JP2021505138A - 細胞に基づくワクチンの製造 - Google Patents

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Abstract

本開示は細胞保存、例えば、電離放射線に曝露された細胞の凍結保存方法を提供する。【選択図】図6

Description

本開示は細胞保存、例えば、電離放射線に曝露された細胞の凍結保存を対象とする。
関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月4日に出願された米国仮特許出願第62/594,317号の優先権および利益を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
電子的に提出されたテキストファイルの説明
本願と共に電子的に提出されたテキストファイルの内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる:配列リストのコンピュータ可読フォーマットコピー(ファイル名:HTB−028PC_SequenceListing_ST25;記録日:2018年11月28日;ファイルサイズ:13.6KB)。
液体窒素中での細胞の貯蔵は、依然として最も安全な細胞保存方法である。電離放射線(IR)に曝露された細胞の凍結保存は、生細胞に損傷を誘発することが示されたが、凍結保存に対する細胞応答についてはあまり多くは知られていない。現在の方法では、細胞培養中一定間隔での新たに不活性化された細胞の利用可能性が必要とされ、放射線源に常時アクセスすることが求められる。凍結細胞の照射は、機能、均一性を改善し、その機能的寿命を延長することが示されている。凍結中の照射細胞は、凍結細胞が解凍されるまで、放射線の影響を受けない。したがって、該プロセスは、細胞生存率を維持するために細胞培養製造施設に近接する(およびこれと密に一体化した)照射施設を必要とする。この組み合わせは典型的には産業的規模拡大には珍しい。この制約により、細胞の寿命を延長し、その機能性を拡大する方法の改良が必要とされている。
本開示は、凍結保存後の癌ワクチン細胞の照射が、細胞生存率および代謝機能性を保持するという驚くべき発見に基づくものである。
いくつかの態様において、本開示は、容器中に新たに採取した細胞を得る工程と、採取した細胞を液体窒素と接触させる工程と、細胞に電離放射線(IR)の線量を投与する工程とを含む、細胞を保存する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、方法は、細胞を液体窒素中に貯蔵することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、方法は細胞生存率を増加させる。
いくつかの実施形態において、方法は細胞回復を増加させる。
いくつかの実施形態において、細胞はγ線で照射される。いくつかの実施形態において、細胞の照射は細胞を複製不能にする。いくつかの実施形態において、γ線照射で投与された場合、細胞は非増殖性である。いくつかの実施形態において、投与される放射線量は、端点をすべて含む1(Gy)、5(Gy)、10(Gy)、20(Gy)、30(Gy)、40(Gy)、50(Gy)、60(Gy)、70(Gy)、80(Gy)、90(Gy)、100(Gy)、110(Gy)、または120(Gy)である。
いくつかの実施形態において、投与される放射線量は少なくとも120(Gy)のγ線である。
いくつかの実施形態において、細胞は修飾および分泌型ワクチンタンパク質を発現する。いくつかの実施形態において、修飾および分泌型ワクチンは、熱ショックタンパク質gp96−Igである。
いくつかの実施形態において、細胞は腫瘍細胞、例えば、肺または膀胱腫瘍細胞であるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、腫瘍細胞はVesigenurtacel−L(HS−110)である。いくつかの実施形態において、腫瘍細胞はVesigenurtacel−L(HS−410)である。
いくつかの態様において、細胞生存率および/または細胞回復の増加とともに、修飾および分泌型ワクチンタンパク質をコードするベクターを含む細胞を生成する方法が提供される。いくつかの実施形態において、細胞は培養物中で増殖する。
いくつかの態様において、本発明は、容器中に新たに採取した細胞を得る工程であって、細胞が修飾および分泌型ワクチンタンパク質をコードするベクターを含む腫瘍細胞である、前記工程と;採取した細胞を液体窒素と接触させる工程と、少なくとも120(Gy)の線量の電離放射線(IR)の線量を細胞に投与する工程により、癌治療を行う方法に関する。実施形態において、方法は、細胞を液体窒素中に貯蔵することをさらに含む。実施形態において、修飾および分泌型ワクチンタンパク質はgp96−Igである。実施形態において、腫瘍細胞はVesigenurtacel−L(HS−110)またはVesigenurtacel−L(HS−410)である。
Vesigenurtacel−L(HS−410)医薬品の製造プロセスおよび試験(フェーズ2プロセス)を示す図である。 クライオジェニックボックスにおけるボックスの構造および線量計の位置を示すダイアグラムである。照射中クーラーが回転するので、層B(下)、M(中)またはT(上)について、線量マッピングは、1層当たり1つの単一のボックスで行われた。したがって、照射の曝露は、所与の層における4つの各ボックスの対応するバイアル位置で等価である。 1分当たりのグレイでの照射線量率マッピングの結果を示す図である。赤のセル(Φ)は低照射線量を示し、緑のセル(◎)は高照射線量を示す。 CellTrace(商標)バイオレット方法により評価されるように照射および非照射HS−410ワクチン細胞の複製能を示すヒストグラムである。0日目(破線)および7日目(実線)の非照射(赤−Φ)および照射(暗青Δ)HS−410細胞のCTVプロファイル、ならびに非照射細胞対照射細胞の示された比でのスパイクされた試料の7日目のプロファイル。 複製についてCTVアッセイにより評価されたバイアルの照射位置および数を示す図である。赤のセル(Φ)は低照射レベルを示し、緑のセル(◎)は高照射レベルを示す。各数は、示された層においてクーラーの中心からのこの相対位置で評価されたバイアルの数を示す。 照射がHS−410細胞を複製不能にすることを示すヒストグラムである(CTVアッセイ)。非照射(赤)および照射(青)HS−410細胞における0日目対7日目(破線対実線)のCellTraceバイオレット蛍光。ゲーティングは、7日目に約95%の非照射細胞がCTVゲートに入るまで調節することによって設定される。左の立体曲線は7日目のHS410であり、右の立体曲線は7日目のHS410 HDバイアル10001である。 複製についてCFUアッセイにより評価されたバイアルの照射位置および数を示す図である。 模擬照射試験を示す棒グラフである。内部は左の棒、外部は右の棒である。 照射がHS−110細胞を複製不能にすることを示すヒストグラムである。照射後の細胞の複製状況を示す代表的なデータ。破線は0日目の細胞を示し、実線ピークは、7日間の培養後の細胞を示す。赤(Φ)は、照射前試料を示し、青(Δ)は照射後試料を示す。左の陰影の付いた曲線は7日目のHS100であり、右の陰影の付いた曲線は7日目のHS110照射1.1である。 各バイアルにおける凍結保存後に照射されたHS−110ワクチン細胞の複製能を示す一連のヒストグラムである。 照射および凍結方法を示す図である。 照射/凍結(Irr/Fr)対凍結/照射(Fr/Irr)細胞の細胞回復および生存率を示すグラフである。 照射/凍結(Irr/Fr)対凍結/照射(Fr/Irr)細胞のHLA−A1陽性細胞発現を示すグラフである。図13AはHLA−A1パーセント陽性細胞を示し、図13Bはアイソタイプおよび抗HLA−A1条件でのHLA−A1発現を示す。 照射/凍結(Irr/Fr)対凍結/照射(Fr/Irr)細胞におけるGP96−Ig分泌を示す一連の線グラフである。図14Aは1日目のGP96−Ig分泌を示す。図14Bは3日目のGP96−Ig分泌を示し、図14Cは5日目のGP96−Ig分泌を示す。 非照射、照射/凍結(Irr/Fr)および凍結/照射(Fr/Irr)細胞におけるH−チミジン取り込みを示す棒グラフである。各系において、左から右への棒の順番は、非照射、照射/凍結(Irr/Fr)および凍結/照射(Fr/Irr)細胞である。 非照射、照射/凍結(Irr/Fr)および凍結/照射(Fr/Irr)細胞の細胞単分子層を示す一連の画像である。
A.概説
本開示は、驚くべきことに、凍結保存後の癌ワクチン細胞の照射が、細胞生存率および代謝機能性を保持するという発見に基づくものである。本開示は標準的な細胞凍結保存方法を改良し、細胞操作の時間および費用を最小限に抑えながら、標的細胞の細胞培養を単純化し、研究努力を最大限に引き出す。本方法は、商業的な通常の大量生産(GMP)の環境、例えば、大きな細胞バンクの製造のための規模拡大、および細胞輸送の簡便化における用途に利点をもたらす。オートメーションおよび商業的規模拡大は、潜在的な汚染問題、有限寿命、代謝能力の継代による喪失、品質管理およびバッチ変動を克服する。商業的観点から、本方法は、明白な利点をもたらし、従来の細胞、組織および臓器移植から、疾患の自然進行を妨害または低減する一時的な細胞療法に及ぶ用途に影響を与える。
細胞の保存のための製造プロトコルは、凍結保存後の照射工程を含む。バイアル内のアリコートおよび凍結保存癌ワクチン細胞は、ドライアイス上でγ線で照射され、このような照射は、細胞が代謝的に活性な状態を長期間保ち、免疫化に必要なシャペロンペプチド複合体を生成することを可能にしながら、細胞の複製機構を損傷し、細胞を複製不能にすることが示された。
いくつかの実施形態において、本開示は、細胞培養製造施設に近接する(およびこれと密に一体化した)照射施設を必要とせずに細胞生存率を維持するための改良法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、凍結保存細胞および/または凍結ワクチン接種細胞の照射のための産業的規模拡大および生産の実現可能性をもたらす。
いくつかの実施形態において、方法は、照射がワクチン接種細胞を複製不能にすることを確実にする。いくつかの実施形態において、方法は、ワクチン接種細胞が、照射後増殖する能力を失うことを確実にする。
