JP2021193712A - インプリント装置、インプリント方法、および物品製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接ショット領域への漏れ光の抑制に有利な技術を提供する。【解決手段】インプリント装置は、ショット領域の周縁部を含む第1部分領域にレーザ光を照射する第1照射部と、ショット領域のうち第1部分領域以外の領域である第2部分領域に紫外光を照射する第2照射部と、基板と型との相対位置を調整する調整機構とを有する。インプリント装置において、調整機構によりショット領域と型との位置合わせが行われている間に、第1照射部により第1部分領域にレーザ光の先行照射が行われ、位置合わせの終了後に、ショット領域の全面にわたって積算露光量が所定の硬化閾値を超えるように、第1照射部による第1部分領域へのレーザ光の照射と第2照射部による第2部分領域への紫外光の照射とを含む本照射が行われる。【選択図】 図1

Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法、および物品製造方法に関する。
半導体デバイスを製造するための新たなパターン形成技術として、インプリント技術が注目されている。インプリント装置は、シリコンウエハやガラスプレート等の基板の上のインプリント材に型を接触させた状態でインプリント材を硬化させ、硬化したインプリント材から型を剥離することによって基板上にインプリント材のパターンを形成する。なお、インプリント材を硬化させる方法の一つとして、光(紫外線)の照射によってインプリント材を硬化させる光硬化法がある。
従来のインプリント装置では、基板にインプリント材を供給(塗布)する供給工程、インプリント材と型とを接触させる接触工程、インプリント材を硬化させる硬化工程、インプリント材から型を引き離す離型工程が、基板のショット領域ごとに繰り返される。しかし近年では、スループット向上のために、基板上の隣接する複数のショット領域または基板の全ショット領域に供給工程を先に実施しておき、その後、ショット領域ごとに接触工程、硬化工程、離型工程を実施するシーケンスが考えられている。
このようなシーケンスにおいては、インプリント対象のショット領域上のインプリント材を硬化させるための光が隣接ショット領域にも届き、隣接ショット領域上のインプリント材も部分的に硬化してしまう。そうすると、1つのショット領域内に硬化状態の異なるインプリント材が混在することになる。その場合、接触工程において、押圧力不足により未露光のインプリント材を適切な力で押圧できずパターンを良好に形成できないばかりか、型のパターン部が破損する可能性もある。
特許文献1では、パターン部の外側への光の広がりを抑制するためのマスク板の配置を開示している。
特開2013−038117号公報
しかし、従来技術のようなマスク板を用いても、パターン部の領域外へ漏れる紫外光のフレアは発生する。そのフレアの大きさは、硝材のグレード、メカ構造、レンズ等の光学部材の配置等によって大きく変わりうる。そのため、比較的安価な構成の光学系システムでは、フレア等の光学ボケの大きさは比較的大きくなりうる。また、例えばインプリント材の組成や酸素濃度、希ガス濃度、湿度や温度、紫外光の照射強度等によっては、フレア等のわずかな紫外光の照射強度でも、隣接ショット領域に供給されたインプリント材が硬化してしまう。そのため、上記課題は依然として残ったままである。
本発明は、隣接ショット領域への漏れ光の抑制に有利な技術を提供する。
本発明の一側面によれば、基板のショット領域の上のインプリント材と型とを接触させた状態で前記インプリント材を光照射によって硬化させて前記ショット領域の上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、前記ショット領域の周縁部を含む第1部分領域にレーザ光を照射する第1照射部と、前記ショット領域のうち前記第1部分領域以外の領域である第2部分領域に紫外光を照射する第2照射部と、前記基板と前記型との相対位置を調整する調整機構と、を有し、前記調整機構により前記ショット領域と前記型との位置合わせが行われている間に、前記第1照射部により前記第1部分領域にレーザ光の先行照射が行われ、前記位置合わせの終了後に、前記ショット領域の全面にわたって積算露光量が所定の硬化閾値を超えるように、前記第1照射部による前記第1部分領域へのレーザ光の照射と前記第2照射部による前記第2部分領域への紫外光の照射とを含む本照射が行われる、ことを特徴とするインプリント装置が提供される。
本発明によれば、隣接ショット領域への漏れ光の抑制に有利な技術を提供することができる。
インプリント装置の構成を示す図。 インプリント処理のフローチャート。 予備露光を説明する図。 本露光を説明する図。 遮光部の構成を示す図。 本露光終了時の積算露光量を示す図。 選択可能な複数の遮光部の構成例を示す図。 光源の違いによるフレアの違いを説明する図。 物品製造方法を説明する図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
