JP2021182009A - 光制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】測定範囲内に存在するランドマークを高精度に測定すること。【解決手段】ライダユニット100は、出射部に相当するLDドライバ12及びレーザダイオード13及びスキャナ14と、受光部に相当する受光素子16及び電流電圧変換回路17及びA/Dコンバータ18と、地図上でのランドマークの位置を示す位置情報を取得するランドマーク位置予測部2及びランドマーク地図取得部3と、可変パルストリガ信号S2及びセグメント抽出信号S3を生成する同期制御部11とを有する。ランドマーク位置予測部2は、車両の現在位置の予測値と地図上でのランドマークの位置とに基づき、ランドマークの存在が予測される予測角度範囲Rtagを設定する。同期制御部11は、予測角度範囲Rtagについては、他の範囲よりも光パルスの走査密度が高くなるように可変パルストリガ信号S2及びセグメント抽出信号S3を生成する。【選択図】図2
Description
本発明は、測定用の光パルスの出射制御技術に関する。
従来から、周辺に存在する物体との距離を測定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、レーザ光を間欠的に発光させつつ水平方向を走査し、その反射光を受信することで、物体表面の点群を検出するライダを搭載した車載システムが開示されている。
ライダを利用して、周囲環境にあるランドマークを捕捉するとき、当該ランドマークが遠方にある場合など、走査角度分解能に対して走査面内に含まれるランドマークが相対的に小さい場合には、当該ランドマークに対応する計測点が過度に少なくなり、ランドマークの形状等が正しく認識できないことがある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、測定範囲内に存在するランドマークを高精度に測定することが可能な光制御装置を提供することを主な目的とする。
請求項1に記載の発明は、光制御装置であって、
出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部と、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得部と、
前記出射部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御する
ことを特徴とする。
出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部と、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得部と、
前記出射部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御する
ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部を制御する光制御装置が実行する制御方法であって、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得工程と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得工程と、
前記出射部を制御する制御工程と、を有し、
前記制御工程は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御することを特徴とする。
出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部を制御する光制御装置が実行する制御方法であって、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得工程と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得工程と、
前記出射部を制御する制御工程と、を有し、
前記制御工程は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、
出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部を制御するコンピュータが実行するプログラムであって、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得部と、
前記出射部を制御する制御部
として前記コンピュータを機能させ、
前記制御部は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御することを特徴とする。
出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部を制御するコンピュータが実行するプログラムであって、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得部と、
前記出射部を制御する制御部
として前記コンピュータを機能させ、
前記制御部は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御することを特徴とする。
本発明の好適な実施形態によれば、光制御装置は、出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部と、少なくとも所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、前記出射部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて推定された前記所定の対象物が存在する第1方向については、他の方向とは異なる制御を行う。
