図1及び図2に示すように、衣類乾燥に対するユーザの実際ニーズを考慮したうえ、本発明の一実施例は洗濯乾燥一体機を提供する。当該洗濯乾燥一体機は、駆動メカニズム(例えば、メインモータ10)、第1のドラム及び第2のドラムを備える。前記第1のドラムは洗濯乾燥ドラム、すなわち洗濯機能と乾燥機能を両方とも有するドラムであってもよい。第1のドラムは、第1の外部ドラム3と、前記第1の外部ドラム3により内包される第1の内部ドラム4と、を備えてもよい。前記第2のドラムは洗濯乾燥ドラム、すなわち洗濯機能と乾燥機能を両方とも有するドラムであってもよく、乾燥機能のみを有する乾燥ドラムであってもよい。前記第2のドラムは、第2の外部ドラム1と、前記第2の外部ドラム1により内包される第2の内部ドラム2と、を備えてもよい。前記第1のドラムと前記第2のドラムとは並列配置される。選択的に、一実施例において、前記第1のドラムと前記第2のドラムとは上下方向において並列配置され、第1のドラムが下にあり、第2のドラムが上にある。前記第1のドラムと前記第2のドラムとは両方とも前記駆動メカニズムに接続されて、前記駆動メカニズムにより駆動されて回転する。
本発明の一実施例により提供される洗濯乾燥一体機はダブルドラム式の設計を採用し、第1のドラムと第2のドラムとの両方とも乾燥動作を実行することができるため、装置全体の乾燥容量が向上する。したがって、ユーザは洗濯したすべての衣類を一度で乾燥することができるため、ユーザの時間と購買コストが節約されるとともに、2台の装置を用意する必要がなくなって住宅内のスペースも節約される。
例えば、第1のドラムの洗濯容量が10キログラムであれば、第1のドラムの最大の乾燥容量は6キログラムである。第2のドラムの洗濯容量が10キログラムであれば、第2のドラムの最大の乾燥容量も6キログラムである。つまり、本発明の一実施例により提供される洗濯乾燥一体機は最大で20キログラムを洗濯し、12キログラムを乾燥することができる。通常、ユーザは20キログラムの衣類を一回で洗濯する必要がない。例えば、10キログラムの衣類を洗濯する場合、ユーザは第1のドラムを用いて洗濯を行ってから、衣類を分けて第1のドラムと第2のドラムとのそれぞれに入れて同時に乾燥を行うことができる。したがって、一回の洗濯物を一度で乾燥して、時間を節約することができる。
上述の洗濯乾燥一体機に対して、本発明の一実施例は、乾燥システムを更に提供する。前記乾燥システムはダクトコンポーネントを備える。前記ダクトコンポーネントにおいてはダクト制御装置が配置されている。前記ダクト制御装置は、前記ダクトコンポーネントと前記第1のドラムとを連通させるか又は隔絶させること、及び/又は、前記ダクトコンポーネントと前記第2のドラムとを連通させるか又は隔絶させることによって、乾燥気流を前記第1のドラム及び/又は前記第2のドラムの中に送入する。言い換えると、ダクトコンポーネントは第1のドラム及び第2のドラムの両方に連結されているが、それらと連通するか否かは、必要によって前記ダクト制御装置により制御される。
したがって、本発明の一実施例により提供される乾燥システムは、洗濯乾燥一体機の第1のドラム及び第2のドラムの乾燥ニーズを同時に満足することができる。つまり、洗濯乾燥一体機にとっては1つの乾燥システム(すなわち、乾燥機能を実現するためのコア部品、例えば乾燥コンポーネントや送風コンポーネントなど)しか要らない。このように、コストが下がり、占めるスペースが少なくなるため、洗濯乾燥一体機の製造コストが低減し、洗濯乾燥一体機の体積が小さくなる。
選択的に、一実施例において、図1−2に示すように、本発明の一実施例により提供される乾燥システムは、送風コンポーネント14及び乾燥コンポーネント13を更に備える。前記送風コンポーネント14は気流を作成する。前記ダクトコンポーネントは前記第1のドラム及び前記第2のドラムの両方とも連結され、すなわちドラムの内部空間と連通する。よって、前記送風コンポーネント14により作成される気流は、前記乾燥コンポーネント13により発生された熱を前記ダクトコンポーネントを介して前記第1のドラム及び/又は前記第2のドラムに送入して、乾燥気流を形成することができる。選択的に、一実施例において、送風コンポーネント14及び乾燥コンポーネント13は両方とも、前記第1のドラムと前記第2のドラムとの間の位置に配置される。例えば、上下方向において、両方とも筐体100内の中部位置に配置される。例えば、両方ともボルトによって筐体100内の支え台(図示せず)に固定される。
