JP2021163939A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い波長領域で分光感度のばらつきを効果的に低減できる固体撮像装置を提供する。
【解決手段】固体撮像装置1は、複数の光感応領域3が設けられた主面20aを有する半導体基板20と、半導体基板20の主面20aに設けられた絶縁膜30と、を備えている。絶縁膜30における半導体基板20の主面20aと反対側の面(主面30b)には、複数の凹凸Rが形成され、光感応領域3において、凹凸Rの高低差が複数存在している。
【選択図】図9

Description

本開示は、固体撮像装置に関する。
CMOSなどのイメージセンサを構成する固体撮像装置においては、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域に感度を有するものがある。紫外領域に感度を有する固体撮像装置では、紫外光による素子の劣化を抑制するため、BPSG(Boro-phospho silicate glass)膜といった絶縁膜が光感応領域に保護膜として形成されている。絶縁膜に保護膜としての機能を十分に発揮させるためには、例えば1μm程度の厚さが必要となる。この場合、絶縁膜の上面と、半導体基板の主面との間で入射光の干渉が生じ、分光感度が入射光の波長に対してばらついてしまうことが考えられる。このような課題に対し、例えば特許文献1に記載の固体撮像素子では、受光素子の表面上に周期的な凸部による下地パターンを形成することにより、入射光の約1波長以上の高低差を有する1以上の凹凸を絶縁膜の表面に形成している。
特開平6−125068号公報
上述した特許文献1に記載の固体撮像素子では、絶縁膜の表面に凹凸を形成し、絶縁膜中での入射光の干渉を低減させることにより、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの低減を図ったものである。しかしながら、この従来の固体撮像素子では、絶縁膜の表面に現れる凹凸パターンが均一となっているため、絶縁膜中での入射光の干渉を低減する効果が限定的である。したがって、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域で分光感度のばらつきを効果的に低減するには、更なる工夫が必要となっている。
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、広い波長領域で分光感度のばらつきを効果的に低減できる固体撮像装置を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る固体撮像装置は、複数の光感応領域が設けられた主面を有する半導体基板と、半導体基板の主面に設けられた絶縁膜と、を備え、絶縁膜における半導体基板の主面と反対側の面には、複数の凹凸が形成され、光感応領域において、凹凸の高低差が複数存在している。
この固体撮像装置では、光感応領域において、絶縁膜に設けられた複数の凹凸に複数の高低差が存在している。このような複数の高低差が存在することで、入射光が光感応領域に入射する際に、絶縁膜内で光路長が互いに異なる複数の干渉が生じる。これにより、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合い、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきを低減することが可能となる。
光感応領域において、0.01μm間隔で凹凸の高低差を計測した場合に、絶縁膜の最頂部を基準とする絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値が5%以下となっていてもよい。この場合、絶縁膜における凹凸の高低差が多種存在することとなり、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が高められる。したがって、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきをより効果的に低減することが可能となる。
光感応領域において、0.01μm間隔で凹凸の高低差を計測した場合に、絶縁膜の最頂部を基準とする絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差が1%以下となっていてもよい。この場合、絶縁膜における凹凸の高低差が多種存在することとなり、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が高められる。したがって、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきをより効果的に低減することが可能となる。
光感応領域において、凹凸における最頂部と最底部との間の高低差は、0.5μm以上0.9μm以下となっていてもよい。この高低差が0.5μm以上であることで、絶縁膜内での入射光の光路長差が十分に大きくなるため、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が一層十分に高められる。また、この高低差が0.9μm以下であることで、凹部の深さが過剰とならず、絶縁膜の表面での入射光の屈折及び反射に起因して分光感度の絶対値が変化してしまうことを抑制できる。
