を通じて、同様の又は対応する部分に同じ参照番号を又は参照番号に変更を加えたものを付す。例えば、ガスケット52は、特定の種類のガスケットの場合に具体的に52a又は52bと言及され、接触面56も、場合によっては56a(上面と平行な接触面)、56b(上面と垂直な接触面)又は56c(上面に対して垂直で且つ鋭角をつけた接触面)として言及され得る。52又は56等の数字の言及は排他的なものではなく、そのような数字の変形版を含むものと理解すべきである。本発明の特定の特徴は、誇張された縮尺で又は幾分概略的に示されており、一部の図面では、他の図面に示されている要素の一部の詳細は、明りょう性及び簡潔性のために省略されている。図面を参照して、図1〜図23は、本発明に係る直線状配列の一連の洪水用バリアのパネルの例示の実施形態を示す。
図1は、図2〜図5の例示の実施形態が位置し得る、一連の洪水用バリアのパネルの例示の実施形態の等角斜視図である。 図2は、一対のパネルのうちの第1のパネルが起立され、第2のパネルが続けて起立されて第1のパネルに近づいた状態を示す概略斜視図である。 図3は、図2と同じ図からの拡大概略図であり、第2のパネルが図2の状態よりも完全起立に近づき、第2のパネル上のガスケットが第1のパネルの接触面と接触した状態を示す。 図4は、図2及び図3とは異なる角度の概略斜視図であり、第2のパネルが完全に起立して、第1のパネルと第2のパネルとの間の間隙をシールする状態を示す。 図5は、第1及び第2のパネルのシール係合の概略端面図である。 図6は、洪水用バリアの一実施形態の乾燥側からの等角概略図であり、一連の隣接するパネルが隣り合って直線状に配置されるとともに、地面(高架の高速道路等の頭上構造の下の陸地として図示)に対して実質的に水平に配置されるとともに、地面と同一平面であり、支持パン内で下げられた位置にある状態を示し、状態を示すとともに、隣接ユニットの各端部パネルに隣接する地面に固定された高速道路直立支持ピラーである直立構造も図示する。 図7は、図6の図の起立された隣接するパネルの遠くのグループを示す。 図8は、図7の図のパネルの隣接するパネルの近くのグループが全て同時に起立された状態を示す。 図9は、図6〜図8と同じ視点からの図であり、隣接するパネルの遠くのグループ及び近くのグループの全てが起立された状態を示す。 図10は、一連の洪水用バリアパネルの例示の実施形態の斜視図であり、図1よりもパネル起立機構をより良好に示す。図1及び図10の双方は、侵入する水をブロックするためにパネルが起立された場合のバリアの水に面する側(wet side)からの図である。 図11は、各パネルの上面が地面に対して実質的に水平に配置され、支持パン内で下げられた位置にある図10の実施形態を等角的に示し、各端部パネルに隣接する壁である直立構造も示す。 図12は、紙面に対してわずかに時計回りに回転された図11の実施形態を等角的に示し、1つの壁を切除して、それに最も近い端パネルの大半が示されている。 図13〜図18では、図1及び図10に示すパネル起立機構が支持パンの内部をより見やすくするために取り除かれているものの、図10にはパネル起立機構は存在している。図13は、紙面に対して図12と同じように回転させた状態の図10の実施形態であるが、支持パンの内部がより良く見えるように、図12の切除された壁が取り外されている。図13では、取り除かれた壁に最も近い端パネルが起立され、中央パネルは下げられたたままであり、遠い壁に隣接する端部パネルは起立されている。 図14は、遠い壁に隣接する端部パネルが起立した図13の実施形態である。 図15は、バリアの乾燥側から見た図14の実施形態であり、2つの端部パネルが起立され、この場合は中央パネルが起立されている。 図16は、バリアの水に面する側から見た図15の実施形態であり、2つの端部パネルが起立され、中央パネルが起立されている。 図17は、図13で切除された壁の近くの端部パネルが起立され、次いで、他方の端部パネルが起立されている間に、中央パネルの起立が始まる一連の流れを示す。 図18は、図13で切除された壁の近くの端部パネルが起立され、次いで、他方の端パネルが起立されている間に、中央パネルの起立が始まる一連の流れを示す。 図19は、図13〜図18の実施形態の隣接するパネルの前端の等角図であり、図17で切除された壁の隣りの端部パネルである端部パネルの次に隣接する側面接触面に対して、その側面に圧縮シールを保持する中央パネルの接近するシール閉鎖を示す。 図20は、2つの端部パネルに対する中央パネルの接近シール閉鎖の上面図である。 図21は、図17で切除したのと同じ壁の隣りの隣接する端部パネルの接触面に対する、中央パネルの側面側の圧縮シール閉鎖を示す部分上面図である。 図22は、図18の切除されていない端壁の隣りの端部パネルのワイピングシール閉鎖を示す部分上面図である。 図23は、図10〜図18の装置の水に面する側の等角図であり、図10のように、全てのパネルが起立されて直立位置にあるのを示すとともに、パネル起立機構が所定の位置にあることを示す。 図24〜図37は、本発明に係る、曲線状に配置される洪水用制御パネルの例示の実施形態を示し、図24は、内側に湾曲する海岸線に沿うように、内側曲線状に配置された4つの収容されたネスト化パネルの側面透視斜視図である。内側曲線の中心は、洪水用バリアの水に面する側である紙面の右側にある。透視図では、パネルを水平方向に重ねて見せることができる。 図25は、図24のネスト化されたパネルの上面透視図である。 図26は、図25のパネルを完全に起立された上面図である。 図27は、洪水用バリアの左端の水に面する側から見た、完全に起立された図24〜図26のパネルの等角図である。 図28は、洪水用バリアの左端の乾燥側から部分的に見た、完全に起立された図28のパネルの等角図である。 図29は、洪水用バリアの右端の水に面する側から見た、完全に起立された図28のパネルの等角図である。 図30は、海岸線の外側コーナー又は外側点の周りを回るために外側曲線状に配置された4つの収容されたパネルの側面斜視図である。カーブの中心は、洪水用バリアの乾燥側である紙面の左側にある。 図31は、図30の収容されたパネルの上面図である。 図32は、図30に収容された起立パネルの上面図であり、海岸線の外側コーナー又は外側点の周りを回るために図31にも見られるようなハウジングを拡大して示す。 図33は、洪水用バリアの中間の水に面する側から見た、図32の起立パネルの等角図である。 図34は、洪水用バリアの左端の水に面する側から見た、図32の起立パネルの等角図である。 図35は、洪水用バリアの右端の水に面する側から見た、図32の起立パネルの等角図である。 図36は、図32〜図35のパネルの隣接する端部パネルのワイピングシール閉鎖を示す部分斜視図である。 図37は、洪水用バリアの中間の乾燥側から見た、図36の起立パネルの等角図である。
本発明によれば、一連の隣接する洪水用バリアパネルは、水辺の海岸線近くの陸地に配置され、水辺の景観を妨げないとともに、浸水の可能性がある暴風雨が差し迫っていることに気付いたときに機械的に起立可能な表面を提供して、何マイルにも及ぶことができる連続した垂直バリアを提供し、バリアの乾燥側の陸地の洪水を防止して、高潮又は他の上昇する洪水を食い止めるために鋼鉄若しくはコンクリート製の製造された高壁又は堤防の必要性を排除する。水辺の海岸線近くの陸地に一連の洪水用バリアパネルを配置して起立させる方法は、洪水用バリアパネルが、海岸線に直線的に沿い且つ曲線及び上下のスロープ及び傾斜に沿わせることができる。
本明細書に記載されている特定の詳細(要約書に記載の内容も含む)は、いずれの場合も、本発明の概念が実施され得る具体的な方法を表す実施形態の非限定的な説明及び例示である。これは、これらの概念に合致する実質的に任意の適切な詳細システム、構造又は方法において本発明を用いることを当業者に教示するのに役立つ。本明細書の全体を通じて「例示の実施形態」とは、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造又は特性が本発明の少なくとも1つの例示の実施形態に含まれていることを意味する。そのため、本明細書全体に亘る様々な箇所での「例示の実施形態において」又は同様の表現は、必ずしも同じ実施形態を意味していない。また、特定の特徴、構造又は特性は、1つ以上の実施形態において、任意の好適な方法で組み合わせられ得る。本発明の範囲内で、特定の実施形態及びそれらの実施形態の詳細に対して種々の変更及び変形を行うことができる。図面に記載の1つ以上の要素は、特定の用途に従って有用であるように、より分離された又は統合された方法で実施することができるかあるいは特定の場合には、除去されるか又は操作不能とさえすることができる。本明細書に記載された本発明の概念の範囲内で及び本明細書で詳述の例示の実施形態において様々な及び異なる実施形態が可能であるため、本明細書の詳細は例示として解釈されるべきであり、本明細書で説明及び記載されている本発明を限定するものと解釈すべきでない。
