JP2021197816A - 車両用電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】導通異常が生じた部品の発熱の抑制が可能な車両の制御方法を提供する。【解決手段】車両用電源装置100は、駆動モータ11の駆動力により走行可能な電動車両に備えられる装置であって、駆動モータ11に電力を供給可能な電源ユニット21,22と、電源ユニット(21,22)に含まれる部品(24,34〜36)について異常診断を行う診断部48と、異常診断で算出される各部品(24,34〜36)の内部抵抗値を記憶する記憶部46と、を備え、診断部48は、前回の異常診断で取得した部品(24,34〜36)の内部抵抗値に応じた大きさの診断電流で異常診断を実施する。【選択図】 図4
Description
本発明の実施形態は、電気自動車に搭載されて車両を駆動させる車両用電源装置に関する。
電気自動車(以下、EV;Electric Vehicle)や、ハイブリッド電気自動車(以下、HEV;Hybrid Electric Vehicle)、燃料電池自動車(以下、FCV;Fuel Cell Vehicle)に搭載されている車両用電源装置内やその他機器内の高電圧系部品は、組み付け不良や劣化によって断線や導通異常を発生させることがある。
従来の技術では、導通異常が生じた部品が発熱してこの部品自体及びその周辺の部品を熱劣化させるおそれがあるという課題があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、導通異常が生じた部品の発熱の抑制が可能な両用電源装置を提供することを目的とする。
本実施形態に係る車両用電源装置は、駆動モータの駆動力により走行可能な電動車両に備えられる車両用電源装置であって、前記駆動モータに電力を供給可能な電源ユニットと、前記電源ユニットに含まれる部品について異常診断を行う診断部と、前記異常診断で算出される各前記部品の内部抵抗値を記憶する記憶部と、を備え、前記診断部は、前回の異常診断で取得した前記部品の内部抵抗値に応じた大きさの診断電流で前記異常診断を実施するものである。
本発明により、導通異常が生じた部品の発熱の抑制が可能な車両の制御方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
まず、図1を用いて、実施形態に係る車両用電源装置(以下、単に「電源装置」という)100の構成及びその関連機器(11〜14)について概説する。
まず、図1を用いて、実施形態に係る車両用電源装置(以下、単に「電源装置」という)100の構成及びその関連機器(11〜14)について概説する。
電源装置100が適用される車両は、駆動モータ11の動力を駆動源にして走行可能な電動車両である。電動車両には、四輪車両に加えて、二輪車両又はセニアカー等の三輪車両も含まれる。
駆動モータ11には、この駆動モータ11に電力を供給する電源装置100が、直流電流を交流電流に変換するDC/ACインバータ12を介して接続されている。
駆動モータ11には、この駆動モータ11に電力を供給する電源装置100が、直流電流を交流電流に変換するDC/ACインバータ12を介して接続されている。
電源装置100は、主に、発電電源ユニット(発電PSU;Power Supply Unit)21と、蓄電電源ユニット(蓄電PSU)22と、発電PSU21から出力される電圧のレベル調整をするDC/DCコンバータユニット(DCU)23と、で構成される。
発電PSU21の正極端子N1及び負極端子N2はDCU23の2つの発電側端子に、蓄電PSU22の正極端子N3及び負極端子N4は残り2つの蓄電側端子に接続される。このような接続関係により、発電PSU21と蓄電PSU22とは、DCU23を介して相互に接続されて、閉回路を形成する。また、蓄電PSU22の端子(N3,N4)に上述のDC/ACインバータ12が接続されることで、この閉回路と駆動モータ11とが接続される。
発電PSU21は、例えば複数の燃料電池セル24aを集積させた燃料電池24(燃料電池スタック24)を含む。なお、発電PSU21の発電電源は、燃料電池24に限られず内燃機関を動力源にして発電機を駆動して発電するものであってもよい。
燃料電池スタック24には、例えば燃料電池セル24aごとや複数の燃料電池セル24aごとに電圧計(発電電圧計)28が接続されて、各燃料電池セル24a単位又は複数セル単位で電圧測定が可能にされる。
燃料電池スタック24には、例えば燃料電池セル24aごとや複数の燃料電池セル24aごとに電圧計(発電電圧計)28が接続されて、各燃料電池セル24a単位又は複数セル単位で電圧測定が可能にされる。
発電PSU21には、燃料電池スタック24の正極と負極との間の電圧を検出する発電総電圧計29が含まれる。
燃料電池スタック24の正極及び負極には、それぞれリレー(35a,35b)が設けられる。また、燃料電池スタック24の正極には、発電電流計40も設けられ、燃料電池スタック24からの電流が計測される。なお、図1は一例であり、発電電流計40は燃料電池スタック24の負極側に設けられてもよい。また、燃料電池スタック24の種類によっては、負極のリレー35bは設置されないこともある。
燃料電池スタック24の正極及び負極には、それぞれリレー(35a,35b)が設けられる。また、燃料電池スタック24の正極には、発電電流計40も設けられ、燃料電池スタック24からの電流が計測される。なお、図1は一例であり、発電電流計40は燃料電池スタック24の負極側に設けられてもよい。また、燃料電池スタック24の種類によっては、負極のリレー35bは設置されないこともある。
蓄電PSU22は、発電PSU21で発電された電力を蓄電可能なバッテリ34を含む。
バッテリ34は、例えば複数の蓄電セル34aを集積して構成される。バッテリ34は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素蓄電池等であるが、電解質の種類は特に限定されない。
バッテリ34は、例えば複数の蓄電セル34aを集積して構成される。バッテリ34は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素蓄電池等であるが、電解質の種類は特に限定されない。
バッテリ34には、少なくとも1つ当たりの蓄電セル34aごとに蓄電電圧計30が接続される。バッテリ34の正極にはリレー35c及び蓄電電流計41が接続され、負極にはサービスプラグ36が接続される。なお、図1では一例として各蓄電セル34aごとに蓄電電圧計30が接続されているが、複数個の蓄電セル34aを一組として蓄電電圧計30を接続してもよい。
