JP2021191098A - モータ制御システム及びモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御システム及びモータ制御方法 Download PDF

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Takuya Uchida
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Abstract

【課題】電流リップル成分の検出遅れを招来することなく、モータ逆転時においてもリップル検出を正確に行う。【解決手段】リップルパルス変換部10は、直流モータ3の電機子電流に含まれる電流リップルを検出してパルス信号として出力する。リップルパルス変換部10は、電機子電流の変化を電圧変化信号として出力する電流検出部11と、カットオフ周波数fc1を有するローパスフィルタ23を有し電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を出力する信号平滑部21と、カットオフ周波数fc1を調整するカットオフ周波数調整部41とを有する。カットオフ周波数調整部21は、スイッチ6がオフ状態のとき、電機子電流が検出され、かつ、パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、カットオフ周波数fc1を、スイッチオン状態のときの周波数fnよりも低いfrに変更する。【選択図】図5

Description

本発明は直流(DC)モータの制御技術に関し、特に、ホールIC等のセンシング素子や、ロータリーエンコーダ、タコジェネレータなどの回転検出部材を使用することなく、モータ回転数や回転方向等の検出を行うモータ制御システム及びモータ制御方法に関する。
電動モータの駆動制御に際し、従来より、ホールIC等のセンシング素子を用いてモータの回転方向や回転数、回転角度などを検出することが広く行われている。これに対し、近年、コスト低減やモータ軽量化等の観点から、センシング素子を使用することなく、モータの回転方向等を検出するいわゆるセンシング素子レスのモータも増加している。たとえば、特許文献1には、ブラシと整流子片の接触が切り替わる際に生じる電流リップルを利用してモータの回転数を検出する直流モータが記載されている。また、特許文献2には、通常のモータ電流そのものから電流リップル成分を抽出してモータ回転数等の検出が可能なモータ制御装置が記載されている
特開2016−77130号公報 特開2018−74662号公報
一方、自動車等の車両のパワーウインドや電動サンルーフなどの開閉体を駆動するモータでは、全閉時や全開時に装置が停止したとき、開閉体が停止する反動により、オフ状態のモータが若干逆転する場合がある。その場合、逆転時に検出される電流リップルは、定常回転時よりもモータ回転数が遅いため、定常回転時のリップル周波数よりも低い周波数となる。例えば、定常時のリップル周波数が1700Hz程度である場合、逆転時の周波数はその約1/6以下の100〜300Hz程度となる。
ここで、特許文献2の制御装置では、図12(a)のように、モータ駆動電流に基づく電圧変化信号から、ローパスフィルタによって電流リップル成分とノイズ成分を取り除く処理が行われ、その次段にて、成分除去処理後の信号と原波形との差を取る処理が行われている。ところが、開閉体が停止しモータが逆転した場合、逆転時の電流リップル成分は周波数が低いため、ローパスフィルタではそれをカットできず残存してしまう(図12(b))。すると、次段の処理において、原波形の電流リップル成分が残存リップル成分によって相殺され、電流リップル成分自体が減衰してしまう。このため、逆転時の電流リップル成分が検出できなくなり、モータ回転位置(回転角度)の認識にずれが生じてしまうおそれがあった。
これに対し、逆転時の電流リップル成分もカットし得るように、ローパスフィルタのカットオフ周波数を低くする、という方策も考え得る、しかしながら、ローパスフィルタのカットオフ周波数を小さく設定すると、フィルタの時定数の影響により、モータ起動時における電流リップル成分の中心値信号の立ち上がりに遅れが生じる(図12(c))。電流リップル成分の検出遅れは、制御用のリップルパルスの出力遅れにつながり、それにより、システム制御に影響が出てしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、電流リップル成分の検出遅れを招来することなく、モータ逆転時においてもリップル検出を正確に行うことが可能なモータ制御システム及びモータ制御方法を提供することにある。
本発明のモータ制御システムは、電機子を備える直流モータと、前記直流モータに電力を供給する電源ライン上に設けられたスイッチと、前記電機子電流に含まれる電流リップルを検出し、前記電流リップルを矩形波信号として出力するリップルパルス変換部を備えるモータ制御装置と、を有するモータ制御システムであって、前記リップルパルス変換部は、前記電機子電流を検出し、その変化を電圧変化信号として出力する電流検出部と、所定のカットオフ周波数を有するローパスフィルタを有し、該ローパスフィルタを用いることにより前記電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分を抽出し、電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を出力する信号平滑部と、前記カットオフ周波数を調整するカットオフ周波数調整部と、前記平滑信号S1からノイズ成分を除去し電流リップル成分のみを抽出し、リップル成分信号S0を出力するリップル検出部と、前記リップル成分信号S0をデジタル信号に変換しパルス信号を出力するデジタル信号変換部と、を有し、前記カットオフ周波数調整部は、前記スイッチが非接続状態のとき、前記電機子電流が検出され、かつ、該電機子電流によって形成される前記パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、前記カットオフ周波数を、前記スイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定することを特徴とする。
