JP2021171877A - アシスト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アシスト装置において、軽量であり装着感が良く、誤動作を防ぐ。【解決手段】アシスト装置10は、利用者の少なくとも肩部に装着される第一装着具11と、前記利用者の左右の脚部それぞれに装着される第二装着具12と、第一装着具11と第二装着具12とにわたって前記利用者の背面側に沿って設けられるベルト体13と、ベルト体13の一部の巻き取り及び送り出しを可能とする電動のアクチュエータ14と、利用者の動作又は姿勢を検出するためのセンサ38と、センサ38による検出信号に基づいてアクチュエータ14の動作制御を実行可能である制御部15とを備える。制御部15は、センサ38による検出信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合、アクチュエータ14の通電オンと通電オフとに関する通電制御を実行する。【選択図】 図1
Description
本開示は、アシスト装置に関する。
利用者(人)の身体に装着され、その利用者の作業を補助するアシスト装置が様々提案されている。アシスト装置によれば、利用者は、例えば重量物を持ち上げる場合であっても、小さな力(小さな負担)で作業を行うことが可能となる。このようなアシスト装置は、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されているアシスト装置は、利用者に装着する金属製等のフレームを有する。そのフレームに搭載されているアクチュエータの出力が、リンク機構を通じて、利用者の上半身と下半身とに伝達される。これにより、例えば重量物を持ち上げる動作が補助される。
利用者が補助を要する動作としては、重量物を持ち上げる等の負荷が大きい動作の他に、例えば、病人又は高齢者等の人に対して日常生活行動の援助(介助)を行う動作がある。以下において、前記のような援助(介助)を行う動作を「介助動作」と称する。利用者が負荷の大きい作業を行う場合、特許文献1に開示されているような高出力のアシスト装置が効果的である。
しかし、利用者が、介助動作を行う場合、高出力のアシスト装置は過剰性能となる場合がある。また、高出力のアシスト装置では、リンク機構及び金属製等のフレームのような剛体部材が多く用いられていて、高出力を得るために、重厚な構成となっている。そのため、アシスト装置の重量が重くなり、剛体部材によって利用者の動きが制限される。
そこで、本発明の発明者は、軽量であり装着感の良いアシスト装置を既に提案している(例えば、特願2019−043462:先行出願)。そのアシスト装置は、利用者の肩部に装着される第一装着具と、利用者の左右の脚部に装着される第二装着具と、第一装着具と第二装着具とにわたって利用者の背面側に沿って設けられるベルト体と、アクチュエータとを備える。アクチュエータは、第一装着具に設けられていて、前記ベルト体の一部の巻き取り及び送り出しを可能とする。
アクチュエータがベルト体の一部を巻き取ることで、ベルト体に張力が作用する。この張力がアシスト力となって利用者に作用する。これにより、利用者が例えば介助動作を行う際に、負担が軽減される。
前記先行出願では、アクチュエータはベルト体を巻き取るためのモータを有する。モータは例えばサーボモータであり、サーボオン(通電オン)で、モータが動作可能な状態となる。サーボオフ(通電オフ)の状態からサーボオンの状態へ切り替えるために、サーボオン/オフ用のスイッチが、例えば、アシスト装置が備えるコントロールボックス、又は、コントローラに設けられる。コントロールボックスは、利用者が装着する装着具の背面側に設けられ、コントローラは、利用者が装着する装着具のベルト等に付設される。
利用者が介助動作を行うためにアシスト装置を用いる場合、利用者である介助者は、被介助者との間で身体接触する。例えば、介助者が被介助者を抱き抱える場合、被介護者は介助者の身体の一部を掴もうとする。その際、被介護者が、誤って、コントロールボックス等に設けられているサーボオン/オフのスイッチに触れてしまい、アシスト装置が機能しなくなることが考えられる。
そこで、本開示の目的は、アシスト装置において、軽量であり装着感が良く、誤動作を防ぐことを可能とすることにある。
本開示のアシスト装置は、利用者の少なくとも肩部に装着される第一装着具と、前記利用者の左右の脚部それぞれ又は腰部に装着される第二装着具と、前記第一装着具と前記第二装着具とにわたって前記利用者の背面側に沿って設けられるベルト体と、前記第一装着具又は前記第二装着具に設けられ前記ベルト体の一部の巻き取り及び送り出しを可能とする電動のアクチュエータと、利用者の動作又は姿勢を検出するためのセンサと、前記センサによる検出信号に基づいて前記アクチュエータの動作制御を実行可能である制御部と、を備え、前記制御部は、前記センサによる検出信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合、前記アクチュエータの通電オンと通電オフとに関する通電制御を実行する。
前記構成を備えるアシスト装置によれば、アクチュエータがベルト体を巻き取ることで、ベルト体に張力が作用し、その張力により利用者の作業を補助するアシスト力が生まれ、利用者の身体の負担が軽減される。ベルト体は、軽量であり、また、姿勢を変えても身体に沿うことができ、利用者の動作に追従する。よって、装着感の良いアシスト装置が得られる。
そして、アシスト装置を装着した利用者が特定の動作を行い、その特定の動作がセンサによって検出されることで、アクチュエータの通電制御が実行される。通電オンで、アクチュエータが動作可能な状態となり、通電オフで、アクチュエータが動作不能な状態となる。したがって、アクチュエータの通電制御のためのスイッチを、例えば、第一装着具、アクチュエータ、又はその周囲等において、露出させた状態で設置しなくて済む。その結果、誤って、利用者等により前記スイッチが押されて、アシスト装置が誤動作するのを防ぐことが可能となる。
