JP2021171721A - ディスペンサユニット及びディスペンサシステム - Google Patents

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Motoshi Tada
武嗣 多田
Takeshi Tada
則之 高見澤
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Abstract

【課題】塗布作業の迅速化のためにノズルの着脱を簡易な構造にした、ディスペンサユニット及びディスペンサシステムの提供。【解決手段】コーティング液を吐出するノズル32とノズルが着脱可能にされた取付部とノズルにコーティング液を供給する流体供給部とを有するディスペンサユニット30を備え、取付部はコーティング液の流動路が形成された筒状のシーリング49とシーリングに対して軸方向へ移動可能なスリーブ47とを有するカプラー構造である。これによりノズルの着脱が簡易となり、塗布作業の迅速化を図ることができる。【選択図】図7

Description

本発明は、対象物に対して流体を吐出するディスペンサを備えたディスペンサユニット、およびディスペンサユニットを有するディスペンサシステムにかかる技術分野に関する。
コーティング、冷却、洗浄、除菌、異物除去などを目的としてコーティング液、冷却液、アルコール、有機溶媒などの流体を吐出するディスペンサが既に知られている。例えば回路基板をコーティングするためにコーティング液を基板に吹き付ける必要がある。これに対応するためディスペンサは回路基板に向けてノズル先端からコーティング液を吐出し、これにより防湿や防錆等の機能を有する保護膜を回路基板上に形成している(例えば、特許文献1参照)。
このようなディスペンサでは、対象物に対してノズルからコーティング液などの流体が吐出される。例えば上述した回路基板のコーティング分野では、コーティング液によっては空気との接触により固化しやすい性質を有するものがあるため、例えば、塗布作業の開始に際しノズル先端にコーティング液が固着している場合には、ノズルの交換を行う必要がある。
特開2017−74535号公報
ところで、上記のようなディスペンサは、例えば、コンベアによって順次搬送される多数の回路基板等に対して連続的にコーティング液を吐出するなど、量産工程に用いられることも多い。特に、作業を効率化するためにノズルの交換作業の迅速化が求められる。
また、塗布作業の安全性向上や迅速化のために、ノズルのより容易な着脱や、ノズルの交換が手動ではなく自動で行われることも望まれている。
上述のようなニーズや課題に鑑みて本発明者らは、ノズルのより容易な着脱が可能なディスペンサユニットや、ノズルの交換を自動で行うディスペンサシステムを提供することを目的として本発明を完成するに至った。
上記目的を達成するために、本発明のディスペンサユニットは、
流体を供給するディスペンサと、ディスペンサに着脱自在に取り付けられディスペンサから供給される流体を先端から吐出するノズルと、を有するディスペンサユニットであって、
ディスペンサが、
ノズルの基端側を嵌め入れて流体を供給する略筒状のシーリングと、
シーリングに嵌め入れられたノズルの外側に係合してノズルが動かないように固定するロック機構と、
を備える。
このような構成により、着脱自在なノズルの脱落を確実に防止しながら、作業工程の簡素化や迅速化を図ることができる。
また、本発明のディスペンサユニットでは、
ノズルの外側には凹部が形成されており、
ロック機構は、
凹部に係合する係合位置と、凹部から退避した退避位置との間で移動可能なボールと、ボールを係合位置に配置してノズルの移動を禁止する禁止位置と、ボールを退避位置に配置してノズルの移動を許可する許可位置との間でボールの移動を制御する着脱制御部材と、を備える。
このような構成により、着脱制御部材が、ボールを係合位置に配置してノズルの移動を禁止する禁止位置と、ボールを退避位置に配置してノズルの移動を許可する許可位置との間でボールの移動を制御することができ、これによりノズルの着脱をコントロールすることができ、例えば、意図しないノズルの脱落を防止することができる。
さらに本発明のディスペンサユニットでは、
ノズルに、ノズルの軸回り方向の向きを定めるための凹部とこれに嵌合する凸部とのどちらか一方を形成し、ディスペンサ側に他方を形成する。
このように、ノズルに凹部と凸部とのどちらか一方を設け、ディスペンサに他方を設けることでノズルの軸回り方向の向きを正確に定めることが可能となる。これにより例えば、楕円形や方形状に液体を吐出するノズルを用いる場合であっても正確な吐出が可能なようにノズルをディスペンサに装着することができる。
さらに本発明のディスペンサユニットでは、ディスペンサが、コーティング液もしくはインクを供給することに適している。
また本発明のディスペンサシステムでは、
流体を供給する供給口を有するシーリングを備えたディスペンサと、
流体の吐出形状、吐出方向、吐出範囲のうちの少なくともいずれかが異なり、かつ着脱自在にシーリングに装着される複数のノズルをストックするノズルラックと、
ノズルラックのノズルをディスペンサに選択的に装着するノズル交換制御手段と、
を備える。
なおノズルラックは、
シーリングに着脱自在に装着され、流体の吐出形状、吐出方向、吐出範囲が同一な複数のノズル、もしくは
流体の吐出形状、吐出方向、吐出範囲のうちの少なくともいずれかが異なりかつ着脱自在にシーリングに装着される複数のノズル
をストックするようにしてももちろんよい。
このようなディスペンサシステムによれば、毒性が高いなど人体に有害な流体を使用するときであっても、人の手を介すことなく、当該流体を吐出するノズルを適宜自動で交換することができる。
また、流体の吐出形状、吐出方向、吐出範囲のうちの少なくともいずれかが異なるノズルを使い分けて流体を吐出できるため、効率的に対象に流体を吐出することができる。
また、流体の吐出形状、吐出方向、吐出範囲の同じな同一の複数のノズルをノズルラックにストックすることで、万が一にもノズルに目詰まりなどが生じた場合でも自動で交換して対応することができる。
また、本発明のディスペンサシステムでは、
ノズルの外側に凹部を形成し、
ディスペンサは、シーリングに接続されたノズルの外側に係合してノズルが動かないように固定するロック機構を備え、
ロック機構は、
凹部に係合する係合位置と、凹部から退避した退避位置との間で移動可能なボールと、