本発明にあっては、直流モータの電機子電流に含まれる電流リップルを矩形波信号として出力するリップルパルス変換部に、電機子電流の変化を電圧変化信号として出力する電流検出部と、ローパスフィルタを用いることにより電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を出力する信号平滑部と、ローパスフィルタのカットオフ周波数を調整するカットオフ周波数調整部を設け、スイッチが非接続状態のとき、電機子電流が検出され、かつ、パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、カットオフ周波数をスイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定する。これにより、例えば、スイッチオフ時にモータが逆転した場合においても、逆転時に生じる低周波数の電流リップル成分をローパスフィルタによってカットし、信号平滑部にて電流リップル成分を確実に抽出することが可能となる。
前記モータ制御システムにおいて、前記ローパスフィルタに、前記カットオフ周波数として、第1周波数と、該第1周波数より低い第2周波数を設け、前記カットオフ周波数調整部は、前記スイッチが非接続状態のとき、前記電機子電流が検出され、かつ、該電機子電流によって形成される前記パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、前記カットオフ周波数を、前記第1周波数から前記第2周波数に変更するようにしても良い。
また、前記カットオフ周波数調整部は、前記スイッチが非接続状態となり、前記直流モータが、前記スイッチが接続状態のときとは逆方向に回転した場合に、前記カットオフ周波数を、前記スイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定するようにしても良い。
さらに、前記直流モータは、車両に設置された開閉体の駆動源として使用されるモータであり、前記カットオフ周波数調整部は、前記開閉体が全開時又は全閉時に前記スイッチが非接続状態となり、前記直流モータが逆転したとき、前記カットオフ周波数を、前記スイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定するようにしても良い。
一方、本発明のモータ制御方法は、直流モータの電機子電流に含まれる電流リップルを検出し、前記電流リップルから生成したパルス信号に基づいて前記直流モータの動作制御を行うモータ制御方法であって、前記電機子電流を検出し、該電機子電流の変化に基づいて電圧変化信号を形成し、所定のカットオフ周波数を有するローパスフィルタを用いることにより前記電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分を抽出し、電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を形成し、前記平滑信号S1からノイズ成分を除去し電流リップル成分のみを抽出し、リップル成分信号S0を形成し、前記リップル成分信号S0をデジタル信号に変換しパルス信号を生成し、前記直流モータに電力を供給する電源ライン上に設けられたスイッチが非接続状態のとき、前記電機子電流が検出され、かつ、該電機子電流によって形成される前記パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、前記カットオフ周波数を、前記スイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定することを特徴とする。
本発明にあっては、直流モータの電機子電流に含まれる電流リップルから生成したパルス信号に基づいて直流モータの動作制御を行うモータ制御方法にて、電機子電流の変化に基づいて電圧変化信号を形成し、ローパスフィルタを用いることにより電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を形成し、スイッチが非接続状態のとき、電機子電流が検出され、かつ、パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、カットオフ周波数をスイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定する。これにより、例えば、スイッチオフ時にモータが逆転した場合においても、逆転時に生じる低周波数の電流リップル成分をローパスフィルタによってカットし、電機子電流の電流リップル成分を確実に抽出することが可能となる。