DCU23は、発電PSU21から出力される電圧のレベル調整をするDC/DCコンバータ(DCC)38と、2つの電圧計(発電側DCC電圧計31,蓄電側DCC電圧計32)と、2つの電流計(発電側DCC電流計42,蓄電側DCC電流計43)と、を含む。
発電側DCC電圧計31は、発電PSU21側におけるDCC38の正極と負極との電圧差を検出する。蓄電側DCC電圧計32は、蓄電PSU22側におけるDCC38の正極と負極との電圧差を検出する。発電側DCC電流計42は、DCC38の発電側端子のうち、発電PSU21からの出力電流IMが流入する正極側に接続される。蓄電側DCC電流計43は、DCC38の蓄電側端子のうち、蓄電PSU22からの出力電流INが流入する正極側に接続される。
これら電圧計(31,32)及び電流計(42,43)は、DCU23に一般的に装着されているものである。
これら電圧計(31,32)及び電流計(42,43)は、DCU23に一般的に装着されているものである。
なお、燃料電池スタック24、バッテリ34、リレー35(35a〜35c)、及びサービスプラグ36は、いずれも高電圧がかかる部品である。これら電源装置100内の各種部品(24,34〜36)には、正常時でも小さな内部抵抗があるため、電流が流れると電圧降下が生じる。
これらの電圧降下を複数の電圧計(28〜32)を組み合わせて読み取り、さらに電流計(40〜43)で読み取った電流と組み合わせることで、各部品(24,34〜36)の内部抵抗値の導出が可能である。
なお、「部品」の語には、電源装置100を構成する最小単位の素子やスイッチ類に加え、異なるこれらの素子等を複数集積して構成される回路要素も含まれる。
これらの電圧降下を複数の電圧計(28〜32)を組み合わせて読み取り、さらに電流計(40〜43)で読み取った電流と組み合わせることで、各部品(24,34〜36)の内部抵抗値の導出が可能である。
なお、「部品」の語には、電源装置100を構成する最小単位の素子やスイッチ類に加え、異なるこれらの素子等を複数集積して構成される回路要素も含まれる。
また、発電PSU21、蓄電PSU22及びDCU23は、それぞれ車両コントローラ(VCU)44に接続される。
VCU44は、これら発電PSU21、蓄電PSU22又はDCU23へ要求出力を指示してこれらのユニットを制御する。具体的には、VCU44は、各電圧計(28〜32)が検出した電圧値及び各電流計(40〜43)が検出した電流値を監視して、蓄電PSU22の充電量または放電量、及び発電PSU21の発電量を制御する。また、VCU44は、DC/ACインバータ12から駆動モータ11に出力される電圧や電流を制御する。
VCU44は、これら発電PSU21、蓄電PSU22又はDCU23へ要求出力を指示してこれらのユニットを制御する。具体的には、VCU44は、各電圧計(28〜32)が検出した電圧値及び各電流計(40〜43)が検出した電流値を監視して、蓄電PSU22の充電量または放電量、及び発電PSU21の発電量を制御する。また、VCU44は、DC/ACインバータ12から駆動モータ11に出力される電圧や電流を制御する。
また、VCU44には、DCU23に関する、入力電圧、出力電圧、入力電流、及び出力電流の測定値に加え、各種ペダルのストロークといった操作量情報も入力される。
VCU44が取得したこれらの情報は、適宜、車載メータなどの表示部13又はスピーカ等の音声出力部14で運転者がモニタ可能にされる。なお、表示部13は、車両の速度を表示する車載メータに限られず、例えばナビゲーション装置等の車両に搭載されるディスプレイや、車両の状態を表すインジケータランプであってもよい。また、音声出力部14には、例えば車載メータに設けられるスピーカや、ドアに設けられたオーディオスピーカが含まれる。
VCU44が取得したこれらの情報は、適宜、車載メータなどの表示部13又はスピーカ等の音声出力部14で運転者がモニタ可能にされる。なお、表示部13は、車両の速度を表示する車載メータに限られず、例えばナビゲーション装置等の車両に搭載されるディスプレイや、車両の状態を表すインジケータランプであってもよい。また、音声出力部14には、例えば車載メータに設けられるスピーカや、ドアに設けられたオーディオスピーカが含まれる。
[VCU44の構成及び機能]
次に、VCU44の構成について、図1に加えて図2(A)〜(E)を用いて、より詳細に説明する。
VCU44は、記憶部46と、電源制御部47と、診断部48と、を有する。
次に、VCU44の構成について、図1に加えて図2(A)〜(E)を用いて、より詳細に説明する。
VCU44は、記憶部46と、電源制御部47と、診断部48と、を有する。
記憶部46は、各部品(24,34〜36)それぞれについての通電時の内部抵抗の正常上限値(α1〜αN)を保持している。各部品(24,34〜36)がこれらの正常上限値αを超えると、その部品に導通異常が発生していると判断される。
例えば、リレー35aに正常上限値α11,α12が設定されるなど、1つの部品に複数の正常上限値が設定されていてもよい。
また、異常診断の過程で得られる各部品(24,34〜36)の内部抵抗の測定値は、順次記憶部46に記憶される。
例えば、リレー35aに正常上限値α11,α12が設定されるなど、1つの部品に複数の正常上限値が設定されていてもよい。
また、異常診断の過程で得られる各部品(24,34〜36)の内部抵抗の測定値は、順次記憶部46に記憶される。
そして、この正常上限値(α1〜αN)のそれぞれに制限電流値が対応づけられ、同様に記憶部46に保持されている。
例えば、上述のリレー35aに設定された2つの正常上限値α11,α12に対して制限電流値IL1,IL2が紐付けられていたとする。この場合、リレー35aの抵抗値が正常上限値α11を超えると次回の異常診断時にリレー35aを流れる電流は制限電流値IL1に引き下げられる。そして、リレー35aの内部抵抗がより高い正常上限値α12であった場合、診断電流はさらに低い制限電流値IL2にまで引き下げられる。
例えば、上述のリレー35aに設定された2つの正常上限値α11,α12に対して制限電流値IL1,IL2が紐付けられていたとする。この場合、リレー35aの抵抗値が正常上限値α11を超えると次回の異常診断時にリレー35aを流れる電流は制限電流値IL1に引き下げられる。そして、リレー35aの内部抵抗がより高い正常上限値α12であった場合、診断電流はさらに低い制限電流値IL2にまで引き下げられる。