いくつかの実施形態において、細胞は分泌型ワクチンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを含有する。いくつかの実施形態において、細胞は、修飾および分泌型熱ショックタンパク質(すなわち、gp96−Ig)をコードするベクターを含む。いくつかの実施形態において、細胞は修飾および分泌型熱ショックタンパク質(すなわち、gp96−Ig)を発現する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるベクターは、gp96−Ig融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含有する。
B.定義
「凍結保存」は、規制されていない化学反応速度により引き起こされる損傷を受けやすい細胞小器官、細胞、組織、細胞外マトリックス、臓器または任意の他の生物学的構築物を、非常に低い温度(典型的には、固体二酸化炭素を用いて−80℃または液体窒素を用いて−196℃)まで冷却して保存する方法である。十分に低い温度で、問題の生物学的物質に損傷を与える可能性のある任意の酵素的または化学的活性が効果的に停止される。凍結保存方法は、凍結中の氷の形成により引き起こされるさらなる損傷を引き起こすことなく低温に到達する方法を模索する。
「培養細胞」は、典型的には培養基質に付着し、従来の細胞培養培地、例えば、DMEM、F−12、RPMI1640またはMCDB153中37℃で維持される哺乳動物細胞である。
「培養−照射細胞」は、フラスコ、皿、またはバイアルに付着しながら、細胞を有糸分裂不能にするγ線の線量に曝露された細胞である。この場合、細胞に対するγ損傷はすぐに始まり、これを遅延させることはできない。
「分化」は、特定の細胞または組織型になるための細胞の分化系列またはクローンの関与である。分化は、幹細胞特性の喪失と同義である。
「凍結細胞」は、凍結保護培地に採取され、そこで濃縮され、そこに再懸濁され、バイアルまたはアンプルに分注された培養細胞である。これらは必要とされるまで凍結および貯蔵される。
「凍結−照射細胞」は、凍結状態の間に、細胞を有糸分裂不能にするγ線の線量に曝露される凍結細胞である。凍結細胞は、砕いたドライアイス中に梱包され、発送され、照射され、貯蔵およびその後の使用または流通のために液体窒素に戻され得る。
「凍結」は、細胞生存率を維持するために非常に低い温度で細胞を冷却および貯蔵する方法である。非常に低い温度で細胞を冷却および貯蔵する技術は、解凍時の細胞生存率の割合を高めることができる。細胞の凍結に一般に用いられる1つの物質は、約−196℃の温度を有する液体窒素である。
哺乳動物細胞における「γ誘発損傷」は高エネルギー短波長の光子、および他の亜原子粒子の通過により引き起こされ、高エネルギー短波長の光子、および他の亜原子粒子はこれらが貫通する原子および分子からの電子を散乱させ、過酸化物、ラジカルおよび他の化学反応性の高い細胞毒性種の痕跡を残す。
「γ源」は、実験材料、細胞または生物を特定のγ線の線量に曝露させる装置である。
キログラム当たりのジュール(J/kg)の単位を有する「グレイ」または「Gy」は、吸収線量のSI単位であり、何らかの種類の物質1kgにエネルギー1ジュールを蓄積するのに必要とされる放射線の量である。
I.細胞に基づくワクチンの製造
本発明は、先行技術の方法に対して利点をもたらす細胞に基づくワクチンの製造のための組成物および方法を提供する。
A.本発明に有用な細胞
本発明者は、本明細書に概説されるいくつかの構成要素を含むように遺伝子的に操作される、いくつかの異なる細胞型、特に、細胞性ワクチンとして有用なものとの併用を見出す。一実施形態において、方法は、分泌型ワクチンをコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを含有する組成物を含む細胞の使用を提供する。いくつかの実施形態において、細胞は、分泌型gp96−Ig融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを含有する組成物を含む。いくつかの実施形態において、このような細胞は照射される。いくつかの実施形態において、このような細胞は生存しており、弱毒化される。様々な実施形態において、これらの細胞は、本方法のワクチンタンパク質(例えば、gp96)によりシャペロン化され得る腫瘍抗原を発現する。
gp96−Ig融合配列をコードする核酸は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,685,384号、第8,475,785号、第8,968,720号、第9,238,064号に記載の方法を用いて生成され得る。
いくつかの実施形態において、gp96−Ig融合は、ベクター、例えば、哺乳動物発現ベクターにコードされる。いくつかの実施形態において、gp96−Ig融合は、任意でgp96KDEL(配列番号2)配列を欠く分泌型gp96−Ig融合タンパク質である。Genbank登録番号CAA33261のヒトgp96遺伝子をコードする例示的なアミノ酸配列は、
MRALWVLGLCCVLLTFGSVRADDEVDVDGTVEEDLGKSREGSRTDDEVVQREEEAIQLDGLNASQIRELREKSEKFAFQAEVNRMMKLIINSLYKNKEIFLRELISNASDALDKIRLISLTDENALSGNEELTVKIKCDKEKNLLHVTDTGVGMTREELVKNLGTIAKSGTSEFLNKMTEAQEDGQSTSELIGQFGVGFYSAFLVADKVIVTSKHNNDTQHIWESDSNEFSVIADPRGNTLGRGTTITLVLKEEASDYLELDTIKNLVKKYSQFINFPIYVWSSKTETVEEPMEEEEAAKEEKEESDDEAAVEEEEEEKKPKTKKVEKTVWDWELMNDIKPIWQRPSKEVEEDEYKAFYKSFSKESDDPMAYIHFTAEGEVTFKSILFVPTSAPRGLFDEYGSKKSDYIKLYVRRVFITDDFHDMMPKYLNFVKGVVDSDDLPLNVSRETLQQHKLLKVIRKKLVRKTLDMIKKIADDKYNDTFWKEFGTNIKLGVIEDHSNRTRLAKLLRFQSSHHPTDITSLDQYVERMKEKQDKIYFMAGSSRKEAESSPFVERLLKKGYEVIYLTEPVDEYCIQALPEFDGKRFQNVAKEGVKFDESEKTKESREAVEKEFEPLLNWMKDKALKDKIEKAVVSQRLTESPCALVASQYGWSGNMERIMKAQAYQTGKDISTNYYASQKKTFEINPRHPLIRDMLRRIKEDEDDKTVLDLAVVLFETATLRSGYLLPDTKAYGDRIERMLRLSLNIDPDAKVEEEPEEEPEETAEDTTEDTEQDEDEEMDVGTDEEEETAKESTAEKDEL(配列番号1)である。
いくつかの実施形態において、gp96−Ig融合のgp96部分は野生型gp96配列(例えば、配列番号1に示されたヒト配列)のすべてまたは一部を含有し得る。例えば、分泌型gp96−Ig融合タンパク質は、C末端KDEL(配列番号2)配列を欠くように、配列番号1の第1の799アミノ酸を含み得る。あるいは、融合タンパク質のgp96部分は、野生型ポリペプチドに対する少なくとも90%(例えば、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%)の配列同一性を有するように、野生型gp96配列の第1の799アミノ酸と比較して1つ以上の置換、欠失または付加を含有するアミノ酸配列を有し得る。したがって、いくつかの実施形態において、gp96−Ig融合ポリペプチドをコードする核酸のgp96部分は、他の種からの1つ以上の保存的置換、非保存的置換、スプライス変異、アイソフォーム、相同体および多型を含有するように、1つ以上のアミノ酸位置で野生型gp96ポリペプチドと異なるアミノ酸配列をコードし得る。
いくつかの実施形態において、gp96−Ig融合中のIgタグは、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgAもしくはIgE、またはこれらの変異体もしくはフラグメントのFc領域を含む。いくつかの実施形態において、発現ベクターはDNAを含む。いくつかの実施形態において、発現ベクターはRNAを含む。
いくつかの実施形態において、細胞は、健康なヒト、癌患者および感染症患者を含む正常または罹患した対象、私的研究室受託物、American Type Culture Collectionなどの公的な培養コレクションから、または商業的供給業者から得られる。いくつかの実施形態において、細胞はヒト腫瘍細胞である。いくつかの実施形態において、ヒト腫瘍細胞は、樹立されたNSCLC、膀胱癌、黒色腫、卵巣癌、腎細胞癌、前立腺癌、肉腫、乳癌、扁平上皮癌、頭頚部癌、肝細胞癌、膵臓癌または結腸癌の細胞株由来の細胞である。いくつかの実施形態において、ヒト腫瘍細胞株は、NSCLC細胞株である。いくつかの実施形態において、ヒト腫瘍細胞株は膀胱癌の細胞株である。
いくつかの実施形態において、細胞は修飾および分泌型熱ショックタンパク質(すなわち、gp96−Ig)を発現する。いくつかの実施形態において、細胞は分泌型熱ショックタンパク質(すなわち、gp96−Ig)、例えば、Viagenpumantucel−Lを発現する。Viagenpumantucel−L(HS−110)は潜在的な抗悪性腫瘍活性を有する組換え分泌型の熱ショックタンパク質gp96融合(gp96−Ig)を発現する、専売の同種腫瘍細胞ワクチンである。viagenpumatucel−Lを投与すると、照射された生腫瘍細胞はそのシャペロン化腫瘍関連抗原(TAA)と共にgp96−Igを血流に連続的に分泌し、それにより抗原提示細胞、ナチュラルキラー細胞を活性化し、強力な細胞傷害性Tリンパ球(CTL)をプライミングして、内因性腫瘍細胞のTAAに応答する。さらに、Viagenpumatucel−Lは、再発する癌細胞と闘うことができる長寿命メモリーT細胞を誘発する。Viagenpumatucel−Lは当技術分野においてHS−110と呼ばれる場合が多い。
