JP2021184085A - 光学積層体の製造方法および光学積層体の製造装置 - Google Patents

光学積層体の製造方法および光学積層体の製造装置 Download PDF

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賢尚 倉本
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Abstract

【課題】ロールの表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルムの品質の問題を低減できる光学積層体の製造方法および光学積層体の製造装置を提供する。【解決手段】光学積層体の製造方法は、光学フィルムからなる層を少なくとも1つ有する光学積層体の製造方法であって、互いに異なる2つのフィルムをエネルギー線活性型の接着剤を介して貼合して、貼合フィルムを形成する貼合工程と、前記貼合フィルムをロールに接触させながら、前記ロール上で前記貼合フィルムにエネルギー線を照射して、前記接着剤の活性化処理を行う活性化処理工程とを含み、前記ロールは、その内部に熱媒体を流す熱媒体流路を備えており、前記活性化処理工程は、前記熱媒体流路に熱媒体を流しながら、前記ロールを式(1)を満たす範囲内に維持した状態で行う。【選択図】図1

Description

本発明は、光学積層体の製造方法および光学積層体の製造装置に関する。
偏光板等の光学積層体の製造では、光学積層体を構成する各層の光学フィルムをエネルギー線活性型の接着剤で貼合させた後、得られた貼合フィルムを搬送させながら活性化処理が行われている。該活性化処理は、ロール上を通過する貼合フィルムにエネルギー線を照射することより行われている。該エネルギー線の照射は、貼合フィルムの変形や硬化ムラ等の貼合フィルムの品質の問題が生じないよう、通常、冷却したロール上で貼合フィルムを冷却しながら行われる。
従来、ロールの冷却方法として、例えば、特開2019−3210号公報(特許文献1)に示すように、ロール内に熱媒体を流すことが知られている。
特開2019−3210号公報
しかしながら、従来のようにロール内に熱媒体を流す際、ロールの表面の幅方向において温度ムラが発生するおそれがあった。そして、ロールの表面の幅方向の温度ムラは、貼合フィルムの幅方向において接着剤の反応速度を不均一にし、貼合フィルムの品質の問題が発生するおそれがあった。
そこで、本開示は、ロールの表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルムの品質の問題を低減した光学積層体の製造方法および光学積層体の製造装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本開示の一態様である光学積層体の製造方法は、
光学フィルムからなる層を少なくとも1つ有する光学積層体の製造方法であって、
互いに異なる2つのフィルムをエネルギー線活性型の接着剤を介して貼合して、貼合フィルムを形成する貼合工程と、
前記貼合フィルムをロールに接触させながら、前記ロール上で前記貼合フィルムにエネルギー線を照射して、前記接着剤の活性化処理を行う活性化処理工程と
を含み、
前記ロールは、その内部に熱媒体を流す熱媒体流路を備えており、
前記活性化処理工程は、前記熱媒体流路に熱媒体を流しながら、前記ロールを
式(1):0<X1/X2≦3.5
(X1:ロールの表面の幅方向における最大温度差から生じるロール内の熱媒体の熱量(KJ)、X2:ロール内の熱媒体の熱容量(KJ/K))
を満たす範囲内に維持した状態で行う。
ここで、この明細書では、X1は、ロールの表面の幅方向の最大温度におけるロール内の熱媒体にかかる熱量から、ロールの表面の幅方向の最小温度におけるロール内の熱媒体にかかる熱量を引いた値である。
前記態様によれば、活性化処理工程は、ロールを式(1):0<X1/X2≦3.5の範囲内に維持した状態で行うので、ロールの表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルムの幅方向において接着剤の反応速度を略均一にし、貼合フィルムの品質の問題を低減することができる。
好ましくは、光学積層体の製造方法の一実施形態では、
前記活性化処理工程は、さらに、
式(2):X1/(3.5×Sc)≦X2/Sc≦V
(Sc:熱媒体の比熱(KJ/K・L)、V:ロールにおける熱媒体の最大容量(L))
を満たす範囲内で熱媒体を流すことを含む。
前記実施形態によれば、活性化処理工程は、式(2):X1/(3.5×Sc)≦X2/Sc≦Vを満たす範囲内で熱媒体を流すことを含むので、充分な量の熱媒体を流すことができ、ロールの表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルムの品質の問題をより低減することができる。
好ましくは、光学積層体の製造方法の一実施形態では、前記活性化処理工程は、さらに、前記ロールの表面の幅方向の温度分布を3℃以下にすることを含む。
前記実施形態によれば、活性化処理工程は、ロールの表面の幅方向の温度分布を3℃以下にすることを含むので、ロールの表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルムの品質の問題をより低減することができる。
好ましくは、光学積層体の製造方法の一実施形態では、前記活性化処理工程は、さらに、熱媒体流路の下流側より前記ロール内のエアを前記ロール外に排出することを含むことを含む。
前記実施形態によれば、活性化処理工程は、熱媒体流路の下流側よりロール内のエアをロール外に排出することを含むので、ロールの表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルムの品質の問題をより低減することができる。
また、本開示の一態様である光学積層体の製造装置は、
光学フィルムからなる層を少なくとも1つ有する光学積層体の製造装置であって、
互いに異なる2つのフィルムをエネルギー線活性型の接着剤を介して貼合して、貼合フィルムを形成する貼合装置と、
前記貼合フィルムに接触するロールであって、その内部に熱媒体を流す熱媒体流路を備えたロールと、
前記ロール上で前記貼合フィルムにエネルギー線を照射して、前記接着剤の活性化処理を行う活性化処理装置と、
前記活性化処理装置により前記接着剤の活性化処理を行うとき、前記ロールを
式(1):0<X1/X2≦3.5
(X1:ロールの表面の幅方向における最大温度差から生じるロール内の熱媒体の熱量(KJ)、X2:ロール内の熱媒体の熱容量(KJ/K))
を満たす範囲内に維持するように制御する制御装置と
を備える。
前記態様によれば、制御装置は、ロールを式(1):0<X1/X2≦3.5を満たす範囲内に維持するように制御するので、ロールの表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルムの幅方向において接着剤の反応速度を略均一にし、貼合フィルムの品質の問題を低減することができる。
