JP2003045262A - メンブレン型感圧シートおよびその製造方法 - Google Patents

メンブレン型感圧シートおよびその製造方法

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JP2003045262A
JP2003045262A JP2001228668A JP2001228668A JP2003045262A JP 2003045262 A JP2003045262 A JP 2003045262A JP 2001228668 A JP2001228668 A JP 2001228668A JP 2001228668 A JP2001228668 A JP 2001228668A JP 2003045262 A JP2003045262 A JP 2003045262A
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pressure
membrane
sensitive
sheet
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Kunio Hirano
邦夫 平野
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Polymatech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品ごとの感圧特性のばらつきを低減す
ることのできるメンブレン型感圧シートとその製造方法
の提供 。 【解決手段】 可撓性シート12に接点電極16a,1
6bと電源線17cを含む基板回路を形成した第1基板
13と、可撓性シート12に第1基板13の接点電極1
6a,16bに対応する接点電極22を導電性インクで
形成した第2基板14と、第1基板13と第2基板14
の接点電極どうしを対面させる孔部15aを有し、第1
基板13と第2基板14との間に介在するスペーサ15
と、を備えており、第1基板13か第2基板14の何れ
かが押圧を受けてスペーサ15の孔部15aの孔内へ撓
み変形することで接点電極どうしが導通接触し、その接
触面積の大小に応じた所定の感圧特性を出力するメンブ
レン型感圧シート11について、第1基板13の電源線
17cに、第2基板14の接点電極22と同一の導電性
インクにより分圧抵抗19を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響機器、撮影・
映像機器、ゲーム機等の電子機器の入力操作に機能する
メンブレン型の感圧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】一従来例によるメンブレン型感圧シート
1の概略構成は図9(a)に示すとおりで、第1基板
2、第2基板3およびスペーサ4を備えている。第1基
板2には、例えば銀インクのような導電性インクにて櫛
目状の接点電極5a,5bと配線6a,6bとからなる
基板回路7を設けてあり、第2基板3には感圧インクで
形成した円形の接点電極8を設けてある。これらの第1
基板2と第2基板3は、何れも柔軟性を持つ絶縁性の樹
脂フィルムやシート状のエラストマー成形体等からなる
可撓性シートで形成されている。スペーサ4は接着性の
ある両面テープ等から成り、その中央には第2基板3の
円形の接点電極8よりも大径の孔部9が形成されてい
る。なお、10は絶縁用のレジストインク層である(図
9(b)参照)。このような構成の第1基板2、スペー
サ4および第2基板3を、スペーサ4両面の接着力を利
用して一体的に積層して接合すると、図9(b)で示す
ような断面構造のメンブレン型感圧シート1が得られ
る。そして、このメンブレン型感圧シート1は、例えば
第2基板3を矢示方向PDへ押下すると、第2基板3が
その柔軟性によりスペーサ4の孔部9の孔縁9aを撓み
始点として孔内へ撓み変形して接点電極8が第1基板2
の接点電極5a,5bと導電接触するようになってお
り、その接触面積の大小に応じた感圧特性が配線6a,
6bを通じて得られるようになっている(類似技術とし
て特開平7−320912号公報参照)。
【0003】こうして得られる感圧特性は、例えば図1
0で示すような測定方法を用いて評価される。メンブレ
ン型感圧シート1の配線6aか配線6bの何れか一方を
外部抵抗を介して電源装置の+端子に接続し、他方の配
線6bか配線6aを電源装置のGND端子に接続し、測
定データをメンブレン型感圧シート1と外部抵抗の接点
からとるようにする。これにより、測定データは電源装
置から出力されて電圧が外部抵抗とメンブレン型感圧シ
ート1の抵抗要素(接点電極5a,5b,8)により分
