JP2021175600A - 液滴吐出制御装置及び液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送中の媒体に付着した液滴の状態を、搬送中の媒体から検出して吐出動作へのフィードバック制御を可能にする液滴吐出制御装置を提供する。【解決手段】搬送中の媒体に液滴を吐出する液滴吐出部の吐出動作を動作パラメータに基づいて制御する吐出制御部と、搬送中の媒体に付着させた液滴の付着状態を検出する付着状態検出部と、検出された付着状態と搬送中の媒体に対する液滴の理想付着状態との差異の判定をする状態判定部と、判定に基づいて動作パラメータを更新するパラメータ更新部と、を備える液滴吐出制御装置による。【選択図】図2
Description
本発明は、液滴吐出制御装置及び液滴吐出装置に関する。
液体インクを液滴にして吐出し媒体に付着させる液滴吐出装置が知られている。液滴吐出装置の一例は、液滴によって画像を形成する画像形成装置である。液滴吐出装置は、液滴を吐出するノズルを備える吐出ヘッド機構を備え、この吐出ヘッド機構の吐出動作を制御する液滴吐出制御装置を備える。
吐出ヘッド機構には、電圧の印加により変形する圧電素子を用いることが多い。吐出ヘッド機構では、個々のノズルへ液体インクを供給する個別液室の物理構造や圧電素子の特性などの製造上の公差によって、圧電素子に印加される駆動電圧波形が同時同一であっても、各ノズルからのインク滴の吐出速度や吐出量にバラツキが生ずる。そして、液滴の付着位置や付着量にバラツキがあると、当該液滴によって画像を形成するとき画質の乱れなどの原因になる。
そこで、媒体への液滴の付着位置や付着量のバラツキを補正する技術が必要とされる。その一例として、ノズルから吐出され媒体に付着するまでの液滴(飛翔中の液滴)を撮影した複数の画像から、液滴の付着状態を類推し、類推結果に応じて補正を行う技術が知られている。しかし、当該技術は画像形成装置へ吐出ヘッドが装着された状態では実施困難であり、かつ媒体に付着した液滴そのものの状態を検知するのではなく、付着までの液滴の状態から類推する技術であるから、補正の精度を向上させるには課題がある。
また、媒体に付着した液滴の付着量を単一の液滴から計測することで検知精度を高めることを目的とし、液滴吐出タイミングの応じた時刻に液滴吐出方向の横方向から液滴のサイズや接触角を計測する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1の技術は、液滴吐出装置とは別の検査装置に適用されることを前提にしたものである。したがって、液滴吐出装置の動作中に媒体に付着させた液滴の状態を検出することで液滴吐出動作を好適な状態に変更するように補正するフィードバック制御には不適である。
また、液滴吐出動作に対するフィードバック制御を行うときに、飛翔中の液滴の状態から類推するのではなく、媒体に付着した液滴の状態から検出された情報に基づくフィードバック制御の方が、補正精度を向上させることができ、また、液滴吐出動作に補正を反映させる速度の面においても有利である。特に近年では、画像形成の高速化や画像の高精細化の要求が高まっており、吐出動作へのフィードバック制御に対しても高速化及び高精度化が求められる。すなわち、特許文献1に開示されているような技術では、液滴吐出装置を連続的に動作させながら、吐出動作の結果である液滴の媒体への付着状態に基づいて、吐出動作のフィードバック制御を行うこと課題がある。
本発明は、搬送中の媒体に付着した液滴の状態を、搬送中の媒体から検出して吐出動作へのフィードバック制御を可能にする液滴吐出制御装置を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決するため、本発明の一態様は、液滴吐出制御装置に関し、搬送中の媒体に液滴を吐出する液滴吐出部の吐出動作を動作パラメータに基づいて制御する吐出制御部と、搬送中の前記媒体に付着させた前記液滴の付着状態を検出する付着状態検出部と、検出された前記付着状態と搬送中の前記媒体に対する前記液滴の理想付着状態との差異の判定をする状態判定部と、前記判定に基づいて前記動作パラメータを更新するパラメータ更新部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、搬送中の媒体に付着した液滴の状態を、搬送中の媒体から検出して吐出動作へのフィードバック制御を可能にする。
以下、本発明に係る液滴吐出制御装置及び液滴吐出装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、液滴吐出装置の実施形態としてのインクジェットプリンタ1に、液滴吐出制御装置の実施形態としての着弾後液滴計測装置10が備えられているものを本実施形態とする。
[インクジェットプリンタ1の実施形態]
図1に示すように、インクジェットプリンタ1において、液滴の吐出先に相当するメディアMは、連長のシート状に媒体であって、媒体供給装置2と媒体回収装置14によって、矢印Cの方向へと搬送される。なお、インクジェットプリンタ1はオンデマンド方式におけるライン走査型を例示している。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1において、液滴の吐出先に相当するメディアMは、連長のシート状に媒体であって、媒体供給装置2と媒体回収装置14によって、矢印Cの方向へと搬送される。なお、インクジェットプリンタ1はオンデマンド方式におけるライン走査型を例示している。