半導体基板の主面は、平坦面となっていてもよい。この場合、半導体基板の主面の形状が簡単化されるため、固体撮像装置の低コスト化が図られる。
本開示によれば、広い波長領域で分光感度のばらつきを効果的に低減できる。
固体撮像装置の概略構成を示す平面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 絶縁膜の凹凸のパターンを示す平面図である。 図3の要部拡大図である。 (a)は、図4におけるC1−C2線断面図であり、(b)は、図4におけるC1−C3線断面図である。 絶縁層の凹凸の形成の様子を示す概略的な断面図である。 熱処理と凹凸の間隔との関係を示す概略的な断面図である。 熱処理と凹凸の間隔との関係を示す概略的な断面図である。 図4に示したパターンの凹凸の高低差プロファイルを示すグラフである。 図4に示したパターンにおける絶縁膜の表面高さの出現頻度を示すグラフである。 図4に示したパターンの凹凸を有する固体撮像装置の紫外域〜近赤外域の分光感度特性を示すグラフである。 図4に示したパターンの凹凸を有する固体撮像装置の紫外域の分光感度特性を拡大して示すグラフである。 比較例に係る絶縁膜の凹凸のパターンを示す平面図である。 図13の要部拡大図である。 図14におけるD1−D2線断面図である。 図14に示したパターンの凹凸の高低差プロファイルを示すグラフである。 図14に示したパターンにおける絶縁膜の表面高さの出現頻度を示すグラフである。 図14に示したパターンの凹凸を有する固体撮像装置の紫外域〜近赤外域の分光感度特性を示すグラフである。 図14に示したパターンの凹凸を有する固体撮像装置の紫外域の分光感度特性を拡大して示すグラフである。 絶縁膜に凹凸が無い固体撮像装置の紫外域〜近赤外域の分光感度特性を示すグラフである。 絶縁膜に凹凸が無い固体撮像装置の紫外域の分光感度特性を拡大して示すグラフである。 絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値と分光感度の山谷との関係を示すグラフである。 分光感度の山谷がシフトする様子を示すグラフである。 絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差と分光感度の山谷との関係を示すグラフである。 凹凸における最頂部と最底部との間の高低差を変化させた場合の分光感度の山谷の挙動を示す図である。 熱処理前後の凹凸の変化の様子を示す概略的な断面図である。 絶縁膜の凹凸のパターンの変形例を示す要部拡大図である。 絶縁膜の凹凸のパターンの別の変形例を示す要部拡大図である。 絶縁膜の凹凸のパターンの別の変形例を示す要部拡大図である。 絶縁膜の凹凸のパターンの別の変形例を示す要部拡大図である。 絶縁膜の凹凸のパターンの別の変形例を示す要部拡大図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の一側面に係る固体撮像装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
[固体撮像装置の概略構成]
図1は、固体撮像装置の概略構成を示す平面図である。また、図2は、図1におけるII−II線断面図である。固体撮像装置1は、図1に示すように、複数の光感応領域3と、複数の転送ゲート部5と、複数のアンチブルーミングゲート部7と、複数のアンチブルーミングドレイン部9と、シフトレジスタ部11とを備えている。これらの構成は、半導体基板20の主面20a上に形成されている。本実施形態の固体撮像装置1は、例えば表面入射型のイメージセンサであり、一の光感応領域3が一の画素を構成している。
各光感応領域3は、光の入射に感応して、入射光強度に応じた電荷を発生させる。すなわち、光感応領域3は、光電変換部として機能する。本実施形態では、光感応領域3の平面形状は、二つの長辺と二つの短辺とによって形成される長方形状をなしている。複数の光感応領域3は、光感応領域3の長辺方向に沿う第1の方向に直交する第2の方向(光感応領域3の短辺方向に沿う方向)に沿って並び、一次元方向にアレイ状に配置されている。光感応領域3の形状は、上述した略矩形状に限られず、種々の形状を採り得る。
各転送ゲート部5は、光感応領域3にそれぞれ対応し、且つ光感応領域3の平面形状をなす一方の短辺側に配置されている。すなわち、複数の転送ゲート部5は、光感応領域3の平面形状をなす一方の短辺側において、第2の方向に並んでいる。転送ゲート部5は、光感応領域3にて発生した電荷を取得し、取得した電荷を信号電荷として第1の方向に転送する。隣り合う転送ゲート部5の間には、アイソレーション領域13が配置されている。アイソレーション領域13は、転送ゲート部5間の電気的な分離を実現している。
各アンチブルーミングゲート部7は、光感応領域3にそれぞれ対応し、且つ光感応領域3の平面形状をなす他方の短辺側に配置されている。すなわち、複数のアンチブルーミングゲート部7は、光感応領域3の平面形状をなす他方の短辺側において、上記第2の方向に並んでいる。アンチブルーミングゲート部7は、光感応領域3にて発生した電荷を取得し、取得した電荷を不要電荷として第1の方向に転送する。隣り合うアンチブルーミングゲート部7の間には、上記アイソレーション領域13が配置されている。アイソレーション領域13は、アンチブルーミングゲート部7間の電気的な分離を実現している。