好ましくは、光学積層体の製造装置の一実施形態では、
前記制御装置は、前記活性化処理装置により前記接着剤の活性化処理を行うとき、さらに、
式(2):X1/(3.5×Sc)≦X2/Sc≦V
(Sc:熱媒体の比熱(KJ/K・L)、V:ロールにおける熱媒体の最大容量(L))
を満たす範囲内で熱媒体を流すように制御する。
前記実施形態によれば、制御装置は、式(2):X1/(3.5×Sc)≦X2/Sc≦Vを満たす範囲内で熱媒体を流すように制御するので、充分な量の熱媒体を流すことができ、ロールの表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルムの品質の問題をより低減することができる。
好ましくは、光学積層体の製造装置の一実施形態では、前記制御装置は、前記活性化処理装置により前記接着剤の活性化処理を行うとき、さらに、前記ロールの表面の幅方向の温度分布を3.5℃以下にするように制御する。
前記実施形態によれば、制御装置は、活性化処理装置により接着剤の活性化処理を行うとき、さらに、ロールの表面の幅方向の温度分布を3℃以下にするので、ロールの表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルムの品質の問題をより低減することができる。
好ましくは、光学積層体の製造装置の一実施形態では、前記ロールは、さらに、熱媒体流路の下流側に、前記熱媒体流路に連通して前記熱媒体流路内のエアをロール外に排出するエア抜き流路を有する。
前記実施形態によれば、ロールは、熱媒体流路に連通するエア抜き流路を有するので、ロール内のエアをロール外に排出しながらロール内に熱媒体を流すことができる。これにより、ロールの表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルムの幅方向において接着剤の反応速度を略均一にし、貼合フィルムの品質の問題を低減することができる。
本開示の一態様である光学積層体の製造方法および光学積層体の製造装置によれば、ロールの表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルムの品質の問題を低減できる。
光学積層体の製造装置の第1実施形態を示す概略図である。 150φアクリル二重管のロールの軸に沿った断面図である。 図2AのA−A断面図である。 150φアクリル単管のロールの軸に沿った断面図であり、 図3AのA−A断面図である。 熱媒体の流速(m/s)と空気層の高さ(mm)の関係を示すグラフである。 実施例で行ったアクリル二重管のロールのスケールアップを示す図である。 ロールの表面の幅方向の位置a〜eを表すロールの平面図である。 200Φ二重管のロールを使用した際のロールの幅方向の位置a〜eにおける温度を示すグラフである。 250Φ単管のロールを使用した際のロールの幅方向の位置a〜eにおける温度を示すグラフである。
以下、本開示の一態様である光学積層体の製造方法および光学積層体の製造装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、図面は一部模式的なものを含み、実際の寸法や比率を反映していない場合がある。
(第1実施形態)
(装置)
図1は、光学積層体の製造装置の第1実施形態を示す概略図である。図1に示すように、光学積層体の製造装置1は、互いに異なる第1フィルム31と第2フィルム32を貼合して貼合フィルム33を形成する貼合装置5と、貼合フィルム33に接するロール12と、貼合フィルム33にエネルギー線を照射して光学積層体34を形成する活性化処理装置13と、ロール12を制御する制御装置6とを備える。
この実施形態では、第1フィルム31は、偏光フィルム等の光学フィルムであり、第2フィルム32は、透明フィルムであり、光学積層体34は、偏光板である。これらのフィルムは、図1の矢印で示す方向に搬送される。
光学フィルムは、偏光フィルム、位相差フィルム等、光学特性を示す樹脂フィルムであある。偏光フィルムは、例えば、一軸延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素又は二色性染料による染色を施し、その後ホウ酸処理して形成される。
透明フィルムとしては、非晶性ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリサルホン系樹脂フィルム、脂環式ポリイミド系樹脂フィルムなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。透明フィルムとしては、透湿度の低い樹脂フィルムが好ましい。透明フィルムとしては、更に、トリアセチルセルロースフィルムやジアセチルセルロースフィルムなどのセルロースアセテート系の樹脂フィルムが挙げられる。
貼合装置5は、第1フィルム31の片面に接着剤を塗布する接着剤塗工装置11と、第1フィルム31と第2フィルム32を重ね合わせ接着剤を介して貼合する第1貼合ロール21および第2貼合ロール22とを有する。接着剤は、エネルギー線活性型の接着剤である。
接着剤は、例えば、耐候性や屈折率、カチオン重合性などの観点から、分子内に芳香環を含まないエポキシ樹脂を用いる。エポキシ樹脂は、例えば、水素化エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂などを用いる。エポキシ樹脂には、重合開始剤、例えば、活性エネルギー線照射で重合させるための光カチオン重合開始剤、加熱によって重合させるための熱カチオン重合開始剤、さらに他の添加剤(増感剤など)が添加される。
ロール12は、ロール12の軸を中心として回転駆動され、貼合フィルム33をロール12の表面に接触させながら搬送する。つまり、ロール12は、活性化処理装置13から貼合フィルム33にエネルギー線が照射される際に、幅方向の温度ムラを略均一にする。ロール12は、その内部に、熱媒体を流す熱媒体流路を有し、熱媒体が熱媒体流路を流れることで、貼合フィルム33が冷却される。熱媒体は、例えば、水である。ロール12は、例えば、外管と内管の二重管から構成されてもよく、このとき、熱媒体流路は、外管と内管の間に形成され、ロール12の軸方向からみて、円環状に形成される。または、ロール12は、例えば、外管の単管から構成されてもよく、このとき、熱媒体流路は、外管の内部に形成される。
活性化処理装置13は、ロール12に向かい合って配置される。活性化処理装置13は、ロール12上で貼合フィルム33にエネルギー線を照射して、接着剤の活性化処理を行う。つまり、活性化処理装置13は、エネルギー線の照射により、接着剤を重合硬化させる。このようにして、活性化処理装置13の活性化処理により形成された光学積層体34は、巻取ロール20により、巻き取られる。
