JP2021170968A - マウスil−18の製造方法及びそのための組換えdna - Google Patents

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Abstract

【課題】天然のマウスIL-18と同等のフォールディング状態を有し、本来の生理活性を有する組換えマウスIL-18を、大腸菌等の菌体由来成分の混入なく、安定かつ大量に生産することができる、組換えマウスIL-18の分泌発現系を提供すること。【解決手段】哺乳動物細胞で機能するプロモーターの下流に、(a)該哺乳動物細胞で機能するシグナルペプチド、並びに(b)成熟型マウスインターロイキン(IL)-18又はプロペプチドと成熟ポリペプチドとの間に第Xa因子(FXa)もしくはカスパーゼ-1(C1)認識配列を含むプロマウスIL-18をコードするDNAを含み、且つ該哺乳動物細胞で自律複製可能なエピソーマル発現ベクター;該ベクターでトランスフェクトされた、成熟型又はプロマウスIL-18を分泌発現する組換え哺乳動物細胞;該組換え細胞を培養して得られる培養上清から成熟型又はプロマウスIL-18を回収することを含む、該タンパク質の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、マウスIL-18の製造方法及びそのための組換えDNA等に関する。
インターロイキン-18(IL-18)は、炎症促進性サイトカインであるIL-1ファミリーのメンバーであり、多面的な機能を保持する分泌タンパク質である(例えば、非特許文献1)。特に、成人の代謝性異常時の心疾患の予測マーカー、冠動脈性心疾患(CHD)、アテロ
ーム班の進行と破裂、急性心筋梗塞(AMI)やアテローム性動脈硬化等、広く循環器疾患
の病態と関連していることが報告されている。また、末梢血由来免疫細胞を活性化させる免疫細胞療法として使用できる可能性がある(例えば、非特許文献2)。マウスIL-18は
、そのような医薬・診断薬用途をはじめとするIL-18の様々な生物活性についての基礎研
究のための試薬として有用である。
現在上市されている組換えIL-18のほとんどは大腸菌由来であるため、医薬品や研究試
薬として用いる際には、エンドトキシン等の宿主成分の混入や、糖鎖修飾やタンパク質のフォールディングが哺乳類のそれとは異なることにより本来の生理作用とは異なる可能性があるといった問題点がある。
上記の問題点を解決するために、哺乳動物細胞を宿主とした組換えIL-18の頑健な生産
系を構築することが求められている。哺乳動物細胞で安定的に組換えタンパク質を産生させるには、通常目的タンパク質をコードする遺伝子を、インテグレーションベクターを介して宿主染色体に組み込む方法が用いられる。しかし、導入遺伝子が組み込まれる位置によっては、宿主遺伝子の擾乱により宿主細胞の生存力に好ましくない影響を与えたり、がん化を引き起こしたりすることがある。一方、プラスミドベクター等の非組込み型ベクターを用いると、自律複製ができないために、宿主細胞の増殖に従って導入遺伝子が細胞から脱落し、安定なタンパク質産生が得られない。
また、IL-18は24kDaの不活性な前駆体(プロIL-18)として発現し、細胞内のプロテア
ーゼであるカスパーゼ-1によりプロセッシングされて17.2kDaの活性な成熟タンパク質と
なり、細胞外に分泌される(非特許文献3)。そのため、哺乳動物細胞で組換えIL-18を
正しいフォールディング状態で効率よく分泌発現させるには、どのような構造の組換え遺伝子を用いればよいかを決定することは容易ではなく、過度の試行錯誤を必要とする。
Okamura, H. et al. Nature (1995) 378: 88. Tanaka, Y. et al. Cancer Sci. (2018) 109: 587-599. Dinarello, C.A. J. Allergy Clin. Immunol. (1999) 103: 11-24.