また、好ましくは、前記アシスト装置は、前記制御部、前記アクチュエータ及び前記センサに電力を供給する電源部と、前記電源部、前記制御部、及び前記アクチュエータを格納するコントロールボックスと、前記電源部から前記制御部に制御用電力の供給を可能とする電源オンと、当該供給が不能となる電源オフと、の切り替えを行うための主スイッチと、を、更に備え、前記主スイッチは、前記コントロールボックスに、露出した状態ではなく、隠された状態で設けられていて、前記電源オンの状態で前記通電制御が可能となり、前記電源オフの状態で前記通電制御は不能である。
前記構成によれば、アシスト装置を利用しない状態では、主スイッチにより、電源オフとすることで、無駄な電力消費がされない。主スイッチはコントロールボックスに隠された状態で設けられているので、誤って利用者等により主スイッチが操作されない。
前記構成によれば、アシスト装置を利用しない状態では、主スイッチにより、電源オフとすることで、無駄な電力消費がされない。主スイッチはコントロールボックスに隠された状態で設けられているので、誤って利用者等により主スイッチが操作されない。
また、前記アシスト装置は、前記制御部は、前記センサによる検出信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合、当該検出信号を取得する度に、前記アクチュエータの通電状態に関して、通電オンの状態から通電オフの状態への切り替えと、通電オフの状態から通電オンの状態への切り替えと、を交互に実行する。
この場合、アクチュエータの通電状態を、通電オンの状態としたり、通電オフの状態としたりする処理が、予め設定された利用者の特定の動作に基づいて実行される。
この場合、アクチュエータの通電状態を、通電オンの状態としたり、通電オフの状態としたりする処理が、予め設定された利用者の特定の動作に基づいて実行される。
また、前記アシスト装置は、前記センサによる検出信号が、利用者がその場での跳躍又は鉛直線回りに回転する動作を含む動作を行った際に得られる信号である場合に、前記制御部は、前記アクチュエータの通電制御を実行する。
この場合、前記特定の動作は、利用者がその場で跳躍する動作又は鉛直線回りに回転する動作を含む動作となる。このような動作(特定の動作)は、通常、利用者がアシスト装置を用いて行う通常動作と異なる。よって、通常動作により、アクチュエータの通電制御は実行されない。
この場合、前記特定の動作は、利用者がその場で跳躍する動作又は鉛直線回りに回転する動作を含む動作となる。このような動作(特定の動作)は、通常、利用者がアシスト装置を用いて行う通常動作と異なる。よって、通常動作により、アクチュエータの通電制御は実行されない。
本開示のアシスト装置によれば、軽量であり装着感が良く、誤動作を防ぐことが可能となる。
〔アシスト装置10の全体構成〕
図1は、アシスト装置の一例を示す背面図である。図2は、利用者の身体に取り付けられたアシスト装置の背面図である。図3は、利用者の身体に取り付けられたアシスト装置の側面図である。図4は、アシスト装置が装着された利用者が前傾姿勢(前屈姿勢)となった状態を示す説明図である。図1に示すアシスト装置10は、利用者(人)の身体の一部である左右の肩部BSに装着される一つの第一装着具11と、その利用者の身体の他部である左右の脚部BLに装着される二つの第二装着具12とを備える。第一装着具11は、利用者の少なくとも肩部BSに装着されればよく、図示する形態以外であってもよい。本開示では、第二装着具12は、脚部BLの内の膝部BNに装着される。第二装着具12も、図示する形態以外であってもよい。
図1は、アシスト装置の一例を示す背面図である。図2は、利用者の身体に取り付けられたアシスト装置の背面図である。図3は、利用者の身体に取り付けられたアシスト装置の側面図である。図4は、アシスト装置が装着された利用者が前傾姿勢(前屈姿勢)となった状態を示す説明図である。図1に示すアシスト装置10は、利用者(人)の身体の一部である左右の肩部BSに装着される一つの第一装着具11と、その利用者の身体の他部である左右の脚部BLに装着される二つの第二装着具12とを備える。第一装着具11は、利用者の少なくとも肩部BSに装着されればよく、図示する形態以外であってもよい。本開示では、第二装着具12は、脚部BLの内の膝部BNに装着される。第二装着具12も、図示する形態以外であってもよい。
本開示のアシスト装置10において、左右は、アシスト装置10を装着した直立姿勢にある利用者にとっての左右であり、前後は、その利用者にとっての前後であり、上下はその利用者にとっての上下である。上が利用者の頭側であり、下が利用者の足側である。
アシスト装置10は、第一装着具11、及び左右の第二装着具12の他に、ベルト体13、アクチュエータ14、制御部15、電源部としてのバッテリ37、及び、センサ38を備える。
第一装着具11は、利用者の肩部BSに装着される。一方の第二装着具12は、利用者の左の膝部BNに装着される。他方の第二装着具12は、利用者の右の膝部BNに装着される。左側の第二装着具12と右側の第二装着具12とは左右対称であるが、構成は同じである。第一装着具11と二つの第二装着具12とは、利用者の関節である腰部BWを挟んで離れる二箇所、つまり肩部BS及び脚部BLに装着される。
第一装着具11は、柔軟性を有する布地等によって構成されている。第一装着具11は、利用者の背中に装着される背本体部21と、背本体部21と繋がる肩ベルト22及び腋ベルト23とを有する。肩ベルト22及び腋ベルト23により、背本体部21が利用者に背負われた状態となる。腋ベルト23は背本体部21と肩ベルト22とを繋いでいて、その長さが調整可能である。腋ベルト23の長さ調整により、背本体部21が利用者の背中に密着した状態となる。第一装着具11は肩部BSに対して前後、左右、及び上下方向に移動不能となって装着される。第一装着具11には、例えば、肩部BSに掛ける部分として、硬質の部材が含まれていてもよい。図示しないが、第一装着具11は、利用者の腰部BWに装着される部材(腰ベルト)を、付属部として更に有していてもよい。前記腰ベルトは背本体部21と連結される。