上記光制御装置は、出射部と受光部とを有する送受光部と、第1取得部と、制御部とを備える。第1取得部は、少なくとも所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する。制御部は、出射部を制御し、移動体の現在位置情報と第1情報とに基づいて推定された所定の対象物が存在する第1方向については、他の方向とは異なる制御を行う。この態様により、光制御装置は、所定の対象物が存在すると推定された方向について、他の方向とは異なる光の出射制御を行うことができる。
上記光制御装置の一態様では、前記制御部は、前記第1方向については、前記他の方向よりも前記光の出射頻度を上げるように前記出射部を制御する。このようにすることで、光制御装置は、所定の対象物に対し、効率的かつ高密度に光を照射することができる。
上記光制御装置の他の一態様では、前記制御部は、前記第1方向については、前記他の方向よりも、前記光の強度を低くする制御を行う。この態様により、光制御装置は、出射頻度を上げた場合であっても、出射光の平均パワーの増加を好適に抑制してアイセーフを実現することができる。
上記光制御装置の他の一態様では、光制御装置は、前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を取得する第2取得部を更に備え、前記制御部は、前記光の反射率が所定率以上の場合に、前記他の方向よりも、前記光の強度を低くする制御を行う。この態様により、光制御装置は、光の出射強度を弱めても支障がない場合に限り光の出射強度を弱め、所定の対象物で反射された光を確実に受信することができる。
上記光制御装置の他の一態様では、前記制御部は、前記第1方向については、前記他の方向よりも走査速度を遅くするように前記出射部を制御する。この態様によっても、光制御装置は、所定の対象物に対して高密度に光を照射することができる。
本発明の他の好適な実施形態によれば、光制御装置は、光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部と、少なくとも所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、前記第1情報と、移動体の現在位置情報と、に基づいて、前記出射部の出射範囲を決定する決定部と、を備える。この態様によれば、光制御装置は、光の出射範囲を、所定の対象物の存在が予測される範囲に的確に定めることができる。
本発明の他の好適な実施形態によれば、出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部を制御する光制御装置が実行する制御方法であって、少なくとも所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得工程と、前記出射部を制御する制御工程と、を有し、前記制御工程は、前記移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて推定された前記所定の対象物が存在する第1方向については、他の方向とは異なる制御を行う。光制御装置は、この制御方法を実行することで、所定の対象物が存在すると推定された方向について、他の方向とは異なる光の出射制御を行うことができる。
本発明の他の好適な実施形態によれば、出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部を制御するコンピュータが実行するプログラムであって、少なくとも所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、前記出射部を制御する制御部として前記コンピュータを機能させ、前記制御部は、前記移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて推定された前記所定の対象物が存在する第1方向については、他の方向とは異なる制御を行う。コンピュータは、このプログラムを実行することで、所定の対象物が存在すると推定された方向について、他の方向とは異なる光の出射制御を行うことができる。好適には、上記プログラムは、記憶媒体に記憶される。
本発明の他の好適な実施形態によれば、光制御装置は、出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部と、少なくとも所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、前記移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて、前記光を第1の出射頻度で出射する第1出射モードと、前記光を第1の出射頻度よりも低い頻度である第2出射モードと、を切り換えて前記出射部を制御する制御部と、を備える。この態様により、光制御装置は、所定の対象物の位置に応じて光の出射頻度を切り替えることができるため、所定の対象物に対して効率的かつ高密度に光を照射させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施例に係るライダユニット100のブロック構成図である。図1に示すライダユニット100は、TOF(Time Of Flight)方式のライダ(Lidar:Light Detection and Ranging、または、Laser Illuminated Detection And Ranging)であって、水平方向の全方位における物体の測距を行うことで、自動運転等に必要な現在位置の高精度な推定を行う。ライダユニット100は、主に、光送受信部1と、ランドマーク位置予測部2と、ランドマーク地図取得部3と、信号処理部4と、ランドマーク位置計測部5と、自己位置推定部6と、車速センサ8と、ジャイロセンサ9とを有する。以後では、処理基準となる現在時刻を「時刻t」、時刻tの一つ前の処理フレームの実行時刻を「時刻t−1」と表記する。