選択的に、一実施例において、図1に示すように、前記ダクトコンポーネントは送風ダクト15、第1の給気ダクト18及び第2の給気ダクト16を備える。前記送風ダクト15は前記送風コンポーネント14の送風部と連通する。前記第1の給気ダクト18は、前記送風ダクト15と前記第1のドラムとを連通させる。前記第2の給気ダクト16は、前記送風ダクト15と前記第2のドラムとを連通させる。言い換えると、前記第1の給気ダクト18の一端は前記送風ダクト15と連通し、他端は前記第1のドラム(具体的には第1の外部ドラム3である)の内部と連通する。前記第2の給気ダクト16の一端は前記送風ダクト15と連通し、他端は前記第2のドラム(具体的には第2の外部ドラム1である)の内部と連通する。選択的な実施形態として、前記第1の給気ダクト18の一端と、前記第2の給気ダクト16の一端と、前記送風ダクト15の一端とは、互いに交差する。
選択的に、一実施例において、前記第1のドラムの上部には第1の給気口(図示せず、詳しくは図1−2において矢印で示された気流循環経路を参照してもよい)が設置されており、前記第1の給気ダクト18は前記第1の給気口につながる。送風コンポーネント14が第1のドラムの上方に位置するため、第1の給気口を第1のドラムの上部に設置することによって、ダクトコンポーネントの配置をより簡単化し、第1の給気ダクト18の長さを減少することができる。
選択的に、一実施例において、前記第2のドラムの下部には第2の給気口(図示せず、詳しくは図1−2において矢印で示された気流循環経路を参照してもよい)が設置されており、前記第2の給気ダクト16は前記第2の給気口につながる。第2のドラムが送風コンポーネント14の上方に位置するため、第2の給気口を第2のドラムの底部に設置したほうが好適であり、第2の給気ダクト16の長さを減少することができる。
選択的に、一実施例において、図1−2に示すように、前記ダクトコンポーネントは第1の空気回収管19及び第2の空気回収管20を更に備える。前記第1の空気回収管19は、前記第1のドラムと前記送風コンポーネント14の空気回収部とを連通させる。前記第2の空気回収管20は、前記第2のドラムと前記送風コンポーネント14の空気回収部とを連通させる。選択的な一実施形態として、乾燥コンポーネント13は送風コンポーネント14の上流側に配置される。そこで、第1の空気回収管19及び第2の空気回収管20は両方とも、乾燥コンポーネント13を通して前記送風コンポーネント14の空気回収部と連通する。したがって、第1の空気回収管19及び第2の空気回収管20から戻ってくる気流は、乾燥コンポーネント13と熱交換を行ってから、送風コンポーネント14により対応するドラムの中まで送入される。
選択的に、一実施例において、前記第1のドラムの上部には第1の排気口(図示せず、詳しくは図1−2において矢印で示された気流循環経路を参照してもよい)が設置されており、前記第1の空気回収管19は前記第1の排気口につながる。乾燥気流が第1のドラムの内部で流れる経路を最大限に長くして乾燥効果を向上させるために、前記第1の排気口と前記第1の給気口との間の距離を最大限に大きくすることが好ましい。そのため、第1の外部ドラム3の上部の前後方向における一側(例えば、後ろ側)に第1の給気口を設置し、他側(例えば、前側)に第1の排気口を設置する。
選択的に、一実施例において、前記第2のドラムの上部には第2の排気口(図示せず、詳しくは図1−2において矢印で示された気流循環経路を参照してもよい)が設置されており、前記第2の空気回収管20は前記第2の排気口につながる。言い換えると、乾燥気流は第2のドラムの底部から入って頂部から出ることができ、したがってその流れる経路が十分長く、乾燥効果が向上される。
選択的に、一実施例において、前記ダクト制御装置は、前記送風ダクト15と前記第1の給気ダクト18と前記第2の給気ダクト16との三者の交差部において配置される板状方向変換機関17を備える。板状方向変換機関17は、駆動モータにより駆動されてもよい。板状方向変換機関17が異なる角度まで回転することによって、送風コンポーネント14から吹き出される空気は、第2のドラム及び/又は第1のドラムに送入されるようになる。詳細は図3−5を参照してもよい。図3に示される第1の状態によると、板状方向変換機関17は第1の位置まで回転する。例えば、上方向に向いて、第2の給気ダクト16の軸線と垂直になる位置まで回転して、第2の給気ダクト16の入口を完全に遮断し、第1の給気ダクト18の入口を完全に開放する。