JP2021186343A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、遊技機は、遊技場などに設置されるものであり、様々な種類があるが、本実施形態の一例として、スロットマシン1に適用した場合について説明する。
スロットマシン1は、図1〜図3に示すように、正面側が開口した筐体1bと、筐体1bの正面側を開閉することができるように覆う前扉1aとで構成される遊技機である。
前扉1aの上部には、例えば、液晶表示器から構成され、遊技に応じた表示による演出や情報表示を行い、表示手段として機能する表示器8(第1報知手段、第2報知手段)を備えている。
この表示器8が表示する情報には、遊技者が狙う停止図柄や停止ボタン5の操作順序(以下、押し順という)に関する情報が含まれる。
表示器8の左右には、音声を出力するスピーカ9(第1報知手段)や、光による演出を行うLEDなどの発光手段を備えるランプ11が内蔵されている。
なお、遊技者に対し、表示器8の下方に備えるナビランプ12(第1報知手段)によっても、停止ボタン5に対応する押し順を報知することもできる。
表示窓6の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルを投入するメダル投入口2と、ゲームの開始に際して遊技者が押下することにより掛け数を設定するベットボタン2aと、遊技者の押下により表示器8における演出などに変化を与える演出ボタン2dを備えている。
段部の前面には、遊技者がゲームを開始する際に操作するスタートレバー3と、リール41を停止させる際に遊技者が押下する停止ボタン5を備えている。
前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bを備えている。
主制御部10には、各種演算処理などを行うCPUと、制御プログラムや制御データなどが格納されたROMと、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域などを備えたRAMなどが備えられている。
主制御部10には、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、スタートレバー3、停止ボタン5が接続され、各機器に内蔵されたセンサからの各種信号を受信できるように構成されている。
主制御部10は、抽選手段として機能することで、遊技の開始処理や、乱数発生器からの乱数をサンプリングする処理などを行い、このサンプリングされた乱数に基づき役の内部抽選処理を行う。
副制御部20には、演出ボタン2d、表示器8、スピーカ9、ランプ11、ナビランプ12が接続され、各機器に対して各種信号を送信できるように構成されている。
副制御部20は、主制御部10から受信する制御情報に基づき、これらを制御する。
筐体1bの中央部には、リール41を回転駆動させるドラムユニット4を備えている。
ドラムユニット4は、水平方向に並設されるリール41a、リール41b、リール41cを備え、これらリール41a〜41cがステッピングモータ(不図示)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。
各リール41a〜41cの外周面には、所定の配列にしたがって複数の図柄が表され、リール41の停止状態において、各リール41a〜41cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓6を透して視認可能となっている。
筐体1bの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7やメダルを貯留するホッパー7aを備え、このメダル払出装置7から払い出されたメダルはメダル払出口7bを介して遊技者に払い出される。
このようなスロットマシン1は、主制御部10が、遊技状態制御手段として機能することにより、以下のようなゲームを制御する。
このとき、掛け数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、ベットボタン2aを押下して設定する方法とがある。
メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法では、投入されたメダルが前扉1a裏面に設けられたメダルセレクタ2bによって検知されることにより、投入分のメダル枚数に対応する掛け数が設定されてゲームを開始することが可能な状態になる。
すなわち、本実施形態のスロットマシン1では、1ゲームに対して最大3枚掛けることができ、最大3枚の掛け数を超えない範囲で、1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けのいずれの掛け数でもゲームを開始することができる。
また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダルの投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚まで記憶することができる。
このように、メダル投入口2からの直接メダルを投入して設定する方法やベットボタン2aを押下して設定する方法により、設定されるメダルの掛け数は、主制御部10が備えるRAMなどの記憶手段に記憶される。
このような状態で、スタートレバー3が操作されると、ゲームが開始され、各リール41a〜41cを回転させることができる。
このとき、主制御部10は、スタートレバー3の操作とともに抽選対象となる「ハズレ」を含む複数の役の中から、1ゲームごとに内部抽選処理を行うことになる。
内部抽選処理では、複数の役の中からゲームが行われるたびに当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
すなわち、主制御部10は、掛け数が設定された状態で、かつ、スタートレバー3が操作されると、役の抽選を行う抽選手段として機能する。
このような定常回転に達すると、各リール41a〜41cに対応して設けられた各停止ボタン5a〜5cを押下できる状態となり、各停止ボタン5a〜5cが押下されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果により許容される図柄の組み合わせで停止するように、各リール41a〜41cが停止制御される。
このように、主制御部10は、各ゲームの終了に基づいて、遊技結果に応じた特典を付与する。
なお、第1リールとは、3つのリール41a〜41cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、遊技者が最初に停止操作したとき、すなわち1番目に停止操作されたリールをいう。
また、遊技者が1番目に停止操作したときに表示窓6に表示される図柄を、第1停止図柄という。
有効ラインは、3つ水平に並んだ中段、上段、下段の有効ライン1、有効ライン2、有効ライン3と、斜めにクロスする2つの有効ライン4、有効ライン5の計5ラインが設けられている。
この有効ラインに沿って停止されたリール41に表された図柄の組み合わせによって、ゲームの結果が決定されるようになっている。
次に、図5を参照しながら、有効ラインに沿って停止され、表示窓6に表示される当選役とその当選役に対応する特典について説明する。
当選役には、大別すると「小役」、「リプレイ役」、「ボーナス役」などがある。
小役には、例えば、ベル役、チャンス役、スイカ役及びチェリー役がある。
なお、チャンス役、スイカ役及びチェリー役は、以下の説明において、纏めて「レア役」ともいい、後述するモード移行抽選処理においては、レア役(特定役)とレア役以外の当選役(特別役)とで異なる抽選処理が行われることになる。
また、以下の対応する図柄の組み合わせは、「左リール41a・中リール41b・右リール41c」の順として、説明する。
押し順ベル役には、例えば、3つの停止ボタン(左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5c)についての6通りある押し順に対して、それぞれ1通りの押し順によって停止ボタン5a〜5cが操作されることで、対応する図柄の組み合わせ(例えば、「ベル・ベル・リプレイ」)が有効ライン上に表示される小役で、6通りの押し順ベル1〜6役が設けられている。
