JP2021169710A - キャブを備えた作業機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】旋回動作が困難な現場での作業に好適な作業機械を提供する。【解決手段】アタッチメントとキャブ6を備えた上部旋回体が下部走行体の上に旋回自在に搭載されている。キャブ6が配置されている上部旋回体の左側の角部6aが、旋回半径rよりも外側に位置している。左側の角部6aの下端部に、斜め下方に臨む傾斜面10が設けられている。【選択図】図4
Description
開示する技術は、油圧ショベル等の、キャブを備えた作業機械に関する。
一般に、この種の作業機械は、建設工事や道路工事など、都会の現場で利用される場合が多い。そのような現場では、周辺に十分なスペースがあるため、当該作業機械は自在に走行したり旋回したりして作業が行える。
それに対し、近年では、伐採した樹木の搬出作業や土砂災害の復旧工事など、周辺のスペースが限られる山間部などでの作業機械の利用が増加している。それに伴って、崖の途中に設けられた狭い道(いわゆる崖道)や、土手などの障害物がある現場での作業も多くなってきている。そのような周辺のスペースが限られる場所での作業では、狭い幅で当該作業機械を旋回させることが要求される。
そのような旋回動作に適した当該作業機械の機種に、後方小旋回機がある(例えば特許文献1)。当該後方小旋回機では、旋回動作を行う機械本体の後部が、旋回方向に沿って丸まった形状に形成されていて、下部走行体の幅に対して出代が所定寸法以下の旋回半径となるように構成されている。従って、当該後方小旋回機は、一般的な当該作業機械に比べて、機械本体の後部を小さい半径で旋回させることができる。
それに対して、機械本体が比較的小さい当該後方小旋回機の場合、機械本体の後部をラウンド形状にしたことで、機械本体の前部に設置されるボックス形状のキャブは、更に、機械本体の前方に偏って配置されることとなる。その結果、キャブは、機械本体から前方に突出した状態となっているのが一般的である。
そのため、特許文献1の作業機械では、機械本体の前部も、後部と同じ半径で旋回できるように、キャブの前側の左隅部分を、上方から見て屈曲した形状にしている。そうすることにより、キャブが、機械本体の旋回半径からはみ出ないようにしている。
特許文献1の作業機械では、ボックス形状をしたキャブの左隅部が屈曲しているので、従来の一般的なキャブに比べて運転室が狭くなり、居住性が悪化するという課題がある。更には、屈曲した一枚ガラスを用いることで、視認性の悪化を抑制してはいるが、屈曲部位があると、太陽光の反射等が異なるため、平面ガラスに比べると依然として視認性が悪いという問題もある。
そこで本発明にて開示する技術の主たる目的は、山間部など、旋回動作が困難な現場での作業に好適な、キャブを備えた作業機械を提供することにある。
開示する技術は、作業を行うアタッチメントと運転室を構成するキャブとを備えた上部旋回体が、下部走行体の上に旋回自在に搭載されている作業機械に関するものである。
そして、前記キャブが配置されている前記上部旋回体の前側の角部が、前記キャブとともに前記上部旋回体の旋回半径よりも外側に位置し、前記角部の下端部に斜め下方に臨む傾斜面が設けられていることを特徴とする。
キャブが配置されている上部旋回体の前側の角部は旋回半径よりも外側に位置しているので、キャブの居住性は、従来と同程度に確保されている。しかしながら、上部旋回体を旋回するときには、旋回半径よりも大回りとなるため、前方旋回性能の点で問題がある。
従って、崖や土手など、切り立った傾斜面に近接して作業する場合には、旋回に伴い、前記角部が接触するおそれがあるため、旋回動作の制限や、当該接触を回避するために場所移動を余儀なくされるなど、作業効率が低下する。
