JP2021500606A - 光学アセンブリ - Google Patents

光学アセンブリ Download PDF

Info

Publication number
JP2021500606A
JP2021500606A JP2020521869A JP2020521869A JP2021500606A JP 2021500606 A JP2021500606 A JP 2021500606A JP 2020521869 A JP2020521869 A JP 2020521869A JP 2020521869 A JP2020521869 A JP 2020521869A JP 2021500606 A JP2021500606 A JP 2021500606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
optical film
lens
film
assembly
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020521869A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7346396B2 (ja
JP2021500606A5 (ja
Inventor
エー. アンバー,グレッグ
エー. アンバー,グレッグ
ジー. ソネック,ベンジャミン
ジー. ソネック,ベンジャミン
エー. エター,ジョー
エー. エター,ジョー
エル. ウォン,ティモシー
エル. ウォン,ティモシー
ピー. クラン,トーマス
ピー. クラン,トーマス
ジェイ. ポコルニー,リチャード
ジェイ. ポコルニー,リチャード
アール. クーンス,ベンジャミン
アール. クーンス,ベンジャミン
エス. ダン,ダグラス
エス. ダン,ダグラス
エー.,フォース コスタリク,ヘンリー
エー.,フォース コスタリク,ヘンリー
エス. デグロウ,クリストファー
エス. デグロウ,クリストファー
ジャコブソン,ジョン アール.
アール. ジャコブソン,ジョン
ザン,チュンジー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Publication of JP2021500606A publication Critical patent/JP2021500606A/ja
Publication of JP2021500606A5 publication Critical patent/JP2021500606A5/ja
Priority to JP2023144048A priority Critical patent/JP2023166517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7346396B2 publication Critical patent/JP7346396B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3033Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid
    • G02B5/3041Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid comprising multiple thin layers, e.g. multilayer stacks
    • G02B5/305Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid comprising multiple thin layers, e.g. multilayer stacks including organic materials, e.g. polymeric layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • B29D11/0048Moulds for lenses
    • B29D11/00548Moulds for lenses with surfaces formed by films
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/0073Optical laminates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00865Applying coatings; tinting; colouring
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/041Lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/14Protective coatings, e.g. hard coatings
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/28Interference filters
    • G02B5/285Interference filters comprising deposited thin solid films

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

光学積層体上に直接的にインサート成形された光学素子を含む光学アセンブリを提供する。光学積層体は、光学フィルムを含み、光学素子とライナーとの間に光学フィルムが配置されたライナーを含み得る。ライナーは、含まれる場合、光学フィルムを実質的に損傷することなく、光学フィルムから除去可能である。光学フィルムの最も外側の層は、光学素子の主表面に拡散接合されてもよい。

