JP2021502805A - 改良された遺伝子改変/突然変異型細菌ルシフェラーゼ - Google Patents

改良された遺伝子改変/突然変異型細菌ルシフェラーゼ Download PDF

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Abstract

野生型又は遺伝子改変されていない細菌ルシフェラーゼと比較して向上した活性を有する遺伝子改変された又は突然変異細菌ルシフェラーゼを記載する。この遺伝子改変された又は突然変異細菌ルシフェラーゼは、発光量の増加及び/又はシグナル減衰速度の低下を示す。これらの遺伝子改変された又は突然変異細菌ルシフェラーゼを使用することにより、検出感度が低下することにより発光レポーター系アッセイが改良され、その結果として、改良されたバイオレポーター/レポーターアッセイが得られる。更に本発明は、遺伝子改変された又は突然変異細菌ルシフェラーゼを使用する方法、遺伝子改変された又は突然変異細菌ルシフェラーゼを使用するレポーターアッセイ並びにキット及び製造品を提供する。【選択図】なし

Description

発明の分野
本開示は、広範には、バイオレポーター/レポーターアッセイ分野に関する。この分野において、本発明は、改良された発光レポーター系アッセイに関する。特に本発明は、野生型又は親酵素と比較して、発光量がより高く、及び/又はシグナルの減衰速度がより遅い、改良された遺伝子改変細菌ルシフェラーゼに関する。発光レポーター系アッセイにこうした改良された遺伝子改変細菌ルシフェラーゼを使用すると、その検出感度が向上することにより、発光レポーター系アッセイが改善されることになる。したがって、改良された遺伝子改変細菌ルシフェラーゼにより、より効率的且つより高感度のバイオレポーター/レポーターアッセイを行うことが可能になる。更に本発明は、遺伝子改変細菌ルシフェラーゼを使用するための方法及び遺伝子改変細菌ルシフェラーゼを使用するレポーターアッセイも提供する。
発明の背景
バイオレポーター/レポーターアッセイ分野において、生物発光の使用は非常に意義が高く且つ重要である。生物発光は化学発光(chemiluminscence)の一形態であり、生物による光の産生及び放出である。生物発光における主要な化学反応には、発光色素であるルシフェリン基質及び酵素であるルシフェラーゼが関与している。この酵素、即ちルシフェラーゼは、ルシフェリン基質の酸化を触媒する。あらゆるルシフェラーゼが発光反応を触媒するが、ルシフェリン基質の構造は多岐に亘る(Thorne, et al., Chem. Biol. 17(6):646−657 (2010)参照)。生物発光は生物学及び医学の両方に幅広く利用されている。特に、生物発光する生物が多くの研究分野の対象とされている。ルシフェラーゼ系は、遺伝子工学においてレポーター遺伝子として幅広く利用されており、それぞれ蛍光により異なる色を生成し、生物医学的研究においては、生物発光イメージングが用いられている。この種の用途の例として、ホタルルシフェラーゼ遺伝子を、形質転換タバコ植物体の研究、生物発光により支援される細胞破壊(bioluminescent activated destruction)を用いた実験的がん治療及び光遺伝学における使用が挙げられる。したがって生物発光は、学術研究から産業に至るまで幅広く使用されている、一般に活用されている検出技術である。実際、2010年のPubChemデータベースに掲載されている2,000近いアッセイのうち、約21%が生物発光であり、53%が蛍光である(Thorne, et al., Chem. Biol. 17(6):646−657 (2010)参照)。
ルシフェラーゼは、生物発光を産生する酸化酵素の一群である。その一例が、ホタルフォティヌス・ピラリス(Photinus pyralis)由来のホタルルシフェラーゼ(EC 1.13.12.7)である。実験室用試薬としての「ホタルルシフェラーゼ」は、しばしばフォティヌス・ピラリス(P. pyralis)ルシフェラーゼと称されるが、他の幾つかの種類のホタルに由来する組換えルシフェラーゼも市販されている。細菌の生物発光は、アリイビブリオ・フィシェリ(Aliivibrio fischeri)(かつてビブリオ・フィシェリ(Vibrio fischeri)として知られていた)、ビブリオ・ハーウェイ(Vibrio haweyi)及びビブリオ・ハーベイ(Vibrio harveyi)を含むフォトバクテリウム属の種(Photobacterium species)に見られる。最近になって、ビブリオ・フィシェリ(Vibrio fischeri)、ビブリオ・ロゲイ(Vibrio logei)、ビブリオ・サルモニシダ(Vibrio salmonicada)及びビブリオ・ウォダニス(Vibrio wodanis )を割り当てるために、新属であるアリイビブリオ新属(Aliivibrio gen. nov.)が設立されたことに留意されたい。これらは、現在は、それぞれ、アリイビブリオ・フィシェリ・コンビネーション・ノバ(Aliivibrio fischeri comb. nov.)(基準種)、アリイビブリオ・ロゲイ・コンビネーション・ノバ(Aliivibrio logei comb. nov.)、アリイビブリオ・サルモニシダ・コンビネーション・ノバ(Aliivibrio salmonicida comb. nov.)及びアリイビブリオ・ウォダニス・コンビネーション・ノバ(Aliivibrio wodanis comb. nov.)として知られている(Urbanczyk, et al., International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology 57:2823−2829 (2007)参照)。特にアリイビブリオ・フィシェリ(Aliivibrio fischeri)は、世界中の海洋環境で見られるグラム陰性桿菌である。細菌のルシフェリン−ルシフェラーゼ系は、Luxオペロンと呼ばれる一連の遺伝子でコードされる。Luxオペロンは、ルシフェラーゼ酵素の触媒作用を介して生物発光を制御する、アリイビブリオ・フィシェリ(A. fischeri)ゲノムの9キロベース断片である。このオペロンは、配列が既知であるluxCDAB(F)Eを有し、luxA及びluxBは、ルシフェラーゼの構成要素をコードする。細菌ルシフェラーゼは、分子量がそれぞれ40及び37kDaであるαサブユニット及びβサブユニットから構成される77kDaのヘテロ二量体酵素である(Meighen, Microbiological Reviews 55:123−142 (1991))。この2種のα及びβサブユニットは密接に関連する隣り合った遺伝子である、luxオペロンのluxA及びluxBでコードされ、これらは、あらゆる細菌ルシフェラーゼのα及びβサブユニットのアミノ酸配列間で約30%の同一性が見られることから、遺伝子重複によって生じたと考えられている(Meighen (1991))。細菌の発光反応には、2種の単純な基質:(1)長鎖脂肪族アルデヒド(RCHO)及び還元型のフラビンモノヌクレオチド(FMNH2)の、酵素による酸化が関与している。ルシフェラーゼの場合、余分な遊離エネルギーが光として放出される(O’Kane and Prasher, Molecular Microbiology 6(4):443−449 (1992))。アルデヒドは反応時に消費されるが、細菌により合成され続けるため、輝きが持続する(Widder, Science 328:5979:704−708 (2010))。
したがって、既存の組成物及び方法を改良することが当該技術分野において常に求められている。例えば、改良されたルシフェラーゼを提供することが当該技術分野において必要とされている。特に、ルシフェラーゼを利用する方法及びアッセイの感度を高めるために、改良された細菌ルシフェラーゼが必要とされている。
発明の概要
本明細書においては、野生型又は対照ルシフェラーゼよりも、発光量が増加しており、及び/又はシグナルの減衰速度が遅く/低下していることを含む、向上した活性を有する、遺伝子改変されたルシフェラーゼを提供する。ルシフェラーゼを基礎とする発光レポーター系アッセイは生物学及び医学に広く使用されていることから、このような向上した活性を有する遺伝子改変されたルシフェラーゼを用いることにより、発光レポーター系アッセイの感度を向上させることができる。
本開示の特定の実施形態は、遺伝子改変された、改良された細菌ルシフェラーゼを使用する新規な組成物及び方法に関する。ルシフェラーゼは数多くの多種多様な発光レポーター系アッセイに使用されている。幾つかの実施形態においては、改良された遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの効率及び/又は活性が、対照/野生型細菌ルシフェラーゼと比較して向上していた。
一態様において、本開示は、対照細菌ルシフェラーゼと比較して活性が向上している遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼを提供し、この遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと少なくとも80%が同一であるアミノ酸配列を含み、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、配列番号2で示されるアミノ酸配列を有する。一実施形態において、向上した活性は、対照細菌ルシフェラーゼと比較して、発光量が増加していること、及び/又はシグナルの減衰速度が遅くなっていることである。幾つかの実施形態において、アミノ酸配列は、配列番号2の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309又は334番目に相当する位置に少なくとも1のアミノ酸置換を有する。他の実施形態においては、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸は、R、W若しくはKであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の102番目に相当する位置のアミノ酸はKであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の264番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の22番目に相当する位置のアミノ酸はHであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の166番目に相当する位置のアミノ酸はYである。関連する実施形態において、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸はRである。他の実施形態において、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の168番目に相当する位置のアミノ酸はRであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の309番目に相当する位置のアミノ酸はTであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の218番目に相当する位置のアミノ酸はVであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の172番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の236番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の308番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の11番目に相当する位置のアミノ酸はLであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の261番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の130番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRである。幾つかの実施形態において、アミノ酸配列の少なくとも90%は、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと同一である。特定の実施形態において、アミノ酸配列の少なくとも95%は、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと同一である。本開示の幾つかの実施形態は、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を提供する。本開示の実施形態はまた、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を含む発現ベクターも提供する。本開示の他の実施形態は、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を含む発現ベクターを含む宿主細胞を提供する。