それに対し、この作業機械では、角部の下端部に斜め下方に臨む傾斜面が設けられているので、当該接触を回避できる。従って、前方旋回性能が向上し、作業効率も向上できる。
本作業機械はまた、前記キャブの前面を覆っている前窓が、前記キャブに固定された下窓と、開閉可能に構成された上窓とで、上下に区画されていて、前記傾斜面が、前記下窓の上端縁よりも低位置に設けられている。
本作業機械によれば、前記上窓(以下同様)が開閉可能に構成されているので、利便性に優れる。一方、傾斜面が上窓の設置部位に及ぶと、上窓の下端部分の形状変更が必要になり、それに伴って、上窓の開閉機構の変更も必要になるなど、構造が複雑になって簡単には改良できない。
それに対し、傾斜面を下窓の上端縁よりも低位置に設ければ、下窓はキャブに固定されているので、下窓の形状変更だけで簡単に改良できる。窓の周囲は、通常シール部材で防水されているが、固定された下窓の変更だけであれば、その防水性も維持できる。
前記作業機械はまた、前記傾斜面に覗き窓が設けられている。
そうすれば、オペレータは、覗き窓を通じて、上部旋回体の左斜め下方についても視認できるようになる。その結果、視認性が高まるので、作業効率が向上する。
前記傾斜面に覗き窓が設けられた構造において、前記傾斜面に形成された開口に、取り外し可能なシール部材を介して窓板を装着することにより、前記覗き窓が設けられている。
そうすれば、窓板が破損しても、傾斜面の開口に、シール部材とともに予備の窓板を装着すればよいので、現場でも簡単に交換できる。
前記作業機械はまた、複数の貫通孔が形成されたガードで前記覗き窓の外面が覆われている。
傾斜面の部分は、旋回半径よりも外側に位置しているため、作業時には、障害物と接触し易い。そのため、傾斜面に覗き窓を設けると、覗き窓の破損が発生するおそれがある。それに対し、前記ガードで覗き窓を覆えば、その破損を抑制できる。また、当該ガードには、複数の貫通孔が形成されているため、視認性も確保できる。
本明細書記載の作業機械によれば、山間部など、旋回動作が困難な現場でも、前方旋回性能の向上に伴って容易に旋回動作を行うことが出来るため、作業効率を向上できる。
以下、開示する技術の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。説明で用いる前後、左右、および上下の方向は、各図に示す矢印に従うものとする。
図1、図2に、開示する技術を適用した作業機械の一例として、油圧ショベル1を示す。油圧ショベル1は、大略、下部走行体1aと上部旋回体1bとで構成されている。前記油圧ショベル1は、機械本体を構成している上部旋回体1bの後端部が、狭所での作業に適したラウンド形状となっており、優れた後方旋回性能が得られるように設計されている。
下部走行体1aの左右両側には、クローラ2が設置されている。これらクローラ2,2を個別に回転駆動することにより、油圧ショベル1は走行する。上方から見た場合において(以下「上面視」ともいう)、下部走行体1aの略中央には、旋回ベアリング3が配置されている。
上部旋回体1bは、前記旋回ベアリング3を介して下部走行体1aの上に搭載されている。それにより、上部旋回体1bは、旋回軸J(油圧ショベル1を水平面に置いた場合に、旋回ベアリング3の中央を鉛直方向に延びる仮想の軸)を中心にして、下部走行体1aに旋回自在に支持されている。上部旋回体1bは、アッパーフレーム4、アタッチメント5、キャブ6、機械室7、燃料タンク8、作動油タンク9などで構成されている。
アッパーフレーム4は、上部旋回体1bの基台となる強度および剛性に優れた部材である。アッパーフレーム4は、金属の厚板、フレーム、パネル、リブ等を接合することによって構成されている。油圧ショベル1は、アッパーフレーム4の後方の縁4aは上面視で略円弧状に形成されている。アッパーフレーム4の側方の縁4bは、前後方向に平行して延びるように形成されている。