図1は、本実施例に係るライダユニット100のブロック構成図である。図1に示すライダユニット100は、TOF(Time Of Flight)方式のライダ(Lidar:Light Detection and Ranging、または、Laser Illuminated Detection And Ranging)であって、水平方向の全方位における物体の測距を行うことで、自動運転等に必要な現在位置の高精度な推定を行う。ライダユニット100は、主に、光送受信部1と、ランドマーク位置予測部2と、ランドマーク地図取得部3と、信号処理部4と、ランドマーク位置計測部5と、自己位置推定部6と、車速センサ8と、ジャイロセンサ9とを有する。以後では、処理基準となる現在時刻を「時刻t」、時刻tの一つ前の処理フレームの実行時刻を「時刻t−1」と表記する。
光送受信部1は、出射方向を徐変させながら水平方向の360°の全方位を対象にパルスレーザを出射する。このとき、光送受信部1は、水平方向の360°の全方位を区切ったセグメント(本実施例では900〜4500セグメント)ごとにパルスレーザを出射する。この場合、後述するように、光送受信部1は、ランドマーク位置予測部2から通知された所定の出射範囲については、他の範囲よりも、セグメント間の角度差を小さくして光パルスの出射レートを高くする。そして、光送受信部1は、パルスレーザ出射後の所定期間内に当該パルスレーザの反射光を受光することで生成したセグメントごとの受光強度に関する信号(「セグメント信号Sseg」とも呼ぶ。)を、信号処理部4へ出力する。
ランドマーク位置予測部2は、時刻tでのライダユニット100の位置(「自己位置」とも呼ぶ。)を予測し、予測した時刻tでの自己位置から、自己位置を推定するための目印となる所定の対象物(「ランドマーク」とも呼ぶ。)が検出される方向を予測する。なお、ランドマーク位置予測部2が予測する時刻tの自己位置は、後述する自己位置推定部6が推定する自己位置よりも精度が低い暫定的な位置である。ランドマークは、例えば、道路脇に周期的に並んでいるキロポスト、100mポスト、デリニエータ、交通インフラ設備(例えば標識、方面看板、信号)、電柱、街灯などの所定の地物である。ランドマークは、本発明における「所定の対象物」の一例である。
この場合、まず、ランドマーク位置予測部2は、後述する自己位置推定部6が推定した時刻t−1での自己位置の推定値と、車速センサ8が出力する移動速度及びジャイロセンサ9が出力する角速度とに基づき、時刻tでの自己位置の予測値を公知の算出方法により算出する。この場合、ランドマーク位置予測部2は、自己位置の予測値として、例えば緯度、経度、進行方向の方位の各予測値をそれぞれ算出する。なお、ランドマーク位置予測部2は、地磁気センサなどの方位を検出するセンサをライダユニット100が有している場合には、緯度及び経度の各予測値のみを算出してもよい。次に、ランドマーク位置予測部2は、算出した自己位置の予測値から測距可能距離内にあるランドマークに関する情報(「ランドマーク情報IL」とも呼ぶ。)をランドマーク地図取得部3に取得させる。ランドマーク情報ILは、ランドマークごとの位置情報及びレーザの反射率に関する情報(反射率情報)が含まれている。そして、ランドマーク位置予測部2は、ランドマーク地図取得部3が取得したランドマーク情報ILに含まれる位置情報から、ランドマークが存在する光送受信部1のスキャン角度の予測範囲(「予測角度範囲Rtag」とも呼ぶ。)を設定する。ランドマーク位置予測部2は、本発明における「決定部」の一例であり、ランドマーク位置予測部2が参照するランドマーク情報ILの位置情報は、本発明における「第1情報」の一例であり、予測角度範囲Rtagは、本発明における「第1方向」の一例である。
ランドマーク地図取得部3は、ランドマーク位置予測部2から指定された範囲に存在するランドマークのランドマーク情報ILを取得する。この場合、ランドマーク地図取得部3は、図示しない記憶部に予め記憶された地図情報からランドマーク情報ILを抽出してもよく、地図情報を有する図示しないサーバ装置から通信によりランドマーク情報ILを取得してもよい。ランドマーク位置予測部2及びランドマーク地図取得部3は、本発明における「第1取得部」の一例である。
信号処理部4は、光送受信部1から受信したセグメントごとのセグメント信号Ssegの波形からピーク位置をそれぞれ検出し、検出したピーク位置に基づきレーザの照射物までの距離を算出する。そして、信号処理部4は、セグメントごとに算出した距離と、当該セグメントに対応するスキャン角度との組み合わせである計測点の情報(「計測データDm」とも呼ぶ。)を、ランドマーク位置計測部5へ供給する。
ランドマーク位置計測部5は、計測データDmを信号処理部4から受信した場合に、計測データDmが示す全ての計測点から、ランドマーク位置予測部2が予測角度範囲Rtagを設定する基準としたランドマークに対応する計測点を抽出する。そして、ランドマーク位置計測部5は、抽出した計測点と、ランドマーク位置予測部2が算出した自己位置の予測値とに基づき、対象のランドマークの絶対的な位置を算出し、算出したランドマークの位置(「ランドマーク計測位置PLM」とも呼ぶ。)を自己位置推定部6へ供給する。
自己位置推定部6は、ランドマーク位置計測部5から供給されるランドマーク計測位置PLMと、ランドマーク地図取得部3が取得したランドマーク情報ILが示すランドマークの地図上の位置とに基づき、現時刻tにおける自己位置の推定値(「推定自己位置Pe」とも呼ぶ。)を算出する。この場合、自己位置推定部6は、例えば、ランドマーク計測位置PLMと、ランドマーク情報ILに基づく地図上の位置との差異に基づき、ランドマーク位置予測部2が算出した自己位置の予測値を補正することで、推定自己位置Peを算出する。これにより、自己位置推定部6は、ランドマーク位置予測部2が予測角度範囲Rtagを設定するために算出した自己位置の予測値よりも高精度な推定自己位置Peを算出する。ここで、自己位置推定部6は、推定自己位置Peとして、例えば緯度、経度、進行方向の方位の各推定値をそれぞれ算出し、地磁気センサなどの方位を検出するセンサをライダユニット100が有している場合には、緯度及び経度の各推定値のみを算出する。自己位置推定部6は、算出した推定自己位置Peを、ランドマーク位置予測部2に供給すると共に、外部ユニット(例えば自動運転を制御するユニット等)に推定自己位置Peを供給する。