ボールを係合位置に配置してノズルの移動を禁止する禁止位置と、ボールを退避位置に配置してノズルの移動を許可する許可位置との間でボールの移動を制御する着脱制御部材と、を備え、
ノズル交換制御手段は、着脱制御部材を許可位置に移動させてノズルを取り外した後に、別のノズルをディスペンサに装着して着脱制御部材を禁止位置にスライド移動させることを特徴とする。
このような構成により、着脱制御部材を許可位置と禁止位置とでスライド移動させるだけで、ノズルの着脱が可能となり、簡便にノズルを交換しながら確実にノズルを保持できるシステムを提供することが可能となる。これにより例えば、粘度の高い流体を吐出する場合でもノズルがディスペンサから脱落するなどの危険を防止することができる。
また、本発明のディスペンサシステムでは、
ノズルラックはそれぞれのノズルの基端に形成された取り付け開口を鉛直上側にしてストックし、
ロック機構の着脱制御部材を、鉛直上側で許可位置に位置し、かつ鉛直下側で禁止位置に位置するようにスライド移動可能に設け、
ノズル交換制御手段は、着脱制御部材を禁止位置から許可位置に移動させてシーリングからノズルを脱着した後に、新たなノズルをシーリングに装着して着脱制御部材を許可位置から禁止位置に移動させることを特徴とする。
このような構成により、ノズル交換制御手段は、ディスペンサを鉛直方向で相対移動させることで着脱制御部材を許可位置に移動させてノズルを脱着/装着することができ、複雑な制御をすることなくシンプルな制御構成でノズルを交換することが可能となる。
また、ノズルラックは、流体を広い領域に吐出する第1のノズルと、流体を狭い領域に吐出する第2のノズルとを含むことが望ましい。
このようなノズルにより、広い領域に流体を吐出する第1のノズルを用いて広いエリアに流体を吐出し、狭い領域に流体をと吐出する第2のノズルを用いて狭い端部エリアや狭小エリアに流体を吐出することができ、作業時間を短期化しつつ、より確実に吐出対象に流体を吐出することができる。
また、本発明のディスペンサシステムでは、
ノズルとディスペンサとに、
ノズルの軸回り方向を定めるための凹凸を形成する。
このように、ノズルに、ノズルの軸回り方向の向きを定めるための凹部とこれに嵌合する凸部とのどちらか一方を形成し、ディスペンサ側に他方を形成することで、正確に軸回り方向の配置を定めることができる。
なお流体が回路基板をコーティングするためのコーティング液である場合は、複数のノズルを有機溶媒に浸漬した状態でストックすることが望ましい。
これにより、ノズルが乾燥しないように保存でき、コーティング液の正確な吐出を維持することができる。
また、本発明のディスペンサシステムはノズルの保管槽を備えてもよい。保管槽内には、例えばノズル先端の目詰まりを防止するための有機溶媒などの液体を満たしておく。これによりノズル先端の目詰まりを確実に防止してノズルが本来有する性能を維持することができる。
保管槽は例えばノズルラックごと収容できるサイズに形成し、この保管槽内もしくはその近傍でノズルの着脱を行うことで、ノズルの性能劣化をさらに低減することができる。
また、よりシンプルな着脱機構として例えば、バネなどの付勢部材を用いて上述のボールを係合位置に付勢してボールをノズルの凹部に係合させ、ボールとノズル表面との間に生じる摩擦力によってノズルを保持する機構も考えられる。このような機構によればスリーブを省くことができ機構もよりシンプルなものとなる。
その一方で、高い粘度を有する流体を吐出する際に高い圧力がノズルに付与されたときにはノズルが抜け落ちる可能性を否定できず、安全性や信頼性を鑑みると好ましい機構とはいえない。
さらに、本発明のディスペンサシステムは、ノズルの着脱が保管槽において行われてもよい。これにより、保管槽に貯留された溶剤に浸された新たなノズルに交換することが可能になり、コーティング液の固化によるノズルの目詰まりを抑制することができる。
さらにまた、本発明のディスペンサシステムは、ノズルに付着された溶剤又はコーティング液が廃棄される廃棄槽が設けられてもよい。これにより、ノズルに付着されている溶剤又はコーティング液が廃棄槽に廃棄されてノズルが清浄化され、清浄化されたノズルを用いた塗布作業を行うことができる。
本発明によれば、ノズルの着脱構造が簡易な構造にされ作業工程の簡素化や迅速化を図ることができる。
図2乃至図19と共に本発明ディスペンサシステムの実施の形態を示すものであり、本図は、ディスペンサシステムの概略平面図である。 ディスペンサユニットが回路基板の真上に移動された状態を示す概略平面図である。 交換ユニットの正面図である。 交換ユニットにおける第1の移動部と第2の移動部の各一部を示す斜視図である。 浸け置き槽と廃棄槽をノズルの一部とともに示す斜視図である。 ディスペンサユニットの斜視図である。 ノズルが取付部から取り外された状態で示すディスペンサユニットの斜視図である。 ディスペンサユニットの断面図である。 ノズルが取付部から取り外された状態を示す断面図である。 ノズルの取付部への取付が行われている途中の状態を示す断面図である。 図10に引き続き、ノズルの取付部への取付が行われている途中の状態を示す断面図である。 ノズルが取付部に取り付けられた状態を示す断面図である。 コーティング液の流動経路を示す断面図である。 図15乃至図19と共にノズルの自動での交換作業が行われるときの動作を示すものであり、本図は、ディスペンサユニットが保管槽の真上に移動された状態を示す断面図である。 図14に引き続き、第1の移動部と第2の移動部が上方へ同じ距離移動され、ディスペンサユニットが下方へ移動された状態を示す断面図である。 図15に引き続き、第1の移動部が上方へ移動されてノズル挿入部がノズルラックから上方に離隔された状態を示す断面図である。 図16に引き続き、本体が上方へ移動されノズルが取付部から取り外された状態を示す断面図である。 図17に引き続き、本体が下方へ移動され、スリーブがノズル挿入部に上方から押し付けられてスリーブがシーリングに対して相対的に上方へ移動されて取付可能位置から取付不能位置まで移動された状態を示す断面図である。 図18に引き続き、本体が上方へ移動されて交換された状態を示す断面図である。
以下に、本発明のディスペンサシステムを実施するための形態について添付図面を参照して説明する。なお以下の実施形態では一例として、回路基板をコーティングする実施態様について例示するが本発明の適用分野はこれに限らず、洗浄や冷却、除菌などの分野にも適用することができる。
