JP2021501688A - アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法 - Google Patents

アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法であって、少なくとも以下のステップを含む。a)廃棄物に含まれるアスベスト鉱物のグループを決定する。b)廃棄物に対して、以下を含む処理を実行する:廃棄物がクリソタイルのみで構成されている場合の酸処理、廃棄物が角閃石のみで構成されている場合の塩基処理、アスベスト廃棄物がクリソタイルと角閃石との混合物を含む場合の、酸処理及びその後に行う塩基処理。c)処理のステップb)が完了したときに得られた生成物の少なくとも1つを価値向上させる。本発明はまた、酸処理とその後に行う熱処理によって行うクリソタイル廃棄物の処理に関する。【選択図】無し

Description

本発明は、アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法に関する。
アスベストは、蛇紋石グループ及び角閃石グループの2つの鉱物グループに分けられる繊維状鉱物材料のファミリーである。これらの2つのアスベスト鉱物グループは、構造及び化学的性質が異なる。
蛇紋石は、単一のアスベストの種類、クリソタイル(「白石綿」という名称でも知られている)を含む。このため、本出願において、「クリソタイル」という用語を蛇紋石アスベストグループを指すために使用する。クリソタイルは、以下の3つのポリタイプ鉱物種をカバーする:
− クリノクリソタイル
− オーソクリソタイル、及び
− パラクリソタイル。
クリソタイルの化学式は3MgO.2SiOである。以下の、酸化物の2つの層を含む:
− 第1層はSiO四面体で構成され、
− 第2層は、MgO八面体で構成されている。
MgO及びSiOのサイズの違いにより、MgO層は構造の屈曲を引き起こし、これによって、クリソタイルは、MgO層が外層であるチューブ構造をとるようになる。
クリソタイルは、アスベストの世界市場の約94%を占める。
角閃石グループは、以下の5つのアスベストの種類を含む:
− アモサイト(「茶石綿」という名称でも知られている);
− クロシドライト(「青石綿」という名称でも知られている);
− トレモライト;
− アクチノライト;及び、
− アントフィライト。
これらのアスベストの種類は、その化学組成が互いに異なる。
角閃石の構造は、c軸に平行な一連の二重鎖(Si11)で構成されている。MO層(MはMg、Fe、及びNaから選択される)は、SiO層の間に積層されている。
アスベストは、2000年以上前から知られている繊維材料であり、1877年にケベックでその生産量の増加が始まった。前世紀を通じて、数百万トンものアスベスト繊維が抽出され、建築や繊維材料などの様々な分野で使用されてきた。アスベスト繊維への関心は、それが絶縁特性を有し、燃焼せず、化学的に耐性があり、そして高い機械的引張強度を有する鉱物からなるという事実による。従って、アスベストは、
− ホースの断熱、絶縁に使用され、
− 繊維セメント(ホース又はプレートの製造用)、バインダ(例えば、接着剤及び塗料)、繊維ポリマ(例えば、電気シースの製造用)などの、複合材料の組成に組み込まれてきた。
アスベストの最も一般的な用途は、繊維セメント(「アスベストセメント」又は「セメントアスベスト」という名称でも知られている)を得るためのセメント組成物への組み込みにあった。これは、セメントである水硬性バインダ中に分散したアスベスト繊維の複合体によって構成された材料から構成されていた。これは、プレート、スラブ、防音壁、波状シートメタル、タイル、雨水排水用のホース、煙突の管の排気ホース、通気孔など、数多くの製品の製造に役立ってきた。その使用は、アスベストの使用の95%を占めた。
しかし、アスベストは有害物質であることが知られている。1980年代〜1990年代から、その使用は多くの国で禁止されている。実際、アスベストの微視的粒子が肺胞に到達し得る。これらの粒子の吸入は危険であり、多くの癌症例の原因となる。例として、アスベストは、人間の健康への悪影響のため、1997年の禁止までフランスで広く使用されてきた。
このため、アスベストの処分及びアスベスト廃棄物の処理が、重要な社会問題となった。曝露のリスクを回避するために、新しい処理方法の研究が急務である。
更に、発生する大量のアスベスト廃棄物については、経済的であり且つ工業的規模で利用可能な方法によって、これらの廃棄物を不活性なものにし変化させるための効果的な処理の解決を提供することが必要である。
現在までに知られているアスベスト廃棄物の処理は、ガラス化又は埋設法である。
埋没法とは、廃棄物が広がらないように廃棄物を隔離して保管する方法である。この方法は、それらを除去するものではなく、工業的規模でのそれらの価値向上を可能にするものではない。この方法は、そのように埋められたアスベストの危険性の問題を解決しない。更に、埋める場所の欠如が問題となる。
ガラス化、特にプラズマトーチの使用は、アスベスト繊維を完全に破壊して、スラグ、つまり、例えば建築又は道路工事の分野(道路の堤防)で再利用できる不活性ガラス材料を得る。この処理の方法は、エネルギー集約的であり、1000℃〜1400℃の範囲の温度に耐えなければならない特定の高価な設備を必要とするという欠点がある。更に、その設備には、ユーザにとって非常に高度な安全対策が必要とされる。最後に、ガラス化は汚染源である。
更に、現在研究されているアスベスト廃棄物の生物学的処理方法がある。この方法はまだ完全には開発されておらず、アスベストを完全に破壊することはできない。
このように、従来技術では、アスベスト廃棄物を処理及び破壊するための解決策は完全に満足できるものではないことがわかる。