他の態様において、本開示はまた、対照細菌ルシフェラーゼと比較して向上した活性を有する、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼも提供し、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと少なくとも80%が同一であるアミノ酸配列を含み、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、配列番号2で示されるアミノ酸配列を有し、配列番号2の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309又は334番目に相当する位置に少なくとも1のアミノ酸置換を含む。関連する実施形態において、向上した活性は、対照細菌ルシフェラーゼと比較して、発光量が増加していること、及び/又はシグナル減衰速度が低下していることである。他の実施形態において、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸は、R、W若しくはKであり;又は(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の102番目に相当する位置のアミノ酸はKであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の264番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の22番目に相当する位置のアミノ酸はHであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の166番目に相当する位置のアミノ酸はYである。関連する実施形態において、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸はRである。一実施形態において、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の168番目に相当する位置のアミノ酸はRであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の309番目に相当する位置のアミノ酸はTであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の218番目に相当する位置のアミノ酸はVであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の172番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の236番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の308番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の11番目に相当する位置のアミノ酸はLであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の261番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の130番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRである。幾つかの実施形態において、アミノ酸配列の少なくとも90%は、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと同一である。特定の実施形態において、アミノ酸配列の少なくとも95%は、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと同一である。本開示の幾つかの実施形態は、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を提供する。本開示の実施形態はまた、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を含む発現ベクターも提供する。本開示の更なる実施形態は、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を含む発現ベクターを含む宿主細胞を提供する。
幾つかの態様において、本開示はまた、対照細菌ルシフェラーゼと比較して向上した活性を有する遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする、組換え核酸も提供し、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含み、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、配列番号2で示されるアミノ酸配列を有する。幾つかの実施形態において、アミノ酸配列は、配列番号2の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309又は334番目に相当する位置に少なくとも1のアミノ酸置換を含む。関連する実施形態において、向上した活性は、対照細菌ルシフェラーゼと比較して、発光量が増加すること及び/又はシグナル減衰速度が低下することである。他の実施形態において、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸はR、W若しくはKであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の102番目に相当する位置のアミノ酸はKであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の264番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の22番目に相当する位置のアミノ酸はHであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の166番目に相当する位置のアミノ酸はYである。関連する実施形態において、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸はRである。他の実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1と少なくとも80%同一である。幾つかの実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1と少なくとも90%同一である。特定の実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1と少なくとも95%同一である。本開示の実施形態はまた、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸も提供する。本開示の実施形態は、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を含む発現ベクターを提供する。本開示の実施形態はまた、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を含む発現ベクターを含む宿主細胞も提供する。他の実施形態においては、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の168番目に相当する位置のアミノ酸はRであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の309番目に相当する位置のアミノ酸はTであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の218番目に相当する位置のアミノ酸はVであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の172番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の236番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の308番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の11番目に相当する位置のアミノ酸はLであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の261番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の130番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRである。幾つかの実施形態において、アミノ酸配列は対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと少なくとも90%同一である。特定の実施形態において、アミノ酸配列は対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットと少なくとも95%同一である。本開示の幾つかの実施形態は、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を提供する。本開示の実施形態はまた、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を含む発現ベクターを提供する。本開示の他の実施形態は、本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸を含む発現ベクターを含む宿主細胞を提供する。
