JP2021175231A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステータのサイズを小さくすることができる回転電機を提供する。【解決手段】本明細書が開示する回転電機は、ロータとステータがロータの回転軸の軸方向に対向して配置されているアキシャル型である。ステータは、ステータの径方向に延びているコイル線で構成される径方向延在部を複数備えている。複数の径方向延在部は、ステータの周方向に並んで配置されている。複数の径方向延在部のうち周方向に互いに隣接している第1の径方向延在部と第2の径方向延在部は、径方向に直交する断面を視たときに、軸方向に部分的に互いに重なるように配置されているとともに、周方向に部分的に互いに重なるように配置されている。上述した回転電機によれば、軸方向からみたときに重なっている部分の周方向の長さ分、ステータのサイズが小さくなり、周方向からみたときに重なっている部分の軸方向の長さ分、ステータの軸方向の高さが低くなる。【選択図】図5
Description
本明細書に開示する技術は、回転電機に関する。特に、本明細書は、ロータとステータがロータの回転軸の軸方向に対向して配置されているアキシャル型の回転電機に関する。
特許文献1にロータとステータがロータの回転軸の軸方向に対向して配置されているアキシャル型の回転電機が開示されている。特許文献1の回転電機では、ステータが3相のコイル線(特許文献1では、導体と称されている)を備えている。特許文献1では、各相のコイル線が、ステータの径方向に延びている複数の径方向延在部を備えている。特許文献1では、各相の複数の径方向延在部は、軸方向に積層されて配置される。
特許文献1の回転電機では、ステータのコイル線に電流が流れることでステータに磁力が発生し、このステータの磁力によりロータを回転させる。ステータの磁力を大きくするために、多数の径方向延在部を周方向に並べて配置することがある。多数の径方向延在部が軸方向に積層して配置されると、各相のコイル線全体の軸方向の高さが高くなる。コイル線全体の軸方向の高さが高くなると、回転電機の軸方向のサイズが大きくなる。また、多数の径方向延在部を軸方向に積層させずに周方向に一列に並べて配置すると、コイル線全体の外径が大きくなる。コイル線全体の外径が大きくなると、回転電機の径方向のサイズが大きくなる。本明細書では、多数の径方向延在部を備えている回転電機において、回転電機のサイズの拡大を抑制することができる技術を提供する。
本明細書が開示する回転電機は、ロータとステータがロータの回転軸の軸方向に対向して配置されているアキシャル型である。前記ステータは、前記ステータの径方向に延びているコイル線で構成される径方向延在部を複数備えている。複数の前記径方向延在部は、前記ステータの周方向に並んで配置されている。複数の前記径方向延在部のうち前記周方向に互いに隣接している第1の径方向延在部と第2の径方向延在部は、前記径方向に直交する断面を視たときに、前記軸方向に部分的に互いに重なるように配置されているとともに、前記周方向に部分的に互いに重なるように配置されている。
上述した回転電機では、周方向に互いに隣接している第1の径方向延在部と第2の径方向延在部は、径方向に直交する断面を視たときに、軸方向に部分的に互いに重なるように配置されている。これにより、ステータの外径が大きくなることを抑制する。また、第1の径方向延在部と第2の径方向延在部は、径方向に直交する断面を視たときに、周方向に部分的に互いに重なるように配置されている。これにより、周方向からみたときに重なっている部分の軸方向の長さ分、ステータの軸方向の高さが低くなる。すなわち、上述した回転電機は、サイズの拡大を抑制することができる。
上述した回転電機では、前記周方向に互いに隣接している前記第1の径方向延在部と前記第2の径方向延在部は、前記径方向に直交する断面を視たときに、それぞれ、互いに対向する平面を備えていてもよい。互いに対向する平面が重なるように第1の径方向延在部と第2の径方向延在部を配置することで、さらにステータのサイズを小さくすることができる。
上述した回転電機では、前記周方向において前記第1の径方向延在部を挟んで前記第2の径方向延在部と反対側には、前記第1の径方向延在部と前記周方向に隣接している第3の径方向延在部がさらに配置されていてもよい。前記周方向に互いに隣接している前記第1の径方向延在部と前記第3の径方向延在部は、前記径方向に直交する断面を視たときに、それぞれ、互いに対向する平面を備えていてもよい。互いに対向する平面が重なるように第1の径方向延在部と第3の径方向延在部を配置することで、第3の径方向延在部を含むステータであっても、ステータのサイズを小さくすることができる。
上述した回転電機では、前記第1の径方向延在部と前記第2の径方向延在部と前記第3の径方向延在部のそれぞれは、前記径方向に直交する断面を視たときに、三角形の断面形状を有していてもよい。三角形の断面形状を有する径方向延在部を千鳥状に配置することで、ステータのサイズを小さくすることができる。
上述した回転電機では、前記第1の径方向延在部と前記第2の径方向延在部は、互いに平行に延びていてもよい。これにより、第1径の方向延在部と第2の径方向延在部が径方向に放射線状に延びているのに比して、隣接する他の径方向延在部との周方向の空間を大きくすることができる。大きくした周方向の空間にコイル線の端子等の構造物を配置することで、ステータのサイズが拡大することを抑制することができる。
上述した回転電機では、前記径方向延在部を構成する前記コイル線は、リッツ線で構成されていてもよい。これにより、コイル線の径方向延在部の断面形状を自由に形成することができる。
(第1実施例)
図1および図2を参照し、第1実施例のアキシャルギャップ型回転電機100について説明する。アキシャルギャップ型回転電機100は、発電機およびモータとして用いることができる。アキシャルギャップ型回転電機100は、ロータ2とステータ10を備えている。ステータ10は、コイル20とコイルプレート12を有している。コイル20は、3相のコイル線(U相コイル線20U,V相コイル線20V,W相コイル線20W)の集合体であり、コイルプレート12内に収容されている。コイル20では、各相のコイル線は、ステータ10の径方向20Dに往復しながら、ステータ10の周方向20Rに3ターン周回している。各相のコイル線は、リッツ線で構成される。各相のコイル線(リッツ線)は、複数本の細い導線を撚り合わせた電線を金型に配置し、熱により各電線を接合することで形成される。なお、以下では、説明を理解しやすいように、図中の座標軸のZ軸方向正側を単に「上」と表現することがあり、その反対を「下」と表現することがある。
