JP2021166177A - 遮断装置 - Google Patents

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健児 金松
Kenji Kanematsu
進弥 木本
Shinya Kimoto
真人 中村
Masato Nakamura
瞬 伊藤
Shun Ito
康平 澁瀬
Kohei Shibuse
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Abstract

【課題】アークの発生を抑制する。【解決手段】遮断装置1は、動作ピン8と、動作ピンを第1方向D1に移動させる駆動部7と、第1方向D1と交差する第2方向D2に延在し、第1電路40を構成する第1導電部材4と、第1方向D1において動作ピン8との間に第1導電部材4が位置するように配置され、第1電路40と並列に接続される第2電路50を構成する第2導電部材5と、筐体9と、を備える。第1電路40は、動作ピン8の第1方向D1の移動に伴って遮断される。第2導電部材5は、筐体9内に第1破断部位501及び第2破断部位502を有する。第2電路50は、第1破断部位501及び第2破断部位502の破断により遮断される。遮断装置1は、第1破断部位501の周囲の第1の隙間503と第2破断部位502の周囲の第2の隙間504とのうちの少なくとも一方に配置される狭小化部品10を備える。【選択図】図2

Description

本開示は遮断装置に関し、より詳細には、電路を遮断する遮断装置に関する。
特許文献1記載の回路遮断器は、電気回路に接続されるように設計された少なくとも1つの導電体と、ハウジングと、マトリクスと、パンチと、火工品を用いたアクチュエータと、を備えている。アクチュエータは、点火されたときにパンチを第1の位置から第2の位置に移動させるように設計されている。パンチ及びマトリクスは、パンチが第1の位置から第2の位置に移動するときに、少なくとも1つの導電体を破断して、少なくとも2つの別個の部分にする。
特表2017−507469号公報
特許文献1に記載されている回路遮断器のような遮断装置では、導電体に大電流が流れているときに導電体を破断すると、破断した箇所でアークが発生することがある。このとき発生するアークのエネルギーは非常に大きくなり得る。
本開示は、アークの発生を抑制することが可能な遮断装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る遮断装置は、動作ピンと、駆動部と、第1導電部材と、第2導電部材と、筐体と、を備える。前記駆動部は、前記動作ピンを第1方向に移動させる。前記第1導電部材は、前記第1方向と交差する第2方向に延在する。前記第1導電部材は、第1電路を構成する。前記第2導電部材は、前記第1方向において、前記動作ピンとの間に前記第1導電部材が位置するように配置される。前記第2導電部材は、前記第1電路と並列に接続される第2電路を構成する。前記第1電路は、前記動作ピンの前記第1方向の移動に伴って遮断される。前記第2導電部材は、前記筐体内に第1破断部位及び第2破断部位を有する。前記第2電路は、前記第1破断部位及び前記第2破断部位の破断により遮断される。前記遮断装置は、前記第1破断部位の周囲の第1の隙間と前記第2破断部位の周囲の第2の隙間とのうちの少なくとも一方に配置される狭小化部品を更に備える。
本開示の一態様に係る遮断装置は、動作ピンと、駆動部と、第1導電部材と、第2導電部材と、筐体と、を備える。前記駆動部は、前記動作ピンを第1方向に移動させる。前記第1導電部材は、前記第1方向と交差する第2方向に延在する。前記第1導電部材は、第1電路を構成する。前記第2導電部材は、前記第1方向において前記動作ピンとの間に前記第1導電部材が位置するように配置される。前記第2導電部材は、前記第1電路と並列に接続される第2電路を構成する。前記第1電路は、前記動作ピンの前記第1方向の移動に伴って遮断される。前記第2導電部材は、前記筐体内に第1破断部位及び第2破断部位を有する。前記第2電路は、前記第1破断部位及び前記第2破断部位の破断により遮断される。前記第1破断部位と、前記第1破断部位の周囲の壁との間の寸法は、前記第1導電部材の厚み以下である。前記第2破断部位と、前記第2破断部位の周囲の壁との間の寸法は、前記第1導電部材の厚み以下である。
本開示は、アークの発生を抑制することが可能となるという利点がある。
図1は、一実施形態の遮断装置の斜視図である。 図2は、同上の遮断装置の断面図である。 図3は、同上の遮断装置の要部の分解斜視図である。 図4は、同上の遮断装置の断面図であって、図2のIV−IV線断面矢視図である。 図5は、同上の遮断装置の断面図であって、動作ピンが駆動された直後の状態を示す図である。 図6は、同上の遮断装置の断面図であって、動作ピンが駆動された後の状態を示す図である。 図7は、同上の遮断装置の断面図であって、動作ピンが駆動されて電路が遮断された状態を示す図である。 図8は、変形例1の遮断装置の断面図である。 図9は、変形例2の遮断装置の断面図である。
以下、本開示の実施形態に係る遮断装置について、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態及び変形例は、本開示の様々な実施形態の一部に過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態及び変形例において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(1)実施形態
(1.1)概要
本実施形態の遮断装置1は、例えば、電源を含む外部電路に接続されて、電源からの電流を流す電気回路の一部を構成する。遮断装置1は、外部の制御部からの信号に応じて内部の電路を遮断することで、上記の電気回路を遮断することができる。
図1、図2に示すように、遮断装置1は、動作ピン8と、駆動部7と、第1導電部材4と、第2導電部材5と、筐体9と、を備える。
動作ピン8は、第1方向D1に移動可能となるよう筐体9内に配置されている。駆動部7は、動作ピン8を第1方向D1に移動させる。
第1導電部材4は、第1方向D1に交差する第2方向D2に延在する。第1導電部材4は、第1電路40を構成する。
第2導電部材4は、第1方向D1において、動作ピン8との間に第1導電部材4が位置するように配置される。第2導電部材5は、第2電路50を構成する。第2電路50は、第1電路40と並列に接続される。
第1電路40は、図6に示すように、動作ピン8の第1方向D1の移動に伴って遮断される。
第2導電部材5は、図2、図3に示すように、筐体内9に第1破断部位501及び第2破断部位502を有する。第2電路50は、図7に示すように、第1破断部位501及び第2破断部位502の破断により遮断される。ここでは、第2電路50は、第1電路40が遮断された後に遮断される。
遮断装置1は、図2、図3に示すように、狭小化部品10を更に備える。狭小化部品10は、第1破断部位501の周囲の第1の隙間503と第2破断部位502の周囲の第2の隙間504とのうちの少なくとも一方に配置される。ここでは、狭小化部品10は、第1の隙間503と第2の隙間504との両方に配置される。より詳細には、狭小化部品10は、第1狭小化部品11と第2狭小化部品12とを含む。第1狭小化部品11は第1の隙間503に配置され、第2狭小化部品12は第2の隙間504に配置される。
また、遮断装置1では、図2に示すように、第1破断部位501と第1破断部位501の周囲の壁(第1狭小化部品11)との間の寸法W1は、第1導電部材4の厚みW3以下である。また、第2破断部位502と第2破断部位502の周囲の壁(第2狭小化部品12)との間の寸法W2は、第1導電部材4の厚みW3以下である。
本実施形態の遮断装置1では、第2導電部材5に電流が流れている状態で第1破断部位501が破断されると、第1破断部位501においてアークが発生する場合がある。また、第2導電部材5に電流が流れている状態で第2破断部位502が破断されると、第2破断部位502においてアークが発生する場合がある。ここで、アークは、周囲に熱を伝達可能な部材がある場合の方が、周囲が空気のみの場合に比べて冷えやすく消弧されやすい、という特性がある。言い換えれば、アークは、周囲の空間が狭い方がアーク電圧が上昇しやすく、消弧されやすい。