各アンチブルーミングドレイン部9は、複数のアンチブルーミングゲート部7にそれぞれ対応し、アンチブルーミングゲート部7と第1の方向に隣接して配置されている。すなわち、複数のアンチブルーミングドレイン部9は、光感応領域3の平面形状をなす他方の短辺側において、上記第2の方向に並んでいる。アンチブルーミングドレイン部9は、所定の固定電位に接続されており、対応するアンチブルーミングゲート部7から転送された不要電荷を排出する。
シフトレジスタ部11は、複数の転送ゲート部5にそれぞれ対応し、転送ゲート部5と第1の方向に隣接して配置されている。すなわち、複数のシフトレジスタ部11は、光感応領域3の平面形状をなす他方の短辺側において、上記第2の方向に並んでいる。シフトレジスタ部11は、転送ゲート部5からそれぞれ転送された信号電荷を受け取り、上記第2の方向に転送して読出アンプ部15に順次出力する。シフトレジスタ部11から出力された信号電荷は、読出アンプ部15によって電圧に変換され、第2の方向に配置された光感応領域3毎の電圧として固体撮像装置1の外部に出力される。
複数の光感応領域3を除いた領域には、遮光膜LSが配置されている。本実施形態では、転送ゲート部5と、アンチブルーミングゲート部7、アンチブルーミングドレイン部9、シフトレジスタ部11を覆うように遮光膜LSが配置されている。遮光膜LSは、これらの領域に光が入射するのを防止し、これらの領域に入射した光による不要電荷の発生を防止することができる。
光感応領域3においては、図2に示すように、半導体基板20の主面20a上に絶縁膜30が設けられている。半導体基板20は、互いに対向する主面20aと主面20bとを有している。本実施形態では、主面20a及び主面20bは、いずれも平坦面となっており、主面20aが半導体基板20における光入射面となっている。半導体基板20は、主面20b側から、p型の半導体領域21と、p−型の半導体領域22と、n+型の半導体領域23と、p+型の半導体領域24と、酸化膜25とを含んで構成されている。本実施形態では、半導体基板20は、Siからなる。半導体基板20がSiからなる場合、p型不純物としてはBなどの3族元素が用いられ、n型不純物としては、P、Asなどの5族元素が用いられる。
酸化膜25は、例えばシリコン酸化膜である。この酸化膜25は、転送ゲート部5においてMOSトランジスタのゲート酸化膜として機能する。また、酸化膜25は、光感応領域3において、絶縁膜30からの成分が半導体基板20に侵入することを防止する役割を有している。例えば後述のように絶縁膜30がBPSG膜である場合、酸化膜25は、当該BPSG膜からのB(ボロン)やP(リン)が半導体基板20に侵入することを防止する。
なお、半導体基板20に酸化膜25を設ける場合には、当該酸化膜25の表面を半導体基板20の主面20aと見做すことができる。半導体基板20に酸化膜25を設けない場合には、p+型の半導体領域24の表面が半導体基板20の主面20aとなる。半導体基板20を構成する半導体領域は、図2の構成に限られない。例えばp+型の半導体領域24を設けず、p−型の半導体領域22上にn+型の半導体領域23が位置し、n+型の半導体領域23の上に酸化膜25が直接形成されていてもよい。
絶縁膜30は、互いに対向する主面30aと主面30bとを有している。主面30aは、半導体基板20の主面20a側を向く面であり、主面30bは、半導体基板20の主面20aと反対側を向く面である。絶縁膜30は、例えば蒸着などによって形成され得る。主面30aは、半導体基板20の主面20aの形状に追従し、平坦面となっている。一方、主面30bには、複数の凹凸Rが形成されている。この凹凸Rは、エッチング又は機械的研磨によって矩形断面状の凹凸を形成した後に、熱処理によって矩形断面状の凹凸の一部を流動させることにより、なだらかに連続する形状となっている。絶縁膜30は、例えばBPSG(Boro-phospho silicate glass)膜であり、反射防止膜(AR膜)としても機能する。
絶縁膜30の厚さは、複数の凹凸Rによって部位毎に異なるが、例えば0.5μm〜3μmとなっている。絶縁膜30の厚さの下限値は、保護膜としての機能、すなわち、十分な紫外光耐性を発揮させることを考慮して定まる値である。また、絶縁膜30の厚さの上限値は、プロセス上の制限(例えばコンタクトホールの形成の容易性)などを考慮して定まる値である。
[絶縁膜の凹凸の詳細構成]
図3は、絶縁膜の凹凸のパターンを示す平面図である。また、図4は、その要部拡大図である。図3では、3画素分の光感応領域3を示しており、図1に示した第1の方向がY方向、第2の方向がX方向、図2に示した半導体基板20の厚さ方向がZ方向に対応している。図3及び図4では、凹凸Rのうち、凸部31に相当する領域を無地で示し、凹部32に相当する領域をドット地で示している。凸部31の頂部31aの高さ位置を1とし、凹部32の底部32aの高さ位置を0とした場合に、凸部31に相当する領域は、高さ位置が0.5以上1以下となる領域であり、凹部32に相当する領域は、高さ位置0以上0.5未満となる領域である。
