JP2021193423A - トナーの製造方法 - Google Patents

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優 笹野
Masaru Sasano
武 辻野
Takeshi Tsujino
順也 浅岡
Junya Asaoka
雄平 照井
Yuhei Terui
洸紀 井上
Koki Inoue
祥平 山下
Shohei Yamashita
翔太 天野
Shota Amano
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Abstract

【課題】定着性を阻害しないシェル形成を行うことで、定着性及び保存性に優れたトナーの製造方法。【解決手段】コア粒子及び該コア粒子の表面を覆うシェル層を含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、該コア粒子は、ポリエステル樹脂を含有し、該製造方法は、水系媒体中で該コア粒子の表面を該シェル層で覆う被覆工程を有し、該被覆工程は、該コア粒子及び該シェル層を形成する材料を含む該水系媒体の温度を58.0℃以上にする昇温工程を含み、該昇温工程の終了時における該水系媒体のpHが、6.60以上であり、該被覆工程は、該昇温工程の後に該水系媒体を、熱交換器を用いて42.0℃以下に冷却する冷却工程を含むことを特徴とするトナーの製造方法。【選択図】なし

Description

本開示は、電子写真法による画像形成に使用される静電荷像現像用のトナーの製造方法に関する。
近年、複写機やプリンターなどの画像形成装置に対する品質要求は厳しく、トナーに要求される性能も高度なものとなっている。特に、フルカラー複写機又はフルカラープリンタなどにおいては、小型化、省エネルギー化、及び環境対応への要求が強く求められており、保存性及び低温定着性の更なる向上が求められている。トナーに対しても、より良好な保存性及び低温定着性が求められている。
上記課題に対し、例えば、特許文献1ではトナーコアの表面に凹部を形成しつつ、シェルを形成する部位を制御することが開示されている。
特開2017−116712号公報
しかしながら、トナーコアに凹部を形成することでシェル部位を制御する手法では凹部へのシェル層の形成を十分に制御できず、凹部に必要以上のシェル層を形成してしまい、定着性に課題があることがわかった。
本開示は、定着性を阻害しないシェル形成を行うことで、定着性及び保存性に優れたトナーの製造方法を提供する。
コア粒子及び該コア粒子の表面を覆うシェル層を含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該コア粒子は、ポリエステル樹脂を含有し、
該製造方法は、水系媒体中で該コア粒子の表面を該シェル層で覆う被覆工程を有し、
該被覆工程は、該コア粒子及び該シェル層を形成する材料を含む該水系媒体の温度を58.0℃以上にする昇温工程を含み、
該昇温工程の終了時における該水系媒体のpHが、6.60以上であり、
該被覆工程は、該昇温工程の後に該水系媒体を、熱交換器を用いて42.0℃以下に冷却する冷却工程を含むことを特徴とするトナーの製造方法。
本開示により、定着性を阻害しないシェル形成を行うことで、定着性及び保存性に優れたトナーの製造方法を提供できる。
数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX〜YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
本開示は、コア粒子及び該コア粒子の表面を覆うシェル層を含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該コア粒子は、ポリエステル樹脂を含有し、
該製造方法は、水系媒体中で該コア粒子の表面を該シェル層で覆う被覆工程を有し、
該被覆工程は、該コア粒子及び該シェル層を形成する材料を含む該水系媒体の温度を58.0℃以上にする昇温工程を含み、
該昇温工程の終了時における該水系媒体のpHが、6.60以上であり、
該被覆工程は、該昇温工程の後に該水系媒体を、熱交換器を用いて42.0℃以下に冷却する冷却工程を含むトナーの製造方法に関する。
上記効果が発現する理由について、本発明者らは次のように考えている。
コア粒子と、コア粒子の表面を覆うシェル層とを備えるトナー粒子の製造においてコア粒子がポリエステル樹脂を含有することで、特定の条件下でポリエステル樹脂の加水分解が生じる。加水分解の進行とともにコア粒子表面には凹部が生じる。また、加水分解により生じた加水分解物はコア粒子表面に生じた凹部に留まる。
コア粒子表面をシェル層で覆う被覆工程が水系媒体の中で行われる際、ポリエステル樹脂の加水分解物がコア粒子表面に存在することで、加水分解物が存在する箇所にはシェル層が形成されにくくなる。コア粒子が必要以上にシェル層で被覆されないことで保存性及び定着性ともに良化なトナーが得られる。
被覆工程は、コア粒子及びシェル層を形成する材料を含む水系媒体の温度を58.0℃以上にする昇温工程を含む。昇温工程にて水系媒体の温度が58.0℃以上になることで、ポリエステル樹脂の加水分解が進行し、良好なシェル層形成を可能にする加水分解物が発生する。
昇温工程の終了時における水系媒体のpHは6.60以上にする。このようなpH制御を行うことで、ポリエステル樹脂の加水分解が進行し、良好なシェル層形成が可能な加水分解物が発生する。