すなわち、送風ダクト15と第1の給気ダクト18とが連通する。したがって、送風コンポーネント14により吹き出される空気は第1のドラムのみに送入される。図4に示される第2の状態によると、板状方向変換機関17は第2の位置まで回転する。例えば、下方向に向いて、第1の給気ダクト18の軸線と垂直になる位置まで回転して、第1の給気ダクト18の入口を完全に遮断し、第2の給気ダクト16の入口を完全に開放する。すなわち送風ダクト15と第2の給気ダクト16とは連通する。したがって、送風コンポーネント14により吹き出される空気は第2のドラムのみに送入される。図5に示される第3の状態によると、板状方向変換機関17は第1の位置と第2の位置との間の位置(中間位置と称されてもよい)まで回転するため、第1の給気ダクト18の入口と第2の給気ダクト16の入口との両方とも開放される。すなわち、送風ダクト15は、第1の給気ダクト18及び第2の給気ダクト16と同時に連通する。したがって、送風コンポーネント14により吹き出される空気は、第1のドラム及び第2のドラムに同時に送入される。
選択的に、一実施例において、前記ダクト制御装置は、前記第1の給気ダクト18と前記第2の給気ダクト16とのそれぞれを個別で連通又は隔絶させるために、第1の給気ダクト18と第2の給気ダクト16とのそれぞれに設置される開閉部品、例えばバルブなど、を備えてもよい。
選択的に、一実施例において、前記第1の給気ダクト18及び/又は前記第2の給気ダクト16は、少なくとも一部が蛇腹管である。同じく、前記第1の空気回収管19及び/又は前記第2の空気回収管20は、少なくとも一部が蛇腹管である。例えば、第1の給気ダクト18及び第2の給気ダクト16はそれぞれ一部の蛇腹管を含み、第1の空気回収管19及び第2の空気回収管20もそれぞれ一部の蛇腹管を含む。例えば、当該蛇腹管は図1に示される蛇腹管201である。蛇腹管はある程度の伸縮性を有するため、対応するドラムが揺れる(又は振動する)場合、蛇腹管を含む給気ダクトや空気回収管は自己補正を行って、自身の破壊を防ぐことができる。
選択的に、一実施例において、前記ダクトコンポーネントはプラスチック部品とゴム部品から構成されてもよい。プラスチック部品は気流が流れる通路、例えば各給気ダクトと空気回収管として配置される。ゴム部品は、回転しないプラスチック部品と回転するドラムとを接続するように配置される。また、ゴム部品に優れた伸縮性を与えるために、蛇腹状に設計してもよい。選択的に、一実施例において、プラスチック部品は、ブロー成形の加工法によって製作されることができ、材料としてPP(ポリプロピレン)などが使用されてもよい。ゴム部品は、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)材料から製作されることができる。
選択的に、一実施例において、本発明により提供される前記乾燥コンポーネント13は、加熱機能をより簡単に果たせるよう、熱ポンプシステムを備えてもよい。図6に示すように、熱ポンプシステムは、圧縮機61、凝縮器62、流量制御装置63及び蒸発器64を備える。選択的に、一実施例において、前記蒸発器64と前記凝縮器62とは、前記ダクトコンポーネントの中において乾燥気流の流れ方向に沿って順次配置される。言い換えると、乾燥気流は、まずは蒸発器64を通って、冷却されるとともに除湿されて乾燥した低温気流になり、次に凝縮器62を通って、加熱されて乾燥した温風になり、そのあと、対応するドラムに送入されて、衣類を乾燥する。
選択的に、一実施例において、前記熱ポンプシステムは、乾燥気流の流れ方向において、前記送風コンポーネント14の上流側に配置される。言い換えると、乾燥気流は順次に蒸発器64、凝縮器62、送風コンポーネント14を通る。図6を参照すると、具体的な乾燥プロセスは以下通りである。
対象ドラム内における湿気を含んだ温風は、送風コンポーネント14によりドラムの中から出され、まずは蒸発器64を通る。蒸発器64は、湿気を含んだ温風を、乾燥した冷風に変換させ、結露水を析出して、冷却と除湿を実現する。結露水は、蒸発器64の底部に配置される集水装置(図示せず)に落ち、重力を受けて洗濯乾燥一体機の底部まで流れ、排水部により排出される。次に、乾燥した冷風は、凝縮器62を通って加熱されて、乾燥した温風になり、送風コンポーネント14により第2のドラムの底部及び/又は第1のドラムの後部から対象ドラムに送入され、濡れている衣類と接触して熱交換を行うことによって、衣類からの水分と一緒に湿気を含んだ温風を形成する。そのあと、湿気を含んだ温風は、送風コンポーネント14の吸引力を受けて、対応する排気口から流れ出てから、再び蒸発器64により冷却と除湿が行われる。このように繰り返して循環することによって、衣類の乾燥を実現する。