図1および図2を参照し、第1実施例のアキシャルギャップ型回転電機100について説明する。アキシャルギャップ型回転電機100は、発電機およびモータとして用いることができる。アキシャルギャップ型回転電機100は、ロータ2とステータ10を備えている。ステータ10は、コイル20とコイルプレート12を有している。コイル20は、3相のコイル線(U相コイル線20U,V相コイル線20V,W相コイル線20W)の集合体であり、コイルプレート12内に収容されている。コイル20では、各相のコイル線は、ステータ10の径方向20Dに往復しながら、ステータ10の周方向20Rに3ターン周回している。各相のコイル線は、リッツ線で構成される。各相のコイル線(リッツ線)は、複数本の細い導線を撚り合わせた電線を金型に配置し、熱により各電線を接合することで形成される。なお、以下では、説明を理解しやすいように、図中の座標軸のZ軸方向正側を単に「上」と表現することがあり、その反対を「下」と表現することがある。
ステータ10及びコイル20は、各相のコイル線20U,20V,20Wを支持するステータコアを有していないコアレス構造である。各相のコイル線20U,20V,20W自身が径方向20Dに往復しながら周方向20Rに周回することによって、コイル20が形成されている。図2に示されるように、U相コイル線20Uの一端はU相端子26Uに接続されており、V相コイル線20Vの一端はV相端子26Vに接続されており、W相コイル線20Wの一端はW相端子26Wに接続されている。また、各コイル線20U,20Vおよび20Wの他端は、結線部26で互いに接続されている。コイル20のさらなる詳細については後述する。
ロータ2は、第1ロータ2aと第2ロータ2bを備えている。ステータ10の上方に配置される第1ロータ2aは、第1ロータプレート4aと第1永久磁石6aを備えている。第1ロータ2aの中心部には、軸部孔8aが設けられている。軸部孔8aは、第1ロータ2aの第1ロータプレート4aを軸線30方向に貫通している。軸部孔8aの中心を、軸線30が上下方向(すなわち、Z軸方向)に通過する。軸部孔8aの周囲には、4個の取付孔9aが設けられている。ステータ10の下方に配置される第2ロータ2bは、第2ロータプレート4bと第2永久磁石6bを備えている。第2ロータ2bの第2ロータプレート4bの中心部には、軸部ボス8bが設けられている。軸部ボス8bは、軸線30方向(すなわち、上下方向)に延びている。
コイル20は、コイルプレート12の上方に配置される。これにより、ステータ10が形成される。図2に示されるように、ステータ10(すなわち、コイル20およびコイルプレート12)は、中央部に貫通孔を有しており、第2ロータ2bの軸部ボス8bがこの貫通孔を挿通する。これにより、ステータ10に対してロータ2(第1ロータ2aおよび第2ロータ2b)が回転する。
軸部ボス8bは、4個の取付座9bを有している。4個の取付座9bのそれぞれは、周方向20Rに90度離間し、軸部ボス8bの側面から軸線30と直交する方向に延びている。各取付座9bの上面には、取付孔9cが設けられている。第2ロータ2bの軸部ボス8bが第1ロータ2aの軸部孔8aを挿通する。その結果、第2ロータ2bの取付孔9cと第1ロータ2aの取付孔9aが対向する。第1ロータ2aの上面から不図示のネジが第1ロータ2aの取付孔9aを挿通して第2ロータ2bの取付孔9cと螺合する。これにより、第1ロータ2aと第2ロータ2bが固定される。第1ロータ2aと第2ロータ2bは、不図示のネジにより、軸線30方向(すなわち、上下方向)において第1永久磁石6aと第2永久磁石6bの極性(N極、S極)が一致する状態で、互いに相対回転不能に固定されている。
図3を参照して第1実施例のアキシャルギャップ型回転電機100の詳細構造について説明する。図3は、軸線30方向に沿ったアキシャルギャップ型回転電機100の断面図を示している。先に述べたように、第2ロータ2bの軸部ボス8bは第1ロータ2aの軸部孔8aを挿通する。軸部ボス8bの取付座9bの上面は、第1ロータ2aの第1ロータプレート4aの下面と当接する。これにより、第1ロータ2aと第2ロータ2bの間の軸線30方向の距離が保持される。図3に示されるように、第1ロータ2aおよび第2ロータ2bは、ステータ10に対して、永久磁石6a,6bのそれぞれを、上下両側に配置されている。第1ロータ2aおよび第2ロータ2bは、ステータ10に軸線30方向に対向して配置されている。より詳細には、第1ロータ2aは、コイル20の上面と対向して配置されており、第2ロータ2bは、コイルプレート12の下面と対向して配置されている。
詳細は後述するが、コイル20は、3相のコイル線を有しており、各相のコイル線はステータ10の周方向20Rにずらして配置されている。各相のコイル線には、周期をずらした電流が流される。その結果、各相のコイル線のそれぞれに、周期が異なる磁力が生じる。ロータ2の第1永久磁石6aと第2永久磁石6bは、各相のコイル線に生じた磁力によって、軸線30を軸として回転する。ロータ2(第1ロータ2aと第2ロータ2b)とステータ10を回転させるために、第1ロータ2aの第1永久磁石6aとコイル20の間には、軸線30方向に間隙C1が設けられている。同様に、第2ロータ2bの第2永久磁石6bとコイルプレート12の間には、軸線30方向に間隙C2が設けられている。軸線30は、ロータ2の回転軸であり、ステータ10(コイル20)の回転軸と捉えることもできる。
図3に示されるように、第1実施例のアキシャルギャップ型回転電機100は、軸線30方向の上側から、第1ロータ2a(すなわち、第1ロータプレート4aおよび第1永久磁石6a)、ステータ10(すなわち、コイル20およびコイルプレート12)、第2ロータ2b(すなわち、第2永久磁石6bおよび第2ロータプレート4b)の順に配置される。アキシャルギャップ型回転電機100の軸線30方向の高さHは、第1ロータ2aの高さ2Hとコイル20の高さ20Hとコイルプレート12の高さ12Hと第2ロータ2bの高さ2Hに、間隙C1、C2を加えたものとなる。コイル20の軸線30方向の高さ20Hが低くなると、アキシャルギャップ型回転電機100の軸線30方向の高さHも低くなる。