他の態様において、本開示はまた、対照細菌ルシフェラーゼと比較して向上した活性を有する遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする、組換え核酸も提供し、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットをコードする核酸と少なくとも80%同一である核酸配列を含み、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットをコードする核酸は、配列番号1で示される核酸配列を有する。幾つかの実施形態において、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットをコードする核酸は、配列番号1で示されるヌクレオチド1〜1065を含む。幾つかの実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1及び/又は配列番号1のヌクレオチド1〜1065と少なくとも90%同一である。特定の実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1及び/又は配列番号1のヌクレオチド1〜1065と少なくとも95%同一である。幾つかの実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、結果として発現するタンパク質の配列番号2の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309又は334番目に相当する位置のアミノ酸が置換される少なくとも1の核酸置換をコドンに含む。幾つかの実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、結果として発現するタンパク質のアミノ酸が置換される少なくとも1の核酸置換をコドンに含み、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸は、R、W若しくはKであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の102番目に相当する位置のアミノ酸はKであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の264番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の22番目に相当する位置のアミノ酸はHであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の166番目に相当する位置のアミノ酸はYである。関連する実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、結果として発現するタンパク質のアミノ酸が置換される少なくとも1の核酸置換をコドンに含み、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸はRである。幾つかの実施形態において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、結果として発現するタンパク質のアミノ酸が置換される少なくとも1の核酸置換をコドンに含み、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の168番目に相当する位置のアミノ酸はRであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の309番目に相当する位置のアミノ酸はTであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の218番目に相当する位置のアミノ酸はVであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の172番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の236番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の308番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の11番目に相当する位置のアミノ酸はLであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の261番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の130番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRである。
他に定義されていない限り、本明細書において使用する全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者に一般に理解されている意味と同義である。本明細書に記載する方法及び材料と類似又は均等な方法及び材料を本主題の実施又は試験に用いることができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。更に、材料、方法及び実施例は、例示のみを目的とし、限定を目的とするものではない。矛盾が生じた場合は、定義を含む本明細書が優先されることになる。本発明の1又は複数の実施形態の詳細を添付の図面及び以下の記載に説明する。本発明の他の特徴、目的及び利点は、図面及び詳細な説明から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
図1は、野生型細菌ルシフェラーゼと比較した、候補の遺伝子改変細菌ルシフェラーゼクローン1652 H03(C170R突然変異を有する)の発光活性を示すものである。 図2は、野生型細菌ルシフェラーゼと比較した、筆頭候補のluxA C170X突然変異細菌ルシフェラーゼの発光活性を示すものである。 図3は、野生型細菌ルシフェラーゼと比較した、候補の遺伝子改変細菌ルシフェラーゼクローン1624−D02(D22H突然変異を有する)の発光活性を示すものである。 図4は、発現培養液からのluxABの定量化である。特に図4Aは、stain−freeポリアクリルアミドゲル上で泳動させた粗溶解液を示すものであり、αサブユニット及びβサブユニットの両方に対応する2本の明確なバンドが認められる。図4Bは作成した検量線を示すものである。 図5は、野生型細菌ルシフェラーゼと比較した、候補の遺伝子改変細菌ルシフェラーゼクローン1631−D11(N102K突然変異を有する)の発光活性を示すものである。 図6は、野生型細菌ルシフェラーゼと比較した、候補の遺伝子改変細菌ルシフェラーゼクローン1636−G04(N264D突然変異を有する)の発光活性を示すものである。 図7は、野生型細菌ルシフェラーゼと比較した、候補の遺伝子改変細菌ルシフェラーゼクローン1635−F07(N286D突然変異を有する)の発光活性を示すものである。
発明の詳細な説明
本発明は、野生型又は遺伝子改変されていない細菌ルシフェラーゼと比較して向上した活性を示す、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼに関する。細菌又は他の供給源由来のものを含む、従来のルシフェラーゼ酵素は、バイオレポーター/レポーターアッセイ分野に幅広く利用されている。生物発光には、酵素であるルシフェラーゼがルシフェリン等の基質を酸化することが関与している。多くの異なる生物由来の多くの異なるルシフェラーゼ酵素が存在するのと同様に、ルシフェリン基質も多岐に亘る。本発明の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼは、野生型又は遺伝子改変されていない細菌ルシフェラーゼと比較して、発光量が増加しており、及び/又は減衰速度がより遅い。これらの遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼは、生物学及び医学に広く利用されている発光レポーター系アッセイのみならず、光に基づくレポート(light−based reporting)を用いる分野、特に、ルシフェリン基質を利用する分野にも採用することができる。
野生型又は遺伝子改変されていない細菌ルシフェラーゼと比較して改良された遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼを使用することにより、生物発光レポーターを使用するバイオレポーター/レポーターアッセイの感度を高めることが可能になるであろう。感度が向上することにより、今度は、どのような標的であっても、少量又は微量であってさえも、検出することが可能な、よりロバスト性の高いレポーターアッセイが可能になる。
「アミノ酸」は、ペプチド、ポリペプチド又はタンパク質に組み込むことが可能な任意のモノマー単位を指す。本明細書において用いられる「アミノ酸」という語は、次に示す20種の天然、即ち遺伝的にコードされたα−アミノ酸:アラニン(Ala又はA)、アルギニン(Arg又はR)、アスパラギン(Asn又はN)、アスパラギン酸(Asp又はD)、システイン(Cys又はC)、グルタミン(Gln又はQ)、グルタミン酸(Glu又はE)、グリシン(Gly又はG)、ヒスチジン(His又はH)、イソロイシン(Ile又はI)、ロイシン(Leu又はL)、リジン(Lys又はK)、メチオニン(Met又はM)、フェニルアラニン(Phe又はF)、プロリン(Pro又はP)、セリン(Ser又はS)、スレオニン(Thr又はT)、トリプトファン(Trp又はW)、チロシン(Tyr又はY)及びバリン(Val又はV)を含む。「X」残基が定義されていない場合、これらは「任意のアミノ酸」として定義することとする。これらの20種の天然アミノ酸の構造は、例えば、Stryer et al., Biochemistry, 5th ed., Freeman and Company (2002)に示されている。他のアミノ酸、例えば、セレノシステイン及びピロリシンも遺伝的にコードすることができる(Stadtman (1996) “Selenocysteine,” Annu Rev Biochem. 65:83−100及びIbba et al. (2002) “Genetic code: introducing pyrrolysine,” Curr Biol. 12(13):R464−R466)。「アミノ酸」という語はまた、非天然アミノ酸、修飾アミノ酸(例えば、修飾された側鎖及び/又は主鎖を有するもの)及びアミノ酸類似体も含む(例えば、Zhang et al. (2004) “Selective incorporation of 5−hydroxytryptophan into proteins in mammalian cells,” Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 101(24):8882−8887、Anderson et al. (2004) “An expanded genetic code with a functional quadruplet codon” Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 101(20):7566−7571、Ikeda et al. (2003) “Synthesis of a novel histidine analogue and its efficient incorporation into a protein in vivo,” Protein Eng. Des. Sel. 16(9):699−706、Chin et al. (2003) “An Expanded Eukaryotic Genetic Code,” Science 301(5635):964−967、James et al. (2001) “Kinetic characterization of ribonuclease S mutants containing photoisomerizable phenylazophenylalanine residues,” Protein Eng. Des. Sel. 14(12):983−991、Kohrer et al. (2001) “Import of amber and ochre suppressor tRNAs into mammalian cells: A general approach to site−specific insertion of amino acid analogues into proteins,” Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 98(25):14310−14315、Bacher et al. (2001) “Selection and Characterization of Escherichia coli Variants Capable of Growth on an Otherwise Toxic Tryptophan Analogue,” J. Bacteriol. 183(18):5414−5425、Hamano−Takaku et al. (2000) “A Mutant Escherichia coli Tyrosyl−tRNA Synthetase Utilizes the Unnatural Amino Acid Azatyrosine More Efficiently than Tyrosine,” J. Biol. Chem. 275(51):40324−40328及びBudisa et al. (2001) “Proteins with {beta}−(thienopyrrolyl)alanines as alternative chromophores and pharmaceutically active amino acids,” Protein Sci. 10(7):1281−1292参照。