いくつかの実施形態において、細胞は、分泌型ワクチンタンパク質(すなわち、gp96−Ig)をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを宿す。いくつかの実施形態において、細胞は、分泌型ワクチンタンパク質(すなわち、gp96−Ig)、例えば、Vesigenurtacel−Lをコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを宿す。Vesigenurtacel−L(HS−410)は、抗原送達ビヒクルおよびアジュバントとして二重に機能する組換え分泌型の熱ショックタンパク質gp96融合(gp96−Ig)を発現する、専売の同種細胞ベースの治療用癌ワクチンである。投与すると、Vesigenurtacel−Lは、様々な膀胱腫瘍抗原に対するCD8+T細胞応答を活性化し、再発する癌細胞と闘うことができるメモリーT細胞を誘発する。Viagenpumatucel−Lは当技術分野において「HS−410」と称される場合が多い。
B.細胞の増殖
細胞は、ヒト血清アルブミン(HSA)を含有する緩衝食塩水中で照射され、これに懸濁され得る。可能性のある汚染源を回避するために、細胞は、血清を含まない合成培地で培養され得る。細胞は、凍結保存剤として20%ジメチルスルホキシドを補足した同様の培地中に貯蔵され得る。
C.細胞の形成
当技術分野で知られているように、本発明の細胞は、凍結保存、および照射を含むその後の操作が可能であるように製剤化されねばならない。細胞製剤は、抗原に対する免疫応答を刺激する組成物中で好ましいpH範囲、塩または個体に抗原を提示する他の構成要素を維持するために、緩衝液を含有し得る。細胞は、適当な生理溶液、例えば、食塩水または他の薬理学的に許容される溶媒もしくは緩衝溶液に懸濁され得る。当技術分野で公知の緩衝溶液は、pHを約4.0〜5.0にするために、水1ml当たり0.05mg〜0.15mgのエデト酸二ナトリウム、8.0mg〜9.0mgのNaCl、0.15mg〜0.25mgのポリソルベート、0.25mg〜0.30mgの無水クエン酸および0.45mg〜0.55mgのクエン酸ナトリウムを含有し得る。製剤はまた1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。賦形剤は当技術分野でよく知られており、緩衝液(例えば、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液および炭酸水素緩衝液)、アミノ酸、尿素、アルコール、アスコルビン酸、リン脂質、タンパク質(例えば、血清アルブミン)、EDTA、塩化ナトリウム、リポソーム、マンニトール、ソルビトールおよびグリセロールを含む。
生理学的に許容される担体はまた、抗原に対する免疫応答を増強する1種以上のアジュバントを含有し得る。薬学的に許容される担体としては、例えば、ワクチンを対象に送達するための、薬学的に許容される溶媒、懸濁剤または任意の他の薬理学的に不活性なビヒクルが挙げられる。典型的な薬学的に許容される担体としては、水、生理食塩水、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、充填剤(例えば、ラクトースまたはデキストロースおよび他の糖類、ゼラチンまたは硫酸カルシウム)、潤滑剤(例えば、デンプン、ポリエチレングリコールまたは酢酸ナトリウム)、崩壊剤(例えば、デンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム)および湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、緩衝液は生理食塩水である。いくつかの実施形態において、細胞は0.5%HSAを含有する緩衝食塩水中で照射され、これに懸濁される。いくつかの実施形態において、緩衝液はデンプン(例えば、ペンタスターチ)を含有し、これは、約50%ヒドロキシエチル化をもたらす、各11個のヒドロキシルのうち5個のヒドロキシエチル基を有する、ヒドロキシエチルデンプンのサブグループである。
一般に、凍結保存培地は、概ね1:1で用いられる。いくつかの実施形態において、凍結保存培地は、20×10細胞/mL、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウム、0.567%塩化ナトリウム、5%DMSOおよび6%ペンタスターチを含む。細胞は、6%ペンタスターチ、5%DMSO、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.567%塩化ナトリウムを含有する、20×10生細胞/mLの最終薬物濃度を得るために、凍結保存培地との1:1希釈により新たに製剤化される。
いくつかの実施形態において、凍結保存培地は、2×10細胞/mL、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウム、0.567%塩化ナトリウム、5%DMSOおよび6%ペンタスターチを含む。細胞は洗浄培地(0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.9%塩化ナトリウム)で4×10細胞/mLの濃度に新たに希釈され、これは凍結保存培地との1:1希釈によりすぐに製剤化される。
D.細胞のアリコート
細胞を増殖したら、一般に単回使用バイアル内にアリコートする。細胞を、予め標識された1.2mLのクライオジェニックバイアルに手動で分注する。クライオジェニックバイアルをコールドパック上に維持し、温度を管理するために30mL単位で分注する。約1000個のクライオジェニックバイアル(製造規模)を、充填ラックに充填し、充填が完了するまで、予冷したポリカーボネートクライオジェニックボックスに配置する。いくつかの実施形態において、細胞アリコートは10〜10であり、10が好ましい。
E.細胞の凍結
細胞をアリコートした後、凍結する。充填完了後、照射前に、クライオジェニックボックスを制御速度フリーザーで凍結し、液体窒素フリーザーの気相中に貯蔵する。この段階で、バイアルを製品の照射前特性評価およびリリース試験のために除去する。
ワクチンバイアルを含有するクライオジェニックボックス(1クライオジェニックボックス当たり81個の製品バイアル、1LN2容器当たり12個のボックス)を、照射のために製造所から照射施設にLN2ドライシッパーで輸送する。クライオジェニックボックスを受け取った後、ドライアイスで予冷した発泡スチロールクーラー容器に移す(ドライアイス上でのこのエクスカーションは<1時間である)。各層が2.5インチのドライアイスで分離された、1層当たり4個のクライオジェニックボックスからなる3層を用いて、12個の製品クライオジェニックボックスをクーラーに配置する。クーラーを照射のために密閉する。容器の仕様、ワクチン製品のストレージボックスの数および容器内でのその配向、1ストレージボックス当たりの凍結製品バイアルの数、ならびに容器中のドライアイスの量および位置をすべて同定し、標準操作手順に記入した。
次いで、クーラーは、コバルト照射器(Co60)を用いて、ターンテーブル上で回転させながら照射される。約120グレイの照射線量を得るために、バイアルは、照射日に有効な線源の減衰/放射線レベルを示すアルゴリズムに応じて約8〜10分間照射される。
製品に送達される実際の線量は、照射日の線量率および曝露時間(必要に応じて照射日に線源の減衰に対して補正)に基づく。輸送前の1ワクチンバッチ当たりの単一のアラニン線量計の挿入による照射。この内部線量計を訂正試験として独立に測定し、放射プロセスが行われたことを保証する。照射プロセスの最後に、クライオジェニックボックスをLN2ドライシッパーに戻し、製造業者に返送する。ドライアイス上での短時間のエクスカーションによる凍結保存した真核細胞株の安定性に対する予想に基づき、HS−410製品についてはこれらの適性試験が繰り返されなかった。しかし、すべてのリリース試験(マイコプラズマを除く)が照射後および解凍後の最終製品で行われるため、フェーズ2製品のリリース試験により、このドライアイスエクスカーションの適正がロット別でHS−410製品について確認される。
F.細胞の照射
本明細書で考察されるように、本発明は、凍結後の細胞の照射に関する。
照射プロセスは、細胞を複製不能にするが、細胞が依然生存可能であり、gp96−Ig融合タンパク質が生成されるようにコバルト照射器(Co60)を利用する。最終製品を製剤化し、単一用量バイアルに充填し、非照射段階でクライオジェニックストレージに配置した。製品を凍結した後でのみ、照射のための別の施設に製品を輸送した(凍結したバイアルをLN2ドライシッパーユニットで輸送し、次いで、照射プロセス自体のためにドライアイスが充填されたクーラーに移した)。照射プロセスの開発は、以下に示す複数の工程で構成されている。
G.照射のためのクーラーの充填構造の定義
照射のためのクーラーの充填構造を図2に示す。クーラーの構造は、各層が2.5インチの層のドライアイスで分離された、4個のクライオジェニックボックスからなる3層(合計12個のクライオジェニックボックス、各クライオジェニックボックスは81個のバイアルを含有)を含有する発泡スチロールボックスである。クーラーは972個のクライオジェニックバイアル(バッチサイズ)を含有する。容器の仕様、ワクチン製品のストレージボックスの数および容器内でのその配向、1ストレージボックス当たりの凍結製品バイアルの数、並びに容器中のドライアイスの量および位置をすべて同定し、標準操作手順に記入した。
H.照射施設での輸送および操作手順の評価
照射施設での輸送および操作手順が細胞生存率にもgp96−Ig発現にも影響を与えないことを確実にするために、12個の各クライオジェニックボックスは、各クライオジェニックボックスの内部または外部領域に配置された非照射HS−110ワクチンの2個の凍結バイアル(1バイアル当たり12×10細胞/0.6ml)を含有していた。各クライオジェニックボックスの残りのバイアルスロットは、凍結保存培地の凍結バイアルを含有していた。操作手順は、実際の照射プロセスの工程を模擬し、輸送LN2デュワーからクーラーに12個のクライオジェニックボックスを移す工程と;充填されたクーラーを室温で2時間貯蔵して、照射プロセスの最悪の場合の持続時間を模擬する工程と;クーラーから輸送LN2デュワーに戻す工程とを含んでいた。模擬照射をSteris照射施設で行った。照射の模擬後、クライオジェニックボックスを、LN2輸送デュワーに戻し、試験のために返送した。クライオジェニックボックスの外部からの12個のバイアルおよびクライオジェニックボックスの内部からの12個のバイアルを、生存率およびgp96−Ig発現について試験し、照射の模擬のために輸送せず、製造所に保管された凍結保存細胞で得られたデータと比較した。クライオジェニックボックスの内部領域に配置された細胞、クライオジェニックボックスの外部領域に配置された細胞、または細胞を凍結保存した製造所に保管された細胞の間で差異は観察されなかった。これらのデータは、異なる施設で細胞に照射するための輸送および操作手順が、ワクチン細胞に悪影響を与えなかったことを示している。