また、記憶部46は、発電PSU21及び蓄電PSU22それぞれの充電率(SOC;State of Charge)について異常診断の実行の可否を規定するSOC閾値Ψを保持する。
SOC閾値Ψは、例えば、蓄電PSU22のSOCに対して、発電診断モードの診断実行可能最高SOCΨH及び診断実行可能最低SOCΨL、及び、蓄電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHとして設定される。また、発電PSU21のSOCに対して、蓄電診断モードの診断実行可能最低SOC及び発電診断モードの診断実行可能最低SOCといったSOC閾値Ψを設けてもよい。ただし、重要性の観点から、以下では蓄電PSU22のSOC閾値Ψのみを説明し、発電PSU21のSOC閾値Ψについては説明を省略する。
SOC閾値Ψは、例えば、蓄電PSU22のSOCに対して、発電診断モードの診断実行可能最高SOCΨH及び診断実行可能最低SOCΨL、及び、蓄電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHとして設定される。また、発電PSU21のSOCに対して、蓄電診断モードの診断実行可能最低SOC及び発電診断モードの診断実行可能最低SOCといったSOC閾値Ψを設けてもよい。ただし、重要性の観点から、以下では蓄電PSU22のSOC閾値Ψのみを説明し、発電PSU21のSOC閾値Ψについては説明を省略する。
異常診断を実行すると診断電流が蓄電PSU22に流入して、バッテリ34が充電される場合がある。また、要求電流値Irが途中で大きくなる場合には、診断電流を一定に維持するためにバッテリ34から放電することもある。よって、走行中繰り返される異常診断により、発電PSU21の過放電、及び、蓄電PSU22の過充電及び過放電が発生するおそれがある。よって、診断モードの開始直前又は切替時に各電源ユニット(21,22)のSOCを確認する必要がある。
発電診断モードの診断実行可能最低SOCΨLは、発電診断モードの開始前に蓄電PSU22のSOCについて確認される閾値である。発電PSU21からの出力電流IMが一定に制御される発電診断モードにおいて、その間要求電流値Irが最大の状態が維持された場合にも蓄電PSU22のSOCが所定の下限値以上に維持されるようなSOCに規定される。ただし、この下限値とは蓄電PSU22が過放電にならないように設定されたSOC下限値である。つまり、発電診断モードの診断実行可能最低SOCΨLは、蓄電PSU22のSOCの減少幅が最大となるような診断環境であった場合にも蓄電PSU22が過放電にならないための閾値である。
発電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHは、発電診断モードの開始前に蓄電PSU22のSOCについて確認される閾値である。発電PSU21からの出力電流IMが一定に制御される発電診断モードにおいて、その間中要求電流Irがゼロ[A]の状態が維持された場合にも蓄電PSU22のSOCが所定の上限値以下に維持されるようなSOCに規定される。ただし、この上限値とは蓄電PSU22が過充電にならないように設定されたSOC上限値である。つまり、発電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHとは、蓄電PSU22のSOCの増加が最大となるような診断環境であった場合にも蓄電PSU22が過充電にならないための閾値である。
蓄電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHは、蓄電診断モードの開始前に蓄電PSU22のSOCについて常時確認される閾値である。蓄電診断モードでは蓄電PSU22への充電電流INが一定に制御されるため、蓄電診断モード終了時の蓄電PSU22のSOCの増加量は、要求電流値Irの大きさに依らず一定に維持された診断電流量に比例する。つまり、蓄電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHとは、蓄電PSU22のSOCが100%の状態から蓄電診断モードで加算される診断電流量に比例した一定量を差し引いたSOCとして規定される。
蓄電PSU22のSOCがこれらのSOC閾値Ψで規定されるSOC範囲内に含まれてない場合には、その診断モードの開始前に蓄電PSU22の充放電による調節がなされるか、または診断モードの実行順序が変更される。
電源制御部47は、運転者によるアクセルペダルやブレーキペダルの踏込量又は操作量等からモータトルク要求値を算出し、要求電力を求め、この要求電力から要求電流値Irを算出する。
ここで、図2(A)は、運転者からの要求出力の一例を要求電流値Irで示す図である。
運転者からの要求出力は、図2(A)に示されるように、運転中のアクセル開度等の運転操作によって変動する。
ここで、図2(A)は、運転者からの要求出力の一例を要求電流値Irで示す図である。
運転者からの要求出力は、図2(A)に示されるように、運転中のアクセル開度等の運転操作によって変動する。
診断部48は、異常診断に際し、電源制御部47に代わってDC/DCコンバータ38の制御をして電源装置100の異常診断を実行して、導通異常の有無を判定する。
より具体的には、診断部48は、発電PSU21及び蓄電PSU22の出力を異常診断手順に沿って制御して、順次各電源ユニット(21,22)内の各部品の導通異常を検出していく。
より具体的には、診断部48は、発電PSU21及び蓄電PSU22の出力を異常診断手順に沿って制御して、順次各電源ユニット(21,22)内の各部品の導通異常を検出していく。
異常診断は、走行中の数秒〜数十秒間実施され、走行中のタイミングで定期的に実行される。例えば、異常診断は、走行速度が安定して出力要求が一定時間一定に維持されている等の一定条件が揃ったときに限らず、図2(A)に示されるように要求出力が変動していても実施される。
導通異常が検出された場合、運転者に報知されるとともに、このときの各部品(24,34〜36)の内部抵抗値が電源制御部47に送られることで電源制御にフィードバックされる。
導通異常が検出された場合、運転者に報知されるとともに、このときの各部品(24,34〜36)の内部抵抗値が電源制御部47に送られることで電源制御にフィードバックされる。
診断対象が発電PSU21のとき、例えば発電側リレー(35a,35b)の内部抵抗値が算出され、内部抵抗値に基づいて導通異常が判定される。