まず、実施形態に係るインプリント装置の概要について説明する。インプリント装置は、基板上に供給されたインプリント材を型と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。
インプリント材としては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられうる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、例えば、赤外線、可視光線、紫外線などでありうる。硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物でありうる。これらのうち、光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。インプリント材は、インプリント材供給装置(不図示)により、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に配置されうる。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下でありうる。基板の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられうる。必要に応じて、基板の表面に、基板とは別の材料からなる部材が設けられてもよい。基板は、例えば、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスである。
図1は、実施形態におけるインプリント装置の概略図である。本明細書および図面においては、水平面をXY平面とするXYZ座標系において方向が示される。一般には、被処理基板である基板29はその表面が水平面(XY平面)と平行になるように基板ステージ4の上に置かれる。よって以下では、基板29の表面に沿う平面内で互いに直交する方向をX軸およびY軸とし、X軸およびY軸に垂直な方向をZ軸とする。また、以下では、XYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸に平行な方向をそれぞれ、X方向、Y方向、Z方向という。
実施形態において、インプリント装置1は、インプリント材の硬化法として光硬化法を採用する。したがって、インプリント装置1は、基板のショット領域の上のインプリント材と型とを接触させた状態でインプリント材を光照射によって硬化させてショット領域の上にパターンを形成するインプリント処理を行う。インプリント装置1は、型保持機構3と、基板ステージ4と、制御部7と、アライメント計測部8とを有する。インプリント装置1は、更に、基板ステージ4を載置するステージ定盤35と、型保持機構3を固定するブリッジ定盤36と、ステージ定盤35により支持され、またブリッジ定盤36を支える支柱37とを有する。ステージ定盤35は、除振器39を介してベース定盤38によって支持されている。除振器39は床面からステージ定盤35に伝わる振動を低減する。インプリント装置1は、更に、型28を外部と型保持機構3との間で搬送する型搬送部(不図示)や、基板29を外部と基板ステージ4との間で搬送する基板搬送部(不図示)等を備えていてもよい。
インプリント装置1は、ショット領域の周縁部を含む第1部分領域にレーザ光を照射する第1照射部6と、第1部分領域以外の領域である第2部分領域に紫外光を照射する第2照射部2とを有する。まず第2照射部2について説明する。第1照射部6については後ほど説明する。
第2照射部2は、インプリント処理において、基板29上のインプリント材30に対して、マスキングブレード10、ダイクロイックミラー12、および型28を介して、インプリント材30を硬化させる紫外光17を照射する。第2照射部2は、例えば、365nmの波長帯域光を射出する光源と、光源から射出された紫外光17をインプリント処理に適するように調整する光学素子とを含みうる。マスキングブレード10は、第2照射部2から射出される紫外光17の基板29への照射範囲を制限するための遮光板を含み、型12と第2照射部2との間に配置され、紫外光17の照射範囲を例えば矩形形状に調整することができる。マスキングブレード10の照射領域は適宜調整できるように構成されており、露光時に第2照射部2からの紫外光は、マスキングブレード10によって規定される照射領域に照射される。
型保持機構3は、型28を保持する型保持部19と、型保持部19を保持する型土台20と、型土台20を移動させる型駆動部31とを含みうる。型保持部19は、型28の紫外光17の入射側の面の外周領域を真空吸引力や静電力によって引き付けることで型28を保持する。例えば、型保持部19が真空吸引力によって型28を保持する場合、型保持部19は、外部に設置された真空ポンプに接続され、かかる真空ポンプの制御によって型28の着脱(保持及び保持の解除)が切り替えられる。