図4を参照してU相コイル線20Uの構造について説明する。図4では、図2の破線IVに囲まれた範囲を拡大し、U相コイル線20Uのみを記載している。図4では、Y軸方向正側(すなわち、紙面下側)にロータ2の回転軸(すなわち、軸線30)が紙面に直交するように位置している。図4の下側(すなわち、Y軸方向正側)がステータ10の径方向20D内側であり、その反対がステータ10の径方向20D外側である。図4に示されるように、U相コイル線20Uは、径方向内側と外側を往復しながら周方向20Rに周回している。なお、本明細書では、主にU相コイル線20Uについて説明するが、他の相のコイル線(すなわち、V相コイル線20VおよびW相コイル線20W)も、同様の構造を有している。
U相コイル線20Uは、複数の径方向延在部21Uと、複数の内側周方向延在部22Uと、複数の外側周方向延在部23Uと、を備えている。各径方向延在部21Uは、コイル20(ステータ10)の径方向20Dに延びている。各内側周方向延在部22Uは、コイル20(ステータ10)の周方向20Rに延びている。内側周方向延在部22Uは、隣接する2つの径方向延在部21U、21Uを径方向20D内側で接続している。各外側周方向延在部23Uは、コイル20(ステータ10)の周方向20Rに延びている。外側周方向延在部23Uは、隣接する2つの径方向延在部21U、21Uを径方向20D外側で接続している。
図4に示されるように、U相コイル線20Uは、径方向20Dに往復しながらコイル20の軸線30(図3参照)の周りを周方向20Rに周回している。すなわち、U相コイル線20Uの全ての径方向延在部21のそれぞれの内側の端部は、内側周方向延在部22Uに接続されている。U相コイル線20Uの全ての径方向延在部21のそれぞれの外側の端部は、外側周方向延在部23Uに接続されている。理解を助けるため、図4では、U相コイル線20Uの1ターン目の1ターン線U1を右上斜線のハッチングで示し、U相コイル線20Uの2ターン目の2ターン線U2を左上斜線のハッチングで示している。U相コイル線20Uの3ターン目の3ターン線U3をドッティングで示している。なお、以下では、内側周方向延在部と外側周方向延在部をまとめて、単に「周方向延在部」と称することがある。
U相コイル線20Uの1ターン線U1の径方向延在部21Uと2ターン線U2の径方向延在部21Uと3ターン線U3の径方向延在部21Uは、それぞれ、周方向20Rにずれた位置で径方向20Dに延びている。1ターン線U1の径方向延在部21Uと2ターン線U2の径方向延在部21Uと3ターン線U3の径方向延在部21Uは、周方向20Rに並んで配置されている。U相コイル線20Uの1ターン線U1の径方向延在部21Uは、2ターン線U2および3ターン線U3の径方向延在部21Uの軸線30方向上側(すなわち、紙面手前側)を通過している。
U相コイル線20Uと同様に、V相コイル線20VおよびW相コイル線20Wも径方向20D内側と外側を往復しながらコイル20の周方向20Rに周回している。各相の複数のコイル線の径方向延在部は、周方向20Rにずらして配置される。図5のU相コイル線20Uの2ターン線U2と3ターン線U3に示されるように、各相の径方向延在部は、周方向20Rで2層にずらして配置されている。図示は省略したが、3相のコイル線の各径方向延在部が周方向20Rで2層にずらして配置される。その結果、コイル20の径方向延在部は、周方向20Rで6層にずらして配置される。
各相の複数の周方向延在部は、互いに軸線30方向に重なった状態で配置される。図4に示されるように、U相コイル線20Uの周方向延在部22U,23Uは、それぞれ、径方向20Dで3層にずらして配置されている。各相の周方向延在部は、径方向20Dで3層にずらして配置される。
コイル20では、3相のコイル線がそれぞれ3ターン周回している。コイル20では、9本のコイル線がコイル20の周方向20Rに周回している。コイル20の径方向20Dの内側と外側の間の中間部では、9本のコイル線の径方向延在部が周方向20Rに6層にずらして配置される。コイル20の径方向20Dの内側および外側では、9本のコイル線の周方向延在部が3層にずらして配置される。各相の周方向延在部が軸線30方向に重ねて配置されるコイル20の径方向20Dの内側および外側では、軸線30方向に重なるコイルの本数がコイル20の径方向20Dの内側と外側の間の中間部に比して多くなる。その結果、図3に示されるように、各相の周方向延在部が軸線30方向に重ねて配置されるコイル20の径方向20Dの内側および外側では、コイル20の軸線30方向の高さが高くなる。第1ロータ2aの第1永久磁石6aは、コイル20の径方向20Dの内側と外側の間の中間部に対向するように配置されている。すなわち、第1永久磁石6aは、コイル20の各相のコイル線の径方向延在部と対向するように配置されている。
図5は、図4の線V−Vでカットした断面図である。図5は、径方向20Dに直交する断面における複数の径方向延在部の配置および形状を示している。なお、図5では、記載されている複数の断面は全て径方向延在部の断面であるため、径方向延在部の符号21を省略しており、以下では、主にコイル線の名称を用いて説明する。また、図5では、図4で軸線30方向上側に配置されているコイル線の断面にハッチングを付している。図5では、主にU相コイル線20Uの各ターン線の関係について説明するが、他の相(すなわち、V相コイル線20VおよびW相コイル線20W)についても同様の関係である。
