JP2021197752A - トルク推定装置およびトルク推定方法 - Google Patents

トルク推定装置およびトルク推定方法 Download PDF

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毅 吉田
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Abstract

【課題】推定精度の高いトルク推定装置を提供する。【解決手段】トルク推定装置は、インバータに入力される直流電力の電圧と、出力トルク推定部と、回転角度取得部と、角速度算出部と、非線形カルマンフィルタにより算出される回転角度の推定値および角速度の推定値と、観測値に基づき、前記回転角度の誤差および前記角速度の誤差を取得する誤差取得部と、補正値を前記非線形カルマンフィルタにフィードバックさせる補正部と、を備え、前記補正値と出力トルクの観測値とに基づき、前記モータの前記出力トルクを推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、トルク推定装置およびトルク推定方法に関する。
従来、電動機の制御の技術の分野において、モータの出力トルクの推定方法について、日々改良が進められている。トルク推定は、目標トルクに対する出力のフィードバックとしてモータ指令電流の計算を参考としているが、例えば、電動車両のモータ指令電流に供給電圧を乗じ、モータの回転数により除することにより、モータの出力トルクを推定する方法が知られている。
本願発明の背景技術として、下記の特許文献1が知られている。特許文献1では、クランク角度の測定値を取得する取得部とクランク角速度計算部と、非線形カルマンフィルタに基づいてエンジントルクの推定値を導出する推定部と、によってエンジントルクの推定精度を高める技術が開示されている。
特開2017−082662号公報
従来のようなタイプの回転数を使用したトルク推定技術では、低速時などの回転数が尠少な領域で精度が悪化する。それによりトルク推定が正確に出来ない場合、目標トルクとの乖離が大きくなるため、余分な電流を指令したり電力効率の悪化につながったりする可能性がある。
これを鑑みて、本発明の課題は、同様に非線形カルマンフィルタを用いつつ、推定精度の高いトルク推定装置を提供することである。
本発明におけるトルク推定装置は、インバータから出力される交流電流を用いて回転駆動するモータの出力トルクを推定するトルク推定装置であって、前記インバータに入力される直流電力の電圧と、前記交流電流の電流値とに基づいて、前記出力トルクの観測値を推定する出力トルク推定部と、前記モータの回転角度の観測値を取得する回転角度取得部と、前記回転角度取得部が取得した前記回転角度の観測値から前記モータの角速度の観測値を算出する角速度算出部と、前記回転角度の観測値および前記角速度の観測値に基づいて非線形カルマンフィルタにより算出される前記回転角度の推定値および前記角速度の推定値と、前記回転角度の観測値および前記角速度の観測値とに基づき、前記回転角度の誤差および前記角速度の誤差を取得する誤差取得部と、前記誤差取得部により取得された前記回転角度の誤差および前記角速度の誤差に基づく補正値を前記非線形カルマンフィルタにフィードバックさせる補正部と、を備え、前記非線形カルマンフィルタにフィードバックされた前記補正値と、前記出力トルク推定部により推定された前記出力トルクの観測値とに基づき、前記非線形カルマンフィルタを用いて前記モータの前記出力トルクを推定する。
本発明によれば、推定精度の高いトルク推定装置を提供できる。
本発明に係る、電力変換装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係る、トルク推定装置の図である。 図2のカルマンフィルタシステムのブロック図である。 図2のカルマンフィルタシステムの動作フローチャートである。
以下、図面を用いて本発明の一実施形態に係るトルク推定装置の構成について図1〜図3を用いて説明する。トルク推定方法は図4を用いて説明する。
(一実施形態およびトルク推定装置の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係るトルク推定装置を含むモータ駆動装置の構成図である。
モータ駆動装置1は、バッテリ10から供給される電力を用いてモータ60を回転駆動させる装置であり、トルク推定装置2、インバータ制御装置3およびインバータ4を備えて構成される。モータ駆動装置1には、電流センサ30と、位置センサ40とが接続されている。