型駆動部31は、基板29上のインプリント材30と型28とを接触させる接触工程、および、基板29上のインプリント材30からの型28を引き離す離型工程のうちのいずれかを選択的に行うように、型28をZ軸方向に移動させる。型駆動部31に適用可能なアクチュエータは、例えば、リニアモータやエアシリンダを含みうる。型駆動部31は、型12を高精度に位置決めするために、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成されていてもよい。また、型駆動部31は、Z軸方向だけではなく、X軸方向やY軸方向に型28を移動できるように構成されていてもよい。更に、型駆動部31は、型28のθ(Z軸周りの回転)方向の位置や型28の傾きを調整するためのチルト機能を有するように構成されていてもよい。
インプリント装置1において、接触工程および離型工程は、上記のように型12をZ軸方向に移動させることで実現されうるが、基板29(基板ステージ4)をZ軸方向に移動させることで実現されてもよい。また、型28と基板29の双方を相対的にZ軸方向に移動させることで、接触工程および離型工程が実現されてもよい。
型保持部19、型土台20、および型駆動部31は、第2照射部2からの紫外光17が基板29上のインプリント材30に照射されるように、中心部(内側)に開口21を有する。開口21には、開口21の一部と型28とで囲まれる空間を密閉空間にするための光透過部材22が配置され、密封空間内の圧力は、真空ポンプなどを含む圧力調整装置によって調整されうる。圧力調整装置は、例えば、基板29上のインプリント材30と型28とを接触させる際に、密封空間内の圧力を外部の圧力よりも高くして、型28のパターン部を基板29に向かって凸形状に撓ませる。これにより、基板29上のインプリント材30に対して型28のパターン部の中心部から接触させることができる。従って、型28とインプリント材30との間に空気が残留することが抑えられ、型28のパターン部の隅々までインプリント材30を充填させることができる。これによって、基板29上のインプリント材30には、型28のパターンが形成される。
基板ステージ4は、基板29を保持し、接触工程の前また接触工程の間に型28と基板29との位置合わせ(アライメント)を行うために用いられる。このため、基板ステージ4は、基板29と型28との相対位置を調整する調整機構を含みうる。具体的には、基板ステージ4は、基板29を吸着して保持する基板保持部23と、基板保持部23を機械的に保持して各軸方向に移動可能とするステージ駆動部24とを含みうる。ステージ駆動部24に適用可能なアクチュエータは、例えば、リニアモータや平面モータを含みうる。ステージ駆動部24は、基板29を高精度に位置決めするために、X軸およびY軸の各方向に対して、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成されていてもよい。また、ステージ駆動部24は、X軸方向やY軸方向だけではなく、Z軸方向に基板29を移動可能に構成されていてもよい。更に、ステージ駆動部24は、基板29のθ(Z軸周りの回転)方向の位置や基板29の傾きを調整するためのチルト機能を有するように構成されていてもよい。
基板ステージ4の側面には、X軸、Y軸及びZ軸の各方向に対応したエンコーダシステム25が配置されている。エンコーダシステム25は、エンコーダヘッド27からエンコーダスケール26にビームを照射することで、基板ステージ4の位置を計測する。エンコーダシステム25は、基板ステージ4の位置を実時間で計測する。制御部7は、エンコーダシステム25の計測値に基づいて、基板ステージ4の位置決め制御を実行する。
第1照射部6は、ショット領域の周縁部を含む第1部分領域にレーザ光を照射する。なお、上記したように、第2照射部2は、ショット領域の第1部分領域以外の領域である第2部分領域に紫外光を照射する。
ここで、第2部分領域は、例えばショット領域の中央を含む領域であり、第1部分領域は、例えば、ショット領域の周縁部に沿って第2部分領域を取り囲む枠状の領域である。第1照射部6によりショット領域の枠領域にレーザ光を先行照射することにより枠領域上のインプリント材を半硬化させ、インプリント材のショット領域外へのはみ出しを抑制することができる。このような目的で行われる先行照射は、枠露光とも呼ばれる。
また、基板29と型28との位置合わせの期間中に、第1照射部6により第1部分領域にレーザ光を先行照射することにより、インプリント材を位置合わせに適した粘弾性に調整することができる。先行照射によって、第1部分領域におけるインプリント材の粘弾性が高められると、基板29と型28との間の剛性が高くなる。したがって、先行照射の開始後に、基板29のショット領域と型28との間の相対的な位置ずれの振幅が徐々に小さくなる。これにより、位置合わせ精度を向上させることができる。このような目的で行う先行照射は、予備露光とも呼ばれる。また、ショット領域の上のインプリント材のうち第1部分領域のみに光を照射することによって、第1部分領域以外の領域におけるインプリント材の充填性の低下を防ぐことができる。