図3及び図4に示すように、光感応領域3において、絶縁膜30の主面30b側には、絶縁膜30の主面30bが正弦波状に波打つことにより、複数の凹凸Rが形成されている。図3及び図4の例では、平面視で略正方形状の凹部32が絶縁膜30の主面30bの面内方向にマトリクス状に配列されており、その他の部分が凸部31となっている。X方向及びY方向のそれぞれについて、凹部32の一辺は、約3.0μmとなっており、凹部32,32間のピッチは、約3.0μmとなっている。
光感応領域3においては、凹凸Rの高低差が複数存在している。例えば一の凹部32の中心C1からY方向に2つ隣りの凹部32の中心C2までの断面(図4参照)を見た場合、図5(a)に示すように、凹部32の底部32aにおける絶縁膜30の厚さT1は、約0.85μmとなっており、凹凸Rの高低差(凹部32の底部32aから凸部31の頂部31aまでの厚さ)T2は、約0.7μmとなっている。絶縁膜30の最大厚さ(=T1+T2)は、約1.55μmとなっている。
また、例えば一の凹部32の中心C1からX方向及びY方向に2つ隣りの凹部32の中心C3までの断面(図4参照)を見た場合、図5(b)に示すように、凹部32の底部32aにおける絶縁膜30の厚さT1は、約0.85μmとなっており、凹凸Rの高低差(凹部32の底部32aから凸部31の頂部31aまでの厚さ)T2は、約0.9μmとなっている。絶縁膜30の最大厚さ(=T1+T2)は、約1.75μmとなっている。
また、凹凸Rにおける最頂部と最底部との間の高低差F(図9参照)は、0.5μm以上0.9μm以下となっている。最頂部は、複数の凸部31の頂部31aのうち、半導体基板20の主面20aからの高さが最も高い頂部31aを指し、最底部は、複数の凹部32の底部32aのうち、半導体基板20の主面20aからの高さが最も低い底部32aを指す。
絶縁膜30の凹凸Rは、例えばドライエッチング及び熱処理により形成される。まず、図6(a)に示すように、絶縁膜30の主面30bにおいて、凸部31の形成位置に対応するレジスト33をフォトリソグラフィにより形成する。次に、図6(b)に示すように、絶縁膜30のうちレジスト33が形成されていない部分をドライエッチングし、凹部32を形成する。凹部32の形成の後、レジスト33を除去する。そして、絶縁膜30に熱処理を行い、断面矩形状の凹凸Rの一部を流動させることにより、図6(c)に示すように、なだらかに連続する凹凸Rを絶縁膜30の主面30b側に形成する。
上記の製法によれば、熱処理の際の凹凸Rの流動量は一定であるため、熱処理前の凹部32,32間のピッチを大きくするほど凸部31の頂部31aの高さ位置が高くなり、熱処理前の凹部32,32間のピッチを小さくするほど凸部31の頂部31aの高さ位置が低くなる。すなわち、凹部32の高低差T2は、熱処理前の凹部32,32間のピッチによって調整することができる。
図7(a)の例では、熱処理前の状態で、凸部31の幅W1及び凹部32の幅W2をいずれも3.0μmとし、凹部32の底部32aから凸部31の頂部31aまでの厚さT2を1.4μmとしている。この場合、熱処理後の状態では、図7(b)に示すように、凸部31の幅W1及び凹部32の幅W2は、いずれも3.0μmに維持され、凹部32の高低差T2は、0.7μmとなる。一方、図8(a)の例では、熱処理前の状態で、凸部31の幅W1及び凹部32の幅W2をいずれも4.2μmとし、凹部32の底部32aから凸部31の頂部31aまでの厚さT2を1.4μmとしている。この場合、熱処理後の状態では、図8(b)に示すように、凸部31の幅W1及び凹部32の幅W2は、いずれも4.2μmに維持され、凹部32の高低差T2は、0.9μmとなる。
図9は、図4に示したパターンの凹凸の高低差プロファイルを示すグラフである。同図のプロファイルは、横軸をX方向の位置とし、縦軸を絶縁膜30の高さ位置としている。縦軸では、凸部31の頂部31aの高さ位置を基準(=0μm)としている。この凹凸Rの高低差プロファイルは、一画素分の光感応領域3の対角線上に設定した走査線G1に沿って深さ計を走査することにより取得したものである。深さ計を走査線G1に沿って走査することにより、一の凹部32及びその周囲の凸部31に対して斜めに走査線をスライドさせて深さ計測をした場合と等価の高低差プロファイルが得られる。
図9に示すように、図4に示した凹凸Rのパターンでは、凸部31の頂部31aの高さ位置は、走査方向の中央で0μmとなっており、走査方向の中央から端部にかけて徐々に低くなり、走査方向の両端では−0.2μmとなっている。また、凹部32の底部32aの高さ位置は、走査方向の中央で−0.2μmとなっており、走査方向の中央から端部にかけて徐々に低くなり、走査方向の両端では−0.9μmとなっている。この図9の結果から、高低差プロファイルにおける1つの振幅のトップ位置とボトム位置との高さ位置の差が、走査方向の中央では小さく、中央から端部にかけて徐々に大きくなっていることが分かる。すなわち、光感応領域3においては、絶縁膜30における主面30bの凹凸Rの高低差が複数存在していると捉えることができる。
また、光感応領域3においては、0.01μm間隔で凹凸Rの高低差を計測した場合に、絶縁膜30の最頂部を基準とする絶縁膜30の表面高さの出現頻度の最大値が5%以下となっている。図10は、図4に示したパターンにおける絶縁膜の表面高さの出現頻度を示すグラフである。同図では、横軸に絶縁膜の表面高さを示し、縦軸に出現頻度を示している。出現頻度を算出する際の深さの分解能を0.01μmとしている。同図に示すように、図4に示した凹凸Rのパターンでは、絶縁膜の表面高さは、0μmから−0.9μmまでの範囲に広く分布しており、−0.2μm付近に出現頻度のピークが位置している。出現頻度は、ピークの位置である−0.2μm付近においても約4%程度であり、−0.2μmから0μm及び−0.2μmから−0.3μmの範囲では、1.5%〜4%程度であり、−0.4μmから−0.9μmの範囲では、1%以下である。この結果から、図4に示したパターンの凹凸Rでは、凹凸の高低差が特定の値に偏らず、様々な値の高低差がある程度均一に含まれていることが分かる。