第二装着具12は、柔軟性を有する布地等によって構成されている。第二装着具12は、利用者の膝部BNに装着される膝本体部24と、膝本体部24から延びて設けられている膝ベルト25とを有する。膝ベルト25は、膝部BNの上下位置それぞれにおいて膝部BNを周回し、その先端側が膝本体部24に固定される。膝ベルト25は、ベルトとバックル、又は、面ファスナー等の係止部材により、膝部BNに対する巻き付き長さの調整が可能である。この調整により、膝本体部24が膝部BNの後面側に密着した状態となる。第二装着具12は膝部BNに対して前後、左右、及び上下方向に移動不能となって装着される。
ベルト体13は、第一装着具11と第二装着具12とを結ぶようにして、利用者の背面側に沿って設けられている。ベルト体13は、上半身側に設けられている第一ベルト16と、下半身に設けられている第二ベルト17と、第一ベルト16と第二ベルト17とを連結している連結部材18とを有する。第一ベルト16及び第二ベルト17それぞれは、長尺であり、可撓性を有する。連結部材18は、後にも説明するが、例えば「平カン」と称される矩形の環状体27、及びバックルのような留め具28により構成されている。
第一ベルト16及び第二ベルト17それぞれは、布製又は革製の帯状の部材であり、身体の形状に沿って湾曲可能である。なお、第一ベルト16及び第二ベルト17それぞれは、紐状のベルト(ワイヤーのような部材)であってもよい。本開示の第一ベルト16及び第二ベルト17それぞれは、非伸縮性の部材である、つまり、その長手方向に伸縮し難い特性又は伸縮しない特性を有する。
アシスト装置10は、コントロールボックス30を備える。コントロールボックス30は、第一装着具11の背本体部21に設けられている。図5は、コントロールボックス30及びベルト体13の説明図である。コントロールボックス30は、板状であるベース31と、ベース31を覆うカバー32とを有する。コントロールボックス30の内部構造を説明するために、図5ではカバー32が仮想線(二点鎖線)で示されている。ベース31が、第一装着具11の背本体部21であってもよい。
コントロールボックス30に、アクチュエータ14、制御部15、バッテリ37、及びセンサ38等が格納される。カバー32には、開口(切り欠き)32aが形成されていて、この開口32aを第一ベルト16が通過している。
アクチュエータ14は第一装着具11に設けられている。アクチュエータ14は、電動式であり、ベルト体13の一部の巻き取り及び送り出しを可能とする。そのために、アクチュエータ14は、モータ33、減速機部34、及び駆動プーリ35を有する。本開示では、モータ33は、サーボモータである。モータ33は、制御部15から出力される司令信号に基づいて、所定のトルク、所定の回転数で回転することができる。
モータ33の回転角度、回転速度、又は回転数等の回転に関するパラメータは、モータ33に取り付けられている回転検出器36によって検出される。本開示の回転検出器36は、ロータリエンコーダであるが、ホールセンサ又はレゾルバであってもよい。回転検出器36の検出結果は、制御部15に入力される。
減速機部34は、複数の歯車により構成されていて、モータ33の回転数を減速して、減速機部34の出力軸34aを回転させる。出力軸34aに駆動プーリ35が連結されていて、これらは一体回転する。駆動プーリ35には、第一ベルト16の一端部16a側が取り付けられている。モータ33の正回転により、駆動プーリ35が一方向に回転すると、第一ベルト16が駆動プーリ35に巻き取られる。モータ33の逆回転により、駆動プーリ35が他方向に回転すると、駆動プーリ35から第一ベルト16が送り出される。
このように、アクチュエータ14は、ベルト体13を巻き取り可能である駆動プーリ35、及び、駆動プーリ35にベルト体13の巻き取り動作をさせるためのモータ33を有する。第一ベルト16が、アクチュエータ14により巻き取り及び送り出しされる。
制御部15は、マイクロコンピュータを含む制御ユニットにより構成されている。制御部15は、後にも説明するが、アクチュエータ14(モータ33)の動作を制御すると共に、アクチュエータ14(モータ33)の通電オンと通電オフとに関する通電制御を行う。アクチュエータ14(モータ33)の動作制御、及び通電制御については後に説明する。
前記センサ38として、加速度センサが設けられている。センサ38の信号は制御部15に入力される。制御部15はセンサ38からの信号に基づいて利用者の姿勢を推定することが可能となる。センサ38は、コントロールボックス30の外部に設けられていてもよい。
バッテリ37は、制御部15、モータ33、回転検出器36、及びセンサ38に電力を供給する。
バッテリ37は、制御部15、モータ33、回転検出器36、及びセンサ38に電力を供給する。
コントロールボックス30に、主スイッチ41が設けられている(図4参照)。主スイッチ41は、バッテリ37から制御部15に制御用電力の供給を可能とする電源オンと、その供給が不能となる電源オフとの切り替えを行うためのスイッチである。主スイッチ41により電源オンの状態になると、バッテリ37から制御部15の他に、センサ38に電力が供給されるが、モータ33への電力供給が可能となる状態にはならない。主スイッチ41により電源オフの状態になると、バッテリ37から制御部15及びセンサ38を含むいずれの機器にも電力が供給されない。
主スイッチ41は、コントロールボックス30に、露出した状態ではなく、隠された状態で設けられている。例えば、主スイッチ41は、コントロールボックス30の一部に設けられているが、その一部は、開閉式の蓋45を有する。主スイッチ41は、閉じた状態の蓋45によって隠される。
〔ベルト体13について〕
ベルト体13は、前記のとおり、第一ベルト16と第二ベルト17と連結部材18とを有する。第一ベルト16の一端部16a側が、駆動プーリ35に巻かれて固定されている。第一ベルト16の他端部16b側が、連結部材18に固定されている。駆動プーリ35に第一ベルト16が巻き取られると、連結部材18は引き上げられる。連結部材18が強制的に引き下げられると、駆動プーリ35から第一ベルト16が巻き出される(引き出される)。駆動プーリ35における第一ベルト16の巻き取り量又は巻き出し量(引き出し量)と、モータ33の出力軸の回転量との間には相関がある。ベルト体13の巻き取り又は巻き出しに伴うモータ33の回転に関するパラメータが、回転検出器36によって検出される。