本実施形態の遮断装置1では、第1破断部位501及び第2破断部位502で発生し得るアークの周りに、空気よりも熱伝導率の大きな部材(狭小化部品10)が存在する。そのため、遮断装置1では、第1の隙間503及び第2の隙間504に狭小化部品10が設けられていない場合に比べて、アークが冷えやすく消弧されやすい。これにより、遮断装置1では、アークの発生を抑制することが可能となる。なお、アークの発生を抑制するとは、アークを発生させなくすることに限らず、発生したアークが持続する時間を短くする、又は発生するアークのエネルギーを小さくすることも含み得る。
また、遮断装置1では、アークの発生が抑制されることにより、アークのエネルギーを内部に閉じ込めるための筐体9の壁の厚さを薄くすることが可能となる。その結果、遮断装置1の小型化が可能となる。
(1.2)構成
本実施形態の遮断装置1について、図1〜図7を参照して、より詳細に説明する。
遮断装置1は、図2に示すように、蓋(上蓋)2、補助スペーサ3、第1導電部材4、第2導電部材5、駆動部7、動作ピン8、筐体9、及び狭小化部品10(第1狭小化部品11及び第2狭小化部品12)を備えている。
遮断装置1は、例えば、電動車両等に備えられる。遮断装置1は、例えば、電動車両の電源とモータとを接続する電気回路に設けられ、電源からモータへの電流の供給の有無を切り替える。遮断装置1の駆動部7の動作は、例えば、電動車両に設けられている制御部(ECU:Electronic Control Unit等)によって制御される。
以下では、説明の便宜上、第1方向D1(動作ピン8の移動方向)を上下方向と呼び、動作ピン8から見て第1導電部材4側を下側、第1導電部材4から見て動作ピン8側を上側と呼ぶ。また、第2方向D2(第1導電部材4の延在方向)を左右方向と呼ぶ。また、上下方向及び左右方向の両方と直交する方向(図2の紙面に垂直な方向)を前後方向と呼ぶ。なお、これらの方向は、遮断装置1の構造を説明するための便宜的なものであり、遮断装置1を使用する場合の遮断装置1の向き等を規定するものではない。
図2に示すように、第1導電部材4は、上下方向に厚さW3を有する板状である。第1導電部材4は、例えば、銅により形成されている。
図2、図3に示すように、第1導電部材4は、分離用部位41と、分離用部位41につながっている2つの固定用部位42と、を有する。2つの固定用部位42は、分離用部位41を介してつながっており、互いに電気的に接続されている。2つの固定用部位42と分離用部位41とは、一体に形成されている。第1導電部材4の長手方向において、一方の固定用部位42、分離用部位41、他方の固定用部位42が、この順に並んでいる。
2つの固定用部位42は、電動車両の電源とモータとを接続する電気回路の両端に電気的に接続される。2つの固定用部位42の各々は、矩形板状である。
図3に示すように、分離用部位41は、固定用部位42よりも幅(前後方向の寸法)が小さな板状である。なお、第1導電部材4の厚さW3とは、特に分離用部位41の厚さを意味する。
第1導電部材4は、各固定用部位42と分離用部位41との間に、溝44を有している。溝44は、第1導電部材4の第1の面F1(図2参照)及び第1の面F1とは反対側の第2の面F2(図2参照)とのうち、第1の面F1に形成されている。第1の面F1は、動作ピン8と対向する面である。各溝44の深さ方向は、第1導電部材4の厚さ方向に沿っている。溝44は、前後方向に延びる直線状である。溝44が、固定用部位42と分離用部位41との境界部分440を規定する。境界部分440の破断強度は、固定用部位42の破断強度以下である。また、境界部分440の破断強度は、分離用部位41の破断強度以下である。つまり、第1導電部材4は、2つの境界部分440において破断されやすい。
以下、2つの境界部分440のうち、一方の境界部分440の位置を第1位置、他方の境界部分440の位置を第2位置ともいう。つまり、分離用部位41は、第1位置において2つの固定用部位42の一方とつながり、第2位置において2つの固定用部位42の他方とつながっている。また、以下では、2つの境界部分440の間の長さ(空間的な距離)を、第1長さL1ともいう。第1長さL1は、例えば、2つの境界部分440の間の最短距離である。
2つの固定用部位42の各々は、貫通孔421を有している。2つの固定用部位42の各々は、貫通孔421にねじを通し、このねじを外部の電気回路(外部電路)の端子に結合することで、電気回路に対して電気的に接続され得る。つまりここでは、固定用部位42における貫通孔421の部分が、遮断装置1を外部電路に電気的に接続するための端子である。
また、2つの固定用部位42の各々は、貫通孔421と分離用部位41との間の位置に、孔420を有している。ここでは、孔420はネジ孔である。また、孔420は、固定用部位42を貫通している。各孔420は、ネジ6を用いて第2導電部材5を第1導電部材4に固定するために用いられる。
図3に示すように、第2導電部材5は、略U字状の本体部51と、本体部51の両端から互いに離れる向きに突出する一対の鍔部52と、を一体に有している。第2導電部材5の材料は、例えば、ステンレス、タングステン、ニクロム合金、又は、鉄とクロムとアルミニウムとの合金等である。第2導電部材5の導電率は、第1導電部材4の導電率よりも小さい。第2導電部材5は、例えば、第1導電部材4よりも薄い板部材に、打抜加工及び折曲加工を施すことで形成される。鍔部52には、貫通孔520が形成されている。貫通孔520に通されたねじ6を、第1導電部材4に形成されている孔420に結合することで、第2導電部材5が第1導電部材4に結合される。すなわち、第2導電部材5は、2つの鍔部52(第1結合部及び第2結合部)において、第1導電部材4に結合される。これにより、第2導電部材5が第1導電部材4に電気的に接続される。
本実施形態の遮断装置1では、第1導電部材4において、2つの孔420(第2導電部材5との接続部分)で挟まれる部分が、第1電路40を規定する。また、第2導電部材5において貫通孔520(第1導電部材4との接続部分)で挟まれる部分が、第2電路50を規定する。遮断装置1では、第2電路50の電気抵抗は、第1電路40の電気抵抗よりも大きい。
なお、以下では、遮断装置1の電路において、外部電路との接続点(ここでは、第1導電部材4の貫通孔421)と、第1電路40と第2電路50との接続点(ここでは、第1導電部材4の孔420)と、の間の部分を、共通電路60と呼ぶことがある。本実施形態の遮断装置1では、左側の貫通孔421と左側の孔420との間、及び右側の貫通孔421と右側の孔420との間に、それぞれ共通電路60がある。
第2導電部材5は、本体部51(第2電路50を構成する部分)の一部に、本体部51の他の部分よりも幅の小さな幅狭部53を有している。より詳細には、本体部51は、2つの鍔部52それぞれから第1方向D1に延在する第1延在部511及び第2延在部512を有する。また、本体部51は、第1延在部511と第2延在部512との間をつなぐ第3延在部513を有する。そして、第1延在部511及び第2延在部512の各々に、幅狭部53がある。幅狭部53は、上下方向の中央が最も狭くなるように、前後の両辺においてくびれている。この幅狭部53が、第2導電部材5の第1破断部位501及び第2破断部位502を規定する。以下では、第2導電部材5の中で、第1破断部位501が破断されていない状態での第1破断部位501がある位置を「第3位置」ともいい、第2破断部位502が破断されていない状態での第2破断部位502がある位置を「第4位置」ともいう。
また、本体部51は、第3延在部513の中央に貫通孔5130を有している。
筐体9内には、動作ピン8、第1電路40(第1導電部材4の一部)、及び第2電路50(第2導電部材5)が収容される。筐体9において、第1導電部材4及び第2導電部材5に接触する部位は、電気絶縁性を有する材料、例えば樹脂により形成されている。筐体9は、その内部に、動作ピン8が配置される第1空間S1、第1導電部材4の一部(分離用部位41)が配置される第2空間S2、及び第2導電部材5が配置される第3空間S3を有している。第1空間S1は、第1導電部材4の上方に位置する。第3空間S3は、第1導電部材4の下方に位置する。以下では、第1空間S1を「配置空間S1」と呼ぶ場合がある。また、第2空間S2を「動作空間S2」と呼ぶ場合がある。また、第3空間S3を「遮断空間S3」と呼ぶ場合がある。
より詳細には、図1に示すように、筐体9は、第1ボディ91と、第2ボディ92と、ストッパ93と、支持リング94と、第1キャップ95と、第2キャップ96と、スペーサ97と、補強部材98と、を備える。
第1ボディ91は、樹脂により形成されている。第1ボディ91は、インサート成形により、第1導電部材4と一体に形成される。第1ボディ91は、第1導電部材4のうちで貫通孔421を含む部分を外部に露出するように、第1導電部材4の一部を収容する。