以下に示す、ディスペンサシステムはディスペンサとノズルとを備えたディスペンサユニット、複数のノズルをストックするノズルラック、およびノズルラックのノズルをディスペンサに選択的に装着する交換制御機構(ノズル交換制御手段)を有し、ディスペンサユニットが上下方向へ移動可能にされている他に、水平面内における直交する2方向へも移動可能に構成されている。以下では、水平面内における直交する2方向のうち前後方向をX方向とし左右方向をY方向として説明する。尚、以下に示す前後左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、X方向とY方向が水平面内における直交する任意の2方向であればよい。
<ディスペンサシステムの全体構成>
先ず、ディスペンサシステム1の全体構成について説明する(図1乃至図5参照)。
ディスペンサシステム1は、例えば、塗布対象物である回路基板等の製造ラインの一部において使用される。但し、ディスペンサシステム1は製造ラインの一部において使用される他に、単独で回路基板等の塗布対象物に対して塗布作業が行われる装置であってもよい。
ディスペンサシステム1はフレーム2の内部に所要の各機構が配置されている(図1及び図2参照)。フレーム2の内部には左右に離隔して設けられた一対のX方向ガイド3、3と前後に離隔して設けられた一対のY方向ガイド4、4とが配置されている。
X方向ガイド3、3にはコンベア5が支持され、コンベア5によって回路基板100がY方向(左右方向)へ搬送される。コンベア5は固定部5aと可動部5bを有し、可動部5bがX方向ガイド3、3に案内されてX方向(前後方向)へ移動可能にされている。従って、コンベア5は固定部5aと可動部5bの距離が搬送される回路基板100の大きさに応じて変化される。回路基板100はディスペンサシステム1によって塗布作業が行われる所定の位置までコンベア5によって搬送される。
Y方向ガイド4、4にはヘッド支持体6が支持されている。ヘッド支持体6は、前後に離隔して位置されたベース部6a、6aと、両端部がそれぞれベース部6a、6aに連結されたヘッド支持バー6bと、Y方向ガイド4、4に支持された被支持部6c、6cと、ヘッド支持バー6bと被支持部6c、6cを連結する上下に延びる連結柱6d、6dとを有している。ヘッド支持体6は、ヘッド支持バー6bが被支持部6c、6cに連結柱6d、6dによって連結されているため、ヘッド支持バー6bが被支持部6c、6cとY方向ガイド4、4より上方に位置されている。ベース部6a、6aはそれぞれ前後方向においてY方向ガイド4、4の外側に位置されている。
ヘッド支持体6は被支持部6c、6cがそれぞれY方向ガイド4、4に案内されてY方向へ移動可能にされている。
ヘッド支持体6のヘッド支持バー6bにはヘッド7がX方向へ移動可能に支持されている。ヘッド7はヘッド支持バー6bに支持された被ガイド部7aと被ガイド部7aに連結された支持部7bとを有し、支持部7bにディスペンサユニット30が支持されている。ヘッド7は被ガイド部7aがヘッド支持バー6bに案内されてX方向へ移動可能にされている。
ディスペンサユニット30は支持部7bに対して上下方向及び上下に延びる軸A(図7参照)の軸回り方向へ回転可能にされている。また、ディスペンサユニット30は、ヘッド7のヘッド支持体6に対するX方向への移動に伴ってX方向へ移動され、ヘッド支持体6のY方向ガイド4、4に対するY方向への移動に伴ってY方向へ移動される。従って、ディスペンサユニット30はX方向(前後方向)とY方向(左右方向)と上下方向へ移動可能にされると共に軸回り方向へ回転可能にされる。
ディスペンサシステム1においては、ヘッド7とディスペンサユニット30が回路基板100の真上に移動され、ディスペンサユニット30による回路基板100に対するコーティング液の塗布作業が行われる(図2参照)。
ディスペンサシステム1には交換ユニット8が設けられている(図1、図3及び図4参照)。交換ユニット8は配置台9に所要の各部が配置されて構成されている。交換ユニット8はコンベア5の固定部5aに沿って配置されている。
配置台9上には案内ベース10と保管槽11が左右に離隔して配置されている。案内ベース10における保管槽11側の側面部には上下に延びる支持レール10aが設けられている。
保管槽11の内部には溶剤11aが貯留されている。保管槽11は上方に開口されたケース部12とケース部12の開口を覆うカバー部13とを有し、カバー部13には挿入孔13aと交換孔13bが左右に離隔して形成されている。
案内ベース10の支持レール10aには第1の移動部14と第2の移動部15がそれぞれ上下方向へ移動可能に支持され、第1の移動部14の一部を除いた部分と第2の移動部15の一部を除いた部分とが案内ベース10と保管槽11の間に位置されている。
第1の移動部14は所定の屈曲された形状に形成された第1のアーム部16と第1のアーム部16の一端部に連続された第1の被案内部17と第1のアーム部16の他端部に連続されたノズル挿入部18(ノズル交換制御手段)とを有している。第1のアーム部16には第1のアクチュエーター19が連結されている。第1の被案内部17は案内ベース10の支持レール10aに支持されている。従って、第1の移動部14は第1のアクチュエーター19の駆動力によって第1の被案内部17が案内ベース10に案内されて上下方向へ移動される。この実施形態では、上記ノズル挿入部18、およびディスペンサユニット30を10方向、Y方向、およびXY方向(水平方向)と略垂直をなすZ方向(鉛直方向)で移動を制御する機構によってノズル交換制御手段は構成されている。なおシーリングやスリーブの構造によって、ノズル交換制御手段の構成は適宜変更するとよい。
ノズル挿入部18は水平な状態で位置され、上方に開口された配置凹部18aを有している。ノズル挿入部18には配置凹部18aが形成された部分に挿通孔18b、18b、18bが左右に離隔して形成されている。
第2の移動部15は所定の屈曲された形状に形成された第2のアーム部20と第2のアーム部20の一端部に連続された第2の被案内部21と第2のアーム部20の他端部に連続されたノズルラック22とを有し、第1の移動部14の下側に位置されている。第2のアーム部20には第2のアクチュエーター23が連結され、第2のアクチュエーター23は配置台9上に配置されている。第2の被案内部21は第1の案内部17より下側において案内ベース10の支持レール10aに支持されている。従って、第2の移動部15は第2のアクチュエーター23の駆動力によって第2の被案内部21が案内ベース10に案内されて上下方向へ移動される。