バッテリ10は、モータ駆動装置1に電圧Vdの直流電力を供給している。モータ駆動装置1は、バッテリ10から供給される直流電力を三相交流電力に変換し、モータ60に出力する。電流センサ30は、モータ駆動装置1から出力された三相交流電力の各相の電流値Iu、Iv、Iwを検出し、モータ駆動装置1にフィードバックする。位置センサ40は、駆動したモータ60の回転子の位置を表す回転角度の観測値θを検出し、検出した回転角度観測値θをモータ駆動装置1に出力する。
モータ駆動装置1において、トルク推定装置2は、バッテリ10の電圧Vdと、電流センサ30により検出された電流値Iu、Iv、Iwと、位置センサ40により検出された回転角度観測値θとに基づき、モータ60の出力トルクを推定する。トルク推定装置2は、その推定結果を、トルク推定値Neとしてインバータ制御装置3に出力する。
インバータ制御装置3は、トルク推定装置2により推定されたトルク推定値Neと、不図示の上位制御装置より入力されるトルク指令値N*とに基づき、モータ60の出力トルクをトルク指令値N*に近づけるための電流指令値を算出し、算出した電流指令値に応じたゲート信号Gを生成する。
インバータ4は、三相の上下アームにそれぞれ対応するスイッチング素子を有しており、インバータ制御装置3により生成されたゲート信号Gに基づき、各スイッチング素子の切替状態を制御する。これにより、バッテリ10から供給される直流電力が三相交流電力に変換され、モータ60に出力される。
図2は本発明の一実施形態に係る、トルク推定装置の構成図である。
トルク推定装置2は、角速度算出部50、回転角度取得部70、出力トルク推定部80、非線形カルマンフィルタ100(以下カルマンフィルタ100)、誤差取得部110、補正部120を有する。
回転角度取得部70は、図1の位置センサ40からモータ60の回転角度観測値θを取得し、カルマンフィルタ100および角速度算出部50に出力する。角速度算出部50は、回転角度取得部70が取得した回転角度観測値θから回転子の角速度の観測値ωを算出し、算出した角速度観測値ωをカルマンフィルタ100に出力する。
出力トルク推定部80は、電流センサ30からフィードバックされた電流値Iu、Iv、Iwと、バッテリ10から供給される直流電力の電圧Vdと、位置センサ40から入力される回転角度観測値θと、を取得する。出力トルク推定部80は、電流値Iu、Iv、Iwに基づくインバータ4の出力電流とバッテリ10の電圧Vdとを乗算するとともに、取得した回転角度観測値θに基づいてモータ60の回転数を算出する。出力トルク推定部80は、乗算した値を算出したモータ60の回転数により除算することで、モータ60の出力トルクの観測値Nを推定し、カルマンフィルタ100に出力する。
カルマンフィルタ100は、回転角度取得部70、角速度算出部50、出力トルク推定部80からそれぞれ入力された回転角度観測値θ、角速度観測値ω、トルク観測値Nを、システムの状態初期値に応じた初期推定値として設定する。さらに、カルマンフィルタ100は、取得した回転角度観測値θ、角速度観測値ωおよびトルク観測値Nに対して、補正部120からフィードバックされる回転角度補正値θrおよび角速度補正値ωrを用いたカルマンフィルタ演算を適用することにより、回転角度の推定値θeおよび角速度の推定値ωeを算出するとともに、トルク推定値Neを算出する。
カルマンフィルタ100へのフィードバックされる補正値について説明する。誤差取得部110は、カルマンフィルタ100で演算された回転角度推定値θeと回転角度取得部70で取得された回転角度観測値θとの差分、および、カルマンフィルタ100で演算された角速度推定値ωeと角速度算出部50で算出された角速度観測値ωとの差分をそれぞれ算出することで、回転角の誤差Δθおよび角速度の誤差Δωを取得する。
補正部120は、誤差取得部110が取得した回転角誤差Δθおよび角速度誤差Δωに対して、システムの状態に応じたカルマンゲインをそれぞれ乗算し、算出した値を回転角度補正値θrおよび角速度補正値ωrとしてカルマンフィルタ100にフィードバックする。
これにより、カルマンフィルタ100がはじめに取得した回転角度と角速度とトルクの初期推定値が更新され、更新後のトルクがトルク推定値Neとして、トルク推定装置2からインバータ制御装置3に出力される。こうした処理を所定の演算周期で繰り返し実行することで、トルク推定値Neが逐次更新され、精度の高いトルク推定装置2が実現できる。
また、この方法で行うことで、たとえば、従来のモータ1回転(回転角度360度)でのトルク推定をしていた方法よりも、位置センサ40の配置分、トルク推定の誤差を抑制することができ(例えば位置センサ40が90度ずつの配置であれば、誤差を1/4に抑えられる)、また出力トルクの推定をこの方法により逐次更新できるため、さらに推定精度を高められる。