媒体供給装置2から高速で繰り出されるメディアMは、インクジェットプリンタ1において、所望のカラー画像が形成され、その後媒体回収装置14によって巻き取られて回収される。
インクジェットプリンタ1は、媒体搬送部であって内部におけるメディア搬送機構として、媒体供給装置2から供給されたメディアMの幅方向の位置決めを行う規制ガイド3、従動ローラと駆動ローラで構成されたインフィード部4、メディアMの張力に対応して上下動して位置信号を出力するダンサローラ5、メディアMの蛇行を制御するEPC(EdgePositionControl)6、蛇行量のフィードバックに使用する蛇行量検出器7、メディアMを設定された速度で搬送するために一定速度で回転する従動ローラと駆動ローラからなるアウトフィード部12、メディアMを装置外に排紙する駆動ローラと従動ローラからなるプラー13などを有している。インクジェットプリンタ1が備えるメディア搬送機構は、ダンサローラ5の位置検出を行い、インフィード部4の回転を制御して搬送中のメディアMの張力を一定に保つ張力制御型である。
また、インクジェットプリンタ1の内部には、複数の液滴吐出ヘッド80を配列して構成される吐出ヘッドアレイ8と、吐出ヘッドアレイ8と対向する位置に設けられたプラテン9と、乾燥手段11が設けられている。
液滴吐出部としての吐出ヘッドアレイ8は、後述する液滴吐出ヘッド80を、メディアMにおける画像形成対象領域の幅全域に複数配列させたライン状のインクジェットヘッドであって、カラー画像を形成するときには、クロ、シアン、マゼンダ、イエローの各色の液体インクを吐出する。なお、吐出ヘッドアレイ8のノズル面は、プラテン9の上部空間において、所定の隙間を保つように支持されている。後述する吐出制御部110において、吐出ヘッドアレイ8がメディアMの搬送速度に同期する吐出動作を実行することでメディアMにカラー画像を形成することができる。なお、液滴吐出ヘッド80の構造例については、後述する。
乾燥手段11は、吐出ヘッドアレイ8により吐出されてメディアMに付着した液滴が他の部分へ付着することを防止するためにインク滴の乾燥及び定着を行う。なお、インクジェットプリンタ1において乾燥手段11は、加熱機構にメディアMが接触しない非接触形式のものを例示しているが、メディアと加熱機構が接触する接触式にも適用可能である。
吐出ヘッドアレイ8に対するメディアMの搬送方向の下流側には、着弾後液滴計測装置10が配置される。着弾後液滴計測装置10は、メディアMに対する画像形成処理(液滴吐出動作)の実行の直後のインク液滴のメディアMへの付着状態を取得する処理を、インクジェットプリンタ1の動作を停止させることなく行うことができる。すなわち、インクジェットプリンタ1において液滴の吐出動作(画像形成動作)を連続させながら、メディアMに付着した液滴の状態(付着状態)に基づいて吐出動作の動作パラメータを更新する(補正する)ことができる。これによって、高速で搬送されるメディアMに対する液滴の付着状態に基づく情報(データ)を利用して、画像形成動作(吐出動作)に対するフィードバック制御を行うことができる。
インクジェットプリンタ1において、着弾後液滴計測装置10が配置される位置は、吐出ヘッドアレイ8と乾燥手段11の間、または、乾燥手段11の後段でもよい。ただし、吐出ヘッドアレイ8に近い位置に配置する方が、液滴の着弾位置(付着位置)と時刻との演算をする桁数(演算量)を抑えることができるので、制御回路の規模を低くすることができる。
着弾後液滴計測装置10は、メディアMの液滴付着面を所定のタイミングで撮影し、その画像情報に基づいて、吐出ヘッドアレイ8が備える複数の液滴吐出ヘッド80の動作を制御する動作パラメータを更新する更新情報を算出する。ここで、更新情報には、メディアM上の液滴に対する特徴量の抽出と、特徴量に基づく動作パラメータの補正(更新)データが含まれる。そして、補正データに基づいて、液滴吐出ヘッド80を動作させるために印加される駆動波形の形状と駆動タイミングを補正する情報が算出され、これを吐出制御部110(後述する)に渡すことで、フィードバック制御が実現される。
[着弾後液滴計測装置10の構成]
次に、着弾後液滴計測装置10の構成について、図2を参照しながら説明する。着弾後液滴計測装置10は、吐出ヘッドアレイ8を構成する複数の液滴吐出ヘッド80の各々の吐出動作を制御する吐出制御部110と、メディアMに吐出されて付着したの状態を検出する付着状態検出部120と、状態判定部130と、パラメータ更新部140と、を少なくとも備える。
次に、着弾後液滴計測装置10の構成について、図2を参照しながら説明する。着弾後液滴計測装置10は、吐出ヘッドアレイ8を構成する複数の液滴吐出ヘッド80の各々の吐出動作を制御する吐出制御部110と、メディアMに吐出されて付着したの状態を検出する付着状態検出部120と、状態判定部130と、パラメータ更新部140と、を少なくとも備える。