活性化処理装置13は、例えば、波長400nm以下に発光分布を有し、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いる。
制御装置6は、活性化処理装置13により接着剤の活性化処理を行うとき、ロール12を、式(1):0<X1/X2≦3.5を満たす範囲内に維持するように制御する。
X1は、ロール12の表面の幅方向における最大温度差から生じるロール12内の熱媒体の熱量(KJ)である。つまり、X1は、ロール12の表面の幅方向の最大温度におけるロール12内の熱媒体にかかる熱量から、ロール12の表面の幅方向の最小温度におけるロール12内の熱媒体にかかる熱量を引いた値である。X2は、ロール12内の熱媒体の熱容量(KJ/K)である。式(1)の算出方法については後述する。
具体的に述べると、制御装置6は、中央処理装置から構成される。制御装置6は、例えば、ロール12内の熱媒体の流速、ロール12内の熱媒体の流量や温度、または、ロール12内の熱媒体量などを調整することにより、式(1)を満たす範囲内に維持するように制御する。
これによれば、制御装置6は、ロール12を式(1)の範囲内に維持するように制御するので、ロール12の表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルム33の幅方向において接着剤の反応速度を略均一にし、貼合フィルム33の品質の問題を低減することができる。
好ましくは、制御装置6は、活性化処理装置13により接着剤の活性化処理を行うとき、さらに、式(2):X1/(3.5×Sc)≦X2/Sc≦Vを満たす範囲内で熱媒体を流すように制御する。Scは、熱媒体の比熱(KJ/K・L)である。Vは、ロール12における熱媒体の最大容量(L)である。式(2)の下限値(X1/(3.5×Sc))は、ロール12の表面の幅方向における最大温度差が3.5Kであるときに必要な熱媒体の容量である。式(2)の算出方法については後述する。
これによれば、ロール12に充分な量の熱媒体を流すことができ、ロール12の表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルムの品質の問題をより低減することができる。
制御装置6は、活性化処理装置13により接着剤の活性化処理を行うとき、さらに、好ましくはロール12の表面の幅方向の温度分布(最大温度差)を3.5℃以下、より好ましくはロール12の表面の幅方向の温度分布(最大温度差)を3℃以下、更に好ましくは2℃以下にするように制御する。つまり、制御装置6は、ロール12の表面の幅方向の最大温度とロール12の表面(外表面)の幅方向の最小温度との差を3.5℃以下とすることが好ましく、3℃以下とすることがより好ましい。
これによれば、ロール12の表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルム33の品質の問題をより低減することができる。
好ましくは、ロール12は、更に、熱媒体流路に連通して熱媒体流路内のエアをロール外に排出するエア抜き流路を有する。これによれば、ロール12内のエアをロール外に排出しながらロール12内に熱媒体を流すことができる。したがって、ロール12の表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルム33の幅方向において接着剤の反応速度を略均一にし、貼合フィルム33の品質の問題を低減することができる。なお、エア抜き流路は、エアのみならず、熱媒体を排出してもよい。
前記エア抜き流路は、熱媒体流路の下流側に設けられていることが好ましい。ロール12は、エア抜き流路を複数有することが好ましい。ロール12はエア抜き流路を複数有する場合、ロール12の回転軸心周りに等間隔に設けられていることが好ましい。
ロール12の外表面は、該ロール12内に流れる熱媒体により、その温度を調節することができる。エア抜き流路を有するロール12は、そのロール12内に流れる熱媒体の流量を容易に増やすことができるので、その外表面の温度を均一に調整しやすい。
なお、本開示の製造装置は、上述の実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、光学フィルムは、単層であってもよいし、積層体であってもよい。光学フィルムは、光学特性を示すフィルムであれば、その種類は特に限定されない。得られる光学積層体は、光学フィルムからなる層を少なくとも1つ有していればよい。つまり、光学積層体は、光学特性を示さないフィルムを有するものであってもよく、光学特性を示すものであれば。例えば、位相差フィルム、プロテクトフィルム、上述の偏光フィルム等の光学フィルムや、これらのフィルムや熱可塑性樹脂が積層された光学積層体であってもよい。
また、上記製造装置は、活性化処理装置やロールを、それぞれ2つ以上有してもよい。上記製造装置において、複数の活性化処理装置は、1つのロールに面するよう設けられていてもよい。
(製法)
次に、図1を用いて光学積層体の製造方法の一実施形態について説明する。
まず、第1フィルム31および第2フィルム32をエネルギー線活性型の接着剤を介して貼合して、貼合フィルム33を形成する。これを、貼合工程という。その後、貼合フィルム33をロール12に接触させながら、ロール12上で貼合フィルム33にエネルギー線を照射して、接着剤の活性化処理を行う。これを、活性化処理工程と
いう。活性化処理工程は、熱媒体流路に熱媒体を流しながら、ロール12を、式(1):0<X1/X2≦3.5を満たす範囲内に維持した状態で行う。
活性化処理工程は、ロール12を式(1)の範囲内に維持した状態で行うので、ロール12の表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルム33の幅方向において接着剤の反応速度を略均一にし、貼合フィルム33の品質の問題を低減することができる。
好ましくは、活性化処理工程は、さらに、式(2):X1/(3.5×Sc)≦X2/Sc≦Vを満たす範囲内で熱媒体を流すことを含む。これによれば、ロール12に充分な量の熱媒体を流すことができ、ロール12の表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルム33の品質の問題をより低減することができる。
活性化処理工程は、さらに、ロール12の表面の幅方向の温度分布を好ましくは3.5℃以下、より好ましくは3℃以下、更に好ましくは2℃以下にすることを含む。これによれば、ロール12の表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルム33の品質の問題をより低減することができる。