[光送受信部の構成]
図2は、光送受信部1の概略的な構成例を示す。図2に示すように、光送受信部1は、主に、水晶発振器10と、同期制御部11と、LDドライバ12と、レーザダイオード13と、スキャナ14と、モータ制御部15と、受光素子16と、電流電圧変換回路(トランスインピーダンスアンプ)17と、A/Dコンバータ18と、可変セグメンテータ19とを有する。
図2は、光送受信部1の概略的な構成例を示す。図2に示すように、光送受信部1は、主に、水晶発振器10と、同期制御部11と、LDドライバ12と、レーザダイオード13と、スキャナ14と、モータ制御部15と、受光素子16と、電流電圧変換回路(トランスインピーダンスアンプ)17と、A/Dコンバータ18と、可変セグメンテータ19とを有する。
水晶発振器10は、同期制御部11及びA/Dコンバータ18にパルス状のクロック信号「S1」を出力する。本実施例では、一例として、クロック周波数は、1.8GHzであるものとする。また、以後では、クロック信号S1が示すクロックを「サンプルクロック」とも呼ぶ。
同期制御部11は、パルス状のトリガ信号(「可変パルストリガ信号S2」とも呼ぶ。)をLDドライバ12に出力する。ここで、同期制御部11は、ランドマーク位置予測部2から供給される予測角度範囲Rtagに基づき、可変パルストリガ信号S2をアサートする周期を決定する。本実施例では、同期制御部11は、可変パルストリガ信号S2を周期的にアサートする時間間隔を、131072(=217)サンプルクロック分の時間幅、又は、26214サンプルクロック分の時間幅のいずれかに設定する。この場合、クロック周波数を「fsmp」(=1.8GHz)とすると、可変パルストリガ信号S2のパルスレート「fseg」は、「fsmp/131072」又は「fsmp/26214」となる。以後では、可変パルストリガ信号S2がアサートされてから次にアサートされるまでの期間を「セグメント期間」とも呼ぶ。後述するように、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag内のスキャン角度に相当するセグメントについては、他のセグメントよりもセグメント期間が短くなるように、可変パルストリガ信号S2を生成する。
また、同期制御部11は、後述する可変セグメンテータ19がA/Dコンバータ18の出力を抽出するタイミングを定める信号(「セグメント抽出信号S3」とも呼ぶ。)を可変セグメンテータ19に出力する。可変パルストリガ信号S2及びセグメント抽出信号S3は、論理信号であり、後述する図3に示すように同期している。本実施例では、同期制御部11は、セグメント抽出信号S3を、2048サンプルクロック分の時間幅(「ゲート幅Wg」とも呼ぶ。)だけアサートする。同期制御部11は、本発明における「制御部」の一例である。また、同期制御部11及びランドマーク位置予測部2等は、本発明におけるプログラムを実行するコンピュータの一例である。
LDドライバ12は、同期制御部11から入力される可変パルストリガ信号S2に同期してパルス電流をレーザダイオード13へ流す。レーザダイオード13は、例えば赤外(905nm)パルスレーザであって、LDドライバ12から供給されるパルス電流に基づき光パルスを出射する。本実施例では、レーザダイオード13は、5nsec程度の光パルスを出射する。
スキャナ14は、送出及び受信光学系の構成を含み、レーザダイオード13が出射する光パルスを水平面で360°走査すると共に、出射された光パルスが照射された物体で反射された戻り光を受光素子16に導く。本実施例では、スキャナ14は、回転するためのモータを含み、モータは、900〜4500セグメントで一回転するように、モータ制御部15により制御される。この場合の角度分解能は、セグメント数が900の場合には、1セグメントあたり0.4°(=360°/900)となり、セグメント数が4500の場合には、1セグメントあたり0.08°(=360°/4500)となる。
好適には、スキャナ14のスキャン面は、傘状ではなく平面であることが望ましく、かつ、ライダユニット100が移動体に搭載される場合には、移動体が走行する地表に対して平行(即ち水平)であることが望ましい。LDドライバ12及びレーザダイオード13及びスキャナ14は、本発明における「出射部」の一例である。
受光素子16は、例えば、アバランシェフォトダイオードであり、スキャナ14により導かれた反射光の光量に応じた微弱電流を生成する。受光素子16は、生成した微弱電流を、電流電圧変換回路17へ供給する。電流電圧変換回路17は、受光素子16から供給された微弱電流を増幅して電圧信号に変換し、変換した電圧信号をA/Dコンバータ18へ入力する。
A/Dコンバータ18は、水晶発振器10から供給されるクロック信号S1に基づき、電流電圧変換回路17から供給される電圧信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号を可変セグメンテータ19に供給する。以後では、A/Dコンバータ18が1クロックごとに生成するデジタル信号を「サンプル」とも呼ぶ。受光素子16、電流電圧変換回路17及びA/Dコンバータ18は、本発明における「受光部」の一例である。
可変セグメンテータ19は、セグメント抽出信号S3がアサートされているゲート幅Wg分の期間における2048サンプルクロック分のA/Dコンバータ18の出力であるデジタル信号を、セグメント信号Ssegとして生成する。可変セグメンテータ19は、生成したセグメント信号Ssegを信号処理部4へ供給する。