付着状態検出部120は、搬送中のメディアMに対して吐出されてメディアMに付着した液滴の状態(付着状態)を、メディアMを搬送しながら検出する機構を備える。付着状態検出部120は、撮像部としてのカメラ121と、閃光照射部としてのパルス光源122と、これらの動作を制御する撮像制御部と、を少なくとも備える。メディアMは、インクジェットプリンタ1が備えるメディア搬送機構によって、指定された搬送速度で搬送される。吐出制御部110では液滴の吐出動作の制御タイミングに基づいて吐出ヘッドアレイ8からメディアMに対して液滴を吐出するので、その吐出タイミングと、メディアMの搬送速度に基づけば、カメラ121の撮像領域を通過する時刻が決まる。したがって、吐出タイミング後の所定の時間経過時の時刻において、パルス光源122を動作させて所定の時間幅で必要な光量からなる閃光をメディアMに向けて照射する閃光照射動作を実行する。そして、パルス光源122の閃光照射タイミングに基づいてカメラ121がメディアMを撮影する撮影動作を実行する。
カメラ121は、CMOS素子やCCD素子からなる撮像素子を備え、パルス光源122によって閃光が照射されたメディアMの所定の位置からの反射光を受光することで、所定の位置の着弾後液滴Pの画像を撮影するように構成されている。また、パルス光源122は、ドット画像撮影に必要な光量を照射する光源素子であって、例えばLD(Laser Diode)を用いることができる。パルス光源122から照射されるパルス光(閃光)は、時間幅が15ナノ秒〜20ナノ秒程度であるから、パルス光の照射時刻に合わせて液滴付着面を撮影すれば、ドット画像を構成するマイクロオーダーの直径からなる着弾後液滴Pの状態を画像として検出できる。付着状態検出部120において撮影された画像は状態判定部130に渡される。
なお、パルス光源122は、発光時間が数十ナノ秒以下の時間幅において、カメラ121が備える撮像素子の受光感度に応じた積分光量が確保できれば、その種類および発光時間を限定はしない。また、単一光源で光量が不足する場合には、複数光源を同時に発光させるように構成してもよい。また、光源の駆動電圧または駆動電流を増加させることで光量を増加させてもよいし、光源そのものをアレイ状にしたLDアレイや面発光レーザー(VCSEL)を用いてもよい。また、これらを適宜組み合わせてて必要な積分光量を確保できれば、その構造は問わない。
状態判定部130では、メディアMの液滴付着面の画像に含まれる着弾後液滴Pの位置(座標)や、着弾後液滴Pの大きさ(液滴サイズ)を算出する。着弾後液滴Pの位置(座標)の算出は、種々の方法を用いることができる。例えば、付着状態検出部120から渡された画像を画像ブロックに分割し、各画像ブロックに含まれる着弾後液滴Pの部分の量に基づいて各着弾後液滴Pの重心位置を算出する。そして、理想とする着弾後液滴Pの位置(理想位置)に対する重心位置(付着位置)の差分(ズレ)を算出する。そして、算出されたズレから、着弾後液滴Pのズレの方向とその量を判定し、判定結果をパラメータ更新部140に渡す。
パラメータ更新部140は、状態判定部130から渡される判定結果に基づいて、着弾後液滴Pの理想付着状態からのズレの有無の判定及び、「ズレの方向」や「ズレの量」を低減させて理想付着状態に近づくように、吐出制御部110に対する動作パラメータの補正量を算出するう。そして、算出された補正量に基づいて動作パラメータを更新して吐出制御部110に渡す。
吐出制御部110は、吐出ヘッドアレイ8を構成する液滴吐出ヘッド80の各々の動作を制御する。吐出制御部110は、少なくとも、出力波形生成部111と、出力電圧制御部112と、出力位相制御部113と、を有している。
出力波形生成部111は、液滴吐出ヘッドに吐出動作を実行させる駆動波形を生成して印加する。出力波形生成部111において生成する駆動電圧波形の大きさを規定するパラメータが動作パラメータに相当する。出力電圧制御部112は、出力波形生成部111において生成される駆動波形電圧を出力する回路を備える。出力位相制御部113は、駆動電圧波形の位相を制御するための信号を出力する。出力位相制御部113から出力される位相信号によって、駆動電圧波形の出力タイミングや周期が設定されるので、これらを設定するパラメータも動作パラメータに相当する。
インクジェットプリンタ1では、長時間の連続動作が実行されるので、動作中に必要な電気回路の消費電力による発熱や、メディアMに付着させたインク滴を乾燥させるための加熱及び定着工程による熱の影響を受けて装置内の温度は上昇する。一方、発熱された熱量を外部へ排出する機構や、意図的に装置内全域または一部を冷却する機構の影響によって装置内の温度は下降することもある。特に大型のインクジェットプリンタ1では、プラスマイナス5度を上回る装置内温度の上昇と下降を繰り返しながら、長時間の連続動作が実行される。
吐出ヘッドアレイ8から吐出される液体インクは、温度環境の変動によって粘度などが変動する。また、吐出ヘッドアレイ8の吐出動作を担う構成も温度環境の変動によって特性が変化することもある。長時間の連続運転中の温度環境の変動によって吐出ヘッドアレイ8の吐出特性は多用な要素によって変動しうる。その結果、メディアMに付着するミクロンオーダーの液滴の位置や大きさにはバラツキが生じうる。そこで、実際に吐出されてメディアMに付着した着弾後液滴Pの位置や大きさに基づいて、吐出ヘッドアレイ8の動作パラメータを、インクジェットプリンタ1の動作中にフィードバック制御によって更新することで、吐出動作の精度の維持及び向上を図ることができる。なお、液体インクの特性については、後述する。
[吐出制御部110の詳細構成]