本発明は、関連技術で知られているアスベスト廃棄物処理方法の欠点を克服することを意図しており、環境を保護し、経済的で、迅速で、且つ工業的規模で完全に利用可能な、前記廃棄物の破壊及び価値向上方法を提供する。
実際、本発明の発明者らは、少なくとも1つの処理ステップの後に、その処理ステップが完了したときに得られた生成物を1つ以上の異なる方法で価値向上させることを可能にする価値向上ステップを含む、アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法を開発した。発明者らは、アスベスト廃棄物を使用するための非常に効果的且つ経済的であり、好循環サイクルの解決策を提案する。
本発明の文脈において、「アスベスト廃棄物」とは、以下のような廃棄物であると理解されるべきである:
− 均質な廃棄物、つまりその構造中に追加の材料を含まないアスベスト純鉱物を含む廃棄物である。つまり、結晶化した天然アスベスト繊維で構成されている;又は、
− 不均質な廃棄物、つまりアスベスト及び他の化合物を含む廃棄物(例:セメント、石膏、若しくは「アルカリ土類ケイ酸塩(Alkaline Earth Silicate)」を表す「AES」で知られるアルカリ土類ケイ酸塩の繊維)である。
アスベスト廃棄物は次のような形態であり得る:
− 自由形態、言い換えると、脆性形態。これは、例えば、フロッキング(flocking)又は絶縁性の廃棄物で構成されている;
− 結合された形態、言い換えれば非脆性形態。特に、それは、前記の繊維セメントベースの廃棄物で構成されている。
従って、本発明の第1の対象は、アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法であって、少なくとも以下のステップを含むことを特徴とする方法である:
a)前記アスベスト廃棄物に含まれるアスベスト鉱物のグループを決定し、このグループは、クリソタイル及び角閃石から選択され、
b)前記アスベスト廃棄物に対して、以下を含む少なくとも1つの処理を実行し:
− 前記アスベスト廃棄物がクリソタイルのみを含む場合の酸処理であって、酸性溶液とメソポーラスシリカを含む固体とを得るために、前記アスベスト廃棄物を強酸性溶液に100℃以下の温度で浸漬する酸処理、
− 前記アスベスト廃棄物が角閃石のみを含む場合の塩基処理であって、溶解したシリカを含む塩基性溶液を得るために、密閉された媒体中の強塩基性溶液に前記アスベスト廃棄物を浸漬する塩基処理、
− 前記アスベスト廃棄物がクリソタイルと角閃石との混合物を含む場合の、その後に前記塩基処理を行う前記酸処理であって、前記酸処理の後、酸性溶液及びメソポーラスシリカと未変質角閃石とを含む固体混合物を得るために、該固体混合物を、溶解したシリカを含む塩基性溶液を得るために、前記塩基処理がなされる前記酸性溶液から分離する処理、
c)前記処理のステップb)が完了したときに得られた生成物の少なくとも1つを価値向上させる。
本発明に係る価値向上方法は、前記廃棄物に含まれるアスベスト鉱物グループの決定の結果に従って処理が適応されるので、アスベスト廃棄物を完全に効果的な方法で破壊し及び価値向上させるという利点を有する。
更に、本発明に係る方法は、アスベスト廃棄物を、処理ステップで破壊するので、アスベスト廃棄物の危険性の問題を解決する。
最後に、このアスベストの価値向上方法は最適である。破壊及び価値向上方法が完了すると、廃棄物は1つ以上の生成物に変化している。これらの生成物は、工業的及び経済的観点から付加価値があり、以下で詳しく説明する多くの応用例で使用できる。
実際、ステップc)は、以下のうち1つを個別に又は組み合わせて行ってもよい:
− 酸処理が完了したときに、分子の閉じ込め又は濾過のために、前記メソポーラスシリカを使用する;
− 酸処理が完了したときに、ゼオライトの合成のためのシリコン前駆体として、前記メソポーラスシリカを使用する;
− 酸処理が完了したときに得られる前記酸性溶液中に存在するイオンを選択的に抽出し又は単離する;
− 塩基処理が完了したときに得られる前記塩基性溶液を、水和ケイ酸カルシウムタイプの材料の製造のために使用する;
− 塩基処理が完了したときに得られる前記塩基性溶液を、ゼオライトの合成ために使用する。
本発明の一実施形態では、前記アスベスト廃棄物は、アスベストセメント廃棄物(若しくは、言い換えると繊維セメント廃棄物)又は石膏ベースのアスベストフロッキングである。実際、前記のように、セメント組成物へのアスベストの組み込みは、アスベストの使用の95%を占めた。従って、大量のアスベストセメント廃棄物が処理されなければならない。本発明は、セメントアスベスト廃棄物の破壊の問題を、効果的に、環境を保護し、経済的な方法で、且つ工業的規模で、解決するために完全に適している。
この方法のステップa)では、アスベスト廃棄物に含まれる鉱物グループの決定は、当業者に知られたあらゆる技術によって実行され得る。例えば、それは、X線回折法、走査型電子顕微鏡技術、及びフーリエ変換赤外分光法を含み得る。
本発明に係る方法のステップb)は、アスベスト廃棄物の破壊を可能にする。
ステップb)では、酸処理が行われると、クリソタイルの構造は、そこに含まれる式Mg(OH)のブルーサイト層の溶解によって破壊される。メソポーラスシリカが得られる。これは、このシリカがアモルファスの(すなわち非結晶の)シリカナノチューブを含むことを意味する。酸処理が完了したとき、クリソタイルの繊維構造は失われない。酸処理後に得られる繊維は、アモルファスシリカの繊維(言い換えればナノチューブ)である。
有利には、酸性溶液は少なくとも1つの強酸を含む。