第1ボディ91は、上下方向の中央にある矩形箱状の部分と、矩形箱状の部分の上面から突出する円筒状の部分と、矩形箱状の部分の下面から突出する円筒状の部分と、を有している。上側の円筒状の部分の上面には、断面円形状の凹所910が形成されている。また、第1ボディ91は、その中央に、第1ボディ91を上下に貫通する貫通孔911を有している。貫通孔911の断面形状は、図4に示すように、前後方向に延びるレーストラック形状である。貫通孔911の内部空間が、分離用部位41が配置される第2空間S2を規定する。貫通孔911の内周面は、第1ボディ91における矩形箱状の部分と下側の円筒状の部分との間の境界付近に段差を有している。貫通孔911の断面積は、下側の円筒状の部分にある部分の方が、矩形箱状の部分にある部分よりも大きい。
また、第1ボディ91では、第1導電部材4よりも下側の部分において第1導電部材4の孔420に対応する部分に、露出孔912が形成されている。露出孔912は、第1ボディ91の下面から、第2導電部材5における第1導電部材4の結合部(鍔部52)を露出させる。露出孔912の断面形状は、図4に示すように、四隅が面取りされた矩形状である。第2導電部材5が第1導電部材4にねじ6により結合された状態で、第2導電部材5の幅狭部53と露出孔912の内面との間には、隙間が形成される。言い換えれば、第1破断部位501と露出孔912の内面との間には、第1の隙間503が形成され、第2破断部位502と露出孔912の内面との間には、第2の隙間504が形成される。第1の隙間503は、第2導電部材5の一方の鍔部52(第1結合部)を露出させ、第2の隙間504は、第2導電部材5の他方の鍔部52(第2結合部)を露出させる。
ここで、露出孔912の内部空間は、第2導電部材5を第1導電部材4に結合する際に、ねじ6及びドライバーを通すためのスペースとして利用され得る。このように、第1ボディ91が露出孔912を備えていることで、インサート成形により第1ボディ91を第1導電部材4と一体に形成した後に、第2導電部材5を第1導電部材4に結合することが可能となる。なお、第2導電部材5を第1導電部材4に結合する他の手順としては、例えば、予め第1導電部材4に第2導電部材5を結合しておき、その後、第1ボディ91をインサート成形により形成することが考えられる。しかしながら、第1導電部材4と第2導電部材5との間に、貫通孔911を有する円筒状の部分をインサート成形によって形成するのは難しい。また、第2導電部材5を第1導電部材4に結合する他の手順としては、例えば、予め第1導電部材4に第2導電部材5を結合しておき、その後、第1導電部材4を境として分割した複数の分割部材によって、第1ボディ91を形成することが考えられる。しかしながら、この場合、第1ボディ91と第1導電部材4との間に隙間が生じる可能性があり、第2空間S2の気密性の確保が難しい。これに対し、本実施形態の遮断装置1の構造であれば、第2空間S2の気密性を確保しやすい。
第2ボディ92は、樹脂により形成されている。第2ボディ92は、下面に凹所921を有するキャップ状である。凹所921の断面形状は円形状であって、動作ピン8のベース81の断面形状と略等しい。
第2ボディ92は、第1ボディ91の上側に、第1ボディ91の凹所910と第2ボディ92の凹所921とがつながるように配置される。凹所910と凹所921とで囲まれる空間により、動作ピン8を配置するための第1空間(配置空間)S1が規定される。
また、第2ボディ92は、その中央に、第2ボディ92を上下に貫通する貫通孔922を有している。貫通孔922の内部空間に、駆動部7のガス発生器70が配置される。
ストッパ93は、金属製である。ストッパ93は、上側に位置するテーパ筒状の第1部分931と、下側に位置し上側の部分よりもテーパ比の小さなテーパ筒状の第2部分932と、を有する。第1部分931は、第1ボディ91と第2ボディ92との間に挟まれることで、ストッパ93を位置決めする部分である。第2部分932は、動作ピン8が駆動部7によって駆動されて第1方向に移動した場合に、動作ピン8に接触して動作ピン8の移動速度を低下させる或いは停止させるための部分である。
支持リング94は、ストッパ93を下側から支持する。支持リング94は、円筒状である。支持リング94は、第1ボディ91の凹所910内に、凹所910の内周面に接するように配置されている。例えば、支持リング94の外周面は、凹所910の内周面に接着により固定される。
筐体9において、第1ボディ91の内部空間と第2ボディ92の内部空間とで規定される空間内には、蓋2が配置されている。蓋2は、図3に示すように、枠部分21と、底部分22と、補強部分23と、を有する皿状である。枠部分21の外形形状(輪郭)は、円形である。底部分22の外形形状(輪郭)は、第1ボディ91の貫通孔911に対応するレーストラック形状である。
蓋2は、第1ボディ91の凹所910の底面上に配置されている。蓋2は、枠部分21の外側面が、凹所910の内周面に接着により固定される。蓋2の下面は、凹所910の底面に接着されなくてもよい。蓋2は、筐体9内において、第1空間S1と第2空間S2とを区分する。蓋2の上面は、第1空間S1の下端を規定する。蓋2の上面において、ストッパ93との境界部分には、第1空間S1の機密性を確保するためのオーリング61が配置されている。また、蓋2下面は、第2空間S2の上端を規定する。
第1キャップ95は、例えば金属製である。第1キャップ95は、鍔951を有する筒状である。第1キャップ95の内面形状は、第1ボディ91の上面及び第2ボディ92の上面に沿っている。第1キャップ95は、第1ボディ91の上面及び第2ボディ92の上面を覆うように設けられている。図1に示すように、鍔951の四隅には、貫通孔952が形成されている。なお、第1ボディ91において、貫通孔952と重なる位置には、第1ボディ91を上下に貫通する貫通孔が形成されている。第1キャップ95の底(上面)には、貫通孔が形成されている。第1キャップ95と第1ボディ91との間において、鍔951の近傍には、オーリング63が配置されている。
第2キャップ96は、例えば金属製である。第2キャップ96は、鍔961を有する有底円筒状である。第2キャップ96は、第1ボディ91の側面の下側部分及び下面を覆うように、第1ボディ91に対して取り付けられる。第2キャップ96の鍔961の四隅には、貫通孔が形成されている。例えば、第1キャップ95の鍔951の貫通孔952、第1ボディ91の貫通孔、及び第2キャップ96の鍔961に、共通のねじを通して結合することで、第1ボディ91に対して第1キャップ95及び第2キャップ96が結合される。
第1ボディ91の下面と第2キャップ96との間には、上下方向に隙間がある。第2キャップ96を第1ボディ91に対して取り付けることで、第1ボディ91と第2キャップ96との間に、第3空間(遮断空間)S3が形成される。
第1ボディ91の外側面と第2キャップ96との間には、第3空間S3の気密性を確保するためのオーリング64が配置されている。
スペーサ97は、第1ボディ91と第2キャップ96の鍔961との間に配置される。スペーサ97の下面は、第2キャップ96の鍔961に接着により固定されている。スペーサ97は、剛性を有する金属製であり、例えばSUS製である。スペーサ97は、矩形板状である。スペーサ97は、その中央に第2キャップ96の内径と略同じ内径を有する貫通孔する。スペーサ97の四隅にも、貫通孔が形成されている。スペーサ97は、これらの貫通孔に上記のねじを通すことで、第1ボディ91に対して結合される。スペーサ97があることで、筐体9の内部空間(特に第3空間S3)の圧力が上昇しても第1ボディ91の変形が抑制され、ひいては第2キャップ96の変形が抑制される。
補強部材98は、円板状である。補強部材98は、第2キャップ96の底面上に配置されている。補強部材98は金属製であり、例えばSUS製である。補強部材98があることで、筐体9の内部空間(特に第3空間S3)の圧力が上昇しても、第2キャップ96の変形が抑制される。
駆動部7は、ガス発生器70を備える。ガス発生器70は、筐体9の第2ボディ92の貫通孔922内に配置される。図1、図2に示すように、ガス発生器70は、燃料74と、ケース71と、通電用の2つのピン電極72と、発熱素子73と、を備えている。
