JP2021191310A - 生体試料保存容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の生体試料のガラス化凍結保存方法にみられた破損の問題を解決する手段を提供する。【解決手段】 以下の工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする生体試料の凍結方法、(1)生体試料が包埋されているゲルであって、メッシュで支持されているゲルを、平衡液に浸漬する工程、(2)工程(1)の後、前記ゲルをガラス化液に浸漬する工程、(3)工程(2)の後、前記ゲルを冷却し、生体試料を凍結させる工程。【選択図】 なし

Description

本発明は、細胞シートなどの生体試料を保存するための容器、並びにその容器を用いた生体試料の凍結方法及び融解方法に関する。
細胞シートは再生医療に広く応用されつつあるが、培養に時間を要することから、移植までのタイムラグが避けられない。このため、必要な時にすぐに使える状態で、細胞シートを長期間保存する技術として、ガラス化して凍結保存する方法が開発されている(非特許文献1)。
非特許文献1に記載されている保存方法では、細胞シートを平衡液に浸漬し、次いで、ガラス化液に浸漬し、その後、液体窒素蒸気に暴露することにより、凍結させている。また、凍結させた細胞シートの融解は、細胞シートを電気加熱プレート上で加温した後、融解液、希釈液、洗浄液の順に浸漬することにより行っている。
M. Maehara et al., BMC Biotechnology 13(58), 2013
非特許文献1に記載されている保存方法は、細胞シートの構造と構成細胞の高い生存率を維持しつつ、細胞シートの凍結保存を可能にする優れた技術である。しかし、幾つか問題点もある。例えば、この方法では、各液への浸漬操作は、ある浸漬液の入った培養皿から別の浸漬液の入った培養皿へ細胞シートをピンセットなどによって移動させることにより行う。このため、移動の際に雑菌が混入するおそれがある。また、細胞シートをピンセットで摘まむことにより、細胞シートが破損するおそれもある。更に、操作には熟練が必要とされ、作業担当者の熟練度に依存することのない新規の手法が求められている。これらの課題を解決するため、また、大量の細胞シートの凍結保存が可能となるよう、凍結保存方法の自動化を検討する必要があると、発明者は想い至った。
本発明は、このような従来の細胞シートのガラス化凍結保存方法の問題を解決することを目的とするものである。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、密閉可能な袋に細胞シートを収容し、その袋の周縁部に小孔を有する二本の管を設置し、一方の管を通して浸漬液を袋内に注入し、他方の管を通して浸漬液を排出することにより、上述した浸漬操作における衛生面の問題、破損の問題、自動化の問題のすべてを解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の〔1〕〜〔6〕を提供するものである。
〔1〕生体試料を収容する容器本体と、容器外部から容器内部へ液体を注入する注入部材、及び容器内部から容器外部へ液体を排出する排出部材とを有する生体試料保存容器であって、注入部材と排出部材が、注入部材と排出部材との間に液体の流れが生じるような位置であって、この液体の流れが容器本体に収容される生体試料に接触するような位置に、設置されていることを特徴とする生体試料保存容器。
〔2〕注入部材及び排出部材が管であり、これらの管の一部は容器本体内部に位置し、当該部分には、複数の小孔が設けられていることを特徴とする〔1〕に記載の生体試料保存容器。
〔3〕注入部材及び排出部材が容器本体の周縁部に設置されていることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の生体試料保存容器。
〔4〕生体試料が、細胞シートであることを特徴とする〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載の生体試料保存容器。
〔5〕以下の工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする生体試料の凍結方法、
(1)〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載の生体試料保存容器の容器本体に、生体試料を収容する工程、
(2)平衡液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、排出部材から排出する工程、