アタッチメント5、キャブ6、機械室7、燃料タンク8、作動油タンク9は、アッパーフレーム4の上に設置されている。後述する左前角部6aを除いて、これら機器は、上面視で、アッパーフレーム4の外周縁の内側に収まるように配置されている。
アタッチメント5は、バケット5a、アーム5b、ブーム5c、油圧シリンダ5dなどで構成されている。バケット5aは、アーム5bの先端部に回動自在に支持されており、アーム5bは、ブーム5cの先端部に回動自在に支持されている。ブーム5cの基端部は、アッパーフレーム4の略中央部位に支持されている。これらを作動させる油圧シリンダ5dが、それぞれに対応して設置されている。
これら油圧シリンダ5dが伸縮することにより、ブーム5cは上部旋回体1bの前方に向かって起伏し、アーム5bやバケット5aは延びたり折り畳まれたりする。これら油圧シリンダ5dの油圧を制御することにより、アタッチメント5は、掘削等の作業を行う。アタッチメント5を起立させて折り畳むことで、上部旋回体1bは、容易に旋回できるようになる。
アタッチメント5の右側には、燃料タンク8および作動油タンク9が前後に並んだ状態で配置されている。アタッチメント5の左側には、キャブ6が配置されているが、キャブ6については後述する。
機械室7は、アタッチメント5よりも後方の、アッパーフレーム4の後部に設置されている。機械室7は、その周囲が機械室カバー7aで覆われており、その内部には、図示しないが、エンジン、油圧ポンプ、熱交換器等の機器が収容されている。油圧ショベル1では、アタッチメント5との間で、前後のバランスを確保するために、上部旋回体1bの後端部に、高重量なカウンタウエイトが設置される。油圧ショベル1では、機械室7の後端部を覆う機械室カバー7aの一部が、カウンタウエイトと兼用されている。
また、油圧ショベル1では、(以下同様)上述したように優れた後方旋回性能を確保するために、機械室7の後端部(図2において、後方に臨む左右の幅方向の全域にわたる部分)が、アッパーフレーム4と同様に、旋回半径rが略同一の円弧形状に形成されている。
具体的には、図2に示す上面視において、アッパーフレーム4の後方の縁4aは、旋回軸Jを中心とする略円弧形状に形成されている。従って、旋回軸Jからその後方の縁4aまでの距離(旋回を許容する距離、旋回半径r)は、その全域にわたって略同一となっている。
そして、機械室7の後部の外周面も、アッパーフレーム4の後方の縁4aと略一致する円弧状に形成されており、アッパーフレーム4の外側に出ないように構成されている。それにより、上部旋回体1bの後端部は、その全域にわたって旋回半径rが略同一となっており、旋回半径rより大きいスペースがあれば旋回可能となる、優れた後方旋回性能を発揮する。
更に、この機種では、前記旋回半径rが、下部走行体1aの横幅と略同一の大きさに形成されている。具体的には、図2に二点鎖線で示すように、旋回半径rの大きさが、下部走行体1aの横幅(左右の各クローラ2の最も外側の部位間の距離)と略同一となっている。例示した機種では、旋回半径rの大きさは、下部走行体1aの横幅よりも僅かに大きい程度である。
そして更に、標準的な機種と同等の居住性を確保したうえで、前方旋回性能についても向上するため、キャブ6の構造が工夫されている。
(キャブ6)
キャブ6は、外部環境から区画された箱形の運転室であり、上部旋回体1bの左前角部6aに配置されている。図示しないが、その内部には、オペレータが着座するシートが設置され、その周囲に、操作レバー、操作ペダル、操縦スイッチ、エアコンなどが配置される。
キャブ6は、外部環境から区画された箱形の運転室であり、上部旋回体1bの左前角部6aに配置されている。図示しないが、その内部には、オペレータが着座するシートが設置され、その周囲に、操作レバー、操作ペダル、操縦スイッチ、エアコンなどが配置される。