Description

様々な用途において、光学素子上に光学フィルムを配置する場合がある。
本明細書のいくつかの態様では、光学積層体上に直接的にインサート成形された光学素子を含む光学アセンブリが提供される。光学積層体は、光学フィルム及びライナーを含み、光学フィルムは、光学素子とライナーとの間に配置されている。ライナーは、光学フィルムを実質的に損傷することなく、光学フィルムから除去可能である。
本明細書のいくつかの態様では、一体的に形成された多層光学フィルムと、光学フィルム上に直接的に射出インサート成形された第1の光学素子と、を含む光学アセンブリが提供される。光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む。光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する。第1の光学素子の溶融温度は、光学フィルムのガラス転移温度よりも実質的に高い。
本明細書のいくつかの態様では、一体的に形成された多層光学フィルムと、光学フィルム上に直接的にインサート成形された光学素子と、を含む光学アセンブリが提供される。光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む。光学フィルムは、光学素子に拡散接合される。光学素子への光学フィルムの接合は、光学フィルム内の少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強い。
本明細書のいくつかの態様では、一体的に形成された多層光学フィルムと、光学フィルム上に直接的にインサート成形された光学素子と、を含む光学アセンブリが提供される。光学フィルムは、光学素子に拡散接合される。光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む。光学フィルムの総面積の少なくとも90%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約90%を超える反射率を有する。
本明細書のいくつかの態様では、光学フィルムと、光学フィルム上に直接的にインサート成形されたレンズと、を含む光学アセンブリが提供される。光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む。光学フィルムの総面積の少なくとも90%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して90%を超える反射率を有する。レンズは、第1の方向における最大横寸法に沿ってより大きく変化し、かつ、直交する第2の方向における最大横寸法に沿ってより小さく変化する光学リターダンスを有する。レンズ上の各位置における光学リターダンスは、約10nm以下である。
本明細書のいくつかの態様では、レンズと、対向する第1の主表面及び第2の主表面を有する多層光学フィルムと、を含む光学アセンブリであって、第1の主表面はレンズの第1の側面の第1の部分上に配置される、光学アセンブリが提供される。多層光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する。レンズの第1の側面の第2の部分は、多層光学フィルムの第2の主表面と実質的に同一平面にある。
本明細書のいくつかの態様では、レンズと、レンズの主表面上に配置された光学積層体とを含む光学アセンブリが提供される。レンズは、光学積層体の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込む。
本明細書のいくつかの態様では、光学アセンブリは、湾曲した凹部を内部に画定する第1の主表面を有するレンズと、湾曲した凹部に接着して適合する多層光学フィルムと、含む。
本明細書のいくつかの態様では、光学フィルムと、光学フィルム上に直接的に射出成形されたレンズと、を含む光学アセンブリが提供される。光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する。レンズは、レンズの主表面の少なくとも80%にわたって、各位置において約10nm以下の光学リターダンスを有する。第1のレンズ位置におけるレンズ厚は、第2のレンズ位置におけるレンズ厚よりも少なくとも約20%大きい。
光学アセンブリの概略断面図である。 光学アセンブリの概略断面図である。 光学素子の概略断面図である。 光学積層体の概略断面図である。 光学フィルムの概略断面図である。 光学積層体の概略断面図である。 図4Aの光学積層体の概略底面図である。 光学積層体の概略断面図である。 光学積層体の概略断面図である。 光学アセンブリの概略断面図である。 光学アセンブリの概略断面図である。 レンズの概略断面図である。 図5Cのレンズの概略上面図である。 光学アセンブリの概略断面図である。 光学アセンブリの概略断面図である。 光学フィルム上に光学素子を射出インサート成形するためのプロセスを示す。 光学フィルム上に光学素子を射出インサート成形するためのプロセスを示す。 光学フィルム上に光学素子を射出インサート成形するためのプロセスを示す。 光学フィルム上に光学素子を射出インサート成形するためのプロセスを示す。 光学フィルム上に光学素子を射出インサート成形するためのプロセスを示す。 光学アセンブリの概略断面図である。 光学アセンブリの概略断面図である。 光学アセンブリの概略断面図である。 光学素子の概略断面図である。 レンズの概略上面図である。
発明の詳細な説明
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも正確な比率の縮尺ではない。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されないものとする。
光学素子上に光学フィルムを配置することが望ましい、多種多様な用途が存在する。例えば、ディスプレイは、光学フィルムがプリズムの斜辺上に配置された偏光ビームスプリッタ(PBS)を利用する場合がある。光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する多層ポリマー光学フィルムであってもよい。別の例として、ディスプレイシステムは、例えば、米国特許第9,557,568号(Ouderkirkら)に記載されているように、部分反射体と、互いに隣接して離間配置された反射偏光子とを含む、屈曲光学系を利用することができる。いくつかの場合では、レンズの主表面上に反射偏光子を配置することが望ましい。
本明細書の光学アセンブリは、典型的には、光学レンズなどの光学素子上に配置された、一体的に形成された多層光学フィルムなどの光学フィルムを含む。例えば、光学フィルムは、両凸レンズ、平凸レンズ、正メニスカスレンズ、負メニスカスレンズ、平凹レンズ、又は両凹レンズのうちのいずれかの主表面上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、光学素子は、光学フィルムと光学素子との間に拡散接合が形成されるように、光学フィルム上に射出成形される。いくつかの実施形態では、拡散接合は、光学フィルム内の隣接する層の間の層間接合よりも強い。いくつかの実施形態では、インサート成形プロセスから得られる光学素子は、10nm未満の光学複屈折を有し、いくつかの実施形態では、光学複屈折は、直交方向に沿ってよりも、一方向に沿ってより大きく変化する。
図1Aは、光学素子110及び光学積層体120を含む光学アセンブリ100の概略断面図である。いくつかの実施形態では、光学素子110は、光学積層体120上に直接的にインサート成形される。光学素子は、光学積層体を成形型内に挿入し、光学積層体上に光学素子を成形することによって、光学積層体上にインサート成形することができる。インサート成形は、射出インサート成形、圧縮インサート成形、又はいくつかの他の形態のインサート成形であり得る。光学素子110を形成する材料は、光学積層体120と接触するときに溶融しており、それによって、材料が、任意の追加の接着剤層を含むことなく光学積層体120との好適な結合を形成することが好ましい。いくつかの実施形態では、光学素子110を形成する材料、及び光学積層体120の最も外側の表面を形成する材料は、光学積層体120と光学素子110との間に好適な拡散接合が形成されるように、互いに適合性があるように選択される。例えば、いくつかの実施形態では、光学素子110を形成する材料、及び光学素子110に面する光学積層体120の最も外側の表面を形成する材料には、同様のポリマー、そうでなければ適合性がある(例えば、部分的に混和性がある)ポリマーが使用される。同様の又は適合性があるポリマーは、例えば、ほぼ等しい(例えば、50℃以内、又は30℃以内、又は20℃以内、又は10℃以内の)融点を有し得る。いくつかの実施形態では、光学積層体120は、複数の交互ポリマー層を含む光学フィルムを含み、光学素子110に対する光学フィルムの接合は、光学フィルム内の少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強い。
いくつかの実施形態では、光学素子110はレンズである。いくつかの実施形態では、レンズは、少なくとも1つの方向に屈折光学パワーを有する。例えば、光学素子110は、1つの方向(例えば、x方向)に光学パワーを有するシリンドリカルレンズ、又は2つの方向(例えば、x方向及びy方向)に光学パワーを有する球面レンズ又は非球面レンズであってもよい。いくつかの実施形態では、他のタイプの光学素子が使用されてもよい。例えば、光学素子は、プリズムであってもよく、光学積層体120は、プリズムの面(例えば、湾曲した、又は実質的に平坦な斜辺)上に配置されてもよい。
いくつかの実施形態では、光学積層体120は、光学素子110の湾曲した主表面上に配置され、いくつかの実施形態では、光学積層体120は、光学素子110の実質的に平坦な主表面上に配置される。光学素子110の第1の湾曲した主表面上の少なくとも1つの位置が、2つの相互に直交する方向(例えば、x方向及びy方向)のそれぞれにおいて約6mm〜約1000mmの範囲の曲率半径を有するように、光学積層体120は、光学素子110の湾曲した主表面上に配置されてもよい。表面は、最良適合球面が約2000mmを超える半径を有する場合、実質的に平面として説明され得る。
光学積層体120は、光学フィルムであってもよく、又は光学フィルムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、ミラーフィルムであり、いくつかの実施形態では、光学フィルムは、反射偏光子である。反射偏光子の例として、多層ポリマーフィルム反射偏光子、及び反射偏光子のブロック軸内に概ね延在し、ポリマー基材であり得る基材上に配置されたワイヤを含み得る、ワイヤーグリッド偏光子が挙げられる。いくつかの実施形態では、光学積層体120は、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む、一体的に形成された多層光学フィルムである。いくつかの実施形態では、光学積層体120は、一体的に形成された多層光学フィルムと、多層光学フィルムと一体ではない、少なくとも1つの追加層とを含む。本明細書で使用するとき、第2の要素と「一体的に形成された」第1の要素は、第1及び第2の要素が別個に製造されるのではなく、一緒に製造され、その後接合されることを意味する。「一体的に形成された」は、第1の要素を製造し、続いて第1要素上に第2要素を製造することを含む。複数の層を含む光学フィルム(例えば、反射偏光子)は、層が別個に製造されてその後接合されるのではなく、層が一緒に製造された場合には、一体的に形成される(例えば、溶融ストリームとして組み合わされ、次いでチルロール上にキャストされて各層を有するキャストフィルムを形成し、更にキャストフィルムを配向させる)。一体的に形成された多層光学フィルムと一体でない追加層は、追加層が多層光学フィルムと一体的に形成されないことを意味する。例えば、追加層は、別個に形成され、続いて、多層光学フィルムに接着され得る(例えば、光学的に透明な接着剤を用いて積層される)。
いくつかの実施形態では、光学積層体、又は光学積層体に含まれる光学フィルムは、ミラー(例えば、可視ミラー又は赤外線ミラー)フィルム又は反射偏光子フィルムである。図1Aの光学積層体120は、反射偏光子として描かれており、図1Bの光学積層体120bは、ミラーとして描かれている。いくつかの実施形態では、光学積層体120又は光学積層体120に含まれる光学フィルムの総面積の少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は全てにわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して、約80%を超える、又は約90%を超える、又は約95%を超える反射率を有する。所定の波長は、所定の波長範囲内の任意の又は全ての波長であってもよい。所定の波長範囲は、可視範囲(400nm〜700nm)であってもよく、並びに/又は赤外波長及び/若しくは紫外波長を含んでもよい。いくつかの実施形態では、所定の波長は、約550nmである。
いくつかの実施形態では、光学積層体120又は光学積層体120に含まれる光学フィルムの総面積の少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は全てにわたる各位置は、同じ所定の波長、及び第1の偏光状態に直交する同じ第2の偏光状態を有する垂直入射光に対して、約80%を超える、又は約90%を超える、又は約95%を超える反射率を有する。
偏光状態は、垂直入射光が光学フィルムに接する軸を画定する、電界ベクトルの方向によって特徴付けることができる。光学フィルム上の2つの異なる位置における垂直入射光の電界に沿って光学フィルム又は光学積層体に接する軸が、それぞれが湾曲に沿って光学フィルムと交差する平行平面内にある場合、偏光状態は同じであると考えることができる。光学フィルム又は光学積層体に接し、光学フィルム上の2つの異なる位置における垂直入射光の電界に垂直である軸が、それぞれが湾曲に沿って光学フィルムと交差する平行平面内にある場合、偏光状態は、同じであると同様に考えることができる。例えば、マイナスz方向に平行に進み、光学積層体120の頂点(最大z座標を有する点)に入射する光は、y方向に沿った電界を伴う第1の偏光状態、及びx方向に沿った電界を伴う第2の偏光状態を有し得る。光線113の第1の偏光状態163は、どちらの場合も、入射点における電界ベクトルがy−z平面に平行な平面内にあるため、頂点に入射する光の第1の偏光状態と同じである。光線184の第2の偏光状態193は、どちらの場合も、入射点における電界ベクトルが光学フィルムに接し、y−z平面に平行な平面内にある軸(y軸に平行)に直交するため、頂点に入射する光の第2の偏光状態と同じである。
いくつかの実施形態では、光学積層体120は、光学フィルムを含み、光学フィルムは、所定の波長及びブロック偏光状態を有する垂直入射光を実質的に反射し、所定の波長及び直交する通過偏光状態を有する垂直入射光を実質的に透過する、反射偏光子である。実質的に反射することは、少なくとも60%の反射率を意味すると理解することができ、実質的に透過することは、少なくとも60%の透過率を意味すると理解することができる。反射偏光子のブロック偏光状態は、反射偏光子を通る最低透過率を有する偏光状態として説明することができ、通過偏光状態は、直交偏光状態である。反射偏光子の中心におけるブロック偏光状態は、第1の偏光状態であってもよい。ブロック偏光状態は、例えば、光学フィルムを湾曲した形状に熱成形することによって誘発される変化に起因して、中心位置から離れて第1の偏光状態から変化し得る(例えば、ブロック軸は、平面図において約5度未満、又は約2度未満だけ変化し得る)。
所定の波長λを有する光線113は、第1の偏光状態163で光学積層体120にほぼ垂直に入射し、反射光線116として光学積層体120から反射する。図示を容易にするために、小さいゼロでない入射角が示される。この場合、光線116は、光学積層体120から完全に反射されるもの(100%の反射率及び0%の透過率)として概略的に図示されているが、光学積層体120は、100%未満の反射率を有してもよく、光学積層体120を透過した第1の偏光状態163の一部の光を有してもよい。所定の波長λを有する光線184は、第2の偏光状態193で光学積層体120にほぼ垂直に入射し、透過光線186として光学積層体120を透過する。この場合、光線184は、光学積層体120から完全に透過されるもの(透過率100%及び反射率0%)として概略的に図示されているが、光学積層体120は、100%未満の透過率を有してもよく、光学積層体120から反射された第2の偏光状態193(例えば、フレネル反射による)のいくらかの光を有してもよい。第1の偏光状態163は、光学積層体120内の反射偏光子のブロック偏光状態であってもよく、又はほぼそう(例えば、平面図における第1の偏光状態163の軸の2度内のブロック軸)であってもよい。第2の偏光状態193は、光学積層体120内の反射偏光子の通過偏光状態であってもよく、又はほぼそう(例えば、平面図における第2の偏光状態の軸の2度内の通過軸)であってもよい。
他の実施形態では、光学積層体120は、第1の偏光状態163及び第2の偏光状態193の両方を実質的に反射するミラーフィルムを含む。これは、光学積層体120が光学積層体120bと置き換えられていることを除いて、光学アセンブリ100と同様の光学アセンブリ100bを示す図1Bに示されている。光学アセンブリ100bは、第2の偏光状態193に対する反射特性及び透過特性を除いて、光学アセンブリ100について記載された特性を有し得る。図1Bの場合、光線184は、光学積層体120bから完全に反射されるもの(100%の反射率及び0%の透過率)として概略的に例示されているが、光学積層体120bは、100%未満の反射率を有してもよく、光学積層体120bを透過した第2の偏光状態193の一部の光を有してもよい。光学積層体120及び120bは、それぞれの光学積層体の反射率及び透過率を実質的に決定する光学フィルムを含んでもよい。
反射率及び/又は透過率は、光学積層体又は光学フィルムの総面積の一部の特定画分である領域Aにわたって指定されてもよい。例えば、領域Aは、総面積の少なくとも約80%であってもよく、例えば、光学積層体の周辺部付近の総面積の20パーセントを除外してもよい。いくつかの実施形態では、領域Aは、光学積層体120若しくは120bの総面積、又は光学積層体に含まれる光学フィルムの総面積である。
光学アセンブリ100は、光学素子110の反対側の光学積層体120上に配置された第2の光学素子(図1A〜図1Bには図示せず)を更に含んでもよい。例えば、光学素子110は、第1のレンズであってもよく、第2の光学素子は、第2のレンズであってもよい。