ノズルラック22はノズル挿入部18の真下において水平な状態で位置され、前後に離隔して位置された一対の受け台部24、24を有している。受け台部24、24は他の部分から上方に突出されている。ノズルラック22は複数のノズルを保持できるようになっている。保持されるノズルとしては、例えば、流体の吐出形状、吐出方向、吐出範囲のうちの少なくともいずれかが異なる複数のノズルや、流体の吐出形状、吐出方向、吐出範囲の同じな同一の複数のノズルがあげられる。ノズルラック22はノズルの基端に形成された開口(取り付け開口)を鉛直上側にし先端を下側にしてノズルを保持する。
ノズルラック22は受け台部24、24間の部分が孔形成部25として設けられている。孔形成部25には挿入保持孔25a、25a、25aが左右に離隔して形成されている。ノズルラック22には挿入保持孔25aに連続して位置決め用挿入孔25bが形成され、位置決め用挿入孔25bは挿入保持孔25aより小さな形状に形成されている。挿入保持孔25aの中心軸とノズル挿入部18に形成された挿通孔18bの中心軸とは一致され、挿入保持孔25aは挿通孔18bより径が小さくされている。
第1の移動部14と第2の移動部15においては、第1のアーム部16と第2のアーム部20の各一部がカバー部13の挿入孔13aに挿入され、少なくともノズル挿入部18とノズルラック22が保管槽11に挿入され溶剤11aに浸された状態にされている。従って、ノズル挿入部18とノズルラック22は第1のアクチュエーター19と第2のアクチュエーター23が保管槽11の内部において上下方向へ各別に移動される。
ディスペンサシステム1には廃棄槽26と浸け置き槽27が左右に並んで配置され、廃棄槽26と浸け置き槽27は交換ユニット8と同様にコンベア5の固定部5aに沿って配置されている(図1及び図5参照)。
廃棄槽26は上方に開口された箱状に形成されている。浸け置き槽27は上方に開口されたケース体28とケース体28の開口を閉塞する蓋体29とを有し、蓋体29には横長の挿通孔29aが形成されている。浸け置き槽27の内部には、保管槽11の内部に貯留された溶剤11aと同様の溶剤27aが貯留されている。
<ディスペンサユニットの構成>
次に、ディスペンサユニット30の構成について説明する(図6乃至図9参照)。なお、ディスペンサユニットのノズルは自動で交換してもよいが、手動で交換することもできる。
上記したように、ディスペンサユニット30はヘッド7の支持部7bに支持され、X方向とY方向と上下方向へ移動可能にされると共にヘッド7に対して軸回り方向へ回転可能にされている。
ディスペンサユニット30は本体31とノズル32によって構成されている(図6乃至図9参照)。ノズル32は様々なタイプがあり、用途に応じて適宜使い分けるとよい。ノズル32として例えば、広い領域にコーティング液を吐出するフイルムコートノズル、狭い領域にコーティング液をと吐出するニードルノズル、ノズル先端が曲折した斜め方向にコーティング液を吐出するノズルなどを装着することができる。
またノズル32の材質は吐出する流体に応じて選択するとよく、材質としては例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、PTFEなどのフッ素樹脂、ステンレスなどの金属が
あげられる。
ノズル先端の開口径などは流体の粘度などに応じて決めるとよく、例えば粘度が100mPa・s以上の比較的高い粘度の流体を吐出する場合は口径を大きくする必要があり、例えば10mPa・s未満の粘度を有する流体は小さな口径にすることができる。粘度の高い流体を吐出する場合は、着脱可能なノズルが吐出工程の途中で脱落しないよう、しっかりと保持する必要が生じる。
本体31は縦長のハウジング33とハウジング33の内部に配置された所要の各部とによって構成されている。
ハウジング33は複数の部材が上下方向において結合されて構成され、これらの複数の部材として上蓋部材34と上筒部材35と下筒部材36と下蓋部材37が上側から順に設けられている。
上筒部材35には径方向において外周面と内部の空間を連通するエアー流入孔35aが形成され、下筒部材36には径方向において外周面と内部の空間を連通する結合孔36aが形成され、下蓋部材37には上下に貫通された貫通孔37aが形成されている(図8及び図9参照)。
上筒部材35にはエアー流入孔35aに連通される図示しないエアー供給管が連結される。下筒部材36には結合孔36aに連通されるL字状の継手38が連結されている。ハウジング33の内部には図示しない供給タンクから継手38を介してコーティング液が供給される。
ハウジング33の内部空間は配置空間33aとして形成され、配置空間33aには流体供給部39が配置されている。流体供給部39はピストン40と付勢バネ41を有し、ピストン40が付勢バネ41によって下方に付勢されている。
ピストン40は上側に位置されたバネ支持部材42と上端部がバネ支持部材42の下端部に結合された開閉部材43とを有し、エアー流入孔35aからエアーが供給されることにより付勢バネ41の付勢力に反して上方へ移動される。開閉部材43は金属材料によって形成され、下端部が下方に凸の円錐状に形成された開閉部43aとして設けられている。
本体31は下端部が取付部44として設けられ、取付部44はカプラー構造にされている。取付部44は上記した下側蓋部37と下側蓋部37の内部に配置された流入部45と下側蓋部37の内部に配置された結合部46と上下方向へ移動可能なスリーブ(着脱制御部材)47とを有している。
下蓋部材37は厚みの薄い円環状に形成された閉塞部48と閉塞部48の内周部から下方に突出された略筒状のシーリング49とを有している。シーリング49にはノズルの基端が嵌め込み可能となっており、シーリング49とこれに嵌め込まれたノズルは液密に連通する。詳細な構造は後述するが、本発明ではシーリング49に嵌め込まれるノズルの着脱をスリーブ47で自動もしくは手動で制御することができる。
シーリング49は大径部50と小径部51を有し、上端部が大径部50として設けられ、大径部50の下側の部分が小径部51として設けられている。小径部51の下端寄りの位置には球配置孔51a、51a、・・・が周方向に等間隔に離隔して形成されている。小径部51の下端部には下方に開口された位置決め孔51bが形成されている。