I.貯蔵
輸送後、照射バイアルは、長期貯蔵のために液体窒素フリーザーの気相中に貯蔵される。
J.照射容器内での照射線量マッピング
線量マッピング試験を行って、約120グレイ(Gy)線量を、発泡スチロールクーラーに含有される12個のクライオジェニックボックス内の異なる位置に送達できたかを確認した。これは、氷点下の温度での線量計の較正の問題を克服するために室温で行われた。(塩ペレットはドライアイスと類似の密度を有するため)ドライアイスを模擬するために、塩ペレットを使用した。線量計はクライオジェニックボックス内の様々な位置にあり、クーラーはターンテーブル上で照射された。これを3回繰り返し、各位置の平均照射線量を計算した(%RSD約2.0%)。この構造に基づき、線源からの距離に応じて最小および最大照射線量率を、クーラーの下層の中心(最小照射)および上層の外部の角(最大照射)にあるバイアルに対して、各々1分当たり11.7および14.2グレイと計算した。約120グレイの照射線量を得るために、バイアルは8.5〜10.3分間照射されねばならず、必要に応じて照射日に線源の減衰に対して補正される。結果を考えると、このプロセスにおいて個々の製品バイアルが受ける照射の予想範囲は最小約108グレイ〜最大約132グレイであろう(図3参照)。cGMP処理を進めると、製品に送達される実際の線量は、照射日の線量率および曝露時間に基づいていた。今後の製品バッチのために、照射は、輸送前に1ワクチンバッチ当たり単一のアラニン線量計の挿入により、および(照射中の適当なクーラーの回転を確認するために)発泡スチロールクーラーの対向する角に配置された少なくとも2つの線量計により独立して確認される。これらの線量計をNISTで測定し、照射プロセスが行われたことを保証し、受けた照射線量を評価する。
K.線量
多くの汎用される線量測定または線量計測方法は温度により影響を受けるので、大量の凍結物質中に線量計を配置することは非現実的である。実験的に決定した補正計数と共に基準線量計のモニタリング位置を使用することで、温度による線量計の応答における差異を補正する必要が排除される。提案された対象物質または市場に流通しない実際の物質の密度および分布を模倣する模擬物質を周囲温度で使用して、線量率(および得られた補正係数)を確立することができ、したがって、温度が線量計の結果を損なうことが回避される。代表的な物質を周囲温度で使用して線量率を決定したら、常套的な線量測定システムを使用して、基準線量を測定することができる。次いで、確立された補正係数を測定された基準線量に適用することにより、最小および最大線量を計算できる。製品に送達される必要がある線量範囲が、照射時に使用中の線量測定システムの測定能力を下回る場合、線量率を処理中の線量計の代わりに使用できる。最小と最大両方の線量率は、同じ処理条件に基づいて行われた3回の照射ランにわたって付与され、放射線源の減衰に対して補正される、曝露時間、平均最小送達線量および平均最大線量に基づき製品に対して決定され得る。計算された最小および最大線量率は、ターンテーブルおよびこれらが計算された位置に特異的である。計算後、線量率を使用して、照射処理時間および照射中に送達される線量を決定できる。
いくつかの実施形態において、線量率は端点を含む約0.1(Gy)、0.2(Gy)、0.3(Gy)、0.4(Gy)、0.5(Gy)、0.6(Gy)、0.7(Gy)、0.8(Gy)、0.9(Gy)、1(Gy)、5(Gy)、10(Gy)、15(Gy)、20(Gy)、25(Gy)、30(Gy)、35(Gy)、40(Gy)、45(Gy)、50(Gy)、55(Gy)、60(Gy)、65(Gy)、70(Gy)、75(Gy)、80(Gy)、85(Gy)、90(Gy)、95(Gy)、100(Gy)、110(Gy)、115(Gy)、120(Gy)、125(Gy)、130(Gy)、135(Gy)、140(Gy)、145(Gy)、150(Gy)、155(Gy)、160(Gy)、165(Gy)、170(Gy)、175(Gy)、180(Gy)、185(Gy)、190(Gy)、195(Gy)、200(Gy)、210(Gy)、215(Gy)、220(Gy)、225(Gy)、230(Gy)、235(Gy)、240(Gy)、245(Gy)、250(Gy)、255(Gy)、260(Gy)、265(Gy)、270(Gy)、275(Gy)、280(Gy)、285(Gy)、290(Gy)、295(Gy)、300(Gy)、320(Gy)、325(Gy)、330(Gy)、35(Gy)、340(Gy)、350(Gy)、360(Gy)、365(Gy)、370(Gy)、375(Gy)、380(Gy)、385(Gy)、390(Gy)、400(Gy)、425(Gy)、430(Gy)、435(Gy)、440(Gy)、445(Gy)、450(Gy)、460(Gy)、465(Gy)、470(Gy)、475(Gy)、480(Gy)、485(Gy)、490(Gy)、495(Gy)、500(Gy)、525(Gy)、530(Gy)、535(Gy)、540(Gy)、545(Gy)、550(Gy)、560(Gy)、565(Gy)、570(Gy)、575(Gy)、580(Gy)、585(Gy)、590(Gy)、595(Gy)、600(Gy)、625(Gy)、630(Gy)、635(Gy)、640(Gy)、645(Gy)、650(Gy)、660(Gy)、665(Gy)、670(Gy)、675(Gy)、680(Gy)、685(Gy)、690(Gy)、695(Gy)、700(Gy)、725(Gy)、730(Gy)、735(Gy)、740(Gy)、745(Gy)、750(Gy)、755(Gy)、760(Gy)、765(Gy)、775(Gy)、780(Gy)、785(Gy)、790(Gy)、795(Gy)、800(Gy)、825(Gy)、830(Gy)、835(Gy)、840(Gy)、845(Gy)、850(Gy)、855(Gy)、860(Gy)、865(Gy)、870(Gy)、875(Gy)、880(Gy)、885(Gy)、890(Gy)、900(Gy)、925(Gy)、930(Gy)、935(Gy)、940(Gy)、945(Gy)、950(Gy)、955(Gy)、960(Gy)、965(Gy)、970(Gy)、975(Gy)、980(Gy)、985(Gy)、995(Gy)または1,000(Gy)である。
いくつかの実施形態において、線量率は端点を含む約20(Gy)、25(Gy)、30(Gy)、35(Gy)、40(Gy)、45(Gy)、50(Gy)、55(Gy)、60(Gy)、65(Gy)、70(Gy)、75(Gy)、80(Gy)、85(Gy)、90(Gy)、95(Gy)、100(Gy)、110(Gy)、115(Gy)、120(Gy)、125(Gy)、130(Gy)、135(Gy)、140(Gy)、145(Gy)、150(Gy)、155(Gy)、160(Gy)、165(Gy)、170(Gy)、175(Gy)、180(Gy)、185(Gy)、190(Gy)、195(Gy)、200(Gy)、210(Gy)、215(Gy)、220(Gy)、225(Gy)、230(Gy)、235(Gy)、240(Gy)、245(Gy)、250(Gy)、255(Gy)、260(Gy)、265(Gy)、270(Gy)、275(Gy)、280(Gy)、285(Gy)、290(Gy)、295(Gy)、300(Gy)、320(Gy)、325(Gy)、330(Gy)、35(Gy)、340(Gy)、350(Gy)、360(Gy)、365(Gy)、370(Gy)、375(Gy)、380(Gy)、385(Gy)、390(Gy)、400(Gy)、425(Gy)、430(Gy)、435(Gy)、440(Gy)、445(Gy)、450(Gy)、460(Gy)、465(Gy)、470(Gy)、475(Gy)、480(Gy)、485(Gy)、490(Gy)、495(Gy)、500(Gy)である。いくつかの実施形態において、線量率は120(Gy)である。いくつかの実施形態において、バイアル内のアリコートおよび凍結保存癌ワクチン細胞はドライアイス上で、120(Gy)で照射される。
いくつかの実施形態において、線量率は端点を含む約0.1(kGy)、0.2(kGy)、0.3(kGy)、0.4(kGy)、0.5(kGy)、0.6(kGy)、0.7(kGy)、0.8(kGy)、0.9(kGy)、1(kGy)、25(kGy)、50(kGy)、75(kGy)、100(kGy)、125(kGy)、150(kGy)、175(kGy)、200(kGy)、225(kGy)、250(kGy)、275(kGy)、300(kGy)、325(kGy)、350(kGy)、375(kGy)、400(kGy)、425(kGy)、450(kGy)、475(kGy)、500(kGy)、525(kGy)、550(kGy)、575(kGy)、600(kGy)、625(kGy)、650(kGy)、675(kGy)、700(kGy)、725(kGy)、750(kGy)、775(kGy)、800(kGy)、825(kGy)、850(kGy)、875(kGy)、900(kGy)、925(kGy)、950(kGy)、975(kGy)または1,000(kGy)である。
いくつかの実施形態において、細胞は端点を含む約1〜2分、2〜3分、3〜4分、4〜5分、5〜6分、6〜7分、7〜8分、8〜9分、9〜10分、10〜11分、11〜12分、12〜13分、13〜14分、14〜15分、15〜16分、16〜17分、17〜18分、18〜19分、19〜20分、20〜21分、21〜22分、22〜23分、23〜24分、24〜25分、25〜26分、26〜27分、27〜28分、28〜29分、29〜20分間照射される。
いくつかの実施形態において、細胞は約8.5〜10.3分間照射される。
本明細書で使用する「基準線量位置」は、最大または最小吸収線量位置に対して再現性があり、かつ文書化された関係を有する位置を指す。