ケース71は、円柱状である。遮断装置1は、ケース71の外周面と第1キャップ95との間に介在するオーリング62を更に備えている。燃料74は、ケース71の内部空間に収容されている。燃料74は、温度が上昇すると燃焼してガスを発生させる。燃料74は、例えば、ニトロセルロース、アジ化鉛、黒色火薬、グリシジルアジドポイマ等の火薬である。ケース71は、内部空間を構成する下側の壁に、例えば十字溝が形成されており、この溝が形成された部分が他の部分よりも破断しやすくなっている。
2つのピン電極72は、ケース71に保持されている。2つのピン電極72の各々の第1端は、筐体9の外部に露出している。2つのピン電極72の各々の第2端は、発熱素子73に接続されている。つまり、発熱素子73は、2つのピン電極72の間に接続されている。発熱素子73は、ケース71内において燃料74が収容された内部空間に配置されている。発熱素子73は、通電されることにより熱を発生する。発熱素子73は、例えばニクロム線、鉄とクロムとアルミの合金線である。
ガス発生器70は、燃料74を燃焼させることによりガスを発生させる。より詳細には、ガス発生器70は、2つのピン電極72の間が通電されると発熱素子73が発熱して、発熱素子73の周りの燃料74の温度を上昇させる。これにより燃料74が燃焼して、ガスが発生する。
動作ピン8は、筐体9の第1空間(配置空間)S1内に配置される。動作ピン8は、筐体9の内部において、第1方向D1に移動可能に配置されている。動作ピン8は、ガス発生器70で発生したガスの圧力により動かされる。言い換えれば、駆動部7は、動作ピン8を第1方向D1に移動させる。動作ピン8は、例えば、材料として樹脂を含む。図1に示すように、動作ピン8は、第1導電部材4の分離用部位41とガス発生器70との間に配置されている。
図3に示すように、動作ピン8は、ベース81とロッド82とを有する。
ベース81は、上下に長い円柱状である。ベース81の径は、第2ボディ92の凹所921の内径と略等しい。ベース81の上面には、ボウル状の凹所811が形成されている。ベース81の外周面には、円環状の溝812が形成されている。図2に示すように、この溝には、オーリング65が配置されている。動作ピン8は、オーリング65と動作ピン8の溝812の内面及び第2ボディ92の凹所921の内面との間の摩擦力により、筐体9に保持されている。筐体9内には、動作ピン8の凹所811の内面(上面)、ガス発生器70の下面、及び第2ボディ92の凹所921の底面及び貫通孔922の内面に囲まれるように、気密な空間(加圧室75)が形成されている。
図3に示すように、ロッド82の断面形状は、第1ボディ91の貫通孔911に対応するレーストラック形状である。ロッド82の幅(左右方向の寸法)は、第1導電部材4の2つの溝44の間の距離(第1長さL1)に対応する。
図4に示すように、動作ピン8は、ロッド82の外周縁が第1導電部材4の溝44(境界部分440)と対向するように、第1空間(配置空間)S1に配置されている。つまり、動作ピン8のロッド82の下面は、第1導電部材4の分離用部位41と対向する。動作ピン8と第1導電部材4との間には、蓋2が配置されている。動作ピン8のロッド82の下面は、蓋2の底部分22の上面と接している。
補助スペーサ3は、例えば樹脂製である。図2に示すように、補助スペーサ3は、第1ボディ91の貫通孔911内に配置されている。補助スペーサ3は、補助スペーサ3の下面が第1ボディ91の下面と略面一となるように、貫通孔911内に配置される。補助スペーサ3は、第1方向D1において、第1導電部材4と第2導電部材5との間に配置されている。すなわち、第1方向D1において、第1導電部材4、補助スペーサ3、第2導電部材5がこの順で並んでいる。
図3に示すように、補助スペーサ3は、矩形箱状の本体部31と、本体部31から前後に突出する突部32と、を有する上面視十字型に形成されている。図2に示すように、補助スペーサ3の下面からは、突部310が突出している。突部310は円柱状であって、第2導電部材5の本体部51の貫通孔5130に嵌め込まれる。
補助スペーサ3は、動作ピン8が移動する場合に、動作ピン8に押されることで第2導電部材5を第1方向D1へ移動させる。遮断装置1は、補助スペーサ3を備えていることで、筐体9の小型化が可能となる。すなわち、補助スペーサ3がない場合、動作ピン8によって第1導電部材4と第2導電部材5との両方を第1方向D1に移動ことができるよう、動作ピン8のロッド82の長さは、第1方向D1における第1導電部材4(分離用部位41)と第2導電部材5との間の距離よりも長い必要がある。これに対し、遮断装置1では、第1導電部材4と第2導電部材5との間に補助スペーサ3があるため、動作ピン8のロッド82の長さを、補助スペーサ3の分だけ短くできる。そのため、筐体9の小型化が可能となる。
狭小化部品10は、第1狭小化部品11及び第2狭小化部品12を備える。第1狭小化部品11は、第1の隙間503に配置される。第2狭小化部品12は、第2の隙間504に配置される。狭小化部品10は、樹脂製であり、例えばナイロン製(ナイロンゴム等)である。すなわち、狭小化部品10は、電気絶縁性を有する材料から形成される。狭小化部品10は、ガラス製又はセラミック製であってもよい。
図3に示すように、第2狭小化部品12は、第1方向D1に長い棒状である。第2狭小化部品12は、図2に示すように、第1ボディ91の露出孔912に下方から差し込まれることで、第2の隙間504に配置される。第2狭小化部品12の下面は、補強部材98により支持される。図4に示すように、上下方向から見た第2狭小化部品12の外形形状(輪郭)は、露出孔912の形状に沿っている。図3、図4に示すように、第2狭小化部品12は、第2破断部位502に対向する対向面121を有する。対向面121は、凹面であり、凹曲面である。対向面121は、第2破断部位502を囲っている。対向面121は、第2破断部位502を少なくとも2方、ここでは3方から囲っている。
同様に、第1狭小化部品11は、第1方向D1に長い棒状である。第1狭小化部品11は、図2に示すように、第1ボディ91の露出孔912に下方から差し込まれることで、第1の隙間503に配置される。第1狭小化部品11の下面は、補強部材98により支持される。上下方向から見た第1狭小化部品11の外形形状(輪郭)は、露出孔912の形状に沿っている。図3に示すように、第1狭小化部品11は、第1破断部位501に対向する対向面111を有する。対向面111は、凹面であり、凹曲面である。対向面111は、第1破断部位501を囲っている。対向面111は、第1破断部位501を少なくとも2方、ここでは3方から囲っている。
(1.3)動作
遮断装置1の動作について、図2、図5〜図7を参照して説明する。
図2に示すように、ガス発生器70のピン電極72が通電されずガス発生器70が駆動されていない場合、遮断装置1は、2つの端子(貫通孔421)間の電路に電流が流れるのを許容する。すなわち、遮断装置1内において、電流は、外部電路の高電位側に接続された端子から、一方の共通電路60を通り、第1電路40と第2電路50との並列回路を通り、他方の共通電路60から、外部電路の低電位側に接続された端子へと流れる。具体的には、電流は、例えば左側の貫通孔421から、左側の共通電路60、第1電路40と第2電路50との並列回路、右側の共通電路60を通り、右側の貫通孔421へと流れる。
ガス発生器70が駆動されていない状態において、第1電路40の電気抵抗は、第2電路50の電気抵抗よりも十分小さく設定されている。そのため、第1電路40と第2電路50との並列回路では、ほぼ全ての電流が第1電路40を通過する。特に限定されないが、第1電路40の電気抵抗は、例えば第2電路50の電気抵抗の1/100以下であり、1/1000以下であることが好ましく、1/10000以下であることが更に好ましい。一例として、第2電路50の電気抵抗が1Ω程度の場合、第1電路40の電気抵抗は、例えば10mΩ以下であり、1mΩ以下であることが好ましく、0.1mΩ以下であることが更に好ましい。
例えば外部電路に規定以上の電流が流れたことを検知すると、電動車両の制御部等は、2つのピン電極72間に通電する。これにより、ピン電極72に接続されている発熱素子73が発熱する。この発熱素子73で発生した熱によって燃料74が点火され、燃料74が燃焼してガスを発生する。ガスは、ケース71において燃料74を収容する内部空間の圧力を上昇させて、内部空間を構成する壁(下壁)を破断し、この破断した部分を通して加圧室75に導入されて加圧室75内の圧力を上昇させる。加圧室75内のガスの圧力により、動作ピン8には、ガス発生器70から離れる向き(下向き)の力が作用する。
動作ピン8は、オーリング65の摩擦力に抗して移動し、動作ピン8のロッド82の下面が、蓋2の底部分22を押す。底部分22が動作ピン8に押されることによって、図5に示すように、蓋2の底部分22が枠部分21から分離される。
