JP2021173584A - 静電容量型センサ素子の製造方法、及び静電容量型センサ素子 - Google Patents

静電容量型センサ素子の製造方法、及び静電容量型センサ素子 Download PDF

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Abstract

【課題】作業性を向上させることができる技術を提供する。【解決手段】静電容量型センサ素子の製造方法は、第1フィルム片12、第1フィルム片12に積層された第1導電体層14、及び、誘電性を有する弾性素材からなり第1導電体層14の表面の一部に積層された第1誘電体層16を含む第1積層片34を形成する工程と、第1誘電体層16の表面16aよりも広い面積を有する第2フィルム片22、及び、第2フィルム片22に積層された第2導電体層20と、を含む第2積層片36を形成する工程と、第2導電体層20と第1誘電体層16とが対向するように、第1積層片34と、第2積層片36とを積層する工程と、を含む。【選択図】 図3

Description

本発明は、静電容量型センサ素子の製造方法、及び静電容量型センサ素子に関する。
従来から、外部からの入力に応じて変形することで静電容量が変化する容量素子を用いた静電容量型センサがある。
例えば、特許文献1には、面状の静電容量型センサが開示されている。この静電容量型センサは、互いに対向配置された面状のエラストマーからなる一対の電極層と、前記一対の電極層の間に設けられた面状のエラストマーからなる誘電体層とにより構成されるセンサ素子を有している。
センサ素子は容量素子であり、センサ素子が変形することで一対の電極層の間のギャップや電極層の面積が変化し、センサ素子の静電容量が変化する。つまり、センサ素子の静電容量は、センサ素子の変形状態を表している。
よって、センサ素子を構造部材等に設ければ、構造部材の変形や歪みの検出に用いることができる。
国際公開第WO2011/125725号
図7は、従来のセンサ素子の製造方法の一例を示す図である。
図7に示すように、センサ素子を製造するためには、基盤100上に一方の電極層の原料組成物102を塗布し(図中(a))、その上に誘電体層の原料組成物104を塗布して積層し(図中(b))、さらに、その上に他方の電極層の原料組成物106を塗布して積層し(図中(c))、その後、電極層となる層それぞれに銅箔108を設ける(図中(d))。そして、これら積層物を硬化させることで、センサ素子を得る。
この銅箔108は、センサ素子の静電容量を測定するための電圧を両電極層の間に印加するための電極端子である。
センサ素子を構成する各層は、ペースト状の原料組成物を塗布し、それを順次積層して形成するため、取り扱いが容易ではなく、作業性がよいとはいえない。
さらに、センサ素子の製造には多くの工程が含まれており、工数を要するという問題もある。
(1)本発明は、静電容量型センサ素子の製造方法であって、第1フィルム片、前記第1フィルム片に積層された第1導電体層、及び、誘電性を有する弾性素材からなり前記第1導電体層の表面の一部に積層された第1誘電体層を含む第1積層片を形成する工程と、前記第1誘電体層の表面よりも広い面積を有する第2フィルム片、及び、前記第2フィルム片に積層された第2導電体層を含む第2積層片を形成する工程と、前記第1導電体層と前記第2導電体層とが対向するように、前記第1積層片と、前記第2積層片とを積層する工程と、を含む。
上記構成によれば、両導電体層を、第1フィルム片及び第2フィルム片の一面に積層したので、両導電体層の取り扱いが容易となり、各層を積層する際の作業性を向上させることができる。
また、上記方法で得られるセンサ素子において、第1誘電体層は、第1導電体層の表面の一部に積層され、第2フィルム片が第1誘電体層の表面よりも広い面積を有するので、両導電体層は第1誘電体層が積層されない部分を有する。また、両導電体層において第1誘電体層が積層されない部分は、第1フィルム片及び第2フィルム片によって一定の形態が保持される。よって、両導電体層において第1誘電体層が積層されない部分を、外部に露出させることで、電極端子として用いることができる。この結果、電圧を印加するための電極端子としての銅箔等を導電体層に埋め込む必要がなく、工数を削減することができる。