図5に示されるように、第1実施例のコイル20の各コイル線は、円形の断面を有している。U相コイル線20Uの1ターン線U1は、2ターン線U2と周方向20Rにずれた位置に配置されている。すなわち、U相コイル線20Uの1ターン線U1は、2ターン線U2と周方向20Rに隣接している。1ターン線U1は、2ターン線U2と3ターン線U3の間に配置されており、その双方に当接している。1ターン線U1は、2ターン線U2と軸線30方向に部分的に長さRr1にわたって重なっている。その結果、コイル20の軸線30方向の長さは、円形の1ターン線U1と2ターン線U2を軸線30方向に延びている直線上に重ねた場合に比して、長さRr1だけ小さくなる。1ターン線U1は、2ターン線U2と周方向20Rに部分的に長さRa1にわたって重なっている。その結果、コイル20の周方向20Rの長さは、円形の1ターン線U1と2ターン線U2を周方向20Rに一列に配置した場合に比して、長さRa1だけ小さくなる。
また、U相コイル線20Uの3ターン線U3は、1ターン線U1と周方向20Rに隣接している。3ターン線U3は、1ターン線U1と軸線30方向に部分的に長さRr1にわたって重なっている。3ターン線U3は、1ターン線U1と周方向20Rに部分的に長さRa1にわたって重なっている。図5に示されるように、U相コイル線20Uの2ターン線U2および3ターン線U3は、周方向20Rに一列に配置されている。このように、複数のコイル線(径方向延在部)を軸線30方向に部分的に重ねて配置することで、第1実施例のコイル20は、径方向20Dの内側と外側の間の中間部の軸線30方向の高さ20H(図3参照)を低くすることができる。その結果、アキシャルギャップ型回転電機100(図3参照)の高さHを低く抑えることができる。コイル20の軸線30方向の高さ20Hを低くすることで、第1永久磁石6aと第2永久磁石6bの間の軸線30方向の距離が短くなる。これにより、第1永久磁石6aと第2永久磁石6bの間に生じる磁力が強くなり、アキシャルギャップ型回転電機100の出力を増加させることができる。また、複数のコイル線(径方向延在部)を周方向20Rに部分的に重ねて配置することで、複数の径方向延在部を周方向に密に配置することができる。そのため、第1実施例のコイル20では、径方向20Dの中間部の周方向20Rの長さを短くすることができる。その結果、コイル20の外径を小さくすることができる。ステータ10における磁力を大きくするために径方向延在部の数を多くする場合に、小さい外径に対して多くの径方向延在部を配置することができる。
また、リッツ線で構成されているコイル線は形状自由度が高い。リッツ線で構成されているコイル線は、部分ごとに断面形状を変化させることができる。
以上、第1実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において、上記の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。以下、図6から図11を参照して、第2実施例から第7実施例について説明する。以下の第2実施例から第7実施例は、上述した第1実施例の複数のコイル線の径方向延在部の形状および配置を変更したものである。また、図6から図11における各実施例の径方向延在部の記載方法は、図5を踏襲している。さらに、他の実施例のコイル線の断面積は、第1実施例のコイル線の断面積と同じである。
(第2実施例)
図6を参照して、第2実施例のコイル20aの各コイル線の断面形状および配置について説明する。図6に示されるように、1ターン線U1aは、2ターン線U2aと周方向20Rに隣接している。1ターン線U1aは、2ターン線U2aと3ターン線U3aの間に配置されており、その双方に当接している。1ターン線U1aは、平面Pa1を備えている。平面Pa1は、軸線30方向下側ほど3ターン線U3aに近づくように傾斜している。2ターン線U2aは、平面Pa2を備えている。平面Pa2は、軸線30方向下側ほど3ターン線U3aに近づくように傾斜している。すなわち、平面Pa1と平面Pa2は、互いに対向している。平面Pa1と平面Pa2は、互いに平行に延びており、互いに当接している。
図6を参照して、第2実施例のコイル20aの各コイル線の断面形状および配置について説明する。図6に示されるように、1ターン線U1aは、2ターン線U2aと周方向20Rに隣接している。1ターン線U1aは、2ターン線U2aと3ターン線U3aの間に配置されており、その双方に当接している。1ターン線U1aは、平面Pa1を備えている。平面Pa1は、軸線30方向下側ほど3ターン線U3aに近づくように傾斜している。2ターン線U2aは、平面Pa2を備えている。平面Pa2は、軸線30方向下側ほど3ターン線U3aに近づくように傾斜している。すなわち、平面Pa1と平面Pa2は、互いに対向している。平面Pa1と平面Pa2は、互いに平行に延びており、互いに当接している。
1ターン線U1aと2ターン線U2aは、互いの平面Pa1、Pa2を当接させることで軸線30方向に部分的に長さRr2にわたって重なっている。1ターン線U1aと2ターン線U2aは、互いの平面Pa1、Pa2を当接させることで周方向20Rに部分的に長さRa2にわたって重なっている。先に述べたように、第2実施例の2ターン線U2aの断面積は、第1実施例の2ターン線U2の断面積と同じである。そのため、図6に示されるように、平面Pa2を備えている第2実施例の2ターン線U2aの外径は、図6に破線で示される第1実施例の2ターン線U2の外径よりも大きい。しかしながら、第2実施例では、互いに対向している1ターン線U1aの平面Pa1と2ターン線U2aの平面Pa2が軸線30方向および周方向20Rに重なる。その結果、図6に示されるように、第2実施例のコイル20aは、特に、コイル20aの径方向の中間部の軸線30方向の高さ20H(図3参照)を第1実施例に比してさらに小さくすることができる。
(第3実施例)
図7を参照して、第3実施例のコイル20bの各コイル線の断面形状および配置について説明する。図7に示されるように、U相コイル線20Uの1ターン線U1bは、2ターン線U2bと周方向20Rに隣接している。第2実施例のコイル20aと同様に、1ターン線U1bと2ターン線U2bは、それぞれ、互いに対向する平面Pa1,Pa2を備えている。先に述べたように、平面Pa1,Pa2は、ともに、軸線30方向下側ほど3ターン線U3bに近づくように傾斜している。平面Pa1,Pa2は、互いに平行に延びて当接している。周方向20Rにおいて1ターン線U1bを挟んで2ターン線U2bの反対側には、1ターン線U1bと周方向20Rに隣接している3ターン線U3bがさらに配置されている。1ターン線U1bと3ターン線U3bは、それぞれ、互いに対向する平面Pb1,Pb3を備えている。平面Pb1,Pb3は、ともに、軸線30方向下側ほど2ターン線U2bに近づくように傾斜している。平面Pb1,Pb3は、互いに平行に延びて当接している。
