JP2021507656A - 関連する歯にスナップ係合される個別の巻線支持体を有する、モータまたは電磁発電機用ステータ - Google Patents

関連する歯にスナップ係合される個別の巻線支持体を有する、モータまたは電磁発電機用ステータ Download PDF

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Abstract

本発明は、巻線(4)と磁気回路を有する、モータまたは電磁発電機のステータ(8)に関し、ステータは円形または多角形のヨークと巻線を支持する歯(3)を有する。各巻線(4)は、歯(3)に載って支えられそして少なくとも部分的に巻線支持体(13、14)を取り囲み、各巻線支持体(13、14)はスナップ係合手段(15´)を含むか、これに関連し、スナップ係合手段(15´)は巻線支持体(13、14)に関係する歯(3)に担持される相補的スナップ係合手段(3´)と協働し、それにより各巻線支持体(13、14)は関連する歯(3)に固定される。【選択図】図3

Description

本発明は、関連する歯にスナップ係合される個別の巻線支持体を有するモータまたは電磁発電機のステータに関する。モータまたは電磁発電機は、有利には軸方向磁束である。
本発明は、ロータの高回転速度で高出力を提供する電磁モータに有利であるが非限定的な用途を見出し、それは、ステータに関連するロータの特定の特性と相互作用する、本発明によるステータの特定の特性により得られる。そのようなモータまたは発電機は、例えば、完全な電気自動車またはハイブリッド自動車の電磁モータとして使用することができる。
有利には、これに限定されないが、モータまたは電磁発電機は、2つのステータに挟まれた少なくとも1つのロータを含むことができ、それによりこれらの要素は、少なくとも1つのエアギャップによって分離され、同じシャフト上で互いに対して重ね合わせることができる。
高速アプリケーションでは、最適な効率のために軸方向磁束モータの質量とサイズを削減することで実現されるコンパクトなシステムを有するだけでなく、システムの信頼性を向上させるために、回転部品、即ちロータの非常に優れ機械的強度を有することが必要であり、またステータのそれを有することも必要である。
高速アプリケーションでは、最適な効率のために損失を減らす必要がある。自動車用途では、小型化がますます求められている。このためには、軸方向磁束モータの質量とサイズを削減することで実現されるコンパクトなシステムだけでなく、システムの信頼性を向上させるために、回転部品の非常に優れた機械的強度を有することが重要である。
軸方向磁束電磁機械の場合、ロータは、厚さによって接続される2つの円形面を持つディスクの形の本体を備え、ディスクは、外部リングと、回転シャフトの凹部を画定する内縁の間で画定される。
少なくとも2つの永久磁石が、支持面と呼ばれる本体の2つの円形面の少なくとも1つに適用される。ステータに関連付けることを意図された単一エアギャップロータの場合、本体の単一の円形面が磁石を持ち、それぞれのステータとの間に2つのエアギャップを有する1つのロータの場合、磁石を担持するのは2つの面である。
磁石はそれぞれ、保持手段によってその面またはそれぞれの面に保持され、同じ面上の前記少なくとも2つの磁石の間にエアギャップが残される。
そのステータまたは各ステータは、それぞれコイルを担持する歯を含む巻線要素を保持し、歯はその両側が窪みで囲まれ、良好な導電体の金属線が歯に巻かれてコイルを形成する。
一連の巻線が電力を供給されると、モータの出力シャフトに固定されたロータは、磁場から生じるトルクを受ける。生成された磁束は、軸方向磁束電磁機械用の軸方向磁束であり、そして径方向磁束機械用の径方向磁束である。
歯の周りにコイルを形成する方法はいくつかあるが、同心コイルを形成するのが最も簡単である。このように巻かれたモータまたは発電機は効率の点で不十分であった。しかし、ロータおよびその機械の堅牢性と出力を増大させることにより、ロータの設計は大きく進歩し、これによりステータに同心巻線を使用することが可能になった。