上記活性化処理工程において、貼合フィルム33上にエネルギー線を複数回照射する場合、通常、2つ以上の活性化処理装置が備わった製造装置を用いて、エネルギー線照射を行う。該エネルギー線照射は、2つ以上の活性化処理装置に面した1つのロールを通過させながら行ってもよいし、1つ又は複数の活性化処理装置に面しているロールを2つ以上有する装置を用いて、貼合フィルムを複数のロールに通過させながら行ってもよい。
本実施対応において、さらに、活性化処理を得た貼合フィルム33上にエネルギー線を照射する工程を含んでもよいし、活性化処理を得た貼合フィルム33上に加熱工程を含んでもよい。これによれば、接着剤の活性化処理をより確実に行うことができる。本実施対応において、活性化処理を得た貼合フィルム33上にエネルギー線を照射する工程は、上記活性化処理工程におけるロールと異なる構成のロール上で行う点で、上記活性化処理工程におけるエネルギー線照射と異なる。
上記加熱工程は、光学積層体を構成するフィルムや接着剤の種類や厚み等により適宜設定することができるが、通常20〜90℃、好ましくは30〜70℃、より好ましくは40〜60℃である。
好ましくは、活性化処理工程は、さらに、ロール12内のエアをロール12外に排出することを含む。これによれば、ロール12内のエアに起因するロール12の表面の幅方向の温度ムラをより低減して、貼合フィルム33の品質の問題をより低減することができる。好ましくは、熱媒体流路の下流側よりロール12内のエアをロール12外に排出する。
なお、本開示の製造方法は上述の実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、本開示の製造方法は、図1の製造装置1により実現されることに限らず、他の異なる装置により実現されてもよい。
(実施例)
次に、実施例について説明する。
(第1フィルム)
長尺のポリビニルアルコール[PVA]フィルム(厚さ20μm、平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約6倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に40秒間浸漬した。
次に、このフィルムを、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の質量比が0.044/5.7/100である28℃の染色水溶液に30秒間浸漬することにより、染色処理した。
次に、染色処理後のフィルムを、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の質量比が11.0/6.2/100である70℃のホウ酸水溶液に120秒間浸漬することにより、架橋処理した。
引き続き、架橋処理後のフィルムを、8℃の純水で15秒間洗浄した後、300N/mの張力で保持した状態で、60℃で50秒間、次いで75℃で20秒間乾燥した。こうして、PVAフィルムにヨウ素が吸着配向している厚さ7μmの偏光フィルム(幅1300mm)を得た。
保護フィルムとして、シクロオレフィン系樹脂フィルム(COP、日本ゼオン株式会社製ZF−14 UV吸収特性無し 厚さ13μm)を準備した。得られた偏光フィルムと、シクロオレフィン系樹脂フィルムとの間に水系接着剤を注入し、ニップロールで貼り合わせた。得られた積層体の張力を430N/mに保ちながら、60℃で2分間乾燥して、偏光フィルム層(以下、「偏光子層」ともいう。)と、偏光子層の片面に配置された保護層と、を備える第1フィルムを得た。第1フィルムの厚さは20μmであった。
なお、上記水系接着剤は、水100質量部に、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製;クラレポバール(登録商標) KL318)3質量部と、水溶性ポリアミドエポキシ樹脂(田岡化学工業株式会社製;スミレーズレジン(登録商標)650;固形分濃度30%の水溶液)1.5質量部とを添加して調製した。
(第2フィルム)
透明フィルムとして、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムで形成された長尺フィルム(幅1340mm)を準備した。透明フィルムの片面に配向層用組成物を膜厚3μmになるように塗工し、積算光量が20mJ/cmとるように紫外線を照射して、配向層を形成した。
なお、上述の配向層用組成物は、2−フェノキシエチルアクリレートと、テトラヒドロフルフリルアクリレートと、ジペンタエリスリトールトリアクリレートと、ビス(2−ビニルオキシエチル)エーテルとを1:1:4:5の割合で混合し、得られた混合物の総質量に対して、重合開始剤としてLUCIRIN(登録商標) TPOを4%の割合で添加した調製した。
形成した配向層上に、重合性ネマチック液晶化合物(メルク社製,RMM28B)を含有する液晶組成物を、ダイコーティングにより配向層上に塗工した。
液晶組成物の調製には、溶剤として、メチルエチルケトン(MEK)と、メチルイソブチルケトン(MIBK)と、沸点が155℃であるシクロヘキサノン(CHN)とを、質量比(MEK:MIBK:CHN)で35:30:35の割合で混合させた混合熱媒体を用いた。そして、液晶組成物100g当たりの固形分が1〜1.5gとなるように調製した液晶組成物を、配向層上に塗工した。
配向層上に液晶組成物を塗工した後、得られた塗工層を、乾燥温度を75℃とし、乾燥時間を120秒間として乾燥処理した。その後、紫外線(UV)照射により液晶化合物を重合させて硬化させた。こうして、位相差層、配向層および透明フィルムとで構成された第2フィルムを得た。この位相差層は、nz>nx=nyの関係を満足しており、ポジティブC層であった。位相差層と、配向層との合計の厚さは4μmであった。
(塗工層形成用組成物の製造方法)
塗工層形成用組成物として、下記の表1に示す割合で各材料を混合することにより得られた接着剤を用いた。表1では、各材料の割合を質量部数で表す。
Figure 2021184085
表1中の化合物の詳細は、次の通りである。
化合物1:
Figure 2021184085
3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製「CEL2021P」、脂環式ジエポキシ)
化合物2:
Figure 2021184085
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(NPGDGE)(ナガセケムテックス株式会社製「EX-211」、ジエポキシ)
化合物3:
Figure 2021184085
2−エチルヘキシルグリシジルエーテル(EHGE)(東京化成工業株式会社製、モノエポキシ)
開始剤:株式会社ADEKA製のカチオン系開始剤SP−500(固形分2.25部)
増感剤:川崎化成工業株式会社製の増感剤DEN
レベリング剤:株式会社ADEKA製のレベリング剤KRM−430
(光学積層体の第1の製造例)