ベルト体13は、前記のとおり、第一ベルト16と第二ベルト17と連結部材18とを有する。第一ベルト16の一端部16a側が、駆動プーリ35に巻かれて固定されている。第一ベルト16の他端部16b側が、連結部材18に固定されている。駆動プーリ35に第一ベルト16が巻き取られると、連結部材18は引き上げられる。連結部材18が強制的に引き下げられると、駆動プーリ35から第一ベルト16が巻き出される(引き出される)。駆動プーリ35における第一ベルト16の巻き取り量又は巻き出し量(引き出し量)と、モータ33の出力軸の回転量との間には相関がある。ベルト体13の巻き取り又は巻き出しに伴うモータ33の回転に関するパラメータが、回転検出器36によって検出される。
連結部材18は(図5参照)、環状体27及び留め具(バックル)28を含んで構成されている。留め具28は第一部材28aと第二部材28bとを有し、これらが分離及び連結可能である。第一部材28aに第一ベルト16の端部16bが取り付けられている。第二部材28と環状体27とが短ベルト29によって連結されている。環状体27に第二ベルト17が取り付けられている。
環状体27は、第二ベルト17を、その途中(途中部17c)で折り返した状態で支持している。この構成により、環状体27に、第二ベルト17は固定されておらず、第二ベルト17を、折り返した状態であるが、その長手方向の両方向(図5の矢印X方向)に移動自在として支持する構成が得られる。
図2において、第二ベルト17は、第二装着具12に取り付けられている。具体的に説明すると、第二ベルト17は一本の帯状部材により構成されている。第二ベルト17の一端部17a側が、左の第二装着具12に取り付けられている。第二ベルト17の他端部17d側が、右の第二装着具12に取り付けられている。前記のとおり、第二ベルト17の途中部17cが、連結部材18に掛けられている。
前記のような第二ベルト17の構成によれば、その第二ベルト17は、連結部材18から左の第二装着具12までの左第二ベルト部19と、連結部材18から右の第二装着具12までの右第二ベルト部20とを有する。前記のとおり(図5参照)、第二ベルト17は、環状体27に掛けられていて、固定されていないことから、左第二ベルト部19の長さと右第二ベルト部20の長さとは、自由に変更可能となる。ただし、左第二ベルト部19の長さと右第二ベルト部20の長さとの合計は一定である。この構成により、利用者の例えば歩行が第二ベルト17によって制限されず、利用者は楽に歩行できる。
第二ベルト17は、更に、左第二ベルト部19と右第二ベルト部20とを連結する繋ぎ部材39を有する。繋ぎ部材39は、第二ベルト17の折り返し部(途中部17c)と二つの第二装着具12との固定部(一端部17a,他端部17d)との間の中間位置において、左第二ベルト部19と右第二ベルト部20とを連結している。
例えば利用者が直立姿勢から図4に示すように前屈姿勢となるように姿勢を変更した場合に、繋ぎ部材39によれば、左第二ベルト部19と右第二ベルト部20との左右の間隔が広がってしまうのを防止することが可能となる。つまり、左第二ベルト部19と右第二ベルト部20とが利用者の脚部BLにおける背面側に沿わないようになるのを防止することが可能となる。
例えば利用者が直立姿勢から図4に示すように前屈姿勢となるように姿勢を変更した場合に、繋ぎ部材39によれば、左第二ベルト部19と右第二ベルト部20との左右の間隔が広がってしまうのを防止することが可能となる。つまり、左第二ベルト部19と右第二ベルト部20とが利用者の脚部BLにおける背面側に沿わないようになるのを防止することが可能となる。
〔センサ38及び制御部15について〕
本開示では(図5参照)、センサ38は、加速度センサにより構成されている。制御部15は、各種の演算処理を実行可能である。センサ38からの信号を制御部15が演算処理することで、利用者の動作又は姿勢を検出することができる。センサ38は、利用者の動作又は姿勢に応じた信号を出力する構成を有し、利用者の動作又は姿勢を検出するための検出器として機能する。
本開示では(図5参照)、センサ38は、加速度センサにより構成されている。制御部15は、各種の演算処理を実行可能である。センサ38からの信号を制御部15が演算処理することで、利用者の動作又は姿勢を検出することができる。センサ38は、利用者の動作又は姿勢に応じた信号を出力する構成を有し、利用者の動作又は姿勢を検出するための検出器として機能する。
例えば、センサ38による検出信号に基づいて、利用者の姿勢として、上半身の姿勢が前傾姿勢にあるのか直立姿勢にあるのかの状態を検出したり、しゃがんだ状態となったことを検出したりできる。
また、センサ38による検出信号に基づいて、利用者の動作として、その場での跳躍を含む動作、及び、鉛直線回りに回転する動作を含む動作を検出することができる。利用者の動作は、利用者の姿勢の時間変化とも言える。このため、センサ38の信号により、制御部15は利用者の動作を検出することが可能となる。
センサ38は、一つのセンサユニットにより構成される他、複数のセンサユニットにより構成されていてもよい。センサ38は、加速度センサ以外として、傾斜センサ、ジャイロセンサ、又は、これらの組み合わせであってもよい。
また、センサ38による検出信号に基づいて、利用者の動作として、その場での跳躍を含む動作、及び、鉛直線回りに回転する動作を含む動作を検出することができる。利用者の動作は、利用者の姿勢の時間変化とも言える。このため、センサ38の信号により、制御部15は利用者の動作を検出することが可能となる。
センサ38は、一つのセンサユニットにより構成される他、複数のセンサユニットにより構成されていてもよい。センサ38は、加速度センサ以外として、傾斜センサ、ジャイロセンサ、又は、これらの組み合わせであってもよい。