[絶縁膜の凹凸の作用効果]
以上のような構成を有する固体撮像装置1では、光感応領域3において、絶縁膜30の主面30b側に設けられた凹凸Rに複数の高低差が存在するため、入射光が光感応領域3に入射する際に、絶縁膜30内で光路長が互い異なる複数の干渉が生じることとなる。これにより、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合い、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきを低減することが可能となる。
また、固体撮像装置1では、光感応領域3において、0.01μm間隔で凹凸Rの高低差を計測した場合に、絶縁膜30の最頂部を基準とする絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値が5%以下となっている。これにより、絶縁膜30における凹凸Rの高低差が多種存在することとなり、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が高められる。したがって、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきをより効果的に低減することが可能となる。
また、固体撮像装置1では、光感応領域3において、凹凸Rにおける最頂部と最底部との間の高低差Fが0.5μm以上0.9μm以下となっている。高低差Fが0.5μm以上であることで、絶縁膜30内での入射光の光路長差が十分に大きくなるため、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が一層十分に高められる。また、高低差Fが0.9μm以下であることで、凹部32の深さが過剰とならず、絶縁膜30の表面での入射光の屈折及び反射に起因して分光感度の絶対値が変化してしまうことを抑制できる。
また、固体撮像装置1では、絶縁膜30が設けられる半導体基板20の主面20aが平坦面となっている。これにより、半導体基板20の主面20aの形状が簡単化されるため、固体撮像装置1の低コスト化が図られる。
図11及び図12は、図4に示したパターンの凹凸を有する固体撮像装置の分光感度特性を示すグラフである。図11では、紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での分光感度特性を示し、図12では、紫外領域での分光感度特性を拡大して示している。図11及び図12では、横軸に波長を示し、縦軸に感度を示し、上記実施形態と同等の構成を有する4体のサンプルについての分光感度特性を重ねてプロットしている。図11及び図12に示すように、実施例では、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合うことにより、分光感度プロファイルに山谷が生じておらず、紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域で分光感度のばらつきを効果的に低減できていることが確認できる。また、サンプル間での分光感度特性のばらつきが非常に小さいことが確認できる。
一方、図13は、比較例に係る絶縁膜の凹凸のパターンを示す平面図である。また、図14は、その要部拡大図である。図13及び図14の例では、凹凸Rは、平面視でX方向に帯状に延びる凸部31と、Y方向に帯状に延びる凹部32とを有し、凸部31と凹部32とがY方向に交互に配列されることによって構成されている。Y方向の凸部31の幅及び凹部32の幅は、いずれも3.0μmとなっている。
この比較例では、例えば一の凹部32の中心D1からY方向に2つ隣りの凹部32の中心D2までの断面(図14参照)を見た場合、図15に示すように、凹部32の底部32aにおける絶縁膜30の厚さT1は、約0.85μmとなっており、凹凸Rの高低差(凹部32の底部32aから凸部31の頂部31aまでの厚さ)T2は、約0.9μmとなっている。絶縁膜30の最大厚さ(=T1+T2)は、約1.75μmとなっている。
図16は、図14に示したパターンの凹凸の高低差プロファイルを示すグラフである。この凹凸Rの高低差プロファイルは、一画素分の光感応領域のY方向に設定した走査線G2(図13参照)に沿って深さ計を走査することにより取得したものである。図14に示した凹凸Rのパターンでは、凸部31の頂部31aの高さ位置が凸部31におけるY方向の中央付近で0μmとなっており、凹部32の底部32aの高さ位置が凹部32におけるY方向の中央付近で−1μmとなっている。図16の結果から、図14に示したパターンでは、凹凸Rの高低差は、単一となっていることが分かる。