第1フィルム(幅1340mm)および第2フィルム(幅1340mm)を連続的に搬送しながら、第1フィルムの偏光子層および第2フィルムの位相差層にコロナ処理を施した。第1フィルムおよび第2フィルムを引き続き搬送しながら、第1フィルムのコロナ処理面に上記接着剤を塗工機(バーコータ)を用いて塗工した後、第1フィルムの偏光子層および第2フィルムの位相差層を重ね合わせ、一対の貼合ロール間に通して、第1フィルム/塗工層/第2フィルムの層構成を有する貼合フィルムを得た。
得られた貼合フィルムを速度10m/分で搬送しながら、貼合フィルムに対して積算光量が250mJ/cm(UVB))となるようにロールに密着させながら活性化処理装置から紫外線を照射し、接着剤を硬化させることにより、光学積層体を得た。活性化処理装置は、アイグラフィックス社製高圧水銀ランプを使用した。
(上記式(1)および上記式(2)の算出方法)
次に、上記式(1)および上記式(2)の算出方法について説明する。以下、具体的な実施例に基づいて説明する。
1.ロール及びロール内の熱媒体の流量
(1)200φ二重管のロールと250φ単管のロールを使用した。
200φ二重管のロールは、圧延鋼材(SM490A)からなる外管と内管とから構成され、外管と内管の間に熱媒体が流れる構造である。ロール径は、200mmであり、ロール長さは、1350mmである。
250φ単管のロールは、圧延鋼材(SM490A)からなる単管から構成され、単管の内部を熱媒体が流れる構造である。ロール径は、250mmであり、ロール長さは、1200mmである。
そして、これらロール内の流路断面積を求めた。
200Φ二重管のロールでは、
(0.089×0.089×π)-(0.075×0.075×π)=0.00721m
であった。
250Φ単管のロールでは、
((0.178×0.178×π)=0.0406m
であった。
(2)流量は、流量計(クランプオン式流量センサー:キーエンス製)を使用して実測した。この実測した流量と、算出したロール内の流路断面積より、各流量における流速を求めた。
ロールに20℃の水を各流量で流した場合の流速は、以下の式より算出した。
「流速 (m/s) = 流量 (L/min) / 60 / 1000 / ロール内の流路断面積 (m2)」
200Φ二重管のロールを使用した際の流速:
25 L/minでの流速 (m/s) = 25 / 60 / 1000 / 0.007213 = 0.0578
35 L/minでの流速 (m/s) = 35 / 60 / 1000 / 0.007213 = 0.0809
60 L/minでの流速 (m/s) = 60 / 60 / 1000 / 0.007213 = 0.139
87 L/minでの流速 (m/s) = 87 / 60 / 1000 / 0.007213 = 0.201
250Φ単管のロールを使用した際の流速:
25 L/minでの流速 (m/s) = 25 / 60 / 1000 / 0.04062 = 0.0103
55 L/minでの流速 (m/s) = 55 / 60 / 1000 / 0.04062 = 0.0226
2.各流速における空気層の高さ
(1)上記流速からロール内の空気層の高さを求める。上記使用のロールは透明でないため、ロール内の水が見える透明なアクリルロールを用いて、空気層の高さを定規で実測し、200Φ二重管および250Φ単管にスケールアップの換算を行った。
透明なアクリルロールとして、ロール径150mmで長さ300mmの150φアクリル二重管のロール(図2Aと図2B)およびロール径150mmで長さ300mmの150φアクリル単管のロール(図3Aと図3B)の2種類を使用し、各流速による空気層の高さを実測した。
図2Aは、150φアクリル二重管のロールの軸に沿った断面図であり、図2Bは、図2AのA−A断面図である。図2Aと図2Bに示すように、二重管ロール50は、外管51と内管52から構成される。二重管ロール50は、熱媒体が流れる熱媒体流路55を有する。熱媒体流路55は、ロール50の軸方向からみて、外管51と内管52の間に位置する環状の第1流路55aと、ロール50の軸方向の一端側においてロール50の軸から放射状に延在して第1流路55aの一端側に連通する複数の第2流路55bと、ロール50の軸方向の他端側においてロール50の軸から放射状に延在して第1流路55aの他端側に連通する複数の第3流路55cとを有する。熱媒体は、図2Aの点線の矢印で示すように、ロール50の入口から、第2流路55b、第1流路55aおよび第3流路55cを順に通過して、ロール50の出口から排出される。
図3Aは、150φアクリル単管のロールの軸に沿った断面図であり、図3Bは、図3AのA−A断面図である。図3Aと図3Bに示すように、単管ロール60は、外管61から構成される。単管ロール60は、熱媒体が流れる熱媒体流路65を有する。つまり、熱媒体流路65は、外管61の内部の空間から構成される。熱媒体は、図3Aの点線の矢印で示すように、ロール60の入口から、熱媒体流路65を通過して、ロール60の出口から排出される。
(2)上記透明なロール50,60を用いて各流速における空気層の高さを実測し、この結果を図4のグラフに示す。図4において、丸印は150φアクリル二重管のロールの実測値を示し、三角印は150φアクリル単管のロールの実測値を示し、横軸に熱媒体の流速(m/s)を示し、縦軸に空気層の高さ(mm)を示す。
図4から分かるように、150φアクリル二重管のロールと150φアクリル単管のロールにおいて、同じ流速での空気層の高さはほぼ同じであった。これより、同じロール径のロールに同じ熱媒体を流す場合、同じ流速分だけ熱媒体を流せば、ロール内の構造によらず空気層の高さは一定であることが言える。
(3)上記透明なロールの実測結果をスケールアップし、200Φ二重管のロールおよび250Φ単管のロールの各流速での空気層の高さを算出した。
具体的に述べると、図5を用いて、空気層の高さのスケールアップ換算について説明する。図5に示すように、150Φアクリル二重管のロールの空気層の高さをh(mm)とし、200Φ二重管のロールの空気層の高さをh’(mm)とする。そうすると、h’=h×(178/128)と表すことができる。そして、200Φ二重管のロールを用いた際の空気層の高さを、以下のとおり算出した。
25 L/min(流速0.058 m/s)での空気層高さ (mm) = 6.4 mm×(178/128) = 8.9 mm
35 L/min(流速0.081 m/s)での空気層高さ (mm) = 2.6 mm×(178/128) = 3.6 mm
なお、60 L/minおよび87 L/minでは、上記1.(2)で求めたように流速が0.1 m/sを超えるため、間欠流となり、空気層の高さは0 mmとなる。
同様に、250Φ単管のロールを用いた際の空気層の高さを、以下のとおり算出した。
25 L/min(流速0.010 m/s)での空気層高さ (mm) = 49 mm×(228/128) = 87.3 mm