モータ33による駆動プーリ35でのベルト体13の巻き取り量及び送り出し量と、利用者の姿勢とは相関がある。このため、回転検出器36が検出するモータ33の回転角に基づいて、制御部15は利用者の姿勢を推定することも可能である。よって、回転検出器36が、利用者の姿勢及び動作を検出するためのセンサであると言える。
図6は、アシスト装置10が備える制御構成を示すブロック図である。制御部15は、マイクロコンピュータを含む制御ユニットにより構成されていて、演算処理ユニット(CPU)15a及びメモリ等の記憶装置(記憶部)15bを備える。演算処理ユニット15aは、記憶装置15bに記憶されている各種プログラム及び各種情報等に基づいて、種々の処理を実行する。
本開示の制御部15は、演算処理ユニット15aによる処理によって実現される機能部として、第一処理部42aと、第二処理部部42bとを備える。第一処理部42aは、アシスト力を利用者に付与するために、アクチュエータ14(モータ33)の動作制御を実行する機能を有する。第二処理部42bは、アクチュエータ14(モータ33)の通電オンと通電オフとに関する通電制御を実行する機能を有する。制御部15は、更に、モータ33の動作制御を行う駆動回路15cを含む。駆動回路15cはモータドライバであり、本開示では、モータ33がサーボモータであることから、駆動回路15cはサーボアンプである。前記の各機能部と駆動回路15cとが協働することでモータ33は所定の動作を実行する。
制御部15の第一処理部42aは、利用者にアシスト力を付与するための制御を行う際、センサ38及び回転検出器36の一方又は双方からの信号を処理する。その処理の結果、つまり、利用者の姿勢に応じて、アクチュエータ14(モータ33)へ司令信号を出力する。司令信号に基づいて、アクチュエータ14(モータ33)は動作し、ベルト体13の巻き取り及び送り出し、並びに、その一時停止等が行われる。
具体的な処理を説明する。第一処理部42aは、加速度センサからなるセンサ38の検出結果に基づいて、その利用者の姿勢を示す姿勢パラメータを求め、その姿勢パラメータに基づいて、利用者にアシスト力を付与するためにアクチュエータ14の動作の制御を行う。前記姿勢パラメータは、例えば、鉛直線に対する利用者の上半身の傾斜角度である。制御部15は、姿勢パラメータとアクチュエータ14(モータ33)に出力する司令信号(司令電流)を示す情報との対応関係を示す対応情報を記憶している。前記対応情報は、予め設定されている情報であり、記憶装置15bに記憶されている。制御部15は、姿勢パラメータを取得すると、前記対応情報に基づいて、前記司令信号を示す情報を取得し、その司令信号をモータ33に出力する。モータ33は、その司令信号に応じた動作を行う。
以上のように、制御部15は、センサ38による検出信号に基づいて、アシスト力を利用者に付与するために、モータ33の動作制御を実行することができる。
なお、前記のとおり、モータ33の回転角度等のパラメータが回転検出器36によって検出される。このため、制御部15は、利用者の姿勢変更によるベルト体13の巻き取り又は送り出しの際のモータ33の回転角度等のパラメータを回転検出器36から取得し、そのパラメータに基づいて、その利用者の姿勢を示す姿勢パラメータを求めてもよい。
制御部15の第二処理部42bが行う具体的な処理については、後に説明する。
なお、前記のとおり、モータ33の回転角度等のパラメータが回転検出器36によって検出される。このため、制御部15は、利用者の姿勢変更によるベルト体13の巻き取り又は送り出しの際のモータ33の回転角度等のパラメータを回転検出器36から取得し、そのパラメータに基づいて、その利用者の姿勢を示す姿勢パラメータを求めてもよい。
制御部15の第二処理部42bが行う具体的な処理については、後に説明する。
〔アシスト装置10によるアシスト力について〕
図7は、前記アシスト装置10を装着した利用者が姿勢を変化させる場合の説明図である。この姿勢の変化に対して、アシスト装置10は、利用者にアシスト力を付与することができる。
図7は、前記アシスト装置10を装着した利用者が姿勢を変化させる場合の説明図である。この姿勢の変化に対して、アシスト装置10は、利用者にアシスト力を付与することができる。
アクチュエータ14のモータ33によって第一ベルト16が駆動プーリ35に巻き取られると、連結部材18は第二ベルト17をアクチュエータ14側、つまり、上側に引き上げる。第二ベルト17は、その両端部17a,17dが左右の第二装着具12に取り付けられている。第二装着具12は膝部BNに固定されている。このため、第一ベルト16が駆動プーリ35に巻き取られると、第一ベルト16及び第二ベルト17に張力が作用する。この張力が、利用者に対するアシスト力(補助力)として作用する。
利用者が直立姿勢から前傾姿勢となる場合について説明する。前傾姿勢となるように姿勢変化を開始すると、アクチュエータ14の動力によらず、ベルト体13は巻き出される。これにより、利用者は無理なく、前傾姿勢となることができる。鉛直線に対する利用者の上半身の前傾角度がθLになり、利用者がその前傾角度θLで停止すると、ベルト体13の送り出し(巻き出し)が停止される。なお、姿勢変化の開始及び終了は、回転検出器36又はセンサ38によって検出可能である。
利用者が前傾姿勢から直立姿勢になる方向に姿勢変化を開始すると、アクチュエータ14はベルト体13を巻き取る。これにより、ベルト体13には張力が生じる。この張力により、第一装着具11には、後方へ向かう作用力F1が生じる。つまり、前傾姿勢の利用者の上半身を起き上がらせる方向の作用力F1が生じる。また、これと同時に、第二ベルト17は、その張力により、利用者の左臀部及び右臀部を前方に押し出す作用力F2が生じる。これにより、利用者は前傾姿勢から直立姿勢に楽に復帰することが可能となる。
前記のような作用力F1,F2により、利用者の前屈姿勢における背筋及び大腿四頭筋等の筋力負荷を軽減して、利用者の動作を補助することができる。
以上のように、本開示のアシスト装置10によれば、前屈姿勢における腰部の筋負担を軽減し、腰痛を防ぐことが可能となる。
前記のような作用力F1,F2により、利用者の前屈姿勢における背筋及び大腿四頭筋等の筋力負荷を軽減して、利用者の動作を補助することができる。