従って、本発明の目的は、天然のマウスIL-18と同等のフォールディング状態を有し、
本来の生理活性を有する組換えマウスIL-18を、大腸菌等の菌体由来成分の混入なく、安
定かつ大量に生産することができる、組換えマウスIL-18の分泌発現系を提供することで
あり、以て、高品質な研究用試薬としてのマウスIL-18を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、宿主哺乳動物細胞で機能し得るシグナルペプチドの下流に、成熟型マウスIL-18、又は6xヒスチジンタグ-マウスIL-18プロペプチド-第Xa因子(FXa)認識配列もしくはカスパーゼ-1(C1)認識配列-成熟型マウスIL-18を連結したアミノ酸配列をコードする核酸を構築し、宿主哺乳動物細胞で自
律複製可能で、且つ該細胞で機能するプロモーターを含有するエピソーマル発現ベクターの、該プロモーターの下流に挿入し、得られたマウスIL-18発現ベクターを哺乳動物細胞
に導入して液体培地中で培養することにより、いずれのコンストラクトを用いた場合でも、効率よく成熟型又はプロマウスIL-18を培地中に分泌させることに成功した。さらに、
これらの培養上清を回収し、マウス脾細胞に添加して培養したところ、成熟型及び適切なプロテアーゼで処理したプロマウスIL-18について、インターフェロン-γ(INF-γ)の産生が著明に上昇することを見出した。
本発明者らは、これらの知見に基づいてさらに研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1] 哺乳動物細胞で機能するプロモーターの下流に、(a)該哺乳動物細胞で機能す
るシグナルペプチド、並びに(b)成熟型マウスインターロイキン(IL)-18又はプロペプチドと成熟ポリペプチドとの間に第Xa因子(FXa)もしくはカスパーゼ-1(C1)認識配列
を含むプロマウスIL-18をコードするDNAを含み、且つ該哺乳動物細胞で自律複製可能なエピソーマル発現ベクター。
[2] エプスタイン・バー(EB)ウイルス由来のoriP及びEBNA-1をコードするDNAを含
む、[1]に記載のベクター。
[3] 哺乳動物細胞がヒト細胞であり、シグナルペプチドがヒトIL-2由来である、[1]又は[2]に記載のベクター。
[4] シグナルペプチドとプロペプチドとの間に精製用のタグ配列が挿入されている、[1]〜[3]のいずれかに記載のベクター。
[5] タグ配列がヒスチジンタグである、[4]に記載のベクター。
[6] プロモーターがCAGプロモーターである、[1]〜[5]のいずれかに記載のベ
クター。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載のベクターでトランスフェクトした、成熟型又はプロマウスIL-18を分泌発現する哺乳動物細胞。
[8] ヒト由来である、[7]に記載の細胞。
[9] [7]又は[8]に記載の細胞を培養して得られる培養上清。
[10] [9]に記載の培養上清から成熟型又はプロマウスIL-18を回収することを含
む、該タンパク質の製造方法。
[11] [10]に記載の方法により得られたプロマウスIL-18をFXa又はC1と接触させることを含む、成熟型マウスIL-18の製造方法。
本発明によれば、天然のマウスIL-18と同等の生理活性を有する成熟型マウスIL-18又はそのプロ体を、大腸菌等の菌体由来の有害成分の混入なく、安定かつ大量に組換え生産することができる。
図1は、実施例で用いたエピソーマル発現ベクターにコードされた成熟型又はプロマウスIL-18のアミノ酸配列のアラインメントを示す図である。 図2は、実施例で用いたエピソーマル発現ベクターの模式図(A)及びそれらを導入したヒト細胞の、細胞(Lysate)及び培養上清(Sup.)中での成熟型又はプロマウスIL-18の発現を示す図(B)である。 図3は、実施例で得られた組換えヒト細胞の培養上清によるマウス免疫細胞からのIFN-γ産生誘導を示す図である。(A)アッセイプロトコール。(B)各培養上清中の成熟型又はプロマウスIL-18の発現レベル。(C)各培養上清のIFN-γ産生誘導活性。
[I]本発明のエピソーマル発現ベクター
本発明は、成熟型又はプロマウスIL-18を安定かつ効率よく組換え分泌生産するための
エピソーマル発現ベクター(以下、「本発明のベクター」という場合がある)を提供する。
本発明に用いられるエピソーマルベクターとしては、例えば、EBウイルス、シミアンウイルス(SV)40等に由来する、哺乳動物細胞内での自律複製に必要な配列をベクター要素として含むベクターが挙げられる。哺乳動物細胞内での自律複製に必要なベクター要素としては、具体的には、哺乳動物細胞で機能的な複製開始点と、該複製開始点に結合して複製を制御するタンパク質をコードする遺伝子であり、例えば、EBウイルスにあっては複製開始点oriPとEBNA-1遺伝子、SV40にあっては複製開始点oriとSV40 large T antigen遺伝