また、押し順ベル1〜6役が有効ライン上に停止した場合には、「9枚」のメダルが払い出される。
なお、押し順ベル役は、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1〜3役などでもよく、さらには、第1停止図柄(赤7、青7)も組み合わせに加えて、12通り以上になるようにしても良い。
共通ベル役が有効ライン上に停止した場合には、押し順ベル役と同様に、「9枚」のメダルが払い出される。
チャンス役は、対応する図柄の組み合わせが停止した場合には、「10枚」のメダルが払い出される。
弱スイカ役は、有効ライン上に「スイカ・スイカ・ベル」などの図柄の組み合わせが停止し、強スイカ役は、有効ライン上に「スイカ・スイカ・スイカ」などの図柄の組み合わせが停止する小役(レア役)である。
弱スイカ役は、対応する図柄の組み合わせが停止した場合には、「2枚」のメダルが払い出され、強スイカ役は、対応する図柄の組み合わせが停止した場合には、「3枚」のメダルが払い出される。
弱チェリー役は、有効ライン上に「チェリー・チェリー・ベル」などの図柄の組み合わせが停止し、強チェリー役は、有効ライン上に「チェリー・チェリー・チェリー」などの図柄の組み合わせが停止する小役(レア役)である。
弱チェリー役及び強チェリー役は、ともに対応する図柄の組み合わせが停止した場合、次に説明するリプレイ役と同様に、次回のゲームにおいてメダルの投入を行うことなく遊技できる状態となる、いわゆる再遊技役となっている。
このため、対応する図柄の組み合わせが停止することでボーナス役が入賞するまでの期間は、ボーナス当選の成立状態が維持される(以下、この遊技状態を「ボーナス持越し状態」といい、一方、ボーナス役に当選していない遊技状態を「ボーナス非持越し状態」という)。
ボーナス役は、当選したゲームでのみ、入賞させることができ、入賞すると、強スイカ役のみに当選するボーナス状態に移行する。
また、ボーナス状態中は、3枚掛けでゲームが行われ、必ず当選する強スイカ役の払出枚数が「3枚」と設定されているため、実際に増加するメダルの純増枚数は「0枚」となっている。
すなわち、ボーナス状態では、遊技者は、獲得するメダルの増加を期待することができない。
以上、説明したような図柄の組み合わせに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され、判定の結果、対応する図柄の組み合わせが有効ラインに停止したときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた特典が付与される。
スロットマシン1は、ボーナス状態への移行抽選の当選確率や、後述するAT状態への移行役(例えば、レア役)の当選確率などをスロットマシン1の電源部に設けられた設定変更手段を用いることで、変更することができる。
例えば、設定変更手段により、特定の当選役の当選確率の異なる1〜6の6段階の設定値を設定することができる。
具体的には、遊技場の管理者などが、設定キーをスロットマシン1の電源部に設けられた設定キースイッチに挿入し、回転操作することで、スロットマシン1の設定値を設定することが可能な状態となる。
そして、この状態のときに、設定値変更スイッチ(不図示)を操作することで、所望の設定値を設定することができ、主制御部10は、この設定された設定値をRAMなどの記憶手段に記憶し、記憶した設定値に基づいて、ゲームを制御することになる。
なお、設定値は、設定値1〜6の6段階(有利度=1<2<3・・・<6)であるが、5段階にしても良いし、7段階以上にしても良い。
図6は、1〜6の6段階の設定値のうち、設定6における3枚掛けのゲーム時の各当選役に対応する内部抽選テーブルを示す図である。
この内部抽選テーブルは、内部抽選にて決定される役を全て入賞させた場合に、1ゲームあたりの純増枚数の期待値が「4枚」になるように構成されている。
また、内部抽選テーブルは、各当選役と当選確率とを対応付けて規定されており、図には示していないが、スロットマシン1に設定する設定値ごとに設けられている。
そして、レア役の当選確率は、高設定に設定されたスロットマシン1の設定値ほど高くなり、リプレイ役の当選確率が低くなる構成としている。
すなわち、本実施形態におけるスロットマシン1は、設定値1が設定されているよりも、設定値6が設定されている方が、遊技者にとって有利にゲームを進行するように制御される。
リプレイ役の当選確率は、ボーナスの非持越し状態時は、8870/65536の確率でリプレイ役に当選する
一方、ボーナスの持越し状態時は、17860/65536の確率でリプレイ役に当選する
そして、主制御部10は、ボーナスを持越し状態か否かで区分けして内部抽選テーブルを記憶し、ゲーム時の各当選役の抽選を行う。
なお、ボーナス役は、単独で当選する構成としているが、これに限られず、他の小役(例えば、チェリ―役)と重複して当選する構成としても良い。
また、ボーナス役は、ボーナスに当選したゲームでのみに入賞させることができる構成としているが、ボーナス持越し状態においても、ハズレに当選する確率を高めることで、ボーナスに当選したゲームより後のゲームでも、ボーナスを入賞させることができる構成としても良い。
また、全てのレア役(チャンス役、弱スイカ役、強スイカ役、弱チェリー役及び強チェリー役)の当選確率は、高設定に設定されたスロットマシン1の設定値ほど高くなり、リプレイ役の当選確率が低くなる構成としているが、一部のレア役(例えば、チェリー役)のみ当選確率が高くなる構成としても良い。
さらには、低設定に設定されたスロットマシン1の設定値ほど一部、又は全部のレア役の当選確率を高くなる構成としても良い。
また、押し順ベル1〜6役や共通ベル役などのレア役以外の当選役においても、高設定に設定されたスロットマシン1の設定値ほど当選確率を高く、又は低くなる構成としても良い。
次に、主制御部10により制御される遊技状態の遷移について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、上述した構成に加えて、以下に示すような遊技状態と、この遊技状態に基づく特徴的なゲーム性を備えている。
主制御部10は、遊技状態制御手段として機能することにより、各遊技状態を制御する。
遊技状態は、図7に示すように、RT0状態、RT1状態、ボーナス状態の間で移行するように制御される。
まず、本実施形態におけるスロットマシン1が有するRT状態について説明する。
図7に示すのは、RT状態の遷移図である。
RTは、リプレイタイムの略称であり、本実施形態のRT状態は、リプレイ役の当選確率が所定の確率で定められたRT0状態、RT1状態を有する。
このRT状態では、主制御部10が、遊技状態制御手段として機能することにより、RT0状態、RT1状態を含む複数のRT状態のうち、何れかのRT状態に制御することができる。
ボーナス状態の終了は、ボーナス状態で、所定の枚数を超える払い出しが行われた時点で、終了する。
例えば、ボーナス状態は、遊技者にメダルの払い出し数が所定枚数(例えば、メダル40枚)を超えると終了する。
また、RT0状態の終了は、RT0状態におけるボーナス役の当選に基づく、RT1状態への移行により、終了する(図7の矢印(c))。
したがって、RT1状態では、ボーナス持越し状態といえる。
また、RT1状態の終了は、RT1状態でボーナス役に入賞したことに基づいて、その後、RT1状態からボーナス状態に移行することで、終了する(図7の矢印(d))。
また、RT1状態は、ボーナス役に当選してから入賞するまで継続する、すなわち、ボーナス持越し中の状態に維持されることとなる。
また、ボーナス役は、3枚掛けのゲームでのみ当選し、2枚掛けや1枚掛けのゲームでは当選することはない。
したがって、基本的には、RT1状態で、かつ、ボーナス持越し中に、3枚掛けでゲームを行う構成となっているため、遊技場の開店前に店員が事前に、ボーナス持越し状態にすることが好ましい。
なお、本実施形態のRT状態は、2つであるが、1つ又は3つ以上であっても良い。