一方、診断対象が蓄電PSU22の場合、例えば蓄電セル34aや蓄電側リレー35c及びサービスプラグ36について、内部抵抗値が算出されて導通異常の有無が判定される。
異常診断の各診断モードは走行中繰り返し実行される。特に、導通異常が生じた部品(24,34〜36)が確認された後には、診断頻度を上げてこの部品の状態をより頻繁に監視することが好ましい。
一方、診断対象が蓄電PSU22の場合、例えば蓄電セル34aや蓄電側リレー35c及びサービスプラグ36について、内部抵抗値が算出されて導通異常の有無が判定される。
異常診断の各診断モードは走行中繰り返し実行される。特に、導通異常が生じた部品(24,34〜36)が確認された後には、診断頻度を上げてこの部品の状態をより頻繁に監視することが好ましい。
ここで、図2(B)〜(E)は、いずれも異常診断における出力電流(IM,IN)の推移を表すタイミングチャートである。図2(B),(C)は蓄電PSU22の異常診断、図2(D),(E)は発電PSU21の異常診断、の際の各電源ユニット(21,22)の出力の推移である。
図2(B),(E)中の縦軸については、0(ゼロ)よりプラス側が蓄電PSU22からの放電電流を表し、マイナス側が蓄電PSU22への充電電流を表す。
図2(B),(E)中の縦軸については、0(ゼロ)よりプラス側が蓄電PSU22からの放電電流を表し、マイナス側が蓄電PSU22への充電電流を表す。
異常診断では、図2(B),(D)に示されるように、異常診断の対象の電源ユニット(21,22)に対して診断中一定に維持された診断電流を流す。
なお、蓄電PSU22の異常診断中には、異常診断の対象である蓄電PSU22へ一定量の電流INが診断電流として充電されるように制御される。よって、図2(B)中で出力電流INはマイナス側で一定値をとる。
なお、蓄電PSU22の異常診断中には、異常診断の対象である蓄電PSU22へ一定量の電流INが診断電流として充電されるように制御される。よって、図2(B)中で出力電流INはマイナス側で一定値をとる。
また、図2(C)は、蓄電PSU22に対する異常診断時における発電PSU21の出力電流IMの推移、図2(E)は、発電PSU21に対する異常診断時における蓄電PSU22の出力電流INの推移、を示すタイミングチャートである。
診断電流は、一定を維持され診断途中での変更が制限されるため、診断中でない一方の電源ユニット(21,22)が、要求電力に対する不足電力を補う電力出力をする。
例えば、図2(C)に示されるように、診断中でない発電PSU21は、図2(A)のように推移する異常診断中の要求電流値Irと、図2(B)で示される蓄電PSU22の異常診断に使用する一定量の診断電流と、の和を出力電流IMとして出力する。
例えば、図2(C)に示されるように、診断中でない発電PSU21は、図2(A)のように推移する異常診断中の要求電流値Irと、図2(B)で示される蓄電PSU22の異常診断に使用する一定量の診断電流と、の和を出力電流IMとして出力する。
同様に、図2(E)に示されるように、診断中にない蓄電PSU22は、図2(A)の要求電流値Irと、図2(D)で示される発電PSU21の異常診断に使用する一定の診断電流と、の和を出力電流INとして出力する。
より具体的には、例えば、要求出力が小さい場合、発電PSU21の診断電流の余剰分をバッテリ34の充電に使用する。反対に要求出力が大きい場合、蓄電PSU22から放電させて、発電PSU21の診断電流の不足分を放電電流で補填する。このため、運転者からの要求出力が変動する走行中であっても好適に電源装置100内の異常診断を実行することができる。これにより、駆動力を必要としていない状態であるイグニッションスイッチをONへ切り替えた直後に限定されず、走行中も異常診断が可能になる。
ところで、導通異常発生後の異常診断で導通異常が発生していない場合と同様の電流量で異常診断をすると、ジュール熱により導通異常を発生させた部品(24,34〜36)が発熱するおそれがある。
導通異常が生じた部品(24,34〜36)が発熱すると、この部品自体に加えてその周辺の部品を熱劣化させるおそれがある。
導通異常が生じた部品(24,34〜36)が発熱すると、この部品自体に加えてその周辺の部品を熱劣化させるおそれがある。
そこで、診断部48は、記憶部46で紐づけられた制限電流を利用して導通異常が発生した部品の熱劣化の防止を担保しながら、異常診断をする。
具体的には、導通異常が検出された場合に、次回の異常診断において導通異常が検出された部品(24,34〜36)に制限電流が流れるように診断電流を電源ユニット(21,22)に出力させる。
具体的には、導通異常が検出された場合に、次回の異常診断において導通異常が検出された部品(24,34〜36)に制限電流が流れるように診断電流を電源ユニット(21,22)に出力させる。
(異常診断)
次に、異常診断の動作手順ついて、図3及び図4のフローチャートを参照して説明する(適宜、図1及び図2(A)〜(C)を参照)。なお、以降のフローチャートの説明では、各ステップを適宜「S」と略記する。
図3は、異常診断全体における分岐について説明するフローチャートである。
次に、異常診断の動作手順ついて、図3及び図4のフローチャートを参照して説明する(適宜、図1及び図2(A)〜(C)を参照)。なお、以降のフローチャートの説明では、各ステップを適宜「S」と略記する。
図3は、異常診断全体における分岐について説明するフローチャートである。
異常診断では、図3に示されるように、診断部48により、現在の蓄電PSU22のSOCが発電診断モードの診断実行可能最低SOCΨL以上であるか否かによって(S10)、蓄電診断モード先行型(S20)か発電診断モード先行型(S30)かが決定される。
現在の蓄電PSU22のSOCが診断実行可能最低SOCΨL以下の場合(S10においてNO)、先に発電診断モードを実行すると、要求電流値Irが大きくなった場合に蓄電PSU22が過放電になるおそれがある。そこで、蓄電PSU22のSOCを高める結果を生む蓄電診断モードを先に実行する。蓄電診断モードは診断終了後に必ず一定量のSOCが加算されるからである。
一方、現在の蓄電PSU22のSOCが診断実行可能最低SOCΨLより高い場合(S10においてYES)、発電診断モード先行型(S30)の動作手順が実行される。ただし、図3は分岐の典型例を表したものであり、現在の蓄電PSU22のSOCが診断実行可能最低SOCより高い場合であっても(S10においてYES)、蓄電診断モード先行型の動作手順が選択されることもある。
図4は、発電診断モード先行型の動作手順を示すフローチャートである。