子が挙げられる。より好ましくはoriPとEBNA-1遺伝子が使用される。EBNA-1やSV40 large
T antigenをコードするDNAは、宿主となる哺乳動物細胞で機能的なプロモーターの下流
に配置される。該プロモーターとしては、後述の成熟型又はプロマウスIL-18の発現を駆
動するプロモーターと同様のものが例示される。
また、エピソーマルベクターは、所望により、大腸菌などの細菌や酵母での大量増幅を可能にするために、細菌や酵母の複製起点(例えば、pUC ori、ColE1 ori、2μ ori等)
と選択マーカー遺伝子(例えば、アンピシリン耐性遺伝子、栄養要求性相補遺伝子)などをさらに含有していてもよい。また、哺乳動物細胞での選択マーカー遺伝子として、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、ピューロマイシン耐性遺伝子等をさらに含むこともできる。さらに、後述の成熟型又はプロマウスIL-18分泌発現用
カセットを簡便に挿入できるように、エピソーマルベクターはマルチクローニングサイトを含むことができる。一実施態様においては、上記発現カセットにおけるプロモーター、エンハンサー、polyA付加シグナル等は、予めエピソーマルベクター上に含まれており、
プロモーターとpolyA付加シグナルとの間に成熟型又はプロマウスIL-18をコードするDNA
を挿入することにより、遺伝子導入ベクターを構築し得るようにエピソーマルベクターをデザインすることもできる。そのような場合、エピソーマルベクターは、プロモーターとpolyA付加シグナルとの間に、マルチクローニングサイトを含むことが好ましい。
本発明のベクターは、哺乳動物細胞で機能するプロモーターの下流に、
(a)該哺乳動物細胞で機能するシグナルペプチド、並びに
(b1)成熟型マウスIL-18、又は
(b2)プロペプチドと成熟ポリペプチドとの間にFXaもしくはC1認識配列を含むプロマウ
スIL-18
をコードするDNAを含む。
本発明のベクターを導入する哺乳動物細胞としては、株化されたヒト又は他の哺乳動物(例、マウス、ラット、ハムスター、サル等)の細胞であれば特に制限はない。例えば、HEK293細胞、HeLa細胞、CHO細胞、BHK細胞、COS-7細胞、Vero細胞等が挙げられる。好ま
しい一実施態様においては、哺乳動物細胞はHEK293細胞である。
本発明のベクターにおいて、成熟型又はプロマウスIL-18の発現を駆動するプロモータ
ーとしては、宿主となる哺乳動物細胞で下流遺伝子の転写活性を有する限り、いかなるものであってもよいが、例えば、EF1αプロモーター、CAGプロモーター、SRαプロモーター、SV40プロモーター、LTRプロモーター、CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター、RS
V(ラウス肉腫ウイルス)プロモーター、MoMuLV(モロニーマウス白血病ウイルス)LTR、HSV-TK(単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ)プロモーターなどが用いられる。なかでも、EF1αプロモーター、CAGプロモーター、MoMuLV LTR、CMVプロモーター、SRαプロ
モーターなどが好ましく、CAGプロモーターがより好ましい。さらに該発現カセットはbasalなプロモーター配列に加えて、成熟型又はプロマウスIL-18の発現を増強するためのエ
ンハンサー配列(例えば、CMV前初期エンハンサー等)を含んでいてもよい。
マウスIL-18は、プロペプチドの前に分泌シグナル配列を有しない。そのため、翻訳さ
れた成熟型又はプロマウスIL-18が効率よく宿主哺乳動物細胞から分泌されるように、該
細胞で機能的なシグナルペプチドをコードするDNA断片を、成熟型又はプロマウスIL-18をコードするDNAの上流にインフレームで連結する。シグナルペプチドとしては、IL-2、α-アミラーゼ、サブチリシン、MFα、SUC2、インシュリン、IFN-α、抗体等に由来するシグナルペプチドを用いることができるが、それらに限定されない。これらのシグナルペプチドは、宿主と同種のタンパク質由来のものを用いることが好ましい。好ましい一実施態様において、ヒト細胞(例、HEK293細胞等)を宿主細胞として用いる場合、シグナルペプチドとして、ヒトIL-2由来のシグナルペプチド(配列番号2、4及び6の1-20位のアミノ酸配列)を用いることができる。また、該シグナルペプチドをコードするシグナルコドンとしては、例えば、配列番号1、3及び5の1-60位の各ヌクレオチド配列が挙げられる。