ただし、その製造をより効率化するために、同心巻線ステータの設計をやり直す必要がある。
文書EP−A−2329583は、巻線および磁気回路を含むモータまたは電磁発電機のステータを記載しており、ステータは円形または多角形形状のヨーク(くびき)および巻線を支持する歯を含み、各巻線は巻線支持体を少なくとも部分的に囲みながら1つの歯に載って支えられる。
各巻線支持体は、巻線支持体に関連する歯によって担持される相補的スナップ係合手段と協働するスナップ係合手段を備えるか、またはそれに関連し、それにより巻線支持体は関連する歯、一方では、各歯、他方では、各巻線支持体の中間部位とカバー部位、に固定され、カバー部位は、2つの三角形の面を持つ角柱形状、または2つの傾斜した側面で接続された、ヨークのより内側の小さな基部と、ヨークのより外側の大きな基部とを有する、台形の形状である。
この文書は、この文書で提案されているスナップ係合手段に起因して、各歯への電線の巻線の巻き付けを容易にすることによる、歯を有するステータの製造の合理化を可能にしない。
本発明の根底にある問題は、各歯への電線の巻線の巻き付けを容易にすることにより、歯を有するステータの製造を合理化することである。
EP−A−2329583
この目的のために本発明は、巻線と磁気回路を有するモータまたは電磁発電機のステータであって、ステータは円形または多角形のヨークと巻線を支持する歯を含み、各巻線は、歯に載って支えられそして少なくとも部分的に巻線支持体を取り囲み、各巻線支持体はスナップ係合手段を含むか、これに関連し、スナップ係合手段は巻線支持体に関係する歯に担持される相補的スナップ係合手段と協働し、それにより各巻線支持体は関連する歯に、一部ではそれぞれの歯に、他の部分では各巻線支持体の中間部位およびカバー部位に固定され、巻線支持体は2つの三角形の面を持つ角柱か、またはヨークに対して内側の小さな底部とヨークに対して外側の大きな底部が2つの傾斜した側面により結合された台形の形状である、モータまたは電磁発電機のステータにおいて、 平坦なカバー部位の外部輪郭は、三角形または四角形の空の空間を内部に画定し、空の空間は、歯に向かって突出する少なくとも1つのスナップ係合部位を担持してスナップ係合手段を形成し、歯が、巻線に対向する歯のそれぞれの横方向端部の近くに1つの溝を有し、2つの溝が スナップ係合部位の1つをそれぞれ収容して相補的スナップ係合手段を形成するか、または,空の空間は、2つの三角形の面を持つ角柱形状または台形形状の挿入される阻止要素を担持し、阻止要素が空の空間の内部輪郭に対応する外部輪郭を有し、阻止要素の外部輪郭と空の空間の内部輪郭の間に阻止要素の空の空間への挿入に丁度十分なクリアランスを有し、歯に対向する阻止要素に関係する三角形の面の端部、または歯に対向する阻止要素の台形形状の傾斜した側面の少なくとも2つの端部が、歯に向かって突出しスナップ係合手段を形成する少なくとも1つのスナップ係合手段を担持し、歯が、巻線に対向する歯のそれぞれの横方向端部の近くに1つの溝を有し、2つの溝がスナップ係合部位の1つをそれぞれ収容して相補的スナップ係合手段を形成する、ことを特徴とするモータまたは電磁発電機のステータ,に関する。
得られる技術的効果は、巻線の取り付けの容易さであり、それにより、モータまたは電磁発電機に対する同心巻線の使用がさらに向上し、その使用を拡大することが可能になる。スナップ係合は簡単で、歯への挿入から巻線の脱落を防ぐことにより、歯への巻線の強固な保持を可能にする。
一般に、中間部位およびカバー部位は、関連する歯の形状に適合した形状を有する。
本発明の第1の実施形態では、スナップ係合部位が歯に向かって突出しているので、スナップ係合は、このスペースに歯を挿入した後、巻線支持体の空の空間の側面によって行われる。空間の側面はそれぞれ、歯に関連する溝に挿入された突起を備えうる。
