JP2021188445A - 造成ロッド及び流体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排泥のスムーズな排出を実現することができる造成ロッド及び流体吐出装置を提供する。【解決手段】造成ロッド1は、高圧噴射撹拌工法で用いられる造成ロッド1である。造成ロッド1は、切削用ノズル71と、上面と、排泥促進用ノズル5と、を備える。切削用ノズル71は、造成ロッド1の長手方向に沿う側面に設けられ、長手方向に交差する方向に沿って切削用の液体を高圧噴射する。上面は、造成ロッド1の長手方向における切削用ノズル71よりも上側で側面に直交する。排泥促進用ノズル5は、上面に設けられ、排泥を促進する流体を吐出する。【選択図】図2

Description

本発明は、造成ロッド及び流体吐出装置に関し、より詳細には、高圧噴射撹拌工法に用いられる造成ロッド及び流体吐出装置に関する。
特許文献1には従来の注入ロッドが記載されている。特許文献1記載の注入ロッドは、高圧噴射撹拌工法に用いられるものであり、先端部にモニタを備える。モニタには、硬化剤液を高圧噴射する剤液噴射ノズルが設けられている。また、モニタには、側面にエアー噴射口が設けられている。エアー噴射口は、水平面よりも上側に向くように、地上方向にエアーを噴射することができる。
高圧噴射撹拌工法では、地盤に対してボーリングマシン等で削孔することで穴を形成し、当該穴に注入ロッドが挿し入れられる。そして、注入ロッドは、剤液噴射ノズルから硬化剤液を高圧噴出した状態で、作業機によって、中心軸回りに回転されつつ、引き上げられることで、穴が切削される。
切削に伴って、穴内にはスライム(排泥)が生成される。排泥は、エアー噴出口から噴出されるエアーによって押し上げられ、穴の内周面と注入ロッドの外周面との間の隙間から地上に向かって上昇し、地表に形成されたスライムピットに排出される。
特開2009−270422号公報
ところで、上記特許文献1記載の注入ロッドでは、エアー噴射口は注入ロッドの側面に形成されている。このため、エアー噴射口から吐出されるエアーは、注入ロッドから出た後、上昇して排泥を押し上げる。このため、特許文献1記載の注入ロッドでは、一定のエアリフト効果は得られるものの、エアー噴射口から噴出される圧力を効果的に利用することはできず、排泥のスムーズな排出を行うことについて改善の余地があった。
本発明の目的は、排泥のスムーズな排出を実現することができる造成ロッド及び流体吐出装置を提供することである。
本発明に係る一態様の造成ロッドは、高圧噴射撹拌工法で用いられる造成ロッドであって、前記造成ロッドの長手方向に沿う側面に設けられ、前記長手方向に交差する方向に沿って切削用の液体を高圧噴射する切削用ノズルと、前記造成ロッドの長手方向における前記切削用ノズルよりも上側で前記側面に直交する上面と、前記上面に設けられ、排泥を促進する流体を吐出する排泥促進用ノズルと、を備える。
本発明に係る一態様の流体吐出装置は、切削用の液体を高圧噴射する切削用ノズルを有する先端モニタと、前記液体を前記先端モニタに供給する供給管と、の間に取り付けられる流体吐出装置であって、前記先端モニタの上端部に取り付けられるモニタ取付け部、及び前記供給管の下端部に取り付けられる供給管取付け部を有する装置本体と、前記装置本体に設けられ、排泥の流れを促進する流体を吐出する排泥促進用ノズルと、を備え、前記装置本体は、前記モニタ取付け部と前記供給管取付け部との間で、前記供給管の長手方向に直交する上面を有し、前記排泥促進用ノズルは前記上面に設けられている。
本発明に係る上記態様の造成ロッド及び流体吐出装置は、排泥のスムーズな排出を実現することができる、という利点がある。