図3は、可変パルストリガ信号S2及びセグメント抽出信号S3の時系列での波形を示す。図3に示すように、本実施例では、可変パルストリガ信号S2がアサートされる1周期分の期間であるセグメント期間は、26214サンプルクロック(図面では「smpclk」と表記)分の長さ、又は、131072サンプルクロック分の長さに設定され、可変パルストリガ信号S2のパルス幅は64サンプルクロック分の長さ、ゲート幅Wgは2048サンプルクロック分の長さに設定されている。
この場合、可変パルストリガ信号S2がアサートされた後のゲート幅Wgの期間だけセグメント抽出信号S3がアサートされているため、可変セグメンテータ19は、可変パルストリガ信号S2がアサート中の2048個分のA/Dコンバータ18が出力するサンプルを抽出することになる。そして、ゲート幅Wgが長いほど、ライダユニット100からの最大測距距離(測距限界距離)が長くなる。
本実施例では、最大測距距離は、単純計算した場合、ゲート幅Wgに相当する時間幅で光が往復する距離に相当する170.55m(≒{2048/1.8GHz}・c/2、「c」は光速)となる。なお、最大測距距離は、電気的及び光学的な遅れを考慮したオフセットを設定するため、170.55mよりも若干短くなる。
[パルスレートの設定]
次に、パルスレートfsegの設定方法について説明する。概略的には、同期制御部11は、予測角度範囲Rtagに属するスキャン角度に対応するセグメントのパルスレートfsegを、他のセグメントのパルスレートfsegよりも高くなるように、可変パルストリガ信号S2及びセグメント抽出信号S3を生成する。
次に、パルスレートfsegの設定方法について説明する。概略的には、同期制御部11は、予測角度範囲Rtagに属するスキャン角度に対応するセグメントのパルスレートfsegを、他のセグメントのパルスレートfsegよりも高くなるように、可変パルストリガ信号S2及びセグメント抽出信号S3を生成する。
図4は、予測角度範囲Rtagに属しないスキャン角度に対応するセグメントの可変パルストリガ信号S2の波形を示す。また、図5は、予測角度範囲Rtagに属するスキャン角度に対応するセグメントの可変パルストリガ信号S2の波形を示す。
図4及び図5の例では、同期制御部11は、予測角度範囲Rtagに属しないスキャン角度に対応するセグメントについては、パルスレートfsegを約13.7kHzに設定している。一方、同期制御部11は、予測角度範囲Rtagに属しないスキャン角度に対応するセグメントについては、パルスレートfsegを約68.5kHz(即ち13.7kHzの5倍)に設定している。このように、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag内については、パルスレートfsegを相対的に高くすることで、走査密度を高くする。これにより、同期制御部11は、対象となるランドマークの計測点を高密度に取得することができる。
図6は、50m先のランドマーク70の存在が推定される予測角度範囲Rtag内において、パルスレートfsegを予測角度範囲Rtag外と同一である約13.7kHz(図4参照)に固定して光パルスを出射した場合の光パルスの光路を示す。また、図7は、ランドマーク70の存在が推定される予測角度範囲Rtag内において、パルスレートfsegを図6の例の5倍の約68.5kHz(図5参照)に上げて光パルスを出射した場合の光パルスの光路を示す。ここでは、ランドマーク70の横幅は、0.4mであるものとする。
図6に示すように、パルスレートfsegを予測角度範囲Rtag外と同一である約13.7kHzに仮に設定した場合、ランドマーク70に照射される光パルスは1つとなる。よって、この場合、ランドマーク70に対する計測点は1個しか得られない。これに対し、図7に示すように、パルスレートfsegを約68.5kHz(図5参照)に上げて光パルスを出射した場合、ランドマーク70に照射される光パルスは8つとなり、計測点が8個得られることになる。この場合、ランドマーク位置計測部5は、得られた8個の計測点から、ランドマーク70の形状、構造、向き等を認識し、高精度にランドマーク70に対するランドマーク計測位置PLMを算出することが可能となる。
好適には、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag内でのパルスレートfsegを上げる場合には、パルス光のピークパワーを通常よりも下げるように制御するとよい。一般に、パルス光が人間の目に入っても安全なアイセーフの基準は、空間中の任意の場所での単位面積あたりのパルス光の平均パワーによって決まる。また、一般に、単位面積あたりのパルス光の平均パワーは、パルス光の出射レートが高いほど高くなり、パルス光のピークパワーが低いほど低くなる。以上を勘案し、同期制御部11は、パルスレートfsegを上げる場合には、出射させるパルス光のピークパワーを低下させる。図5の例では、図4の例と比較して、パルスレートfsegが高い分、パルス光のピークパワーに相当するパルスの高さが低く設定されている。このようにすることで、予測角度範囲Rtag内でパルスレートfsegを上げた場合であっても、空間中の任意の場所での単位面積あたりのパルス光の平均パワーの上昇を抑制して好適にアイセーフを実現することができる。
この場合、さらに好適には、同期制御部11は、ランドマーク情報ILに含まれる反射率情報を参照し、対象のランドマークの反射率が所定率以上の場合にのみ、予測角度範囲Rtag内において、パルス光のピークパワーを通常よりも下げるように制御するとよい。この場合の所定率は、例えば、パルス光のピークパワーを通常よりも下げた場合であってもその反射光に基づきライダユニット100が計測点を生成可能な反射率の下限値等に、実験等に基づき予め設定される。このようにすることで、同期制御部11は、パルス光のピークパワーを通常よりも下げることによってランドマークの計測点が生成できなくなるのを好適に抑制することができる。