図1Cは、最大厚さh1及び最小厚さh2を示す光学素子110の概略断面図である。光学素子の位置における厚さは、その位置を通り、光学素子の対向する主表面を通る最短距離として説明することができる。いくつかの実施形態では、光学素子110はレンズである。いくつかの実施形態では、レンズのレンズ厚は、約50%以下((H2−H1))/H1100%が約50%以下である)、又は約30%以下、又は約20%以下、又は約10%以下だけ、位置によって変化する。いくつかの実施形態では、レンズのレンズ厚は、少なくとも約20%((H2−H1))/H1100%が少なくとも約20%)、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約100%、又は少なくとも約150%、又は少なくとも約200%だけ、位置によって変化する。少なくとも指定された割合だけ位置によって変化するレンズ厚は、少なくとも1つの第2のレンズ位置におけるレンズ厚よりも、少なくとも指定された割合だけ大きい少なくとも1つの第1のレンズ位置を有する。例えば、H2がH1の少なくとも1.5倍である場合、レンズ厚は、位置によって少なくとも50%だけ変化し、中心位置における厚さH2は、端部位置における厚さH1より少なくとも50%大きい。
図2は、一体的に形成された多層光学フィルム222と、任意選択的な接着剤層232を介して光学フィルム222に接合された追加のフィルム又は層230とを含む、光学積層体220の概略断面図である。光学フィルム222は、複数の干渉層224、並びに非干渉層226a及び226bを含む。複数の干渉層224は、第1のポリマー層221と第2のポリマー層223とを交互に含む。
複数の干渉層224は、主に光干渉によって光を反射又は透過する。干渉層は、干渉層の反射率及び透過率が光干渉によって合理的に説明できるか、又は光干渉の結果として合理的に正確にモデル化できる場合、主に光干渉によって光を反射又は透過するものとして説明することができる。そのような干渉層は、例えば、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)、及び米国特許第6,609,795号(Weberら)に記載されており、交互ポリマー層を有する溶融ストリームを共押出しし、溶融ストリームをキャスティングしてキャストフィルムを形成し、次いで当該技術分野において既知であるように、キャストフィルムを(ミラーフィルムの場合は二軸に、反射偏光フィルムの場合は実質的に一軸に)配向して複屈折層を生成することによって(例えば、干渉層内の全ての他の層は複屈折性であり得るが、他の全ての層は実質的に等方性のままである)、作製することができる。異なる屈折率を有する干渉層の隣接する対は、対が、光波長の1?2の組み合わせ光学厚(屈折率×物理厚)を有するときに、光を反射する。干渉層は、典型的には、約200ナノメートル未満の物理厚を有する。非干渉層は、光学厚が大きすぎて、干渉による可視光の反射に寄与できない。典型的には、非干渉層は、少なくとも1マイクロメートル、又は所定の波長の少なくとも3倍、又は所定の範囲の最大波長の少なくとも3倍の物理厚を有する。いくつかの実施形態では、2つ以上の非干渉層が含まれる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの非干渉層(図示した実施形態では、非干渉層226a及び226b)は、複数の干渉層224と一体的に形成され、主に光干渉によって光を反射又は透過しない。
いくつかの実施形態では、追加層230は、光学フィルム222に剥離可能に接合されたライナーである。光学フィルムに接合されるが、光学フィルムを実質的に損傷することなく光学フィルムからきれいに除去できるライナーは、光学フィルムに剥離可能に接合されたものとして説明することができる。いくつかの実施形態では、光学フィルムに剥離可能に接合されたライナーは、光学フィルムに対する目に見える損傷を伴わずに光学フィルムから除去することができる。いくつかの実施形態では、ライナーが、光学フィルムを実質的に損傷することなく光学フィルムから除去可能である場合、光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置に対して、ライナーが除去される前後間のその位置における光学フィルムの反射率間の差は、約5%未満(例えば、ライナーが除去される前後間の反射率の差の絶対値を、ライナーが除去された後の反射率で除算した値に100%を掛けると、5%未満であり得る)、又は約2%未満、又は約1%未満である。例えば、いくつかの実施形態では、光学フィルムは、主に光干渉により光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含み、光学フィルムの総面積の少なくとも約80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して、約80%を超える反射率を有し、ライナーは、ライナーが除去される前後間のその位置における光学フィルムの反射率の差が約5%未満、又は約2%未満、又は約1%未満であるように、光学フィルムに剥離可能に接合される。剥離可能に接合されたライナーは、基材には強く結合するが光学フィルムには弱く接合する接着剤層を有する基材を含んでもよい。例えば、ライナーは、接着剤に対する結合を増大させるように表面処理された基材に適用される低粘着性接着剤の薄層を含んでもよい。他の好適なライナーとしては、例えば、米国特許第6,991,695号(Taitら)に記載されているように、光学フィルムに静電結合するものが挙げられる。好適なライナーの一例は、Sun A Kaken Co,Ltd.から入手可能なOCPET NSA33Tである。
いくつかの実施形態では、光学積層体220が湾曲した形状に形成され、次いで光学的構成要素が、追加層230の反対側の光学積層体上にインサート成形される。いくつかの実施形態では、追加層230は、光学積層体220を湾曲した形状に形成する前に、光学フィルム222に取り付けられたライナーであり、ライナーは、光学フィルム222を実質的に損傷することなく、光学積層体220上に光学素子がインサート成形された後に得られる光学アセンブリから除去可能である。
いくつかの実施形態では、追加層230は、光学的に透明である。いくつかの実施形態では、追加層230は、光学的に透明な保護層であり得る保護層である。層(例えば、接着剤層又はハードコート層)は、透過率が10%未満のヘーズを有する場合、光学的に透明であると説明できる。ヘーズは、ASTM D1003−13試験標準に従って判定することができる。ヘーズを測定するのに好適な機器は、Haze−Gard Plusヘーズメータ(BYK Gardner(Columbia,Maryland))である。
図3は、光学積層体に(例えば、光学積層体220内の光学フィルム222の代わりに)任意選択的に使用できる光学フィルム322の概略図である。光学フィルム322は、非干渉層326bによって分離された干渉層の第1のパケット224−1及び第2のパケット224−2を含む。光学フィルム322は、外側非干渉層326a及び326cを更に含む。光学フィルム322は、一体的に形成されてもよい。第1のパケット224−1及び第2のパケット224−2は、例えば、高コントラスト比(通過状態透過率のブロック状態透過率に対する比)の反射偏光子、又は低リークのミラーを提供する、「High Contrast Optical Film and Devices Including the Same」と題する、2017年3月6日に出願された、米国仮特許出願第62/467712号に記載されているように、重なり合う厚さ範囲を利用することができる。いくつかの実施形態では、重なり合う厚さ範囲を有するパケットを利用する反射偏光子は、例えば、少なくとも99%、又は少なくとも99.5%、又は少なくとも99.8%のブロック状態反射率を有する。
いくつかの実施形態では、光学フィルム222又は322は、所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する。いくつかの実施形態では、たとえ光学フィルム又は光学積層体(例えば、光学積層体220)が湾曲した形状に熱成形され、かつ、光学素子が光学フィルム又は積層体上に成形された後であっても、光学フィルム222若しくは322又は本明細書の他の光学フィルムは、なおも高い反射率を有する。例えば、いくつかの実施形態では、光学フィルムの総面積の少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は全てにわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して、約80%を超える、又は約90%を超える反射率を有する。光学フィルムはまた、たとえ形成された後であっても低リークであり、光学フィルム上に成形された光学素子を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、光学フィルムの総面積の少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は全てにわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して、約5%未満、又は約2%未満、又は約1%未満、又は約0.6%未満、又は約0.5%未満の透過率を有する。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、所定の波長及びブロック偏光状態を有する垂直入射光を実質的に反射し、所定の波長及び直交する通過偏光状態を有する垂直入射光を実質的に透過する反射偏光子である。いくつかの実施形態では、反射偏光子の総面積の少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は全てにわたる各位置は、所定の波長及びブロック偏光状態を有する垂直入射光に対して、約5%未満、又は約2%未満、又は約1%未満、又は約0.6%未満、又は約0.5%未満の透過率を有する。
いくつかの実施形態では、光学積層体は、光学フィルムと、光学フィルムの周辺部を越えて延在する追加層とを含む。例えば、追加層は、光学フィルムの周辺部に沿って光学フィルムに接する全ての方向に延在してもよい。図4A〜図4Bは、光学フィルム422及び追加層430を含む光学積層体420の概略側面図及び底面図である。いくつかの実施形態では、光学フィルム422は、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、一体的に形成された多層光学フィルムである(例えば、光学フィルム422は、光学フィルム222又は322に対応し得る)。いくつかの実施形態では、追加層430は、保護層(例えば、光学的に透明なハードコート)又はライナーである。いくつかの実施形態では、追加層430は、光学フィルム422に剥離可能に接合されたライナーである。光学フィルム422は、周辺部425を有し、追加層430は、光学フィルム422を完全に覆い、光学フィルム422の周辺部425を越えて延在する。いくつかの実施形態では、追加層430と光学フィルム422との間の境界面428は、光学的に平滑である。他の実施形態では、境界面428は、テクスチャ加工されている。表面粗さに起因する散乱が実質的にないほど十分に平滑である場合、表面は光学的に平滑である。例えば、表面粗さパラメータRaが可視光の波長(例えば、50nm未満)より著しく小さい場合、表面粗さからの光学効果は無視することができ、表面は光学的に平滑であると説明することができる。テクスチャ加工された表面は、典型的には、表面が光学的に平滑でないほどに十分に大きい振幅を有するテクスチャを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所に記載される追加層430、又は他の追加層は、保護層(例えば、コーティングを硬化させることにより形成される層)、又は保護フィルム(例えば、保護コーティングを有するフィルム)である。いくつかの実施形態では、保護コーティングは、少なくとも部分的に硬化された組成物を含み、この組成物が、
a)成分a)〜d)の総重量に基づいて70〜90重量%の、3〜9の平均(メタ)アクリレート官能価を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物、
b)成分a)〜d)の総重量に基づいて5〜20重量%の、1〜2の(メタ)アクリレート官能価を有する、ウレタン(メタ)アクリレート化合物ではない(メタ)アクリレートモノマー、
c)成分a)〜d)の総重量に基づいて0.5〜2重量%のシリコーン(メタ)アクリレート、
及び、d)任意選択の有効量の光開始剤、を含む。
そのような保護コーティングは、「Infrared−Reflecting Optically Transparent Assembly and Method of Making the Same」と題する、2016年12月16日に出願された米国仮特許出願第62/549082号に、更に記載されており、その記載は、本明細書と矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。この組成物を光学フィルム上にコーティングでき、次いで、光学フィルムを所望の形状に形成(例えば、熱成形)する前に硬化させることができる。
接頭語「(メタ)アクリル」は、メタクリル及び/又はアクリルを指す。「ウレタン(メタ)アクリレート化合物」は、少なくとも1つ(好ましくは少なくとも2、3、4個以上)のカルバメート基(すなわち、−NHC(=O)O−)及び少なくとも1つの(メタ)アクリル基を有する化合物を意味する。定義により、組成物中の成分の重量%の合計は、100重量%を超えてはならない。
3〜9の平均(メタ)アクリレート官能価を有する例示的なウレタン(メタ)アクリレート化合物は、市販の供給源から入手可能であり、かつ/又は既知の方法に従って調製することができる。市販のウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、全てAllnex(Brussells,Belgium)製である、EBECRYL 264 脂肪族ウレタントリアクリレート、EBECRYL 265 脂肪族ウレタントリアクリレート、EBECRYL 1258 脂肪族ウレタントリアクリレート、EBECRYL 4100 脂肪族ウレタントリアクリレート、EBECRYL 4101 脂肪族 ウレタントリアクリレート、EBECRYL 8412 脂肪族ウレタンアクリレート(3官能)、EBECRYL 4654 脂肪族ウレタントリアクリレート、EBECRYL 4666 脂肪族ウレタントリアクリレート、EBECRYL 4738 脂肪族アロファネートウレタントリアクリレート、EBECRYL 4740 脂肪族アロファネートウレタントリアクリレート、EBECRYL 8405 脂肪族ウレタンテトラアクリレート、EBECRYL 8604 脂肪族ウレタンテトラアクリレート、EBECRYL 4500 芳香族ウレタンテトラアクリレート、EBECRYL 4501 芳香族ウレタンテトラアクリレート、EBECRYL 4200 脂肪族ウレタンテトラアクリレート、EBECRYL 4201 脂肪族ウレタンテトラアクリレート、EBECRYL 8702 脂肪族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 220 芳香族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 221 芳香族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 2221 芳香族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 2221 芳香族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 5129 脂肪族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 1290 脂肪族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 1291 脂肪族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 8301−R 脂肪族ウレタンヘキサアクリレート、EBECRYL 8602 脂肪族ウレタンアクリレート(非官能性);Sartomer Co.(Exton,Pennsylvania)製であるCN929 3官能ウレタンアクリレート及びCN9006 脂肪族ウレタンアクリレート(6官能)が挙げられる。いくつかの実施形態では、ウレタン(メタ)アクリレート化合物は、ポリイソシアネート化合物をヒドロキシル官能性(メタ)アクリレート化合物と反応させることによって合成することができる。ウレタン(メタ)アクリレート化合物を調製する際には、様々なポリイソシアネートを使用することができる。本明細書で使用するとき、用語「ポリイソシアネート」は、例えば、ジイソシアネート、トリイソシアネート、テトライソシアネート、及びこれらの混合物など、単一分子中に2つ以上の反応性イソシアネート(−NCO)基を有する任意の有機化合物を意味する。耐候性の向上及び黄変の減少のために、本明細書で使用されるウレタン(メタ)アクリレート化合物は、好ましくは脂肪族であり、したがって脂肪族ポリイソシアネートから誘導される。
平均(メタ)アクリレート官能価は、以下の方法で計算される。各化合物について添加したアクリレートの官能価を最初に計算する。例えば、組成物は、1.0当量のDESN100(DESMODUR N100ビウレット系ヘキサメチレンジイソシアネートオリゴマー、100%の固形分、22.0重量%のNCO、191g/当量、Covestro LLC(Pittsburgh,Pennsylvania)から入手可能)、0.25当量のHEA(2−ヒドロキシエチルアクリレート、Alfa Aesar(Tewksbury,Massachusetts)から入手可能)、及び0.75当量のPET3A(ペンタエリスリトールトリアクリレート、Sartomer Co.(Exton,Pennsylvania)からSR444Cとして入手可能)を含み得る。これは、この化合物が、1当量のイソシアネート基(DESN100として)と、0.25ヒドロキシル当量のヒドロキシエチルアクリレート及び0.75ヒドロキシル当量のPET3Aとの反応生成物であることを意味する。HEAは、1ヒドロキシル基当たり1個のアクリレート基を有し、PET3Aは、1ヒドロキシル基当たり3個のアクリレート基を有する。その結果、この化合物の添加されたアクリレートの官能価は、(0.25×1)+(0.75×3)又は2.5である。平均(メタ)アクリレート官能価は、各化合物について添加されたアクリレートの官能価に、ポリイソシアネートの平均官能価を乗じることによって見付けられる。Covestroによれば、DESN100の平均官能価は3.6であり、そのため、この化合物の平均(メタ)アクリレート官能価は、2.5×3.6又は9である。DESN3300、DESN3800、及びDESZ4470BAについてのポリイソシアネートの他の推定平均官能価は、それぞれ3.5、3.0、及び3.3である。
いくつかの実施形態では、ポリイソシアネートのイソシアネート基の一部は、例えば、Perstorp Holding AB(Sweden)からPolyol 4800として入手可能なアルコキシル化ポリオールなどのポリオールと反応させることができる。このようなポリオールは、500〜1000mg KOH/gのヒドロキシル価、及び少なくとも200又は250g/モルから最大500g/モルの範囲の分子量を有することができる。
いくつかの実施形態では、ポリイソシアネートのイソシアネート基の一部は、1,6−ヘキサンジオールなどのポリオールと反応させることができる。