次に、吐出制御部110の構成についてより詳細に説明する。図3は、吐出制御部110を構成するハードウェアとしてのドライバーICの構成を例示する図である。ドライバーICは圧電素子81に所定の駆動電圧波形を印加することで各ノズル84における液滴吐出タイミングの制御と吐出する液滴量を制御する。
次に、吐出制御部110の構成についてより詳細に説明する。図3は、吐出制御部110を構成するハードウェアとしてのドライバーICの構成を例示する図である。ドライバーICは圧電素子81に所定の駆動電圧波形を印加することで各ノズル84における液滴吐出タイミングの制御と吐出する液滴量を制御する。
図3に示すように吐出制御部110は、出力波形生成部111と、出力電圧制御部112と、出力位相制御部113と、出力信号観測部114と、を有する。
出力波形生成部111は、波形番号選択ブロック1111、位相情報選択ブロック1112、出力電圧選択ブロック1113を備える出力ブロックと、各出力ブロックに対応する出力端子1114と、有する。出力波形生成部111は、液滴(インク滴)を吐出するノズル84の夫々に対応する圧電素子81に対して、複数の電圧を指定順序で供給する。出力波形生成部111は、出力位相制御部113から受けた出力ブロック毎の波形番号情報と位相情報と出力電圧選択情報に基づいて、出力電圧制御部112から受ける複数の電圧から順次選択した電圧を、各出力端子VOUTn(出力端子1114)から出力する機能を有している。
なお、波形番号とは、吐出する液滴の滴量サイズや、環境変化に応じて形状変更された駆動電圧波形、など複数種類の駆動電圧波形に対応して定められた番号であり、出力端子1114の各々に対し、駆動電圧波形を出力するかを定めるために設定するものである。また、各出力ブロックは波形番号のみを保有し、変化時刻や電圧レベルなどデータ量の多い情報は共通情報として前段の記憶領域から参照することで駆動電圧波形を生成できる。
出力電圧制御部112は、2つ以上複数の固定電圧が入力される駆動電圧入力部1122と、後段の出力波形生成部111へ供給する複数電圧を生成する「出力電圧生成回路1121」などで構成されている。出力電圧制御部112は、出力波形を生成するために必要な複数電圧を出力波形生成部111に供給する。出力電圧生成回路1121は、吐出制御部110(ドライバーIC)の動作状態に応じて、入力端子1123からの電圧を同一電位で出力する場合と、入力端子1123からの電圧を元に新たな電圧を生成して出力する機能を有する場合がある。また、入力端子1123から従来と同様に可変電圧を受け入れた場合、可変電圧を出力する。
出力位相制御部113は、駆動電圧波形として出力すべき指定電圧と時刻を出力毎に制御する。出力位相制御部113は、クロック入力部1131と、基準周期カウント部1132と、波形情報入力部1133と、出力毎波形伝送部1134と、出力情報記憶領域1135と、を有する。
クロック入力部1131は、ドライバーICの動作の基準となるクロックを入力する。基準周期カウント部1132は、基準クロックを数え、必要なタイミングでドライバーICの内部状態を遷移させる。波形情報入力部1133は、特定のノズル84で、必要なインク滴を吐出するために、画制御情報に基づいて複数の駆動電圧波形情報を受け入れる。出力毎波形伝送部1134は、入力された波形情報やノズル84毎に駆動電圧波形を選択し、ノズル84毎に定められた吐出動作のタイミングに応じて出力電圧を切り替えるための波形を伝送制御する。出力情報記憶領域1135は、数種類の駆動電圧波形と、ノズル84毎に液滴を出力すべき時刻と電圧情報とを格納する。
本実施形態に係る吐出制御部110においては、基準クロックを複数サイクルカウントすることで、インクの吐出サイクルを構成するものとする。なお、出力情報記憶領域1135には、後述の図9において示すように、記憶容量の点で効率よく、すべてのノズル84による吐出動作(液滴の出力)に共通する複数の波形情報が格納する機能を有する。
出力信号観測部114は、各ノズル84に対して印加される駆動電圧波形を選択して、その波形の電圧状態を計測する。出力信号観測部114は、出力比較部1141と、AD変換部1142と、を有している。出力信号観測部114は任意の出力端子1114(VOUTn)の電気信号から選択して入力として受けて、AD変換部1142でデジタル値へと変換し、期待値と比較して確からしさを判定する機能を有している。判定結果は、出力比較部1141から判定信号CMPとして出力される。なお、デジタル変換値をドライバーICの外部から読み取る機能や、AD変換部1142をドライバーICの内部に配置せず、アンプを経由した電気信号をそのままアナログ信号として出力するように構成してもよい。
[吐出ヘッドアレイ8]
ここで、吐出ヘッドアレイ8を構成する液滴吐出ヘッド80の構造について図4に例示する。図4に示すように液滴吐出ヘッド80は、圧電素子81を用いた一般的なインクジェットヘッドである。圧電素子81は、電圧の印加によって変形(収縮又は拡大)する素材からなり、両端への印加電圧レベルに応じて物理的に形状が変化する。振動板82は、圧電素子81の形状変化をインク液室83へ伝搬する役割りを担う。インク液室83は、吐出するインクをインクタンクからインクチューブなどを経由して供給し、ノズル84へインクを送り出す役目を担う。ノズル84は、振動板82により物理的な圧力が印加されたインクを、決められた滴量を、指定した速度で吐出する吐出口を構成する。