本発明のモータ制御システムによれば、電機子を備える直流モータと、直流モータに電力を供給する電源ライン上に設けられたスイッチと、電機子電流に含まれる電流リップルを検出し、電流リップルを矩形波信号として出力するリップルパルス変換部を備えるモータ制御装置と、を有するモータ制御システムにおいて、リップルパルス変換部に、電機子電流の変化を電圧変化信号として出力する電流検出部と、ローパスフィルタを用いることにより電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を出力する信号平滑部と、ローパスフィルタのカットオフ周波数を調整するカットオフ周波数調整部を設け、スイッチが非接続状態のとき、電機子電流が検出され、かつ、パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、カットオフ周波数をスイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定するようにしたので、例えば、スイッチオフ時にモータが逆転した場合においても、逆転時に生じる低周波数の電流リップル成分をローパスフィルタによってカットし、信号平滑部にて電流リップル成分を確実に抽出できるようになり、リップル検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、本発明のモータ制御方法によれば、直流モータの電機子電流に含まれる電流リップルから生成したパルス信号に基づいて直流モータの動作制御を行うモータ制御方法にて、電機子電流の変化に基づいて電圧変化信号を形成し、ローパスフィルタを用いることにより電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を形成し、スイッチが非接続状態のとき、電機子電流が検出され、かつ、パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、カットオフ周波数をスイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定するようにしたので、例えば、スイッチオフ時にモータが逆転した場合においても、逆転時に生じる低周波数の電流リップル成分をローパスフィルタによってカットして電流リップル成分を確実に抽出できるようになり、リップル検出精度の向上を図ることが可能となる。
本発明の一実施形態であるモータ制御システムの構成を示すブロック図である。 電流検出部からの出力信号の一例である。 第1制御電圧発生回路における処理を示す説明図である。 第1変動成分平滑回路における処理を示す説明図である。 カットオフ周波数調整部の構成を示すブロック図である。 図1のモータ制御装置に配設されるカットオフ周波数調整部における処理に関する真理値表である。 CV反転回路おける処理を示す説明図である。 自動利得調整回路における処理を示す説明図である。 第2平滑回路ブロックにおける処理を示す説明図である。 リップル検出部における処理を示す説明図である。 デジタル信号変換部における処理を示す説明図である。 ローパスフィルタによる電圧変化信号の処理を示す説明図であり、(a)は定常回転時における処理、(b)は逆転時における処理、(c)はローパスフィルタのカットオフ周波数を小さくした場合の処理をそれぞれ示している。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態であるモータ制御システム1の構成を示すブロック図である。モータ制御システム1は、例えば、自動車のパワーウインド(開閉体)の駆動源として用いられる直流モータの動作制御に適用され、モータ電流(電機子電流)に含まれる電流リップルを、ホールIC等を用いることなく抽出し、矩形波の形で出力し、モータの回転数や回転方向等を算出する。
モータ制御システム1にはリップルパルス変換部10が設けられており、本発明の電流リップル検出方法は、このリップルパルス変換部10によって実施される。リップルパルス変換部10は、電源2からブラシ付きDC(直流)モータ3(以下、モータ3と略記する)に電力を供給する電源ライン4上に配置される。電源ライン4にはシャント抵抗5が設けられており、リップルパルス変換部10は、シャント抵抗5の前後(電源2側とモータ3側)に接続される。電源ライン4上にはスイッチ6が設けられており、スイッチ6をオンさせることにより、モータ3に電機子電流が流れモータ3が作動する。
図1に示すように、リップルパルス変換部10は、シャント抵抗5側から順に、電流検出部11、第1平滑回路ブロック(第1平滑部:信号平滑部)12、利得調整部13、第2平滑回路ブロック(第2平滑部)14、リップル検出部15、及び、デジタル信号変換部16の各機能ブロックから構成されている。リップルパルス変換部10においては、電流検出部11は、シャント抵抗5の前後の電圧差(電圧降下)を検出してモータ駆動電流を検知する一方、その変化を電圧変化信号として出力する。この電圧変化信号は、第1平滑回路ブロック12以下の各機能ブロックに送られ(利得調整部13→第2平滑回路ブロック14→リップル検出部15)、電圧変化信号から電流リップル成分のみが抽出される。そして、抽出された電流リップル成分は、デジタル信号変換部16によって、エンコーダ出力相当のパルス信号に変換されて出力され、このパルス信号に基づいてモータ3の回転数が検出される。