小径部51には球配置孔51a、51a、・・・と位置決め孔51bの間にストッパーリング52が取り付けられている。ストッパーリング52は小径部51の外周部に取り付けられ、一部が小径部51の外周面から外方に突出されている。球配置孔51aには球体(ボール)53が配置され、球体53は小径部51の径方向において転動可能(移動可能)にされている。尚、小径部51には球体53の球配置孔51aからの脱落を防止する脱落防止部が設けられている。
流入部45はフッ素樹脂等の樹脂材料によって形成され、閉塞部48から大径部50に亘る部分において下側蓋部37に取り付けられている。流入部45の中心部には上下に貫通された流入孔45aが形成されている。流入孔45aの上端部は上方へ行くに従って径が大きくなるように形成され、流入孔45aの上端部を形成する壁面が傾斜面45bとして形成されている。傾斜面45bの鉛直軸に対する傾斜角度は閉塞部材43における閉塞部43aの周面の傾斜角度に一致されている。
結合部46は大径部50から小径部51の上端部に亘る部分において下側蓋部37に取り付けられ、流入部45に下側から結合されている。結合部46の中心部には上下に貫通された流動孔46aが形成されている。結合部46は流動孔46aを形成する円筒状の壁部が他の部分より下方に突出された嵌合突部46bとして設けられている。結合部46には流動孔46aの外周側に下方に開口された環状の溝部が形成され、この溝部が嵌合凹部46cとして形成されている。
スリーブ47はシーリング49に外周側から上下方向へ移動可能に支持され、シーリング49より一回り径が大きい略円筒状に形成された筒状部54と筒状部54の下端寄りの位置から内方に張り出されたフランジ部55とを有している。フランジ部55の内周部における下端部は被ストッパー面55aとして形成され、被ストッパー面55aは下方へ行くに従って筒状部54に近付くように傾斜されている。
シーリング49の小径部51とスリーブ47の筒状部54との間にはコイルバネ56が配置され、コイルバネ56によってスリーブ47がシーリング49に対して下方に付勢されている。スリーブ47は被ストッパー面55aがストッパーリング52に上方から押し当てられることにより下方への移動が規制され、シーリング49からの脱落が防止されている。
スリーブ47は取付可能位置(許可位置)と取付不能位置(禁止位置)の間で移動可能にされ、取付可能位置は上方の移動端であり取付不能位置は下方の移動端である。取付可能位置においてはスリーブ47の上端が下蓋部材37の閉塞部48に押し当てられることにより上方への移動が規制される。取付不能位置においては、上記したように、被ストッパー面55aがストッパーリング52に上方から押し当てられて下方への移動が規制されており、フランジ部55によって球体53の球配置孔51aから外側への突出が規制されている。このとき球体53は一部が球配置孔51aから内側に突出されている。
ノズル32は上下方向が軸方向にされ、上下に延びる略円筒状のノズル本体57とノズル本体57の上端寄りの位置から外方に張り出されたフランジ状の被保持部58とを有している。
ノズル本体57の内部空間はコーティング液の流動孔57aとして形成されている。ノズル本体57の上端部には上方に開口された挿入凹部57bが形成され、挿入凹部57bの径はコーティング液の流動孔57aの径より大きくされている。ノズル本体57の上端部は挿入凹部57bを形成する円筒状の壁部が挿入突部57cとして設けられている。ノズル本体57の下側の開口は吐出口57dとして形成されている。
被保持部58は外形の大きさが第1の移動部14におけるノズル挿入部18の挿通孔18bより小さく第2の移動部15におけるノズルラック22の位置決め用挿入孔25bより大きくされている。
ノズル本体57には周方向に延びる係合凹部59が形成されている。係合凹部59は挿入突部57cと被保持部58の間に形成されている。
被保持部58には上下に延びる丸軸状の位置決めピン60が取り付けられている。位置決めピン60は上下両端部がそれぞれ被保持部58から上下に突出され、上端部が第1の位置決め部60aとして設けられ、下端部が第2の位置決め部60bとして設けられている。
<ノズルの着脱動作>
以下に、ノズル32の取付部44に対する着脱動作について説明する(図9乃至図11参照)。
ノズル32が取付部44から取り外されている状態においては、スリーブ47が取付不能位置に保持されている(図9参照)。取付不能位置においては、球体53の球配置孔51aから外側への突出が規制され、球体53の一部が球配置孔51aから内側に突出されている。
ノズル32の取付部44に対する取付が行われるときには、スリーブ47がコイルバネ56の付勢力に反して取付可能位置まで上方へ移動される。スリーブ47が取付可能位置まで移動されると、球体53の球配置孔51aからの外側への突出不能な規制状態が解除される。
スリーブ47が取付可能位置まで移動された状態において、ノズル32がシーリング51に下側から挿入されると、球体53の球配置孔51aからの外側への突出不能な規制状態が解除されているため、ノズル本体57によって球体53が押圧されてシーリング51の外周側へ転動される(図10参照)。従って、ノズル32はさらに上方へ移動可能な状態にされる。
ノズル32がさらに上方へ移動されると、ノズル本体57の挿入突部57cが結合部46の嵌合凹部46cに挿入されて嵌合されると共に結合部46の嵌合突部46bがノズル本体57の挿入凹部57bに挿入されて嵌合される(図11参照)。従って、挿入突部57cの挿入と嵌合突部46bの挿入とにより、ノズル32が取付部44の結合部46に入れ子の状態で結合される。
ノズル32が結合部46に結合された状態においては、ノズル本体57に形成された係合凹部59が球配置孔51a、51a、・・・の内側に位置される。このとき位置決めピン60の第1の位置決め部60aが下蓋部材37の位置決め孔51bに挿入され、ノズル32の取付部44に対する軸回り方向への位置決めが行われる。
ノズル32が結合部46に結合された状態において、スリーブ47がコイルバネ56の付勢力によって取付可能位置から取付不能位置まで移動されると、フランジ部55によって球体53の球配置孔51aから外側への突出が規制され、球体53がシーリング51の内周側へ転動されて係合凹部59に係合される係合位置に配置される(図12参照)。従って、球体53によってノズル32の取付部44に対する下方への移動が規制され、ノズル32が取付部44に取り付けられる。