図1(A)は、本発明に係る一実施形態の高圧噴射撹拌工法の削孔を行う概略図である。図1(B)は、同上の高圧噴射撹拌工法の造成ロッドを、切削用の液体を高圧噴射しながら回転させたときの概略図である。図1(C)は、同上の高圧噴射撹拌工法の造成ロッドを、切削用の液体を高圧噴射しながら回転させ、引き上げたときの概略図である。 図2は、同上の中間省略した造成ロッドの一部破断図である。 図3は、同上の造成ロッドの供給管の一部破断図である。 図4(A)は、図4(B)のX1−X1線断面図である。図4(B)は、流体吐出装置の断面図である。 図5(A)は、図4(B)のA部分拡大図であり、弁体が閉位置にあるときを示している。図5(B)は、図4(B)のA部分拡大図であり、弁体が開位置にあるときを示している。
(1)実施形態
(1.1)全体
以下、本実施形態に係る造成ロッド1について、詳細に説明する。
本実施形態に係る造成ロッド1は、図1(A)〜(C)に示すように、高圧噴射撹拌工法に用いられる。高圧噴射撹拌工法を地盤に対して実施することで、地盤強度の向上、透水性の低減、及び液状化の抑制の効果を得ることができる。高圧噴射撹拌工法では、図1(A)に示すように、地盤に対して削孔して穴H1を形成し、この穴H1に対し、図1(B)に示すように、造成ロッド1を挿入する。そして、切削用の液体を噴射させながら、造成ロッド1を中心軸回りに回転しかつ引き上げることで、図1(C)に示すように、穴H1を切削して拡げる。このとき、造成ロッド1から地盤改良用の薬液(以下、「硬化剤」という場合がある)を吐出する。穴H1内を切削するときに生成した排泥は、造成ロッド1の外周面と穴H1の内周面との間を通って上昇し、地上に形成されたピットP1に排出される。
造成ロッド1は、図2に示すように、切削用ノズル71と、排泥促進用ノズルと、を備える。切削用ノズル71は、造成ロッド1の長手方向に交差する方向に沿って切削用の液体を高圧噴射する。
排泥促進用ノズル5は、造成ロッド1の長手方向における切削用ノズル71よりも上側に設けられており、造成ロッド1の側面に直交する上面43に設けられている。排泥促進用ノズル5は、切削用ノズル71による切削の際に生じる排泥を地上に向かって押し上げ、排泥の流れを促進する。本実施形態では、排泥促進用ノズル5の一例として、流動化剤を吐出する流動化剤用ノズル5を挙げて説明する。
このように、本実施形態に係る造成ロッド1では、上方向を向く上面に43に排泥促進用ノズル(ここでは流動化剤用ノズル5)が設けられているため、切削の際に生じる排泥を効果的に地上に押し上げることができる。この結果、本実施形態に係る造成ロッド1によれば、排泥のスムーズな排出を実現することができる。
高圧噴射撹拌工法としては、切削用ノズル71から硬化剤を超高圧で噴射する(すなわち、硬化剤を切削用の液体とする)単管工法、切削用ノズル71から超高圧の硬化剤と圧縮空気とを噴射する(すなわち、硬化剤を切削用の液体とする)二重管工法、及び切削用ノズル71から超高圧の水(清水)と圧縮空気とを噴射し、かつ切削用ノズル71よりも下方に配置される硬化剤用ノズルから硬化剤を吐出する三重管工法があるが、以下では、高圧噴射撹拌工法の一例として二重管工法を挙げて説明する。ただし、本発明に係る高圧噴射撹拌工法としては、二重管工法だけでなく、単管工法及び三重管工法も含む。
ここでいう流動化剤は、排泥の流れを促進する剤である。流動化剤としては、例えば、ナフタリンスルフォン酸ホルマリン高縮合物塩を主成分とするアニオン系界面活性剤等が挙げられる。
硬化剤は、硬化することで地盤改良効果を発揮する剤である。硬化剤としては、例えば、セメントベントナイト、セメントミルク、水ガラス系材料、土壌浄化剤等が挙げられる。
(1.2)造成ロッド
造成ロッド1は、図2に示すように、供給管2と、流体吐出装置4と、先端モニタ6と、を備える。造成ロッド1は、上下方向に沿って延びており、上から下に向かって、供給管2、流体吐出装置4及び先端モニタ6の順に並んでいる。ここでは、造成ロッド1の長手方向を「上下方向」として定義する。上下方向は、必ずしも鉛直と平行な方向でなくてもよいが、本実施形態では、上下方向は鉛直に沿う方向であるとして説明する。