(3)ガラス化液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、容器内部の液体を排出部材から排出する工程、
(4)生体試料保存容器を冷却し、生体試料を凍結する工程。
〔6〕以下の工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする凍結生体試料の融解方法、
(1)凍結した生体試料が容器本体に収容されている〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載の生体試料保存容器を、加温する工程
(2)融解液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、容器内部の液体を排出部材から排出する工程、
(3)希釈液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、容器内部の液体を排出部材から排出する工程、
(4)洗浄液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、容器内部の液体を排出部材から排出する工程。
本発明は、細胞シートなどの生体試料を保存するための容器、並びにその容器を用いた生体試料の凍結方法及び融解方法を提供する。
本発明の生体試料保存容器の一例を示す図である。 本発明の生体試料保存容器の別の一例を示す図である。 実施例で使用した生体試料保存容器を示す図である。 ガラス化凍結及び融解後の細胞シート(A)並びにガラス化凍結を行わなかった細胞シート(B)の形態写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。
〔1〕生体試料保存容器
本発明の生体試料保存容器は、生体試料を収容する容器本体と、容器外部から容器内部へ液体を注入する注入部材、及び容器内部から容器外部へ液体を排出する排出部材とを有するものであって、注入部材と排出部材が、注入部材と排出部材との間に液体の流れが生じるような位置であって、この液体の流れが容器本体に収容される生体試料に接触するような位置に、設置されていることを特徴とするものである。
容器本体は、生体試料を収容することができるものであればどのようなものでもよいが、袋状の容器が好ましい。袋状の容器には、生体試料を出し入れするための開口部が設けられていることが好ましく、この開口部は、ジッパーなどにより開閉可能なものであることが好ましい。この袋状の容器としては、市販のジッパー付保存袋を使用することができる。容器本体は、袋状の容器に限定されるものではなく、例えば、額縁状の枠体の上面及び下面にフィルムを接着させたような容器であってもよい。容器本体の形状はどのようなものでもよいが、注入部材及び排出部材の設置し易さなどから長方形であることが好ましい。容器本体の素材もどのようなものでもよいが、透明で熱伝導性のよい素材が好ましい。容器本体が袋状の容器である場合には、容器本体の素材は、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレン−ポリテトラフルオロエチレン共重合体、ポリエチレン-1,2-ジクロロエタン共重合体などが好ましい。容器本体の大きさは、収容する生体試料に応じて決めることができる。生体試料が細胞シートであり、容器本体が長方形の袋状容器の場合、その長方形は、長辺が30〜350mm、短辺が10〜100mmとすることが好ましい。
注入部材は、容器外部から容器内部へ液体を注入することのできるものであればどのようなものでもよいが、その一部が容器本体内部に位置し、当該(容器本体内部に位置する)部分には、複数の小孔が設けられている管であることが好ましい。このような管において、容器本体外部から液体を流入させ、小孔から液体を流出させることにより、容器外部から容器内部へ液体を注入することができる。管の口径は、容器外部から容器内部へ液体を注入することのできる範囲内であれば特に限定されないが、0.5〜5mmとすることが好ましい。管の素材は、容器外部から容器内部へ液体を注入することのできるものであれば特に限定されないが、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、シリコンなどが好ましい。管に設けられる小孔の位置は特に限定されないが、小孔は容器本体内部に位置する部分の全体にわたって等間隔で設けられていることが好ましい。この場合、小孔の間隔は特に限定されないが、5〜15mmとすることが好ましい。管に設けられる小孔の内径も特に限定されないが、0.5〜3mmとすることが好ましい。管の形状は特に限定されず、直線状の形状の他、折れ線状の形状、曲線状の形状であってもよい。管は分枝していてもよく、また、排出部材として使用される管と一体化していてもよい。管の末端の一つは、容器本体外部に開口し、末端の他の一つは、通常、容器本体内部に開口する。但し、両方の末端が容器本体外部に開口していてもよい。また、管が分枝している場合は、末端は3以上になるが、それらすべてが、容器本体外部に開口していてもよく、一部だけが容器本体外部に開口していてもよい。また、管の口径又は小孔の内径は均一でなくてもよく、各小孔からの液体の流出量が略均等になるように形成されていてもよい。