なお、図4中のステップS70の蓄電診断モード及びステップS80の発電診断モードについては、図5及び図6で説明する。
現在のSOCが発電診断モードの診断実行可能最高SOCΨH以上の場合(S31)、発電診断モードを実行すると蓄電PSU22が過充電になるおそれがある。
なお、図4中のステップS70の蓄電診断モード及びステップS80の発電診断モードについては、図5及び図6で説明する。
現在のSOCが発電診断モードの診断実行可能最高SOCΨH以上の場合(S31)、発電診断モードを実行すると蓄電PSU22が過充電になるおそれがある。
そこで、前回の電源装置100の異常診断実行時に各部品(24,34〜36)の導通抵抗にそれぞれの正常上限値(α1〜αN)よりも大きいものがなかった場合、つまり導通異常が発生していない場合(S32においてNO)、蓄電PSU22の放電をする(S33)。このとき、導通異常が発生していないため、放電のための十分な待機時間Τを確保することができる。また、発電PSU21の出力電流IMを減少補正することでも、発電診断モード実行時の蓄電PSU22からの放電を促進し、過充電を防止することができる(S34)。一方、診断電流については、導通異常が発生していないため減少補正する必要はない(S35)。
前回の発電診断モード時に各部品(24,34〜36)の導通抵抗にそれぞれの正常上限値αよりも大きいものが1つでもあった場合(S32においてYES)、導通異常が既に発生していることになる。そこで、診断電流を減少補正して導通異常が発生した部品(24,34〜36)及びその周辺の部品(24,34〜36)の熱劣化を防止しながら(S36)、発電診断モードを実行する。
このような診断電流の減少補正は、現在の蓄電PSU22のSOCが発電診断モードの診断実行可能最高SOCΨH以下であっても、前回の発電診断モード時に導通異常が発生している場合には施される(S31においてYES、S37においてYES、S36)。
一方、この場合でも、前回の発電診断モード時に導通異常が発生していない場合には診断電流の減少補正は施されずに、発電診断モードが実行される(S31においてYES、S37においてNO、S80)。
一方、この場合でも、前回の発電診断モード時に導通異常が発生していない場合には診断電流の減少補正は施されずに、発電診断モードが実行される(S31においてYES、S37においてNO、S80)。
発電診断モードが終了すると(S80)、診断部48は現在の蓄電PSU22のSOCが蓄電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHより小さいか否かを確認する(S39)。
蓄電PSU22のSOCが蓄電診断モードの診断実行可能最高SOCΨH以上の場合(S39においてNO)、蓄電診断モードの実行後に蓄電PSU22が過充電になる。そこで、この場合(S39においてNO)、さらに導通異常が発生していない場合には(S40においてNO)、蓄電PSU22の放電し、蓄電PSU22のSOCの調節をする(S41)。
このとき、導通異常が発生していないため、放電のための十分な待機時間Τを確保することができる。ただし、任意で発電PSU21の出力電流IMを減少補正することで、発電診断モード実行時の蓄電PSU22からの放電を促進し、この待機時間Tを短くしてもよい(S42)。導通異常は発生していないため、診断電流は減少補正をせずに(S43)、蓄電診断モードを実施する(S70、END)。
なお、微小な電気抵抗を精度よく検出する観点からは、診断電流は各制御モードの診断実行可能最高SOCを越えない範囲でできるだけ大きい値に設定するのが望ましい。
しかし、導通異常が発生している場合には、最も注目するべき部品の抵抗値が上昇している。よって、小さな診断電流でも精度よく導通異常が生じた部品を監視することができる。
しかし、導通異常が発生している場合には、最も注目するべき部品の抵抗値が上昇している。よって、小さな診断電流でも精度よく導通異常が生じた部品を監視することができる。
一方、蓄電PSU22のSOCが蓄電診断モードの診断実行可能最高SOC以上の場合で(S39においてNO)、さらに導通異常が発生している場合には(S40においてYES)、診断電流を減少補正して蓄電診断モードを実施する(S44,S70,END)。つまり、蓄電診断モードの実行の即時性をバッテリ34の過充電のおそれよりも優先して、過充電を最小限に抑制して蓄電診断モードを実行する。
なお、診断電流の減少補正は、現在の蓄電PSU22のSOCが蓄電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHよりも小さい場合でも、前回の発電診断モード時に導通抵抗が上限抵抗値を超える部品(24,34〜36)があった場合には、同様に行われる(S39においてYES、S45においてYES、S44)。一方、前回の発電診断モード時に導通異常が検出されなかった場合には、診断電流を補正せずに蓄電診断モードを実施する(S45においてNO、S46,S70,END)。
なお、診断電流の減少補正は、現在の蓄電PSU22のSOCが蓄電診断モードの診断実行可能最高SOCΨHよりも小さい場合でも、前回の発電診断モード時に導通抵抗が上限抵抗値を超える部品(24,34〜36)があった場合には、同様に行われる(S39においてYES、S45においてYES、S44)。一方、前回の発電診断モード時に導通異常が検出されなかった場合には、診断電流を補正せずに蓄電診断モードを実施する(S45においてNO、S46,S70,END)。
このとき、バッテリ34保護の観点から、診断開始時の蓄電PSU22のSOCとSOC閾値Ψ(例えば、診断実行可能最高SOCΨH)との差分に応じて診断電流の大きさを決定することが好ましい。導通異常が発生している状態での小さい診断電流による診断モードの実行なため、当然に導通異常を生じた部品(24,34〜36)の熱劣化も防止される。
なお、ステップS20の蓄電診断モード先行型処理については、前回の異常診断で導通異常の発生が確認されたときに診断電流を減少補正する点でステップS30の発電診断モード先行型処理と同様なので、詳細な説明を省略する。
(蓄電PSU22の異常診断)
次に、蓄電PSU22の異常診断(蓄電診断モード)の手順について、図5のフローチャートを参照して説明する(適宜、図1及び図2(A)〜(C)を参照)。
次に、蓄電PSU22の異常診断(蓄電診断モード)の手順について、図5のフローチャートを参照して説明する(適宜、図1及び図2(A)〜(C)を参照)。