第2の実施形態は、阻止要素を必要とする。歯とスナップ係合するのはこの阻止要素である。巻線に対向する面の各横方向の端部に近いことは、必ずしも溝がこの面にあることを意味しない。溝は、対向する面の側端に近い歯の側面にありうる。
有利には、巻線支持体が、巻線が巻かれる中間部位と、巻線支持体の歯への固定位置において関連する歯から最も遠く、巻線と中間部位によって歯から分離されている、平坦なカバー部位とを備え、カバー部位は、ある距離離れて巻線に対向する少なくとも1つの外縁をカバーし、そして巻線の外縁に当接する、外部輪郭を有し、巻線支持体は一体であっても、なくてもよい。
その外形により歯の周りへの挿入からの脱落を妨害するのは、平坦なカバー部位である。中間部は、巻線のより容易な巻き付けのために、巻かれる電線の寸法に対応する溝を有していてもよい。
有利には、各巻線が中間部位の周りに同心円状に巻かれる。これは巻線を捲く最も単純な方法を表す。
有利には、1つの歯に関連する平坦なカバー部位が、それぞれ隣接する歯に関連する平坦なカバー部位に隣接し、一組のカバー部位が、歯とそれらを分離する間隔を完全に覆うリングを形成する。
これにより、完全で連続的なリングが提供され、巻線の保護が向上する。
有利には、巻線支持体はプラスチックで作られている。これは特に、有利には金属製の阻止要素を必要とする第2の実施形態の場合である。
有利には、巻線が三相巻線である。
有利には、巻線支持体が、ヨークに面する一端に、巻線の縞状位相支持体を有し、1組の巻線の縞状位相支持体が、歯を担持するステータのヨークに対向して歯の基部にリングを形成し、リングは同心の溝を有する。したがって、巻線の位相は、完全で堅固なリングを形成する溝付き支持体の中で維持される。
有利には、それぞれの歯は、巻かれたまたは積層されたシートによって形成されている。
本発明は、モータは軸方向磁束を有し、ステータが、上記に従うことを特徴とする少なくとも1つのロータおよび少なくとも1つのステータを備える電気モータまたは発電機に関する。
有利には、少なくとも1つのロータは、磁極を形成する磁石構造を備え、各磁石構造は、複数の単位磁石から構成され、カバーディスクが少なくとも1つのロータの2つの対向する軸方向面のそれぞれに配置され、カバーディスクは複合材料で作られ、カバーディスクおよび磁石構造は、少なくとも1つのロータの外部輪郭を画定する複合材料の外側コーティング層でコーティングされる。
本発明のこの好ましい実施形態の主な目的の1つは、1つまたは複数の大きな磁石を複数の小さな磁石で置き換えることである。したがって、その数が磁極ごとに少なくとも20であり100を超えることさえある多数の小さな磁石により磁束が生成される。従来技術のロータは、1〜10個の磁石を含むことができるが、本発明の好ましい実施形態は、各磁石構造内にはるかに多くの小さい磁石を提供する。
磁石構造、例えば、5〜10個またはそれ以上を担持することができる磁石構造、ロータと、それより明らかに数が多い、例えば数百個を担持可能な単位磁石、ロータとは混同されるべきではない。本発明に係る小型単位磁石は、ロボットにより各セルに挿入することができる。
これは、他の利点の中でも特に、高速で回転でき、ロータの損失を制限する、鉄を含まないロータの提供を可能にする。
本発明のこの選択肢としての形態によれば、複数の単位磁石が、低損失に起因して熱をほとんど発生させずに、ロータの全体的な曲げのレベルでより強い強度を有する磁石構造を提供し、単位磁石によって放散される熱は、それらに相当する、一体型の大きな磁石によって放散される熱よりも少ないことが発見された。
磁石構造は、単位磁石とメッシュをコーティングする非導電性複合材料の層を有する。加えて、その機械的強度は強くあることができ、コーティングは、特に、任意の手段によって互いに対して所定の位置に保持された単位磁石の配置の上に複合材料を注入することによって容易に行うことができる。