例示の実施形態の詳細な説明で用いられる「上側」、「下側」、「後ろ側」、「前側」、「垂直」、「法線方向」、「垂直方向」、「直立」、「水平」「長さ方向」、「横方向」、「近位」、「遠位」等の様々な方向は、図面に関連して説明を容易にするためだけに用いられている。本明細書で詳述される例示の実施形態は本発明の概念を具体化するものであるため、構成要素は、同じ機能を行い、同じ結果が得られるとしても、その向きは異なり得るものであり、そのような用語は、実施形態を例示する概念を限定するものと理解すべきでない。「水平」又は「水平に」という用語は、限定されないが文字通りの水平の意味を含むが、一般に、すぐ近くにある陸地に対して、水平として記載される要素の機能に実質的に悪影響を与える程度水平から外れていないことを概して意味する。同様に、「垂直」又は「直立」という用語は、限定されないが文字通りの垂直の意味を含むが、すぐ近くにある陸地に対して、垂直又は直立として記載される要素の機能に実質的に悪影響を及ぼさない程度で実質的に上下を概して意味する。
本明細書で用いられる「含む(comprises, comprising, includes, including)」、「有する(has, having)」又はそれらの任意の他の変形型は、非排他的包含をカバーすることを意図する。例えば、列挙された要素を含む装置は、必ずしもそれらの要素のみに限定されず、明示的に列挙されていない他の要素又はそのような方法、物品又は装置に内在する他の要素も含み得る。また、別段の明示的な記載がない限り、「又は」とは、包含的な「又は」を意味し、排他的な「又は」を意味しない。すなわち、別段の明示的な記載がない限り、「又は」という用語は、「及び/又は」を意味することを概して意図する。例えば、条件A又はBは、Aが真であり(又は存在する)、Bが偽である(又は存在しない)場合、Aが偽であり(又は存在しない)、Bが真である(又は存在する)場合、及びAとBと双方が真である(又は存在する)のうちのいずれか1つの場合に満たされる。
特許請求の範囲及び/又は明細書において「含む」(又は同義語の「有する」)という用語と併せて「a」または「an」という用語が用いられる場合、「1つの」を意味し得るが、「1つ以上」、「少なくとも1つ」及び「1よりも大きい」の意味とも一致する。加えて、本明細書で用いる「〜への接続」又は「〜に接続される」という用語は、直接又は中間構成要素を介して連結されることを意味する。
本発明の例示の装置の実施形態は、水辺の海岸線(water frontage shoreline)近くの陸地内に又は陸地上に配置される複数の洪水用バリアアセンブリを含む。各アセンブリは、水辺の海岸線近くの陸地内に又は陸地上に位置する少なくとも1つの支持パン(support pan)を含む。各アセンブリは、複数の隣接パネル(next adjacent panel)をさらに含み、各パネルは、上面、底面、前端、後端及び側面を有する。側面の仮想投影(imagined projection)は海岸線と斜めに交差する。すなわち、側面は海岸線と平行ではない。側面は、パネルの後端から少なくとも前端付近に及ぶ長さを有する。側面は、パネルの上面に対して垂直であり得る。側面の長さは、等しくても等しくなくてもよい。パネルは四角形であってもよく、対向する側は対称であってもよいが、必ずしも対称である必要はない。パネルは下げられた位置(lowered position)にある場合に支持パン内にあり、パネルの後端で実質的に水平な第1の回転軸上でヒンジ回転可能であり、パンから直立起立位置(upright raised position)へと上方に回転される。直立起立位置では、侵入した洪水がパネルの底面で食い止められ、その後ろにある。
支持パンは、海岸線の近くの非交通(non-traffic)区域内の陸地の地面上にあり得る。すなわち、陸地の地面に取り付けられるか又は海岸線の近くの交通区域内にあり得る。支持パンは陸地に、すなわち、穴(excavation)内に設置され得る。支持パンが陸地内に設置される例示的な実施形態では、各パネルの上面は、パネルが支持パン内の下げられた位置にある場合に、陸地の地面に対して実質的に水平に配置され得る。そのような配置では、支持パン内にあるパネルは、洪水の嵐の恐れがない通常時に歩行者、車両又はその両方によって用いられるための通行面(over-trafficking surface)を呈し得る。
各パネルの上面が実質的に水平に配置され得ると言った場合の「実質的に」とは、地形への適応(accommodation to terrain)を意味する。陸地の地面は、水平線と同じ高さであってもよいし、傾斜していてもよい。陸地の地面が平坦な場合、パネルの上面は、実質的に水平に配置され、支持パンが位置する地面と実質的に同一平面にあり得る。陸地の地面が傾斜している場合、斜面の一部は、実質的に水平な面を呈するように斜面の長さに沿って掘削され(斜面の傾斜ではない)、係る実質的に水平な面にパンが埋め込まれ、パン内にあるパネルの上面が斜面に対してではなく水平線に対して実質的に水平になるように配置される。あるいは、パンは斜面の傾斜の角度で埋め込まれ、パン内の傾斜の下側位置にライザーを配置して、パネルの面をパン内のパネルの前端で実質的に水平位置に持ち上げてもよく、ヒンジ付きの第1の回転軸は、パン内の傾斜の上側にある。あるいは、パンの上面を底面に対して傾斜させて底面は違うが上面は水平線に対して実質的に水平になるようにしてもよい。
複数の隣接するパネルは、坂を上るか又は下り得る。より高いパネルが坂の底部にあり、それよりも小さいパネルが坂の頂部に進み、パネルの上面は、坂を上る場合にどんどん狭くなる実質的に水平な歩行者用の階段を提供し、坂を下る場合にどんどん広くなる実質的に水平な歩行者用の階段を提供する。
支持パンは、斜面に斜めに埋め込まれてもよく、パネル持ち上げ機構に収容されてパネルを90°以上回転させる。そのような場合、そのような収容により、パネルの上面は十分に実質的に水平であるか又は通行面を提供するのに、十分に実質的に水平でないことがある。
複数の隣接するパネルは、第1の構成、第2の構成又は第3の構成のいずれかを有し、(i)「第1の構成」では、1つのパネルが、(a)別のパネルに隣接するパネル側面に取り付けられるガスケットであって、ガスケットはパネル側面の長さに沿う(coursing the length of the panel lateral side)、ガスケットと、(b)ガスケットが取り付けられる側面とは別の他方の側面にある接触面であって、接触面は他方の側面の長さに及ぶ(running)、接触面を有し、(ii)「第2の構成」では、第1のパネルは、第1のパネルに隣接する2つのパネルを分離し、該2つのパネルのそれぞれは、第1のパネルに隣接する少なくとも1つの側面に接触面を有し、該接触面はそのような側面の長さに及び、第1のパネルはその側面のそれぞれに取り付けられるガスケットを有し、該ガスケットはそれが取り付けられる側面の長さに及び、(iii)「第3の構成」では、第1の構成の1つ以上のパネルと、第2の構成の1つ以上のパネルとの組み合わせを含む。これらの構成は、隣接するパネルにエッジシールを提供し、パネルの底面の後ろで収容される水が隣接するパネルを通過するのを防止する。
例示の実施形態では、直立構造は、洪水用バリアを提供する一連の隣接パネルの各端部に隣接する陸地に固定される。直立構造は、そのような隣接するパネルが直立位置にある場合に、直立構造に隣接するパネルと同じ高さの接触面を有する。直立構造に隣接するパネルの側面は、直立構造の接触面とシール接触するためのガスケットを取り付ける。
例示の実施形態では、少なくとも1つの張力部材が支持パン及び各パネルの底面に接続される。張力部材は、起立したパネルの底部に貯められた水の静水圧が加わると、パネルが直立位置を越えて回転するのを防止する。この構成は、パネルの後ろ側で食い止められる水と、ガスケットを接触面に押しつけて且つ張力部材に負荷を加える静水圧とにより、貯留された水の力に対して、優れた漏れ抵抗を提供するとともに、パネルの歪みを保護する。重要なことは、張力部材は、中間の支持ポストを必要とせずに長く延びた隣接パネルを可能にする。
例示の実施形態において、パネルの側面にある接触面は、パネルの上面から側面の上に延び、上面と実質的に同一平面の延長部を含み得るか又はパネルの側面にある接触面は、上面に対して実質的に平行な、側面からの横方向に延びる突起を含み得る。そのような実施形態では、ガスケットは圧縮シールであり得る。
例示の実施形態では、パネルの側面にある接触面は側面自体であり得る。そのような実施形態では、ガスケットは、前方ワイピング側を有し、後ろに圧力印加背面(pressure application back side)を有するワイピングシール(wiping seal)であり得る。
例示の実施形態では、アセンブリのパネルは(i)個別のパネルとして所定の順番で又は(ii)パネルの隣接グループとして、支持パンから直立位置へと順番に起立可能であり、パネルの隣接グループの場合、第1の隣接グループの隣接パネルが全て同時に起立され、続いて第2の隣接グループの隣接パネルが全て同時に起立され、全ての隣接グループが終わるまで続く。(i)又は(ii)のいずれの場合も、少なくとも1つのパネル又はパネルのグループは、隣接パネル又は隣接パネルのグループが起立される前に起立され、最初に起立されるパネル又は最初に起立されるパネルのグループが、二番目に起立されるパネル又は二番目に起立されるパネルのグループの隣接パネルのガスケットが接触する接触面を呈する。底面でブロックされる水からの静止圧は、二番目に起立されるパネル又は二番目に起立されるパネルのグループのガスケットを最初に起立されるパネルの又は二番目に起立されるパネルのグループの接触面に対して押し付け、起立されたパネル間を通る洪水の侵入に対して正のシールを提供する。