従来技術と比較すると、従来は出力トルク推定部80が行う動作によって得られた値だけを推定値として使用していたが、本発明ではこれにさらに回転数として挙動の検出が出来ない成分であるモータ60の回転角度と角速度とを、カルマンフィルタ100に与えている違いがある。
また、カルマンフィルタ100の誤差計算および推定には、算出の都合上、誤差共分散が必要になるが、以下の数式によって定義づけられたシステムにおいて、サンプル点や接線による近似を行うことで、誤差共分散の値が求められる。これにより、回転角度、角速度の推定値θe、ωeを出力したり、次回の出力トルク推定値の更新時の計算に用いる値を算出したりする。定義づけ以外の詳細な計算方法については省略する。
Figure 2021197752
Figure 2021197752
Figure 2021197752
なお、回転角度取得部70が取得した回転角度観測値θと、角速度算出部50が算出した角速度観測値ωと、出力トルク推定部80が推定したトルク観測値Nは、数1に示す状態変数zとしてベクトルに変換される。この生成された状態変数zにより、カルマンフィルタ100から次回の回転角度推定値θe、角速度推定値ωeおよびトルク推定値Neを推定することができる。また、出力yは、数2によって定義される。また、カルマンフィルタ100において、図1のモータ駆動装置1とモータ60からなるシステムは、数3の非線形状態方程式で表現される。なお、数1〜3において、kは時刻、vは状態に付随するシステム雑音、wは出力に付随する観測雑音である。
図3は、図2のカルマンフィルタシステムのブロック図である。
補正部120は、前述の誤差共分散を用いてカルマンゲイン121を算出する。そして、誤差補正部122において、誤差取得部110が取得した回転角誤差Δθおよび角速度誤差Δωに算出したカルマンゲイン121をそれぞれ乗算することで、回転角度補正値θrおよび角速度補正値ωrを算出し、カルマンフィルタ100にフィードバックする。
カルマンフィルタ100は、推定値更新部101において、入力された回転角度観測値θ、角速度観測値ωおよびトルク観測値Nと、システム状態に応じた非線形状態方程式とに基づき、周知の非線形カルマンフィルタ演算を行うことで、次回の回転角度と角速度の推定値(補正前の推定値)をそれぞれ算出するとともに、トルク推定値Neを算出する。
そして、算出した回転角度と角速度の推定値に、補正部120からフィードバックされた回転角度補正値θrおよび角速度補正値ωrをそれぞれ加算することで、これらの推定値を補正する。これにより、回転角度推定値θeおよび角速度推定値ωeが算出される。なお、図1に示すように、トルク推定値Neは、インバータ制御装置3に出力されてゲート信号Gの生成に用いられる。これを逐次実施することで、出力トルクを更新させて、トルク推定の誤差を抑制することができ、推定精度の高いトルク推定装置2を提供することができる。
(トルク推定方法)
図4は、図2のカルマンフィルタシステムの動作フローチャートである。
ステップS1では、カルマンフィルタ100が、回転角度取得部70、角速度算出部50、出力トルク推定部80から、回転角度観測値θ、角速度観測値ωおよびトルク観測値Nをそれぞれ取得する。
ステップS2では、カルマンフィルタ100が、ステップS1で取得した回転角度観測値θ、角速度観測値ωおよびトルク観測値Nに基づいてカルマンフィルタ演算を実施し、それぞれの推定値(回転角度推定値θe、角速度推定値ωe、トルク推定値Ne)を算出する。
ステップS3では、誤差取得部110で、回転角度推定値θeと回転角度観測値θとの差分、および、角速度推定値ωeと角速度観測値ωとの差分を算出することで、回転角の誤差Δθおよび角速度の誤差Δωを取得する。
ステップS4では、ステップS3で算出した差分値である回転角の誤差Δθおよび角速度の誤差Δωに、誤差補正部122でカルマンゲイン121をそれぞれ乗算する。乗算した値である回転角度補正値θrおよび角速度補正値ωrを、カルマンフィルタ100にフィードバックして、処理を終了する。これにより、次回のステップS2では、フィードバックされた回転角度補正値θrおよび角速度補正値ωrを用いたカルマンフィルタ演算を実施して、出力トルク推定値Neを算出できる。