(2)また、上記センサ素子の製造方法において、前記第1導電体層及び前記第2導電体層は、有機導電性高分子により構成されていてもよく、この場合、両フィルム片に対して両導電体層の積層が容易となる。
(3)また、上記センサ素子の製造方法において、前記第2積層片は、前記弾性素材からなり前記第2導電体層の表面の一部に積層された第2誘電体層を含み、前記第1積層片と、前記第2積層片とを積層する工程では、前記第2誘電体層と前記第1誘電体層とが重なり合うように、前記第1積層片と、前記第2積層片とを積層してもよい。
この場合、第1導電体層と、第2導電体層との間に介在する誘電体層を2層にすることができ、誘電体層の厚みを調整する際のバリエーションを増加させることができる。
(4)上記センサ素子の製造方法において、前記第1フィルム片及び前記第2フィルム片は、平面視したときの寸法が同じであり、前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、平面視したときの寸法が同じであってもよい。
この場合、第1積層片と第2積層片とを、同じ寸法となるように形成することができ、量産性の向上を図ることができる。
(5)上記センサ素子の製造方法において、前記第1積層片を形成する工程、及び前記第2積層片を形成する工程では、前記第1フィルム片及び前記第2フィルム片の原形体であるフィルム素材と、前記第1導電体層及び前記第2導電体層の原形層である導電体層と、前記第1誘電体層の原形層である誘電体層と、を積層した積層体から、前記第1積層片、及び前記第2積層片を切り出してもよい。
この場合、第1積層片及び第2積層片の量産性を高めることができる。
(6)また、本発明の静電容量型センサ素子は、一面に第1導電体層が設けられた第1フィルム片と、前記第1導電体層に積層された、誘電性を有する弾性素材からなる誘電体層と、一面に第2導電体層が設けられ、前記第2導電体層が前記第1導電体層に対向するように前記誘電体層に積層された第2フィルム片と、を備え、前記第1フィルム片及び前記第2フィルム片は、それぞれ、平面視したときに互いに重複する重複部と、互いに重複しない非重複部と、を有し、前記誘電体層は、前記第1フィルム片の重複部と、前記第2フィルム片の重複部との間に設けられている。
誘電体層は、前記第1フィルム片の重複部と、前記第2フィルム片の重複部との間に設けられているので、両導電体層のうち非重複部に対応する部分には、誘電体層が積層されない。また、両導電体層のうち非重複部に対応する部分は、第1フィルム片及び第2フィルム片によって一定の形態が保持される。よって、両導電体層のうち非重複部に対応する部分を、外部に露出させることで、電極端子として用いることができる。
この結果、電極端子としての銅箔等を設ける必要がなく、簡易な構成とすることができる。また、製造する上で工数を削減することができる。
本発明によれば、作業性を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る静電容量型センサ装置を示す図である。 図2(a)は、図1中、II−II線矢視断面図、図2(b)は、図2(a)に示すセンサ素子を平面視したときの図である。 図3は、センサ素子の製造方法を示すフローチャートである。 図4(a)は、フィルム素材、導電体層、及び誘電体層を積層した積層体を示す斜視図、図4(b)は、積層体のY方向一端部を、X方向に沿って切断したときの図、図4(c)は、帯状片のX方向ほぼ中央をY方向に沿って切断したときの図である。 図5(a)は、第1積層片と、第2積層片とを積層する際の態様を示す図、図5(b)は、第1積層片と、第2積層片とを積層して得られたセンサ素子の斜視図である。 図6は、変形例に係るセンサ素子を示す図である。 図7は、従来のセンサ素子の製造方法の一例を示す図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
〔静電容量型センサ装置の構成〕
図1は、実施形態に係る静電容量型センサ装置を示す図であり、図2(a)は、図1中、II−II線矢視断面図である。図2(a)では、理解を容易とするため、実際の寸法の比率に関係なく各層を誇張して示している。
図1に示すように、静電容量型センサ装置1は、センサ素子2と、検出回路4と、処理装置6とを含む。
センサ素子(静電容量型センサ素子)2は、帯状であり、両端がシート部材8から露出した状態でシート部材8に埋め込まれている。
