JP2021171849A - 食材盛り付けシステム及び被操作物取り扱いシステム - Google Patents

食材盛り付けシステム及び被操作物取り扱いシステム Download PDF

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Abstract

【課題】例えば麺塊(特には茹でた麺類の麺塊)等の食材を所望の位置ないし姿勢に整えて盛り付けることが可能な食材盛り付けシステムを提供すること。【解決手段】本発明は、食材収納用の容器を搬送するベルトコンベヤと、前記ベルトコンベヤに接触するように設けられ、前記ベルトコンベヤの移動に応じて転動する転がりローラと、前記転がりローラの転動角度を検出する角度センサと、単位時間当たりの前記転動角度に基づいて、前記ベルトコンベヤの移動速度を演算する演算部と、前記ベルトコンベヤ上に配置されて、前記容器内の食材に作用可能であるか、あるいは、前記容器内に食材を投入可能である、食材取り扱い部と、前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度に基づいて前記食材取り扱い部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする食材盛り付けシステムである。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば麺類等の食材を所定の容器内に所望の位置ないし姿勢で盛り付けることが可能な食材盛り付けシステムに関する。また、本発明は、被操作物を所定の容器内に所望の位置ないし姿勢に整えることが可能な被操作物取り扱いシステムに関する。
従来から、弁当の一種として、容器入りの麺が販売されている。例えば、茹でたスパゲティ等の麺塊の上からソース類が掛けられると共に具材がトッピングされたものが、容器内に収められた状態で販売されている。
そのような容器入りの麺は、例えばベルトコンベヤによって搬送される樹脂製容器内に麺塊が盛り付けられた後、当該ベルトコンベヤの搬送タイミングと連動するロボットによって、ソース類が掛けられたり、具材がトッピングされたり、容器に対応する容器蓋が被せられたりして製造されている。
本件発明者による知見によれば、茹で麺塊に油脂等を和えて麺線同士の結着を防止することは一般に行われているが、このような麺塊であっても麺塊の麺線同士が絡まる傾向があり、そのような麺塊を容器に盛り付けると、麺塊の中央部が盛り上がった姿勢を維持してしまう傾向がある。
中央部が盛り上がった姿勢の麺塊にソース類やトッピングを上掛けすると、当該ソース類やトッピングがその後の工程で容器に被せられる容器蓋の裏面に付着する等して、商品の見栄えが悪くなる。
また、麺塊の麺線同士の絡まり方にバラツキがあるため、麺塊が容器の中央からずれた位置に盛り付けられてしまう場合がある。その場合、ソース類やトッピングの上掛けの位置が所望の位置からずれるため、やはり商品の見栄えが悪くなる。
これらの問題を回避するため、特に茹でた麺塊を取り扱う際には、それらの麺塊をほぐして麺塊の上面を平らに均すという作業員による手作業が必須であった。
しかしながら、近年、人材不足等のために、各種の生産現場において無人化の促進が検討ないし実践されている。
そのような背景の下、特許文献1によって麺塊を均す麺均し装置が提案されている。この麺均し装置によれば、麺塊の中心部に挿入された爪が周辺部に開くことにより、麺塊の中央部の盛り上がりをある程度解消させることができる。
しかしながら、本件発明者の検討によれば、特許文献1に開示されたような爪の開閉機構のみでは、麺塊の全体位置を修正することができないため、麺塊の中央部の盛り上がりを解消させる効果が十分とは言えない。
そこで、本件発明者は、鋭意の検討を行い、例えば麺塊(特には茹でた麺類の麺塊)等の食材を所望の位置ないし姿勢に整えるための工程を、以下の3工程に分けて検討を進めることが有効であるとの知見を得るに至った。当該3工程とは、(1)食材提供位置に提供される食材を前記食材物提供位置の中央領域に手繰り寄せることで、食材の位置を修正する工程、(2)食材を中央領域に手繰り寄せることで位置修正を行った後で(工程(1)を行った後で)食材を前記食材提供位置の周辺領域に押し広げ戻す工程、そして、(3)食材が押し広げ戻された後で(工程(2)を行った後で)食材の高さを均す工程、である。
そして、本件発明者は、前述の工程(1)を効果的に実践するための装置として、以下の装置を開発して特許出願をした(特願2018−220123)。当該特許出願によって開示された発明は、被操作物提供位置(例えば食材提供位置)に提供される被操作物(例えば食材)を前記被操作物提供位置の中央領域に手繰り寄せる装置であって、前記被操作物提供位置の上方に位置決めされる爪部材支持体と、前記爪部材支持体から下向きに垂下され、平面視で互いに周方向に間隔を空けて環状パターンに配置された3本以上の爪部材と、前記爪部材を、当該爪部材の下端同部士が互いにより近い閉状態と、当該下端部同士が互いからより遠い開状態と、の間で姿勢変更させる開閉駆動部と、前記爪部材支持体及び前記爪部材を、前記被操作物提供位置に対して昇降させる昇降駆動部と、前記爪部材支持体及び前記爪部材を、前記被操作物提供位置に対して周方向に回転させる回転駆動部と、前記開閉駆動部、前記昇降駆動部及び前記回転駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記昇降駆動部を制御して、前記開状態の前記爪部材を前記被操作物提供位置に向けて下降させる下降工程と、前記開閉駆動部を制御して、前記爪部材を前記閉状態に姿勢変更させる閉工程と、前記昇降駆動部を制御して、前記閉状態の前記爪部材を前記被操作物提供位置から遠ざかるように上昇させる上昇工程と、前記開閉駆動部を制御して、前記爪部材を前記開状態に姿勢変更させる開工程と、を当該順序で実行するようになっており、前記制御部は、更に、前記閉工程の開始時から前記開工程の終了時までの間のいずれかの部分の時間において、前記回転駆動部を制御して、前記爪部材を前記被操作物提供位置に対して回転させる回転工程を実行するようになっていることを特徴とする装置である。
当該発明によれば、下降工程によって開状態の爪部材を被操作物提供位置に向けて下降させ、閉工程によって被操作物(例えば麺塊)を被操作物提供位置(例えば容器内)の中央領域に手繰り寄せた後、上昇工程を経てから開工程によって被操作物(例えば麺塊)を解放することで、被操作物の位置を中央領域寄りに修正することができる。そして更に、当該発明の特徴として、閉工程の開始時から開工程の終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程が実行されることにより、被操作物提供位置に提供される被操作物を巻き取る(巻き込む)ような動作が実現され、被操作物の位置を中央領域寄りに修正する作用を極めて顕著に高めることができる。
また、本件発明者は、前述の工程(2)を効果的に実践するための装置として、以下の装置を開発して前記特許出願(特願2018−220123)に含めた。当該発明は、被操作物提供位置(例えば食材提供位置)に提供される被操作物(例えば食材)を前記被操作物提供位置の周辺領域に押し広げる装置であって、前記被操作物提供位置の上方に位置決めされる爪部材支持体と、前記爪部材支持体から下向きに垂下され、平面視で互いに周方向に間隔を空けて環状パターンに配置された3本以上の爪部材と、前記爪部材を、当該爪部材の下端同部士が互いにより近い閉状態と、当該下端部同士が互いからより遠い開状態と、の間で姿勢変更させる開閉駆動部と、前記爪部材支持体及び前記爪部材を、前記被操作物提供位置に対して昇降させる昇降駆動部と、前記爪部材支持体及び前記爪部材を、前記被操作物提供位置に対して周方向に回転させる回転駆動部と、前記開閉駆動部、前記昇降駆動部及び前記回転駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記昇降駆動部を制御して、前記閉状態の前記爪部材を前記被操作物提供位置に向けて下降させる下降工程と、前記開閉駆動部を制御して、前記爪部材を前記開状態に姿勢変更させる開工程と、前記昇降駆動部を制御して、前記開状態の前記爪部材を前記被操作物提供位置から遠ざかるように上昇させる上昇工程と、を当該順序で実行するようになっており、前記制御部は、更に、前記開工程の開始時から終了時までの間のいずれかの部分の時間において、前記回転駆動部を制御して、前記爪部材を前記被操作物提供位置に対して回転させる回転工程を実行するようになっていることを特徴とする装置である。