第1照射部6はショット領域の周縁部を含む第1部分領域にレーザ光を照射する。第1照射部6の光源は、例えば、波長405nmの波長帯域のレーザ光を射出しうる。ここで、図8(a)、(b)を参照して、第1照射部6の光源をレーザ光源とした理由を説明する。比較例として、第1照射部6の光源に、紫外光を発生する水銀ランプを用いることが考えられる。しかし、水銀ランプからの紫外光は四方に広がるため、ショットエッジにおいてシャープな遮光を行うことが難しい。ミラーや遮光板等の光学部品を用いて整形しても、光強度分布の裾野の広がり(フレア)は避けることができない。発明者の実験によれば、光源に水銀ランプを用いた場合には、図8(a)に示すように、積算露光量を例えば10000W/mとした場合のショットエッジからのフレアの幅は2mmほどある。
これに対し、実施形態において、第1照射部6の光源にはレーザ光源が用いられる。レーザ光は指向性が高く、広がることなく直進するため、ショットエッジにおいてシャープな遮光特性を得ることができる。発明者の実験によれば、光源にレーザ光源を用いた場合には、図8(b)に示すように、積算露光量を例えば10000W/mとした場合のショットエッジからのフレアの幅は、0.02mm程度に抑えられる。このように、レーザ光源を用いた場合には、水銀ランプを用いた場合に比べて、フレアの幅を100分の1に抑えられる。以上が、第1照射部6の光源をレーザ光源とした理由である。
第1照射部6は、ダイクロイックミラー11を介して基板29上の所望の位置に紫外光18を照射させ、インプリント材を硬化させる。第1照射部6は、第1露光(枠露光)、第2露光(予備露光)、および第3露光(本露光)に使用されうる。第1露光(枠露光)、第2露光(予備露光)は、上記したとおりである。第3露光(本露光)は、位置合わせの終了後の本照射によって行われる。本照射は、ショット領域の全面にわたって積算露光量が所定の硬化閾値を超えるように、第1照射部6による第1部分領域へのレーザ光の照射と第2照射部2による第2部分領域への紫外光の照射とを含む。本照射によって、インプリント材30は、型28から分離することができる状態、すなわち、十分に硬化した状態となる。
アライメント計測部8は、インプリント処理を行う際に、アライメント光32を型28および基板29に照射し、型28および基板29で反射されたアライメント光32を検出することで、型28と基板29との相対位置ずれ量を計測する。ここで計測された相対位置ずれ量などは、型駆動部31やステージ駆動部24を調整することで、位置ずれを低減する際に用いられる。また、形状補正部(不図示)により型28のパターン面または基板29のインプリント領域の形状を変形させることで、位置ずれを低減させることもできる。
供給部5は、ショット領域の上にインプリント材30を供給(塗布)する。
制御部7は、CPUやメモリなどを含むコンピュータで構成され、メモリに格納されたプログラムに従ってインプリント装置1の各部を制御する。なお、制御部7は、インプリント装置1の他の部分と一体で(共通の筐体内に)配置されてもよいし、インプリント装置1の他の部分とは別体で(別の筐体内に)配置されてもよい。
インプリント処理は、制御部7によって制御される。インプリント処理は、基板にインプリント材を供給(塗布)する供給工程と、インプリント材と型とを接触させる接触工程と、インプリント材を硬化させる硬化工程と、インプリント材から型を引き離す離型工程とを含みうる。一般には、基板に形成された複数のショット領域のうちの1つのショット領域ごとに、供給工程、接触工程、硬化工程、離型工程が繰り返される。しかし近年では、スループット向上を目的として、基板上の隣接する複数のショット領域または基板の全ショット領域に供給工程を先に実施しておき、その後、ショット領域ごとに、接触工程、硬化工程、離型工程を実施するシーケンスが考えられている。このようなシーケンスをマルチエリア先行塗布シーケンスとよぶ。
実施形態におけるインプリント処理には、マルチエリア先行塗布シーケンスが採用される。マルチエリア先行塗布シーケンスに従うインプリント処理においては、初めに、基板のうち隣接する複数のショット領域に供給工程が行われる。隣接する複数のショット領域は、例えば、一列のショット領域群とすることができる。隣接する複数のショット領域は、基板の全ショット領域としてもよい。なお、別の実施形態として、基板の全面にインプリント材が予め供給された状態で基板をインプリント装置1に搬入するようにしてもよい。その後、インプリント材が供給されている複数のショット領域それぞれのショット領域ごとに、接触工程、硬化工程、離型工程が繰り返される。