55 L/min(流速0.023 m/s)での空気層高さ (mm) = 34 mm×(228/128) = 60.6 mm
3.ロール内の熱媒体量(水量)及び熱容量
(1)上記空気層高さに基づき、各流量におけるロール内の熱媒体量を求めた。
このとき、空気層の断面積は、以下の円弧の面積の公式を使用する。
S=θ/2×r2-(r-h)√h(2r-h)
[S:空気層の断面積、r:ロール半径、h:空気層高さ、θ:θ= 2 acos (1-h/r)]
二重管ロール内の熱媒体量は、
[(外管の断面積)−(内管の断面積)−(空気層の断面積)]×(ロールの長さ)より算出した。
単管ロール内の熱媒体量は、
[(ロール断面積)-(空気層の断面積)]×(ロールの長さ)より算出した。
200Φ二重管のロールを使用した際のロール内熱媒体量:
25 L/minでのロール内熱媒体量 (L) = 9.6 (L)
35 L/minでのロール内熱媒体量 (L) = 10.1 (L)
60 L/minおよび87 L/minでのロール内熱媒体量 (L) = 11.0 (L) (満水状態)
250Φ単管のロールを使用した際のロール内熱媒体量:
25 L/minでのロール内熱媒体量 (L) = 32 (L)
55 L/minでのロール内熱媒体量 (L) = 38 (L)
(2)ロール内の熱媒体量に基づき熱容量を求めた。熱媒体を水とし、水の比熱は、4.18 (kJ/K・L)である。
200Φ二重管のロールを使用した際の熱容量:
25 L/minでの熱容量 (kJ/K) = 9.6 (L) × 4.18 = 40 (kJ/K)
35 L/minでの熱容量 (kJ/K) = 10.1 (L) × 4.18 = 42 (kJ/K)
60 L/minでの熱容量 (kJ/K) = 11 (L) × 4.18 = 46 (kJ/K)
87 L/minでの熱容量 (kJ/K) = 11 (L) × 4.18 = 46 (kJ/K)
250Φ単管のロールを使用した際の熱容量:
25 L/minでの熱容量 (kJ/K) = 32 (L) × 4.18 = 134 (kJ/K)
55 L/minでの熱容量 (kJ/K) = 38 (L) × 4.18 = 159 (kJ/K)
4.UV光を照射した際のロールの表面における温度分布の測定
(1)表面温度20℃に調節したロールに、活性化処理装置としてのUVランプ(アイグラフィックス株式会社、高圧水銀)をUVB光量506mJ/cm2、照度792mW/cm2の条件で照射し、温度が安定した後、ロールの表面の幅方向の所定位置において温度を測定した。ロールの表面温度は、ST-100(理化工業株式会社)を使用して測定した。
具体的に述べると、図6に示すように、ロール70の表面の幅方向の位置a〜eにおいて温度を測定した。位置aは、ロール70の駆動側から220mm離れた位置であり、位置bは、ロール70の駆動側から545mm離れた位置であり、位置cは、ロール70の駆動側から675mm離れた位置であり、位置dは、ロール70の駆動側から805mm離れた位置であり、位置eは、ロール70の駆動側から1130mm離れた位置である。
得られた結果を図7と図8に示す。図7は、200Φ二重管のロールを使用した際のロールの幅方向の位置a〜eにおける温度を示す。図7において、丸印は25 L/minでの実測値を示し、三角印は35 L/minでの実測値を示し、四角印は60 L/minでの実測値を示し、菱形印は87 L/minでの実測値を示す。図8は、250Φ単管のロールを使用した際のロールの幅方向の位置a〜eにおける温度を示す。図8において、丸印は25 L/minでの実測値を示し、三角印は55 L/minでの実測値を示す。
(2)図7と図8の結果から、ロール表面の幅方向における最大温度差を求めた。つまり、ロール表面の最大温度差は、ロール表面の幅方向の最大温度からロール表面の幅方向の最小温度を引いた値である。ここでは、最大温度差の単位を(℃)で示すが(K)に代えても問題はない。以下の説明においても同様である。
200Φ二重管のロールを使用した際、各測定地点間の最大温度差は、以下の通りであった。
25 L/minでの温度差 (℃) : 5.7 (℃)
35 L/minでの温度差 (℃) : 5.0 (℃)
60 L/minでの温度差 (℃) : 3.1 (℃)
87 L/minでの温度差 (℃) : 2.0 (℃)
250Φ単管のロールを使用した際、各測定地点間の最大温度差は、以下の通りであった。
25 L/minでの温度差 (℃) : 1.7 (℃)
55 L/minでの温度差 (℃) : 1.0 (℃)
5.ロール内の熱媒体の熱量、ロール内の熱媒体の熱容量、および、ロール内の熱媒体量
(1)ロール内の熱媒体量に基づいて計算した熱容量(kJ/K)と、実測したロール最大温度差(℃)を用いて、ロール最大温度差から生じるロール内の熱媒体にかかる熱量(kJ)を以下の式より求めた。
熱量(kJ) = ロール内の熱媒体量に基づく熱容量(kJ/K) × ロール最大温度差 (℃)
ここで、200Φ二重管のロールおよび250Φ単管のロールにおいて、流量25 L/minである場合、
200Φ二重管のロール:40 (kJ/K) × 5.7 (℃) = 228 (kJ)
250Φ単管のロール:134 (kJ/K) × 1.7 (℃) = 228 (kJ)
であり、流量25 L/minにおいて、ロール形状によらず、ロール内の熱媒体にかかる熱量は228kJで一定であることがわかった。
(2)このロール最大温度差から生じるロール内の熱媒体の熱量より、ロール最大温度差が3.0℃、2.0℃、1.0℃になるようなロール内の熱媒体の熱容量(kJ/K)およびロール内の熱媒体量(水量)(L)を算出した。
最大温度差3.0℃の場合:熱容量(kJ/K) = 228 (kJ) / 3.0 (℃) = 76 (kJ/K)
ロール内熱媒体量(L) = 76 (kJ/K) / 4.18 (kJ/K・L) =18.2 (L)
最大温度差2.0℃の場合:熱容量(kJ/K) = 228 (kJ) / 2.0 (℃) = 114 (kJ/K)
ロール内熱媒体量(L) = 114 (kJ/K) / 4.18 (kJ/K・L) =27.3 (L)
最大温度差1.0℃の場合:熱容量(kJ/K) = 228 (kJ) / 1.0 (℃) = 228 (kJ/K)
ロール内熱媒体量(L) = 228 (kJ/K) / 4.18 (kJ/K・L) =54.5 (L)
(3)上記3.(1)および上記5.(1)(2)の結果から、流量が25 L/minであるとき、ロール最大温度差から生じるロール内熱媒体の熱量X1(kJ)、ロール内の熱媒体の熱容量X2(kJ/K)、ロール内の熱媒体量(L)、および、ロール最大温度差(℃)との関係を下記の表2に示す。
Figure 2021184085