当該発明によれば、閉状態の爪部材を被操作物提供位置に向けて(被操作物の内部に至るまで)下降させた後、開工程によって爪部材を開状態に姿勢変更させることで、被操作物(例えば麺塊)を被操作物提供位置の周辺領域に押し広げることができる。そして更に、当該発明の特徴として、開工程の開始時から終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程が実行されることにより、被操作物が押し広げられる最中においても被操作物を巻き取る(巻き込む)ような動作が実現され、被操作物の姿勢が過度に乱れることを抑制することができる。より具体的には、被操作物が所望の位置から「はみ出る」ことを抑制することができる。
また、本件発明者は、前述の工程(3)を効果的に実践するための装置として、以下の装置を開発して前記特許出願(特願2018−220123)に含めた。当該発明は、被操作物提供位置(例えば食材提供位置)に提供される被操作物(例えば食材)の高さを均す装置であって、下面側が平坦であって前記被操作物提供位置の上方に位置決めされるピン部材支持体と、前記ピン部材支持体から下向きに突出された複数の筒状のピン部材と、前記ピン部材支持体を、前記被操作物提供位置に対して昇降させる昇降駆動部と、前記ピン部材支持体を、前記被操作物提供位置に対して周方向に回転させる回転駆動部と、前記昇降駆動部及び前記回転駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記昇降駆動部を制御して、前記ピン部材支持体を前記被操作物提供位置に向けて下降させる下降工程と、前記回転駆動部を制御して、前記ピン部材支持体を周方向に回転させる回転工程と、前記昇降駆動部を制御して、前記ピン部材支持体を前記被操作物提供位置から遠ざかるように上昇させる上昇工程と、を当該順序で実行するようになっていることを特徴とする装置である。
当該発明によれば、下面側が平坦なピン部材支持体を被操作物提供位置に向けて下降させることで、被操作物(例えば麺塊)の高さを均すことができる。そして更に、当該発明の特徴として、ピン部材支持体が下降した状態において(及び/または下降する最中において)回転工程が実行されることにより、被操作物の高さが均されている最中においても被操作物を巻き取る(巻き込む)ような動作が実現され、被操作物の高さをより均一に(より美しく)均すことができ、且つ、被操作物の姿勢が過度に乱れることを抑制することができる(例えば被操作物が所望の位置から「はみ出る」ことを抑制することができる)。
特開平4−262729号公報
以上の各発明による装置、すなわち、前述の工程(1)を効果的に実践するための装置、前述の工程(2)を効果的に実践するための装置、及び、前述の工程(3)を効果的に実践するための装置は、いずれも、被操作物(例えば麺塊)が搬送されている最中に動作することが好ましく、更には、被操作物の搬送速度に応じて制御されることが好ましい。
そして、本件発明者は、被操作物の搬送速度をより正確に把握することが、ロボットハンド等の各装置のより高精度な制御の実現において効果的であることを知見した。
従来、被操作物の搬送速度は、カメラにより時間差をおいて撮影された2つの画像を画像処理して、当該2つの画像間での被操作物の移動量を前記時間差によって除算することで取得されていた。しかしながら、本件発明者によれば、そのような方法では、得られる移動量において誤差が大きくなってしまう場合がある(例えば周囲の影の影響で誤認識が生じる場合等)。また、2つの画像に基づく画像処理を伴うために比較的長い処理時間を要するという欠点もある。
そこで、本件発明者は、被操作物の搬送速度として、ベルトコンベヤの搬送速度を検出することについて鋭意の検討を重ねてきた。当初、ベルトコンベヤの駆動軸の回転角度を検出する態様をベースに検討を重ねたが、ベルトコンベヤの駆動軸がロボットハンド等の各装置から離れた位置にあって、両者を繋ぐ配線が長くなってしまうという点が現場では大いに嫌われることを知見するに至った。また、既存のベルトコンベヤにおいて、その駆動軸の回転角度を検出するためには、ベルトコンベヤの機械的な改造作業が必要となり、現場管理者にとってハードルが高いということをも知見するに至った。
本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、例えば麺塊(特には茹でた麺類の麺塊)等の食材を所望の位置ないし姿勢に整えて盛り付けることが可能な食材盛り付けシステムを提供することである。また、本発明の目的は、被操作物を所望の位置ないし姿勢に整えることが可能な被操作物取り扱いシステムを提供することである。
本発明は、食材収納用の容器を搬送するベルトコンベヤと、前記ベルトコンベヤに接触するように設けられ、前記ベルトコンベヤの移動に応じて転動する転がりローラと、前記転がりローラの転動角度を検出する角度センサと、単位時間当たりの前記転動角度に基づいて、前記ベルトコンベヤの移動速度を演算する演算部と、前記ベルトコンベヤ上に配置されて、前記容器内の食材に作用可能であるか、あるいは、前記容器内に食材を投入可能である、食材取り扱い部と、前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度に基づいて前記食材取り扱い部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする食材盛り付けシステムである。
本発明によれば、ベルトコンベヤの移動に応じて転動する転がりローラを用いてベルトコンベヤの移動速度を把握することにより、容器の搬送速度をより正確に把握することができる。これにより、より高精度な食材取り扱い部の制御を実現することができる。また、転がりローラを配置する場所の選択について自由度が高いため、配線に関する問題が生じることもない。また、転がりローラは、既存のベルトコンベヤに対して付加的に配置可能であるため、ベルトコンベヤの改造作業が複雑であるということもない。
前記食材取り扱い部は、例えば、前記容器内の食材を手繰り寄せるロボットハンドであり得るし、前記容器内の食材を押し広げるロボットハンドであり得るし、前記容器内の食材の高さを均すロボットハンドであり得るし、食材トッピング装置であり得る。少なくとも本件出願の時点においては、食材取り扱い部の詳細は任意に変更可能である。
また、前記ベルトコンベヤ上を搬送される容器の画像を撮影するカメラと、前記カメラによって撮影された容器の画像を画像処理して当該容器の位置を特定する画像処理部と、を更に備え、前記制御部は、前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度と前記画像処理部によって特定された前記容器の位置とに基づいて、前記食材取り扱い部を制御するようになっていることが好ましい。
これによれば、容器の位置をより高精度に把握することができるため、当該容器に対するより高精度な食材取り扱い部の制御を実現することができる。
また、前記転がりローラの表面は、ゴム製であることが好ましい。
この場合、転がりローラの表面とベルトコンベヤとの間に滑りが生じることが効果的に防止される。
また、前記転がりローラの表面には、横溝が設けられていることが好ましい。
これによっても、転がりローラの表面とベルトコンベヤとの間に滑りが生じることが効果的に防止される。
また、この場合、前記横溝の深さは、中央から両端に向けて増大していることが好ましい。
この場合、食材等によって横溝が詰まってしまうことが効果的に防止される。
あるいは、本発明は、被操作物収納用の容器を搬送するベルトコンベヤと、前記ベルトコンベヤに接触するように設けられ、前記ベルトコンベヤの移動に応じて転動する転がりローラと、前記転がりローラの転動角度を検出する角度センサと、単位時間当たりの前記転動角度に基づいて、前記ベルトコンベヤの移動速度を演算する演算部と、前記ベルトコンベヤ上に配置されて、前記容器内の被操作物に作用可能であるか、あるいは、前記容器内に被操作物を投入可能である、被操作物取り扱い部と、前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度に基づいて前記被操作物取り扱い部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする被操作物取り扱いシステムである。