選択的に、一実施例において、前記乾燥コンポーネント13は電気加熱装置71を備える。図7に示すように、前記電気加熱装置71は少なくとも一部が前記ダクトコンポーネントの中に配置されるため、電気加熱装置71を通る気流は直接加熱されて温風になる。
選択的に、一実施例において、乾燥気流の流れ方向において、前記電気加熱装置71は前記送風コンポーネント14の下流側に配置される。すなわち、送風コンポーネント14は電気加熱装置71の前に配置される。図7を参照すると、具体的な乾燥プロセスは以下通りである。
対象ドラム内における湿気を含んだ温風は、送風コンポーネント14によりドラムの中から出され、まずは第1の送風ダクト19及び/又は第2の送風ダクト20を通る。対応する送風ダクトの内壁において冷却水が流れており、湿気を含んだ温風は冷却水と接触して冷却されて、乾燥した空気になり、降温と除湿を実現する。凝縮される結露水は重力を受けて洗濯乾燥一体機の底部まで流れ、排水部により排出される。除湿されて乾燥した空気は、送風コンポーネント14により電気加熱装置71へ移動され、加熱されて乾燥した温風になる。乾燥した温風になるは、第2のドラムの底部及び/又は第1のドラムの後部から対象ドラムに送入され、濡れている衣類と接触して熱交換を行うことによって、衣類からの水分と一緒に湿気を含んだ温風を形成する。そのあと、湿気を含んだ温風は、送風コンポーネント14の吸引力を受けて、対応する排気口から流れ出てから、再び対応する送風ダクトにおいて冷却水により除湿される。このように繰り返して循環することによって、衣類の乾燥を実現する。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施例により提供される洗濯乾燥一体機において、前記第2のドラムは前記第1のドラムの上方に配置される。第1のドラムは、例えば、筐体100の底部に近接する位置に配置される。第2のドラムは、例えば、筐体100の頂部に近接する位置に配置される。ここで、筐体100は洗濯乾燥一体機のハウジングであり、第1のドラムと第2のドラムなどの部品を支える。こうすると、本発明の一実施例により提供される洗濯乾燥一体機が占用するスペースは一般的な洗濯乾燥一体機と同じくらいになって、比較的に小さい。
選択的に、一実施例においては、筐体100、第2の内部ドラム2及び第1の内部ドラム4に十分な強度を与えるために、金属材料を用いて製造することができる。詳しくは、第2の内部ドラム2及び第1の内部ドラム4に優れた耐腐食性を与えるために、ステンレス鋼で製造することができる。筐体100は板金部品であってもよい。第1の外部ドラム3及び第2の外部ドラム1に対しては、同じ強度を確保するとともに生産コストを節約するために、ガラス繊維強化ポリプロピレンなどのプラスチック材料を用いて製造することができる。
選択的に、一実施例において、図1及び図2に示すように、前記駆動メカニズム(例えば、メインモータ10)は、前記第1のドラムと前記第2のドラムとの間の位置に配置される。例えば、駆動メカニズムは、上下方向において、筐体100内の中間位置に固定装着される。こうすると、駆動メカニズムは第1のドラム及び第2のドラムと同時に連動することができる。
選択的に、一実施例において、前記駆動メカニズムと前記第1のドラムとは、第1の動力伝達メカニズムを介して接続される。前記第1の動力伝達メカニズムは、図2に示すように第1の変速クラッチ11を備えてもよく、及び/又は、前記駆動メカニズムと前記第2のドラムとが第2の動力伝達メカニズムを介して接続される。前記第2の動力伝達メカニズムは、図2に示すように、第2の変速クラッチ12を備えてもよい。
例えば、図面に示す実施形態において、メインモータ10と第1のドラムとの間には第1の変速クラッチ11が配置されている。当該第1の変速クラッチ11は、クラッチと変速機との両方の機能を同時に具備するため、第1の内部ドラム4が洗濯モード、脱水モード及び乾燥モードのそれぞれにおいて必要となる回転速度を提供することができる。第1の変速クラッチ11のクラッチ機能を制御することによって、メインモータ10による駆動力を第1のドラムに伝達するか又は遮断することができ、したがって第1のドラムが回転するか又は停止するように制御することができる。