昇温工程ののちに水系媒体を、熱交換器を用いて42.0℃以下に冷却する。水系媒体を、熱交換器を用いて冷却することで、水系媒体の濃度低下が発生せず、加水分解物がコア粒子表面凹部に残存する。冷却方式として冷水混合等を行った場合には、水系媒体の濃度が低下し、シェル層形成を抑止するための加水分解物がコア粒子表面凹部から離脱するために、必要以上のシェル層がコア粒子表面凹部に形成される。
また、理由は明確ではないが、水系媒体の温度を42.0℃以下に冷却することで加水分解物がコア粒子表面凹部に残存しやすくなる。
ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましい。結晶性ポリエステル樹脂は非晶性ポリエステル樹脂に比べ加水分解しやすいことから、上記効果を発現しやすい。
結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において、明確な吸熱ピークを有する樹脂をいう。
コア粒子中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、1.50質量%以上21.00質量%以下であることが好ましく、2.00質量%以上20.00質量%以下であることがより好ましい。含有量が上記範囲であることで定着性及び保存性が良好となる。
冷却工程にて水系媒体を冷却する際の冷却速度が1.50℃/秒以上であることが好ましく、2.00℃/秒以上であることがより好ましい。冷却速度が1.50℃/秒以上であることでより加水分解物がコア粒子表面に残存しやすくなる。上限は特に制限されないが、好ましくは30.00℃/秒以下であり、より好ましくは15.00℃/秒以下である。
コア粒子は、ポリエステル樹脂を含有する。ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂を含むことが好ましく、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂を含む
ことがより好ましい。コア粒子中の非晶性ポリエステル樹脂の含有量は、50.00質量%以上90.00質量%以下であることが好ましく、60.00質量%以上85.00質量%以下であることがより好ましい。
ポリエステル樹脂以外に、上記効果を阻害しない程度に、コア粒子はその他の樹脂を含んでいてもよい。例えば、トナー用の結着樹脂として用いられている公知の樹脂を使用できる。
具体例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、又はスチレン−ブタジエン系樹脂のような樹脂が挙げられる。
これらの樹脂の中でも、トナー中の着色剤の分散性、トナーの帯電性、又は用紙に対する定着性の面から、スチレンアクリル系樹脂が好ましい。
以下、スチレンアクリル系樹脂及びポリエステル樹脂について説明する。
スチレンアクリル系樹脂は、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。
スチレン系単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、又はp−エチルスチレンが挙げられる。
アクリル系単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、又は(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシプロピルのような(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。
ポリエステル樹脂は、2価又は3価以上のアルコールと2価又は3価以上のカルボン酸とを縮重合又は共縮重合することで得られる。ポリエステル樹脂を合成する際に用いられる材料としては、以下のアルコール及びカルボン酸が挙げられる。
ポリエステル樹脂を合成する際に用いられるアルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールのようなジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、又はポリオキシプロピレン化ビスフェノールAのようなビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンのような3価以上のアルコールが挙げられる。
ポリエステル樹脂を合成する際に用いられるカルボン酸の具体例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、アルキルコハク酸(より具体的には、n−ブチルコハク酸、イソブチル
コハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、又はイソドデシルコハク酸)、又はアルケニルコハク酸(より具体的には、n−ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、又はイソドデセニルコハク酸)のような2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸のような3価以上のカルボン酸が挙げられる。
これらの2価又は3価以上のカルボン酸は、酸ハライド、酸無水物、又は低級アルキルエステルのようなエステル形成性の誘導体として用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1から6のアルキル基を意味する。
結晶性ポリエステル樹脂又は非晶性ポリエステル樹脂を製造する場合、上記のような公知のアルコール及びカルボン酸から適宜モノマーを選択して合成すればよい。