好ましくは、それは少なくとも1つの強力な一酸(monoacid)を含む。例えば、この一酸は、硝酸(HNO)及び塩酸(HCl)から選択されてもよい。好ましくは、それは硝酸からなる。廃棄物の破壊に由来するイオンは、この酸によってもたらされる硝酸イオン(NO )及び塩化物イオン(Cl)で沈殿しない(廃棄物の破壊に由来するイオンは溶液中に残る)ため、これらの強い一酸は特に適している。更に、これらは、高価ではなく、安全対策に従って扱いやすい。
本発明の他の実施形態では、酸性溶液は、硫酸又はリン酸を含み得る。しかし、これらの酸はアスベスト廃棄物がアスベストセメント廃棄物である場合は、避けるべきである。実際、セメント廃棄物にはカルシウム及びマグネシウムが含まれており、これらは、酸性溶液に硫酸が含まれている場合はCaSO及びMgSOの形態で沈殿し、その溶液にリン酸が含まれている場合はリン酸カルシウム及びリン酸マグネシウムの形態で沈殿し得る。
他の実施形態では、フッ化物イオン(F)を含む酸性溶液を使用して、その性質に関係なく、セメントマトリックス及びアスベストの破壊をもたらし得る。しかし、当業者に知られている明らかな安全上の理由から、この酸のタイプを使用することは推奨されないかもしれない。
このため、廃棄物がアスベストセメント廃棄物である場合、酸処理中、溶液は塩酸又は硝酸溶液であることが好ましい。その酸処理中に、セメントマトリックスは溶解する。
有利には、酸性溶液の酸の濃度は、2mol/L〜11mol/Lであり、好ましくは、経済的な理由から4mol/L未満である。
酸処理の間、温度は、周辺温度(すなわち、約20℃)〜100℃、好ましくは50℃〜80℃である。
従って、酸処理は、緩やかな条件、すなわち、100℃未満のかろうじて高い温度で、大気圧で行われる。
本発明の一実施形態では、酸処理は超音波の存在下で行われる。これは、クリソタイルに含まれるブルーサイト層の溶解速度を加速させ、酸処理温度を(例えば、周辺温度まで)下げるという利点がある。これは、破壊され且つ価値向上されるアスベスト廃棄物の初期凝集力に依存する。
酸処理の期間は、2時間〜10日、好ましくは2時間〜4日であり得る。
更に、酸処理中に放出される炭酸ガス(CO)は、石灰水溶液にバブリングすることにより捕捉され得る。
ステップb)では、アスベスト廃棄物に角閃石が含まれている場合、塩基処理が行われる。実際、角閃石は、Mg及びFeを含む層が2つのシリカ層の間に閉じ込められた構造をとっており、酸性媒体中では非常に破壊されにくい。シリカは、塩基処理中に溶解する。これにより、シリカが溶解した塩基性溶液が得られる。
強塩基は、ソーダ(soda)(NaOH)及びカリ(potash)(KOH)から選択できる。好ましくは、それはNaOHからなる。
有利には、塩基性溶液の塩基の濃度は、2mol/L〜15mol/L、好ましくは6mol/L〜15mol/L、より好ましくは7mol/L〜15mol/L、更により好ましくは、7mol/L〜10mol/Lである。
塩基処理中の温度は、100℃〜250℃であり、好ましくは150℃〜200℃である。
塩基処理の期間は、2時間〜10日でもよく、好ましくは5日より短い。
有利には、塩基処理は、オートクレーブ、例えばポリテトラフルオロエチレンでコーティングされたオートクレーブ、又は前記の条件の実施を可能にする他の任意の閉じられた装置内で行われる。
従って、塩基処理は熱水条件で行われる。この「熱水条件」によって、本願の文脈において、塩基処理が、閉じた容器内で亜臨界条件で行われ、開放容器(つまり、通常の大気圧の条件)で得られる塩基性溶液の沸点を超える温度に到達できる、ということを理解すべきである。
アスベスト廃棄物がクリソタイル及び角閃石の混合物を含む場合、酸処理中にクリソタイルの構造は破壊されるが、角閃石は残っており、前記で説明した理由により、酸性媒体中では破壊されない。このため、本発明のこの実施形態では、アスベスト廃棄物は、前記のように、酸処理及びそれに続く塩基処理を含む処理をされる。塩基処理が完了すると、溶解したシリカを含む塩基性溶液が得られる。
酸処理が完了すると、酸性溶液中に固体形態で存在するメソポーラスシリカ及び角閃石(すなわち、未変質角閃石)は、当業者に知られているあらゆる技術、例えば濾過により収集され得る。次いで、収集されたこのメソポーラスシリカ及びこの角閃石を含む固体混合物が塩基処理される。そして、メソポーラスシリカ及び角閃石の両方が溶解される。このように、溶解したシリカを含む塩基性溶液が得られる。
アスベスト廃棄物がクリソタイル及び/又は角閃石を含むかどうかに応じて、前記で詳述された処理のステップb)は、非常に一般的で安価な化合物(例えば、硝酸、塩酸、又はソーダの溶液)を用いた実行に適合されるという利点を有する。更に、操作条件は、化学分野において一般的であり、従って、完全に、当業者に知られたものである。更に、有利なことに、有害な副産物が生成されない。
本発明の一実施形態では、酸処理の後に熱処理を行って、そのナノチューブの壁がアモルファスの又は結晶化された、且つ非水和の、シリカを得ることができる。
この熱処理は、酸処理の完了時に得られるメソポーラスシリカを600℃以上の温度に加熱して行う。
酸処理が完了したときの酸性溶液中に存在するメソポーラスシリカは、当業者に知られたあらゆる技術、例えば濾過により収集できる固体である。酸処理の完了時に得られるこの固体は、水和したメソポーラスシリカである。更に、酸性溶液はまた、価値向上させることができる。このようにして収集されたこのメソポーラスシリカに対して熱処理が行われる。
シリカナノチューブが完全に脱水されるように、熱処理の温度は600℃以上である。熱処理の温度が600〜700℃である場合、ナノチューブの壁はアモルファスのままである。温度が700℃を超えると、ナノチューブの壁が結晶化し始め、800℃でより良好な結晶化度に達する。このため、メソポーラスシリカが受ける熱処理の温度に応じて、ナノチューブの壁が、非水和であり、且つ、アモルファスである又は結晶化されている場合があるシリカが得られる。この壁の構造のこれらの2つの形態、つまりアモルファスの及び結晶化された形態は、シリカを様々な用途に使用できるため、いずれも興味深い。従って、熱処理の温度は、こうして得られたシリカの考えられる用途に応じて適合させることができる。