圧された値となる。そして、一定速度で加圧するロード
セルを感圧シート1上に配置して、荷重に対する電圧変
化を測定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような一従来例に
よるメンブレン型感圧シート1は、第1基板2、第2基
板3、スペーサ4が何れもシート状であり全体的に薄型
であるため、電子機器の小型化(薄厚化)に大いに貢献
できるものとして注目を集めているが、それが最善のも
のであるという訳ではない。
【0005】まず、第1点として、このメンブレン型感
圧シート1では、製品ごとに得られる感圧特性のばらつ
きが大きいという問題がある。即ち、第1基板2と第2
基板3を成す可撓性シートに感圧インクを塗布する際
に、作業中の粘度変化や印刷機ごとの設定誤差などによ
って、その濃度差や塗布厚差が一定とならないことが多
く、これを原因として感圧特性がばらついてしまう。そ
のため従来では、メンブレン型感圧シート1の製造後
に、各感圧シート1ごとに個々に感圧特性を測定して電
子機器への組み込む際に微調整する必要があり多大な労
力を強いられていた。
【0006】また、第2点として、第1基板2、第2基
板3、スペーサ4がそれぞれ別体であるため、それらを
精度良く位置決めした状態で接合しないと、製品ごとに
得られる感圧特性にばらつきが起こる問題がある。即
ち、例えば、第1基板2と第2基板3とが両基板2,3
の面方向DHで位置ずれすると、接点電極8とスペーサ
4の孔縁9aとの間隔dが均一にならなくなり、その間
隔dが最も狭い箇所では第2基板3の撓み始点となる孔
縁9aと接点電極8との距離が短くなるため、小さな押
圧力では接点電極8が第1基板2の接点電極5a,5b
と接触しにくくなってしまう。これとは反対に、該間隔
dが最も長い箇所では第2基板3の撓み始点となる孔縁
9aと接点電極8との距離が長くなるため、小さな押圧
力でも接点電極8が第1基板2の接点電極5a,5bと
接触するようになってしまう。したがって、正規に位置
決めされた状態の製品と位置ずれ状態の製品とを対比す
ると、所定箇所に同じ押圧力を加えた場合でも、接触面
積に大小差が生じて感圧特性にもばらついてしまう。こ
れと同様のことは第1基板2または第2基板3に対して
スペーサ4の接合位置が面方向DHでずれた場合であっ
ても同じである。したがって、従来のメンブレン型感圧
シート1では、それぞれ別体の第1基板2、第2基板
3、スペーサ4の全てを三部材間で精度良く位置決めし
て接合しないと、製品ごとに得られる感圧特性にばらつ
きが起こってしまい、前述の感圧インクに起因するばら
つきと合わさって、結果的には製品ごとに得られる感圧
特性のばらつきが無視できない程大きくなってしまうこ
とがある。
【0007】以上のような従来技術を背景になされたの
が本発明であって、その目的は、感圧特性のばらつきを
低減できるメンブレン型感圧シートを提供することにあ
る。
【0008】また、本発明は、第1基板、第2基板、ス
ペーサを容易に精度良く位置決めして接合することがで
き、それら三部材間の相対的な位置ずれに起因する感圧
特性のばらつきを低減できるメンブレン型感圧シートを
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成すべ
く、本発明は、第1基板の基板回路に、第2基板の接点
電極と同一の導電性インクにより電源電圧を分圧する抵
抗体を形成したメンブレン型感圧シートを提供する。
【0010】このメンブレン型感圧シートによれば、第
1基板の電源線に、第2基板の接点電極と同一の導電性
インクにより抵抗体を形成したので、組成、濃度、塗布
厚が実質的に同一の導電性インクにより形成した前記抵
抗体と第2基板の接点電極の抵抗により電源電圧が分圧
されて感圧特性が出力されるため、感圧特性のバラツキ
を低減できる。
【0011】また、本発明は、前記メンブレン型感圧シ
ートについて、前記基板材としての可撓性シートの同一
面上に第1基板と第2基板の双方を形成し、該可撓性シ
ートの折返しにより接点電極どうしを対面させたもので
ある。
【0012】これによれば、前記基板材としての可撓性
シートの同一面上に第1基板と第2基板の双方を形成
し、該可撓性シートの折返しにより接点電極どうしを対
面させるようにしたので、第1基板と第2基板の接点電
極どうしを相互に精度良く位置決めして積層することが
でき、これらの位置ずれに起因する感圧シートごとの感
圧特性のばらつきを低減できる。
【0013】さらに、本発明は、前記メンブレン型感圧
シートについて、前記基板材としての可撓性シートに少
なくとも第1基板または第2基板の何れかと前記スペー
サを形成し、該可撓性シートの折返しにより該第1基板