本発明のベクターにコードされる成熟型マウスIL-18をコードするDNAは、マウスIL-18
のcDNA配列情報(例えば、NCBIデータベースにRefSeq No. NM_008360として登録されている)に基づいて、当該タンパク質断片(UniprotKBデータベースにP70380として登録され
ている全長マウスIL-18アミノ酸配列の36〜192位)をコードする領域をカバーするようにオリゴDNAプライマーを合成し、当該タンパク質を産生する細胞より調製した全RNAもしくはmRNA画分を鋳型として用い、RT-PCR法によって増幅することにより、クローニングすることができる。
本発明のベクターにコードされるプロマウスIL-18は、プロペプチドと成熟型マウスIL-18との間に、第Xa因子(FXa)認識配列(例、IEGR;配列番号7)もしくはカスパーゼ-1
(C1)認識配列(例、LESD;配列番号8)を含む。該プロマウスIL-18をコードするDNAは、例えば、マウスIL-18のcDNA配列情報に基づいて、プロペプチド(UniprotKBデータベースにP70380として登録されている全長マウスIL-18アミノ酸配列の1〜31位(もしくは開始Metを除く2〜31位))をコードする領域をカバーするようにオリゴDNAプライマーを合成
し、当該タンパク質を産生する細胞より調製した全RNAもしくはmRNA画分を鋳型として用
い、RT-PCR法によって増幅することにより、プロペプチドをコードするDNAをクローニン
グし、例えば、FXaもしくはC1認識配列の配列情報に基づいてそれをコードするDNAを化学合成し、プロペプチドをコードするDNA、FXaもしくはC1認識配列をコードするDNA、並び
に上記成熟型マウスIL-18をコードするDNAを、制限酵素処理や、適当なリンカーを用いる等して連結することにより得ることができる。あるいは、化学的に合成した一部オーバーラップするオリゴDNA短鎖を、PCR法やGibson Assembly法を利用して接続することにより
、プロペプチド-FxaもしくはC1認識配列-成熟型マウスIL-18からなるキメラタンパク質をコードするDNAを構築することもできる。
化学合成とPCR法もしくはGibson Assembly法との組み合わせで全長DNAを構築すること
の利点は、該DNAを導入する宿主に合わせて使用コドンをCDS全長にわたり設計できる点にある。異種DNAの発現に際し、そのDNA配列を宿主生物において使用頻度の高いコドンに変換することで、タンパク質発現量の増大が期待できる。使用する宿主におけるコドン使用頻度のデータは、例えば(財)かずさDNA研究所のホームページに公開されている遺伝暗
号使用頻度データベース(http://www.kazusa.or.jp/codon/index.html)を用いることができ、または各宿主におけるコドン使用頻度を記した文献を参照してもよい。入手したデ
ータと導入しようとするDNA配列を参照し、該DNA配列に用いられているコドンの中で宿主において使用頻度の低いものを、同一のアミノ酸をコードし使用頻度の高いコドンに変換すればよい。同様にして、前記シグナルペプチドをコードするDNA、即ちシグナルコドン
や、後述の精製用のタグ配列をコードするDNAも、化学合成とPCR法もしくはGibson Assembly法とを組み合わせて、宿主哺乳動物細胞において使用頻度の高いコドンに変換するこ
とができる。
尚、プロペプチドと成熟型マウスIL-18との間に挿入される配列がC1認識配列である場
合、マウスIL-18に内在のC1認識配列(UniprotKBデータベースにP70380として登録されている全長マウスIL-18アミノ酸配列の32〜35位)を利用することができる。その場合、プ
ロマウスIL-18をコードするDNAは、上記と同様の手法により、マウスIL-18 mRNAのORF全
長をRT-PCR法により増幅することによって得ることができる。
本発明のベクターが上記のプロマウスIL-18をコードする場合、分泌発現したプロマウ
スIL-18の精製を容易にするために、シグナルペプチドとプロペプチドとの間に精製用の
タグ配列を挿入することができる。そのようなタグ配列としては、例えば、ヒスチジンタグ、マルトース結合タンパク質(MBP)タグ、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)タグ等が挙げられるが、それらに限定されない。好ましくはヒスチジンタグ(例、6×Hisタグ)が挙げられる。精製用のタグ配列が挿入された組換えプロマウスIL-18は、タグ配
列の種類に応じて、それと相互作用するリガンドが充填されたカラム(例、ヒスチジンタグの場合、ニッケルやコバルト等の二価金属イオンが固定化されたカラム)にトランスフェクタント哺乳動物細胞の培養上清を通すことにより、容易に分離精製することができる。カラムに吸着したプロマウスIL-18に第Xa因子もしくはカスパーゼ-1を接触させること