更に説明すると、アミノ酸は、通常、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のカルボキシ基、1若しくは複数の側鎖若しくは基又はこれらの基のいずれかの類似体を含む有機酸である。例示的な側鎖としては、例えば、、チオール、セレノ、スルホニル、アルキル、アリール、アシル、ケト、アジド、ヒドロキシル、ヒドラジン、シアノ、ハロ、ヒドラジド、アルケニル、アルキニル(alkynl)、エーテル、ホウ酸、ボロン酸、ホスホ、ホスホノ、ホスフィン、複素環、エノン、イミン、アルデヒド、エステル、チオ酸、ヒドロキシルアミン又はこれらの群の任意の組合せが挙げられる。他の代表的なアミノ酸としては、これらに限定されるものではないが、光活性化可能な架橋基を含むアミノ酸、金属結合性アミノ酸、スピンラベルされたアミノ酸、蛍光アミノ酸、金属含有アミノ酸、新規な官能基を有するアミノ酸、他の分子と共有結合的又は非共有結合的に相互作用するアミノ酸、光ケージされた及び/又は光異性化能を有するアミノ酸、放射性アミノ酸、ビオチン又はビオチン類似体を含むアミノ酸、グリコシル化アミノ酸、他の炭水化物で修飾されたアミノ酸、ポリエチレングリコール又はポリエーテルを含むアミノ酸、重原子置換されたアミノ酸、化学的に切断可能な及び/又は光切断可能なアミノ酸、炭素に結合した糖を含むアミノ酸、酸化還元活性を有するアミノ酸、アミノチオ酸含有アミノ酸並びに1又は複数の毒性部分を含むアミノ酸が挙げられる。
「発光(luminescence)」という語は、ルシフェラーゼ酵素/ポリペプチドが特定の所与の条件下で光を放出することを指す。発光は、「フラッシュ(flash)」として知られる、発光反応を開始した直後の光の放出を、瞬時又はほぼ瞬時の測定値として測定することができる。更に、発光は、ある期間に亘り、例えば、同一反応に関し、数秒間、数分間、数時間等に亘り測定することもできる。発光は、所与の期間に亘る平均値、シグナルが減衰する半減期、ある期間に亘るシグナルの総和又はピーク出力等、多くの異なる形式で報告することができる。「生物発光(bioluminescence)」又は「発光」という語はまた、一般に、光を発生する酵素と基質との反応の結果として産生される光を指すこともできる。
「生物学的サンプル」という語は、生物から取得され、診断又はモニタリングアッセイに使用することができる様々な種類のサンプルを包含する。この語には、尿、尿沈渣、血液、唾液及び他の生物学的起源を有する液体サンプル、生検標本若しくは組織培養物等の固形組織サンプル又はそれらに由来する細胞及びそれらの子孫を包含する。この語は、取得後に、試薬による処理、可溶化、沈降又は特定の成分の濃縮等、何らかの形で操作されたサンプルを包含する。この語は、臨床サンプルを包含し、細胞培養物、細胞上清、細胞ライセート、血清、血漿、体液及び組織サンプル中の細胞も包含する。
本発明のルシフェラーゼに関連する「突然変異(体)(mutant)」又は「遺伝子改変された(modified)」という語は、細菌ルシフェラーゼ等の対応する機能性ルシフェラーゼに対し、1又は複数のアミノ酸置換を含む、典型的には遺伝子組換えされたポリペプチドを意味する。
突然変異ルシフェラーゼ又は遺伝子改変ルシフェラーゼに関連する、他の配列(例えば、領域、断片、ヌクレオチド、アミノ酸の位置、又は同種のもの)との「一致(correspondence)」は、ヌクレオチド又はアミノ酸の位置番号に従い順位規則(convention of numbering)を適用し、次いで、配列同一性の%が最大になるように配列を整列させることに基づく。「[ある特定の配列]の[X]番目に相当する」アミノ酸とは、特定された配列の対応する(equivalent)アミノ酸と位置が揃っている、対象のポリペプチド中のアミノ酸を指す。一般に、本明細書において記載する、ルシフェラーゼの位置に対応するアミノ酸は、後述のBLAST等の整列アルゴリズムを用いて決定することができる。所与の「対応する領域」内の全ての位置が同一である必要はないので、対応する領域内の不一致位置も「対応する位置」と見なすことができる。したがって、本明細書において、ある特定のルシフェラーゼの「アミノ酸の位置[α]に相当するアミノ酸の位置」について言及した場合、これは、他のルシフェラーゼ並びに構造相同体及びファミリーを整列した後の、対応する位置を指す。本発明の幾つかの実施形態において、アミノ酸の位置の「一致」は、luxA(配列番号2)又はluxB(配列番号3)の1又は複数のモチーフを含むルシフェラーゼの領域に対し決定される。ルシフェラーゼポリペプチド配列が、配列番号2又は3と異なる場合(例えば、アミノ酸の変化又はアミノ酸の付加若しくは欠失による)、これは、本明細書において検討する向上した活性を伴う特定の突然変異又は遺伝子改変が、配列番号2又は3の位置番号と同じ位置番号にないことに起因し得る。
本明細書において使用する「組換え(recombinant)」という語は、遺伝子組換え法により意図的に遺伝子改変されたアミノ酸配列又はヌクレオチド配列を指す。本明細書における「組換え核酸」という語は、一般に、制限エンドヌクレアーゼによって核酸を操作することにより、最初から生体外で作製された、普通は天然には見られない形態の核酸を意味する。つまり、単離された、突然変異又は遺伝子改変された、線状形態にあるルシフェラーゼ核酸も、普通は結合しないDNA分子を連結することにより生体外で作製された発現ベクターも、本発明の目的においては組換えと見なされる。組換え核酸を作製し、宿主細胞に再び導入した後は、非組換え的に(non−recombinantly)、即ち、生体外操作ではなく、宿主細胞の生体内細胞機構を用いて複製されることになるが、この種の核酸が組換えにより作製されている場合は、その後に非組換え的に複製されたとしても、やはり本発明の目的においては組換えと見なされることを理解されたい。「組換えタンパク質」又は「組換えポリペプチド」は、組換え技法、即ち、上に示した組換え核酸の発現を介して作成されたタンパク質/ポリペプチドである。
核酸が、他の核酸配列と機能的関連性をもって配置されている場合、これは、「作動可能に連結されている」。例えば、プロモーター若しくはエンハンサーが、それが配列の転写に影響する場合は、コード領域に作動可能に連結されており;又はリボソーム結合部位が、翻訳を促進するように配置されている場合は、コード領域に作動可能に連結されている。
「宿主細胞」という語は、単細胞原核生物及び真核生物の両方(例えば、細菌、酵母及び放射菌)並びに細胞培養液で増殖させた高等植物又は動物由来の単一細胞を指す。
「ベクター」という語は、典型的には二本鎖である、外来DNAの断片を挿入することができるDNAの断片を指す。ベクターは、例えば、プラスミド由来であるか、又はプラスミド由来であり得る。ベクターは、宿主細胞内でベクターの自己複製を促進する「レプリコン」ポリヌクレオチド配列を含む。外来DNAとは、異種起源のDNAと定義され、これは、例えば、ベクター分子を複製するか、選択若しくはスクリーニングマーカーをコードするか又は導入遺伝子をコードする、宿主細胞に本来存在しないDNAである。ベクターは、外来又は異種起源のDNAを適切な宿主細胞に送り込むために使用される。ベクターは、宿主細胞に入った後は、宿主の染色体DNAとは独立に又は同時に複製されることができ、ベクター及びその挿入されたDNAの複数のコピーが作製され得る。更にベクターは、挿入されたDNAをmRNA分子に転写するか、又は挿入されたDNAを複数のRNAのコピーに複製することを可能にするのに必要な因子も含むことができる。一部の発現ベクターは、発現したmRNAの半減期を延ばし、及び/又はmRNAのタンパク質分子への翻訳を可能にする、挿入されたDNAに隣接する配列因子を更に含む。こうすることにより、挿入されたDNAによりコードされる多くのmRNA及びポリペプチド分子を高速で合成することが可能になる。
「ヌクレオチド」という語は、本明細書においては、天然のリボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドモノマーを指す以外に、文脈上、他を明示していない限り、ヌクレオチドが使用される具体的な状況下(例えば、相補塩基とのハイブリダイゼーション)において機能的に均等である誘導体及び類似体を含む、その関連する構造変異体も指すと理解すべきである。
「核酸」又は「ポリヌクレオチド」という語は、リボ核酸(RNA)若しくはデオキシリボ核酸(DNA)重合物又はその類似体に相当し得る重合物を指す。これは、RNAやDNA等のヌクレオチドの重合物に加えて、合成形態、その修飾(例えば、化学的又は生化学的に修飾された)形態及び混合重合物(例えば、RNAサブユニット及びDNAサブユニットの両方を含むもの)を含む。修飾の例としては、メチル化、天然に存在する1又は複数のヌクレオチド類似体による置換、無電荷結合(例えば、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアミデート、カルバメート等)等のヌクレオチド間修飾、懸垂部分(例えば、ポリペプチド)、インターカレーター(例えばアクリジン、ソラーレン等)、キレート剤、アルキル化剤及び修飾された結合(例えば、アルファアノマー核酸等)が挙げられる。水素結合及び他の化学的相互作用を介して指定された配列に結合する能力により、ポリヌクレオチドを模倣する合成分子も挙げられる。典型的には、ヌクレオチドモノマーはホスホジエステル結合を介して結合するが、核酸の合成形態は、他の結合を含むこともできる(例えば、Nielsen et al. (Science 254:1497−1500, 1991)に記載されているペプチド核酸)。核酸は、例えば、染色体又は染色体断片、ベクター(例えば、発現ベクター)、発現カセット、裸のDNA又はRNA重合物、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の産物、オリゴヌクレオチド、プローブ、プライマーとすることもできるし、これらを含むこともできる。核酸は、例えば、一本鎖、二本鎖又は三本鎖とすることができ、特定の長さに制限されない。特段の指定がない限り、具体的な核酸配列は、明示した任意の配列に加えて、任意選択的に、相補的配列を含むか又はコードする。
「オリゴヌクレオチド」という語は、少なくとも2の核酸モノマー単位(例えば、ヌクレオチド)を含む核酸を指す。オリゴヌクレオチドは、典型的には、約6〜約175の核酸モノマー単位、より典型的には、約8〜約100の核酸モノマー単位、一層典型的には、約10〜約50の核酸モノマー単位(例えば、約15、約20、約25、約30、約35又はそれを超える核酸モノマー単位)を含む。オリゴヌクレオチドの正確なサイズは、オリゴヌクレオチドの最終的な機能又は用途等の多くの要素によって決まることになる。オリゴヌクレオチドは、任意選択的に、任意の好適な方法で作製することができ、これらに限定されるものではないが、既存の若しくは天然の配列の単離、DNAの複製若しくは増幅、逆転写、適切な配列のクローニング及び制限酵素切断又はナラング(Narang)らのリン酸トリエステル法(Meth. Enzymol. 68:90−99, 1979);ブラウン(Brown)らのリン酸ジエステル法(Meth. Enzymol. 68:109−151, 1979);ビューカージュ(Beaucage)らのジエチルホスホロアミダイト(diethylphosphoramidite)法(Tetrahedron Lett. 22:1859−1862, 1981);マテウッチ(Matteucci)らのトリエステル法(J. Am. Chem. Soc. 103:3185−3191, 1981);自動合成法;若しくは米国特許第4,458,066号明細書の固相担体法若しくは当業者に知られている他の方法等の方法による直接化学合成が挙げられる。