図7を参照して、第3実施例のコイル20bの各コイル線の断面形状および配置について説明する。図7に示されるように、U相コイル線20Uの1ターン線U1bは、2ターン線U2bと周方向20Rに隣接している。第2実施例のコイル20aと同様に、1ターン線U1bと2ターン線U2bは、それぞれ、互いに対向する平面Pa1,Pa2を備えている。先に述べたように、平面Pa1,Pa2は、ともに、軸線30方向下側ほど3ターン線U3bに近づくように傾斜している。平面Pa1,Pa2は、互いに平行に延びて当接している。周方向20Rにおいて1ターン線U1bを挟んで2ターン線U2bの反対側には、1ターン線U1bと周方向20Rに隣接している3ターン線U3bがさらに配置されている。1ターン線U1bと3ターン線U3bは、それぞれ、互いに対向する平面Pb1,Pb3を備えている。平面Pb1,Pb3は、ともに、軸線30方向下側ほど2ターン線U2bに近づくように傾斜している。平面Pb1,Pb3は、互いに平行に延びて当接している。
1ターン線U1bと2ターン線U2bは、平面Pa1,Pa2を互いに当接させることで軸線30方向に部分的に長さRr3にわたって重なっている。1ターン線U1bと2ターン線U2bは、平面Pa1,Pa2を互いに当接させることで周方向20Rに部分的に長さRa3にわたって重なっている。さらに、1ターン線U1bと3ターン線U3bは、平面Pb1,Pb3を互いに当接させることで軸線30方向に部分的に長さRr3にわたって重なっている。1ターン線U1bと3ターン線U3bは、平面Pb1,Pb3を互いに当接させることで周方向20Rに部分的に長さRa3にわたって重なっている。図6と図7を比較すると、第2実施例のコイル20aと第3実施例のコイル20bでは、軸線30方向の長さは略同等である。しかしながら、図6と図7を比較すると明らかなように、第3実施例のコイル20bは、第2実施例のコイル20aに比してさらに周方向20Rのサイズを小さくすることができる。
(第4実施例)
図8を参照して、第4実施例のコイル20cの各コイル線の断面形状および配置について説明する。図8に示されるように、U相コイル線20Uの1ターン線U1cは、2ターン線U2cと周方向20Rに隣接している。1ターン線U1cと2ターン線U2cは、それぞれ、互いに対向する平面Pc1,Pc2を備えている。平面Pc1,Pc2は、ともに、軸線30方向下側ほど3ターン線U3cに近づくように傾斜している。平面Pc1,Pc2は、互いに平行に延びて当接している。また、周方向20Rにおいて1ターン線U1cを挟んで2ターン線U2cの反対側には、1ターン線U1cと周方向20Rに隣接している3ターン線U3cがさらに配置されている。1ターン線U1cと3ターン線U3cは、それぞれ、互いに対向する平面Pc4,Pc3を備えている。平面Pc3,Pc4は、ともに、軸線30方向下側ほど2ターン線U2cに近づくように傾斜している。平面Pc3,Pc4は、互いに平行に延びて当接している。
図8を参照して、第4実施例のコイル20cの各コイル線の断面形状および配置について説明する。図8に示されるように、U相コイル線20Uの1ターン線U1cは、2ターン線U2cと周方向20Rに隣接している。1ターン線U1cと2ターン線U2cは、それぞれ、互いに対向する平面Pc1,Pc2を備えている。平面Pc1,Pc2は、ともに、軸線30方向下側ほど3ターン線U3cに近づくように傾斜している。平面Pc1,Pc2は、互いに平行に延びて当接している。また、周方向20Rにおいて1ターン線U1cを挟んで2ターン線U2cの反対側には、1ターン線U1cと周方向20Rに隣接している3ターン線U3cがさらに配置されている。1ターン線U1cと3ターン線U3cは、それぞれ、互いに対向する平面Pc4,Pc3を備えている。平面Pc3,Pc4は、ともに、軸線30方向下側ほど2ターン線U2cに近づくように傾斜している。平面Pc3,Pc4は、互いに平行に延びて当接している。
1ターン線U1cの平面Pc1と平面Pc3は、周方向20Rに延びている平面で接続されている。すなわち、1ターン線U1cは、三角形の断面形状を有している。同様に、2ターン線U2cと3ターン線U3cも、三角形の断面形状を有している。1ターン線U1cと2ターン線U2cは、平面Pc1,Pc2を互いに当接させることで軸線30方向に部分的に長さRr4わたって重なっている。1ターン線U1cと2ターン線U2cは、平面Pc1,Pc2を互いに当接させることで周方向20Rに部分的に長さRa4にわたって重なっている。さらに、1ターン線U1cと3ターン線U3cは、平面Pc3,Pc4を互いに当接させることで軸線30方向部分的に長さRr4にわたって重なっている。1ターン線U1cと3ターン線U3cは、平面Pc3,Pc4を互いに当接させることで周方向20Rに部分的に長さRa4わたって重なっている。図8に示されるように、1ターン線U1cの軸線30方向上側の面と、2ターン線U2cおよび3ターン線U3cの軸線30方向下側の面は、ともに周方向20Rに延びている。すなわち、1ターン線U1cの軸線30方向上側の面と、2ターン線U2cおよび3ターン線U3cの軸線30方向下側の面は、ともに軸線30方向に直交する方向に延びている。図7と図8を比較すると明らかなように、三角形の断面形状を有する複数の径方向延在部を千鳥状に配置することで、第4実施例のコイル20cの軸線30方向の高さをさらに低くすることができる。
先に述べたように、各相の径方向延在部を構成するコイル線は、リッツ線で構成されている。第4実施例のコイル20cは、複数のコイル線の断面形状をリッツ線で形成しやすい三角形とすることで、複数の径方向延在部(すなわち、コイル20c)の生産性を向上させる。
(第5実施例)