により、プロペプチドと成熟型マウスIL-18との間で切断が生じ、成熟型マウスIL-18を溶出させることができる。あるいは、カラムに吸着したプロマウスIL-18は、適切な塩濃度
を有する溶離液をカラムに通すことにより、プロマウスIL-18のまま精製することもでき
る。
精製用のタグ配列は、既知のアミノ酸配列情報に基づいて、それをコードするDNAを化
学合成し、制限酵素処理や、適当なリンカーを用いる等して、シグナルコドン及びプロペプチドをコードするDNAと連結することができる。あるいは、化学合成とPCR法もしくはGibson Assembly法とを組み合わせて、上記と同様にして、シグナルペプチド-タグ配列-プ
ロペプチド(-FxaもしくはC1認識配列-成熟型マウスIL-18)からなるキメラタンパク質をコードするDNAを構築することもできる。
本発明のベクターにおける成熟型又はプロマウスIL-18分泌発現カセットは、好ましく
は、終止コドンの下流に、宿主哺乳動物細胞で機能する転写終結シグナル(例、SV40 ポ
リA付加配列等)をさらに含むことが好ましい。
特に好ましい実施態様において、シグナルペプチドの下流に、ヒスチジンタグ、並びにプロペプチドと成熟型マウスIL-18との間にFXa認識配列を含むプロマウスIL-18が配置さ
れたプロマウスIL-18を分泌発現させるためのDNAとして、配列番号2で表されるアミノ酸配列を含むキメラタンパク質をコードするDNAが挙げられる。さらに好ましくは、当該DNAは、配列番号1で表されるヌクレオチド配列を含む。
別の好ましい実施態様において、シグナルペプチドの下流に、ヒスチジンタグ、並びにプロペプチドと成熟型マウスIL-18との間にC1認識配列を含むプロマウスIL-18が配置されたプロマウスIL-18を分泌発現させるためのDNAとして、配列番号4で表されるアミノ酸配列を含むキメラタンパク質をコードするDNAが挙げられる。さらに好ましくは、当該DNAは、配列番号3で表されるヌクレオチド配列を含む。
さらに別の好ましい実施態様において、シグナルペプチドの下流に成熟型マウスIL-18
が配置された成熟型マウスIL-18を分泌発現させるためのDNAとして、配列番号6で表されるアミノ酸配列を含むキメラタンパク質をコードするDNAが挙げられる。さらに好ましく
は、当該DNAは、配列番号5で表されるヌクレオチド配列を含む。
配列番号2、4及び6で表されるアミノ酸配列のアラインメントを図1に示す。
上記のようにして構築された本発明のベクターは、自体公知の形質転換法を用いて、宿主哺乳動物細胞(例、HEK293細胞、HeLa細胞、CHO細胞、BHK細胞、COS-7細胞、Vero細胞
等)にトランスフェクトすることができる。そのような方法として、例えば、リン酸カルシウム法、DEAEデキストラン法、リポフェクチンやリポフェクタミンなどのリポソームを用いる方法、プロトプラスト-PEG法、エレクトロポレーション法などを挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明のベクターを導入した哺乳動物細胞の培養は、例えば、約5〜約20%の胎児ウシ血清又は血清代替物を含んでもよい最小必須培地(MEM)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、RPMI 1640培地、199培地、F12培地、あるいはそれらの混合培地等を用いて、浮遊培養にて行うことができる。培地のpHは、好ましくは約6〜約8である。培養は、通常、5
〜10% CO2/95〜90%大気の雰囲気下、30℃〜40℃、好ましくは約37℃で行なわれる。必要
に応じて通気や撹拌を行ってもよい。
選択マーカー遺伝子を有する発現ベクターを動物細胞に導入した場合、形質転換細胞の選択には、自体公知の選択方法を利用することができ、例えば、上記の培地に、選択用添加物質(例えば、選択マーカー遺伝子がネオマイシン耐性遺伝子の場合はG-418、dhfr遺
伝子の場合はメトトレキセート、ピューロマイシン耐性遺伝子の場合はピューロマイシンなど)を添加して培養することにより、容易に形質転換細胞を選択することができる。
形質転換細胞を選択後、例えば、ラジオイムノアッセイ法(RIA)、酵素抗体法(ELISA)、ウエスタンブロット法(WB)などを利用して、成熟型又はプロマウスIL-18タンパク
質の検出・発現量の測定を行ってもよい。また、成熟型マウスIL-18タンパク質の場合、
例えば、マウス免疫細胞と接触させて該免疫細胞からのIFN-γの分泌発現量の増加を指標として、その生理活性を直接測定することもできる。
[II]本発明の成熟型又はプロマウスIL-18分泌発現細胞、その培養上清及びそれを
用いた成熟型又はプロマウスIL-18の製造