[処理フロー]
図8は、本実施例においてライダユニット100が実行する処理手順を示すフローチャートである。
図8は、本実施例においてライダユニット100が実行する処理手順を示すフローチャートである。
まず、ランドマーク位置予測部2は、前回の処理フレームで推定した時刻t−1での推定自己位置Peが存在するか否か判定する(ステップS101)。そして、前回の処理フレームで推定した時刻t−1での推定自己位置Peが存在する場合(ステップS101;Yes)、ランドマーク位置予測部2は、時刻t−1での推定自己位置Peと、車速センサ8及びジャイロセンサ9から得られた車速及び角速度とに基づき、時刻tに対応する自己位置の予測値を算出する(ステップS102)。一方、前回の処理フレームで推定した時刻t−1での推定自己位置Peが存在しない場合(ステップS101;No)、ランドマーク位置予測部2は、図示しないGPS受信機等の測位装置の出力に基づき、時刻tでの自己位置を予測する(ステップS103)。ステップS102又はS103で予測される現在位置の情報は、本発明における「現在位置情報」の一例である。
次に、ランドマーク位置予測部2は、地図情報に基づき、自己位置を推定する目印となるランドマークを検出するための予測角度範囲Rtagを決定する(ステップS104)。この場合、ランドマーク位置予測部2は、ランドマーク地図取得部3に対して自己位置の予測値を供給することで、自己位置の予測値から測距可能距離以内に位置情報が登録されているランドマークのランドマーク情報ILを、ランドマーク地図取得部3により取得する。
そして、光送受信部1は、光パルスによる走査を開始する(ステップS105)。このとき、光送受信部1は、出射する光パルスに対応するセグメントのスキャン角度が予測角度範囲Rtag内であるか否か判定する(ステップS106)。そして、光送受信部1は、出射する光パルスに対応するセグメントのスキャン角度が予測角度範囲Rtag内の場合(ステップS106;Yes)、高分解能による光パルスの走査を実行する(ステップS107)。即ち、この場合、光送受信部1は、図5及び図7で説明したように、パルスレートfsegを通常よりも上げて光パルスによる走査密度を高める。なお、このとき、好適には、光送受信部1は、ランドマーク情報ILが示す反射率情報が所定率以上である場合には、パルス光のピークパワーを下げる制御を行うとよい。この場合、反射率情報は、本発明における「第2情報」の一例であり、ランドマーク位置予測部2及びランドマーク地図取得部3は、本発明における「第2取得部」の一例である。
一方、光送受信部1は、出射する光パルスに対応するセグメントのスキャン角度が予測角度範囲Rtag外の場合(ステップS106;No)、通常分解能による光パルスの走査を実行する(ステップS108)。即ち、この場合、光送受信部1は、図4及び図6の例のように、通常のパルスレートfsegにより光パルスを出射する。なお、ステップS107での光パルスの出射制御は、本発明における「第1出射モード」の一例であり、ステップS108での光パルスの出射制御は、本発明における「第2出射モード」の一例である。
そして、光送受信部1は、走査対象の全方位に対する光パルスの走査が終了したか否か判定する(ステップS109)。そして、光送受信部1は、走査対象の全方位に対する光パルスの走査が終了していない場合(ステップS109;No)、ステップS106を再び実行する。
一方、走査対象の全方位に対する光パルスの走査が終了した場合(ステップS109;Yes)、ランドマーク位置計測部5は、信号処理部4が出力する計測点からランドマークに対応する計測点を抽出し、抽出した計測点からランドマーク計測位置PLMを算出する(ステップS110)。この場合、ランドマーク位置計測部5は、例えば、予測角度範囲Rtag内のスキャン角度に対応する計測点を抽出し、抽出した計測点からランドマークの形状、構造、向きを特定することで、ランドマーク計測位置PLMを算出する。例えば、ランドマーク位置計測部5は、抽出した複数の計測点を代表する距離及びスキャン角度と、ステップS102又はステップS103で予測した自己位置とに基づき、ランドマークの緯度及び経度を算出し、ランドマーク計測位置PLMとして定める。
そして、自己位置推定部6は、ランドマーク位置計測部5が算出したランドマーク計測位置PLMに基づき、推定自己位置Peを算出する(ステップS111)。この場合、自己位置推定部6は、例えば、所定の式又はマップを参照し、ランドマーク計測位置PLMと、ランドマーク地図取得部3が取得したランドマーク情報ILが示す位置との差異に基づき、ステップS102又はステップS103で予測した自己位置の予測値を補正することで、推定自己位置Peを算出する。
以上説明したように、本実施例に係るライダユニット100は、出射部に相当するLDドライバ12及びレーザダイオード13及びスキャナ14と、受光部に相当する受光素子16及び電流電圧変換回路17及びA/Dコンバータ18と、地図上でのランドマークの位置を示す位置情報を取得するランドマーク位置予測部2及びランドマーク地図取得部3と、可変パルストリガ信号S2及びセグメント抽出信号S3を生成する同期制御部11とを有する。ランドマーク位置予測部2は、車両の現在位置の予測値と地図上でのランドマークの位置とに基づき、ランドマークの存在が予測される予測角度範囲Rtagを設定する。同期制御部11は、予測角度範囲Rtagについては、他の範囲よりも光パルスの走査密度が高くなるように可変パルストリガ信号S2及びセグメント抽出信号S3を生成する。これにより、ライダユニット100は、自己位置を推定するのに必要なランドマークを高精度に検出し、自己位置を高精度に推定することができる。