動作ピン8が更に移動すると、動作ピン8のロッド82の下面が、蓋2の底部分22を介して、第1導電部材4の分離用部位41を押す。分離用部位41が押されることによって、図6に示すように、第1導電部材4は、分離用部位41と2つの固定用部位42とのそれぞれの境界部分440(第1位置及び第2位置)において破断される。これにより、分離用部位41が、2つの固定用部位42から切り離される。
ここで、第1導電部材4に電流が流れている状態において、分離用部位41が固定用部位42から切り離されると、切り離された部位の間でアークが発生することがある。しかしながら、本実施形態の遮断装置1では、第2電路50が、分離用部位41と固定用部位42との境界部分440を含む第1電路40と並列に接続されている(図6参照)。そのため、分離用部位41が固定用部位42から切り離されると、第1電路40を流れていた電流は第2電路50へと流れるようになる(転流)。これにより、第1電路40を遮断する際のアークの発生が抑制される。
分離用部位41を固定用部位42から切り離した後、動作ピン8は更に下方へと移動して、ロッド82が2つの固定用部位42の間に入り込む。その結果、2つの固定用部位42の間が動作ピン8のロッド82によって絶縁される。
また、動作ピン8が移動すると、動作ピン8のロッド82の下面が、蓋2の底部分22及び分離用部位41を介して、補助スペーサ3を押す。これにより、第2導電部材5は、補助スペーサ3、分離用部位41、及び底部分22を介して、動作ピン8から下向きの力を受ける。
第2導電部材5は、2つの幅狭部53(第1破断部位501及び第2破断部位502)において、機械的強度が最も小さい。そのため、動作ピン8から下向きの力を受けた第2導電部材5は、図7に示すように、幅狭部53(第1破断部位501及び第2破断部位502)において、機械的に破断される。第2電路50は、第1破断部位501及び第2破断部位502の破断により、遮断される。これにより、遮断装置1内の電路が遮断される(図7参照)。
ここで、第2導電部材5に電流が流れている状態において、第2導電部材5が第1破断部位501及び第2破断部位502にて破断されると、第2導電部材5において破断された箇所でアークが発生することがある。これに対し、本実施形態の遮断装置1は、第1の隙間503に配置される第1狭小化部品11と、第2の隙間504に配置される第2狭小化部品12と、を備えている。
第1狭小化部品11及び第2狭小化部品12は、空気よりも熱伝導率が大きい。そのため、第1破断部位501及び第2破断部位502の破断時にアークが発生したとしても、アークの熱は第1狭小化部品11及び第2狭小化部品12に伝わり、アークは速やかに冷却され得る。これにより、遮断装置1は、発生したアークが持続する時間を短くし、発生するアークのエネルギーを小さくすることができ、アークの発生を抑制することが可能となる。
見方を変えると、遮断装置1は、第1狭小化部品11を備えているため、第1破断部位501と第1破断部位501の周囲の壁(第1狭小化部品11の対向面111)との間の寸法W1が、第1導電部材4の厚みW3以下である。寸法W1は、第1破断部位501と、第1破断部位501を流れる電流の向きと直交する仮想平面内での第1狭小化部品11の対向面111と、の間の最短距離であり得る。或いは、寸法W1は、第1破断部位501と、第1破断部位501を流れる電流の向きと直交する仮想平面内での周囲の壁の部分と、の間の最長距離であり得る。また、遮断装置1は、第2狭小化部品12を備えているため、第2破断部位502と第2破断部位502の周囲の壁(第2狭小化部品12の対向面121)との間の寸法W2が、第1導電部材4の厚みW3以下である。寸法W2は、第2破断部位502と、第2破断部位502を流れる電流の向きと直交する仮想平面内での第2狭小化部品12の対向面121と、の間の最短距離であり得る。或いは、寸法W2は、第2破断部位502と、第2破断部位502を流れる電流の向きと直交する仮想平面内での周囲の壁の部分と、の間の最長距離であり得る。
このように、寸法W1及び寸法W2の各々が厚みW3以下であるため、第1破断部位501及び第2破断部位502の破断時にアークが発生したとしても、アークの熱は、第1破断部位501の周囲の壁及び第2破断部位502の周囲の壁に速やかに伝わる。そのため、アークが発生したとしても、そのアークは速やかに冷却され得る。これにより、遮断装置1は、発生したアークが持続する時間を短くし、発生するアークのエネルギーを小さくすることができ、アークの発生を抑制することが可能となる。
また、遮断装置1では、第2電路50の電気抵抗が第1電路40の電気抵抗よりも大きく設定されている。そのため、第2電路50を流れる電流の大きさは、第1電路40を流れる電流の大きさよりも小さくなる(限流)。そのため、第2導電部材5が破断される際に発生するアークのエネルギーは、第2導電部材5が無い場合に第1導電部材4が破断される際に発生し得るアークのエネルギーよりも、小さくなる。すなわち、本実施形態の遮断装置1は、第2導電部材5を備えていることで、第2導電部材5を備えていない遮断装置に比べてアークの発生を抑制することが可能となる。
なお、遮断装置1では、たとえ第1導電部材4でアークが発生しても、そのアークが消弧されるまで第2導電部材5が破断されないように、寸法関係が設定されている。
さらに、本実施形態の遮断装置1は、L1<L2の関係を満たしている。L1は、第1位置と第2位置との間(2つの境界部分440の間)の長さ(第1長さ)であり、第1電路40が遮断される際の絶縁距離に相当する。L2は、第3位置と第4位置との間(第1破断部位501と第2破断部位502との間)の長さ(第2長さ)であり、第2電路50が遮断される際の絶縁距離に相当する。ここでの絶縁距離は、互いに絶縁すべき部分相互間のうち、導電性を有する部分の間の空間距離を意味する。このように遮断装置1では、先に遮断される第1電路40が遮断された際の絶縁距離(第1長さL1)よりも、後に遮断される第2電路50が遮断された際の絶縁距離(第2長さL2)の方が長い。アークは、絶縁距離が長い程発生しにくく、発生した場合のエネルギーも小さくなる。そのため、本実施形態の遮断装置1では、アークの発生を更に抑制することが可能となる。なお、ここでの「遮断」とは、アークが発生した場合にはアークが消弧された状態を意味する。
第2導電部材5が破断された後、動作ピン8は、ベース81の側面がストッパ93の第2部分932に接触し、ベース81の下面がオーリング61に接触することで、その移動速度が低下されて停止する(図7参照)。また、蓋2の底部分22、分離用部位41、補助スペーサ3、及び第2導電部材5の本体部51は、本体部51が遮断空間S3の底面(補強部材98の上面)に接触することで移動を停止する。
(2)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。なお、以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。
(2.1)変形例1
本変形例の遮断装置1Aについて、図8を参照して説明する。
本変形例の遮断装置1Aは、圧力吸収部材100を更に備えている。圧力吸収部材100は、第3空間(遮断空間)S3内に配置され、第3空間S3内の圧力の上昇を抑制する。圧力吸収部材100は、弾性を有している。そして、動作ピン8が移動して圧力吸収部材100に達した後、圧力吸収部材100は、動作ピン8に押されることによって変形する。本変形例の遮断装置1Aにおいて、基本例の遮断装置1と同様の構成については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
「(1.3)動作」の欄で説明したように、第2導電部材5が第1破断部位501及び第2破断部位502にて破断されると、第2導電部材5において破断された箇所で、アークが発生することがある。圧力吸収部材100は、アークの発生による筐体9の内部空間の圧力の上昇を抑制する。圧力吸収部材100は、アークを冷却してアークの消弧を促進することで、筐体9の内部空間の圧力の上昇を抑制する。
本変形例の遮断装置1Aにおいて、圧力吸収部材100は、図8に示すように、多数の繊維状部材101の集まりである。繊維状部材101は骨格部分を備え、オプションとして骨格部分から枝分かれした側鎖部分を備える。繊維状部材101は、ここでは、金属酸化物又は無機酸化物の少なくとも一方から構成される。金属酸化物の具体例は、酸化アルミニウム、酸化ジルコニア、及び酸化鉄を含む。また、無機酸化物の具体例は、酸化ケイ素、酸化亜鉛、及び酸化マグネシウムを含む。これらの金属酸化物及び無機酸化物は、溶融してもガスを発生しにくい。そのため、圧力吸収部材100は、アークの熱により溶融しても、筐体9の内部空間の圧力を上昇させにくい。繊維状部材101は、いわゆるミネラルウールであり、例えば酸化アルミニウムを主成分とするアルミナ繊維である。