ここで、吐出ヘッドアレイ8を構成する液滴吐出ヘッド80の構造について図4に例示する。図4に示すように液滴吐出ヘッド80は、圧電素子81を用いた一般的なインクジェットヘッドである。圧電素子81は、電圧の印加によって変形(収縮又は拡大)する素材からなり、両端への印加電圧レベルに応じて物理的に形状が変化する。振動板82は、圧電素子81の形状変化をインク液室83へ伝搬する役割りを担う。インク液室83は、吐出するインクをインクタンクからインクチューブなどを経由して供給し、ノズル84へインクを送り出す役目を担う。ノズル84は、振動板82により物理的な圧力が印加されたインクを、決められた滴量を、指定した速度で吐出する吐出口を構成する。
圧電素子81の上端と下端には、各々正電極と負電極が形成されている。この正電極と負電極に一定以上の電圧を印加することで圧電素子81の形状を変化させることができる。図4(a)は、圧電素子81へ電圧を印加していない定常状態を示す。インク面はノズル84の内側に位置しており、安定状態を保っている。図4(b)は、指定した電圧レベルで電圧を印加するための駆動波形によって圧電素子81の形状を変化させ、振動板82を経由してインク液室83へ圧力を伝え、ノズル84から一定量のインクを吐出する瞬間の過渡的な状態を示している。図4(b)の状態を経て、ノズル84から所定のタイミングで所定量のインク滴が吐出される。
[様々な液体種粘度の特性]
続いて、インクジェットプリンタ1において使用される液体インクの特性に関し、図5のグラフを例示しながら説明する。図5は、横軸をせん断応力、縦軸を粘度とするグラフであって、ニュートン流体に相当するインクF1、ビンガム流体に相当するインクF2、擬塑性流体に相当するインクF3、ダイラタント流体に相当するインクF4の特性を例示している。一般的に、液体インクは、温度が上昇すると粘度が下がり、温度が下降すると粘度が上がることが知られている。
続いて、インクジェットプリンタ1において使用される液体インクの特性に関し、図5のグラフを例示しながら説明する。図5は、横軸をせん断応力、縦軸を粘度とするグラフであって、ニュートン流体に相当するインクF1、ビンガム流体に相当するインクF2、擬塑性流体に相当するインクF3、ダイラタント流体に相当するインクF4の特性を例示している。一般的に、液体インクは、温度が上昇すると粘度が下がり、温度が下降すると粘度が上がることが知られている。
圧電素子81により液体インクを吐出する吐出動作では液滴吐出ヘッド80の温度が上昇し、装置全体の温度(機内温度)も上昇する。すなわち、吐出動作によって液体インクの環境温度は変動するので、粘度も変化し、同じ駆動電圧波形の印加であっても液滴の吐出状態(タイミング、速度、大きさなど)が変動する。その結果、液滴の着弾位置や大きさの変動要因となって形成される画像の質に影響を与えることになる。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、温度変動に応じてインク粘度やせん断応力の変動を推定するのではなく、吐出動作の結果として表れる液滴の着弾位置や大きさを直接取得し、その取得内容に応じて、吐出動作に用いられる駆動電圧波形を補正するので、着弾後の液滴の状態の経時的安定性をさらに維持することができる。
[液滴吐出制御方法の第一実施形態]
次に、着弾後液滴計測装置10の動作の例ついて、図6のタイミングチャートを用いて説明する。図6に示すように、吐出動作が、所定の動作周期に基づいて実行される。「吐出動作開始」は、圧電素子81に対する駆動電圧波形の供給によって、圧電素子81が変形し、ノズル84からインク滴が吐出されるタイミングを例示している。
次に、着弾後液滴計測装置10の動作の例ついて、図6のタイミングチャートを用いて説明する。図6に示すように、吐出動作が、所定の動作周期に基づいて実行される。「吐出動作開始」は、圧電素子81に対する駆動電圧波形の供給によって、圧電素子81が変形し、ノズル84からインク滴が吐出されるタイミングを例示している。
インク滴の吐出動作が実行された後であって遅延時間Td1を経過した後に、インク滴がメディアMに着弾する。メディアMは搬送機構によって搬送されているので、インク滴が着弾した後の搬送時間Td2を経過した時点において、パルス光源122を発光させる。そして、パルス光源122の発光と同時にカメラ121が着弾後液滴Pを撮影する。
パルス光源122は、短い時間幅で発光する。パルス光源122から照射される閃光によって、撮影に必要な光量が照射時間Tw1の間で供給される。カメラ121の撮像素子は、パルス光源122の発光からの一定時間内に相当する所定の時間幅Tw2で、すなわち閃光の照射以後のメディアMからの反射光を受光する。
[メディアMにおける着弾後液滴Pの付着状態の例]
次に、着弾後液滴Pの付着状態について図7を用いて説明する。図7に示すように、メディアMの搬送方向に対して直交する方向に着弾後液滴Pが並ぶ状態になる。なお、図7は、説明のために便宜上、着弾後液滴Pが一列に並んでいる様子を描いているが、実際の液滴吐出動作において着弾後液滴Pが一直線に整列することを限定しているものではない。