ポリイソシアネートを(メタ)アクリル化アルコールと反応させるために使用する反応条件の選択、及び触媒がある場合のその選択は、当業者には明らかであろう。
有用な(メタ)アクリレートモノマー(好ましくは非ウレタンであり、好ましくは非シリコーンであるが、これは必須ではない)は、1〜2の(メタ)アクリレート官能価を有する。これらのモノマーは、例えば、希釈剤又は溶媒として、粘度低下剤として、硬化時のバインダーとして、及び架橋剤として機能し得る。有用な(メタ)アクリレートの例としては、モノ(メタ)アクリレートであって、例えば、オクチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエトキシレート(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ベータカルボキシエチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ステアリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ官能性カプロラクトンエステル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシイソプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシイソブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、上記(メタ)アクリレートモノマーのアルコキシル化バージョンであって、例えば、アルコキシル化テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、及びこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートが好ましい。ジ(メタ)アクリレートは、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、ポリウレタンジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートと、上記ジ(メタ)アクリレートのアルコキシル化バージョン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらのうち、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが、いくつかの実施形態では好ましい。1又は2の官能価を有する(例えば上記のような)(メタ)アクリレートモノマーは、広く市販されている。
例示的な有用なシリコーン(メタ)アクリレートとしては、単官能性及び多官能性シリコーン(メタ)アクリレートが挙げられる。これらのうち、シリコーンポリ(メタ)アクリレートが好ましい場合があり、これは、硬化後のシリコーン(メタ)アクリレートの未結合の可能性が概して減少するためである。例示的なシリコーン(メタ)アクリレートとしては、Allnex製のEBECRYL 350シリコーンジアクリレート及びEBECRYL 1360シリコーンヘキサアクリレート、Sartomer Co.製のCN9800脂肪族シリコーンアクリレート及びCN990シリコーン化ウレタンアクリレート化合物、並びにEvonik Industries(Parsippany,New Jersey)製のTEGO RAD 2100、TEGO RAD 2250、及びTEGO RAD 2500シリコーンポリエーテルアクリレートが挙げられる。
硬化性組成物は、任意選択だが、好ましくは、有効量の光開始剤を更に含むことができる。用語「有効量」とは、周囲条件下で硬化性組成物の硬化を引き起こすのに少なくとも十分な量である量を意味する。重合可能な(メタ)アクリレート基が残存していても硬化が完了し得ることが認識されるであろう。
例示的な光開始剤としては、ベンゾインなどのα−開裂光開始剤及びその誘導体、例えば、α−メチルベンゾイン;α−フェニルベンゾイン;α−アリルベンゾイン;α−ベンジルベンゾイン;ベンゾインエーテル、例えば、ベンジルジメチルケタール(Ciba Specialty Chemicals(Tarrytown,New York)からIRGACURE 651として入手可能)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル;アセトフェノン及びその誘導体、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(Ciba Specialty ChemicalsからDAROCUR 1173として入手可能)及び1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Ciba Specialty ChemicalsからIRGACURE 184として入手可能);2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン(Ciba Specialty ChemicalsからIRGACURE 907として入手可能);2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(Ciba Specialty ChemicalsからIRGACURE 369として入手可能);チタン錯体、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル]チタン(Ciba Specialty ChemicalsからCGI 784 DCとして入手可能);及びモノアシルホスフィン及びビスアシルホスフィン(Ciba Specialty ChemicalsからIRGACURE 1700,IRGACURE 1800,IRGACURE 1850,及びDAROCUR 4265として入手可能)が挙げられる。1つの有用な光開始剤、2官能α−ヒドロキシケトンは、LAMBERTI S.p.A(Albizzate,Italy)からESACURE ONEとして入手可能である。
図4Cは、光学積層体420cが光学フィルム422に加えて第1の層430c及び第2の層430bを含む、代替的な実施形態を示す。第1の層430cは、光学フィルム422の周辺部425を越えて延在するが、第2の層430bは延在しない。いくつかの実施形態では、第2の層430bは保護層(例えば、ハードコート)であり、第1の層430cはライナーである。
いくつかの実施形態では、光学積層体は、ライナーの第1の主表面と光学フィルムの最も外側の主表面との間に境界面を有する光学フィルムを含む。境界面は、光学的に平滑であってもよく、又はテクスチャ加工されてもよい。いくつかの用途では、境界面が光学的に平滑であることが望ましい場合があり(例えば、鏡面反射を提供するため)、他の用途では(例えば、そうでなければ鏡面反射に対してある程度の拡散特性を追加するために)非平滑であることが望ましい場合がある。図4Dは、ライナー430d、光学フィルム422d、及びそれらの間のテクスチャ加工された境界面428d、を含む光学積層体420dの概略断面図である。光学フィルムは、光学的に平滑な表面で開始することが多いが、その後のフィルム加工において表面をテクスチャ加工することができる。境界面は、例えば、形成プロセスによりテクスチャ加工されてもよい。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、例えば熱成形プロセスにおいて所望の形状に形成されてもよく、熱成形プロセスで使用される成形型からのテクスチャは、その後ライナーによって覆われる光学フィルムの外面に付与されてもよい。成形型内のテクスチャは、成形型内に合わせて設計されてもよく、又は、例えば、成形型がどのように作製されたかのアーチファクトであってもよい。他の実施形態では、ライナー(その後のインサート成形プロセスで使用されるのと同じライナーであってもよく、又はなくてもよい)は、熱成形前に光学フィルムに適用され、成形型からの任意のテクスチャは、光学フィルムに付与されない。
図5Aは、対向する第1の主表面515及び第2の主表面517を有するレンズ、並びにレンズ510上に配置された光学積層体520を含む、光学アセンブリ500の概略断面図である。第1の主表面515は、第1の部分512及び第2の部分514を含む。光学積層体は、光学フィルム522と、任意選択的な追加のフィルム又は層530と、を含む。追加層530はまた、第1の層と呼ばれ得る。2つ以上の追加層530が含まれてもよい。例えば、追加層は、光学フィルム522上に配置された第1の層と、レンズ510とは反対側の第1の層上に配置された第2の層とを含んでもよい(例えば、第1の層はハードコートであってもよく、第2の層はライナーであってもよい)。本明細書の他の箇所で更に説明される多層光学フィルムであり得る光学フィルム522は、第1の主表面527及び第2の主表面529を有する。光学フィルム522の第1の主表面527は、レンズ510の第1の主表面515の第1の部分512上に配置される。光学フィルム522は、レンズ510と、例えば、ライナー又は保護層であり得る追加層530との間に配置される。いくつかの実施形態では、光学フィルム522は、一体的に形成された多層光学フィルムであり、追加層530は、光学フィルム522と一体ではない。
第2の主表面529は、第1の主表面515の第2の部分514と実質的に同一平面にある。主表面と他方の表面との間の分離がフィルム又は層の厚さの約30%以下である場合、フィルム又は層の主表面は、別の表面(又はフィルム若しくは層の主表面と実質的に同一平面である他の表面)と実質的に同一平面にあるものとして説明することができる。いくつかの実施形態では、フィルム又は層の主表面と他の表面との間の分離は、フィルム又は層の厚さの20%以下又は10%以下である。
第1の主表面515の第2の部分514は、図5Aに概略的に示されるように、第1の主表面515の第1の部分512から垂直に延在してもよく、第2の部分514は、第1の部分512からある角度で延在してもよい。精密な角度は、レンズが光学積層体520上にインサート成形されたときの光学フィルム522の縁部の形状によって判定することができる。縁部の形状は、より大きなフィルム(例えば、光学フィルムのロール)から光学フィルム522が切り出された方法に依存し得る。
いくつかの実施形態では、追加層530は含まれない。いくつかの実施形態では、光学アセンブリ500は、後に除去されるライナーである追加層530と共に形成される。図5Bは、例えば、光学アセンブリ500から追加層530を除去することによって形成できる光学アセンブリ500bの概略図である。
図5Cは、第1の主表面515上に光学フィルム(単数又は複数)が配置されていないレンズ510の概略断面図であり、図5Dは、レンズ510の概略上面図である。第1の主表面515は、湾曲した凹部519を画定するものとして説明されてもよい。図示された実施形態では、湾曲した凹部519は、第1の主表面515の第1の部分512の上方に延在し、第1の主表面515の第2の部分514によって境界される。
図5Aに例示される実施形態では、レンズ510は、光学積層体520の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込むものとして説明することができる。光学積層体520の縁部は、光学フィルム522の縁部551aと、追加層530の縁部551bとを含む。図示の実施形態では、レンズ510は、光学積層体520の光学フィルム522部分の縁部551aの周囲を少なくとも部分的に包み込んで、光学フィルム522と同一平面になる。例えばプリズムなどの他の光学素子は、光学フィルム上に成形されてもよく、光学フィルムの縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込むことができ、任意選択的に光学フィルムと同一平面にあってもよい。
他の実施形態では、レンズはまた、追加層の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込んでもよい。図6Aは、レンズ610の第1の主表面615の第1の部分612上に配置された光学積層体620を含む光学アセンブリ600の概略断面図である。レンズ610は、第1の主表面615の反対側の第2の主表面617を有する。光学積層体620は、多層光学フィルム622と、多層光学フィルム622上に配置された追加の層又はフィルム630とを含む。レンズ610は、光学積層体620の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込む。図示された実施形態では、レンズ610は、光学フィルム622の縁部の周囲を包み込み、追加フィルム630の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込む。いくつかの実施形態では、レンズ610は、追加フィルム630の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込んで、追加フィルム630と同一平面になる。例えば、第1の部分612の反対側の追加フィルム630の最も外側の主表面は、第1の主表面615の第2の部分614と同一平面にあってもよい。
多層光学フィルム622は、第1の部分612上に配置された第1の主表面627を含み、反対側の第2の主表面629を含む。いくつかの実施形態では、レンズは、多層光学フィルム622の縁部の周囲を完全に包み込み、レンズ610に対する法線653に平行な方向に多層光学フィルム622の第2の主表面629を越えて、レンズ610の第1の主表面615の中心にまで延在する。
いくつかの実施形態では、追加フィルム630は、保護フィルム(例えば、ハードコート)である。いくつかの実施形態では、追加フィルム630は、剥離可能に取り付けられたライナーである。図6Bは、追加層630が除去されていることを除いて光学アセンブリ600に対応する、光学アセンブリ600bの概略断面図である。
いくつかの実施形態では、レンズは、湾曲した凹部を内部に画定する第1の主表面を有し、多層光学フィルムは、湾曲した凹部に接着して適合している。例えば、図5A〜図5B及び図6A〜図6Bに示す実施形態のうちのいずれかは、第1の主表面によって画定される湾曲した凹部に適合する光学フィルムを有するものとして説明することができる。光学フィルムは、例えば、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、拡散接合を介してレンズに拡散接合されることによって、湾曲した凹部に接着され得る。あるいは、レンズを別個に形成し、例えば、任意選択的に光学的に透明な接着剤で光学フィルムを湾曲した凹部に接合することができる。
いくつかの実施形態では、光学素子上に配置された光学フィルムは、光学素子に向かって凸状である。いくつかの実施形態では、光学素子上に配置された光学フィルムは、光学素子に向かって凹状である。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、凸面(例えば、湾曲した凹部の凸面)に接着して適合する。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、凹面(例えば、湾曲した凹部の凹面)に接着して適合する。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、平面に接着して適合する。
図7A〜図7Cは、光学アセンブリの製造方法を概略的に示す。この方法は、第1の湾曲した成形型表面462(図7A)を有する第1の成形型460を提供することと、成形された光学フィルム又は光学積層体720を第1の湾曲した成形型表面462上に配置すること(図7B〜図7C)とを含む。光学積層体は、好ましくは、(例えば、熱成形により)第1の湾曲した成形型表面462の形状と実質的に一致する所望の形状に成形される。フィルム又は光学積層体の熱成形は、例えば、米国特許第9,557,568号(Ouderkirkら)及び同第6,788,463号(Merrillら)によって概して記載されているように、フィルム又は光学積層体を加熱し、光学積層体を延伸しながら光学積層体を湾曲した成形型に接触させることによって、実行することができる。次に、第2の成形型470は、第2の成形型470の第2の成形型表面472が第1の湾曲した成形型表面462から離間して位置合わせされるように配置される。第2の成形型表面472は、図示されるように湾曲していてもよく、又は実質的に平面であってもよい。第1の成形型表面462及び第2の成形型表面472は、それらの間に成形型キャビティ480を画定する(図7B)。次に、成形型キャビティ480は、流動性材料483(図7C)で充填又は実質的に充填され、次いで固化されて、光学積層体720に接合された固体光学素子を形成する(例えば、光学アセンブリ100の光学素子110を参照)。流動性材料483は、ゲート481を介して成形型キャビティ480内に導入され得る。第1の成形型460及び第2の成形型470は除去され、過度の材料(例えば、ゲート481からのランナー材料)が除去され得る。成形型キャビティを実質的に充填することは、50体積パーセントを超えて成形型キャビティを充填することを意味すると理解できる。いくつかの実施形態では、成形型キャビティは、少なくとも80体積%まで、又は少なくとも90体積%まで、又は少なくとも95体積%まで充填される。いくつかの実施形態では、成形型キャビティ480は、光学積層体720が占める容積を除いて、流動性材料483で完全に充填される。
いくつかの実施形態では、流動性材料483がキャビティ480内に流入するときに、流動性材料483は、光学積層体720のガラス転移温度よりも高い温度を有する。いくつかの実施形態では、第1の成形型460及び第2の成形型470は、流動性材料483を固体化するために、流動性材料483の融点より低い温度に保持される。いくつかの実施形態では、流動性材料483がキャビティ480内に流入するときに、第1の成形型460及び第2の成形型470の温度はまた、光学積層体720のガラス転移温度よりも低い。例えば、流動性材料483は、キャビティ480内に導入されるときに250〜300℃の範囲の温度を有してもよく、第1及び第2の成形型は75〜100℃の範囲の温度を有してもよく、光学積層体720は105〜130℃の範囲のガラス転移温度を有してもよい。いくつかの実施形態では、光学積層体720は複数の層を有し、流動性材料483は、流動性材料483がキャビティ480内に流入するときに、光学積層体720の各層のガラス転移温度よりも高い温度を有する。いくつかの実施形態では、光学積層体720は複数の層を有し、流動性材料483がキャビティ480内に流入するとき、流動性材料483は、光学積層体720の少なくとも1つの層のガラス転移温度よりも高い温度を有する。いくつかの実施形態では、光学積層体720は複数の層を有し、流動性材料483がキャビティ480内に流入して光学積層体720に接触するとき、流動性材料483は、流動性材料483に直接隣接する光学積層体720の層のガラス転移温度よりも高い温度を有する。この層は、例えば、光学積層体720に含まれる一体的に形成された光学フィルムのスキン層であってもよい。いくつかの実施形態では、光学積層体720は、複屈折ポリマー層を含む複数の層を含み、流動性材料483は、流動性材料483がキャビティ480内に流入するときの複屈折ポリマー層のガラス転移温度よりも高い温度を有する。