排出部材は、容器内部から容器外部へ液体を排出することのできるものであればどのようなものでもよいが、その一部が容器本体内部に位置し、当該(容器本体内部に位置する)部分には、複数の小孔が設けられている管であることが好ましい。このような管において、小孔に液体を流入させ、容器本体外部に液体を流出させることにより、容器内部から容器外部へ液体を排出することができる。管の口径、管の素材、管の形状、小孔の位置、及び小孔の内径は、注入部材として使用される管と同様のものでよい。
注入部材と排出部材は、製造効率の観点から、全く同じものにしてもよいが、形状や素材などが一部異なるものであってもよい。
注入部材と排出部材は、注入部材と排出部材との間に液体の流れが生じるような位置であって、この液体の流れが容器本体に収容される生体試料に接触するような位置に、設置されている。ここで、「注入部材と排出部材との間に液体の流れが生じる」とは、注入部材と排出部材との間で液体が滞留することなく、移動することを意味する。液体の流れは、略直線状であってもよいし、液体が滞留しない範囲で曲線状であってもよい。
注入部材と排出部材が、両者の間に液体の流れが生じるような位置に設置されることにより、容器本体に入っている液体と新しく注入しようとする液体との交換を速やかに行うことができるようになる。これに対し、注入部材と排出部材が、両者の間に液体の流れが生じないような位置にある場合、例えば、細胞の培養容器(例えば、特開2008-22715に記載されている細胞培養容器)などによくみられる長方形状の容器の一辺に隣接して注入口(注入部材)と排出口(排出部材)とがあるような場合、注入口から注入された新しい液体は、元々容器内にある液体と混じり合うことになるため、排出口から排出されるのは、注入開始直後を除き、元々容器内にある液体ではなく、新しい液体と元々容器内にある液体の混じり合った液体である。このため、液体の交換には非常に長い時間を要する。
本発明の保存容器は、主にガラス化凍結法において使用されるが、ガラス化凍結法においては、上記した速やかな液体の交換は非常に重要である。これは、ガラス化凍結法では、生体試料を複数の異なる液体(例えば、平衡液、ガラス化液など)に順次浸漬するが、もし、液体の交換が速やかに行われなければ、例えば、平衡液やガラス化液に浸漬するのではなく、両液の混じった液に長時間浸漬することになってしまうからである。一方、細胞培養容器の液体培地を交換するような場合は、新しい液体培地と古い液体培地との交換を速やかに行う必要はなく、新しい液体培地が細胞に害を及ぼす可能性もあり得るので、液体の交換は、むしろある程度時間をかけて行う方が好ましい。上記の知見を、生体試料のガラス化凍結保存を自動化することを目的の一つとした本発明の保存容器を検討するにあたり、発明者らは、注入部材と排出部材との間に液体の流れが生じるように両部材を設置することが好ましいことを新たに見出した。従って、注入部材と排出部材との間に液体の流れが生じるように両部材を設置することは、本発明の保存容器をガラス化凍結法において使用する場合にも好ましいことである。
生体試料が、注入部材と排出部材との間に生じる液体の流れに接触しないような場合には、生体試料の周囲の液体が新しい液体に交換されない可能性があるので、このようなことが起こらないように、注入部材と排出部材を、両部材間に生じる流れが容器本体に収容される生体試料に接触するような位置に設置する。
注入部材と排出部材が上述した管である場合、通常、これらの部材を容器本体の周縁部に設置することにより、両部材間に液体の流れが生じさせることができ、かつ、この液体の流れが生体試料に接触するようになるので、そのような位置に設置することが好ましい。具体的には、容器本体が長方形型の袋状の容器である場合には、長方形の対辺に沿ってそれぞれ注入部材と排出部材を設置することが好ましい。