図8は、AT状態の遷移図であり、通常状態と、チャンスゾーン(以下、CZ状態という)と、モードの異なる4種類のAT状態が示されている。
主制御部10は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御する。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行タイミングは、基本的に、移行条件が成立した遊技の第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。
なお、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行する構成としても良い。
通常状態は、所定の初期化スイッチなどの操作を伴う電源投入時に滞在し、非AT状態に制御される遊技状態である。
図8に示すように、主制御部10は、通常状態において、AT状態、CZ状態への移行に伴う抽選処理を行う。
なお、直接、通常状態からAT状態に移行しないような構成としても良い。
昼モードは、後述する通常区間や低確率状態の有利区間に制御され、夜モードは、高確率状態の有利区間に制御される。
したがって、低確率状態と高確率状態は、有利区間中にのみ制御される状態である。
また、昼モードと夜モードの間に実行される移行抽選は、有利区間中にのみ実行される。
なお、以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行に係る移行抽選においても、基本的に有利区間中に実行されることになる。
一方、所定の転落条件として、例えば、リプレイ役の当選時、ベル役の当選時及びハズレ時には、一律、所定の確率(例えば、5%)で、夜モードから昼モードへ移行(転落)するように制御が行われる(図8の矢印(f))。
なお、通常状態における各モードを、表示器8の表示内容を変化させることで遊技者が予測できるようにしてもよい。
例えば、表示器8に表示される背景画像において、昼モードでは「昼背景」とし、夜モードでは「夜背景」とすることができる。
AT状態への移行条件は、この移行抽選で当選したことである(図8の矢印(g))。
例えば、昼モードでは、弱スイカ役の当選時は、20/256の確率で当選し、強スイカ役の当選時は、40/256の確率で当選し、弱チェリー役の当選時は、30/256の確率で当選し、強チェリー役の当選時は、76/256の確率で当選するように設定されている(図9参照)。
また、夜モードでは、弱スイカ役の当選時は、40/256の確率で当選し、強スイカ役の当選時は、100/256の確率で当選し、弱チェリー役の当選時は、50/256の確率で当選し、強チェリー役の当選時は、156/256の確率で当選するように設定されている(図10参照)。
したがって、夜モードは、昼モードよりも、AT状態への移行抽選で当選する確率が高く設定されており、夜モードでは、特に遊技者が当選に対する期待を高められるようになっている。
また、夜モードにあたる高確率状態は、後述するCZ状態への移行抽選で当選する確率が高く設定されているわけではない。
このように、主制御部10は、予め定められた特別条件の成立に基づき、遊技者に有利な操作態様に関する情報(以下、特定情報ともいう)の報知が実行される特定遊技状態としてのAT状態に遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段を備えた構成としている。
なお、AT状態への移行抽選の移行役はレア役以外でもよく、例えば、リプレイ役やベル役の当選を契機に所定の確率でAT状態への移行抽選に当選するようにしてもよい。
また、AT状態への移行抽選に当選した場合に、直ぐにAT状態へ移行せず、遊技者に対して、AT状態への移行に対する期待感を高めるための前兆演出を所定ゲーム数(例えば、25〜30ゲーム)実行した後に、AT状態へ移行するようにしても良い。
主制御部10は、通常状態において、抽選手段による抽選結果として所定のレア役に当選すると、CZ状態への移行抽選処理を行う。
CZ状態は、弱CZ状態、強CZ状態を有しており、弱CZ状態<強CZ状態の関係性に基づいて、AT状態への移行抽選で当選する確率が高くなるように設定されている。
例えば、チャンス役の当選時に所定の確率(例えば、20%)で、CZ状態への移行処理を行う。
CZ状態は、通常状態と同様に、非AT状態に制御され、通常状態よりもAT状態へ移行しやすい遊技状態である。
そのため、CZ状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利なチャンスゾーンとして位置付けられている。
そして、CZ状態への移行抽選に当選した場合には、主制御部10は、遊技状態を通常状態からCZ状態に移行するように制御する(図8の矢印(h))。
そして、弱CZ状態及び強CZ状態では、規定ゲーム数を消化するまでの間に、AT状態へ移行するか否かの抽選が行われる。
そして、AT状態への移行抽選の当選結果の報知は、CZ状態の最終ゲーム(例えば、弱CZ状態の場合には、10ゲーム目、強CZ状態の場合には、5ゲーム目)に行われ、当選が報知された場合には、主制御部10は、CZ状態からAT状態に移行するように制御する(図8の矢印(j))。
一方、非当選が報知された場合には、主制御部10は、CZ状態から通常状態へ移行するように制御する(図8の矢印(i))。
この場合、通常状態の確率状態は、昼モードにあたる低確率状態に制御される。
次に、本実施形態におけるスロットマシン1が有するAT状態(特定遊技状態)について説明する。
ATは、アシストタイムの略称であり、押し順ベル役当選時に、例えば、各停止ボタン5a〜5cの押し順が報知され、押し順ベル役などの入賞を遊技者にアシストする遊技状態である。
また、RT状態とAT状態が組み合されることにより、リプレイ役の当選確率が高い状態であるとともに、押し順ベル役などの入賞をアシストする遊技状態(ART)となる。
このときの押し順ベル1役の報知は、表示器8では、停止ボタン5に対応する押し順を特定できるように数字「1(左)→2(中央)→3(右)」が表示される(図23など参照)。
スピーカ9では、「左」、「中」、「右」の順でそれぞれの音声が出力される。
ナビランプ12を用いる場合は、「12a→12b→12c」の順でナビランプ12が点灯される。
したがって、表示器8以外のスピーカ9、ナビランプ12などでも第1報知手段として機能することができるが、本実施形態では、第1報知手段として、表示器8を用いることを一例として説明する。
AT状態は、通常、所定の遊技回数に亘って継続して行われ、報知することが決定されると、3つの停止ボタン(左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5c)の全ての押し順が報知(以下、ナビ演出という)されるため、遊技者が初心者でもメダルを獲得しやすい状態といえる。
そのため、特定情報を報知するAT状態は、特定情報を報知しない非AT状態よりも、遊技者にとって有利な遊技状態である。
このように、主制御部10は、「押し順ベル」が停止するように、又は「ベルこぼし目」が停止しないようにアシストするという特典を遊技者に付与する。
すなわち、主制御部10は、非AT状態と、非AT状態よりも有利なAT状態を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段として機能する。
なお、本実施形態におけるAT状態は、一例として各停止ボタン5a〜5cの押し順を報知して遊技者をアシストする遊技状態を挙げているが、これに限られず、例えば、第1リール(左リール41a)に停止すべき図柄を表示器8などに表示して、停止すべき図柄を報知して遊技者をアシストする遊技状態のAT状態でも本発明を適用することができる。
さらに、これらの遊技状態は、通常区間と、この通常区間よりも遊技者に有利な有利区間に区分される。
主制御部10は、以下に示す移行条件が成立することに基づいて、それぞれの区間を移行するように制御する。
通常区間から有利区間への移行は、内部抽選処理において「ハズレ」以外の役に当選した場合に移行する。
「ハズレ」の場合には、通常区間を維持し、一方、「ハズレ」以外の役に当選した場合には、通常区間から有利区間へ移行するようになっている。