本発明によれば、ベルトコンベヤの移動に応じて転動する転がりローラを用いてベルトコンベヤの移動速度を把握することにより、容器の搬送速度をより正確に把握することができる。これにより、より高精度な被操作物取り扱い部の制御を実現することができる。また、転がりローラを配置する場所の選択について自由度が高いため、配線に関する問題が生じることもない。また、転がりローラは、既存のベルトコンベヤに対して付加的に配置可能であるため、ベルトコンベヤの改造作業が複雑であるということもない。
前記被操作物取り扱い部は、例えば、前記容器内の被操作物を手繰り寄せるロボットハンドであり得るし、前記容器内の被操作物を押し広げるロボットハンドであり得るし、前記容器内の被操作物の高さを均すロボットハンドであり得る。少なくとも本件出願の時点においては、被操作物取り扱い部の詳細は任意に変更可能である。
また、前記ベルトコンベヤ上を搬送される容器の画像を撮影するカメラと、前記カメラによって撮影された容器の画像を画像処理して当該容器の位置を特定する画像処理部と、を更に備え、前記制御部は、前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度と前記画像処理部によって特定された前記容器の位置とに基づいて、前記被操作物取り扱い部を制御するようになっていることが好ましい。
これによれば、容器の位置をより高精度に把握することができるため、当該容器に対するより高精度な被操作物取り扱い部の制御を実現することができる。
本発明によれば、ベルトコンベヤの移動に応じて転動する転がりローラを用いてベルトコンベヤの移動速度を把握することにより、容器の搬送速度をより正確に把握することができる。これにより、より高精度な食材取り扱い部または被操作物取り扱い部の制御を実現することができる。また、転がりローラを配置する場所の選択について自由度が高いため、配線に関する問題が生じることもない。また、転がりローラは、既存のベルトコンベヤに対して付加的に配置可能であるため、ベルトコンベヤの改造作業が複雑であるということもない。
本発明の一実施形態に係る食材盛り付けシステムの概略斜視図である。 図1の食材盛り付けシステムの概略ブロック図である。 図1の食材盛り付けシステムの概略フロー図である。 図1の手繰り寄せ装置の詳細を示す概略斜視図である。 図1の押し広げ装置の詳細を示す概略斜視図である。 図1の高さ均し装置の詳細を示す概略斜視図である。 図6の高さ均し装置のピン部材支持体の下面を下方から見た平面図である。 図6の高さ均し装置のピン部材支持体の側面図である。 図1の手繰り寄せ装置において、待機位置から下降する爪部材と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の手繰り寄せ装置において、第1位置まで下降し且つ閉状態となっている爪部材と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の手繰り寄せ装置において、上昇位置まで上昇し且つ閉状態となっている爪部材と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の手繰り寄せ装置において、開状態に姿勢変更した爪部材と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の押し広げ装置において、第2位置まで下降し且つ閉状態となっている爪部材と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の押し広げ装置において、開状態に姿勢変更すると共に周方向に回転する爪部材と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の押し広げ装置において、開状態で上昇する爪部材と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の高さ均し装置において、待機位置から下降するピン部材支持体と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の高さ均し装置において、第3位置まで下降し且つ周方向に回転するピン部材支持体と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 図1の高さ均し装置において、上昇するピン部材支持体と容器内の麺塊の状態とを示す概略中央断面図である。 転がりローラの一例を示す側面図である。 転がりローラの他の例を示す側面図である。 転がりローラの更に他の例を示す側面図である。 図13のA−A線断面図である。
(全体のシステムの構成)
図1は、食材取り扱い部(被操作物取り扱い部の一例)として、食材(被操作物の一例)を手繰り寄せる装置(手繰り寄せ装置)、食材(被操作物の一例)を押し広げる装置(押し広げ装置)、及び、食材(被操作物の一例)の高さを均す装置(高さ均し装置)、を有する食材盛り付けシステム(被操作物取り扱いシステムの一例)の一実施形態を示す概略斜視図である。
本実施形態の食材盛り付けシステム1は、食材として茹でた麺塊を取り扱って、その位置及び姿勢を均すことを予定している。手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6及び高さ均し装置8の各々は、ロボットハンド装置によって構成されている。
麺塊Aは、ベルトコンベヤ2上を適宜の間隔を空けて順次に搬送されてくる容器B内に、手繰り寄せ装置4の上流側において提供されるようになっている。容器Bの底面は、図1に示すように、本実施形態では直径140mm〜170mmの円形である。また、容器Bの上部開口部は、直径180mm〜230mmの円形である。
容器Bを搬送するベルトコンベヤ2は、樹脂製であって、公知の駆動機構によって駆動されるようになっている。そして、図1に示すように、ベルトコンベヤ2の上面に接触するように、ベルトコンベヤ2の移動に応じて転動する転がりローラ51が回転(転がり)可能に支持されている。転がりローラ51には、当該転がりローラ51の転動角度を検出する角度センサとして、ロータリーエンコーダ52が接続されている。
図2は、食材盛り付けシステム1の概略ブロック図である。図2に示すように、ロータリーエンコーダ52は、演算部53に接続されていて、当該演算部53は、単位時間当たりの転がりローラ51の転動角度に基づいて、ベルトコンベヤ2の移動速度を演算するようになっている。
更に、図2に示すように、演算部53は、制御部54に接続されていて、当該制御部54は、演算部53によって演算されたベルトコンベヤ2の移動速度に基づいて各食材取り扱い部(すなわち、手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6及び高さ均し装置8の各々)を制御するようになっている。
また、本実施形態の食材盛り付けシステム1は、図1及び図2に示すように、ベルトコンベヤ2上を搬送される容器Bの画像を撮影するカメラ61と、当該カメラ61によって撮影された容器Bの画像を画像処理して当該容器Bの位置を特定する画像処理部62と、を更に備えている。
そして、制御部54は、演算部53によって演算されたベルトコンベヤ2の移動速度と画像処理部62によって特定された容器Bの位置とに基づいて、各食材取り扱い部(すなわち、手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6及び高さ均し装置8の各々)を制御するようになっている。
具体的には、所定の制御プログラムを実行することによって、手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6及び高さ均し装置8の各々を、各容器Bの移動タイミングと同期するように所定のストロークに亘って伴走動作させる(後述する各装置の中心軸C1〜C3を各容器Bの中心軸と一致した状態に維持する)ようになっている。これにより、各容器Bの搬送を中断することなく、各装置4、6、8の動作を実施することができるようになっている。
ベルトコンベヤ2は、食材盛り付けシステム1を経由した後、食材盛り付けシステム1より下流側の工程、例えばソース類の上掛け工程(図示せず)、等を経由する。
(全体のシステムのフロー)
図3は、図1の食材盛り付けシステム1の概略フロー図である。図3に示すように、角度センサとしてのロータリーエンコーダ52は、例えば所定のサンプリング間隔(例えば100msec)で現在値を演算部53に送信する(STEP11)。演算部53は、当該現在値を受信すると(STEP12)、前回受信した値と比較してベルトコンベヤ2の移動速度を計算する(STEP13)。