第5実施例のコイル20dでは、U相コイル線20Uの各ターン線U1d、U2d、U3dの断面形状を、第4実施例のコイル20cの三角形からひし形に変更している。1ターン線U1dと2ターン線U2dは、それぞれ、互いに対向する平面Pd1、Pd2を備えている。1ターン線U1dと3ターン線U3dは、それぞれ、互いに対向する平面Pd4、Pd3を備えている。第4実施例と同様に、1ターン線U1dと2ターン線U2dは、平面Pd1、Pd2が軸線30方向および周方向20Rに重なるように配置されている。その結果、図9に示されるように、1ターン線U1dと2ターン線U2dは、軸線30方向に長さRr5にわたって部分的に重なり、周方向20Rに長さRa5にわたって部分的に重なる。1ターン線U1dと3ターン線U3dは、平面Pd3、Pd4が軸線30方向および周方向20Rに重なるように配置されている。その結果、図9に示されるように、1ターン線U1dと3ターン線U3dは、軸線30方向に長さRr5にわたって部分的に重なり、周方向20Rに長さRa5にわたって部分的に重なる。ひし形の断面形状を有する径方向延在部を周方向20Rに一列に配置することで、第5実施例のコイル20dの軸線30方向の高さを低くすることができる。
第5実施例のコイル20dでは、U相コイル線20Uの各ターン線U1d、U2d、U3dの断面形状を、第4実施例のコイル20cの三角形からひし形に変更している。1ターン線U1dと2ターン線U2dは、それぞれ、互いに対向する平面Pd1、Pd2を備えている。1ターン線U1dと3ターン線U3dは、それぞれ、互いに対向する平面Pd4、Pd3を備えている。第4実施例と同様に、1ターン線U1dと2ターン線U2dは、平面Pd1、Pd2が軸線30方向および周方向20Rに重なるように配置されている。その結果、図9に示されるように、1ターン線U1dと2ターン線U2dは、軸線30方向に長さRr5にわたって部分的に重なり、周方向20Rに長さRa5にわたって部分的に重なる。1ターン線U1dと3ターン線U3dは、平面Pd3、Pd4が軸線30方向および周方向20Rに重なるように配置されている。その結果、図9に示されるように、1ターン線U1dと3ターン線U3dは、軸線30方向に長さRr5にわたって部分的に重なり、周方向20Rに長さRa5にわたって部分的に重なる。ひし形の断面形状を有する径方向延在部を周方向20Rに一列に配置することで、第5実施例のコイル20dの軸線30方向の高さを低くすることができる。
(第6実施例)
第6実施例のコイル20eでは、U相コイル線20Uの各ターン線U1e、U2e、U3eの断面形状を台形に変更している。1ターン線U1eと2ターン線U2eは、それぞれ、互いに対向する平面Pe1、Pe2を備えている。1ターン線U1eと3ターン線U3eは、それぞれ、互いに対向する平面Pe4、Pe3を備えている。1ターン線U1eと2ターン線U2eは、平面Pe1、Pe2が軸線30方向および周方向20Rに重なるように配置されている。その結果、図9に示されるように、1ターン線U1eと2ターン線U2eは、軸線30方向に長さRr5にわたって部分的に重なり、周方向20Rに長さRa5にわたって部分的に重なる。1ターン線U1eと3ターン線U3eは、平面Pe3、Pe4が軸線30方向および周方向20Rに重なるように配置されている。その結果、図9に示されるように、1ターン線U1eと3ターン線U3eは、軸線30方向に長さRr5にわたって部分的に重なり、周方向20Rに長さRa5にわたって部分的に重なる。台形の断面形状を有している複数の径方向延在部を千鳥状に配置することで、第6実施例のコイル20eの軸線30方向の高さを低くすることができる。
第6実施例のコイル20eでは、U相コイル線20Uの各ターン線U1e、U2e、U3eの断面形状を台形に変更している。1ターン線U1eと2ターン線U2eは、それぞれ、互いに対向する平面Pe1、Pe2を備えている。1ターン線U1eと3ターン線U3eは、それぞれ、互いに対向する平面Pe4、Pe3を備えている。1ターン線U1eと2ターン線U2eは、平面Pe1、Pe2が軸線30方向および周方向20Rに重なるように配置されている。その結果、図9に示されるように、1ターン線U1eと2ターン線U2eは、軸線30方向に長さRr5にわたって部分的に重なり、周方向20Rに長さRa5にわたって部分的に重なる。1ターン線U1eと3ターン線U3eは、平面Pe3、Pe4が軸線30方向および周方向20Rに重なるように配置されている。その結果、図9に示されるように、1ターン線U1eと3ターン線U3eは、軸線30方向に長さRr5にわたって部分的に重なり、周方向20Rに長さRa5にわたって部分的に重なる。台形の断面形状を有している複数の径方向延在部を千鳥状に配置することで、第6実施例のコイル20eの軸線30方向の高さを低くすることができる。
(第7実施例)
各径方向延在部の断面形状は、同一でなくてもよい。図11の第7実施例のコイル20fに示されるように、コイル20fの1ターン線U1fは、周方向20Rの両側に、半円状の凹みを備えている。1ターン線U1fに周方向20Rに隣接している2ターン線U2fと3ターン線U3fは、それぞれ、1ターン線U1fの半円状の凹みに嵌合する。その結果、1ターン線U1fは、2ターン線U2fと3ターン線U3fと軸線30方向に部分的に長さRr7にわたって重なる。1ターン線U1fは、2ターン線U2fと3ターン線U3fと周方向20Rに部分的に長さRa7にわたって重なる。これにより、第7実施例のコイル20fの軸線30方向の高さを低くすることができる。
各径方向延在部の断面形状は、同一でなくてもよい。図11の第7実施例のコイル20fに示されるように、コイル20fの1ターン線U1fは、周方向20Rの両側に、半円状の凹みを備えている。1ターン線U1fに周方向20Rに隣接している2ターン線U2fと3ターン線U3fは、それぞれ、1ターン線U1fの半円状の凹みに嵌合する。その結果、1ターン線U1fは、2ターン線U2fと3ターン線U3fと軸線30方向に部分的に長さRr7にわたって重なる。1ターン線U1fは、2ターン線U2fと3ターン線U3fと周方向20Rに部分的に長さRa7にわたって重なる。これにより、第7実施例のコイル20fの軸線30方向の高さを低くすることができる。
以上のように、本明細書が開示するアキシャルギャップ型回転電機100(図1参照)のコイルは、複数の径方向延在部の断面形状および配置を変更することでコイルのサイズを小さくする。なお、コイルの断面形状や配置は、上述した実施例に限定されない。
(第8実施例)