シート部材8は、例えば、シリコーンゴムや、ウレタンゴム等の弾性素材を面状に形成した部材である。シート部材8は、例えば、機械装置等を構成する構造部材の表面に貼り付けられ、構造部材の変形に応じて変形可能にセンサ素子2を保持する。
図2(a)に示すように、センサ素子2は、第1フィルム片12と、第1導電体層14と、第1誘電体層16と、第2誘電体層18と、第2導電体層20と、第2フィルム片22とを有する。図2(a)に示すように、各層は積層されている。
第1フィルム片12は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)からなるフィルムを矩形帯状に形成した小片である。第1フィルム片12の厚みは、第1フィルム片12が弾性変形可能であるとともに、第1導電体層14が積層された状態で第1フィルム片12の形態を維持する程度に弾性復元力を有する値にされている。第1フィルム片12の厚みは、例えば、50ミクロン以上、150ミクロン以下とすることが好ましい。より好ましくは、100ミクロンである。第1フィルム片12の厚みが50ミクロンよりも小さい場合、第1フィルム片12は自重によって弾性変形し、自己の形態を維持できないおそれがある。また、第1フィルム片12の厚みが150ミクロンよりも大きい場合、第1フィルム片12の剛性が大きくなりすぎ、構造部材の変形に対する感度を低下させるおそれがある。第1フィルム片12の厚みを50ミクロン以上、150ミクロン以下とすることで、一定の形態を保持できる程度の剛性としつつ構造部材の変形に対する感度を適切に維持することができる。
第1導電体層14は、第1フィルム片12の一面12a全域に設けられている。
第1導電体層14は、有機導電性高分子により構成されている。有機導電性高分子は、導電性を有している。よって、第1導電体層14は、導電性を有する。
有機導電性高分子としては、PSS(ポリスチレンスルホン酸)を混和したPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)が用いられる。
第1導電体層14の厚みは、0.2〜0.5ミクロン程度である。
第2フィルム片22も、第1フィルム片12と同様、PETからなるフィルムを矩形帯状に形成した小片である。第2フィルム片22の幅寸法は、第1フィルム片12の幅寸法とほぼ同じである。また、第2フィルム片22の長手方向の寸法も、第1フィルム片12の長手方向の寸法とほぼ同じである。第2フィルム片22の厚みは、第1フィルム片12と同じである。
第2導電体層20は、第2フィルム片22の一面22a全域に設けられている。
第2導電体層20は、第1導電体層14と同様、有機導電性高分子により構成される。第2導電体層20の厚みは、0.2〜0.5ミクロン程度である。
第1フィルム片12及び第2フィルム片22は、長手方向に沿って一列となるように配置されている。第1フィルム片12及び第2フィルム片22は、それらの幅方向において第1導電体層14と第2導電体層20とが互いに対向するように配置されている。
また、第1フィルム片12及び第2フィルム片22は、平面視したときに、長手方向における端部が互いに重複するように配置されている。
図2(b)は、図2(a)に示すセンサ素子2を平面視したときの図である。
図2(a),(b)に示すように、第1フィルム片12は、平面視したときに第2フィルム片22に重複する重複部12bと、第2フィルム片22に重複しない非重複部12cとを有する。
また、第2フィルム片22は、平面視したときに第1フィルム片12に重複する重複部22bと、第1フィルム片12に重複しない非重複部22cとを有する。
重複部12b及び重複部22bは、第1フィルム片12及び第2フィルム片22の端部における矩形状の部分である。重複部12b及び重複部22bは、長手方向及び幅方向において、ほぼ同じ寸法である。重複部12b及び重複部22bの長手方向の寸法は、例えば、40ミリメートル、幅方向の寸法は、例えば、10ミリメートルである。
第1誘電体層16及び第2誘電体層18は、第1フィルム片12の重複部12bと、第2フィルム片22の重複部22bとの間に設けられている。
第1誘電体層16は、第1フィルム片12側に設けられており、第1導電体層14の表面14aに積層されている。よって、第1誘電体層16は、第1導電体層14と、第2誘電体層18との間に設けられている。
第1誘電体層16は、センサ素子2を平面視したときにおいて、重複部12b,22bが位置する重複領域Tに設けられている。