したがって、上述した通常状態の昼モードの一部(設定値の設定変更後、AT状態の終了後など)においてのみ、通常区間に滞在し、それ以外は、基本的に有利区間に滞在することになる。
そのため、通常状態においても、通常区間と有利区間の双方に滞在する場合があるが、通常区間はすぐに終了するため、有利区間の場合がほとんどといえる。
なお、通常区間における遊技状態は、他の遊技状態(例えば、通常区間中に移行したボーナス状態など)を加える構成としても良い。
また、「ハズレ」以外の役に当選した場合に、有利区間に移行するため、ほとんど有利区間に滞在する構成になっているが、有利区間への移行役の種別をさらに限定するなどして、有利区間に滞在する割合を減らす構成としても良い。
<有利区間の終了条件>
(a)有利区間での遊技回数が特定回数の「1500ゲーム」に到達したこと
(b)有利区間での獲得枚数が特定枚数の「2400枚」に到達したこと
主制御部10は、有利区間中に行われるゲーム数と、有利区間中に獲得するメダルの獲得枚数とをそれぞれカウントする有利区間カウンタを有しており、これらをカウントする。
具体的には、有利区間カウンタには、有利区間への移行を契機に、有利区間中に行われるゲーム数の特定回数(例えば、1500ゲーム)と、有利区間中に獲得する獲得枚数の特定枚数(例えば、2400枚)とがそれぞれセットされる。
有利区間カウンタは、ゲームが行われる(ゲームの開始操作を受け付ける)たびに、又は遊技者がメダルを獲得するたびに、カウントされる。
そして、(a)、(b)の条件のうち何れかが成立した場合には、有利区間には滞在することはできず、通常区間に移行するとともに、有利区間カウンタで管理される遊技回数や獲得枚数は、「0」にリセットされる。
すなわち、有利区間は、通常区間から移行し、再度、通常区間に移行するまで継続して滞在できる区間となっており、主制御部10は、計数手段として機能することにより、有利区間中に遊技が行われた遊技回数と、遊技者が獲得した獲得枚数とをそれぞれカウントする。
なお、この有利区間中の遊技回数の特定回数は、「1500ゲーム以下」が好ましく、例えば、「500ゲーム」や「1000ゲーム」など、適宜任意のゲーム数に変更しても良い。
さらに、有利区間中の獲得枚数の特定枚数も、「2400枚以下」が好ましく、例えば、1000枚や1500枚などに適宜任意の枚数に変更しても良い。
また、有利区間中に行われるゲーム数と、有利区間中に獲得するメダルの獲得枚数のカウント方法は、加算式又は減算式の何れでも良い。
また、本実施形態では、有利区間である場合、AT状態に移行しなければ、押し順に関する情報を報知するナビ演出を行わない構成としているが、AT状態に移行する前でも、ナビ演出を行う構成としても良い。
また、有利区間中は、有利区間ランプ13が点灯されるが、遊技性の低下を防止するために、実際にメダルの増加が見込める状態(例えば、AT状態など)中のみ点灯させる構成としても良い。
本実施形態におけるAT状態は、純増枚数が変動する、いわゆる「純増枚数変動型」のAT状態である。
そのため、AT状態は、1ゲームあたりの純増枚数の期待値の異なる4種類の純増状態を有している。
したがって、遊技者の有利度からすると、純増1枚状態<純増2枚状態<純増3枚状態<純増4枚状態の関係性を有することとなる。
そのため、遊技者は、純増状態が純増4枚状態のときが、同一の期間内に、最も多くのメダルを獲得できる構成になっている。
図11は、純増状態ごとの1ゲームあたりの純増枚数とナビ抽選における当選確率(以下、ナビ率という)の関係を示す図である。
ナビ抽選は、押し順ベル役に当選した場合に行われ、純増状態に基づいてナビ演出を行うか否かが決定される。
本実施形態におけるスロットマシン1は、内部抽選にて決定される役を全て入賞させた場合に、1ゲームあたりの純増枚数の期待値が「4枚」になるように構成されている。
そのため、例えば、純増1枚状態中では、ナビ抽選におけるナビ率を「25%」にすることで1ゲームあたりの純増枚数がほぼ「1枚」になることを実現している。
また、純増2枚状態は、ナビ抽選におけるナビ率を「50%」にすることで、純増2枚状態中における1ゲームあたりの純増枚数がほぼ「2枚」になることを実現し、純増3枚状態は、ナビ抽選におけるナビ率を「75%」にすることで、純増3枚状態中における1ゲームあたりの純増枚数がほぼ「3枚」になることを実現し、純増4枚状態は、ナビ抽選におけるナビ率を「100%」にすることで、純増4枚状態中における1ゲームあたりの純増枚数がほぼ「4枚」になることを実現している。
このように、本実施形態におけるスロットマシン1では、1ゲームあたりの純増枚数が多いほど、ナビ率を高くして、純増状態ごとの純増枚数の期待値になるように実現している。
そのため、主制御部10の記憶手段には、AT状態の開始時に、次に説明するATゲーム数抽選処理によって決定されたATゲーム数が記憶される。
そして、ATゲーム数を消化した際に、ATゲーム数が「0」になって、継続しないことが確定している場合には、主制御部10は、AT状態を終了し通常状態の昼モードに移行するように制御する(図8の矢印(q))。
ATゲーム数抽選処理は、AT状態の当選時及び後述するAT状態の継続抽選における当選時に実行される。
ATゲーム数の抽選は、スロットマシン1に設定される設定値に基づいて、AT状態の当選時及びAT状態の継続抽選の当選時にそれぞれ取得するATゲーム数の抽選用の乱数の判定により行われる。
図12に示すATゲーム数の抽選テーブルは、取得する乱数の取得範囲(個数)を256個とし、当たり値が、付与されるATゲーム数と設定値ごとに対応付けて規定される。
そのため、遊技者は、例えば、「50ゲーム」が多く当選する場合、遊技しているスロットマシン1の設定値が「3」又は「5」ではないかと推測できる遊技性になっている。
このように主制御部10は、設定値に基づいて、ATゲーム数を制御する構成になっている。
なお、図12に示すATゲーム数の抽選テーブルの抽選値の区分けは、「30ゲーム」、「50ゲーム」、「100ゲーム」としているが、他の区分けを適用しても良く、適宜変更できるものとする。
例えば、4種類の何れの純増状態においても、一律に固定値として所定の初期ゲーム数(例えば、50ゲーム)が設定されるようにしても良い。
また、ATゲーム数の決定は、抽選テーブルを用いて、抽選で行う構成を一例として説明したが、これに限られず、抽選を行わずに、一義的に決定するような構成でも良い。
また、AT状態は、主制御部10にゲーム数によって管理される例について説明したが、これに限られず、小役の当選数(例えば、押し順ベルの当選数)、小役の入賞数(例えば、押し順ベルの入賞数)、遊技者が投入したメダルの投入枚数、遊技者に払い出されるメダルの払出枚数、投入枚数と払い出された払出枚数の差である差枚数など、その他の数値などに基づき、AT状態を管理するようにしても良い。
AT状態では、ATゲーム数抽選処理において決定されたATゲーム数が、毎ゲーム、1減算され、残りのATゲーム数が「0」に到達すると、主制御部10は、図13に示すAT継続抽選テーブルを参照することで、AT状態におけるゲームを終了するか否かを決定する。
AT継続抽選処理は、設定された設定値に基づいてAT状態を「継続」するか否かの抽選を行う。
例えば、図13に示すように、スロットマシン1に設定された設定値が「1」の場合には、64/256の確率で「継続」が当選し、設定された設定値が「6」場合には、192/256の確率で「継続」が当選するように設定されている。
そして、AT継続抽選において「継続」が当選した場合には、AT状態が継続し、非当選の場合には、AT状態は終了し、通常状態へ移行することになる。
なお、AT継続抽選に当選し、AT状態の「継続」が決定された場合でも、後述する純増状態におけるゲーム数(以下、純増ゲーム数という)については、AT継続抽選が実行された時点での残りのゲーム数が引き継がれることになる。
初期純増状態抽選処理は、スロットマシン1に設定される設定値に基づいて、上述した4種類の初期の純増状態を決定するときに実行される。
この初期純増状態抽選は、スロットマシン1に設定される設定値に基づいて決定されるAT状態の純増状態抽選用の乱数により行われる。