以下、リップルパルス変換部10における各機能ブロックでの処理について順を追って説明する。前述のように、電流検出部11では、シャント抵抗5の前後の電圧差を捉え、それを電圧変化信号として出力する(電流検出ステップ)。図2は、電流検出部11からの出力信号の一例である。電流検出部11では、電源電圧に基づくバイアス電圧Voff1を基準として、シャント抵抗5の前後の電圧差が差動増幅された形で出力される。図2に示すように、電圧変化信号には、ノイズ成分と電流リップル成分が含まれた状態となっており、電流検出部11からはこの状態の電圧信号が出力され、第1平滑回路ブロック12に送られる。
第1平滑回路ブロック12には、第1制御電圧(CV:Control Voltage)発生回路21と、第1変動成分平滑回路22が設けられており、図2の電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分を抽出する(第1平滑化ステップ)。図3は第1制御電圧発生回路21における処理を示す説明図、図4は第1変動成分平滑回路22における処理を示す説明図である。第1制御電圧発生回路21は、ローパスフィルタ23を用いることにより、電流検出部11より入力された電圧変化信号(図2)から、電流リップル成分の中心値をモータ駆動電流の変化成分として抽出し(図3のfv(t))、第1制御電圧CV1として出力する(第1制御電圧発生ステップ)。
この場合、リップル波形の傾きは、モータのインダクタンスと、ブラシが整流子片を跨ぐときの電流変化との関係で決まる。このため、fv(t)を抽出するためのローパスフィルタ23のカットオフ周波数fc1は、モータインダクタンスによる周波数成分とモータロック時のリップル周波数成分との間で、モータ仕様や設置条件等を勘案して適宜決定される。第1制御電圧発生回路21にて抽出された第1制御電圧CV1は、第1変動成分平滑回路22や利得調整部13に出力される。
第1変動成分平滑回路22では、電流検出部11で得られた電圧変化信号から、第1制御電圧発生回路21にて求めた第1制御電圧CV1を用いて電流リップル成分(+ノイズ成分)を抽出する。すなわち、図2の電圧変化信号(図4(a))と、第1制御電圧CV1(図4(c))の差分を取ることにより、電圧変化信号からモータ駆動電流の変動分(変化成分)を取り除き、電流リップル成分(+ノイズ成分)を抽出する(図4(e))。
ここで、パワーウインド用のような開閉体を駆動するモータにおいては、前述のように、開閉体停止の反動によりモータが逆方向に回転する場合があり、逆転時の電流リップル成分が検出できない場合があるという課題があった。そこで、このような逆転時の電流リップルを確実に検出すべく、当該実施の形態のモータ制御システム1では、第1制御電圧発生回路21におけるローパスフィルタ23のカットオフ周波数fc1を可変とし、モータの動作状態に合わせてカットオフ周波数fc1を変更する。
モータ制御システム1では、カットオフ周波数fc1として、通常動作時用(fn:第1周波数)と逆転時用(fr:第2周波数)の2種の値が設定されている。逆転時用のカットオフ周波数frは通常動作時用のカットオフ周波数fnよりも低い値となっており(例えば、fr=350Hz、fr=100Hzなどの所定値)、スイッチオフ時に逆転を検出したときは逆転時用のカットオフ周波数frを使用する。これにより、第1制御電圧発生回路21にて逆転時の低周波数の電流リップル成分をカットでき、逆転時においても、第1変動成分平滑回路22にて電流リップル成分を確実に抽出することが可能となる。
そこで、モータ制御システム1には、ローパスフィルタ23のカットオフ周波数fc1を変更するため、リップルパルス変換部10にカットオフ周波数調整部41がさらに設けられている(図1参照)。図5は、このカットオフ周波数調整部41の構成を示すブロック図である。図5に示すように、カットオフ周波数調整部41は、リップルパルス出力周波数判断部42と、モータ端子電圧判断部43、カットオフ周波数変更指示部44を備えた構成となっている。
リップルパルス出力周波数判断部42は、リップルパルス変換部10のデジタル信号変換部16から出力されるリップルパルス信号を取得し、リップルパルスの存否からモータ3の作動状態(回転しているか、停止しているか)を判定する。モータ端子電圧判断部43は、誘起電圧に伴うモータ3前後の点の電圧(VA,VB)を検出し、モータ3に対する通電状態(通電の有無)を判定する。カットオフ周波数変更指示部44は、リップルパルス出力周波数判断部42とモータ端子電圧判断部43からの出力に基づき、ローパスフィルタ23のカットオフ周波数変更の要否を決定する。
リップルパルス出力周波数判断部42は、リップルパルス変換部10から出力されるリップルパルスをDC成分(直流成分)とパルス信号に分別するリップルパルス検出部45と、リップルパルス検出部45にて分別されたパルス信号をDC成分のみに変換するリップルパルス平滑部46と、リップルパルス平滑部にてDC成分に変換されたパルス信号の電圧値が、所定の基準電圧(Bias電圧:Voff)を超えている場合に信号を出力する差動増幅部47とを備えている。
図6は、カットオフ周波数調整部41における処理に関する真理値表であり、カットオフ周波数調整部41は次のような処理により、ローパスフィルタ23のカットオフ周波数fc1を変更する。
(1)モータ通電・定常回転の場合
モータ通電・定常回転の場合、第1制御電圧発生回路21では、通常動作時用のカットオフ周波数fnにて電流リップル成分の中心値fv(t)を抽出する処理が行われる。モータ3が通電状態で定常回転しているときは、スイッチ6は接続状態(オン)となっており、モータ3の端子電圧VA,VBの何れかは「H(Hi)」となる。ここでは、CW回転のとき「VA:H,VB:L(Low)」、CCW回転のとき「VA:L,VB:H」に設定されている。したがって、通電・定常回転の場合、出力D(ダイオード51a,51b後段の出力)は、CW回転・CCW回転何れの場合も「H」となる。これにより、トランジスタ52がオンとなり、モータ3に通電されている場合、モータ端子電圧判断部43からの出力は「L」となる。