結晶性ポリエステル樹脂の場合は、炭素数2〜20(好ましくは4〜16)の脂肪族ジカルボン酸及び炭素数2〜20(好ましくは4〜16)の脂肪族ジオールからアルコール及びカルボン酸を選択することが好ましい。
[着色剤]
トナー粒子は着色剤を含むことが好ましい。着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタ着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタ着色染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1などの油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの塩基性染料。
シアン着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアン着色染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロー着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1
、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロー着色染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
コア粒子中の着色剤の含有量は、0.1質量%以上30.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以上10.0質量%以下がより好ましい。
[ワックス]
トナー粒子は、ワックスを含むことが好ましい。ワックスとしては、特に限定されないが、例えば、以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスなどの炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。
さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸などの脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどのアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般的に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、低温定着性、耐定着巻きつき性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの炭化水素系ワックス及びエステルワックスが好ましい。
エステルワックスは、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニルなどの飽和脂肪酸モノエステルが好ましい。
コア粒子中のワックスの含有量は、0.5質量%以上25.0質量%以下が好ましく、2.0質量%以上15.0質量%以下がより好ましい。
また、トナーの保存性と耐高温オフセット性の両立の観点から、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、温度30℃以上200℃以下の範囲に存在するワックスの最大吸熱ピークのピーク温度が50℃以上110℃以下であることが好ましい。
[荷電制御剤]
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。荷電制御剤としては
、公知のものが利用できる。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の添加量は、コア粒子の樹脂成分100.0質量部に対して、0.2質量部以上10.0質量部以下が好ましい。
トナーは、一成分系現像剤として使用してもよい。長期にわたり安定した画像が得られるという点で、トナーは、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いてもよい。[キャリア]
磁性キャリアとしては、下記のような公知のものを使用できる。例えば、表面を酸化した鉄粉、或いは、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類などの金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持する結着樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)。
[トナーのコア粒子の作製]
コア粒子の製造方法は、粉砕法、乳化凝集法、溶解懸濁法、懸濁重合法など従来公知の製造方法を採用しうる。
以下、粉砕法を用いて製造する方法について説明する。
ポリエステル樹脂、並びに必要に応じてその他の樹脂、着色剤、ワックス、電荷制御剤のような任意成分を混合した後、得られた混合物を溶融混練する。続けて、得られた溶融混練物を、粉砕、分級して所望の粒子径のコア粒子を得る。
[シェル層の形成方法]
コア粒子を被覆するシェル層の形成は、水系媒体中で行う。例えば、シェル層を形成するための材料を、コア粒子を含む水系媒体に添加する。
懸濁重合法など水系媒体中でコア粒子を製造する場合、得られたコア粒子を含む水系媒体をそのままシェル層の形成の分散液に用いてもよい。粉砕法の場合は、得られたコア粒子を水系媒体に添加すればよい。
水系媒体中にコア粒子を良好に分散させる方法としては、分散液を強力に攪拌できる装置を用いてコア粒子を水系媒体中に機械的に分散させる方法や、分散剤を含有する水系媒体中でコア粒子を分散させる方法が挙げられる。分散剤を用いる方法では、水系媒体中にコア粒子が均一に分散されるため、シェル層を形成しやすい。