線量均一性比(DUR)は、プロセス負荷内での最大吸収線量と最小吸収線量との比を指す。概念は、最大/最小線量比とも称される。いくつかの実施形態において、内部線量均一性比(DUR)は、1.18、DUR=最大線量/最小線量=2.91/2.45=1.18と計算される。いくつかの実施形態において、最小内部線量(3回のランすべての平均)は位置9B(2.45kGy)に位置し、これはシッパークーラーのおおよその幾何学的中心にある下層のバイアルの下方に位置する。いくつかの実施形態において、最大内部線量(3回のランすべての平均)は位置1T(2.91kGy)に位置し、これは中間層のボックス内にあり、シッパーの外側の角にあるバイアルの上方に位置していた。
いくつかの実施形態において、得られた最小および最大線量率を以下のように計算した:試験中3回の照射ランすべての曝露時間は233分であった。いくつかの実施形態において、最小曝露時間=標的線量/照射日の最小線量率で、照射中に最小線量が得られることを確実にするのに必要な最小曝露時間を計算する。いくつかの実施形態において、最大曝露時間=標的線量/照射日の最大線量率で、照射中最大線量を超えないことを確実にするのに必要な最大曝露時間を計算する。いくつかの実施形態において、最小必要線量が、最大必要線量を超えずに得られることを確実にするために、平均曝露時間は(最小曝露時間+最大曝露時間)/2で計算される。いくつかの実施形態において、照射後、最小送達線量は最小送達線量=曝露時間*最小線量率として決定される。いくつかの実施形態において、照射後、最大送達線量は最大送達線量=曝露時間*最大線量率として決定される。
基準線量測定を使用した場合、内部送達線量を最も正確に示すことができるように、かつ確立された最大線量を超えずに製品に対して最小線量が得られることを確実にするために、最小位置および最大位置から各基準線量計までの線量調整比が計算されねばならない。これらの線量調整比のうち、最高基準と最小との比および最低基準と最大との比を選択し、後続の計算で使用する。
いくつかの実施形態において、基準位置FC(前方中心)およびRC(後方中心)が用いられる。いくつかの実施形態において、位置FCでの全平均線量を計算すると、3.04kGyと決定される。いくつかの実施形態において、3回のランすべての位置RCでの全平均線量を計算すると、3.03kGyと決定される。いくつかの実施形態において、基準位置から最小内部送達線量までの、および基準位置から最大内部送達線量までの線量調整比は、各基準位置に対して計算される。FC位置から最小内部送達線量までの線量調整比は、平均FC線量/平均最低線量=3.04/2.45=1.239と計算される。FC位置から最大内部送達線量までの線量調整比は、平均FC線量/平均最大線量=3.04/2.91=1.046と計算される。RC位置から最小内部送達線量までの線量調整比は、平均RC線量/平均最小線量=3.03/2.45=1.235と計算される。RC位置から最大内部送達線量までの線量調整比は、平均RC線量/平均最大線量=3.03/2.91=1.042と計算される。
いくつかの実施形態において、基準線量計に送達する線量範囲を決定するために、決定された最小必要内部線量に2つの基準のうち高い方と最小の比とを掛けることにより(例えば、最小必要内部線量*1.239=最小基準線量)、基準線量計までの最小標的線量が決定される。いくつかの実施形態において、決定された最大必要内部線量を掛けることにより(例えば、最大必要内部線量*1.042=最大基準線量)、基準線量計までの最大標的線量が決定される。基準線量測定を日常の生産で使用する場合、基準線量から内部送達線量を決定するために、最小基準線量を1.239で割る(例えば、基準線量/1.239=最小内部線量)。最大内部基準線量は、最大基準線量を1.042で割る(例えば、基準線量/1.239=最大内部線量)ことにより決定される。
L.処理パラメータ
本明細書で使用する「模擬または代用物質」は、実際の被験物質と類似の特性を有する物質を指し、これは実際の製品または市場に流通しない実際の製品の代わりに用いられ得る。いくつかの実施形態において、バイアル構造では、81個のバイアルが各9個のバイアルからなる9列に配列され、各々0.6mLの凍結保存細胞を含有する。バイアルボックス一部が含まれるべきではないが、0.6mLの代用品が充填されているべきである。照射されるクーラーの数(3つのデュワーごとに1つ)をカートンの数として入力する。製品に必要な線量範囲を、kGyで線量範囲の欄に入力する。
M.照射クーラーの予冷
いくつかの実施形態において、照射クーラーの1つの面にプロトコルごとに「正面」の印を付ける。2つの段ボールセパレータを使用し、クーラーを少なくとも30分間冷却する。いくつかの実施形態において、2層半(2と2分の1)のドライアイスを照射クーラーの底に配置し、1つの調製済み段ボールセパレータで覆い、蓋を交換する。照射クーラーの蓋を交換した時間を記録し、署名および日付を記載する。
N.バイアルボックスの移動
いくつかの実施形態において、移動は5分以内に完了しなければならない。いくつかの実施形態において、移動はドライアイスの添加の少なくとも30分後に開始しなければならない。いくつかの実施形態において、デュワーは、各々が必要とされる番号順で開かれる。いくつかの実施形態において、バイアルボックスはすべて、標識と共に照射クーラーの「後方」向かって配向される。デュワーからのラックの除去は番号順である。照射クーラー内のバイアルボックスは、段ボールセパレータの上に配置される。照射クーラー内に第1のバイアルボックスが配置される時間(時間および分)を記録する。ラックをデュワーに戻し、デュワーを閉じる。第2の調製済み段ボールセパレータをバイアルボックスの上に配置し、ドライアイスで覆う。照射クーラーをODMS−RTシステムに収容する。要求された最小線量を0.00kGyとして入力し、0.01を要求された最大線量として入力する。
O.照射の曝露時間の計算
いくつかの実施形態において、凍結保存細胞の照射日は線量率チャートに入力される。いくつかの実施形態において、最小曝露時間は、要求された最小線量(Gy)÷最小線量率(Gy/分)=曝露時間(分)で計算される。いくつかの実施形態において、最大曝露時間は、要求された最大線量(Gy)÷最大線量率(Gy/分)=曝露時間(分)で計算される。いくつかの実施形態において、平均曝露時間は、(最小曝露時間+最大曝露時間)/2=平均曝露時間で計算される。曝露時間は、分および秒でプロセスタイマーに入力されねばならない。このためには、平均曝露時間からの残りの分(小数)を、以下のように秒に変換しなければならない:[15.11.6]からの任意の残りの分(小数位)×60秒/分=秒。矢印が上向きであり、照射中に矢印が再配向されないように、照射クーラーは、ボトムダウンで照射される。
P.照射後
いくつかの実施形態において、移動は5分以内に完了しなければならない。最後のバイアルボックスをクーラーからデュワーに移す時間は、最初のバイアルボックスをクーラーに配置した時間から2時間を超えない。「照射済み」のステッカーは、端部が互いに張り付くように、各デュワーのラックのハンドルの周りで二つ折りにする。ステッカーの両端をホッチキスで閉じる。クーラーを開き、上層の氷および上部の段ボールセパレータを除去する。第1の技術者はデュワー3を開き、ラックを除去する。第2の技術者は上層のバイアルボックスを一度に除去し、これを第1の技術者に手渡す。第1のバイアルボックスを照射クーラーから除去した時間(時間および分)を記録する。バイアルボックスをデュワーに移し、時間を記録する担当の技術者は署名および日付を記載する。第1のバイアルボックスをクーラーに配置してから最後のバイアルボックスをクーラーからデュワーに移し終わるまでの全経過時間を記録する。
Q.例示的な実施形態
いくつかの実施形態において、細胞は、修飾および分泌型熱ショックタンパク質(すなわち、gp96−Ig)を発現する。いくつかの実施形態において、細胞は分泌型熱ショックタンパク質(すなわち、gp96−Ig)、例えば、Viagenpumatucel−Lを発現する。
いくつかの実施形態において、細胞は、分泌型ワクチンタンパク質(すなわち、gp96−Ig)をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを宿す。いくつかの実施形態において、細胞は、分泌型ワクチンタンパク質(すなわち、gp96−Ig)、例えば、Vesigenurtacel−Lをコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを宿す。
いくつかの実施形態において、細胞は、生理食塩水を含有する緩衝液中で製剤化される。いくつかの実施形態において、細胞は、0.5%HSAを含有する緩衝生理食塩水中で照射され、これに懸濁される。いくつかの実施形態において、緩衝液は約50℃で20mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.5、0.5M NaCl、3nM MgClを含有する。いくつかの実施形態において、緩衝液は37℃で100マイクロリットルの容積中に20mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.5、0.5M NaCl、3mM MgClおよび1mM ADPを含有する。
いくつかの実施形態において、細胞は凍結保存培地中で製剤化される。いくつかの実施形態において、細胞は1:1の希釈比で、凍結保存培地中で製剤化される。いくつかの実施形態において、凍結保存培地は、20×10細胞/mL、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウム、0.567%塩化ナトリウム、5%DMSOおよび6%ペンタスターチを含む。細胞は、6%ペンタスターチ、5%DMSO、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.567%塩化ナトリウムを含有する、20×10生細胞/mLの最終濃度を得るために、凍結保存培地との1:1希釈により新たに製剤化される。
いくつかの実施形態において、製剤化された細胞は、コバルト照射器(Co60)を用いて照射される。いくつかの実施形態において、細胞は端点を含む約1(Gy)、5(Gy)10(Gy)、20(Gy)、30(Gy)、40(Gy)、50(Gy)、60(Gy)、70(Gy)、80(Gy)、90(Gy)、100(Gy)、110(Gy)または120(Gy)の線量で照射される。いくつかの実施形態において、線量率は120(Gy)である。いくつかの実施形態において、バイアル内のアリコートおよび凍結保存癌ワクチン細胞はドライアイス上で、120(Gy)で照射される。いくつかの実施形態において、細胞は、端点を含む約1〜2分、2〜3分、3〜4分、4〜5分、5〜6分、6〜7分、7〜8分、8〜9分、9〜10分間照射される。いくつかの実施形態において、細胞は約8.5〜10.3分間照射される。