造成ロッド1は、上下方向に沿う側面を有する。側面は、供給管2の側面、流体吐出装置4の側面42及び先端モニタ6の側面62を含む。側面は、造成ロッド1の上下方向のいずれかに含まれる上面43と下面以外の面を意味する。
(1.2.1)供給管
供給管2は、流体吐出装置4及び先端モニタ6に対して、流体を供給する管である。供給管2の長手方向の上側の端部(以下、「上端部」という)には、スイベル24(ここでは三重管スイベル)が取り付けられており、供給管2はスイベル24に接続された配管25,26,27を介して、各流体の供給源に通じている。供給管2は、図3に示すように、内径の異なる三つの管(内径の小さい管から順に「第一管21」「第二管22」「第三管23」という)が同心状に並ぶ三重管で構成されている。供給管2は、流動化剤流路31Aと、空気流路32Aと、硬化剤流路33Aと、を備える。
流動化剤流路31Aは、流動化剤が通る経路である。流動化剤流路31Aは、上流側の端部がスイベル24に接続されており、配管25を介して、流動化剤の供給源に通じている。流動化剤流路31Aの下流側の端部は、流体吐出装置4の流動化剤流路31Bに接続されており、流動化剤用ノズル5に通じている。流動化剤流路31Aは、第二管22の外周面と第三管23の内周面との間の空間によって構成されている。これによって、供給管2は、供給源から供給された流動化剤を、流体吐出装置4に供給することができる。
空気流路32Aは、高圧の空気が通る経路である。空気流路32Aは、図2に示すように、上流側の端部がスイベル24に接続されており、配管26を介して、高圧の空気の供給源(例えば、コンプレッサ)に通じている。空気流路32Aの下流側の端部は、図3に示すように、流体吐出装置4の空気流路32Bに接続されており、先端モニタ6の空気ノズル8(図2)に通じている。空気流路32Aは、第一管21の外周面と第二管22の内周面との間の空間によって構成されている。これによって、供給管2は、供給源から供給された空気を、流体吐出装置4を介して、先端モニタ6に供給することができる。
硬化剤流路33Aは、硬化剤が通る経路である。硬化剤流路33Aは、図2に示すように、上流側の端部がスイベル24に接続されており、配管27を介して、硬化剤の供給源に通じている。硬化剤流路33Aの下流側の端部は、図3に示すように、流体吐出装置4の硬化剤流路33Bに接続されており、先端モニタ6の硬化剤吐出ノズル7に通じている。硬化剤流路33Aは、第一管21の内部で構成されている。これによって、供給管2は、供給源から供給された硬化剤を、流体吐出装置4を介して、先端モニタ6に供給することができる。
このような構成の供給管2には、長手方向の下側の端部に、流体吐出装置4が取り付けられる。
(1.2.2)流体吐出装置
流体吐出装置4は、図2に示すように、供給管2と先端モニタ6との間に取り付けられ、流動化剤を吐出する装置である。流体吐出装置4は、図4に示すように、装置本体41と、複数(ここでは四つ)の流動化剤用ノズル5と、を備える。
装置本体41は、流体吐出装置4の主体を構成する。装置本体41は、長手方向の上側の端部に形成された供給管取付け部411と、下側の端部に形成されたモニタ取付け部412と、を備える。供給管取付け部411は、供給管2の下端部が接続される部分であり、例えば、雌ねじ、雄ねじ、カップリング、継手等により構成される。モニタ取付け部412は、先端モニタ6の上端部が接続される部分であり、例えば、雌ねじ、雄ねじ、カップリング、継手等により構成される。