図14に示す初期純増状態抽選テーブルは、取得する乱数の取得範囲(個数)を256個とし、当たり値(当選)が、純増状態と、設定された設定値とに対応付けて規定される。
また、設定値が「6」の場合は、純増2枚状態が96/256の確率で最も高確率で当選する。
したがって、主制御部10は、設定される設定値に応じて、抽選で当選する各純増状態の当選確率を異ならせている。
すなわち、主制御部10は、AT状態において、設定値設定手段により設定された設定値に基づき、純増1枚状態、純増2枚状態、純増3枚状態又は純増4枚状態のうち何れかの遊技状態に制御することができる。
純増状態移行抽選処理は、初期純増状態抽選処理とは異なり、純増状態の純増ゲーム数が「0」になった場合に行われ、設定されている設定値では無く、現在の純増状態に基づいて、移行先の4種類の純増状態の何れかが決定される。
主制御部10は、純増状態の純増ゲーム数が「0」になった場合であって、ATゲーム数が1ゲーム以上の場合には、この純増状態移行抽選が行われ、抽選で決定された純増状態への移行が行われる。
また、移行元の純増状態が純増4枚状態の場合は、いずれの純増状態において一律に64/256の確率で当選するように設定されている。
したがって、主制御部10は、純増枚数の期待値が異なる複数のAT状態に制御するとともに、移行元の純増状態に応じて、抽選で当選する各純増状態の当選確率を異ならせている。
すなわち、主制御部10は、移行元の純増状態に基づき、AT状態において、純増1枚状態、純増2枚状態、純増3枚状態又は純増4枚状態のうち何れかの遊技状態に制御することができる。
なお、純増状態として、1ゲームあたりの純増枚数の期待値が異なる4種類を設けているが、3種類以下としても良く、さらには、5種類以上としても良く、適宜変更できるものとする。
続いて、図16を参照しながら、純増ゲーム数を決定する抽選処理について説明する。
主制御部10は、初期純増状態抽選処理及び純増状態移行抽選処理により、純増状態が決定された場合、図16に示す純増ゲーム数抽選テーブルを参照することで、純増状態における純増ゲーム数を決定する。
そして、主制御部10は、このとき決定された純増ゲーム数を、記憶手段(例えば、RAM)に記憶し、上述したATゲーム数とは、別に管理する。
また、純増状態が純増4枚状態の場合には、64/256の確率で「5ゲーム」又は「10ゲーム」が付与され、128/256の確率で「20ゲーム」が付与されるように設定されている。
したがって、1ゲームあたりの純増枚数の期待値が高いほど、純増ゲーム数が多く付与されるように設定されている。
なお、全ての設定値において、図16に示す同一の純増ゲーム数抽選テーブルを用いているが、これに限られず、設定値ごとに、異なる純増ゲーム数抽選テーブルを用いても良い。
主制御部10は、純増ゲーム数をカウントする純増カウンタを有しており、純増ゲーム数をカウントし、ATゲーム数が残っていれば、そのカウンタ値が「0」になった時点で、現在の純増状態を終了し、純増状態移行抽選を実行する。
なお、本実施形態におけるスロットマシン1は、純増ゲーム数が「0」になる前に、ATゲーム数が「0」になった場合には、AT状態が終了する構成となっているが、これに限られず、純増ゲーム数が「0」になるまでAT状態を継続する構成としても良い。
また、ATゲーム数を決定すること無く、純増状態の純増ゲーム数のみで、AT状態を管理する構成としても良い。
図17は、AT状態中に実行される1ゲームのナビ抽選処理の流れを示す図である。
主制御部10は、AT状態への移行抽選で当選し、かつ、純増状態抽選(初期純増状態抽選を含む)において、純増状態が決定されると、その決定された純増状態に応じてナビ抽選処理を行う。
内部抽選処理では、図6の内部抽選テーブルを用いて、複数の役の中から当選役が決定される。
まず、純増1枚状態が決定された場合について説明する。
主制御部10は、純増状態抽選処理において、純増1枚状態に決定されたと判定した場合には、ナビ率として「25%」をセットし(S120:Yes、S130)、純増1枚状態以外の純増状態に決定されたと判定した場合には、S200に処理を進める。
ここでは、主制御部10が1ゲームあたりの純増枚数の期待値が1枚になるように、ナビ抽選に「25%」の確率で当選するように制御する。
次に、主制御部10は、ナビ抽選処理において、当選したか否かの判定を行い、当選したと判定した場合には(S140、S150:Yes)、S160に処理を進め、非当選と判定した場合には(S150:No)、処理を終了する。
次に、主制御部10は、表示器8でナビ演出を行った後(S160)、処理を終了する。
一方、ナビ抽選に当選しなかった場合には、表示器8でナビ演出が行われずに、処理を終了する。
ここでは、純増1枚状態と同様に、1ゲームあたりの純増枚数の期待値が2枚になるように、「50%」のナビ率がセットされる。
そして、主制御部10は、セットされたナビ率に基づき、ナビ抽選処理を行う(S220)。
次に、主制御部10は、ナビ抽選に当選したか否かの判定を行い、当選したと判定した場合には(S230:Yes)、表示器8でナビ演出を行い(S240)、処理を終了する
。
一方、主制御部10は、ナビ抽選に当選しなかったと判定した場合には(S230:No)、表示器8でナビ演出を行わずに、処理を終了する。
ここでは、1ゲームあたりの純増枚数の期待値が3枚になるように、「75%」のナビ率がセットされる。
そして、主制御部10は、セットされたナビ率に基づき、ナビ抽選処理を行う(S330)。
次に、主制御部10は、ナビ抽選に当選したか否かの判定を行い、当選したと判定した場合には(S330:Yes)、表示器8でナビ演出を行い(S340)、処理を終了する
。
一方、ナビ抽選に当選しなかった場合には、純増2枚状態と同様に、表示器8でナビ演出が行われずに、処理を終了する(S330:No)。
ここでは、1ゲームあたりの純増枚数の期待値が「4枚」になるように、「100%」のナビ率がセットされる。
次に、主制御部10は、ナビ率が「100%」にセットされているため、表示器8で必ずナビ演出を行い(S420)、処理を終了する。
例えば、純増1枚状態の場合は、押し順ベル役に当選後に「4回」につき「1回」だけナビ演出を行い、純増2枚状態の場合は、押し順ベル役に当選後に「2回」につき「1回」だけナビ演出を行い、純増3枚状態の場合は、押し順ベル役に当選後に「4回」につき「3回」だけナビ演出を行い、純増4枚状態の場合は、押し順ベル役に当選すれば、必ずナビ演出を行うことで実現することができる。
また、純増枚数が基準値を下回った場合に報知することで、1ゲームあたりの各純増枚数の期待値を実現しても良い。
例えば、純増1枚状態の場合は、基準値を「1」として、「1」枚を下回った場合にナビ演出を行い、純増2枚状態の場合は、基準値を「2」として、「2」枚を下回った場合にナビ演出を行い、純増3枚状態の場合は、基準値を「3」として、「3」枚を下回った場合にナビ演出を行い、純増4枚状態の場合は、基準値を「4」として、「4」枚を下回った場合にナビ演出を行うことで実現することができる。
また、純増状態ごとに押し順ベル役の当選確率が異なる内部抽選テーブルを用いても良い。
この場合、1ゲームあたりの純増枚数の期待値を高くしたい場合は、押し順ベル役の当選確率を高くし、反対に1ゲームあたりの純増枚数の期待値を低くしたい場合は、押し順ベル役の当選確率を低くすることで、純増状態ごとの純増枚数の期待値になるように実現できる。
本実施形態のスロットマシン1においては、純増枚数に関する情報(以下、特別情報ともいう)の報知に関して、複数のモードに基づく制御を行っている。
AT状態は、図8に示すように、特別情報の報知方法が異なる非報知モード、示唆モード、報知モード及び上乗せ特化モードの4種類のモードが設けられている。
これらのモードは、遊技者の有利度からすると、上乗せ特化モード>報知モード>示唆モード>非報知モードの関係性を有することとなる。
主制御部10は、これらの各モード間において、非報知モードから示唆モード(図8の矢印(k))、示唆モードから報知モード(図8の矢印(m))のようなモードアップ又は報知モードから示唆モード(図8の矢印(n))、示唆モードから非報知モード(図8の矢印(l))のようなモードダウンするように制御することで、遊技の多彩化や期待感を向上させている。