例示の実施形態では、上述の「第1の構成」におけるパネルのための所定の順番は、個別のパネル又はパネルのグループを次から次に連続して起立させる。
別の例示の実施形態では、上述の「第2の構成」におけるパネルのための所定の順番は、両側面にガスケットが取り付けられた第1のパネルを起立させる前に、少なくとも1つの側面に接触面を有する2つの分離されたパネルが起立させる。
パネルは直線状に、例えば、概して真っ直ぐな線状に(例えば、図1〜図23を参照)又はリニアジグザグ線(linear zigzag line)状に配列され得る。直線状に配列されたパネルでは、パネルは、支持パンから直立位置へと上述した所定の順番で連続して又は全て同時に起立させることができ得る。例示の実施形態では、パネルが概して真っ直ぐな線になるように直線状に配列されている場合、パネルの側面上の接触面は、例えば、上面と実質的に同一平面上にあり側面の上を上面から延長する延長部として又は上面に対して実質的に平行な、側面からの横方向に突出する横方向突起として、パネルの側面を越えて延在し得る。このような構成では、圧縮シールガスケットを使用し得る。別の例示の実施形態では、パネルが概して真っ直ぐな線になるように直線状に配列されているか又はパネルが(後述する)外側曲線(outside curve)状に配列されている場合、パネルの側面にある接触面は側面自体であり、そのような場合には、ガスケットは、前方ワイピング側及び圧力印加背面有するワイピングシールであり得る。
例示の実施形態では、パネルは、ジグザグ配列で、すなわち、一連の内側曲線及び外側曲線(曲線については下記参照)として、例えば、波状の海岸線に沿うように、左折及び右折を交互に有する針路又は線状になるように直線状に配列され得る。ジグザグの「ジグ」は、ジグザグ線を見た場合に紙面の左側にあり、ジグパネルの側面の接触面は、パネルが(後述する)内側曲線状に配列されている場合に、パネルの上面に対して鋭角を成し得る。「ザグ」パネルの接触面は、そのパネルが外側曲線を横切り得る場合に上面に対して鈍角を成し得る。
直線状配列の例示の実施形態において、ユニットとして起立されるパネルグループのパネルが支持パン内にある場合、1つの又は複数の内側パネル(すなわち、配列の端にないパネル)のそれぞれは、隣接するパネルの接触面と既に接触するガスケットを有し得る。
配列の端にあるパネル(複数のパネルユニットの端にある端部パネル)は、ガスケットが装着された側面を有し得る。直立構造は、一連のパネルの各端に隣接する地面に固定され、直立位置にある端部パネルと少なくとも高さが同じ直立構造は、直立構造の接触面でガスケットをシールするために、直立位置にある端部パネルと同じ高さの接触面を有する。そのような直立構造の例としては、図6〜図9に示すようなピラー又は図1、図10〜図18、図20、図22及び図23に示すような壁である。
組立体のパネルは、起立されて直立状態にある場合、直線状の海岸線が内陸に曲がる海岸線の外側コーナーの周りを取り囲むように又は内陸の海岸線が内側に曲がる海岸線の内側コーナーの周りを取り囲むように曲線状に配列され得る。ここでは、海岸線の外側コーナーのための曲線を「外側曲線」、海岸線の内側コーナーのための曲線を「内側曲線」という。外側曲線状に配列されたパネルは、曲線の外の水をブロックすることにより、カーブの内側にある陸地を保護する上で有利である(例えば、図30〜図37参照)。内側曲線状(例えば、図24〜図29参照)に配列される本明細書で例示のアセンブリ実施形態のパネルは、カーブの内側の水をブロックすることによりカーブの外側の陸地を保護する上で有利である。パネルが内側曲線状に配列される例示の実施形態では、パネルの側面にある接触面は、パネルの上面に対して鋭角を成し得る。
起立され直立状態となったパネルを直線状及び曲線状の両方で連続的に且つシール可能に配置できることで、パネルを連続して且つシール可能に海岸線に沿わせることができる。例えば、一部が直線状の海岸線は、直線状に配置されたパネルによってシールされるのが有利であり(例えば、図1〜図23を参照)、そして海岸線は、陸地の外側コーナーを中心に内陸へと内側に屈曲し得る。そして、パネルは、直線的な配置から、外側曲線状配置に移行して海岸線の外側コーナーに沿って、曲線の外側で水を、乾燥した内側で陸地を維持する(例えば、図30〜図37)。海岸線は、次いで直線状の延びを再開し、パネルは、その海岸線の延びのために直線状の連続シール配置(例えば、図1〜図23)に再び遷移し、次いで、海岸線が再び内陸に向かって折れることで水がその内陸への移動の程度に到達すると、パネルは、1つ以上の内側曲線状(例えば、図24〜図29)に遷移し、曲線の外側で陸地の乾燥側を維持し、曲線の内側に水に面する側を維持し、次いで、入口が水域本体(main body of water)に戻ると、別の直線状の延び(例えば、図1〜図23)に沿ってパネルを連続的にシール接続でき、そしてパネルは、海岸線が外側コーナーで曲がるため、外側曲線状に接続され(例えば、図30〜図37)、海岸線が再度直線状に延びるため、別のパネルが直線状に接続される。別の例では、パネルを外側曲線状に(例えば、図30〜図37)に連続的に且つシール可能に配置できることで、水に囲まれた陸地の点の周りをパネルで連続的に且つシール可能に取り囲み、曲線の外で水側を維持し、曲線の内側で乾燥した陸地側を維持する。
パネルの側面の接触面は平坦面であり得る。パネル又はパネルグループを直線状に連続して起立させる例示の実施形態では、最初に起立されるパネル又はパネルグループの接触面は、上面に平行なパネルの側面から横方向に延び、二番目に起立されるパネル又はパネルグループのガスケットは、最初のパネルの側面から延びる接触面に対して押し付けられる圧縮ガスケットであり得る。
別の例示の実施形態では、接触面はパネルの側面であり、ガスケットは、前方ワイピング側及び圧力印加背面を有するワイピングシールである。上述の「第1の構成」では、接触面は、パネルの一方の側面にある(各パネルは、ガスケットが取り付けられる側面とは別の側面に取り付けられる平坦な接触面を有する)。パネル又はパネルグループを直線状配列又は曲線状配列のいずれかで連続して起立させる際、二番目に起立されるパネル又はパネルグループのガスケットの前方ワイピング側は、ガスケットの圧力印加背面が、隣接する最初に起立されるパネル又はパネルグループの接触面に対して前方ワイピング側を押し付けることで、隣接する最初に起立されるパネル又はパネルグループの接触面をワイプする(wipes)。最初に起立される離間したパネルの両側面に接触面がある上述した「第2の構成」の実施形態では、最初に起立される離間したパネルのうちの2つの間で起立される二番目に起立されるパネル又はパネルグループの両側面にあるガスケットの前方ワイピング側は、ガスケットの圧力印加背面が、隣接する最初に起立されるパネル又はパネルグループの接触面に対して前方ワイピング側を押し付けることで、隣接する最初に起立されるパネル又はパネルグループの接触面をワイプする。
例示の実施形態では、アセンブリは、パネル又はパネルグループを、支持パンから直立起立位置へと上方に起立させるために、1つのパネルに又はパネルグループに関連するパネルのための少なくとも1つのパネル起立機構を含み得る。下げられたパネルを上昇させるための機構を各パネルが有する例示の実施形態では、係る機構は、各パネルの下で第1の回転軸に垂直に位置し、第1の回転軸に平行な実質的に水平な第2の回転軸を中心に下げられた位置から上方に回転するために支持パン上に枢動可能に支持されるリフトアームを含み得る。リフトアームは後部及び前部を有する。係る機構は、支持体に固定される動力駆動装置と、近位側が動力駆動装置に接続され、遠位側がリフトアームの後部に接続される被駆動部材とをさらに含み、駆動装置の作動時に、後部が前方に引き出され、前部が第2の軸上で上方に回転されて、パネルを第1の軸上で上方に回転させて起立位置に持ち上げる。係る機構は、第1及び第2のパネルの駆動装置をその順番で連続的に作動させるか又はパネルグループを全て同時に持ち上げるために全ての駆動装置を一度に作動させるために、各パネルの駆動装置のためのコントローラをさらに含み得る。
例示の実施形態では、リフトアームの前部はパネルの底面に接続されていない。前部の端部には、低摩擦の摩擦面(low friction rub surface)が付加されていてもよく、パネルを持ち上げる間に前部の端部が接触するパネルの部分であるパネルの底面は低摩擦の摩擦面を有し、該摩擦面は、パネルの持ち上げる際に前部の端部が底面に沿って移動する移動距離と少なくとも同じ長さを有する。