熱処理の期間は、4時間〜48時間であってもよく、好ましくは4時間〜24時間である。
熱処理のステップは、完全に当業者に知られた従来の熱処理炉で、メソポーラスシリカは熱的に安定したるつぼに配置されて、実行できる。
熱処理のステップ中に、メソポーラスシリカのナノチューブのケイ酸質構造に結合した水の消失がある。この水の消失は、その間のSiO四面体の進展する再配置にともなう。この再配置は、700℃より高い温度でナノチューブの壁の結晶化と、それらの凝縮によるナノチューブの壁の多孔性の損失とを引き起こす。言い換えれば、温度の下で材料の再編成があり、それにより、ナノチューブの壁が結晶化する。
このように、熱処理中に、アモルファスシリカナノチューブの壁が凝縮によって再構築される。
実際、酸処理中に、ブルーサイト層は除去された。これは、ナノチューブの壁を構成するシリカシート間に非常に大きなスペースを残した。直径約3.2nmで、壁がかろうじて構造化され、比表面積(つまり、隣接していないシートによって生じた表面)が大きく、細孔体積が大きい、ナノチューブが得られる。熱処理が行われると、これらのシートは再び互いに再結合し、SiO四面体が形成される。これにより、比表面積が減少し、総体積も減少するが、チューブの中心(つまり、チューブの直径)は増大する。
熱処理が完了すると、ナノチューブの壁がアモルファスの又は結晶化された、且つ非水和の、シリカが得られる。このシリカの細孔のサイズは、3〜6nmであり、好ましくは、700℃未満の熱処理温度では3〜4nmであり、700℃より高い熱処理温度では5〜6nmである。
処理のステップb)の完了時に得られる生成物を価値向上させるための様々な方法を以下に詳述する。
第1の価値向上は、メソポーラスシリカに関する。
ステップc)では、酸処理の完了時に得られたメソポーラスシリカは、そこに含まれるアモルファスシリカナノチューブの存在を利用して、大きなサイズの(つまり、0.5nmを超える)分子、例えば、生体分子(麻酔薬、薬物、その他の防腐剤などの多原子分子)、をその中に捕捉して、使用できる。酸処理の完了時に得られるメソポーラスシリカは、生物学的液体(例えば、血液)を精製するための医療分野での用途を見出すことができる。
ナノチューブのおかげで、メソポーラスシリカは、分子を、特に環境分野又は医療分野における汚染物質分子(例えば、農薬、尿素、クレアチニンなど)を、濾過する手段としても使用できる。
酸処理の完了時に得られるメソポーラスシリカをゼオライト合成用のシリコン前駆体として使用することにより、それを価値向上させることも考えられる。
従って、酸処理が行われた場合、ステップc)は、分子の捕捉若しくは濾過のために、及び/又はゼオライト合成のためのシリコン前駆体として、メソポーラスシリカを使用することを含み得る。
アスベスト廃棄物がクリソタイルを含み、酸性溶液が硝酸溶液である本発明の実施形態では、メソポーラスシリカは、式Na[AlSi24](NO−4HOの硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトを合成するために使用される。
このようにして得られたゼオライトは、構造モデルに非常によく従い、合成生成物の純度が高い。その構造は、らせんを形成する小さなケージから構成されている。
このゼオライトは、特に汚染イオンの濾過の分野で、その吸着特性のために特に有利である。更に、このゼオライトの構造に含まれている硝酸イオンは、特定の構造特性(イオン交換のためのケージのサイズなど)及び熱弾性挙動(ネットワークの変形する性質)により、特定のイオン交換特性をもたらし、異なるイオンの挿入を促す。
従って、クリソタイルを含むアスベスト廃棄物は、その吸着特性のおかげで、多くの用途で使用できる硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトを得るために、価値向上される。
例えば、このゼオライトは、環境分野で使用され、Pb、Cd、Sr、及びHgなどの汚染イオンの捕捉として機能する。
硝酸塩−カンクリナイトは、以下の手順を実行して合成できる:
前駆体が、その前駆体の総質量に対する質量%で、その量が詳述されて提供される:
− シリコン前駆体:酸処理の完了時に得られたメソポーラスシリカの7.8%〜8.2%;
− アルミニウム前駆体:Al.NaOの4.1%〜4.5%;
− 硝酸ナトリウム前駆体:NaNOの76.0%〜76.3%;
− 水酸化ナトリウムの11.2%〜11.6%:NaOH。
35mLの蒸留水で満たされた第1のビーカーに、強塩基、メソポーラスシリカ、次いで、数分後に硝酸ナトリウム前駆体が、この順序で加えられる。
第2のビーカーで、アルミニウム前駆体を5mLの蒸留水に溶解する。
第3の容器に2つの混合物を加える。瞬間的なゲル化が起こる。容器を閉じ、非常に強くかく拌する。
その後、この容器を、約80℃〜約90℃の温度で、2時間〜1日、好ましくは1日間、オーブンに入れる。次いで、濾過(例えば、セルロースベースの濾紙又は固液分離のための遠心分離機による)及び蒸留水による洗浄が行われる。このようにして得られた、硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトである生成物を乾燥させる。乾燥は、オーブン内で、若しくは真空引きによって、又はこれら2つの手段を組み合わせることによって、すなわち真空下での温度下での乾燥によって行うことができる。