第1誘電体層16は、誘電性を有する弾性素材によって形成される。誘電性を有する弾性素材としては、シリコーンゴムや、ウレタンゴム、ニトリルゴム等のエラストマーが用いられる。
第1誘電体層16の厚みは、約100ミクロンである。
第2誘電体層18は、第2フィルム片22側に設けられており、第2導電体層20の表面20aに積層されている。よって、第2誘電体層18は、第2導電体層20と、第1誘電体層16との間に設けられている。
第2誘電体層18も、第1誘電体層16と同様、センサ素子2を平面視したときにおいて、重複領域Tに設けられている。
第2誘電体層18も、第1誘電体層16と同様、誘電性を有する弾性素材によって形成される。
第2誘電体層18の厚みは、約100ミクロンである。
上記構成のセンサ素子2は、第1導電体層14と、第2導電体層20と、これら導電体層14,20の間に介在する弾性変形可能な誘電体層16,18とを有しており、弾性変形可能な面状(シート状)の容量素子を構成している。
第1導電体層14及び第2導電体層20は、第1フィルム片12及び第2フィルム片22とともに弾性変形する。
センサ素子2が変形すると、第1導電体層14と第2導電体層20との間隔や、第1導電体層14及び第2導電体層20の面積に変化が生じる。これにより、センサ素子2の静電容量はセンサ素子2の変形に応じて変化する。
よって、センサ素子2が取り付けられる構造部材に変形や歪みが生じると、それに応じてセンサ素子2にも変形や歪みが生じる。
静電容量型センサ装置1は、構造部材の変形や歪みをセンサ素子2の静電容量の変化として検出する。
ここで、センサ素子2の静電容量を検出するためには、第1導電体層14と第2導電体層20との間に交流電圧を印加する必要がある。
この点、本実施形態では、第1導電体層14のうち非重複部12cに対応する部分、及び第2導電体層20のうち非重複部22cに対応する部分を、電圧を印加するための電極端子として用いることができる。
両誘電体層16,18は、第1フィルム片12の重複部12bと、第2フィルム片22の重複部22bとの間に設けられている。よって、第1導電体層14のうち非重複部12cに対応する部分、及び第2導電体層20のうち非重複部22cに対応する部分には、両誘電体層16,18が積層されていない。
つまり、第1導電体層14は、誘電体層16が積層された積層部14bと、誘電体層16が積層されていない非積層部14cとを有する。
また、第2導電体層20は、誘電体層18が積層された積層部20bと、誘電体層18が積層されていない非積層部20cとを有する。
さらに、図1に示すように、非重複部12cの先端部12c1は、シート部材8から突出している。よって、第1導電体層14における非積層部14cは、外部に露出している。
同様に、非重複部22cの先端部22c1も、シート部材8から突出している。よって、第2導電体層20における非積層部20cも、外部に露出している。
さらに、非積層部14cは、第1フィルム片12によって一定の形態が保持される。また、非積層部20cも、第2フィルム片22によって一定の形態が保持される。
よって、両導電体層14,20が有する非積層部14c,20cは、シート部材8から外部に露出させたとしても、両フィルム片12,22によって一定の形態が保持される。よって、非積層部14c,20cに外部電源等の接続端子を容易に接続することができ、電極端子として用いることができる。
この結果、本実施形態のセンサ素子2は、電極端子としての銅箔等を設ける必要がなく、簡易な構成とすることができる。
センサ素子2の静電容量は、検出回路4(図1)によって検出される。
図1に示すように、検出回路4は、一対のリード線4aを介して第1導電体層14の非積層部14c及び第2導電体層20の非積層部20cに接続される。
一対のリード線4aの先端には、クリップ4bが設けられている。クリップ4bは、非積層部14c,20cをフィルム片12,22とともに挟持し、非積層部14c,20cと一対のリード線4aとを接続する。このように、非積層部14c,20cは、クリップ4bによって挟持可能であり、電極端子として機能する。
検出回路4は、一対のリード線4aを通じて、第1導電体層14及び第2導電体層20のいずれか一方に所定周波数の交流電圧を印加する。また、検出回路4は、一対のリード線4aを通じて、印加した交流電圧に応じたセンサ信号を第1導電体層14及び第2導電体層20の他方から受け付ける。