例示の実施形態では、パネルは、支持パンが位置する陸地の地表よりも高く水位が上昇することに対応して受動的に浮揚してし、浮力により第1の軸を中心に上方に回転する。これは、リフトアームの前部がパネルの底面に接続されていない場合に有利であり、パネルを起立させるための機械的機構が作動される前に動力故障が起きた場合に、パネルは、本質的に一度に受動的に起立し、パネルの機械的な起立が開始された後であって、全てのパネルが完全な直立位置に起立される前に動力故障が起きた場合には、完全に起立されていないパネルの後ろにある水が侵入することで、パネルを完全な起立状態に浮揚させ、完全に起立されていないパネルがほぼ完全に起立されると、貯められた水(impounded water)からの静水圧がパネルを完全な直立位置に押し上げる。パネルがリフトアームの前部に接続されている場合、係る接続によってパネルが完全に起立されず、浮力又は静水圧によって起立が完了するのを妨げる。
次に図面を参照して、図1の参照符号10は、横方向に隣接する複数のパネル12(図1における12a、12b、12c)を含む例示の実施形態を示す。各パネルは、上面14、底面16、前端18、後端20及び側面22、24を有し、側面22、24の長さは、パネル12の後端20から少なくとも前端18の近くに及ぶ。各パネルの上面14は、支持体28内で下げられた位置26にある地面に対して実質的に水平に配置される(パネル12cは、パネル12a、12bで見えないパネル12の上面及び他の詳細を示すために水平状態からわずかに起立されている)。支持体28はハウジング又はパンの形態であり、パネル12は下げられた位置にある場合にパン内にある。パネル12は、パネル12の後端20で実質的に水平な第1の回転軸29上でヒンジ回転可能であり、(パネル12a、12bについて示す)起立位置にいくように上方へと同じ回転方向に回転される。起立位置では、底面16の後ろで水が食い止められる。
パネル12は、中空状のチューブ40を含む複数の繰り返しアセンブリユニット(repeating assembly unit)で構成され、例えば、チューブは断面が直線的であり、例えば、チューブ40の長さに沿ってステッチ溶接により接続されている。パネル12は、パネル固定プレート32に枢動可能に取り付けられる折りたたみ可能な張力部材保持アーム30によって、水(水は起立されたパネル12の底面にある)に対して垂直な状態で維持される。張力部材保持アーム30は、パン28の底部36でパン固定プレート34に固定されている。保持アーム30は、下側にスロットが形成された1つの上側部と、上側部のスロットを通るピンによって接続される2つの下側部とを有する。複数の支持梁38が、各パネル12の底面16に後端20から前端18にかけて取り付けられている。支持梁38は例えば、パネルの上で歩行者又は車両交通のための通行面としてパネルが役割し得るように、パネル12を補強し、パネルがパン内で水平方向に配置された状態にある場合に垂直方向の荷重を支えるのを支援する。パン28は、出口(図示せず)に接続するためにマニホルド42に流れ出る1つ以上の水平トラフ41を含むパン排水システムを含む。
後部44a及び前部44bを含むリフトアーム44は、各パネルの下で第1の回転軸29に対して垂直に位置し、実質的に水平な配置から、第1の回転軸29と平行な実質的に水平な第2の回転軸46を中心に上方へと回転するために、パン28上で枢動可能に支持されている。動力駆動装置48がパン28に固定されている。被駆動部材50は近位側が動力駆動装置48に接続され、遠位側がリフトアーム44の後部44aに接続されている。駆動装置48を作動させると、リフトアーム44の後部44aが前方に引き出され、前部44bが第2の軸46上で上方に回転されて、パネル12を第1の軸29上で上方に回転させて起立直立位置へと持ち上げる。各パネル12の動力駆動装置48のためのコントローラは、パネルの駆動装置を所定の順番で作動させる。
図1を参照して、端部パネルl2bは、接触面を呈する直立壁66に隣接する。端部パネル12bは、両パネル側面22、24にガスケット52を有する。パネル12bの側面24にあるガスケットは、シールするように壁66をワイプする。図2〜図5を参照して、端部パネルl2bは、別のパネル12(図2〜図5のパネルl2a)に隣接するパネル側面22にガスケット52を有する。端部パネル12bの側面22にあるガスケットは、パネル側面に取り付けられるガスケットホルダー54によって保持される(図2〜図5)(同様のガスケットホルダーが、壁66に隣接する側面24にある見えないガスケット52を保持する)。ガスケット52は、パネルl2bの側面22の長さに平行に延び(図2〜図5参照)、壁66に隣接する見えない側面24でも同様に延びる。端部パネルではない図1〜図5の実施形態にある各パネル12も、そのようなパネルの他方の側面24(すなわち、ガスケットが取り付けられる側面22以外の側面)に接触面56を有する。これは、1つのパネルが、(a)他方のパネルに隣接するパネル側面に取り付けられるガスケットであって、該ガスケットはパネル側面の長さに沿うガスケットと、(b)ガスケットが取り付けられる側面以外の他方の側面にある接触面であって、接触面はそのような他方の側面の長さに及ぶ、接触面とを有する、上述した「第1の構成」である。図2〜図5では、隣接するパネル12b及び12aの左側及び左側の部分を示す。ガスケット52を保持する側面22は、パネル12bの右側にあり、接触面56を呈する側面24は、パネル12aの左側にある。
パネルl2a、l2b、及びl2cは連続して(12cは12aの前に、12aは12bの前に)起立されるため(パネル12cは、図1ではパネルの上面図を提供するために下げられているものの、起立されると仮定する)、パネルl2aの接触面56は、隣接するパネルl2bのガスケット52が起立される前に起立されるため、パネルl2bが起立された場合に、隣接するパネルl2bのガスケット52の接触のための接触面56を呈する。パネル12aの接触面56に対するパネル12bのガスケット52の圧力は、パネルの底面16の後ろで食い止められる水の静水力に抵抗し、パネル12a及び12bの間を通る水に対して正のシールを提供する。連続して起立すること(sequencing)は、最初に起立されるパネルl2aのわずか数秒後に二番目に起立させるパネルl2bを起立させることができ、接触面56がガスケット52との係合のために存在するように、最初に起立されるパネルl2aが二番目に起立されるパネルl2bの直前に起立されれば十分である。パネル12a及び12b等の隣接するパネルは、連続して順次起立させる際に協働してそれらの間でシール閉鎖(sealing closure)を形成する。一連の隣接するパネルは、上述の駆動機構を作動させるコントローラを含む回路において「ボタンを押す」ことによって直立位置に起立させることができるため、洪水の侵入から保護される領域に沿って壁を実際に「上げる(zipping-up)」ことができる。
図2〜図5に示すガスケット52は、前方ワイピング側58及び圧力印加背面60を有する(圧力印加背面60は、図3〜図5で見ることができる)。図1〜図5の実施形態における端部パネル以外の各パネル12は、ガスケット52が取り付けられる側面22とは反対の側面(側面24)に平坦な接触面56を有する。パネル12a、12bを連続して起立させる際、パネル12bのガスケット52の前方ワイピング側58は、ガスケット52の後ろの圧力印加背面60が隣接するパネル12aの平坦な接触面56に前方ワイピング側58を押し付けることで、隣接するパネル12aの接触面56をワイプする。
図2〜図5において、隣接するパネルl2aの上面14は、62でパネル12bのガスケット52及びガスケットホルダー54の上を延在し、パネルl2a、l2bがパン28内で下げられた位置にある場合に、がれきが隣接するパネルl2a、l2bの間に落ちるのを防止する。例示の実施形態では、ワイピングガスケットに替えて、接触面56は、パネル12aの側面24の一部であるとともに、パネル12aの側面24から延びるフランジ面であって、フランジ面は延長部62と同じ位置を占有し、ガスケット52は、パネル12aの側面24の一部であるとともに、パネル12aの側面24から延びるそのようなフランジ面に押し付けられた場合に、圧縮シールを形成する圧縮ガスケットであり得る。2つの種類のガスケットを区別するために、ワイピングガスケットに参照符号52aを付し、圧縮ガスケットに参照符号52bを付す。
例示の実施形態では、図5に示すように、パネル12aの接触面56は、接触面56を保持する側面24と底面16との間の接合部で、パネル12aの底面16の方に傾斜し、ガスケット52の前方ワイピング側58が隣接するパネル12aの接触面56と接触させるようにするガイド64を提供する。