突然変異又は遺伝子改変されたルシフェラーゼに関連する「遺伝子改変されていない形態」という語は、本発明の突然変異又は遺伝子改変されたルシフェラーゼを定義する目的で本明細書において使用する語であり:「遺伝子改変されていない形態」という語は、突然変異又は遺伝子改変されたルシフェラーゼを特徴付けるものとして指定された1又は複数のアミノ酸の位置を除いて、突然変異又は遺伝子改変されたルシフェラーゼのアミノ酸配列を有する、機能性ルシフェラーゼを指す。したがって、(a)その遺伝子改変されていない形態、及び(b)1又は複数の指定されたアミノ酸の置換、という観点で突然変異又は遺伝子改変されたルシフェラーゼに言及する場合、突然変異又は遺伝子改変されたルシフェラーゼとは、指定されたアミノ酸が置換されていることを除いて、それ以外は、指定されたモチーフが同一であるか又は遺伝子改変されていない形態にあるアミノ酸配列を有することを意味する。「遺伝子改変されていないルシフェラーゼ」は(したがって、ルシフェラーゼ活性が増大(即ち、発光量が増加及び/又はシグナル減衰速度が低下)した突然変異又は遺伝子改変された形態も)、所望の機能を付与するための追加の変異を含むことができる。したがって、本明細書に記載する本発明の実施において、ルシフェラーゼの遺伝子改変されていない形態は、予め定められている。ルシフェラーゼの遺伝子改変されていない形態は、例えば、野生型及び/若しくは天然に存在するルシフェラーゼ又は既に意図的に遺伝子改変されたルシフェラーゼとすることができる。ルシフェラーゼの遺伝子改変されていない形態は、好ましくは、細菌ルシフェラーゼに加えて、野生型又は天然に存在するルシフェラーゼと実質的に配列同一性を有するその機能的変異体である。
「最適化したコドン(codon optimized、codon−optimized、codon−optimised)」又は「コドンバイアス」という語は、必要に応じて発現が最適化又は調整されるような形でコドンの選択を実施すること(即ち、コドンの選択性)を指す(即ち、生物におけるタンパク質発現を、対象の遺伝子の翻訳効率を高めることにより、向上させる技法)。換言すれば、コドン最適化は、宿主のtRNA量に適合するようにコドンを調整する方法であり、従来、異種起源の遺伝子の発現に使用されてきたものである。異種発現を最適化するための新規な戦略は、局所的なmRNAの折り畳み、コドンペアバイアス(codon pair bias)、コドンランプ(codon ramp)又はコドンの相関等、全体のヌクレオチド含有量を考慮するものである。コドン最適化は、コドンの縮重に本来備わっているので、可能である。縮重は、コード可能なアミノ酸よりも多くのコドンが存在することによって生じる。つまり、アミノ酸の大部分は複数のコドンによりコードされ、これは、任意の所与のアミノ酸を運搬する複数のtRNA(異なるアンチコドンループを有する)が存在することを意味する。そのため、コードされるアミノ酸配列を変えることなく異なるコドンを使用することができる。即ち、ポリペプチド/タンパク質自体のアミノ酸配列を変えることなく、遺伝子又は核酸断片を突然変異/改変して(又は新たに合成して)、特定のアミノ酸をコードするために使用されるコドンを変えることができる。例えば、アミノ酸配列はそのままで、レアコドンをより使用頻度の高いコドンに置き換えることができる。エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)又はサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)(パン酵母)等の増殖速度の速い微生物中の最適化コドンは、それぞれのゲノムtRNAプールの組成を反映する。最適化されたコドンは、より速い翻訳速度及びより高い正確度を達成するのを助けると考えられている。これらの因子の結果として、高発現する遺伝子は翻訳における選択性がより高くなると予測される。増殖速度が高くない、又は小さいゲノムを有する他の生物においては、コドン使用頻度の最適化は普通は存在せず、コドン優先度は、具体的なゲノムに見られる特徴的な突然変異バイアスにより決まる。幾つかのウイルス群(ヘルペスウイルス、レンチウイルス、パピローマウイルス、ポリオーマウイルス、アデノウイルス及びパルボウイルス)は、宿主細胞と比較して非常に偏ったコドン使用頻度を示す構造タンパク質をコードすることが知られている。このようなコドンバイアスは、それらが後に産生するタンパク質を一時的に調節する役割を果たすことが示唆されている。本発明における、野生型又は遺伝子改変されていないluxABルシフェラーゼ遺伝子は、エシェリヒア・コリ(E. coli)にコドン最適化された野生型luxAB(アリイビブリオ・フィシェリ(Aliivibrio fischeri))(配列番号1)である。
本明細書において使用する「配列同一性の%(percentage of sequence identity)」という語は、2つの最適に整列させた配列を比較領域に亘り比較することにより決定され、この比較領域内の配列の一部は、この2つの配列を最適に整列するための基準配列(付加も欠失も含まないもの)と比較して、付加又は欠失(即ち、ギャップ)を含み得る。この%は、両方の配列のうち、同一である核酸塩基又はアミノ酸残基の位置の数を求めることにより、一致している位置の数を得、この一致している位置の数を比較領域内の位置の総数で除し、その結果に100を乗ずることによって、配列同一性の%を得ることにより算出される。
2以上の核酸又はポリペプチド配列に関連する「同一(identical)」又は「同一性(identity)」%という語は、同じ(same)である2以上の配列又は部分配列を指す。配列を、以下に示す配列比較アルゴリズムのうちの1つを用いて又は手動による整列及び目視試験により測定し、比較領域又は指定領域に亘る一致が最大(maximum correspondence)となるように比較及び整列させた場合に、同じであるヌクレオチド又はアミノ酸残基を指定された%で有する場合(例えば、指定領域に亘る同一性が、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%)、その配列は、互いに「実質的に同一である」。これらの定義は、試験配列の相補体も指す。任意選択的に、同一性は、長さが少なくとも約50ヌクレオチドの領域に亘り、より典型的には、長さが100〜500又は1000以上のヌクレオチドの領域に亘り存在する。
2以上のポリペプチド配列に関連する「相同性(similarity)」又は「相同性の%(percent similarity)」という語は、以下に示す配列比較アルゴリズムのうちの1つを用いて又は手動による整列及び目視試験により測定し、比較領域又は指定領域に亘る一致が最大となるように比較及び整列した場合に、保存的アミノ酸置換として定義されたものと同一であるか又は類似する、指定された%のアミノ酸残基を有する(例えば、指定された領域に亘り、60%相同性、任意選択的に65%、70%、75%、80%、85%、90%又は95%相同性)、2以上の配列又は部分配列を指す。配列はまた、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、又は少なくとも55%が互いに相同である場合、互いに「実質的な相同性」を有する。任意選択的に、この相同性は、長さが少なくとも約50アミノ酸、より典型的には長さが少なくとも約100〜500又は1000以上のアミノ酸の領域に亘り存在する。
配列比較において、典型的には1つの配列が基準配列としての役割を果たし、試験配列がそれと比較される。配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験配列及び基準配列をコンピュータに入力し、必要に応じて部分配列座標を指定し、配列アルゴリズムプログラムのパラメータを指定する。一般に、デフォルトのプログラムパラメータが使用され、代わりのパラメータを指定することもできる。次いで、配列比較アルゴリズムは、プログラムパラメータに基づき、基準配列に対する試験配列の同一性%又は相同性%を算出する。
本明細書において使用する「比較領域」は、20〜600、通常は約50〜約200、より通常は約100〜約150からなる群から選択されるいずれかの数の連続した位置を有する断片を指すことを含み、この配列は、同数の連続した位置を有する基準配列と、これらの2配列を最適に整列した後に比較することができる。比較用配列を整列する方法は当該技術分野においてよく知られている。比較用配列の最適な整列は、例えば、スミス(Smith)及びウォーターマン(Waterman)の局所相同性アルゴリズム(local homology algorithm)(Adv. Appl. Math. 2:482, 1970)、ニードルマン(Needleman)及びウンシュ(Wunsch)の相同性整列アルゴリズム(homology alignment algorithm)(J. Mol. Biol. 48:443, 1970)、ピアソン(Pearson)及びリップマン(Lipman)の類似性検索法(search for similarity method)(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444, 1988)、これらのアルゴリズムのコンピュータによる実行(例えば、ウィスコンシン州マディソン575サイエンス・ドライブ(575 Science Dr., Madison, Wis.)のジェネティクス・コンピュータ・グループ(Genetics Computer Group,)のウィスコンシン・ジェネティクス・ソフトウェア・パッケージ(Wisconsin Genetics Software Package)のGAP、BESTFIT、FASTA及びTFASTA)又は手動による整列及び目視試験(例えば、Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology(1995 supplement)参照)により実施することができる。
配列同一性%及び配列相同性%を求めるのに適したアルゴリズムの例は、それぞれAltschulら(Nuc. Acids Res. 25:3389−402, 1977)及びAltschulら(J. Mol. Biol. 215:403−10, 1990)に記載されているBLAST及びBLAST 2.0アルゴリズムである。BLAST解析の実施に適したソフトウェアは、National Center for Biotechnology Information(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)から公的に利用可能である。このアルゴリズムは、まず最初に、データベース配列中の長さが等しいワードとアラインメントした場合に、一致するか又はある正の閾値スコアTを満たす、クエリー配列中の長さWの短いワードを特定することにより、高スコアの配列ペア(HSP)を特定することを含む。Tは、近傍ワードスコア閾値(neighborhood word score threshold)(Altschulら、上記)と称されるものである。この最初にヒットした近傍ワードが、そのワードを含む、より長いHSPを見つける検索を開始するためのシード(seed)の役割を果たす。このヒットしたワードを、累積アラインメントスコアが最大になるまで、各配列に沿って両方向に延長する。累積スコアは、ヌクレオチド配列の場合は、パラメータM(残基が一致するペアに与える報酬スコア;常に>0)及びパラメータN(残基が一致しないペアに与えるペナルティスコア;常に<0)を用いて計算する。アミノ酸配列の場合は、スコアリングマトリックスを用いて累積スコアを計算する。ヒットしたワードの各方向への延長は、次に示す場合に停止する:累積整列スコアが、到達した最大値から量Xだけ低下した場合;1若しくは複数の、負のスコアを与える残基のアラインメントが蓄積したことに起因して、累積スコアがゼロ以下になった場合;又は、いずれの配列も末端に到達した場合。BLASTアルゴリズムのパラメータW、T及びXによって、アラインメントの感度及び速度が決まる。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列用)は、デフォルトとして、ワード長(W)11、期待値(E)又は10、M=5、N=−4及び両鎖の比較を用いる。アミノ酸配列の場合、BLASTPプログラムは、デフォルトとして、ワード長3、期待値(E)10及びBLOSUM62スコアリングマトリックス(Henikoff and Henikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:10915, 1989参照)、アラインメント(B)50、期待値(E)10、M=5、N=−4及び両鎖の比較を用いる。