良好な居住性を確保するため、キャブ6の内部は大きい方が好ましい。そのため、一般の機種では、矩形の箱形に形成されている。この機種のキャブ6も、良好な居住性が確保できるように、基本的構造は一般の機種と同様に構成されている。
そのため、図2に示すように、キャブ6の左前角部6aは、旋回半径rよりも外側に位置した状態となっている。従って、図3Aに示すように、油圧ショベル1の左側近傍に障害物Sがあると、上部旋回体1bを旋回して、その左前角部6aを前記障害物Sに接触することなく旋回するには、矢印A1で示すように、旋回半径rよりも、大きなスペースが必要となる。
そのため、油圧ショベル1では、前記障害物Sとして、斜面が切り立った崖道や、土手などの障害物がある現場での作業において、前方旋回性能を向上するために、図1に示すように、キャブ6が配置されている上部旋回体1bの左前角部6aの下端部分を面取りすることによって、キャブ6の斜め下方に臨む傾斜面10が設けられている。
図3Bに、この油圧ショベル1が、狭い崖道100で作業する状態を例示する。図3Bでは、崖道100の左側が、崖道100から切り立った斜面101となっており、崖道100の右側が、崖道100から下る斜面102となっている。このような場合、崖道100から転落しないように、油圧ショベル1は、崖道100の左側に寄った位置に配置される。
そうした場合、油圧ショベル1が斜面101に近接するため、上部旋回体1bを旋回する場合には、キャブ6が配置されている上部旋回体1bの左前角部6aの下端部分が斜面101に接触するおそれがある。
また、図3Bのような状況では、斜面101の反対側に立ち木があるため、旋回の際に斜面101に接触しないようにすると立ち木が邪魔で旋回できない。そのため、油圧ショベル1は、旋回できる場所まで移動するしかない。従って、作業効率が低下する。
そのため、斜面101に対して無理に旋回することがあり、キャブ6の左前角部6aが斜面11と接触し、左前角部6aを破損してしまうことがある。それに対し、この油圧ショベル1では、上述したように、その左前角部6aの下端部分に傾斜面10が設けられているので、左前角部6aが旋回半径rよりも外側に位置していても、斜面101との接触を回避できる。
このように、前方旋回性能が向上し、左右いずれにも旋回できるので、作業が容易になる。キャブ6の内部の大きさも、標準的な機種とほぼ同程度に確保できることから、居住性が損なわれることもない。その結果、作業効率が向上する。
河川の土手成形工事においても、同様の効果が得られる。土手成形工事では、図3Bの切り立った斜面101のような土手に近接して作業を行わなければならない場合がある。そのような作業で、上部旋回体1bを旋回すると、その左前角部6aの下端部分が土手に接触するおそれがあるが、この油圧ショベル1では、土手との接触を回避できる。従って、作業効率が向上する。
図4に、キャブ6の設置部位を拡大して示す。キャブ6は、前面6b、天面6c、内側面6d、外側面6e、および後面6fを有している。キャブ6は、キャブマウント61を介してアッパーフレーム4に組み付けられており、キャブ6の下面は、アッパーフレーム4に設置されたフロアパネル41によって構成されている(図5参照)。
キャブ6の天面6cは、パネル62によって覆われている。キャブ6の外側面6eの前側部分には、オペレータがキャブ6に乗り降りするための搭乗口63が形成されている。搭乗口63の後側の縁部には、搭乗口63を覆うドア64が、ヒンジ65を介して取り付けられている。ドア64の前側を左後方に揺動することで、搭乗口63が開かれる。
キャブ6の前面6bには、そのほぼ全域を覆う前窓66が取り付けられている。前窓66は、縦幅の小さい下窓66aと、縦幅の大きい上窓66bとで構成されている。これらによって前窓66は上下に区画されている。上窓66bおよび下窓66aの周囲には、防水性、耐衝撃性等を確保するため、シール部材67が取り付けられている。下窓66aは、キャブ6に固定されているのに対し、上窓66bは、開閉可能に構成されている。