また、上乗せ特化モードにおいては、非報知モード、示唆モード及び報知モードの何れのモードからも移行する可能性があり(図8の矢印(o))、上乗せ特化モードにおけるゲームが消化されれば、報知モードに移行する(図8の矢印(p))。
例えば、非報知モードよりも示唆モード、示唆モードよりも報知モードの方が、より現在の純増状態を認識することができるため、遊技者が現在の純増状態が高純増であると認識すれば、メダルを多く獲得できるかもしれないという期待感を与えることができる。
主制御部10は、AT状態に当選したことを契機に、図18に示す初期モード抽選テーブルを参照することで、初期モードを抽選により決定する。
例えば、図18に示すように、純増状態が純増1枚状態の場合には、非報知モードが112/256の確率で当選し、示唆モードが128/256の確率で当選し、報知モードが16/256の確率で当選するようにそれぞれ設定されている。
また、純増状態が純増4枚状態の場合には、非報知モードが32/256の確率で当選し、示唆モードが128/256の確率で当選し、報知モードが96/256の確率で当選するようにそれぞれ設定されている。
したがって、初期モードは、上述した初期純増状態抽選で決定された純増状態に基づいて決定され、1ゲームあたりの純増枚数の期待値が高いほど、報知モードに当選する確率が高くなる。
そのため、遊技者は、純増状態が純増4枚状態になれば、特別情報がより多く提供されることになるため、現在の純増状態が純増4枚状態であることを認識することができ、期待感を持って遊技を行えることになる。
保証ゲームは、図19に示すように、例えば、示唆モードの場合には、「20ゲーム」が設定され、報知モードの場合には、「15ゲーム」が設定され、上乗せ特化モードの場合には、「10ゲーム」が設定されている。
この保証ゲーム数が1以上の場合には、後述するモード移行抽選処理において、モードダウン(下位モードへの移行)が決定した場合でも、保証ゲーム数が「0」になるまでは、現在のモードが維持されることになるため、遊技者にとって有利な特典となっている。
そのため、保証ゲーム数は、モードダウンが決定した場合に、モードダウンを遅らせ、保証ゲーム数だけは上位モードで遊技を行えることから、モードダウンが決定したときの遊技者に与えられる喪失感を低減させ、遊技の興趣の低下を防止することができる。
なお、保証ゲーム数が1以上の場合に、モード移行抽選処理において、モードアップ(上位モードへの移行)が決定した場合には、保証ゲーム数が「0」になるまで、現在のモードが維持されることはないが、モードダウンが決定した場合と同様に、維持される構成としても良い。
本実施形態では、モード間の移行を抽選により決定するモード移行抽選処理を実行し、この抽選結果に基づいて、モード間の移行先が決定される。
モード移行抽選処理は、図20及び図21に示すように、内部抽選処理において、レア役の当選時又はレア役以外の当選時とで分けられた2つの異なるモード移行抽選テーブルに基づいて実行される。
一方、レア役の当選時では、移行元が示唆モードの場合、非報知モードと示唆モードには、当選することは無く、報知モードと上乗せ特化モードともに、128/256の確率で当選する。
そのため、遊技者は、レア役の当選時にモード移行抽選処理が実行された場合には、より期待しながら抽選結果を待つことになる。
なお、レア役の当選時と、レア役以外の当選時とで分けられた2つの異なるモード移行抽選テーブルに基づいて、モード移行抽選処理を実行したが、これに限られず、レア役以外の一部の役(例えば、リプレイ役、ハズレなど)では、モード移行抽選処理を実行しない構成としても良い。
また、レア役以外の当選時には、上乗せ特化モードへの移行が当選することは無いが、上乗せ特化モードへの移行が当選する構成としても良く、さらには、レア役の当選時に、下位モードへの移行が決定される構成としても良い。
モード移行抽選処理において、移行先として上乗せ特化モードに当選した場合には、上乗せ抽選処理が実行される。
具体的には、主制御部10は、図22に示す上乗せ抽選テーブルを参照することで、所定の役の当選を契機として、上乗せ(加算)するゲーム数(以下、上乗せゲーム数という)を抽選により決定し、その結果を主制御部10の記憶手段に記憶する。
図22は、主制御部10が、所定の小役に当選した場合に、上乗せゲーム数を決定するときに参照する抽選テーブルを示している。
上乗せ特化モード中は、決定された上乗せゲーム数が残りのATゲーム数に加算される上乗せが行われ、ATゲーム数の増加により、その分、AT状態の継続期間が延長されることになる。
そして、決定された上乗せゲーム数は、1ゲームの実行につき、1減算されていく。
また、上乗せが行われる条件は、上乗せ特化モード中の上乗せ抽選の抽選結果が、押し順ベル役の入賞、弱スイカ役、弱チェリー役及び強チェリー役の当選時に所定の確率で成立する。
また、強チェリー役が当選した場合には、128/256の確率で「20ゲーム」が付与され、64/256の確率で「30ゲーム」又は「50ゲーム」が付与されるように設定されている。
したがって、弱チェリー役に当選するより強チェリー役に当選した方が、多くの上乗せゲーム数が付与される確率が高いため、遊技者にとって有利となる。
また、押し順ベル役に当選した場合には、200/256の確率で「5ゲーム」が付与され、32/256の確率で「10ゲーム」が付与され、8/256の確率で「20ゲーム」が付与され、14/256の確率で「30ゲーム」が付与され、2/256の確率で「50ゲーム」が付与されるように設定されている。
特に上乗せ特化モードでは、押し順ベル役に入賞した場合に上乗せ抽選が実行されるため、特定情報が100%の確率で報知される純増4枚状態の場合には、押し順ベル役が当選すれば必ず上乗せゲーム数が付与されることになり、より期待感を高めることが可能となる。
なお、押し順ベル役に入賞できなくても、当選した場合に、特定情報が報知されれば、上乗せゲーム数が付与される構成になっているが、これに限られず、押し順ベル役に入賞しない場合(報知された特定情報に従わない場合)には、上乗せゲーム数が付与されない構成としても良い。
純増枚数に関する情報である特別情報の報知は、例えば、第2報知手段として機能する表示器8において遊技者が識別可能な画像などの表示により行われる。
遊技者は、表示器8に特別情報が表示されることで、純増状態を認識することができ、現在の純増状態が好ましい状態か否かを認識することが可能となる。
また、表示器8は、AT状態中に、モード移行抽選処理で、例えば、レア役に当選し、新たなモードが決定された場合には、現在のモード(第1報知情報)演出を終了させて、決定されたモード(第2報知情報)演出を表示する。
以下、非報知モード、示唆モード、報知モード及び上乗せ特化モードの各モードにおける表示器8に表示される演出画面について説明する。
図23は、表示器8に表示される非報知モード時の演出画面であり、上述したモード移行抽選処理において、非報知モードに当選したときに表示される演出画面の一例である。
非報知モード中における演出画面には、純増状態を示す領域100と、ATゲーム数を示す領域200と、純増ゲーム数を示す領域300と、特定情報を示す領域400が設けられている。
非報知モードでは、純増状態を示す領域100に、何も表示されることはない。
したがって、純増状態を示す領域100は、空白の領域となっており、遊技者は、現在の純増状態を認識できない構成になっている。
領域200には、主制御部10の記憶手段に記憶されているAT状態の残りのATゲーム数が表示される。
そのため、領域200に表示されるATゲーム数の表示が0になれば、上述したAT継続抽選処理が実行され、その抽選結果で決定されたATゲーム数が更新されて表示される。
領域300には、主制御部10の記憶手段に記憶されている純増状態の残りの純増ゲーム数が表示される。
そのため、領域300に表示される純増ゲーム数の表示が0になれば、上述した純増状態移行抽選処理及び純増ゲーム数抽選処理がそれぞれ実行され、その抽選結果で決定された純増ゲーム数が更新されて表示される。