一方、本実施形態の食材盛り付けシステム1の制御部54は、例えば所定のサンプリング間隔で(あるいは容器がセンサ等で認識される度に)カメラ61に撮影命令を送信する(STEP21)。カメラ61は、当該撮影命令に従って、画像を撮影する(STEP22)。本実施形態では、画像処理部62に搭載された画像処理プログラムによって容器Bが撮影されたか否かを識別し、容器Bが撮影されたことが認識された場合(STEP23)、更に適宜の画像処理プログラムを実施して、容器Bの撮影時の位置を特定し、当該情報を制御部54に送信する(STEP24)。制御部54は、当該情報を受信する(STEP25)。
制御部54は、演算部53によって演算されたベルトコンベヤ2の移動速度と画像処理部62によって特定された容器Bの位置とに基づいて、容器Bが所定位置に到着したか否かを判断する(STEP31)。容器Bが未だ所定位置に到着していなければ(STEP31においてNO)、対応するロボットハンド(手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6または高さ均し装置8)を待機位置に維持する(STEP32)。容器Bが所定位置に到着していれば(STEP31においてYES)、対応するロボットハンドを容器B上へ移動して更にベルトコンベヤ2と同一速度で追従させる(STEP33)。その間に、適宜の操作プログラムに基づいて、制御部54が対応するロボットハンドに作業指令を出力する(STEP34)。
対応するロボットハンドは、作業指令を受信すると(STEP41)、当該作業指令に基づいて食材に対する作業を実行する(STEP42)。作業の実行後、当該ロボットハンドは待機位置へ移動される(STEP35)。
(手繰り寄せ装置4)
次に、食材取り扱い部の一例である手繰り寄せ装置4について、図4を参照して説明する。図4は、手繰り寄せ装置4の斜視図である。手繰り寄せ装置4は、容器底面上の所定位置(食材提供位置)に提供された麺塊(麺類)Aを容器底面上の所定位置の中央領域に手繰り寄せる装置である。
図4に示すように、手繰り寄せ装置4は、容器底面上の所定位置の上方において、手繰り寄せ装置4の中心軸C1と容器Bの中心軸とが一致するように位置決めされる爪部材支持体10と、爪部材支持体10から下向きに垂下される爪部材12と、爪部材12を、爪部材12の下端部同士が互いにより近い閉状態と、下端部同士が互いからより遠い開状態と、の間で姿勢変更させる開閉駆動部14と、爪部材支持体10及び爪部材12を、容器底面上の所定位置に対して昇降させる昇降駆動部16と、爪部材支持体10及び爪部材12を、容器底面上の所定位置に対して周方向に回転させる回転駆動部18と、開閉駆動部14、昇降駆動部16及び回転駆動部18を制御する駆動制御部20とを備えている。
爪部材支持体10は、爪部材12を支持している。爪部材支持体10は、ロボットアーム等の構造体により形成されている。
爪部材12は、平面視で互いに周方向に等間隔を空けて環状パターンに配置された3本以上の爪部材である。爪部材12は、本実施形態上では5本の爪部材が中心軸(例えば、手繰り寄せ装置4の中心軸がC1により示される)に対して対称に配置されている。
開閉駆動部14は、爪部材12を、空気圧により閉状態と開状態との間で姿勢変更させる空圧式フィンガとして構成されている。具体的には、開閉駆動部14は、比較的高い空気圧(例えば大気圧)が内部に作用する場合爪部材12が開状態となり、比較的低い空気圧が内部に作用する場合爪部材12が閉状態となるように形成されている。開閉駆動部14には、空気配管22が接続されている。空気配管22の他端はコンプレッサー24に接続されている。コンプレッサー24は空気を圧縮して送出するように構成されている。もっとも、開閉駆動部14は、爪部材12を、モーター及び動力伝達機構等の機械式動力伝達構造により閉状態と開状態との間で姿勢変更させる機械式フィンガとして構成されていてもよい。
昇降駆動部16は、爪部材支持体10又は爪部材支持体10を支持する構造体に設けられている。昇降駆動部16は、爪部材12の先端部を、容器Bの上方の待機位置から、容器B上に盛り付けられた麺塊Aを手繰り寄せることができる第1位置H1(図8b参照)まで下降させる機構を有する。例えば、麺塊Aの一例(乾麺の長さ125mm〜250mm、乾麺の太さ1.5mm〜1.7mm、ゆで時間6分〜9分、ゆで麺重量200g〜350g等)に対し、第1位置H1は、容器Bの底面から15mm乃至35mmの範囲内の高さに設定される。また、昇降駆動部16は、爪部材12の先端部を、第1位置から待機位置又は後述する上昇位置まで上昇させる機構を有する(図8c又は図8d参照)。昇降駆動部16は、電源(図示せず)から供給される電力によって回転駆動するモーター(図示せず)により駆動される。昇降駆動部16は、駆動制御部20と電気的に接続され、駆動制御部20により制御される。
回転駆動部18は、爪部材支持体10又は爪部材支持体10を支持する構造体に設けられている。回転駆動部18は、爪部材支持体10及び爪部材12を、中心軸C1を中心として周方向に時計回りに又は反時計回りに回転させる機構を有する。回転駆動部18は、爪部材12を、上昇工程の実行中に同時に、例えば、爪部材12を150mm/s〜300mm/sの範囲内の上昇速度、且つ0.1s〜0.5sの範囲内の上昇時間で上昇させる上昇工程の実行中に同時に、毎秒180度〜毎秒720度の範囲内の角速度で45度〜180度の範囲内で回転させるように構成されている。回転駆動部18は、電源(図示せず)から供給される電力によって回転駆動するモーター(図示せず)により駆動される。回転駆動部18は、駆動制御部20と電気的に接続され、駆動制御部20により制御される。
駆動制御部20は、開閉駆動部14、昇降駆動部16及び回転駆動部18の制御を行うためのCPU、メモリ等を内蔵している。駆動制御部20は、制御部54が出力する制御信号に基づいて、これらの装置等に作動信号を送り、各装置等を制御する。制御部54と駆動制御部20とは、1つのコントローラに一体化されていてもよい(CPU、メモリ等が共通に内蔵される)。
(押し広げ装置6)
次に、図1及び図5を参照して、押し広げ装置6について説明する。図5は、図1の押し広げ装置の詳細を示す概略斜視図である。押し広げ装置6は、容器底面上の所定位置(食材提供位置)に提供され手繰り寄せ装置4を経由した麺塊Aを容器底面上の所定位置の周辺領域D(図9b参照)に押し広げる装置である。
図5に示すように、押し広げ装置6は、容器底面上の所定位置の上方において、押し広げ装置6の中心軸C2と容器Bの中心軸とが一致するように位置決めされる爪部材支持体11と、爪部材支持体11から下向きに垂下される爪部材13と、爪部材13を、爪部材13の下端部同士が互いにより近い閉状態と、下端部同士が互いからより遠い開状態と、の間で姿勢変更させる開閉駆動部15と、爪部材支持体11及び爪部材13を、容器底面上の所定位置に対して昇降させる昇降駆動部17と、爪部材支持体11及び爪部材13を、容器底面上の所定位置に対して周方向に回転させる回転駆動部19と、開閉駆動部15、昇降駆動部17及び回転駆動部19を制御する駆動制御部21とを備えている。
爪部材支持体11は、爪部材13を支持している。爪部材支持体11は、ロボットアーム等の構造体により形成されている。押し広げ装置6の爪部材支持体11は、手繰り寄せ装置4の爪部材支持体10が設けられるロボットアームとは別のロボットアームに設けられている。
爪部材13は、平面視で互いに周方向に等間隔を空けて環状パターンに配置された3本以上の爪部材である。爪部材13は、本実施形態上では5本の爪部材が中心軸(例えば、押し広げ装置6の中心軸がC2により示される)に対して対称に配置されている。
開閉駆動部15は、爪部材13を、空気圧により閉状態と開状態との間で姿勢変更させる空圧式フィンガとして構成されている。具体的には、開閉駆動部15は、比較的高い空気圧(例えば大気圧)が内部に作用する場合爪部材13が開状態となり、比較的低い空気圧が内部に作用する場合爪部材13が閉状態となるように形成されている。開閉駆動部15には、空気配管23が接続されている。空気配管23の他端はコンプレッサー25に接続されている。コンプレッサー25は空気を圧縮して送出するように構成されている。もっとも、開閉駆動部15は、爪部材13を、モーター及び応力伝達機構等の機械式応力伝達構造により閉状態と開状態との間で姿勢変更させる機械式フィンガとして構成されていてもよい。