検出回路4は、このセンサ信号に対して整流、包絡線検波等を行い、センサ素子2の静電容量を示す出力信号を出力する。出力信号の電圧レベルがセンサ素子2の静電容量を示す。検出回路4は、出力信号を処理装置6へ与える。
処理装置6は、例えば、パーソナルコンピュータ等であり、検出回路4から与えられる出力信号に基づいて、センサ素子2が取り付けられる構造部材における変形や歪みを検出する。処理装置6には、出力信号の信号レベルや、出力信号の経時波形、これら信号レベル及び経時波形を数値解析した解析データといった出力データと、構造部材の歪みの有無や歪み量といった歪みの状態を示す歪みデータとを対応付けるためのテーブル等が記憶されている。
処理装置6は、出力信号が与えられると、与えられた出力信号から、出力データを取得し、前記テーブルを参照することで、歪みデータを取得し、外部へ出力することができる。
〔センサ素子の製造方法について〕
次に、上述のセンサ素子2の製造方法について説明する。
図3は、センサ素子2の製造方法を示すフローチャートである。
図3に示すように、センサ素子2を製造するには、まず、フィルム素材の一面に積層された導電体層の表面の一部に、誘電体層を積層することで、フィルム素材、導電体層、及び誘電体層を含む積層体を得る(図3中、ステップS1)。
図4(a)は、フィルム素材、導電体層、及び誘電体層を積層した積層体を示す斜視図である。以下の説明では、図4(a)に示すように、互いに直交する3方向をX方向、Y方向、Z方向とする。また、Z方向における寸法については、理解を容易とするため、各部を実際の寸法よりも大きく誇張して示している。
図4(a)中の積層体30は、フィルム素材40、導電体層42、及び誘電体層44を積層して構成されている。
フィルム素材40は、第1フィルム片12及び第2フィルム片22の原形体であり、PETフィルムである。フィルム素材40は、各辺がX方向及びY方向に平行な矩形状に形成されている。フィルム素材40の一面40aには、導電体層42が積層されている。
なお、第1フィルム片12及び第2フィルム片22の原形体とは、第1フィルム片12及び第2フィルム片22として形成される前の素材を指す。
導電体層42は、第1フィルム片12及び第2フィルム片22における第1導電体層14及び第2導電体層20の原形層である。よって、導電体層42は、有機導電性高分子により構成されている。導電体層42は、一面40aの全面に積層されている。
導電体層42は、有機導電性高分子の水溶液を一面40aに塗布し、乾燥させることで形成される。
なお、第1導電体層14及び第2導電体層20の原形層とは、第1導電体層14及び第2導電体層20として形成される前の元の層を指す。
図3中のステップS1では、導電体層42の表面42aに誘電体層44を積層する。誘電体層44は、第1フィルム片12及び第2フィルム片22における第1誘電体層16及び第2誘電体層18の原形層である。よって、誘電体層44は、誘電性を有する弾性素材によって形成される。
なお、第1誘電体層16及び第2誘電体層18の原形層とは、第1誘電体層16及び第2誘電体層18として形成される前の元の層を指す。
誘電体層44は、硬化前の弾性素材の原料組成物を導電体層42の表面42aに塗布した後、硬化させることで形成される。
誘電体層44は、各辺がX方向及びY方向に平行な矩形状に形成されている。
誘電体層44のX方向の寸法は、フィルム素材40及び導電体層42のX方向の寸法よりも小さい矩形状とされている。また、誘電体層44におけるX方向中央は、導電体層42におけるX方向中央とほぼ一致している。
また、誘電体層44のY方向の寸法は、フィルム素材40及び導電体層42のY方向の寸法とほぼ同じである。
以上のようにして、図3中のステップS1において、フィルム素材40の一面40aに積層された導電体層42の表面42aの一部に、誘電体層44を積層することで、フィルム素材40、導電体層42、及び誘電体層44を含む積層体30を得る。
次いで、積層体30から、第1積層片及び第2積層片を切り出す(図3中、ステップS2)。
第1積層片及び第2積層片は、フィルム素材40の一部、導電体層42の一部、及び誘電体層44の一部を含む小片である。
例えば、図4(b)に示すように、積層体30のY方向一端部を、X方向に沿って切断し、帯状片32を得る。