と該第2基板との間に該スペーサを介在させたものであ
る。
【0014】これによれば、前記基板材としての可撓性
シートに少なくとも第1基板または第2基板の何れかと
前記スペーサを形成し、該可撓性シートの折返しにより
該第1基板と該第2基板との間に該スペーサを介在させ
るので、少なくとも第1基板または第2基板の何れかと
スペーサとを相互に精度良く位置決めして積層すること
ができ、これらの位置ずれに起因する感圧シートごとの
感圧特性のばらつきを低減できる。
【0015】また、本発明は、上記のメンブレン型感圧
シートと同様の作用・効果を発揮できるメンブレン型感
圧シートの製造方法を提供する。即ち、本発明は、第1
基板を成す基板材に接点電極と電源線を含む基板回路を
形成し、第2基板を成す基板材に第1基板の接点電極に
対応する接点電極を導電性インクで形成し、該第1基板
と該第2基板とを、接点電極どうしを対面させる孔部を
有するスペーサを介在させて一体に積層させて接合して
成り、第1基板または第2基板の少なくとも何れかが押
圧を受けてスペーサの該孔部の孔内へ撓み変形すること
で接点電極どうしが導通接触し、その接触面積の大小に
応じた所定の感圧特性を出力するようになっているメン
ブレン型感圧シートの製造方法について、前記第1基板
の基板回路を形成した後に、導電性インクにて前記第2
基板の接点電極と前記第1基板の電源線に抵抗体とを同
時塗布により形成することを特徴とするメンブレン型感
圧シートの製造方法を提供する。
【0016】また、本発明は、前記メンブレン型感圧シ
ートの製造方法について、前記基板材としての可撓性シ
ートの同一面上に、前記第1基板と前記第2基板の双方
を形成し、該可撓性シートの折返しにより接点電極どう
しを対面させるようにしたものである。
【0017】さらに、本発明は、前記メンブレン型感圧
シートの製造方法について、前記基板材としての可撓性
シートに少なくとも第1基板または第2基板の何れかを
形成すると共に前記スペーサを設け、該可撓性シートの
折返しにより該第1基板と該第2基板との間に該スペー
サを介在させるようにしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態で共通す
る部分については同一の符号を付して重複説明を省略す
る。
【0019】第1実施形態によるメンブレン型感圧シー
ト11の構成: 図1で示すように、本形態のメンブレ
ン型感圧シート11は、「基板材」としての可撓性シー
ト12に折り線L1で区画される第1基板部13と第2
基板部14を形成してあり、別途作成したスペーサ15
を備えて構成するものである。
【0020】可撓性シート12は、柔軟性をもつ電気絶
縁性の樹脂フィルムやシート状エラストマー成形体など
で形成したもので、本形態のものはポリエチレンテレフ
タレート樹脂フィルムを略L字形に切断して形成してあ
る。
【0021】この可撓性シート12に形成した第1基板
部13には、櫛目状に形成した接点電極16a,16b
と、接地線Gをなす配線17aと、出力線Voをなす配
線17bと、電源線Viをなす配線17cによる基板回
路18が形成されている。これらの接点電極16a,1
6bと配線17a,17b,17cは、金属泊や銀フィ
ラーなどの金属粉末が配合された低抵抗の導電性インク
や塗料を塗布して形成したもので、本形態のものは銀イ
ンクにて形成してある。また、電源線Viをなす配線1
7cには、電源電圧を分圧する「抵抗体」としての分圧
抵抗19が形成されている。この分圧抵抗19は、上記
接点電極16a等とは異なり、液状の有機マトリックス
にカーボン粉末や金属粉末が配合された導電性インクで
形成したもので、本形態のものは特に感圧特性を調整す
るために抵抗値が安定しやすいカーボン粉末を配合した
カーボンインクで形成してある。そして、このような基
板回路18を形成した第1基板部13の上には、電気絶
縁用のレジストインク層20が形成されている。レジス
トインク層20は、接点電極16a,16bの大部分を
露出させる略円形の非塗布部20aを有しており、また
配線17a,17b,17cの端末部分を露出させて電
子機器と接続するための非塗布部20bを有する形態で
形成されている。
【0022】可撓性シート12に形成した第2基板部1
4には、略円形の接点電極22が形成されている。接点
電極22は、前述した第1基板部13の分圧抵抗19と
組成、濃度、塗布厚が実質的に同一の導電性インクによ
り形成するもので、従って本形態のものは分圧抵抗19
と同じカーボン粉末を配合したカーボンインクで形成し
てある。
【0023】スペーサ15は、樹脂フィルム、両面接着
テープ、粘着シート材で形成することができ、本形態の