昇降駆動部17は、爪部材支持体11又は爪部材支持体11を支持する構造体に設けられている。昇降駆動部17は、爪部材13の先端部を、容器Bの上方の待機位置から、容器B上に盛り付けられた麺塊Aを押し広げることができる第2位置H2(図9a参照)まで下降させる機構を有する。例えば、前述の麺塊Aの一例に対し、第2位置H2は、容器Bの底面から25mm乃至50mmの範囲内の高さに設定される。第2位置H2は、第1位置H1よりも高い高さ位置である。また、昇降駆動部17は、爪部材13の先端部を、第2位置H2から待機位置まで上昇させる機構を有する(図9c参照)。昇降駆動部17は、電源(図示せず)から供給される電力によって回転駆動するモーター(図示せず)により駆動される。昇降駆動部17は、駆動制御部21と電気的に接続され、駆動制御部21により制御される。
回転駆動部19は、爪部材支持体11又は爪部材支持体11を支持する構造体に設けられている。回転駆動部19は、爪部材支持体11及び爪部材13を、中心軸C2を中心として周方向に時計回りに又は反時計回りに回転させる機構を有する。回転駆動部19は、爪部材13を、開工程中のいずれかのタイミングにおいて、例えば、爪部材13を100mm/s〜150mm/sの範囲内の開速度で開く開工程の実行中に同時に、毎秒180度〜毎秒720度の範囲内の角速度で60度〜120度の範囲内で回転させるように構成されている。回転駆動部19は、電源(図示せず)から供給される電力によって回転駆動するモーター(図示せず)により駆動される。回転駆動部19は、駆動制御部21と電気的に接続され、駆動制御部21により制御される。
駆動制御部21は、開閉駆動部15、昇降駆動部17及び回転駆動部19の制御を行うためのCPU、メモリ等を内蔵している。駆動制御部21は、制御部54が出力する制御信号に基づいて、これらの装置等に作動信号を送り、各装置等を制御する。制御部54と駆動制御部21についても、1つのコントローラに一体化されていてよい(CPU、メモリ等が共通に内蔵される)。
(高さ均し装置8)
次に、図1、図6、図7a及び図7bを参照して、高さ均し装置8について説明する。図6は、図1の高さ均し装置8の詳細を示す概略斜視図であり、図7aは、図6の高さ均し装置8のピン部材支持体の下面を下方から見た平面図であり、図7bは、図6の高さ均し装置8のピン部材支持体の側面図である。高さ均し装置8は、容器底面上の所定位置(食材提供位置)に提供され手繰り寄せ装置4及び押し広げ装置6を経由した麺塊Aの高さを均す装置である。
図6に示すように、高さ均し装置8は、下面側が平坦であって容器底面上の所定位置の上方に位置決めされるピン部材支持体26と、ピン部材支持体26から下向きに突出された複数の筒状のピン部材28と、ピン部材支持体26を、容器底面上の所定位置に対して昇降させる昇降駆動部27と、ピン部材支持体26を、容器底面上の所定位置に対して周方向に回転させる回転駆動部29と、昇降駆動部27及び回転駆動部29を制御する駆動制御部30とを備えている。
ピン部材支持体26は、麺塊Aの上部を押さえられるように下面が平坦に形成されている。ピン部材支持体26は、例えば円形の平板により形成されている。ピン部材支持体26の上部は、回転駆動部29から延びる駆動軸と接続されている。ピン部材支持体26は、容器Bの底面の形状と対応したほぼ同じ大きさの円形形状に形成され、140mm〜170mmの範囲内の直径に形成されている。ピン部材支持体26の直径は、容器Bの上部開口部の直径よりも20mm〜60mmの範囲内の値だけ小さくなっている。
図7a及び図7bに示すように、複数のピン部材28は、平面視で互いに周方向に間隔を空けて相対的に小径(例えば中心から30mm〜40mmの範囲内の半径)の環状パターンに配置された3本以上(例えば4本)の内周側ピン部材28aと、平面視で互いに周方向に間隔を空けて相対的に大径(例えば中心から50mm〜60mmの範囲内の半径)の環状パターンに配置された3本以上(例えば4本)の外周側ピン部材28bと、を有している。内周側ピン部材28aの各々は、外周側ピン部材28bの各々に対し、中心から見て位相が45度ずれた位置に配置されている。
昇降駆動部27は、ピン部材支持体26を支持する構造体に設けられている。昇降駆動部27は、ピン部材28の先端部を、容器Bの上方の待機位置から、容器B上で押し広げられた麺塊Aの高さを均すことができる第3位置H3(図10b参照)まで下降させる機構を有する。例えば、前述の麺塊Aの一例に対し、第3位置H3は、容器Bの底面から35mm乃至50mmの範囲内の高さに設定される。第3位置H3は、第2位置H2とほぼ同様の高さ位置又は第2位置H2よりわずかに低い位置である。
また、昇降駆動部27は、ピン部材28の先端部を、第3位置H3から待機位置まで上昇させる機構を有する(図10c参照)。昇降駆動部27は、電源(図示せず)から供給される電力によって回転駆動するモーター(図示せず)により駆動される。昇降駆動部27は、駆動制御部30と電気的に接続され、駆動制御部30により制御される。
回転駆動部29は、ピン部材支持体26を、回転工程中において、毎秒180度〜毎秒720度の範囲内の角速度で45度〜120度の範囲内で回転させるように構成されている。
駆動制御部30は、昇降駆動部27及び回転駆動部29の制御を行うためのCPU、メモリ等を内蔵している。駆動制御部30は、制御部54が出力する制御信号に基づいて、これらの装置等に作動信号を送り、各装置等を制御する。制御部54と駆動制御部30についても、1つのコントローラに一体化されていてよい(CPU、メモリ等が共通に内蔵される)。
(各装置4、6、8の作用)
次に、図8a乃至図10cを参照して、本実施形態による食材盛り付けシステム1の手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6及び高さ均し装置8の作用(動作)を説明する。
図1に示すように、上流側の投入工程(図示せず)において麺塊Aが投入された状態の容器Bがベルトコンベヤ2により手繰り寄せ装置4の下方に搬送される。
ここで、本実施形態においては、制御部54が、演算部53によって演算されたベルトコンベヤ2の移動速度と画像処理部62によって特定された容器Bの位置とに基づいて、容器Bが所定位置に到着したか否かを判断する(図3のSTEP31)。容器Bが未だ所定位置に到着していなければ(STEP31においてNO)、手繰り寄せ装置4を待機位置に維持する(STEP32)。容器Bが所定位置に到着していれば(STEP31においてYES)、手繰り寄せ装置4を容器B上へ移動して更にベルトコンベヤ2と同一速度で追従させる。その間に、適宜の操作プログラムに基づいて、制御部54が手繰り寄せ装置4に作業指令を出力する(STEP34)。具体的には、容器B内に提供される麺塊Aを容器B内の中央領域Cに手繰り寄せる指令を出力する。これによって、手繰り寄せ装置4は、容器B内に提供される麺塊Aを容器B内の中央領域Cに手繰り寄せる工程を実行する。
具体的には、図8aに示すように、先ず、手繰り寄せ装置4の駆動制御部20が、昇降駆動部16を制御して、開状態の爪部材12を、矢印A1に示すように、待機位置から容器底面上の所定位置に向けて下降させる下降工程を実行する。昇降駆動部16は、爪部材12の先端部を、第1位置H1まで下降させる。例えば爪部材12の先端部が麺塊Aの半分以上の深さまで挿入された状態となる。爪部材12の先端部が麺塊Aを掴みやすくすることができる。
次に、図8bに示すように、駆動制御部20は、開閉駆動部14を制御して、矢印A2に示すように、爪部材12を閉状態に姿勢変更させる閉工程を実行する。爪部材12が閉状態となることにより麺塊Aの少なくとも一部が掴まれ、中央領域Cに寄せられる力が麺塊Aの少なくとも一部に作用する。中央領域Cは、容器Bの底面の中央側の領域、例えば、容器Bの底面の直径の半分程度の直径までの領域である。
次に、図8cに示すように、駆動制御部20は、昇降駆動部16を制御して、矢印A3に示すように、閉状態の爪部材12を容器底面上の所定位置から遠ざかるように上昇させる上昇工程を実行する。爪部材12が麺塊Aの少なくとも一部を掴んだ状態で上昇するので、麺塊Aが互いに又は容器Bと接する部分が減少され、中央領域Cに寄せられる力が麺塊Aの全体に作用しやすくなる。