BLASTアルゴリズムは、2配列間の相同性の統計学的解析も行う(例えば、Karlin and Altschul, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873−87, 1993参照)。BLASTアルゴリズムによって与えられる相同性の指標の1つは最小和確率(P(N))であり、これは、2つのヌクレオチド又はアミノ酸配列間の一致が偶然に起こり得る確率の指標を与えるものである。例えば、試験核酸と基準核酸との比較において、最小総和確率が約0.2未満、典型的には約0.01未満、より典型的には約0.001未満である場合に、その核酸が基準配列と相同であると見なされる。
「その相補体」という語は、所与の核酸と同一の長さを有し、且つそれを完全に相補する核酸を指す。
本発明のルシフェラーゼのいずれかをコードする組換え核酸も提供される。ルシフェラーゼをコードする本発明の核酸を使用することにより、様々なベクターを作製することができる。宿主細胞と適合性を有する種に由来するレプリコン及び調節配列を含む任意のベクターを本発明の実施に使用することができる。一般に、発現ベクターは、ルシフェラーゼをコードする核酸に作動可能に連結されている、転写及び翻訳を調節する核酸領域を含む。「調節配列」という語は、特定の宿主生物内において、作動可能に連結しているコーディング配列の発現に必要なDNA配列を指す。例えば、原核生物に適した調節配列は、プロモーターと、任意選択的なオペレーター配列と、リボソーム結合部位とを含む。加えて、ベクターは、転写されたmRNAの半減期を延長することができる正方向逆調節因子(Positive Retroregulatory Element)(PRE)も含むことができる(Gelfandらによる米国特許第4,666,848号明細書参照)。転写及び翻訳調節核酸領域は、一般に、ルシフェラーゼの発現に使用される宿主細胞に適切なものとなる。多くの種類の適切な発現ベクター及び好適な調節配列が当該技術分野において様々な宿主細胞に関し知られている。一般に、転写及び翻訳調節配列は、例えば、プロモーター配列、リボソーム結合部位、転写開始及び終止配列、翻訳開始及び終止配列並びにエンハンサー又はアクチベーター配列を含むことができる。典型的な実施形態において、調節配列は、プロモーター並びに転写開始及び終止配列を含む。ベクターはまた、典型的には、外来DNAを挿入するための幾つかの制限酵素認識部位を含むポリリンカー領域を含む。特定の実施形態においては、「融合flag(fusion flag)」が、精製及び、所望により、後に続くtag/flag配列、例えば、「Hisタグ」の除去を容易にするために使用される。しかしながら、「加熱ステップ」を用いることができる、好中温性宿主(例えば、エシェリヒア・コリ(E.coli))由来の熱活性(thermoactive)及び/又は熱安定性タンパク質を精製する場合は、これらは一般に不要である。DNAをコードする複製配列、調節配列、表現型選択遺伝子を含む安定なベクターの構築物及び対象のルシフェラーゼは、標準的な組換えDNA手順を用いて作製される。当該技術分野において知られているように、単離されたプラスミド、ウイルスベクター及びDNA断片が切断され、目的に適合され、所望のベクターが作製されるように特定の順序で結合される(例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual (Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York, N.Y., 2nd ed. 1989)参照)。
特定の実施形態において、発現ベクターは、形質転換された宿主細胞の選択を可能にする選択マーカー遺伝子を含む。選択遺伝子は当該技術分野において知られており、使用される宿主細胞に応じて異なることになる。好適な選択遺伝子は、例えば、これらのベクターで形質転換された細胞を抗生物質の存在下に増殖できるようにする、アンピシリン及び/又はテトラサイクリン耐性をコードする遺伝子を含むことができる。
本発明の一態様においては、ルシフェラーゼをコードする核酸が、単独で又はベクターと組み合わせて細胞に導入される。本明細書における「導入する」又はその文法的同義語は、核酸が、その後の核酸のインテグレーション、増幅及び/又は発現に好適な形で送り込まれることを意味する。導入方法は、主として、標的とする細胞の種類により指定される。例示的な方法として、CaPO4による沈降、リポソーム融合、LIPOFECTIN(登録商標)、エレクトロポレーション、ウイルス感染等が挙げられる。
幾つかの実施形態において、典型的には、本発明の最初のクローニングステップの宿主細胞として原核生物が使用される。これは、大量のDNAを高速で産生するため、部位特異的変異導入に使用するための1本鎖DNAテンプレートを作製するため、多くの突然変異体を同時にスクリーニングするため、及び作製された突然変異体をDNAシーケンシングするために特に有用である。好適な原核生物宿主細胞としては、E.coli K12株94(ATCC No.31,446)、E.coli株W3110(ATCC No.27,325)、E.coli K12株DG116(ATCC No.53,606)、E.coli X1776(ATCC No.31,537)及びE.coli Bであるが;他の多くのE.coli株、例えば、HB101、JM101、NM522、NM538、NM539及びバチルス属菌(bacilli)、例えば、バチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)、他の腸内細菌科細菌(enterobacteriaceae)、例えば、サルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)又はセラチア・マルセッセンス(Serratia marcesans)及び様々なシュードモナス属菌(Pseudomonas species)を含む、原核生物の他の多くの種及び属を、いずれも宿主として使用することができる。剛直な細胞壁を有する原核生物宿主細胞又は他の宿主細胞は、典型的には、上記Sambrookらの1.82項に記載されている塩化カルシウム法を用いて形質転換される。或いは、これらの細胞の形質転換にエレクトロポレーションを使用することができる。原核生物の形質転換技法は、例えば、Dower, in Genetic Engineering, Principles and Methods 12:275−296 (Plenum Publishing Corp., 1990);Hanahan et al., Meth. Enzymol., 204:63, 1991に説明されている。エシェリヒア・コリ(E. coli)の形質転換に使用される典型的なプラスミドとしては、pBR322、pUCI8、pUCI9、pUCI18、pUC119及びBluescript M13が挙げられ、これらはいずれも、上記サムブルック(Sambrook)らの1.12〜1.20項に記載されている。しかしながら、他の多くの好適なベクターも利用可能である。
本発明のルシフェラーゼは、ルシフェラーゼをコードする核酸を含む発現ベクターで形質転換された宿主細胞を、ルシフェラーゼの発現を誘導するか又は引き起こすのに適した条件下で培養することにより産生することができる。形質転換された宿主細胞を、タンパク質を発現させるのに適した条件下で培養する方法は、当該技術分野において知られている(例えば、上記サムブルック(Sambrook)ら参照)。ラムダpLプロモータを含むプラスミドベクターからルシフェラーゼを産生するのに好適な宿主細胞としては、E.coli株DG116(ATCC No.53606)を挙げることができる(米国特許第5,079,352号明細書及びLawyer, F. C. et al., PCR Methods and Applications 2:275−87, 1993参照)。発現後のルシフェラーゼを採取及び単離することができる。
本発明の改良されたルシフェラーゼは、この種の酵素活性が必要とされるか又は所望される任意の目的に使用することができる。したがって、本発明の他の態様において、遺伝子改変された/突然変異細菌ルシフェラーゼを用いる方法における該当する測定値は、例えば、バイオレポーター/レポーターアッセイ系のように、発光/生物発光である。
幾つかの実施形態において、改良されたルシフェラーゼは、向上した活性、例えば、発光量の増加及び/又はシグナル減衰速度の低下を有する。アリイビブリオ・フィシェリ(Aliivibrio fischeri)ルシフェラーゼのluxAサブユニット(配列番号2)の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309及び/又は334番目に相当する位置の任意の1又は複数のアミノ酸を置換することによって活性が増大することになることはこれまで理解されていなかった。したがって、幾つかの実施形態において、向上した活性を有する単一の突然変異/遺伝子改変ルシフェラーゼは:(a)luxAサブユニット(配列番号2)の170番目のCがRに置換、(b)luxAサブユニット(配列番号2)の102番目のNがKに置換、(c)luxAサブユニット(配列番号2)の264番目のNがDに置換、(d)luxAサブユニット(配列番号2)の286番目のNがDに置換、(e)luxAサブユニット(配列番号2)の22番目のDがHに置換、(f)luxAサブユニット(配列番号2)の166番目のNがYに置換、(g)luxAサブユニット(配列番号2)の170番目のCがWに置換又は(h)luxAサブユニット(配列番号2)の170番目のCがKに置換されている。幾つかの実施形態において、向上した活性を有する遺伝子改変されたルシフェラーゼは2の突然変異/遺伝子改変を有し、例えば:(a)luxAサブユニット(配列番号2)168番目のPがRに置換され、且つ309番目のIがTに置換されており、(b)luxAサブユニット(配列番号2)の218番目のIがVに置換され、且つ224番目のCがRに置換されており、(c)luxAサブユニット(配列番号2)の172番目のTがIに置換され、且つ236番目のQがRに置換されており、(d)luxAサブユニット(配列番号2)の286番目のNがDに置換され、且つ308番目のEがDに置換されており、(e)luxAサブユニット(配列番号2)の11番目のQがLに置換され、且つ261番目のNがDに置換されており、又は(f)luxAサブユニット(配列番号2)の130番目のNがIに置換され、且つ334番目のEがGに置換されている。幾つかの実施形態において、向上した活性を有するルシフェラーゼは、配列番号2に対するアミノ酸配列の同一性が、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%であり:(a)luxAサブユニット(配列番号2)の170番目のCからRへの置換、(b)luxAサブユニット(配列番号2)の102番目のNからKへの置換、(c)luxAサブユニット(配列番号2)の264番目のNからDへの置換、(d)luxAサブユニット(配列番号2)の286番目のNからDへの置換、(e)luxAサブユニット(配列番号2)の22番目のDからHへの置換、(f)luxAサブユニット(配列番号2)の166番目のNからYへの置換、(g)luxAサブユニット(配列番号2)の170番目のCからWへの置換又は(h)luxAサブユニット(配列番号2)の170番目のCからKへの置換を含む。幾つかの実施形態において、向上した活性を有するルシフェラーゼの配列番号2に対するアミノ酸配列の同一性は、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%であり:(a)luxAサブユニット(配列番号2)の168番目のPからRへの置換及び309番目のIからTへの置換、(b)luxAサブユニット(配列番号2)の218番目のIからVへの置換及び224番目のCからRへの置換、(c)luxAサブユニット(配列番号2)の172番目のTからIへの置換及び236番目のQからRへの置換、(d)luxAサブユニット(配列番号2)の286番目のNからDへの置換及び308番目のEからDへの置換、(e)luxAサブユニット(配列番号2)の11番目のQからLへの置換及び261番目のNからDへの置換又は(f)luxAサブユニット(配列番号2)の130番目のNからIへの置換及び334番目のEからGへの置換を含む。