まず、診断部48は、運転者からのアクセルペダルの操作量、いわゆるアクセル開度を検出する。
そして、検出されたアクセル開度に基づいて、診断部48は、駆動モータ11のトルク要求値を算出し、このモータトルク要求値に基づいて、要求出力の算出を介して要求電流値Irを算出する(S71)。
そして、検出されたアクセル開度に基づいて、診断部48は、駆動モータ11のトルク要求値を算出し、このモータトルク要求値に基づいて、要求出力の算出を介して要求電流値Irを算出する(S71)。
診断対象である蓄電PSU22を流れる電流INは、診断電流であるため一定に制御される(S72)。蓄電PSU22の充電量は有限であるため、蓄電PSU22の診断電流は、発電PSU21から蓄電PSU22への充電電流となる。よって、図2(C)に示されるように、発電PSU21の出力電流IMは、診断電流と、要求電流値Irと、の和になる。
そして、診断部48は、蓄電PSU22内の各部品(24,34〜36)の内部抵抗値を算出する(S73)。例えば、図1でバッテリ34内の内部抵抗値は、複数の蓄電電圧計30の組み合わせと、蓄電側DCC電圧計32と、の電圧差を用いて算出可能である。
異常診断は、開始から所定時間が経過するまで実施される(S74においてNO)。なお、所定時間経過を待たずに、全部品の内部抵抗値の取得をトリガーにしてステップS75へ進んでもよい。
蓄電PSU22の異常診断の開始から所定時間経過後(S74でYES)、診断部48は、取得した内部抵抗値が車両製造時の抵抗値から増加しているか否か判定する(S75)。内部抵抗値が正常上限値αを超える部品(24,34〜36)がある場合、蓄電PSU22に導通異常が発生しているといえる。
導通異常が発生した場合(S75においてYES)、診断部48は、表示部13や音声出力部14等から運転者に異常を報知する(S76)。記憶部46に結果を記録して(S77)、記録されたこの結果のうち特に各部品の内部抵抗値は、次回の蓄電診断モードの実施時に診断電流の大きさを決定するのに用いられる。記録が終了すると蓄電PSU22の異常診断が終了する(END)。
内部抵抗値が正常上限値αを超える部品がない場合(S75でNO)、記憶部46に結果を記録して(S77)、蓄電PSU22の異常診断を終了する(END)。
内部抵抗値が正常上限値αを超える部品がない場合(S75でNO)、記憶部46に結果を記録して(S77)、蓄電PSU22の異常診断を終了する(END)。
なお、内部抵抗値を演算する際に用いられる電圧値は、一定時間内に計測された電圧値の時間平均値であってもよい。時間平均値を用いることで、異常診断中に走行条件の変化等で要求電力が変動しても、蓄電PSU22の内部抵抗値を安定的に算出することができる。また、蓄電PSU22の異常診断では、例えば蓄電側DCC電圧計32と蓄電電圧計30との間に配置される蓄電セル34aに関する導通異常を検出することができる。
(発電PSU21の異常診断)
次に、発電PSU21の異常診断(発電診断モード)の手順について、図6のフローチャートを参照して説明する(適宜、図1及び図2(A),(D)〜(E)を参照)。
発電診断モード(S80〜S87)は、図6で示した蓄電診断モードとほぼ同様であるので、ここでは蓄電PSU22の異常診断との差異点について説明する。
次に、発電PSU21の異常診断(発電診断モード)の手順について、図6のフローチャートを参照して説明する(適宜、図1及び図2(A),(D)〜(E)を参照)。
発電診断モード(S80〜S87)は、図6で示した蓄電診断モードとほぼ同様であるので、ここでは蓄電PSU22の異常診断との差異点について説明する。
ステップS82において、発電PSU21は、自らの発電電流の一部を診断電流に利用するため、蓄電PSU22の出力電流INは、発電PSU21からの出力電流IMから要求電流値Irを引いた差になる。よって、図2(E)に示されるように、要求電流値Irが小さい場合には、診断電流の余剰分がバッテリ34に充電される。
また、ステップS83における診断対象になる部品は、発電PSU21内の例えば、燃料電池セル24a、リレー(35a,35b)及び発電側端子N1,N2などになる。
また、ステップS83における診断対象になる部品は、発電PSU21内の例えば、燃料電池セル24a、リレー(35a,35b)及び発電側端子N1,N2などになる。
以上、一例として、発電PSU21については発電電圧計28及び発電総電圧計29の組み合わせ、蓄電PSU22については蓄電側DCC電圧計32及び蓄電電圧計30の組み合わせ、を用いた異常診断の例を説明した。
発電診断モードの例では、リレー(35a,35b)等、発電電圧計28と発電総電圧計29との間に配置される部品を含む燃料電池スタック24に関する異常を検出することができる。
発電診断モードの例では、リレー(35a,35b)等、発電電圧計28と発電総電圧計29との間に配置される部品を含む燃料電池スタック24に関する異常を検出することができる。
また、発電電圧計28及び発電総電圧計29が検出する電圧の電圧差及び発電電流計40が検出する電圧降下により、正極側リレー35a及び負極側リレー35bを含む抵抗値を算出することができる。
さらに、診断部48は、発電総電圧計29及び発電側DCC電圧計31が検出する電圧の電圧差及び発電電流計40が検出する診断電流により、発電PSU21とDCU23との接続部を含む内部抵抗が算出される。
なお、発電PSU21の別例として、例えば発電総電圧計29及び発電側DCC電圧計31の組み合わせによる発電PSU21とDCU23との接続部に関する異常診断も可能である。
さらに、診断部48は、発電総電圧計29及び発電側DCC電圧計31が検出する電圧の電圧差及び発電電流計40が検出する診断電流により、発電PSU21とDCU23との接続部を含む内部抵抗が算出される。
なお、発電PSU21の別例として、例えば発電総電圧計29及び発電側DCC電圧計31の組み合わせによる発電PSU21とDCU23との接続部に関する異常診断も可能である。
なお、VCU44の各動作は、プログラムに沿ってコンピュータで実行してもよい。
例えば、診断部48及び電源制御部47は、CPU等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、或いはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置、を具備するコンピュータとして構成することができる。