以上の制御方法により、本発明の一実施形態が実現され、推定精度の高いトルク推定装置を提供できる。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)インバータ4から出力される交流電流を用いて回転駆動するモータ60の出力トルクを推定するトルク推定装置2は、インバータ4に入力される直流電力の電圧Vdと、交流電流の電流値Iu,Iv,Iwとに基づいて、出力トルクの観測値を推定する出力トルク推定部80と、モータ60の回転角度の観測値θを取得する回転角度取得部70と、回転角度取得部70が取得した回転角度の観測値θからモータ60の角速度の観測値ωを算出する角速度算出部50と、回転角度の観測値θおよび角速度の観測値ωに基づいて非線形カルマンフィルタ100により算出される回転角度の推定値θeおよび角速度の推定値ωeと、回転角度の観測値θおよび角速度の観測値ωとに基づき、回転角度の誤差Δθおよび角速度Δωの誤差を取得する誤差取得部110と、誤差取得部110により取得された回転角度の誤差Δθおよび角速度の誤差ωに基づく補正値θr、ωrを非線形カルマンフィルタ100にフィードバックさせる補正部120と、を備え、非線形カルマンフィルタ100にフィードバックされた補正値120と、出力トルク推定部80により推定された出力トルクの観測値Nと、に基づき、非線形カルマンフィルタ100を用いてモータ60の出力トルクを推定する。このようにしたので、推定精度の高いトルク推定装置を提供することができる。
(2)トルク推定装置2の出力トルク推定部80は、電流値Iu,Iv,Iwに直流電力の電圧Vdを乗じたものを、モータ60の回転数により除算することで、出力トルクの観測値Nを推定する。このようにしたので、モータ60の低回転の影響も考慮しつつ、より精度の高いトルク推定ができる。
(3)トルク推定装置2の回転角度取得部70により取得された回転角度の観測値θと、角速度算出部50により算出された角速度の観測値ωと、出力トルク推定部80により推定された出力トルクの観測値Nとを、初期推定値とする非線形カルマンフィルタ100を備える。このようにしたので、推定精度の高いトルク推定値算出および更新の準備が可能となる。
(4)トルク推定装置2の非線形カルマンフィルタ100で生成される状態変数zにより、回転角度の推定値θeおよび角速度ωeの推定値を算出する。このようにしたので、カルマンフィルタ100の性能を生かしたトルク推定ができる。
(5)トルク推定装置2の誤差取得部110は、回転角度の推定値θeと観測値θとの差分、および角速度の推定値ωeと観測値ωとの差分を算出することで、回転角度の誤差Δθおよび角速度の誤差Δωを取得する。このようにしたので、トルク推定値Neの算出精度を高めることができる。
(6)トルク推定装置2の補正部120は、回転角度の誤差Δθおよび角速度の誤差Δωに、インバータ4およびモータ60を含むシステムの状態に応じたカルマンゲイン121をそれぞれ乗算することで、補正値θr、ωrを算出する。このようにしたので、出力トルクの推定の更新に合わせて、補正値θr、ωrも更新されるため、精度の高いトルク推定装置2が実現できる。
(7)トルク推定装置2の非線形カルマンフィルタ100は、回転角度の観測値θおよび角速度の観測値ωに基づいて、回転角度と角速度の補正前の推定値θe、ωeをそれぞれ算出し、算出した各推定値θe、ωeに補正値θr、ωrをそれぞれ加算することで、回転角度の推定値θeおよび角速度の推定値ωeを更新する。このようにしたので、より推定精度の高い出力トルク推定装置2を実現できる。
(8)トルク推定装置2の出力トルクの推定値Neは、インバータ4の制御を行うインバータ制御装置3に出力される。このようにしたので、精度の高い出力トルク推定値Neをモータ60の制御に使用できる。
また、以上の本発明の一実施形態は以下の推定方法によって実現される。
(9)インバータ4から出力される交流電流を用いて回転駆動するモータ60の出力トルクを推定するトルク推定方法であって、モータ60の回転角度の観測値θと、回転角度の観測値θから算出された角速度の観測値ωと、出力トルクの観測値Nと、を取得するステップと、回転角度θ、角速度ωおよび出力トルクの観測値Nに基づいて、非線形カルマンフィルタ100により、回転角度、角速度および出力トルクの推定値θe、ωe、Neを算出するステップと、回転角度および前記角速度の観測値θ、ωから、回転角度および角速度の推定値θe、ωeをそれぞれ減じた誤差の値を用いて補正値θr、ωrを算出し、補正値θr、ωrを非線形カルマンフィルタ100にフィードバックするステップと、を備えるトルク推定方法を実施する。このようにしたので、推定精度の高いトルク推定装置2のシステムが実現できる。
なお、以上の説明はあくまでも一例であり、発明を解釈する際、上記実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係に何ら限定も拘束もされない。また、発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、削除・他の構成に置換・他の構成の追加をすることが可能であり、その態様も本発明の範囲内に含まれる。
1 モータ駆動装置
2 トルク推定装置
3 インバータ制御装置
4 インバータ
10 バッテリ
30 電流センサ
40 位置センサ