装置本体41には、供給管2の硬化剤流路33Aと先端モニタ6の硬化剤流路33Cとをつなぐ硬化剤流路33Bと、供給管2の空気流路32Aと先端モニタ6の空気流路32Cとをつなぐ空気流路32Bと、供給管2の流動化剤流路31Aに接続される流動化剤流路31Bと、が内蔵されている。硬化剤流路33B、空気流路32B及び流動化剤流路31Bは、供給管2と同様、同心状に形成された三重管で構成されている。
装置本体41は、図4(B)に示すように、造成ロッド1の長手方向に沿う側面42(外側面)と、造成ロッド1の長手方向に直交しかつ上方向を向く複数の上面43と、を備える。
側面42は、装置本体41の上面43以外の面であり、その法線方向が、造成ロッド1の長手方向に交差する法線を持つ面である。装置本体41の側面42は、造成ロッド1の側面の一部である。側面42は、供給管2の側面につながる第一側面421と、第一側面421から下方向にいくに従って直径方向の外側に行くように傾斜する第二側面422と、第二側面422の下端から下方向に延びる第三側面423と、第三側面423の下端から下方向にいくに従って直径方向の内側にいくように傾斜する第四側面424と、第四側面424の下端から下方向に延びかつ先端モニタ6の側面62につながる第五側面425と、を含む。
各上面43には、流動化剤用ノズル5が取り付けられる。言い換えると、当該上面43は、流動化剤用ノズル5が取り付けられる取付け面である。上面43は、第一側面421と第三側面423との間に形成されており、第一側面421と第三側面423との両方に直交する。上面43は、上述の通り、造成ロッド1の長手方向に直交しかつ上方向を向いており、供給管2の長手方向に対しても直交している。上面43は、図4(A)に示すように、造成ロッド1の中心軸回りに部分的に形成されている。
流動化剤用ノズル5は、流動化剤を吐出するノズルである。流動化剤用ノズル5は、装置本体41の上面43に取り付けられており、流動化剤流路31Bに接続されている。流動化剤用ノズル5の吐出方向は、造成ロッド1の長手方向に直交する仮想平面(すなわち、装置本体41の上面43に平行な平面)よりも上側に向いていることが好ましいが、より好ましくは、上方向に沿う。ここで、本明細書でいう「吐出方向」とは、ノズルのスプレーパターンの中央が向く方向を意味する。したがって、流動化剤用ノズル5及び以下に説明する硬化剤吐出ノズル7は、直進ノズルに限らず、例えば、扇形ノズル、空円錐ノズル又は充円錐ノズル等であってもよい。
流動化剤用ノズル5は、図5(A)(B)に示すように、閉位置(図5(A))と開位置(図5(B))と、で弁体53を切替え可能な弁機構52を有する。開位置は、弁体53が吐出口を開放する位置を意味する。閉位置は、弁体53が開位置以外の位置にあるときであり、弁体53が吐出口を閉じる位置を意味する。弁機構52は、弁体53と、位置決め部材54と、弾性体55と、を備える。
弁体53は、ノズル本体51に対し、上面43に直交する方向(上下方向)に移動可能に取り付けられている。弁体53は、軸部531と、軸部531の上端に形成された円錐状の閉塞部532と、で構成されている。軸部531は、上下方向に延びており、下端部に雄ねじが形成されている。閉塞部532は、ノズル本体51の吐出口に対して、接触することで吐出口を閉じ、離れることで吐出口を開く。
位置決め部材54は、弁体53に対して固定されている。位置決め部材54は、シャフトの雄ねじにねじ込まれたナット541と、ナット541に対して位置決めされたブッシュ542と、を備える。ブッシュ542とノズル本体51との間には、弾性体55が取り付けられている。
弾性体55は、弁体53に対して下方向に力を加える。すなわち、弾性体55は、弁体53に対し、弁体53が吐出口を閉じる方向に、常時、力を加える。弾性体55は、ねじりコイルばねである。ただし、弾性体55としては、ねじりコイルばねに限らず、例えば、板ばね、ゴム等で構成されてもよい。