上記のようにして得られた形質転換細胞は、哺乳動物細胞であるため、従来の大腸菌由来のマウスIL-18とは異なり、タンパク質が適切なフォールディングを受け、天然のマウ
スIL-18と同等の生理活性を有するマウスIL-18又はその前駆体タンパク質を産生することができる。また、シグナルペプチドを成熟型又はプロマウスIL-18のN末端側に連結することにより、宿主哺乳動物細胞からの成熟型又はプロマウスIL-18の分泌能力が向上されて
いる。しかも、エピソーマル発現ベクターの使用により、導入遺伝子が細胞の増殖に伴って宿主細胞から脱落する頻度が著明に低減されており、安定かつ大量に成熟型又はプロマウスIL-18を供給することができる。
従って、本発明はまた、上記本発明のベクターでトランスフェクトした、成熟型又はプロマウスIL-18を分泌発現する哺乳動物細胞(以下、「本発明の組換え細胞」ともいう)
、該細胞を培養して得られる培養上清、並びに、該培養上清から成熟型又はプロマウスIL-18を回収することを含む、該タンパク質の製造方法を提供する。
本発明の組換え細胞は、上記の形質転換体選択のための培養と同様の培地組成、培地pH
、CO2濃度及び培養温度を用いて、培養することができる。培養形態としては、バッチ培
養法などの通常の培養法のほか、高密度細胞培養法、例えば、フェドバッチ培養法、パーフュージョン培養法など、自体公知の培養法を限定されることなく使用することができる。培養期間は、十分な量の成熟型又はプロマウスIL-18が培養上清中に分泌される限り特
に限定されないが、例えば、3〜14日間、好ましくは4〜7日間であり得る。
培養終了後、培養液から細胞をろ過又は遠心分離を用いて分離除去することにより、培養上清を得ることができる。培養上清からの成熟型又はプロマウスIL-18の精製は、自体
公知のタンパク質分離技術を適宜組み合わせて行うことができる。例えば、このような分離技術としては、例えば、塩析、溶媒沈澱法等の溶解度の差を利用する方法、透析、限外濾過、ゲル濾過、非変性ポリアクリルアミド電気泳動(PAGE)、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)等の分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー等の荷電を利用する方法、アフィニティークロマトグラフィー等の特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィー等の疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動等の等電点の差を利用する方法などが挙げられるが、これらに限定されない。
好ましい一実施態様において、本発明のベクターがシグナルコドンとプロペプチドをコードするDNAとの間に精製用のタグ配列をコードするDNAを含む場合、本発明の組換え細胞の培養上清に分泌されたプロマウスIL-18は、該培養上清を、該タグ配列と相互作用を有
するリガンド(例、ヒスチジンタグの場合、ニッケルやコバルト等の二価金属イオン)と接触させることにより、該リガンドにプロマウスIL-18を吸着させることができる。例え
ば、ヒスチジンタグの場合は、二価金属イオンを担体に固定化してクロマトカラムに充填し、該カラムに培養上清を通すことにより、プロマウスIL-18を選択的に吸着させること
ができる。さらに、カラムに吸着したプロマウスIL-18に第Xa因子もしくはカスパーゼ-1
を接触させることにより、成熟型マウスIL-18をカラムから溶出させることができる。当
該方法によれば、天然のマウスIL-18と同様に、いったんプロ体としてフォールディング
された後、酵素的切断を受けて成熟タンパク質が生成するという発現様式をとるため、より天然のマウスIL-18の特性をよく反映した組換えタンパク質を得ることができる。
このようにして得られた成熟型又はプロマウスIL-18は、研究用試薬として、例えば、
インビトロでマウス細胞に接触させるか、あるいは、インビボで疾患モデルマウス等の実験用マウスに投与することができるが、それらに限定されず、従来の大腸菌由来組換えマウスIL-18と同様の任意の用途に使用することができる。好ましい実施態様においては、
例えば、脾細胞等のマウス免疫細胞の培地に、精製した成熟型マウスIL-18や該タンパク
質が分泌された培養上清自体を添加することにより、該免疫細胞を活性化してIFN-γの産生を刺激することができる。プロマウスIL-18や該タンパク質が分泌された培養上清を用
いる場合には、マウス免疫細胞の培地中に第Xa因子やカスパーゼ-1を添加しておけばよい。そのようにして活性化されたマウス免疫細胞は、例えば、担がんマウス等の疾患モデルマウスに投与することにより、免疫細胞療法の効果をアッセイすることができる。