マルチエリア先行塗布シーケンスにおいては、インプリント対象のショット領域上のインプリント材を硬化させるための光が隣接ショット領域にも届き、隣接ショット領域上のインプリント材も部分的に硬化してしまう。そうすると、1つのショット領域内に硬化状態の異なるインプリント材が混在することになる。その場合、接触工程において、押圧力不足により未露光のインプリント材を適切な力で押圧できずパターンを良好に形成できないばかりか、型のパターン部が破損する可能性もある。かといって、隣接ショット領域上のインプリント材を硬化させないように露光領域を単に狭めたのでは、インプリント対象のショット領域の周縁部付近への露光量が不足し、インプリント材のショット領域外へのはみ出しを招く。制御部7は、このような問題に対処できるインプリント処理を実施する。制御部7は、第1露光(枠露光)、第2露光(予備露光)時の露光領域および露光量に基づいて、第3露光(本露光)時の照射領域を第2照射部2と第1照射部6に割り当てる。制御部7は、積算露光量(√(光強度)×時間)がショット領域内で均一になるように照射光、照射領域、照射時間を計算し、第2照射部2および第1照射部6を制御する。
次に、図2を参照して、インプリント装置1を用いたインプリント処理(インプリント方法)を説明する。
工程S111では、制御部7は、供給部5がパターン形成対象のショット領域にインプリント材30の供給が行われる位置に基板ステージ4を駆動させる。工程S112(供給工程)では、制御部7は、基板ステージ4によって基板29を移動させながら、供給部5によって基板29の一連のショット領域上にインプリント材を供給させる。工程S113では、制御部7は、インプリント材30が供給された一連のショット領域のうちの1つのショット領域が型28のパターン領域に対向する位置になるよう基板ステージ4を移動させる。
工程S114(接触工程)では、制御部7は、ショット領域の上のインプリント材30と型28のパターン領域とが接触するように型駆動部31を駆動させる。
工程S115では、制御部7は、基板ステージ4(調整機構)を制御して、ショット領域と型28のパターン領域とを位置合わせする動作を開始する。制御部7は、アライメント計測部8を用いて基板29のアライメントマークと型28のアライメントマークとの相対位置を検出しながら、その検出結果に基づいてショット領域とパターン領域との位置合わせを行う。
位置合わせが行われている間に、工程S116で、制御部7は、第1照射部6により第1部分領域にレーザ光の先行照射を行う。例えば、制御部7は、第1露光(枠露光)および第2露光(予備露光)が実行されるように第1照射部6から光を照射させる。工程S116では、第1露光(枠露光)および第2露光(予備露光)が行われるが、両者の順番に限定はない。第1露光(枠露光)の後に第2露光(予備露光)が行われてもよいし、第2露光(予備露光)の後に第1露光(枠露光)が行われてもよい。枠露光と予備露光を兼ねるようにどちらかのみが行われてもよい。制御部7は、第1照射部6からの光が基板29のショット領域の上のインプリント材30の枠状部分に対して照射されるように第1照射部6を制御する。インプリント材30の枠状部分に対応するショット領域の枠状領域(ショット領域における周辺領域)は、カーフ部(チップ領域の外側の領域)を含む領域でありうる。基板29のショット領域の上のインプリント材30の枠状部分に対して光が照射されることによって、枠状部分が硬化する。枠露光の条件は、予め設定されうるものであり、その条件に従って第1露光(枠露光)を実行しうる。第1露光時は、第1照射部6からの光が基板29のショット領域の上のインプリント材30の少なくとも一部分に対して照射される。また、第2露光(予備露光)により、基板29と型28との間のインプリント材30による結合力が高くなり、基板29と型28との間の相対的な振動が低減しうる。したがって、基板29のショット領域と型28のパターン領域との位置合わせが容易になるとともに、位置合わせの精度が向上しうる。第2露光(予備露光)では、基板のショット領域の一部にのみ光が照射されてもよいし、全体に光が照射されてもよい。第2露光(予備露光)により、基板29のパターン形成対象のショット領域の上のインプリント材30の少なくとも一部分が目標硬度まで硬化されうる。目標硬度とは、一部が硬化し振動抑制が期待できる範囲の積算露光量で達成できる硬度であり、分離可能で完全に硬化させる積算露光量以上の光を照射することはない。工程S116は、工程S115での位置合わせ開始から工程S117の位置合わせ終了までの間の期間内に、断続的または一部の期間のみで実施されればよい。
位置合わせの終了後、ショット領域の全面にわたって積算露光量が所定の硬化閾値を超えるように、第1照射部6による第1部分領域へのレーザ光の照射と第2照射部2による第2部分領域への紫外光の照射とを含む本照射が行われる。具体的には、工程S118、S119において、制御部7は、基板29のショット領域の上のインプリント材30の一部に第3露光(本露光)が実行されるように、第1照射部6および第2照射部2から光を照射させる。S118では、第2照射部2での照射領域は、フレアにより周辺のショット領域のインプリント材が硬化させないために、照射強度が高いエリアがより内側になるようマスキングブレード10によって矩形に調整される。また、工程S118では、第1照射部6は、ショット領域のうち、第2照射部2のマスキングブレード10によって調整された矩形領域を除く領域に対して光を照射する。工程S118と工程S119の開始タイミングは同時であってもよいしそうでなくてもよい。例えば、工程S119が実施した後に工程S118が実施されてもよい。