そのようなロータを用いながら、鉄の歯を含む1つまたは2つのステータを、製造が容易な同心巻線と組み合わせることが有利である。唯一の困難は、歯に巻き付ける操作を単純化することであり、それを本発明は、歯にスナップ係合できる巻線支持体を使用することによって解決した。
本発明は、モータおよび電磁発電機の多くの製造業者が従うアプローチのプロセスと逆のプロセスを達成する。従来技術では、ますます複雑になり、設計が困難な巻線を設計することにより、ステータに対し革新の努力が注がれていた。
鉄を含まず、複合材料でコーティングされ、それぞれが複数の磁石から構成される磁石構造を含む高性能ロータの設計により、ステータに同心巻線を使用することが可能になった。一方でそのような同心巻線は、最新の技術で採用されているような全てが一体型の永久磁石では全く満足できるものではなかった。
複合材料のロータと、鉄製の歯またはスタッドを含む少なくとも1つの鉄製ステータと、巻線支持体に取り付けられたステータの同心巻線と、のこのような組み合わせを使用すると、使用されるモータまたは発電機の出力、ならびにモータまたは発電機の製造の容易さおよび機械的強度に関して相乗効果が得られることがわかっている。
有利には、モータは少なくとも2つのステータおよび少なくとも1つのロータを有する。
本発明はまた、モータまたは電磁発電機のステータのそれぞれの歯に巻線を巻き付ける方法であって、ステータまたはモータは、上記に記載され、以下のステップを有することを特徴とする方法に関する:
−巻線支持体の一部に導電性ワイヤを巻き付けるステップであって、巻線支持体は少なくとも部分的に歯に挿入されるか、または歯の周囲に存在しない、ステップと;
−巻線支持体が以前に歯の周りに少なくとも部分的に挿入されていなかった場合、歯の周りに巻線を少なくとも部分的に挿入するステップと;および
−巻線支持体をステータのヨークに向かって押すことにより、即ちスナップ係合手段を相補的スナップ係合手段としてのそれぞれの溝に挿入することにより、巻線支持体を歯にスナップ係合するステップ。
したがって、関連する歯への巻線のしっかりした保持は、巻線を支持し、そしてそのような脱落に対する防止として機能することにより歯の周りへの巻線の脱落を防止する、巻線支持体の使用によって得られる。巻線支持体と関連する歯の結合は、スナップ係合により実施され、単純に巻線支持体を歯の周りに十分に挿入し、そしてそれをヨークに押し付けることにより、即ち相補的スナップ係合手段として機能するそれぞれの溝にスナップ係合手段を挿入することにより、行われる。
有利には、歯の輪郭の近くの巻線支持体の内部に担持される側方突起は、歯に担持されるそれぞれの溝に侵入し、このスナップ係合は、巻線支持体の弾性または巻線支持体に侵入し少なくとも部分的に歯を取り囲む阻止要素の弾性、によって自動的に行われる。
本発明の他の特徴、目的、および利点は、非限定的な例として与えられる添付の図面を参照した、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになろう:
歯とそれぞれの歯に取り付けられた巻線とを含むステータの斜視概略図であり、ステータは本発明に基づき、歯にスナップ係合された巻線支持体を含む。この図1には2つの巻線支持体が示されている。 本発明によるステータで使用される巻線支持体および巻線の分解斜視概略図である。 図1の特徴を再度示し、巻線支持体および阻止要素は本発明によるステータから離れた位置に示され、この図3では阻止要素のスナップ係合手段および関連する歯に担持される相補的スナップ係合手段を見ることができる。 歯によって担持される相補的スナップ係合手段を示す、歯の一部の斜視図の、他の図と比較して拡大された枠部分Cの概略図であり、この歯は、本発明によるステータの一部である。
図は例として与えられており、本発明を限定するものではない。それらは、本発明の理解を容易にすることを意図した原理の概略図を構成し、必ずしも寸法通りではなく、または実際の用途を示すものではない。特に、異なる部材の寸法は現実の寸法を表すものではない。