帯状片32は、各辺がX方向及びY方向に平行な帯状である。帯状片32は、フィルム素材40の一部、導電体層42の一部、及び誘電体層44の一部を含む。
次いで、図4(c)に示すように、帯状片32のX方向ほぼ中央をY方向に沿って切断し、第1積層片34及び第2積層片36を得る。第1積層片34及び第2積層片36は矩形帯状の小片である。
第1積層片34は、フィルム素材40の一部からなる第1フィルム片12と、導電体層42の一部からなり第1フィルム片12に積層された第1導電体層14と、誘電体層44の一部からなり第1導電体層14の表面14aの一部に積層された第1誘電体層16とを含む。
また、第2積層片36は、フィルム素材40の一部からなる第2フィルム片22と、導電体層42の一部からなり第2フィルム片22に積層された第2導電体層20と、誘電体層44の一部からなり第2導電体層20の表面20aの一部に積層された第2誘電体層18とを含む。
なお、帯状片32のX方向ほぼ中央をY方向に沿って切断し、第1積層片34及び第2積層片36を得たので、第1フィルム片12のX方向及びY方向の寸法と、第2フィルム片22のX方向及びY方向の寸法とは、ほぼ同じである。
また、第1誘電体層16のX方向及びY方向の寸法と、第2誘電体層18のX方向及びY方向の寸法とは、ほぼ同じである。よって、第1誘電体層16及び第2誘電体層18は、平面視したときの寸法がほぼ同じである。
よって、第1フィルム片12及び第2フィルム片22は、平面視したときの寸法がほぼ同じである。また、第2フィルム片22は第1誘電体層16の表面16a及び第2誘電体層18の表面18aよりも広い面積を有する。
以上のようにして、積層体30から、第1積層片34及び第2積層片36を切り出す(図3中、ステップS2)。
次いで、第1積層片34と、第2積層片36とを積層する(図3中、ステップS3)。
図5(a)は、第1積層片34と、第2積層片36とを積層する際の態様を示す図、図5(b)は、第1積層片34と、第2積層片36とを積層して得られたセンサ素子2の斜視図である。
例えば、図5(a)に示すように、第1積層片34を裏返し、第2導電体層20と、第1導電体層14とが対向するように、第1積層片34と第2積層片36とを積層する。
つまり、第1誘電体層16の表面16aと、第2誘電体層18の表面18aとを対向させ、互いに重なり合うように積層する。
これにより、図5(b)に示すように、センサ素子2が得られる。
上記構成によれば、両導電体層14,20を、第1フィルム片12及び第2フィルム片22の一面12a,22aに積層したので、両導電体層14,20の取り扱いが容易となり、各層を積層する際の作業性を向上させることができる。
また、上記方法で得られるセンサ素子2において、第1誘電体層16は、第1導電体層14の表面14aの一部に積層され、第2フィルム片22が誘電体層16,18の表面16a,18aよりも広い面積を有するので、第1導電体層14は、誘電体層16,18が積層されていない非積層部14cを有し、第2導電体層20は、誘電体層16,18が積層されていない非積層部20cを有する。また、上述したように、非積層部14c,20cは、第1フィルム片12及び第2フィルム片22によって一定の形態が保持される。よって、非積層部14c,20cを、電極端子として用いることができる。この結果、銅箔等を導電体層に埋め込む必要がなく、工数を削減することができる。
また、本実施形態では、積層体30から、第1積層片34及び第2積層片36を切り出したので、第1積層片34及び第2積層片36の量産性を高めることができる。
さらに、本実施形態では、誘電体層44の一部からなる第2誘電体層18が第2導電体層20の表面20aの一部に積層されるように第2積層片36を切り出したので、第1導電体層14と、第2導電体層20との間に介在する誘電体層を2層にすることができ、誘電体層の厚みを調整する際のバリエーションを増加させることができる。
なお、第2積層片36は、第2フィルム片22及び第2導電体層20で構成し、第2誘電体層18を有しない構成としてもよい。
この場合、第2積層片36の第2導電体層20は、第1積層片34の第1誘電体層16に積層される。よって、第1導電体層14と、第2導電体層20との間には第1誘電体層16のみが介在することとなる。