工程S120(離型工程)では、制御部7は、基板29のショット領域の上のインプリント材30と型28とが分離されるように型駆動部31を駆動させる。基板29のショット領域の上には、硬化されたインプリント材30からなるパターンが残る。工程S121では、制御部7は、基板29の全てのショット領域に対してインプリントが終了したかどうかを判定し、未処理のショット領域が存在する場合には、当該未処理のショット領域に対してインプリントを実行する。このとき、当該未処理のショット領域へのインプリント材の供給が済んでいない場合には処理はS111に戻り、当該未処理のショット領域へのインプリント材の供給が済んでいる場合には処理はS113に戻る。S121で基板29の全てのショット領域に対する処理が終了したと判定された場合には、制御部7は、基板29をアンロードさせ、基板29に対する処理を終了する。
図3(a)および図3(b)を参照して、本実施形態のインプリント処理を説明する。図3(a)には、パターン形成対象のショット領域60と、ショット領域60の両隣のショット領域61が示されている。ここでは、工程S116で、ショット領域60の外周部に第2照射(予備露光)が実施されるとする。一例において、ショット領域のサイズが30mm×40mmである場合、予備露光による露光領域81(第1部分領域)は、例えば5mmの幅でありうる。第1照射部6は、露光領域81のみにレーザ光を照射できるような、例えばデジタルミラーデバイスによって構成されてもよい。デジタルミラーデバイスは、複数のミラー素子を含み該複数のミラー素子の面方向を個別に制御することによって照射領域を調整することができる。
図3(b)は、予備露光時の積算露光量の例を示している。横軸はショット領域のX座標、縦軸は積算露光量を示している。破線で示された矩形は、理想としているショット領域60の積算露光量を示している。一点鎖線で示された第1硬化閾値91は、インプリント材の一部の粘弾性が有効に高まる積算露光量の閾値である。一点鎖線で示された第2硬化閾値90は、インプリント材が十分に硬化し型から分離可能な状態になりうる積算露光量の閾値である。
工程S116で実施される露光による積算露光量は、第1硬化閾値91と第2硬化閾値90との間になるようにしなければならない。第2硬化閾値90および第1硬化閾値91の値はインプリント材30の組成に大きく影響を受け、酸素濃度、希ガス濃度、湿度や温度、UV照射強度等により値が変わる。第2硬化閾値90と第1硬化閾値91との比については、一例において、第2硬化閾値90を1とすると、第1硬化閾値91は0.002〜0.1でありうる。
図4(a)は、工程S118およびS119での本露光を実施している状態を示している。本露光において、第2照射部2は、ショット領域60における内側領域54に光を照射し、第1照射部6は、内側領域54を取り囲む外側領域55に光を照射する。図4(b)は、工程S118、工程S119が完了したときの積算露光量を示している。第2照射部2は、内側領域54における積算露光量が第2硬化閾値90を超えるように内側領域54に光を照射する。制御部7は、工程S116で実施された露光による積算露光量と、工程S118での本露光による積算露光量と、第2照射部2による照射光のフレアや収差等に基づいて、第1照射部6による外側領域55への積算露光量の分布を決定する。なお、露光量の調整は、照射時間を調整することで行われてもよいし、照射強度を調整することで行われてもよい。ショット領域の全面にわたって積算露光量が所定の硬化閾値を超えるように調整される。例えば、本照射における第1照射部6による第1部分領域へのレーザ光の照射量は、第2照射部2によって第2部分領域へ照射される紫外光の第1部分領域への漏れ量に基づいて決定される。ただし、積算露光量はショット領域の面内で均一であることが望ましい。積算露光量過多の領域は露光ムラとしてインプリント不良になりうる。
また、一例において、インプリント材30における光の波長帯の硬化感度に依存して、第2照射部2からの光が第1照射部からの光よりも早く硬化するように、第2照射部2から光の波長帯と第1照射部6からの光の波長帯が選定される。第2照射部2と第1照射部6とで波長帯を変えることにより、予備露光時の積算露光量の調整を、照射時間で行うことが容易になる。この場合において、工程S117の位置合わせ終了時には、外側領域55の積算露光量は、第2硬化閾値90よりやや下回る程度の量にしてもよい。