以上のように、本開示のアシスト装置10によれば、前屈姿勢における腰部の筋負担を軽減し、腰痛を防ぐことが可能となる。
〔制御部15が実行する処理について〕
制御部15は、前記のようなアシスト力を利用者に付与するために、モータ33の動作制御を実行する他に、モータ33の通電オンと通電オフとに関する通電制御を実行する。通電制御は、モータ33の通電オンと通電オフとを切り替える制御である。つまり、制御部15は、通電制御として、通電オフの状態から通電オンの状態への切り替えと、通電オンの状態から通電オフの状態への切り替えとを、交互に行う。
制御部15は、前記のようなアシスト力を利用者に付与するために、モータ33の動作制御を実行する他に、モータ33の通電オンと通電オフとに関する通電制御を実行する。通電制御は、モータ33の通電オンと通電オフとを切り替える制御である。つまり、制御部15は、通電制御として、通電オフの状態から通電オンの状態への切り替えと、通電オンの状態から通電オフの状態への切り替えとを、交互に行う。
通電オンの状態で、モータ33に電力供給が可能となる。つまり、アシスト力を発生させるために、モータ33が動作可能な状態となる。これに対して、通電オフの状態では、モータ33に電力供給がされない。つまり、モータ33は動作不能な状態となり、アシスト力を発生させない休止状態となる。本開示では、モータ33は、サーボモータであることから、通電オンは「サーボオン」とも称され、通電オフは「サーボオフ」とも称される。このような通電制御が、第二処理部42bによって実行される。主スイッチ41(図4参照)が電源オンの状態で、第二処理部42bは、通電制御が可能となり、主スイッチ41が電源オフの状態で、通電制御は不能である。
アシスト装置10を装着した利用者が「特定の動作」を行うと、通電制御が実行されるように構成されている。本開示では、前記「特定の動作」は、利用者が、その場で跳躍する動作を含む動作、又は、鉛直線回りに回転(一回転)する動作を含む動作である。なお、特定の動作は、これら以外であってもよい。特定の動作は、利用者(介助者)が作業(介助動作)を行う場合の通常の動作以外の動作である。なお、通常の動作の例としては、前屈の動作、及び、前傾の動作である。特定の動作は、前記のように、その場で跳躍する動作を含む動作、又は、鉛直線回りに回転(一回転)する動作を含む動作であり、事前に設定された状態である。
アシスト装置10を装着した利用者がその場での跳躍又は鉛直線回りに回転(一回転)する動作を含む動作(特定の動作)を行うと、センサ38はその特定の動作に応じた特定の信号を出力する。その特定の信号には一つ又は複数の特徴点が含まれる。そこで、利用者が前記特定の動作を行った場合のセンサ38による検出信号、つまり、特定の信号が、予め取得されていて、制御部15の記憶装置15bに、その特定の信号の特徴点に関する動作情報が記憶されている。
アシスト装置10を装着した利用者がその場での跳躍又は鉛直線回りに回転(一回転)する動作を含む動作(特定の動作)を行うと、センサ38はその特定の動作に応じた特定の信号を出力する。その特定の信号には一つ又は複数の特徴点が含まれる。そこで、利用者が前記特定の動作を行った場合のセンサ38による検出信号、つまり、特定の信号が、予め取得されていて、制御部15の記憶装置15bに、その特定の信号の特徴点に関する動作情報が記憶されている。
図8は、通電制御を示すフロー図である。第一装着具11及び第二装着具12を利用者が装着した状態で、その利用者は、主スイッチ41を操作し、電源オフの状態から電源オンの状態とする(図8のステップS1)。すると、バッテリ37から電力が制御部15及びセンサ38に供給され、制御部15及びセンサ38は機能することができる状態となる。センサ38により利用者の姿勢及び動作の検出が開始される(ステップS2)。制御部15の第二処理部42bは、センサ38による検出信号が、予め設定された前記特定の動作を利用者が行うことで得られる信号であるか否かの判定を行う(ステップS3、S4)。
具体的に説明すると、アシスト装置10を装着した利用者が動作を行い、センサ38からの検出信号を第二処理部42bが取得する(ステップS3)。第二処理部42bは、記憶装置15bの前記動作情報と、センサ38から得られた検出信号の特徴点との比較を行う(ステップS4)。前記動作情報における信号の特徴点と、センサ38の検出信号の特徴点とが近似している場合(ステップS4のYes)、第二処理部42bは、利用者が前記「特定の動作」を行ったと判定する(ステップS5)。
より具体的に説明すると、センサ38からの検出信号の特徴点を示す値が、前記動作情報における信号の特徴点を示す値を含む所定の範囲内に存在する場合、前記特徴点が近似するとみなし(ステップS4のYes)、第二処理部42bは、利用者が前記特定の動作を行ったと判定する(ステップS5)。
これに対して、センサ38からの検出信号の特徴点を示す値が、前記動作情報における信号の特徴点を示す値を含む所定の範囲外に存在する場合、特徴点は近似しておらず(ステップS4でNo)、第二処理部42bは、利用者が前記特定の動作を行っていないと判定する(ステップS15)。
これに対して、センサ38からの検出信号の特徴点を示す値が、前記動作情報における信号の特徴点を示す値を含む所定の範囲外に存在する場合、特徴点は近似しておらず(ステップS4でNo)、第二処理部42bは、利用者が前記特定の動作を行っていないと判定する(ステップS15)。
ステップS5のように、利用者が特定の動作を行ったと判定されると、その状態では、モータ33は通電オフの状態であることから(ステップS6のYes)、第二処理部42bは、通電制御として、モータ33を通電オンの状態とする(ステップS7)。すると、前記のようなアシスト力を利用者に付与するために、モータ33の動作制御が可能となる(ステップS8)。
その後(ステップS2に戻り)、センサ38が更に検出した信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合(ステップS2〜S5)、その状態では、通電オンの状態であることから(ステップS6のNo)、第二処理部42bは、モータ33を通電オフの状態とする(ステップS16)。すると、モータ33への電力供給が不能となる。ただし、主スイッチ41は電源オンの状態であり、制御部15及びセンサ38は機能する状態にある。