次に、着弾後液滴Pの付着状態について図7を用いて説明する。図7に示すように、メディアMの搬送方向に対して直交する方向に着弾後液滴Pが並ぶ状態になる。なお、図7は、説明のために便宜上、着弾後液滴Pが一列に並んでいる様子を描いているが、実際の液滴吐出動作において着弾後液滴Pが一直線に整列することを限定しているものではない。
図7において、基準位置を示す基準線Lは仮想的な線であって、理想的な吐出動作が実行されたときに遅延時間Td1において着弾後液滴Pが付着するときの理想位置を例示している。
インクジェットプリンタ1を連読動作させて、吐出動作も連続的に実行されると、元々の機械的公差の影響は動作熱による液滴吐出ヘッド80の動作特性の変動、液体インクの粘度の変化などによって同一の駆動波形を同タイミングで印加しても、着弾後液滴Pの付着位置や付着量にはズレが生じうる。
例えば、図7に示す着弾後液滴P1は、理想位置からメディアMの搬送方向上流側に付着位置がずれている例である。着弾後液滴P1に対応するノズル84の吐出動作の実行時期が、理想付着状態と比較した場合に遅かったことを示している。また、着弾後液滴P2は、搬送方向下流側に付着位置がずれている例である。着弾後液滴P2に対応するノズル84の吐出動作の実行時期が、理想付着状態と比較した場合に早かったことを示している。
また、着弾後液滴P3は、吐出されたインク量が少なくドット面積が狭くなっていたことを例示している。着弾後液滴PはメディアM上において着弾座標を中心に放射状に広がる。この広がる性質を「濡れ広がり性」と称する。粘度の低いインクの場合、着弾後液滴Pの濡れ広がり性が高く、直径または周囲長の長い着弾液滴(大きい着弾液滴)の状態になる。粘度の高いインクの場合、濡れ広がり性が低く、直径が短く周囲長の短い着弾液滴(小さい着弾液滴)となる。
また、液滴がメディアMへ着弾する直前の速度が速い場合、着弾液滴は大きく、直前の速度が遅いと着弾液滴は小さくなる。さらに、インクジェットヘッドのノズルから吐出されて飛翔する液滴の体積が多いと着弾液滴は大きく、体積が少ないと着弾液滴は小さくなる、といった挙動を示す。図8に例示するように、着弾後液滴Pの直径のターゲットが40μmである場合、着弾後液滴P3の直径が5%(2μm)小さくなったものと仮定すると、着弾後液滴P3の面積は10%程度縮小することになる。面積が10%縮小すると、メディアMにおいて当該着弾後液滴P3の色濃度が10%薄くなることに影響を及ぼす。したがって、液滴の吐出動作を実行しながら、リアルタイムに着弾後液滴Pの情報を取得(計測)することは、時々刻々変化するインクジェットプリンタ1による画像品質に対して大きく影響する。すなわち、リアルタイムの着弾後液滴Pの情報を取得して判定し、その判定に基づいて、液滴吐出ヘッド80の動作パラメータを更新することで、インクジェットプリンタ1による画像品質の向上を図ることができる。
図7に戻る。着弾後液滴Pの各々は、吐出ヘッドアレイ8が備える各液滴吐出ヘッド80が備えるノズル84の夫々に対応するものであるから、各ノズル84(各液滴吐出ヘッド80)における吐出動作の結果に基づけば、理想位置への補正を可能にする。そこで、カメラ121が取得する図7に例示したような画像に基づいて、状態判定部130において処理をし、着弾後液滴P(P1やP2)などのようにズレの方向とズレの量を判定することができる。また、着弾後液滴P3のように、液滴面積を判定することで、好適な吐出量へのズレも判定することができる。
[動作パラメータの説明]
次に、パラメータ更新部140において更新対象となる「動作パラメータ」に関して説明する。図9は、吐出制御部110において液滴吐出ヘッド80に印加される駆動波形のパターンを例示している。駆動電圧波形は、代表的な形状の矩形波と、パラメータW1〜パラメータW4からなる四つの動作パラメータを含んでいる。
次に、パラメータ更新部140において更新対象となる「動作パラメータ」に関して説明する。図9は、吐出制御部110において液滴吐出ヘッド80に印加される駆動波形のパターンを例示している。駆動電圧波形は、代表的な形状の矩形波と、パラメータW1〜パラメータW4からなる四つの動作パラメータを含んでいる。
パラメータW1は、駆動電圧波形を開始する時刻を示し、駆動電圧波形を早く前倒しすることで、対応するノズル84からの液滴は早い時刻に着弾することになる。これは、図7における着弾後液滴P1を理想位置に着弾させる際に有効となる。また、駆動電圧波形の開始を遅くすることで、対応するノズル84からの液滴は、遅い時刻に着弾することになる。この動作パラメータは、図7における着弾後液滴P2を理想位置に着弾させる際に有効となる。
パラメータW2およびパラメータW3は、駆動電圧波形の波高値の電圧と、その電圧傾斜であるスルーレートを示している。パラメータW2によって波高値を高くし、又は、パラメータW3でスルーレートを急峻にすることで、インク滴の吐出速度を上がることができる。これらの動作パラメータは、メディアMへの着弾時刻を早めることに有効である。また、着弾後の濡れ広がり性により、着弾面積を広げることに有効である。
パラメータW4は、駆動電圧波形のパルス幅に相当する。パラメータW2及びパラメータW3とパラメータW4とを組み合わせることで、インク液滴の体積、すなわち着弾後液滴Pのドットサイズを制御できる。パラメータW4によってパルス幅を広げると吐出される液体の量が多くなる。そして、パラメータW2とパラメータW3によって吐出速度の制御も可能である。これらを組み合わせることで、吐出される液滴の量を多くし、かつ最適なタイミングで(理想位置に)着弾させることの制御もできる。