図5、図6(a)および図6(b)を参照して、第1照射部6の遮光部9の説明を行う。第1照射部6は、第1露光(枠露光)、第2露光(予備露光)、第3露光(本露光)のために使用される。第1照射部6の照射光は、遮光部9によって、ショット領域に対応する矩形にされる。図5に示されるように、遮光部9は、第1照射部6からの光を透過する透過部材である石英51と、石英51の周辺領域に配置された干渉フィルタ52とを含みうる。また、干渉フィルタ52の上の、ショット領域外の領域には、遮光膜53が配置される。遮光膜53は例えばクロム膜で構成されうる。遮光膜53は、照射領域として、ショット領域に対応する形状の開口を形成し、この開口以外の領域を遮光する。干渉フィルタ52および遮光膜53の厚みは数μmでありうる。干渉フィルタ52は、開口の周縁部に配置され、第1照射部6からの光L1のうち一部の波長帯の光L2のみを透過させることができる。こうして開口の周縁部の光の波長を限定することで、インプリント材30までの照射光路で発生する光学ボケ(収差)の影響を低減することができる。
図6(a)は、本露光終了時の積算露光量を示すグラフである。図6(b)は、図6(a)のグラフ右側の2点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。図6(b)を参照して、遮光部9における干渉フィルタ52の有無による違いを説明する。干渉フィルタ52を付けた状態で本露光を実施した場合、理想的な露光領域の境界を示すショットエッジ(破線)からはみ出る漏れ光70はわずかであり、隣接ショットへの影響はほぼない。例えば隣接ショットまでの距離が50μm程度であっても影響が出ないことが分かった。
一方、干渉フィルタ52を付けない状態で本露光を実施した場合、光学ボケ(収差)によって、理想的な露光領域の境界を示すショットエッジ(破線)からはみ出る漏れ光200が生じる。漏れ光200の積算露光量は、比較的広い範囲で第1硬化閾値91を超えており、これによってインプリント材も硬化してしまう。第1照射部6は、第1露光(枠露光)、第2露光(予備露光)を行うことから、第1照射部6には、ショット領域外に光がはみ出さないようショットエッジを境界線として露光量の濃淡をはっきりさせる構成が求められる。また、振動を抑える目的の予備露光においては、照射強度を落とす、波長帯をずらす等により、インプリント材を硬化させる時間の調整を行いやすい。干渉フィルタ52は、光源から照射される光のうち全波長帯は透過させずに一部の波長帯のみを透過するため、照射強度が落ちる。しかし、それは予備露光の目的からはむしろ望ましいことである。また、干渉フィルタ52によって光学ボケ(収差)を小さくすることで枠露光や本露光などショットエッジにおける積算露光量の濃淡が明確になり、漏れ光を抑制することができる。なお、上記した遮光部9の構成は、第2照射部2のマスキングブレード10に適用されてもよい。
図7は、遮光部9が遮光条件が互いに異なる複数の遮光部を備える例を示す図である。図7において、ターレット等の回転板に、干渉フィルタ52や遮光膜53の大きさや配置等が互いに異なる4つの遮光部9a,9b,9c,9dが配置されている。制御部7は、インプリント条件に応じて、回転板を回転させて4つの遮光部のうちから1つの遮光部を選択する。例えば、複数の遮光部のうちから、使用される型に対応する1つの遮光部が選択されうる。また、複数の遮光部のうちから、使用するインプリント材に対応する1つの遮光部が選択されてもよい。あるいは、複数の遮光部のうちから、基板上のショット領域の位置(例えば、基板中央部のショット領域か、基板外周部のショット領域か)に応じて1つの遮光部が選択されてもよい。なお、遮光部の形状は、矩形のみならず、カーフ部のあるショット領域、ジグソーといった多角形ショット領域にも対応することもできる。
<物品製造方法の実施形態>
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品製造方法について説明する。図9の工程SAでは、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコン基板等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図9の工程SBでは、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図9の工程SCでは、インプリント材3zが付与された基板1zと型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを介して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図9の工程SDでは、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凸部が硬化物の凹部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図9の工程SEでは、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。図9の工程SFでは、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1:インプリント装置、2:第2照射部、3:型保持機構、4:基板ステージ、5:供給部、6:第1照射部、7:制御部、8:アライメント計測部、9:遮光部