更に、モータ33は通電オフの状態であるが、主スイッチ41は電源オフとされていないので(ステップS17のNo)、ステップS2に戻る。その状態から、センサ38が更に検出した信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合(ステップS2〜S5)、その状態では、通電オフの状態であることから(ステップS6のYes)、第二処理部42bは、モータ33を通電オンの状態とする(ステップS7)。これにより、第一処理部42aは、モータ33の動作制御が可能となる(ステップS8)。
このように、第二処理部42bは、センサ38による検出信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合、その検出信号を取得する度に、モータ33の通電状態に関して、通電オンの状態から通電オフの状態への切り替えと、通電オフの状態から通電オンの状態への切り替えとを交互に実行する。
〔本開示のアシスト装置10について〕
以上のように、本開示のアシスト装置10は(図2参照)、利用者の肩部BSに装着される第一装着具11と、利用者の左右の脚部BLそれぞれに装着される第二装着具12と、ベルト体13と、電動のアクチュエータ14と、センサ38と、制御部15とを備える。ベルト体13は、第一装着具11と左右の第二装着具12とにわたって利用者の背面側に沿って設けられる。アクチュエータ14は、第一装着具11に設けられていて、ベルト体13の一部の巻き取り及び送り出しを可能とする。センサ38は、利用者の動作又は姿勢を検出する。制御部15は、センサ38による検出信号に基づいて、アシスト力を利用者に付与するためにアクチュエータ14の動作制御を実行可能である。
以上のように、本開示のアシスト装置10は(図2参照)、利用者の肩部BSに装着される第一装着具11と、利用者の左右の脚部BLそれぞれに装着される第二装着具12と、ベルト体13と、電動のアクチュエータ14と、センサ38と、制御部15とを備える。ベルト体13は、第一装着具11と左右の第二装着具12とにわたって利用者の背面側に沿って設けられる。アクチュエータ14は、第一装着具11に設けられていて、ベルト体13の一部の巻き取り及び送り出しを可能とする。センサ38は、利用者の動作又は姿勢を検出する。制御部15は、センサ38による検出信号に基づいて、アシスト力を利用者に付与するためにアクチュエータ14の動作制御を実行可能である。
前記構成を備えるアシスト装置10によれば、アクチュエータ14がベルト体13を巻き取ることで、ベルト体13に張力が作用し、その張力により利用者の作業を補助するアシスト力が生まれ、利用者の身体の負担が軽減される。例えば、利用者(介助者)が、被介助者を手で支えながら前傾姿勢から直立姿勢になる際、アクチュエータ14がベルト体13を巻き取ることで、そのベルト体13に張力が作用する。その張力により利用者が前傾姿勢から直立姿勢になりやすく、利用者の身体の負担が軽減される。つまり、アクチュエータ14によりベルト体13に作用する張力がアシスト力として発生する。
そして、ベルト体13は、軽量であり、また、利用者が姿勢を変えても身体に沿うことができ、利用者の動作に追従する。よって、装着感の良いアシスト装置10が得られる。
そして、ベルト体13は、軽量であり、また、利用者が姿勢を変えても身体に沿うことができ、利用者の動作に追従する。よって、装着感の良いアシスト装置10が得られる。
更に、センサ38による検出信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合、制御部15は、アクチュエータ14(モータ33)の通電オンと通電オフとに関する通電制御を実行する。アシスト装置10を装着した利用者が特定の動作を行い、その特定の動作がセンサ38によって検出されることで、アクチュエータ14の通電制御が実行される。通電オンで、アクチュエータ14が動作可能な状態となり、通電オフで、アクチュエータ14が動作不能な状態となる。
したがって、アクチュエータ14の通電制御のためのスイッチを、例えば、第一装着具11又はコントロールボックス30等において、露出させた状態で設置しなくて済む。その結果、誤って、介助者(利用者)又は被介助者等により通電制御のためのスイッチが押されて、アシスト装置10が誤動作するのを防ぐことが可能となる。
なお、前記センサ38は、一つ又は複数のセンサにより構成されていてもよい。つまり、通電制御に用いられるセンサと、アシスト力を利用者に付与するためのアクチュエータ14の動作制御に用いられるセンサとは別であってもよい。アクチュエータ14の動作制御に用いられるセンサは、モータ33の回転検出器(エンコーダ)36であってもよい。
更に、本開示では、前記特定の動作が、利用者がその場での跳躍又は鉛直線回りに回転する動作を含む動作である。つまり、センサ38による検出信号が、利用者がその場での跳躍又は鉛直線回りに回転する動作を含む動作を行った際に得られる信号である場合に、制御部15は、アクチュエータ14の通電制御を実行する。利用者がその場で跳躍する動作又は鉛直線回りに回転する動作を含む動作(特定の動作)は、例えば介助動作を行う場合の通常動作と異なる。よって、通常動作により、アクチュエータ14の通電制御は実行されない。
また、主スイッチ41において、電源オンの状態で、制御部15による通電制御が可能となり、電源オフの状態では、通電制御は不能である。このため、アシスト装置10を利用しない状態では、主スイッチ41を電源オフとすることで、無駄な電力消費がされない。なお、主スイッチ41は、前記のとおり(図4参照)、コントロールボックス30に蓋45等によって隠された状態で設けられている。このため、誤って介助者又は被介助者等により主スイッチ41が操作されない。
〔他のアシスト装置10〕