図17は、図14に示したパターンの絶縁膜の表面高さの出現頻度を示すグラフである。同図では、図10の場合と同様に、出現頻度を算出する際の深さの分解能を0.01μmとしている。同図に示すように、図14に示した凹凸Rのパターンでは、絶縁膜の表面高さの出現頻度は、0μmから−0.1μmまでの範囲に集中しており、0μm付近に位置する出現頻度のピークでは、出現頻度が7%程度に達している。この結果から、図14に示したパターンの凹凸Rでは、凹凸の高低差が特定の値に偏っていることが分かる。
図18及び図19は、図14に示したパターンの凹凸を有する固体撮像装置の分光感度特性を示すグラフである。図18では、紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での分光感度特性を示し、図19では、紫外領域での分光感度特性を拡大して示している。図18及び図19では、図11及び図12の場合と同様に、比較例と同等の構成を有する4体のサンプルについての分光感度特性を重ねてプロットしている。図18及び図19に示すように、比較例では、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が生じにくく、実施例と比べて分光感度プロファイルに山谷が生じていることが分かる。また、実施例と比べてサンプル間での分光感度特性のばらつきが大きくなっていることが分かる。
なお、図20及び図21は、参考例に係る固体撮像装置の分光感度特性を示すグラフである。この参考例では、絶縁膜に凹凸を設けない構成の4体のサンプルについての分光感度特性を重ねてプロットしている。図20及び図21に示すように、参考例では、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が奏されず、比較例と比べても分光感度プロファイルに大きな山谷が生じ、かつサンプル間での分光感度特性のばらつきが更に大きくなっていることが分かる。
[絶縁膜の凹凸に対する考察]
上述した実施形態では、絶縁膜30の最頂部を基準とする絶縁膜30の表面高さの出現頻度の最大値が5%以下となっている。この絶縁膜30の表面高さの出現頻度の最大値を算出するにあたっては、絶縁膜30の表面高さの出現頻度の最大値と、分光感度の山谷との関係性を調べた。ここでは、分光感度の山谷は、波長毎の分光感度のばらつき量の絶対値を全波長域(200nm〜1000nm)で平均した値とした。波長ごとの分光感度のばらつき量の絶対値は、ある波長での分光感度の平均値をSとし、ある波長での分光感度の最大値又は最小値とSとの差をΔSとした場合に、ΔS/S×100(%)で算出される値である。
図22は、絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値と分光感度の山谷との関係を示すグラフである。同図では、横軸に絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値を示し、縦軸に分光感度の山谷を示している。図22に示すように、絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値と分光感度の山谷との間には、一定の相関関係があり、絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値が小さくなるほど、分光感度の山谷が小さくなることが分かる。図22の結果から、絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値が5%以下となる範囲では、分光感度の山谷が1%以下に抑えられている。したがって、絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値が5%以下であることが、分光感度のばらつきの低減に有意な条件であることが確認できる。
絶縁膜の表面高さの出現頻度を算出する際の深さの分解能を0.01μmとした理由は、凹凸の高低差を変えることで分光感度の山谷がシフトすることに起因する。図23は、分光感度の山谷がシフトする様子を示すグラフである。同図に示すように、分光感度の山谷は、分光感度の波形が1/2周期シフトした場合に反転する。例えば波長200nmでは、凹凸の高低差が0.04μm変化すると、これに対応して分光感度の波形が1/2周期シフトする。したがって、0.04μmの1/4である0.01μmの分解能で凹凸の深さを計測することで、分光感度の山谷が逆転する現象を出現頻度として算出することが可能となる。
波長200nmは、一般的な受光センサの測定波長帯の下限値付近となっている。これより長波長側では、分光感度の波形を1/2周期シフトさせるために必要な凹凸の高低差は、より大きな値となる。したがって、波長200nmを基準に出現頻度を算出する際の深さの分解能を規定すれば、より長波長側の入射光をターゲットとする固体撮像装置においても十分な分解能を有するものとなる。
また、光感応領域3において、0.01μm間隔で凹凸Rの高低差を計測した場合に、絶縁膜30の最頂部を基準とする絶縁膜30の表面高さの出現頻度の標準偏差が1%以下となっていてもよい。この場合も、絶縁膜30における凹凸Rの高低差が多種存在することとなり、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が高められる。したがって、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきをより効果的に低減することが可能となる。