いくつかの実施形態において、凍結保存培地は、2×10細胞/mL、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウム、0.567%塩化ナトリウム、5%DMSOおよび6%ペンタスターチを含む。細胞は洗浄培地(0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.9%塩化ナトリウム)で4×10細胞/mLの濃度に新たに希釈され、これは凍結保存培地との1:1の希釈比ですぐに製剤化される。いくつかの実施形態において、製剤化された細胞はコバルト照射器(Co60)を用いて照射される。
いくつかの実施形態において、細胞は端点を含む約20(Gy)、25(Gy)、30(Gy)、35(Gy)、40(Gy)、45(Gy)、50(Gy)、55(Gy)、60(Gy)、65(Gy)、70(Gy)、75(Gy)、80(Gy)、85(Gy)、90(Gy)、95(Gy)、100(Gy)、110(Gy)、115(Gy)、120(Gy)、125(Gy)、130(Gy)、135(Gy)、140(Gy)、145(Gy)、150(Gy)、155(Gy)、160(Gy)、165(Gy)、170(Gy)、175(Gy)、180(Gy)、185(Gy)、190(Gy)、195(Gy)、200(Gy)、210(Gy)、215(Gy)、220(Gy)、225(Gy)、230(Gy)、235(Gy)、240(Gy)、245(Gy)、250(Gy)、255(Gy)、260(Gy)、265(Gy)、270(Gy)、275(Gy)、280(Gy)、285(Gy)、290(Gy)、295(Gy)、300(Gy)、320(Gy)、325(Gy)、330(Gy)、35(Gy)、340(Gy)、350(Gy)、360(Gy)、365(Gy)、370(Gy)、375(Gy)、380(Gy)、385(Gy)、390(Gy)、400(Gy)、425(Gy)、430(Gy)、435(Gy)、440(Gy)、445(Gy)、450(Gy)、460(Gy)、465(Gy)、470(Gy)、475(Gy)、480(Gy)、485(Gy)、490(Gy)、495(Gy)、500(Gy)の線量で照射される。いくつかの実施形態において、線量は120(Gy)である。いくつかの実施形態において、バイアル内のアリコートおよび凍結保存癌ワクチン細胞はドライアイス上で、120(Gy)で照射される。いくつかの実施形態において、細胞は、端点を含む約1〜2分、2〜3分、3〜4分、4〜5分、5〜6分、6〜7分、7〜8分、8〜9分、9〜10分間照射される。いくつかの実施形態において、細胞は約8.5〜10.3分間照射される。
HS−410を併用するために、細胞は1:1の希釈比で、凍結保存培地中で製剤化される。いくつかの実施形態において、凍結保存培地は、2×10細胞/mL、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウム、0.567%塩化ナトリウム、5%DMSOおよび6%ペンタスターチを含む。細胞は、6%ペンタスターチ、5%DMSO、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.567%塩化ナトリウムを含有する、20×10生細胞/mLの最終濃度を得るために、凍結保存培地との1:1希釈により新たに製剤化される。いくつかの実施形態において、製剤化された細胞はコバルト照射器を用いて照射される。いくつかの実施形態において、バイアル内のアリコートおよび凍結保存細胞はドライアイス上で、120(Gy)で照射される。いくつかの実施形態において、細胞は約8.5〜10.3分間照射される。
HS−110を併用するために、細胞は1:1の希釈比で、凍結保存培地中で製剤化される。いくつかの実施形態において、凍結保存培地は、2×10細胞/mL、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウム、0.567%塩化ナトリウム、5%DMSOおよび6%ペンタスターチを含む。細胞は、6%ペンタスターチ、5%DMSO、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.567%塩化ナトリウムを含有する、20×10生細胞/mLの最終濃度を得るために、凍結保存培地との1:1希釈により新たに製剤化される。いくつかの実施形態において、製剤化された細胞は、コバルト照射器を用いて照射される。いくつかの実施形態において、バイアル内のアリコートおよび凍結保存細胞はドライアイス上で、120(Gy)で照射される。いくつかの実施形態において、細胞は約8.5〜10.3分間照射される。
1.細胞機能のアッセイ
驚くべきことに、照射前の細胞性ワクチン細胞の凍結は、一般にその特性を変化させず、顕著な利点をもたらす。これらの特質は、以下に記載される細胞生存率、複製能および代謝機能を決定するために1つ以上のアッセイを用いて一般に確認される。
a.細胞生存率アッセイ
一実施形態において、細胞生存率アッセイが行われる。いくつかの実施形態において、CellTrace(商標)バイオレット細胞増殖キットが、細胞生存率を評価するために用いられた。CellTrace(商標)バイオレット染色は、原形質膜を横切り、細胞内で共有結合し、そこで蛍光色素は細胞培養環境において一貫したシグナルを数日間発する。色素は細胞表面および細胞内のすべての遊離アミンに共有結合し、わずかな細胞毒性を示し、細胞の増殖能またはバイオロジーに対する影響が最小限であることが観察される。複製および分裂する細胞については、各細胞の色素濃度は各分裂と共に希釈される。増殖しない細胞は同様の色素の希釈を示さない。したがって、膜色素が分裂親細胞と2つの得られた娘細胞との間でほぼ等しく希釈されるので、2つの集団は、蛍光の減少に基づき区別され得る。
いくつかの実施形態において、トリチウム化(H)−チミジン取り込み法が、細胞生存率を評価するために用いられる。チミジン取り込みアッセイは、放射性ヌクレオシド、Hチミジンを、有糸分裂細胞の分裂中に染色体DNAの新しい鎖に取り込む戦略を利用する。シンチレーションβカウンターを使用して、細胞から回収したDNA中の放射能を測定し、試験剤に応答して生じた細胞分裂の程度を決定する。
b.複製能アッセイ
一実施形態において、複製能アッセイが行われる。本明細書に概説されるように、ワクチンとしての使用のための細胞性組成物は、一般に複製不能であるが、しばらくの間生存可能なままある。
いくつかの実施形態において、クローン原性アッセイ(CFU)アッセイが、新しい照射プロセスが細胞を複製不可能にすることを確認するために用いられた。このCFU試験において、培養基質は、製造プロセスで細胞の増殖のために使用した組織処理ポリスチレン上の同じタイプの単層培養物であった。このCFUアッセイにより、21日間の培養後の複製細胞のコロニーについて照射細胞(および適当な対照)を調べた。
c.代謝機能性アッセイ
一実施形態において、代謝機能性アッセイが行われる。いくつかの実施形態において、代謝機能性アッセイは、代謝率を評価することにより;ATPの産生について好気性(酸化的リン酸化)対嫌気性(解糖)プロセスの相対的貢献度を評価することにより;マイクロプレート中の接着細胞を測定することにより;またはマイクロプレート中の懸濁細胞を測定することにより、培養物中の細胞が生存しているかどうかを示す。
実施例
本明細書に開示される発明をより効率的に理解できるように、以下の実施例が提供され得る。これらの実施例は例示のみを目的とし、いかなる方法によっても本発明を限定するとは解釈されるべきではないことを理解されるべきである。
実施例1:製造プロセスおよびプロセス管理
Vesigenurtacel−L(HS−410)医薬品の製造プロセスは、5つの工程;製剤化、バイアル充填、凍結、照射および貯蔵(図1参照)からなる。原薬(Vesigenurtacel−L細胞のバルク採取物)を、貯蔵せずに、所望の濃度で最終凍結保存培地にすぐに再懸濁し、単一用量のクライオジェニックバイアルに分注して、所望の用量レベルを得る。次いで、照射前に、バイアルを制御された速度で凍結し、液体窒素フリーザーの気相中に貯蔵する。照射されたバイアルは、最終医薬品を構成する。細胞の培養および増殖の開放操作すべてを、ISOクラス7以下のISOクラス5安全キャビネット(BSC)において無菌条件下で行う。
製剤化(開放システム)
原薬(40×10細胞/mL)を、貯蔵せずに、すぐに処理して、医薬品を製造する。高強度製剤(高線量)については、原薬細胞を、6%ペンタスターチ、5%DMSO、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.567%塩化ナトリウムを含有する、20×10生細胞/mLの最終薬物濃度を得るために、凍結保存培地との1:1希釈により新たに製剤化する。
低強度製剤(低線量)については、原薬を洗浄培地(0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.9%塩化ナトリウム)で新たに4×10細胞/mLの濃度に希釈し、これを6%ペンタスターチ、5%DMSO、0.5%HSA、0.007%炭酸水素ナトリウムおよび0.567%塩化ナトリウムを含有する、2×10生細胞/mLの最終薬物濃度を得るために、凍結保存培地との1:1希釈によりすぐに製剤化する。
CellTraceバイオレットアッセイ
細胞生存率を評価するために、CellTrace(商標)バイオレット細胞増殖キットを使用した。CellTrace(商標)バイオレット染色は、原形質膜を横切り、細胞内で共有結合し、そこで蛍光色素は細胞培養環境において一貫したシグナルを数日間発する。色素は細胞表面および細胞内のすべての遊離アミンに共有結合し、わずかな細胞毒性を示し、細胞の増殖能またはバイオロジーに対する影響が最小限であることが観察される。複製および分裂する細胞については、各細胞の色素濃度は各分裂と共に希釈される。増殖しない細胞は同様の色素の希釈を示さない。したがって、膜色素が分裂親細胞と2つの得られた娘細胞との間でほぼ等しく希釈されるので、2つの集団は、蛍光の減少に基づき区別され得る。