前記のアシスト装置10は、第二装着具12が利用者の脚部BLに装着されている。図9に示すように、第二装着具12は、利用者の腰部BWに装着されていてもよい。この場合、第二装着具12は、腰ベルト形であってもよく、パンツ形であってもよい。第二装着具12が腰部BWに装着される場合、アクチュエータ14は、第一装着具11に取り付けられていてもよいが、第二装着具12に取り付けられていてもよい。図13では、アクチュエータ14は、第一装着具11に取り付けられている。
前記のアシスト装置10は、第二装着具12が利用者の脚部BLに装着されている。図9に示すように、第二装着具12は、利用者の腰部BWに装着されていてもよい。この場合、第二装着具12は、腰ベルト形であってもよく、パンツ形であってもよい。第二装着具12が腰部BWに装着される場合、アクチュエータ14は、第一装着具11に取り付けられていてもよいが、第二装着具12に取り付けられていてもよい。図13では、アクチュエータ14は、第一装着具11に取り付けられている。
図9に示すアシスト装置10の場合においても、ベルト体13は第一装着具11と第二装着具12とにわたって利用者の背面側に沿って設けられる。アクチュエータ14がベルト体13を巻き取ることで、ベルト体13に張力が作用する。その張力により利用者の作業を補助するアシスト力が生まれ、利用者の身体の負担が軽減される。
〔その他〕
利用者の腰痛の防止・予防のためには、第二装着具12は、脚部BLに装着されるのが好ましい。これは、第二装着具12が脚部BLに装着されることで、腰部BWにおける負担が軽減されるためである。
利用者の腰痛の防止・予防のためには、第二装着具12は、脚部BLに装着されるのが好ましい。これは、第二装着具12が脚部BLに装着されることで、腰部BWにおける負担が軽減されるためである。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
10:アシスト装置 11:第一装着具 12:第二装着具
13:ベルト体 14:アクチュエータ 15:制御部
30:コントロールボックス 37:バッテリ(電源部) 38:センサ
41:主スイッチ
13:ベルト体 14:アクチュエータ 15:制御部
30:コントロールボックス 37:バッテリ(電源部) 38:センサ
41:主スイッチ
Claims (4)
- 利用者の少なくとも肩部に装着される第一装着具と、
前記利用者の左右の脚部それぞれ又は腰部に装着される第二装着具と、
前記第一装着具と前記第二装着具とにわたって前記利用者の背面側に沿って設けられるベルト体と、
前記第一装着具又は前記第二装着具に設けられ前記ベルト体の一部の巻き取り及び送り出しを可能とする電動のアクチュエータと、
利用者の動作又は姿勢を検出するためのセンサと、
前記センサによる検出信号に基づいて前記アクチュエータの動作制御を実行可能である制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記センサによる検出信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合、前記アクチュエータの通電オンと通電オフとに関する通電制御を実行する、
アシスト装置。 - 前記制御部、前記アクチュエータ及び前記センサに電力を供給する電源部と、
前記電源部、前記制御部、及び前記アクチュエータを格納するコントロールボックスと、
前記電源部から前記制御部に制御用電力の供給を可能とする電源オンと、当該供給が不能となる電源オフと、の切り替えを行うための主スイッチと、
を、更に備え、
前記主スイッチは、前記コントロールボックスに、露出した状態ではなく、隠された状態で設けられていて、
前記電源オンの状態で前記通電制御が可能となり、前記電源オフの状態で前記通電制御は不能である、請求項1に記載のアシスト装置。 - 前記制御部は、前記センサによる検出信号が、予め設定された特定の動作を利用者が行うことで得られる信号である場合、当該検出信号を取得する度に、前記アクチュエータの通電状態に関して、通電オンの状態から通電オフの状態への切り替えと、通電オフの状態から通電オンの状態への切り替えと、を交互に実行する、請求項1又は2に記載のアシスト装置。
- 前記センサによる検出信号が、利用者がその場での跳躍又は鉛直線回りに回転する動作を含む動作を行った際に得られる信号である場合に、前記制御部は、前記アクチュエータの通電制御を実行する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアシスト装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020077633A JP2021171877A (ja) | 2020-04-24 | 2020-04-24 | アシスト装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021171877A true JP2021171877A (ja) | 2021-11-01 |
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JP2020077633A Pending JP2021171877A (ja) | 2020-04-24 | 2020-04-24 | アシスト装置 |
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11633318B2 (en) | 2020-05-25 | 2023-04-25 | Jtekt Corporation | Assist device |
-
2020
- 2020-04-24 JP JP2020077633A patent/JP2021171877A/ja active Pending
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US11633318B2 (en) | 2020-05-25 | 2023-04-25 | Jtekt Corporation | Assist device |
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