図1および図3では、1つの巻線支持体、1つの阻止要素、および1つの縞状位相支持体のみが参照されているが、これらのそれぞれの要素について述べられていることは他の対応する要素に当てはまる。図の明確化のため、すべての巻線と巻線支持体は図示されておらず、2つまたは1つの歯を除いて、すべての歯は巻線なしのままである。
すべての図、より具体的には図1および3を参照すると、本発明はモータまたは電磁発電機のステータ8に関し、ステータ8は、巻線4と、そして円形または多角形のヨークと巻線支持の歯3を含む磁気回路と、からなる。
図1および3では、単一の歯が参照番号3で参照されているが、この参照された歯3について記載されることは、ステータ8の他のすべての歯3に適用される。
本発明によれば、各巻線4は、巻線支持体13、14を少なくとも部分的に取り囲みながら、歯3の上に載って支持される。これは、巻線支持体13、14の少なくとも一部が歯3の周りに挿入されることを意味する。
各巻線支持体13、14は、巻線支持体13、14に関連する歯3によって担持される相補的スナップ係合手段3´と協働するスナップ係合手段15´を含むか、またはそれに関連し、それにより巻線支持体13、14が、関連する歯3に固定される。
スナップ係合は、巻線支持体13、14と歯3の間で直接行うことができ、その場合、各巻線支持体13、14は、スナップ係合手段15´を担持し、またはスナップ係合は、巻線支持体13、14に固定された中間部品と歯3の間で行うことができ、その場合、各巻線支持体13、14は、巻線支持体13、14が担持しないスナップ係合手段15´と関連付けられる。
特に図3に見られるように、巻線支持体13、14は、巻線4が巻かれる中間部位13と、平坦なカバー部位14とを備えることができ、平坦なカバー部位14は、巻線支持体13、14が歯3上に固定されている位置において、関連する歯3から最も離れていて、そして巻線4および中間部位13によって歯3から分離されている。平坦なカバー部位14および中間部位13は、一体であってもよい。
平坦なカバー部位14は、少なくとも1つの巻線4に対向する外縁と、巻線に向いた歯3の1つの面を、離れてカバーする外部輪郭を有することができる。「離れて」とは、平坦なカバー部位14が巻線4に向いた歯3の面と接触していないことを意味し、「カバーする」とは、正面から見たとき、平坦なカバー部位14が巻線4に面する歯3の面を隠すことを意味する。「少なくともカバーする」とは、平坦なカバー部位14の領域が、巻線に面する歯3の領域よりも大きくてもよいことを意味する。
カバー部位14は、歯3の周りおよび中間部位13の周りの巻線4の出口に当接する。
図3から分かるように、各巻線4は、中間部位13の周りに同心円状に巻かれている。
図1〜図3に見られるように、一方では、各歯3、および他方では、各巻線支持体13、14の中間部位13およびカバー部位14は、2つの傾斜した側面で接続されるヨークに対して内側の小さな底面と、ヨークに対して外側の大きな底面とを有する、台形形状であり得る。
また、各巻線支持体13、14の中間部位13およびカバー部位14は、2つの三角形面を有する角柱形状であってもよい。これは図には示されていないが、これらの図から簡単に導き出せる。
前述のように、巻線支持体13、14と関連する歯3の間のスナップ係合は直接的または間接的でありうる。直接的とは、巻線支持体13、14が関連する歯3に直接スナップ係合することを意味する。間接的とは、巻線支持体13、14に固定された中間阻止要素15が関連する歯3とスナップ係合することを意味する。
間接的なスナップ係合を伴う第2の実施形態のみが図に示されている。ただし、2つの実施形態と共通する特徴については、第1の実施形態の説明に図を参照する。