分散液を強力に攪拌できる装置としては、ハイビスミックス(プライミックス株式会社製)のような装置が好ましい。
被覆工程では、水系媒体中でコア粒子の表面をシェル層で覆う。シェル層を形成する被覆工程は、コア粒子及びシェル層を形成する材料を含む水系媒体の温度を58.0℃以上にする昇温工程を含む。シェル層を形成する材料の添加は、昇温前に行ってもよいし、昇温中に行ってもよいし、昇温後に行ってもよい。シェル層を形成する材料及びコア粒子を含む水系媒体の温度を上記温度にできればよい。コア粒子を含む水系媒体にシェル層を形成する材料を添加した後、上記温度に昇温することが好ましい。
このような範囲内の温度下でシェル層を形成することで、シェル層の形成を良好に進行させつつ、形成されるトナー粒子同士の合一が抑制される。またこのような範囲内の温度下でシェル層を形成することで、シェル層の形成を制御するために必要なコア粒子に含まれるポリエステル樹脂の加水分解が生じる。
昇温工程での温度は、58.0℃以上85.0℃以下であることが好ましく、60.0℃以上75.0℃以下であることがより好ましい。
昇温工程において上記温度に昇温した後(冷却工程の前に)、当該温度で0.5時間〜5時間保持する(好ましくは1時間〜3時間保持する)、保持工程を設けてもよい。
シェル層を形成する被覆工程は水系媒体のpHを6.60以上にして行う。昇温工程の
終了時における水系媒体のpHが、6.60以上である。好ましくは、その後の保持工程におけるpHも6.60以上である。水系媒体のpHを6.60以上にすることで、シェル層形成を制御するために必要な、コア粒子に含まれるポリエステル樹脂の加水分解が生じる。
昇温工程の終了時及び/又は保持工程のpHは、好ましくは6.60〜9.00であり、より好ましくは6.80〜8.50であり、さらに好ましくは7.00〜8.00である。
上記のようにしてシェル層を形成した後、すなわち、昇温工程の後(保持工程を行う場合は保持工程の後)、水系媒体を、熱交換器を用いて42.0℃以下に冷却する。熱交換器は、水系媒体の濃度を低下させないものであれば特に制限されず公知のものを採用できる。
熱交換器により、水系媒体の濃度を低下させずに冷却する。例えば、プレート式熱交換器、フィンチューブ式熱交換器などを使用できる。熱交換器による冷却後の温度は、好ましくは20.0℃以上42.0℃以下であり、より好ましくは25.0℃以上40.0℃以下である。
シェル層を形成する材料は、特に制限されない。例えば、樹脂粒子又はモノマーが挙げられる。シェル層を形成する材料は、好ましくはシェル層を形成する樹脂であり、例えば、樹脂粒子の分散液が挙げられる。
水系媒体中で、樹脂粒子又はモノマーがコア粒子の表面に付着する。そして、昇温工程における上記温度で、樹脂粒子が融合する、又はモノマーが重合して硬化することにより、コア粒子の表面にシェル層が形成される。必要に応じて、水系媒体に重合開始剤を添加してもよい。
シェル層を形成する材料は、コア粒子の樹脂として前述したもの又はそのモノマーを用いることができる。
シェル層を形成する樹脂は、好ましくはスチレンアクリル系樹脂であり、より好ましくはスチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体である(アルキル基の炭素数は好ましくは1〜8、より好ましくは2〜6)。これらシェル層を形成する樹脂は、架橋剤により架橋されていてもよい。
シェル層を形成する材料の添加量は、コア粒子100質量部に対し、好ましくは0.1質量部〜5.0質量部であり、より好ましくは0.5質量部〜2.0質量部である。
シェル層で被覆されたコア粒子を含む分散液を常温まで冷却して、トナー粒子の分散液を得ることができる。
その後、必要に応じて、トナー粒子を洗浄する洗浄工程、トナー粒子を乾燥する乾燥工程を経てトナー粒子が得られる。
トナー粒子は、そのままトナーとして用いてもよい。必要に応じてトナー粒子の表面に外添剤を付着させて、トナーとしてもよい。
外添剤がトナー粒子の表面に埋没しないように条件を調整して、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)のような混合機を用いて、トナー粒子と外添剤とを混合する方法が好ましい。
以下、各種物性の測定方法について説明する。
<トナー粒子(又はコア粒子)の体積基準のメディアン径(Dv50)、個数基準のメディアン径(Dn50)の測定方法>
トナー粒子(又はコア粒子)の体積基準のメディアン径(Dv50)、及び個数基準のメディアン径(Dn50)は、以下のようにして算出する。
測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター(株)製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター(株)製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター(株)製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetra150」(日科機バイオス(株)製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー粒子を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、体積基準のメディアン径(Dv50)、及び個数基準のメディアン径(Dn50)を算出する。