繊維状部材101は、互いの間に隙間を形成するように配置されている。圧力吸収部材100の密度は、0.1〜0.3g/cm程度である。圧力吸収部材100の空隙率(圧力吸収部材100の体積に対する、その中に含まれる隙間の割合)は、例えば、90〜95%程度である。そのため、圧力吸収部材100は変形可能である。要するに、圧力吸収部材100は、弾性を有している。動作ピン8が移動して圧力吸収部材100に達すると、圧力吸収部材100は、動作ピン8に押されることによって変形する。
圧力吸収部材100は、筐体9の内部空間で発生したアークに接触する。これにより、アークが冷却され、アークの消弧が促進される。すなわち、圧力吸収部材100は、アークを冷却する冷却体である。アークが圧力吸収部材100に接触すると、アークを構成する金属ガスが圧力吸収部材100に付着する。そのため、圧力吸収部材100があることで、アークの発生に起因する圧力の上昇が抑制され得る。
図8に示すように、本変形例の遮断装置1Aでは、第1の隙間503及び第2の隙間504を含む第3空間(遮断空間)S3の全体に、圧力吸収部材100が配置されている。そのため、第2導電部材5の破断によりアークが発生したとしても、そのアークは圧力吸収部材100によって冷却され、筐体9の内部空間の圧力の上昇が抑制される。また、遮断装置1Aでは、第2空間(動作空間)S2にも、圧力吸収部材100が配置されている。そのため、仮に第1導電部材4の破断によりアークが発生したとしても、そのアークは圧力吸収部材100によって冷却され、筐体9の内部空間の圧力の上昇が抑制される。第2空間S2内に配置された圧力吸収部材100の移動は、蓋2及び補助スペーサ3によって抑制される。なお、第2空間S2及び第3空間S3の全体に圧力吸収部材100を配置することは、遮断装置1Aに必須の構成ではない。例えば、第3空間S3のうちで、第1の隙間503及び第2の隙間504のみに圧力吸収部材100が配置されていてもよい。また、第2空間S2のうちで、第1導電部材4の上側又は下側の空間のみに圧力吸収部材100が配置されていてもよい。第2空間S2には、圧力吸収部材100が配置されなくてもよい。ただし、第1の隙間503及び第2の隙間504には、圧力吸収部材100が配置されていることが好ましい。
(2.2)変形例2
本変形例の遮断装置1Bについて、図9を参照して説明する。
本変形例の遮断装置1Bは、圧力吸収部材100Bを備えている。圧力吸収部材100Bは、第3空間(遮断空間)S3内に配置され、第3空間S3内の圧力の上昇を抑制する。圧力吸収部材100Bは、粒子状である。本変形例の遮断装置1Bにおいて、変形例1の遮断装置1Aと同様の構成については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
遮断装置1Bは、圧力吸収部材100Bを第3空間S3に留めるための蓋(下蓋)103を更に備えている。蓋103は、第1ボディ91と第2キャップ96とで囲まれる空間を、第1の隙間503及び第2の隙間504を含む第3空間(遮断空間)S3と、第1の隙間503及び第2の隙間504を含まない第4空間S4と、に区分する。
また、遮断装置1Bでは、補助スペーサ3は、その下端にフランジ311を備えている。フランジ311は、円板状である。補助スペーサ3は、フランジ311が第1ボディ91の貫通孔911に樹脂溶着により結合されることで、第1ボディ91に保持される。フランジ311は、第3空間S3を第2空間S2から分離する。そのため、フランジ311は、第3空間S3を第1空間S1からも分離している。要するに、補助スペーサ3は、駆動部7が動作ピン8を移動させる前の状態において、第1の隙間503及び第2の隙間504を含む第3空間(遮断空間)S3を、動作ピン8が配置されている第1空間(配置空間)S1から隔離する。
圧力吸収部材100Bは、第3空間S3内に配置される。圧力吸収部材100Bは、第3空間S3で発生したアークを冷却してアークの消弧を促進し、周囲の絶縁性部材の溶融及びガス化を抑制することで、筐体9の内部空間の圧力の上昇を抑制する。
遮断装置1Bでは、圧力吸収部材100Bは、図9に示すように複数の粒子102を含む。粒子102は、いわゆる消弧砂である。消弧砂の主成分は、例えば珪砂(SiO)である。粒子102の材料は、珪砂に限られず、繊維状部材101の材料と同様の材料が用いられてもよい。
粒子102を含む圧力吸収部材100Bは、例えば、蓋103及び第2キャップ96が第1ボディ91に取り付けられる前に、図9の状態から遮断装置1Bの上下を反転させた状態で、第1の隙間503及び第2の隙間504を含む第3空間S3に充填される。その後、蓋103を、第1ボディ91に例えば接着等により取り付け、第2キャップ96を第1ボディ91に取り付ける。これにより、第4空間S4を備えた遮断装置1Bが製造される。遮断装置1Bでは、補助スペーサ3がフランジ311を備えているため、圧力吸収部材100B(粒子102)が第1空間S1及び第2空間S2には入りにくい。そのため、動作ピン8と筐体9の内部空間の面との間での、粒子102の噛み込みが起こり難く、動作ピン8の動作不良が起こりにくい。
本変形例の遮断装置1Bでも、動作ピン8がガス発生器70により移動すると、第1導電部材4、第2導電部材5の順番で、第1導電部材4及び第2導電部材5が破断される。第2導電部材5の破断時に発生し得るアークは、圧力吸収部材100Bによって速やかに冷却される。そのため、アークの周囲の絶縁性部材の溶融及びガス化が抑制され、筐体9の内部空間の圧力の上昇が抑制される。
なお、粒子102は、繊維状部材101とは異なり、第3空間S3内の一部のみに充填すると、遮断装置1Bを傾けた場合等に第3空間S3内で動く可能性がある。アークの速やかな消弧の観点からすると、粒子102は、第1破断部位501及び第2破断部位502で発生するアークに直接接触できることが好ましい。そのため、粒子102は、第3空間S3の全体に配置されていることが好ましい。しかしながら、例えば変形例1の遮断装置1Aの圧力吸収部材100のように、第1ボディ91と第2キャップ96とで囲まれる空間全体に粒子102を配置すると、動作ピン8が第2導電部材5を押しても第2導電部材5が移動できない可能性がある。そのため、第2導電部材5を破断する動作が行われず、遮断装置の動作不良が発生する可能性がある。
そのため、遮断装置1Bは、第3空間S3と第4空間S4とを区分する蓋103を備えている。この蓋103は、動作ピン8が蓋2の底部分22、分離用部位41及び補助スペーサ3を介して第2導電部材5を押す時に、粒子102を介して動作ピン8から押されて破れる。そのため、動作ピン8は、粒子102によって移動が妨げられることなく、第2導電部材5を移動させて第2導電部材5を破断することができる。
なお、蓋103は、粒子102を第3空間S3内に留め得、かつ動作ピン8に押されることで破れ得る程度の強度を有する点から、樹脂製であることが好ましい。例えば、蓋103は、厚さ0.5mm程度のナイロン樹脂製であってもよい。
(2.3)その他の変形例
一変形例において、第1破断部位501及び第2破断部位502の位置は、第1延在部511及び第2延在部512に限られない。第1破断部位501及び第2破断部位502は、鍔部52の位置であってもよい。例えば、第2導電部材5は、動作ピン8によって押された時に第1導電部材4から外される構造であってもよい。この場合、第1破断部位501及び第2破断部位502は、第1導電部材4と第2導電部材5との結合部分になる。また、第1破断部位501及び第2破断部位502の少なくとも一方は、第3延在部513に位置してもよい。ただし、第1破断部位501と第2破断部位502との間の第2長さL2は、第1位置と第2位置との間の第1長さL1よりも長いことが好ましい。
一変形例において、対向面111,121の形状は、図3、図4に示す形状に限られない。対向面111,121の形状は、例えば断面円弧状であってもよい。
一変形例において、第1狭小化部品11は、第1狭小化部品11の長さ方向における対向面111の形状が一定の構造に限られず、第1狭小化部品11の長さ方向において対向面111の形状が変化してもよい。第2狭小化部品12についても同様である。