図24は、絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差と分光感度の山谷との関係を示すグラフである。同図では、横軸に絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差を示し、縦軸に分光感度の山谷を示している。図24に示すように、絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差と分光感度の山谷との間には、一定の相関関係があり、絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差が小さくなるほど、分光感度の山谷が小さくなることが分かる。図24の結果から、絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差が1%以下となる範囲では、分光感度の山谷が1%以下に抑えられている。したがって、絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差が1%以下であることが、分光感度のばらつきの低減に有意な条件であることが確認できる。
また、上述した実施形態では、凹凸Rにおける最頂部と最底部との間の高低差F(図9参照)が0.5μm以上0.9μm以下となっている。この点に関し、高低差Fを変化させた場合の分光感度の山谷の挙動を図25に示す。同図に示すように、高低差Fが0.1μmの場合では、絶縁膜での入射光の光路長差が小さいため、各光路長差に基づく分光感度のシフト量が小さくなる。したがって、分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が限られた波長域においてのみ生じることが考えられる。これに対し、高低差Fが0.5μm及び0.9μmの場合では、絶縁膜内での入射光の光路長差が十分に大きくなるため、各光路長差に基づく分光感度のシフト量が大きくなる。したがって、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合う効果が向上し、分光感度の山谷をより小さくすることが可能となる。
高低差Fが0.9μmを超えるような場合、絶縁膜内での入射光の光路長差が更に大きくなるが、その一方で、凹部の深さが過剰となり、絶縁膜の表面での入射光の屈折及び反射に起因して分光感度の絶対値が変化してしまうことが考えられる。したがって、高低差Fが0.5μm以上0.9μm以下の範囲では、このような分光感度の絶対値の変化の問題を生じさせることなく、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきを低減することが可能となる。
熱処理前の状態での凹凸Rの間隔は、2μm〜4μmであることが好ましい。図26に示すように、熱処理前の凹凸Rの間隔が1.0μm(ここでは凸部31の幅及び凹部32の幅がいずれも1.0μm)である場合、熱処理時に凸部31から凹部32への絶縁膜30の流動量が過剰となる結果、熱処理後の絶縁膜30の主面30bが平坦化されてしまう傾向がある。熱処理前の凹凸Rの間隔が3.0μm(ここでは凸部31の幅及び凹部32の幅がいずれも3.0μm)である場合、熱処理時に凸部31から凹部32への絶縁膜30の流動量が適切になり、熱処理後の絶縁膜30の主面30bが正弦波状に波打つことにより、図3及び図4に示したような凹凸Rが形成される。
一方、熱処理前の凹凸Rの間隔が5.0μm(ここでは凸部31の幅及び凹部32の幅がいずれも5.0μm)である場合、熱処理時に凸部31から凹部32への絶縁膜30の流動量が不足する結果、熱処理後の絶縁膜30に凹凸が生じるものの、凸部31の頂部31aや凹部32の底部32aに平坦な部分が残存してしまう傾向がある。この場合、凹凸Rの各高低差の出現頻度が特定の値に偏り易くなることが考えられる。したがって、上述したように、熱処理前の状態での凹凸Rの間隔を2μm〜4μmとすることで、絶縁膜30における凹凸Rの高低差を多種存在させ易くなる。なお、熱処理時の凸部31から凹部32への絶縁膜30の流動量は、熱処理時の温度や絶縁膜30中の不純物濃度によっても変化するが、当該熱処理が標準的な固体撮像装置の製造プロセスを使用している限り、上記凹凸Rの間隔の適正範囲は一般化できると考えられる。
[絶縁膜の凹凸の変形例]
絶縁膜30の凹凸Rは、種々の変形を適用できる。例えば図3及び図4では、平面視で略正方形状の凹部32が絶縁膜30の主面30bの面内方向にマトリクス状に配列されているが、図27(a)に示すように、平面視で略円形状の凹部32が絶縁膜30の主面30bの面内方向にマトリクス状に配列されていてもよい。また、図27(b)に示すように、平面視で略正三角形状の凹部32が絶縁膜30の主面30bの面内方向にマトリクス状に配列されていてもよく、図27(c)に示すように、平面視で略正六角形状の凹部32が絶縁膜30の主面30bの面内方向にマトリクス状に配列されていてもよい。
また、図28(a)に示すように、図3及び図4の構成に対して凸部31及び凹部32の形成位置を反転させてもよい。すなわち、平面視で略正方形状の凸部31が絶縁膜30の主面30bの面内方向にマトリクス状に配列されていてもよい。この場合、凸部31,31間のピッチが大きいと、熱処理時の絶縁膜30の流動量が不足することも考えられる。そこで、図28(b)に示すように、凸部31の面積を維持した状態で凸部31,31のピッチを小さくし、光感応領域3に対する凸部31の面積を十分に確保することも好適である。