いくつかの実施形態では、形成された光学素子の溶融温度は、光学フィルム又は光学積層体のガラス転移温度よりも実質的に高い(ガラス転移温度は、上述のガラス転移温度のうちのいずれかであり得る)。実質的により高い温度とは、別段の指示がない限り、10℃超よりも高い温度を指す。いくつかの実施形態では、光学素子の溶融温度は、光学フィルムのガラス転移温度よりも少なくとも約50℃高く、又は少なくとも約80℃高い。いくつかの実施形態では、光学素子の溶融温度と光学フィルムの溶融温度との間の差の絶対値は、約50℃未満、又は約30℃未満、又は約20℃未満、又は約10℃未満である。いくつかの実施形態では、光学素子の溶融温度は、光学フィルムの溶融温度とほぼ同じである。ほぼ同じ温度とは、別段の指示がない限り、10℃未満の温度差を指す。光学フィルムの溶融温度は、ガラス転移温度について記載された層のうちのいずれかの溶融温度であり得る。例えば、溶融温度は、流動性材料483がキャビティ480内に流入して光学フィルムに接触するとき、流動性材料483に直接隣接する光学フィルムの層のものであってもよい。
いくつかの実施形態では、光学積層体720は、本明細書の他の箇所に記載されるライナーを含む。いくつかの実施形態では、ライナーは、約50℃超又は約80℃よりも高いガラス転移温度を有する。
様々なフィルム又は層のガラス転移温度は、試験標準ASTM E1356−08(2014)の「Standard Test Method for Assignment of the Glass Transition Temperatures by Differential Scanning Calorimetry」に記載されている、示差走査熱量計によって判定することができる。
いくつかの実施形態では、第1の成形型460は、モールドベース内に配置されるように構成された第1のモールドインサートである。同様に、いくつかの実施形態では、第2の成形型470は、モールドベース内に配置されるように構成された第2のモールドインサートである。
第1の湾曲した成形型表面462は、いくつかの実施形態では約30mm〜約1000mmの範囲にある、最良適合球面の第1の曲率半径Rを有する。第1の湾曲した成形型表面462は、サグSを有する。いくつかの実施形態では、最良適合球面の第1の曲率半径Rに対するサグSの比は、約0.02〜約0.2の範囲、又は約0.02〜約0.15の範囲、又は約0.02〜約0.12の範囲、又は約0.03〜約0.12の範囲、又は約0.04〜約0.12の範囲にある。いくつかの実施形態では、光学積層体720は、これらの範囲うちのいずれかにおいて、サグ対半径比を有する。
図7Dは、第1の成形型460の第1の湾曲した成形型表面462上に配置された代替的な光学積層体720dの概略断面図である。この場合、光学積層体720dは、第1の湾曲した成形型表面462の縁部まで延在しない。光学積層体720d上へのレンズの射出成形から得られる光学アセンブリは、例えば、光学アセンブリ600について説明したとおりであり得る。
図7Eは、第1の成形型460の第1の湾曲した成形型表面462上に配置された代替的な光学積層体720eの概略断面図である。この場合では、光学積層体720eは、第1の湾曲した成形型表面462の縁部まで延在しない光学フィルム722eと、追加層730e(例えば、光学フィルム722eに剥離可能に取り付けられたライナー)を含む。光学積層体720e上へのレンズの射出成形から得られる光学アセンブリは、例えば、光学アセンブリ500について説明したとおりであり得る。
インサート成形プロセスは、光学フィルム上に射出成形された第1の光学素子を、第1の光学素子とは反対側の光学フィルム上に第2の光学素子を形成する第2のインサート成形プロセス用のインサートとして使用して繰り返すことができる。
図8Aは、光学積層体又は光学フィルム820と、光学フィルム820上に直接的に射出インサート成形され得る第1の光学素子810aと、第1の光学素子810aの反対側の光学フィルム820上に配置された第2の光学素子810bと、を含む光学アセンブリ800の概略断面図である。第2の光学素子810bは、第1の光学素子810aの反対側の光学フィルム820上に直接的に射出インサート成形されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の光学素子810a及び第2の光学素子810bは、第1及び第2のレンズである。いくつかの実施形態では、第1及び第2のレンズのそれぞれ上の各位置は、約10nm以下の光学リターダンスを有する。
いくつかの実施形態では、第2の光学素子810bの形状を有するレンズは、第1の光学素子810aを含むことなく光学フィルム820上に成形される。図8Bは、光学フィルム820と、光学フィルム820上に直接的に射出インサート成形され得る光学素子810bと、を含む、光学アセンブリ800bの概略断面図である。
別の実施形態が図8Cに示され、図8Cは、光学積層体又は光学フィルム820cと、光学積層体又は光学フィルム820c上にインサート成形された光学素子810cと、を含む、光学アセンブリ800cの概略断面図である。この場合、光学積層体又は光学フィルム820cは、光学素子810cの実質的に平坦な表面上に配置されている。
レンズなどの光学素子上のある位置における光学リターダンスは、その位置を通過し、光学素子を通る最短経路を有する光学素子を透過した光の位相リターダンスである。例えば、図9は、位置987において光学素子910に入射し、光学素子910を通って透過する2つの光線988及び989を概略的に示す。光線989が、位置987を通過する光線に対して光学素子910を通過する最短経路を有するため、光リターダンスは、光線989に対して指定される。光学素子910の対向する主表面がほぼ平行である場合、おおよその垂直入射光は、光学素子を通過する最短経路を有する。対向する主表面が平行でない場合、最短経路は、非垂直入射光の場合であり得る。位相リターダンスは、その位置を通る2つの直交偏光光線に対する位相の最大差である。入射光線の波長は、別段の指示がない限り、約550nmである。光学素子の光学リターダンスは、光学素子の主表面上の位置によって特徴付けることができる。いくつかの実施形態では、レンズなどの光学素子は、低光学リターダンスを有する。いくつかの実施形態では、光学リターダンスは、光学素子の主表面の(表面積の)少なくとも80%、又は少なくとも90%にわたる各位置において約10nm以下である。いくつかの実施形態では、光学素子上の各位置における光学リターダンスは、約10nm以下、又は約7nm以下である。いくつかの実施形態では、光学素子は、レンズの中心において約5nm以下の光学リターダンスを有するレンズである。
いくつかの実施形態では、たとえレンズが実質的な厚さ変化を有する場合であっても、光学リターダンスは(例えば、上述の範囲のいずれかで)低い。例えば、いくつかの実施形態では、レンズは、レンズの主表面の少なくとも80%にわたって、各位置において約10nm以下の光学リターダンスを有し、第1のレンズ位置において、第2のレンズ位置におけるレンズ厚よりも、少なくとも約20%大きい、又は少なくとも約30%大きい、又は少なくとも約40%大きい、又は少なくとも約50%大きい、又は少なくとも約75%大きい、又は少なくとも約100%大きい、又は少なくとも約150%大きい、又は少なくとも約200%大きい、レンズ厚を有する。
光学素子を作製する際に流動性材料483として低リターダンス材料を使用することによって、及び/又は、成形型キャビティ480に流動性材料483を充填した後、複屈折が実質的に緩和するのに十分な時間、流動性材料483を高温に維持することによって、光学素子の光学リターダンスを低く(例えば、10nm未満)することができる。流動性材料483に使用できる好適な材料としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート、ポリスチレン、環状オレフィン、及びポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。低複屈折を提供する好適なPMMAは、例えば、Mitsubishi Gas Chemical Company,Inc.から入手可能なOptimas 7500である。複数の交互ポリマー層を有する光学フィルムは、レンズ又は光学素子が光学フィルムのガラス転移温度より高い融点を有するが、光学フィルムの溶融温度未満であるとき、たとえ光学素子が低複屈折に緩和できるときであっても、少なくとも1つの偏光状態に対して高い反射率をなおも提供することができることが見出された。
たとえ複屈折がより低い値に緩和できるときであっても、残留複屈折及び光学リターダンスはなおも存在し得るが、光学リターダンスが低い場合がある(例えば、10nm以下)。いくつかの実施形態では、光学リターダンスは、約10nm以下のままでありながら、光学素子を通していくらかの空間的変化を示す。いくつかの実施形態では、レンズであり得る光学素子の光学リターダンスは、光学素子の縁部により近い少なくとも1つの位置において、光学素子の中心により近い少なくとも1つの位置における光学素子の光学リターダンスを超える。
図10は、D1の第1の方向(x方向に平行)に沿った最大横寸法を有し、D2の直交する第2方向(y方向に平行)に沿った最大横寸法を有するレンズ1010の概略上面図である。D1は、D2より大きくても、小さくてもよく、又はD2とほぼ同じであってもよい。いくつかの実施形態では、レンズ1010は、直交する第2の方向D2における最大横寸法に沿ってより小さく、かつ、レンズ1010上の各位置において約10nm以下である、第1の方向D1における最大横寸法に沿ってより大きく変化する光学リターダンスを有する。いくつかの場合では、光学リターダンスの変化は、光リターダンスがゲート付近でより高く、かつ、他の位置よりも低くなるレンズ1010を作成するために使用される射出インサート成形プロセスに起因するものである。例えば、第1の縁部位置1094は、ゲート付近の縁部位置であってもよく、中心位置1095よりも高い光学リターダンスを有してもよい。いくつかの実施形態では、第1の縁部位置1094は、中心位置1095における光学リターダンスよりも高く、第2の縁部位置1096における光学リターダンスよりも高い、光学リターダンスを有する。いくつかの実施形態では、第3の縁部位置1097及び第4の縁部位置1098は、中心位置1095における光学リターダンスのR1以内の光学リターダンスを有し、第1の縁部位置1094は、R2に中心位置1095における光学リターダンスを加えたものを超える光学リターダンスを有する(ここで、R2>R1)。例えば、R2は2.5nmであってもよく、R1は1.5nmであってもよく、中心位置1095における光学リターダンスは4nmであってもよく、第2の縁部位置1096、第3の縁部位置1097、及び第4の縁部位置1098のそれぞれにおける光学リターダンスはそれぞれ、約5nmであってもよく、第1の縁部位置1094における光学リターダンスは、約7nmであってもよい。いくつかの実施形態では、最も高い光学リターダンスは、第1の縁部位置1094(ゲート付近)で生じ、最も低い光学リターダンスは中心位置1095で生じる。
縁部位置及び中心位置は、それぞれ、レンズ1010の縁部又は中心に近い位置を指す。レンズ1010の中心は、第1及び第2の方向が交差する平面図の中心を指し得る。いくつかの実施形態では、中心位置は、レンズ10の中心のD1及びD2のうちの小さい方の10%以内であり、縁部位置は、レンズ10の縁部のD1及びD2のうちの小さい方の10%以内である。
いくつかの実施形態では、レンズ1010は、光学フィルム又は光学フィルムを含む光学積層体上に成形され、光学フィルムは反射偏光子であり、反射偏光子上の各位置は、所定の波長及びブロック偏光状態を有する垂直入射光を実質的に反射し、所定の波長及び直交する通過偏光状態を有する垂直入射光を実質的に透過する。いくつかの実施形態では、第1の方向は、反射偏光子の中心でブロック偏光状態に対して実質的に平行である。いくつかの実施形態では、第1の方向は、反射偏光子の中心で通過偏光状態に対して実質的に平行である。いくつかの実施形態では、第1の方向は、反射偏光子の中心でブロック偏光状態に対して斜角にある。例えば、反射偏光子の中心における反射偏光子のブロック軸は、D1に沿った第1の方向との角度αをなす軸1099に沿ってもよい。いくつかの実施形態では、角度αは10度未満である。
「約、ほぼ(about)」又は「実質的に(substantially)」などの用語は、それらが本発明の記載に使用され記載されている文脈において、当業者によって理解されるだろう。特徴部の形状、量、及び物理的性質を表す量に適用される「約、ほぼ」の使用が、本発明の記載に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「約、ほぼ」は、特定の値の10パーセント以内を意味すると理解されるだろう。特定の値の約、ほぼとして与えられる量は、正確に特定の値であり得る。例えば、本発明の記載に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、約1の値を有する量は、0.9〜1.1の値を有する量かつその値が1であり得ることを意味する。
以下は、本明細書の例示的な実施形態の列挙である。
実施形態1は、光学積層体上に直接的にインサート成形された光学素子を含む光学アセンブリであり、光学積層体は光学フィルム及びライナーを含み、光学フィルムは、光学素子とライナーとの間に配置されており、
ライナーは、光学フィルムを実質的に損傷することなく、光学フィルムから除去可能である。
実施形態2は、光学フィルムの総面積の少なくとも約80%にわたる各位置が、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態3は、光学フィルムの総面積の少なくとも約80%にわたる各位置が、所定の波長及び第1の偏光状態に直交する同じ第2の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、実施形態2の光学アセンブリである。
実施形態4は、光学フィルムの総面積の少なくとも約80%にわたる各位置が、所定の波長及び第1の偏光状態に直交する同じ第2の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える透過率を有する、実施形態2の光学アセンブリである。
実施形態5は、光学フィルムの総面積の少なくとも約80%にわたる各位置が、所定の波長及び第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約5%未満の透過率を有する、実施形態2の光学アセンブリである。
実施形態6は、光学フィルムが、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む、実施形態1〜5のうちのいずれか1つの光学アセンブリである。
実施形態7は、光学素子が光学積層体上に直接的に射出インサート成形されている、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態8は、光学素子の溶融温度が、光学フィルムのガラス転移温度よりも実質的に高い、実施形態7の光学アセンブリである。
実施形態9は、光学素子の溶融温度が、光学フィルムの溶融温度とほぼ同じである、実施形態7の光学アセンブリである。
実施形態10は、ライナーが、約50℃よりも高いガラス転移温度を有する、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態11は、ライナーが、光学フィルムを完全に覆い、光学フィルムの周辺部を越えて延在する、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態12は、光学素子がレンズである、実施形態1〜11のうちのいずれか1つの光学アセンブリである。
実施形態13は、光学素子が、光学素子上の各位置において約10nm以下の光学リターダンスを有する、実施形態1〜12のうちのいずれか1つの光学アセンブリである。
実施形態14は、光学素子の縁部により近い少なくとも1つの位置における光学素子の光学リターダンスが、光学素子の中心により近い少なくとも1つの位置における光学素子の光学リターダンスを超える、実施形態1〜13のうちのいずれか1つの光学アセンブリである。
実施形態15は、ライナーの第1の主表面と光学フィルムの最も外側の主表面との間の境界面が光学的に平滑である、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態16は、ライナーの第1の主表面と光学フィルムの最も外側の主表面との間の境界面がテクスチャ加工されている、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態17は、光学フィルムとライナーとの間の光学フィルム上に、保護コーティングが配置されている、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態18は、光学フィルムが、複数の干渉層及び最も外側の非干渉層を含む、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態19は、最も外側の非干渉層が保護コーティングを含む、実施形態18の光学アセンブリである。
実施形態20は、保護コーティングがハードコートである、実施形態17又は19の光学アセンブリである。
実施形態21は、保護コーティングが、少なくとも部分的に硬化された組成物を含み、この組成物が、
a)成分a)〜d)の総重量に基づいて70〜90重量%の、3〜9の平均(メタ)アクリレート官能価を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物、
b)成分a)〜d)の総重量に基づいて5〜20重量%の、1〜2の(メタ)アクリレート官能価を有する、ウレタン(メタ)アクリレート化合物ではない(メタ)アクリレートモノマー、
c)成分a)〜d)の総重量に基づいて0.5〜2重量%のシリコーン(メタ)アクリレート、
及び、d)任意選択の有効量の光開始剤、を含む、実施形態17、19、又は20の光学アセンブリである。
実施形態22は、光学素子が、光学積層体の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込む、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態23は、光学素子が、光学フィルムと実質的に同一平面になるように光学フィルムの縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込む、実施形態1の光学アセンブリである。
実施形態24は、
一体的に形成された多層光学フィルムと、
光学フィルム上に直接的に射出インサート成形された第1の光学素子であって、光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含み、光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、光学素子と、を含み、
第1の光学素子の溶融温度が、光学フィルムのガラス転移温度よりも実質的に高い、光学アセンブリである。