ものは可撓性シート12と同材質のポリエチレンテレフ
タレート樹脂で形成したものである。このスペーサ15
は、第1基板部13または第2基板部14を押圧操作し
ない状態で、それらの接点電極16a,16b,22を
互いに導電接触させないような厚みhをもつものである
(図2参照)。また、スペーサ15の中央には、第2基
板部14の接点電極22よりも大径の孔部15aが穿設
されている。
【0024】以上のような構成の可撓性シート12とス
ペーサ15とを貼り合わせると、図2に示すような断面
構造のメンブレン型感圧シート11が得られる。このメ
ンブレン型感圧シート11の厚みHは、約0.3mmで
非常に薄型であり電子機器の小型化の要請に十分適うも
のである。
【0025】また、メンブレン型感圧シート11の等価
回路図で表すと図3のようになる。同図で示すように、
出力Voと電源Viとの間には分圧抵抗19を接続して
あり、出力Voと接地Gとの間には相互に接触面積が可
変である接点電極16a,16b,22による可変抵抗
が接続してあることになる。よって、電源電圧はこれら
の抵抗要素によって分圧されて出力線Voを通じて感圧
特性を表すことになるが、前述したように分圧抵抗19
と接点電極22が実質的に同一の導電性インクで形成さ
れているため、製造されたメンブレン型感圧シート11
ごとの感圧特性のばらつきが低減される。
【0026】第1実施形態によるメンブレン型感圧シー
ト11の製造方法: 本形態のメンブレン型感圧シート
11を製造する手順としては、初めに「基板材」をなす
ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムでなる可撓性
シート12の第1基板部13に、櫛目状の接点電極16
a,16bと配線17a,17b,17cを銀インクに
て印刷する。次に、第1基板部13の分圧抵抗19と第
2基板部14の接点電極22をカーボンインクにて印刷
する。そして、第1基板部13の接点電極16a,16
bの大部分を露出させる略円形の非塗布部20aと、配
線17a,17b,17cの端末部分を露出させる非塗
布部20bを除く第1基板部13上にレジストインク層
20を印刷する。以上の工程を終えた後に、第1基板部
13の接点電極16a,16bと第2基板部14の接点
電極22がちょうど重なるように可撓性シート12を折
り線Lの部分で折返す。このとき、折り線Lは、短冊形
状の第1基板部13において第2基板部14が突出する
長手辺13aの延長線上に設定してあるので、該長手辺
13aと一直線をなすように折返せば、精度良く第1基
板部13と第2基板部14とを重合させることができ、
製造されるメンブレン型感圧シート1ごとに生じる接点
電極16a,16b,22どうしの位置ずれによる感圧
特性の個体差を低減することができる。そして、可撓性
シート12を折返した状態で、別途作製したスペーサ1
5を挟んで第1基板部13と第2基板部14を貼り合わ
せる。こうしてメンブレン型感圧シート11が得られる
ことになる。
【0027】第1実施形態のメンブレン型感圧シート1
1の動作説明: 本形態のメンブレン型感圧シート11
を動作させるには、第1基板部13の配線17a,17
b,17cの端末部分を電子機器の回路系統に接続した
状態とし、図2で示すように第2基板部14を矢示方向
PDへ押下する。すると、第2基板部14がその柔軟性
によりスペーサ15の孔部15aの孔内へ撓み変形して
接点電極22が第1基板2の接点電極16a,16bと
導電接触し、その接触面積の大小に応じた感圧特性が出
力線Voをなす配線17bを通じて得られる。
【0028】第2基板部14を矢示方向PDへ押下させ
る操作は、図2で示すように、第2基板部14の上面側
からゴム状弾性体からなる下向き円形ドーム状の押し子
Bpを有する押釦Bにより行うようにすると、メンブレ
ン型感圧シート1への荷重のかかり方や荷重ポイントの
位置ずれが起こらず誤動作を防ぐことができ、感圧特性
をより確実に発揮できるため好ましい。従って、本形態
のメンブレン型感圧シート11については、メンブレン
型感圧シートと操作用押し子を有する押釦とを備える感
圧機構として構成することもできる。この場合の押し子
Bpの形状としては、それぞれ頂部が下向きの円形ドー
ム状、断面蒲鉾状、半球状、円錐状、円錐台状、円柱状
等として形成することができる。また、押釦Bを成すゴ
ム状弾性体としては、合成ゴム、熱可塑性エラストマ
ー、軟質樹脂等を利用できるが、中でも成形加工性に優
れ、低圧縮永久歪みであり、各特性の温度依存性が小さ
いシリコーンゴムが好ましい。押し子Bp部分の硬度
は、柔らかすぎると感圧シート11のヒステリシスとは
別に押し子Bp部分のヒステリシスが感圧特性に大きく