フェーズ2製造プロセスにおいて行われた照射プロセスを評価するために、CTVアッセイを用いて、このプロセスで製造された第1のGMPバッチ(いずれも高線量および低線量バッチ、140171149−HDおよび140171149−LD)を評価した。これらのフェーズ2プロセスに従って、これらのバッチに、確立された標準操作手順(SOP)に従って照射した。CTVアッセイについては、20×高線量HS−410バイアル(12×10細胞/0.6mL)および10×低線量(12×10細胞/0.6mL)を異なる層、ボックスおよびバイアル位置(最低照射バイアルを含む)から選択した。各ボックスの層(T、MおよびB)および両方のバッチ(高線量および低線量)について試験したバイアルの相対位置を図4に示す。結果は、HS−410細胞について、1000個の非複製細胞のバックグラウンドで1個の複製能のある細胞を検出するのにCTVアッセイが十分感受性であることを示している。この細胞株について、CTVアッセイは、トリチウム化(H)−チミジン取り込み法で観察されたものと類似のレベルの感受性を有する(図4参照)。
照射プロセスの特性評価
第1のHS−410GMPバッチ(高線量および低線量)からのクライオジェニックバイアルを、2つの全く異なる試験方法:CellTraceバイオレット染色(CTVアッセイ)および組織培養処理ポリスチレン上の単層培養物を調べるクローン原性アッセイ(CFUアッセイ)で複製不能について試験した。トリチウム化チミジン評価はDNA複製活性および実際の複製を検出するが、CTVアッセイおよびCFUアッセイは各々細胞性複製を特異的に評価するため、トリチウム化チミジン取り込みではなく、CTVアッセイおよびCFUアッセイを使用した。HS−410製品の製造において、照射プロセス後、細胞は、DNA損傷を維持するが、生存可能および代謝的に活性なままであることが予想され、したがって、細胞はDNA複製を試み得るが、最終的に細胞は複製不可能であることが予想される。軟寒天試験は、これらの細胞の複製能を評価するのに可能性のある試験方法と見なされた。しかし、軟寒天でのこれらの細胞の試験では、HS−410細胞株が比較的接着依存性であり、軟寒天中で十分に増殖しないことが示された。したがって、軟寒天は、HS−410製品における複製能のある細胞の検出について感受性のあるアッセイ方法である可能性が低い。
CTV複製能アッセイでは、照射に曝露されなかった細胞とは強く対照的に、試験した両方のバッチ(低線量および高線量バッチ)からのバイアルがすべて複製不能であることが示された。図5に示すデータは、試験したすべてのバイアルからの細胞で得られたCTVデータを表している。複製能アッセイ(CellTrace(商標)バイオレット(CTV)陽性)は試験管理および有効性基準を満たしていた。このアッセイにおいて、照射細胞クライオバイアルはすべて、7日間の培養後、対照複製HS−410細胞集団と比較して、>90%(最低CTV+LDおよびHD=94.3%、平均CTV+HD=97.7%、平均CTV+LD=98.6%)のCTV色素が非複製細胞集団中に存在する仕様を満たすことにより複製不能を証明した。さらに、(生細胞と死細胞とを合わせた)細胞計数を7日目に行うと、複製の欠如も示された。525,000個の照射細胞を0日目にプレーティングすると、7日目の平均細胞計数は、HDおよびLDバイアルについて各々487,816細胞および507,430細胞であり、細胞増殖の欠如が示された(技術的理由により、このアッセイの細胞を合計7日間培養する。照射細胞は、FACS検出が非現実的になるサイズまで拡大するため、長期の培養期間後これらの細胞のFACS検出を行うことは実現不可能である)。
クローン原性アッセイ(単層培養)
CTVアッセイをさらに支持するために、第2のアッセイ方法を使用して、新しい照射プロセスがHS−410細胞を複製不可能にすることを確認した。このCFU試験において、培養基質は、製造プロセスで細胞の増殖のために使用した組織処理ポリスチレン上の同じタイプの単層培養物であった。このCFUアッセイにより、21日間の培養後の複製細胞のコロニーについて照射HS−410細胞(および適当な対照)を調べた。このアッセイの条件を、FDAの推奨事項に準拠するように設計した。フェーズ2プロセスで製造した最初のGMPバッチのCFU試験について、5つの高線量HS−410バイアル(12×10細胞/0.6mL)および5つの低線量(12×10細胞/0.6mL)をバッチごとに5つの異なるボックスから選択した。各バッチから4つのバイアルは最低照射バイアルを表し、バッチごとに1つのバイアルは、最高レベルの照射を受ける位置を表す。各ボックスの層(T、MおよびB)および両方のバッチ(高線量および低線量)について試験したバイアルの相対位置を図6に示す。
CFUアッセイでは、照射に曝露されなかった細胞とは強く対照的に、試験した両方のバッチ(低線量および高線量バッチ)からのバイアルがすべて複製不能であることが示された。アッセイの対照(混合物をプレーティングする前に、少数の非照射細胞をはるかに多数の照射細胞にスパイクする)は、これらの培養物に使用した播種密度で、アッセイ感受性が少なくとも1/300,000であることを示した(アッセイは、300,000+複製不可能であった照射細胞のバックグラウンドにおいて1個の複製能のある細胞を検出するのに十分に感受性であった)。CFUアッセイを行って、バッチごとに5つの製品バイアルの全量をプレーティングした(図6において上部に示す選択されたバイアル)。同じアッセイ方法を独立の実験室でも利用して、このバッチからの少数の細胞を調べた。独立の実験室からの結果でも、このCFU方法を用いて複製能のある細胞を検出することができなかったことが示された(図7参照)。
実施例2:照射プロセスの評価
照射の実現可能性試験
異なる施設で細胞に照射するための輸送および操作手順が生存率またはgp96−Igの発現に影響を与えないこと、および標的照射線量を発泡スチロールクーラーの全領域に送達できたことが証明された後、試行照射試験を行った。模擬照射試験と同様に、12個の各クライオジェニックボックスは、クライオジェニックボックスの外部または内部領域に配置されたHS−110ワクチンの2つの凍結バイアル(1バイアル当たり12×10細胞/0.6mL)を含有していた。各クライオジェニックボックスの残りのバイアルスロットは、凍結保存培地の凍結バイアルを含有していた。確立された標準操作手順(SOP)後、これらの細胞を輸送し、これに照射した。次いで、照射バイアルを製造業者にLN2デュワーで返送し、細胞を生存率、HLA A1およびgp96−Ig発現、ならびに複製能について試験した。各アッセイを照射前および照射後のバイアルの3つのバイアルで行った。さらに、凍結保存培地を含有するバイアルを容器の閉鎖完全性について試験した(色素浸漬試験)。以下の表3に示すように、生存率、生細胞の回復またはHLA−A1もしくはgp96−Ig発現について、照射前試料と照射後試料との間の差異は観察されなかった。さらに、線量マッピング試験により決定されたように、最大、最小または中程度の照射線量を受けることが予想された細胞バイアル間で差異は観察されなかった(図8参照)。
Figure 2021505138
照射プロセスの評価
照射した被験物について複製不能を証明することにより照射プロセスを検証するために、12個の各クライオジェニックボックス中の凍結HS−110ワクチンを含有するクライオジェニックバイアル(12×10細胞/0.6mL)を、確立されたSOPによる照射のために送った。40個のワクチンバイアルを10個の各クライオボックスの外部および内部から選択し、複製能アッセイで試験した。この数は、無菌性を評価するためのUSP<71>のサンプリングモデルに基づき、バッチ全体を表す統計的に適当な数の試料である。
簡単に言えば、照射、非照射およびマイトマイシンC(MMC)処理細胞を解凍し、培養物中に一晩置いて、回復させた。翌日、細胞をPBSで1回洗浄し、トリプシン処理で採取した。血球計算器を用いて細胞を計数し、PBSに106細胞/mLで再懸濁した。DMSOをCellTraceバイオレットのバイアルに添加して、5mMの最終濃度を得、これを細胞に添加して、10μMの最終濃度を得る。細胞を暗所で、37℃で20分間インキュベートし、この時点で10%FBS(CM1)を含有する2〜5容積のIMDMを添加することにより、非コンジュゲート色素をクエンチする。フローサイトメトリー分析のために、5×10〜1×10細胞を除去し、スピンダウンし、PBSに再懸濁する。照射およびMMC処理細胞を40mLのCM1を含有するT175フラスコに3×10細胞/mLでプレーティングした。非照射細胞を25mLのCM1を含有するT75フラスコに3×10細胞/mLでプレーティングする。細胞を37℃および5%C0で7日間インキュベートし、次いで、トリプシン処理により採取し、フローサイトメトリーにより分析する。ゲーティングは、7日目に約95%の非照射対照細胞がCTV集団中に存在するように設定される。照射試験試料が>90%CTV+7日目である場合、複製不能と見なされた。
最初の標識の7日後に細胞を採取することにより被験物を調製した。使用済み培地を回収し、細胞をPBSで洗浄し、トリプシン処理によりフラスコから放出させた。トリプシンを、使用済み培地を用いて中和し、中和後すべてのフラスコをPBSで一回洗浄した。すべての洗浄液を使用済み培地にプールし、トリプシンを中和して、細胞を可能な限り高い割合で採取した。2つの対照をこのアッセイで使用する。非照射HS−110細胞を増殖対照として使用し、MMC処理HS−110細胞を非増殖対照として使用する。アッセイは、0日目の試料がすべて、類似の標識レベルを示し、7日目の採取に利用できる細胞が存在する場合、有効と見なされた。
0日目および7日目の蛍光レベルの比較を含む試験結果の評価により、細胞が活性複製を経ているかどうかを決定できる。活発に分裂する細胞は非分裂細胞よりはるかに効率的にCellTraceバイオレット標識を希釈し、蛍光の喪失をもたらす。40個のバイアルを試験して、照射プロセスを評価した。10個の各ボックスから4個のバイアルを試験して、フォーマットボックス、バイアル(例えば、1.1、1.2…10.4)で標識した。