図示されていない直接スナップ係合を伴う第1の実施形態では、平坦なカバー部位14の外部輪郭は、スナップ係合手段15を形成する、歯3に向かって突出する少なくとも一部のスナップ係合部位を担持する、三角形または四角形の空の空間11を内部で画定する。
相補的スナップ係合手段3´として、歯3は、巻線4に対向する面の各横方向端部の近くに溝3´を有し、その2つの溝3´は、スナップ係合部位の1つをそれぞれ収容する。したがって、相補的スナップ係合手段3´は、直接的または間接的スナップ係合の2つの実施形態において同じであり得る。それは、溝3´を有する歯3の一部の拡大図を示す図4に見ることができ、両方の実施形態に共通である。
間接スナップ係合を伴う第2の実施形態では、図1〜図4を参照すると、平坦なカバー部位14の外部輪郭は、カバー部位14の角柱または台形の形状に対応する三角形または四角形の空の空間11を内部に画定することができる。
この三角形または四角形の空の空間11には、2つの三角形面を有する角柱形状または台形形状の阻止要素15が挿入される。阻止要素15は、阻止要素15の空の空間11への挿入のために、阻止要素15の外部輪郭と空の空間11の内部輪郭との間にちょうど十分なクリアランスを備えた、空の空間11の内部輪郭に対応する外部輪郭を有することができる。
関連する歯3に面する阻止要素15の三角形の面の端部、または関連する歯3に面する阻止要素15の台形形状の傾斜した側面の少なくとも2つの端部は、歯3に向かって突出しスナップ係合手段15´を形成する、少なくとも1つのスナップ係合部位15´を有することができる。
第1の実施形態に関しては、関連する歯3は、巻線4に対向する歯の面の各横方向端部の近くに溝を含み、2つの溝3は、それぞれスナップ係合部位の1つを収容し、そして相補的スナップ係合手段3´を形成する。溝3´は、好ましくは、歯3の横方向傾斜面上に延伸でき、そして必ずしも巻線に面する歯の面上に延伸する必要はない。
これは、すべての巻線4の支持体およびすべての歯3に当てはまりうる。1つの歯3に関連する平坦なカバー部位14は、隣接する各歯3に関連する平坦なカバー部位14に隣接できる。次に、一組のカバー部位が、歯3およびそれらを分離する間隔を完全にカバーするリングを形成することができる。
歯3は鉄またはプラストフェライトで作ることができ、巻線4の支持体は耐性プラスチックで作ることができる。各歯3は、巻かれたまたは積層された金属シートにより形成することができる。
阻止要素15は、存在する場合、強度があり、所定の位置に形成されるスナップ係合を実現するように、金属製であることが有利である。巻線4は、三相巻線4とすることができる。
図1〜3で分かるように、巻線支持体13、14は、ヨークに面する一つの端部に、縞状位相支持体12を含むことができる。巻線4の一連の縞状位相支持体12は、歯3を支持するステータ8のヨークに対して歯3の基部にリング7を形成することができ、リング7は同心溝7´を有し、そのリングは中央凹部を有するステータ8の中心に対して同心である。
本発明は、前述の少なくとも1つのロータおよび少なくとも1つのステータ8を備え、軸方向磁束を伴うモータまたは発電機に関する。モータは、少なくとも2つのステータ8および少なくとも1つのロータを含むことができる。
図示されていない特に有利な実施形態では、1つまたは複数のロータは、磁極を形成する磁石構造を備え、各磁石構造は、複数の単位磁石から構成される。カバーディスクは、少なくとも1つのロータに対向する2つの軸方向面のそれぞれに軸方向に配置することができる。
たとえば、サマリウムコバルト合金(Sm−Co)、アルミニウム、ニッケル、コバルト合金、ハードフェライト、ネオジム−鉄―ホウ素材料などから選択された異なる種類の材料を、単位磁石に使用することができる。重要な点は、これらの材料が、長さに比べて幅または直径が小さいブロックに機械加工されうることである。
カバーディスクは複合材料にすることができる。さらに、カバーディスクおよび磁石構造は、少なくとも1つのロータの外側輪郭を画定する、複合材料の外側コーティング層で被覆することができる。