硝酸塩−カンクリナイトは、Al(NO、KNO、及びKOHなどの他の前駆体から合成することもできる。更に、最終的な化学式は、ナトリウムイオンが部分的又は全体的に置換されたカリウムイオンを含んでいてもよい。当業者は、前述の、合成された前記硝酸塩−カンクリナイトの場合、前述の表現の質量%を適当に変更できるであろう。
ゼオライト、特に硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトの合成は、完全に、前駆体、合成に必要な蒸留水の量、並びに、ゼオライトを得るための合成の温度、かく拌及び持続時間の条件、を決定することができる当業者に知られたものである。
前記の、詳しく説明した硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトの合成を行う例は、本特許出願を例示することを意図しており、いかなる場合でも、本発明を限定するものではない。
第二の価値向上は、酸処理の完了時に得られる酸性溶液に関する。
酸処理が完了したとき、酸性溶液中に多数のイオンが大量に存在する。このため、ステップc)で、これらのイオンを、例えばセメント産業で直接再利用できる酸化物の混合物を得ることにつながるように、同時に、又はそれらのいくつかを選択的に単離することによって、抽出することにより、ステップb)の完了時に得られた酸性溶液を、価値向上させることができる。
従って、酸処理が行われたとき、ステップc)は、酸処理の完了時に得られた酸性溶液中に存在するイオンを選択的に抽出又は単離することを含み得る。
中和をモニターすることにより(つまり、制御されたpHでソーダやカリなどの塩基を添加することにより)、酸性溶液に含まれるイオンを連続的に沈殿させることができる。このようにして、溶液中に存在するイオンの酸化物を含む固相が連続的に得られる(連続的な濾過により)。酸化カルシウムCaOは、11に等しいpHで沈殿する最後の酸化物である。マグネシウムは、冶金、航空産業、又はエネルギー分野などの様々な用途のために収集され得る。
酸処理後に得られる酸性溶液のこの価値向上は、また、メソポーラスシリカが前記のように後で熱処理される本発明の実施形態においても実施され得る。
第3の価値向上は、塩基処理の完了時に得られる塩基性溶液に関する。
塩基処理後に得られた溶解されたシリカの塩基性溶液は、前記で詳述したゼオライト、特に硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトの合成に使用できる。実際、この塩基性溶液は、ゼオライトの合成のための媒体を強い塩基性にするために使用できる。これは、この合成を成功させるために不可欠である。
更に、溶解したシリカを本質的に含む前記塩基性溶液は、水和ケイ酸カルシウムタイプの材料(「CSH」としても知られている)の製造に役立ち得る。これらの材料は、汚染イオンの閉じ込めに特に適している。このように、塩基性溶液は、汚染物質の閉じ込めを目的とした水和ケイ酸カルシウムの合成に使用することにより、価値向上される。
従って、塩基処理が行われた場合、ステップc)は、水和されたケイ酸カルシウムタイプの材料の製造及び/又はゼオライトの合成のために、塩基処理の完了時に得られた塩基性溶液を使用することを含み得る。
第4の価値向上は、熱処理の完了時に得られるシリカに関する。
アスベスト廃棄物がクリソタイルを含み、前記のように酸処理とそれに続く熱処理が行われた場合、そのナノチューブの壁がアモルファスの又は結晶化された、且つ非水和の、シリカが得られる。このシリカは、それを化学反応の相安定化手段として使用することにより、価値向上され得る。実際、反応物質のナノチューブへの閉じ込めの効果により、反応媒体の相は安定する。この相の安定性は、通常の温度及び圧力条件では得られない。この相安定化特性は、マイクロエレクトロニクス分野での用途を見出し得る。
更に、5nm以上の細孔のサイズは、分子の濾過に特に適している。従って、熱処理の完了時に得られたシリカは、分子、例えば医薬分子を濾過することにより、汚染除去手段として使用できる。
更に、前記のように、クリソタイルの使用は、アスベストの世界市場の約94%を占め、支配的である。これが、このアスベスト鉱物グループに完全に適した破壊及び価値向上方法を提供することが重要な理由である。
アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上に関する研究中に、発明者らは、酸処理されたクリソタイルに熱処理を行うことが非常に有利であることを非常に驚くべき方法で発見した。実際、これにより、そのナノチューブの壁がアモルファスの又は結晶化された、且つ非水和の、シリカを得ることができる。これは、前記で詳述したように、この生成物の多くの用途に関する非常に興味深い構造である。
このため、本発明の他の目的は、クリソタイルを含む廃棄物を処理する方法であって、少なくとも以下のステップを含むことを特徴とする:
a)クリソタイルを含む廃棄物を提供する;
b)メソポーラスシリカを得るために、前記廃棄物を酸処理し、該酸処理は、前記クリソタイルを含む廃棄物を100℃以下の温度で強酸性溶液に浸漬する;
c)600℃以上の温度で前記メソポーラスシリカを加熱する熱処理を行う。
熱処理が完了すると、その壁がアモルファスの又は結晶化された、且つ非水和の、ナノチューブを有するシリカが得られる。
ステップb)の酸処理は、前記で詳述したアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法と同じ方法で実行され得る。
ステップc)の熱処理は、前記で詳述したアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法と同じ方法で実行され得る。