一方、リップルパルス出力周波数判断部42には、リップルパルス変換部10からリップルパルス(以下、RPと略記する)が入力されている。リップルパルス出力周波数判断部42では、RP未発生時にRP出力が「H」固定となる場合もあるため、まず、微分回路を用いたリップルパルス検出部45にて、リップルパルスをDC成分とパルス信号に分別する。次に、リップルパルス検出部45で得たパルス信号をリップルパルス平滑部46にてDC成分に変換する。リップルパルス平滑部46の出力Aは、差動増幅部47に入力され、所定のBias電圧(Voff)との関係に基づいて出力Bが生じる。
この場合、Bias電圧は、パルス信号が連続して数十パルス以上(例えば、20パルス以上)発生しており(外乱との分別)、かつ、所定周波数(例えば、350Hz:通常作動時、惰走時との区別のための逆転判別周波数)よりも高い場合は、出力AがVoffより大きく(Voff<A)なるように設定されている。したがって、通電・定常回転では、RPが数十パルス以上連続して出力されており、かつ、パルス周波数も高いため、リップルパルス平滑部46の出力AはBias電圧よりも大きくなり、差動増幅部47の出力Bは「H」となる。したがって、このとき、NOT48の後段の出力C、すなわち、リップルパルス出力周波数判断部42の出力は、「L」となる。
カットオフ周波数変更指示部44には、モータ端子電圧判断部43からの出力E:「L」、リップルパルス出力周波数判断部42の出力C:「L」が入力され、AND53の入力E,Cは、「L」,「L」となる。したがって、AND53の出力Fは「L」となり、その結果、カットオフ周波数調整部41によるローパスフィルタ23のカットオフ周波数変更は行われず、第1制御電圧発生回路21では、通常動作時用のカットオフ周波数fc1(=fn)にて電流リップル成分の中心値fv(t)を抽出する処理が行われる。
(2)モータ非通電・惰走回転の場合
例えば、窓を開閉途中で停止させたり、少しだけ上下させたりした場合など、モータ3が通電されていない状態であるが惰走回転している場合も、通常動作時用のカットオフ周波数fnにてリップル成分中心値fv(t)の抽出処理が行われる。この場合は、スイッチ6は非接続状態(オフ)となっているが、厳密にはモータ3に誘起電圧が生じており、モニタされている端子電圧VA,VBの何れかは「H」となる。しかし、その際の誘起電圧は通電・定常回転時と比べると非常に小さい。このため、カットオフ周波数調整部41では、VA,VBが所定電圧未満の場合には「L」とする。したがって、モータ端子電圧判断部43におけるダイオード51a,51b後段の出力Dは、CW回転・CCW回転何れの場合も「L」となる。その結果、トランジスタ52はオフ状態となり、モータ端子電圧判断部43の出力Eも回転方向に関わらず「H」となる。
一方、惰走回転時には、リップルパルス出力周波数判断部42に対し、停止時とは異なり、ある程度連続した数十パルス以上のRPが入力される。また、パルス周波数も、逆転判別周波数よりも高くなる。したがって、非通電・惰走回転の場合、出力AはBias電圧よりも大きくなり、差動増幅部47の出力Bは「H」となる。したがって、このとき、NOT48の後段の出力C(リップルパルス出力周波数判断部42の出力)は「L」となる。
カットオフ周波数変更指示部44には、モータ端子電圧判断部43からの出力E:「H」、リップルパルス出力周波数判断部42の出力C:「L」が入力され、AND53の入力E,Cは、「H」,「L」となる。したがって、AND53の出力Fは「L」となり、その結果、カットオフ周波数調整部41によるローパスフィルタ23のカットオフ周波数変更は行われず、第1制御電圧発生回路21では、通常動作時用のカットオフ周波数fc1(=fn)にて電流リップル成分の中心値fv(t)を抽出する処理が行われる。
(3)モータ非通電・逆転の場合
前述のように、全閉・全開時などでは、通電オフ時にモータ機構の反作用等によってモータ3が逆転する場合があり、その際、逆転時の電流リップル成分が検出できない場合がある。本発明によるモータ制御システム1では、モータ非通電・逆転の場合、逆転時用のカットオフ周波数frにてリップル成分中心値fv(t)の抽出処理が行われる。
この場合、スイッチ6は非接続状態(オフ)であるが、非通電・惰走のときと同様、モータ逆転に伴う誘起電圧により、端子電圧VA,VBの何れかは「H」となる。ただし、前述同様、その際の誘起電圧は定常回転時と比べると微小であるため、カットオフ周波数調整部41では、VA,VBを「L」として取り扱う。したがって、モータ端子電圧判断部43におけるダイオード51a,51b後段の出力Dは、CW回転・CCW回転何れの場合も「L」となる。その結果、トランジスタ52はオフ状態となり、モータ端子電圧判断部43の出力Eも回転方向に関わらず「H」となる。
また、逆転時も、リップルパルス出力周波数判断部42には、ある程度連続した数十パルス以上のRPが入力される。しかしながら、この場合は、パルス周波数が逆転判別周波数よりも低くなるため、リップルパルス平滑部46の出力AはBias電圧よりも小さくなり、差動増幅部47の出力Bは「L」となる。したがって、このとき、NOT48の後段の出力C(リップルパルス出力周波数判断部42の出力)は「H」となる。