幾つかの実施形態において、改良されたルシフェラーゼは、それぞれ1又は複数の突然変異又は遺伝子改変されたルシフェラーゼを含むベクターを含むことができる。例えば、構築物は、それぞれ突然変異又は遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼのうちの1種(例えば、配列番号1において1又は複数の突然変異/遺伝子改変を有する)を含むベクターを含むことができる。構築物は、例えば、対象テンプレート核酸分子として使用することができる。使用に適したベクターは市販されており、及び/又は当該技術分野において通常行われている組換え核酸技術により作製することができる。核酸分子は、例えば、化学合成、標的領域からの直接クローニング又は拡散増幅により取得することができる。
本開示はまた、対照細菌ルシフェラーゼと比較して向上した活性を有する、本発明による遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸であって、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットをコードする核酸に対し少なくとも80%同一である核酸配列を含み、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットをコードする核酸は、配列番号1で示される核酸配列を有する、組換え核酸も提供する。幾つかの例において、対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットをコードする核酸は、配列番号1のヌクレオチド1〜1065を含む。幾つかの例において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1及び/又は配列番号1のヌクレオチド1〜1065に対し少なくとも90%同一である。特定の例において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1及び/又は配列番号1のヌクレオチド1〜1065に対し少なくとも95%同一である。核酸配列は、結果として発現されるタンパク質の、配列番号2の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309又は334番目に相当する位置のアミノ酸が置換される、少なくとも1の核酸置換をコドンに含む、LuxAサブユニットをコードすることができる。ここで、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸がR、W若しくはKであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の102番目に相当する位置のアミノ酸がKであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の264番目に相当する位置のアミノ酸がDであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸がDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の22番目に相当する位置のアミノ酸がHであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の166番目に相当する位置のアミノ酸がYとなるように、結果として発現されるタンパク質のアミノ酸が置換される、少なくとも1の核酸置換をコドンに含むことができる。結果として発現されるタンパク質のアミノ酸が置換される少なくとも1の核酸置換をコドンに含み、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する位置のアミノ酸がRである、LuxAサブユニットをコードする核酸配列も提供される。幾つかの例において、LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、結果として発現されるタンパク質のアミノ酸が置換される、少なくとも1の核酸置換をコドンに含み、(a)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の168番目に相当する位置のアミノ酸はRであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の309番目に相当する位置のアミノ酸はTであり;(b)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の218番目に相当する位置のアミノ酸はVであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(c)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の172番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の236番目に相当する位置のアミノ酸はRであり;(d)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する位置のアミノ酸はDであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の308番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;(e)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の11番目に相当する位置のアミノ酸はLであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の261番目に相当する位置のアミノ酸はDであり;又は(f)遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の130番目に相当する位置のアミノ酸はIであり、且つ遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する位置のアミノ酸はRである。本発明による改良されたルシフェラーゼは、LuxAサブユニットにおいて、配列番号2の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309又は334番目に相当する位置のアミノ酸の、1又は複数のアミノ酸が置換されている。エシェリヒア・コリ(E.coli)のコドンに最適化された野生型LuxAB核酸の核酸配列を配列番号1に示す。LuxAサブユニットをコードする配列は配列番号1のヌクレオチド1〜1065で示される。したがって、配列番号2の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309又は334番目に相当する位置に1又は複数のアミノ酸置換を含むルシフェラーゼLuxAサブユニットのアミノ酸をコードする核酸配列を提供するためには、対応するアミノ酸置換をコードする、配列番号1のコドンに、又は配列番号1のヌクレオチド1〜1065のコドンに、少なくとも1の核酸置換が存在しなければならない。それぞれの核酸コドン内のこの種の核酸置換を表1に示し、ここに、配列番号1に示す野生型LuxAB核酸コドンの核酸配列と、本発明の改良されたルシフェラーゼをコードする組換え核酸を生成する、核酸コドン内のそれぞれの置換と、を示す。
本方法に使用するのに適した構築物は、典型的には、所望の構築物及び/又は形質転換体を選択するための選択マーカー(例えば、抗生物質耐性遺伝子)並びに複製起点をコードする配列を含む。ベクター系の選択は、通常、幾つかの因子に依存し、これらに限定されるものではないが、選択される宿主細胞、複製効率、選択性、誘導性、及び易回収性が挙げられる。
核酸分子を含む構築物は宿主細胞内で増殖させることができる。本明細書において使用する宿主細胞という語は、原核生物及び酵母、植物、動物細胞等の真核生物を包含することを意味する。原核生物宿主はとしては、エシェリヒア・コリ(E. coli)、サルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)及びバチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)を挙げることができる。真核生物宿主としては、酵母、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ(S. cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(S. pombe)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、哺乳動物細胞、例えば、COS細胞又はチャイニーズハムスター卵巣由来(CHO)細胞、昆虫細胞並びに植物細胞、例えば、アラビドプシス・タリアナ(Arabidopsis thaliana)及びニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)が挙げられる。構築物は、当業者に一般に知られている任意の技法を用いて宿主細胞に導入することができる。例えば、リン酸カルシウム沈降、エレクトロポレーション、熱ショック、リポフェクション、マイクロインジェクション及びウイルスを介する核酸導入が、宿主細胞に核酸を導入するための一般的な方法である。更に、裸のDNAを細胞に直接送り込むことができる(例えば、米国特許第5,580,859号明細書及び米国特許第5,589,466号明細書参照)。
製造品/キット
本開示の実施形態は、遺伝子改変/突然変異細菌ルシフェラーゼの製造品又はキットを更に提供する。製造品は、遺伝子改変/突然変異細菌ルシフェラーゼを、好適な包装材料と一緒に含むことができる。更に、キットは、DNAの固定、ハイブリダイゼーション、検出、定量化に必要な、適切に包装された試薬及び材料、例えば、固体担体、緩衝剤、酵素及び基準DNAも含むことができる。
製造品はまた、遺伝子改変/突然変異細菌ルシフェラーゼを使用するための説明が記載された添付文書又は包装表示も含むことができる。製造品は、本明細書に開示する方法を実施するための試薬(例えば、ルシフェリン又は遺伝子改変/突然変異細菌ルシフェラーゼに適切な他の基質)も更に含むことができる。この種の試薬は、本明細書に記載する市販の機器の1種に専用のものとすることもできる。
以下に示す実施例に本開示の実施形態を更に説明するが、これらは特許請求の範囲に記載する本発明の範囲を制限するものではない。
以下に示す実施例及び図面は主題の理解を支援するために提供されるものであり、その真の主題を添付の特許請求の範囲に記載する。本発明の主旨から逸脱することなく、記載する手順に修正を施すことが可能であることが理解される。
実施例1:ルシフェラーゼ突然変異のスクリーニング
アリイビブリオ・フィシェリ(A. fischeri)由来の細菌ルシフェラーゼ(luxAB)は、SN比が低く、発現が良好であり、検出が簡素であることから、レポーター系によく使用される。この計画は、発光シグナルの生成が向上したluxAB変異体を見出すための指向性進化計画である。発光量が改良された微生物は、レポーター系にluxABを使用するアッセイの総合感度を向上することになる。