流動化剤用ノズル5は、弁機構52を備えることで、流動化剤流路31Bにある流動化剤の圧力が一定の圧力以上に昇圧すると、図5(B)に示すように、流動化剤が閉塞部532を加圧し、弁体53が吐出口を開放する。一方、流動化剤の圧力が一定の圧力未満に降圧すると、図5(A)に示すように、弾性体55の弾性力に従って、弁体53が吐出口を閉じる。
本実施形態に係る流体吐出装置4では、流動化剤用ノズル5が、側面42ではなく上面43に取り付けられているため、切削の際の排泥に対して、より効果的に、流動化剤を供給することができる。ここで、流動化剤用ノズル5が上面43に取り付けられると、地盤に形成された穴H1の内壁が崩落したり、内壁の一部が落下したりすることで、流動化剤用ノズル5の吐出口が詰まることが考えられる。しかし、本実施形態に係る流体吐出装置では、流動化剤用ノズル5が弁機構52を有しているため、吐出口が詰まることを防止することができる。
(1.2.3)先端モニタ
先端モニタ6は、図2に示すように、造成ロッド1の下端部に形成され、硬化剤吐出ノズル7を有する部分である。先端モニタ6は、流体吐出装置4のモニタ取付け部412に取り付けられる。先端モニタ6は、モニタ本体61と、硬化剤吐出ノズル7と、を備える。硬化剤吐出ノズル7は、複数の切削用ノズル71を有している。なお、図中の符号72は、地盤の削孔を行うための削孔用ノズルであるが、後述するように、本実施形態では、地盤に対する削孔はボーリングマシンM1で行うため、ここでは使用しない。このため、ここでは、削孔用ノズル72は、鋼球B1で塞がれている。
モニタ本体61は、先端モニタ6の主体を構成する。モニタ本体61は、円柱状に形成されている。モニタ本体61には、流体吐出装置4の硬化剤流路33Bに接続される硬化剤流路33Cと、流体吐出装置4の空気流路32Bに接続される空気流路32Cと、が内蔵されている。
モニタ本体61の側面62には、奥面631を有する凹部63が形成されており、造成ロッド1の長手方向に沿う奥面631に切削用ノズル71が取り付けられている。切削用ノズル71は、硬化剤流路33Cに接続されている。また、奥面631には、切削用ノズル71の周りから高圧空気を吐出する空気ノズル8が取り付けられている。空気ノズル8は、空気流路32Cに接続されている。
切削用ノズル71から硬化剤が吐出され、空気ノズル8から高圧空気が吐出されると、硬化剤の噴流の周囲に高圧空気の層が形成される。これによって、切削用ノズル71から噴出される切削用の液体によって、効果的に穴H1を切削することができる。
(1.3)動作
以上のような構成の造成ロッド1を用いた高圧噴射撹拌工法は、例えば、次のように工事を行う。
まず、図1(A)に示すように、改良を行う地盤に対し、ボーリングマシンM1を用いて削孔を行い、地盤に穴H1を形成する。穴H1の中心軸は上下方向に延びている。本実施形態では、穴H1の中心軸は、鉛直であるが、本発明では、鉛直に対して傾斜していてもよい。なお、地盤に対する削孔は、ボーリングマシンM1を用いて行われなくてもよく、例えば、造成ロッド1を地盤に挿し入れながら、削孔用ノズル72から下向きの高圧噴射を行って、削孔してもよい。
次に、図1(B)に示すように、穴H1に対して、造成ロッド1を挿し入れ、造成ロッド1を建て込む。そして、造成ロッド1に対し、高圧空気及び硬化剤を供給し、切削用ノズル71から硬化剤を、空気ノズル8から高圧空気を噴射させる。この状態で、駆動装置M2によって、造成ロッド1を、中心軸を中心にして回転させながら上方向に引き上げる(図1(C))。ここでいう「回転」には、中心軸を回転軸として360°回転させることのほか、360°未満の回転も含む。