本発明の容器は、生体試料を保存するための容器であり、好ましくは、生体試料を凍結保存するための容器であり、更に好ましくは、生体試料をガラス化凍結保存するための容器である。ここで「生体試料」とは、生物由来の試料をいい、例えば、細胞、スフェロイド、組織、臓器、受精卵、胚、又はこれらの一部(例えば、切片)などである。生体試料は、ヒト由来のものでも、ヒト以外の動物由来のものであってもよい。ヒト以外の動物としては、例えば、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、サルなどが挙げることができる。
保存対象とする生体試料は特に限定されないが、好ましくは、細胞シートである。ここで「細胞シート」とは、細胞を接着又は凝集化させて、シート状にした細胞の集合体をいう。現在までに様々な細胞、例えば、軟骨細胞、角膜上皮細胞、皮膚細胞、口腔粘膜上皮細胞、膀胱上皮細胞、心筋細胞、歯根膜細胞などの細胞シートが作製されているが、本発明では、これらのいずれの細胞の細胞シートも保存対象とすることができる。
生体試料は、そのまま容器本体に収容してもよいが、適当な保護材や足場材などと共に収容してもよい。具体的には、生体試料を、ゲルに包埋、カプセルに封入、チップ上に固定、又は透過性膜で被覆した後、容器本体に収容することもできる。
最近、細胞とコラーゲンの混合溶液を微小な管に流しながら固めて培養することで、マイクロスケールのファイバー形状の細胞組織を人工的に構築する方法が報告されている(H. Onoe, et al., Nature Materials, Vol. 12, pp. 584-590, 2013)。このようなファイバー形状の細胞組織も本発明の容器に保存することができる。
本発明者は、マウスやブタの胚を中空糸中でガラス化凍結する方法を報告している(H. Matsunari, et al., Journal of Reproduction and Development Vol. 58 (2012) No. 5 p. 599-608)。このような生体試料を入れた中空糸も、本発明の容器に保存することができる。上記の方法では、一つの中空糸に入れることのできる生体試料(胚)は20〜40個程度とされているが、本発明の容器には、多数の中空糸を収容することができるので、非常に多くの生体試料を保存することが可能である。このような中空糸を保存する場合、中空糸は液体の流れに平行になるように容器本体内に配置することが好ましい。このように配置することで、中空糸が液体の流れを阻害することを抑制することができる。
保存しようとする生体試料を一つの板状のゲルにまとめて包埋した後、容器本体に収容することにより、多くの生体試料をまとめて凍結保存することが可能になる。また、ゲルがゼラチンなどの熱によって融解するゲルの場合、加熱により容易に生体試料をゲルから取り出すこともできる。このような板状のゲルも本発明の容器の保存対象とすることができる。この板状のゲルには、保存しようとする生体試料をまとめて包埋することになるので、その大きさは、容器本体とさほど変わらないぐらいのものになる。具体的には、例えば、板状のゲルが略長方形である場合、厚さは0.5〜5mm、長辺は10〜200mm、短辺は5〜150mmである。
注入部材に注入する液体は特に限定されないが、本発明の容器は主にガラス化凍結保存に用いられるので、通常、液体はガラス化凍結保存に用いられる液体、例えば、平衡液、ガラス化液、融解液、希釈液、洗浄液などである。
次に、本発明の生体試料保存容器の一例を、図1を用いて説明する。この生体試料保存容器は、長方形型の袋1、注入管3、及び排出管4とからなる。袋1の一方の短辺側には、ジッパーなどにより開閉可能な開口部2が設けられており、この開口部2から袋1の内部に生体試料を入れる。注入管3と排出管4は、袋1の長辺に沿うように袋1の内部に固定されている。注入管3の一方の末端は袋1の内部にあるが、もう一方の末端は袋1の外部にある。この外部にある末端には注入口5が設けられている。注入管3の袋1内部に位置する部分には、複数の小孔7が等間隔で設けられている。排出管4も、注入管3と同様に、一方の末端は袋1の内部にあるが、もう一方の末端は袋1の外部にある。この外部にある末端には排出口6が設けられている。この図には示されていないが、排出管4の袋1内部に位置する部分にも、注入管3と同様に、複数の小孔7が等間隔で設けられている。