次に、図6〜図9を参照して、図6における直線状に配列されたパネルグループ13は、地面11にある支持パン28内で実質的に水平な状態にある。支持パン28内にあるパネルグループ13の内側パネル12のそれぞれは、隣接するパネル12の接触面56と接触するガスケット52を有する。パネルグループ13の両端には、地面に固定される直立支持構造66があり、図示のように、支持構造66は、高架の高速道路等の頭上構造のための支持ピラーである。支持構造66は、隣接するパネル12が直立位置にある場合に(図7)、構造66に隣接するパネル12と同じ高さの接触面56(図6)を有する。直立構造66に隣接するパネル12の側面は、直立構造66の接触面56とシール接触するためのガスケットを取り付ける。図7では、第1のパネルグループ13−1がパン28から直立位置に起立される。これは、グループ13−1のパネル12を次々に連続して起立させるか又は全てを同時に起立させることにっよって行われ得る。全て同時にする場合、パネルグループ13−1の内側パネル12のそれぞれは、支持パン28に存在する場合に、隣接するパネル12の接触面56に接触するガスケット52を有していたため、ガスケット52は、グループ13−1のパネル12が全て同時に起立されたときに接触面56と接触しており、その接触を保持していた。
図8において、第2のパネルグループ13−2は、パン28から直立位置へと同時に起立される。図9では、グループ13−1及び13−2の全てのパネルが隆起されている。バリアの水に面する側はバリアの後ろ側にある(11a)。バリア10の乾燥側はバリアの前側にある(11b)。
次に、図10〜図23を参照して、上記で概して「第2の構成」と言及した構成に適合する例示の実施形態を示す。図10〜図23の例示の実施形態は、端壁66の間にある直線状に配列された3つのパネルを示す。これは、第2の構成におけるパネルの動作原理を説明するために、「第2の構成」のための最低限の数のパネルに過ぎない。「第2の構成」にあるパネルの長い直線状配列は、左側側面及び右側側面の双方に接触面を有するパネルの間で隣接する左側側面及び右側側面の双方にガスケット52を有するパネルを有する。端壁66でさえも必要ではない。「第2の構成」のパネルは、「第1の構成」の一連のパネルの隣接するパネル12にシールでき、いずれの構成のパネルも曲線パネル配置のパネルの隣接するパネルにシールできる。
図1〜図5において、パネル12bでガスケット52を保持する側面は側面22であり、パネル12aの接触面は側面24にある。図1〜図23の例示の実施形態の以下の説明では、ガスケット52を保持するパネルの側面も側面22と呼び、接触面を呈するパネルの側面を側面24と呼ぶ。しかしながら、1つのパネル12がガスケットを保持する側面22及び接触面を呈する側面24の両方を有する図1〜図5の実施形態とは異なり、図10〜図23の例示の実施形態では、ガスケットを保持するパネルは、ガスケットを保持する2つの側面22を有し、(図10〜図23に示すように、両側面にガスケットを保持するパネルに隣接する少なくとも1つの側面に接触面を有することを特徴とする)直線状配列の端部パネルを除いて、接触面を呈するパネルは、2つの側面24を有する。端部パネルは、図1〜図23の壁66等の直立構造66をシールするためのガスケットを有することができる。各ガスケット保持パネルのそれぞれのために、2つの接触面パネルがある。図10〜図23の例示の実施形態のパネル12を図1〜図5の例示の実施形態のパネルから区別するために、図10〜図23のパネルは、参照番号12に第2の数字が付加されている。2つの側面24に接触面を呈するパネルはパネル12−1及び12−2であり、ガスケットを保持し、2つの側面22を有するパネルはパネル12−3である。
次に図10〜図23の例示の実施形態を参照して、直線状配列の複数の隣接するパネル12−1、12−2、及び12−3を示す。各パネルは、上面14、底面16、前端18、後端20及び側面22、24を有し、側面22、24の双方は海岸線に対して仮想の投影交差角度(imagined projected intersecting angle)を有し、パネルの後端20から少なくとも前端18の近くまで及ぶ長さで有する。図11を参照して、パネル12−1、12−2及び12−3は、支持パン28内で実質的に水平に位置する下げられた位置にある。パネル12−1、12−2及び12−3は、パネルの後端20で実質的に水平な第1の回転軸29上でヒンジ回転可能であり、パン28から直立起立位置へと上方に回転する。直立起立位置では、浸入する洪水がパネルの底面16で食い止められる。壁66の形態の直立構造は、端部パネル12−1及び12−3に隣接して位置する。
図1〜図5の実施形態の場合と同様に、パネル12−1、12−2及び12−3を起立させるための機構43は、各パネルに対して、パネルの下で第1の回転軸29に垂直に位置するとともに、第1の回転軸29と平行な実質的に水平な第2の回転軸46を中心に下げられた位置から上方に回転するために支持パン28で枢動可能に支持されるリフトアーム44を含む。リフトアーム44は、後部44a及び前部44bを有する。支持パン28に固定される動力駆動装置48(好適には油圧ラム)は、動力駆動装置48に近位側が接続された被駆動部材50を駆動する。被駆動部材50は、遠位側がリフトアーム44の後部44aに接続され、各駆動装置48の作動時に、後部44aが前方に引き出され、前部44bが第2の軸46上で上方に回転されてパネル12−1、12−2及び12−3を持ち上げて、第1の軸29上で上方に回転させ、図10に示す起立位置に動かす。
図10〜図23の実施形態では、リフトアーム44の前部44bは、パネル12−1、12−2又は12−3の底面16に接続されていない。前部44bの端部44cには低摩擦の摩擦面l7aが取り付けられ、パネルを起立させる間に端部44cがパネルと接触するパネル12−1、12−2及び12−3の底面16は、底面16に沿って取り付けられる低摩擦の摩擦面l7bを有する。摩擦面l7bは、パネル12−1、12−2又は12−3を起立させる際に端部44cが移動する範囲と少なくとも同じ長さを有する。摩擦面l7a、l7bは、端部44cとパネルの底面15との摩擦接触を低減させることによって起立動作を促進すると同時に、摩擦面が存在しない場合に、海辺の環境においてパネルの劣化につながり得る接続されていない端部44cによってパネルの底面16が損なわれるのを防止する。
例示の実施形態では、パネル12−1、12−2及び12−3は、支持パン28が位置する陸地11の水に面する側面1laよりも水位が高く上昇することに受動的に対応して浮揚し、浮力により第1の軸29を中心に上方へと回転する。脅威のある暴風雨の前にパネルを能動的に起立させるために機構43を動作させることが動力故障で利用できない場合でも、パネルは受動的にではあるが、起立させることができる。浮揚機能は、パネルが完全ではなく部分的にしか起立されてない場合に動力故障が起きた場合にとりわけ有用である。部分的に起立されたパネルの後ろで貯められた水は、パネルが完全直立位置にくるように浮揚させて、流体静力学的にパネルの起立及び閉鎖を続ける。この閉鎖は、リフトアーム44の前部44bがパネル12−1、12−2又は12−3の底面16に接続されていないためにできることである。パネル12−1、12−2及び12−3がリフトアーム44の前部46bに接続されている場合、その接続によってもはや動力が与えられていないパネルを、起立が完全でない状態で保持し、持ち上げを浮揚又は流体静力学的に完了させることの妨げとなる。
パン固定プレート34で支持パン28に接続されるとともに、パネル固定プレート32で各パネルの底面16に接続される張力部材30は、起立されたパネルの底面で食い止められる水の静水圧によって荷重を加えられた場合に、パネルが直立位置を越えて回転するのを防止し、中間の支持ポストなしで長く並べられるパネルを可能にする。
パネル12−1及び12−2の側面24にある接触面56は、側面24の長さに及ぶ。上述したように、接触面は側面であり得る(その場合、ワイピングシール52aがパネル12−3の側面22で用いられる)。図13〜図23の実施形態では、接触面56は、上面14と実質的に同一平面にあり、側面24の上で突出するパネル12−1及び12−2の上面14の延長部であり得る。図示のように、接触面56は、側面24から横方向に突出する突起56aであり、それらは上面14と実質的に平行である。パネル12−1と12−2との間で隣接するパネル12−3は、両側面22に取り付けられる圧縮ガスケット52bを有する。ガスケット52bは、パネル12−3の側面22の長さに及ぶ。図1〜図9の例示の実施形態と同様に、図10〜図23の例示の実施形態の端部パネル12−1及び12−2は、壁66の接触面に対向する側の側面22にのみガスケット52aを有する。
図13において、パネル12−1は、機構28によって完全に起立され(パン28のドレイントラフ41に取り付けられた図10に示す機構28は、アセンブリ10の内容をより良く示すために図13−図18では示していないが、図13−図18にも存在する)、パネル12−2が機構28によって起立される(図示されていないが存在する)。パネル12−1及び12−2は、少なくとも1つの側面24に接触面56aを有し(図示のパネル12−1及び12−2は端部パネルであり、接触面側以外の側面にガスケットを有する)、任意の順番で又は全て同時に起立できるが、双方のパネルはパネル12−3が完全に直立になるように起立される前に起立される。図14では、パネル12−1及び12−2の双方が完全に起立され、パネル12−3は支持パン28内にある。図13及び図14は、バリア10の水に面する側からの図である。図15は、パネル12−1及び12−2が起立された後で起立された圧縮ガスケット52bを保持するパネル12−3を示し、バリア10の乾燥側から見たものである。図16は、パネル12−1及び12−2が起立された後で起立された圧縮ガスケット52bを保持するパネル12−3を示し、バリアの水に面する側から見た図である。図17及び図18は、パネル12−3が完全に起立された場合に、圧縮ガスケット52bをパネル12−1及び12−2の接触面56aと係合させるために接触面56aを有するパネル12−1及び12−2の双方が起立されるように、パネル12−1が起立され、パネル12−2は起立途中であり、パネル12−3も起立されているがパネル12−3よりも後である連続起立を示す。