複製能アッセイでは、照射に曝露されなかった細胞と比較して試験した40個のバイアルすべてが複製不能であることが示された。図9に示すデータは、試験した40個のバイアルすべてからの細胞で得られたデータを表している。複製能アッセイ(CellTrace(商標)バイオレット(CTV)陽性)は試験管理および有効性基準を満たしており、7日間の培養後、対照複製HS−110細胞集団と比較して、試験した40個の照射細胞クライオバイアルはすべて、>90%のCTV色素が非複製細胞集団中に存在する要件を満たすことにより複製不能であることが示された。さらに、(生細胞と死細胞とを合わせた)細胞計数を7日目に行うと、複製の欠如も示された。例えば、525,000個の照射細胞を0日目にプレーティングすると、7日目の平均細胞計数は、502,153細胞であり、細胞増殖の欠如が示された。
図10は、最小および最大照射線量位置(線量マッピングデータに基づく)から得られた照射前細胞の3つのバイアルおよび照射細胞の3つのバイアルについての複製能の結果を示している。これらのデータは、照射バイアルがすべて複製不能であることを示唆している。照射前バイアル、ならびに低、中または高線量の照射を受けるものを含む、色素浸漬試験を介して容器の閉鎖完全性について試験した試料(凍結保存でのバイアル)はすべて試験に合格し、照射後、容器閉鎖システムが無傷のままであり、適正に機能することが示された。
40個の照射バイアルはすべて>90%の細胞がCTV+7日目である要件を満たした。表2は、以下から分かるように各バイアルの結果を概説している。同じ日に測定された試料は、下線、斜体、太字および太字+斜体で示されている。(生細胞と死細胞とを合わせた)細胞計数を7日目に行うと、複製の欠如も示された。525,000個の細胞を0日目にプレーティングすると、7日目の平均細胞計数は502,153細胞であった。
Figure 2021505138
Figure 2021505138

Figure 2021505138
実施例3:比較試験
照射前手順において、プロトコルはa)細胞採取、b)照射(12,000Rad、懸濁液中、CM1培地、氷)、c)洗浄、凍結保存、バイアル化、およびd)−70℃に凍結→LN2(図11参照)を含んでいた。具体的には、細胞を培養し、(遠心管に)採取し、9%FBSを含有するIMDM培地に再懸濁し、120グレイの線量で、湿氷上で250mLの遠心管中のバルク細胞懸濁液(約20×10細胞/ml)として照射した。照射後、無菌充填および凍結の工程の前に、バルクワクチンを洗浄培地で2回洗浄し、最終的に細胞を医薬品凍結保存培地に懸濁することにより、バルクワクチンをさらに処理した。製造した2つの膀胱ワクチン製品バッチにこの手順で照射した。これらのバッチ(HBIB05およびHBIB06)を試験すると、照射後許容レベルの細胞生存率およびgp96−Ig発現を保持することが示された。さらに、照射細胞は、FAC CellTrace(商標)バイオレットまたはトリチウム化(H)−チミジン取り込み法によりアッセイしたように複製不能であることが示された。このプロセスでの結果は許容できるものであったが、細胞生存率を維持するために、プロセスは、細胞培養製造施設に近接する(およびこれと密に一体化した)照射施設を必要としていた。この組み合わせは業界では珍しく、したがって規模拡大および操作の非学術的な製造業者への移行後、これを保持することは実現不可能であった。
したがって、本開示の現在の方法において、最終製品を製剤化し、単一用量バイアルに充填し、非照射段階でクライオジェニックストレージに配置した。製品を凍結した後でのみ、照射のための別の施設に製品を輸送した(凍結バイアルをLN2ドライシッパーユニットで輸送し、次いで照射プロセスのためにドライアイスを充填したクーラーに移した)。改良法の手順はa)細胞の採取、b)洗浄、凍結保存、バイアル化、c)−70℃に凍結、e)照射(12,000Rad、ドライアイス上のバイアル)、およびf)L2への移動を含む。図12および図13は、照射/凍結(Irr/Fr)対凍結/照射(Fr/Irr)細胞の細胞回復、生存率およびHLA−A1発現を比較している。結果は、細胞生存率、回復およびHLA−A1発現が凍結および照射後わずかに改善することを示している。照射/凍結(Irr/Fr)および凍結/照射(Fr/Irr)細胞におけるGP96−Ig分泌のElisaデータの比較は、凍結および照射条件後のGP96−Igの大幅な増加を示している(図14参照)。非照射、照射/凍結(Irr/Fr)および凍結/照射(Fr/Irr)細胞間のチミジン取り込みの比較も、凍結および照射後の改善を示している(図15および16参照)。
総合的に、改良法は、細胞生存率を維持し、細胞培養製造施設に近接する(およびこれと密に一体化した)照射施設を不要とし、それにより規模拡大および移行が実現可能になる。
他の実施形態
本開示をその詳細な説明と共に記載したが、先の説明は例示を意図しており、添付の特許請求の範囲により定義される本開示の範囲を限定するものではないことを理解されるべきである。他の態様、利点および改変は以下の特許請求の範囲の範囲内である。
参照による組み込み
本明細書に言及されるすべての特許文献および刊行物はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で考察される刊行物は、本出願の出願日前にその開示のみの目的で提供される。本明細書中のものはいずれも、本発明が、先行の発明によりこのような刊行物に先行する権利がないという承認として解釈されるべきではない。
本明細書で使用するすべての見出しは、単に整理のためであり、いかなる方式でも本開示を限定することは意図されない。

Claims (21)

  1. a)容器中に新たに採取した細胞を得る工程と、
    b)前記採取した細胞を液体窒素と接触させる工程と、
    c)前記細胞に電離放射線(IR)の線量を投与する工程と
    を含む、細胞保存方法。
  2. 細胞を液体窒素中に貯蔵する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 細胞生存率を増加させる、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  4. 細胞回復を増加させる、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  5. 細胞の照射が細胞を複製不能にする、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  6. 細胞がγ線で照射される、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. γ線照射で投与された場合、細胞が非増殖性である、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  8. 投与された放射線の線量が端点を含む20(Gy)、25(Gy)、30(Gy)、35(Gy)、40(Gy)、45(Gy)、50(Gy)、55(Gy)、60(Gy)、65(Gy)、70(Gy)、75(Gy)、80(Gy)、85(Gy)、90(Gy)、95(Gy)、100(Gy)、110(Gy)、115(Gy)、120(Gy)、125(Gy)、130(Gy)、135(Gy)、140(Gy)、145(Gy)、150(Gy)、155(Gy)、160(Gy)、165(Gy)、170(Gy)、175(Gy)、180(Gy)、185(Gy)、190(Gy)、195(Gy)、200(Gy)、210(Gy)、215(Gy)、220(Gy)、225(Gy)、230(Gy)、235(Gy)、240(Gy)、245(Gy)、250(Gy)、255(Gy)、260(Gy)、265(Gy)、270(Gy)、275(Gy)、280(Gy)、285(Gy)、290(Gy)、295(Gy)、300(Gy)、320(Gy)、325(Gy)、330(Gy)、35(Gy)、340(Gy)、350(Gy)、360(Gy)、365(Gy)、370(Gy)、375(Gy)、380(Gy)、385(Gy)、390(Gy)、400(Gy)、425(Gy)、430(Gy)、435(Gy)、440(Gy)、445(Gy)、450(Gy)、460(Gy)、465(Gy)、470(Gy)、475(Gy)、480(Gy)、485(Gy)、490(Gy)、495(Gy)、500(Gy)である、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 投与された放射線の線量が少なくとも120(Gy)である、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  10. 細胞が修飾および分泌型ワクチンタンパク質を発現する、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  11. 修飾および分泌型ワクチンが熱ショックタンパク質gp96−Igである、請求項10に記載の方法。
  12. 細胞が腫瘍細胞である、先の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記腫瘍細胞が肺または膀胱腫瘍細胞である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記腫瘍細胞がVesigenurtacel−L(HS−110)である、請求項12に記載の方法。
  15. 前記腫瘍細胞がVesigenurtacel−L(HS−410)である、請求項12に記載の方法。
  16. 先の請求項のいずれか一項に記載の方法に従って、細胞生存率および/または細胞回復の増加とともに、修飾および分泌型タンパク質をコードするベクターを含む細胞を生成する方法。
  17. 細胞が培養物中で増殖する、請求項16に記載の方法。
  18. a)容器中に新たに採取した細胞を得る工程であって、前記細胞が修飾および分泌型ワクチンタンパク質をコードするベクターを含む腫瘍細胞である、前記工程と
    b)前記採取した細胞を液体窒素と接触させる工程と、
    c)少なくとも120(Gy)の線量で前記細胞に電離放射線(IR)の線量を投与する工程
    を含む、癌治療を行う方法。
  19. 細胞を液体窒素中に貯蔵する工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 修飾および分泌型ワクチンタンパク質がgp96−Igである、請求項18に記載の方法。
  21. 腫瘍細胞がVesigenurtacel−L(HS−110)またはVesigenurtacel−L(HS−410)である、請求項18に記載の方法。
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