あるいは、成熟型マウスIL-18やC1認識配列を含むプロマウスIL-18を実験用マウスに投与して、その生理活性(例、免疫賦活活性)を調べることができる。該プロマウスIL-18
はマウス体内で内因性のカスパーゼ-1により成熟化し、生理活性を発揮し得る。
精製された成熟型又はプロマウスIL-18を研究用試薬として調製する場合、例えば、適
当な溶媒(例、滅菌蒸留水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等)に適当な濃
度(例、1〜100 ng/mL)となるように溶解し、必要に応じて薬理学上許容される添加物(例、0.1% BSA、1% シュークロース等)を加えて、-20℃以下で凍結保存することができる。あるいは成熟型又はプロマウスIL-18は、自体公知の方法を用いて凍結乾燥し、用時、
上記した溶媒に溶解して使用することもできる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
以下の実施例において、数値は、各実験群の指定された反復サンプルでの平均±標準誤差(SEM)として示した。スチューデントt検定を用いて統計学的有意性を決定した。P値
が0.05>P>0.01、0.01>P>0.005、0.005>P>0.001、0.001>Pであった場合、統計学的に有意
であるとみなし、それぞれ*、**、***及び****の符号を付した。
実施例1 プラスミド構築
配列番号1、3及び5で表されるヌクレオチド配列の5’末端にBamHI認識配列(GTCGAC)、3’末端にSalI認識配列(GGATCC)を付加した3種のDNAを、Integrated DNA Technologies, Inc.に委託して合成した。該DNAをBamHI及びSalI制限酵素で消化し、pEB-Multi-Neo又は-Puro(富士フイルム和光純薬)の対応する部位に挿入した。シーケンスを行い、各配列を確認した。最終的に、図2Aに示す3つのコンストラクト、pEB-MN-SS-His-FXa-mIL-18、pEB-MN-SS-His-C1-mIL-18、pEB-MN-SS-mIL-18を構築した。
実施例2 成熟型又はプロマウスIL-18分泌発現ヒト細胞株の樹立
(1)細胞培養及びエレクトロポレーション
10% FBSを含むDMEM(Invitrogen)を用いて、HEK293細胞(ATCC No. CRL-1573)を37℃、5% CO2で培養した。続いて、既報(Takakura, Y. et al., J Biosci Bioeng, 2012, 114, 485-489.)のとおり、NEPA21 Transfection Electroporation(ネッパジーン株式会社)を用いてpEB-Multi-Neo、pEB-MN-SS-mIL-18、pEB-MN-SS-His-FXa-mIL-18、又はpEBMN-SS-His-C1-mIL-18(10 μg)を1x106細胞に導入した。エレクトロポレーションの条件は、穿孔パルスではPp電圧:115 V、パルス幅:2.5 ms、パルス間隔:50 ms、回数:2及び減
衰率:10%であり、導入パルスではTp電圧:20V、パルス幅:50 ms、回数:5および減衰率:40%である。その後、10% ウシ胎児血清及びG418(25 μg/mL)又はピューロマイシン(250 ng/mL)を含むDMEMで細胞を培養し、薬剤耐性クローンを選抜した。
(2)ウェスタンブロッティング
選抜後、細胞ライセート及び培養上清中のIL-18、並びに細胞ライセート中のGAPDHの検出のために、抗マウスIL-18ポリクローナル抗体及び抗マウスGAPDHモノクローナル抗体(いずれも医学生物学研究所)をそれぞれ用いて、ウェスタンブロッティングを行った。等量のタンパク質サンプル又は培養上清を15% SDS-PAGEに供した後、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜に転写した。10%又は7.5%のスキムミルクを含むPBSを用いて室温で1時間、膜
をブロッキングした。1% スキムミルク、各一次抗体を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を用いて室温で1時間、各一次抗体に膜を反応させた後、PBS又は0.05% Tween-20を含むPBS(PBST)で膜を6回洗浄後、室温で1時間、HRP標識二次抗体に膜を反応させた。PBS又はPBSTで膜を6回洗浄後、二次抗体とともに室温で1時間インキュベートした。PBSTで膜を6回洗浄後、ECL Prime Western Blotting Detection System及びChemiDocTM imaging system(Biorad)を用いて可視化した。いずれのコンストラクトを用いた場合でも、細胞ライセートよりも高レベルで培養上清中に成熟型又はプロマウスIL-18が分泌発現していた(図