図19は、パネル12−3の圧縮ガスケット52bに対するパネル12−1の接触面56aの提示を示す。図20は、パネル12−3の圧縮ガスケット52bに対するパネル12−1及び12−2の接触面56aの提示を示す上面図である。図21は、パネル12−3の圧縮ガスケット52bによって押圧されたパネル12−1の接触面56aの拡大上面図であり、側面22にある圧縮ガスケット52bのマウント54を示す。図22は、直立壁66に対してシールする端部パネル12−1のワイピングシール52aの閉鎖を示す部分上面図である。図23は、バリア10の水に面する側から見た、水に対する連続的なシールバリアで起立されたパネル12−1、12−3及び12−2を示し、機構28の描写を再開する。
次に図24〜図29を参照して、図24は、内側曲線の海岸線に沿うように、内側曲線状に配置された4つの収容された入れ子状パネル12−1a、l2−2a、12−3a及びl2−4aの透視斜視図である。内側曲線の中心は、洪水用バリア10の水に面する側1laである紙面の右側にある。透視図は、パネルが起立される順番で、あるパネルが隣接するパネルに重ねられていることを示す。パネル12−laはパネルl2−2aと重なり、パネルl2−2aはパネル12−3aと重なり、パネル12−3aはパネルl2−4aと重なる。図25は、図24の入れ子状のパネルの上面透視図である。
図1〜図5の実施形態と同様に、図24〜図29の実施形態のパネル12−1a、12−2a及び12−3aは上述した「第1の構成」のパネルであり、パネルは、別のパネルに隣接するパネル側面に取り付けられたガスケットを有し、ガスケットが取り付けられた側面とは別の他方の側面に接触面を有する。従って、パネル12−1a、12−2a及び12−3a等は、上述した「第2の構成」のパネルである、図10〜図23に関連して説明したパネル12−1、12−2及び12−3と同じではない。アセンブリ10のパネル要素を示す参照番号「12」を維持しながら、この違いを示すために、図24〜図29の実施形態の−1、−2、−3、または−4の末尾に「a」が追加されている。しかしながら、図24〜図29の実施形態では、ガスケット52が、二番目に起立されるパネルl2bの右側の側面22(図2における右側)に嵌合する図1〜図5の例示の実施形態とは異なり、ガスケット52は、パネルの左側の側面に嵌合し、接触面56は、右側の側面にある。図24〜図29の「第1の構成」実施形態におけるこの違いを示すために、パネルの左側を参照番号23で示し、右側(接触面側)を参照番号25で示す。パネルが内側曲線状に配置されている図24〜図29の実施形態では、右側の側面25は、上面14に対して鋭角を成す接触面を有する。この接触面は、参照番号56cで示す。
パネルl2−la、l2−2a、l2−3a及びl2−4aのそれぞれは、(a)左側のパネル側面23に取り付けられるガスケット52であって、ガスケットは左側パネル側面23の長さに沿う、ガスケット52と、(b)そのようなパネルの他方(右側)の側面25で上面14に対して鋭角を成す接触面56cであって、接触面56cは、このような他方の側面25の長さに及ぶ、接触面56cとを有する隣接パネルである。図1〜図5の実施形態におけるパネル12は、最初にl2c、次いでl2a、次いでl2bという順番で右から左に連続して起立されるが、図25〜図29の実施形態では、パネルは、12−1a、12−2a、12−3a及び12−4aの順番で、左から右に連続して起立される。パネルl2−2aに重なるパネルl2−laは最初に直立に起立されて、右側の側面25にある接触面56cを呈する。パネルl2−2aが完全に直立に起立されると、パネルl2−2aの左側の側面23のガスケット52がパネルl2−laの右側の側面25の接触面56cに押し付けられて、パネルl2−laとパネルl2−2aとの間の接合部をシールする。図24〜図29の実施形態におけるガスケット52は、ワイピングガスケット52a又は圧縮ガスケット52bであり得る。パネルl2−2aが起立されると、三番目に起立されるパネルl2−3aの左側の側面23にあるガスケット52と接触するために右側側面25にある接触面56cを呈し、パネルl2−3aが起立された場合、四番目に起立されるパネルl2−4aの左側側面23にあるガスケット52と接触するために右側側面25の接触面56cを呈する。
図26は、図25の完全に起立されたパネルl2−la、l2−2a、l2−3a及びl2−4aの上面図であり、接触面56c及び機構43、張力アーム30、ドレイントラフ41を示し、これらは全ては1つの支持パン28内にある。水に面する側は1laであり、保護される乾燥側は1lbである。
図27は、洪水用バリアの左端の水に面する側から見た、完全に起立された図24〜図26のパネルの等角図である。図28は、洪水用バリアの左端の乾燥側から部分的に見た図27のパネルの等角図である。図29は、洪水用バリアの右端の濡れ側から見た、図28のパネルの等角図である。図24〜図29に示す内側曲線配列は、右側に90度旋回して延びているが、配列は、これよりも旋回が少ない内側曲線又は旋回が最大で約180度であるより大きい内側曲線であり得るが、旋回の半径は保護される場所に依拠する。
次に、図30〜図37を参照して、外側曲線の周りを囲むために外側曲線配列にあるアセンブリの例示の実施形態を示す。図30は、外側曲線状に配置された4つの収容パネルl2−lb、l2−2b、l2−3b及びl2−4bの側面斜視図である。支持ハウジングは、左に90度旋回して径方向に広がる別個のパン28であり、パンの基部のリップで第1の回転軸29の後方にわずかに重なる点を除き広がっている。曲線の中心は、紙面の左側にあり、洪水用バリアの乾燥側にある。図31は、図30の収容されたパネルの平面図である。パネルl2−lb、l2−2b、l2−3b及びl2−4bは、パネル12−lb、l2−2b、l2−3b及びl2−4bが傾斜した接触面56cを有さない点を除いて、パネルl2−la、l2−2a、l2−3a及びl2−4aと同様である。パネルl2−lb、l2−2b、l2−3b及びl2−4bの接触面は上面14に対して垂直であり、参照番号56bによって示される。図32に示す接触面56b及びガスケット52aは、接触が確立された状態の図36でより良好に見られる。12−1a、12−2a、12−3a及び12−4aとの接触面の違いを示すために、参照符号12の末尾−1、−2、−3、−4に「b」が付加されている。図30〜図37の例示の実施形態は、図1〜図9及び図24〜図29の例示の実施形態と同様に「第1の構成」であり、一方のパネルは、(a)他方のパネルに隣接するパネル側面に取り付けられるガスケットであって、ガスケットはパネル側面の長さに沿う、ガスケットと、(b)ガスケットが取り付けられる側面とは別の他方のパネル側面にある接触面であって、接触面はそのような他方の側面の長さに及ぶ、接触面とを有する。図24〜図29と同じである図30〜図37の参照番号は、図24〜図29の実施形態と同じ構造を示す。図24〜図29の例示の実施形態と同様に、図30〜図37の例示の実施形態は、12−1b、12−2b、12−3b及び12−4bの順番で順次起立させる。パネル12−lbが最初に直立に起立され、右側の側面25に接触面56bを呈する。次にパネルl2−2bが完全に直立に起立され、パネルl2−lbの右側側面25の接触面56bにパネルl2−2bの左側側面23にガスケット52aを押圧し、パネルl2−2b、パネルl2−3b及びパネルl2−4bを介して、パネルl2−lbとパネルl2−2b等との間の接合部をシールする。
図32は、図30に収容されている起立パネルの平面図であり、海岸線の外側コーナー又は点の周りを囲むために、図31にも見られるようなハウジングの拡大を示す上面図である。内側曲線パネルl2−la、l2−2a、l2−3a及びl2−4aの場合のように、実施形態は、90度の旋回で延びる曲線、外側曲線ではあるが、係る構成は、これよりも旋回が少ない外側曲線又はこれよりも旋回が大きく最大で約180度の外側曲線であり得るが、旋回の半径は保護される場所に依拠する。
図33は、洪水用バリアの中間の水に面する側から見た、図32の起立されたパネルの等角図である。図34は、洪水用バリアの左端の水に面する側から見た、図32の起立されたパネルの等角図である。図35は、洪水用バリアの右端の水に面する側から見た、図32の起立されたパネルの等角図である。図36は、図32〜図35のパネルの隣接する端部パネルのワイピングシール閉鎖を示す部分斜視図である。図37は、洪水用バリアの中間の乾燥側から見た図36の起立されたパネルの等角図である。