従って、熱処理中に、シリカ物質の再編成、すなわち言い換えると、ナノチューブの壁の結晶化及びその凝縮によるナノチューブの壁の多孔性の損失を引き起こす再配置が起こる。
ステップc)の完了時に得られたシリカは、前記のような異なる方法で価値向上され得る。特に、それは化学反応における相安定化手段として、又は濾過手段として使用できる。
本発明は、非限定的な例として、3つのアスベスト廃棄物及びクリソタイル廃棄物から得られた実験結果を示す添付の図面を参照して、以下の詳細な説明によりよく理解されるであろう。
3つのアスベスト廃棄物のX線回折図である。 3つのアスベスト廃棄物の酸処理の完了時に収集された固体のX線回折図である。 アスベスト廃棄物の1つから得られた硝酸塩−カンクリナイトのX線回折図である。 酸処理の前後におけるクリソタイル廃棄物のX線回折図である。 酸処理後に得られた水和メソポーラスシリカの熱重量分析の結果を示す。 異なる温度での熱処理後のメソポーラスシリカのX線回折図である。
実験
I−アスベストセメント廃棄物に関する実験:
第1の一連の実験において、前記で説明された本発明に係る破壊及び価値向上方法は、以下の3つのアスベストセメント廃棄物に対して実施された:
− 1番目のアスベストセメント廃棄物は屋根のタイルであった;
− 2番目のアスベストセメント廃棄物はホースガスケットであった;
− 3番目のアスベスト廃棄物は、石膏、アスベスト、及びアルカリ土類ケイ酸塩の繊維の混合物を含む、フロッキングサンプルであった。
まず、これら3つの廃棄物は、その中に含まれる鉱物グループを決定するために、BRUCKER社の製品名「D2 PHASER」の回折計を用い、ニッケルフィルタでフィルタリングした後の銅のKαスペクトル線(λ=1.54Å)の放射線を使用したX線回折により分析した。測定刻み幅は、2θで0.014°であった。
図1は、1番目、2番目、及び3番目の廃棄物の回折図である。
上の回折図は1番目の廃棄物のものであり、中間の回折図は2番目の廃棄物のものであり、そして下の回折図は3番目の廃棄物のものである。
これらの3つの回折図では、クリソタイル、クロシドライト、炭酸カルシウム(CaCO)、セメントマトリックス(式CaAl(SO(OH)12,26HOのエトリンガイト)、及び石膏のそれぞれの特徴的な回折ピークが注釈「Chry」、「Cro」、「CC」、「E」、「G」によって示されている。
アスベストの存在に関しては、1番目の廃棄物の回折図はクリソタイルの特徴的なピークのみを有し(特に2θで12.05°及び24.30°)、2番目の廃棄物の回折図はクリソタイル及びクロシドライトの特徴的なピークを有し(特に28.76°)、並びに3番目の廃棄物の回折図は、クリソタイルのピークのみを有している。
この3つの廃棄物は、真空二次電子検出器を備えたFEI Quanta 200 FEGタイプの電子顕微鏡を使用した、走査型電子顕微鏡で分析された。加速電圧は15kVであった。この分析は、異なる相の化学種同定のためのエネルギー分散型分析(EDS)と組み合わされた。
これらの分析により、以下を決定できた:
− 1番目の廃棄物(屋根のタイル)にはクリソタイルのみが含まれていた;
− 2番目の廃棄物(ホースガスケット)にはクリソタイル及び角閃石:クロシドライトの混合物が含まれていた;
− 3番目の廃棄物には、クリソタイル、及びアモルファスの非結晶化アルカリ土類ケイ酸塩の繊維が含まれていた。
この3つの廃棄物はクリソタイルを含んでいたので、これらは、4mol/Lの濃度の硝酸溶液を含む1Lの反応器に浸漬し、得られた反応媒体を80℃の温度で7日間かく拌し続けて、酸処理を行った。
酸性媒体での処理により、3つのアスベストセメント廃棄物の質量を90%減少させることができた。
酸処理後に収集された固体及び酸性溶液の蛍光X線分光法による化学分析により、以下の表1に示される物質の含有率を決定できた。
蛍光X線分光法による化学分析は、PANalytical社の製品名「Epsilon 3」の、銀管(a silver tube)(30kV及び3mA)並びに様々なフィルタ(Ag、Al及びTi)を備えた、分光器を使用して行った。
表1の結果に関して、酸処理の完了時の酸性溶液は、カルシウム、鉄、マグネシウム及びアルミニウムを含むことがわかる。セメントマトリックスは溶解された。処理前の廃棄物から、シリコンは溶解されていない唯一の元素である。これは、酸処理の完了時の、残りの固体中に存在する。
更に、酸処理後の第1の廃棄物(屋根のタイル)の化学分析では、セメントマトリックスが溶解し、クリソタイルが変化していることがわかる。
2番目の廃棄物(ホースガスケット)については、酸処理後の溶液の化学組成は1番目の廃棄物のこの処理後に得られたものと同様であるが、固体では、鉄とマグネシウムが残っており、角閃石(クロシドライト)が酸処理では溶解しなかったことを示している。
3番目の廃棄物(フロッキング)については、残った固体の化学組成は、石膏マトリックス及びアモルファスのアルカリ土類ケイ酸塩の繊維が溶解し、クリソタイルが純粋なシリカに変化したことを示している。
酸処理の完了時に収集された3つの廃棄物の固体に、X線回折分析を行った。
図2は、1番目、2番目の廃棄物、及び3番目の廃棄物の酸処理の完了時に収集された固体の回折図である。
上の回折図は1番目の廃棄物の固体のものであり、中間の回折図は2番目の廃棄物の固体のものであり、下の回折図は3番目の廃棄物の固体のものである。
2番目の回折図では、クロシドライトの特徴的な回折ピークは「Cro」という注釈で示されている。
図2に示されている回折図に関して、以下のことがわかる:
− 3つの廃棄物に由来する固体の3つの回折図には、クリソタイルの特徴的なピークがない;
− 2番目の廃棄物の固体の回折図には、クロシドライトの特徴的なピークがある。
このことは、酸処理が、アスベスト廃棄物中のクリソタイルを除去するが角閃石は除去しないことを示している。