すなわち、上窓66bの左右は、図示しないガイドローラおよびガイドレールを介してキャブ6に支持されていて、図4に示す、上窓66bの下端縁と下窓66aの上端縁とが突き合わされて互いに密着している状態(通常の閉じた状態)と、図4に二点鎖線で示す、上窓66bが天面6cの裏側に収納された状態(キャブ6の前面6bの一部が開かれた状態)との間を、スライドできるように構成されている。
このような構造のキャブ6のうち、前面6bに外側面6eが屈曲して連なる境界部分が、旋回半径rよりも外側に位置する左前角部6aとなっている。そのキャブ6の左前角部6aの下端部分が、アッパーフレーム4とともに面取りされていて、左斜め下方に臨む二等辺三角形状の傾斜面10が設けられている。換言すれば、上部旋回体1bの左前部における下側の角の部分が、二点鎖線L1で示すように、三角錐状に切り取るように、面取りされている。
キャブ6の前面6bの左右両側の縁には、上下方向に延びる縦ピラー68が各々設けられている。これら縦ピラー68(右ピラー68R、左ピラー68L)は、一本の支柱部材で構成されている。右ピラー68Rの下端は、キャブ6の前面6bの下側の縁に沿って左右に延びる下枠前部69aに連結されている。左ピラー68Lの下端部は、右ピラー68Rよりも後方に屈曲している。
傾斜面10の頂部を構成している左ピラー68Lの屈曲部位は、下窓66aの上端縁よりも低位置に設けるのが好ましい。図例の分岐部位は、下窓66aの上端縁と略同じ高さに設けられている。
傾斜面10を下窓66aの上端縁よりも低位置に設ければ、下窓66aはキャブ6に固定されているため、下窓66aの形状変更だけで簡単に改良できる。シール部材67による防水性も維持できる。
左ピラー68Lの下端部の屈曲部位には、分岐ピラー68Dが連結されている。左ピラー68Lの下端部および分岐ピラー68Dにより、傾斜面10の斜辺部分の縁が構成されている。
分岐ピラー68Dは、分岐部位から右方に屈曲した状態でキャブ6の前面6bに沿って延び、下枠前部69aに連結されている。左ピラー68Lの下端部は、分岐部位から後方に屈曲した状態でキャブ6の外側面6eに沿って延び、キャブ6の外側面6eの下側の縁に沿って前後に延びる下枠側部69bに連結されている。そして、これら分岐ピラー68D,68Dの下端部の間には、下枠前部69aと下枠側部69bとの間に傾斜して延びる下枠隅部69cが架設されている。
一方、アッパーフレーム4の前方の縁には、左右方向に延びる前梁部42aが設けられている。アッパーフレーム4の左方の縁には、前後方向に延びる側梁部42bが設けられている。そして、前梁部42aと側梁部42bとの間に、下枠隅部69cに接続されるように、傾斜して延びる左隅梁部42cが架設されている。キャブ6の下枠隅部69cは、この左隅梁部42cに固定されていて、これら下枠隅部69cおよび左隅梁部42cにより、傾斜面10の下辺部分が構成されている。
従って、キャブ6の左前角部6aの下端部分は、三角形状に連結された複数の梁部材で構成されているため、構造的に強度および剛性が強化される。その結果、揺れに対するキャブ6の支持機能を維持できる。
また、搭乗口63の前縁部は、強度および剛性が強化された左ピラー68Lによって構成される。そのため、搭乗口63の前縁部とドア64との間での寸法精度が向上する。その結果、ドア64を閉じた時の密閉性が高まり、キャブ6の防水性や断熱性が向上する。
傾斜面10には、略三角形の窓開口10aが形成されている。窓開口10aに、窓板となる透明な強化ガラス11aを装着することで、傾斜面10に覗き窓11が設けられている。従って、オペレータは、覗き窓11を通じて、上部旋回体1bの左斜め下方についても視認できる。その結果、視認性が高まるので、作業効率が向上する。