[変形例]
次に、実施例に好適な変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
次に、実施例に好適な変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
(変形例1)
図8のステップS108において、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag外のスキャン角度に対応するセグメントについては光パルスを出射しないように可変パルストリガ信号S2を生成してもよい。この場合、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag内のスキャン角度に対応するセグメントについては、実施例の図8のステップS107と同様に、ランドマークの計測点を得るのに十分なパルスレートfsegに設定するように可変パルストリガ信号S2をアサートさせる。一方、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag外のスキャン角度に対応するセグメントについては、可変パルストリガ信号S2をアサートさせない。これにより、ライダユニット100は、予測角度範囲Rtag以外については光パルスを走査しない。
図8のステップS108において、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag外のスキャン角度に対応するセグメントについては光パルスを出射しないように可変パルストリガ信号S2を生成してもよい。この場合、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag内のスキャン角度に対応するセグメントについては、実施例の図8のステップS107と同様に、ランドマークの計測点を得るのに十分なパルスレートfsegに設定するように可変パルストリガ信号S2をアサートさせる。一方、同期制御部11は、予測角度範囲Rtag外のスキャン角度に対応するセグメントについては、可変パルストリガ信号S2をアサートさせない。これにより、ライダユニット100は、予測角度範囲Rtag以外については光パルスを走査しない。
この態様によれば、ライダユニット100は、検出対象であるランドマークが存在しないスキャン方向に対応する計測点を不要に生成するのを防ぎ、処理負荷を好適に低減させることができる。
(変形例2)
光送受信部1は、予測角度範囲Rtag内でのパルスレートfsegを上げる代わりに、予測角度範囲Rtag内での光パルスの走査速度を遅くしてもよい。
光送受信部1は、予測角度範囲Rtag内でのパルスレートfsegを上げる代わりに、予測角度範囲Rtag内での光パルスの走査速度を遅くしてもよい。
この場合、同期制御部11は、予測角度範囲Rtagによらずにパルスレートfsegを固定にした固定パルストリガ信号を生成し、LDドライバ12へ供給する。一方、モータ制御部15は、ランドマーク位置予測部2から予測角度範囲Rtagを受信し、予測角度範囲Rtag内のスキャン角度でスキャナ14を動作させる際の走査速度を、予測角度範囲Rtag内のスキャン角度でスキャナ14を動作させる際の走査速度よりも遅くする。この場合、モータ制御部15は、本発明における「制御部」の一例である。これによっても、光送受信部1は、好適に、ランドマークの存在が予想される予測角度範囲Rtag内での走査密度を高くし、自己位置推定の基準とするランドマークの計測点を高密度に取得することができる。
(変形例3)
同期制御部11は、予測角度範囲Rtag内でのパルスレートfsegの設定値を、複数段階に分けてもよい。例えば、同期制御部11は、予測角度範囲Rtagのうち、予測角度範囲Rtagの中心角度から所定角度以内となる範囲とその他の範囲とに分け、前者の範囲パルスレートfsegを後者の範囲のパルスレートfsegよりも高く設定する。このように、予測角度範囲Rtag内でパルスレートfsegの設定値を複数段階に分けることで、ランドマークの存在可能性が高い予測角度範囲Rtag内での走査密度を高くし、ランドマークの計測点を効率的かつ高精度に取得することができる。
同期制御部11は、予測角度範囲Rtag内でのパルスレートfsegの設定値を、複数段階に分けてもよい。例えば、同期制御部11は、予測角度範囲Rtagのうち、予測角度範囲Rtagの中心角度から所定角度以内となる範囲とその他の範囲とに分け、前者の範囲パルスレートfsegを後者の範囲のパルスレートfsegよりも高く設定する。このように、予測角度範囲Rtag内でパルスレートfsegの設定値を複数段階に分けることで、ランドマークの存在可能性が高い予測角度範囲Rtag内での走査密度を高くし、ランドマークの計測点を効率的かつ高精度に取得することができる。
(変形例4)
ライダユニット100は、2以上のランドマークを対象にランドマーク計測位置PLMをそれぞれ算出し、推定自己位置Peを決定してもよい。
ライダユニット100は、2以上のランドマークを対象にランドマーク計測位置PLMをそれぞれ算出し、推定自己位置Peを決定してもよい。
この場合、光送受信部1は、例えば、それぞれのランドマークに対して予測角度範囲Rtagを設定し、ランドマーク位置計測部5は、設定された予測角度範囲Rtagからそれぞれのランドマークに対応する計測点を抽出し、ランドマーク計測位置PLMをそれぞれ算出する。そして、自己位置推定部6は、ランドマークごとに、ランドマーク計測位置PLMと地図上の位置との差異を算出し、これらの差異に基づき公知の補間処理などを適用して、自己位置の予測値の補正量を決定する。
(変形例5)