酸処理の結果得られる溶液には、主にFe3+、Mg2+、Al3+、Ca2+イオンが含まれている。これらのイオンは、ソーダ(NaOH)又はカリ(KOH)の添加により、pH値:1.2±0.3;3±0.3;10.4±0.3及び12.4±0.3での連続的な沈殿/濾過シーケンスに従って、それぞれFe3+、Al3+、Mg2+、及びCa2+イオンを水酸化物Fe(OH)、Al(OH)、Mg(OH)、及びCa(OH)の形態で選択的に沈殿させ、収集できる。前記のイオンを収集した後の、最終溶液には、ソーダで中和した場合、硝酸ナトリウム(NaNO)が含まれ(この硝酸塩は硝酸塩−カンクリナイトの合成に使用できる)、又はカリで中和した場合、硝酸カリウム(KNO)が含まれる(この硝酸塩は農業で使用され得る)。
前記で説明したように、クリソタイルの構造は、ブルーサイト層であるMg(OH)の溶解によって破壊された。ブルーサイト層の溶解は、この層を酸性溶媒に接触しやすくしているクリソタイルの構造によるものである。しかし、その構造により、角閃石は酸処理で破壊されない:八面体の可溶性層MOは、酸性溶液に不溶性であるSiOの2つの層の間に閉じ込められている。
塩基処理では、2番目の廃棄物の固体(酸処理の完了時に収集)を10mol/Lの濃度のNaOH溶液に浸漬し、50mLのオートクレーブ内で180℃の温度での加熱を5日間行った。
更に、これと同じ塩基処理を、純粋なクロシドライト及びアモサイトのサンプルに行った。
この塩基処理が行われたすべての固体は完全に溶解し、塩基溶液が得られ、これは蛍光X線分光分析によって分析された。
表2は、塩基処理後の残留溶液の蛍光X線分光法による化学分析の詳細である。
表2に関して、純粋な角閃石(クロシドライト及びアモサイト)を溶解した溶液の組成は、2番目の廃棄物の固体の溶解後に得られた溶液の組成と同様であり、従って、それが完全に破壊されたことがわかる。塩基処理の完了時に得られる塩基溶液中にはケイ素が存在する。これらの結果は、塩基処理により角閃石グループのアスベストが完全に破壊されたことを証明している。
更に、1番目の廃棄物(タイル)の酸処理が完了して得られたメソポーラスシリカは、濾過により収集され、硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトの合成に使用された。
このゼオライトは以下の方法で合成された:
以下の前駆体が提供された:
− シリコン前駆体:1番目の廃棄物の酸処理が完了して得られた、3.09gのメソポーラスシリカ;
− アルミニウム前駆体:1.64gのAl.NaO;
− 硝酸ナトリウム前駆体:29.01gのNaNO
− 4.36gのNaOH。
35mLの蒸留水で満たされた第1のビーカーに、NaOH、メソポーラスシリカ、及び、数分後にNaNOが、この順序で加えられた。
第2のビーカーで、Al.NaOが5mLの蒸留水に溶解された。
第3の容器に2つの混合物が加えられた。瞬間的なゲル化が起こる。容器を閉じ、非常に強くかく拌した。
その後、この容器を90℃のオーブンに1日間入れた。次いで、セルロースベースの濾紙で濾過し、蒸留水で洗浄した。このようにして得られた、硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトである生成物を、乾燥させた。
実際、そのX線回折図は、硝酸塩−カンクリナイトの構造モデル(つまり、「理論的な」又はいわゆる「計算された」回折図)の構造モデルとともに、図3に示されている。2つの回折図が互いにほとんど重なっていることがわかる。これは、X係数が、結晶学において優れた値である5.3に等しいという事実によって確認できる。従って、図3は、このようにして合成された生成物が構造モデルに非常によく従っており純度が優れていることを示している。
II−クリソタイル廃棄物の処理に関する実験:
第2の一連の実験において、純粋なクリソタイル廃棄物を、まず、80℃で7日間、濃度4mol/Lの硝酸溶液に浸漬して、酸処理した。
図4は、X線回折図である:
− 酸処理前のクリソタイル廃棄物(上の回折図);
− 酸処理後のクリソタイル廃棄物(下の回折図)。
上の回折図では、クリソタイルの特徴的な回折ピークがみられる。これは、アモルファス化合物の大きく特徴的な拡散ピークを特徴とする下の回折図にはない。
従って、クリソタイルの酸処理が完了すると、アモルファス(すなわち、非結晶の)シリカであるメソポーラスシリカが得られる。クリソタイルの結晶構造は、この処理の完了時に消失した。
このようにして得られたシリカの多孔度分析を行った:
− 比表面積:455m/g;
− 細孔体積:0.37cm/g;
− 細孔径:3.2nm。
その後、メソポーラスシリカは、濾過により酸溶液から分離され、熱処理が行われた。
熱処理では、メソポーラスシリカを200℃、600℃、700℃、及び800℃の温度に曝す。
熱重量分析は、Netzsch STA449Fタイプの機器を使用して、25℃〜1400℃で、アルゴン気流下で5℃/minの加熱速度で行った。
図5は、熱重量分析の記録を示す。100℃まで、「フリーの」水の消失に対応する質量の急激な損失がみられる。100℃〜600℃における質量の損失は、ナノチューブのケイ酸質骨格に「結合した」水の消失に対応する。この水の消失は、それらの間のSiO四面体の、進展する再配置をともなっている。この再配置により、700℃でナノチューブの壁が結晶化し、それらの凝縮によって壁の多孔性が損失する。
図6は、以下の熱処理後のメソポーラスシリカのX線回折図である。
− 600°C(下の回折図);
− 700°C(中間の回折図);
− 800°C(上の回折図)。
600℃では、シリカはまだアモルファスであることがわかる(回折ピークがない)。700℃では、シリカのクリストバライト型結晶化相の結晶ピークが現れ始めている。