細菌luxABにコードされるルシフェラーゼは、様々な微生物において発光レポーターとして慣用されている。ルシフェラーゼは、酸素分子、還元型フラビンモノヌクレオチド(FMNH2)及び長鎖脂肪族アルデヒドの反応を触媒し、対応するカルボン酸、フラビンモノヌクレオチド(FMN)、水及び光(490nm)を産生する。この酵素は、相同性を有する2つのα−サブユニット及びβ−サブユニットと称されるサブユニットからなるヘテロ二量体である。α−サブユニットには、触媒部位及び基質結合部位が位置し、β−サブユニットは、α−サブユニットの活性型コンホメーションを維持するのに必要である。luxABを指向性進化させるための多角化戦略において、変異性ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によりluxA(約300アミノ酸)をランダムに突然変異させることに焦点を当てた。その目標は、1つのクローンに2〜3個の突然変異を有するライブラリを作製することにあった。変異原性カセットを、Lacプロモーターの制御下にあるT5の発現誘導可能なプロモーターを含む発現ベクターにサブクローニングし、次いでBL21 E.coli発現株に形質転換することにより、少なくとも104種の独自の形質転換体を得た。次いで、突然変異ライブラリのアレイを作成し、発現させ、96well形式で、マイクロプレートリーダーにて発光活性測定を行うことによりスクリーニングを行った。好適なライブラリを作成し、発現条件を最適化し、一次スクリーニングのための発光活性測定を発展させた。3,000種を超えるクローンを発現させ、生体内発光活性を測定した。1つのライブラリ(Library 2.75)(突然変異約2個/クローン)のアレイを96well培養プレートに作成し、発現培養液及びアッセイプレートに接種するために使用した。野生型luxAB内部対照と比較して、最大RLUシグナルが高い(Flashキネティクス)か又はRLU減衰速度が遅い(Glowキネティクス)かのいずれかであった少数のクローンがスクリーニングを通過した。次の表2に、発光シグナルの発生の向上に関しスクリーニングしたluxA遺伝子変異原性ライブラリからの筆頭候補の一覧を示す。
全ての候補クローンをシーケンシングし、再び測定を行うことにより活性を確認した。特に、クローン1652 H03(C170R突然変異)は、図1に示すように、野生型対照と比較して4倍高い生物発光を示し、RLU減衰速度(Glow)はより遅かった。
実施例2:luxAの170番目のアミノ酸のランダム化
ランダムな突然変異誘発及びランダムなluxAライブラリのスクリーニングにより、RLUの高いC170R突然変異(即ち、クローン1652−H03)を得た。170番目の位置をアルギニンとするよりも優れたアミノ酸置換が存在するかどうかを確認するために、170番目の位置のNNKライブラリを構築し、野生型陽性対照を含む3つの96well培養/保存プレート(culture storage plate)にアレイを作成した。全ての培養プレートを発現させ、発光活性を測定した。
ライブラリ培養プレートを使用し、DeepWell発現プレートに接種した。均一な細胞増殖及びタンパク質発現を達成するために発現プレートを28℃で24時間インキュベートした。発現培養液を1×LB培地で約80倍に希釈し、C170Xライブラリの発光活性を測定するために試験を行い、野生型内部対照と比較した。続いて240種のクローンのシーケンシングを行ったところ、可能性のある20種のアミノ酸置換のうち16種がライブラリに存在することが判明した。このライブラリを試験することにより、170番目の位置をアルギニンで置換したものが、実際に、野生型(即ちシステイン)と比較した場合の活性の増大が最大となることが判明した。同じくこの結果から、170番目の位置をリジン(K)及びトリプトファン(W)で置換したものが次に優れており、図2に示すように、いずれも野生型を比較して活性が約2.5倍増大した。図2に、luxAC170X突然変異体の筆頭候補の発光活性を示す。luxAの170番目のアミノ酸をアルギニンに置換することにより発光シグナルが約7倍増大し、トリプトファン又はリジンで置換することにより、発光シグナルが約2.5倍増大した。
実施例3:luxABのゲルによる定量化
発光活性の差が、発現に起因するものなのか、或いは光を発生する反応のキネティクスに起因するものなのかを判別するために、発現培養液からluxABを定量化するための方法を発展させた。より高い最大RLUを示したクローン1624−D02及び野生型luxABのフラスコ培養液を自己誘導培地(auto−induction media)で一晩増殖させた。培養液の活性を測定したところ、図3に示すように、クローン1624−D02は野生型と比較して最大RLUが約20%高かった。次いで両方の培養物を遠心分離にて採取し、再懸濁させ、音波処理により溶解させた。粗溶解液を、stain−freeポリアクリルアミドゲルに、精製アリイビブリオ・フィシェリ(A. fischeri)luxAB(Roche Ref. # 10−476−498−001)と一緒に添加した。図4Aに示すように、幾つかの異なる添加量の粗溶解液において、α−サブユニット及びβ−サブユニットの両方に対応する明確なバンドが視認された。更に、精製luxABの検量線に規格化することによって定量化することにより、図4Aに示すように、クローン1624−D02が野生型luxAB(レーン8〜9)と比較して過剰発現していなかったことが示された。luxAB発現プラスミドを含まないE.coli BL21細胞を負の対照として泳動させた。予想した通り、図4Aに示すように、BL21粗溶解液においてはluxAもluxBも検出されなかった(レーン10〜11)。図4Bに検量線を示す。
実施例4:他のluxA単一変異体
追加のluxA単一変異体を上に述べたように作製し、発光シグナルを発生する能力に関し野生型と比較する試験を更に実施した。特に、N102K突然変異を有する変異体(「1631−D11」と表示)、N264D突然変異を有する変異体(「1636−G04」と表示)又はN286D突然変異を有する変異体(「1635−F07」と表示)を作出し、試験を行った。上で述べたように発光を試験した。図5は、N102K変異体(「1631−D11」と表示)の発光活性を示すものであり、図6は、N264D変異体(「1636−G04」と表示)の発光活性を示すものであり、図7は、N286D変異体(「1635−F07」と表示)の発光活性を示すものである。これらの単一luxA変異体はそれぞれ、野生型と比較して発光が向上していることが分かる(図5〜7参照)。
上述の発明の明確化及び理解を目的としてある程度詳述してきたが、本開示を読むことにより、当業者には、形態及び詳細を様々に変化させることが可能であることが明らかであろう。例えば、上に述べたあらゆる技法及び装置を様々な組合せで使用することができる。

Claims (12)

  1. 対照細菌ルシフェラーゼと比較して向上した活性を有する遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼであって、前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットは、前記対照細菌ルシフェラーゼのLuxAサブユニットに対し少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含み、前記対照細菌ルシフェラーゼの前記LuxAサブユニットは、配列番号2で示されるアミノ酸配列を有する、遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼ。
  2. 前記アミノ酸配列は、配列番号2の11、22、102、130、166、168、170、172、218、224、236、261、264、286、308、309又は334番目に相当する位置に少なくとも1のアミノ酸置換を含む、請求項1に記載の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼ。
  3. 前記向上した活性は、前記対照細菌ルシフェラーゼと比較した場合の、発光量の増加及び/又はシグナル減衰速度の低下である、請求項1〜2のいずれか一項に記載の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼ。
  4. (a)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する前記アミノ酸はR、W若しくはKであり;
    (b)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の102番目に相当する前記アミノ酸はKであり;
    (c)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の264番目に相当する前記アミノ酸はDであり;
    (d)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する前記アミノ酸はDであり;
    (e)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の22番目に相当する前記アミノ酸はHであり;又は
    (f)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の166番目に相当する前記アミノ酸はYである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼ。
  5. 前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の170番目に相当する前記アミノ酸はRである、請求項4に記載の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼ。
  6. (a)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の168番目に相当する前記アミノ酸はRであり、且つ前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の309番目に相当する前記アミノ酸はTであり;
    (b)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の218番目に相当する前記アミノ酸はVであり、且つ前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する前記アミノ酸はRであり;
    (c)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の172番目に相当する前記アミノ酸はIであり、且つ前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の236番目に相当する前記アミノ酸はRであり;
    (d)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の286番目に相当する前記アミノ酸はDであり、且つ前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の308番目に相当する前記アミノ酸はDであり;
    (e)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の11番目に相当する前記アミノ酸はLであり、且つ前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の261番目に相当する前記アミノ酸はDであり;又は
    (f)前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の130番目に相当する前記アミノ酸はIであり、且つ前記遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼの配列番号2の224番目に相当する前記アミノ酸はRである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼ。
  7. 前記アミノ酸配列は、前記対照細菌ルシフェラーゼの前記LuxAサブユニットに対し少なくとも90%同一である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の遺伝子改変された細菌ルシフェラーゼをコードする組換え核酸。
  9. 前記LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1及び/又は配列番号1のヌクレオチド1〜1065に対し少なくとも80%同一である、請求項8に記載の組換え核酸。
  10. 前記LuxAサブユニットをコードする核酸配列は、配列番号1及び/又は配列番号1のヌクレオチド1〜1065に対し少なくとも90%同一である、請求項9に記載の組換え核酸。
  11. 請求項8〜10のいずれか一項に記載の組換え核酸を含む発現ベクター。
  12. 請求項11に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
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