影響してしまう。そのため、こうした影響の少ない硬度
30以上(JIS−K6254 タイプデュロメータに
て測定)のものが好ましい。
【0029】以上のようなメンブレン型感圧シート11
についての感圧特性を測定して評価すると次のような結
果が得られた。感圧特性の測定にあたっては、図4のよ
うな構成の測定方法を用いて評価した。メンブレン型感
圧シート11の配線17cを電源装置の+端子に接続
し、配線17aを電源装置のGND端子に接続し、測定
データを配線17bからとるようにした。これにより、
測定データは電源装置から出力された電圧がメンブレン
型感圧シート11の抵抗要素(分圧抵抗19、接点電極
16a,16b,22)により分圧された値となる。そ
して、一定速度で加圧するロードセルを感圧シート11
上に配置し、荷重に対する電圧変化を測定する。この測
定データから電圧−荷重特性のグラフ(図5,図6)を
得ることができ、これが感圧特性を示すものである。
【0030】図5は第1基板13の分圧抵抗19と第2
基板14の接点電極22の塗布厚が約0.03mm程度
である従来のものと(d1)、塗布厚が約0.02mm
程度である薄めのものと(d2)、塗布厚が約0.04
mm程度である厚めのもの(d3)として設定した3種
類のメンブレン型感圧シート11を作製し、メンブレン
型感圧シート11ごとの感圧特性のばらつきを示したも
のである。一方、図6は従来のメンブレン型感圧シート
1について同様の3種類を作製し、感圧特性のばらつき
を示したものである。
【0031】これらの結果から分かるように、本形態の
メンブレン型感圧シート11では個体間で感圧特性のば
らつきが少なくてより均一なものとなったが、従来のメ
ンブレン型感圧シート1では個体間で感圧特性のばらつ
きが大きく製品ごとに電子機器において感圧特性を微調
整する必要があるものとなった。
【0032】第2実施形態によるメンブレン型感圧シー
: 本形態のメンブレン型感圧シート25が第1実施
形態のメンブレン型感圧シート11と相違する点は、図
7で示すように、可撓性シート26に更に孔部27aを
穿設したスペーサ部27を一体に形成した点であり、そ
の他については第1実施形態のものと同じである。従っ
て、本形態のメンブレン型感圧シート25を得るには、
まず折り線L2に沿ってスペーサ部27を第2基板部1
4の上に折返し、これらを更に折り線L1に沿って第1
基板部13の上に折返すようにすればよい。このように
して得たメンブレン型感圧シート25の感圧特性も第1
実施形態のものと同様の結果が得られ、個体間で感圧特
性のばらつきが少なく、より均一なものとなった。ま
た、この実施形態のメンブレン型感圧シート25は、全
て一体型に形成してあるので、スペーサ部27の第2基
板部14に対する位置決め、および、これらと第1基板
部13との位置決めを精度良く行うことができ、第1基
板部13、第2基板部14、スペーサ部27の相互の位
置ずれに起因して生じる感圧特性のばらつきをより低減
することもできる。
【0033】なお、第2実施形態ではスペーサ部27を
第2基板部14の隣に設けたが、可撓性シートをT字状
に形成してスペーサ部を第2基板部14の反対側で突出
するように設けてもよい。このようにすれば、第1基板
部13との境界を折れ線として第2基板部13とスペー
サ部をそれぞれ折返すことができるので、高精度な貼り
合わせを更に容易に行うことができ、感圧特性のばらつ
きをより低減できる。
【0034】各実施形態の変形例: 以上の各実施形態
によるメンブレン型感圧シート11,25については、
例えば次のような変形実施が可能である。その一例を示
すと、図8で示すように、第1基板部13の接点電極1
6a,16bの形状を、分図(a)で示す同心円状、分
図(b)で示す線状、分図(c)で示す面状、分図
(d)で示す「く」字状等の電極形状としてもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明のメンブレン型感圧シートおよび
その製造方法によれば、製品ごとの感圧特性のばらつき
を低減できるので、歩留まり性を向上することができ、
低コストで高品質のメンブレン型感圧シートを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態によるメンブレン型感圧シートの
分解平面図。
【図2】図1のメンブレン型感圧シートのSB−SB線
断面図。
【図3】図1のメンブレン型感圧シートの等価回路図。
【図4】図1で示すメンブレン型感圧シートの感圧特性
の測定原理図。
【図5】図1のメンブレン型感圧シートの感圧特性のば
らつきを示すグラフ図。
【図6】従来のメンブレン型感圧シートの感圧特性のば
らつきを示すグラフ図。