本発明はまた、上記のモータまたは電磁発電機のステータ8のそれぞれの歯3に巻線4を巻き付ける方法にも関する。
この方法は、巻線支持体13、14の一部の周りに、有利には銅製の導電性ワイヤを巻き付けるステップを含み、巻線支持体13、14は関連する歯3に少なくとも部分的に挿入されるか、またはその周りに存在しない。
確かに、巻線支持体13、14は、巻線4がすでに部分的に歯の周りに挿入されている場合、関連する歯3から離れるように移動することができる。
第1の実施形態では、従前に巻線支持体13、14が少なくとも部分的に歯3の周りに挿入されていない場合、巻線4は少なくとも部分的に歯の周りに挿入される。
次のステップは、巻線支持体13、14をステータ8のヨークに向かって押すことによって、即ち、そのスナップ係合手段15´が、歯に設けられた相補的スナップ係合手段3´と協働するまで巻線支持体13、14を挿入することによって、巻線支持体13、14を歯3にスナップ係合するステップである。

Claims (12)

  1. 巻線(4)と磁気回路を有する、モータまたは電磁発電機のステータ(8)であって、前記ステータ(8)は、円形または多角形のヨークと巻線を支持する歯(3)とを有し、各前記巻線(4)は、前記歯(3)に載って支えられそして少なくとも部分的に巻線支持体(13、14)を取り囲み、
    各前記巻線支持体(13、14)はスナップ係合手段(15´)を含むか、これに関連し、前記スナップ係合手段(15´)は前記巻線支持体(13、14)に関係する歯(3)に担持される相補的スナップ係合手段(3´)と協働し、それにより各前記巻線支持体(13、14)は前記関連する歯(3)に、一部ではそれぞれの前記歯(3)に、他の部分では各前記巻線支持体(13、14)の中間部位(13)およびカバー部位(14)に固定され、前記巻線支持体(13、14)は2つの三角形の面を持つ角柱か、または前記ヨークに対して内側の小さな底部と前記ヨークに対して外側の大きな底部が2つの傾斜した側面により結合された台形の形状である、モータまたは電磁発電機のステータ(8)において、
    平坦な前記カバー部位(14)の外部輪郭は、三角形または四角形の空の空間(11)を内部に画定し、
    前記空の空間(11)は、前記歯(3)に向かって突出する少なくとも1つのスナップ係合部位を担持してスナップ係合手段を形成し、前記歯(3)が、前記巻線(4)に対向する前記歯(3)のそれぞれの横方向端部の近くに1つの溝(3´)を有し、2つの前記溝(3´)が 前記スナップ係合部位の1つをそれぞれ収容して相補的スナップ係合手段(3´)を形成するか、または
    前記空の空間(11)は、2つの三角形の面を持つ角柱形状または台形形状の挿入される阻止要素(15)を担持し、前記阻止要素(15)が前記空の空間(11)の内部輪郭に対応する外部輪郭を有し、前記阻止要素(15)の前記外部輪郭と前記空の空間(11)の前記内部輪郭の間に前記阻止要素(15)の前記空の空間(11)への挿入に丁度十分なクリアランスを有し、
    前記歯(3)に対向する前記阻止要素(15)に関係する前記三角形の面の前記端部、または前記歯(3)に対向する前記阻止要素(15)の前記台形形状の前記傾斜した側面の少なくとも2つの端部が、前記歯(3)に向かって突出しスナップ係合手段(15´)を形成する少なくとも1つの前記スナップ係合部位(15´)を担持し、前記歯(3)が、前記巻線(4)に対向する面のそれぞれの横方向端部の近くに1つの溝(3´)を有し、2つの前記溝(3´)が前記スナップ係合部位(15´)の1つをそれぞれ収容して相補的スナップ係合手段(3´)を形成する、
    ことを特徴とするモータまたは電磁発電機のステータ(8)。
  2. 前記巻線支持体(13、14)が、前記巻線(4)が巻かれる中間部位(13)と、前記巻線支持体(13、14)の前記歯(3)への固定位置において関連する前記歯(3)から最も遠く、前記巻線(4)と前記中間部位(13)によって前記歯(3)から分離されている、平坦な前記カバー部位(14)とを備え、