図5に示すように、分岐ピラー68Dおよび下枠隅部69cにおける窓開口10aに臨む内縁部分には、帯状のフランジ片70が、その縁に沿って張り出している。強化ガラス11aの外形は、窓開口10aよりも僅かに小さく形成されていて、その強化ガラス11aの周囲に、H型ゴムなどの取り外し可能なシール部材71が装着される。そして、このシール部材71を介して、強化ガラス11aをフランジ片70に組み付けることで、傾斜面10に覗き窓11が設けられている。
従って、強化ガラス11aが破損しても、シール部材67を予備の強化ガラス11aに装着して窓開口10aに嵌め込むことで、現場でも簡単に交換できる。
傾斜面10に、複数の貫通孔が形成されたガードを取り付けて、ガードで覗き窓11の外面を覆うようにしてもよい。
傾斜面10の部分は、旋回半径rよりも外側に位置しているため、作業時には、崖や土手だけでなく、油圧ショベル1の近傍に存在する障害物と接触し易い。そのため、傾斜面10に覗き窓11を設けると、強化ガラス11aの破損が頻度高く発生するおそれがある。
ガードで覗き窓11を覆えば、強化ガラス11aの破損を抑制できる。ガードには、複数の貫通孔が形成されているので、視認性も確保できる。
図6に、ガードの一例を示す。ガード80は、金属板などの強度に優れた素材を用いて、覗き窓11よりも大きい略三角形に形成されている。ガード80には、複数の横長な貫通孔80aがルーバー状に形成されている。ガード80の3箇所の隅部が、縦ピラー68に締結して固定されている。
なお、開示する技術にかかる作業機械は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、上述した実施形態では、作業機械として油圧ショベルを例示したが、それに限らない。伐採した樹木の搬出作業などに利用する林業向けの作業機械であってもよい。下部走行体の構造も一例である。クローラでなく、ホイールで走行する作業機械であってもよい。傾斜面に覗き窓を設けることは必須でない。パネルで傾斜面を構成してもよい。
1 油圧ショベル(作業機械)
1a 下部走行体
1b 上部旋回体
4 アッパーフレーム
5 アタッチメント
6 キャブ
7 機械室
10 傾斜面
11 覗き窓
66 前窓
J 旋回軸
r 旋回半径
1a 下部走行体
1b 上部旋回体
4 アッパーフレーム
5 アタッチメント
6 キャブ
7 機械室
10 傾斜面
11 覗き窓
66 前窓
J 旋回軸
r 旋回半径
Claims (5)
- 作業を行うアタッチメントと運転室を構成するキャブとを備えた上部旋回体が、下部走行体の上に旋回自在に搭載されている作業機械であって、
前記キャブが配置されている前記上部旋回体の前側の角部が、前記キャブとともに前記上部旋回体の旋回半径よりも外側に位置し、前記角部の下端部に斜め下方に臨む傾斜面が設けられている作業機械。 - 請求項1に記載の作業機械において、
前記キャブの前面を覆っている前窓が、前記キャブに固定された下窓と、開閉可能に構成された上窓とで、上下に区画されていて、
前記傾斜面が、前記下窓の上端縁よりも低位置に設けられている作業機械。 - 請求項1または2に記載の作業機械において、
前記傾斜面に覗き窓が設けられている作業機械。 - 請求項3に記載の作業機械において、
前記傾斜面に形成された開口に、取り外し可能なシール部材を介して窓板を装着することにより、前記覗き窓が設けられている作業機械。 - 請求項3または4に記載の作業機械において、
複数の貫通孔が形成されたガードで前記覗き窓の外面が覆われている作業機械。
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---|---|---|---|
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