Dv50とDn50の比(Dv50/Dn50)は1.00に近いほど粒度分布がシャープである。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって
制限されるものではない。なお、実施例及び比較例の部数は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。
<非晶性ポリエステル樹脂の製造>
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、及び減圧装置を備えた反応容器に、テレフタル酸80.0部、無水トリメリット酸16.4部、ビスフェノールA123.3部及びエチレングリコール14.1部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。
エステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.5部を加えた後、温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合した。その後、温度180℃に昇温し、減圧させながら反応させて非晶性ポリエステル樹脂を得た。
<結晶性ポリエステル樹脂の製造>
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、1,6−ヘキサンジオール34.5部、ドデカン二酸65.5部、2−エチルヘキサン酸錫0.5部を添加して、フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させた。
次に、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度200℃に維持したまま、4時間反応させた。その後、再び反応槽内を5kPa以下へ減圧して200℃で3時間反応させることにより、結晶性ポリエステル樹脂を得た。
<スチレン−アクリル樹脂の製造>
撹拌機、温度計、及び窒素導入管を備えた反応容器に、スチレン80.0部、n−ブチルアクリレート20.0部及びヘキサンジオールジアクリレート0.3部を添加して撹拌しながら温度80℃まで加熱した。
続いて重合開始剤としてパーブチルO(10時間半減期温度72.1℃(日本油脂製))2.0部を加え、5時間重合しコア粒子用の樹脂であるスチレン−アクリル樹脂を得た。
<シェル用樹脂の製造>
界面活性剤であるネオゲンRK(第一工業製薬社製)3.0部をイオン交換水50部に溶解した水溶液に、スチレン79.6部、n−ブチルアクリレート19.5部、エチレングリコールジメタクリレート0.9部を添加して、分散させた。さらに10分間ゆっくりと撹拌しながら、過硫酸カリウム0.3部をイオン交換水10部に溶解した水溶液を添加した。窒素置換をした後、70℃で6時間乳化重合を行った。
重合終了後、反応液を室温まで冷却し、イオン交換水を添加することで固形分濃度が50.0質量%のシェル用樹脂の水系分散体を得た。
(コア粒子1の製造)
・非晶性ポリエステル樹脂: 72.30部
・結晶性ポリエステル樹脂: 10.00部
・C.I.ピグメントブルー15:3(銅フタロシアニン): 4.00部
・エステルワックス(ベヘン酸ベヘニル:融点72℃) 12.10部
・フィッシャートロプッシュワックス(サゾール社製C105、融点:105℃):
1.60部
上記材料を三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機社製)で前混合した後、2軸押出機(商品名:PCM−30、池貝鉄工所社製)を用いて、吐出口における溶融物温度が140℃になるように、温度を設定し、溶融混練した。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、粉砕機(商品名:ターボミルT250、ターボ工業社製)を用いて微粉砕した。得られた微粉砕粉末を、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級して、体積基準のメディアン径(Dv50)6.8
μmのコア粒子1を得た。
(コア粒子2〜8の製造)
表1に示すように条件を変更したこと以外はコア粒子1と同様の製造方法で、コア粒子2〜8を得た。
Figure 2021193423
(実施例1)
温度40℃に加温したイオン交換水250.0部に、リン酸カルシウム1.8部を添加し、ハイビスミックス(プライミックス株式会社製)を用いて、撹拌速度15,000rpmにて撹拌し、水系媒体を調製した。
水系媒体中にコア粒子1を100.0部添加してコア粒子1のスラリーを作製した。続いて、コア粒子1:100.0部に対してシェル用樹脂を1.0部添加するために、固形分濃度50.0質量%のシェル用樹脂の水系分散体を2.0部添加した。そして、水系媒体のpHを7.50に調整し、70.0℃に昇温させて2時間保持することでコア粒子の表面にシェル層を形成させた。昇温後のpHも、同様に7.50であった。
その後、水系媒体をプレート式熱交換器に通液し、10.00℃/秒の速さで30.0℃に冷却した。冷却後、塩酸を加えて分散剤であるリン酸カルシウムを溶解し、濾過、水洗、乾燥して体積基準のメディアン径(Dv50)6.8μmのコアシェル構造を有するトナー粒子1を得た。
トナー粒子1:100.0部、及び乾式シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)REA90」:正帯電性疎水化処理されたシリカ粒子)1.5部を、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて3分間混合し、トナー粒子1にシリカ粒子を付着させた。