実施形態25は、第1の光学素子の溶融温度が、光学フィルムのガラス転移温度よりも少なくとも約50℃高い、実施形態24の光学アセンブリである。
実施形態26は、一体的に形成された実施形態24の光学アセンブリである。
実施形態27は、光学フィルムの最も外側の層が、第1の光学素子の主表面に拡散接合されている、実施形態24の光学アセンブリである。
実施形態28は、光学素子への光学フィルムの接合が、光学フィルム内の少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強い、実施形態27の光学アセンブリである。
実施形態29は、第1の光学素子がレンズである、実施形態24の光学アセンブリである。
実施形態30は、第1の光学素子の溶融温度と光学フィルムの溶融温度との間の差の絶対値が50℃未満である、実施形態24の光学アセンブリである。
実施形態31は、第1の光学素子が、第1の方向における最大横寸法に沿ってより大きく変化し、かつ、直交する第2の方向における最大横寸法に沿ってより小さく変化する光学リターダンスを有する、実施形態24の光学アセンブリである。
実施形態32は、光学フィルムが反射偏光子であり、反射偏光子上の各位置は、所定の波長及びブロック偏光状態を有する垂直入射光を実質的に反射し、所定の波長及び直交する通過偏光状態を有する垂直入射光を実質的に透過し、第1の方向は、反射偏光子の中心においてブロック偏光状態と実質的に平行である、実施形態31の光学アセンブリである。
実施形態33は、
一体的に形成された多層光学フィルムであって、光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む、多層光学フィルムと、
光学フィルム上に直接的にインサート成形された光学素子であって、光学フィルムは、光学素子に拡散接合されている、光学素子と、を含み、
光学素子への光学フィルムの接合は、光学フィルム内の少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強い、光学アセンブリである。
実施形態34は、光学フィルム上の各位置が、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、実施形態33の光学アセンブリである。
実施形態35は、光学フィルム上の各位置が、所定の波長及び第1の偏光状態に直交する同じ第2の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、実施形態34の光学アセンブリである。
実施形態36は、光学フィルム上の各位置が、所定の波長及び第1の偏光状態に直交する同じ第2の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える透過率を有する、実施形態34の光学アセンブリである。
実施形態37は、光学素子が光学フィルム上に直接的に射出インサート成形され、第1の光学素子の溶融温度が光学フィルムのガラス転移温度よりも少なくとも約50℃高い、実施形態33の光学アセンブリである。
実施形態38は、
一体的に形成された多層光学フィルムであって、光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含み、光学フィルムの総面積の少なくとも90%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約90%を超える反射率を有する、多層光学フィルムと、
光学フィルム上に直接的にインサート成形された光学素子であって、光学フィルムは、光学素子に拡散接合されている、光学素子と、を含む、光学アセンブリである。
実施形態39は、光学素子の溶融温度が、光学フィルムのガラス転移温度よりも実質的に高い、実施形態38の光学アセンブリである。
実施形態40は、光学素子の溶融温度が、光学フィルムのガラス転移温度よりも少なくとも約50℃高い、実施形態38の光学アセンブリである。
実施形態41は、第1の光学素子の溶融温度と光学フィルムの溶融温度との間の差の絶対値が約50℃未満である、実施形態38の光学アセンブリである。
実施形態42は、光学素子への光学フィルムの接合が、光学フィルム内の少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強い、実施形態38の光学アセンブリである。
実施形態43は、光学フィルムが反射偏光子であり、反射偏光子上の各位置は、所定の波長及びブロック偏光状態を有する垂直入射光を実質的に反射し、所定の波長及び直交する通過偏光状態を有する垂直入射光を実質的に透過し、第1の偏光状態は、反射偏光子の中心におけるブロック偏光状態である、実施形態38の光学アセンブリである。
実施形態44は、光学フィルム上の各位置が、所定の波長及びブロック偏光状態を有する垂直入射光に対して約1%未満の透過率を有する、実施形態43の光学アセンブリである。
実施形態45は、
主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む光学フィルムであって、光学フィルムの総面積の少なくとも90%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して90%を超える反射率を有する、光学フィルムと、光学フィルム上に直接的にインサート成形されたレンズであって、レンズは、第1の方向における最大横寸法に沿ってより大きく変化し、かつ、直交する第2の方向における最大横寸法に沿ってより小さく変化する光学リターダンスを有し、レンズ上の各位置における光学リターダンスが約10nm以下である、レンズと、を含む、光学アセンブリである。
実施形態46は、光学フィルムが反射偏光子であり、反射偏光子上の各位置は、所定の波長及びブロック偏光状態を有する垂直入射光を実質的に反射し、所定の波長及び直交する通過偏光状態を有する垂直入射光を実質的に透過する、実施形態45の光学アセンブリである。
実施形態47は、光学フィルム上の各位置が、所定の波長及び第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約5%未満の透過率を有する、実施形態45の光学アセンブリである。
実施形態48は、レンズが、光学フィルムと実質的に同一平面になるように光学フィルムの縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込む、実施形態45の光学アセンブリである。
実施形態49は、光学素子に対する光学フィルムの接合が、光学フィルム内の少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強いように、光学フィルムがレンズに拡散接合されている、実施形態45の光学アセンブリである。
実施形態50は、
レンズと、
対向する第1の主表面及び第2の主表面を有する多層光学フィルムであって、第1の主表面は、レンズの第1の側面の第1の部分上に配置されており、多層光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、多層光学フィルムと、を含み、
レンズの第1の側面の第2の部分は、多層光学フィルムの第2の主表面と実質的に同一平面にある、光学アセンブリである。
実施形態51は、レンズが多層光学フィルム上に直接的に射出成形されている、実施形態50の光学アセンブリである。
実施形態52は、レンズが、多層光学フィルムを含む光学積層体上に直接的に射出成形されている、実施形態50の光学アセンブリである。
実施形態53は、光学積層体が、多層光学フィルムと一体ではない第1の層を更に備え、多層光学フィルムが、レンズと第1の層との間に配置されている、実施形態52の光学アセンブリである。
実施形態54は、第1の層が、光学フィルム、及びレンズの第1の側面の第2の部分にわたって延在する、実施形態53の光学アセンブリである。
実施形態55は、第1の層が保護層である、実施形態53又は54の光学アセンブリである。
実施形態56は、保護層が、少なくとも部分的に硬化された組成物を含み、この組成物が、
a)成分a)〜d)の総重量に基づいて70〜90重量%の、3〜9の平均(メタ)アクリレート官能価を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物、
b)成分a)〜d)の総重量に基づいて5〜20重量%の、1〜2の(メタ)アクリレート官能価を有する、ウレタン(メタ)アクリレート化合物ではない(メタ)アクリレートモノマー、
c)成分a)〜d)の総重量に基づいて0.5〜2重量%のシリコーン(メタ)アクリレート、
及び、d)任意選択の有効量の光開始剤、を含む、実施形態55の光学アセンブリである。
実施形態57は、第1の層が、多層光学フィルムに剥離可能に取り付けられたライナーである、実施形態53又は54の光学アセンブリである。
実施形態58は、レンズの第1の側面の第2の部分が、レンズの第1の側面の第1の部分の周辺部を実質的に取り囲んでいる、実施形態50の光学アセンブリである。
実施形態59は、レンズに対する光学フィルムの接合が、光学フィルムの少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強いように、光学フィルムがレンズに拡散接合されている、実施形態50の光学アセンブリである。
実施形態60は、
レンズと、
レンズの主表面上に配置された光学積層体と、を含み、
レンズは、光学積層体の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込む、光学アセンブリである。
実施形態61は、光学積層体が、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む多層光学フィルムを含む、実施形態60の光学アセンブリである。
実施形態62は、レンズが、多層光学フィルムの縁部の周囲に少なくとも部分的を包み込んでいる、実施形態61の光学アセンブリである。
実施形態63は、レンズが、多層光学フィルムの縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込んで、多層光学フィルムと同一平面になる、実施形態62の光学アセンブリである。
実施形態64は、光学積層体が、多層光学フィルムと一体ではない追加フィルムを更に含む、実施形態61の光学アセンブリである。
実施形態65は、多層光学フィルムが、追加フィルムとレンズとの間に配置されている、実施形態64の光学アセンブリである。
実施形態66は、レンズが、追加フィルムの縁部の周囲を包み込んでいない、実施形態64又は65の光学アセンブリである。
実施形態67は、レンズが、追加フィルムの縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込んでいる、実施形態64又は65の光学アセンブリである。
実施形態68は、レンズが、追加フィルムの縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込んで、追加フィルムと同一平面になる、実施形態64又は65の光学アセンブリである。
実施形態69は、
湾曲した凹部を内部に画定する第1の主表面を有するレンズと、
湾曲した凹部に接着して適合する多層光学フィルムと、を含む、光学アセンブリである。
実施形態70は、多層光学フィルムが、対向する最も外側の第1の主表面及び第2の主表面を含み、多層光学フィルムの第1の主表面が、湾曲した凹部に接着され、レンズの第1の主表面の一部が、多層光学フィルムの第2の主表面と同一平面である、実施形態69の光学アセンブリである。
実施形態71は、多層光学フィルムが、対向する最も外側の第1及び第2の主表面を含み、多層光学フィルムの第1の主表面が、湾曲した凹部に接着され、レンズの第1の主表面の一部が、多層光学フィルムの縁部の周囲を包み込み、かつ、レンズの法線に対して平行な方向に多層光学フィルムの第2の主表面を越えて、レンズの第1の主表面の中心にまで延在する、実施形態69の光学アセンブリである。
実施形態72は、レンズの反対側の多層光学フィルム上に配置された追加層を更に備え、追加層が多層光学フィルムと一体ではなく、レンズの第1の主表面の部分が、多層光学フィルムの反対側の追加層の最も外側の主表面と同一平面にある、実施形態71の光学アセンブリである。
実施形態73は、レンズに対する光学フィルムの接合が、光学フィルムの少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強いように、光学フィルムがレンズに拡散接合されている、実施形態69の光学アセンブリである。
実施形態74は、多層光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置が、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、実施形態69の光学アセンブリである。
実施形態75は、
光学フィルムであって、光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、光学フィルムと、
光学フィルム上に直接的に射出成形されたレンズであって、レンズは、レンズの主表面の少なくとも80%にわたる各位置において約10nm以下の光学リターダンスを有し、第1のレンズ位置におけるレンズ厚は、第2のレンズ位置におけるレンズ厚よりも少なくとも約20%大きい、レンズと、を含む、光学アセンブリである。
実施形態76は、光学フィルムが複数の交互ポリマー層を含み、レンズに対する光学フィルムの接合が、複数の交互ポリマー層内の少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強いように、光学フィルムがレンズに拡散接合されている、実施形態75の光学アセンブリである。
実施例1:APF上へのレンズのインサート成形
多層光学フィルム反射偏光子(3M Company(St.Paul,MN)から入手可能な高度偏光フィルム(Advanced Polarizing film(APF)))を、米国特許第9,557,568号(Ouderkirkら)に概して記載されているように、8ベースレンズ形状に熱成形した。
光学フィルムインサート成形を、8ベースレンズブランク射出成形型を使用して、Krauss Maffei 65トン射出成形機で行った。熱成形した光学フィルムを、射出成形ツールに適合するように正確サイズにトリミングし、次いで成形ツールの凸側に配置した。次に、99℃の成形ツールキャビティ内に、276℃の温度で射出された、PMMA成形材料(Optimas 7500,Mitsubishi Gas Chemical Company,Inc)を使用して、射出成形プロセスを実行した。得られた光学アセンブリは、総射出成形サイクル時間が66秒になった後、射出成形機から取り外された。熱成形及び成形プロセスの前後のフィルムの目視検査では、反射率の顕著な変化を示さなかった。
クロスハッチテープ引張試験を使用して、レンズに対するフィルムの結合強度を試験した。これは、レンズ表面上のインサート成形フィルムにクロスハッチパターンで切り込みを入れ、切り込みの入ったクロスハッチフィルム表面上にテープを接着して、テープを表面から引き剥がすことによって行った。多層光学フィルムの一部がテープで除去されて、多層光学フィルムが分離され、別の部分がレンズ上に残ることが見出された。PMMA成形材料が、ポリカーボネートとコポリエステルとのブレンド(PC:coPET)であるAPFフィルムの外層に強く接合したと結論付けられた。比較のために、環状オレフィン樹脂を同様のプロセスで熱成形APFに射出成形し、上述のように接着性を試験した。レンズ上に光学フィルムを残さずに、APFがテープで完全に除去されたことが見出された。
射出成形によって作製されたレンズのリターダンスを判定するために、光学フィルムなしで上述のようにレンズを形成し、Axometrics AxoScan(商標)Mullerマトリクス偏光計(Axometrics,Inc.(Huntsville,AL)から入手可能)を使用してリターダンスを測定した。レンズは、約2mmのほぼ一定の厚さ、36mmの曲率半径、及び70mmの直径を有した。極角と方位角との関数としてのnm単位のリターダンスを(レンズの頂点から測定した極角の球面座標を使用して)表1に示す。550nmの波長を使用し、その結果を20回のスキャンにわたって平均化した。結果の再現性を判定するために重複ポイントを測定した(例えば、48度の極角及び0度の方位角は、マイナス48度の極角及び180度の方位角に相当する)。リターダンスは、ゲート側(約−48度の偏光角及び約0度の方位角)からレンズの反対側への方向でより大きく変化し、直交方向ではあまり変化しなかった。リターダンスは、ゲート付近の小さい領域において10nmより高く、レンズの少なくとも80%にわたって10nm未満であった。アニール時間がより長くなると、ゲート付近のリターダンスを低下させ、それによってレンズ全体でリターダンスが10nm未満になると考えられる。
Figure 2021500606
実施例2:APF及びライナーの光学積層体上へのレンズのインサート成形
光学積層体は、米国特許第9,557,568号(Ouderkirkら)に概して記載されているように、8ベースレンズ形状に熱成形した。光学積層体は、APFの各主表面上に保護フィルムライナー(OCPET NSA33T、Sun A Kaken Co,Ltd)が配置された、多層光学フィルム反射偏光子(APF)であった。ライナーはAPFと位置合わせされ、APFの縁部を越えて延在しなかった。
光学積層体インサート成形は、8ベースレンズブランク射出成形ツールを使用して、Krauss Maffei 65トン射出成形機で行った。熱成形した光学積層体を、射出成形ツールに適合するように正確なサイズにトリミングし、ライナーのうちの1つを除去した。次いで熱成形した光学積層体を、成形ツールの凸側上に配置し、残りのライナーを成形型キャビティから離れる方向に向けた。次に、82℃の成形ツールキャビティ内に、268℃の温度で射出された、PMMA成形材料(Optimas 7500,Mitsubishi Gas Chemical Company,Inc)を使用して、射出成形プロセスを実行した。得られた光学アセンブリは、総射出成形サイクル時間が66秒になった後、射出成形機から取り外された。
レンズに対するフィルムの結合強度を、実施例1と同様に試験した。多層光学フィルムの一部がテープで除去されて、多層光学フィルムが分離され、別の部分がレンズ上に残ることが見出された。
図中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。具体的な実施形態を本明細書において例示し記述したが、様々な代替及び/又は同等の実施により、図示及び記載した具体的な実施形態を、本開示の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者には理解されるであろう。本出願は、本明細書において説明した具体的な実施形態のあらゆる適合例又は変形例を包含することを意図する。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ限定されるものとする。
前述の参照文献、特許、又は特許出願はいずれも、一貫した方法でそれらの全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。