同様に、メインモータ10と第2のドラムとの間には第2の変速クラッチ12が配置されている。当該第2の変速クラッチ12は、クラッチと変速機との両方の機能を同時に具備するため、第2の内部ドラム2が洗濯モード、脱水モード及び乾燥モードのそれぞれにおいて必要となる回転速度を提供することができる。第2の変速クラッチ12のクラッチ機能を制御することによって、メインモータ10による駆動力を第2のドラムに伝達するか又は遮断することができ、したがって第2のドラムが回転するか又は停止するように制御することができる。
図2に示すように、第1の変速クラッチ11及び第2の変速クラッチ12は、メインモータ10に対して同じ側に配置されるため、設置作業が簡単であり、両者のクラッチ機能も実現しやすい。選択的に、一実施例において、メインモータ10、第1の変速クラッチ11及び第2の変速クラッチ12はすべてボルトによって筐体100内の支え台(図示せず)に固定される。
選択的に、一実施例において、図2に示すように、前記第1のドラムには第1の動力伝達軸22が設置されている。前記第1の動力伝達メカニズムは前記第1の動力伝達軸22と接続されて、前記第1の動力伝達軸22に動力を伝達する。例えば、図1−2に示すように、第1の動力伝達軸22は前記第1のドラムの後部において、第1の三脚台23を介して前記第1のドラムの第1の内部ドラム4と接続される。第1の動力伝達軸22には、第1のベルト車9が設置されている。第1の伝動ベルト8は、前記第1のベルト車9と前記第1の変速クラッチ11とを接続して、第1の変速クラッチ11の出力端の動力を第1の内部ドラム4に伝達して、第1の内部ドラム4を回転させる。
選択的に、一実施例において、図2に示すように、前記第2のドラムには第2の動力伝達軸26が設置されている。前記第2の動力伝達メカニズムは前記第2の動力伝達軸26と接続されて、前記第2の動力伝達軸26に動力を伝達する。例えば、図1−2に示すように、第2の動力伝達軸26は前記第2のドラムの後部において、第2の三脚台27を介して前記第2のドラムの第2の内部ドラム2と接続される。第2の動力伝達軸26には、第2のベルト車25が設置されている。第2の伝動ベルト7は、前記第2のベルト車25と前記第2の変速クラッチ12とを接続して、第2の変速クラッチ12の出力端の動力を第2の内部ドラム2に伝達して、第2の内部ドラム2を回転させる。
以上の例示的な構造に基づいて、1つのメインモータ10によって2つのドラムを駆動する技術案を簡単に実現することができる。各自のクラッチの自動切替機能によって、2つのドラムは、同時に回転するか又はそのうちの1つのみが回転することができるため、洗濯乾燥一体機は様々な動作モードを具備するようになる。
本発明の一実施例により提供される洗濯乾燥一体機において、第1のドラムと第2のドラムは駆動メカニズムを共用して有機的な組み合わせを構成する。したがって、装置全体の構造がよりコンパクトになるとともに、洗濯乾燥一体機の製造コストも低減する。
選択的に、一実施例において、本発明の一実施例により提供される洗濯乾燥一体機は、陰イオン除菌コンポーネント21を更に備える。陰イオン除菌コンポーネント21は、前記第1のドラム及び/又は前記第2のドラムに陰イオンを供給することによって、衣類と対象ドラムとのうちの少なくとも1つに対して除菌と消臭などの作業を行う。選択的に、一実施例において、陰イオン除菌コンポーネント21は陰イオン発生器を備える。陰イオン発生器は前記ダクトコンポーネントの中に配置されてもよく、図2のように前記送風ダクト15の中に配置されてもよい。作動時の前記陰イオン発生器は、空気の中の水分子をイオン化させて強酸化性のOH−イオンを発生させてから、OH−イオンを前記ダクトコンポーネントによって対象ドラムに送入することによって、除菌と消臭を実現する。
選択的に、一実施例において、本発明の一実施例により提供される洗濯乾燥一体機は制振システムを更に備える。制振システムは、前記第1のドラム及び/又は前記第2のドラムの振動を緩和、抑制するように配置される。特に、前記制振システムは、前記第1のドラム及び/又は前記第2のドラムの筐体100における位置が変化しないよう、前記第1のドラム及び/又は前記第2のドラムを吊るすか、支えるか、又は吊るしながら支える。