その後、300メッシュ(目開き48μm)で篩い、トナー1を得た。
<実施例2〜12及び比較例1、3〜5>
表2に示すように条件を変更したこと以外はトナー1と同様の製造方法でトナー2〜13及び15〜17を得た。
Figure 2021193423

表中、水系媒体pHは、昇温後のpHを示す。
(比較例2)
温度40℃に加温したイオン交換水250.0部に、リン酸カルシウム1.8部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、撹拌速度15,000rpmにて撹拌し、水系媒体を調製した。
水系媒体中にコア粒子1を100.0部添加してコア粒子1のスラリーを作製した。続いて、コア粒子1:100.0部に対してシェル用樹脂を1.0部添加するために、固形分濃度50.0質量%のシェル用樹脂の水系分散体を2.0部添加した。そして、水系媒体のpHを7.50に調整し、70.0℃に昇温させて2時間保持することでコア粒子の表面にシェル層を形成させた。
その後、水系媒体に冷水を混合し10.00℃/秒の速さで30.0℃に冷却した。冷却後、塩酸を加えて分散剤であるリン酸カルシウムを溶解し、濾過、水洗、乾燥して体積基準のメディアン径(Dv50)6.8μmのコアシェル構造を有するトナー粒子14を得た。
トナー粒子14:100.0部及び乾式シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)REA90」:正帯電性疎水化処理されたシリカ粒子)1.5部を、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて3分間混合し、トナー粒子14にシリカ粒子を付着させた。
その後、300メッシュ(目開き48μm)で篩い、トナー14を得た。
<画像評価>
画像評価は、市販のカラーレーザープリンタ(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」、を一部改造して行った。改造は一色のプロセスカートリッジだけの装着でも作動するようにした。また、定着器を任意の温度に変更できるように改造した。
下記方法に従って調製した二成分系現像剤を評価機の現像部に投入し、トナーを評価機
のトナーコンテナに投入、以下の画像評価を行った。
〔二成分系現像剤の調製〕
現像剤用キャリア(FS−C5250DN用キャリア)100部と、評価する各トナー10部とを、ボールミルを用いて30分間混合して二成分系現像剤を調製した。
具体的な画像評価項目は下記の通りである。
〔定着性ランク〕
転写材にベタ画像(トナーの載り量:0.9mg/cm)を、定着温度を変えてプリントし、下記の基準で評価した。なお、定着温度は定着ローラー表面を非接触の温度計を用いて測定した値である。転写材は、LETTERサイズの普通紙(XEROX 4200、XEROX社製、75g/m)を用いた。
(評価基準)
A:140℃でオフセットせず
B:140℃でオフセット発生したが150℃でオフセットせず
C:150℃でオフセット発生
〔ブロッキング(保存性ランク)〕
各トナー5gを50ml樹脂製カップに取り、温度60℃/湿度10%RHで3日間放置し、凝集塊の有無を調べ、下記の基準で評価した。
(評価基準)
A:凝集塊発生せず
B:軽微な凝集塊が発生、軽く指で押すと崩れる
C:凝集塊が発生、軽く指で押しても崩れない
Figure 2021193423

定着温度は、オフセットしない最低温度を示す。

Claims (7)

  1. コア粒子及び該コア粒子の表面を覆うシェル層を含有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
    該コア粒子は、ポリエステル樹脂を含有し、
    該製造方法は、水系媒体中で該コア粒子の表面を該シェル層で覆う被覆工程を有し、
    該被覆工程は、該コア粒子及び該シェル層を形成する材料を含む該水系媒体の温度を58.0℃以上にする昇温工程を含み、
    該昇温工程の終了時における該水系媒体のpHが、6.60以上であり、
    該被覆工程は、該昇温工程の後に該水系媒体を、熱交換器を用いて42.0℃以下に冷却する冷却工程を含むことを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記ポリエステル樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂を含む請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記コア粒子中の前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、1.50質量%以上21.00質量%以下である請求項2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記冷却工程において、前記水系媒体を冷却する際の冷却速度が、1.50℃/秒以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記昇温工程において昇温した後、当該温度で0.5時間〜5時間保持する、保持工程を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記コア粒子中の前記非晶性ポリエステル樹脂の含有量が、50.00質量%以上90.00質量%以下である請求項6に記載のトナーの製造方法。
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