2B)。ポジティブコントロールとして用いた大腸菌由来マウスIL-18(1.5 ng)とのバ
ンド強度の比較から、これらの分泌発現ヒト細胞株は、100 ng/mL以上の成熟型又はプロ
マウスIL-18を分泌していることが示された。
実施例3 馴化培地を用いたマウス脾細胞からのIFN-γの産生誘導
上記(1)で選抜した3種の成熟型又はプロマウスIL-18分泌発現ヒト細胞クローンか
ら馴化培養上清を調製するために、10% FBSを含むDMEMを含む6ウェルプレートに3x105
胞を播種した。1日後、10% FBSを含むRPMI 1640に交換し、マウス脾細胞でのバリデーシ
ョンのために4日間培養した(図3A)。得られた各培養上清中の成熟型又はプロマウスIL-18濃度を実施例2(2)と同様にして測定した。いずれのコンストラクトを用いた場合でも、培養上清中に成熟型又はプロマウスIL-18が高レベルで分泌発現していた(図3B
)。
上記のように調製した各馴化培地又は大腸菌由来の組換えマウスIL-18タンパク質とと
もに、常法により単離したマウス脾細胞(5x105細胞)を96ウェルプレート中で2日間培養した。その後、組換えマウスIFN-γタンパク質を段階希釈したもの、又は各ウェルからの上清の半量(100 μL)を、予め1% BSA含有PBS溶液でブロッキングした、抗マウスIFN-
γ抗体を固定化した96ウェルプレートに添加し、プレートを0.05% tween-20(TBST)を含むTris緩衝生理食塩水で3回洗浄した。次に、HRP標識した別の抗ヒトIFN-γ抗体を各ウェルに加えた。ABTS基質(100 μL)を各ウェルに添加し、室温でインキュベートした後、1% SDS停止液(100 μL)を添加した。PHERAstar FS(BMG biotech)を用いて、405 nmの
波長での強度を測定した。その結果、成熟型マウスIL-18分泌発現ヒト細胞からの馴化培
地は、組換えマウスIL-18と同等に、著明にIFN-γの産生を誘導した(図3C)。1 U/ウ
ェルの第Xa因子の存在下で、pEB-MN-SS-His-FXa-mIL-18を導入したプロマウスIL-18分泌
発現ヒト細胞からの馴化培地は、マウス脾細胞からのIFN-γの産生を誘導した(図3C右)。
本発明によれば、天然のマウスIL-18と同等の生理活性を有する成熟型マウスIL-18又はそのプロ体を、大腸菌等の菌体由来の有害成分の混入なく、安定かつ大量に組換え生産することができる。従って、本発明は、研究用試薬として、大腸菌由来の従来品よりも高品質の組換えマウスIL-18を安定に供給できる点できわめて有用である。

Claims (11)

  1. 哺乳動物細胞で機能するプロモーターの下流に、(a)該哺乳動物細胞で機能するシグ
    ナルペプチド、並びに(b)成熟型マウスインターロイキン(IL)-18又はプロペプチドと成熟ポリペプチドとの間に第Xa因子(FXa)もしくはカスパーゼ-1(C1)認識配列を含む
    プロマウスIL-18をコードするDNAを含み、且つ該哺乳動物細胞で自律複製可能なエピソーマル発現ベクター。
  2. エプスタイン・バー(EB)ウイルス由来のoriP及びEBNA-1をコードするDNAを含む、請
    求項1に記載のベクター。
  3. 哺乳動物細胞がヒト細胞であり、シグナルペプチドがヒトIL-2由来である、請求項1又は2に記載のベクター。
  4. シグナルペプチドとプロペプチドとの間に精製用のタグ配列が挿入されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のベクター。
  5. タグ配列がヒスチジンタグである、請求項4に記載のベクター。
  6. プロモーターがCAGプロモーターである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のベクタ
    ー。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のベクターでトランスフェクトした、成熟型又はプロマウスIL-18を分泌発現する哺乳動物細胞。
  8. ヒト由来である、請求項7に記載の細胞。
  9. 請求項7又は8に記載の細胞を培養して得られる培養上清。
  10. 請求項9に記載の培養上清から成熟型又はプロマウスIL-18を回収することを含む、該
    タンパク質の製造方法。
  11. 請求項10に記載の方法により得られたプロマウスIL-18をFXa又はC1と接触させることを含む、成熟型マウスIL-18の製造方法。
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