[液滴吐出制御方法の第二実施形態]
次に、着弾後液滴計測装置10の動作の別について、図10のタイミングチャートを用いて説明する。一回の吐出動作に連動して行われる付着状態検出部120の動作において、インク滴の吐出動作が実行された後であって遅延時間Td1を経過した後に、インク滴がメディアMに着弾してから搬送時間Td2を経過した時点でパルス光源122を発光させる。このとき、パルス光源122は、最初の照射から時間Td3経過時に次の照射を実行する。このように、本実施形態に係る着弾後液滴計測装置10では、メディアMの液滴付着面の撮影を行うときに複数回の閃光照射動作を実行する。パルス光源122の最初の閃光照射動作を行うと同時にカメラ121による撮影を実行するが、閃光照射動作に応じて、カメラ121は所定の時間幅Tw2でメディアMから、複数回の反射光を受光する。図10の例では、カメラ121は短時間において断続的に2回の撮影を実行している。すなわち、カメラ121は、閃光の照射以後の一定時間内に複数回の撮影を実行する。
次に、着弾後液滴計測装置10の動作の別について、図10のタイミングチャートを用いて説明する。一回の吐出動作に連動して行われる付着状態検出部120の動作において、インク滴の吐出動作が実行された後であって遅延時間Td1を経過した後に、インク滴がメディアMに着弾してから搬送時間Td2を経過した時点でパルス光源122を発光させる。このとき、パルス光源122は、最初の照射から時間Td3経過時に次の照射を実行する。このように、本実施形態に係る着弾後液滴計測装置10では、メディアMの液滴付着面の撮影を行うときに複数回の閃光照射動作を実行する。パルス光源122の最初の閃光照射動作を行うと同時にカメラ121による撮影を実行するが、閃光照射動作に応じて、カメラ121は所定の時間幅Tw2でメディアMから、複数回の反射光を受光する。図10の例では、カメラ121は短時間において断続的に2回の撮影を実行している。すなわち、カメラ121は、閃光の照射以後の一定時間内に複数回の撮影を実行する。
[メディアMにおける着弾後液滴Pの付着状態の別例]
次に、図10の動作制御に基づく着弾後液滴Pの付着状態について図11を用いて説明する。図11に示すように、メディアMの搬送方向に対して直交する方向に着弾後液滴Pが複数列に並ぶ状態になる。なお、図11においても、説明のために便宜上、着弾後液滴Pが各一列に並んでいる様子を描いているが、実際の液滴吐出動作において着弾後液滴Pが一直線に整列することを限定しているものではない。
次に、図10の動作制御に基づく着弾後液滴Pの付着状態について図11を用いて説明する。図11に示すように、メディアMの搬送方向に対して直交する方向に着弾後液滴Pが複数列に並ぶ状態になる。なお、図11においても、説明のために便宜上、着弾後液滴Pが各一列に並んでいる様子を描いているが、実際の液滴吐出動作において着弾後液滴Pが一直線に整列することを限定しているものではない。
パルス光源122を、一定の遅延時間Td3の間隔で二度発光させることにより、メディアMの着弾後液滴Pは、遅延時間Td3が経過する間に、図11に示す距離Dに相当する分だけ移動する。遅延時間Td3の時間幅を元に、二列のドット列の移動距離から、メディアMの搬送速度を算出することが可能となる。すなわち、インクジェットプリンタ1の動作を継続したままで、動作によって変化するメディアMの搬送速度のゆらぎに合わせて吐出制御部110の動作パラメータを更新することが可能となる。したがって、長時間稼働における搬送速度変動や、メディアMそのものの重量負荷による速度変動などを考慮して、着弾後液滴Pの付着位置に基づく制御を精度良く行うことができる。
なお、距離Dに相当する分離れている着弾後液滴Pの配列に含まれる液滴の付着位置のズレ量及びズレ方向が一定範囲であれば、動作パラメータの更新は、これら複数のズレ量に基づいて、更新による補正精度をより高めることができる。また、複数回取得した着弾後液滴Pのズレ量が一定範囲を超える場合、液滴吐出制御に係る動作パラメータの更新だけでは、補正が困難な状況に至っていると考えられる。このときは、インクジェットプリンタ1が備える報知手段を動作させて、警報を発すればよい。
また、閃光照射動作を複数回実行することで、メディアMの搬送速度の計測も可能であるから、着弾後液滴Pの付着位置のズレが所定の範囲を超えているときは、搬送速度をフィードバック制御によって調整することで、上記のフィードバック制御によって液滴の付着位置の補正が可能な範囲を拡張することもできる。
以上説明をした着弾後液滴計測装置10によれば、吐出ヘッドアレイ8を構成する液滴吐出ヘッド80のノズル84の配列方向に対する直交方向、すなわち、メディアMの搬送方向において、液滴がメディアMに着弾(付着)した時刻のバラツキを、着弾後液滴Pの画像から判定することができる。
すなわち、着弾後液滴PのメディアMに対する付着位置に閃光を照射し、この閃光の反射光により形成される撮影画像に基づいて、理想位置に対する付着位置のずれを検出する。液滴吐出ヘッド80における吐出動作の制御は、圧電素子81に対する駆動電圧波形と、その供給時刻をノズル84毎に制御することで、着弾時刻の早い液滴と、着弾時刻の遅い液滴を区別することが可能となる。