カットオフ周波数変更指示部44には、モータ端子電圧判断部43からの出力E:「H」、リップルパルス出力周波数判断部42の出力C:「H」が入力され、AND53の入力E,Cは共に「H」,「H」となる。したがって、AND53の出力Fは「H」となり、その結果、カットオフ周波数調整部41によるローパスフィルタ23のカットオフ周波数が変更される。すなわち、第1制御電圧発生回路21では、逆転時用のカットオフ周波数fc1(=fr)にて電流リップル成分の中心値fv(t)を抽出する処理が行われる。前述ように、逆転時用のカットオフ周波数frは通常動作時用のカットオフ周波数fnよりも低い値となっている。したがって、第1制御電圧発生回路21では、逆転時における低周波数の電流リップル成分がカットされ、逆転時においても、第1変動成分平滑回路22にて電流リップル成分が抽出される。
(4)モータ非通電・停止の場合
モータ3が通電されていない状態で停止しているときは、スイッチ6は非接続状態(オフ)であり、VA,VBは「L」となる。このため、モータ端子電圧判断部43の出力Dは、CW回転・CCW回転何れの場合も「L」となる。したがって、トランジスタ52はオフ状態となり、モータ端子電圧判断部43の出力Eも回転方向に関わらず「H」となる。一方、モータ停止によりリップルパルスは発生せず、リップルパルス出力周波数判断部42にはRPは入力されない。また、パルス周波数も逆転判別周波数よりも当然に低くなる。このため、リップルパルス平滑部46の出力AはBias電圧よりも小さくなり、差動増幅部47の出力Bは「L」となる。したがって、このとき、NOT48の後段の出力C(リップルパルス出力周波数判断部42の出力)は「H」となる。
カットオフ周波数変更指示部44には、モータ端子電圧判断部43からの出力E:「H」、リップルパルス出力周波数判断部42の出力C:「H」が入力され、AND53の入力E,Cは共に「H」,「H」となる。したがって、AND53の出力Fは「H」となり、その結果、カットオフ周波数調整部41によるローパスフィルタ23のカットオフ周波数が変更される。すなわち、第1制御電圧発生回路21では、逆転時用のカットオフ周波数frにて電流リップル成分の中心値fv(t)を抽出する処理が行われるが、この場合はモータ停止のため、カットオフ周波数の変更はリップル成分抽出処理には特に関係はない。
このように、モータ制御システム1では、カットオフ周波数fc1として、通常動作時用のもの(fn)と、それよりも低い値の逆転時用(fr)のものを設定する。そして、スイッチオフ時に逆転を検出したときは逆転時用のカットオフ周波数frを使用する。これにより、逆転時においても、第1制御電圧発生回路21にて逆転時に生じる低周波数の電流リップル成分をカットでき、第1変動成分平滑回路22にて電流リップル成分を確実に抽出することが可能となる。したがって、モータ制御システム1におけるモータ回転位置(回転角度)の認識にずれが生じるのを防止でき、パルスカウントのズレによる窓位置の誤検知を防止できる。その結果、パワーウインドの制御精度の向上が図られ、窓の動作速度や挟み込み検知などの制御精度も向上する。
また、第1変動成分平滑回路22では、図4(b),(d)に示すように、バイアス電圧Vref1,Vref2を用いて、電圧変化信号と第1制御電圧CV1との電圧レベル(波形の高さ)が合わされる。これにより、電流リップル成分とノイズ成分のみが抽出され、図4(e)のような第1平滑信号S1が出力される(第1変動成分平滑化ステップ)。図4(e)に示すように、第1平滑信号S1は、波形の中心レベルが一定化されているため、その後の波形成形処理が容易となり、その確実性も向上する。
図4(e)に示すように、第1変動成分平滑回路22によって得られた信号は、モータ電流の変化による振幅変化を伴っている。そこで、次に、利得調整部13により、図4(e)の信号を均一の振れ幅の信号に波形成形する(利得調整ステップ)。利得調整部13には、CV反転回路(制御電圧反転回路)24と、自動利得調整回路25が設けられており、図7はCV反転回路24おける処理を示す説明図、図8は自動利得調整回路25における処理を示す説明図である。利得調整部13では、CV反転回路24によって反転された逆位相の反転第1制御電圧CV1’と、第1変動成分平滑回路22からの第1平滑信号S1により図8(c)のような調整信号VCAが作成される。
図7に示すように、CV反転回路24では、第1制御電圧発生回路21から入力された第1制御電圧CV1の上下が反転され、反転第1制御電圧CV1’が出力される(制御電圧反転ステップ)。自動利得調整回路25は、第1平滑信号S1に対し、反転第1制御電圧CV1’を掛け合わせることにより、第1平滑信号S1の振幅を均一化する。すなわち、第1平滑信号S1と、第1制御電圧CV1とは波形が上下反対の反転第1制御電圧CV1’とを掛け合わせることにより、振れ幅の大きい部位には小さな電圧、小さい部位には大きな電圧がそれぞれ掛けられ、図8(c)のように振幅が均一化された調整信号VCAが出力される(利得調整ステップ)。これにより、電流リップル成分のレベルが均一化され、波形処理の確実性が向上する。
利得調整部13にて得られた調整信号VCAは、第2平滑回路ブロック14に送られ再び平滑化される(第2平滑化ステップ)。図8(c)に示すように、調整信号VCAは、振幅は均一化されているものの、今度は、反転第1制御電圧CV1’の変化に沿って全体が曲がった形となっている。このため、それを一定の中心値を有する直線的な信号に矯正すべく、第2平滑回路ブロック14にて平滑化処理を行う。第2平滑回路ブロック14には、第2制御電圧発生回路26と、第2変動成分平滑回路27が設けられており、第1平滑回路ブロック12と同様の処理が実行される。