表2に示すように、番号1は、200Φ二重管のロールの実測値を示し、番号2は、250Φ単管のロールの実測値を示す。番号3、番号4、番号5は、それぞれ、計算値を示す。なお、表2において、200Φ二重管のロールを用いたとき、ロール内の熱媒体の最大容量は、11.0 (L)であるので、番号2から番号5は、適用できない。
(4)上記の流量25 L/minの時と同様の手法で、流量60 L/minの場合の、ロール最大温度差から生じるロール内の熱媒体にかかる熱量を求めると、
200Φ二重管のロール:46 (kJ/K) × 3.1 (℃) = 143(kJ)
であった。
この熱量より、ロール最大温度差が3.0℃、2.0℃、1.0℃になるようなロール内の熱媒体の熱容量(kJ/K)およびロール内の熱媒体量(L)を算出した。
最大温度差3.0℃の場合:熱容量(kJ/K) = 143 (kJ) / 3.0 (℃) = 48 (kJ/K)
ロール内熱媒体量(L) = 48 (kJ/K) / 4.18 (kJ/K・L) =11.5 (L)
最大温度差2.0℃の場合:熱容量(kJ/K) = 143 (kJ) / 2.0 (℃) = 73 (kJ/K)
ロール内熱媒体量(L) = 73 (kJ/K) / 4.18 (kJ/K・L) =17.5 (L)
最大温度差1.0℃の場合:熱容量(kJ/K) = 143 (kJ) / 1.0 (℃) = 143 (kJ/K)
ロール内熱媒体量(L) = 143 (kJ/K) / 4.18 (kJ/K・L) =34.2 (L)
これらの結果から、流量が60 L/minであるとき、ロール最大温度差から生じるロール内熱媒体の熱量X1(kJ)、ロール内の熱媒体の熱容量X2(kJ/K)、ロール内の熱媒体量(L)、および、ロール最大温度差(℃)との関係を下記の表3に示す。
Figure 2021184085
表3に示すように、番号1は、200Φ二重管のロールの実測値を示し、番号2、番号3、番号4は、それぞれ、計算値を示す。なお、表3において、200Φ二重管のロールを用いたとき、ロール内の熱媒体の最大容量(ロールの容積)は、11.0 (L)であるので、番号2から番号4は、適用できない。
6.上記式(1)および上記式(2)について
(1)以上、表2および表3から分かるように、式(1)における(X1/X2)は、ロール最大温度差を示す。つまり、式(1)は、ロール最大温度差が、0Kよりも大きく、3.5K以下であることを示す。
また、式(2)における(X2/Sc)は、ロール内の熱媒体量を示す。Scは、熱媒体の比熱(表2、表3では水の比熱4.18(kJ/K・L))である。式(2)の下限値(X1/(3.5×Sc))は、ロール最大温度差が3.5Kであるときに必要なロール内の熱媒体量である。つまり、式(2)は、ロール内の熱媒体量が、ロール最大温度差が3.5Kであるときに必要な熱媒体量以上であり、ロールの容積以下であることを示す。
(2)次に、式(1)を満たすとき、ロールの幅方向において接着剤の反応速度を略均一にできることを説明する。表4に、ロール最小温度Tmin、ロール最大温度Tmax、ロール最大温度差ΔT(Tmax-Tmin)、ロール最小温度の反応速度定数kmin、ロール最大温度の反応速度定数kmax、ロール最大温度とロール最小温度の反応速度比kmax/kminを示す。
反応速度定数kは、アレニウスの式:k=A exp(-Ea/RT)から求めた。
(A:定数、Ea:活性化エネルギー、R:気体定数、T:絶対温度(K))
活性化エネルギーEaは、ポリマーハンドブック記載のエポキシ樹脂の活性化エネルギー値に基づいて、59400 (J/mol)とした。
Figure 2021184085
表4に示すように、番号1は、流量25 L/minのときの200Φ二重管のロールの実測値を示し、番号2は、流量25 L/minのときの250Φ単管のロールの実測値を示す。番号3、番号4、番号5は、それぞれ、Tminを25℃で固定したときの計算値を示す。
表4から分かるように、ロール最大温度差ΔTが大きくなるほど、反応速度比が大きくなる。つまり、ロール表面の幅方向の温度ムラにより、ロールの幅方向において接着剤の反応速度に違いが生じる。この接着剤の反応速度の違いにより、貼合フィルムの品質に影響が生じる。そして、ロール最大温度差が、0Kよりも大きく、3.5K以下であるとき、つまり、式(1)を満たすとき、反応速度比は、1よりも大きく、1.32よりも小さくなり、反応速度の違いを小さくでき、貼合フィルムの品質の問題を低減することができる。
好ましくは、ロール最大温度差が3K以下、より好ましくは2K以下であり、反応速度比をより小さくでき、貼合フィルムの品質の問題をより低減することができる。
(3)さらに、式(2)を満たすとき、つまり、ロール最大温度差が3.5K以下である熱媒体量をロール内に流すので、ロール最大温度差を3.5K以下にできる。したがって、ロールの表面の幅方向の温度ムラを低減して、貼合フィルムの幅方向において接着剤の反応速度を略均一にし、貼合フィルムの品質の問題を低減することができる。
(光学積層体の第2の製造例)
(1)λ/2位相差層の製造
厚み80μm、幅1340mmのトリアセチルセルロースフィルムに上述の配向層用組成物を塗布し乾燥することにより、λ/2配向処理をした。次いで、配向面に、ディスコチック液晶性化合物を含む塗布液を塗布し、加熱及びUV照射をして液晶化合物の配向を固定化することにより、配向面上に厚み2μmのλ/2液晶層を作製した。
(2)λ/4位相差層の製造
厚み80μm、幅1340mmのトリアセチルセルロースフィルムに上述の配向層用組成物を塗布し乾燥することにより得られたλ/4配向用透明樹脂基材に、棒状で重合性のネマチック液晶モノマーを含む塗布液を塗布し、屈折率異方性を保持した状態で固化することにより、λ/4配向用透明樹脂基材上に厚み1μmのλ/4液晶層を得た。
(3)光学積層体の製造
上記λ/2位相差層及びλ/4位相差層の各液晶層側に800Wの出力強度でコロナ放電処理を施した。
更に、図1に示すような製造装置を用いて、得られたλ/2位相差層と、得られたλ/4位相差層とを、上記第1の製造例で用いた塗工層形成用組成物(カチオン重合性、粘度40mPa・s)を介して貼合した。
具体的には、上記λ/2位相差層(図1の符号31に相当)の遅相軸と、λ/4位相差層(図1の符号32に相当)の遅相軸とがなす角度が60°となるよう上記貼合装置に配置し、各位相差層を搬送しながら、λ/2位相差層のλ/2液晶層側に上記塗工層形成用組成物を厚みが3μmになるように塗工し、更に、貼合ロール(図1の符号21,22に相当)でλ/4液晶層とλ/2液晶層とを貼合した。該貼合により得られた積層体を搬送し、後述の条件に設定した二重管ロール上で該積層体のλ/4位相差層側から、紫外線照射装置〔フュージョンUVシステムズ(株)製〕を用い、積算光量400mJ/cm2(UV−B)で紫外線照射を行うことにより、上述の接着剤を硬化させることにより、λ/2位相差層/接着剤層/λ/4位相差層からなる積層構造を有する光学積層体を得た。
第2の製造例では、以下の二重管ロールを用いた:
(1)二重管ロールとして、圧延鋼材(SM490A)からなり、外管(厚み:12mm)と内管(厚み:7.5mm)とから構成され、外管と内管の間に熱溶媒が流れる構造を有する、ロール外径200mm、ロール長さ1350mmのロール(図1の符号12に相当)を用いた。
(2)熱溶媒として、25℃(条件2)、50℃(条件5〜条件7)、75℃(条件3及び条件4)に調温した水を用い、紫外線照射時、二重管ロール内に熱溶媒を循環させることにより、上記ロール表面の温度を調節した。
(3)熱溶媒の流量は、流量計(クランプオン式流量センサー:キーエンス製)を用いて実測し、調節したロール表面の幅方向の所定位置(図6に示す位置a〜e)において、ST-100(理化工業株式会社)を使用して温度を測定した。位置aは、ロール70の駆動側から220mm離れた位置であり、位置bは、ロール70の駆動側から545mm離れた位置であり、位置cは、ロール70の駆動側から675mm離れた位置であり、位置dは、ロール70の駆動側から805mm離れた位置であり、位置eは、ロール70の駆動側から1130mm離れた位置である。
各測定地点間の最大温度差は、以下の通りであった。流量は25L/minである。
条件2 温調あり(水温25℃)での温度差 (℃) : 32.7−27.0=5.7(℃)
条件3 温調あり(水温75℃)での温度差 (℃) : 82.7−77.0=5.7(℃)
条件4 温調あり(水温75℃)での温度差 (℃) : 80.5−77.0=3.5(℃)
条件5 温調あり(水温50℃)での温度差 (℃) : 55.5−52.0=3.5(℃)
条件6 温調あり(水温50℃)での温度差 (℃) : 53.7−52=1.7(℃)
条件7 温調あり(水温50℃)での温度差 (℃) : 53.0−52.0=1.0(℃)
(4)ロールの表面の幅方向における最大温度差から生じるロール内の熱媒体の熱量(KJ)、及びロール内の熱媒体の熱容量(KJ/K)の値は、表5の通りである。各熱容量の値は、表3に示したデータと同様の手順で算出した。
なお、比較製造例として、図1に示す製造装置においてロール12を有さない製造装置を用いて、上記第2の製造例と同様の手順及び条件(以下、「条件1」ともいう)で、光学積層体を製造した。
(第2の製造例で得られた光学積層体の評価)
得られた光学積層体より、幅1340mm×長さ300mmの試験片を切り出した。得られた試験片に、それぞれ照度2600lxの光を照射し、目視により、フィルム欠陥(白点)の有無を観察した。ここで、フィルム欠陥が「有」とは、多数の細かい白点が観察された状態をいい、フィルム欠陥が「無」とは、白点が観察されなかった状態をいう。
そして、上記条件1〜条件7におけるフィルム欠陥の結果を下記の表5に示す。表5では、条件1〜条件7を番号1〜番号7で示す。なお、表5では、図1に示すロール12を温調用ロールとしている。
Figure 2021184085
1 光学積層体の製造装置
5 貼合装置
6 制御装置
11 接着剤塗工装置
12 ロール
13 活性化処理装置
20 巻取ロール
21 第1貼合ロール
22 第2貼合ロール
31 第1フィルム(偏光フィルム)
32 第2フィルム(透明フィルム)
33 貼合フィルム
34 光学積層体(偏光板)
50 二重管ロール
51 外管
52 内管
55 熱媒体流路
55a 第1流路
55b 第2流路
55c 第3流路
60 単管ロール
61 外管
65 熱媒体流路
70 ロール

Claims (8)

  1. 光学フィルムからなる層を少なくとも1つ有する光学積層体の製造方法であって、
    互いに異なる2つのフィルムをエネルギー線活性型の接着剤を介して貼合して、貼合フィルムを形成する貼合工程と、
    前記貼合フィルムをロールに接触させながら、前記ロール上で前記貼合フィルムにエネルギー線を照射して、前記接着剤の活性化処理を行う活性化処理工程と
    を含み、
    前記ロールは、その内部に熱媒体を流す熱媒体流路を備えており、
    前記活性化処理工程は、前記熱媒体流路に熱媒体を流しながら、前記ロールを
    式(1):0<X1/X2≦3.5
    (X1:ロールの表面の幅方向における最大温度差から生じるロール内の熱媒体の熱量(KJ)、X2:ロール内の熱媒体の熱容量(KJ/K))
    を満たす範囲内に維持した状態で行う、光学積層体の製造方法。
  2. 前記活性化処理工程は、さらに、
    式(2):X1/(3.5×Sc)≦X2/Sc≦V
    (Sc:熱媒体の比熱(KJ/K・L)、V:ロールにおける熱媒体の最大容量(L))
    を満たす範囲内で熱媒体を流すことを含む、請求項1に記載の光学積層体の製造方法。
  3. 前記活性化処理工程は、さらに、前記ロールの表面の幅方向の温度分布を3℃以下にすることを含む、請求項1または2に記載の光学積層体の製造方法。
  4. 前記活性化処理工程は、さらに、熱媒体流路の下流側より前記ロール内のエアを前記ロール外に排出することを含む、請求項1から3の何れか一つに記載の光学積層体の製造方法。
  5. 光学フィルムからなる層を少なくとも1つ有する光学積層体の製造装置であって、
    互いに異なる2つのフィルムをエネルギー線活性型の接着剤を介して貼合して、貼合フィルムを形成する貼合装置と、
    前記貼合フィルムに接触するロールであって、その内部に熱媒体を流す熱媒体流路を備えたロールと、
    前記ロール上で前記貼合フィルムにエネルギー線を照射して、前記接着剤の活性化処理を行う活性化処理装置と、
    前記活性化処理装置により前記接着剤の活性化処理を行うとき、前記ロールを
    式(1):0<X1/X2≦3.5
    (X1:ロールの表面の幅方向における最大温度差から生じるロール内の熱媒体の熱量(KJ)、X2:ロール内の熱媒体の熱容量(KJ/K))
    を満たす範囲内に維持するように制御する制御装置と
    を備える、光学積層体の製造装置。
  6. 前記制御装置は、前記活性化処理装置により前記接着剤の活性化処理を行うとき、さらに、
    式(2):X1/(3.5×Sc)≦X2/Sc≦V
    (Sc:熱媒体の比熱(KJ/K・L)、V:ロールにおける熱媒体の最大容量(L))
    を満たす範囲内で熱媒体を流すように制御する、請求項5に記載の光学積層体の製造装置。
  7. 前記制御装置は、前記活性化処理装置により前記接着剤の活性化処理を行うとき、さらに、前記ロールの表面の幅方向の温度分布を3.5℃以下にするように制御する、請求項5または6に記載の光学積層体の製造装置。
  8. 前記ロールは、さらに、熱媒体流路の下流側に、前記熱媒体流路に連通して前記熱媒体流路内のエアをロール外に排出するエア抜き流路を有する、請求項5から7の何れか一つに記載の光学積層体の製造装置。
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