例えば、診断部48及び電源制御部47は、CPU等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、或いはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置、を具備するコンピュータとして構成することができる。
この場合、図1に示す各部のうち、診断部48及び電源制御部47の機能は、記憶装置に記憶された所定のプログラムをプロセッサが実行することによって実現することができる。また、このようなソフトウェア処理に換えて、ASIC(Application Specific Integration Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェア又はこれらの組み合わせで実現することもできる。
また、記憶部46は、ROMまたはRAM等の記憶装置によって実現される。
また、記憶部46は、ROMまたはRAM等の記憶装置によって実現される。
以上述べた第1実施形態に係る電源装置100の構成及び動作により、以下の効果が発揮される。
(1)前回の異常診断で導通異常が認められた場合にその次の異常診断の診断電流を減少補正することで、ジュール熱により導通異常が発生した部品(24,34〜36)及びその周辺の部品が熱劣化することを防止することができる。
(1)前回の異常診断で導通異常が認められた場合にその次の異常診断の診断電流を減少補正することで、ジュール熱により導通異常が発生した部品(24,34〜36)及びその周辺の部品が熱劣化することを防止することができる。
(2)異常診断を実施する際、診断進行中の電源ユニット(21,22)を電源装置100内の回路から切り離す必要がないため、走行中の異常診断が可能である。
(3)発電PSU21、蓄電PSU22及びDCU23に標準装備されている電流計(40〜43)及び電圧計(28〜32)を異常診断で利用するため、診断のための追加的な装置が不要である。
(第2実施形態)
第1実施形態で用いた図4を引き続き用い、第2実施形態を説明する。
第2実施形態に係る電源装置100では、各部品(24,34〜36)の内部抵抗値に応じて診断電流が切り替わるまでの待機時間Τを調整する。
第1実施形態では、図4のステップ33及びステップ41において、蓄電PSU22の放電を実施して蓄電PSU22のSOCを調節した。
SOCを調節している間、診断部48は後続する診断電流の減少補正や診断モードを開始せずに、調節が終了するのを待つことになる。
第1実施形態で用いた図4を引き続き用い、第2実施形態を説明する。
第2実施形態に係る電源装置100では、各部品(24,34〜36)の内部抵抗値に応じて診断電流が切り替わるまでの待機時間Τを調整する。
第1実施形態では、図4のステップ33及びステップ41において、蓄電PSU22の放電を実施して蓄電PSU22のSOCを調節した。
SOCを調節している間、診断部48は後続する診断電流の減少補正や診断モードを開始せずに、調節が終了するのを待つことになる。
充放電時間が長いと異常診断の即時性が損なわれることに加え、導通異常が発生した部品での充放電中の発熱量が大きくなり熱劣化の原因になる。
そこで、第2実施形態では、この待機時間Τを、部品(24,34〜36)の内部抵抗値に応じて調整する。
待機時間Tを規定する内部抵抗値は、内部抵抗閾値(R1〜RN)として部品(24,34〜36)毎に記憶部46に保持される。内部抵抗閾値(R1〜RN)は、第1実施形態で記憶部46に保持される各部品の内部抵抗値の正常上限値αと一致していても、それよりも小さい閾値又は大きい閾値であってもよい。
そこで、第2実施形態では、この待機時間Τを、部品(24,34〜36)の内部抵抗値に応じて調整する。
待機時間Tを規定する内部抵抗値は、内部抵抗閾値(R1〜RN)として部品(24,34〜36)毎に記憶部46に保持される。内部抵抗閾値(R1〜RN)は、第1実施形態で記憶部46に保持される各部品の内部抵抗値の正常上限値αと一致していても、それよりも小さい閾値又は大きい閾値であってもよい。
1つの部品が複数の内部抵抗閾値(R1〜RN)を有し、この複数の内部抵抗閾値がそれぞれ異なる待機時間Τに紐づけられていてもよい。この場合、この部品の内部抵抗値がより大きい内部抵抗閾値を超えることは、より導通異常が深刻化した状態にあることを意味する。そこで、1つの部品について、より大きい内部抵抗閾値がより短い待機時間Τに紐づけることで、導通異常が進行した場合に蓄電PSU22の充放電を短時間で切り上げる。
例えば、リレー35aの抵抗値が10Ωの場合は20カウントの待機時間Τを設け、抵抗値が50Ωのときは5カウントの待機時間Τを設ける。
例えば、リレー35aの抵抗値が10Ωの場合は20カウントの待機時間Τを設け、抵抗値が50Ωのときは5カウントの待機時間Τを設ける。
蓄電PSU22の充放電時間が短いと、SOCの調整幅も小さくなる。しかし、充放電時間が短い場合には、第1実施形態で述べたように、診断電流も減少補正されているため、バッテリ34の過放電または過充電のおそれは限定的である。
なお、例えば、発電PSU21の出力電流IMが一定に制限される発電PSU21の異常診断時に要求出力が大幅に増加すると、蓄電PSU22からの電力持ち出しが増加し、蓄電PSU22が過放電になる。そこで、一定に制御された発電PSU21の診断電流量の絶対値を予め大きくして電圧降下量を大きくすることで、診断精度を上げるとともにバッテリ34の過放電を防止することが望ましい。
また、蓄電PSU22の異常診断時には反対にバッテリ34が過充電になることを防止するため、蓄電PSU22のSOCが高い場合には、診断電流の絶対値を小さくすることが望ましい。このような調整により、蓄電PSU22の性能劣化を抑制するとともに、蓄電PSU22の制御性を高めることができる。
なお、診断モードの開始直前又は切替時に待機時間Τを部品(24,34〜36)の内部抵抗値に応じて調整すること以外は第2実施形態の構成及び動作手順は、第1実施形態のそれらと同様なため説明を省略する。
以上のように、第2実施形態によれば、蓄電PSU22の充放電のための待機時間Τを部品の導通抵抗値によって変更することで、充放電電流による熱劣化から部品(24,34〜36)を保護することができる。
また、導通異常が発生している場合に待機時間Τを短く調整することで、診断の即時性を確保しより高い頻度で異常診断を実施することができる。
また、導通異常が発生している場合に待機時間Τを短く調整することで、診断の即時性を確保しより高い頻度で異常診断を実施することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、診断部48が、異常診断で算出された部品(24,34〜36)の内部抵抗値に応じて差分SOC閾値Δを決定する。