Claims (15)

  1. 光学積層体上に直接的にインサート成形された光学素子を含む光学アセンブリであって、前記光学積層体は、光学フィルム及びライナーを含み、前記光学フィルムは、前記光学素子と前記ライナーとの間に配置されており、
    前記ライナーは、前記光学フィルムを実質的に損傷することなく、前記光学フィルムから除去可能である、光学アセンブリ。
  2. 前記光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む、請求項1に記載の光学アセンブリ。
  3. 前記光学素子は、前記光学積層体上に直接的に射出インサート成形されている、請求項1に記載の光学アセンブリ。
  4. 前記光学素子の溶融温度は、前記光学フィルムのガラス転移温度よりも実質的に高い、請求項3に記載の光学アセンブリ。
  5. 光学素子の溶融温度は、前記光学フィルムの溶融温度とほぼ同じである、請求項3に記載の光学アセンブリ。
  6. 前記光学フィルムと前記ライナーとの間の前記光学フィルム上に、保護コーティングが配置されており、前記保護コーティングは、少なくとも部分的に硬化された組成物を含み、前記組成物は、
    a)成分a)〜d)の総重量に基づいて70〜90重量%の、3〜9の平均(メタ)アクリレート官能価を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物、
    b)成分a)〜d)の総重量に基づいて5〜20重量%の、1〜2の(メタ)アクリレート官能価を有する、ウレタン(メタ)アクリレート化合物ではない(メタ)アクリレートモノマー、
    c)成分a)〜d)の総重量に基づいて0.5〜2重量%のシリコーン(メタ)アクリレート、
    及び、d)任意選択の有効量の光開始剤、
    を含む、請求項1に記載の光学アセンブリ。
  7. 光学アセンブリであって、
    一体的に形成された多層光学フィルムと、
    前記光学フィルム上に直接的に射出インサート成形された第1の光学素子であって、前記光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含み、前記光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、第1の光学素子と、を含み、
    前記第1の光学素子の溶融温度は、前記光学フィルムのガラス転移温度よりも実質的に高い、光学アセンブリ。
  8. 前記第1の光学素子の前記溶融温度は、前記光学フィルムの前記ガラス転移温度よりも少なくとも約50℃高い、請求項7に記載の光学アセンブリ。
  9. 光学アセンブリであって、
    一体的に形成された多層光学フィルムであって、前記光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む、多層光学フィルムと、
    前記光学フィルム上に直接的にインサート成形された光学素子であって、前記光学フィルムは、前記光学素子に拡散接合されている、光学素子と、を含み、
    前記光学素子への前記光学フィルムの前記接合は、前記光学フィルム内の少なくとも1対の直接隣接する層の間の層間接合よりも強い、光学アセンブリ。
  10. 光学アセンブリであって、
    一体的に形成された多層光学フィルムであって、前記光学フィルムは、主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含み、前記光学フィルムの総面積の少なくとも90%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約90%を超える反射率を有する、多層光学フィルムと、
    前記光学フィルム上に直接的にインサート成形された光学素子であって、前記光学フィルムは、前記光学素子に拡散接合されている、光学素子と、
    を含む、光学アセンブリ。
  11. 光学アセンブリであって、
    主に光干渉によって光を反射又は透過する複数の交互ポリマー層を含む光学フィルムであって、前記光学フィルムの総面積の少なくとも90%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して90%を超える反射率を有する、光学フィルムと、
    前記光学フィルム上に直接的にインサート成形されたレンズであって、第1の方向における最大横寸法に沿ってより大きく変化し、かつ、直交する第2の方向における最大横寸法に沿ってより小さく変化する光学リターダンスを有し、前記レンズ上の各位置における前記光学リターダンスが約10nm以下である、レンズと、
    を含む、光学アセンブリ。
  12. 光学アセンブリであって、
    レンズと、
    対向する第1の主表面及び第2の主表面を有する多層光学フィルムであって、前記第1の主表面は、前記レンズの第1の側面の第1の部分上に配置されており、前記多層光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、多層光学フィルムと、を含み、
    前記レンズの前記第1の側面の第2の部分は、前記多層光学フィルムの前記第2の主表面と実質的に同一平面にある、光学アセンブリ。
  13. 光学アセンブリであって、
    レンズと、
    前記レンズの主表面上に配置された光学積層体と、を含み、
    前記レンズは、前記光学積層体の縁部の周囲を少なくとも部分的に包み込む、光学アセンブリ。
  14. 光学アセンブリであって、
    湾曲した凹部を内部に画定する第1の主表面を有するレンズと、
    前記湾曲した凹部に接着して適合する多層光学フィルムと、
    を含む、光学アセンブリ。
  15. 光学アセンブリであって、
    光学フィルムであって、前記光学フィルムの総面積の少なくとも80%にわたる各位置は、同じ所定の波長及び同じ第1の偏光状態を有する垂直入射光に対して約80%を超える反射率を有する、光学フィルムと、
    前記光学フィルム上に直接的に射出成形されたレンズであって、前記レンズは、前記レンズの主表面の少なくとも80%にわたる各位置において約10nm以下の光学リターダンスを有し、第1のレンズ位置におけるレンズ厚は、第2のレンズ位置におけるレンズ厚よりも少なくとも約20%大きい、レンズと、
    を含む、光学アセンブリ。
JP2020521869A 2017-10-20 2018-10-03 光学アセンブリ Active JP7346396B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023144048A JP2023166517A (ja) 2017-10-20 2023-09-06 光学アセンブリ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762574921P 2017-10-20 2017-10-20
US62/574,921 2017-10-20
PCT/US2018/054162 WO2019079033A1 (en) 2017-10-20 2018-10-03 OPTICAL SET