図12に、第8実施例のコイル20gの一部の平面視を示す。図12には、複数の径方向延在部21U,21V,21Wが記載されている。U相コイル線U20の1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、コイル20gの回転軸(すなわち、軸線30g)から径方向20Dに真直ぐ延びている。1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、3ターン線U3gの径方向延在部と周方向20Rに並んで配置されている。1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、3ターン線U3gの径方向延在部21Uの軸線30g方向上側(すなわち、紙面手前側)に配置されている。1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、3ターン線U3gの径方向延在部21Uと部分的に軸線30g方向に重なっている。上述したように、2本の径方向延在部21Uを部分的に軸線30g方向に重ねることで、コイル20gのサイズを小さくすることができる。図12では、径方向延在部同士が軸線30g方向に重なっている範囲をハッチングで示している。
図12に、第8実施例のコイル20gの一部の平面視を示す。図12には、複数の径方向延在部21U,21V,21Wが記載されている。U相コイル線U20の1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、コイル20gの回転軸(すなわち、軸線30g)から径方向20Dに真直ぐ延びている。1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、3ターン線U3gの径方向延在部と周方向20Rに並んで配置されている。1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、3ターン線U3gの径方向延在部21Uの軸線30g方向上側(すなわち、紙面手前側)に配置されている。1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、3ターン線U3gの径方向延在部21Uと部分的に軸線30g方向に重なっている。上述したように、2本の径方向延在部21Uを部分的に軸線30g方向に重ねることで、コイル20gのサイズを小さくすることができる。図12では、径方向延在部同士が軸線30g方向に重なっている範囲をハッチングで示している。
3ターン線U3gの径方向延在部21Uは、コイル20gの軸線30gから径方向20Dに真直ぐ延びている。1ターン線U1gの径方向延在部と3ターン線U3gの径方向延在部21Uは、周方向20Rにずれて配置されているため、径方向20D内側(すなわち、図12の下側)では軸線30g方向に重なっているが、径方向20D外側(すなわち、図12の上側)では互いに離間している。軸線30gから径方向20Dに放射状に複数の径方向延在部を配置すると、径方向20D外側においては、周方向20Rに隣接する径方向延在部の間に空間S1が形成される。
2ターン線U2gの径方向延在部21Uは、1ターン線U1gの径方向延在部と周方向20Rに並んで配置されている。2ターン線U2gの径方向延在部21Uは、1ターン線U1gの径方向延在部21Uと軸線30g方向に部分的に重なっている。2ターン線U2gの径方向延在部21Uは、1ターン線U1gの径方向延在部の軸線30g方向下側(すなわち、紙面奥側)に配置されている。2ターン線U2gの径方向延在部21Uは、回転軸(すなわち、軸線30g)から径方向20Dに延びている直線に対して、角度θ1屈曲している。2ターン線U2gの径方向延在部21Uと1ターン線U1gの径方向延在部21Uは、互いに平行に延びている。その結果、2ターン線U2gの径方向延在部21Uと1ターン線U1gの径方向延在部は、径方向20D外側でも、径方向20D内側同様に軸線30g方向に重なる。その結果、2ターン線U2gの径方向延在部21Uと1ターン線U1gの間には、径方向20D外側においても、空間S1が形成されない。
同様に、周方向20Rに隣接しているV相コイル線20Vの3ターン線V3gの径方向延在部21Vと1ターン線V1gの径方向延在部21Vは、コイル20gの軸線30gから径方向20Dに真直ぐ延びている。1ターン線V1gは、3ターン線V3gの軸線30g上側に配置されている。1ターン線V1gの径方向延在部21Vは、3ターン線V3gの径方向延在部21Vと径方向20D内側では軸線30g方向に部分的に重なっているが、径方向20D外側では離間している。径方向20D外側においては、周方向20Rに隣接している3ターン線V3gの径方向延在部21Vと1ターン線V1gの径方向延在部21V径方向延在部の間に空間S1が形成される。
V相コイル線20Vの2ターン線V2gの径方向延在部21Vは、1ターン線V1gの径方向延在部21Vと周方向20Rに並んで配置されている。2ターン線V2gの径方向延在部21Vは、1ターン線V1gの径方向延在部と軸線30g方向に部分的に重なっている。2ターン線V2gの径方向延在部21Vは、1ターン線V1gの径方向延在部の軸線30方向下側に配置されている。2ターン線V2gの径方向延在部21Vは、回転軸(軸線30g)から径方向20Dに延びている直線に対して、角度θ2屈曲している。2ターン線V2gの径方向延在部21Vと1ターン線V1gの径方向延在部21Vは互いに平行に延びている。2ターン線V2gの径方向延在部21Vと1ターン線V1gの径方向延在部21Vの間に、空間S1が形成されない。
図12に示されるように、2ターン線V2gの径方向延在部21Vと2ターン線U2gの径方向延在部は、互いに離間する方向に屈曲している。このように、周方向20Rに互いに隣接している径方向延在部21Uと径方向延在部21Vのそれぞれが隣接する径方向延在部と平行に延びると、周方向20Rに径方向延在部21Uと径方向延在部21Vの間に設けられる空間S2が空間S1に比して大きくなる。空間S2を大きくすることで、例えば、コイル20gの各コイル線の各端子26U,V,W(図2参照)を空間S2内に配置することができる。例えば、コイル20gをコイルプレート12(図2参照)に固定する固定部を空間S2内に配置することができる。すなわち、空間S2を大きくすることで、コイル20gの構造体をコイル20gの外周の内側に配置することができる。その結果、第8実施例のコイル20gは、サイズを小さくすることができる。