図9は、第2平滑回路ブロック14における処理を示す説明図である。図9(b)に示すように、第2平滑回路ブロック14においても、第2制御電圧発生回路26にて調整信号VCAから第2制御電圧CV2が作成される(第2制御電圧発生ステップ)。そして、第2変動成分平滑回路27により、この第2制御電圧CV2と、利得調整部13より入力された調整信号VCAから、図9(c)の第2平滑信号S2が作成される。つまり、図9(a)の波形から、一点鎖線にて示した第2制御電圧CV2(図9(b))を引く形で、図9(c)のような第2平滑信号S2が形成される(第2変動成分平滑化ステップ)。
一方、第2平滑信号S2には、図9(c)に示すように、電流リップル成分とノイズ成分が混在している。そこで、リップル検出部15では、第2平滑信号S2から電流リップル成分のみを抽出する(リップル検出ステップ)。図10は、リップル検出部15における処理を示す説明図である。この場合、ノイズ成分は電流リップル成分に比べて周波数が高いことから、ハイパスフィルタ28を用いて、第2平滑信号S2(図10(a))からまずノイズ成分のみを取り出す(ノイズ成分抽出ステップ)(図10(b))。この際、ハイパスフィルタ28のカットオフ周波数fc2は、モータインダクタンスによる電流リップル成分の立ち上がり、立ち下がり時間の周波数成分と、ノイズ成分周波数成分との間で、システム仕様に合わせて適宜検証の上設定する。
第2平滑信号S2からノイズ成分のみを取り出した後、それを反転させて第2平滑信号S2と合成する。すなわち、差動増幅回路29に、第2平滑信号S2と、そのノイズ成分の逆位相信号を入力することにより、第2平滑信号S2からノイズ成分を除去して増幅し、電流リップル成分のみを顕在化させたリップル成分信号S0を形成し、出力する(図10(c))。これにより、図2に示した電圧変化信号から、図10(c)のような電流リップル成分のみの信号が抽出される(電流リップル成分抽出ステップ)。このような形で第2平滑信号S2からノイズ成分を除去すると、モータ電流から、電流リップルの波形を鈍らせることなく、電流リップル成分のみを抽出することができる。
このようにして電流リップル成分のみを抽出した後、それをデジタル信号変換部16に送りデジタル信号化する(デジタル信号化ステップ)。図11は、デジタル信号変換部16における処理を示す説明図である。デジタル信号変換部16では、リップル検出部15から送られて来たリップル成分信号S0(図11(a))を位相シフト部31によって若干位相をずらす(位相シフト信号作成ステップ)。そして、コンパレータ32において、オリジナルのリップル成分信号S0と、それを微小に位相がずれた信号S0’とを比較し、図11(d)のようなパルス信号化する。
この場合、コンパレータ32は、信号S0と信号S0’のうち、例えば、信号S0が大きい場合はH、信号S0’が大きい場合はLという形で信号が出力される。したがって、図11(c)に示すように、区間PにおいてはS0>S0’のため「H」、区間QにおいてはS0<S0’のため「L」がそれぞれ出力され、リップル成分信号S0の変化に対応した矩形波状のパルス信号が形成され、出力される(デジタル変換ステップ)。
このようにして生成された矩形波信号は、各パルスが、ブラシと整流子片との接触の切り替わりに対応している。ブラシと整流子片の数はモータごとに予め定まっているため、このパルスをカウントすることにより、モータ3の回転数を算出することができる。すなわち、モータ電流中の電流リップルから、ホールIC等の回転検出部材を用いることなく、モータ3の回転数を検出することが可能となる。その際、本発明の装置・方法にあっては、磁極ピッチなどの変更等によって電流リップルを増大させる必要がなく、従来のモータ構成そのままでリップル抽出が可能である。このため、モータの性能や特性を損なうことなく、また、モータ音や発熱を増加させることなく、リップルセンシングが可能となる。さらに、精緻なフィルタや微妙なカットオフ設定も不要となり、パルスの不出力や遅れなどの問題も防止することが可能となる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述のモータ制御システムにおけるモータ制御機能は、リップルパルス変換部10やカットオフ周波数調整部41などのハードウエア的な構成ではなく、ソフトウエア上にてこれらの機能を代替・実現することも可能である。また、前述のカットオフ周波数や、定常時や逆転時のリップル周波数等の値は一例であり、本発明は前述の値には限定されない。
本発明によるモータ制御システム及びモータ制御方法は、パワーウインド用モータの動作制御のみならず、ワイパやパワーシート等の他の車載電動装置や、ブラシ付きモータを用いた家庭用電気製品等、モータ駆動電流からパルスを検出する技術を用いた機器に広く適用可能である。
1 モータ制御システム
2 電源
3 ブラシ付きDCモータ
4 電源ライン
5 シャント抵抗
6 スイッチ
10 リップルパルス変換部
11 電流検出部
12 第1平滑回路ブロック
13 利得調整部
14 第2平滑回路ブロック
15 リップル検出部
16 デジタル信号変換部
21 第1制御電圧発生回路
22 第1変動成分平滑回路
23 ローパスフィルタ
24 CV反転回路
25 自動利得調整回路