また、本実施形態では、第1フィルム片12及び第2フィルム片22は、平面視したときの寸法が同じであり、第1誘電体層16及び第2誘電体層18は、平面視したときの寸法が同じであるので、第1積層片34と第2積層片36とを、同じ寸法となるように形成することができる。つまり、一種類の切断片を形成すれば、第1積層片34及び第2積層片36を得ることができる。この結果、量産性の向上を図ることができる。
〔その他〕
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されることはない。
上記実施形態では、第1積層片34及び第2積層片36を矩形帯状の小片として形成した場合を例示したが、帯状である必要はなく、異形状に形成してもよい。
例えば、図6に示すように、第1フィルム片12の非重複部12cを重複部12bの一辺から突出するように第1積層片34を形成し、また、第2フィルム片22の非重複部22cを重複部22bの一辺から突出するように第2積層片36を形成し、第1導電体層14の非積層部14c及び第2導電体層20の非積層部20cを露出させてもよい。
また、上記実施形態では、積層体30から、第1積層片34及び第2積層片36を切り出して形成した場合を例示したが、第1フィルム片12及び第2フィルム片22を用意し、これらに各層を形成することで、第1積層片34及び第2積層片36を形成してもよい。
2 静電容量型センサ素子 12 第1フィルム片 12b 重複部
12c 非重複部 14 第1導電体層 14a 表面
16 第1誘電体層 16a 表面 18 第2誘電体層
18a 表面 20 第2導電体層 20a 表面
22 第2フィルム片 22b 重複部 22c 非重複部
30 積層体 34 第1積層片 36 第2積層片
40 フィルム素材 42 導電体層 44 誘電体層

Claims (6)

  1. 第1フィルム片、前記第1フィルム片に積層された第1導電体層、及び、誘電性を有する弾性素材からなり前記第1導電体層の表面の一部に積層された第1誘電体層を含む第1積層片を形成する工程と、
    前記第1誘電体層の表面よりも広い面積を有する第2フィルム片、及び、前記第2フィルム片に積層された第2導電体層を含む第2積層片を形成する工程と、
    前記第1導電体層と前記第2導電体層とが対向するように、前記第1積層片と、前記第2積層片とを積層する工程と、を含む
    静電容量型センサ素子の製造方法。
  2. 前記第1導電体層及び前記第2導電体層は、有機導電性高分子により構成される
    請求項1に記載の静電容量型センサ素子の製造方法。
  3. 前記第2積層片は、前記弾性素材からなり前記第2導電体層の表面の一部に積層された第2誘電体層を含み、
    前記第1積層片と、前記第2積層片とを積層する工程では、前記第2誘電体層と前記第1誘電体層とが重なり合うように、前記第1積層片と、前記第2積層片とを積層する
    請求項1又は請求項2に記載の静電容量型センサ素子の製造方法。
  4. 前記第1フィルム片及び前記第2フィルム片は、平面視したときの寸法が同じであり、
    前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、平面視したときの寸法が同じである
    請求項3に記載の静電容量型センサ素子の製造方法。
  5. 前記第1積層片を形成する工程、及び前記第2積層片を形成する工程では、前記第1フィルム片及び前記第2フィルム片の原形体であるフィルム素材と、前記第1導電体層及び前記第2導電体層の原形層である導電体層と、前記第1誘電体層の原形層である誘電体層と、を積層した積層体から、前記第1積層片及び前記第2積層片を切り出す
    請求項1から請求項4に記載の静電容量型センサ素子の製造方法。
  6. 一面に第1導電体層が設けられた第1フィルム片と、
    前記第1導電体層に積層された、誘電性を有する弾性素材からなる誘電体層と、
    一面に第2導電体層が設けられ、前記第2導電体層が前記第1導電体層に対向するように前記誘電体層に積層された第2フィルム片と、
    を備え、
    前記第1フィルム片及び前記第2フィルム片は、それぞれ、平面視したときに互いに重複する重複部と、互いに重複しない非重複部と、を有し、
    前記誘電体層は、前記第1フィルム片の重複部と、前記第2フィルム片の重複部との間に設けられている
    静電容量型センサ素子。
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