領域400は、遊技者に有利な操作態様に関する情報である特定情報が表示される領域であり、例えば、押し順ベル4役の押し順を報知する「1(中央)→2(右)→3(左)」などが表示される。
すなわち、表示器8は、AT状態(特定遊技状態)に純増枚数に関する情報(特別情報)を非報知とすることが可能である。
また、領域300に純増ゲーム数を表示することで、ATゲーム数との区別が明確になり、遊技者に対し純増ゲーム数に対する興味を与えることができるため、遊技意欲をより高めることができる。
なお、非報知モードにおける表示器8の領域100を、空白の領域とする以外にも、遊技者が現在の純増状態の予測が難しい構成とすれば良く、例えば、キャラクターなどを表示させても良い
また、純増ゲーム数を示す領域300は、領域100と同様に、空白の領域などとすることで、非表示とすることも可能であり、さらには、領域300自体を表示器8に表示しない構成としても良い。
図24は、示唆モードで表示器8に表示される画面の一例であり、(a)は演出画面、(b)、(c)は純増状態を示唆する表示例をそれぞれ示している。
示唆モードで表示される演出画面においても、非報知モード同様、純増状態を示す領域100と、ATゲーム数を示す領域200と、純増ゲーム数を示す領域300と、特定情報を示す領域400が設けられている。
しかしながら、示唆モード中における演出画面では、非報知モードと、領域100に純増状態を示唆するアイコンが表示される点において相違する。
具体的には、領域100に、純増状態ごとに4種類の所定のアイコンが表示されることで、現在の純増状態を示唆している。
例えば、太陽の画像が領域100に表示される(図24(b)参照)。
領域100に、太陽が「1つ」表示されることで、純増1枚状態を示唆しており、太陽が「2つ」表示されることで、純増2枚状態を示唆しており、太陽が「3つ」表示されることで、純増3枚状態を示唆しており、太陽が「4つ」表示されることで、純増4枚状態を示唆している。
このように領域100に表示されるアイコンの数が多ければ多いほど、遊技者が高純増を期待できる構成になっている。
また、領域100に、純増状態ごとに4種類の所定のアイコンを表示する以外にも、文字情報により現在の純増状態を示唆することもできる(図24(c)参照)。
例えば、領域100に、「期待低」が表示されることで、純増1枚状態を示唆しており、「期待中」が表示されることで、純増2枚状態を示唆しており、「期待高」が表示されることで、純増3枚状態を示唆しており、「期待超高」が表示されることで、純増4枚状態を示唆している。
そのため、高純増の期待度は、「期待低」<「期待中」<「期待高」<「期待超高」の関係性を有することとなる。
なお、領域100には、純増状態を示唆する表示として4種類としたが、これに限られず、3種類以下又は5種類以上としても良く、さらには最高純増(1ゲームあたりの純増枚数の期待値が最も高いAT状態)の確定を示すアイコンなどを別に設けても良い。
示唆モードでは、表示器8に表示されるアイコン数が、示唆表示数抽選テーブルに基づいて決定される。
具体的には、アイコン数は、現在の純増状態を示した、純増1枚状態、純増2枚状態、純増3枚状態、純増4枚状態の何れかの純増状態ごとに、取得する抽選用の乱数の判定により行われる。
この示唆表示数抽選テーブルは、取得する乱数の取得範囲(個数)を256個とし、示唆表示数(アイコン数)が、現在の純増状態ごとに異なっており、純増状態と、表示器8に表示される示唆表示数ごとの当選確率とで対応づけて規定する。
一方、純増4枚状態では、領域100に16/256の確率でアイコンが「1つ」表示されることになり、48/256の確率でアイコンが「2つ」表示されることになり、64/256の確率でアイコンが「3つ」表示されることになり、128/256の確率でアイコンが「4つ」表示されることになる。
このように、純増1枚状態では、「1つ」のアイコンが表示される確率が最も多く、純増4枚状態では、「4つ」のアイコンが表示される確率が最も多くなっているため、遊技者に対し、現在の純増状態を示唆する可能な構成になっている。
このため、表示器8は、現在の純増状態をアイコンの数で示唆して表示することができるため、アイコンの数が多ければ、遊技者に対し多くのメダルを獲得できるかもしれないという期待を高めさせられる構成になっている。
したがって、表示器8は、純増状態(報知状態)が、例えば、純増1枚状態(第1報知状態)であるか、純増1枚状態よりもナビ抽選で当選しやすいために特定情報が報知されやすい、例えば、純増4枚状態(第2報知状態)であるかを示唆するアイコン(第1特別情報)で報知する。
なお、示唆モード中に示唆表示数抽選テーブルを用いて行われる抽選のタイミングは、示唆モードの開始時を想定しているが、この他にも、純増状態が変化したタイミングやゲームが終了するタイミングなど、その他のタイミングでも良い。
図26は、上述したモード移行抽選処理で報知モードが決定されたときに表示される画面の一例であり、(a)は演出画面、(b)、(c)は純増状態を報知する表示例をそれぞれ示している。
報知モードで表示される演出画面においても、他のモードと同様に、純増状態を示す領域100と、ATゲーム数を示す領域200と、純増ゲーム数を示す領域300と、特定情報を示す領域400が設けられている。
しかしながら、報知モードでは、領域100に、現在の純増状態が明確に表示される点において他のモードと相違する。
具体的には、報知モードでは、領域100に、1ゲームあたりの純増枚数の期待値、すなわち現在の純増状態が表示される。
領域100に、数字の「1」が表示されることで、純増1枚状態を報知しており、数字の「2」が表示されることで、純増2枚状態を報知しており、数字の「3」が表示されることで、純増3枚状態を報知しており、数字の「4」が表示されることで、純増4枚状態を報知している。
そのため、遊技者は、表示器8の領域100に数字の「4」が表示されたときには、純増状態が高純増であることを認識でき、メダルの獲得への期待を抱くことができ、期待して遊技を行うことになる。
また、純増状態を報知する領域100の表示は、現在の純増状態を明確に表示する以外にも、ナビ抽選の当選確率を示すナビ率を表示しても良く、現在の純増状態に関する情報が認識できれば、特に問わない。
例えば、図26(c)に示す表示例では、領域100に、「25%」が表示されることで、純増1枚状態を報知しており、「50%」が表示されることで、純増2枚状態を報知しており、「75%」が表示されることで、純増3枚状態を報知しており、「100%」が表示されることで、純増4枚状態を報知している。
そのため、高純増の期待度は、「25%」<「50%」<「75%」<「100%」の関係性を有することとなる。
したがって、表示器8は、純増状態(報知状態)が、例えば、純増1枚状態(第1報知状態)であるか、例えば、純増4枚状態(第2報知状態)であるかを示す数字(第2特別情報)を表示する。
図27は、モード移行抽選処理において上乗せ特化モードが決定されたときに表示される画面の一例であり、(a)は演出画面、(b)、(c)は純増状態を報知する表示例をそれぞれ示している。
上乗せ特化モードで表示される演出画面においても、他のモードと同様に、純増状態を示す領域100と、ATゲーム数を示す領域200と、純増ゲーム数を示す領域300と、特定情報を示す領域400が設けられている。
また、領域100には、報知モードと同様に、明確に現在の純増状態が表示され、例えば、表示器8の領域100に現在の純増状態を示す数字が表示される(図27(b)参照)。
領域100に、数字の「1」が表示されることで、純増1枚状態を報知しており、数字の「2」が表示されることで、純増2枚状態を報知しており、数字の「3」が表示されることで、純増3枚状態を報知しており、数字の「4」が表示されることで、純増4枚状態を報知している。
そのため、遊技者は、現在の純増状態が高純増であることを認識できる。
また、領域100に現在の純増状態を明確に表示する以外にも、純増状態に対応付けられていれば、数字以外の表示でも良い。