このとき、造成ロッド1に対し、流動化剤を供給する。流動化剤が造成ロッド1に供給されると、切削用ノズル71よりも上方に位置する流動化剤用ノズル5から流動化剤が吐出される。すると、切削に伴い生じる排泥に流動化剤が混ざり、排泥が造成ロッド1の外周面と穴H1の内側面との間を通ってスムーズに上昇し、地上に形成されたピットP1に排出される。しかも、流動化剤用ノズル5は、上方向に向く上面43に取り付けられており、流動化剤用ノズル5は流動化剤を上方向に向かって噴出する。このため、地上に向かって排泥を押し上げることができ、より一層、スムーズに排泥を排出することができる。
この後、切削した穴H1に充填された硬化剤が硬化する。これによって、地盤改良効果を得ることができる。
(2)変形例
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態に係る造成ロッド1では、流動化剤用ノズル5の吐出方向は上方向であるが、本発明では、排泥促進用ノズルの吐出方向は上方向に限らず、上下方向に対して傾斜していてもよい。
上記実施形態に係る造成ロッド1では、流動化剤用ノズル5は、供給管2と先端モニタ6との間に取り付けられた流体吐出装置4に設けられたが、本発明では、排泥促進用ノズルは、上下方向に直交する上面43に設けられていればよく、先端モニタ6に取り付けられてもよいし、供給管2に取り付けられてもよい。
上記実施形態に係る造成ロッド1では、排泥促進用ノズルから吐出する流体として、流動化剤を挙げたが、本発明では、排泥促進用ノズルから吐出する流体として、気体(例えば空気)を吐出してもよい。このとき、造成ロッド1には、流動化剤流路31A,31Bに代えて、コンプレッサ等の供給源に通じるエア供給路が設けられ、排泥促進用ノズルから空気を噴射することができる。排泥促進用ノズルから吐出される空気の圧力は、0.2以上1.0MPa以上であることが好ましく、より好ましくは、0.5以上1.0MPa以上MPa以下である。また、排泥促進用ノズルから吐出される空気の流量は、1.5m/min以上が好ましい。
上記実施形態では、供給管は内径の異なる複数の配管を同心状に配置した多重管構造であったが、本発明では、供給管は、多重管構造に限らない。
上記実施形態に係る造成ロッド1は、複数の切削用ノズル71を備えたが、本発明では、切削用ノズル71は、一つであってもよい。
上記実施形態では、地盤に対する削孔は、ボーリングマシンM1を用いて造成ロッド1とは別のロッドを用いて行われたが、造成ロッド1を用いて地盤を削孔して、穴H1を形成してもよい。この場合、上述の通り、削孔用ノズル72からの高圧噴射によって地盤を削孔してもよいが、ボーリングマシンM1によって、造成ロッド1を中心軸回りに回転させながら削孔してもよい。削孔時には、削孔用ノズル72から潤滑用の削孔液が吐出される。削孔後、造成ロッド1を穴H1に配置したまま、造成ロッド1の第一管21の上端から鋼球B1を落として、削孔用ノズル72を塞ぐことで、切削用ノズル71による吐出に切り替えてもよい。
本明細書にて、「略平行」、又は「略直交」のように「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、「略平行」とは、実質的に「平行」であることを意味し、厳密に「平行」な状態だけでなく、数度程度の誤差を含む意味である。他の「略」を伴った表現についても同様である。
また、本明細書において「端部」及び「端」等のように、「…部」の有無で区別した表現が用いられている。例えば、「端部」とは、「端」を含む一定の範囲を持つ部分を意味する。他の「…部」を伴った表現についても同様である。
(3)まとめ
以上説明したように、第1の態様に係る造成ロッド1は、高圧噴射撹拌工法で用いられる造成ロッド1である。造成ロッド1は、切削用ノズル71と、上面43と、排泥促進用ノズルと、を備える。切削用ノズル71は、造成ロッド1の長手方向に沿う側面に設けられ、長手方向に交差する方向に沿って切削用の液体を高圧噴射する。上面43は、造成ロッド1の長手方向における切削用ノズル71よりも上側で側面に直交する。排泥促進用ノズルは、上面43に設けられ、排泥を促進する流体を吐出する。