Claims (9)

  1. 基板のショット領域の上のインプリント材と型とを接触させた状態で前記インプリント材を光照射によって硬化させて前記ショット領域の上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記ショット領域の周縁部を含む第1部分領域にレーザ光を照射する第1照射部と、
    前記ショット領域のうち前記第1部分領域以外の領域である第2部分領域に紫外光を照射する第2照射部と、
    前記基板と前記型との相対位置を調整する調整機構と、を有し、
    前記調整機構により前記ショット領域と前記型との位置合わせが行われている間に、前記第1照射部により前記第1部分領域にレーザ光の先行照射が行われ、
    前記位置合わせの終了後に、前記ショット領域の全面にわたって積算露光量が所定の硬化閾値を超えるように、前記第1照射部による前記第1部分領域へのレーザ光の照射と前記第2照射部による前記第2部分領域への紫外光の照射とを含む本照射が行われる、
    ことを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記第2部分領域は、前記ショット領域の中央を含む領域であり、
    前記第1部分領域は、前記ショット領域の前記周縁部に沿って前記第2部分領域を取り囲む枠状の領域である、ことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記本照射における前記第1照射部による前記第1部分領域へのレーザ光の照射量は、前記第2照射部によって前記第2部分領域へ照射される紫外光の前記第1部分領域への漏れ量に基づいて決定される、ことを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント装置。
  4. 前記第1照射部は、複数のミラー素子を含み該複数のミラー素子の面方向を個別に制御することによって照射領域を調整するデジタルミラーデバイスを含む、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  5. 前記第1照射部からの光の照射領域を規定する遮光部を更に有し、
    前記遮光部は、
    前記第1照射部からの光を透過する透過部材と、
    前記透過部材に配置された遮光膜であって、前記照射領域として前記ショット領域に対応する形状の開口を形成し、該開口以外の領域を遮光する遮光膜と、
    前記開口の周縁部に配置され、前記第1照射部からの光のうちの一部の波長帯の光を透過させる干渉フィルタと、
    を含む、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  6. 前記遮光部は、遮光条件が互いに異なる複数の遮光部を含み、
    インプリント条件に応じて、前記複数の遮光部のうちから使用される遮光部が選択される、
    ことを特徴とする請求項5に記載のインプリント装置。
  7. 前記先行照射によって前記第1部分領域の上の前記インプリント材の粘弾性が高くなる、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  8. 基板のショット領域の上のインプリント材と型とを接触させた状態で前記インプリント材を光照射によって硬化させて前記ショット領域の上にパターンを形成するインプリント方法であって、
    前記ショット領域と前記型との位置合わせを行う工程と、
    前記位置合わせが行われている間に、前記ショット領域の周縁部を含む前記ショット領域の第1部分領域にレーザ光を照射する先行照射を行う工程と、
    前記位置合わせの終了後に、前記ショット領域の全面にわたって積算露光量が所定の硬化閾値を超えるように、前記第1部分領域へのレーザ光の照射と、前記ショット領域のうち前記第1部分領域以外の領域である第2部分領域への紫外光の照射とを含む本照射を行う工程と、
    を有することを特徴とするインプリント方法。
  9. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて基板にパターンを形成する工程と、
    前記形成する工程で前記パターンが形成された前記基板を処理する工程と、を有し、
    前記処理する工程で処理された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品製造方法。
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