以上から、説明した例示の実施形態は、陸地の洪水を防止する連続的なバリアに起立可能な通行面を陸地に提供することが分かる。洪水用バリアアセンブリの上面は、常に乾燥側に面することが分かる。
操作方法は、(a)水辺の海岸線の近くの陸地11に一連の複数の洪水用バリアアセンブリ10を提供するステップであって、洪水用バリアアセンブリ10は、陸地の表面の下に位置する少なくとも1つの支持パン28と、複数の隣接パネル12とを含み、各パネルは、上面14、底面16、前端18、後端20及び側面22、24を有し、側面22、24は海岸線に対して仮想投影交差角度を有し、パネル12の後端20から少なくとも前端18の近くに及び長さを有し、パネル12は下げられている場合に支持パン28内にあり、パネルの後端20実質的に水平な第1の回転軸29でヒンジ回転可能であり、パン28から直立起立位置へと上方に回転され、直立起立位置では、侵入する洪水は、パネル12の底面16で食い止められ、隣接するパネル12は(i)「第1の構成」、(ii)「第2の構成」又は(iii)「第3の構成」のいずれかを有し、「第1の構成」では一方のパネル12は、(a)隣接するパネルに隣接するパネル側面22又は23に取り付けられるガスケット52であって、ガスケット52はパネル側面22又は23の長さに沿う、ガスケット52と、(b)ガスケット52が取り付けられる側面22又は23以外の当該パネルの他方の側面24又は25にある接触面56であって、接触面56は他方の側面24の長さに及ぶ、接触面56とを有し、「第2の構成」では、第1のパネル(例えば、12−3)が、第1のパネル12−3に隣接する2つのパネル(例えば、12−1及び12−2)を分離し、2つのパネル12−1及び12−2は、第1のパネル12−1に隣接する少なくとも1つの側面24に接触面56を有し、そのような接触面56は、そのような側面24の長さに及び、第1のパネル12−3は、ガスケット52が取り付けられる側面22の長さに及ぶガスケット52をその側面22のそれぞれに有し、「第3の構成」は、第1の構成の1つ以上のパネル12と第2の構成の1つ以上のパネル12との組み合わせを含む、ステップと、(b)パネル12を実質的に水平な配置から直立位置へと所定の順序で起立させるステップであって、パネル12の接触面56に対するガスケット52の圧力は、パネル12の底面の後ろで食い止められる水の静水力に抵抗し、パネル12の間を通る水に対して正のシールを提供し、複数の隣接パネル12は直立位置に起立された場合に、パネル12の上面14側で、陸地1lbの洪水を防止する連続した水バリアを提供する。
前述の操作方法は、パネル12が、(i)所定の順番で別々に又は(ii)隣接パネル12のグループ13が所定の順番で全て同時に起立させられるパネル13の隣接グループとして、パンから直立位置に起立され得る。(i)又は(ii)のいずれかの場合に、第1のパネル12又はパネル13の第1のグループが、第2の隣接パネル12又はパネル13の隣接グループが直立位置に起立される前に直立位置に起立され、起立された第1のパネル12又はパネル13のグループは、二番目に起立される第2のパネル12又は二番目に起立されるパネル13のグループの隣接パネルのガスケット52の接触のための接触面56を呈し、底面16の後ろで食い止められる水からの静止圧は、最初に起立された第1のパネル12又はパネル13のグループの接触面56に対してガスケット52を押し付け、パネルの間を通る洪水の侵入に対して正のシールを提供する。第1の構成におけるパネル12のための所定の順番は、個々のパネル12又はパネル13のグループを次々連続して起立させ得る。第2の構成におけるパネル12のための所定の順番は、少なくとも一方の側面24に接触面56を有するパネル12のうちの少なくとも2つを、両側面22にガスケット52を有する隣接パネルを少なくとも2つのパネルの間にくるように起立させる前に起立させ得る。
前記操作方法によれば、パネル12は直立に起立された場合に直線状に配列されるか若しくは曲線状に配列されるか又は一部のパネル12は直立に起立された場合に直線状に配列されるか又は一部のパネル12は直立に起立された場合に曲線状に配列され得る。
パネル12が直立状態にある場合に直線状に配列される操作方法では、支持パン28内にあるパネルのグループ13の内部の1つの又は複数のパネル12のそれぞれは、隣接するパネル12の接触面56に接触するガスケット52を有する。パネルは、支持パン28から直立位置に全て同時に起立され得る。底面16の後でブロックされる水からの静止圧は、ガスケット52をパネルのグループ13の接触面56に押し付けて、グループ13のパネル12の間を通る洪水の侵入に対して正のシールを提供する。
開示された主題は、制限的ではなく例示的にみなすべきであり、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の範囲に含まれる全ての変更、強化及び他の実施形態を法律で許容される最大限カバーすることを意図しており、本発明の真の範囲は、本発明の例示の実施形態の前述の詳細な説明によって制限されない、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物を最も広い許容範囲で解釈することによって決定される。

Claims (34)

  1. 水辺の海岸線近くの陸地に配置される複数の洪水用バリアアセンブリを含む装置であって、各アセンブリは、
    前記陸地内又は前記陸地上に位置する少なくとも1つの支持パンと、
    複数の隣接するパネルであって、各パネルは、上面、底面、前端、後端及び側面を含み、該側面は、前記海岸線に対して仮想投射交差角度を有し、該パネルの後端から少なくとも前端近くに及ぶ長さを有し、該パネルは、下げられた位置にある場合に前記支持パン内にあり、前記パンから直立起立位置へと上方に回転されるために、該パネルの後端で実質的に水平な第1の回転軸上でヒンジ回転可能であり、該直立起立位置にある場合、該パネルの底面で侵入する洪水が食い止められ、
    前記隣接するパネルは、(i)第1の構成、(ii)第2の構成又は(iii)第3の構成のいずれかを有し、前記第1の構成にある場合、一方のパネルが、(a)他方のパネルに隣接するパネル側面に取り付けられるガスケットであって、該ガスケットは該パネル側面の長さに沿う、ガスケットと、(b)該ガスケットが取り付けられる側面とは別の他方の側面にある接触面であって、該接触面は他方の側面の長さに及ぶ、接触面とを有し、前記第2の構成にある場合、第1のパネルは、該第1のパネルに隣接する2つのパネルを分離し、該2つのパネルは、前記第1のパネルに隣接する少なくとも1つの側面に接触面を有し、該接触面は該側面の長さに及び、前記第1のパネルはその側面のそれぞれに取り付けられるガスケットを有し、該ガスケットは該ガスケットが取り付けられる側面の長さに及び、前記第3の構成は、前記第1の構成の1つ以上のパネルと、前記第2の構成の1つ以上のパネルとの組み合わせを含み、
    前記複数の隣接するパネルは、前記直立位置に起立された場合に、前記パネルの前面側で前記陸地の洪水を防止する一連の水バリアを提供する、装置。
  2. 前記複数の隣接するパネルの各端部に隣接する陸地に固定される直立構造であって、該直立構造は、前記隣接するパネルが前記直立位置にある場合に該直立構造に隣接するパネルと同じ高さの接触面を有し、前記直立構造に隣接するパネルの側面は、前記直立構造の接触面とシール接触するためのガスケットを取り付ける、請求項1に記載の装置。
  3. 少なくとも1つの張力部材が、前記支持パン及び各パネルの底面に接続され、該張力部材は、起立された前記パネルの底面側で食い止められる水の静水圧が加えられた場合に、前記パネルが直立位置を越えて回転するのを防止する、請求項1に記載の装置。
  4. 各パネルの上面は、前記パネルが前記支持パン内で前記下げられた位置にある場合に、前記陸地の地面に対して実質的に水平に配置されて、前記パン内にある場合に通行面を提供する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記パネルの上面は、前記支持パンが位置する前記陸地の地面と実質的に同一平面にある、請求項4に記載の装置。
  6. パネルの側面における前記接触面は、前記上面から前記側面の上を越えて延びる、前記上面と実質的に同一平面上にある延長部か又は前記側面から前記上面に対して実質的に平行に横方向に突出する横方向突起を含む、請求項1に記載の装置。
  7. 前記ガスケットは圧縮シールである、請求項6に記載の装置。
  8. パネルの側面における前記接触面は前記側面である、請求項1に記載の装置。
  9. 前記ガスケットは、前方ワイピング側及び圧力印加背面を有するワイピングシールである、請求項8に記載の装置。
  10. 前記パネルは(i)所定の順番で個々に又は(ii)グループの隣接するパネルの全てが同時に所定の順番で起立させられる一連のパネルグループとして前記支持パンから直立位置に起立可能であり、前記(i)又は前記(ii)のいずれの場合でも、少なくとも1つのパネル又はパネルグループは隣接するパネル又は隣接するパネルグループが起立される前に起立され、最初に起立される少なくとも1つのパネル又は最初に起立されるパネルグループは、二番目に起立されるパネル又は二番目に起立されるグループの隣接するパネルのガスケットの接触のために前記接触面を呈し、前記底面で食い止められる水の静止圧は前記ガスケットを前記最初に起立されるパネル又は最初に起立されるパネルグループの接触面に押し付けて、前記パネルの間を通る洪水の侵入に対して正のシールを提供する、請求項1に記載の装置。