選択的に、一実施例において、前記制振システムは、前記第1のドラムの下方に配置されるダンパー6と、前記第2のドラムの下方に配置されるダンパー6と、前記第1のドラムの上方に配置される制振ばね24と、前記第2のドラムの上方に配置される制振ばね5と、のうちの少なくとも1つを備える。例えば、筐体100の上部及び中部においては、制振ばね5、24を吊るすように設けられる吊るし構造が配置される。図面に示す実施形態において、制振システムは少なくとも、第2のドラムの上方に位置する1セットの制振ばね5(2つ以上)と、第1のドラムの外部ドラム3の上方に位置する1セットの制振ばね24(2つ以上)と、外部ドラム3の底部に位置する少なくとも2つのダンパー6と、を備える。こうすると、制振システムは第1のドラム、第2のドラムに対して効果的に制振を行うことができる。
選択的に、一実施例において、前記第1の外部ドラム3と前記第2の外部ドラム1とは、構造的に接続されている。例えば、ボルトによって連結されるように配置されてもよい。
以下、本発明の一実施例により提供される選択可能な実施形態による洗濯乾燥一体機の複数の作動状態を説明する。
第2のドラムのみが乾燥状態になっている場合、乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14は作動する。板状方向変換機関17は第2のドラムへ空気を送入する状態になり、メインモータ10は作動する。第1の変速クラッチ11は切れており、第2の変速クラッチ12はつながっている。メインモータ10は第2のドラムを駆動して回転させる。したがって、第2のドラムのみが乾燥を行って第1のドラムは作動しない、というようなモードが実現される。
第1のドラムのみが乾燥状態になっている場合、乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14は作動する。板状方向変換機関17は第1のドラムへ空気を送入する状態になり、メインモータ10は作動する。第2の変速クラッチ12は切れており、第1の変速クラッチ11はつながっている。メインモータ10は第1のドラムを駆動して回転させる。したがって、第1のドラムのみが乾燥を行って第2のドラムは作動しない、というようなモードが実現される。
第1のドラムのみが洗濯状態になっている場合、乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14は作動せず、メインモータ10は作動する。第1の変速クラッチ11はつながっており、第2の変速クラッチ12は切れている。メインモータ10は第1のドラムを駆動して回転させ、プログラムによって第1の変速クラッチ11の変速機の動力伝達比を自動的に調整して、第1のドラムの洗濯時及び脱水時における第1の内部ドラム4の回転速度を調整する。このとき、乾燥機能と関わるシステム全体(例えば、乾燥コンポーネント13と送風コンポーネント14など)及び第2のドラムはすべて作動しない。
第1のドラムのみの洗濯乾燥状態においては、第1のドラムのみの洗濯状態を基礎として、追加で乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14が作動し、板状方向変換機関17が第1のドラムへ空気を送入して乾燥を行う。第2のドラムは作動しない。
第2のドラムのみの洗濯状態になっている場合、乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14は作動せず、メインモータ10は作動する。第1の変速クラッチ11は切れており、第2の変速クラッチ12はつながっている。メインモータ10は第2のドラムを駆動して回転させ、プログラムによって第2の変速クラッチ12の変速機の動力伝達比を自動的に調整して、第2のドラムの洗濯時及び脱水時における第2の内部ドラム2の回転速度を調整する。このとき、乾燥機能と関わるシステム全体(例えば、乾燥コンポーネント13と送風コンポーネント14など)及び第1のドラムはすべて作動しない。
第2のドラムのみの洗濯乾燥状態においては、第2のドラムのみの洗濯状態を基礎として、追加で乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14が作動し、板状方向変換機関17が第2のドラムへ空気を送入して乾燥を行う。第1のドラムは作動しない。