この上昇工程において、爪部材12は、容器の底面から100mm〜150mmの範囲内の高さの上昇位置まで上昇される。この上昇位置は待機位置と同じ高さであるが、待機位置と異なる高さに設定されてもよい。特に食材として麺塊Aを取り扱う場合に、麺塊Aの長さに対して、爪部材12がこのような高さに上昇されることで、麺塊Aをこの高さまでの引き上げ時間で中央領域Cに効果的に寄せることができる。
図8cに示すように、駆動制御部20は、更に、上昇工程の実行中に同時に、回転駆動部18を制御して、矢印A4に示すように、爪部材12を容器底面上の所定位置に対して周方向に回転させる回転工程を実行する。このように爪部材12を回転させる回転工程が実行されることにより、容器底面上の所定位置に提供される麺塊Aの少なくとも一部を巻き取る(巻き込む)ような動作が実現され、単に麺塊Aを持ち上げるよりも麺塊Aの流れを整えながら麺塊Aを多く持ち上げることができ、麺塊Aの位置を中央領域C寄りに修正する作用を極めて顕著に高めることができる。また、回転工程が、上昇工程の実行中に同時に実行されることにより、麺塊Aを上昇させる(持ち上げる)動作と被操作物を巻き取る(巻き込む)ような動作とが組み合わされ、麺塊Aを容器底面上の所定位置の中央領域Cに手繰り寄せる効果を高めることができる。
また、駆動制御部20による回転駆動部18の制御により、回転工程中において、爪部材12は、容器底面上の所定位置に対して、毎秒180度〜毎秒720度の範囲内の角速度で45度〜180度の範囲内で回転される。このような回転速度及び回転範囲が採用される場合に、麺塊Aを被操作物提供位置の中央領域に手繰り寄せる十分な効果を得ることができる。
最後に、図8dに示すように、駆動制御部20は、開閉駆動部14を制御して、矢印A5に示すように、爪部材12を開状態に姿勢変更させる開工程を実行する。爪部材12が開状態とされると、麺塊Aが解放され、中央領域Cに寄せられた状態で落下される。よって、麺塊Aの位置を中央領域C寄りに修正することができる。このようにして、手繰り寄せ装置4による、麺塊Aを容器B内の中央領域Cに手繰り寄せる工程が終了される。
続いて、図1に示すように、中央領域C寄りに手繰り寄せられた麺塊Aを載せた容器Bがベルトコンベヤ2により押し広げ装置6の下方に搬送される。
ここで、本実施形態においては、制御部54が、演算部53によって演算されたベルトコンベヤ2の移動速度と画像処理部62によって特定された容器Bの位置とに基づいて、容器Bが次の所定位置に到着したか否かを判断する(図3のSTEP31)。容器Bが未だ次の所定位置に到着していなければ(STEP31においてNO)、押し広げ装置6を待機位置に維持する(STEP32)。容器Bが次の所定位置に到着していれば(STEP31においてYES)、押し広げ装置6を容器B上へ移動して更にベルトコンベヤ2と同一速度で追従させる。その間に、適宜の操作プログラムに基づいて、制御部54が押し広げ装置6に作業指令を出力する(STEP34)。具体的には、容器B内の中央領域Cに手繰り寄せられた麺塊Aを容器B内の周辺領域Dに押し広げ戻す指令を出力する。これによって、押し広げ装置6は、容器B内の中央領域Cに手繰り寄せられた麺塊Aを容器B内の周辺領域Dに押し広げ戻す工程を実行する。
具体的には、図9aに示すように、先ず、押し広げ装置6の駆動制御部21は、昇降駆動部17を制御して、矢印A6に示すように、閉状態の爪部材13を容器底面上の所定位置に向けて下降させる下降工程を実行する。昇降駆動部17は、爪部材13の先端部を、第2位置H2まで下降させる。爪部材13の先端部が麺塊Aの頂部から20mm〜40mmの範囲内の深さまで挿入された状態となる。よって、麺塊Aの上部の想定より高くなりすぎている部分を効果的に押し広げるように均すことができる。
次に、図9bに示すように、駆動制御部21は、開閉駆動部15を制御して、矢印A7に示すように、爪部材13を開状態に姿勢変更させる開工程を実行する。爪部材13を開状態に姿勢変更させることで、麺塊Aを容器底面上の所定位置の周辺領域Dに押し広げることができる。周辺領域Dは、容器Bの底面の中央領域Cより外側の領域、例えば、容器Bの底面の直径の半分程度の直径より外側の領域である。
駆動制御部21は、更に、開工程の開始時から終了時までの間のいずれかの部分の時間において、回転駆動部19を制御して、矢印A8に示すように、爪部材13を容器底面上の所定位置に対して周方向に回転させる回転工程を実行する。開工程の開始時から終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程が実行されることにより、麺塊Aが押し広げられる最中においても麺塊Aを巻き取る(巻き込む)ような動作が実現され、麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制することができる。より具体的には、麺塊Aが容器Bから「はみ出る」ことを抑制することができる。なお、駆動制御部21は、開工程中において回転工程を実行しないようにすることもできる。
また、駆動制御部21による回転駆動部19の制御により、回転工程中において、爪部材13は、容器底面上の所定位置に対して、毎秒180度〜毎秒720度の範囲内の角速度で60度〜120度の範囲内で回転される。このような回転速度及び回転範囲が採用される場合に、麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制する十分な効果を得ることができる。
次に、図9cに示すように、駆動制御部21は、昇降駆動部17を制御して、矢印A9に示すように、開状態の爪部材13を容器底面上の所定位置から遠ざかるように上昇させる上昇工程を実行する。よって、爪部材13が麺塊Aから引き上げられて、麺塊Aを押し広げる工程が終了される。このようにして、押し広げ装置6による、麺塊Aを容器B内の周辺領域Dに押し広げ戻す工程が終了される。
更に続いて、図1に示すように、押し広げられた麺塊Aを載せた容器Bがベルトコンベヤ2により高さ均し装置8の下方に搬送される。
ここで、本実施形態においては、制御部54が、演算部53によって演算されたベルトコンベヤ2の移動速度と画像処理部62によって特定された容器Bの位置とに基づいて、容器Bが更に次の所定位置に到着したか否かを判断する(図3のSTEP31)。容器Bが未だ更に次の所定位置に到着していなければ(STEP31においてNO)、高さ均し装置8を待機位置に維持する(STEP32)。容器Bが更に次の所定位置に到着していれば(STEP31においてYES)、高さ均し装置8を容器B上へ移動して更にベルトコンベヤ2と同一速度で追従させる。その間に、適宜の操作プログラムに基づいて、制御部54が高さ均し装置8に作業指令を出力する(STEP34)。具体的には、容器B内の周辺領域Dに押し広げ戻された麺塊Aの高さを均す指令を出力する。これによって、高さ均し装置8は、容器B内の周辺領域Dに押し広げ戻された麺塊Aの高さを均す工程を実行する。
具体的には、図10aに示すように、先ず、高さ均し装置8の駆動制御部30は、昇降駆動部27を制御して、矢印A10に示すように、ピン部材支持体26を待機位置から容器底面上の所定位置に向けて下降させる下降工程を実行する。昇降駆動部27が下面側が平坦なピン部材支持体26を容器底面上の所定位置に向けて下降させ、麺塊Aの上部を押さえることにより、麺塊Aの高さを均すことができる。このとき昇降駆動部27は、ピン部材28の先端部を、第3位置H3まで下降させる。ピン部材28の先端部は、麺塊Aの頂部よりわずかに内部まで挿入された状態となり、麺塊Aの高さをより効果的に均すことができる。複数のピン部材28は、10mm〜30mmの範囲内の長さに形成されている。従って、ピン部材28が、1〜2食分程度の麺量に対し麺塊Aの上部から適度な深さまで挿入され、麺塊Aの高さをより均一に均すことができる。
図10bに示すように、高さ均し装置8の駆動制御部30は、回転駆動部29を制御して、矢印A11に示すように、ピン部材支持体26を周方向に回転させる回転工程を実行する。ピン部材支持体26が下降した状態において(及び/または下降する最中において)回転工程が実行されることにより、麺塊Aの高さが均されている最中においても麺塊Aを巻き取る(巻き込む)ような動作が実現される。よって、麺塊Aの高さをより均一に(より美しく)均すことができ、且つ、麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制することができる(例えば食材が容器Bから「はみ出る」ことを抑制することができる)。また、爪部材13が麺塊Aを押し広げる工程において麺塊Aの頂面に押し広げた痕跡が残ってしまうような場合にも、麺塊Aの頂面をより平坦に均す(凸凹をより少なくする)ことができる。