  11. 前記パネルは、直立状態にある場合に直線状に配列される、請求項10に記載の装置。
  12. 前記支持パン内にある前記パネルグループのうちの1つ以上の内側パネルのそれぞれは、隣接するパネルの接触面に接触する前記ガスケットを有する、請求項11に記載の装置。
  13. 前記パネルは、直立状態にある場合に曲線状に配列される、請求項10に記載の装置。
  14. 前記パネルは、直立状態にある場合に内側曲線状に配列される、請求項13に記載の装置。
  15. パネルの側面にある前記接触面は、前記パネルの上面に対して鋭角を成す、請求項14に記載の装置。
  16. 前記パネルは、直立状態にある場合に外側曲線状に配列される、請求項13に記載の装置。
  17. 前記ガスケットは、前方ワイピング側及び圧力印加背面を有するワイピングシールである、請求項13に記載の装置。
  18. 一部のパネルは、直立状態にある場合に直線状に配列され、一部のパネルは、直立状態にある場合に曲線状に配列される、請求項10に記載の装置。
  19. 前記複数の隣接するパネルの各端部に隣接する陸地に固定される直立構造であって、該直立構造は、前記隣接するパネルが前記直立位置にある場合に該直立構造に隣接するパネルと同じ高さの接触面を有し、前記直立構造に隣接するパネルの側面は、前記直立構造の接触面とシール接触するためのガスケットを取り付ける、請求項18に記載の装置。
  20. 少なくとも1つの張力部材が、前記支持パン及び各パネルの底面に接続され、該張力部材は、起立された前記パネルの底面側で食い止められる水の静水圧が加えられた場合に、前記パネルが直立位置を越えて回転するのを防止する、請求項19に記載の装置。
  21. 前記パネルは、直立状態にある場合に直線状に配列され、前記支持パン内にあるパネルグループうちの1つ以上の内側パネルのそれぞれは、隣接するパネルの接触面に接触する前記ガスケットを有し、前記パネルグループは前記パンから直立位置に全て同時に起立させることができ、前記底面で食い止められる水からの静水圧は前記ガスケットを前記グループのパネルの接触面に押し付けて、前記パネルの間を通る洪水の侵入に対して正のシールを提供する、請求項1に記載の装置。
  22. 該直立構造は、前記直立位置にある前記パネルと同じ高さの接触面を有するとともに、前記複数の隣接するパネルの各端部に隣接する陸地に固定される直立構造を含み、前記複数の隣接するパネルの端部パネルの側面は、前記直立構造の接触面とシール接触するためのガスケットを取り付ける、請求項21に記載の装置。
  23. 少なくとも1つの張力部材が、前記支持パン及び各パネルの底面に接続され、該張力部材は、起立された前記パネルの底面側で食い止められる水の静水圧が加えられた場合に、前記パネルが直立位置を越えて回転するのを防止する、請求項22に記載の装置。
  24. パネル又はパネルグループを前記支持パンから前記直立起立位置へと上方に持ち上げるために1つのパネル又はパネルグループに動作的に関連する、前記パネルのための少なくとも1つのパネル起立機構を含む、請求項1に記載の装置。
  25. 前記パネル又はパネルグループを持ち上げるための機構は、
    前記パネルの下で前記第1の回転軸に垂直に位置するリフトアームであって、該リフトアームは、前記第1の回転軸と平行な実質的に水平な第2の回転軸を中心に、下げられた位置から上方に回転するために前記支持パン上で枢動可能に支持され、該リフトアームは前部及び後部を有する、リフトアームと、
    前記支持パンに固定される動力駆動装置と、
    前記動力駆動装置に近位側が接続され、前記リフトアームの後部に遠位側が接続される被駆動部材であって、前記駆動装置の作動により、前記後部が前方に引き出され、前記前部が前記第2の軸上で上方に回転されて前記パネルを前記第1の軸上で上方に回転させて起立位置に移動させる、被駆動部材と、
    を含む、請求項24に記載の装置。
  26. 前記リフトアームの前部は、前記パネルの底面に接続されておらず、前記パネルは、前記支持パンが位置する前記陸地の地面よりも水位が高くなることに対応して受動的に浮揚して、浮力で前記第1の軸を中心に上方に回転する、請求項25に記載の装置。
  27. (a)水辺の海岸線の近くの陸地に一連の複数の洪水用バリアアセンブリを提供するステップであって、該洪水用バリアアセンブリは、
    前記陸地の地面の下で前記陸地に位置する少なくとも1つの支持パンと、
    複数の横方向に隣接するパネルであって、各パネルは、上面、底面、前端、後端及び側面を有し、該側面は前記海岸線に対して仮想投影交差角度を有し、前記パネルの後端から少なくとも前端の近くに及ぶ長さを有し、前記パネルは下げられている場合に前記支持パン内にあり、前記パンから直立起立位置へと上方に回転されるために、前記パネルの後端で実質的に水平な第1の回転軸上でヒンジ回転可能であり、該直立起立位置では、侵入する洪水は、前記パネルの底面の後ろで食い止められる、複数の隣接するパネルと、
    を含み、
    前記隣接するパネルは(i)第1の構成、(ii)第2の構成又は(iii)第3の構成のいずれかを有し、前記第1の構成にある場合、一方のパネルは、(a)対のうちの他方のパネルに隣接するパネル側面に取り付けられるガスケットであって、該ガスケットは該パネル側面の長さに沿う、ガスケットと、(b)該ガスケットが取り付けられる側面以外の当該パネルの他方の側面にある接触面であって、該接触面は前記他方の側面の長さに及ぶ、接触面とを有し、該第2の構成にある場合、第1のパネルが、該第1のパネルに隣接する2つのパネルを分離し、該2つのパネルは、該第1のパネルに隣接する少なくとも1つの側面に接触面を有し、そのような接触面は、前記側面の長さに及び、前記第1のパネルは、ガスケットをその側面に有し、該ガスケットは取り付けられる側面の長さに及び、前記第3の構成は、前記第1の構成の1つ以上のパネルと前記第2の構成の1つ以上のパネルとの組み合わせを含む、ステップと、
    (b)前記パネルを実質的に水平な配置から前記直立位置へと起立させるステップであって、前記パネルの接触面に対する前記ガスケットの圧力は、前記パネルの底面の後ろで食い止められる水の静水力に抵抗し、前記パネルの間を通る水に対して正のシールを提供し、前記複数の隣接するパネルは前記直立位置に起立された場合に、前記パネルの上面側で、前記陸地の洪水を防止する連続した水バリアを提供する、ステップと、
    を含む方法。
  28. 前記パネルは(i)所定の順番で個々に又は(ii)グループの隣接するパネル全てが同時に所定の順番で起立させられる一連のパネルグループとして前記支持パンから直立位置に起立可能であり、前記(i)又は前記(ii)のいずれの場合でも、少なくとも1つのパネル又はパネルグループは隣接するパネル又は隣接するパネルグループが起立される前に起立され、最初に起立される少なくとも1つのパネル又は最初に起立されるパネルグループは、二番目に起立されるパネル又は二番目に起立されるグループの隣接するパネルのガスケットの接触のために前記接触面を呈し、前記底面で食い止められる水の静止圧は前記ガスケットを前記最初に起立されるパネル又は最初に起立されるパネルグループの接触面に押し付けて、前記パネルの間を通る洪水の侵入に対して正のシールを提供する、請求項27に記載の方法。
  29. 前記第1の構成におけるパネルのための前記所定の順番は、個々のパネル又は前記パネルグループを次々に連続して起立させる、請求項28に記載の方法。
  30. 前記第2の構成におけるパネルのための前記所定の順番は、ガスケットを両側面に有する前記第1のパネルを起立させる前に前記第1のパネルに隣接する少なくとも1つの側面に接触面を有する前記2つのパネルを起立させる、請求項28に記載の方法。
  31. 前記パネルは、直立状態にある場合に直線状に配列される、請求項28に記載の方法。
  32. 前記パネルは、直立状態にある場合に曲線状に配列される、請求項28に記載の方法。
  33. 一部のパネルは、直立状態にある場合に直線状に配列され、一部のパネルは、直立状態にある場合に曲線状に配列される、請求項28に記載の方法。
  34. 前記パネルは、直立状態にある場合に直線状に配列され、前記支持パン内にあるパネルグループうちの1つ以上の内側パネルのそれぞれは、隣接するパネルの接触面に接触する前記ガスケットを有し、前記パネルグループは前記パンから直立位置に全て同時に起立され、前記底面の後ろで食い止められる水からの静水圧は前記ガスケットを前記グループのパネルの接触面に押し付けて、前記パネルの間を通る洪水の侵入に対して正のシールを提供する、請求項27に記載の方法。
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