そして、各着弾後液滴Pに対応するノズル84の番号(ノズル番号)と、着弾時刻の差異の情報を吐出制御部110に伝達することで、着弾時刻の早いノズル84への駆動電圧波形は遅く、着弾時刻の遅いノズル84への駆動電圧波形は早く供給する。この制御を行うことで、液滴の着弾位置のバラツキを最小限にコントロールすることが可能となる。
同時に、メディアMに着弾した液滴の大きさ(ドットサイズまたはドット面積)も計測し、その相関を求めることで、目標とするドットサイズに対するバラつきを抑制することが可能となる。
着弾後液滴計測装置10は、搬送中のメディアMに対して非常に短い時間幅の閃光を照射し、有効な倍率で液滴付着面を撮影するカメラ121を用いて、着弾後液滴Pの位置やサイズを、インクジェットプリンタ1の動作を止めずに計測して解析する。そしての解析結果に基づいて、インクジェットプリンタ1における画像形成動作に対するフィードバックを行うこともできる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1 :インクジェットプリンタ
10 :着弾後液滴計測装置
80 :液滴吐出ヘッド
81 :圧電素子
82 :振動板
83 :インク液室
84 :ノズル
110 :吐出制御部
111 :出力波形生成部
112 :出力電圧制御部
113 :出力位相制御部
114 :出力信号観測部
120 :付着状態検出部
121 :カメラ
122 :パルス光源
130 :状態判定部
140 :パラメータ更新部
1111 :波形番号選択ブロック
1112 :位相情報選択ブロック
1113 :出力電圧選択ブロック
1114 :出力端子
1121 :出力電圧生成回路
1122 :駆動電圧入力部
1123 :入力端子
1131 :クロック入力部
1132 :基準周期カウント部
1133 :波形情報入力部
1134 :出力毎波形伝送部
1135 :出力情報記憶領域
1141 :出力比較部
1142 :AD変換部
10 :着弾後液滴計測装置
80 :液滴吐出ヘッド
81 :圧電素子
82 :振動板
83 :インク液室
84 :ノズル
110 :吐出制御部
111 :出力波形生成部
112 :出力電圧制御部
113 :出力位相制御部
114 :出力信号観測部
120 :付着状態検出部
121 :カメラ
122 :パルス光源
130 :状態判定部
140 :パラメータ更新部
1111 :波形番号選択ブロック
1112 :位相情報選択ブロック
1113 :出力電圧選択ブロック
1114 :出力端子
1121 :出力電圧生成回路
1122 :駆動電圧入力部
1123 :入力端子
1131 :クロック入力部
1132 :基準周期カウント部
1133 :波形情報入力部
1134 :出力毎波形伝送部
1135 :出力情報記憶領域
1141 :出力比較部
1142 :AD変換部
Claims (7)
- 搬送中の媒体に液滴を吐出する液滴吐出部の吐出動作を動作パラメータに基づいて制御する吐出制御部と、
搬送中の前記媒体に付着させた前記液滴の付着状態を検出する付着状態検出部と、
検出された前記付着状態と搬送中の前記媒体に対する前記液滴の理想付着状態との差異の判定をする状態判定部と、
前記判定に基づいて前記動作パラメータを更新するパラメータ更新部と、
を備えることを特徴とする液滴吐出制御装置。 - 前記付着状態検出部は、前記媒体における前記液滴の付着位置を検出し、
前記状態判定部は、前記理想付着状態に係る理想位置と前記付着位置との差分を算出し、
前記パラメータ更新部は、前記差分を補正するように前記動作パラメータを更新する、
請求項1に記載の液滴吐出制御装置。 - 前記パラメータ更新部は、
前記差分を抑制させるように前記吐出動作の実行時期に係る前記動作パラメータを変更する、
請求項2に記載の液滴吐出制御装置。 - 前記パラメータ更新部は、
前記付着位置が前記理想位置に対して前記媒体の搬送方向上流側にずれているときは、前記吐出動作の実行時期を早くするように前記動作パラメータを更新し、
前記付着位置が前記理想位置に対して前記媒体の搬送方向下流側にずれているときは、前記吐出動作の実行時期を遅くするように前記動作パラメータを更新する、
請求項3に記載の液滴吐出制御装置。 - 前記付着状態検出部は、
搬送中の前記媒体における前記液滴の付着面の画像を取得する撮像部と、
任意の時間幅の閃光を前記付着面に照射する閃光照射部と、
を備え、
前記撮像部は前記閃光の照射以後の一定時間内に搬送されている前記付着面の前記液滴の画像を取得する、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液滴吐出制御装置。 - 前記閃光照射部は、任意の時間幅において前記閃光を複数回照射し、
前記撮像部は、前記閃光の各々の照射以後の一定時間内に搬送されている前記付着面の前記液滴の画像を取得し、
前記状態判定部は、前記付着面の複数の画像に基づいて前記媒体の搬送速度を判定する、
請求項5に記載の液滴吐出制御装置。 - 媒体を搬送する媒体搬送部と、
前記媒体に対して液滴を吐出する液滴吐出部を備える請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液滴吐出制御装置と、
を備えることを特徴とする液滴吐出装置。
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