下の表3は、熱処理前、次いで200℃、600℃、及び800℃での熱処理後における、メソポーラスシリカの比表面積、細孔サイズ、並びに細孔体積の詳細である。各熱処理は、CARBOLITE GERO社の製品名「CWF」の炉内で、10時間行われた。
表3に関して、処理温度にともない、細孔の体積及び比表面積は減少し、その一方で、細孔の直径は増大することがわかる。
これらの結果は、前記で説明したように、凝縮によってシリカナノチューブの壁が再構築されることを示している。実際、酸処理中に、ブルーサイト層が除去され、これにより、チューブの壁を構成するシリカシート間に大きなスペースが残る。チューブの直径は3.2nmであるが、壁はかろうじて構造化されており、そのため、相当な比表面積(隣接していないシートによって生じた表面)及び大きな細孔体積がある。温度が上昇すると、これらのシートはSiO四面体の形成とともに再結合する。その結果、比表面積が減少し、総体積も減少し、チューブの中心(チューブの直径)が増大する。

Claims (10)

  1. アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法であって、少なくとも以下のステップを含むことを特徴とする:
    a)前記アスベスト廃棄物に含まれるアスベスト鉱物のグループを決定し、該グループは、クリソタイル及び角閃石から選択され、
    b)前記アスベスト廃棄物に対して、以下を含む少なくとも1つの処理を実行し:
    − 前記アスベスト廃棄物がクリソタイルのみを含む場合の酸処理であって、酸性溶液とメソポーラスシリカを含む固体とを得るために、前記アスベスト廃棄物を強酸性溶液に100℃以下の温度で浸漬する酸処理、
    − 前記アスベスト廃棄物が角閃石のみを含む場合の塩基処理であって、溶解したシリカを含む塩基性溶液を得るために、密閉された媒体中の強塩基性溶液に前記アスベスト廃棄物を浸漬する塩基処理、
    − 前記アスベスト廃棄物がクリソタイルと角閃石との混合物を含む場合の、その後に前記塩基処理を行う前記酸処理であって、前記酸処理の後、酸性溶液及びメソポーラスシリカと未変質角閃石とを含む固体混合物を得るために、該固体混合物を、溶解したシリカを含む塩基性溶液を得るために、前記塩基処理がなされる前記酸性溶液から分離する処理、
    c)前記処理のステップb)が完了したときに得られた生成物の少なくとも1つを価値向上させる、
    アスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  2. 前記アスベスト廃棄物は、アスベストセメント廃棄物又は石膏ベースのアスベストフロッキングであることを特徴とする、
    請求項1に記載のアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  3. 前記酸処理の後に、前記メソポーラスシリカを600℃以上の温度で加熱する熱処理を行うことを特徴とする、
    請求項1又は2に記載のアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  4. 酸処理が行われたとき、ステップc)では、分子の閉じ込め又は濾過のために、及び/又はゼオライトの合成のためのシリコン前駆体として、前記メソポーラスシリカを使用することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載のアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  5. 前記酸性溶液が硝酸溶液である場合、前記メソポーラスシリカが、式Na[AlSi24](NO−4HOの硝酸塩−カンクリナイト型ゼオライトを合成するために使用されることを特徴とする、
    請求項4に記載のアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  6. 酸処理が行われたとき、ステップc)では、該酸処理が完了したときに得られる前記酸性溶液の中に存在するイオンを選択的に抽出し又は単離することを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  7. 塩基処理が行われたとき、ステップc)では、該塩基処理が完了したときに得られる前記塩基性溶液を、水和ケイ酸カルシウムタイプの材料の製造のために及び/又はゼオライトの合成のために使用することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載のアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  8. 前記酸性溶液は、硝酸及び塩酸から選択される少なくとも1つの強力な一酸を含むことを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  9. 前記塩基性溶液の強塩基がソーダ及びカリから選択されることを特徴とする、
    請求項1、2及び7のいずれか1項に記載のアスベスト廃棄物の破壊及び価値向上方法。
  10. クリソタイルを含む廃棄物を処理する方法であって、少なくとも以下のステップを含むことを特徴とする方法:
    a)クリソタイルを含む廃棄物を提供する;
    b)メソポーラスシリカを得るために、前記廃棄物を酸処理し、該酸処理は、前記クリソタイルを含む廃棄物を100℃以下の温度で強酸性溶液に浸漬する;
    c)600℃以上の温度で前記メソポーラスシリカを加熱する熱処理を行う。
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