例えば、図27(c)に示す表示例では、領域100に、「LV1」が表示されることで、純増1枚状態を報知しており、「LV2」が表示されることで、純増2枚状態を報知しており、「LV3」が表示されることで、純増3枚状態を報知しており、「LV4」が表示されることで、純増4枚状態を報知している。
そのため、高純増の期待度は、「LV1」<「LV2」<「LV3」<「LV4」の関係性を有することとなる。
このような表示態様にすることで、上乗せ特化モードは、遊技者にとって、有利な純増状態であることを認識させ、遊技への意欲を向上させることができる。
なお、主制御部10は、各モードにおける演出画面を、表示器8に同時に表示するような制御も可能である。
例えば、モード移行抽選処理で、新たなモードが決定された場合に、所定条件が成立するまでの期間(例えば、5ゲーム経過するまでの期間)、移行元のモード(例えば、非報知モード)と、移行先のモード(例えば、示唆モード)を表示器8の左右2つの領域に分割して同時に表示する。
この場合、表示器8の左側には、移行元のモード、右側には、移行先のモードをそれぞれ表示することにより、遊技者は、同時に複数のモードの演出画面を見ることができる。
このように、主制御部10が複数のモードを表示器8に同時に表示するように制御することで、遊技者は、表示器8の領域100を、モードごとで比較することができるため、遊技の興趣を向上することができる。
さらには、表示器8に表示される演出画面上にスクロールバーを設けて、遊技者がそのスクロールバーを左右又は上下にスライド操作することで、移行元のモードと移行先のモードを切り替えて表示することもできる。
「リザルト画面」は、上述した複数のモードが設けられているAT状態が終了したタイミングで、表示器8に表示される演出画面である。
AT状態の終了時における「リザルト画面」では、AT状態中における遊技の結果を遊技者に報知するための情報が表示される。
具体的には、1回のAT状態中における、純増状態ごと又は全純増状態のトータルの消化ゲーム数、獲得枚数及び1ゲームあたりの獲得枚数、すなわち1ゲームあたりの純増枚数の実績値がそれぞれ表示される。
すなわち、表示器8は、AT状態(特定遊技状態)が終了する場合に、例えば、純増1枚状態(第1報知状態)における遊技結果と、例えば、純増4枚状態(第2報知状態)における遊技結果をそれぞれ表示する。
したがって、AT状態から通常状態に移行後、次ゲーム(通常区間の最初のゲーム)が開始するまでを終了条件として、この終了条件が成立するまでは、「リザルト画面」が表示器8に表示され、終了条件が成立した後は、「リザルト画面」の表示が終了する。
なお、「リザルト画面」は、AT状態後に移行した通常状態において、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)が終了するまでは、継続して表示するようにしても良い。
この場合、所定ゲーム数が経過するまでにAT状態に移行した場合には、AT状態における各モードの演出画面とともに「リザルト画面」が表示されることとなる。
また、1回のAT状態中における純増状態の遊技結果が「リザルト画面」に表示されるため、遊技者は、AT状態が終了した場合であっても遊技の興趣が低下すること無く、最後まで表示器8の表示に注目することになる。
その結果、遊技者は、現在の純増状態が引き強又は引き弱なのかを認識でき、次回の遊技への期待を抱きながら遊技を継続するようになり、遊技機の稼働率の向上が見込める。
すなわち、純増枚数が変動する「純増枚数変動型」のAT機において、遊技者に対し、現在の純増状態に関する情報を、示唆することで推測又は報知することで特定させることで、純増状態に興味を持たせることが可能になり、遊技の興趣向上に寄与することができる。
そのため、遊技者の遊技の興趣が低下してしまうことがあった。
本発明の遊技機によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部を解決することができる。
例えば、本実施形態では、本発明をスロットマシン1に適用して説明したが、これに限るものではなく、例えば、パチンコ機など、その他の遊技機にも適用することができる。
また、メダル、遊技球などの現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを行う、いわゆる封入式遊技機にも適用することができる。
また、上述した各種抽選テーブルにおける当選値やその当選値の区分けなどは、一例であり、他の当選値やその当選値の区分けを用いることもできる。
さらには、遊技機に設定される設定値ごとに各種抽選テーブルにおける当選値やその当選値の区分けを変更することもできる。
また、遊技状態のモード遷移は、上述で説明した以外の流れで、各モードに移行しても良く、例えば、上乗せ特化モードから非報知モード又は示唆モードへ移行、報知モードから非報知モードへ移行などが一例として挙げられる。
さらには、各モードに移行する前に移行するモード(特定モード)を設けても良い。
この場合、例えば、非報知モードから示唆モードへ移行する場合には、非報知モードから特定モードへ移行した後に示唆モードという流れで移行させ、示唆モードから報知モードへ移行する場合には、示唆モードから特定モードへ移行した後に報知モードという流れで移行させることが一例として挙げられる。
なお、このときの特定モードとは、所定ゲーム数(例えば、2ゲーム)を継続して行う純増状態を報知しないモードなどが一例として挙げられる。
また、有利区間中の残りATゲーム数や有利区間中の獲得枚数に応じて、モード移行の期待度を異ならせても良い。
また、主制御部10が純増状態とモードを別管理する例について説明したが、これに限られず、例えば、純増1枚状態を非報知モードとし、純増2枚状態を示唆モードとし、純増3枚状態を報知モードとし、純増4枚状態を上乗せ特化モードなどと規定して、純増状態とモードをセット単位で管理する構成としても良い。
8 表示器(第1報知手段、第2報知手段、表示手段)
9 スピーカ(第1報知手段)
10 主制御部(遊技状態制御手段、抽選手段)
12 ナビランプ(第1報知手段)
20 副制御部
Claims (5)
- 遊技者に有利な操作態様に関する特定情報を報知可能な第1報知手段と、
前記第1報知手段による特定情報の報知が実行され得る特定遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
前記第1報知手段による報知状態に関する特別情報を報知可能な第2報知手段と、
を備え、
前記第2報知手段は、
前記第1報知手段による報知状態が、第1報知状態であるか当該第1報知状態よりも特定情報が報知されやすい第2報知状態であるかを示唆する第1特別情報を報知可能であり、
前記第1報知手段による報知状態が、前記第1報知状態であるか前記第2報知状態であるかを示す第2特別情報を報知可能である
ことを特徴とする遊技機。 - 前記第2報知手段は、
前記特定遊技状態において、前記特別情報を非報知とすることが可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記第2報知手段は、
前記特定遊技状態が終了する場合、前記第1報知状態における遊技結果と、前記第2報知状態における遊技結果と、を報知可能である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 役の抽選を行う抽選手段を備え、
前記第2報知手段は、
前記特定情報を報知している場合において、前記抽選手段による抽選結果が特定役である場合、第1報知情報の報知を終了させて、第2報知情報を報知可能である
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。 - 前記第2報知手段は、
前記特定情報を報知している場合において、前記抽選手段による抽選結果が前記特定役である場合よりも特別役である場合の方が、前記第1報知情報の報知を終了させて、前記第2報知情報を報知する確率が低い
ことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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