逆に、ノズル32の取付部44からの取り外しは、スリーブ47が取付可能位置から取付不能位置まで移動され球体53の球配置孔51aからの外側への突出不能な規制状態が解除された状態(図11参照)において、ノズル32を取付部44から下方へ引き出すことにより行うことができる。このとき球体53はシーリング51の外側へ転動されて係合凹部59から退避した退避位置に配置される。
ノズル32を手動で着脱する場合は、スリーブ47を取付可能位置にスライドさせてノズルをシーリングから取り外し、この後に別の新しいノズルをシーリングに嵌め入れてスリーブ47を取付不能位置にスライドさせる。これによりノズル32の脱落を確実に防止しつつ、吐出する液体の吐出範囲、吐出形状、吐出方向のいずれかに鑑みたノズルの選択ができ、より効率的な作業が可能となる。
<ディスペンサシステムにおける動作>
次いで、ディスペンサシステム1において塗布作業が行われるときの動作について説明する(図1、図2、図12乃至図19参照)。
尚、ディスペンサシステム1においては手動によらず自動でノズル32の交換が行われるが、最初はディスペンサユニット30にノズル32が取り付けられていない状態もあり、この場合には、ディスペンサユニット30がまずノズル32を装着し、その後必要に応じてノズル32の交換が行われる。
ディスペンサシステム1による塗布作業が行われる前の状態においては、ディスペンサユニット30において、付勢バネ41の付勢力によってピストン40が下方へ移動されており、閉塞部材43の開閉部43aが流入部45の傾斜面45bに押し付けられて流入部45の流入孔45aが閉塞されている(図12参照)。
塗布作業が開始されると、コンベア5によって回路基板100がディスペンサユニット30によって塗布作業が行われる所定の位置まで搬送される(図1参照)。
このときディスペンサユニット30は、ヘッド7のヘッド支持体6に対するX方向への移動に伴ってX方向へ移動され、ヘッド支持体6のY方向ガイド4、4に対するY方向への移動に伴ってY方向へ移動され、回路基板100の真上に位置される(図2参照)。ディスペンサユニット30はヘッド7に対して下方へ移動され、回路基板100に対するコーティング液の塗布が可能な状態にされる。
回路基板100に対するコーティング液の塗布は、ハウジング33のエアー流入孔35aからエアーが供給されると共に継手38を介してハウジング33の内部にコーティング液が供給されることにより行われる。継手38を介してハウジング33の内部にコーティング液が供給されると、ピストン40が上方へ移動され、閉塞部材43の開閉部43aが流入部45から上方に移動される(図13参照)。従って、コーティング液は流入部45の流入孔45aに流入されて結合部46の流動孔46aを通ってノズル32のコーティング液の流動孔57aを流動され吐出口57dから回路基板100の所定の位置へ向けて吐出される。
このとき、ディスペンサユニット30においては、上記したように、ノズル本体57の挿入突部57cが結合部46の嵌合凹部46cに挿入されて嵌合されると共に結合部46の嵌合突部46bがノズル本体57の挿入凹部57bに挿入されて嵌合され、ノズル32が取付部44の結合部46に入れ子の状態で結合されている。
従って、挿入突部57cが嵌合凹部46cに挿入されると共に嵌合突部46bが挿入凹部57bに挿入された状態でシーリング49と結合部46が結合されているため、結合部46からシーリング49に流動されるコーティング液の結合部46とシーリング49の間からの漏れを確実に防止することができる。
コーティング液が回路基板100へ向けて吐出される状態においては、ディスペンサユニット30が塗布位置に応じて上下前後左右へ移動されると共に軸回り方向へ回転され、必要な全ての塗布位置に対してコーティング液の塗布が行われる。
コーティング液の回路基板100に対する塗布が終了すると、エアー流入孔35aからのエアーの供給が停止されて付勢バネ41の付勢力によってピストン40が下方へ移動され、閉塞部材43の開閉部43aが流入部45の傾斜面45bに押し付けられて流入部45の流入孔45aが閉塞される。同時に、ハウジング33の内部へのコーティング液の供給が停止される。
このようにディスペンサユニット30においては、閉塞部材43が流入部45に押し付けられて流入孔45aが閉塞されるが、上記したように、流入部45が樹脂材料によって形成されている。
従って、ノズル32からのコーティング液の非吐出時に、樹脂材料によって形成された流入部45に流体供給部44の一部である閉塞部材43が押し当てられるため、流入部45に対する流体供給部44の密着性が高くなり、ハウジング33の内部に残存するコーティング液が流入孔45aへ向けて流動されず、ノズル32からのコーティング液の吐出漏れを防止することができる。
上記した塗布作業において、ノズル32の交換が必要なときには以下のような自動での交換作業が行われる(図14乃至図19参照)。ノズル32の交換は、例えば、ノズル32にコーティング液による目詰まりが生じたときや一定時間の塗布作業が行われずコーティング液が固化してノズル32の吐出口57d付近に付着したとき等に行われる。
尚、以下に示すノズル32の交換作業に関する動作及びその動作手順は一例であり、交換作業に関する動作は以下に示す以外の他の動作及び他の動作手順であってもよい。
交換作業は、先ず、ディスペンサユニット30が保管槽11の真上に移動される(図14参照)。このとき第1の移動部14のノズル挿入部18は第2の移動部15のノズルラック22に上方から接した状態にされ、保管槽11には交換可能な新たなノズル32がノズルラック22に保持されている。このとき交換可能な新たなノズル32は全体が溶剤11aに浸された状態にされている。
ノズル32のノズルラック22による保持は、ノズル32がノズル挿入部18の挿通孔18bを挿通されて挿入保持孔25aに挿入され、被保持部58がノズルラック22の孔形成面部25上に載置されることにより行われる。このときノズル32は位置決めピン60の第2の位置決め部60bがノズルラック22の位置決め用挿入孔25bに挿入され、ノズルラック22に対する軸回り方向における位置決めが行われている。また、ノズル32がノズルラック22に保持された状態においては、被保持部58より上側の部分がノズル挿入部18より上方に位置されている。
上記のように保管槽11の真上に移動されたディスペンサユニット30は、新たなノズル32が保持されていない挿入保持孔25aの真上に位置される。