この生体試料保存容器に生体試料を入れ、ガラス化凍結する場合、注入口5から平衡液とガラス化液を順次注入する。注入口5から注入した平衡液は、注入管3を通り、小孔7から流出し、袋1の内部に移動する。注入管3の小孔7から流出した平衡液は、滞留することなく、流れ(図中の矢印)を形成して、排出管4の小孔7に流入する。この図には示されていないが、袋1の内部には生体試料が収容されており、注入管3の小孔7から流出した平衡液は、生体試料に接触した後に、排出管4の小孔7に流入する。これにより、ガラス化凍結に必要な生体試料の平衡液への浸漬が行われる。排出管4の小孔7に流入した平衡液は、排出管4を通り、排出口6から袋1の外部に排出される。平衡液の注入後、ガラス化液を注入口5から注入する。注入されたガラス化液は、平衡液の場合と同様に、排出口6から袋1の外部に排出される。これにより、ガラス化凍結に必要な生体試料のガラス化液への浸漬が行われる。このとき、注入管3の小孔7と排出管4の小孔7との間にガラス化液の流れが生じるが、小孔7は、これらの管の袋1内部に位置する部分全体に設けられているので、ガラス化液の流れは袋1の内部全体にわたって生じる。このため、袋1の内部に存在した平衡液は速やかに排出され、ガラス化液に置き換えられるので、生体試料が平衡液とガラス化液との混ざり合った液に浸漬される時間は最小限に抑えられる。従って、上述した平衡液とガラス化液の順次注入することにより、生体試料を平衡液の入った容器からガラス化液の入った容器へ移すという従来のガラス化凍結で行われた操作と実質的に同じ操作を行ったことになる。
なお、平衡液、ガラス化液、融解液、希釈液、洗浄液等の注入と排出において、必要に応じて同じ種類の液体の注入と排出を複数回行ってもよい。
本発明の生体試料保存容器の別の一例を、図2を用いて説明する。この生体試料保存容器も、図1に示した容器と同様に、長方形型の袋1、注入管3、及び排出管4とからなるが、注入管3と排出管4は一体化している。図1に示した容器と同様に、袋1の一方の短辺側には、ジッパーなどにより開閉可能な開口部2が設けられている。注入管3は、袋1の一方の長辺に沿うように固定されている部分と、二つの短辺に沿うように固定されている部分とからなり、二つの短辺に沿うように固定されている部分は、長辺と短辺の交わる二つの角部近傍で、一方の長辺に沿うように固定されている部分から枝分かれしている。注入管3の長辺に沿うように固定されている部分の二つの末端は、袋1の外部にあり、これらの末端には注入口5が設けられている。排出管4は、袋1のもう一方の長辺に沿うように固定されており、その二つの末端は、袋1の外部にある。これらの末端には排出口6が設けられている。排出管4は、長辺と短辺の交わる二つの角部近傍で、注入管3と繋がり、これにより、排出管4は注入管3と一体化している。注入管3及び排出管4の袋1内部に位置する部分には、複数の小孔7が等間隔で設けられている(注入管3の一部と排出管4に設けられた小孔は、図に示されていない。)。なお、図2において、管の内部で注入管3と排出管4が繋がっていない方が、両管内の液体が混ざり合うことがなく好ましい。
この生体試料保存容器に平衡液とガラス化液の順次注入することにより、図1に示した容器と同様に、生体試料を平衡液とガラス化液へ順次浸漬することができる。但し、この容器では、注入管3の長辺に沿うように固定されている部分から排出管4への液体の流れのほかに、注入管3の短辺に沿うように固定されている部分から排出管4への液体の流れも生じることから、注入する液を平衡液からガラス化液に切り替えた際、袋1の内部に存在した平衡液をより速やかに排出し、ガラス化液に置き換えることができる。
〔2〕凍結方法
本発明の生体試料の凍結方法は、以下に説明する工程(1)〜(4)を含むことを特徴とするものである。工程(1)、工程(2)、工程(3)、工程(4)は、この順序で行う。工程(2)及び工程(3)は、複数回行ってもよい。
工程(1)では、上記の生体試料保存容器の容器本体に、生体試料を収容する。
生体試料の収容は、容器に応じて行うことができる。例えば、容器にジッパーなどにより開閉可能な開口部が設けられている場合には、その開口部から生体試料を収容することができる。
工程(2)では、平衡液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、排出部材から排出する。
使用する平衡液は、公知のガラス化凍結法(例えば、M. Maehara et al., BMC Biotechnology 13(58), 2013)において使用されているものと同様のものでよい。例えば、生体試料を培養していた培地に、エチレングリコール及びジメチルスルホキシドを加えたものを平衡液として使用することができる。平衡液中に含まれるエチレングリコールの濃度は、1〜20重量%とすることができ、好ましくは、5〜15重量%とすることができる。平衡液中に含まれるジメチルスルホキシドの濃度は、1〜20重量%とすることができ、好ましくは、5〜15重量%とすることができる。エチレングリコールやジメチルスルホキシドを加える培地は、生体試料に応じて適宜選択することができる。培地の具体例としては、DMEM培地、RPMI1640培地、TCM199培地を挙げることができる。