また、駆動制御部30による回転駆動部29の制御により、回転工程中において、ピン部材支持体26は、容器底面上の所定位置に対して、毎秒180度〜毎秒720度の範囲内の角速度で45度〜120度の範囲内で回転される。このような回転速度及び回転範囲が採用される場合に、麺塊Aの高さをより均一に(より美しく)均して且つ麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制する十分な効果を得ることができる。
次に、図10cに示すように、高さ均し装置8の駆動制御部30は、昇降駆動部27を制御して、矢印A12に示すように、ピン部材支持体26を容器底面上の所定位置から遠ざかるように上昇させる上昇工程を実行する。よって、ピン部材支持体26が麺塊Aから引き上げられる。このようにして、高さ均し装置8による、麺塊Aの高さを均す工程が終了される。
麺塊Aの高さがより均一に均され、且つ、麺塊Aの姿勢が過度に乱れることが抑制された状態で、容器B上の麺塊Aは、ベルトコンベヤ2により高さ均し装置8からさらに下流側の行程に搬送される。
(主たる効果)
以上のように、本実施形態の食材盛り付けシステム1によれば、ベルトコンベヤ2の移動に応じて転動する転がりローラ51を用いてベルトコンベヤ2の移動速度が把握される。これにより、容器Bの搬送速度をより正確に把握することができ、食材取り扱い部(手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6及び高さ均し装置8の各々)のより高精度な制御を実現することができる。
また、転がりローラ51を配置する場所の選択について自由度が高いため、配線に関する問題が生じることもない。また、転がりローラ51は、既存のベルトコンベヤに対して付加的に配置可能であるため、ベルトコンベヤの改造作業が複雑であるということもない。
また、本実施形態の食材盛り付けシステム1によれば、制御部54が、演算部53によって演算されたベルトコンベヤ2の移動速度と画像処理部62によって特定された容器Bの位置とに基づいて、食材取り扱い部(手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6及び高さ均し装置8の各々)を制御するようになっている。これにより、容器Bの位置をより高精度に把握することができ、当該容器Bに対するより高精度な食材取り扱い部の制御を実現することができる。
(その他の効果)
その他、本実施形態による食材盛り付けシステム1の手繰り寄せ装置4によれば、下降工程によって開状態の爪部材12を食材提供位置に向けて下降させ、閉工程によって麺塊Aを容器底面上の所定位置の中央領域に手繰り寄せた後、上昇工程を経てから開工程によって麺塊Aを解放することで、麺塊Aの位置を中央領域C寄りに修正することができる。そして更に、閉工程の開始時から開工程の終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程が実行されることにより、容器底面上の所定位置に提供される麺塊Aを巻き取る(巻き込む)ような動作が実現され、麺塊Aの位置を中央領域寄りに修正する作用を極めて顕著に高めることができる。
また、本実施形態による食材盛り付けシステム1の手繰り寄せ装置4によれば、回転工程が上昇工程の実行中に同時に実行される場合、麺塊Aを上昇させる(持ち上げる)動作と麺塊Aを巻き取る(巻き込む)ような動作とが組み合わされることで、麺塊Aを容器底面上の所定位置の中央領域Cに手繰り寄せる効果を高めることができる。
また、本実施形態による食材盛り付けシステム1の手繰り寄せ装置4によれば、所定の回転速度及び回転範囲が採用される場合に、麺塊Aを容器底面上の所定位置の中央領域Cに手繰り寄せる十分な効果を得ることができる。
さらに、本実施形態による食材盛り付けシステム1の手繰り寄せ装置4によれば、上昇工程において、爪部材12は、100mm〜150mmの範囲内で上昇されるようになっていることにより、食材としての麺類を所望に取り扱うことができる。
また、本実施形態による食材盛り付けシステム1の押し広げ装置6によれば、閉状態の爪部材12を容器底面上の所定位置に向けて(麺塊Aの内部に至るまで)下降させた後、開工程によって爪部材12を開状態に姿勢変更させることで、麺塊Aを容器底面上の所定位置の周辺領域に押し広げることができる。そして更に、開工程の開始時から終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程が実行されることにより、麺塊Aが押し広げられる最中においても麺塊Aを巻き取る(巻き込む)ような動作が実現され、麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制することができる。より具体的には、麺塊Aが容器Bから「はみ出る」ことを抑制することができる。
また、本実施形態による食材盛り付けシステム1の押し広げ装置6によれば、所定の回転速度及び回転範囲が採用される場合に、麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制する十分な効果を得ることができる。
また、本実施形態による食材盛り付けシステム1の高さ均し装置8によれば、下面側が平坦なピン部材支持体26を容器底面上の所定位置に向けて下降させることで、麺塊Aの高さを均すことができる。そして更に、ピン部材支持体26が下降した状態において(及び/または下降する最中において)回転工程が実行されることにより、麺塊Aの高さが均されている最中においても麺塊Aを巻き取る(巻き込む)ような動作が実現され、麺塊Aの高さをより均一に(より美しく)均すことができ、且つ、麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制することができる(例えば麺塊Aが容器Bから「はみ出る」ことを抑制することができる)。
また、本実施形態による食材盛り付けシステム1の高さ均し装置8によれば、所定の回転速度及び回転範囲が採用される場合に、麺塊Aの高さをより均一に(より美しく)均して且つ麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制する十分な効果を得ることができる。
また、本実施形態による食材盛り付けシステム1の高さ均し装置8によれば、所定のレイアウトで複数のピン部材28が配置される場合、麺塊Aの全体をよりバランス良く回転させることができるため、麺塊Aの高さをより均一に(より美しく)均して且つ麺塊Aの姿勢が過度に乱れることを抑制する効果を高めることができる。
(変形例)
以上に説明した実施形態において、駆動制御部20は、回転工程を実行するタイミングを変更可能である。駆動制御部20は、例えば閉工程の開始時から閉工程の終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程を実行してもよく、また例えば開工程の開始時から開工程の終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程を実行してもよく、また例えば閉工程の開始時から上昇工程の終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程を実行してもよく、また例えば上昇工程の開始時から開工程の終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程を実行してもよく、また例えば閉工程の開始時から開工程の終了時までの間のいずれかの部分の時間において回転工程を実行してもよい。
また、爪部材12の先端部は、任意の形状に変更可能である。例えば、爪部材12の先端部は、麺塊Aの間に挿入しやすくなるように、例えば5mm乃至6mmの範囲内の直径を有する円形断面の棒状の部材により形成されていてもよく。また例えば、爪部材12の先端部は、麺塊Aに係りやすくするように、三角形断面又は四角形断面の先細構造により形成されてもよい。
また、本発明が対象とする食材(被操作物の一例)として、茹でられた状態の麺塊(所定の長さに揃えて切断されている)が説明されたが、少なくとも本願出願の時点ではこれに限定されない。
また、食材取り扱い部は、手繰り寄せ装置4、押し広げ装置6及び/または高さ均し装置8に限定されず、例えば食材トッピング装置であってもよい。