26 第2制御電圧発生回路
27 第2変動成分平滑回路
28 ハイパスフィルタ
29 差動増幅回路
31 位相シフト部
32 コンパレータ
41 カットオフ周波数調整部
42 リップルパルス出力周波数判断部
43 モータ端子電圧判断部
44 カットオフ周波数変更指示部
45 リップルパルス検出部
46 リップルパルス平滑部
47 差動増幅部
48 NOT
51a,51b ダイオード
52 トランジスタ
53 AND
CV1 第1制御電圧
CV1’反転第1制御電圧
CV2 第2制御電圧
S0 リップル成分信号
S0’ シフト信号
S1 第1平滑信号
S2 第2平滑信号
VCA 調整信号
Voff1 バイアス電圧
Vref1 バイアス電圧
Vref2 バイアス電圧
fc1 カットオフ周波数
fc2 カットオフ周波数
fn 通常動作時用カットオフ周波数(第1周波数)
fr 逆転時用カットオフ周波数(第2周波数)

Claims (5)

  1. 電機子を備える直流モータと、
    前記直流モータに電力を供給する電源ライン上に設けられたスイッチと、
    前記電機子電流に含まれる電流リップルを検出し、前記電流リップルを矩形波信号として出力するリップルパルス変換部を備えるモータ制御装置と、を有するモータ制御システムであって、
    前記リップルパルス変換部は、
    前記電機子電流を検出し、その変化を電圧変化信号として出力する電流検出部と、
    所定のカットオフ周波数を有するローパスフィルタを有し、該ローパスフィルタを用いることにより前記電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分を抽出し、電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を出力する信号平滑部と、
    前記カットオフ周波数を調整するカットオフ周波数調整部と、
    前記平滑信号S1からノイズ成分を除去し電流リップル成分のみを抽出し、リップル成分信号S0を出力するリップル検出部と、
    前記リップル成分信号S0をデジタル信号に変換しパルス信号を出力するデジタル信号変換部と、を有し、
    前記カットオフ周波数調整部は、
    前記スイッチが非接続状態のとき、前記電機子電流が検出され、かつ、該電機子電流によって形成される前記パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、前記カットオフ周波数を、前記スイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定することを特徴とするモータ制御システム。
  2. 請求項1記載のモータ制御システムにおいて、
    前記ローパスフィルタは、前記カットオフ周波数として、第1周波数と、該第1周波数より低い第2周波数を有し、
    前記カットオフ周波数調整部は、前記スイッチが非接続状態のとき、前記電機子電流が検出され、かつ、該電機子電流によって形成される前記パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、前記カットオフ周波数を、前記第1周波数から前記第2周波数に変更することを特徴とするモータ制御システム。
  3. 請求項1又は2記載のモータ制御システムにおいて、
    前記カットオフ周波数調整部は、前記スイッチが非接続状態となり、前記直流モータが、前記スイッチが接続状態のときとは逆方向に回転した場合に、前記カットオフ周波数を、前記スイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定することを特徴とするモータ制御システム。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のモータ制御システムにおいて、
    前記直流モータは、車両に設置された開閉体の駆動源として使用されるモータであり、
    前記カットオフ周波数調整部は、前記開閉体が全開時又は全閉時に前記スイッチが非接続状態となり、前記直流モータが逆転したとき、前記カットオフ周波数を、前記スイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定することを特徴とするモータ制御システム。
  5. 直流モータの電機子電流に含まれる電流リップルを検出し、前記電流リップルから生成したパルス信号に基づいて前記直流モータの動作制御を行うモータ制御方法であって、
    前記電機子電流を検出し、該電機子電流の変化に基づいて電圧変化信号を形成し、
    所定のカットオフ周波数を有するローパスフィルタを用いることにより前記電圧変化信号から電流リップル成分とノイズ成分を抽出し、電流リップル成分とノイズ成分からなる平滑信号S1を形成し、
    前記平滑信号S1からノイズ成分を除去し電流リップル成分のみを抽出し、リップル成分信号S0を形成し、
    前記リップル成分信号S0をデジタル信号に変換しパルス信号を生成し、
    前記直流モータに電力を供給する電源ライン上に設けられたスイッチが非接続状態のとき、前記電機子電流が検出され、かつ、該電機子電流によって形成される前記パルス信号の周波数が所定値よりも低い場合、前記カットオフ周波数を、前記スイッチが接続状態である場合よりも低い値に設定することを特徴とするモータ制御方法。
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