第1のドラムが洗濯を行って第2のドラムが乾燥を行う状態において、乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14は作動し、メインモータ10も作動する。第1の変速クラッチ11はつながっており、第2の変速クラッチ12もつながっている。メインモータ10は、第1のドラム及び第2のドラムを同時に駆動して回転させ、プログラムによって第1の変速クラッチ11の変速機の動力伝達比を自動的に調整して、第1のドラムの洗濯時及び脱水時における第1の内部ドラム4の回転速度を調整する。それとともに、プログラムによって第2の変速クラッチ12の変速機の動力伝達比を自動的に調整して、第2のドラムの乾燥時における第2の内部ドラム2の回転速度を調整する。板状方向変換機関17は第2のドラムへ空気を送入する状態になる。このとき、第1のドラムは洗濯を行い、第2のドラムは乾燥を行う。
第1のドラムが乾燥を行って第2のドラムが洗濯を行う状態において、乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14は作動し、メインモータ10も作動する。第1の変速クラッチ11はつながっており、第2の変速クラッチ12もつながっている。メインモータ10は、第1のドラム及び第2のドラムを同時に駆動して回転させ、プログラムによって第2の変速クラッチ12の変速機の動力伝達比を自動的に調整して、第2のドラムの洗濯時及び脱水時における第2の内部ドラム2の回転速度を調整する。それとともに、プログラムによって第1の変速クラッチ11の変速機の動力伝達比を自動的に調整して、第1のドラムの乾燥時における第1の内部ドラム4の回転速度を調整する。板状方向変換機関17は第1のドラムへ空気を送入する状態になる。このとき、第1のドラムは乾燥を行い、第2のドラムは洗濯を行う。
第1のドラム及び第2のドラムが同時に乾燥を行う状態において、乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14は作動し、メインモータ10も作動する。第1の変速クラッチ11はつながっており、第2の変速クラッチ12もつながっている。メインモータ10は、第1のドラム及び第2のドラムを同時に駆動して回転させる。板状方向変換機関17は、第1のドラム及び第2のドラムへ同時に空気を送入する状態になる。このとき、第1のドラム及び第2のドラムは同時に乾燥を行う。
第2のドラム及び/又は第1のドラムが除菌、消臭を行う状態において、乾燥コンポーネント13は作動せず、陰イオン発生器は作動し、送風コンポーネント14は作動する。第1のドラム、第2のドラムの作動状態に従って、それぞれのクラッチが切り替えられ、対応する板状方向変換機関17の状態が調整される。第2のドラムのみが除菌消臭を行う場合、第1の変速クラッチ11は切れており、第2の変速クラッチ12はつながっており、板状方向変換機関17は第2のドラムへ空気を送入する状態になる。第1のドラムのみが除菌消臭を行う場合、第1の変速クラッチ11はつながっており、第2の変速クラッチ12は切れており、板状方向変換機関17は第1のドラムへ空気を送入する状態になる。第1のドラム及び第2のドラムが同時に除菌消臭を行う場合、第1の変速クラッチ11はつながっており、第2の変速クラッチ12もつながっており、板状方向変換機関17は第1のドラム及び第2のドラムへ同時に空気を送入する状態になる。
上述の内容を基にして、本発明の一実施例は、上述の洗濯乾燥一体機に対する制御方法を更に提供する。当該制御方法は以下のステップを含む。
S100:乾燥モードへ切り替えるとのリクエストを受信した後、前記第1のドラム及び前記第2のドラムの動作モードを検出する。
S200:検出結果に従って以下の動作を実行する。
前記第1のドラムが乾燥モードになっており且つ前記第2のドラムが乾燥モードになっていない場合、前記ダクト制御装置によって前記ダクトコンポーネントと前記第1のドラムとを連通させるとともに、前記ダクトコンポーネントと前記第2のドラムとを隔絶させる。
前記第1のドラムが乾燥モードになっておらず且つ前記第2のドラムが乾燥モードになっている場合、前記ダクト制御装置によって前記ダクトコンポーネントと前記第1のドラムとを隔絶させるとともに、前記ダクトコンポーネントと前記第2のドラムとを連通させる。
前記第1のドラム及び前記第2のドラムが両方とも乾燥モードになっている場合、前記ダクト制御装置によって前記ダクトコンポーネントと前記第1のドラムとを連通させるとともに、前記ダクトコンポーネントと前記第2のドラムとを連通させる。
S300:前記乾燥システムを制御して乾燥動作を実行させる。すなわち、乾燥コンポーネント13及び送風コンポーネント14が作動する。
選択的に、一実施例において、本発明の例示的な一実施例により提供される制御方法の制御プロセスは図8に示す通りである。