この態様によれば、排泥促進用ノズルから噴出される流体の圧力によって、排泥を地上に向かって押し上げることができ、排泥のスムーズな排出を効果的に実現することができる。
第2の態様に係る造成ロッド1では、第1の態様において、排泥促進用ノズルに接続されたエア供給路を更に備える。
この態様によれば、流動化剤用ノズル5から噴射される空気によって、排泥を地上に向かって押し上げることができ、効果的なエアリフト効果を得ることができる。
第3の態様に係る造成ロッド1では、第1又は第2の態様において、流動化剤用ノズル5は、前記流体を吐出するときに吐出口を開放する開位置と、それ以外のときに吐出口を閉じる閉位置と、で弁体53を切替え可能な弁機構52を有する。
この態様によれば、地盤に形成された穴H1の内壁が崩落したり、内壁の一部が落下したりしても、吐出口が詰まることを防ぐことができる。
第4の態様に係る流体吐出装置4は、切削用の液体を高圧噴射する切削用ノズル71を有する先端モニタ6と、液体を先端モニタ6に供給する供給管2と、の間に取り付けられる。流体吐出装置4は、先端モニタ6の上端部に取り付けられるモニタ取付け部412、及び供給管2の下端部に取り付けられる供給管2取付け部を有する装置本体41と、装置本体41に設けられ、排泥の流れを促進する流体を吐出する排泥促進用ノズルと、を備える。装置本体41は、モニタ取付け部412と供給管2取付け部との間で、供給管2の長手方向に直交する上面43を有する。排泥促進用ノズルは上面43に設けられている。
この態様によれば、供給管2と先端モニタ6との間に流体吐出装置4を取り付けることで、上記構成の造成ロッド1を構成することができる。
第2又は第3の態様に係る構成については、造成ロッド1に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 造成ロッド
2 供給管
4 流体吐出装置
41 装置本体
411 供給管取付け部
412 モニタ取付け部
43 上面
5 流動化剤用ノズル(排泥促進用ノズル)
52 弁機構
53 弁体
6 先端モニタ
71 切削用ノズル

Claims (4)

  1. 高圧噴射撹拌工法で用いられる造成ロッドであって、
    前記造成ロッドの長手方向に沿う側面に設けられ、前記長手方向に交差する方向に沿って切削用の液体を高圧噴射する切削用ノズルと、
    前記造成ロッドの長手方向における前記切削用ノズルよりも上側で前記側面に直交する上面と、
    前記上面に設けられ、排泥を促進する流体を吐出する排泥促進用ノズルと、
    を備える、
    造成ロッド。
  2. 前記排泥促進用ノズルに接続されたエア供給路を更に備える、
    請求項1記載の造成ロッド。
  3. 前記排泥促進用ノズルは、前記流体を吐出するときに吐出口を開放する開位置と、それ以外のときに前記吐出口を閉じる閉位置と、で弁体を切替え可能な弁機構を有する、
    請求項1又は請求項2に記載の造成ロッド。
  4. 切削用の液体を高圧噴射する切削用ノズルを有する先端モニタと、前記液体を前記先端モニタに供給する供給管と、の間に取り付けられる流体吐出装置であって、
    前記先端モニタの上端部に取り付けられるモニタ取付け部、及び前記供給管の下端部に取り付けられる供給管取付け部を有する装置本体と、
    前記装置本体に設けられ、排泥の流れを促進する流体を吐出する排泥促進用ノズルと、
    を備え、
    前記装置本体は、前記モニタ取付け部と前記供給管取付け部との間で、前記供給管の長手方向に直交する上面を有し、
    前記排泥促進用ノズルは前記上面に設けられている、
    流体吐出装置。
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