第3実施形態では、診断部48が、異常診断で算出された部品(24,34〜36)の内部抵抗値に応じて差分SOC閾値Δを決定する。
例えば、異常診断の結果、特定の部品の内部抵抗が高かった場合、差分SOC閾値ΔをΔ2%など小さな値に設定する。
そして、診断部48は、電源ユニット(21,22)のSOCとSOC閾値Ψとの差分が差分SOC閾値Δ以上になった場合に新たな診断モードを開始し、この診断モードで規定される診断電流を電源ユニット(21,22)に付与する。
そして、診断部48は、電源ユニット(21,22)のSOCとSOC閾値Ψとの差分が差分SOC閾値Δ以上になった場合に新たな診断モードを開始し、この診断モードで規定される診断電流を電源ユニット(21,22)に付与する。
SOC閾値Ψは、例えば各診断モードの診断実行可能最高SOCΨH又は診断実行可能最低SOCΨLである。つまり、差分SOC閾値ΔがΔ2%である例では、バッテリ34のSOCは、充放電により短時間で目標の2%のSOC変化を実現し、次の診断モードに移行する。
一方、異常診断の結果導通異常が確認されなかった場合、即時性の要請がないため、診断部48は差分SOC閾値ΔをΔ30%等のより大きい値に決定する。
そして、SOC変化が30%になるまでより長時間待機した後に、次の診断モードに移行する。
一方、異常診断の結果導通異常が確認されなかった場合、即時性の要請がないため、診断部48は差分SOC閾値ΔをΔ30%等のより大きい値に決定する。
そして、SOC変化が30%になるまでより長時間待機した後に、次の診断モードに移行する。
なお、診断モードの開始直前又は切替時における待機時間Τが差分SOC閾値Δに依存すること以外は第3実施形態の構成及び動作手順は、第2実施形態のそれらと同様なため説明を省略する。
以上述べた第3実施形態に係る電源装置100の構成及び動作により、以下の効果が発揮される。
(1)待機時間Τが電源ユニット(21,22)のSOC及び部品(24,34〜36)の内部抵抗値の両方に依存するため、必要最小限な待機時間Τで診断モードを開始することができる。
よって、診断の即時性が確保され診断の頻度を上げることで導通異常が生じた部品についての監視を強化することができる。また、導通異常が生じた部品の熱劣化をより確実に抑制することができる。
(2)差分SOC閾値Δを例えば表示部13に表示することで、調整するべきバッテリ34の蓄電量を把握することができる。
(1)待機時間Τが電源ユニット(21,22)のSOC及び部品(24,34〜36)の内部抵抗値の両方に依存するため、必要最小限な待機時間Τで診断モードを開始することができる。
よって、診断の即時性が確保され診断の頻度を上げることで導通異常が生じた部品についての監視を強化することができる。また、導通異常が生じた部品の熱劣化をより確実に抑制することができる。
(2)差分SOC閾値Δを例えば表示部13に表示することで、調整するべきバッテリ34の蓄電量を把握することができる。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
本発明は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
本発明は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100…電源装置、11…駆動モータ、12…DC/ACインバータ、13…表示部、14…音声出力部、21…発電PSU、22…蓄電PSU、23…DC/DCコンバータユニット(DCU)、24(24a)…燃料電池スタック(燃料電池セル)、28…発電電圧計、29…発電総電圧計、30…蓄電電圧計、31…発電側DCC電圧計、32…蓄電側DCC電圧計、34(34a)…バッテリ(蓄電セル)、35(35a〜35c)…リレー(正極側リレー,負極側リレー,蓄電側リレー)、36…サービスプラグ、38…DC/DCコンバータ(DCC)、40…発電電流計、41…蓄電電流計、42…発電側DCC電流計、43…蓄電側DCC電流計、44…車両コントローラ(VCU)、46…記憶部、47…電源制御部、48…診断部、IM…発電電源ユニットの出力電流、IN…蓄電電源ユニットの出力電流、Ir…要求電流値、N1〜N4…端子、Δ…差分SOC閾値、Τ…待機時間、Ψ(ΨH,ΨL)…SOC閾値(診断実行可能最高SOC,診断実行可能最低SOC)、α(α11,α12)…正常上限値。
Claims (5)
- 駆動モータの駆動力により走行可能な電動車両に備えられる車両用電源装置であって、
前記駆動モータに電力を供給可能な電源ユニットと、
前記電源ユニットに含まれる部品について異常診断を行う診断部と、
前記異常診断で算出される各前記部品の内部抵抗値を記憶する記憶部と、を備え、
前記診断部は、前回の異常診断で取得した前記部品の内部抵抗値に応じた大きさの診断電流で前記異常診断を実施することを特徴とする車両用電源装置。 - 前記診断部は、前記異常診断で算出された前記部品の内部抵抗値に応じて待機時間を決定し、前記待機時間の経過時に新たな診断電流を前記電源ユニットに付与する請求項1に記載の車両用電源装置。
- 前記記憶部は、前記異常診断の実行の可否を規定する充電率閾値を保持し、
前記診断部は、前記異常診断で算出された前記部品の内部抵抗値に応じて差分充電率閾値を決定し、前記電源ユニットの充電率と前記充電率閾値との差分が前記差分充電率閾値以上になった場合に新たな診断電流を前記電源ユニットに付与する請求項1又は請求項2に記載の車両用電源装置。 - 前記電源ユニットとして、
発電機能を有する発電電源ユニットと、
蓄電機能を有する蓄電電源ユニットと、を備え、
前記蓄電電源ユニットは前記異常診断中に前記発電電源ユニットから供給される電流を放電により補填して診断電流を一定に維持する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用電源装置。 - 前記記憶部は、前記蓄電電源ユニットに対する異常診断の実行の可否を規定する前記蓄電電源ユニットの充電率閾値を保持し、
前記診断部は、前記蓄電電源ユニットの異常診断時に前記充電率閾値と現在の前記蓄電電源ユニットの充電率との差分に基づいて診断電流の大きさを決定する請求項4に記載の車両用電源装置。
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