一変形例において、遮断装置1,1A,1Bは、狭小化部品10を備えていなくてもよい。この場合、第1破断部位501と第1破断部位501の周囲の壁との間の寸法W1が第1導電部材4の厚さW3以下であり、第2破断部位502と第2破断部位502の周囲の壁との間の寸法W2が第1導電部材4の厚さW3以下であればよい。
一変形例において、圧力吸収部材100は、冷却体に限られない。圧力吸収部材100は、弾性変形することで、第3空間S3の圧力を吸収してもよい。
一変形例において、第2空間S2のみに、繊維状部材101を含む圧力吸収部材100及び/又は粒子状の圧力吸収部材100Bが配置されてもよい。
(3)まとめ
以上説明した実施形態及び変形例等から以下の態様が開示されている。
第1の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)は、動作ピン(8)と、駆動部(7)と、第1導電部材(4)と、第2導電部材(5)と、筐体(9)と、を備える。駆動部(7)は、動作ピンを第1方向(D1)に移動させる。第1導電部材(4)は、第1方向(D1)と交差する第2方向(D2)に延在する。第1導電部材(4)は、第1電路(40)を構成する。第2導電部材(5)は、第1方向(D1)において、動作ピン(8)との間に第1導電部材(4)が位置するように配置される。第2導電部材(5)は、第1電路(40)と並列に接続される第2電路(50)を構成する。第1電路(40)は、動作ピン(8)の第1方向(D1)の移動に伴って遮断される。第2導電部材(5)は、筐体(9)内に第1破断部位(501)及び第2破断部位(502)を有する。第2電路(50)は、第1破断部位(501)及び第2破断部位(502)の破断により遮断される。遮断装置(1,1A,1B)は、狭小化部品(10)を備える。狭小化部品(10)は、第1破断部位(501)の周囲の第1の隙間(503)と第2破断部位(502)の周囲の第2の隙間(504)とのうちの少なくとも一方に配置される。
この態様によれば、狭小化部品(10)により、第1破断部位(501)及び/又は第2破断部位(502)で発生したアークのアーク電圧を上昇させることが可能となる。そのため、アークの発生を抑制することが可能となる。
第2の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)では、第1の態様において、第2導電部材(5)は、第1結合部及び第2結合部(2つの鍔部52)において第1導電部材(4)に結合される。第1の隙間(503)は、第1結合部を露出させる。第2の隙間(504)は、第2結合部を露出させる。
この態様によれば、第1結合部及び第2結合部を用いて、第1導電部材(4)に対して第2導電部材(5)を容易に結合することができる。また、第1結合部及び第2結合部を用いて第2導電部材(5)を第1導電部材(4)に結合する際に必要となる空間を、第1の隙間(503)及び第2の隙間(504)と兼用させることが可能となる。
第3の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)では、第1又は第2の態様において、狭小化部品(10)は、電気絶縁性を有する材料から形成される。
この態様によれば、狭小化部品(10)により、第1破断部位(501)及び/又は第2破断部位(502)で発生したアークのアーク電圧を上昇させることが可能となる。そのため、アークの発生を抑制することが可能となる。
第4の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)では、第1〜第3のいずれか1つの態様において、第1電路(40)が遮断された後に第2電路(50)が遮断される。第2電路(50)の電気抵抗は、第1電路(40)の電気抵抗より大きい。
この態様によれば、後の遮断される第2電路(50)の方が、電気抵抗が大きい。そのため、第1電路(40)を遮断する際に第1電路(40)を流れる電流の大きさよりも、第2電路(50)を遮断する際に第2電路(50)を流れる電流の大きさの方が、小さい。そのため、第2電路(50)で発生するアークのエネルギーを小さくでき、アークの発生を抑制することが可能となる。
第5の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)では、第1〜第4のいずれか1つの態様において、第2導電部材(5)の材料は、ステンレス、ニクロム合金、又は鉄とクロムとアルミニウムとの合金である。
この態様によれば、第2電路(50)の電気抵抗を、相対的に大きくできる。
第6の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)は、第1〜第5のいずれか1つの態様において、補助スペーサ(3)を更に備える。第1方向(D1)において、第1導電部材(4)、補助スペーサ(3)、第2導電部材(5)がこの順で並んでいる。補助スペーサ(3)は、動作ピン(8)が移動する場合に、動作ピン(8)に押されることで第2導電部材(5)を第1方向(D1)へ移動させる。
この態様によれば、動作ピン(8)のサイズを小さくすることができ、遮断装置(1,1A,1B)の小型化を図ることが可能となる。
第7の態様に係る遮断装置(1A,1B)は、第1〜第6のいずれか1つの態様において、圧力吸収部材(100,100B)を更に備える。圧力吸収部材(100,100B)は、第1の隙間(503)及び第2の隙間(504)を含む遮断空間(S3)内に配置される。圧力吸収部材(100,100B)は、遮断空間(S3)内の圧力の上昇を抑制する。
この態様によれば、遮断空間(S3)内の圧力の上昇を抑制することが可能となる。
第8の態様に係る遮断装置(1A)では、第7の態様において、動作ピン(8)が移動し、圧力吸収部材(100)に達した後、圧力吸収部材(100)は、動作ピン(8)に押されることによって変形する。
この態様によれば、遮断空間(S3)内の圧力の上昇を抑制することが可能となる。
第9の態様に係る遮断装置(1B)では、第7の態様において、圧力吸収部材(100B)は、粒子状である。
第10の態様に係る遮断装置(1B)では、第9の態様において、補助スペーサ(3)を更に素なる。駆動部(7)が動作ピン(8)を移動させる前の状態において、補助スペーサ(3)は、遮断空間(S3)を配置空間(S1)から隔離する。遮断空間(S3)は、第1の隙間(503)及び第2の隙間(504)を含む空間である。配置空間(S1)は、第1導電部材(4)が配置されている空間である。
この態様によれば、遮断空間(S3)に配置されている物体が、配置空間(S1)まで到達しがたい。そのため動作ピン(8)の動作不良の可能性が低減される。
この態様によれば、遮断空間(S3)内の圧力の上昇を抑制することが可能となる。
第11の態様に係る遮断装置(1B)では、第9又は第10の態様において、圧力吸収部材(100B)を遮断空間(S3)内に留めるための蓋(103)を更に備える。
この態様によれば、遮断装置(1,1A,1B)の動作不良の可能性が低減される。
第12の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)では、第1〜第11のいずれか1つの態様において、第1導電部材(4)は、2つ固定用部位(42)と、動作ピン(8)の移動に伴って2つの固定用部位(42)から分離される分離用部位(41)とを有する。分離用部位(41)は、第1位置(境界部分440)において2つの固定用部位(42)の一方とつながり、第2位置(境界部分440)において、2つの固定用部位(42)の他方とつながる。第1破断部位(501)は、第2導電部材(5)の第3位置に位置する。第2破断部位(502)は、第2導電部材(5)の第4位置に位置する。第1位置と第2位置との間の長さ(L1)は、第3位置と前記第4位置との間の長さ(L2)よりも短い。遮断装置(1,1A,1B)では、第1電路(40)が遮断された後に第2電路(50)が遮断される。
この態様によれば、先に遮断される第1電路(40)が遮断された際の絶縁距離よりも、後に遮断される第2電路(50)が遮断された際の絶縁距離の方が、長い。これにより、アークの発生を更に抑制することが可能となる。
第13の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)では、第1〜第12のいずれか1つの態様において、第2導電部材(5)は、第1方向(D1)に延在する第1延在部(511)及び第2延在部(512)を有する。第1破断部位(501)は第1延在部(511)にある。第2破断部位(502)は第2延在部(512)にある。