当該制御方法は、少なくとも1つのドラムが乾燥モードに切り替えられてから開始する。少なくとも1つのドラムが乾燥モードに切り替えられた後、ステップS1を実行する。次に、第1のドラム及び第2のドラムの動作状態を検出し、すなわちステップS2を実行する。まずは1つのドラムの動作状態を検出し(例えば、上に位置する第2のドラムの状態を先に検出する)、すなわちステップS3を実行する。また、先に検出されるドラムが乾燥モードになっているか否かと関係なく、次には他の1つのドラムの動作状態を検出し(例えば、下に位置する第1のドラムの動作状態を次に検出する)、すなわちステップS4又はステップS8を実行する。
第2のドラムが乾燥モードになっており且つ第1のドラムが乾燥モードになっていないという検出結果が得られた場合、プログラムによって板状方向変換機関17の駆動モータを制御して、板状方向変換機関17が第2の状態(図4に示すよう)になるように調整し、すなわちステップS10を実行する。このとき、ダクトコンポーネントは、第1のドラムとは隔絶され、第2のドラムとは連通される。第2のドラムは乾燥を行う。
第2のドラムが乾燥モードになっておらず且つ第1のドラムが乾燥モードになっているという検出結果が得られた場合、プログラムによって板状方向変換機関17の駆動モータを制御して、板状方向変換機関17が第1の状態(図3に示すよう)になるように調整し、すなわちステップS11を実行する。このとき、ダクトコンポーネントは、第1のドラムとは連通され、第2のドラムとは隔絶される。第1のドラムは乾燥を行う。
第1のドラム及び第2のドラムが両方とも乾燥モードになっているという検出結果が得られた場合、プログラムによって板状方向変換機関17の駆動モータを制御して、板状方向変換機関17が第3の状態(図5に示すよう)になるように調整し、すなわちステップS9を実行する。このとき、ダクトコンポーネントは、第1のドラム及び第2のドラムと同時に連通される。第1のドラムと第2のドラムは両方とも乾燥を行う。
以上の3種類の検出結果が得られた場合、板状方向変換機関17を調整した後(すなわちステップS9、S10又はS11を実行した後)、乾燥コンポーネント13の動作状況を再度検出し、すなわちステップS12を実行する。乾燥コンポーネント13が作動していないと検出した場合、乾燥コンポーネント13を起動し、すなわちステップS13を実行する。乾燥コンポーネント13が既に作動していると検出した場合、どのような操作も行わない。
そのあと、送風コンポーネント14の動作状況を検出し、すなわちステップS14を実行する。送風コンポーネントが作動していないと検出した場合、送風コンポーネントを起動し、すなわちステップS15を実行する。送風コンポーネントが作動していると検出した場合、どのような操作も行わない。
乾燥を行う間、以上のプロセスを繰り返して実行する。第1のドラム及び第2のドラムが両方とも乾燥モードになっていないと検出した場合、乾燥コンポーネント13を停止し、すなわちステップS5を実行する。さらに送風コンポーネント14を停止し、すなわちステップS6を実行する。プロセスはこれで終了し、すなわちステップS7を実行する。
送風コンポーネント14が作動している間、陰イオン発生器を起動してもよく、停止してもよい。
なお、当業者が理解できる通り、以上の各選択可能な技術案は矛盾が発生しない限り、自由に組み合わせたり、積み重ねたりされることができる。
なお、以上の実施形態は例示的なものであり、制限的なものではない。本発明の実施例により提供される基本原理から逸脱しない限り、当業者は以上の内容に対して様々な明らかな又は同等な変更や交換を行うことができ、且つそれらはすべて本発明の実施例に係る特許請求の範囲に属するべきである。
選択的に、一実施例において、前記制振システムは、前記第1のドラムの下方に配置されるダンパー6と、前記第2のドラムの下方に配置されるダンパー6と、前記第1のドラムの上方に配置される制振ばね24と、前記第2のドラムの上方に配置される制振ばね5と、のうちの少なくとも1つを備える。例えば、筐体100の上部及び中部においては、制振ばね5、24を吊るすように設けられる吊るし構造が配置される。図面に示す実施形態において、制振システムは少なくとも、第2のドラムの上方に位置する1セットの制振ばね5(2つ以上)と、第1のドラムの外部ドラム3の上方に位置する1セットの制振ばね24(2つ以上)と、第1の外部ドラム3の底部に位置する少なくとも2つのダンパー6と、を備える。こうすると、制振システムは第1のドラム、第2のドラムに対して効果的に制振を行うことができる。