ライダユニット100は、スキャナ14による水平方向の走査を鉛直方向の複数列(レイヤ)について繰り返す形態(即ち多層ライダ)であってもよい。この場合、例えば、ライダユニット100は、任意のひとつのレイヤに対して実施例の処理を実行して推定自己位置Peを算出する。なお、ランドマーク位置計測部5は、予測角度範囲Rtag内での各レイヤにおけるランドマークの計測点を抽出し、ランドマークの各高さでの形状等のマッチング処理に用いてもよい。
ライダユニット100は、スキャナ14による水平方向の走査を鉛直方向の複数列(レイヤ)について繰り返す形態(即ち多層ライダ)であってもよい。この場合、例えば、ライダユニット100は、任意のひとつのレイヤに対して実施例の処理を実行して推定自己位置Peを算出する。なお、ランドマーク位置計測部5は、予測角度範囲Rtag内での各レイヤにおけるランドマークの計測点を抽出し、ランドマークの各高さでの形状等のマッチング処理に用いてもよい。
(変形例6)
図2に示す光送受信部1の構成は一例であり、本発明が適用可能な構成は、図2に示す構成に限定されない。例えば、レーザダイオード13及びモータ制御部15は、スキャナ14と共に回転する構成であってもよい。
図2に示す光送受信部1の構成は一例であり、本発明が適用可能な構成は、図2に示す構成に限定されない。例えば、レーザダイオード13及びモータ制御部15は、スキャナ14と共に回転する構成であってもよい。
(変形例7)
ライダユニット100は、実施例で説明した自己位置推定処理に加えて周辺環境の認識処理を行う場合、処理フレームごとに、予測角度範囲Rtagに応じてパルスレートfsegを変化させる場合と、パルスレートfsegを予測角度範囲Rtagによらずに固定値にする場合とを交互に切り替えて実行してもよい。これにより、パルスレートfsegを上げると共に光パルスのピークパワーを下げた際に、低反射率物体が見つけにくくなるのを防ぐことができる。
ライダユニット100は、実施例で説明した自己位置推定処理に加えて周辺環境の認識処理を行う場合、処理フレームごとに、予測角度範囲Rtagに応じてパルスレートfsegを変化させる場合と、パルスレートfsegを予測角度範囲Rtagによらずに固定値にする場合とを交互に切り替えて実行してもよい。これにより、パルスレートfsegを上げると共に光パルスのピークパワーを下げた際に、低反射率物体が見つけにくくなるのを防ぐことができる。
1 光送受信部
2 ランドマーク位置予測部
3 ランドマーク地図取得部
4 信号処理部
5 ランドマーク位置計測部
6 自己位置推定部
8 車速センサ
9 ジャイロセンサ
100 ライダユニット
2 ランドマーク位置予測部
3 ランドマーク地図取得部
4 信号処理部
5 ランドマーク位置計測部
6 自己位置推定部
8 車速センサ
9 ジャイロセンサ
100 ライダユニット
Claims (9)
- 出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部と、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得部と、
前記出射部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御する光制御装置。 - 前記制御部は、前記光の反射率が所定率以上の場合に、前記第1方向の範囲については、他の方向の範囲よりも、前記光の強度を低くする制御を行う請求項1に記載の光制御装置。
- 前記制御部は、前記第1方向の範囲については、他の方向の範囲よりも、前記光のパルスレートを上げることで前記光の出射頻度を上げる請求項1に記載の光制御装置。
- 前記制御部は、前記第1方向の範囲については、他の方向の範囲よりも走査速度を遅くするように前記出射部を制御する請求項1に記載の光制御装置。
- 前記現在位置情報と前記第1情報とに基づいて、前記第1方向の範囲を予測し、予測した前記第1方向の範囲に該当する前記光の出射範囲を設定する出射範囲設定部をさらに有し、
前記制御部は、前記出射範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御する請求項1〜4のいずれか一項に記載の光制御装置。 - 前記第2情報は、前記所定の対象物の光の反射率に関連する情報であって、地図情報に記憶された情報である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光制御装置。
- 出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部を制御する光制御装置が実行する制御方法であって、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得工程と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得工程と、
前記出射部を制御する制御工程と、を有し、
前記制御工程は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御する制御方法。 - 出射方向を変えながら光を出射する出射部と前記光を受光する受光部とを有する送受光部を制御するコンピュータが実行するプログラムであって、
所定の対象物の位置を示す第1情報を取得する第1取得部と、
前記所定の対象物の光の反射率に関連する第2情報を、前記地図情報から取得する第2取得部と、
前記出射部を制御する制御部
として前記コンピュータを機能させ、
前記制御部は、前記送受光部が存在する移動体の現在位置情報と前記第1情報とに基づいて予測された前記所定の対象物が存在する第1方向の範囲については、前記第2情報が示す前記所定の対象物の光の反射率に応じた強度で前記光を出射するように、前記出射部を制御するプログラム。 - 請求項8に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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