この態様によれば、第1の隙間(503)及び/又は第2の隙間(504)に狭小化部品(10)を配置するための装置設計が容易になる。
第14の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)では、第1〜第13のいずれか1つの態様において、狭小化部品(10)は、第1破断部位(501)又は第2破断部位(502)に対向する対向面(111,121)を有する。対向面(111,121)は、凹面である。
この態様によれば、対向面(111,121)が、第1破断部位(501)又は第2破断部位(502)を囲う形となり、第1の隙間(503)又は第2の隙間(504)のサイズが小さくなる。
第15の態様に係る遮断装置(1,1A,1B)は、動作ピン(8)と、駆動部(7)と、第1導電部材(4)と、第2導電部材(5)と、筐体(9)と、を備える。駆動部(7)は、動作ピン(8)を第1方向(D1)に移動させる。第1導電部材(4)は、第1方向(D1)と交差する第2方向(D2)に延在する。第1導電部材(4)は、第1電路(40)を構成する。第2導電部材(5)は、第1方向(D1)において、動作ピン(8)との間に第1導電部材(4)が位置するように配置される。第2導電部材(5)は、第1電路(40)と並列に接続される第2電路(50)を構成する。第1電路(40)は、動作ピン(8)の第1方向(D1)の移動に伴って遮断される。第2導電部材(5)は、筐体(9)内に、第1破断部位(501)及び第2破断部位(502)を有する。第2電路(50)は、第1破断部位(501)及び第2破断部位(502)の破断により遮断される。第1破断部位(501)と、第1破断部位(501)の周囲の壁との間の寸法(W1)は、第1導電部材(4)の厚み(W3)以下である。第2破断部位(502)と、第2破断部位(502)の周囲の壁との間の寸法(W2)は、第1導電部材(4)の厚み(W3)以下である。
この態様によれば、第1破断部位(501)及び/又は第2破断部位(502)で発生したアークのアーク電圧を上昇させることが可能となる。そのため、アークの発生を抑制することが可能となる。
1,1A,1B 遮断装置
3 補助スペーサ
4 第1導電部材
40 第1電路
41 分離用部位
42 固定用部位
5 第2導電部材
50 第2電路
501 第1破断部位
502 第2破断部位
503 第1の隙間
504 第2の隙間
511 第1延在部
512 第2延在部
52 鍔部(第1結合部、第2結合部)
7 駆動部
8 動作ピン
9 筐体
10 狭小化部品
100,100B 圧力吸収部材
103 蓋
111,121 対向面
D1 第1方向
D2 第2方向
S1 配置空間
S3 遮断空間
L1 長さ
L2 長さ
W1 寸法
W2 寸法
W3 厚さ

Claims (15)

  1. 遮断装置であって、
    動作ピンと、
    前記動作ピンを第1方向に移動させる駆動部と、
    前記第1方向と交差する第2方向に延在し、第1電路を構成する第1導電部材と、
    前記第1方向において前記動作ピンとの間に前記第1導電部材が位置するように配置され、前記第1電路と並列に接続される第2電路を構成する第2導電部材と、
    筐体と、
    を備え、
    前記第1電路は、前記動作ピンの前記第1方向の移動に伴って遮断され、
    前記第2導電部材は、前記筐体内に第1破断部位及び第2破断部位を有し、前記第2電路は、前記第1破断部位及び前記第2破断部位の破断により遮断され、
    前記遮断装置は、前記第1破断部位の周囲の第1の隙間と前記第2破断部位の周囲の第2の隙間とのうちの少なくとも一方に配置される狭小化部品を更に備える、
    遮断装置。
  2. 前記第2導電部材は、第1結合部及び第2結合部において前記第1導電部材に結合され、
    前記第1の隙間は、前記第1結合部を露出させ、
    前記第2の隙間は、前記第2結合部を露出させる、
    請求項1に記載の遮断装置。
  3. 前記狭小化部品は、電気絶縁性を有する材料から形成される、
    請求項1又は2に記載の遮断装置。
  4. 前記遮断装置では、前記第1電路が遮断された後に前記第2電路が遮断され、
    前記第2電路の電気抵抗は、前記第1電路の電気抵抗より大きい、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の遮断装置。
  5. 前記第2導電部材の材料は、ステンレス、ニクロム合金、又は鉄とクロムとアルミニウムとの合金である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の遮断装置。
  6. 補助スペーサを更に備え、
    前記第1方向において、前記第1導電部材、前記補助スペーサ、前記第2導電部材がこの順で並んでおり、
    前記補助スペーサは、前記動作ピンが移動する場合に、前記動作ピンに押されることで前記第2導電部材を前記第1方向へ移動させる、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の遮断装置。
  7. 前記第1の隙間及び前記第2の隙間を含む遮断空間内に配置され、前記遮断空間内の圧力の上昇を抑制する圧力吸収部材を、更に備える、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の遮断装置。
  8. 前記動作ピンが移動し、前記圧力吸収部材に達した後、前記圧力吸収部材は、前記動作ピンに押されることによって変形する、
    請求項7に記載の遮断装置。
  9. 前記圧力吸収部材は、粒子状である、
    請求項7に記載の遮断装置。
  10. 補助スペーサを更に備え、
    前記駆動部が前記動作ピンを移動させる前の状態において、前記補助スペーサは、前記第1の隙間及び前記第2の隙間を含む遮断空間を、前記動作ピンが配置されている配置空間から隔離する、
    請求項9に記載の遮断装置
  11. 前記圧力吸収部材を前記遮断空間内に留めるための蓋を更に備える、
    請求項9又は10に記載の遮断装置。
  12. 前記第1導電部材は、2つの固定用部位と、前記動作ピンの移動に伴って前記2つの固定用部位から分離される分離用部位とを有し、
    前記分離用部位は、第1位置において前記2つの固定用部位の一方とつながり、第2位置において、前記2つの固定用部位の他方とつながっており、
    前記第1破断部位は、前記第2導電部材の第3位置に位置し、前記第2破断部位は、前記第2導電部材の第4位置に位置し、
    前記第1位置と前記第2位置との間の長さは、前記第3位置と前記第4位置との間の長さよりも短く、
    前記遮断装置では、前記第1電路が遮断された後に前記第2電路が遮断される、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の遮断装置。
  13. 前記第2導電部材は、前記第1方向に延在する第1延在部及び第2延在部を有し、
    前記第1破断部位は前記第1延在部にあり、前記第2破断部位は前記第2延在部にある、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の遮断装置。
  14. 前記狭小化部品は、前記第1破断部位又は前記第2破断部位に対向する対向面を有し、
    前記対向面は、凹面である、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の遮断装置。
  15. 動作ピンと、
    前記動作ピンを第1方向に移動させる駆動部と、
    前記第1方向と交差する第2方向に延在し、第1電路を構成する第1導電部材と、
    前記第1方向において前記動作ピンとの間に前記第1導電部材が位置するように配置され、前記第1電路と並列に接続される第2電路を構成する第2導電部材と、
    筐体と、
    を備え、
    前記第1電路は、前記動作ピンの前記第1方向の移動に伴って遮断され、
    前記第2導電部材は、前記筐体内に第1破断部位及び第2破断部位を有し、前記第2電路は、前記第1破断部位及び前記第2破断部位の破断により遮断され、
    前記第1破断部位と、前記第1破断部位の周囲の壁との間の寸法は、前記第1導電部材の厚み以下であり、
    前記第2破断部位と、前記第2破断部位の周囲の壁との間の寸法は、前記第1導電部材の厚み以下である、
    遮断装置。
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