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023144048A Division JP2023166517A (ja) 2017-10-20 2023-09-06 光学アセンブリ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2021500606A true JP2021500606A (ja) 2021-01-07
JP2021500606A5 JP2021500606A5 (ja) 2021-11-11
JP7346396B2 JP7346396B2 (ja) 2023-09-19

Family

ID=63963564

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020521869A Active JP7346396B2 (ja) 2017-10-20 2018-10-03 光学アセンブリ
JP2023144048A Pending JP2023166517A (ja) 2017-10-20 2023-09-06 光学アセンブリ

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023144048A Pending JP2023166517A (ja) 2017-10-20 2023-09-06 光学アセンブリ

Country Status (6)

Country Link
US (2) US11693168B2 (ja)
JP (2) JP7346396B2 (ja)
KR (1) KR20200072490A (ja)
CN (1) CN111247456B (ja)
TW (1) TWI779118B (ja)
WO (1) WO2019079033A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112262327B (zh) 2018-06-14 2022-08-12 3M创新有限公司 具有保护涂层的光学组件
JP2022539680A (ja) * 2019-07-02 2022-09-13 エルジー・ケム・リミテッド 射出成形品
WO2021111291A1 (en) * 2019-12-06 2021-06-10 3M Innovative Properties Company Optical assembly with encapsulated multilayer optical film and methods of making same

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016538597A (ja) * 2013-11-27 2016-12-08 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 青色エッジフィルタ光学レンズ

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06258604A (ja) 1993-03-03 1994-09-16 Nissha Printing Co Ltd 絵付コンタクトレンズとその製造方法
US5882774A (en) 1993-12-21 1999-03-16 Minnesota Mining And Manufacturing Company Optical film
CA2177714C (en) * 1993-12-21 2005-08-09 Andrew J. Ouderkirk Multilayered optical film
US6737154B2 (en) * 1995-06-26 2004-05-18 3M Innovative Properties Company Multilayer polymer film with additional coatings or layers
US6788463B2 (en) 1998-01-13 2004-09-07 3M Innovative Properties Company Post-formable multilayer optical films and methods of forming
JP4455743B2 (ja) * 2000-09-12 2010-04-21 山本光学株式会社 偏光レンズの製造方法
JP4612166B2 (ja) * 2000-09-28 2011-01-12 山本光学株式会社 光学物品の連続製造方法
US6420451B1 (en) * 2000-12-11 2002-07-16 Sola International, Inc. Impact resistant UV curable hardcoatings
US6609795B2 (en) 2001-06-11 2003-08-26 3M Innovative Properties Company Polarizing beam splitter
US6991695B2 (en) 2002-05-21 2006-01-31 3M Innovative Properties Company Method for subdividing multilayer optical film cleanly and rapidly
US7151532B2 (en) * 2002-08-09 2006-12-19 3M Innovative Properties Company Multifunctional multilayer optical film
US6846089B2 (en) * 2003-05-16 2005-01-25 3M Innovative Properties Company Method for stacking surface structured optical films
WO2010069961A1 (en) 2008-12-18 2010-06-24 Novartis Ag Mold release sheet
EP2502281A4 (en) 2009-11-18 2013-09-04 3M Innovative Properties Co FLEXIBLE ARRANGEMENT AND PROCESS FOR THEIR MANUFACTURE AND USE
CN102169771A (zh) * 2010-12-17 2011-08-31 南通万德电子工业有限公司 复合膜面板
JP2015113414A (ja) 2013-12-12 2015-06-22 日油株式会社 硬化性樹脂組成物、及び該組成物の硬化物が積層された積層体
JP6287526B2 (ja) 2014-04-17 2018-03-07 凸版印刷株式会社 ハードコート転写箔及びそのハードコート転写箔を用いた成形品
EP3218761A4 (en) * 2014-10-03 2018-08-22 Luxottica S.r.l. Laminated mirror lens
CN105093555B (zh) 2015-07-13 2018-08-14 深圳多新哆技术有限责任公司 短距离光学放大模组及使用其的近眼显示光学模组
WO2017039721A1 (en) * 2015-09-03 2017-03-09 3M Innovative Properties Company Thermoformed multilayer reflective polarizer
WO2017041010A1 (en) * 2015-09-04 2017-03-09 Thalmic Labs Inc. Systems, articles, and methods for integrating holographic optical elements with eyeglass lenses
US11065855B2 (en) 2016-12-16 2021-07-20 3M Innovative Properties Company Infrared-reflecting optically transparent assembly and method of making the same
WO2018163009A1 (en) 2017-03-06 2018-09-13 3M Innovative Properties Company High contrast optical film and devices including the same
CN112262327B (zh) * 2018-06-14 2022-08-12 3M创新有限公司 具有保护涂层的光学组件

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016538597A (ja) * 2013-11-27 2016-12-08 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 青色エッジフィルタ光学レンズ

Also Published As

Publication number Publication date
JP7346396B2 (ja) 2023-09-19
WO2019079033A1 (en) 2019-04-25
US11693168B2 (en) 2023-07-04
KR20200072490A (ko) 2020-06-22
JP2023166517A (ja) 2023-11-21
US20230305210A1 (en) 2023-09-28
US20210208320A1 (en) 2021-07-08
CN111247456B (zh) 2022-02-25
TWI779118B (zh) 2022-10-01
TW201927531A (zh) 2019-07-16
CN111247456A (zh) 2020-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023166517A (ja) 光学アセンブリ
JP7482790B2 (ja) 保護コーティングを有する光学アセンブリ
CN101117551B (zh) 冲击吸收粘合剂板及其制备方法
JP6997074B2 (ja) 導光物品
CN110087883B (zh) 红外反射型光学透明组件及其制造方法
JP6256074B2 (ja) インサート成形用防眩性反射防止フィルム及びこれを用いた樹脂成形品
KR20170104551A (ko) 홀로그래픽 광학 소자를 갖는 광학 캐스트 바디를 제조하는 방법, 및 광학 캐스트 바디
CN109929292B (zh) 用于可热成型硬涂层应用的uv固化丙烯酸类树脂组合物
US20210221080A1 (en) Thermoformed abrasion-resistant multilayer optical film and method of making the same
JP5792425B2 (ja) 反射防止フィルム製造用組成物、反射防止フィルム、反射防止フィルムの製造方法、偏光板、および液晶表示装置
US20220152979A1 (en) Anti-reflection film laminate, anti-reflection film, and method for manufacturing anti-reflection film laminate
JP6269125B2 (ja) インサート成形用防眩性フィルム
JP2010169708A (ja) 複合型光学素子
CN114761215B (zh) 具有封装的多层光学膜的光学组件及其制备方法
CN109791223A (zh) 用于铸造镜片中的层压件的粘附性底漆
JP2796331B2 (ja) プラスチック成形レンズ
EP3992697A1 (en) Polarizing lens
JP7476803B2 (ja) 反射防止フィルム、及び、反射防止フィルムを有する積層体フィルム
WO2022211033A1 (ja) 眼鏡レンズの製造方法
KR101600390B1 (ko) 유연성이 우수한 하드코팅 조성물 및 이를 이용한 하드코팅 형성방법
TWI768007B (zh) 層合體以及層合體之製造方法
JPH10146849A (ja) ウレタン系樹脂成型用テープ、および該テープを用いるプラスチックレンズの成型方法
JP2011247925A (ja) 複合光学素子、複合光学素子の製造方法、複合光学素子を備えた撮像装置および複合光学素子を備えた光学式記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211001

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221108

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20221114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7346396

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150