JP2021180076A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電力を消費しつつ、掃気処理が可能な技術を提供する。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池スタックと、電力を消費して燃料電池スタックにカソードガスを供給するカソードガス供給部と、燃料電池スタックのインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、電力を消費して発熱する加熱装置と、カソードガス供給部と加熱装置とを制御する制御部と、を備える。制御部は、燃料電池システムの終了時に、インピーダンスに基づいて、カソードガス供給部を制御して、燃料電池スタック内の水を除去する掃気処理を行い、加熱装置が故障していない場合には、燃料電池スタックから供給される電力によって加熱装置を駆動し、加熱装置が故障している場合には、加熱装置が故障していない場合よりもカソードガスの供給量を増加させるようにカソードガス供給部を制御して、燃料電池スタックから供給される電力によってカソードガス供給部を駆動する。【選択図】図2
Description
本開示は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムにおいて、燃料電池システムの停止スイッチが押された時(燃料電池システムの終了時)に掃気処理を行うものがある。掃気処理とは、燃料電池スタック内の水の排出や窒素等の不純物の排気を行う処理である。特許文献1には、燃料電池スタック内の水分量に応じて、掃気処理終了のタイミングを定める技術が記載されている。燃料電池スタック内の水分量は、インピーダンスの測定値を用いて求めることができる。
インピーダンスを測定するには、燃料電池システムによって発電を行う必要がある。しかし、燃料電池システムの終了時には生成された電力が消費できず、例えば、燃料電池システムが備えるバッテリが過充電となるおそれがある。そのため、電力を消費しつつ、掃気処理が可能な技術が望まれていた。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本開示の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料電池スタックと、電力を消費して前記燃料電池スタックにカソードガスを供給するカソードガス供給部と、前記燃料電池スタックのインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、電力を消費して発熱する加熱装置と、前記カソードガス供給部と前記加熱装置とを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記燃料電池システムの終了時に、前記インピーダンス測定部のインピーダンスの測定値に基づいて、前記カソードガス供給部を制御して、前記燃料電池スタック内の水を除去する掃気処理を行い、前記燃料電池システムの終了時の前記掃気処理において、前記加熱装置が故障していない場合には、前記燃料電池スタックから供給される電力によって前記加熱装置を駆動し、前記燃料電池システムの終了時の前記掃気処理において、前記加熱装置が故障している場合には、前記加熱装置が故障していない場合よりもカソードガスの供給量を増加させるように前記カソードガス供給部を制御して、前記燃料電池スタックから供給される電力によって前記カソードガス供給部を駆動する。この形態の燃料電池システムによれば、制御部は、加熱装置が故障していない場合に、掃気処理において、加熱装置を駆動する。そのため、加熱装置の駆動により電力を消費できる。また、制御部は、加熱装置が故障している場合に、掃気処理において、加熱装置が故障していない場合よりもカソードガスの供給量を増加させるようにカソードガス供給部を制御する。そのため、カソードガスの供給を行う、例えば、エアコンプレッサの駆動により電力を消費できる。従って、電力を消費しつつ、掃気処理を行うことができる。
なお、本開示は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムを備える発電装置、燃料電池システムを備える車両、燃料電池システムの制御方法等の態様で実現することが可能である。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の一実施形態における燃料電池システム100の概略構成を示す図である。燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、制御部20と、外気温センサ22と、加熱装置23と、カソードガス供給部30と、アノードガス供給部50と、冷却媒体循環部70と、を備える。また、燃料電池システム100は、DC/DCコンバータ80と、パワーコントロールユニット(以下、「PCU81」という)81と、負荷82と、バッテリ83と、電圧測定部84と、電流計85と、インピーダンス測定部86とを備える。本実施形態の燃料電池システム100は、例えば、燃料電池車両に搭載される。