平衡液の温度は、公知のガラス化凍結法において使用されているものと同様のものでよく、例えば、0〜30℃とすることができる。
平衡液を生体試料と接触させる時間は、公知のガラス化凍結法における平衡液への浸漬時間と同様の時間でよく、例えば、1〜30分とすることができる。
工程(3)では、ガラス化液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、容器内の液体を排出部材から排出する。
使用するガラス化液は、公知のガラス化凍結法において使用されているものと同様のものでよい。例えば、生体試料を培養していた培地に、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、カルボキシル化ポリリジン、及びスクロースを加えたものをガラス化液として使用することができる。ガラス化液中に含まれるエチレングリコールの濃度は、10〜25重量%とすることができ、好ましくは、15〜20重量%とすることができる。ガラス化液中に含まれるジメチルスルホキシドの濃度は、10〜25重量%とすることができ、好ましくは、10〜20重量%とすることができる。ガラス化液中に含まれるカルボキシル化ポリリジンの濃度は、1〜15重量%とすることができ、好ましくは、5〜10重量%とすることができる。ガラス化液中に含まれるスクロースの濃度は、0.1〜2Mとすることができ、好ましくは、0.5〜1Mとすることができる。
ガラス化液の温度は、公知のガラス化凍結法において使用されているものと同様のものでよく、例えば、0〜37℃とすることができる。
ガラス化液を生体試料と接触させる時間は、公知のガラス化凍結法におけるガラス化液への浸漬時間と同様の時間でよく、例えば、1〜30分とすることができる。
工程(4)では、生体試料保存容器を冷却し、生体試料を凍結させる。
生体試料を凍結させる方法は、公知のガラス化凍結法において使用されているいずれの方法でもよいが、M. Maehara et al., BMC Biotechnology 13(58), 2013に記載されている方法に従い、液体窒素気相中で生体試料を凍結させることが好ましい。
〔3〕融解方法
本発明の凍結生体試料の融解方法は、以下に説明する工程(1)〜(4)を含むことを含むことを特徴とするものである。工程(1)、工程(2)、工程(3)、工程(4)は、この順序で行う。工程(2)、工程(3)、及び工程(4)は、複数回行ってもよい。
工程(1)では、凍結した生体試料が容器本体に収容されている上記の生体試料保存容器を、加温する。
加温時の温度及び加温時間は、公知のガラス化凍結後の融解法(例えば、M. Maehara et al., BMC Biotechnology 13(58), 2013)において使用されているものと同様のものでよく、例えば、20〜45℃で1〜60秒とすることができる。
工程(2)では、融解液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、容器内の液体を排出部材から排出する。
使用する融解液は、公知のガラス化凍結後の融解法において使用されているものと同様のものでよい。例えば、生体試料を培養していた培地に、スクロースを加えたものを融解液として使用することができる。融解液中に含まれるスクロースの濃度は、0.1〜2Mとすることができ、好ましくは、0.3〜1Mとすることができる。
融解液の温度は、公知のガラス化凍結後の融解法において使用されているものと同様のものでよく、例えば、25〜37℃とすることができる。
融解液を生体試料と接触させる時間は、公知のガラス化凍結後の融解法における融解液への浸漬時間と同様の時間でよく、例えば、0.5〜3分とすることができる。
工程(3)では、希釈液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、容器内の液体を排出部材から排出する。
使用する希釈液は、公知のガラス化凍結後の融解法において使用されているものと同様のものでよい。例えば、生体試料を培養していた培地に、スクロースを加えたものを希釈液として使用することができる。希釈液中に含まれるスクロースの濃度は、0.1〜2Mとすることができ、好ましくは、0.3〜1Mとすることができる。
希釈液の温度は、公知のガラス化凍結後の融解法において使用されているものと同様のものでよく、例えば、20〜37℃とすることができる。
希釈液を生体試料と接触させる時間は、公知のガラス化凍結後の融解法における希釈液への浸漬時間と同様の時間でよく、例えば、1〜10分とすることができる。
工程(4)では、洗浄液を、注入部材から容器本体へ注入し、生体試料と接触させた後、容器内の液体を排出部材から排出する。