さらに、少なくとも本願出願の時点では、被操作物は、食材に限定されない。例えば、本発明は、被操作物を巻き取る(巻き込む)ような動作によって被操作物の位置を修正することが有用な様々な技術分野及び用途での活用が期待できる。例えば、ケーブル等の工業製品を取り扱う際にも利用可能であるし、紐状の廃棄物を取り扱う際にも利用可能である。
(転がりローラの詳細)
転がりローラ51の表面は、ゴム製であることが好ましい。この場合、転がりローラ51の表面とベルトコンベヤ2との間に滑りが生じることが効果的に防止される。転がりローラ51は、例えば、ホイール本体部51wと、当該ホイール本体部51wの外周面を覆うゴム製のOリング51rと、から構成され得る。
ここで、Oリング51rがウレタンゴム製であってその外周半径が30mm、幅が8mmである場合、13時間のベルトコンベヤ駆動中、滑り(スリップ)が生じた回数は5回であった(2時間40分/1回)。これは、Oリング51rがシリコン製であった場合(4時間で2回=2時間/1回)よりも滑り難さにおいて優れていることが確認された。
また、転がりローラ51の表面には、横溝51gが設けられていることが好ましい。例えば、Oリング51rがウレタンゴム製であってその外周半径が30mm、幅が8mmである場合において、図11に示すように、外周面上の寸法として、溝の周方向長さ2mm、溝の周方向間隔5mm、である深さ2mmの横溝51gが設けられた場合、43時間のベルトコンベヤ駆動中、滑り(スリップ)が生じた回数は9回であり(4時間47分/1回)、横溝が設けられていない場合よりも滑り難さにおいて改善されることが確認された。
横溝51gの形態は、任意に変更可能である。例えば、図12に示すように、外周面上の寸法として、溝の周方向長さ3mm、溝の周方向間隔3mm、である深さ2mmの横溝51g’が設けられてもよい。
更に、横溝の深さは一定でなくてもよい。例えば、図13及び図14に示すように、幅方向に見て中央から両端に向けて、横溝51g”の深さが増大する形態が採用されてもよい。この場合、食材等によって横溝51g”が詰まってしまうことが効果的に防止される。
1 食材盛り付けシステム
2 ベルトコンベヤ
4 手繰り寄せ装置(食材取り扱い部の一例)
6 押し広げ装置(食材取り扱い部の一例)
8 高さ均し装置(食材取り扱い部の一例)
10 爪部材支持体
11 爪部材支持体
12 爪部材
13 爪部材
14 開閉駆動部
15 開閉駆動部
16 昇降駆動部
17 昇降駆動部
18 回転駆動部
19 回転駆動部
20 駆動制御部
21 駆動制御部
22 空気配管
23 空気配管
24 コンプレッサー
25 コンプレッサー
26 ピン部材支持体
27 昇降駆動部
28 ピン部材
28a 内周側ピン部材
28b 外周側ピン部材
29 回転駆動部
30 駆動制御部
51 転がりローラ
51r Oリング
51w ホイール本体部
51g 横溝
51g’ 横溝
51g” 横溝
52 ロータリーエンコーダ
53 演算部
54 制御部
61 カメラ
62 画像処理部
A 麺塊
B 容器
C 中央領域
C1 中心軸
C2 中心軸
C3 中心軸
D 周辺領域
H1 第1位置
H2 第2位置
H3 第3位置

Claims (16)

  1. 食材収納用の容器を搬送するベルトコンベヤと、
    前記ベルトコンベヤに接触するように設けられ、前記ベルトコンベヤの移動に応じて転動する転がりローラと、
    前記転がりローラの転動角度を検出する角度センサと、
    単位時間当たりの前記転動角度に基づいて、前記ベルトコンベヤの移動速度を演算する演算部と、
    前記ベルトコンベヤ上に配置されて、前記容器内の食材に作用可能であるか、あるいは、前記容器内に食材を投入可能である、食材取り扱い部と、
    前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度に基づいて前記食材取り扱い部を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする食材盛り付けシステム。
  2. 前記食材取り扱い部は、前記容器内の食材を手繰り寄せるロボットハンドである
    ことを特徴とする請求項1に記載の食材盛り付けシステム。
  3. 前記食材取り扱い部は、前記容器内の食材を押し広げるロボットハンドである
    ことを特徴とする請求項1に記載の食材盛り付けシステム。
  4. 前記食材取り扱い部は、前記容器内の食材の高さを均すロボットハンドである
    ことを特徴とする請求項1に記載の食材盛り付けシステム。
  5. 前記食材取り扱い部は、食材トッピング装置である
    ことを特徴とする請求項1に記載の食材盛り付けシステム。
  6. 前記ベルトコンベヤ上を搬送される容器の画像を撮影するカメラと、
    前記カメラによって撮影された容器の画像を画像処理して当該容器の位置を特定する画像処理部と、
    を更に備え、
    前記制御部は、前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度と前記画像処理部によって特定された前記容器の位置とに基づいて、前記食材取り扱い部を制御するようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の食材盛り付けシステム。
  7. 前記転がりローラの表面は、ゴム製である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の食材盛り付けシステム。
  8. 前記転がりローラの表面には、横溝が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の食材盛り付けシステム。
  9. 前記横溝の深さは、中央から両端に向けて増大している
    ことを特徴とする請求項8に記載の食材盛り付けシステム。
  10. 被操作物収納用の容器を搬送するベルトコンベヤと、
    前記ベルトコンベヤに接触するように設けられ、前記ベルトコンベヤの移動に応じて転動する転がりローラと、
    前記転がりローラの転動角度を検出する角度センサと、
    単位時間当たりの前記転動角度に基づいて、前記ベルトコンベヤの移動速度を演算する演算部と、
    前記ベルトコンベヤ上に配置されて、前記容器内の被操作物に作用可能であるか、あるいは、前記容器内に被操作物を投入可能である、被操作物取り扱い部と、
    前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度に基づいて前記被操作物取り扱い部を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする被操作物取り扱いシステム。
  11. 前記被操作物取り扱い部は、前記容器内の被操作物を手繰り寄せるロボットハンドである
    ことを特徴とする請求項10に記載の被操作物取り扱いシステム。
  12. 前記被操作物取り扱い部は、前記容器内の被操作物を押し広げるロボットハンドである
    ことを特徴とする請求項10に記載の被操作物取り扱いシステム。
  13. 前記被操作物取り扱い部は、前記容器内の被操作物の高さを均すロボットハンドである
    ことを特徴とする請求項10に記載の被操作物取り扱いシステム。
  14. 前記ベルトコンベヤ上を搬送される容器の画像を撮影するカメラと、
    前記カメラによって撮影された容器の画像を画像処理して当該容器の位置を特定する画像処理部と、
    を更に備え、
    前記制御部は、前記演算部によって演算された前記ベルトコンベヤの移動速度と前記画像処理部によって特定された前記容器の位置とに基づいて、前記被操作物取り扱い部を制御するようになっている
    ことを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の被操作物取り扱いシステム。
  15. 前記転がりローラの表面は、ゴム製である
    ことを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の被操作物取り扱いシステム。
  16. 前記転がりローラの表面には、横溝が設けられている
    ことを特徴とする請求項10乃至15のいずれかに記載の被操作物取り扱いシステム。
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