【図7】第2実施形態によるメンブレン型感圧シートの
分解平面図。
【図8】各実施形態による第1基板部の接点電極の変形
例を模式的に示す平面図。
【図9】一従来例によるメンブレン型感圧シートを示す
図で、分図(a)は分解斜視図、分図(b)はSA−S
A線断面図。
【図10】図9のメンブレン型感圧シートの感圧特性の
測定原理図。
【符号の説明】
11 メンブレン型感圧シート(第1実施形態) 12 可撓性シート(基板材) 13 第1基板部 14 第2基板部 15 スペーサ 15a 孔部 16a 接点電極(第1基板部) 16b 接点電極(第1基板部) 17a 配線(接地線) 17b 配線(出力線) 17c 配線(電源線) 18 基板回路 19 分圧抵抗(抵抗体) 20 レジストインク層 20a,20b 非塗布部 22 接点電極 25 メンブレン型感圧シート(第2実施形態) 26 可撓性シート(基板材) 27 スペーサ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F051 AA22 AA23 AB07 BA07 5E030 BA04 BA29 5G006 AA01 AA07 AZ01 BB06 CD04 FB02 FB29 5G023 AA12 CA30 CA50 5G051 AA27 AB10 AC18 AC20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板材に接点電極と電源線を含む基板回
    路を形成した第1基板と、基板材に第1基板の接点電極
    に対応する接点電極を導電性インクで形成した第2基板
    と、第1基板と第2基板の接点電極どうしを対面させる
    孔部を有し、第1基板と第2基板との間に介在するスペ
    ーサと、を備えて成り、第1基板または第2基板の少な
    くとも何れかが押圧を受けてスペーサの該孔部の孔内へ
    撓み変形することで接点電極どうしが導通接触し、その
    接触面積の大小に応じた所定の感圧特性を出力するメン
    ブレン型感圧シートにおいて、 前記第1基板の電源線に、前記第2基板の接点電極と同
    一の導電性インクにより抵抗体を形成したことを特徴と
    するメンブレン型感圧シート。
  2. 【請求項2】 前記基板材としての可撓性シートの同一
    面上に第1基板と第2基板の双方を形成し、該可撓性シ
    ートの折返しにより接点電極どうしを対面させた請求項
    1記載のメンブレン型感圧シート。
  3. 【請求項3】 前記基板材としての可撓性シートに少な
    くとも第1基板または第2基板の何れかと前記スペーサ
    を形成し、該可撓性シートの折返しにより該第1基板と
    該第2基板との間に該スペーサを介在させた請求項1ま
    たは請求項2記載のメンブレン型感圧シート。
  4. 【請求項4】 第1基板を成す基板材に接点電極と電源
    線を含む基板回路を形成し、第2基板を成す基板材に第
    1基板の接点電極に対応する接点電極を導電性インクで
    形成し、該第1基板と該第2基板とを、接点電極どうし
    を対面させる孔部を有するスペーサを介在させて一体に
    積層させて接合して成り、第1基板または第2基板の少
    なくとも何れかが押圧を受けてスペーサの該孔部の孔内
    へ撓み変形することで接点電極どうしが導通接触し、そ
    の接触面積の大小に応じた所定の感圧特性を出力するよ
    うになっているメンブレン型感圧シートの製造方法にお
    いて、 前記第1基板の基板回路を形成した後に、導電性インク
    にて前記第2基板の接点電極と前記第1基板の電源線に
    抵抗体とを同時塗布により形成することを特徴とするメ
    ンブレン型感圧シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板材としての可撓性シートの同一
    面上に、前記第1基板と前記第2基板の双方を形成し、
    該可撓性シートの折返しにより接点電極どうしを対面さ
    せるようにした請求項4記載のメンブレン型感圧シート
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基板材としての可撓性シートに少な
    くとも第1基板または第2基板の何れかを形成すると共
    に前記スペーサを設け、該可撓性シートの折返しにより
    該第1基板と該第2基板との間に該スペーサを介在させ
    るようにした請求項4または請求項5記載のメンブレン
    型感圧シートの製造方法
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