    前記カバー部位(14)は、ある距離離れて前記巻線(4)に対向する少なくとも1つの外縁をカバーし、そして前記巻線(4)の外縁に当接する、外部輪郭を有し、
    前記巻線支持体(13、14)は一体であっても、なくてもよい、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステータ(8)。
  3. 各前記巻線(4)が前記中間部位(13)の周りに同心円状に巻かれる、ことを特徴とする請求項2に記載のステータ(8)。
  4. 1つの前記歯(3)に関連する平坦な前記カバー部位(14)が、それぞれ隣接する前記歯(3)に関連する平坦な前記カバー部位(14)に隣接し、一組の前記カバー部位(14)が、前記歯(3)とそれらを分離する間隔を完全に覆うリングを形成する、ことを特徴とする請求項1−3のいずれか一項に記載のステータ(8)。
  5. 前記巻線支持体(4)がプラスチックで作られている、ことを特徴とする請求項1−4のいずれか一項に記載のステータ(8)。
  6. 前記巻線(4)が三相巻線(4)である、ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載のステータ(8)。
  7. 前記巻線支持体(13、14)が、ヨークに向いた端部に、前記巻線の縞状位相支持体(12)を有し、1組の前記巻線の縞状位相支持体(12)が、前記歯(3)を担持する前記ステータ(8)の前記ヨークに対向して前記歯(3)の端部にリング(7)を形成し、前記リング(7)は同心の溝(7´)を有する、ことを特徴とする請求項6に記載のステータ(8)。
  8. それぞれの前記歯(3)は、巻かれたまたは積層されたシートによって形成されている、ことを特徴とする請求項1−7のいずれか一項に記載のステータ(8)。
  9. ステータ(8)が、請求項1−8のいずれか1項に従うことを特徴とする、少なくとも1つのロータおよび少なくとも1つの前記ステータ(8)を備える、軸方向磁束モータまたは発電機。
  10. 前記少なくとも1つのロータは、磁極を形成する磁石構造を備え、それぞれの前記磁石構造は、複数の単位磁石から構成され、カバーディスクが前記少なくとも1つのロータの2つの反対側の軸方向面のそれぞれに配置され、前記カバーディスクは複合材料で作られ、前記カバーディスクおよび前記磁石構造は、前記少なくとも1つのロータの外部輪郭を画定する複合材料の外側コーティング層でコーティングされる、ことを特徴とする請求項9に記載のモータ。
  11. 少なくとも2つのステータ(8)および少なくとも1つのロータを有する、ことを特徴とする請求項10に記載のモータ。
  12. モータまたは電磁発電機のステータ(8)のそれぞれの歯(3)に巻線(4)を巻き付ける方法であって、前記ステータ(8)は、請求項1−8のいずれか一項に記載のステータであり、前記モータは請求項9から11のいずれか一項に記載のモータであり、以下のステップを有することを特徴とする方法:
    −巻線支持体(13、14)の一部に導電性ワイヤを巻き付けるステップであって、前記巻線支持体(13、14)は少なくとも部分的に前記歯(3)に挿入されるか、または前記歯(3)の周囲に存在しない、ステップと;
    −前記巻線支持体(13、14)が以前に前記歯(3)の周りに少なくとも部分的に挿入されていなかった場合、前記巻線(4)を前記歯(3)の周りに少なくとも部分的に挿入するステップと;および
    −スナップ係合手段を相補的スナップ係合手段としてのそれぞれの溝(3´)に挿入することにより前記巻線支持体(13、14)を前記ステータ(8)のヨークに向かって押して、前記巻線支持体(13、14)を前記歯(3)にスナップ係合するステップ。
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