次に、第1の移動部14と第2の移動部15が上方へ同じ距離移動され、ディスペンサユニット30が下方へ移動される(図15参照)。ディスペンサユニット30が下方へ移動されると、ノズル32がカバー部13の交換孔13bからノズル挿入部18の挿通孔18bを挿通されてノズルラック22の挿入保持孔25aに挿入され、被保持部58が受け台部24、24間に挿入されると共にスリーブ47の下面がノズル挿入部18に上方から接触又は近接した状態にされる。このときノズル32は位置決めピン60の第2の位置決め部60bがノズルラック22の位置決め用挿入孔25bに挿入され、ノズルラック22に対する軸回り方向における位置決めが行われる。
続いて、第1の移動部14が上方へ移動されてノズル挿入部18がノズルラック22から上方に離隔される(図16参照)。第1の移動部14が上方へ移動されると、スリーブ47が挿入部18によって持ち上げられてシーリング49に対して上方へ移動され取付不能位置から取付可能位置まで移動される。従って、ノズル32が取付部44から取り外し可能な状態にされる。
次に、ディスペンサユニット30は本体31が上方へ移動されノズル32が取付部44から取り外される(図17参照)。本体31は上方へ移動されることにより、スリーブ47がコイルバネ56の付勢力によって取付可能位置から取付不能位置まで移動される。このとき取付部44から取り外されたノズル32はノズルラック22に保持される。
次いで、本体31がY方向へ移動されて新たなノズル32の真上に位置される。
続いて、本体31が下方へ移動され、スリーブ47がノズル挿入部18に上方から押し付けられてスリーブ47がシーリング49に対して相対的に上方へ移動されて取付不能位置から取付可能位置まで移動される(図18参照)。従って、取付部44にノズル32が取付可能な状態にされる。
次いで、第1の移動部14が下方へ移動され、第1の移動部14の下方への移動に伴ってスリーブ47がコイルバネ56の付勢力によって取付可能位置から取付不能位置まで下方へ移動され、取付部44に新たなノズル32が取り付けられる(図19参照)。このとき第1の移動部14はノズル挿入部18が第2の移動部15のノズルラック22に上方から接した状態にされる。
次に、新たなノズル32が取り付けられたディスペンサユニット30が上方へ移動され、ノズル32の交換作業が終了する。
ノズル32の交換作業が終了すると、再び、回路基板100に対する上記した塗布作業が行われる。
上記のように、ディスペンサシステム1には、ノズル32が溶剤11aに浸された状態で保管される保管槽11が設けられ、ノズル32の取付部44に対する着脱が保管槽11において行われる。
従って、保管槽11に貯留された溶剤11aに浸された新たなノズル32に交換することが可能になり、コーティング液の固化によるノズル32の目詰まりを抑制することができる。
<その他>
ディスペンサシステム1において、一定時間の塗布作業が行われなかったときには、コーティング液が固化してノズル32の吐出口57d付近に付着する可能性があるが、このときノズル32の交換を行わない場合には、ディスペンサユニット30が浸け置き槽27まで移動されてノズル32が溶剤27aに浸されてもよい(図5参照)。ノズル32が溶剤27aに浸されることにより、溶剤27aによって吐出口57d付近に付着していたコーティング液が溶融され、清浄されたノズル32を用いた塗布作業を行うことが可能になる。
このようにノズル32が溶剤27aに浸された場合には、ディスペンサユニット30が移動されて溶剤27aから取り出されたノズル32の下端部が廃棄槽26の内部に位置され、この状態で所定の回数ディスペンサユニット30が上下動される。ディスペンサユニット30が上下動されることにより、ノズル32に付着していた溶剤27aや溶融されたコーティング液が廃棄槽26に廃棄され、ノズル32が清浄されて適正に使用可能な状態にされる。
尚、上記した浸け置き槽27に貯留されている溶剤27aへのノズル32の浸け置き作業や廃棄槽26へのコーティング液等の廃棄作業は、例えば、回路基板100に対するディスペンサシステム1による塗布作業が開始される前に都度行われてもよく、ノズル32のメンテナンスが必要とされた場合に行われてもよい。
上記のように、ディスペンサシステム1には、ノズル32に付着された溶剤又はコーティング液の廃棄が行われる廃棄槽26が設けられている。
従って、ノズル32に付着されている溶剤又はコーティング液が廃棄槽26に廃棄されるため、廃棄後においてノズル32からのコーティング液の良好な吐出状態を確保することができる。
このように、本発明では効率的に回路基板にコーティング液を塗布することができる。例えば、広い領域にコーティング液を吐出するフイルムコートノズルを用いて基板中央部にコーティング液を吐出し、狭い領域にコーティング液をと吐出するニードルノズルを用いて基板周縁部にコーティング液を吐出することで、作業時間を短期化しつつ、より確実に基板全面にコーティング液を吐出することができる。
また、粘度の異なるコーティング液を重ねてコーティングする重層塗布にもノズルを交換することで対応でき、例えば基板から突出したリード線にも確実にコーティングを施すことができる。
また例えば、ノズル先端が曲折して鉛直方向から鋭角をなした斜め方向にコーティング液を吐出するノズルを装着した場合は、電子部品の下側に隠れがちなリード線にも確実にコーティングを施すことができる。
例えば粘度の高い流体を吐出する場合では、ノズルにかかる圧力が高まるため、従来の着脱機構では工程途中でノズルがディスペンサから脱落してしまう可能性があったが、本発明のロック機構を備えることにより、ノズルの脱落を確実に防止することができる。
ロック機構として、ノズルの基端にネジ溝を形成し螺嵌してディスペンサに取り付ける態様も可能ではあるが、先端が曲折したノズルを使用する場合、軸方向の位置でズレが生じる可能性があり、このために狙ったポイントへの流体の吐出ができなくなる可能性がある。
例えば回路基板のコーティングにおいて、回路基板とこの基板上に設けられた電子部品とを電気的に接続するリード線の周囲をコーティングする場合では先端が曲折したノズルを用いることがあるが、上述した螺嵌してロックする態様で軸方向の位置ズレが生じてしまうとリード線の周囲に正確にコーティング液を吐出することができない。このためにリード線やその周囲で錆などが発生し、回路基板の耐久性や信頼性を損ねる危険性がある。本発明のディスペンサシステムはこのような事態を確実に回避することができる。