図1は、本発明の一実施形態における燃料電池システム100の概略構成を示す図である。燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、制御部20と、外気温センサ22と、加熱装置23と、カソードガス供給部30と、アノードガス供給部50と、冷却媒体循環部70と、を備える。また、燃料電池システム100は、DC/DCコンバータ80と、パワーコントロールユニット(以下、「PCU81」という)81と、負荷82と、バッテリ83と、電圧測定部84と、電流計85と、インピーダンス測定部86とを備える。本実施形態の燃料電池システム100は、例えば、燃料電池車両に搭載される。
燃料電池スタック10は、反応ガスとしてアノードガス(例えば、水素ガス)とカソードガス(例えば、空気)との供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池スタック10は、複数の単セル11が積層されて構成されている。各単セル11は、電解質膜(図示せず)の両面にアノード(図示せず)とカソード(図示せず)とを配置した膜電極接合体(図示せず)と、膜電極接合体を挟持する1組のセパレータ(図示せず)とを有する。
制御部20は、CPUとメモリと、後述する各部品が接続されるインタフェース回路とを備えたコンピュータとして構成されている。制御部20は、ECU(Electronic Control Unit)21の指示に応じて、燃料電池スタック10内の各機器の起動および停止を制御するための信号を出力する。制御部20は、メモリに記憶された制御プログラムを実行することにより、燃料電池システム100による発電の制御を行うと共に、燃料電池スタック10内の水を除去する掃気処理を行う。制御部20は、例えば、燃料電池システム100の終了時に、インピーダンス測定部86のインピーダンスの測定値に基づいて、カソードガス供給部30を制御して、燃料電池スタック10内にカソードガスを供給することによって、掃気処理を行う。なお、制御部20においては、これらの制御の一部又は全部をハードウェア回路として実現されてもよい。
ECU21は、燃料電池システム100を含む装置全体(例えば、車両)の制御を行う制御部である。例えば、燃料電池車両では、アクセルペダルの踏込量やブレーキペダルなどの踏込量、車速等の複数の入力値に応じてECU21が車両の制御を実行する。なお、ECU21は、制御部20の機能の一部に含まれていてもよい。
外気温センサ22は、燃料電池車両の外側の温度を検出するセンサである。例えば、フロントバンパーの裏側に取り付けられている。外気温センサ22は、測定結果である外気温を制御部20に送信する。
加熱装置23は、電力を消費して発熱するヒータである。加熱装置23は、例えば、燃料電池システム100が搭載された燃料電池車両の室内の暖房を行う。また、加熱装置23は、後述する冷却媒体循環部70に設けられ、燃料電池スタック10の冷却媒体を暖めるヒータでもよい。加熱装置23は、燃料電池スタック10やバッテリ83を電源として用いる。
カソードガス供給部30は、カソードガス配管31と、エアフローメータ32と、コンプレッサ33と、第1開閉弁34と、カソードオフガス配管41と、第1レギュレータ42と、を備える。カソードガス供給部30は、燃料電池スタック10やバッテリ83を電源として用いる。カソードガス配管31は、燃料電池スタック10に接続され、外部から取り込んだ空気を燃料電池スタック10に供給する。
エアフローメータ32は、カソードガス配管31に設けられており、取り込んだ空気の供給量を測定する。コンプレッサ33は、制御部20からの制御信号に応じて、外部から取り入れた空気を圧縮し、カソードガスとして燃料電池スタック10に供給する。コンプレッサ33は、電力を消費して駆動する。第1開閉弁34は、コンプレッサ33と燃料電池スタック10との間に設けられている。
カソードオフガス配管41は、燃料電池スタック10から排出されたカソードオフガスを燃料電池システム100の外部へと排出する。第1レギュレータ42は、制御部20からの制御信号に応じて、燃料電池スタック10のカソードガス出口の圧力を調整する。