以上、実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上述した実施例の変形例を以下に列挙する。
(変形例)
上述した第8実施例のコイル20gでは、2ターン線U2gの径方向延在部21Uと1ターン線U1gの径方向延在部21Uが互いに平行に延びており、2ターン線V2gの径方向延在部21Vと1ターン線V1gの径方向延在部21Vが互いに平行に延びている。しかしながら、これに限定されず、変形例では、例えば2ターン線U2gの径方向延在部21Uと1ターン線U1gの径方向延在部21Uだけが互いに平行に延びてもよい。また、別の変形例では、さらに複数の径方向延在部を平行に延びるよう配置してもよい。
上述した第8実施例のコイル20gでは、2ターン線U2gの径方向延在部21Uと1ターン線U1gの径方向延在部21Uが互いに平行に延びており、2ターン線V2gの径方向延在部21Vと1ターン線V1gの径方向延在部21Vが互いに平行に延びている。しかしながら、これに限定されず、変形例では、例えば2ターン線U2gの径方向延在部21Uと1ターン線U1gの径方向延在部21Uだけが互いに平行に延びてもよい。また、別の変形例では、さらに複数の径方向延在部を平行に延びるよう配置してもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :ロータ
2a :第1ロータ
2b :第2ロータ
4a :第1ロータプレート
4b :第2ロータプレート
6a :第1永久磁石
6b :第2永久磁石
8a :軸部孔
8b :軸部ボス
9a、9c :取付孔
9b :取付座
10 :ステータ
12 :コイルプレート
20a〜20g :コイル
20D :径方向
20R :周方向
20U :U相コイル線
20V :V相コイル線
20W :W相コイル線
21、21U、21V、21W :径方向延在部
22U :内側周方向延在部
23U :外側周方向延在部
26U :U相端子
26V :V相端子
26W :W相端子
30、30g :軸線
100 :アキシャルギャップ型回転電機
Pa1、Pa2、Pc1、Pc2、Pd1、Pd2、Pe1、Pe2:平面
Pb1、Pb3、Pc3、Pc4、Pd3、Pd4、Pe3、Pe4:平面
U1、U1a〜U1g、V1g :1ターン線
U2、U2a〜U2g、V2g :2ターン線
U3、U3a〜U3g、V3g :3ターン線
2a :第1ロータ
2b :第2ロータ
4a :第1ロータプレート
4b :第2ロータプレート
6a :第1永久磁石
6b :第2永久磁石
8a :軸部孔
8b :軸部ボス
9a、9c :取付孔
9b :取付座
10 :ステータ
12 :コイルプレート
20a〜20g :コイル
20D :径方向
20R :周方向
20U :U相コイル線
20V :V相コイル線
20W :W相コイル線
21、21U、21V、21W :径方向延在部
22U :内側周方向延在部
23U :外側周方向延在部
26U :U相端子
26V :V相端子
26W :W相端子
30、30g :軸線
100 :アキシャルギャップ型回転電機
Pa1、Pa2、Pc1、Pc2、Pd1、Pd2、Pe1、Pe2:平面
Pb1、Pb3、Pc3、Pc4、Pd3、Pd4、Pe3、Pe4:平面
U1、U1a〜U1g、V1g :1ターン線
U2、U2a〜U2g、V2g :2ターン線
U3、U3a〜U3g、V3g :3ターン線
Claims (6)
- ロータとステータがロータの回転軸の軸方向に対向して配置されているアキシャル型の回転電機であって、
前記ステータは、前記ステータの径方向に延びているコイル線で構成される径方向延在部を複数備えており、
複数の前記径方向延在部は、前記ステータの周方向に並んで配置されており、
複数の前記径方向延在部のうち前記周方向に互いに隣接している第1の径方向延在部と第2の径方向延在部は、前記径方向に直交する断面を視たときに、前記軸方向に部分的に互いに重なるように配置されているとともに、前記周方向に部分的に互いに重なるように配置されている、回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機であって、
前記周方向に互いに隣接している前記第1の径方向延在部と前記第2の径方向延在部は、前記径方向に直交する断面を視たときに、それぞれ、互いに対向する平面を備えている、回転電機。 - 請求項2に記載の回転電機であって、
前記周方向において前記第1の径方向延在部を挟んで前記第2の径方向延在部と反対側には、前記第1の径方向延在部と前記周方向に隣接している第3の径方向延在部がさらに配置されおり、
前記周方向に互いに隣接している前記第1の径方向延在部と前記第3の径方向延在部は、前記径方向に直交する断面を視たときに、それぞれ、互いに対向する平面を備えている、回転電機。 - 請求項3に記載の回転電機であって、
前記第1の径方向延在部と前記第2の径方向延在部と前記第3の径方向延在部のそれぞれは、前記径方向に直交する断面を視たときに、三角形の断面形状を有している、回転電機。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機であって、
前記第1の径方向延在部と前記第2の径方向延在部は、互いに平行に延びている、回転電機。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機であって、
前記径方向延在部を構成する前記コイル線は、リッツ線で構成されている、回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020075650A JP2021175231A (ja) | 2020-04-21 | 2020-04-21 | 回転電機 |
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2020
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