使用する洗浄液は、公知のガラス化凍結後の融解法において使用されているものと同様のものでよい。例えば、生体試料を培養していた培地を洗浄液として使用することができる。
洗浄液の温度は、公知のガラス化凍結後の融解法において使用されているものと同様のものでよく、例えば、20〜37℃とすることができる。
洗浄液を生体試料と接触させる時間は、公知のガラス化凍結後の融解法における希釈液への浸漬時間と同様の時間でよく、例えば、1〜10分とすることができる。
〔4〕板状のゲルの凍結及び融解方法
細胞やスフェロイドのような生体試料をゲルに包埋し、ガラス化凍結する方法は、以前から知られていた。しかし、このような方法において凍結対象となるゲルは非常に小さなものであり、上記の板状のゲルのような大きなゲルをガラス化凍結する方法は知られていなかった。従って、このような板状のゲルを、上記の生体試料保存容器に収容せずに、ガラス化凍結する方法、及びそれを融解する方法は、新規な方法であり、本発明はこのような方法も含む。具体的には、上記の板状のゲルを平衡液及びガラス化液に順次浸漬した後、ガラス化凍結する方法、及びガラス化凍結した板状のゲルを加温し、融解液、希釈液、及び洗浄液に順次浸漬する方法も、本発明に含まれる。
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実験方法〕
(1)細胞シートの作製
日本白色種ウサギ膝軟骨由来初代培養細胞(コスモバイオ社)を、温度応答性培養皿(アップセル、CellSeed社)に播種し、増殖培地(20%FBS含有DMEM/F12培地)中で、37℃、5%CO2下で培養した。細胞がコンフルエンスに達したときに、増殖培地を分化培地(10%FBS及び100μM L-アスコルビン酸含有RMI1640培地)に交換し、更に培養を継続した。
播種から2週間で単層の細胞シートが形成されたので、それらを重ね合わせ2層化し、更に1週間培養を行った。
(2)細胞シート保存用袋の作製
ポリエチレン製のジッパー付袋(110×85mm、膜厚0.063-0.064mm)に、2本のチューブ(テフロン製、内径1.7mm)を、一端が袋の外に突き出るように挿入した。挿入したチューブは、袋の長辺に沿うようにヒートシールによって固定した。チューブの袋内に挿入されている部分には、内径0.6〜0.8mmの小孔を、5〜10mm間隔で設けた。この細胞シート保存用袋の外観を図3に示す。
(3)細胞シートの凍結及び融解
上記の保存用袋のジッパーを開け、そこから上記の細胞シートを保存用袋の内部に入れた。細胞シートは、2枚のナイロンメッシュ(50×50mm、糸径95μm、目開き140μm)に挟み、これらによって保護された状態で収容した。
保存用袋を振とう器上に置き、保存用袋に固定した一方のチューブ(以下、このチューブを「注入管」という)から平衡液(10%エチレングルコール、10%DMSO、及び20%ウシ血清を含むTCM199溶液、室温)10mLを約30秒かけて注入し、保存用袋に固定したもう一方のチューブ(以下、このチューブを「排出管」という)から約30秒かけて排出し、この注入開始から排出終了までの工程を約10分間かけて行った。次に、同じ工程を繰り返した。次に、注入管からガラス化液(20%エチレングルコール、20%DMSO、10%カルボキシル化ポリリジン、0.5Mスクロース、及び20%ウシ血清を含むTCM199溶液、氷温)10mLを約30秒かけて注入し、約30秒かけて排出管から排出し、この注入開始から排出終了までの工程を約7分間かけて行った。次に、同じ工程を繰り返した。その後、保存用袋を液体窒素気相(約-150℃)中に暴露し、保存用袋ごと細胞シートをガラス化凍結した。
保存用袋を加温板(45℃)上に置くとともに保存用袋の上に加温パック(38℃)を載せ、細胞シートを急速に融解させた。保存用袋を再び振とう器上に置き、注入管から融解液(1Mスクロース、及び20%ウシ血清を含むTCM199溶液、室温)10mLを約30秒かけて注入し、約30秒かけて排出管から排出し、この注入開始から排出終了までの工程を約1分間かけて行った。同様に希釈液(0.5Mスクロース、及び20%ウシ血清を含むTCM199溶液、室温)10mLを約30秒かけて注入し、約30秒かけて排出管から排出し、この注入開始から排出終了までの工程を約3分間かけて行った。その後、洗浄液(20%ウシ血清を含むTCM199溶液、室温)10mLを約30秒かけて注入し、約30秒かけて排出管から排出し、この注入開始から排出終了までの工程を約5分間かけて行った。次に、同じ工程を繰り返した。
〔実験結果〕
(1)ガラス化凍結及び融解後の細胞シートの評価
細胞シートの評価を、以下の回収率及び細胞生存率の二つの観点で行った。