アノードガス供給部50は、アノードガス配管51と、アノードガスタンク52と、第2開閉弁53と、第2レギュレータ54と、インジェクタ55と、アノードオフガス配管61と、気液分離器62と、排気排水弁63と、循環配管64と、アノードガスポンプ65と、を備える。以下では、アノードガス配管51のインジェクタ55よりも下流側と、燃料電池スタック10内のアノードガスの流路と、アノードオフガス配管61と、気液分離器62と、循環配管64と、アノードガスポンプ65と、で構成される流路のことを、循環流路66ともいう。循環流路66は、燃料電池スタック10のアノードオフガスを燃料電池スタック10に循環させるための流路である。
アノードガスタンク52は、アノードガス配管51を介して燃料電池スタック10のアノードガス入口と接続されており、アノードガスを燃料電池スタック10に供給する。第2開閉弁53、第2レギュレータ54およびインジェクタ55は、アノードガス配管51に、この順序で上流側、つまりアノードガスタンク52に近い側から設けられている。
第2開閉弁53は、制御部20からの制御信号に応じて開閉する。燃料電池システム100の停止時には第2開閉弁53は閉じられる。第2レギュレータ54は、制御部20からの制御信号に応じて、インジェクタ55の上流側におけるアノードガス圧力を調整する。インジェクタ55は、制御部20によって設定された駆動周期や開弁時間に応じて、弁体が電磁的に駆動する電磁駆動式の開閉弁である。制御部20は、インジェクタ55の駆動周期や開弁時間を制御することによって、燃料電池スタック10に供給されるアノードガスの供給量を制御する。
アノードオフガス配管61は、燃料電池スタック10のアノードガス出口と気液分離器62とを接続する配管である。アノードオフガス配管61は、発電反応に用いられることのなかった水素ガスや窒素ガスなどを含むアノードオフガスを気液分離器62へと誘導する。
気液分離器62は、循環流路66のアノードオフガス配管61と循環配管64との間に接続されている。気液分離器62は、燃料電池スタック10から排出されるガスから、ガスに含まれる液水のうちの少なくとも一部を分離する。より具体的には、気液分離器62は、循環流路66内のアノードオフガスから不純物としての水を分離して貯水する。
排気排水弁63は、気液分離器62の下部に設けられている。排気排水弁63は、気液分離器62に貯水された水の排水と、気液分離器62内の不要なガス(主に窒素ガス)の排気と、を行う。燃料電池システム100の運転中は、通常、排気排水弁63は閉じられており、制御部20からの制御信号に応じて開閉する。本実施形態では、排気排水弁63は、カソードオフガス配管41に接続されており、排気排水弁63によって排出された水および不要なガスは、カソードオフガス配管41を通じて外部へ排出される。
循環配管64は、アノードガス配管51のうちのインジェクタ55より下流の部分に接続されている。循環配管64には、制御部20からの制御信号に応じて駆動されるアノードガスポンプ65が設けられている。気液分離器62によって水が分離されたアノードオフガスが、アノードガスポンプ65によって、アノードガス配管51へと送り出される。この燃料電池システム100では、水素を含むアノードオフガスを循環させて、再び燃料電池スタック10に供給することにより、アノードガスの利用効率を向上させている。
冷却媒体循環部70は、燃料電池スタック10を介して冷却媒体を循環させることにより、燃料電池スタック10の温度を調整する。冷却媒体循環部70は、冷媒供給管71と、冷媒排出管72と、ラジエータ73と、冷媒ポンプ74と、三方弁75と、バイパス管76と、温度測定部77と、を備える。冷媒としては、例えば、水、エチレングリコール等の不凍水、空気などが用いられる。
冷媒供給管71は、燃料電池スタック10内の冷却媒体入口に接続され、冷媒排出管72は、燃料電池スタック10の冷却媒体出口に接続されている。ラジエータ73は、冷媒排出管72と冷媒供給管71とに接続されており、冷媒排出管72から流入する冷却媒体を、電動ファンの送風等により冷却してから冷媒供給管71へと排出する。冷媒ポンプ74は、冷媒供給管71に設けられており、冷媒を燃料電池スタック10に圧送する。三方弁75は、ラジエータ73とバイパス管76への冷媒の供給量を調節する。温度測定部77は、冷媒排出管72に接続されており、燃料電池スタック10から排出される冷却水の温度を測定する。温度測定部77で測定される温度は、燃料電池スタック10のスタック温度とほぼ等しい。従って、温度測定部77は、燃料電池スタック10のスタック温度を測定する温度測定部に相当する。