<まとめ>
以上に記載した通り、ディスペンサシステム1にあっては、コーティング液を吐出するノズル32とノズル32が着脱可能にされた取付部44とノズル32にコーティング液を供給する流体供給部39とを有するディスペンサユニット30を備え、取付部44はコーティング液の流動路が形成された筒状のシーリング49とシーリング49に対して軸方向へ移動可能にされたスリーブ47とを有するカプラー構造にされている。
従って、シーリング49とスリーブ47を有するカプラー構造によってノズル32が取付部44に着脱されるため、ノズル32の着脱構造が簡易な構造にされ塗布作業の迅速化を図ることができる。
特に、ディスペンサシステム1が、コンベア5によって順次搬送される多数の回路基板100等の塗布対象物に対してコーティング液を塗布する場合等の大量生産を行う作業に用いられる場合に、塗布作業を迅速に行うためにノズル32の交換作業を自動化により迅速に行うことが可能であり、製造物の生産性の向上を図ることができる。
また、ノズル32に位置決めピン60が設けられ、シーリング49に位置決めピン60が挿入される位置決め孔51bが形成され、位置決めピン60の位置決め孔51bへの挿入により取付部44に対するノズル32の軸回り方向における位置決めが行われる。
従って、ノズル32が取付部44に対して軸回り方向において位置決めされた状態で取り付けられるため、ノズル32からのコーティング液の吐出状態を一定の状態に定めることが可能になり、塗布対象物に対する良好な塗布状態を確保することができる。
また、このような位置決めを行うことにより、ノズル32からコーティング液を一定の向きで吐出させることが可能になり、コーティング液を縦横の幅が異なる状態で吐出させる場合等に、回路基板100等の塗布対象物に対して適正な向きでコーティング液を吐出させることができ、塗布対象物に対する良好な塗布状態を確保することができる。
1 ディスペンサシステム
11 保管槽
18 挿入部(ノズル交換制御手段)
26 廃棄槽
30 ディスペンサユニット
32 ノズル
39 流体供給部
44 取付部
45 流入部
45a 流入孔
46 結合部
46a 流動孔
46b 嵌合突部
46c 嵌合凹部
47 スリーブ(着脱制御部材)
49 シーリング
51b 位置決め孔
57b 挿入凹部
57c 挿入突部
60 位置決めピン

Claims (10)

  1. 流体を供給するディスペンサと、前記ディスペンサに着脱自在に取り付けられ前記ディスペンサから供給される流体を先端から吐出するノズルと、を有するディスペンサユニットであって、
    前記ディスペンサが、
    前記ノズルの基端側を嵌め入れて前記流体を供給する略筒状のシーリングと、
    前記シーリングに嵌め入れられた前記ノズルの外側に係合して前記ノズルが動かないように固定するロック機構と、
    を備える
    ディスペンサユニット。
  2. 前記ノズルの外側には凹部が形成されており、
    前記ロック機構は、
    前記凹部に係合する係合位置と、前記凹部から退避した退避位置との間で移動可能なボールと、
    前記ボールを前記係合位置に配置して前記ノズルの移動を禁止する禁止位置と、前記ボールを前記退避位置に配置して前記ノズルの移動を許可する許可位置との間で前記ボールの移動を制御する着脱制御部材と、
    を備える
    請求項1に記載のディスペンサユニット。
  3. 前記ノズルと前記ディスペンサとに、前記ノズルの軸回り方向の向きを定めるための凹凸を形成した
    請求項1または請求項2に記載のディスペンサユニット。
  4. 前記ディスペンサが、前記流体としてコーティング液もしくはインクを供給する
    請求項1から請求項3のいずれかに記載のディスペンサユニット。
  5. 流体を供給する供給口を有するシーリングを備えたディスペンサと、
    前記流体の吐出形状、吐出方向、吐出範囲のうちの少なくともいずれかが異なり、かつ着脱自在に前記シーリングに装着される複数のノズルをストックするノズルラックと、
    前記ノズルラックの前記ノズルを前記ディスペンサに選択的に装着するノズル交換制御手段と、
    を備えた
    ディスペンサシステム。
  6. 前記ノズルの外側に凹部を形成し、
    前記ディスペンサは、前記供給口に接続された前記ノズルの外側に係合して前記ノズルが動かないように固定するロック機構を備え、
    前記ロック機構は、
    前記凹部に係合する係合位置と、前記凹部から退避した退避位置との間で移動可能なボールと、
    前記ボールを前記係合位置に配置して前記ノズルの移動を禁止する禁止位置と、前記ボールを前記退避位置に配置して前記ノズルの移動を許可する許可位置との間で前記ボールの移動を制御する着脱制御部材と、を備え、
    前記ノズル交換制御手段は、前記着脱制御部材を前記許可位置に移動させて前記ノズルを取り外した後に、別のノズルを前記ディスペンサに装着して前記着脱制御部材を前記禁止位置に移動させる
    請求項5に記載のディスペンサシステム。
  7. 前記ノズルラックはそれぞれの前記ノズルの基端に形成された取り付け開口を鉛直上側にしてストックし、
    前記ロック機構の前記着脱制御部材を、鉛直上側で前記許可位置に位置し、かつ鉛直下側で前記禁止位置に位置するようにスライド移動可能に設け、
    前記ノズル交換制御手段は、前記着脱制御部材を前記禁止位置から前記許可位置に移動させて前記シーリングから前記ノズルを脱着した後に、新たな前記ノズルを前記シーリングに装着して前記着脱制御部材を前記許可位置から前記禁止位置に移動させる
    請求項6に記載のディスペンサシステム。
  8. 前記ノズルラックは、前記流体を広い領域に吐出する第1のノズルと、前記流体を狭い領域に吐出する第2のノズルとを含む
    請求項5から請求項7のいずれかに記載のディスペンサシステム。
  9. 前記ノズルと前記ディスペンサとに、
    前記ノズルの軸回り方向を定めるための凹凸を形成した
    請求項5から請求項8のいずれかに記載のディスペンサシステム。
  10. 前記流体は回路基板をコーティングするためのコーティング液であり、
    前記複数のノズルを有機溶媒に浸漬した状態でストックする
    請求項5に記載のディスペンサシステム。
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