また、絶縁膜30の凹凸Rのパターンは、必ずしも2次元パターンである必要はなく、1次元パターンの凹凸Rを採用することもできる。例えば図29(a)の例では、凹凸Rは、平面視でX方向に帯状に延びる凸部31と、Y方向に帯状に延びる凹部32とを有し、凸部31と凹部32とがY方向に交互に配列されることによって構成されている。この図29(a)の例では、図13及び図14に示した比較例とは異なり、Y方向の幅が3.0μmの凸部31及び凹部32のペアと、Y方向の幅が2.5μmの凸部31及び凹部32のペアとがY方向に交互に配列されている。
さらに、図29(b)に示すように、1次元パターンの凹凸Rにおいて、凸部31及び凹部32のY方向の幅をX方向に沿って変化させた形態としてもよい。この図29(b)の例では、凸部31におけるY方向の幅がX方向について2.5μmから3.5μmまで徐々に増加し、反対に、凹部32におけるY方向の幅がX方向について3.5μmから2.5μmまで徐々に減少している。
これらの形態においても、絶縁膜30の主面30b側に設けられた凹凸Rに複数の高低差が存在するため、入射光が光感応領域3に入射する際に、絶縁膜30内で光路長が互い異なる複数の干渉が生じることとなる。これにより、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合い、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきを低減することが可能となる。
また、図30に示すように、1次元パターンの凹凸Rにおいて、凹部32の底部32aの高さ位置が異なるようにしてもよい。図30の例では、凸部31及び凹部32のY方向の幅は、いずれも3.0μmとなっている。また、底部32aの高さ位置が相対的に低い凹部Aと、底部32aの高さ位置が相対的に高い凹部32Bとが、凸部31を挟んで交互に配列されている。この場合、凹部32の高さ位置が均一でなくなるため、凸部31及び凹部32が均一のピッチでY方向に配列していても、凹凸Rに複数の高低差を存在させることが可能となる。底部32aの高さ位置が互いに異なる凹部32A,32Bは、例えば熱処理前の絶縁膜30のドライエッチング量を変えることで、容易に作製することができる。図29及び図30の形態では、、凸部31と凹部32との界面での屈折に起因する隣接画素へのクロストークを抑制することが可能となる。また、光感応領域3におけるX方向のピッチが小さくなった場合でも、凹凸Rの形成が容易となる。
図29及び図30の例では、Y方向に1次元パターンの凹凸が配置されているが、図31に示すように、X方向に1次元パターンの凹凸Rを配列してもよい。図31の例では、X方向の幅が3.0μmの凸部31及び凹部32がX方向に並ぶ凹凸列35A、X方向の幅が2.5μmの凸部31及び凹部32がX方向に並ぶ凹凸列35B、X方向の幅が2.0μmの凸部31及び凹部32がX方向に並ぶ凹凸列35C、及びX方向の幅が1.5μmの凸部31及び凹部32がX方向に並ぶ凹凸列35Dによって凹凸Rが形成されている。Y方向については、光感応領域3の双方の端部側から凹凸列35A〜凹凸列35Dの順に配列され、中央では、凹凸列35D同士が隣り合っている。各凹凸列35A〜35D間には、1μmの幅で凸部31が配置されている。
これらの形態においても、絶縁膜30の主面30b側に設けられた凹凸Rに複数の高低差が存在するため、入射光が光感応領域3に入射する際に、絶縁膜30内で光路長が互い異なる複数の干渉が生じることとなる。これにより、入射光の波長に対する分光感度のばらつきの周期が互いに打ち消し合い、例えば紫外領域から近赤外域を含む広い波長領域での感度ばらつきを低減することが可能となる。
1…固体撮像装置、3…光感応領域、20…半導体基板、20a…主面、30…絶縁膜、30b…主面、R…凹凸。

Claims (5)

  1. 複数の光感応領域が設けられた主面を有する半導体基板と、
    前記半導体基板の前記主面に設けられた絶縁膜と、を備え、
    前記絶縁膜における前記半導体基板の主面と反対側の面には、複数の凹凸が形成され、
    前記光感応領域において、前記凹凸の高低差が複数存在している固体撮像装置。
  2. 前記光感応領域において、0.01μm間隔で前記凹凸の高低差を計測した場合に、前記絶縁膜の最頂部を基準とする前記絶縁膜の表面高さの出現頻度の最大値が5%以下となっている請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記光感応領域において、0.01μm間隔で前記凹凸の高低差を計測した場合に、前記絶縁膜の最頂部を基準とする前記絶縁膜の表面高さの出現頻度の標準偏差が1%以下となっている請求項1又は2記載の固体撮像装置。
  4. 前記光感応領域において、前記凹凸における最頂部と最底部との間の高低差は、0.5μm以上0.9μm以下となっている請求項1〜3のいずれか一項記載の固体撮像装置。
  5. 前記半導体基板の前記主面は、平坦面となっている請求項1〜4のいずれか一項記載の固体撮像装置。
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