DC/DCコンバータ80は、燃料電池スタック10の出力電圧を昇圧してPCU81に供給する。PCU81は、インバータを内蔵し、制御部20の制御に応じてインバータを介して負荷82に電力を供給する。また、PCU81は、制御部20の制御により燃料電池スタック10の電流を制限する。バッテリ83は、燃料電池スタック10の発電電力を蓄電する。バッテリ83は、制御部20に充電許容電力を送信する。充電許容電力が大きいほど、充電性能が高いことを示す。電圧測定部84は、燃料電池スタック10の出力電圧を測定する。電流計85は、燃料電池スタック10の出力電流値を測定する。インピーダンス測定部86は、電圧測定部84および電流計85を用いて、燃料電池スタック10の交流インピーダンス測定を実行し、制御部20に測定値を送信する。
燃料電池スタック10の電力は、PCU81を含む電源回路を介して、車輪(図示せず)を駆動するためのトラクションモータ(図示せず)等の負荷82や、上述したコンプレッサ33、アノードガスポンプ65および各種弁に、供給される。また、燃料電池スタック10の電力は、DC/DCコンバータ80を介してバッテリ83に蓄電される。
図2は、本実施形態における、終了時掃気処理の手順の一例を表すフローチャートである。終了時掃気処理は、制御部20が、カソードガス供給部30を制御して燃料電池スタック10にカソードガスを供給することにより掃気処理を行う処理である。制御部20は、燃料電池システム100の終了時にこの処理を実行する。
ステップS100において、制御部20は、バッテリ83の充電許容電力を取得する。この処理は省略してもよい。
ステップS110において、制御部20は、加熱装置23が故障しているか否かを判定する。制御部20は、例えば、加熱装置23が出力する故障信号を用いて、加熱装置23が故障しているか否かを判定する。また、制御部20は、例えば、加熱装置23が燃料電池スタック10の冷却媒体を暖めるヒータである場合、加熱装置23に流入する冷却媒体の温度と加熱装置23から流出する冷却媒体の温度とを比較することによって、加熱装置23が故障しているか否かを判定できる。加熱装置23が故障していない場合、制御部20は、ステップS120の処理に進む。一方、加熱装置23が故障している場合、制御部20は、ステップS125の処理に進む。
ステップS120において、制御部20は、掃気処理における単位時間当たりのカソードガス供給量を供給量Q1に決定する。カソードガス供給量は、例えば、予め実験的に定められた供給量であり、任意に定めることができる。また、制御部20は、燃料電池スタック10の状態とカソードガス供給量との関係が定義されたマップや関数に基づき、カソードガスの供給量を定めるようにしてもよい。
ステップS130において、制御部20は、加熱装置23の駆動を決定する。より具体的には、制御部20は、後述するステップS140の掃気処理において加熱装置23が消費する電力量(以下、「消費電力量」ともいう)を決定する。加熱装置23の消費電力量は、予め実験的に定められた電力量であり、任意に定めることができる。また、制御部20は、燃料電池スタック10の状態と加熱装置23の消費電力量との関係が定義されたマップや関数に基づき、加熱装置23の消費電力量を定めるようにしてもよい。続いて、制御部20は、ステップS140の処理に進む。
ステップS125において、制御部20は、掃気処理におけるカソードガス供給量をQ1よりも多い供給量Q2に決定する。供給量Q2の供給量Q1からの増加量は、予め実験的に定められた供給量であり、任意に定めることができる。また、制御部20は、燃料電池スタック10の状態と、供給量Q1と供給量Q2との関係が定義されたマップや関数に基づき、カソードガスの供給量を定めるようにしてもよい。続いて、制御部20は、ステップS140の処理に進む。
ステップS140において、制御部20は、掃気処理を行う。より具体的には、ステップS120またはステップS125で設定したカソードガス供給量を燃料電池スタック10に供給するようカソードガス供給部30を制御する。制御部20は、例えば、インピーダンス測定部86のインピーダンスの測定値に基づいて掃気処理を終了できる。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム100によれば、制御部20は、加熱装置23の故障が検出されなかった場合に、掃気処理において、加熱装置23を駆動する。そのため、加熱装置23の駆動により電力を消費できる。更に、電力消費のために必要以上にコンプレッサ33を駆動させることを抑制できるため、コンプレッサ33の駆動音や高周波ノイズの発生を抑制しながら掃気処理を行うことができる。すなわち、掃気処理において燃料電池システム100の静音性が確保できる。また、制御部20は、加熱装置23の故障が検出された場合に、掃気処理において、加熱装置23の故障が検出されなかった場合よりもカソードガスの供給量を増加させるようにカソードガス供給部30を制御する。そのため、カソードガスの供給を行う、例えば、コンプレッサ33の駆動により電力を消費できる。従って、電力を消費しつつ、掃気処理を行うことができる。