回収率:ガラス化凍結後の細胞シートの形状(破損の有無)を確認し、破損がなく回収できたシートの割合を算出した。
細胞生存率:コラゲナーゼtype II処理により細胞を分散させ、細胞の生存性をトリパンブルー染色により判定した。
また、比較対象として、ガラス化凍結及び融解処理を行わない細胞シート(非ガラス化区)を用いた。
結果を下表に示す。また、ガラス化凍結及び融解後の細胞シート(ガラス化及び融解区))並びに非ガラス化区の形態写真を図4に示す。
Figure 2021191310
上記の保存用袋内でガラス化凍結及び融解処理を行った細胞シートの形態及び細胞生存率は、これらの処理を行わなかった細胞シートと同等であり、保存容器への注入と排出を繰り返すことによって必要な液置換が達成されていることがわかった。
(2)液置換効率
平衡液、ガラス化液、融解液、希釈液、洗浄液を、この順に保存容器に注入し、灌流又は洗浄後の平衡液、ガラス化液、洗浄液をそれぞれ回収した。注入前の液体を原液、回収後の液体を回収液とし、それぞれの原液及び回収液の浸透圧を測定し、液の交換が正常に行われているかどうかを調べた。結果を下表に示す。
なお、原液及び回収液の浸透圧は凝固点降下浸透圧計(Osmomat030)を用い、必要に応じてMQで希釈することにより測定した。
Figure 2021191310
平衡液、ガラス化液及び洗浄液の回収液の浸透圧は、原液の浸透圧と近似した値であり、その前に使用した液(細胞シート培養液、平衡液及びガラス化液)の浸透圧とは全く異なる値であった。このことから、液交換はほぼ完全に行われていることが分かった。
本発明の容器は、細胞シートなどの生体試料の保存に使用できるので、本発明は、このような生体試料を取り扱う産業分野に利用可能である。
1:袋
2:開口部
3:注入管
4:排出管
5:注入口
6:排出口
7:小孔

Claims (9)

  1. 以下の工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする生体試料の凍結方法、
    (1)生体試料が包埋されているゲルであって、メッシュで支持されているゲルを、平衡液に浸漬する工程、
    (2)工程(1)の後、前記ゲルをガラス化液に浸漬する工程、
    (3)工程(2)の後、前記ゲルを冷却し、生体試料を凍結させる工程。
  2. メッシュで支持されているゲルが、メッシュで挟まれているゲルであることを特徴とする請求項1に記載の生体試料の凍結方法。
  3. ゲルが、ゼラチンゲルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体試料の凍結方法。
  4. 生体試料が、細胞又はスフェロイドであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の生体試料の凍結方法。
  5. ゲルが、板状のゲルであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の生体試料の凍結方法。
  6. ゲルが、略長方形であり、厚さが0.5〜5mm、長辺が10〜200mm、短辺が5〜150mmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の生体試料の凍結方法。
  7. ガラス化液が、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、カルボキシル化ポリリジン、及びスクロースを含有し、エチレングリコールの濃度が10〜25重量%であり、ジメチルスルホキシドの濃度が10〜25重量%であり、カルボキシル化ポリリジンの濃度が1〜15重量%であり、スクロースの濃度が0.1〜2Mであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の生体試料の凍結方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の生体試料の凍結方法によって凍結させた生体試料が包埋されているゲル。
  9. 以下の工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする凍結生体試料の融解方法、
    (1)請求項8に記載のゲルを加温する工程、
    (2)工程(1)の後、前記ゲルを融解液に浸漬する工程、
    (3)工程(2)の後、前記ゲルを希釈液に浸漬する工程、
    (4)工程(3)の後、前記ゲルを洗浄液に浸漬する工程。
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