50 角速度算出部
60 モータ
70 回転角度取得部
80 出力トルク推定部
100 カルマンフィルタ
101 推定値更新部
110 誤差取得部
120 補正部
121 カルマンゲイン
122 誤差補正部

Claims (9)

  1. インバータから出力される交流電流を用いて回転駆動するモータの出力トルクを推定するトルク推定装置であって、
    前記インバータに入力される直流電力の電圧と、前記交流電流の電流値とに基づいて、前記出力トルクの観測値を推定する出力トルク推定部と、
    前記モータの回転角度の観測値を取得する回転角度取得部と、
    前記回転角度取得部が取得した前記回転角度の観測値から前記モータの角速度の観測値を算出する角速度算出部と、
    前記回転角度の観測値および前記角速度の観測値に基づいて非線形カルマンフィルタにより算出される前記回転角度の推定値および前記角速度の推定値と、前記回転角度の観測値および前記角速度の観測値とに基づき、前記回転角度の誤差および前記角速度の誤差を取得する誤差取得部と、
    前記誤差取得部により取得された前記回転角度の誤差および前記角速度の誤差に基づく補正値を前記非線形カルマンフィルタにフィードバックさせる補正部と、を備え、
    前記非線形カルマンフィルタにフィードバックされた前記補正値と、前記出力トルク推定部により推定された前記出力トルクの観測値とに基づき、前記非線形カルマンフィルタを用いて前記モータの前記出力トルクを推定する
    トルク推定装置。
  2. 請求項1に記載のトルク推定装置において、
    前記出力トルク推定部は、前記電流値に前記直流電力の電圧を乗じたものを、前記モータの回転数により除算することで、前記出力トルクの観測値を推定する
    トルク推定装置。
  3. 請求項2に記載のトルク推定装置において、
    前記回転角度取得部により取得された前記回転角度の観測値と、前記角速度算出部により算出された前記角速度の観測値と、前記出力トルク推定部により推定された前記出力トルクの観測値とを、初期推定値とする前記非線形カルマンフィルタを備える
    トルク推定装置。
  4. 請求項3に記載のトルク推定装置において、
    前記非線形カルマンフィルタで生成される状態変数により、前記回転角度の推定値および前記角速度の推定値を算出する
    トルク推定装置。
  5. 請求項4に記載のトルク推定装置において、
    前記誤差取得部は、前記回転角度の推定値と観測値との差分、および前記角速度の推定値と観測値との差分を算出することで、前記回転角度の誤差および前記角速度の誤差を取得する
    トルク推定装置。
  6. 請求項5に記載のトルク推定装置において、
    前記補正部は、前記回転角度の誤差および前記角速度の誤差に、前記インバータおよび前記モータを含むシステムの状態に応じたカルマンゲインをそれぞれ乗算することで、前記補正値を算出する
    トルク推定装置。
  7. 請求項6に記載のトルク推定装置において、
    前記非線形カルマンフィルタは、前記回転角度の観測値および前記角速度の観測値に基づいて、前記回転角度と前記角速度の補正前の推定値をそれぞれ算出し、算出した各推定値に前記補正値をそれぞれ加算することで、前記回転角度の推定値および前記角速度の推定値を更新する
    トルク推定装置。
  8. 請求項7に記載のトルク推定装置において、
    前記出力トルクの推定値は、前記インバータの制御を行うインバータ制御装置に出力される
    トルク推定装置。
  9. インバータから出力される交流電流を用いて回転駆動するモータの出力トルクを推定するトルク推定方法であって、
    前記モータの回転角度の観測値と、前記回転角度の観測値から算出された角速度の観測値と、前記出力トルクの観測値と、を取得するステップと、
    前記回転角度、前記角速度および前記出力トルクの観測値に基づいて、非線形カルマンフィルタにより、前記回転角度、前記角速度および前記出力トルクの推定値を算出するステップと、
    前記回転角度および前記角速度の観測値から、前記回転角度および前記角速度の推定値をそれぞれ減じた誤差の値を用いて補正値を算出し、前記補正値を前記非線形カルマンフィルタにフィードバックするステップと、
    を備えるトルク推定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023135812A1 (ja) * 2022-01-17 2023-07-20 日立Astemo株式会社 直流電流推定装置、電力変換装置および直流電流推定方法

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