B.他の実施形態:
(B1)上述した実施形態において、制御部20は、ステップS100で取得したバッテリ83の充電許容電力が閾値以下である場合にのみ、ステップS110に進んでもよい。一方、バッテリ83の充電許容電力が閾値より大きい場合、制御部20は、ステップS140に進んでもよい。この場合のステップS140の掃気処理におけるアノードガス供給量は予め実験的に定められた供給量であり、任意に定めることができる。例えば、供給量Q1である。つまり、制御部20は、バッテリ83が過充電となるおそれがある場合には、電力を消費しつつ掃気処理を行ってもよい。一方、制御部20は、燃料電池スタック10の余剰電力をバッテリ83に充電可能な場合は、通常の掃気処理を行ってもよい。
(B1)上述した実施形態において、制御部20は、ステップS100で取得したバッテリ83の充電許容電力が閾値以下である場合にのみ、ステップS110に進んでもよい。一方、バッテリ83の充電許容電力が閾値より大きい場合、制御部20は、ステップS140に進んでもよい。この場合のステップS140の掃気処理におけるアノードガス供給量は予め実験的に定められた供給量であり、任意に定めることができる。例えば、供給量Q1である。つまり、制御部20は、バッテリ83が過充電となるおそれがある場合には、電力を消費しつつ掃気処理を行ってもよい。一方、制御部20は、燃料電池スタック10の余剰電力をバッテリ83に充電可能な場合は、通常の掃気処理を行ってもよい。
(B2)上述した実施形態において、制御部20は、燃料電池システム100の終了時に外気温センサ22で取得した外気温が閾値温度以下の場合にのみ終了時掃気処理を行うようにしてもよい。閾値温度は、例えば、0℃である。閾値温度は、バッテリ83の充電許容電力が予め定めた閾値より大きくなる温度であり、予めシミュレーションや実験を行うことにより設定できる。閾値温度は、バッテリ83の充電許容電力と外気温との関係が定義された関数やマップに基づいて設定されてもよい。外気温が閾値よりも大きい場合は、制御部20は、単に掃気処理を行うことができる。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述した課題を解決するために、あるいは上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することが可能である。
10…燃料電池スタック、11…単セル、20…制御部、21…ECU、22…外気温センサ、23…加熱装置、30…カソードガス供給部、31…カソードガス配管、32…エアフローメータ、33…コンプレッサ、34…第1開閉弁、41…カソードオフガス配管、42…第1レギュレータ、50…アノードガス供給部、51…アノードガス配管、52…アノードガスタンク、53…第2開閉弁、54…第2レギュレータ、55…インジェクタ、61…アノードオフガス配管、62…気液分離器、63…排気排水弁、64…循環配管、65…アノードガスポンプ、66…循環流路、70…冷却媒体循環部、71…冷媒供給管、72…冷媒排出管、73…ラジエータ、74…冷媒ポンプ、75…三方弁、76…バイパス管、77…温度測定部、80…DC/DCコンバータ、81…PCU、82…負荷、83…バッテリ、84…電圧測定部、85…電流計、86…インピーダンス測定部、100…燃料電池システム
Claims (1)
- 燃料電池システムであって、
燃料電池スタックと、
電力を消費して前記燃料電池スタックにカソードガスを供給するカソードガス供給部と、
前記燃料電池スタックのインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、
電力を消費して発熱する加熱装置と、
前記カソードガス供給部と前記加熱装置とを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記燃料電池システムの終了時に、前記インピーダンス測定部のインピーダンスの測定値に基づいて、前記カソードガス供給部を制御して、前記燃料電池スタック内の水を除去する掃気処理を行い、
前記燃料電池システムの終了時の前記掃気処理において、前記加熱装置が故障していない場合には、前記燃料電池スタックから供給される電力によって前記加熱装置を駆動し、
前記燃料電池システムの終了時の前記掃気処理において、前記加熱装置が故障している場合には、前記加熱装置が故障していない場合よりもカソードガスの供給量を増加させるように前記カソードガス供給部を制御して、前記燃料電池スタックから供給される電力によって前記カソードガス供給部を駆動する、燃料電池システム。
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